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Transcription:

5.5.2 画像の間引き 5.1 線形変換 5.2 アフィン変換 5.3 同次座標 5.4 平面射影変換 5.5 再標本化

1. 画素数の減少による表現能力の低下 画像の縮小 変形を行う際 結果画像の 画素数 < 入力画像の 画素数 ( 画素の密度 ) ( 画素の密度 ) になることがある この場合 結果画像の表現力 < 入力画像の表現力 ( 情報量 ) ( 情報量 ) 結果的に 情報の損失が生じる!

この場合 結果画像により表現しきれない入力画像の情報が 結果画像に 偽の模様 として現れるが現れてしまう この現象は エイリアシング現象 という Aliasing Distortion

デジタルカメラで撮影したテレビ画面

2. 標本化定理 画像の一行に N 個の画素がある場合 表現できる最大周波数は N/2 である 入力画像の一行に N 個の画素があり 結果画像の一行に M 個の画素があるとする (M<N) 入力画像が表現できる最大の周波数 =N/2 結果画像が表現できる最大の周波数 =M/2 入力画像にあり 結果画像により表現できない周波数成分の周波数の範囲 M/2 < f < N/2

3. 縮小により表現できない高周波成分 画像の一行に N 個の画素がある場合 表現できる最大周波数は N/2 である 入力画像の一行に N 個の画素があり 結果画像の一行に M 個の画素があるとする (M<N) 入力画像が表現できる最大の周波数 =N/2 結果画像が表現できる最大の周波数 =M/2 入力画像にあり 結果画像により表現できない周波数成分の周波数の範囲 M/2 < f < N/2

4. 理想的なローパスフィルター 周波数特性 : G 1.0 -M/2 M/2 f 空間特性 : g( x) sin Mx Mx 画像座標系 : g( i) sin M N M N i i

5. 一般的なローパスフィルター 移動平均フィルター 面積 = N M N M 画素 ガウスフィルター g( x, y) 1 e 2 2 2 x y 2 2, 0.425 N M

6. 画像縮小の手順 1. 入力画像を 4,5 で紹介したフィルターで処理する 2. フィルタリングした画像を用いて 画像補間を行い 縮小画像を作る

8. 画像縮小の例 入力画像

8. 縦横それぞれ 1/2 に画像縮小の例 単純補間 ガウスフィルタ + 補間

8. 縦横それぞれ 1/2 に画像縮小の例 単純補間 ガウスフィルタ + 補間

5. 画像の幾何学変換 画像の点の移動を規定する関数 f X ( x, y), fy ( x, y) は x, y に関する 線形式 である場合 画像の幾何学的変換は 線形変換 といい 1 平行移動 2 拡大 縮小 3 回転 4 スキュー ( せん断 ) 5.2 アフィン変換を含む

1 画像領域の平行移動 Y T t t x y ( x', y' ) ( x, y) x' y' x y t t x y O X

左上の角と右下の角はそれぞれ x 2, y の領域を水平方向に tx, 垂直方向に ty 平行移動するために, その領域内の各画素に対して 次のように処理するとよい ( x 1, y1) ( 1 y1 x, ) ) ( 2 I' ( x tx, y t y ) I( x, y); x1 x x2, y1 y y2 ( x 2, y2 )

2 画像領域の拡大 縮小 Y ( x', y' ) ( x, y) K x' y' k k k k x y x y x y O X

3 画像領域の回転 Y x' y' x cos xsin y sin y cos ( x, y) ( x', y' ) ( x, y) O X

画像変形処理の処理手順 手順 1: 入力画像 I 結果画像 I 入力画像の各画素に対して 1 2 その画素座標 (x,y) 変換後の座標 (x,y ) 入力画像の (x,y) 画素の値を変換後の画像の (x,y ) の画素に代入する I (x,y ) I(x,y)

Digital Image Processing 2013 6/20 問題点 : 画像拡大処理と同様 (1) 小数点座標 (2) 結果画像の全画素が処理される保証はない

手順 2: 結果画像 I 入力画像 I 結果画像の各画素に対して 1 2 その画素座標 (x,y ) 入力画像の座標 (x,y ) 入力画像の (x,y) 画素の値を変換後の画像の (x,y ) の画素に代入する I (x,y ) I(x,y)

Digital Image Processing 2013 6/21 結果画像の各画素を処理すると, このようになる

4 せん断 ( スキュー =skew) Y ( x, y) ( x', y' ) x' x sy y' y O X

5.2 アフィン変換 平行移動 拡大縮小 回転アフィン せん断変換などを組み合わせると 画像座標に対する線形変換となる x' y' ax cx by dy t t X Y

1.6 三角形領域から三角領域 図のように ABC の領域の画像を別の A B C への変換方法について考える Y A C B A B C O X

ABC を A B C に変換するために 三角形の各頂点は次のように変換する必要がある A A B B 或いは, C C 2 次元座標の線形変換式には 6 個のパラメータ C C C C B B B B A A A A y y x x y y x x y y x x ', ' ', ' ', ' f ey dx y c by ax x ' ' ' ' f e d c b a,,,,,

がある A A B B 或いは, C C の関係を 2 次元座標の線形変換式に代入すると に関する方程式が 6 個入手できる それらを解けば A B C から ABC への線形変換式が得られる C C C C B B B B A A A A y y x x y y x x y y x x ', ' ', ' ', ' f e d c b a,,,,,

ABC から A B C への変換パラメータ 2 次元座標の線形変換式のパラメータを求める頂点の対応関係より 次の二つの線形連立方程式が得られる これらを解けば を求めることができる C C C B B B A A A x c b y a x x c b y a x x c b y a x ' ' ' ' ' ' C C C B B B A A A y f e y d x y f e y d x y f e y d x ' ' ' ' ' ' f e d c b a,,,,,

元の画像の変形したい画像の領域と 変形先の画像の領域との対応点を指定する

2. 混合処理複数枚の画像から 1 枚の画像を作る方法 方法 : 結果画像の画素値は 複数入力画像の同じ座標の画素値の積 和の組み合わせ C=ka*A + kb*b C: 結果画像の画素値 A: 入力画像 1の画素値 B: 入力画像 2の画素値 ka, kb: A Bを混合するための係数

混合処理の例 例 1: 例 2: 画像 1 の 3 割と画像 2 の 7 割の混合 C=0.3*A + 0.7*B 不均一の白いカーテンの窓 C = k * A + (1-k) * B 1-k: カーテンの密度 ( 不透明度 ) 場所によって変化するため 一般的に 画像で表現する A: カーテンの模様の画像 B: 窓の外の風景の画像

3. Morphing 処理 ある画像を徐々に別の画像に変化させる技術 キーとなるアイディア : 形と色を同次に変化させる

1 2 枚の画像の対応点を指定する

2 指定した対応点を使って 三角形分割を行い 対応三角形を指定する

3 パラメータk(0.0~1.0) を使って, 画像 1 の三角形を画像 2の三角形に徐々に変形させる途中の三角形を求める p=k*p1+(1.0-k)*p2

4 画像 1 の三角形から途中の三角形 画像 2 の三角形から途中の三角形 への変形パラメータを計算し 画像 1 2 の三角形からの変形した画像 (2 枚 ) を求める (A と B)

5 AとBを使って 混合処理により変形三角形の画像を求める C = k * A + (1.0 - k) * B

5 AとBを使って 混合処理により変形三角形の画像を求める C = k * A + (1.0 - k) * B

1. 画像の縮小処理を行う際 実際に補間処理により画像を小さくする前に 入力画像をローパスフィルターで平滑化 ( ボカシ ) するが その必要性を説明しなさい 2. 画像の幾何学処理において, 正しい結果が得られるために 入力画像の各画素ではなく 結果画像の各画素に対して一個ずつ処理しなければならない理由を説明しなさい

3. 下記の画像を双線形補間法を用いて 次の式で定 義される幾何学変換を行いなさい x = 3x + y y = 4y X= 0 1 2 Y =0 4 8 4 1 8 4 8 2 4 8 4 4. 問 3と同様 ただし 最近傍補間法を用いなさい