<4D F736F F D203591EC8B FAF966B814588A E92BC817A8E9696B18BC78F4390B32E646F6378>

Similar documents

Microsoft Word - 14水泳【事務局校正】.docx

<4D F736F F D C A F817495C491F28D488BC681408BCA8BB4>

3 学校の部活動部活動についてについてお聞きします 問 7: あなたは 学校の部活動に参加していますか 学校の部活動に参加していますか 部活動部活動に参加している人は 所属している部活動の名前も記入してください 1. 運動部活動に参加 ( 問 8へ ) 2. 文化部活動に参加 ( 問 9へ ) 3.

家庭における教育

< F C18D E93788EF38D7590B B CC8F578C76834F E786C73>

中学校ま ~ るいテーブル会議議事概要 開催日時 平成 30 年 12 月 4 日 ( 火 )19:30~21:00 会場能楽の里文化交流会館 2 階大会議室 1 開会 2 あいさつ教育長本日は PTA 役員の方や学校関係者 行政関係者が集まり 学校の状況について情報共有をし どのように子ども達の成

ききょう通信162号

受付番号 宮城県小牛田農林高等学校長殿 平成 年 月 日 志願する課程, 学科, コース 部 : 全日制課程農業技術科農業科学コース 次の 1,2 のうち, 満たしている条件の にチェックをすること 2 の場合 (1)~(3) のいずれか 1 1~3 年生の全教科の評定平均値が4.0 以上の者 2

調査の結果 問 1 あなたの性別は 調査に回答していただいた生徒の性別は 男 が問 % 女 が 49.5% です 男 女 問 2 あなたは, 生まれてからずっと鈴鹿市に住んでいますか 生まれたときから鈴鹿市に ずっと住ん

5 教5-1 教員の勤務時間と意識表 5 1 ( 平均時間 経年比較 教員年齢別 ) 中学校教員 調査年 25 歳以下 26 ~ 30 歳 31 ~ 40 歳 41 ~ 50 歳 51 ~ 60 歳 7:22 7:25 7:31 7:30 7:33 7:16 7:15 7:23 7:27 7:25

単元構造図の簡素化とその活用 ~ 九州体育 保健体育ネットワーク研究会 2016 ファイナル in 福岡 ~ 佐賀県伊万里市立伊万里中学校教頭福井宏和 1 はじめに伊万里市立伊万里中学校は, 平成 20 年度から平成 22 年度までの3 年間, 文部科学省 国立教育政策研究所 学力の把握に関する研究

[ 中学校男子 ] 1 運動やスポーツをすることが好き 中学校を卒業した後 自主的に運動やスポーツをする時間を持ちたい 自分の体力 運動能力に自信がある 部活動やスポーツクラブに所属している 3 運動やスポーツは大切 [ 中学校女子

学習指導要領の領域等の平均正答率をみると 各教科のすべての領域でほぼ同じ値か わずかに低い値を示しています 国語では A 問題のすべての領域で 全国の平均正答率をわずかながら低い値を示しています このことから 基礎知識をしっかりと定着させるための日常的な学習活動が必要です 家庭学習が形式的になってい

2 教科に関する調査の結果 (1) 平均正答率 % 小学校 中学校 4 年生 5 年生 6 年生 1 年生 2 年生 3 年生 国語算数 数学英語 狭山市 埼玉県 狭山市 61.4

<4D F736F F D E93785F8A7789C895CA5F8A778F438E9E8AD481458D7393AE814588D3977E5F8C8B89CA322E646F6378>

2 教科に関する調査の結果 ( 各教科での % ) (1) 小学校 国語 4 年生 5 年生 6 年生 狭山市埼玉県狭山市埼玉県狭山市埼玉県 平領均域正等答別率 話すこと 聞くこと 書くこと

2016年_プログラム_03

<4D F736F F D F81798E528C60938C8145E25696EC90B3945C817A2E646F63>

スライド 1

スライド 1

Water Sunshine

◎公表用資料

表 6.1 横浜市民の横浜ベイスターズに対する関心 (2011 年 ) % 特に何もしていない スポーツニュースで見る テレビで観戦する 新聞で結果を確認する 野球場に観戦に行く インターネットで結果を確認する 4.

目次 調査の概要 1 ページ 第 1 章 : 運動部 スポーツクラブ等 団体への所属状況 2 ページ 第 2 章 : 部員数の増加に向けて 4ページ (1) 学校の運動部 クラブへの参加 / 不参加 (2) 加入していない生徒が運動 スポーツをしない理由 (3) 中途退部理由 (4) 加入していない

5 児童生徒質問紙調査 (~P23) (1) 運動に対する意識等 [ 小学校男子 ] 1 運動やスポーツを [ 小学校女子 ] することが好き 1 運動やスポーツをすることが好き H30 全国 H30 北海道 6 放課後や学校が休みの日に 運動部や地域のスポーツクラブ以外で運動やスポーツをすることが

<4D F736F F D F578C768C8B89CA A815B B83578CF68A4A A2E646F63>

< 受験生トレンド > 受験生に必須のアイテム 受験生の半数以上が勉強に SNS を活用 3 人に 1 人以上が活用している Twitter が第 1 位に 目的は モチベーションを上げたい 記録に残したい 共有して安心したい が上位に 勉強専門アカウントについては約 5 割が興味 約 2 割が活用

令和元年度 大田区立馬込中学校 部活動 年間活動計画


調査結果の概要

小学生の英語学習に関する調査

PowerPoint プレゼンテーション

2009高体連男子大会要項

Ⅲ 目指すべき姿 特別支援教育推進の基本方針を受けて 小中学校 高等学校 特別支援学校などそれぞれの場面で 具体的な取組において目指すべき姿のイメージを示します 1 小中学校普通学級 1 小中学校普通学級の目指すべき姿 支援体制 多様な学びの場 特別支援教室の有効活用 1チームによる支援校内委員会を

「新入社員意識調査」に関するアンケート調査結果

Message メッセージ トップアスリートからの応援メッセージ 競技を極める 人生を豊かにする どちらも大事! オリンピックでメダルを取っても それで 生きていける人 と 生きていけない人 がいる 私自身 競技を極めれば その後の人生は付いてくるものだと思っていました 引退後 メダリストとして社会

6. 調査結果及び考察 (1) 児童生徒のスマホ等の所持実態 1 スマホ等の所持実態 54.3% 49.8% 41.9% 32.9% % 78.7% 73.4% 71.1% 76.9% 68.3% 61.4% 26.7% 29.9% 22.1% % 中 3 中 2 中 1


(1) 体育・保健体育の授業を改善するために

参考 調査員調査の対象者へのアンケート ( 平成 21 年 4 月実施 ) の概要 1 目的総務省統計局が調査対象者から直接 調査員調査の実施状況を把握し 平成 20 年度の委託業務の中で調査員調査の検証を行うとともに 今後の民間調査機関への指導についての参考資料を得る また 本アンケートでは 回答

調査要領 1. 調査の目的 : 人口減少による労働力不足が懸念されるなかで 昨年 4 月には女性活躍推進法 ( 正式名称 : 女性の職業生活における活躍の推進に関する法律 ) が施行されるなど 女性の社会進出がさらに進むことが期待されている そこで 女性の活躍に向けた取り組み状況について調査を実施す

世の中の人は信頼できる と回答した子どもは約 4 割 社会には違う考え方の人がいるほうがよい の比率は どの学年でも 8 割台と高い 一方で 自分の都合 よりみんなの都合を優先させるべきだ は 中 1 生から高 3 生にかけて約 15 ポイント低下して 5 割台にな り 世の中の人は信頼できる も

小学校の結果は 国語 B 算数 A で全国平均正答率を上回っており 改善傾向が見られる しかし 国語 A 算数 B では依然として全国平均正答率を下回っており 課題が残る 中学校の結果は 国語 B 以外の教科で全国平均正答率を上回った ア平成 26 年度全国学力 学習状況調査における宇部市の平均正答

目次 第 1 部調査の概要 Ⅰ 調査目的 4 Ⅱ 調査内容 4 Ⅲ 調査対象 6 Ⅳ 調査時期 6 Ⅴ 調査方法 6 Ⅵ 回収結果 6 Ⅶ 標本抽出方法 6 Ⅷ 回答者の属性 7 第 2 部調査結果 Ⅰ 中学生 高校生の現状 意識 12 1 中学生 高校生全体 12 2 運動部活動に所属する生徒 1

最初に あなたの働く目的は何ですか? という質問をしたところ 20~50 代のすべての年代において 生活 家族のため と答えた人が最も多かった その割合は 20 代が 63.6% 30 代が 74.0% 40 代が 83.8% 50 代が 82.5% だった また 全年代共通で 第 2 位が 自由に

< F2D838F815B834E B B>

研修シリーズ

23 県立米沢工業高等学校 ( 全日制 ) 工業科 ( 機械科 生産デザイン科 電気情報科 建築科 環境工学科 ) 当該類 ( 学科 ) を志望する動機及び目的意識が明確 適切であり ものづくり や創意工夫することに強い興味 関心を持ち 将来の工業界を担うことが期 A 25 : B 25 : C 3

104 (3) 全中学校において アクティブスクール を展開 全中学校を アクティブスクール として位置付け 自校の目標 ( 値 ) や取組内容を定めた 体力向上推進計画 を作成し 取組を強力に推進している (4) スーパーアクティブスクール や アクティブライフ研究実践校 による取組中学校 47

問 3 問 1 で複数種目を回答した場合 指導形態について該当するものを選んでください ( 問 1 で複数種目回答していない場合は回答不要 ) 1 学校が選択した複数種目をすべての生徒に履修させている 2 学校が提示した複数種目から生徒が選択して履修できるようにしている 3 その他 ( 具体的な指導

Microsoft Word 年度入学時調査報告.docx


データ概要調査対象 : 留学ジャーナルから 7 月 ~9 月に短期留学 (1 週間 ~4 週間の留学を指す ) した大学生に任意で実施したアンケート調査の結果調査人数 :64 名調査期間 :2016 年 9 月 26 日 ~10 月 16 日 留学期間 1 週間以内 2 週間 3 週間 4 週間 合

Microsoft Word - ②敬老の日0912(ソニー生命確認).docx

2) 親子関係 家族との生活に満足している について と の調査と比較した 図 12-2 に 示しているように の割合は 4 かとも増加傾向が見られた 日 本 米 中

平成 26 年度 全国体力 運動能力 運動習慣等調査の概要 平成 27 年 1 月 四條畷市教育委員会

平成26年度「結婚・家族形成に関する意識調査」報告書(全体版)

<835A E E A B83678F578C768C8B89CA E786C7378>

15研究_西村.indd

ニュースリリース AVON

A4-縦-台紙(60号)

平成 26 年度生徒アンケート 浦和北高校へ入学してよかったと感じている 1: 当てはまる 2: だいたい当てはまる 3: あまり当てはまらない 4: 当てはまらない 5: 分からない 私の進路や興味に応じた科目を選択でき

「女性のコミュニケーション実態とニオイの意識」に関する調査

<915391CC288EC08B5A89C896DA816A2E786C7378>

第 5 章管理職における男女部下育成の違い - 管理職へのアンケート調査及び若手男女社員へのアンケート調査より - 管理職へのインタビュー調査 ( 第 4 章 ) では 管理職は 仕事 目標の与え方について基本は男女同じだとしながらも 仕事に関わる外的環境 ( 深夜残業 業界特性 結婚 出産 ) 若

性別 女性 48% 男性 52% 男性 女性 年齢 29 歳 5% 30 歳以上 16% 20 歳未満 21 歳 1% 1% 22 歳 7% 23 歳 10% 20 歳未満 21 歳 22 歳 23 歳 28 歳 8% 24 歳 14% 24 歳 25 歳 26 歳 27 歳 27 歳 12% 26

目 次 1 学力調査の概要 1 2 内容別調査結果の概要 (1) 内容別正答率 2 (2) 分類 区分別正答率 小学校国語 A( 知識 ) 国語 B( 活用 ) 3 小学校算数 A( 知識 ) 算数 B( 活用 ) 5 中学校国語 A( 知識 ) 国語 B( 活用 ) 7 中学校数学 A( 知識 )

5. 注目競技ランキングは 1 位 水泳 ( 競泳 ) 2 位 サッカー ( 女子 ) 3 位 サッカー ( 男子 ) 注目度の高い競技ランキングは 1 位 水泳 ( 競泳 ) (53.7%) 2 位 サッカー ( 女子 ) (52.3%) 3 位 サッカー ( 男子 ) (46.8%) 4 位 マ

領域別正答率 Zzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzz んんんんんんんんんんんんん 小学校 中学校ともに 国語 A B 算数( 数学 )A B のほとんどの領域において 奈良県 全国を上回っています 小学校国語 書く B において 奈良県 全国を大きく上回っています しかし 質問紙調査では 自分

平成 27 年度 全国体力 運動能力 運動習慣等調査の概要 平成 28 年 3 月 四條畷市教育委員会

(3) 生活習慣を改善するために

国際数学・理科教育動向調査(TIMSS2015)のポイント

22 県立米沢興譲館高等学校 ( 全日制 ) 理数科求める生徒像 出願要件 1 キャリア形成に係る要件 選抜規準 (A 調査書学習の記録 :B 調査書学習の記録以外 :C 面接 : D 作文 :E 基礎学力検査 ) 2 成績評定概況に係る要件 面接の評価の観点 評価の段階 推薦入学者選抜 3 特別活

<81798A6D92E8817A F925093C682C6834E838D83582E786C7378>

小次郎講師のトレーダーズバイブル第53回

平成26年度調査研究活動報告書

第56回国民体育大会

し環境の整備や 大会 合宿等の誘致 グッズや特産品の物販 体験型観光など スポーツを生かしたにぎわいの創出を進めることにより 交流人口の増加を図るとともに 将来的な市への移住 定住の促進を目指す 事業 スポーツを生かした交流によるにぎわい創設事業 KPI 観光交流客数 地域ブランド調査魅力度全国ラン

性別 女性 48% 男性 52% 男性 女性 年齢 29 歳 5% 30 歳以上 16% 20 歳未満 21 歳 1% 1% 22 歳 7% 23 歳 10% 20 歳未満 21 歳 22 歳 23 歳 24 歳 28 歳 8% 24 歳 14% 25 歳 26 歳 27 歳 27 歳 12% 26

1 はじめに富山県では 平成 6 年度全国高等学校総合体育大会および平成 12 年 2000 年とやま国体に向けて 選手の競技力向上 体力増強を目的とした対策が行われ 各大会では大きな成果を上げてきた そして現在 2020 年の東京オリンピックも見据え 本県競技力の更なる向上を目指し 監督 コーチ

15 県立村山産業高等学校 ( 全日制 ) 工業科 ( 機械科 電子情報科 ) 知徳体が調和した人間を目指し 誠実な行動ができる生徒 将来 地域の産業 社会の発展に貢献しようとする強い気持ちを持った生徒 将来のスペシャリストになるという明確な目的意識を持ち そのために必要な知識 技術及び技能を身につ

問 7 あなたが所属している運動部の競技は 次の1~48のうち どれに当てはまりますか 1つ選んでください ア第 1 部活動 ( 問 6のアで選んだ運動部 ) イ第 2 部活動 ( 問 6のイで選んだ運動部 ) 複数の運動部に所属している人だけ選んでください 1 陸上競技 2 体操競技 3 新体操

01

登録団体 各位

Microsoft Word - 調査書等中学校先生記入用紙.docx

本年度の調査結果を更に詳しく分析するため 本道の課題となっている質問紙の項目について 継続して成果を上げている福井県 秋田県 広島県と比較した結果を示しています ( 全国を 100 とした場合の全道及び他県の状況をレーダーチャートで示したもの ) 1 福井県との比較 (~P51) 継続的に成果を上げ

第56回国民体育大会

秋田県教育委員会認可通信教育 (2) 平成 28 年度 D 割 D7 7 月 2 日 ( 土 ) () 年次三修 () 科目教室科目教室科目教室科目教室 地学基礎 ~ 9:0 ~ 10:0 ~ 11:0 国語表現 英語表現 Ⅰ 7 月 日 ( 日 ) 講演会案内講師 : 株式会社アキタネット代表取締

する・みる・ささえるの スポーツ文化

平成 28 年度全国体力 運動能力 運動習慣等調査愛媛県の結果概要 ( 公立学校 ) 調査期間 : 調査対象 : ( 悉皆 ) 平成 28 年 4 月 ~7 月 小学校第 5 学年 中学校第 2 学年 男子 5,688 人 女子 5,493 人 男子 5,852 人 女子 5,531 人 本調査は

参考 1 男女の能力発揮とライフプランに対する意識に関する調査 について 1. 調査の目的これから結婚 子育てといったライフ イベントを経験する層及び現在経験している層として 若年 ~ 中年層を対象に それまでの就業状況や就業経験などが能力発揮やライフプランに関する意識に与える影響を把握するとともに

参加標準記録 少年女子 B 少年共通 少年男子 B 少年女子 A

第56回国民体育大会

Q1. 電子メールと LINE や comm などのコミュニケーションアプリを使い分けていますか ( 単数回答 ) N=500 はい( 電子メールとコミュニケーションアプリを使い分けている ) を選んだ理由 上司には電子メールを今まで通り使っています (30 歳女性 ) アドレスや電話番号など個人情

回答者のうち 68% がこの一年間にクラウドソーシングを利用したと回答しており クラウドソーシングがかなり普及していることがわかる ( 表 2) また 利用したと回答した人(34 人 ) のうち 59%(20 人 ) が前年に比べて発注件数を増やすとともに 利用したことのない人 (11 人 ) のう

CAMPUS COMMUNICATION April No.83

『いい夫婦の日』夫婦に関するアンケート調査 【プレゼント編】調査報告書

<4D F736F F D20348E9197BF2D342D95BD96EC97CE2D A7790B B836792B28DB88C8B89CA8B E646F6378>

P5 26 行目 なお 農村部は 地理的状況や通学時 間等の関係から なお 農村部は 地理的状況や通学時 間等から P5 27 行目 複式学級は 小規模化による学習面 生活面のデメリットがより顕著となる 複式学級は 教育上の課題が大きいことから ことが懸念されるなど 教育上の課題が大きいことから P

Transcription:

卓球部員数を増やす手立てについて - いかにして卓球を継続させるか - 卓球専門部山形県立新庄北高等学校阿部真直

1 1 はじめに 2016 年に開催されたリオ オリンピックにおいて日本の卓球選手たちが目覚ましい活躍を見せた 12 月現在でも世界大会で十代選手の活躍があり スポーツ界年度男子女子合計において卓球は最も注目されている競技であろう こう 2012( 平成 24) 年 113 50 163 した日本の若手選手の活躍を見た子どもたちが中学校の 2013( 平成 25) 年 117 45 163 部活動として卓球を選ぶ 卓球部に所属している中学生 2014( 平成 26) 年 114 43 157 が高校でも卓球を続けることが期待されるが 私自身は 2015( 平成 27) 年 127 48 175 来年度の新入部員がどれだけ集まるのかと不安を抱いて 2016( 平成 28) 年 102 50 152 いる それは 右に示した最北地区における卓球部員の人数の変遷による 過去 5 年間のデータであるが 2012 年から 2014 年まで横ばいの状況であった卓球部員数が 2015 年に増加し 今年度は特に男子で減少して過去 5 年間で最低人数となっている 少なくとも 最北地区においてはこの5 年間卓球部員の大幅な増加という現象は起きてはいない 最北地域における少子化の影響もあるが 卓球部員数が増えない理由にはその他の要因が絡んでいるのではないだろうか 部員数の減少によって県大会出場のチャンスは増えるだろうが しのぎを削るような地区大会ではなくなることで競技力の向上が見込めなくなる 最北地区における卓球の競技力向上のためにも部員数を増やしていく何らかの手立てが必要である その手立てを考えるべく 以下の研究を行った 2 研究の方法 (1) 調査方法アンケート (2) 調査対象最北地区高等学校卓球部員 (3) 調査機関平成 28 年 11 月 ~12 月 (4) 調査内容以下の記述内容による 3 結果と考察 (1) アンケートの内容最北地区各校の卓球部員を対象に調査を行った 79 名からの回答が得られたが 以下はその調査結果をグラフ化し 傾向を分析したものである アンケートの内容は以下の通り 1 中学校から卓球を継続している生徒のみなさんにお聞きします 1なぜ 高校でも続けようと思ったのですか? 2 高校で卓球を続けて良かったと思いますか? 32でアを選んだ人に聞きます 続けて良かったと感じるのはどのような時ですか? 42でイを選んだ人に聞きます 続けるべきではなかったと感じるのはどのような時ですか? 2 高校から卓球を始めたみなさんにお聞きします なぜ 卓球を始めようと思ったのですか? 3 あなたは学校外 ( 地域のチームなど ) で卓球の練習をしていますか? 4 3でア イを選んだみなさんにお聞きします 学校外で練習する理由は何ですか?

2 (2) アンケート結果と考察 1 中学校から卓球を継続している生徒のみなさんにお聞きします 1 なぜ 高校でも続けようと思ったのですか? 1なぜ 高校でも続けようと思ったのですか? 卓球が好きだったから 6% ア卓球が好きだったから イもっとうまくなりたいと考えたから ウ先輩の部活紹介を見てエ友達に誘われてオ親に勧められてカその他 9% 6% 10% 14% 55% もっとうまくなりたいと考えたから 先輩の部活紹介を見て 友達に誘われて 親に勧められて その他 考察 最北地区の高校生が卓球を継続する主たる理由は上級生の働きかけや友人 保護者の勧めという外的な要因ではなく 卓球というスポーツそのものの魅力 即ち内的な要因が大きいことがわかる 2 高校で卓球を続けて良かったと思いますか? ア続けて良かった イ続けるべきではなかった 2 高校で卓球を続けて良かったと思いますか? 8% 続けて良かった 92% 続けるべきではなかった 考察 高校でも卓球を継続していることを後悔している生徒はほとんどおらず 前向きに部活動に取り組んでいると言えるだろう 32でアを選んだ人に聞きます 続けて良かったと感じるのはどのような時ですか? ア試合で勝った時イ競技力が向上した時ウ仲間との絆が深まった時エ指導者に認められた ( 褒められた ) 時オその他 32でアを選んだ人に聞きます 続けて良かったと感じるのはどのような時ですか 3%? 22% 29% 46% 試合で勝った時 競技力が向上した時 仲間との絆が深まった時 指導者に認められた ( 褒められた ) 時その他

3 42でイを選んだ人に聞きます 続けるべきではなかったと感じるのはどのような時ですか? ア試合で負けた時イ競技力が向上しない時ウ仲間との関係が悪くなった時エ指導者に認められない ( 褒められない ) 時オその他 42 でイを選んだ人に聞きます 続けるべきではなかったと感じるのはどのような時ですか? 33% 67% 試合で負けた時 競技力が向上しない時 仲間との関係が悪くなった時指導者に認められない ( 褒められない ) 時その他 考察 3の結果をみると ア試合で勝った時 イ競技力が向上した時 を選んだ生徒が多い また 4の結果を見るとその逆にあたる ア試合で負けた時 イ競技力が向上しない時 が多い この2つの結果は 生徒にとって継続して良かったと感じられる要因が自己実現による満足感や達成感を得たときであることを示している 2 高校から卓球を始めたみなさんにお聞きします なぜ 卓球を始めようと思ったのですか? ア面白そうだと思ったからイ先輩の部活紹介を見てウ友達に誘われてエ親に勧められてオその他 なぜ卓球を始めようと思ったのですか? 50% 50% 面白そうだと思ったから先輩の部活紹介を見て友達に誘われて親に勧められてその他 考察 初心者で回答した生徒はわずか2 名であり データとしての信頼性は低いが 面白そうだと思ったから 入部した生徒がいることは確かである これは 1-1の結果である卓球の魅力そのものが部活動継続の理由となっていることと共通するものである このことから 新規加入部員を増やす際には 部活で活躍できる 初心者でも強くなれる といった勧誘よりも 卓球の面白さを伝えていくような勧誘が有効であると考えられる 3 あなたは学校外 ( 地域のチームなど ) で卓球の練習をしていますか? ア学校外のチームに所属して練習している イ正式に所属していないが 練習に参加している ウ学校外のチームには所属せず 学校でのみ練習している エその他 あなたは学校外 ( 地域のチームなど ) で卓球の練習をしていますか? 6% 4% 63% 27% 学校外のチームに所属して練習している 正式に所属していないが 練習に参加している 学校外のチームには所属せず 学校でのみ練習している その他

4 考察 この結果は1-3 1-4とつながる結果である 試合で勝てることが卓球を続ける要因であることから 学校外で練習を行う生徒が3 割以上存在するのだろう ただし 6 割以上は学校のみで練習している生徒である 学校外で練習している生徒との競技技術の開きが生じてくることは否めない このことから 学校のみで練習する生徒は試合で勝つことが出来ず 卓球を継続する意欲を失ってしまうことが危惧される 生徒が卓球を継続するためには 普段の部活動でいかに効果的な練習を行っていくかが重要となる 4 3でア イを選んだみなさんにお聞きします 学校外で練習する理由は何ですか? ア競技力を向上させるためイ学校だけでは練習時間が少ないためウ友達に誘われてエ親に勧められてオその他 ア イを選んだみなさんにお聞きします 学校外で練習する理由は何ですか? 17% 8% 競技力を向上させるため 75% 学校だけでは練習時間が少ないため友達に誘われて 親に勧められて その他 考察 学校外で練習する生徒の7 割以上が競技力を向上させ 試合で勝つために練習をしている 他の項目でも見られるように 試合で勝つ ということが卓球継続に不可欠な要因であることは間違いない 5 その他 より各質問項目に その他 として自由に記述できる項目を設けた その中の興味深い回答をいくつか紹介したい 1 中学校から卓球を継続している生徒のみなさんにお聞きします 1なぜ 高校でも続けようと思ったのですか? ⅰ 自分には卓球しかできないと考えたから ⅱ 他に入る部がなかった 42でイを選んだ人に聞きます 続けるべきではなかったと感じるのはどのような時ですか? ⅲ 審判などで間違えたときに目立ってしまうから ⅰとⅱの回答は1 年生が入学して2 週間ほどで部活動を決定しなければならない状況が影響しているのではないだろうか 地区高校総体が5 月上旬に開催されることを考えれば どうしても4 月中旬には1 年生の部活動を決定しなければならない しかし 中には決定を迫られているという印象を持つ1 年生もいるのである 学校説明会や中学校訪問 学校ホームページ上での部活動情報の定期的な更新などによって 各学校にどのような部活動があり どのような活動 戦績をおさめているかといった積極的な情報公開が必要であると考える ⅲの回答は大会等で審判をする際に多くの生徒が抱く不安を言葉にしたものである 県大会などで審判を務めた際に誤審や判断の難しい状況に直面した際に選手や監督からクレームを受けることがある こうした状況は生徒に心理的負荷を与えるものであるが 誤審をゼロにするのは容易なことではない ただし 練習

5 試合や普段の練習の中で審判の経験を積むことで 誤審を減らし 的確な判断もできるようになっていくであろう 技術の向上のみではなく 選手のルール理解も日頃の部活動の中で実践していかねばならない 4 まとめ高校入学後も卓球を継続させようとするならば 普段の部活動が 勝てる練習 となるように指導者側の指導スキル向上が不可欠である 手立ての一つとして 山形県高体連卓球専門部による指導者講習会の参加を促し 顧問の指導力向上を図っていくことは必須である 私はこれまで平成 18 年度 24 年度 28 年度の3 回の指導者講習会に参加してきたが 最北地区顧問の参加は他地区に比べて多くはない 地区理事として次回講習会への参加を積極的に呼び掛けていきたい また 社会人選手による小 中 高生への指導の機会を設けている地区もあるという 卓球経験のない顧問にとってこうした機会は指導のノウハウを得る上で有益である 本地区の卓球協会とも連携を取りながら顧問の指導力向上を図っていきたい また 新たな選手を増やすには卓球という競技の持つ魅力を生徒にしっかりと伝えつつ 練習によって勝てるようになるという実感を持たせることも求められる 中学生のころに勝てなかったから卓球を続けないと考えている生徒も こうした勧誘と指導体制の充実によって継続の意思を持つようになり 最北地区における卓球部員の人数も増えていくことだろう