○学部 ○○科 学習指導案

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○数学科 2年 連立方程式

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第 4 学年算数科学習指導案 平成 23 年 10 月 17 日 ( 月 ) 授業者川口雄 1 単元名 面積 2 児童の実態中条小学校の4 年生 (36 名 ) では算数において習熟度別学習を行っている 今回授業を行うのは算数が得意な どんどんコース の26 名である 課題に対して意欲的に取り組むこ

Taro-@いわてスタンダード中数20

中学 3 年数学 ( 東京書籍 ) 単元別コンテンツ一覧 単元ドリル教材解説教材 確認問題ライブラリ (OP) プリント教材 教材数 :17 問題数 : 基本 145, 標準 145, 挑戦 145 多項式と単項式の乗法 除法 式の展開 乗法公式などの問題を収録 解説教材 :6 確認問題 :6 単項

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1 単元名 分数 ( 全 10 時間 ) 教材名 分数をくわしく調べよう ( 東京書籍 4 年下 ) 第 4 学年算数科学習指導案平成 26 年 11 月 26 日 ( 水 ) 5 校時 4 年 1 組 ( 男子 13 名 女子 10 名計 23 名 ) 指導者上田稚子 ( 学習指導要領 ) A 数

Microsoft Word - 全国調査分析(H30算数)

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4 単元構想図 ( 全 14 時間 ) 生徒の意識の流れ 表を使って解く 縦 (m) 0 8 横 (m) x= 右辺の形に式を変形して 二次方程式を解こう1 ax = b (x + m) = nは平方根の考えで解くことができる x= 右辺の形に式を変形して 二次方程式を解こう2 x +

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国語科学習指導案様式(案)

Microsoft Word - 中学校数学(福島).doc

学習指導要領

中学校第 3 学年数学科学習指導案 日 時 平成 25 年 月 日 ( ) 第 校時 対 象 第 3 学年 学校名 立 中学校 1 単元名 式の計算第 1 章式の計算 2 単元の目標文字を用いた簡単な多項式について 式の展開や因数分解ができるようにするとともに 目的に応じて式を変形したりその意味を読

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第 4 学年算数科指導案 平成 28 年 11 月 2 日 ( 水 ) 第 5 校時場所 4 年 2 組男子 22 名女子 10 名指導者垣見遥 ともなって変わる量 思考力 判断力 表現力の育成 ~ 児童の考えを引きだす算数的活動の工夫 ~ 1 単元名 ともなって変わる量 2 単元の目標 ともなって

(Microsoft Word - 201\214\366\212J\216\366\213\3061\224N\211\271.docx)

英語                                    英-1

(2) 計画学習課題 学習内容 時間 連立方程式とその解 二元一次方程式とその解の意味 2 連立方程式とその解の意味 ( 本時 1/2) 連立方程式の解き方 文字の消去の意味 加減法による連立方程式の解き方 5 代入法による連立方程式の解き方 連立方程式の利用 問題を解決するために 2つの文字を使っ

能を習得したり活用したりすることの必要性について確認する グラフをかく力やグラフを読み取る力を身に付けさせるとともに, 一次関数を学ぶことに対する意欲を高めたい 小単元全体を通して主体的に学ぶ意欲を高め, 自分の考えを説明したいという気持ちにさせた上で, 目的や方法等を明確にした意図のあるペアやグル

Microsoft Word - ④「図形の拡大と縮小」指導案

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中学 1 年生 e ライブラリ数学教材一覧 学校図書 ( 株 ) 中学 1 年 数学 文字式式の計算 項と係数 中学 1 年 数学 次式 中学 1 年 数学 項のまとめ方 中学 1 年 数学 次式の加法 中学 1 年 数学 77

○学部 ○○科 学習指導案

2 児童観復習プリントから 乗法の交換法則 4 7=7 乗法の結合法則 = 加減混合の式や乗除混合の式の計算はできていると考えられる しかし 分配法則 6 10=6 9+ や 7 8=7 9 はできない児童が数名いて 定着していないことが分かる また 計算の仕方は理解してい

学習指導要領

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の 問を提示して定着度を確認していく 1 分けて計算するやり方 70 = =216 2 =6 2 筆算で計算する方法 題材の指導計画 ( 全 10 時間扱い ) ⑴ ⑵ ⑶ 何十 何百 1 位数の計算 1 時間 2 位数 1 位数

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第5学年  算数科学習指導案

学習指導要領

平成23年度東京都教育研究員  地区発表公開授業

学力スタンダード(様式1)

Microsoft Word - 町田・全 H30学力スタ 別紙1 1年 数学Ⅰ.doc

第4学年算数科学習指導案

問 題

算数科学習指導案 指導者伊達詩恵 1 日時平成 24 年 5 月 21 日 ( 月 ) 5 校時 2 学年第 6 学年 1 組 22 名 3 場所 6 年 1 組教室 4 単元名文字と式 5 単元について 単元観 本単元は, 数量の関係を表す式についての理解を深め, 式に表したり, 式を読み取ったり

学習指導要領

第 2 学年 理科学習指導案 平成 29 年 1 月 1 7 日 ( 火 ) 場所理科室 1 単元名電流とその利用 イ電流と磁界 ( イ ) 磁界中の電流が受ける力 2 単元について ( 1 ) 生徒観略 ( 2 ) 単元観生徒は 小学校第 3 学年で 磁石の性質 第 4 学年で 電気の働き 第 5

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(3) 指導観本時は 連立方程式の文章題を扱う最初の時間である 方程式の文章題は 個数と代金に関する問題 速さ 時間 道のりに関する問題 割合に関する問題 を扱う これらを解くときには図や表 線分図などを書くことが有効であることを生徒達は昨年度一次方程式の時にも経験している 一元一次方程式を利用する

都道府県名

都道府県名

(Microsoft Word - \207U\202P.doc)

学年第 3 学年 2 単元名 ( 科目 ) いろいろな関数の導関数 ( 数学 Ⅲ) 3 単元の目標 三角関数 対数関数 指数関数の導関数を求めることができる 第 次導関数の意味を理解し 求めることができる 放物線 楕円 双曲線などの曲線の方程式を微分することができる 4 単元の学習計画 三角関数 対

(2) -2,4,1 3 y=-x-2 をかいた ( 人 ) 4 (1) y=2x-9,y=2x,y=3x+3 (2) y=x+11 (3) 指導観校内の研究テーマが 考える力を引き出す授業のあり方 ということで, 数学科では考える力とは何かを分析し,11 項目に整理した 1 帰納的に考える力 2

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25math3

数学○ 学習指導案

(Microsoft Word -

学習指導要領

中学 1 年数学 ( 東京書籍 ) 単元別コンテンツ一覧 単元ドリル教材解説教材 確認問題ライブラリ (OP) プリント教材 教材数 :8 問題数 : 基本 40, 標準 40, 挑戦 40 正の数 負の数などの問題を収録 解説教材 :3 確認問題 :3 数直線 数の大小と絶対値などの解説 確認問題

第 3 学年算数科学習指導案 日時対象学校名授業者会場 平成 27 年 7 月 8 日 ( 水 )5 校時 13:40~14:25 第 3 学年均等割クラス 19 名町田市立町田第六小学校 2 階 3 年 1 組教室 1 単元名 かけ算の筆算 ( 学校図書 みんなと学ぶ小学校算数 3 年上 ) 2

4 本単元と情報リテラシーの関わり 課題設定担任による 説明会におけるデモンストレーションを見ることを通して 本単元を貫く言語活動としての これぞ和の文化! おすすめの 和の文化 を調べて説明会を開こう を知り 見通しを持たせ学校司書による関連図書紹介を通して 和の文化への関心を高め 進んで調べよう

算数科学習指導案 広島市立 小学校教諭 1 日時平成 21 年 2 月 日 ( ) 2 学年 5 年 組 3 単元数量関係 割合とグラフ 4 単元について 本単元では, 百分率について理解し, それを用いることができるようにするとともに, 目的に応じて資料を分類整理し, それを円グラフや帯グラフを用

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Microsoft Word - 第3学年国語科学習指導案 .docx

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s_052小4算数「面積のはかり方と表し方」北総

算数科学習指導案 1 日時平成 24 年 10 月 25 日 ( 木 ) 5 校時 2 学年第 6 学年 8 名 3 単元名比例と反比例 ( 啓林館 ) 4 単元について 本単元は 三原市立和木小学校 指導者荒木美花 本単元のねらいは, 伴って変わる 2 つの数量の中から比例関係や反比例関係にあるも

2、協同的探究学習について

指導案 5年 算数

Microsoft Word - 社会科

Ⅰ 指導と評価の年間計画 及び 評価規準と単元計画 の作成の手引き 1 指導と評価の年間計画 についてこれは 次の 2 の 評価規準と単元計画 の全単元について その概要を記述したものである 生徒の学習活動に対するより適正な評価 及び生徒の学習の改善に生かされる評価 ( 指導と評価の一体化 ) の実

Taro-小学校第5学年国語科「ゆる

学習指導要領

Microsoft Word - 数学指導案(郡市教科部会)

Microsoft PowerPoint - syogaku [互換モード]

学習指導要領

★数学学習指導案最終(知的障害)

本時の展開

第 5 学年 社会科学習指導案 1 単元名自動車をつくる工業 2 目標 我が国の自動車工業の様子に関心を持って意欲的に調べ, 働く人々の工夫や努力によって国民生活を支える我が国の工業生産の役割や発展について考えようとしている ( 社会的事象への関心 意欲 態度 ) 我が国の自動車工業について調べた事

第 6 学年算数科学習指導案 日時平成 25 年 月 日 ( ) 校時対象第 6 学年 組 名学校名 立 小学校授業者 1 単元名 速さ ( 学校図書 6 年上 ) 2 単元の目標速さについて理解し 求めることができるようにする 3 単元の評価規準 単元の評価規準 ア算数への関心 意欲 態度 速さを

学習指導要領

平成 28 年度埼玉県学力 学習状況調査各学年の結果概要について 1 小学校 4 年生の結果概要 ( 平均正答率 ) 1 教科区分による結果 (%) 調査科目 羽生市 埼玉県 国語 算数 分類 区分別による結果 < 国語 > (%) 分類 区分 羽生市 埼

平成23年度全国学力・学習状況調査問題を活用した結果の分析   資料

第6学年2組 算数科 学習指導案

学習指導要領

平成 21 年度全国学力 学習状況調査結果の概要と分析及び改善計画 調査実施期日 平成 21 年 10 月 2 日 ( 金 ) 教務部 平成 21 年 4 月 21 日 ( 火 )AM8:50~11:50 調査実施学級数等 三次市立十日市小学校第 6 学年い ろ は に組 (95 名 ) 教科に関す

< 算数科 > 金種の弁別をし, 硬貨や紙幣の名称を知る 単一硬貨を使っての合計金額を数える 硬貨が各種混じった中で, 合計金額を数える おつりを伴う正しいお金の出し方を知る 複数の品物の合計金額を概算で見積もることができる 定価, 売値, 割引の意味を知るとともに, 割引後の値段を求める 必要感目

単元名 算数科たけのこ学級竹原市立竹原小学校指導者亀井貴司 本単元で育成する資質 能力 かずとすうじ (1 年生 ) けい算のじゅんじょ (2 年生 ) かくれたかず (3 年生 ) 課題発見 解決力, 協働する力 1 日時 平成 30 年 10 月 5 日 ( 金 ) 第 5 校時 2 学年 たけ

第 3 学年 2 組算数科学習指導案 1 単元名たし算とひき算の筆算 指導者永田佳江 2 単元について (1) 単元観 該当する学習指導要領の内容 A 数と計算 A(2) 加法, 減法 (2) 加法及び減法の計算が確実にできるようにし, それらを適切に用いる能力を伸ばす 本単元で扱う たし算とひき算

平成 22 年度全国学力 学習状況調査結果の概要と分析及び改善計画 調査実施期日 平成 22 年 4 月 20 日 ( 火 )AM8:50~11:50 平成 22 年 9 月 14 日 ( 火 ) 研究主任山口嘉子 調査実施学級数等 三次市立十日市小学校第 6 学年い ろ は に組 (105 名 )

研修中間報告書

平成 30 年 1 月平成 29 年度全国学力 学習状況調査の結果と改善の方向 青森市立大野小学校 1 調査実施日平成 29 年 4 月 18 日 ( 火 ) 2 実施児童数第 6 学年 92 人 3 平均正答率 (%) 調 査 教 科 本 校 本 県 全 国 全国との差 国語 A( 主として知識

Microsoft Word - 0表紙みどり1.doc

(2) 国語科 国語 A 国語 A においては 平均正答率が平均を上回っている 国語 A の正答数の分布では 平均に比べ 中位層が薄く 上位層 下位層が厚い傾向が見られる 漢字を読む 漢字を書く 設問において 平均正答率が平均を下回っている 国語 B 国語 B においては 平均正答率が平均を上回って

理科学習指導案

第 ○ 学 年 ○ ○ 科 学 習 指 導 案

平成 30 年度 品川区学力定着度調査 の結果から明らかになった課題と学力向上に向けた取組 ( 国語 ) 1. 国語の定着状況についての概要 どの学年もほとんどすべての項目において 目標値を上回った 昨年度から取り組んできた 文章を書き表す際の 言葉の正しい使い方の指導 が 言葉についての知識 理解

数学科学習指導案 1 次方程式 ( 中学校第 1 学年 ) 神奈川県立総合教育センター < 中学校 高等学校 > 数学 理科授業づくりガイドブック 平成 22 年 3 月 問題つくりを題材として取り上げ 身近な生活の中にある数量関係を見いだし それを基に文章題を作らせる指導によって 自ら具体的な事象

○学部 ○○科 学習指導案

【大竹市】玖波小学校 算数「垂直・平行と四角形」(4年)HP

Transcription:

学習指導案様式 中学部数学科学習指導案 ( 細案 ) 1 日時平成 28 年 7 月 1 日 ( 金曜日 ) 第 5 校時 13:30~14:20 2 学級中学部第 3 学年 1 組 ( 女子 3 名 ) 習熟度別指導 3 場所中学部 3 年 1 組教室 (237 教室 ) 4 単元名 2 章平方根 ( 根号をふくむ式の計算 ) 東京書籍新しい数学 3 指導者教諭松岡通浩 5 単元設定の理由 単元観学習指導要領に示された本単元にかかわる目標, 内容は以下のとおりである A 数と式 (1) 正の数の平方根について理解し, それを用いて表現し考察することができるようにする ア数の平方根の必要性と意味を理解すること イ数の平方根を含む簡単な式の計算をすること ウ具体的な場面で数の平方根を用いて表したり処理したりすること 小学校算数科においては, 身の回りの物を数えることに始まり, 負でない整数, 小数, 分数について, それらの概念を理解するとともに, 四則計算の意味を理解することができるようになることを目指す 中学校数学科においては, 数の範囲の拡張と数の概念を理解すること, 新しく導入された数の四則計算の意味と方法を理解し, その計算ができるようになることを目指していく 第 1 学年では, 数を正の数と負の数にまで拡張し, 数の概念について理解を深めてきた 第 2 学年では, 数そのものについて新しく取り上げる内容はないが, 具体的な場面への適用や方程式, 関数などについての学習を通して, 正の数と負の数についての理解を深めてきた 第 3 学年では, 二次方程式を解く場合や, 三平方の定理を活用して長さを求める場合には, 有理数だけでは不十分なので, 数の範囲を無理数にまで拡張する 有理数では表すことのできない数が存在することを理解させ, その数を平方根を用いて表現できるようにさせたい このような学習を通して, 二次方程式の解が得られるようになり, 三平方の定理を活用して長さを求めることもできるようになる そうした良さを理解することを通して, 数学の良さの理解を一層深めることが期待できる 生徒観本学級は, 単一障害の中学部第 3 学年の 5 名で編制しており,3 名と 2 名のグループに分け, 習熟度別の指導を行っている 本時の指導グループは 3 名であり, 授業内容を精選してゆっくり丁寧に進めている 生徒は 3 年生ということもあり, 昨年に比べて学習意欲が増し, 宿題をほぼ提出できるようになっている コミュニケーション手段は全員, 手話が中心であり, 読書力診断検査の結果から 読む 書く ことに苦手意識をもっている そのため, 授業では, 手話で密にコミュニケーションをとることで 聞く 話す ことを意識しながら進めている ただし, 読む 書く ことも重要なので, まとめの際に, 数学的な用語を用いながら板書により説明するようにしている 数と式 領域に関しては, 九九の計算が完全に定着しているとは言えず, 分配法則で展開する時に符号を間違えることがある 形式的に計算するだけになっているため, 本質をつかめておらず, 数学に対する理解度は高いとは言えない そのため, つまずきがたくさんあることが想定され, 学習を進めるにあたり, 既習事項を一つ一つ確認しながら丁寧に指導を行う必要がある 間違いを指摘しても, 生徒は嫌がる様子もなく, 自分で考え, 直そうとする姿勢が見られる また, 生徒が考えてもわからないときに, 他の生徒が教えようとする場面もあり, お互いに理解を高め合う - 1 -

ことにつながっている 個々の実態については省略する 指導観指導に当たっては,1 時間の授業を 1 つかむ ( 気付く )2 追究する ( 思考する )3 使ってみる ( 活用する ) の 3 つの展開で行い, 思考を深める学習活動にする 生徒たちは, 自ら考え, 説明することに課題があるため, 追究する活動の中で, 考えて説明する時間を確保するようにする 本時では, a + b = a + b として計算してよいかを考え, 同じ数の平方根をふくむ式を簡単にする方法を学習する 1 つかむ 活動においては, 根号をふくむ式の加減の計算の仕方を導入するために, 2 + 8 = 2 + 8 とならないことに気付かせたい 課題の意味を正確にとらえることができるよう, 板書に問題文を書き, 生徒に発問する 既習事項の中から 何を どうやって 使ったら問題を解決できるのかを考えさせるために, 最初は既習事項を提示しないようにする 正しい計算方法は, 2 + 8 の式を 2 + 2 2 に変形し,3 2 にまとめることができるので, 2 + 8 = 10 とはならない 正しくない理由を考えるためには, 近似値表を用いて調べたり, 両辺を 2 乗して計算してみたり, 9 + 16 のような根号を使わずに表せる数で調べたりするなど, 方法は多様であるが, 生徒が自分で選ぶようにする 2 追究する 活動においては, 自力解決の場と集団解決の場を設定し, 考えを深める時間を確保するようにする 自力解決の場面では, 課題を解決するための方法を生徒にそれぞれ考えさせる そして, 活用する既習事項を付箋に書かせる 2 + 8 = 2 + 8 とならないことを調べる方法は,1 つかむ 活動で述べたように多様である しかし, 生徒の実態を考慮すると, 多様な考え方を引き出すことは困難であり, 近似値を用いて調べる方法が生徒にとって取り組みやすいと予想される そのため, 生徒が自力で考えることが難しい場合には, 既習事項である近似値表を提示する 集団解決の場面では, 生徒たちが書いた付箋をすべて 1 枚のワークシートに貼らせる 付箋に書かれたキーワードをもとに, 結論と課題を解決するための説明を 3 人で話し合わせる 考えがまとまった後, 自力で考えることが難しかった生徒がいた場合は, その生徒に説明をさせる 生徒は, 順序立てて説明することが難しいと予想されるので, 一度に説明するのではなく, 他の生徒の様子を見ながら一つずつ説明させるようにしたい 3 使ってみる 活動においては, 本時で学習した内容を活用し, 演習を行う その際, どのような考えを使って答えを求めたのかを確認する 本単元は二次方程式や三平方の定理の学習の準備として重要なので, 思考を深める学習活動を取り入れながらも, 練習問題の時間を十分に確保したい 6 単元の目標正の数の平方根について理解し, 数の概念についての理解を深める - 2 -

7 単元の指導計画 ( 総時数 17 時間 ) 次 ( 配時 ) 一次 (7) つかむ 見通す 二次 (10) 追究する ( 本時 ) 学習内容評価規準評価の観点関考技知 平方根の意味を知る ある数の平方根を求める a 2,( a) 2 を, 根号を使わずに表す 正方形の 1 辺の長さを比べて, 平方根の大小を調べる 平方根の大小を, 不等号を使って表す これまで学んだ数を振り返って, 有理数と無理数に分類する 根号のついた数が無理数かどうかを調べる方法を考える 素因数分解の意味を知る 素因数分解を利用して, ある数の平方根を求める 面積が 5cm 2 の正方形を 4 つ並べてできる正方形の 1 辺の長さを, いろいろな考えで求める 平方根の乗法の計算方法を, 具体的な数や近似値を使って考える 根号をふくむ式の乗法や除法の計算をする a b を a 2 b の形に表したり, a 2 b を a b の形に表したりする 根号のついた数を変形して, 近似値を求める 分母を有理化することの意味を知る ある数の分母を有理化する a + b = a + b と計算してよいかどうかを, 様々な方法で考え, 説明する 同じ数の平方根をふくむ式を, 簡単にする a b の形に変形してから, 加法や減法の計算をする 分母を有理化してから, 加法や減法の計算をする ある数の平方根に関心をもち, その数について調べようとしている ある数の平方根を求めることができる a 2,( a) 2 を, 根号を使わずに表すことができる 正方形の1 辺の長さを比べて, 平方根の大小を考えることができる 平方根の大小を, 不等号を使って表すことができる 平方根の大小関係を理解している これまで学んだ数を有理数と無理数に分類できる 根号のついた数が無理数かどうかを調べる方法に関心をもち, その方法を考えようとしている 因数, 素数, 素因数, 素因数分解の意味を理解している 平方根の乗法を, 具体的な数や近似値を使って考えることができる 根号をふくむ式の乗法や除法の計算ができる a b を a 2 b の形に表したり, a 2 b を a b の形に表したりすることができる 分母を有理化することの意味を理解している ある数の分母を有理化することができる a + b = a + b と計算できないわけを考え, 説明することができる 同じ数の平方根をふくむ式を, 簡単にすることができる 異なる数の平方根をふくむ式を変形してから, 加法や減法を計算できる - 3 -

使ってみる 振り返る 分配法則や乗法公式を使って, 根号をふくむ式を計算する 根号をふくむ式の計算を使って, 式の値を求める A4 判のコピー用紙の, 短い辺と長い辺の比を, 紙を折ったり, 面積図を使ったりして調べる 根号をふくむ式の形から, どの乗法公式を使えばよいかを考えることができる 分配法則や乗法公式を利用して, 根号をふくむ式を計算できる 根号をふくむ式の計算を使って, 式の値を求めることができる 身のまわりに平方根が利用されていることに関心をもち, 調べようとしている A4 判のコピー用紙の短い辺と長い辺の比を調べて, 平方根を見いだすことができる 8 本時の目標 a + b = a + b とはならないことを説明でき, 同じ数の平方根をふくむ式を簡単にすることができる 9 本時の評価基準十分満足できる状況 おおむね満足できる状況 努力を要する生徒への手立て 教師の助言なしで, a + b = a + b と計算してよいかどうかを説明できる 教師の助言なしで, 同じ数の平方根をふくむ式を簡単にすることができる 教師の助言を手掛かりにして, a + b = a + bと計算してよいかどうかを説明できる 教師の助言を手掛かりにして, 同じ数の平方根をふくむ式を, 簡単にすることができる 解決に必要な既習事項を提示する 自分で考えることができるように, 既習事項を提示する等の支援を行う - 4 -

10 学習過程 つかむ 見通す 学習活動 ( 時間配分 ) 1 はじめのあいさつをする (1 分 ) 2 本時の学習課題を知る (4 分 ) 指導上の留意点 音声と手話をはっきり表現するように促すとともに, 聞こえの確認を行う 課題解決に必要な既習事項を提示しない 2+8=10 となるが, 平方根の場合も同様にできるか, を確認する 目標根号をふくむ式の加法 減法の計算の仕方を理解する 1 評価規準と評価 追究する 2+ 8 の計算について, 太郎くんは次のように計算した 2+ 8 = 10 この計算方法は正しいだろうか 3 既習事項を活用して課題を解決する 自力解決 (10 分 ) ワークシートと付箋を用意する a + b = a + bは成り立 既習事項を用いてどのように考えたか, 図, たないことを, 根拠に基づ式, 言葉を付箋に書かせる いて説明しようとしている 自力では難しい場合は, 近似値表を提示する 見方 考え方 予想される反応 [ 正しい ] 平方根の乗法と同じように, 数同士を足していい [ 正しい ] 整数のように 2+8=10 だから, 10 になる [ 正しくない ] 2=1.414 8=2.828 合わせると大体 4.24 [ 正しくない ] 2+ 8= 2 + 2 2 となるので, 大体 4.24 になる 1 枚のワークシートに, それぞれが書いた付 4 考えた方法箋をすべて貼らせる を発表しあう 生徒同士で付箋を確認し,3 人で結論を考え 集団解決 させる そのときに, 必要な既習事項を絞り, (10 分 ) 結論を説明するための文章を考えさせる 使ってみる 振り返る 5 まとめを行う (5 分 ) 2+ 8 の正しい計算方法を紹介し, 同じ数の平方根をふくむ式の計算について教師がまとめる 6 演習問題を p55 例 1p56 例 2を教師と一緒に解く 解く (15 分 ) 演習問題に取り組ませ, 自力で解くことが難しい生徒には個別指導を行う 7 振り返りを 追究する 活動でわかったことを, 手話で行う (4 分 ) 表現させる 8 終わりのあいさつをする (1 分 ) a + b = a + bは成り立たない m a + n a = (m + n) a 同じ数の平方根をふくむ式を簡単にすることができる 技能 ゴシック体で書いてあるところは, 思考力を育てる指導 に関する事項である - 5 -

11 準備物既習事項の掲示物, ワークシート, 付箋 12 座席配置 ( 基本は馬蹄形 ) ホワイトボード 13 板書計画 目標根号をふくむ式の加法 減法の計算の仕方を理解する 1 ワークシート まとめ 2+ 8 の計算について, 太郎くんは次のように計算した 2+ 8 = 10 この計算方法は正しいだろうか 既習事項 2 = 3 = 4 = 5 = 6 = 2+ 8 = 2+2 2 =a+ 2a = 3a =3 2 2=1.414 2 2=2 1.414 =2.828 例題 - 6 -