( 学習指導要領 ) B 量と測定 1 単元名 角の大きさ ( 全 10 時間 ) 第 4 学年算数科学習指導案平成 26 年 6 月 18 日 ( 水 ) 5 校時 4 年 2 組 ( 男子 12 名 女子 10 名計 22 名 ) 指導者上田稚子 (2) 角の大きさについて単位と測定の意味を理解し 角の大きさの測定ができるようにする ア角の大きさを回転の大きさとしてとらえること イ角の大きさの単位 ( 度 ( )) について知ること 教材名 角の大きさの表し方を調べよう ( 東京書籍 4 年上 ) 2 単元構成図 学習の流れ 意識の流れ 児童の実態 1 次 1 時 ~8 時 角の大きさの表し方を考える 角の大きさを 回転による半直線の開きの量 としてみる見方を意識させるため 操作的活動を多く取り入れる 直角を単位としたり 分度器を用いたりしていろいろな角の大きさを表す活動を仕組む 角の測り方や角のかき方について考える いろいろな角の大きさを測る活動を多く取り入れる いろいろな角の大きさをかいた後 分度器で確かめるようにし 基本的な技能の習熟につなげるようにする 自分の考えを表現しようとする態度は育ちつつある 回転させていくと角が大きくなっていくね 直角の何個分かで角の大きさを表すことができるんだね 三角定規でも表すことができない角があるけど どうしたらいいのかな 角の大きさも長さのように目盛りを読んで測ったりかいたりできるんだね 見当をつけてから測ったりかいたりすると分かりやすいな 三角定規の角を組み合わせてできる角の作り方について考 える ( 本時 ) 三角定規を組み合わせるといろいろな角度を 作ることができるね 2 次 1 時 ~2 時 学習のまとめをする しあげの問題に取り組ませ 確実に理解させる 学習したことを使って いろいろな問題を解 いてみたいな 単元で付けたい力 角の大きさを連続量としてとらえるとともに 角の大きさについての量感を身に付ける 言葉 数 式 図を用いて説明する力
3 単元について 単元観図形領域では 角について第 2 学年では直角が頂点のところにある特別な形であることを学習している 第 3 学年では 2 本の半直線の開きが作る平面図形であること 2つの辺の開き具合によって形が違うことを学習し 直接 2つの角を重ねたり 写し取ったりすることによって 角の大小比較や大きさが同じであることを学習してきた 本単元ではこれらの学習を踏まえて 形としての角の見方から一歩進めて 回転による半直線の開きの量を角の大きさとしてとらえる さらに その角の大きさをはかる単位として 度 ( ) を用いることを知り 分度器を使って角の大きさを測定したり 必要な角をかいたりできるようになることをねらいとしている また角度を導入する際に 単位量のいくつ分と考えたりすることや 角の大きさを測定する際に 角の大きさの見当をつけたりする活動などの様々な学習活動を行うことを通して 長さと同じように角度も 1つの量としてとらえ 角の大きさについて豊かな量の感覚を身に付けさせていくこともねらいとしている (2) 児童観本学級の児童は 算数の学習においては 前向きに課題に取り組むことができる児童が多いが 中には学習に対して受け身な姿勢の児童も見られる そこで 日々の授業では自分の考えがもてるよう 図や言葉を使って表現したり 友だちと考えを共有したりする活動を大切にしてきた その結果 考えたことを表現しようとする意識は次第に高まりつつある しかし 相手に分かりやすく伝えることや相手が伝えたいことを聴きとる力は十分でない また 自信のなさから発表することに対して消極的な児童もいる 本単元の指導にあたり行ったレディネステストでは 三角定規を用いて角の大小を比較する問題 は73% 三角定規の角の大小関係を見る問題 も73% の正答率であった ところが 角 を答える問題 は40% 三角定規の中の直角を探す問題 は36% になっており 用語と実際の物とがつながりにくいことに課題がある 具体物や図を操作させ 量としての角のイメージをつかませながら意味理解を図る授業展開が必要である (3) 指導観本単元の指導においては 作業的 体験的活動など身体を使ったり 具体物を用いたり 説明したりするなどの算数的活動の充実を図り 角の大きさについて単位と測定の意味理解につなげたい まず 導入では量としての角をとらえさせるために 2 枚の組み合わせた円板を個々に操作させる 半直線の回転する様子を観察させ辺の回転と角の大きさの変化を視覚的にとらえさせたい 次に直角を単位として1 直角 2 直角 と表す際 実際に三角定規の直角を組み合わせる活動を取り入れる この体験は 第 8 時 ( 本時 ) に1 組の三角定規を組み合わせて角を作る学習の素地にもなる 次に 作図の前には 角の大きさが90 や180 より大きいか小さいかなどおよその見当をつけさせる活動を 作図の後には角度を分度器で再度測定する活動を取り入れる 量感を養うとともに分度器の正しい使い方が身に付くよう習慣化させていく また 三角定規や分度器の扱いが難しい児童がいることが予想される そこで 分度器や三角定規を拡大した図を使いながら説明することで 児童が操作活動にとりかかりやすくし 理解につな
げていく 研究テーマの 伝え合い 学び合う言語活動の充実を求めて に関わっては 言葉 数 式 図などの数学的な表現を用いて考えたことを表現したり 自分の考えを伝え合ったりする活動を取り入れる 互いの意見の共有化を図ることで研究テーマに迫りたいと考える 本時は 三角定規を組み合わせていろいろな角度を作る学習である 三角定規固有の角度以外の角度も作ることができることに気付かせていく 問題をつかむ場面では 1 組の三角定規を組み合わせることのイメージを図から式へとつなげ 課題を的確にとらえさせる 三角定規の角度が分かりづらい児童には角度が記載されている三角定規のカードを渡し自力解決につなげる 考えを伝え合う場面では 自分や友だちの考えを言葉や式 図などを用いて説明し合うことを通して言語活動の充実を図り 論理的思考力を高めていきたい 4 単元の目標角の大きさについて単位と測定の意味を理解し 角の大きさを測定したり角をかいたりできるようにするとともに 角の大きさについて量の感覚を身に付けられるようにする 5 単元の評価規準 算数への関心 意欲 態度 数学的な考え方 数量や図形についての技能 数量や図形についての知識 理解 角の大きさに関心をもち 角の大きさに着目して身の回りにある図形をとらえ 生活や学習に生かそうとしている 角の大きさの表し方について 既習の量の学習から類推して 単位の大きさのいくつ分と数値化して考え表現している 分度器を用いて角の大きさを測定したり 必要な角の大きさをかいたりすることができる 角の大きさを回転の大きさととらえ その単位と測定の意味を理解し 角の大きさについて豊かな感覚をもっている 6 指導と評価の計画 ( 全 10 時間 ) 学習内容 ( 時数 ) 評価関考技知評価規準評価方法 半直線を回転させると いろいろな大きさの角ができることを理解する 半直線を半回転や 1 回転させたときの角の大きさを 直角を基にしてその何こ分でとらえている 半直線を左回転させると 角が大きくなり いろいろな大きさの角ができることを理解している
分度器の観察を通して 角度の単位 度 を知る 1 度の大きさについて関心をもち 分度器の構造を調べたり 1 度の何こ分で角の大きさを表そうとしたりしている 分度器の構造や 1 直角 =90 の関係を理解している 分度器を使って角度を測定する 分度器を使って角度を測定することができる 90 より大きいか小さいかを判断するなど 角の大きさについての感覚を身につけている 1 180 度より大きい角度の測定の仕方と 対頂角の性質を理解する (2) 180 より大きい角度の測定の仕方を考え 工夫している 対頂角は等しいことを理解している 分度器を使って角をかく 分度器を使った角のかき方を知り いろいろな大きさの角をかく 分度器を使って三角形をかく 分度器を使って三角形をかくことができる 三角定規の角を組み合わせていろいろな大きさの角度をつくる 本時 組み合わせて作った角度を図や 式などを用いて説明している 2 算数的活動を通して学習内容を深め 身の回りにある図形を角の大きさに着目してとらえる 学習内容を活用して 活動に取り組もうとしている 学習内容を適用して問題を解決する 学習内容を適用して 問題を解決することができる ノート観察
7 本時の学習 (8/10 時間 ) 目標 1 組の三角定規を組み合わせて角度を作り 説明することができる (2) 評価規準 組み合わせて作った角度を図や式などを用いて説明している (3) 準備物 三角定規 発表ボード (4) 展開 学習活動 指導上の留意点 () と評価 ( ) 支援 ( ) 1 前時までの学習を想起する 三角定規の角度を確認させる 2 問題場面をつかむ 三角定規の合わせ方をとらえさせる 90 +45 =135 3 課題をつかむ ほかにも三角定規固有の角度以外の角度 も作ることが可能ではないかと学習への見 通しを持たせる 1 組の三角定規を組み合わせて角度を作ろう 4 課題を解決する ノートに自分の組み合わせた角を記入する 自分の考えを図や式 言葉を使ってかくように助言する 分かりにくい児童には 角度が記載されている三角定規のカードを渡して考えさせる 30 +45 =75 60-45 =15 5 考えを発表し合い検討する 相手の考えを説明させることで共有化を ペアで説明し合う 図る 発表する 差の考え方が出ない場合は 15 を提示して組み合わせ方を考えさせる 組み合わせて作った角度を図や式などを用いて説明している 6 まとめる 1 組の三角定規を組み合わせるといろいろな角度を作ることができる ( 合わせるとたし算 重ねるとひき算 ) 7 適用問題を解く 150 の組み合わせ方を説明する 8 次時の学習について知る
板書計画 めあて 児童の考え児童の考え児童の考え 例 式 答え まとめ