第 1 回 MR Seminar 長野 スライス厚測定 信州大学医学部附属病院放射線部愛多地康雄
スライス選択 荒木 力著 :MRI 再 入門入門から
傾斜磁場強度の差 荒木 力著 :MRI 再 入門入門から
シンク波のローブの違い RF 印加時間が短い 左右のロ ブが多い方ほどほど矩形矩形に近づく RF 印加時間が長い パーシャルボリューム効果効果やクロストーククロストーク効果効果に影響影響を与える
スライススライススライススライス厚は RF パルスパルスパルスパルスの形状形状形状形状とシーケンスシーケンスシーケンスシーケンス RF パルスパルスパルスパルスの均一均一均一均一性 スライススライススライススライス選択傾斜磁場選択傾斜磁場選択傾斜磁場選択傾斜磁場などのなどのなどのなどのパラメータパラメータパラメータパラメータに依存依存依存依存するするするする 装置装置装置装置と画質画質画質画質 ならびにならびにならびにならびに装置装置装置装置の性能性能性能性能を把握把握把握把握するするするする尺度尺度尺度尺度となりえるとなりえるとなりえるとなりえる スライス厚を測定することで
評価の規定 NEMA (National electrical manufactures association standards) :Determination of image uniformity in diagnostic MRI;NEMA standard publication,ms5,1989. AAPM (Report of American association of physicists in medicine) :Task group No.1;Quality assurance methods and phantoms for MR imaging.j.med.physics.1990
定義 NEMA: スライス厚はスライスプロファイルスライスプロファイルの半値幅 (FWHM) AAPM: スライス厚はスライスプロファイルスライスプロファイルの半値幅 (FWHM) 他のスライスプロファイルスライスプロファイルの表現法表現法として 1/10 値幅 (FWTM) を定義
読み取り 160 140 120 100 80 L1 1/2 の高さ 60 40 20 LT1 1/10 の高さ 0-20 SL 1 6 11 16 21 26 31 36 41 46 51 56 61 66 71 半値幅 FWHM(mm)=(L1*PN*PS)/SL 1/10 値幅 FWTM(mm)=(LT1*PN*PS)/SL PN: ピクセル数 PS: ピクセルサイズ
NEMAで規定規定しているしている方法 スラブ スラブ法 : 薄い高信号物質高信号物質の傾斜傾斜スラブファントムスラブファントムを使用 問題点 - スラブファントムの厚さがさが誤差要因誤差要因となる ( 薄いスライススライス厚測定厚測定にはには不向不向き ) ウェッジ ウェッジ法 : 低信号物質の楔板楔板ファントムファントムを使用使用するする方法 問題点 - 測定が煩雑
ウェッジ法の原理 NEMA ファントム ( 日興ファインズファインズ社製 ) スライス厚 =FWHM tanθ
ファントム プラスチックのようなのようなプロトン NMR 信号を発しないしない材料材料で作られた 2 つの独立独立したくさび板が交差交差し 傾きのきの補正 (Y 軸のみ ) ができる構造 15 20mm 日興ファインズ 90-401 型 15 の傾斜角度傾斜角度をもつをもつ厚さ 20mm のくさび状板状板が 2 枚 互い違いにいに配列配列されている ファントムには 82%PVA ゲルが封入封入されている
データ収集収集およびおよび再構成再構成パラメータ 1. 臨床に用いられる TEを使った Single spin echo 法とする 2.TR 3 ( 信号発生物質の T 1 ) とする 3. スライス厚は一般一般に用いるもののいるものの中で選択可能選択可能な最小最小のものとする 4. 少なくとも 3 枚のスライススライスからなるからなるマルチスライスモードマルチスライスモードとしとし プロファイルプロファイルの中心間の距離距離は FWHMの2 倍とする (NEMA ではこのように規定規定されているがされているが 3 4 については目的目的に応じてじて変更可能 ) 5. 楔が撮像面撮像面となすとなす角度角度はスライスプロファイルスライスプロファイルの FWHM 幅を横切横切ってって少なくとも6 ピクセルが選ばれるようばれるよう スライススライス厚とピクセルピクセル寸法寸法を設定設定するただし次の条件条件を満たすたす必要必要がある tanα α T/(6 d) T:slice profileのfwhm d:x 方向のピクセルピクセル寸法
データ収集収集およびおよび再構成再構成パラメータ 1. 臨床に用いられる TEを使った Single spin echo 法とする TE=12msec 2.TR 3 ( 信号発生物質の T1) とする 82%PVA ゲルの T1=850msec(1.5T) なので 850 3=2550msec 温度特性 ( 測定時 24 ) 等を考慮考慮してして 今回今回は 3000msec 1.0Tの場合場合は T1=750msec 0.5T では T1=620msec 3. スライス厚は一般一般に用いるもののいるものの中で選択可能選択可能な最小最小のものとする slice thickness=5mm (3 については目的目的に応じてじて変更可能 )
データ収集収集およびおよび再構成再構成パラメータ 4. 少なくとも 3 枚のスライススライスからなるからなるマルチスライスモードマルチスライスモードとしとし プロファイルプロファイルの中心間の距離距離は FWHMの2 倍とする (4 については目的目的に応じてじて変更可能 ) 1 枚目 2 枚目 3 枚目 FWHM FWHM FWHM スライス厚 (FWHM) の2 倍 スライス厚 (FWHM) の2 倍 測定スライススライス厚と同じギャップ (5mm 厚ならなら 5mm ギャップ ) を選択選択して 3 スライスの中心中心のスライススライスを測定測定する
データ収集収集およびおよび再構成再構成パラメータ 4. 少なくとも 3 枚のスライススライスからなるからなるマルチスライスモードマルチスライスモードとしとし プロファイルプロファイルの中心間の距離距離は FWHMの2 倍とする (4 については目的目的に応じてじて変更可能 ) スライス厚 5mm 2.5+5+2.5=10mm スライスギャップ 5mm d スライス厚 5mm スライス厚 5mmのFWHM FWHM=5/tan15 =18.66 スライスギャップ 5mm での 2 枚のスライスプロファイルスライスプロファイルの中心間中心間の距離は d=10/tan15 =37.32=2*18.66
データ収集収集およびおよび再構成再構成パラメータ 5. 楔が撮像面撮像面となすとなす角度角度はスライスプロファイルスライスプロファイルの FWHM 幅を横切横切ってって少なくとも6 ピクセルが選ばれるようばれるよう スライススライス厚とピクセルピクセル寸法寸法を設定設定するただし次の条件条件を満たすたす必要必要がある tanα α T/(6 d) T:slice profileのfwhm d:x 方向のピクセルピクセル寸法 6pixel 以上楔の角度角度を 15 とすると 測定スライススライス厚 1.0mm でのピクセルサイズピクセルサイズは 0.62mm 以下 5mm では 3.1mm 以下となるピクセルサイズを 1.5mm より大きくするときくすると truncation artifactが目立目立ち測定誤差の原因原因となる
データ収集収集およびおよび再構成再構成パラメータ TE TR Slice th. Slice gap 12ms 3000ms 5mm 5mm FOV matrix Pixel size 256mm 256 256 1.0mm/pixel tanα T / ( 6 d ) tan15 5 mm / ( 6 d ) 0.26795 ( 6 d ) 5 d 5 / 1.60770 = 3.1100
測定手順 1. ファントムを各面各面に垂直垂直になるようになるようセットセットする 2. 位置確認像を撮像撮像し 傾きをきを補正補正する 3. 適宜設定したした条件条件によりにより 測定用画像測定用画像を撮像撮像する 4. 得られたられた画像画像からから くさびくさび部分部分の信号強度信号強度を測定測定する 5. 信号強度曲線を微分微分し スライスプロファイルスライスプロファイルを作成作成する 6. プロファイルからから半値幅 ( ピクセル数 ) を求める 7. 二つのつの半値幅半値幅から Y 軸回転の誤差誤差を求める 8. Y 軸の回転回転誤差誤差を補正補正したしたスライススライス厚を mm 単位で求める
測定手順 1. ファントムを各面各面に垂直垂直になるようになるようセットセットする 2. 位置確認像を撮像撮像し 傾きをきを補正補正する y x z transverse sagittal coronal
1. ファントムファントムファントムファントムを各面各面各面各面に垂直垂直垂直垂直になるようになるようになるようになるようセットセットセットセットするするするする 2. 位置確認像位置確認像位置確認像位置確認像を撮像撮像撮像撮像し 傾きをきをきをきを補正補正補正補正するするするする測定手順測定手順測定手順測定手順 transverse sagittal coronal z x y Z 軸回軸回軸回軸回りのりのりのりの回転回転回転回転は画像全体画像全体画像全体画像全体の回転回転回転回転となってとなってとなってとなって現れ 目視目視目視目視によりによりによりにより確認確認確認確認できるできるできるできる ( Z 軸回りのりのりのりの回転誤差回転誤差回転誤差回転誤差の場合場合場合場合 )
測定手順 1. ファントムを各面各面に垂直垂直になるようになるようセットセットする 2. 位置確認像を撮像撮像し 傾きをきを補正補正する ( X 軸回りのりの回転誤差回転誤差の場合 ) y x z Y 方向の寸法 transverse sagittal coronal X 軸回りにりに回転誤差回転誤差があるとがあると 被検物被検物の幅 (Y 方向の寸法 ) が大きくきく映る
測定手順 1. ファントムを各面各面に垂直垂直になるようになるようセットセットする 2. 位置確認像を撮像撮像し 傾きをきを補正補正する ( Y 軸回りのりの回転誤差回転誤差の場合 ) y x z transverse sagittal coronal Y 軸回りのりの回転誤差回転誤差をファントムファントムを 2 重構造としてとして補正補正を可能可能にしている
測定時のポイント! 補正できないできない方向方向の回転誤差回転誤差は 納得納得できるまでできるまでポジショニングをやり直す y x z 回転誤差の補正くさびの角度角度が 15 でスライススライス厚 5mmの場合 14 :4.6525 15 :5.0000 16 :5.3507
測定手順 3. 適宜設定したした条件条件によりにより 測定用画像測定用画像を撮像撮像する Slice th. TR TE FOV matrix Pixel size 1mm 2800ms 10-20ms 128mm 256 256 0.5mm/pixel 2mm 以上 2800ms 10-20ms 256mm 256 256 1.0mm/pixel 5mm 3000ms 12ms 256mm 256 256 1.0mm/pixel NEX 4 Scan time 47min48sec 公称 3mm 公称 10mm 1 11min57sec 4 51min09sec 測定時のポイント 測定用画像!SNRの低い条件条件は避け 測定測定したいしたいシーケンス ( 条件 ) で撮像撮像するする
測定手順 4. 得られたられた画像画像からから くさびくさび部分部分の信号強度信号強度を測定測定する 信号強度 In 2000 1800 1600 1400 1200 1000 800 600 400 200 l1 l2 ERF(edge response function function) 端部応答関数 0 100 110 120 130 140 150 160 170 n( ピクセル番号 )
測定手順 5. 信号強度曲線を微分微分し スライスプロファイルスライスプロファイルを作成作成する Dn 値 100 90 80 70 60 50 40 30 20 10 l2 Slice profile D n =I n -I n-1 0 100 110 120 130 140 150 160 170 l1 n( ピクセル番号 )
測定時のポイント! 半値幅を求めるめる際のプロファイルカーブプロファイルカーブは 加算平均加算平均したものをしたものを使用する (ERFの微分微分は SNRを悪化悪化させるため ) 90 80 70 1 line のみ 10 lineの平均 60 50 40 30 20 10 0 110 120 130 140 150 160-10
測定手順 6. プロファイルからから半値幅 ( ピクセル数 ) を求める Dn 値 80 75 Dn( 平坦領域の平均平均 )= 75 70 65 l1 60 55 50 45 40 1/2Dn = 37.5 35 30 25 20 20.3( ( 半値幅 )=145.6) =145.6-125.3125.3 15 10 5 0 125.3 145.6 120 125 130 135 140 145 150 n( ピクセル番号 )
測定手順 7. 二つのつの半値幅半値幅から Y 軸回転の誤差誤差を求める FWHM = スライス厚 /tanθ L1=T/tan(θ-α) L2=T/tan(θ+α) L1-L2 L1+L2 = T/tan(θ-α) - T/tan(θ-α) + T/tan(θ+α) T/tan(θ+α) = sin2α sin2θ L1 L2: グラフからから求めためた半値幅 T: スライス厚 α: 回転誤差 θ: 楔の角度 この等式等式を解くためにくために必要必要な高校時代高校時代の記憶 tanα=sinα/cosα 1 sin(α±β ±β)=sinαcosβ± β±cosαsinβ 2
測定手順 7. 二つのつの半値幅半値幅から Y 軸回転の誤差誤差を求める L1-L2 L1+L2 = T/tan(θ-α) - T/tan(θ-α) + T/tan(θ+α) T/tan(θ+α) 分母と分子分子に tan(θ-α) tan(θ+α) を乗ずるとずると T tan(θ+α) - = T tan(θ+α) + T tan(θ-α) T tan(θ-α) tan(θ+α) - = tan(θ+α) + tan(θ-α) tan(θ-α) 1 より = sin(θ+α) cos(θ+α) sin(θ+α) cos(θ+α) - + sin(θ-α) cos(θ-α) sin(θ-α) cos(θ-α) 分母と分子分子に cos(θ+α) cos(θ-α) を乗ずるとずると = sin(θ+α) cos(θ-α) - sin(θ+α) cos(θ-α) + sin(θ-α) cos(θ+α) sin(θ-α) cos(θ+α) 2 より = sin(θ+α-θ+α) sin2α sin(θ+α+θ-α ) = sin2θ
測定手順 7. 二つのつの半値幅半値幅から Y 軸回転の誤差誤差を求める L1 - L2 L1+L2 = sin2α sin2θ L1=20.3 L2=20.8 : グラフからから求めためた半値幅 α: 回転誤差 θ: 楔の角度 (15 ) 20.3-20.8 = sin2α 20.3+20.8 sin30 sin2α = - 0.01217 sin30 = - 0.01217 0.5 (radian) = - 0.00608 (radian) 2α = - 0.34852 (degree) α = - 0.17426 (degree)
測定手順 8. Y 軸の回転回転誤差誤差を補正補正したしたスライススライス厚を mm 単位で求める スライス厚 (pixel) =FWHM (pixel) tanθ L1 (pixcel) = T (pixel) / tan(θ-α) T (pixel) = L1 (pixel) tan(θ-α) = = = 20.3 (pixel) tan(15 -(-0.17426 )) 20.3 (pixel) 0.27121 5.505596 (pixel)
測定手順 8. Y 軸の回転回転誤差誤差を補正補正したしたスライススライス厚を mm 単位で求める スライス厚 mm = スライス 5.505596 pixel 256mm 256pixel = 5.505596 mm 測定時のポイント!radianとdegree pixelとmmの違いにいに注意注意しながらしながら計算計算するする