もがみがわかりゅう 事 業 名 国営かんがい排水事業 地 区 名 最上川下流 県名 山形県 さかたしさかたしやわたまちまつやままちひらたまちつるおかしふじしままち関係市町村酒田市 ( 旧酒田市 八幡町 松山町 平田町 ) 鶴岡市( 旧藤島町 ) ひがしたがわぐんしょうないまちたちかわまちあまるめまち

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国営農地再編整備事業 ニセコ地区 事業の概要あぶたぐん本事業は 北海道南西部に位置する虻田郡ニセコ町の畑地帯において 区画整理を行い 生産性の高い基盤の形成を通じて農業の振興と耕作放棄地の解消 発生防止を図るものである 事業の目的 必要性本地区の農地は 基盤整備が遅れているため 小区画や急傾斜であり

独立行政法人水資源機構事業 ぐんまようすいきんきゆうかいちく群馬用水緊急改築地区 事業の概要本事業は 群馬県の中央に位置し 関東平野の西北端 赤城 榛名及び子持山麓一帯に広がった 5 市 1 町 1 村 ( 渋川市 前橋市 桐生市 伊勢崎市 高崎市 吉岡町 榛東村 ) にまたがる農地面積 6,214

事業に対する決議平成 25 年 2 月 19 日に関係市町及び土地改良区からなる大利根用水地区国営施設機能保全事業推進協議会において 平成 26 年度事業実施に向けた推進について了解を得たところであり 平成 25 年 3 月 14 日に千葉県大利根土地改良区総代会及び平成 25 年 3 月 29 日

中津山地区の事業の効用に関する詳細 1. 総費用総便益費の算定 (1) 総費用の総括 ( 単位 : 千円 ) 評価期間事業着工評価期間における総費用区施設名時点の当該事業費関連事業費終了時点の予防保全費分資産価額 再整備費資産価額 6=1+2+3 ( 又は工種 ) 後谷

事業に対する決議平成 25 年 3 月 23 日に 岩手山麓土地改良区の総代会において 平成 26 年度事業着工について議決された また 平成 25 年 4 月 12 日に関係市村及び土地改良区からなる岩手山麓地区国営土地改良事業促進協議会において 平成 26 年度事業着工について決議された その他

Taro-【済】85頁-91頁_07主要事業の概要(農地整備課)

維持管理体制各土地改良区の維持管理計画書において 維持管理体制が合意されている ( 南予用水土地改良区連合による維持管理体制となる ) 営農支援体制平成 25 年 2 月 8 日に 南予用水地区営農検討委員会 を設立し 営農支援体制を確立 ( 構成 : 宇和島市土地改良区事務局長ほか 8 土地改良区

Microsoft Word - 栃木県土地改良区運営強化推進計画(最終版)

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2 作物ごとの取組方針 (1) 主食用米本県産米は 県産 ヒノヒカリ が 平成 22 年から平成 27 年まで 米の食味ランキングで6 年連続特 Aの評価を獲得するなど 高品質米をアピールするブランド化を図りながら 生産数量目標に沿った作付けの推進を図る また 平成 30 年からの米政策改革の着実な

国営事業の再評価

石川県水田フル活用ビジョン 1 地域の作物作付の現状 地域が抱える課題 水稲作付面積については 昭和 60 年の 37,700ha から 平成 25 年では 26,900ha と作付 面積で約 10,000ha 作付率で約 30% と大きく減少したものの 本県の耕地面積に占める水稲作 付面積の割合は

1. 取組の背景射水市大門地域は 10a 区画の未整備な湿田が多く 営農上の大きな障害となっていた 昭和 62 年に下条地区で県内初の大区画圃場整備が実施されたのを皮切りに 順次圃場整備が進んでいる 大区画圃場整備事業が現在の 経営体育成基盤整備事業 になってからは 農地集積に加えて法人化等の担い手

3. 市街化調整区域における土地利用の調整に関し必要な事項 区域毎の面積 ( 単位 : m2 ) 区域名 市街化区域 市街化調整区域 合計 ( 別紙 ) 用途区分別面積は 市町村の農業振興地域整備計画で定められている用途区分別の面積を記入すること 土地利用調整区域毎に市街化区域と市街化調整区域それぞ

芽室地区の事業の効用に関する説明資料 1. 地区の概要 1 関係市町村 : 北海道河西郡芽室町 2 受益面積 :12,140ha( 畑 :12,140ha)( 平成 9 年現在 ) 3 主要工事 : 貯水池 1 箇所 用水路 274.5km 排水路 17.2km 4 事 業 費 :60,160 百万

整理番号 10 事後評価書 ( 完了後の評価 ) 都道府県名 愛知県 関係市町村 田原市他 事業名地区名 Ⅱ 点検項目 1. 費用対効果分析の算定基礎となった要因の変化 ( 広域水産物供給基盤整備事業 ) 事業主体 愛知県 Ⅰ 基本事項 1. 地区概要 漁港名 ( 種別 ) - 漁場名 アツミガイカ

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【H 制定】災害高機能型推進事業実施要領

加賀市農業委員会農地等の利用の最適化の推進に関する指針 平成 30 年 1 月 26 日制定 加賀市農業委員会 第 1 指針の目的 農業委員会等に関する法律 ( 昭和 26 年法律第 88 号 以下 法 という ) の一部改正法が平成 28 年 4 月 1 日に施行され 農業委員会においては 農地等

唐津市農業委員会 農地等の利用の最適化の推進に関する指針 平成 2 9 年 11 月 8 日 唐津市農業委員会 第 1 基本的な考え方農業委員会等に関する法律 ( 昭和 26 年法律第 88 号 以下 法 といいます ) の改正法が平成 28 年 4 月 1 日に施行され 農業委員会においては 農地

市街化調整区域の土地利用方針の施策体系 神奈川県 平塚市 神奈川県総合計画 神奈川県国土利用計画 平塚市総合計画 かながわ都市マスタープラン 同地域別計画 平塚市都市マスタープラン ( 都市計画に関する基本方針 ) 平塚都市計画都市計画区域の 整備 開発及び保全の方針 神奈川県土地利用方針 神奈川県

田原市農業委員会 農地等の利用の最適化の推進に関する指針 平成 30 年 3 月 23 日 田原市農業委員会 第 1 基本的な考え方農業委員会等に関する法律 ( 昭和 26 年法律第 88 号 以下 法 という ) の改正法が平成 28 年 4 月 1 日に施行され 農業委員会においては 農地等の利

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政策評価・独立行政法人評価委員会政策評価分科会

( 真岡市 ) 区分 平成 12 年 平成 22 年 増減率 耕地面積 8,600ha 7,175ha 17% 農家戸数 5,056 戸 4,355 戸 14% 農業就業人口 5,598 人 4,800 人 14% うち 6 5 歳以上 2,484 人 1,808 人 27% ( 割合 ) (44%

2 国営附帯地区については 国営事業との進度調整が図られている本地区は国営附帯地区に該当しない ウ農業情勢 農村の状況その他の社会経済情勢の変化 1 受益面積の増又は減が10% 未満である計画から受益面積の変更は生じていない 2 主要工事計画の著しい変更が認められない計画どおりであり 著しい変更は認

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288

( 対象区域 ) 第 5 地区計画の対象区域は 工業団地 ( 国母工業団地 南部工業団地 機械金属工業団地 ファッション工業団地 ( アリア ディ フィレンツェ ) をいう 以下同じ ) の区域内及び隣接地又は近接地 ( おおむね工業団地から500メートル以内 ) とする ( 区域の設定 ) 第 6

目 次 Ⅰ 集落営農数 Ⅱ 集落営農数 ( 詳細 ) 1 組織形態別集落営農数 2 農業経営を営む法人となる画の策定状況別集落営農数 3 設立年次別集落営農数 4 経営所得安定対策への加入状況別集落営農数 5 人 農地プランにおける位置づけ状況別集落営農数 (1) 中心経営体として位置づけの有無別

表紙(確).xlsx

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平成 26 年度公共事業事後評価調書 1. 事業説明シート (1) ( 区分 ) 国補 県単 事業名道路事業 [ 国道橋りょう改築事業 ( 国補 )] 事業箇所南巨摩郡身延町波高島 ~ 下山地区名国道 300 号 ( 波高島バイパス ) 事業主体山梨県 (1) 事業着手年度 H12 年度 (2) 事

国営土地改良事業等事後評価 基礎資料 空知川右岸地区 ( 国営かんがい排水事業 ) 平成 28 年 7 月 北海道開発局農業水産部 31

資料 5-2 平成 28 年度国営事業評価技術検討会 国営土地改良事業等事後評価 評価結果 平成 28 年 7 月 7 日 北海道開発局農業水産部

重点戦略事業土地改良事業補助事業 土地改良区が行う土地改良事業 ( 用排水施設の整備等 ) について 農家負担の軽減を図るため 事業費の一部を補助した 土地改良区が行う土地改良事業 ( 用排水施設の整備等 ) について 農家負担の軽減を図るため 事業費の一部を補助する 重点戦略事業基盤整備促進事業

篠津中央地区 二期地区 の概要 地域の用水施設は 開水路方式で 100 か所以上の揚水機場が散在して電気料金等の経費も大きく 泥炭地特有の地盤沈下や凍上凍害等により老朽化しており 更に冷害防止等の用水の増量も必要となっていました そのため 国営かんがい排水事業 篠津中央地区 篠津中央二期地区 では

4 農林業 経営耕地面積割合 ( 農家数 ) ( 平成 27 年 ) 畑 63.4% (171 戸 ) 田 11.3% (53 戸 ) 樹園地 25.3% (102 戸 )

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1 課題 目標 山陽小野田市のうち 山陽地区においては 5 つの集落営農法人が設立されている 小麦については新たに栽培開始する法人と作付面積を拡大させる法人があり これらの経営体質強化や収量向上等のため 既存資源の活用のシステム化を図る 山陽地区 水稲 大豆 小麦 野菜 農業生産法人 A 新規 農業

資料 2 東海管内における農業水利施設の防災 減災の取組 ( 農村地域防災減災事業 海岸事業 ) 平成 27 年 2 月東海農政局整備部防災課

3 売れる農産物づくり (1) 農業産出額 目標 評価 755 億円 (22 年度 ) 760 億円 (25 年度 ) 755 億円 A (2) 県オリジナル品種の作付面積 141ha (21 年度 ) 197 ha (26 年度見込み ) 190 ha A (3) オリーブ牛出荷頭数 100 頭

完了後評価書(窪津)【140303修正】.pdf

宮城県 競争力のある大規模土地利用型経営体の育成 活動期間 : 平成 27~29 年度 ( 継続中 ) 1. 取組の背景震災により多くの生産基盤が失われ, それに起因する離農や全体的な担い手の減少, 高齢化の進行による生産力の低下が懸念されており, 持続可能な農業生産の展開を可能にする 地域営農シス

ウ WCS 用稲本市は県内最大の酪農地帯であるため 需要に応じた生産確保に努め 多収品種の推進 病害虫防除や雑草管理など適切な圃場管理を行う また についても実施する エ加工用米実需者の要望に対応できるよう 産地交付金を活用して複数年契約を進めることにより安 定的な供給を目指し 担い手の作付維持 (

新規前年度継続 ( 変更あり ) 前年度継続 加工用米助成 ( 基幹作物 ) 豊郷町農業再生協議会整理番号 2 加工用米 ( 基幹作物 ) 1,079 円 /10a 参考となる 3 1,300 円 /10a 豊郷町では加工用米を地域振興作物に位置付けている 一定品質を確保するために 種子更新を行って

問 2. 現在 該当区域内に居住していますか 1. 居住している % 2. 居住していない % 無回答 % % 単位 : 人 1.9% 32.7% 65.4% 1. 居住している 2. 居住していない無回答 回答者のうち 居住者が約 65

(3) 年総効果額の総括 ( 単位 : 千円 ) 効果項目 区 分 年総効果 効 果 の 要 因 ( 便益 ) 額 食料の安定供給の確保に関する効果 作 物 生 産 効 果 684,938 排水施設の整備を実施した場合と実施しな かった場合での作物生産量が増減する効果 営 農 経 費 節 減 効 果

(4) 対象区域 基本方針の対象区域は市街化調整区域全体とし 都市計画マスタープランにおいて田園都市ゾーン及び公園 緑地ゾーンとして位置付けられている区域を基本とします 対象区域図 市街化調整区域 2 資料 : 八潮市都市計画マスタープラン 土地利用方針図

農林水産省より 2015 年農林業センサス結果の概要 ( 確定値 ) が公表されましたので 富山県の概要について 次のとおりお知らせいたします 2015 年農林業センサス結果の概要 ( 確定値 ) について ( 農林業経営体調査 富山県分 ) - 農業経営体数が減少する一方 法人化や経営規模の拡大が

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農業農村整備事業 ( 農業競争力強化対策 ) 課題 対策 農業競争力強化を図るためには 担い手への農地の集積 集約化に向け 農地中間管理機構とも連携した農地の大区画化 汎用化や 水管理の省力化等を実現する新たな農業水利システムの構築等を推進する必要 未整備水田は担い手への農地集積の障害 規模拡大を進

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( 参考様式 1) ( 新 ) 事業計画書 1 事業名 : 2 補助事業者名 : 3 事業実施主体名 : Ⅰ 事業計画 1 事業計画期間 : 年 月 ~ 年 月 記載要領 事業計画期間とは 補助事業の開始から事業計画で掲げる目標を達成するまでに要する期間とし その期限は事業実施年 度の翌年度から 3

2 農業委員会の運営 2 農業委員会は 市町村長が議会の同意を得て任命した 農業委員 で組織され 農業委員は 合議体としての意思決定 ( 農地の権利移動の許可 不許可の決定など ) を担当 農業委員会は 農地利用最適化推進委員 ( 以下 推進委員 という ) を委嘱し 推進委員は 担当区域における農

新たな食と緑の基本計画○○地域推進プラン(様式案)

めに必要な情報を提供するとともに 2 関係者一体となった契約栽培等の需要と直結した生産を推進していく また 生産者の収益性向上につながる地域の気候風土を活かした特色ある野菜等園芸作物への作付を促進し 産地づくりを進めていくため 生産者への作付誘導のインセンティブとなる産地交付金を戦略的に活用していく

江府町地域協議会活用明細

東部地域の農業 農地の復旧 復興スケジュール 平成 23 年度平成 24 年度平成 25 年度平成 26 年度平成 27 年度 市復興ビジョン 復旧 再生期 発展 創出期 仙台の復興 仮設ポンプ設置 基盤整備対策 がれき撤去 排水機能復旧 ( 排水ポンプ場 排水路の改修等 ) 堆積土砂の除去 除塩事

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農業指導情報 第 1 号能代市農業総合指導センター環境産業部農業振興課 発行平成 26 年 4 月 25 日二ツ井地域局環境産業課 確かな農産物で もうかる 農業!! 農家の皆さんを支援します!! 農家支援チームにご相談ください! 今年度 農業技術センター内に農家支援

農山性化1 農山漁村の 6 次産業化の考え方 雇用と所得を確保し 若者や子供も集落に定住できる社会を構築するため 農林漁業生産と加工 販売の一体化や 地域資源を活用した新たな産業の創出を促進するなど 農山漁村の 6 次産業化を推進 現 状 農山漁村に由来する様々な地域資源 マーケットの拡大を図りつつ

ストックマネジメント 写真 - 1 干拓前 ( 東近江市 HP より ) 図 - 2 大中の湖地区計画一般平面図 写真 - 2 近江牛 ( 近畿農政局 HP より ) 図 - 3 大区画水田の割合 樋門 9 ヶ所排水機場 1 ヶ所排水路 L=56 km 用水路 L=69 km 地区内道路等一式 3.

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中山間地域所得向上支援事業 ( 以下 本体事業 という ) は 所得向上計画の策定 水田の畑地化等の基盤整備 生産 販売等の施設整備等を総合的に実施する事業とし その具体的な内容は農村振興局長等が別に定めるところによるものとする (2) 関連事業関連事業は 所得向上計画に基づき実施する (1) の本

2. 協定数 交付金を交付した協定数は1,424 協定で 平成 21 年度の1,411 協定から新 たに13 協定増えています 県別では 岐阜県 887 協定 ( 管内の62%) 愛知県 328 協定 ( 同 23%) 三重県 209 協定 ( 同 15%) となっています うち 体制 整備単価に取

( 別記 ) 大玉村地域農業再生協議会水田フル活用ビジョン ( 案 ) 1 地域の作物作付の現状 地域が抱える課題 当該地域は 水田面積に占める主食用水稲の割合が 69% で 転作作物に占める割合としては飼料作物が多く 次にそば 野菜がある しかしながら 主食用米の需要が減少する中で さらに他の転作

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整理番号 10 便益集計表 ( 森林整備事業 ) 事業名 : 森林居住環境整備事業 都道府県名 : 奈良県 地域 ( 地区 ) 名 : 上北山村地区 ( 単位 : 千円 ) 大区分 中区分 評価額 備考 木材生産等便益 森林整備経費縮減等便益 災害等軽減便益 木材生産等経費縮減便益木材利用増進便益木

宮城の将来ビジョン 富県宮城の実現 ~ 県内総生産 10 兆円への挑戦 ~ 富県宮城の実現 ~ 県内総生産 10 兆円への挑戦 ~ 認知度集計表 ( 回答者属性別 ) 内容について知っている 言葉は聞いたことがある 効知らない ( はじめて聞く言葉である ) 県全体 度数 ,172

29 宇農委第 227 号 平成 29 年 12 月 5 日 宇治市農業委員会 農地等の利用の最適化の推進に関する指針 宇治市農業委員会 農業委員会等に関する法律 ( 昭和 26 年法律第 88 号 以下 法 という ) 第 7 条第 1 項の規定に基づき 宇治市農業委員会にかかる標記指針を下記のと

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土地改良区理事長訪問 郡山市東部土地改良区 理事長 ば馬 ば場 いの猪 きち吉 プロフィール 昭和 19 年 7 月 7 日生まれ 郡山市東部土地改良区理事 郡山市東部土地改良区業務副委員長 郡山市東部土地改良区業務委員長 郡山市東部土地改良区副理事長 郡山市農業委員 郡山市東部土地改良区理事長 座

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北部大阪都市計画彩都地区計画 ( 案 ) 北部大阪都市計画彩都地区計画を 次のとおり変更する 1. 地区計画の方針 名称彩都地区計画 位 置 茨木市大字粟生岩阪 大字宿久庄 大字清水 大字佐保 大字泉原 大字千提寺 大字大岩 大字福井 大字大門寺 大字生保 大字安威 山手台一丁目 山手台三丁目 山手

道路建設事業の再評価項目調書 とのみ 事業名 一般国道 2 号 富海拡幅 事業 一般国道 事業 国土交通省 区分 主体 中国地方整備局 やまぐちしゆうなんへた 起終点自 : 山口県周南市戸田延長 3.6km 事業概要 やまぐちほうふとのみ 至 : 山口県防府市富海 おおさか きたきゅうしゅう 一般国

6 学校給食での地場産物活用に当たっての課題 学校給食における市町村産食材等の利用に関する調査 において 市町村に対し 学校給食で地場産物の活用を促進する上での課題について 市町村産食材と道産食材について それぞれ伺ったところ 次のような結果となりました 学校給食への地場産食材利用促進上の課題 関係

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中井町緑の基本計画(概要版)

農林水産業就業者数の推移 農林水産業就業者数は年々減少し 平成 26 年で 230 万人 全産業就業者数に占める割合は 3.8% で イタリアと同程度 主要国でもこの割合は低下 農林水産業就業者数の推移 万人 1,600 1,400 1,200 1,340 全産業就業者数 4,436 万人の30.2

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目次 1. 市街化調整区域の土地利用方針について... 1 (1) 策定の目的... 1 (2) 方針の位置付け 市街化調整区域の課題 土地利用の方針... 3 (1) 土地利用の基本的な方針... 3 (2) 地区ごとの土地利用方針 開発計画等の調整

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4 奨励品種決定調査 (1) 奨励品種決定調査の種類ア基本調査供試される品種につき 県内での普及に適するか否かについて 栽培試験その他の方法によりその特性の概略を明らかにする イ現地調査県内の自然的経済的条件を勘案して区分した地域 ( 以下 奨励品種適応地域 という ) ごとに 栽培試験を行うことに

農業・食料関連産業の経済計算

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平成 25 年度 妹背牛地区における水田輪作実証調査について - 第 2 報 - 札幌開発建設部深川農業開発事業所 鈴木一平九本康嗣菊池暁彦 国営農地再編整備事業 妹背牛地区 では 水稲を中心として 小麦 豆類等の土地利用型作物を導入した農業経営が展開されている 本地区では農家戸数減少に伴う急激な経

広報たかす

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国営かんがい排水事業 もがみがわかりゅう最上川下流地区 結果 平成 20 年 8 月 東北農政局

もがみがわかりゅう 事 業 名 国営かんがい排水事業 地 区 名 最上川下流 県名 山形県 さかたしさかたしやわたまちまつやままちひらたまちつるおかしふじしままち関係市町村酒田市 ( 旧酒田市 八幡町 松山町 平田町 ) 鶴岡市( 旧藤島町 ) ひがしたがわぐんしょうないまちたちかわまちあまるめまち 東田川郡庄内町 ( 旧立川町 余目町 ) しょうないへいや本地区は山形県の北西部に位置し 庄内平野を流れる最上川下流の左右岸に展開 さかたしつるおかしひがしたがわぐんしょうないまち する酒田市他 1 市 1 町 ( 鶴岡市 東田川郡庄内町 ) にまたがる12,920haの農業地帯である もがみがわかりゅううがん本地区の主要施設は 国営かんがい排水事業 最上川下流右岸地区 で造成された揚水機場及び用水路と 県営かんがい排水事業で造成された頭首工等であるが 耐用年数の経過や厳しい自然条件等から老朽化と機能障害が著しく 用水の供給が不安定となるほか 維持管理にも多大な労力と経費を要していた きただてへいさわこのため 本事業は主要施設である北楯頭首工 平沢揚水機場及び幹線用水路の改修を行い 農業用水の安定的な供給を行うものである 併せて 関連事業により 用水路の整備と区画整理を通じてほ場の汎用化と大区画化を図り 大型農業機械の導入を促進して 農業経営の安定と近代化に資するものである ( 事業費以外の数値は平成 18 年度末現在の数値である ) 事 受益面積 :12,505ha 受益戸数 : 8,662 戸 主要工事 :( 頭首工 ) 北楯頭首工改修 1 箇所 ( 揚水機場 ) 業 平沢揚水機場改修 1 箇所 ( 用水路 ) 北楯大堰用水路改修 7km 吉田幹線用水路改修 2km 右岸幹線用水路改修 5km 概 事 業 費 :15,191 百万円 ( 決算額 ) 工事期間 : 平成 5 年度 ~ 平成 13 年度 ( 完了公告 : 平成 14 年 6 月 20 日 ) 関連事業 : 県営かんがい排水事業 県営ほ場整備事業 ( 受益面積 2,393ha) 要 - 1 -

1. 社会経済情勢の変化 (1) 地域の経済 農業の動向 項目 地域 ( 酒田市 旧藤島町 ( 現鶴岡市 ) 庄内町) の人口について 平成 2 年から平成 17 年の15 年間の推移をみると 162,566 人から153,849 人と5% の減少となっている 世帯数については 平成 2 年から平成 17 年の15 年間で44,488 戸から49,277 戸と11% の増加がみられる また 産業別就業人口の推移をみると 平成 2 年から平成 17 年の15 年間に第 3 次産業は増加する一方で 第 1 次産業は13,784 人から8,532 人と38% 減少している 第 1 次産業の全産業に占める割合についても 平成 2 年から平成 17 年の 15 年間で16% から11% と5ポイント減少している このことを山形県全体でみても 第 1 次産業は104,857 人から66,700 人と36% 減少するとともに 第 1 次産業の全産業に占める割合についても 16% から11% と5ポイント減少しており 同様の傾向で推移している さらに 農業就業人口は 平成 2 年から平成 17 年の15 年間で15,751 人から 11,016 人と30% 減少するとともに 65 歳以上の農業就業人口に占める割合は25 % から53% と28ポイント増加している このことを山形県全体でみても 農業就業人口は125,361 人から85,384 人と32% 減少するとともに 65 歳以上の農業就業人口に占める割合は29% から57% と28ポイント増加しており 同様の傾向で推移している 一方 農家数については 平成 2 年から平成 17 年の15 年間で9,454 戸から 6,262 戸と33% 減少している しかしながら 全農家に占める専業農家の割合については9% から12% と3ポイント増加している このことを山形県全体でみても 農家数については71,591 戸から49,013 戸と 32% 減少しているが 専業農家の割合は8% から13% と5ポイント増加しており 同様の傾向で推移している なお 専業農家のうち男子生産年齢 (65 歳未満 ) 人口のいる農家数についてみると 平成 2 年から平成 17 年の15 年間で692 戸から451 戸と35% 減少するとともに 専業農家に占める割合についても83% から58% と25ポイント減少している このことを山形県全体でみても 男子生産年齢 (65 歳未満 ) 人口のいる農家数は4,488 戸から3,203 戸と29% 減少するとともに 専業農家に占める割合についても78% から50% と28ポイント減少しており 同様の傾向で推移している (2) 農業産出額の推移 農業産出額について 平成 2 年から平成 16 年の 14 年間の推移をみると 48,400 百万円から 29,710 百万円と 39% 減少しており 品目別にみると野菜や花きについては増加しているものの それ以外の品目 ( 米 麦 雑穀 豆類 果実 畜産 ) については減少している また 品目別割合をみると 平成 2 年から平成 16 年の 14 年間で 米は 69% から 56% と減少する一方で 野菜と花きはそれぞれ 10% から 16% 1% から 4% と増加している (3) 受益面積の状況 受益面積は 道路用地や学校用地への転用などが要因となって 事業計画 ( 平成 5 年 ) の 12,860ha から事後時点 ( 平成 18 年 ) では 12,505ha と 3% の減少となっている - 2 -

(4) 道路交通網の整備状況 本地域には 一般国道 7 号が南北に 一般国道 47 号が東西に走っており これに主要地方道や広域農道等が接続している また 高速自動車道は 平成 13 年度に山形自動車道が酒田みなと IC まで開通したことにより 東北中央道へ 1 時間半 東北自動車道へ 2 時間程度で結ばれ 山形市や仙台市などの消費地への効率的なアクセスが可能となっている (5) 新たな農業政策 経営所得安定対策等大綱に基づき 水田経営所得安定対策 ( 平成 19 年度は品目横断的経営安定対策 ) や農地 水 環境保全向上対策等の取組が進められている その一例として 水田経営所得安定対策における大豆の加入割合 ( 平成 19 年 ) をみると 大豆の作付面積 (3,547ha) に対して89%( 加入面積 3,170ha) となっている なお 山形県全体では 大豆の作付面積 (7,040ha) に対して81%( 加入面積 5,712ha) の加入割合となっている また 農地 水 環境保全向上対策に係る共同活動の取組状況 ( 平成 19 年 ) をみると 農用地区域内農地面積 ( 平成 17 年 :37,242ha) に対して81%( 取組面積 30,097ha) となっている なお 山形県全体では 農用地区域内農地面積 ( 平成 17 年 :125,540ha) に対して51%( 取組面積 64,104ha) の取組割合となっている 2. 事業により整備された施設の管理状況 項 (1) 施設の概況 本事業の主要施設は 北楯頭首工 平沢揚水機場 北楯大堰用水路 吉田幹線用水路及び右岸幹線用水路である 目 北楯頭首工( 全面改修 ) 北楯頭首工においては 老朽化に対応して全面的な改修を行った 平沢揚水機場 ( 全面改修 ) 平沢揚水機場においては 老朽化に対応して全面的な改修を行った 北楯大堰用水路 ( 全面改修 ) 北楯大堰用水路においては 老朽化に対応して全面的な改修を行った 吉田幹線用水路 ( 部分改修 ) 吉田幹線用水路においては 全線 16.7km のうち 漏水等の老朽化に対応して 施設機能診断により機能が低下していると判断された区間 (2.4km) の改修を行った 右岸幹線用水路 ( 部分改修 ) 右岸幹線用水路においては 全線 27.7km のうち 漏水等の老朽化に対応して 施設機能診断により機能が低下していると判断された区間 (4.9km) の改修を行った - 3 -

(2) 施設の管理状況 本事業で改修された施設のうち 北楯頭首工 平沢揚水機場 北楯大堰用水路及び右岸幹線用水路については 基幹水利施設管理事業の対象施設として山形県へ管理委託され 適切に維持管理されている また 吉田幹線用水路についても 最上川土地改良区により適切に維持管理が行われている 施設の管理において 事業実施前は老朽化の進行により機能低下がみられ 漏水対策や補修工事に多大な経費と労力を要していたが 本事業の実施によりこれらが節減され 適切な維持管理が図られている (3) 施設の利用状況 本事業により整備された施設の利用を通じて 農業用水の安定供給が図られている 3. 費用対効果分析の算定基礎となった要因の変化 (1) 作物生産効果 項 1 作付面積 作付面積について 事業計画 ( 事業計画 ( 平成 5 年 ) において設定された計画値 : 以下同じ ) と事後時点 ( 事後時点における実際の値 : 以下同じ ) を比較すると13,114haに対して11,776haとなっている また 主要作物ごとに作付面積を比較すると 水稲は8,441haに対して8,560 ha 大豆は792haに対して2,335haとなっている 野菜に関しては なすが207 haに対して88ha 露地メロンが198haに対して47ha ばれいしょが264haに対して16haの作付けとなっている さらに 飼料作物である牧草については511haに対して176haの作付けがなされている 2 主要作物の単収 目 主要作物の単収 (10a 当たり : 以下同じ ) について 事業計画と事後時点を比較すると 水稲は 624kg に対して 606kg 大豆は 205kg に対して 160kg となっている 野菜に関しては なすが 1,708kg に対して 1,444kg 露地メロンが 2,470kg に対して 2,319kg ばれいしょが 2,697kg に対して 1,768kg の単収となっている さらに 飼料作物である牧草は 2,735kg に対して 3,070kg の単収となっている 3 主要作物の単 主要作物の単 (1kg 当たり : 以下同じ ) について 事業計画と事後時点を比較すると 米は 311 円に対して 229 円 大豆は 266 円に対して 253 円となっている 野菜に関しては なすが 105 円に対して 210 円 露地メロンが 72 円に対して 230 円 ばれいしょが 50 円に対して 85 円の単となっている - 4 -

(2) 営農経費節減効果 1 年間労働時間 水稲作の年間労働時間について事業計画と事後時点を比較すると 事業計画においては 10a 当たり 17.5 時間としていたが 事後時点では 11.3 時間となっている なお 水管理に係る労働時間については 事業計画の 10a 当たり 7.9 時間に対して 事後時点では 2.8 時間となっている 2 年間機械経費 水稲作の年間機械経費について事業計画と事後時点を比較すると 事業計画においては 10a 当たり 24,558 円としていたが 事後時点では 13,986 円となっている (3) 維持管理費節減効果 年間維持管理費について事業計画と事後時点を比較すると 事業計画においては 53,026 千円を見込んでいたが 事後時点では 58,385 千円となっている 4. 事業効果の発現状況 (1) 農業用水の安定供給 項 目 本事業の実施により 頭首工 揚水機場及び幹線用水路が改修され 安定的な農業用水が確保されている 事後アンケート調査結果によると 受益農家の87% が事業実施前よりも農業用水が 安定的に供給されている または ほぼ安定的に供給されている と回答している なお 本地区においては 関連する事業として国営かんがい排水事業 最上川下流沿岸地区 が実施されていることから 今後 この事業の進捗と相まって さらなる農業用水の安定供給が図られることが見込まれる (2) 維持管理費の節減 事業実施前の各施設は老朽化が進み 北楯頭首工については 河床の洗掘により取水が不安定であったことや 危険作業を伴うことから安全な運転管理が困難であるとともに 平沢揚水機場については ポンプの老朽化による故障に対し応急処置が不可能であったことや 夜間も人員を配置していたことからも 維持管理に多大な労力と経費を要していた また 北楯大堰用水路については 土水路であったため土砂の浚渫が必要であるとともに 吉田幹線用水路と右岸幹線用水路に関しては 漏水等により機能が低下し 頻繁に補修が必要であり維持管理に多大な労力と経費を要していた 本事業において各施設の改修が行われたことにより 事業実施前の維持管理上の問題が解消されるとともに 維持管理費や労力の節減が図られている - 5 -

(3) 農業経営基盤の強化 項 本事業及び関連事業の実施によってほ場の汎用化が図られたことにより 大豆の集団転作や そば えだまめ なす ねぎなどの新たな作物の作付けが進んでいる 併せて ほ場の大区画化により 大型機械の導入が可能となり 水稲作に要する労働時間の節減が図られている このように 本地区では事業を契機とし 複合経営の促進や新たな作物の導入など 営農形態の変化がみられ 農業経営の安定化と近代化が進んでいる また ほ場整備事業により生産条件が改善されたことなどから 水稲直播栽培等の新たな営農技術の取組が進展しているとともに エコファーマーの認定制度の整備と相まって 特別栽培 有機栽培等の安全で安心な農産物の生産の取組が増加している さらに 利用権設定や農作業の受委託等による担い手への農地の利用集積が図られている このことは 経営耕地規模別農家割合において 5.0ha 以上の経営規模の農家割合が 事業実施前の平成 5 年から事業実施後の平成 18 年の13 年間で28% から46% と18ポイント増加していることや 平成 17 年の山形県全体の 9% に対して 本地区では46% と37ポイント上回っていることからもうかがえる 一方 認定農業者の推移をみると 地域における認定農業者数が平成 12 年の 2,281 人から平成 18 年には3,014 人に増加している また 平成 19 年度の集落営農組織数は山形県全体の55% となっており 農業生産法人数でも30% を占めている このことからも本地区では 関係市町の掲げる効率的で安定的な農業経営の指標に沿った経営体の育成が進展しているものといえる 事後アンケート調査結果によると ほ場整備を行った農業経営者の27% が乾田化に伴う新たな作物の導入について とても増加した または やや増加した と回答している (4) 事業による波及効果 1 農家による農産物加工 販売への取組と地場産品の消費拡大 目 本事業の地区内には めんたま畑 産直たわわ 風車市場 などの産地直売所がある それらの施設では受益地で生産された農産物を含めた野菜 花きなどの農産物や農産物加工品の販売が行われており 受益農家による農産物の加工や販売への取組が行われるとともに 地場産品の消費拡大が図られている 事後アンケート調査結果によると 受益農家の7 割が産地直売所での地場産品の販売について 消費拡大に つながっていると思う または ややつながっていると思う と回答しており 非農家の6 割以上が 自身の地元産食材の消費について とても増えた または やや増えた と回答している また 地区内に設置されている産地直売所は 施設の運営や農産物の販売を農家女性が中心に行っており 女性の活躍の場となっている 事後アンケート調査結果によると 農家女性の27% が 直売所や加工用施設等による地域の働く場の創出について 増えた または やや増えた と回答し 39% が自身の農業以外の仕事について できるようになった または ややできるようになった と回答している 2 地産地消の取組 旧平田町 ( 現酒田市 ) の小中学校では 産地直売所 めんたま畑 や町内の農家と連携し 学校給食に地元農産物を取り入れており 年に数回は地元産 100 % の給食を提供するまでになっている - 6 -

また 旧藤島町 ( 現鶴岡市 ) や庄内町の小中学校においても 地元産の農産物を給食に提供しており 本事業の受益地を含む関係市町で生産される農産物は学校給食に積極的に活用され 地産地消による消費拡大が図られている 事後アンケート調査結果によると 非農家の 54% が学校給食や地域住民による地元産食材の消費について とても増えた または やや増えた と回答している 3 環境保全への取組 本事業地区の下流部に位置する酒田市の東両羽地区において 施設の管理主体である土地改良区が地域の要望を踏まえながら 農業用水を1 級河川小牧川へ流下させることにより 水辺環境の改善と水質浄化に寄与しており 土地改良施設の役割や多面的機能について 地域住民への理解を深めることに役立っている また 本事業の関連事業では ほ場の整備とともにメダカの保全池を整備し 地域の小学生とNPO 組織による魚の学習会やワークショップの開催など 地域全体での環境保全の取り組みを通じて環境教育のフィールドとして活用されており 農業や自然の大切さの理解に役立っている 4 農村景観の保全 項 目 本事業及び関連事業の実施によって ほ場の生産条件が向上し 耕作放棄等の発生が抑制されるとともに 農村らしい景観が保全されている 事後アンケート調査結果によると 非農家の 6 割以上が 水田ほ場整備による農村らしい景観の維持について に関する回答として 以前より農村らしい景観となった または 農村らしい景観が維持された と回答している 5 自然環境の保全 本事業により整備された用水路には 水棲動物の生息環境の保全のために魚巣ブロックが設置され 環境との調和に配慮した構造にすることにより 生態系の保全が図られている 事後アンケート調査結果によると 受益農家の6 割以上が 整備される以前と比べた水路の自然環境について とても良くなった または やや良くなった と回答している (5) 費用対効果分析の結果 費用対効果分析の算定基礎となった要因の変化 効果の発現状況を踏まえ 事後時点の各種算定基礎データを基に総費用総便益比を算定した結果 以下のとおりとなった 総費用 (C) 184,423 百万円 総便益 (B) 258,069 百万円 総費用総便益比 (B/C) 1.39-7 -

5. 事業実施による環境の変化 生活環境 項目 本事業により整備された用水路には 転落防止柵等の安全施設が設置され 転落事故の防止による生活環境の改善が図られている 事後アンケート調査結果によると 受益農家の6 割以上が水路沿いのネットフェンスやガードレール設置による地域の安全性について とても向上した または やや向上した と回答している また 関連事業により農道の整備がなされ 幹線道路へのアクセスが容易になるなど 生活環境の改善が図られている 事後アンケート調査結果によると 受益農家の7 割以上が 農道及び管理用道路の通勤 通学 散歩など地域における活用について とても活用されている または やや活用されている と回答している 6. 今後の課題等 事業効果をより一層発現させる観点から 水田経営所得安定対策 により 生産性が高く経営感覚に優れた経営体を育成するとともに 土地改良施設の維持管理に当たっては 農地 水 環境保全向上対策 等により 地域住民参画型の維持管理体制を確立することが重要である また これまでも行われてきた地産地消や環境保全などの取組は 地場産品の消費拡大や農業 農村の持つ多面的な役割に対する理解につながることから 一層進めることが望まれる なお 本地域においては 関連する事業として国営かんがい排水事業 最上川下流沿岸地区 が実施されており 今後 この事業の進捗と相まって さらなる農業用水の安定供給 維持管理の軽減及び農業経営基盤の強化が図られることが見込まれることから 計画的な事業の推進が必要である 7. 総合 総合 (1) 農業用水の安定供給と維持管理の軽減 本事業の実施により 頭首工 揚水機場及び用水路が改修され 安定的な農業用水が確保されている また 事業実施前の各施設は老朽化が進み 維持管理に多大な労力と経費を要していたが 本事業において各施設の改修が行われたことにより 事業実施前の維持管理上の問題が解消されるとともに 維持管理費や労力の節減が図られている (2) 農業経営基盤の強化 本事業及び関連事業の実施を通じてほ場の汎用化が図られたことにより 集団転作や新たな作物の作付けが進んでいる 併せて ほ場の大区画化により 大型機械の導入が可能となり 水稲作に要する労働時間の節減が図られている また 水稲直播栽培等の新たな営農技術の取組が進展しているとともに エコファーマーの認定制度の整備と相まって 特別栽培 有機栽培等の安全で安心な農産物の生産の取組が増加している - 8 -

さらに 利用権設定や農作業の受委託等による担い手への農地の利用集積が進められており 本地区では 事業を契機として 複合経営の促進 新たな作物や営農技術の導入及び農地の利用集積が進み 農業経営の基盤強化が図られている (3) 事業による波及効果 総 合 農家女性を中心に運営されている産地直売所では 受益地で生産された農産物や農産物加工品の販売が行われており 地場産品の消費拡大が図られているとともに 学校給食に積極的に活用されるなど 地産地消による消費拡大が図られている また 地元の関係団体及び住民等によって実施されている河川の水質浄化や 関連事業地区内におけるメダカの保護 救出活動を通じ 地域全体での環境保全の取組みが行われ 土地改良施設の役割 多面的機能や 農業 自然の大切さの理解に役立っている さらに 本事業及び関連事業の実施によって ほ場の生産条件が向上して耕作放棄等の発生が抑制され 農村らしい景観が保全されているとともに 環境との調和に配慮した施設構造にすることにより 生態系の保全が図られている (4) 事業実施による環境の変化 本事業により整備された用水路には 転落防止柵等の安全施設が設置され 転落事故の防止が図られているとともに 関連事業により農道の整備がなされ 幹線道路へのアクセスが容易になるなど 生活環境の改善に寄与している (5) 新たな農業政策や関連する事業との連携 水田経営所得安定対策による経営体の育成や 農地 水 環境保全向上対策等による地域住民参画型の維持管理体制の確立とともに 地産地消や環境保全などの取組を一層進めることが望まれる また 本地域においては 関連する事業として国営かんがい排水事業 最上川下流沿岸地区 が実施されていることから 今後 この事業の進捗と相まって 事業効果の一層の発揮が期待される 1. 事後結果は妥当と認められる 第三者委員会意見 本事業の実施により 頭首工 揚水機場及び用水路の改修が行われ 農業用水が安定的に供給されるとともに 維持管理上の問題が解消され 維持管理費や労力の節減が図られている また 本事業及び関連事業の実施により ほ場の汎用化が進み 複合経営の促進や新たな営農技術の導入 安全安心な農産物生産への取り組み 農地の利用集積の促進等による 農業経営基盤の強化が図られている さらに 受益地で生産された農産物等は 農家女性を中心に運営している産地直売所でも販売され 消費拡大が図られるとともに 学校給食にも活用され 地産地消の取り組みが行われている 一方 地元関係団体や住民等による河川の水質浄化やメダカの保護活動等を通じ 地域全体での環境保全の取り組みが行われており 土地改良施設の多面的機能等の理解にも役立っている 今後 このような取り組みを地域農業の振興に活用していくことが期待される - 9 -

第三者委員会意見 2. 生産基盤とソフト施策の連携による事業効果の一層の発現が望まれる本地域は 新たな農業政策への取り組みが高いことから 水田経営所得安定対策による経営体の育成や農地 水 環境保全向上対策等による地域住民参画型の維持管理体制の確立が期待される このため 関連事業の進捗を踏まえ生産基盤とソフト施策の連携を進め さらなる事業効果の発現に努めることが重要である - 10 -