2007 年 10 月 子どもの生活に関するアンケート調査 より 学校教育に対する親の認識と子どもの関心 ~ 学校教育での学習に対して 非常に満足している 親はごく僅か ~ 第一生命保険相互会社 ( 社長斎藤勝利 ) のシンクタンク ( 株 ) 第一生命経済研究所 ( 社長小山正之 ) では 全国の

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調査実施の背景 近年 ライフスタイルの多様化が著しく進んでいます 生涯未婚率が上昇し 単身世帯 一人親世帯も増加するなど 世帯構成が大きく変化しました また 25 歳から 39 歳の就業率が上昇し 共働き世帯も増加しました においては 管理職の積極的な登用が推進される一方で非正規社員の占める割合は高

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表紙(A4)

アンケート調査の実施概要 1. 調査地域と対象全国に居住する 30~60 代の既婚男女 2. サンプル数 800 名 3. サンプル抽出方法第一生命経済研究所生活調査モニター 4. 調査方法質問紙郵送調査法 5. 実施時期 2006 年 1 月 6. 有効回収数 ( 率 ) 769 名 (96.1%

小学生の英語学習に関する調査

資料1 団体ヒアリング資料(ベネッセ教育総合研究所)

小学校の結果は 国語 B 算数 A で全国平均正答率を上回っており 改善傾向が見られる しかし 国語 A 算数 B では依然として全国平均正答率を下回っており 課題が残る 中学校の結果は 国語 B 以外の教科で全国平均正答率を上回った ア平成 26 年度全国学力 学習状況調査における宇部市の平均正答

家庭における教育

5 教5-1 教員の勤務時間と意識表 5 1 ( 平均時間 経年比較 教員年齢別 ) 中学校教員 調査年 25 歳以下 26 ~ 30 歳 31 ~ 40 歳 41 ~ 50 歳 51 ~ 60 歳 7:22 7:25 7:31 7:30 7:33 7:16 7:15 7:23 7:27 7:25

2008/3/4 調査票タイトル : ( 親に聞く ) 子どものダイエットについてのアンケート 調査手法 : インターネットリサーチ ( ネットマイル会員による回答 ) 調査票種別 : Easyリサーチ 実施期間 : 2008/2/22 14:28 ~ 2008/2/22 21:41 回答モニタ数

スライド 1

資料3 高校生を取り巻く状況について

調査の結果 問 1 あなたの性別は 調査に回答していただいた生徒の性別は 男 が問 % 女 が 49.5% です 男 女 問 2 あなたは, 生まれてからずっと鈴鹿市に住んでいますか 生まれたときから鈴鹿市に ずっと住ん

調査実施の背景 2015 年 1 月からの相続税における基礎控除の引き下げを前に 孫等への教育資金一括贈与の非課税制度に対する社会的反響が続いています 一般社団法人信託協会のとりまとめによれば この制度に基づく教育資金贈与信託の受託契約件数は取り扱い開始以降増加を続け 2014 年 9 月現在で 8

世の中の人は信頼できる と回答した子どもは約 4 割 社会には違う考え方の人がいるほうがよい の比率は どの学年でも 8 割台と高い 一方で 自分の都合 よりみんなの都合を優先させるべきだ は 中 1 生から高 3 生にかけて約 15 ポイント低下して 5 割台にな り 世の中の人は信頼できる も

家族時間アンケート結果報告書 家族時間 に関する アンケート調査の結果 平成 23 年 6 月 福井県 - 1 -

調査実施の背景 わが国は今 人口構造の変化に伴う労働力の減少を補うため 女性の活躍を推進し経済成長を目指しています しかし 出産後も働き続ける女性は未だ多くないばかりでなく 職場において指導的な立場に就く女性も少ない状況が続いています 女性の活躍を促進させるためには 継続就業のための両立支援策ととも

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3-1. 新学習指導要領実施後の変化 新学習指導要領の実施により で言語活動が増加 新学習指導要領の実施によるでの教育活動の変化についてたずねた 新学習指導要領で提唱されている活動の中でも 増えた ( かなり増えた + 少し増えた ) との回答が最も多かったのは 言語活動 の 64.8% であった

初めて親となった年齢別に見た 就労状況 ( 問 33 問 8) 図 97. 初めて親となった年齢別に見た 就労状況 10 代で出産する人では 正規群 の割合が低く 非正規群 無業 の割合が高く それぞれ 22.7% 5.7% であった 初めて親となった年齢別に見た 体や気持ちで気になること ( 問

◎公表用資料

学習指導要領の領域等の平均正答率をみると 各教科のすべての領域でほぼ同じ値か わずかに低い値を示しています 国語では A 問題のすべての領域で 全国の平均正答率をわずかながら低い値を示しています このことから 基礎知識をしっかりと定着させるための日常的な学習活動が必要です 家庭学習が形式的になってい

調査実施の背景 わが国では今 女性活躍を推進し 誰もが仕事に対する意欲と能力を高めつつワークライフバランスのとれた働き方を実現するため 長時間労働を是正し 労働時間の上限規制や年次有給休暇の取得促進策など労働時間制度の改革が行なわれています 年次有給休暇の取得率 ( 付与日数に占める取得日数の割合

困窮度別に見た はじめて親となった年齢 ( 問 33) 図 94. 困窮度別に見た はじめて親となった年齢 中央値以上群と比べて 困窮度 Ⅰ 群 困窮度 Ⅱ 群 困窮度 Ⅲ 群では 10 代 20~23 歳で親となった割 合が増える傾向にあった 困窮度 Ⅰ 群で 10 代で親となった割合は 0% 2

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調査の実施背景 介護保険制度が 2000 年に創設されてから 10 年余りが過ぎました 同制度は 家族介護をあてにせずに在宅介護ができる支援体制を整えることを目的として発足されたものですが 実際には 介護の担い手としての家族の負担 ( 経済的 身体的 精神的負担 ) は小さくありません 今後 ますま

報道関係各位 2012 年 1 月 25 日 株式会社ベネッセコーポレーション 代表取締役社長福島保 高校受験調査 ~ 高校 1 年生は自らの高校受験をどのように振り返っているのか ~ 高校受験を通じて やればできると自信がついた 71% 一方で もっと勉強しておけばよかった 65% 株式会社ベネッ

❷ 学校の宿題をする時間 宿題に取り組む時間は すべての学年で増加した 第 1 回調査と比較すると すべての学年で宿題をする時間は増えている 宿題に取り組むはおよ そ 40~50 分で学年による変化は小さいが 宿題を しない 割合はになると増加し 学年が上がるに つれて宿題を長時間する生徒としない生

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平成 26 年度生徒アンケート 浦和北高校へ入学してよかったと感じている 1: 当てはまる 2: だいたい当てはまる 3: あまり当てはまらない 4: 当てはまらない 5: 分からない 私の進路や興味に応じた科目を選択でき

(4) 学校の規則を守っていますか (5) いじめは, どんな理由があってもいけないことだと思いますか

調査実施の背景 第一生命経済研究所は 生活者の意識や行動の現状と変化をとらえるため 1995 年より 今後の生活に関するアンケート を実施し ライフデザイン白書 を出版してまいりました 第 8 回目となる ライフデザイン白書 2015 ( ) では 家族 地域 消費 就労 健康 介護 人生設計 とい

調査実施の背景 2015 年 4 月から子ども 子育て支援新制度 以下 新制度 が施行され 保育事業の拡大が図られます そのため保育人材の確保が重要な課題となっており 保育士確保のための取組が強化されています しかし保育士のみでは必要量を満たせないことから 子育て分野で働くことに関心のある地域住民に

1 施設で生活する高校生の本音アンケート 3 2 調査項目 4 3 施設で生活する高校生の自己肯定感について...5 (1) 一般高校生との比較 5 4 施設で生活する高校生の進路について.7 (1) 希望職種の有無と希望進路 7 (2) 性別 学年による進路の違い 8 5 施設で生活する高校生のア

調査の実施背景 近年の消費スタイルは 長引く不況下での節約志向の定着の中で 環境問題や節電が 心がけられたり 東日本大震災の復興支援を目的とした応援消費 支援消費が意識され るなど 単に 安くていいもの を基準としたコストパフォーマンスだけでは説明でき なくなってきています こうした動きの中で 消費

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第 5 章管理職における男女部下育成の違い - 管理職へのアンケート調査及び若手男女社員へのアンケート調査より - 管理職へのインタビュー調査 ( 第 4 章 ) では 管理職は 仕事 目標の与え方について基本は男女同じだとしながらも 仕事に関わる外的環境 ( 深夜残業 業界特性 結婚 出産 ) 若

初めて親となった年齢別に見た 母親の最終学歴 ( 問 33 問 8- 母 ) 図 95. 初めて親となった年齢別に見た 母親の最終学歴 ( 母親 ) 初めて親となった年齢 を基準に 10 代で初めて親となった 10 代群 平均出産年齢以下の年齢で初めて親となった平均以下群 (20~30 歳 ) 平均

6. 調査結果及び考察 (1) 児童生徒のスマホ等の所持実態 1 スマホ等の所持実態 54.3% 49.8% 41.9% 32.9% % 78.7% 73.4% 71.1% 76.9% 68.3% 61.4% 26.7% 29.9% 22.1% % 中 3 中 2 中 1

参考 男女の能力発揮とライフプランに対する意識に関する調査 について 1. 調査の目的これから結婚 子育てといったライフ イベントを経験する層及び現在経験している層として 若年 ~ 中年層を対象に それまでの就業状況や就業経験などが能力発揮やライフプランに関する意識に与える影響を把握するとともに 家

( ウ ) 年齢別 年齢が高くなるほど 十分に反映されている まあまあ反映されている の割合が高くなる傾向があり 2 0 歳代 では 十分に反映されている まあまあ反映されている の合計が17.3% ですが 70 歳以上 では40.6% となっています

調査実施の背景 今日 様々な調査において 仕事上重要な能力の1つとして コミュニケーション能力 が上位にあげられています しかし 一言でコミュニケーション能力といっても 企業で求められるそれは多岐にわたり 具体的にどのような能力がどのような人で重要ととらえられ 各人においてそれぞれのコミュニケーショ

睡眠調査(概要)

三世代で暮らしている人の地域 親子関係 第一生命経済研究所ライフデザイン研究本部研究開発室的場康子 < 減り続ける > 戦後 高度経済成長を迎えた我が国においては 産業構造の変化により都市化 工業化が進む中で 多くの人が地方から都市に移動し核家族化が進んだ 低成長経済に移行した後

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(3) 将来の夢や目標を持っていますか 平成 29 年度 平成 28 年度 平成

領域別正答率 Zzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzz んんんんんんんんんんんんん 小学校 中学校ともに 国語 A B 算数( 数学 )A B のほとんどの領域において 奈良県 全国を上回っています 小学校国語 書く B において 奈良県 全国を大きく上回っています しかし 質問紙調査では 自分

Ⅲ 調査対象および回答数 調査対象 学校数 有効回答数児童生徒保護者 (4~6 年 ) 12 校 1, 校 1, 校 1,621 1,238 合計 41 校 3,917 ( 有効回答率 96.3%) 3,098 ( 有効回答率 77.7%) Ⅳ 調査の実施時期

平成18年度

本調査では 学習時間を十分に取っている子どもほど学業成績がよいという結果が明らかになりました 学習の 量 と 成績 は ある程度比例します この意味で 一定の学習時間を確保することは 学力を高めるのに重要な要素といえます しかし一方で 相対的に短い学習時間でも 学習方法の工夫によって成果を上げること

~「よい夫婦の日」、夫婦間コミュニケーションとセックスに関する実態・意識調査~

国語の授業で目的に応じて資料を読み, 自分の考えを 話したり, 書いたりしている

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1. 子どもとの朝活歴 半数近くに上る Q. 朝活 について質問です 子どもと一緒に何らかの朝活をしたことがありますか? もしくは現在朝活をしていますか? ( 単一回答 N=417) 子どもと一緒に朝早くに何らかの活動に取り組んでいるかを質問したところ 現在 朝活している と回答したのは全体の 43

2 教科に関する調査の結果 ( 各教科での % ) (1) 小学校 国語 4 年生 5 年生 6 年生 狭山市埼玉県狭山市埼玉県狭山市埼玉県 平領均域正等答別率 話すこと 聞くこと 書くこと

< 受験生トレンド > 受験生に必須のアイテム 受験生の半数以上が勉強に SNS を活用 3 人に 1 人以上が活用している Twitter が第 1 位に 目的は モチベーションを上げたい 記録に残したい 共有して安心したい が上位に 勉強専門アカウントについては約 5 割が興味 約 2 割が活用

第 1 章調査の実施概要 1. 調査の目的 子ども 子育て支援事業計画策定に向けて 仕事と家庭の両立支援 に関し 民間事業者に対する意識啓発を含め 具体的施策の検討に資することを目的に 市内の事業所を対象とするアンケート調査を実施しました 2. 調査の方法 千歳商工会議所の協力を得て 4 月 21

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2 教科に関する調査の結果 (1) 平均正答率 % 小学校 中学校 4 年生 5 年生 6 年生 1 年生 2 年生 3 年生 国語算数 数学英語 狭山市 埼玉県 狭山市 61.4

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2. 調査結果 1. 回答者属性について ( 全体 )(n=690) (1) 回答者の性別 (n=690) 回答数 713 のうち 調査に協力すると回答した回答者数は 690 名 これを性別にみると となった 回答者の性別比率 (2) 回答者の年齢層 (n=6

 

フトを用いて 質問項目間の相関関係に着目し 分析することにした 2 研究目的 全国学力 学習状況調査結果の分析を通して 本県の児童生徒の国語及び算数 数学の学習 に対する関心 意欲の傾向を考察する 3 研究方法平成 25 年度全国学力 学習状況調査の児童生徒質問紙のうち 国語及び算数 数学の学習に対

 

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第4章妊娠期から育児期の父親の子育て 45

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(4) ものごとを最後までやりとげて, うれしかったことがありますか (5) 自分には, よいところがあると思いますか

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2017 年 9 月 8 日 このリリースは文部科学記者会でも発表しています 報道関係各位 株式会社イーオンイーオン 中学 高校の英語教師を対象とした 中高における英語教育実態調査 2017 を実施 英会話教室を運営する株式会社イーオン ( 本社 : 東京都新宿区 代表取締役 : 三宅義和 以下 イ

調査の概要調査方法 : インターネットによる調査調査対象 : 全国のイーオンキッズに通う小学生のお子様をお持ちの保護者 500 名全国の英会話教室に通っていない小学生のお子様をお持ちの保護者 500 名計 1,000 名調査実施期間 : イーオン保護者 :2017 年 4 月 1 日 ( 土 )~

図表 私立中学校に進学した理由 ( 中学 2 年生 ): 生活困難度別 % 66.8% 68.5% 66.9% 47.2% 48.9% 41.1% 41.7% 30.4% 27.5% 21.1% % 17.9% 13.1% 10.4% 10.8

平成25年度 青少年のインターネット利用環境実態調査 調査結果(速報)

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この章のポイント 高校での指導の実態からみる高校教育の課題 Benesse 教育研究開発センター研究員 岡部悟志 解説の時間 が中心の高校での授業中学校から高校にかけて生徒が様々なとまどいを感じていることは第 1 章で確認した通りだが その背景には中学校と高校とで大きく異なる指導の実態がありそうだ

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(2) あなたは選挙権年齢が 18 歳以上 に引き下げられたことに 賛成ですか 反対ですか 年齢ごとにバラツキはあるものの概ね 4 割超の人は好意的に受け止めている ここでも 18 歳の選択率が最も高く 5 割を超えている (52.4%) ただ 全体の 1/3 は わからない と答えている 選択肢や

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- 調査結果の概要 - 1. 改正高年齢者雇用安定法への対応について a. 定年を迎えた人材の雇用確保措置として 再雇用制度 導入企業は9 割超 定年を迎えた人材の雇用確保措置としては 再雇用制度 と回答した企業が90.3% となっています それに対し 勤務延長制度 と回答した企業は2.0% となっ

報道関係各位 2018 年 5 月 31 日 東京大学社会科学研究所所長佐藤岩夫株式会社ベネッセホールディングス代表取締役社長安達保 東京大学社会科学研究所 ベネッセ教育総合研究所共同研究プロジェクト 子どもの生活と学びに関する親子調査 2017 結果速報 勉強や目標が 自己肯定感 に影響 - 保護

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平成20年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査結果(概要)

Transcription:

2007 年 10 月 子どもの生活に関するアンケート調査 より 学校教育に対する親の認識と子どもの関心 ~ 学校教育での学習に対して 非常に満足している 親はごく僅か ~ 第一生命保険相互会社 ( 社長斎藤勝利 ) のシンクタンク ( 株 ) 第一生命経済研究所 ( 社長小山正之 ) では 全国の中学 3 年生までの子どもをもつ父親 母親とその子どもを対象に 標記についてのアンケート調査を実施いたしました この程 その調査結果がまとまりましたのでご報告いたします 調査結果のポイント 教育の充足感 (P2~3) 受験科目 専科科目 生活に関する教育や指導いずれについても 半数以上の母親は 十分 ととらえている 学習環境の評価 (P4) 授業の難易度について 父親の4 割弱が わからない と回答 授業の工夫にいたっては 過半数が わからない と回答 成績の把握状況 (P5) 母親の9 割以上が 子どもの成績を把握している 特に中学生の母親では 5 割弱が子どもの成績をよく把握している 学校教育における子どもの学習状況に対する満足度 (P6) 学校教育での学習に対する親の満足度は 学年が高くなるほど低下する 非常に満足している と回答した人はごく僅か 勉強時間の長さを左右するもの (P7) 父親 母親が子どもに勉強を教えることが多い家庭ほど 子どもの勉強時間は長い 子どもの関心領域 (P8~10) 7 割以上の子どもが世の中のことやニュースなど 社会的関心を持っている 8 割以上の子どもが 新しいことをもっとべんきょうしたい と回答 5 割弱の子どもが 職業教育 と 情報教育 に とてもきょうみがある と回答 非教科教育に対する親の考え (P11) 学校で教えるべき非教科教育は 多様性教育 が上位 家庭では 食育 < お問い合わせ先 > 第一生命経済研究所ライフデザイン研究本部研究開発室広報担当 ( 室井 新井 ) TEL.03-5221-4771 FAX.03-3212-4470 アドレス http://group.dai-ichi-life.co.jp/dlri/ldi 本冊子は 当研究所が行った 子どもの生活に関するアンケート調査 をもとに作成したものです アンケート調査に関するお問い合わせは 左記の広報担当 またはホームページにて承ります

アンケート調査の実施概要 1. 調査地域と対象全国の中学 3 年生までの子どもをもつ父親 母親およびその子どものうち小学 4 年生 ~ 中学 3 年生までの子 該当子が複数いる場合は最年長子のみ 2. サンプル数父親 母親 1,078 組子ども 567 名 3. 有効回収数 ( 率 ) 父親 927 名 (86.0%) 母親 930 名 (86.3%) 子ども 548 名 (96.6%) 4. サンプル抽出方法第一生命経済研究所生活調査モニター 5. 調査方法質問紙郵送調査法 6. 実施時期 2007 年 3 月 1

教育の充足感 受験科目 専科科目 生活に関する教育や指導のいずれについても 半数以上の母親は 十分 ととらえている 図表 1-1 学校での教育が 十分になされている と思うか ( 就学状況別 ) - 国算理社などの科目 ( いわゆる 受験科目 ) について - 0% 20% 40% 60% 80% 100% 小学 1~3 年生 (n=162) 小学 4~6 年生 (n=243) 中学生 (n=264) 7.4 4.9 12.1 52.5 51.0 44.3 32.5 35.8 37.1 3.1 11.1 6.4 0.4 0.0 そう思うまあそう思うあまりそう思わないまったくそう思わない無回答 注 : 小学 1 年 ~ 中学生の子どもを持つ母親の回答結果 図表 1-2 学校での教育が 十分になされている と思うか ( 就学状況別 ) - 音楽や美術 技術家庭科などの専科科目について - 0% 20% 40% 60% 80% 100% 小学 1~3 年生 (n=162) 小学 4~6 年生 (n=243) 中学生 (n=264) 6.8 56.2 2.5 5.7 51.0 47.0 42.4 42.4 31.5 4.3 0.4 3.7 0.4 4.5 そう思うまあそう思うあまりそう思わないまったくそう思わない無回答 注 : 小学 1 年 ~ 中学生の子どもを持つ母親の回答結果 図表 1-3 学校での教育が 十分になされている と思うか ( 就学状況別 ) - 人とのつきあい方やあいさつ 生活態度 倫理観などの 勉強以外の生活に関する教育や指導について- 0% 20% 40% 60% 80% 100% 小学 1~3 年生 (n=162) 9.3 52.5 33.3 3.7 小学 4~6 年生 (n=243) 45.7 42.4 0.4 6.2 5.3 中学生 (n=264) 54.9 32.6 0.0 6.1 6.4 そう思う まあそう思う あまりそう思わない まったくそう思わない 無回答 注 : 小学 1 年 ~ 中学生の子どもを持つ母親の回答結果 2

小中学生の子どもを持つ母親に対し 国算理社などの科目 ( いわゆる 受験科目 ) 音楽や美術 技術家庭科などの専科科目 人とのつきあい方やあいさつ 生活態度 倫理観などの 勉強以外の生活に関する教育や指導について 十分になされている と考えるかどうかを就学状況別 ( 小学 1~3 年生 小学 4~6 年生 中学生の3 区分 ) にたずねました ( 図表 1-1~1-3) その結果 受験科目 専科科目 生活に関する教育や指導のいずれについても まあそう思う が最も多く そう思う を合わせると半数以上の母親は 十分 ととらえていることがわかりました それぞれについてみると 受験科目については小学 4~6 年生の子どもを持つ母親において まったくそう思わない ( 学校での教育が十分になされていると思わない ) とする割合が高くなっていました 専科科目については 学年が上がるほど そう思わない ( あまりそう思わない + まったくそう思わない ) の割合が高くなっています また 生活に関する教育や指導についても 小学 4~6 年生の子どもを持つ母親において まったくそう思わない とする割合が高くなっていました 3

学習環境の評価 授業の難易度について 父親の 4 割弱が わからない と回答 授業の工夫にいたっては 過半数が わからない と回答 図表 2 学習環境の評価における わからない の回答 ( 父母別 ) 0 20 40 60 授業難易度授業のペース先生の教え方教え方の工夫学習環境や雰囲気成績評価の仕方 8.9 13.8 16.3 20.3 21.4 15.5 31.9 37.3 36.7 45.2 48.5 5 父親母親 注 : 小学 1 年 ~ 中学生の子どもを持つ父親 母親の回答結果 小中学生の子どもを持つ父親と母親に対して 学校教育の評価に関してたずねました 授業の難易度について わからない と回答した母親が 13.8% であったのに対し 父親は 37.3% が わからない と回答しました 全体を通じて 母親に比べて父親は わからない という回答が非常に多く 子どもの学校の様子をイメージできていない実態が明らかになりました ただし 母親においても子どもの学年が上がるにつれて わからない の割合が高くなる項目が多くなります ( 図表省略 ) 子どもの成長とともに子どもの学校での状況がよくわからなくなり わからないだけに親の学校への評価が低下するという構図になっているようです 4

成績の把握状況 母親の 9 割以上が 子ども成績を把握している 特に中学生の母親では 5 割弱が子どもの成績をよく把握している 図表 3 子どもの成績に対する父親 母親の把握状況 ( 就学状況別 ) 0 20 40 60 80 100 小学 1~3 年生 ( 父 )(n=167) 8.4 66.5 ( 母 )(n=162) 37.7 57.4 小学 4~6 年生 ( 父 )(n=236) 10.2 65.3 ( 母 )(n=243) 31.3 65.8 中学生 ( 父 )(n=259) 15.4 68.7 ( 母 )(n=264) 46.2 50.0 よく把握している ある程度把握している 注 : 小学 1 年 ~ 中学生の子どもを持つ父親 母親の回答結果 小中学生の子どもを持つ父親 母親による子どもの成績の把握状況について 就学状況別にみてみました その結果 よく把握している と回答したのはいずれも母親で多く 特に中学生の母親で よく把握している と回答した人は 46.2% となり 高い割合を示しました これに対して 父親では ある程度把握している の割合は高いものの よく把握している と回答した人は母親に比べると非常に少なくなっていました 父親に比べて母親の方が圧倒的に子どもの成績を把握している実態が明らかとなりました それでも 学年が上がるにつれて父親においても よく把握している とする割合は高くなっており 高校受験に向けて父親の成績の把握度合いも高まっている様子がうかがえました 5

学校教育における子どもの学習状況に対する満足度 学校教育での学習に対する親の満足度は 学年が高くなるほど低下する 非常に満足している のはごく僅か 図表 4 学校教育での学習に対する父親 母親の満足度 ( 就学状況別 ) 0 20 40 60 80 小学 1~3 年生 ( 父 )(n=167) ( 母 )(n=162) 4.2 4.3 45.5 56.2 小学 4~6 年生 ( 父 )(n=236) ( 母 )(n=243) 1.7 4.5 41.9 43.6 中学生 ( 父 )(n=259) ( 母 )(n=264) 29.3 5.4 34.8 4.2 非常に満足している ある程度満足している 注 : 小学 1 年 ~ 中学生の子どもを持つ父親 母親の回答結果 父親と母親に対し そのお子様の学校教育における 学習状況 ( 成績や習熟度 ) に満足されていますか との設問で 学校教育での子どもの学習状況についての満足度をたずねました その結果 ある程度満足している という回答が最も多く 非常に満足している との回答はいずれの学年でも数パーセントに過ぎませんでした 非常に満足している と ある程度満足している の合計をみると 全体的には父親より母親の満足度の方が高くなっていますが 父親 母親ともに小学校低学年 小学校高学年 中学生となるにしたがって 満足度が低くなっていることが明らかになりました 6

< 参考 >9 月ニュースリリース 子どもの学力格差を生む親の意識格差 より 勉強時間の長さを左右するもの - 親が勉強を教える頻度 - 父親 母親が子どもに勉強を教えることが多い家庭ほど 子どもの勉強時間は長く 勉強は楽しい と答えている子どもの割合は高い 図表 5 父親 母親が勉強を教えること別にみた平日と休日の勉強時間 ( 就学状況別 ) 2.0 1.6 0.8 0.4 ( 時間 ) 0.9 0.7 父なし母少 (n=57) 小学 4~6 年生 1.0 1.0 父あり母少 (n=29) 0.9 父なし母多 (n=54) 父あり母多 (n=64) 平日 休日 1.1 父なし母少 (n=98) 1.4 1.3 父あり母少 (n=25) 中学生 0.9 父なし母多 (n=47) 1.6 2.0 父あり母多 (n=25) 注 1: 勉強時間は小学 4 年生 ~ 中学生の子どもの 父親 母親が勉強を教えることはその子どもの親の回答結果注 2: 母親が勉強を教える頻度が 小学 4~6 年生の場合は週 3 日以上か否か 中学生の場合は週 1 回以上か否かで分類 父親 母親が勉強を教える頻度と子どもの勉強時間の長さの関係を分析しました 小学 4~6 年生の場合 ( 勉強を教えることが ) 父なし 母少 グループの子どもの勉強時間は 平日が 0.9 時間 休日が 0.7 時間と短いのに対して 父あり 母多 グループの子どもはそれぞれ 時間 時間と長いことがわかりました 中学生の場合も 父あり 母多 グループの子どもは それ以外のグループの子どもよりも 平日 休日とも勉強時間が長くなっています すなわち 父親 母親が子どもに勉強を教えることが多い家庭ほど 子どもの勉強時間は長いといえます 父親が勉強を教えることの有無と母親が教える頻度の影響を比べると 父親の影響の方が強くなっています 勉強を教える頻度は 母親よりも父親の方が少なくなっていますが 父親が教えているか否かで 特に中学生は子どもの勉強時間には大きな差が生じています ここで 父親 母親が勉強を教えている家庭は 子どもに勉強を無理強いするために 勉強時間が長くなっているのではないかという点が懸念されます しかしながら 父親 母親が教えることが多い家庭ほど 子どもが 勉強は楽しい と答えている割合はむしろ高くなっており ( 図表省略 ) 先の懸念はあたりません 7

子どもの関心領域 - 社会的関心 - 7 割以上の子どもが世の中のことやニュースなど 社会的関心を持っている 全体的にみて女子より男子で社会的関心がより高い 図表 6 子どもの社会的関心 ( 就学状況別 ) 0% 20% 40% 60% 80% 100% 小学 4~6 年生男子 (n=148) 20.9 52.0 21.6 5.4 小学 4~6 年生女子 (n=150) 19.3 47.3 27.3 6.0 中学生男子 (n=148) 20.9 52.7 21.6 4.7 中学生女子 (n=102) 13.7 とてもきょうみがあるどちらかといえば きょうみがない注 : 小学 4 年 ~ 中学生の子どもの回答結果 53.9 25.5 どちらかといえば きょうみがあるぜんぜんきょうみがない 6.9 昨今 多様性教育や食育など非教科教育への関心が高まる中 子どもたち自身 ( 小学 4 年生から中学生 ) がどのように考えているのか 社会的関心や学習意欲 非教科教育への関心をたずねました あなたは 世の中のことやニュースについてきょうみがありますか との設問で社会的関心についてたずねたところ 全体では7 割以上が きょうみがある ( とてもきょうみがある と どちらかといえばきょうみがある の合計 ) と回答しました ただし とてもきょうみがある は中学生の女子でやや低い点や きょうみがない ( ぜんぜんきょうみがない と どちらかといえばきょうみがない の合計) の割合が小学 4~6 年生 中学生ともに男子より女子で多いなど 全体的にみて女子より男子で社会的関心がより高いという結果となりました 8

子どもの関心領域 - 新しいこと - 8 割以上の子どもが 新しいことをもっとべんきょうしたい と回答 図表 7 新しいことに対する子どもの学習意欲 ( 就学状況別 ) 0% 20% 40% 60% 80% 100% 小学 4~6 年生男子 (n=148) 37.2 48.0 13.5 1.4 小学 4~6 年生女子 (n=150) 41.3 45.3 11.3 2.0 中学生男子 (n=148) 27.7 52.7 15.5 4.1 中学生女子 (n=102) 16.7 55.9 25.5 2.0 とてもべんきょうしたい まあべんきょうしたい あまりべんきょうしたくない ぜんぜんべんきょうしたくない 注 : 小学 4 年 ~ 中学生の子どもの回答結果 次に 新しいことをもっとべんきょうしたいと思いますか という問いに対しては 全体的には8 割以上が べんきょうしたい ( とてもべんきょうしたい と まあべんきょうしたい の合計 ) と考えていることがわかりました これについては 中学生よりも小学 4~6 年生で べんきょうしたい という回答が多く 中学生の女子で最も べんきょうしたい が少ないという結果になりました 9

子どもの関心領域 - 非教科教育 - 5 割弱の子どもが 職業教育 と 情報教育 に とてもきょうみがある と回答 図表 8 非教科教育への子どもの関心度 0 20 40 60 80 100 職業教育情報教育金融経済教育コミュニケーション教育食育生活リスク管理教育環境教育消費者教育多様性教育保健教育法律教育 45.4 45.1 32.7 27.0 33.6 25.7 32.5 24.1 19.2 23.5 12.8 43.1 46.5 39.1 45.8 38.1 44.3 46.7 42.0 46.4 34.9 34.7 とてもきょうみがある まあきょうみがある 注 : 小学 4 年 ~ 中学生の子どもの回答結果 最後に 非教科教育について 以下の 11 の科目をあげ 関心をたずねました その結果 きょうみがある ( とてもきょうみがある と まあきょうみがある の合計 以下同じ ) との回答を得たのは 上位から 職業教育 情報教育 金融経済教育 となりました 特に 職業教育 と 情報教育 については とてもきょうみがある の占める割合がいずれも 45% 以上と高くなりました 一方 きょうみがある とされた割合が低かったのは 下位から 法律教育 保健教育 多様性教育 となっています ( 参考 ) アンケートでのワーディング 父親 母親用調査票 子ども用調査票 法律教育 法律教育 : 身近な法律や規則 トラブル対処のノウハウ 社会のきまりやルール 法律 金融経済教育 金融経済教育 : 預貯金 投資 資産運用など おかねのじょうずな使いかた 貯金 お金の管理 運用 消費者教育 消費者教育 : 購買 消費 悪徳商法など ものを買ったり売ったりすることのしくみやきまり 生活リスク管理教育 生活リスク管理教育 : 災害 事故 保険など 地しんや火事 事故やケガのときの行動のしかた 情報教育 情報教育 :IT インターネットやパソコン 携帯電話の使パソコンやケータイ インターネットの使いかたやい方やルール 危険性などいい点 わるい点 コミュニケーション教育コミュニケーション教育 : 人とのつきあい方 いじめ問題 人とのつきあいかた 礼儀 いじめもんだい 食育 食育 : 食べることと生きること 飽食と飢餓 料理 食の安食育 食べることや食事を作ること ( たとえば 体全などによい食べ物 悪い食べ物など ) 保健教育 保健教育 : 生と死 病気 性 出産 子育てなど 病気 出産 生きることや死ぬこと いのちのこと 職業教育 職業教育 : 職種や業種について 職業選択 資格 専門将来の仕事や会社の種類 ( たとえば どんな仕事が性などあり どんなことをするのかなど ) 環境教育 環境教育 :3R( リユース / リテ ュース / リサイクル ) やゴミ問題 環かんきょうもんだい ( たとえば 電気をむだにしな境問題などい ごみをへらすなど ) 多様性教育 多様性教育 : 異文化 国際化 障害者 高齢者など 外国人や体の不自由な人 おとしよりの生活の手助け 10

非教科教育に対する親の考え 学校で教えるべき非教科教育は 多様性教育 が上位 家庭では 食育 図表 9 学校で教えるべき非教科教育 ( 子の就学状況 父母別 ) 小学 1-3 年生の母親小学 4-6 年生の母親 中学生の母親 小学 1-3 年生の父親小学 4-6 年生の父親 中学生の父親 n= 162 243 264 167 236 259 1 位 多様性教育 (50.6) 多様性教育 (57.2) 職業教育 (57.2) 多様性教育 (49.7) 多様性教育 (53.8) 多様性教育 (56.4) 2 位 職業教育 (47.5) 環境教育 (53.9) 多様性教育 (53.0) 環境教育 (47.9) 環境教育 (50.8) 職業教育 (52.5) 3 位 環境教育 (44.4) 職業教育 (49.8) 環境教育 (46.6) 職業教育 (41.9) 職業教育 (46.2) 環境教育 (47.5) 4 位 コミュニケーション教育 (32.1) コミュニケーション教育 (45.3) コミュニケーション教育 (32.2) コミュニケーション教育 (33.5) 5位保健教育 (30.2) 保健教育 (41.6) 保健教育 (29.9) 情報教育 (31.7) 注 1: 小学 1 年 ~ 中学生の子どもを持つ父親 母親の回答結果注 2:( ) 内は % 保健教育 (39.8) 保健教育 (42.9) コミュニケーション教育 (35.2) コミュニケーション教育 (33.6) 図表 10 家庭で教えるべき非教科教育 ( 子の就学状況 父母別 ) 小学 1-3 年生の母親小学 4-6 年生の母親 中学生の母親 小学 1-3 年生の父親小学 4-6 年生の父親 中学生の父親 n= 162 243 264 167 236 259 1 位 食育 (73.5) 食育 (74.5) 食育 (78.8) 食育 (70.1) 食育 (68.2) 食育 (72.6) 2 位 保健教育 (60.5) 保健教育 (46.9) 保健教育 (56.1) 保健教育 (58.1) 保健教育 (44.5) 消費者教育 (41.3) 3 位 コミュニケーション教育 (48.8) 消費者教育 (4) 消費者教育 (49.2) 4位 情報教育 (46.3) 情報教育 (4) 情報教育 (47.3) 5位消費者教育 (38.3) コミュニケーション教育 (37.4) コミュニケーション教育 (47.3) 注 1: 小学 1 年 ~ 中学生の子どもを持つ父親 母親の回答結果注 2:( ) 内は % コミュニケーション教コミュニケーション教育 (46.1) 育 (44.1) 情報教育 (41.9) 生活リスク管理教育 (41.3) 保健教育 (41.3) コミュニケーション教育 (45.2) 消費者教育 (39.5) 消費者教育 (41.5) 情報教育 (44.0) 一方 父親と母親に対し 非教科教育について 学校で教えるべきもの 家庭で教えるべきものをたずねました 学校で教えるべきものについて それぞれどのような項目が上位にあげられているのかについて 就学状況別に父親と母親で比較を行いました ( 図表 8) 上位 5 位についてみると 中学生の母親で 職業教育 が最上位となった以外は すべて 多様性教育 が最上位にあげられていました 父親においても母親においても 職業教育 は学年があがるにつれて 学校で教えるべき との回答率も高くなっています 一方 家庭で教えるべきものについてみてみると いずれの学年の父親 母親においても 食育 が最上位にあげられており その割合も7~8 割を占めるなど 家庭における実施意識が高いことがわかりました ( 図表 9) 特に中学生において 食育 を家庭で と答えた親が多い点が興味深いところです 保健教育 と コミュニケーション教育 については 学校でも家庭でも上位 5 位内に入っており 学校と家庭の両者における期待が高いことがうかがえます 11

研究員のコメント 調査からは 母親に比べて父親における子どもの学習環境や成績の把握状況が十分でないことや 子どもの学習状況に対する父親の満足度が低い点が浮き彫りになりました 母親に比べて子どもと直接接する時間が短くなりがちな父親は ともすると子どもの教育に関して母親任せになりがちです しかしそうした中で 本調査の分析結果からは あえて父親が子どもの教育に積極的にかかわろうという意識を持つことで 子どもの学習環境が向上する可能性が示唆されています こうした親の意識については 母親が専業主婦であるとか親に時間があるといった 物理的状況は直接影響していません 父親 母親共に 忙しくても子どもに積極的に向き合おうとする親の元では 子どもの学習環境が良好になり 子どもの学習意欲の向上に作用するようです ( 参考 :9 月ニュースリリース 子どもの学力格差を生む親の意識格差 ) 一方 子どもの社会的関心については 全体的に高いことが確認されました そうした中 女子より男子でより社会的関心が高いという傾向があります 特に中学生の女子では社会的関心について 非常に興味がある とする割合が低くなっており 新しいことに対する学習意欲についても とてもべんきょうしたい とする割合が非常に低くなっていました 中学生にもなると 他にいろいろと関心事項も出てくるせいか 社会のことなどに目を向ける余裕がなくなってくるようです また 子どもたちの非教科教育への関心としては 特に 職業教育 や 情報教育 金融経済教育 への関心が高いことがわかりました 子どもたちの間で関心度の高かった項目は 父親 母親が子どもたちに学習させるべきとした項目とは異なっており 親が子どもにとって必要であると考えている非教科教育項目と 子どもたちが学習してみたいと考えている項目とに乖離があることが浮き彫りになりました ゆとり教育の見直しなど 教育改革が進められる中 子どもに学ばせるべき科目として大人の視点からの議論が活発になされていますが 子ども自身が学んでみたいと思うことを積極的に取り入れていくことで 好奇心や探究心の芽を伸ばす教育もできるのではないでしょうか ( 研究開発部副主任研究員宮木由貴子 ) 12