. はじめに ポンスレの閉形定理 Jcobi の証明 Jue 5 03 Akio Aimoto ヤコビは [] においてポンスレの閉形定理に初等幾何を用いた証明を与え ている 大小 つの円があり 一方が他方を完全に含んでいるとする 大小 円の半径をそれぞれ とする 中心間の距離を とすれば 0 < + < が成立している 大きい円の周上の点 A から小さい円に接線を引く 接線と大きい円の周上に交わる A とは異なる点を A とする 再び A から小さい円に接線を引く 接線と大きい円の周上に交わる A とは異なる点を A とする A A P O O A 図 これを繰り返せば 線分 AA AA AA AA ⅳ を得る また同時に大き ⅳ m な円の周上に AA A A A A という点列ができる この時 これら点列を頂点とし 線分 AA AA AA AA ⅳ を辺とする多角形ができたとする つまり 有限回のちに A A となったとすると 実は大きい円の周上に最初 にとった A はどこから始めても結果的に A A となる これが円の場合のポン
スレの閉形定理である ここで m 関数を定義しておく いま 0< k < に対 ϕ dϕ u のとき ϕ を u の関数とみて m ( u して 0 k si ϕ ϕ と置いてみ る ϕ はu の増加関数であり mk π となる K > 0 を定めると ( m u + K mu + π となっている これからさらに整数 h に対して ( m u + hk mu + hπ が導かれる m 関数を用いると Jcobi の楕円関数 は s u si mu c u cos mu と書ける これらはいわゆる加法定理を満たす (. s( u + v (. c( u + v sucvdv+ svcudu k su sv cucv sudusvdv k su sv 複雑さを避けるため Cley [] の使った記号で s s( u k s s( v k c c( u k c c( v k d d( u k d d( v k とおいて 次のように簡略化してあらわすことにする scd + scd kss ( + v s u あるいは 分母が k s u s v のときは それ で割ることをさらに短く ( を 式の最後に付け加えて s u + v s c d + s c d ( c u + v c c s s d d ( じつは このように表すのは単に簡略化のためではない たとえば scd + scd s s scd + scd sdc + sdc s u + ( v k ss scd + scd cc + sdsd dd + k scsc などの式を見ればわかるだろう たいていの教科書はこれら等式の一つだけしか与えていない この複雑さを普通の人は嫌うかもしれない Cyley は複雑さをむしろ愛したのだと思う さて ここで必要となるのは次の等式である
3 (.3 u c u + v c + d v s u + v s u c v (.5 参照 この式が大きなキーポイントである 補題.: u c u + v c + d v s u + v s u c v 証明 u u c u + v c + d v s u + v s c c s s d d c( + d s c d + s c d s( c c + sd 他方 kss c sd + よって証明完了. 加法定理を用いたポンスレの定理の証明図 において OP OP + であるが 次に角度を AOP ϕ A OP ϕ A OP ϕ A OP ϕ と書く 大きい円の中心を原点とする 直交座標で A ( cos ϕ si ϕ A ( cos ϕ si ϕ si ϕ si ϕ cos ϕ cos ϕ を通る直線は y si ϕ ( x cos ϕ して と表すと 点 AA (. ( ϕ ϕ x ( ϕ ϕ y ( ϕ ϕ si si cos cos si 0 であるがこれを書き直 A+ B A B となることがわかる さらに si A si B cos si などを使うと (. すなわち 点 AA を通る直線は (. ( ϕ ϕ x ( ϕ ϕ y ( ϕ ϕ となる cos + + si + cos 0 3
4 よく知られたことであるが次のことに注意しよう 点 ( x + by + c x + by + c 0 の距離は + b P x y と直線 である 図 をみればわかるように直線 AA が小円 O に接しているということは O ( 0 から直線 AA までの距離 が であるいうことから (. に上の公式を使うと ( ϕ ϕ cos( ϕ ϕ cos + + が得られる Jcobi は絶対値の中が正として (.3 cos( ϕ ϕ cos( ϕ ϕ + + を接する条件とした これは cos についての加法定理を用いると (.4 + cosϕ cosϕ+ siϕ siϕ あるいは (.5 cos cos ϕ ϕ+ siϕ siϕ + + と書き直される ここである t という定数があって ϕϕ の間にϕ mu ( t ϕ m u + という関係があるとすると c u + t cu + s u + t su + + (.6 と書き直される これと (.3 を比べると d( t + c( t + う関係にあれば ϕϕ の間にϕ mu ϕ m( u + t という関係が作れる とい 同じことだが d( t (.7 d t + d t + c( t + を逆に解いて (.8 c t + d t 4
5 なる関係があれば 大きい円の周上の点 A から小さい円に接線を引き接線と大 きい円の周上に交わる A とは異なる点を A とする 節で述べたプロセスで得 ⅳ m られる AA A A A A が 等間隔 にならぶ すなわち座標で書くと ( cos ϕ si ϕ A ( cos ϕ si ϕ A ( cos ϕ si ϕ A おいて ϕϕ ϕ が mu に ϕ ϕ m( u + t ϕ m( u + t ϕ m( u + 3t となる ここで 定数 t は 0 < t < K と選べる 3. ポンスレの閉形定理 定理 3. 0 < + < を満たす つの円 C : x + y C x+ + y があるとき 0 < t < K をみたす定数 t に対して : (.7 (.8 d t + d t c t + d t と書けたとする 上で述べた意味でポンスレの 角形ができるための必要十分条 K 件は t となることである ( ϕ ϕ m u + K m u π となるから 参考文献 [] Athu Cyley elemety tetise o EllipticFuctios895 (965 Dove editio [] G.G.J.Jcobi Ube de Awedug de elliptische tscedete Celle Joul fu die eie ud gewdte Mthemtik(88Bd.3 p.376 http://gllic.bf.f/k:/48/bpt6k9009g/f90 5