国民年金基金は国民年金の第1号被保険者(自営業の方やフリーで働く方、およびその配偶者の方)の保険料を納めている方で、20歳以上60歳未満の方が加入することができます

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実技試験 ( 個人資産相談業務 ) 次の設例に基づいて 下記の各問 ( 問 1 ~ 問 3 ) に答えなさい 設例 Aさん (33 歳 ) および妻 Bさん (29 歳 ) は 民間企業に勤める会社員である 平成 29 年 3 月に第 1 子を出産予定の妻 Bさんは 産前産後休業および育児休業を取得

一発合格!FP 技能士 3 級完全攻略実戦問題集 年版 別冊 FP 技能士 3 級 2018 年 9 月実施試験 解答 & 解説 実技試験個人資産相談業務 ( 金融財政事情研究会 ) 問題 解答 解説 第 1 問問 1 1 1) 適切 医療費の一部負担金等の額が自己負担限度額を超える場合

1 夫が亡くなったとき 40 歳以上 65 歳未満で 生計を同じくしている子がいない妻 2 遺族厚生年金と遺族基礎年金を受けていた子のある妻 (40 歳に達した当時 子がいるため遺族基礎年金を受けていた妻に限る ) が 子が 18 歳到達年度の末日に達したため 遺族基礎年金を受給できなくなったとき

(1) 相続税の納税猶予制度の概要 項目 納税猶予対象資産 ( 特定事業用資産 ) 納税猶予額 被相続人の要件 内容 被相続人の事業 ( 不動産貸付事業等を除く ) の用に供されていた次の資産 1 土地 ( 面積 400 m2までの部分に限る ) 2 建物 ( 床面積 800 m2までの部分に限る

の合計 ( ただし 20 歳以上 60 歳未満の期間 ) なお 保険料免除期間がある場合 本人は保険料を支払っていなくても 一定の期間が分子に加算される A さんの場合 保険料納付済月数は 国民年金保険料納付済期間 35 月 + 厚生年金保険被 保険者期間 398 月 + 厚生年金保険被保険者期間

相続税・贈与税の基礎と近年の改正点

未成年者が口座開設者となり 原則として その親権者等が未成年者を代理して運用管理等を行います ジュニアNISA 口座に受け入れることができる上場株式等の新規投資による受入限度額 ( 非課税枠 ) は年間 80 万円です その非課税期間は最長で5 年間となります 一般のNISAの場合は 新規投資による

2015 年 1 月いよいよ施行! 相続税増税の影響と対策 Part 1 相続税はどう変わる? 影響は? Part 2 相続税の負担を軽減するには?

金融商品と資金運用

第 1 問 Aさん (32 歳 ) および妻 Bさん (30 歳 ) は 民間企業に勤める会社員である 妻 Bさんが 平成 27 年 12 月に第 1 子を出産する予定であることから Aさんは 出産に関する健康保険等からの給付内容について知りたいと考えている また Aさんは 仮に自分が死亡した場合の

(2) 父母 ( 祖父母 ) から子 ( 孫 ) への住宅取得等資金の贈不 父母 ( 祖父母 ) など直系尊属から その子 ( 孫 ) へ居住用の家屋の新築 取得または増改築のための金銭 ( 住宅取得等資金 ) を贈不した場合 表の通りの金額について贈不税が非課税となります また 贈不税の基礎控除

[2] 税率構造の見直し 相続税の税率構造が現行の6 段階から8 段階に変更されるとともに 最高税率が 50% から 55% に引き上げられることとなりました ただし 各法定相続人の取得金額が2 億円以下の場合の税率は と変わりありません この改正は 平成 27 年 1 月 1 日以後に相続または遺

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13. 平成 29 年 4 月に中古住宅とその敷地を取得した場合 当該敷地の取得に係る不動産取得税の税額から 1/2 に相当する額が減額される 14. 家屋の改築により家屋の取得とみなされた場合 当該改築により増加した価格を課税標準として不動産 取得税が課税される 15. 不動産取得税は 相続 贈与

[2] 株式の場合 (1) 発行会社以外に譲渡した場合株式の譲渡による譲渡所得は 上記の 不動産の場合 と同様に 譲渡収入から取得費および譲渡費用を控除した金額とされます (2) 発行会社に譲渡した場合株式を発行会社に譲渡した場合は 一定の場合を除いて 売却価格を 資本金等の払戻し と 留保利益の分

国民年金基金は国民年金の第1号被保険者(自営業の方やフリーで働く方、およびその配偶者の方)の保険料を納めている方で、20歳以上60歳未満の方が加入することができます

第 5 章 N

第 2 問問 4 2 < 遺族に必要な生活資金等の総額 > 生活費 30 万円 50% 12 カ月 29 年 =5,220 万円 死亡整理資金( 葬儀費用等 ) 200 万円 緊急予備資金 300 万円 住宅ローンについては団体信用生命保険に加入しているので計算に含めない合計 5,220 万円 +2

Microsoft Word - 第53号 相続税、贈与税に関する税制改正大綱の内容

公共債の税金について Q 公共債の利子に対する税金はどのようになっていますか? 平成 28 年 1 月 1 日以後に個人のお客様が支払いを受ける国債や地方債などの特定公社債 ( 注 1) の利子については 申告分離課税の対象となります なお 利子の支払いを受ける際に源泉徴収 ( 注 2) された税金

給与所得控除額の改正前後の比較 改正前 改正後 給与等の収入金額給与所得控除額給与等の収入金額給与所得控除額 180 万円以下 収入金額 40% 65 万円に満たない場合は 65 万円 180 万円以下 収入金額 40%-10 万円 55 万円に満たない場合は 55 万円 180 万円超 360 万

相続税計算 例 不動産等の評価財産の課税評価額が 4 億 8 千万円 生命保険金の受取額が 2 千万円 現金 預金等が 4 千万円 ローン等の債務及び葬式費用等が 3 千万円である場合の相続税を計算します 相続人は妻と 2 人の子供の 3 人です ( 評価額を計算するには専門知識を要します 必ず概算

<ライフプランニング>

平成19年度市民税のしおり

平成 25 年度税制改正解説相続税 ~ 基礎控除の引き下げ 税率構造の見直し等 法定相続人の数と基礎控除法定相続人の数と基礎控除 法定相続人の数 1 人 2 人 3 人 4 人 5 人 60,000 千円 70,000 千円 80,000 千円 90,000 千円 100,000 千円 36,000

相続税の節税対策としての生前贈与 相続税 贈与税はともに相手に渡る財産の金額に対して累進的な税率により税金がかかりま す そこで 相続税の税率よりも低い税率で贈与をすれば 相続税の節税になります 下の 図で相続税と贈与税税率を確認して下さい 贈与税は 相続税に比べ 基礎控除額が低く さらに税率が高く

住宅取得等資金の贈与に係る贈与税の非課税制度の改正

問 2 1 〇 3 〇問 ,347( 円 ) 21,459,005 ( 円 ) < 賃金低下率 > < 支給率 > 61% 以下 15% 65% 10.05% 70% 4.67% 75% 以上 0% 1 適切 適切 A さんが厚生年金保険の被保険者でなくなった 場合 妻 B さんは 60

土地建物等の譲渡損失は 同じ年の他の土地建物等の譲渡益から差し引くことができます 差し引き後に残った譲渡益については 下記の < 計算式 2> の計算を行います なお 譲渡益から引ききれずに残ってしまった譲渡損失は 原則として 土地建物等の譲渡所得以外のその年の所得から差し引くこと ( 損益通算 )

2. 改正の趣旨 背景給与所得控除 公的年金等控除から基礎控除へ 10 万円シフトすることにより 配偶者控除等の所得控除について 控除対象となる配偶者や扶養親族の適用範囲に影響を及ぼさないようにするため 各種所得控除の基準となる配偶者や扶養親族の合計所得金額が調整される 具体的には 配偶者控除 配偶

個人市民税 控除・税率等の変遷【市民税課】

基本資料1-平成25年税制改正ポイント(表紙).pdf

問 ,088( 円 ) 21,084,995 ( 円 ) 3662( 円 ) 41,475,457 ( 円 ) 最長で2 年間 全国健康保険協会管掌健康保険に任意継続被保険者として加入することができる 任意継続被保険者の保険料は Aさんが全額負担することになる 1. 老齢基礎年金の年金額

この特例は居住期間が短期間でも その家屋がその人の日常の生活状況などから 生活の本拠として居住しているものであれば適用が受けられます ただし 次のような場合には 適用はありません 1 居住用財産の特例の適用を受けるためのみの目的で入居した場合 2 自己の居住用家屋の新築期間中や改築期間中だけの仮住い

土地の譲渡に対する課税 農地に限らず 土地を売却し 譲渡益が発生すると その譲渡益に対して所得税又は法人税などが課税される 個人 ( 所得税 ) 税額 = 譲渡所得金額 15%( ) 譲渡所得金額 = 譲渡収入金額 - ( 取得費 + 譲渡費用 ) 取得後 5 年以内に土地を売却した場合の税率は30

ラリーマン 相続税の申告は? 45 相続税の申告はどのようにすればよいのでしょうか 相続が開始したことを知った日 ( 通常は被相続人が死亡した日 ) の翌日から 10 か月以内に 被相続人の住所 地の所轄税務署に申告し 相続税を納付する必要があります 申告書を提出する人が 2 名以上いる場合は 共同

ていたものと推定されるので 所定の手続により, 雇用保険から基本手当を 150 日分 受給することができる < 問 3> 正解 3 1) 不適切 老齢厚生年金は 65 歳からの受給が原則であるが 男性の場合 昭和 36 年 4 月 1 日以前生まれの人は 65 歳前から特別支給の老齢厚生年金を受給す

5 適用手続 ⑴ 相続時精算課税の適用を受けようとする受贈者は 贈与を受けた財産に係る贈与税の申告期間内に 相続時精算課税選択届出書 ( 贈与者ごとに作成が必要 ) を贈与税の申告書に添付して 納税地の所轄税務署長に提出する ( 相法 21の92) なお 提出された当該届出書は撤回することができない

ワコープラネット/標準テンプレート

法人会の税制改正に関する提言の主な実現事項 ( 速報版 ) 本年 1 月 29 日に 平成 25 年度税制改正大綱 が閣議決定されました 平成 25 年度税制改正では 成長と富の創出 の実現に向けた税制上の措置が講じられるともに 社会保障と税の一体改革 を着実に実施するため 所得税 資産税についても

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1: とは 居住者の配偶者でその居住者と生計を一にするもの ( 青色事業専従者等に該当する者を除く ) のうち 合計所得金額 ( 2) が 38 万円以下である者 2: 合計所得金額とは 総所得金額 ( 3) と分離短期譲渡所得 分離長期譲渡所得 申告分離課税の上場株式等に係る配当所得の金額 申告分

住宅取得等資金贈与の非課税特例 教育資金一括贈与の非課税特例 結婚 子育て資金贈与の非課税特例 相続時精算課税制度 贈与者 贈与年の 1 月 1 日現在で 60 歳以上の父母または祖父母 受贈者 贈与者の直系卑属 ( 子 孫 ひ孫等 ) で贈与の年の 1 月 1 日現在 20 歳以上 受贈年の合計所

国民年金基金は国民年金の第1号被保険者(自営業の方やフリーで働く方、およびその配偶者の方)の保険料を納めている方で、20歳以上60歳未満の方が加入することができます

Microsoft Word - FP2級法改正情報 doc

18 歳で就職してから 20 歳になるまでの厚生年金保険被保険者期間 (20 月 ) は 老齢基礎年金の年金額には反映しない ただし 老齢厚生年金の年金額には反映 する < 問 2> 正解 3 1) 不適切 厚生年金保険の被保険者期間が 240 月 (20 年 ) 以上ある人が ( 昭和 24 年

相続税の改正 -平成23年度税制改正大綱

2011年税制改正のポイント

内に 耐火建築物以外の建物についてはその購入の日以前 20 年以内に建築されたものであること 地震に対する安全上必要な構造方法に関する技術的基準又はこれに準ずるものに適合する一定の中古住宅 を 平成 17 年 4 月 1 日以降に取得した場合には 築年数に関係なく適用が受けられます (56ページ 一

* 老齢基礎年金の額および付加年金の額 444 月 780,100 円 +200 円 138 月 749,200 円 480 月 < 問 2> 正解 2 1) 適切 国民年金基金には 47 都道府県に設立された 地域型基金 と 25 の職種別に設立された 職能型基金 の 2 種類があり 国民年金の第

(2) みなし相続財産ものか13 第1 章12 2 課税される 相続財産 の範囲 海外にある財産も課税対象となる 贈与税の暦年課税適用財産も 3 年以内は課税対象となる 葬式費用 墓地や墓碑 仏壇 仏具等は非課税 相続税の課税対象となる相続財産は (1) 被相続人が亡くなったときに所有していた財産

税金読本(13-2)直系尊属からの贈与の贈与税非課税制度

平成 31 年度住宅関連税制改正の概要 ( 一社 ) 住宅生産団体連合会 平成 31 年 3 月 (1) 住宅ローン減税の拡充 ( 所得税 個人住民税 ) 消費税率 10% が適用される住宅取得等をして 2019 年 10 月 1 日から 2020 年 12 月 31 日までの間にその者の居住の用に

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平成 28 年 9 月 3 級 FP 技能検定 / 実技試験 < 保険顧客資産相談業務 > 解答と解説 第 1 問 番号 問 1 問 2 問 3 正解 配点 3 点 4 点 3 点 < 問 1> 正解 1 1) が正しい 老齢基礎年金の年金額は 20 歳から 60 歳になるまでの 40

する場合, 特別支給の老齢厚生年金 ( 基本月額 ) は, 総報酬月額相当額 ( 標準報酬月額とその月以前 1 年間に受けた標準賞与額を 12 等分した額との合計額 ) との間で調整が行われる いわゆる在職老齢年金と言われるもので 基本月額と総報酬月額相当額との合計額が 28 万円 ( 平成 29

5 事業用の車両等を売却 ( 譲渡 ) した場合の売却益 ( 譲渡益 ) 売却損 ( 譲渡損 ) については 事業所得とはならない 総合課税の譲渡所得 ( 土地 建物以外 ) の扱いになり 所有期間 (5 年超か以下か ) によって長期譲渡所得 短期譲渡所得に区分される 6 使用可能期間が1 年未満

平成16年版 真島のわかる社労士

公共債の税金について Q 公共債の利子に対する税金はどのようになっていますか? 平成 28 年 1 月 1 日以後に個人のお客様が支払いを受ける国債や地方債などの特定公社債 ( 注 1) の利子については 申告分離課税の対象となります なお 利子の支払いを受ける際に源泉徴収 ( 注 2) された税金

未成年者控除 障害者控除の見直し 未成年者控除 障害者控除 6 万円 20 歳に達するまでの年数 6 万円 ( 特別障害者 :12 万円 ) 85 歳に達するまでの年数 10 万円 20 歳に達するまでの年数 10 万円 ( 特別障害者 :20 万円 ) 85 歳に達するまでの年数 小規模宅地等につ

国民年金基金は国民年金の第1号被保険者(自営業の方やフリーで働く方、およびその配偶者の方)の保険料を納めている方で、20歳以上60歳未満の方が加入することができます

2. 二世帯住宅と特定居住用宅地等 [1] 区分所有なし : 外階段 / 親族が取得する場合 Q. 被相続人 A が所有する宅地の上に A の所有する建物があり 1 階に A が居住し 2 階に子 B とその家族が居住しています ( 建物内部では行き来ができない構造 ) A と B は別生計です こ

相続税 贈与税の基本がよくわかる! 誰が相続人になるの? 税額はどのようにして求めるの? 土地 建物の評価はどうするの? 住宅取得資金の贈与は最大 3,000 万円が非課税に? 教育資金や結婚 子育て資金の贈与は非課税に? 新しくできる配偶者居住権ってどんなもの? etc.

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Microsoft Word - 第67号 来年からの贈与税改正と相続時精算課税を選択する際の注意点

6 課税上の取扱い日本の居住者又は日本法人である投資主及び投資法人に関する課税上の一般的な取扱いは 下記のとおりです なお 税法等の改正 税務当局等による解釈 運用の変更により 以下の内容は変更されることがあります また 個々の投資主の固有の事情によっては異なる取扱いが行われることがあります (1)

注 1 認定住宅とは 認定長期優良住宅及び認定低炭素住宅をいう 注 2 平成 26 年 4 月から平成 29 年 12 月までの欄の金額は 認定住宅の対価の額又は費用の額に含まれる消費税等の税率が 8% 又は 10% である場合の金額であり それ以外の場合における借入限度額は 3,000 万円とする

<ライフプランニング>

2 税額控除等の計算 ( 単位 : 円 ) 項目対象者計算過程金額 答案用紙 Chapter2 問題 3 課税価格の計算 Ⅰ 相続人及び受遺者の相続税の課税価格の計算 1 分割財産価額の計算 ( 単位 : 千円 ) 2 みなし取得財産価額の計算 ( 単位 : 千円 ) 取得者財産の種類計算過程金額

特別障害者一人につき 75 万円を所得から控除することができます 障害者控除は 扶養控除の適用がない16 歳未満の扶養親族を有する場合においても適用されます ⑶ 心身障害者扶養共済掛金の控除 P128 条例の規定により地方公共団体が実施するいわゆる心身障害者扶養共済制度による契約で一定の要件を備えて

N 譲渡所得は 売却した土地や借地権 建物などの所有期間によって 長期譲渡所得 と 短期譲渡所得 に分けられ それぞれに定められた税率を乗じて税額を計算します この長期と短期の区分は 土地や借地権 建物などの場合は 売却した資産が 譲渡した年の1 月 1 日における所有期間が5 年以下のとき 短期譲

公募株式投資信託の解約請求および償還時

平成 28 年度市民税 県民税申告の手引き 申告書を提出しなければならない人平成 28 年 1 月 1 日現在 幸手市内に住所を有する人 (1 月 2 日以降に幸手市に転入した人は従前の住所地で申告を行ってください ) ただし 次に該当する人は この申告をする必要はありません 1 平成 27 年分の

N 譲渡所得は 売却した土地や借地権 建物などの所有期間によって 長期譲渡所得 と 短期譲渡所得 に分けられ それぞれに定められた税率を乗じて税額を計算します この長期と短期の区分は 土地や借地権 建物などの場合は 売却した資産が 譲渡した年の1 月 1 日における所有期間が5 年以下のとき 短期譲

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東京太郎様 Inheritance Report 相続診断書 弁護士法人 税理士法人リーガル東京 平成 30 年 8 月 20 日作成

所得控除 基礎控除 配偶者控除などの下記の表に記載されたものをいいます それぞれ一定の要件を満たしている場合は 課税所得金額を計算する際に それぞれの控除が受けられます 個人の県民税 個人の市町村民税 12

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である 12 遺留分とは 遺言の内容にかかわらず一定の相続人が確実に受け取ることができる一定の 割合のことである 直系尊属のみが相続人である場合は 被相続人の財産の 1/3 その 他の場合には 被相続人の財産の 1/2 である ただし 兄弟姉妹には遺留分はない 13 相続の放棄は 被相続人の生前に行

Z-64-A 簿記論〔第一問〕-解 答-

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改正された事項 ( 平成 23 年 12 月 2 日公布 施行 ) 増税 減税 1. 復興増税 企業関係 法人税額の 10% を 3 年間上乗せ 法人税の臨時増税 復興特別法人税の創設 1 復興特別法人税の内容 a. 納税義務者は? 法人 ( 収益事業を行うなどの人格のない社団等及び法人課税信託の引

平成 31 年度 ( 平成 30 年分 ) 所得控除 雑損控除 納税義務者又はその者と生計同一の配偶者 その他親族が有する資産について 災害 盗難 横領によ る住宅 家財 現金の損害一定額 控除計算 A B いずれか多い方の金額 A:( 損失額 - 保険金等による補てん額 )-( 総所得金額等の合計

所得税確定申告セミナー

税法入門コース 相続税 学習スケジュール 回数学習テーマ内容 第 1 回 第 2 回 第 3 回 第 4 回 第 4 回 第 1 章 第 2 章 第 2 章 第 3 章 第 4 章 第 4 章 第 5 章 テーマ 1 相続税 贈与税とは? テーマ 2 用語の説明 テーマ 1 相続人となれる人は? テ

投資法人の資本の払戻 し直前の税務上の資本 金等の額 投資法人の資本の払戻し 直前の発行済投資口総数 投資法人の資本の払戻し総額 * 一定割合 = 投資法人の税務上の前期末純資産価額 ( 注 3) ( 小数第 3 位未満を切上げ ) ( 注 2) 譲渡収入の金額 = 資本の払戻し額 -みなし配当金額

申告所得税関係 手続名 帳票名平成年分セルフメディケーション税制の明細書 ( 次葉 ) 特定証券投資信託に係る配当控除額の計算書 平成 年分給与所得の源泉徴収票 ( 平成 28 年以降用 ) 平成 年分特定口座年間取引報告書 ( 平成 28 年以降用 ) 平成 年分公的年金等の源泉徴収票 ( 平成

平成 29 年 5 月 3 級 FP 技能検定 / 実技試験 < 保険顧客資産相談業務 > 解答と解説 第 1 問 番号 問 1 問 2 問 3 正解 配点 3 点 4 点 3 点 < 問 1> 正解 1 1) の語句の組み合わせが正しい 1 老齢基礎年金の年金額は 20 歳から 60

経 ViewPoint 営相談 相続時における小規模宅地等の特例の改正 谷口敬三相談部東京相談室 小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例 ( 以下 小規模宅地等の特例 ) は 一定の要件を満たす宅地等 ( 特定事業用等宅地等 特定居住用宅地等 貸付事業用宅地等 ) につ

2. 控除の適用時期 Q. 12 月に取得した自宅の所在地に 年末までに住民票を移しましたが 都合で引っ越しが翌年になってしまった場合 住宅ローン控除はいつから受けることになりますか A. 住宅ローン控除の適用を受けるためには 実際に居住を開始することが必要です したがって 住民票を移した年ではなく

平成19年度分から

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目 次 最近における相続税の課税割合 負担割合及び税収の推移 1 地価公示価格指数と基礎控除(58 年 =100) の推移 2 最近における相続税の税率構造の推移 3 小規模宅地等の課税の特例の推移 4 相続税負担の推移( 東京都区部のケース ) 5 ( 補足資料 ) 相続税の概要 6 相続税の仕組

20年度「応用課程・ビデオ問題」

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上場株式等の譲渡益に係る課税 上場株式等の税金について 上場株式等の譲渡益に係る税率は以下の通りです 平成 25 年 1 月 1 日 ~ 平成 25 年 12 月 31 日 平成 26 年 1 月 1 日 ~ 平成 49 年 12 月 31 日 平成 50 年 1 月 1 日 ~ % (


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教育資金の一括贈与に係る非課税特例の創設

Transcription:

平成 27 年 9 月 2 級 FP 技能検定 / 実技試験 < 個人資産相談業務 > 解答と解説 第 1 問 問 1 記号ハニチ 問 2 判定 問 3 493,300( 円 ) 第 2 問 問 4 4 記号ロハチル 問 5 判定 問 6 1300,000( 円 ) 25(%) 360,945( 円 ) 第 3 問 問 7 記号イニチ 問 8 判定 問 9 17,500,000( 円 ) 2580,000( 円 ) 3380,000( 円 ) 4692,500( 円 ) 第 4 問 問 10 判定 問 11 1288( m2 ) 2720( m2 ) 問 12 判定 第 5 問 問 13 記号ハホチ 問 14 判定 問 15 15,400( 万円 ) 22,500( 万円 ) 3500( 万円 ) 44,000( 万円 ) ( 注 ) 各問題の配点は 公表されていない 1

第 1 問 問 1 難易度 B 記号 ハ ニ チ ⅰ) 出産手当金は 出産のために休業し その期間について事業主から給与の支払いを受けられない場合 出産の日 ( 実際の出産が予定日後のときは出産予定日 ) 以前 42 日 ( 多胎妊娠の場合は 98 日 ) から出産の日後 56 日の範囲内で1 日につき標準報酬日額の 3 分の 2 に相当する額が支給される 標準報酬日額は 標準報酬月額の 30 分の 1 に相当する額で 会社を休んだ日について給与の支払いがあり その給与が出産手当金の額より少ない場合は 出産手当金と給与の差額が出産手当金として支給される また 出産手当金の支給期間中に傷病手当金も受けられるようになった場合は 出産手当金が優先して 支給される ⅱ) 出産育児一時金は 産科医療補償制度に加入している医療機関で出産した場合 1 児につき 42 万円 である 産科医療補償制度とは 分娩に関連して発症した重度脳性まひの子と家族の経済的負担を補償 ( 一時金と分割金をあわせ総額 3,000 万円 ) するとともに 原因分析を行い 再発防止に資する情報を提供することなどにより 紛争の防止 早期解決および産科医療の質の向上を図ることを目的とした制度である なお 産科医療補償制度に加入していない医療機関で出産した場合の出産育児一時金は 40.4 万円であるが 現状 国内の 99.9% の分娩機関が制度に参加している 問 2 難易度 B 判定 1 適切 産前産後休業期間については 所定の手続きをすることにより 被保険者および事業主の健康保険 厚生年金保険の保険料が免除される 2 適切 育児休業給付は 1 歳 ( パパママ育休プラス制度 ( 父母ともに育児休業を取得する場合の育児休業取得可能期間の延長 ) を利用する場合は1 歳 2ヵ月 支給対象期間の延長に該当する場合は1 歳 6ヵ月 ) 未満の子を養育するために育児休業を取得した場合に支給されるが 支給額は 原則として 休業開始時賃金日額 支給日数の67% ( 育児休業の開始から6ヵ月経過後は50%) 相当額となっている 3 不適切 育児休業給付金は非課税である 問 3 493,300( 円 ) 難易度 B * 遺族厚生年金の年金額 = 基本額 + 中高齢寡婦加算額 基本額( 昭和 21 年 4 月 2 日以後生まれの人の場合 ) 基本額 =(1+2) 3/4 1 平成 15 年 3 月以前 ( 総報酬制導入前 ) の期間分 2

平均標準報酬月額 7.125/1,000 平成 15 年 3 月までの被保険者期間の月数 ( 注 1) 2 平成 15 年 4 月以後 ( 総報酬制導入後 ) の期間分平均標準報酬額 ( 注 2) 5.481/1,000 平成 15 年 4 月以後の被保険者期間の月数 ( 注 1) ( 注 1) 被保険者が死亡したときに 被保険者期間が 300 月 (25 年 ) 未満の場合は 300 月とみなして計算する ( 注 2) 平均標準報酬額とは 平成 15 年 4 月以後の再評価された後の標準報酬月額と標準賞与額の総額を平成 15 年 4 月以後の被保険者期間の月数を割って算出したもの A さんの場合は 被保険者期間がすべて平成 15 年 4 月以後で 被保険者期間は 125 月 だが 300 月とみなして計算されるので 次のようになる 5.481 3 400,000 円 300 月 =493,290 円 493,300 円 1,000 4 ( 注 ) 年金額は 50 円未満を切捨て,50 円以上 100 円未満を 100 円に切上げ なお 平成 27 年 10 月から厚生年金と共済年金が統一されたことに伴い 年金額は 100 円単位から 1 円単位に変更されている 中高齢寡婦加算額 次のいずれかに該当する妻が受ける遺族厚生年金には 40 歳から 65 歳になるまでの間 585,100 円 ( 平成 27 年度価額 ) が加算される これを 中高齢寡婦加算額という 1 夫が亡くなったとき 40 歳以上 65 歳未満で 生計を同じくしている子がいない妻 2 遺族厚生年金と遺族基礎年金を受けていた子のある妻 (40 歳に達した当時 子がいるた め遺族基礎年金を受けていた妻に限る ) が 子が 18 歳到達年度の末日に達した ( 障害の 状態にある場合は 20 歳に達した ) ため 遺族基礎年金を受給できなくなったとき 設例の妻 B さんは これらの要件に該当しないので 中高齢寡婦加算額は加算されない 妻 B さんが受給できる遺族厚生年金の年金額 493,300 円 ( 注 ) 妻 B さんの場合は該当しないが 子のない若齢期の妻 ( 夫の死亡時に 30 歳未満 ) に支給される遺族厚生年金は 5 年間の有期年金となる 第 2 問 問 4 難易度 A 4 記号 ロ ハ チ ル 1 2 NISAの非課税投資額 ( 年間投資上限額 ) は平成 26 年と平成 27 年は年間 100 万円 平成 28 年以降は年間 120 万円である 3 NISAでは 最長 5 年間 非課税で運用ができる 4 NISA 口座における譲渡損失はなかったものと見なされる このため 課税口座 ( 特定口座や一般口座 ) で受け取った上場株式等の配当金等や譲渡益と損益を通算することはできず 損失の繰越控除もできない 3

問 5 難易度 B 判定 1 不適切 投資信託のシャープ レシオの計算式は次のとおり ( 投資信託の収益率 )-( 無リスク資産の利子率 ) シャープ レシオ= ( 投資信託の標準偏差 ) 計算式の分子は安全な資産 ( 無リスク資産 ) で運用した場合に比べたファンドの超過リターンを示し 分母はリスクの大きさを示している 数値が高いほうが とったリスクに比べてリターンが優れていたと評価される X 投資信託とY 投資信託のシャープ レシオは次のとおり 5.5%-0.1 % X 投資信託 = =0.675 8.0% 10.5%-0.1 % Y 投資信託 = =0.472 22.0% X 投資信託のほうがシャープ レシオが高いので Y 投資信託より効率的に運用されていたと評価することができる 2 適切 Y 投資信託は 為替ヘッジなし の投資信託なので 投資対象国通貨に対して円高になると 為替差損を被る 為替リスクをヘッジする場合は 円高による為替差損はおおむね回避できるので 円高になった場合のY 投資信託の値下がりは 為替リスクをヘッジした場合と比較すれば大きくなる 3 不適切 信託財産留保額は 投資信託を解約等した受益者と引き続き保有する受益者との公平性を確保するために設定されるものであり 販売会社によってその料率が異なることはない という部分は正しい ただし すべての投資信託に設定されている わけではなく 信託財産留保額を徴収しない投資信託も多数存在する 問 6 1300,000( 円 ) 25(%) 360,945( 円 ) 難易度 B X 投資信託は公募株式投資信託であり 解約請求による損益は 譲渡所得として上場株式等と同じく 20.315% の申告分離課税となる 20.315% の税率の内訳は 所得税が復興特別所得税を含んだところで 15.315% 住民税が 5%(=2) である 問題文で X 投資信託から元本払戻金 ( 特別分配金 ) は一度も受け取っていないとされているので AさんのX 投資信託の個別元本は購入時の 1 万口当たり 8,480 円のままで変更はない 購入時の手数料は取得価額に含まれるが X 投資信託の購入時手数料はなしなので AさんのX 投資信託の取得価額は 1 万口当たりで 8,480 円となる これを 1 万口当たり 10,000 円で解約することになるが 解約時には基準価額の 0.2% が信託財産留保額として差し引かれる 10,000 円の基準価額で解約するので 信託財産留保額 =10,000 円 0.2%=20 円 換金時の解約価額 =10,000 円 -20 円 =9,980 円つまり 1 万口当たり 8,480 円で購入したX 投資信託を 1 万口当たり 9,980 円の解約価 4

額で 200 万口すべて解約するので 譲渡所得の金額 所得税および住民税の合計額は次のようになる 譲渡所得の金額 (9,980 円 -8,480 円 ) 2,000,000 口 10,000 口 =300,000 円 (=1) 所得税( 復興特別所得税を含む ) および住民税の合計額所得税 ( 復興特別所得税を含む ) 300,000 円 15.315%=45,945 円 住民税 合計額 300,000 円 5%(=2)=15,000 円 45,945 円 +15,000 円 =60,945 円 (=3) 第 3 問 問 7 難易度 B 記号 イ ニ チ ⅰ) 所得税は個人に課税される税金なので 長男 Cさんが平成 27 年 10 月にAさんの事業を引き継いだ場合 その事業に関する納税義務は 1 月 ~9 月の期間についてはAさん 10 月 ~12 月の期間についてはCさんが負う Cさんが 青色申告を希望する場合には 新たに手続きが必要で 事業開始日から原則 2ヵ月以内 ( 相続による事業承継の場合は原則 4ヵ月以内 ) に青色申告承認申請書を納税地の税務署長に提出する ⅱ) 青色申告の承認を受けることによる税務上の特典としては 青色申告特別控除や青色事業専従者給与の必要経費算入 最長で 3 年 にわたる純損失の繰越控除などがある ( 法人の場合の欠損金の繰越控除期間は9 年間 ) このうち 青色申告特別控除については 事業に係る取引の内容を正規の簿記の原則により記帳し それに基づいて作成した貸借対照表等を添付した確定申告書を法定申告期限内に提出した場合 最高で 65 万円 を所得金額から控除することができる この要件を満たさない場合の青色申告特別控除は10 万円である 問 8 難易度 B 判定 1 不適切 所得税において, 扶養控除の対象となるのは 1 納税者と生計を一にしてい る親族 ( 配偶者を除く ) 216 歳以上 3 年間の合計所得金額が 38 万円以下 4 青色 申告者の事業専従者又は白色申告者の事業専従者でないことなどの要件を満たした場 合で 控除額は年齢等に応じて 次のようになっている 区分一般の控除対象扶養親族 (16 歳以上 19 歳未満 23 歳以上 70 歳未満 ) 特定扶養親族 (19 歳以上 23 歳未満 ) 老人扶養親族 (70 歳以上 ) 同居老親等以外の者同居老親等 ( 注 ) 控除額 38 万円 63 万円 48 万円 58 万円 5

( 注 ) 同居老親等とは 老人扶養親族のうち 納税者又はその配偶者の直系の尊属 ( 父母 祖父母など ) で 納税者又はその配偶者と常に同居している人をいう Aさんは年間の合計所得金額が38 万円を超えているので 控除対象扶養親族にはなれない 2 不適切 AさんがCさんに事業を引継ぐ場合 Aさんは事業を廃止するので 個人事業の開業 廃業等届出書 を納税地の所轄税務署長に提出する この場合 その提出をもって青色申告を取りやめたことにはならないので Aさんがアパート経営による不動産所得について青色申告を継続する場合 改めて青色申告の承認を得る必要はない なお 事業の廃止とともに青色申告も取りやめる場合には 別途 青色申告の取りやめ届出書 を税務署に提出する 3 適切 長男 Cさんは 新たに青色申告の承認を得ることになるため Bさんがたとえ同じ事業に従事する形であっても 改めてBさんに係る 青色事業専従者給与に関する届出書 を納税地の所轄税務署長に提出しなければならない 問 9 17,500,000( 円 ) 2580,000( 円 ) 3380,000( 円 ) 4692,500( 円 ) 難易度 B (a) 総所得金額 事業所得の金額:8,000,000 円 不動産所得の損失金額:700,000 円 7,500,000 円不動産所得の損失のうち 土地の取得に要した負債利子は損益通算 (1) の対象とならないので 損益通算の対象となる不動産所得の損失は 700,000 円 -200,000 円 =500,000 円 総所得金額:8,000,000 円 -500,000 円 =7,500,000 円 社会保険料控除 円 生命保険料控除 円 扶養控除 Aさんの家族で 扶養控除の対象になるのは 580,000 円母 Eさんで 控除額は 同居老親等に該当する (2) ので 580,000 円である ( 上記問 81 参照 ) 基礎控除 所得税では 誰でも 38 万円の基礎控除を受けられる 380,000 円 (3) (b) 所得控除の額の合計額 : 1,900,000 円 (c) 課税総所得金額 :(a-b) 7,500,000 円 -1,900,000 円 =5,600,000 円 5,600,000 円 (d) 算出税額 :(c に対する所得税額 ) 5,600,000 円 20%-427,500 円 =692,500 円 692,500 円 (4) (e) 復興特別所得税額 :692,500 円 2.1%=14,542 円 ( 円未満切捨 ) 14,542 円 (f) 所得税および復興特別所得税額 : 692,500 円 +14,542 円 =707,042 円 707,000 円 ( 百円未満切捨 ) 707,000 円 6

第 4 問 問 10 難易度 B 判定 1 不適切 建築物の絶対高さの制限は 第 1 種低層住居専用地域または第 2 種低層住居専用地域に適用されるもので 建築物の高さは原則として10mまたは12mのうち都市計画で定められた高さを超えてはならないこととされている 第一種住居地域では こうした絶対高さの制限は適用されない 2 不適切 防火地域内においては 階数 3 以上または延べ面積 100m2を超える建築物は 原則として耐火建築物としなければならないとされている 3 適切 不動産登記法では 建物を新築した場合 その建物の所有権を取得した日から1 ヵ月以内に建物の表題登記を申請しなければならないとされている 問 11 1288( m2 ) 2720( m2 ) 難易度 B 1 最大建築面積建築物の敷地が, 特定行政庁の指定する角地の場合は, 建ぺい率 ( 敷地面積に対する建築面積の割合 ) は 10% 緩和される さらに 防火地域内で 耐火建築物を建築する場合は 建ぺい率が 10% 緩和される したがって 合計 20% 緩和されるので 建ぺい率は 60%+ 20%=80% となる したがって 360 m2 80%=288 m2 2 最大延べ面積幅員 12m 未満の道路に接する敷地では ( イ ) 指定容積率 と( ロ ) 前面道路幅員 6/10 ( 住居系用途地域では 4/10) のいずれか低い方の容積率が適用される また 敷地が2 以上の道路に接面している場合でそれぞれの道路の幅員が異なる場合は 幅員が最大のもの ( 設例の場合 幅員 6m) が前面道路となる ( ア ) 容積率の判定 指定容積率:200% 前面道路幅員による容積率の制限: 6(m) 4/10=240%(3) 200%<240% 200% ( イ ) 最大延べ面積 360 m2 200%=720 m2 ( 注 ) 特定行政庁が指定する幅員 6mの区域では 幅員が 6m 未満の道路に接する敷地は 道路の中心線から水平距離 3m 後退した線が道路境界線となり セットバックしなければならないが 本問は そうした区域に該当しない 7

問 12 難易度 C 判定 1 適切 自己居住用住宅で 床面積 50 m2以上 新築または取得後 1 年以内に登記するなどの要件を満たした場合 所有権保存登記では 4/1,000 1.5/1,000 所有権移転登記 ( 売買の場合 ) では 15/1,000 3/1,000 などの軽減税率の特例を受けることができる 2 適切 所定の要件を満たす新築住宅を取得した場合 不動産取得税の課税標準の算定については 一戸につき最高で 1,200 万円 ( 認定長期優良住宅については 1,300 万円 ) が価格 ( 固定資産税評価額 ) から控除される 3 不適切 住宅用地に対する固定資産税では 200 m2までの小規模住宅用地については 固定資産税の課税標準となるべき価格を 6 分の 1 とする特例の適用を受けることができる なお 200 m2を超える部分は 3 分の 1 とされる 第 5 問 問 13 難易度 A 記号 ハ ホ チ ⅰ) 遺産分割にあたり 遺言書がない場合 協議分割をすることになるが 協議分割を成立させるためには共同相続人の全員の参加と合意が必要である この合意が成立しないために協議分割を行えない場合 共同相続人は 家庭裁判所 に対して申立てを行い 家庭裁判所の調停 審判による遺産分割を行うことになる ⅱ) 相続税額の計算上 配偶者に対する相続税額の軽減 の規定の適用を受けた場合 相続税の課税価格の合計額に対する配偶者の法定相続分相当額または 1 億 6,000 万円 のいずれか多い金額までの取得に対し 配偶者の納付すべき相続税額は算出されない また 被相続人が死亡した年分の所得税について確定申告をしなければならない場合 相続人は 相続の開始があったことを知った日の翌日から原則として 4 ヵ月以内 以内にその所得税について確定申告書を提出しなければならない 問 14 難易度 B 判定 1 適切 配偶者が相続により被相続人の自宅の敷地を取得し 小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例 の適用を受けた場合 特定居住用宅地等となり 平成 27 年 1 月 1 日以後の相続から 330m2を限度面積として 評価額の80% を減額することができる 8

< 小規模宅地等の特例 > 減額対象面積 減額割合 特定居住用宅地等 ( 平成 26 年 12 月 31 日まで相続 )240 m2 ( 平成 27 年 1 月 1 日以後の相続 )330 m2 80% 特定事業用宅地等 400 m2 80% 貸付事業用宅地等 200 m2 50% 2 不適切 相続時精算課税制度により贈与を受けた財産は 贈与者である父母又は祖父母が亡くなった時の相続税の計算において 相続財産の価額に加算されるので たとえ長男 CさんがAさんから相続または遺贈により財産を取得しなかった場合でも 長男 CさんがAさんから贈与によって取得した現金 1,500 万円は 相続税の課税価格に加算される 3 不適切 直系尊属から教育資金の一括贈与を受けた場合の贈与税の非課税 の特例の適用を受けている期間中に贈与者が死亡した場合 拠出額に残額があっても その残額は相続税の課税対象外となる したがって 孫 Fさんがこの特例を受けて贈与された金額 500 万円のうち Aさんの死亡日において残額 200 万円があったとしても その金額は相続税の課税価格に加算されない なお 同様の非課税措置に 結婚 子育て資金の一括贈与に係る贈与税の非課税 があるが この特例の場合は 適用を受けている期間中に贈与者が死亡した場合 残額は相続税の課税対象となる < 教育資金の一括贈与に係る贈与税の非課税措置 > 期間平成 25 年 4 月 1 日から平成 31 年 3 月 31 日までに拠出贈与者直系尊属 ( 父母 祖父母など ) 受贈者 30 歳未満の子 孫受贈者ごとに 1,500 万円 ( 注 ) まで非課税非課税金額 ( 注 ) 学校等以外のものに支払われたものについては 500 万円が限度手続き1 受贈者名義の金融機関の口座等に 教育資金を一括して拠出手続き2 教育資金の使途は 金融機関が領収書等をチェックし 書類を保管受贈者が 30 歳になったとき残額 ( 使い残し ) があれば贈与税課税終了時受贈者が死亡したとき贈与税は課税しない贈与者の死亡贈与者が死亡した場合 残額は相続税の課税対象外 < 結婚 子育て資金の一括贈与に係る贈与税の非課税措置 > 期間 平成 27 年 4 月 1 日から平成 31 年 3 月 31 日までに拠出 贈与者 直系尊属 ( 父母 祖父母など ) 受贈者 20 歳以上 50 歳未満の子 孫 非課税金額 受贈者ごとに 1,000 万円 ( 注 ) まで非課税 ( 注 ) 結婚費用は 300 万円までが非課税限度額 手続き1 受贈者名義の金融機関の口座等に 結婚 子育て資金を一括して拠出 9

受贈者は払い出した金銭を結婚 子育て資金に充当したことを証する手続き2 書類を金融機関に提出受贈者が 50 歳になったとき残額 ( 使い残し ) があれば贈与税課税終了時受贈者が死亡したとき贈与税は課税しない贈与者の死亡贈与者が死亡した場合 残額は相続税の課税対象 問 15 15,400( 万円 ) 22,500( 万円 ) 3500( 万円 ) 44,000( 万円 ) 難易度 B * 相続税の計算において 相続税の総額 までは 誰がどのように相続したかにかかわらず 法定相続分通りに相続したものとみなして計算する 課税価格の合計額本問では 金額を明らかにしていないが 課税遺産総額 ( 課税価格の合計額 - 基礎控除額 )2 億 1,000 万円が明記されており 下記の基礎控除額から逆算すると 2 億 6,400 万円となる 遺産に係る基礎控除額基礎控除額は 平成 27 年 1 月 1 日以後の相続より 3,000 万円 +600 万円 法定相続人の数 で計算されるようになった なお この 法定相続人の数 は 民法上の取り扱いと異なっており ( イ ) 相続放棄した人も放棄しなかったものとして取り扱う ( ロ ) 養子 ( 普通養子 ) が複数いる場合 実子がいる場合は 1 人 実子がいない場合は 2 人までしかカウントできないという制限がある 設問の場合 法定相続人の数は妻 Bさん 長男 Cさん 長女 Dさん 養子 Eさんの 4 人なので 基礎控除額は次のようになる 3,000 万円 +600 万円 4 人 =5,400 万円 (1) 課税遺産総額 2 億 6,400 万円 -5,400 万円 =2 億 1,000 万円 ( この金額が設問上の前提条件として記載されている ) 相続税の総額妻 Bさんの相続税の総額の基となる税額 2 億 1,000 万円 1/2=1 億 500 万円 1 億 500 万円 40%-1,700 万円 =2,500 万円 (2) 長男 Cさんの相続税の総額の基となる税額 2 億 1,000 万円 1/2 1/3=3,500 万円 3,500 万円 20%-200 万円 =500 万円 (3) 長女 Dさんの相続税の総額の基となる税額長男 Cさんと同じ=500 万円養子 Eさんの相続税の総額の基となる税額長男 Cさんと同じ=500 万円相続税の総額 2,500 万円 +500 万円 3 人 =4,000 万円 (4) 10