チャイナアラート(中国速報)- 第6回, 2012年4月-増値税ゼロ税率課税役務の税金免除、控除及び還付の管理弁法の公布について

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増値税 その他輸入関連税 増値税 2018 年 10 月 22 日付で 財政部 国家税務総局 : 一部製品の輸出税額還付率の調整に関する通知 ( 財税 号 ) が公布され 同年 10 月 1 日より遡って施行 また 2019 年 3 月 20 日付で 増値税改革関連政策の深化に関す

増値税改革:市場活性化のための画期的政策-納税者が考慮すべき重要な変更点と求められるアクション

B 事例 1: 日本赤十字社と公益財団法人公益法人協会ともに 所得控除方式 を適用し ffff た場合に還付される税金について 前提 1 寄附先の名称等 ( 弊協会の他に 東日本大震災の義援金として日本赤十字社に寄附したものと仮定 ) 名称金額備考 日本赤十字社 ( 東日本大震災義援金 ) 30,0

2 得がその機構 拠点と無関係の場合 中国内の源泉所得に対する企業所得税の適用税率 は 20% とされるが 優遇措置が適用される場合 企業所得税の適用税率は 10% とされる 4. 軽減税率 (1) 条件に合致する小規模の低利益企業に対する企業所得税は 20% とする (2) 国が重点的に援助する必

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間の初日以後 3 年を経過する日の属する課税期間までの各課税期間 6 高額特定資産を取得した場合の納税義務の免除の特例事業者 ( 免税事業者を除く ) が簡易課税制度の適用を受けない課税期間中に国内における高額特定資産の課税仕入れ又は高額特定資産に該当する課税貨物の保税地域からの引取り ( 以下 高

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改正された事項 ( 平成 23 年 12 月 2 日公布 施行 ) 増税 減税 1. 復興増税 企業関係 法人税額の 10% を 3 年間上乗せ 法人税の臨時増税 復興特別法人税の創設 1 復興特別法人税の内容 a. 納税義務者は? 法人 ( 収益事業を行うなどの人格のない社団等及び法人課税信託の引

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増値税は差額 ( 売上税額 - 仕入税額 ) に基づき納付額を計算しますが 営業税は売上高 税率 ( 売上税額のみ ) に基づき納付額を計算するため 新旧税率の高低差が実際の税負担の増減を表すものではないことに注意が必要です (2) 課税行為の範囲 中国国内 ( 以下 国内 ) においてサービス 無

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この特例は居住期間が短期間でも その家屋がその人の日常の生活状況などから 生活の本拠として居住しているものであれば適用が受けられます ただし 次のような場合には 適用はありません 1 居住用財産の特例の適用を受けるためのみの目的で入居した場合 2 自己の居住用家屋の新築期間中や改築期間中だけの仮住い

原則課税申告書本表 ( 原則計算方式 ) 税率が 3% 5% の取引がある場合 項目 金額 課税標準額 1 付表 1 の1[ 課税標準額 (D)] 消費税額 2 付表 1 の2[ 消費税額 (D)] 控除過大調整税額 3 付表 1 の3[ 控除過大調整税額 (D)] 控除税額控除対象仕入税額 4 付

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日本基準でいう 法人税等 に相当するものです 繰延税金負債 将来加算一時差異に関連して将来の期に課される税額をいいます 繰延税金資産 将来減算一時差異 税務上の欠損金の繰越し 税額控除の繰越し に関連して将来の期に 回収されることとなる税額をいいます 一時差異 ある資産または負債の財政状態計算書上の

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税額控除限度額の計算この制度による税額控除限度額は 次の算式により計算します ( 措法 42 の 112) 税額控除限度額 = 特定機械装置等の取得価額 税額控除割合 ( 当期の法人税額の 20% 相当額を限度 ) 上記算式の税額控除割合は 次に掲げる区分に応じ それぞれ次の割合となります 特定機械

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step.2 課税売上高の合計を計算する します step.21 欄の内容を転記します 表ロ 1~3 欄にそれぞれ記入します step.22 を転記します 表ロ 4~6 欄にそれぞれ記入します step.23 容を転記します 表ロ 7~9 欄にそれぞれ記入します step.24 その他の所得に係る収

付表の計算式

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土地建物等の譲渡損失は 同じ年の他の土地建物等の譲渡益から差し引くことができます 差し引き後に残った譲渡益については 下記の < 計算式 2> の計算を行います なお 譲渡益から引ききれずに残ってしまった譲渡損失は 原則として 土地建物等の譲渡所得以外のその年の所得から差し引くこと ( 損益通算 )

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課税売上割合 消費税の課税売上割合の計算は 次の算式により計算します 課税売上割合が 95% 以上と未満では 仕入税額 控除の計算方法が変わってくるため算定する必要があります 課税売上割合 = 課税売上 ( 税抜 )/( 非課税売上 + 課税売上 )( 税抜 ) 消費税の課税売上割合が 95% 以上

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Transcription:

税務及び法規の動向 2012 年 4 月第 6 回 増値税ゼロ税率課税役務の税金免除 控除及び還付の管理弁法の公布について 上海は既に2012 年 1 月 1 日より試験的な増値税改革を正式に始めた この試験的な改革は 2012 年から201 年にかけて中国の他の省 / 市にも拡大される予定であり 交通運送業及び一部の現代サービス業にも適用される 試験的な増値税改革の関連政策によると 輸出役務は増値税ゼロ税率又は増値税免除が適用される しかし 実務上の取り扱いでは この優遇政策を適用するための必要手続及び提出すべき資料について 今まで明確にされていなかった 2012 年 4 月 5 日 中国国家税務総局は 営業税を増値税に改正する試行地区に適用される増値税ゼロ税率課税役務の免除 控除及び還付管理弁法 ( 暫定 ) ( 国家税務総局が公布した 2012 年第 1 号 以下 1 号公告 と略称 ) では 増値税ゼロ税率の申請フロー及び提出すべき資料が明確にされた 増値税ゼロ税率が適用される課税役務の範囲は以下のとおりである 国際運送サービス 海外組織に提供する研究 開発サービス 海外組織に提供する設計サービスここで強調すべきことは 1 号公告 は増値税ゼロ税率の課税役務にのみ適用されることである 財税 2011 11 号文 (KPMGチャイナアラート2012 年第 1 回参照 ) では輸出サービスの増値税免除も同時に言及されているため 別の増値税免除に関する管理弁法も近いうちに公布されることが予想される 企業は税務上のメリットを享受するため 1 号公告 に従って資料を準備し 規定通りに税金の免除控除及び還付を申請すべきである 1 号公告 が規定する増値税ゼロ税率の実行 税金の免除 控除及び還付方法は現行の輸出貨物における増値税免除 控除及び還付方法をモデルにしている

2 背景 財税 2011 11 号文では様々な種類のサービス輸出に適用される税金優遇政策を規定している 全般的に言うと 増値税の免税政策は従来の営業税免税政策と比べるとより優遇されている 財税 2011 11 号文では2 種類の税務優遇政策が規定されている 増値税ゼロ税率 : 売上増値税税額が免除されると同時に 仕入増値税額が控除できる 増値税免除 : 売上増値税は免除されるが 仕入増値税額を控除することができない主としてゼロ税率が適用される役務を提供している企業のように 仕入税額が売上税額を上回る場合には 税金還付の仕組みが必要となる 1 号公告では当該税金還付の仕組みが明確にされている 輸出業務が僅かしかない企業のように 売上税額が仕入税額を大幅に上回る場合であっても 当該企業は同様に税金の免除 控除 還付の仕組を適用することになる 認可及び要求される資料 ゼロ税率課税役務の提供者はゼロ税率課税役務の免除 控除及び還付を申請する前に 主管の税務機関から輸出税金還付 ( 免税 ) の認定を受けなければならない 役務輸出の税金還付 ( 免税 ) は現行の貨物輸出税金免除 控除及び還付制度に従って行われる 輸出税金還付 ( 免税 ) 資格が認定された後 企業は増値税申告書を提出することにより税金の免除 控除及び還付を申請することができる 1 号公告は増値税申告書以外に提出すべき資料と各証書ついて詳細に規定している 下記表は税金の免除 控除及び還付を申請する際に 提出すべき資料である 異なる種類の課税役務は異なる申請資料を提出する必要がある 役務の種類輸出税金還付 ( 免除 ) の認定を受けるための提出資料増値税免除 控除 還付を申告する際の提出書類 国際運送サービス 国際水上運送サービス国際航空運送サービス国際陸上運送サービス研究開発サービス設計サービス 国際船舶運送経営許可証 公共航空運送企業経営許可証 ( 経営範囲に 国際航空貨物 乗客 郵便運送業務 を含む ) 道路運送経営許可証 ( 経営範囲に 国際運送 を含む ) 国際自動車運送許可証 技術輸出契約登記証 技術輸出契約登記証 税金免除 控除 還付申告一覧表 及びその附表 ゼロ税率課税役務( 国際運送 ) 税金免除 控除 還付申告明細表 当期の 増値税納税申告表 税金免除 控除 還付の正式の申告電子データ 以下の原始証憑 ゼロ税率課税役務の貨物 乗客運送明細書 ( また収入構成が反映されるその他の証憑 ) 提供したゼロ税率課税役務の発票 主管税務機関が要求するその他の証憑 税金免除 控除 還付申告一覧表 及びその附表 課税役務( 研究開発 設計サービス ) 税金免除 控除 還付申告明細表 当期の 増値税納税申告表

役務の種類 輸出税金還付 ( 免除 ) の認定を受けるための提出資料 増値税免除 控除 還付を申告する際の提出書類 税金免除 控除 還付の正式の申告電子データ 以下の原始証憑 ゼロ税率課税役務の適用を受ける 技術輸出契約登記証 のコピー 海外の組織と契約した研究開発 設計契約 提供したゼロ税率課税役務の発票 海外組織に研究開発 設計サービスを提供することにより受領した営業金額明細リスト 海外の研究開発 設計の契約組織からの収入の受領書証憑 主管税務機関が要求するその他の証憑 以上の認可手続のフロー及び提出すべき資料の他 1 号公告は企業に対する審査要求も明確にしている 企業はこれらの関連規定を参考にして増値税申告を規定通りに進めるべきである 税金還付のしくみ 企業の仕入税額が売上税額を上回る場合 それに対応する税金還付を行うことになる 1 号公告に規定された輸出税金還付 ( 免税 ) の方法は貨物の税金免除 控除 還付方法と同じである 税金の免除 控除 還付方式は以下の輸出役務に適用される 輸出役務の増値税が免除される 対応する仕入税額は中国国内での役務納税額から控除できる 控除される仕入税額が売上税額を上回る場合 控除できない部分について税金還付を受けることができる 輸出税金免除 控除 還付は現在の中国の税務政策を根拠としてその必要性が認められた 国内取引のみで企業の仕入税額が売上税額を上回る場合 超過した部分に対して税金還付を受けることができない 即ち 税金免除 控除及び還付は輸出に関する部分のみ税金還付を確保している 下記の事例は異なるタイプの企業に対して税金免除 控除及び還付がどの様に適用されるか示している 主として中国国内役務を提供している企業 主として輸出役務を提供している企業 項目中国国内に提供している課税役務により稼得した収入 ( 増値税を含まず ) 1,500 00 輸出課税役務により稼得した収入 00 1,200 購買又は課税役務を受領したことにより支出した金額 ( 増値税を含まず 税率は17% と仮定 ) 500 600

4 1 税金免除 控除 還付額 18 72 計算過程国内課税役務売上税額 ( 増値税税率 6%) 2 90 18 仕入税額 85 102 当期納税額 5 (84) 結果税金還付額 72 期末繰越控除税額 12 4 注意すべきは 貨物輸出に従事する中国国内の貿易企業は 現在 先徴収後還付 ( 先に徴収し 後で還付する ) の計算方法を使っていることである ( 即ち 外国貿易企業が貨物輸出する際には増値税が免除されたうえ 購買コストと税金還付率により還付税金金額を計算する ) 1 号公告によると 先徴収後還付 の計算方法を適用している貿易企業がゼロ税率課税役務を提供し ゼロ税率を申請する場合 当該企業は税金の免除 控除 還付の計算方法を使用しなければならない よって 貿易企業の貨物の輸出税金還付率が納税率より低い場合, 僅かのゼロ税率課税役務しか提供していない貿易企業は税金の免除 控除 還付の方法を使うことにより利益が減り 不利な状況に陥る恐れがあるため 企業側は正確に計算することを勧める 新ゼロ税率課税役務提供者 1 号公告では新たにゼロ税率課税役務提供者となった者について詳しく規定されている 1 号公告によると 新ゼロ税率課税役務提供者は初めてゼロ税率課税役務を提供した日から ( 国際運送企業は貨物引替証に記載された日とし 海外に研究開発や設計サービスを提供している企業は代金証明証に記載された日付の月をベースにする )6ヶ月以内に提供したゼロ税率課税役務は 月ごとに免除 控除と還付金額を計算する 税務機関は6ヶ月の各月で審査した正しい還付税額をその月で還付せず 7ヶ月目で各月にて確認された還付額を一括で還付手続きをする 7ヶ月目から 新ゼロ税率課税役務提供者は 月ごとに申告し 税金の免除 控除及び還付手続きを行う 注意する必要があるのは 主管税務機関は 反証を示さない限り 全ての企業を新ゼロ税率課税役務提供者とみなすことである すなわち 以前の営業税の下で同様の役務を提供してきた企業は 免税輸出企業の適用を受ける際に 文書による証憑等を主管税務機関に提出する必要がある その他事項 1 号公告文では他の事項についても明確に規定した 例えば : 研究開発サービスは新技術 新製品 新工程または新材料及び新システムについて研究 開発する業務活動である ; 1 輸出課税サービス収入 6% の増値税税率 2 国内で提供される課税サービス収入 6% の増値税税率 購買又はサービスを受ける際の支出 17% の増値税税率 4 期末繰越控除税額は当期免除 控除及び還付した税額を上回った場合 超過した部分の控除部分はそれ以後の期間 でも控除可能

5 設計サービスは計画 企画 創造を視覚 文字等の形式で表す業務活動である 工業デザイン 造形デザイン ファッションデザイン 環境デザイン グラフィックデザイン パッケージデザイン アニメーションデザイン 展示デザイン WEBページデザイン 機械設計 エンジニアリングデザイン クリエイティブデザイン等を含む ; 企業が提供しているゼロ税率課税サービスについて 増値税専用発票を発行することができない ; 自由貿易区及び他の税関により特別管理された地域内にある企業に対して提供するサービスは輸出業務に該当しない ; 1 号公告は2012 年 1 月 1 日より施行され ゼロ税率課税役務提供者と認定された者は施行日以後に提供したゼロ税率役務に対して税金の免除 控除 還付を申告することができる 次のステップ ゼロ税率課税役務提供者はゼロ税率課税役務の税金免除 控除 還付を申告する前に 主管の税務機関に輸出税金還付 ( 免税 ) 認定の手続をしなければならない 輸出税金還付 ( 免税 ) の認定手続においては以下の点に注意すべきである ゼロ税率優遇政策が適用される資格の有無の確認 申告資料及び審査資料が要求事項を充足しているかの検討 会計システムを検証し ゼロ税率役務の金額と税金還付額が正しく認識され計算されていることを確保する 自己調査によりゼロ税率課税役務提供者の条件を満たす場合 税金免除 控除 還付の資格を申告する 営業税から増値税改正試行プログラム前に発生してたゼロ税率課税サービスの資料を提出する 2012 年 1 月 1 日から提供していたゼロ税率役務まで遡って申請することができる 特に注意すべき点は 1 号公告は現在上海市の企業のみの適用となるが 試行改革プログラムの範囲が他の地域に広がる場合 1 号公告の関連規定が同様に適用されることである