Taro-56-satou(1).jtd

Similar documents
学校評価保護者アンケート集計結果 2 学校は 防災や防犯についての体制作りや情報収集を適切に行っている 十分 おおむね十分 やや十分 不十分 分からない 不明

Ⅲ 目指すべき姿 特別支援教育推進の基本方針を受けて 小中学校 高等学校 特別支援学校などそれぞれの場面で 具体的な取組において目指すべき姿のイメージを示します 1 小中学校普通学級 1 小中学校普通学級の目指すべき姿 支援体制 多様な学びの場 特別支援教室の有効活用 1チームによる支援校内委員会を

別添 事業者向け放課後等デイサービス自己評価表 及び 保護者等向け放課後等デイサービス評価表 について 放課後等デイサービスガイドライン ( 以下 ガイドライン ) は 放課後等デイサービス事業所における自己評価に活用されることを想定して作成されたものですが 各事業所で簡易に自己評価を行うことができ

2 学校は 防災や防犯についての体制作りや情報収集を適切に行っている 十分 おおむね十分 やや十分 不十分 分からない 不明 計 学校は 防災や防犯についての体制作りや情報収

生徒指導の役割連携_四.indd

ã•⁄社僖çfl¨ã‡¢ã…³ã‡±ã…¼ã…‹ 2018ã••11朋.xls

学力向上のための取り組み

平成18年度標準調査票

基本方針1 小・中学校で、子どもたちの学力を最大限に伸ばします

活動状況調査

平成18年度標準調査票

学習指導要領の領域等の平均正答率をみると 各教科のすべての領域でほぼ同じ値か わずかに低い値を示しています 国語では A 問題のすべての領域で 全国の平均正答率をわずかながら低い値を示しています このことから 基礎知識をしっかりと定着させるための日常的な学習活動が必要です 家庭学習が形式的になってい

No_05_A4.ai

領域別正答率 Zzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzz んんんんんんんんんんんんん 小学校 中学校ともに 国語 A B 算数( 数学 )A B のほとんどの領域において 奈良県 全国を上回っています 小学校国語 書く B において 奈良県 全国を大きく上回っています しかし 質問紙調査では 自分

5 教5-1 教員の勤務時間と意識表 5 1 ( 平均時間 経年比較 教員年齢別 ) 中学校教員 調査年 25 歳以下 26 ~ 30 歳 31 ~ 40 歳 41 ~ 50 歳 51 ~ 60 歳 7:22 7:25 7:31 7:30 7:33 7:16 7:15 7:23 7:27 7:25

2 教科に関する調査の結果 ( 各教科での % ) (1) 小学校 国語 4 年生 5 年生 6 年生 狭山市埼玉県狭山市埼玉県狭山市埼玉県 平領均域正等答別率 話すこと 聞くこと 書くこと

Microsoft Word - H3101houkoku.docx

(2) 国語 B 算数数学 B 知識 技能等を実生活の様々な場面に活用する力や 様々な課題解決のための構想を立て実践し 評価 改善する力などに関わる主として 活用 に関する問題です (3) 児童生徒質問紙児童生徒の生活習慣や意識等に関する調査です 3 平成 20 年度全国学力 学習状況調査の結果 (

(1) 体育・保健体育の授業を改善するために

環境 体制整備 4 チェック項目意見 事業所評価 生活空間は 清潔で 心地よく過ごせる環境になっているか また 子ども達の活動に合わせた空間となっているか クーラーの設定温度がもう少し下がればなおよいと思いました 蒸し暑く感じました お迎え時に見学させて頂きますが とても清潔だと思

17 石川県 事業計画書

2 教科に関する調査の結果 (1) 平均正答率 % 小学校 中学校 4 年生 5 年生 6 年生 1 年生 2 年生 3 年生 国語算数 数学英語 狭山市 埼玉県 狭山市 61.4

チェック式自己評価組織マネジメント分析シート カテゴリー 1 リーダーシップと意思決定 サブカテゴリー 1 事業所が目指していることの実現に向けて一丸となっている 事業所が目指していること ( 理念 ビジョン 基本方針など ) を明示している 事業所が目指していること ( 理念 基本方針

éłƒè¨‹è¡¨ï¼‹äº‰æ¥�曕;3ã†¤å’‹ã‡‘ã†łã†¦.xlsb.xlsx

18 定期的にモニタリンク を行い 放課後等ディサービス計画の見直しの必要性を判断しているか 19 カ イト ラインの総則の基本活動を複数組み合わせて支援を行っているか 20 障害児相談支援事業所のサービス担当者会議にその子どもの状況に精通した最もふさわしい者が参画しているか 関係機関や保護者との連

3 調査結果 1 平成 30 年度大分県学力定着状況調査 学年 小学校 5 年生 教科 国語 算数 理科 項目 知識 活用 知識 活用 知識 活用 大分県平均正答率 大分県偏差値

<4D F736F F D20906C8CA08BB388E E646F63>

働き方の現状と今後の課題

最終デジタル化への意識調査速報

府立高校 <P138> 支援学校 <P138> 保健センター <P139> 支援の必要な家庭の発見 子ども 保護者 親族からの相談 登校状況などを通して支援の必要な家庭を発見 (P50 表 2-3-4) 4 割程度が保護者の相談支援を実施 (P4 図 2-1-2) ケースに対応する中での課題として

<95CA8E E786C73>

「教育資金贈与信託」、資産の世代間移行を後押し

[ 指針 ] 1. 組織体および組織体集団におけるガバナンス プロセスの改善に向けた評価組織体の機関設計については 株式会社にあっては株主総会の専決事項であり 業務運営組織の決定は 取締役会等の専決事項である また 組織体集団をどのように形成するかも親会社の取締役会等の専決事項である したがって こ

~この方法で政策形成能力のレベルアップが図れます~

<4D F736F F D E9197BF A B83678C8B89CA8A5497AA2E646F63>

実践内容 (1) 視点 1 教育活動全体で推進できるよう 指導体制を整備し 食に関する指導の充実 を図る 1 食育全体計画の整備既存の食育全体計画を見直し 教科 学級活動における食に関する指導の時間を確保するとともに 栄養教諭とのティーム ティーティング ( 以下 TT) についても明記した また

事業者向け 放課後等デイサービス自己評価表 平成 30 年 9 月実施 職員数 5 名 ( 回答数 :5 名回答率 :100%) チェック項目はいどちらともいえないいいえ現状改善点 工夫している点など 環境 体制整備 1 利用定員が指導訓練室等スペースとの関係で適切であるか 2 職員の配置数は適切で

資料4-4 新しい時代の教育や地方創生の実現に向けた学校と地域の連携・協働の在り方と今後の推進方策について 審議のまとめ(参考資料)

( 横浜市解釈 ) 事業者向け放課後等デイサービス自己評価表 及び 保護者等向け放課後等デイサービス評価表 について 別添 評価表の内容を他事業所と競うことを想定したものではなく あくまで 研鑚のツールとして有効活 すること さらに質の い 援を提供していける事業所が増えていくことを期待しています

資料 1 ~ ケース会議会議に向けて ~ 児童生徒生徒を理解理解しよう!! ケース会議を開催する前に 児童生徒の情報を整理することはとても大切です 情報を整理する中で 児童生徒に対して あるいは支援の在り方について 新たな発見や可能性を見出すことにつながります アセスメントシートアセスメントシート

< D92E8955C81698D488E968AC4979D816A2E786C73>

平成 28 年度学校評価最終報告 教職員 :20 人生徒 :309 人保護者 :233 人 [ とてもよい 青ややよい 赤やや不十分 黄緑不十分 紫 ] < 教職員 保護者共通項目アンケート > 評価項目教職員保護者 1 学校は 様々な機会を活用して 学校の様子や学習内容を地域や保護者に伝えている

4 研修について考慮する事項 1. 研修の対象者 a. 職種横断的な研修か 限定した職種への研修か b. 部署 部門を横断する研修か 部署及び部門別か c. 職種別の研修か 2. 研修内容とプログラム a. 研修の企画においては 対象者や研修内容に応じて開催時刻を考慮する b. 全員への周知が必要な

23 歳までの育児のための短時間勤務制度の制度普及率について 2012 年度実績の 58.4% に対し 2013 年度は 57.7% と普及率は 0.7 ポイント低下し 目標の 65% を達成することができなかった 事業所規模別では 30 人以上規模では8 割を超える措置率となっているものの 5~2

求められる整理編

スライド 1

結婚しない理由は 結婚したいが相手がいない 経済的に十分な生活ができるか不安なため 未婚のに結婚しない理由について聞いたところ 結婚したいが相手がいない (39.7%) で最も高く 経済的に十分な生活ができるか不安なため (2.4%) 自分ひとりの時間が取れなくなるため (22.%) うまく付き合え

系統的で一貫性のあ評価指標 評価指標による達成度 総合評価 るキャリア教育の推進に向けて 小 中 1 卒業後の生活につながる客観的 < 評定 > 学部段階での客観的アセスメントに基づいた指導計画 指標に基づいた卒業を立案することができる A B C 後の生活を見据えた教育活動につながる 2 立案され

4.2 リスクリテラシーの修得 と受容との関 ( ) リスクリテラシーと 当該の科学技術に対する基礎知識と共に 科学技術のリスクやベネフィット あるいは受容の判断を適切に行う上で基本的に必要な思考方法を獲得している程度のこと GMOのリスクリテラシーは GMOの技術に関する基礎知識およびGMOのリス

評価項目 評価ポイント 所管部局コメント 評価 国際交流に関する情報の収集及び提供事業国際交流活動への住民の参加促進事業国際理解推進事業在住外国人に対する相談事業在住外国人に対する支援事業 安定 確実な施設運営管理 公正公平な施設使用許可や地域に出向いた活動に取り組むなど新たな利用者の増加に努め 利

スライド 1

教員の専門性向上第 3 章 教員の専門性向上 第1 研修の充実 2 人材の有効活用 3 採用前からの人材養成 3章43

家庭における教育

1-澤田-インクル.indd


<4D F736F F F696E74202D2093FA967B8AC E397C38A7789EF837C E815B81408EBF934995AA90CD8F4390B394C52D2D2D32205B8CDD8AB B83685D>

平成21年度 指定管理業務評価シート(様式)

平成18年度標準調査票

(3) その他 全日制高校進学率の向上を図るため 更に公私で全体として進学率が向上するよう工夫する そのための基本的な考え方として 定員協議における公私の役割 を次のとおり確認する 公立 の役割: 生徒一人ひとりの希望と適性に応じて 多様な選択ができるよう 幅広い進路先としての役割を担い 県民ニーズ


西ブロック学校関係者評価委員会 Ⅰ 活動の記録 1 6 月 17 日 ( 火 ) 第 1 回学校関係者評価委員会 15:30~ 栗沢中学校 2 7 月 16 日 ( 水 ) 学校視察 上幌向中学校 授業参観日 非行防止教室 3 9 月 5 日 ( 金 ) 学校視察 豊中学校 学校祭 1 日目 4 9

「組織マネジメントに関する調査」結果(概要)

Microsoft PowerPoint - centerPJ09yamamoto.ppt [互換モード]

<4D F736F F D2094C68DDF94ED8A518ED28E E E2E646F6378>

鎌倉市関谷小学校いじめ防止基本方針 平成 26 年 4 月 鎌倉市立関谷小学校

地域生活サポートセンターいこな

放課後等デイサービス事業所における自己評価結果 ( 公表 ) 公表 : 平成 31 年 3 月 15 日事業所名運動療育スクール jump 宇部校 環境 体制整備業務改善 1 チェック項目はいいいえ工夫している点 利用定員が指導訓練室等スペースとの関係で 適切である 2 職員の配置数は適切である 3

Ⅰ 評価の基本的な考え方 1 学力のとらえ方 学力については 知識や技能だけでなく 自ら学ぶ意欲や思考力 判断力 表現力などの資質や能力などを含めて基礎 基本ととらえ その基礎 基本の確実な定着を前提に 自ら学び 自ら考える力などの 生きる力 がはぐくまれているかどうかを含めて学力ととらえる必要があ

< F2D318BB388E789DB92F682CC8AC7979D F >

Microsoft PowerPoint - 分野別事業概論(酒井)

金融円滑化に対する当金庫の取組状況 平成 27 年 11 月 13 日 高岡信用金庫

2017 年 9 月 8 日 このリリースは文部科学記者会でも発表しています 報道関係各位 株式会社イーオンイーオン 中学 高校の英語教師を対象とした 中高における英語教育実態調査 2017 を実施 英会話教室を運営する株式会社イーオン ( 本社 : 東京都新宿区 代表取締役 : 三宅義和 以下 イ

Microsoft Word - notes①1210(的場).docx

農山漁村での宿泊体験活動の教育効果について

13 Ⅱ-1-(2)-2 経営の改善や業務の実行性を高める取組に指導力を発揮している Ⅱ-2 福祉人材の確保 育成 Ⅱ-2-(1) 福祉人材の確保 育成計画 人事管理の体制が整備されている 14 Ⅱ-2-(1)-1 必要な福祉人材の確保 定着等に関する具体的な計画が確立し 取組が実施されている 15

<4D F736F F D2082D382EA82A082A A282AB82A282AB D B836795F18D908F912E646F6378>

(Microsoft Word - Weekly\223\307\216\322\203A\203\223\203P\201[\203g\222\262\215\270\214\213\211\312\203\214\203|\201[\203g_No.1_Ver.3.0.doc)

今年度は 創立 125 周年 です 平成 29 年度 12 月号杉並区立杉並第三小学校 杉並区高円寺南 TEL FAX 杉三小の子

OTEMON GAKUIN

習う ということで 教育を受ける側の 意味合いになると思います また 教育者とした場合 その構造は 義 ( 案 ) では この考え方に基づき 教える ことと学ぶことはダイナミックな相互作用 と捉えています 教育する 者 となると思います 看護学教育の定義を これに当てはめると 教授学習過程する者 と

Microsoft PowerPoint - 中学校学習評価.pptx

平成 29 年 3 月 学校教育法施行規則の一部改正 事務長 ( 事務長及び事務主任の職務規定の整備 ) 事務主任 ( 省令主 任 ) 学校教育法施行規則 第 46 条 学校教育法施行規 ( 改正前 ) 則 第 46 条 小学校には 事務長又は事務主任を置くことがで 第 46 条 きる 2 事務長及

県立学校職員 ( 趣旨 ) 第 1 条この要綱は 地方公務員法 ( 昭和 25 年法律第 261 号 ) 第 15 条の2 第 1 項第 5 号の規定に基づき 山形県教育委員会における職員 ( 学校教育法 ( 昭和 22 年法律第 26 号 ) 第 7 条に規定する校長及び教員等 ) の標準職務遂行

岐阜県手話言語の普及及び障害の特性に応じた意思疎通手段の利用の促進に関 する条例 目次前文第一章総則 ( 第一条 - 第八条 ) 第二章基本的施策の推進 ( 第九条 - 第十六条 ) 附則 ( 前文 ) 手話が言語であることは 障害者の権利に関する条約において世界的に認められており わが国においても

平成23年9月29日WG後修正

学習意欲の向上 学習習慣の確立 改訂の趣旨 今回の学習指導要領改訂に当たって 基本的な考え方の一つに学習 意欲の向上 学習習慣の確立が明示された これは 教育基本法第 6 条第 2 項 あるいは学校教育法第 30 条第 2 項の条文にある 自ら進んで学習する意欲の重視にかかわる文言を受けるものである


て, 組織的 実効的に取り組むことを目的とする 2 構成教職員,SCや社会福祉士など心理や福祉の専門家, 弁護士, 精神科医等の医師, 教員 警察官経験者などの地域人材等 3 組織の役割学校が組織的にいじめの防止等に取り組むに当たり, 次のような役割を担う アいじめの予防に関して 学校基本方針に基づ

回答者のうち 68% がこの一年間にクラウドソーシングを利用したと回答しており クラウドソーシングがかなり普及していることがわかる ( 表 2) また 利用したと回答した人(34 人 ) のうち 59%(20 人 ) が前年に比べて発注件数を増やすとともに 利用したことのない人 (11 人 ) のう

利用者満足の向上センターのチラシの配布など センターのPRのために具体的な取り組みを行っている 苦情対応体制を整備している 特記事項 名刺 サービス情報誌 広報での PR イベントでのパネル設置など実施 相談の際のプライバシーの確保を図っている 公平性 中立性の確保 業務改善への取り組み 相談室の整

24 ごみ減量分野様式 2 ごみゼロをめざすまち 分野目標 1 ごみゼロ都市 なかの を実現するために 区民 事業者 区が連携して3Rの取組みを進め ごみの排出量が減少するまちをめざす 2 循環型社会を実現するために 資源の再使用 再生利用などの資源の有効利用が広がっているまちをめざす 成果指標 区

リスモン調べ 第4回 離婚したくなる亭主の仕事

通常の学級における

沖縄県教育庁提出資料 1

【資料2】緊急提言(委員意見反映)

女性の活躍推進に向けた公共調達及び補助金の活用に関する取組指針について

2018 年 9 月 3 日 このリリースは文部科学記者会でも発表しています 報道関係各位 株式会社イーオンイーオン 中学 高校の英語教師を対象とした 中高における英語教育実態調査 2018 を実施 英会話教室を運営する株式会社イーオン ( 本社 : 東京都新宿区 代表取締役 : 三宅義和 以下 イ

PowerPoint プレゼンテーション

粟津小学校いじめ防止基本方針 1. いじめ問題に対する基本的な考え方 1 いじめの定義 ( いじめ防止対策基本法 ) 第 2 条 この法律において いじめ とは 児童生徒等が特定の児童生徒等を心理的又は物理的に攻撃する行為 ( 作為的であるか不作為であるかを問わないものとし インターネットの利用その

2-(5)-ア①-1 日米両政府への要請活動

Transcription:

スクールカウンセラー活用における課題とその対応 県子どもと親のサポートセンター研究指導主事佐藤浩 1 研究のねらい平成 17 年度現在, 県内全公立中及び高等 30 へのスクールカウンセラー配置事業が実施されている 配置においては, 効果的な活用事例が見られる一方で, 対応にはかなりの温度差も見られ, 活用が十分にできていない例もある また, カウンセラー側にも, における活動という点で様々な課題があるように感じられる こうした実態から, スクールカウンセラー配置事業の実施に際しての, 側 カウンセラー側双方が抱える課題を整理し, その対応について考察することによって, 効果的なスクールカウンセラー活用のための資料を提供したい ( スクールカウンセラーは以下 と表記 ) 2 研究の内容 <アンケート調査 > 平成 17 年 11 月 : 対象 356 / 回答 354 : 対象者 356 人 / 回答者 349 人 調査 1 23 項目について4 件法 () による充実度調査を行った 各項目における+ 評価 () の結果は以下の通りである 項 目 1 の活動についての職員の共通理解 99% 2 着任時の打ち合わせ時間 97% 74% 3 の担当職員の設置 98% 84% 4 の務分掌上の位置づけ 82% 7 5 職員会議への参加 17% 21% 6 生徒指導部会議 教育相談部会議等への参加 52% 7 相談時間以外の子どもへの関わり ( 給食 清掃等 ) 79% 74% 8 全集会等でのの紹介 9 74% 9 広報紙等でのの紹介 95% 77% 10 保護者への周知 ( 教育相談の日時 方法等 ) 94% 61% 11 児童 生徒への周知 ( 教育相談の日時 方法等 ) 97% 67% 12 専用の相談室の設置 10 98% 13 職員室での机 椅子の設置 9 86% 14 相談室用専用電話の設置 63% 65% 15 相談件数 相談状況等の管理職への報告 95% 85% 16 による便り等の発行 75% 74% 17 教職員との情報共有 98% 97% 18 教職員との信頼関係 協力関係 97% 92% 19 他機関へつなぐ際の長の承認 96% 9 20 がに期待することの明確化 97% 75% 21 児童 生徒 保護者への効果 95% 93% 22 全体に対する効果 95% 83% 23 の対応 /の活動それぞれに対する満足度 93% 87% 調査 2 選択肢法により効果的活用のために障害になっていると考える事項を調査した 上位選択の結果は以下の通りである : 配置時間 51% への予算措置 23% カウンセリングへの抵抗感 12% 配置事業の周知 4% : 配置時間 36% への予算措置 15% カウンセリングへの抵抗感 13% 配置事業の周知 11% の組織内での位置付け 11% 教職員の理解 7% -1-

< の課題 > 1 を受け入れるに当たっての, 職員の共通理解 内の位置づけ 担当職員の選任等が充分とは感じられていない 一人職種であること, 教職員ではないこと, 活動時間が限られていること等を考えると, より丁寧な対応が望まれる ( 項目 1 2 3 4) 2 配置事業や 本人に関する紹介 広報活動をよりきめ細かく行う必要がある は現状で充分との認識であるが,の満足度とはかなりの差がある ( 項目 8 9 10 11) 3 がに何を期待し, どのような活動を望むかについて, 担当者も含めて充分に話し合いたい 側は伝えたつもりでも, 側は不明確であると捉えている傾向にある ( 項目 20) 4 環境整備はかなり充実してきている 各地域の予算との兼ね合いもあるが, 専用電話の設置が進むと更に望ましい ( 項目 12 13 14) <の課題 > 1 社会に積極的に溶け込む姿勢が求められる 相談活動以外にも児童生徒とふれあう時間を持ったり, 相談室だより 等で情報を発信したりすることも望まれる ( 項目 7 16) 2 受け身的にならず, より主体的に文化 教員文化を理解する必要がある の経営方針や活動内容等, 不明な点があれば進んで話し合いの場を求めるなどの働きかけが望まれる ( 項目 20 23) 3 各種会議への参加は, 出勤曜日との兼ね合いで難しい面もある 不可能な場合は, 内の状況が把握できるような伝達システムの構築を工夫したい ( 項目 5 6) 3 研究のまとめ < 今後の対応 > 1 配置時間の拡大や予算措置を求める声が多い 展望としてはその通りであるが, 現状の週 8 時間の中でどのように有効活用するかを前提として考えたい その点, よりもの方が改善の視点が多様である ( 調査 2) 週 8 時間ではしょうがない から 週 8 時間をどう生かすか へ発想の転換が必要である 2 上記項目 1 の制約を考えると, すべての相談業務を のみに委ねることは無理がある むしろ日々児童生徒に接する教職員へのコンサルテーションや事例検討会 研修会の企画等を中心に活動内容を見直すことも必要である 3 現状では, の年齢構成や過去の臨床経験等様々である また, 県内全域に配置するためには, 地理的な制約も大きい こうした中で の資質を確保し活動を充実させるためには, の資質向上に向けた研修が不可欠である 特に, 経験の浅い や臨床が初めての への研修の充実が重要である 4 有効活用のために何よりも基本となることは, 管理職も含めた教職員と との相互理解に尽きる 互いの立場 役割 専門性を認め, 尊重し合う中からこそ, 児童生徒への望ましい働きかけが生じる は外部人材で専門性を有している一方で, チームの一員として経営に参画する立場にもある この外部性と内部性を融合するための場や機会が充分に持たれているでは, 有効な活用が展開されている 今回の調査では, 多くので協力体制が整い, 互いの満足度も高い数値となっているが, なお一層, 内における の位置づけ 役割を明確にし, 積極的な関わりを通して相互の信頼感を高め, 以ての教育相談機能の充実に資することが望まれる -2-

スクールカウンセラーの有効活用のために スクールカウンセラーの活動に係る アンケート調査 集計報告 県子どもと親のサポートセンター 支援事業部

1 調査のねらい平成 17 年度現在, 県内全公立中及び高等 30 へのスクールカウンセラー配置事業が実施されている 配置においては, 効果的な活用事例が見られる一方で, 対応にはかなりの温度差も見られ, 活用が十分にできていない例もある また, カウンセラー側にも, における活動という点で様々な課題があるように感じられる 本調査によって, スクールカウンセラー配置事業の実施に際しての, 側 カウンセラー側双方が抱える課題を整理し, その対応について考察することによって, 効果的なスクールカウンセラー活用のための資料とする 2 調査の方法全配置及びスクールカウンセラーに下記のアンケート調査を実施 ( 平成 17 年 11 月 ) (1) 調査 1 23 項目について 4 件法 () による充実度調査 (2) 調査 2 選択肢法による効果的活用のために障害になっていると考える事項の調査 (3) 調査 3 自由記述による改善希望事項の調査 3 調査結果 ( : 対象 356 回答 354 / : 対象者 356 人回答者 349 人 ) (1) 調査 1 Q1 の活動について全職員で共通理解が図られている % 50.8 47.7 0.8 0.0 0.6 19.5 60.2 17.2 2.3 0.9 2 の + 評価は 98.5% だが, は 79.7% である 特に では,31.3 ポイントの差があり, が認識している程には は充分とは感じていない Q2 着任の際, ととの打ち合わせ時間が充分に取られた % 46.9 50.3 2.8 0.0 0.0 28.9 44.7 20.9 5.4 0.0 2 の+ 評価は97.2% だが,は73.6% である 特にでは,の方が18.1ポイント高い 不充分さを感じているが1/4もいることは課題である Q3 の担当職員が決まっている 1

% 76.3 21.5 1.7 0.6 0.0 53.6 30.1 11.2 4.3 0.9 2 の + 評価は 97.8% だが, は 83.7% である 本来同程度の結果が見込まれる項目だけに, 認識の差がどこから生じるのか, 考える必要がある Q4 が務分掌上, 組織内に位置づけられている % 58.5 24.0 9.3 8.2 0.0 37.0 32.7 14.9 12.9 2.6 2 の + 評価は 82.5% だが, は 69.7% である 本項目は有効活用の重要なポイントの一つとなるだけに,3 割の が実感を持っていないことは大きな課題である Q5 が職員会議に参加している % 6.5 10.2 16.9 66.1 0.3 8.0 12.6 21.5 57.3 0.6 2 ともに + 評価は 2 程度と低い 参加させたくても, 出勤曜日との兼ね合いで参加不可能という所が多い Q6 が定例会議 ( 生徒指導部会 教育相談部会等 ) に参加している 2

% 41.0 19.2 22.6 16.4 0.8 31.8 19.8 14.3 33.2 0.9 2 若干の評価が高めの傾向にあるが, およそ半数が参加している状況にある 出勤日に会議日を合わせる等対応の努力も見られるので, どのでも実施したい Q7 相談以外の時間 ( 給食 清掃等 ) も積極的に子どもに関わっている % 45.2 33.6 15.5 4.8 0.8 33.8 40.7 20.6 3.2 1.7 2 ともに 弱の + 評価である ができるだけ積極的に子どもとふれあう機会を持つことは重要であり,1/4 程度の が - 評価である点は課題である Q8 全集会等での紹介がされた % 73.7 15.8 4.2 5.6 0.6 51.9 21.8 9.7 16.0 0.6 2 10 2 の + 評価は 89.5% だが, は 73.7% である 特に では,10.4 ポイントも差があり, が認識している程には は充分とは感じていないのが実態である Q9 広報 ( 便り 年便り ) 等での紹介がされた % 3

76.3 19.2 4.0 0.3 0.3 47.3 29.8 15.5 6.9 0.6 2 10 2 の + 評価は 95.5% だが, は 77.1% である 特に では 29 ポイントの差がある 実際 に便りが渡っているのか等確認し, 認識のずれの要因を考えたい Q10 が保護者に対し教育相談の日時 方法等の周知に努めている % 66.1 28.0 5.4 0.6 0.0 26.4 34.4 33.0 5.7 0.6 2 の + 評価は 94.1% だが, は 60.8% である 特に では,39.7 ポイントの差がある としての教育活動の伝達不足が伺える Q11 が児童 生徒に対し教育相談の日時 方法等の周知に努めている % 74.3 23.2 2.5 0.0 0.0 26.6 40.7 28.7 3.7 0.3 2 の + 評価は 97.5% だが, は 67.3% である 特に では,47.7 ポイントの差があり, 保護者への周知と同様にと との間に大きな認識の差がある Q12 専用の相談室が設置してある % 96.6 3.1 0.0 0.0 0.3 4

88.3 10.0 1.1 0.6 0.0 10 無関係 2 ともに 98% を超える + 評価であり, ほぼ設置はできていると言える 若干の認識の違いは, 遮音性や設置場所等の環境の問題と考えられる Q13 職員室にの机 いすが設置してある % 84.5 5.6 2.8 7.1 0.0 72.5 13.8 3.2 10.0 0.6 10 無関係 2 ともに 9 程度の + 評価であり, ほぼ設置はできていると言えが, 教職員との融合を考えた際には, より 10 に近い設置が望まれる Q14 用 ( 相談室用 ) の専用電話が設置してある % 56.5 6.5 1.7 34.7 0.6 54.4 10.9 3.7 30.4 0.6 2 およそ 強の設置状況である 予算との兼ね合いもあるが, 相談の機密性や特殊性を考慮すると, より高い設置率が望ましい Q15 相談件数 相談状況等を担当職員 管理職等へ定期的に報告している % 63.6 31.6 4.0 0.0 0.8 49.9 35.5 9.2 4.6 0.9 5

2 の + 評価は 95.2% だが, は 85.4% である 本来同程度の結果が見込まれる項目だけに, 認識の差がどこから生じるのか, 考える必要がある Q16 による たより ( 相談室だより等 ) を発行している % 56.8 18.1 9.0 16.1 0.0 50.1 23.5 12.3 13.8 0.3 2 ともに 75% 程度の + 評価である 周知の一環として, また情報発信という観点からも, の努力を期待したい項目である Q17 相談内容について, 必要に応じて教職員と情報の共有ができている % 69.5 28.2 2.0 0.3 0.0 64.2 33.2 2.0 0.3 0.3 2 ともに 97% 超の + 評価である お互いに共有できることは, 信頼感と集団守秘の考えが高まってきたものと考えられる Q18 教職員とが互いの信頼関係のもと, 協力的に活動できている % 67.2 29.9 2.3 0.3 0.3 39.3 52.7 6.9 0.6 0.6 6

2 ともに 9 以上の + 評価である 内訳で, は が多いのに対して, は が多い点が課題である より満足度の高い協力が望まれる Q19 他機関へ相談をつなぐ際には, 長の承認を得ている % 78.8 17.5 2.3 0.8 0.6 58.2 31.5 6.0 0.6 3.7 2 の + 評価は 96.3% だが, は 89.7% である 特に では,20.6 ポイントの差がある のチェック体制の整備と の組織の一員としての自覚が望まれる Q20 がに求めている ( 期待している ) ことが明確になっている % 48.9 48.3 2.5 0.3 0.0 21.2 54.2 21.2 2.6 0.9 2 の + 評価は 97.2% だが, は 75.4% である 特に では,27.7 ポイントも差がある の考えをもっと に伝えていく必要がある Q21 児童 生徒 保護者に対してよい効果が得られた / よい関わりを持つことができた % 47.2 48.0 4.8 0.0 0.0 25.2 67.6 6.9 0.0 0.3 7

2 ともに 9 以上の + 評価である 内訳で, は が多いのに対して, は が多い の謙遜もあるが, より自信を持った活動が望まれる Q22 全体にとってよい効果が得られた / 役立つことができた % 55.6 39.3 5.1 0.0 0.0 18.3 65.0 15.2 0.9 0.6 2 の + 評価は 94.9% だが, は 83.3% である 特に では,37.3 ポイントの差がある はまだまだやれることがあると認識している部分が大きい Q23 総合的に判断しての活動に満足している / の対応に満足している % 62.7 30.2 5.1 0.8 1.1 33.2 53.6 9.5 1.1 2.6 2 の+ 評価は92.9% だが,は86.8% である 特にでは,29.5ポイントの差があ り,の満足度は低い 要因についてより細かく分析していきたい部分である (2) 調査 2 Q24 より効果的な活動をするために, 障害になっている事項は何だと考えるか < > 1 配置時間が少ないこと 331 2 への予算措置 ( 備品購入等 ) が無いこと 151 3 子どもや保護者のカウンセリングに対する抵抗感があること 78 4 子どもや保護者に 配置事業の周知が徹底していないこと 25 8

5 の立場がの中で組織的に位置付けられていないこと 21 6 が ( 教育現場 ) のシステムを理解していないこと 17 7 が自分の専門性に固執していること 12 8 教職員がの専門性を理解していないこと 11 9 教職員が 配置事業の意義を理解していないこと 7 10 が 教職員に対して批判的なこと 0 3 4 2 5 9 6 7 8 10 1 2 3 4 5 1 6 7 8 9 10 < > 1 配置時間が少ないこと 252 2 への予算措置 ( 備品購入等 ) が無いこと 105 3 子どもや保護者のカウンセリングに対する抵抗感があること 89 4 子どもや保護者に 配置事業の周知が徹底していないこと 80 5 の立場がの中で組織的に位置付けられていないこと 74 6 教職員が 配置事業の意義を理解していないこと 46 7 教職員がの専門性を理解していないこと 35 8 管理職 ( 長 教頭 ) が 配置事業の意義を理解していないこと 11 9 管理職 ( 長 教頭 ) がの専門性を理解していないこと 5 10 ( 教育現場 ) がに対して批判的なこと 2 10 5 4 6 3 7 9 8 2 1 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 4 課題と対応 < の課題 > 1 を受け入れるに当たっての, 職員の共通理解 内の位置づけ 担当職員の選任等が充分とは感じられていない 一人職種であること, 教職員ではないこと, 活動時間 が限られていることなどを考えると, より丁寧な対応が望まれる 2 配置事業や 本人に関する紹介 広報活動をよりきめ細かく行う必要がある は現状で充分との認識であるが, の満足度とはかなりの差がある 3 が に何を期待し, どのような活動を望むかについて, 担当者も含めて充分に 9

話し合いたい 側は伝えたつもりでも, 側は不明確であると捉えている傾向に ある 4 環境整備はかなり充実してきている 各地域の予算との兼ね合いもあるが, 専用電話の設置が進むと更に望ましい < の課題 > 1 社会に積極的に溶け込む姿勢が求められる 相談活動以外にも児童生徒とふれあう時間を持ったり, 相談室だより 等で情報を発信したりすることも望まれる 2 受け身的にならず, より主体的に文化 教員文化を理解する必要がある の経営方針や活動内容等, 不明な点があれば進んで話し合いの場を求めるなどの働きかけ が望まれる 3 各種会議への参加は, 出勤曜日との兼ね合いで難しい面もある 不可能な場合は, 内の状況が把握できるような伝達システムの構築を工夫したい < 今後の対応 > 1 配置時間の拡大や予算措置を求める声が多い 展望としてはその通りであるが, 現状の週 8 時間の中でどのように有効活用するかを前提として考えたい その点, より も の方が改善の視点が多様である 週 8 時間ではしょうがない から 週 8 時間をどう生かすか へ発想の転換が必要で ある 2 1 の制約を考えると, すべての相談業務を のみに委ねることは無理がある むしろ日々児童生徒に接する教職員へのコンサルテーションや事例検討会 研修会の企画等 を中心に活動内容を見直すことも必要である 3 現状では, の年齢構成や過去の臨床経験等様々である また, 県内全域に配置するためには, 地理的な制約も大きい こうした中で の資質を確保し活動を充実させ るためには, の資質向上に向けた研修が不可欠である 特に, 経験の浅い や 臨床が初めての への研修の充実が重要である 4 有効活用のために何よりも基本となることは, 管理職も含めた教職員と との相互理解に尽きる 互いの立場 役割 専門性を認め, 尊重し合う中からこそ, 児童生徒へ の望ましい働きかけが生じる は外部人材で専門性を有している一方で, チー ムの一員として経営に参画する立場にもある この外部性と内部性を融合するため の場や機会が充分に持たれているでは, 有効な活用が展開されている 今回の調査では, 多くので協力体制が整い, 互いの満足度も高い数値となってい るが, なお一層, 内における の位置づけ 役割を明確にし, 積極的な関わりを通 して相互の信頼感を高め, 以ての教育相談機能の充実に資することが望まれる 10