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を 0.1% から 0.5% 1.0% 1.5% 2.0% まで増大する正負交番繰り返し それぞれ 3 回の加力サイクルとした 加力図および加力サイクルは図に示すとおりである その荷重 - 変位曲線結果を図 4a から 4c に示す R6-1,2,3 は歪度が 1.0% までは安定した履歴を示した

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上式を整理すると d df - N = 両辺を で割れば df d - N = (5) となる ところで

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まえがき 材料力学の教科書を見ると 2ページ目から 微分 積分 行列の式などがずらっと並んでいます もう それを見るだけで拒絶反応を起こしてしまう方もおられるのではないでしょうか? 確かに 三次元で評価しようとするとそのような計算が必要になるかもしれませんが 一次元 二次元なら 簡単な式にまとめられ

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2 (1) 軸応力 σが最大値 σ max に達する以前 : 応力 -ひずみ線図は ほぼ直線となる 軸応力- 軸ひずみ線図の傾きからヤング率 Eが dσ/dεとして求まり 同一の応力レベルにおける軸ひずみと周ひずみの比としてポアソン比 νが得られる E=dσ/dε ν= ε θ /ε z (3.1)

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第 2 章力学的挙動と静的強度 目的 荷重が作用した際の金属材料の力学的挙動について理解する. 2.1 応力 - ひずみ曲線 2.1.1 公称応力 / ひずみと真応力 / ひずみ 2.1.2 応力 - ひずみ曲線 2.1.3 力学的性質 ( 機械的性質 ) 2.1.4 加工硬化 2.1.5 じん性 2.1.6 指標の意味 2.2 力学的性質を求める異なる方法 2.2.1 ヤング率の測定方法 2.2.2 硬さに基づく強度推定 2.3 延性破壊とぜい性破壊 2.3.1 破壊形態の相違 2.3.2 フラクトグラフィ 2.1 応力 - ひずみ曲線 2.1 公称応力 / ひずみと真応力 / ひずみ 公称応力 (omia sress) σ 初期断面積を基準とした応力 σ = F i / A (2.1) 真応力 (rue sress) σ 瞬間の面積を基準とした応力 σ = F / A i i (2.2) 公称ひずみ (omia srai) 初期長さを基準としたひずみ = / = ( ) i / (2.3) 図 2.1 一軸荷重下での変形 真ひずみ (rue srai) 瞬間の変形を考慮して算出したひずみ i ( d / ) ( / ) (2.4) = = i

公称ひずみと真ひずみの相違 2 = 1 1 = = + 公称ひずみと真ひずみの関係 i = 2 2 1 + 2 1 i = + 1 = ( + 1) 1 (2.5) (2.6) (2.7) 公称応力と真応力の関係 弾性域 ( ひずみが極小さい場合 ) σ σ, 塑性域 ( ひずみ大 ) (2.8) (2.9) この領域では, 体積一定で変形するので A A i i (2.1) = 上式より A i i = = + 1 = + 1 A i σ σ, (2.11) よって σ F F A i i = = Ai A Ai = σ ( + 1) (2.12) 2.1.2 応力 - ひずみ曲線 (sress-srai curve) 図 2.2 公称応力 - ひずみ曲線の求め方 図 2.3 応力 - ひずみ曲線 ネッキングまでの真応力 - ひずみ曲線は, 式 (2.7) と式 (2.12) を用いれば, 公称応力 - ひずみ曲線から得られる.

2.1.3 力学的性質 ( 機械的性質 ) (mechaica properies) 引張り試験により, 材料の力学的性質が明らかとなる. 図 2.4 力学的性質 ( 機械的性質 ) E σ y σ.2 σ UTS σ f f φ J ヤング率降伏応力 (yied sress).2% 耐力 (.2% off-se sress) 引張強さ (esie sregh) 破断応力 (fracure sress) 破断ひずみ (fracure srai) 絞り (reducio i area) φ=(a -A f )/A じん性 (oughess) 加工硬化指数 (work hardeig expoe) 2.1.4 加工硬化 (work hardeig) 塑性変形が進行するにつれて, 塑性変形に対する抵抗値が上昇する現象 図 2.5 加工硬化の説明 真応力 -ひずみ曲線を下式で近似する ( は加工硬化指数 ). σ = c (2.13) 式 (2.7) と式 (2.12) から σ = σ ( + 1) (2.14) = ( + 1) 式 (2.13) に式 (2.14) を代入すると σ = c {( + 1 上式を微分すると + 1)} (2.15) dσ c = { ( + 1)} 2 d ( + 1) {( + 1)} 1 (2.16)

一方, ネッキング開始時の公称ひずみ e =e では, 式 (2.16) と式 (2.17) から dσ / d = (2.17) (2.18) 加工硬化指数 はネッキング開始時の公称ひずみから概算できる. = ( +1) 2.1.5 じん性 材料が破断するまでに消費する単位体積あたりのエネルギー ( 応力 - ひずみ曲線下側の面積 ). 強度と延性のバランスを示す指標. J = F d V F d A = = f σ ( ) d (2.19) 図 2.6 じん性の説明 2.1.6 指標の意味 材料の力学的特性指標を用いて記述される. 弾性変形 : ヤング率, 剛性率 塑性変形 : 加工硬化指数 2.2 力学的性質を求める異なる方法 2.2.1 ヤング率の測定方法 棒の質量 m 重りの質量 M 棒の長さ : 棒の直径 :d( ) 強 延 度 : 降伏応力,.2% 耐力引張り強さ, 破断応力 性 : 伸び, 絞り 強度と延性のバランス : じん性 図 2.7 測定方法

図 2.9 棒の振動 図 2.8 棒中央でのたわみ 材料力学より, 丸棒の断面 2 次モーメント I, 力 F が棒中央に作用した際のたわみ d はそれぞれ 4 3 πd F I =, δ = (2.2) 64 48EI 上式を用いると, 棒のばね定数 k は F 3 Ed k = π 3 δ = 4 4 (2.21) 一方, 振動方程式 2 より, 変位 y は d y M = ky 2 d y( ) = y cos k M したがって, 棒の固有振動数 f は f = 1 2π k M (2.22) (2.23) (2.24) 式 (2.21) および式 (2.24) より 3 2 16π f E = (2.25) 4 3d あとは棒を振動させ, ストロボ装置を用いて棒の固有振動数を求め, 上式に代入すれば, ヤング率を精密に求めることができる. 2.2.2 硬さに基づく強度推定 荷重 :P, 圧痕の側面積 A とすると硬さ (hardess) は H V = P / A (2.26) 図 2.1 ストロボ装置 図 2.11 ビッカース硬さ

圧子がめり込む 先端で塑性変形圧痕が大きくなる 先端での応力低下 圧痕先端の平均応力 ( 硬さ ) は, 材料の塑性変形に対する抵抗 ( 降伏応力 ) と密接に関連する. 特に鉄鋼材料の場合, 降伏応力および疲労強度 σ w とビッカース硬さの間には明瞭な関係が成立する. 近似的に σ 3H H y V, σ w 1. 5 V (2.27) 図 2.12 硬さと強度の関係 2.3 延性破壊とぜい性破壊 2.3.1 破壊形態の相違 延性破壊 ある程度大きな延性 ( 転位の移動 ) を示した後に生ずる破壊. ぜい性破壊 ほとんど延性を示さずに生ずる破壊. 応力 - ひずみ曲線の相違ぜい性的に破壊する材料では, 降伏以降の伸びが著しく小さい. 破壊様相も破面形態 ( 図 2.14) も大きく異なる. ぜい化過度に転位 ( 後述 ) の移動が妨げられると, 内在する欠陥等から急速破壊が生ずるようになる. これをぜい化と呼ぶ. 図 2.13 応力 - ひずみ曲線の相違

ぜい化の原因 ①低温(特に軟鋼等) 低温ぜい性 ②欠陥 切欠き き裂等(応力集中源)の 存在 切欠きぜい性 ③過度な強化 ③高ひずみ速度(衝撃等) ④セラミックスなど転位移動が元来困難 な場合 図2.14 延性的破壊(カップアンド コーン 上) ぜい性的破 壊(下) 2.3.2 フラクトグラフィ 破壊の様相は 破面を観察すると記録されている 破面様相から破壊現象に ついて検討する分野をフラクトグラフィと呼ぶ 事故原因を究明する際などに は必ずは面形態を確認する 以下に 典型的な破面形態を示す 延性破面 (ディンプル) ぜい性破面 (リバーパターン) 疲労破面 (ストライエーション) 図2.15 各種破面形態 7

2 章演習問題 問題 1 S45C( 約.45% の炭素を含む鉄鋼 ) をダンベル型丸棒試験片に加工し, これを引張試験に供する. 試験片のゲージ部の直径は14 mm, ゲージ長さは5 mmである. 試験機の表示によれば, 現在, 試験片に作用している荷重は 5 knであり, またゲージ部の長さは5.77 mmである. 材料は未だ弾性域内にある. (1-1) 試験片に作用している公称応力を求めよ. (1-2) この時の公称ひずみを求めよ. (1-3) 材料のヤング率を求めよ. 問題 2 上記の引張試験の結果, この材料の引張強さは57 MPaで, その 時の公称ひずみは2 % (.2) であった. また, 絞りは4 % (.4) で あった. (2-1) ネッキングが生じた際の公称ひずみを答えよ. (2-2) この材料の加工硬化指数を求めよ. (2-3) 材料の真応力 -ひずみ曲線を式で示せ. (2-4) (2-3) の結果を用いて材料のじん性値を求めよ. 問題 3 右図に示す応力 - ひずみ曲線の 1~4 の名前を答えなさい. 問題 4 どのような条件下でぜい性破壊が生じやすいか答えなさい. 2 章演習問題解答 問題 1 (1-1) 公称応力は, (1-2) 公称ひずみは, σ 3 F 5 1 (N) 6 = = = 325 1 (Pa) = 325(MPa) A -3 2 3.14{7 1 (m)} 5.77 5(mm) 3 = = = 1.54 1 5(mm) 6 σ 325 1 (Pa) 9 (1-3) ヤング率は, E = = = 211 1 (Pa) = 211(GPa) 3 1.54 1 問題 2 (2-1) 作用応力が引張強さに達した際にネッキングが始まる. したがって, ネッキングが始まった際の公称ひずみは, =.2.

(2-2) 加工硬化指数は, =.2より, = ( + 1) = (1.2) =.182 c (2-3) 2.1.4 節より, σ = {( + 1)} + 1 この式にσ =57 MPa, =.2 を代入すれば,c=933 MPaが求められる. よって真応力 -ひずみ曲線は, σ 933 182 = c = (MPa) (2-4) (2-3) で求めた真応力 -ひずみ曲線と絞りからじん性値を求める.2.1.3 節より絞 A Af Af りは, φ = = 1 A A f A 1 1 よって, 材料の破断時の真ひずみは, f = = = = =.511 A 1 φ 1.4 2.1.5 節よりじん性値は, J = f σ d = 933 1 6 3 3 = 357 1 (J/m ) = 357 (MJ/m ) 問題 3 1ヤング率,2 降伏応力,3 引張強さ,4 伸び ( 破断ひずみ ) 問題 4 2.3.1 節参照..511 6.182 f 1+.182 6 d = 933 1 1+.182.511