参 与 提 出 資 料 5-2 健 康 医 療 政 策 要 望 大 阪 大 学 森 下 竜 一 健 康 医 療 領 域 の 改 革 を 通 じて 国 内 での 産 官 学 連 携 により 生 み 出 されるイノベ ーションを 1) 迅 速 な 商 品 化 2) 国 際 標 準 化 (ディフェクト スタンダー ド 化 ) 3) 安 全 安 心 の 訴 求 などの 観 点 から 世 界 に 通 用 するように 産 業 化 を 図 ることを 目 標 に 下 記 のような 政 策 を 要 望 する 1 医 薬 品 の 審 査 の 迅 速 化 新 薬 開 発 の 加 速 化 Ⅰ. 提 言 の 背 景 次 世 代 医 薬 の 審 査 迅 速 化 :これからの 創 薬 は 従 来 の 低 分 子 ではなく 次 世 代 や 次 々 世 代 といわれる ips 細 胞 細 胞 治 療 薬 遺 伝 子 治 療 薬 ペプチド 核 酸 医 薬 などが 中 心 になってくる 既 に 2011 年 に 血 管 再 生 遺 伝 子 治 療 薬 VEGF 2012 年 に LPL 遺 伝 子 欠 損 治 療 薬 Glybera が ロシア EU で 認 可 され 2013 年 に は 家 族 性 高 脂 血 症 治 療 薬 としてアンチセンス 医 薬 が 米 国 FDA で 承 認 された 今 後 こうした 次 世 代 医 薬 品 が 希 少 疾 患 に 対 する 治 療 薬 として 認 可 されてくるの が 世 界 的 な 趨 勢 である しかし 国 内 では いわゆる 未 承 認 薬 の 問 題 に 代 表 されるように 希 少 疾 患 に 対 する 治 療 薬 認 可 は 迅 速 ではなく 国 内 での 創 薬 産 業 発 展 は 困 難 である 開 発 移 行 投 資 大 型 化 シーズ 発 見 基 礎 研 究 医 薬 品 開 発 応 用 研 究 投 資 承 認 取 得 上 市 臨 床 応 用 図 1 医 薬 品 産 業 の 事 業 サイクル 医 薬 品 産 業 の 事 業 サイクルを 単 純 化 すると 図 1 のようになる このサイ
クルが 活 発 に 回 転 し 大 きくなることで 産 業 が 活 性 化 する 3 つの 各 セクション においては それぞれのセクターを 担 う 分 野 のノウハウがサイクルを 進 める 要 因 となるが 各 セクションをつなぐ 矢 印 の 部 分 は 判 断 であるので 規 制 緩 和 によって 促 進 することが 可 能 と 考 える したがって これらのサイクルを 阻 害 しうる 要 因 ををできるだけ 小 さくすればよい 以 上 より 規 制 改 革 案 を 次 の Ⅱ~Ⅳ の 通 り 提 言 する Ⅱ. 医 薬 品 医 療 機 器 の 基 礎 研 究 を 応 用 開 発 へ 進 めるための 規 制 改 革 案 (1へ の 対 策 ) 1.オーファンドラッグ オーファンデバイスの 開 発 支 援 事 業 ( 厚 生 労 働 省 ) の 拡 充 (1) 背 景 と 問 題 点 医 療 上 の 必 要 性 が 高 いにもかかわらず 患 者 数 が 少 ないことから 研 究 開 発 の 投 資 回 収 が 難 しく 充 分 な 研 究 開 発 が 進 みにくい 医 薬 品 医 療 機 器 に 対 する 支 援 として 我 が 国 にはオーファンドラッグ オーファンデバイスの 開 発 支 援 事 業 がある これは 厚 生 労 働 大 臣 による 希 少 疾 病 用 医 薬 品 希 少 疾 病 用 医 療 機 器 への 指 定 にはじまり 試 験 研 究 に 関 する 指 導 助 言 助 成 金 の 交 付 税 制 優 遇 措 置 優 先 審 査 再 審 査 期 間 の 延 長 等 の 支 援 が 行 なわれてい る 一 方 で オーファンドラッグ オーファンデバイスの 指 定 を 与 える 条 件 として 以 下 の 3 点 があるため 指 定 を 受 けることが 出 来 ない 医 薬 品 医 療 機 器 がある 1)わが 国 における 対 象 患 者 数 が 5 万 人 未 満 であること 2) 医 療 上 特 にその 必 要 性 が 高 いこと( 代 替 する 適 切 な 医 薬 品 等 や 治 療 方 法 が ないこと 又 は 既 存 の 医 薬 品 等 と 比 較 して 著 しく 有 効 性 若 しくは 安 全 性 が 高 い ものをいう ) 3) 開 発 の 可 能 性 が 高 いこと( 当 該 医 薬 品 等 を 使 用 する 理 論 的 根 拠 及 び 開 発 計 画 の 妥 当 性 が 高 いことをいう )
例 えば 1)の 対 象 患 者 数 は 診 断 名 で 判 断 されるため ある 病 気 のなかで 既 存 治 療 が 効 かない 病 態 に 効 果 が 期 待 できる 治 療 薬 治 療 機 器 が 存 在 したとし ても 診 断 名 で 5 万 人 以 上 存 在 する 場 合 原 則 としてオーファン 指 定 を 受 ける ことが 出 来 ない( 例 : 重 篤 な 2 型 糖 尿 病 既 存 の 治 療 薬 が 無 効 な 本 態 性 高 血 圧 等 ) また (2)(3)を 満 たすためには 原 則 として 国 内 あるいは 外 国 で 当 該 医 薬 品 機 器 が 患 者 に 用 いられた 臨 床 試 験 データが 必 要 になる したがって 動 物 試 験 において 優 れた 効 果 が 得 られていたとしても 指 定 を 受 けることは 通 常 出 来 ない すなわち 国 内 で 発 明 された 医 薬 品 医 療 機 器 は 臨 床 開 発 の 開 始 前 の 段 階 ではオーファン 指 定 をうけることが 出 来 ない (2) 提 言 オーファンへの 指 定 条 件 を 緩 和 する 患 者 数 が 5 万 人 以 上 の 疾 患 でも 当 該 医 薬 品 が 開 発 を 意 図 している 病 態 が 明 確 に 定 義 できる 場 合 でそれが 5 万 人 未 満 である 場 合 には 広 く 指 定 の 検 討 対 象 と する いわゆるオーファンの 輪 切 り 申 請 をより 広 く 認 める また 動 物 試 験 データは 一 概 にヒトでの 結 果 へ 外 挿 出 来 きるものではないが 臨 床 データが 無 いものでも 明 らかに 優 れた 動 物 試 験 データが 得 られヒトへの 効 果 が 期 待 できるものについては 広 く 指 定 の 検 討 対 象 とする 特 に アジア 人 に 多 い 難 病 は 欧 米 各 国 の 製 薬 企 業 での 開 発 は 期 待 できず 日 本 の 技 術 によって 治 療 を 可 能 にすることは アジアでの 日 本 のプレゼンス 向 上 につながることが 期 待 される Ⅲ. 医 薬 品 の 後 期 開 発 を 促 進 し 早 期 に 承 認 上 市 される 品 目 を 増 やすための 規 制 改 革 案 (2への 対 策 ) 1. 日 本 版 SPA 制 度 の 新 設 (1) 背 景 と 問 題 点 医 薬 品 開 発 の 最 終 段 階 では 有 効 性 を 証 明 する 試 験 ( 検 証 試 験 通 常 は 第 Ⅲ 相 試
験 )が 大 規 模 に 行 われ その 結 果 が 承 認 を 与 える 重 要 な 根 拠 となる しかし 検 証 試 験 が 成 功 したとしても 承 認 審 査 の 段 階 で その 試 験 計 画 に 問 題 がある と 後 に 規 制 当 局 が 判 断 した 場 合 承 認 に 至 らないケースがあり 開 発 企 業 にと っての 投 資 リスクとなっている 現 在 審 査 を 行 う 医 薬 品 医 療 機 器 総 合 機 構 (PMDA)には 対 面 助 言 の 実 施 を 通 じて 医 薬 品 医 療 機 器 の 開 発 について 指 導 及 び 助 言 を 行 う 制 度 があり 一 定 の 成 果 を 上 げてはいるものの 行 政 側 からより 明 確 なコミットメントを 行 うことができれば 開 発 企 業 による 開 発 投 資 を 積 極 化 できるものと 思 われる (2) 提 言 日 本 版 SPA 制 度 を 新 設 する SPA(Special Protocol Assessment) とは 米 国 食 品 医 薬 品 局 (FDA) と 申 請 者 の 間 で 第 Ⅲ 相 臨 床 試 験 前 に 対 象 疾 患 目 的 試 験 デザイン(エンドポイン ト( 評 価 項 目 ) 用 法 用 量 症 例 数 ) 解 析 方 法 などの 詳 細 な 取 り 決 めに 関 して 事 前 合 意 し 試 験 終 了 後 は 合 意 内 容 を 変 更 せずにそのまま 承 認 審 査 での 承 認 要 件 として 認 めるという 米 国 の 制 度 である これによって 最 終 段 階 の 治 験 計 画 について 企 業 と 規 制 当 局 で SPA の 合 意 がで きた 場 合 当 該 治 験 が 成 功 すれば 承 認 となる 見 込 みが 高 いと 判 断 することが 出 来 る したがって 開 発 企 業 が 安 心 して 試 験 に 取 り 組 めることに 加 え 中 小 開 発 企 業 が 開 発 販 売 パートナー 企 業 を 得 ようとしている 場 合 には SPA 合 意 の 存 在 は 導 入 を 検 討 している 大 企 業 にとっても 投 資 リスクを 下 げることにつながる と 考 えられる 2. 日 本 版 条 件 付 販 売 承 認 (あるいは 迅 速 承 認 ) 制 度 の 新 設 (1) 背 景 と 問 題 点 医 薬 品 の 開 発 では 承 認 申 請 までに 多 くの 臨 床 試 験 ( 治 験 )が 行 われ 安 全 性 と 有 効 性 データが 蓄 積 される したがって 開 発 早 期 の 段 階 で 有 望 な 結 果 が 得 ら れていたとしても それが 証 明 されるまでは 患 者 さんに 実 治 療 として 提 供 す ることが 出 来 ない 特 に 先 進 医 療 の 対 象 となる 疾 患 は 重 篤 なものが 多 く 患
者 数 も 限 られるため 開 発 に 長 期 間 を 要 するケースも 多 く 早 期 の 段 階 で 販 売 承 認 を 与 えることで 出 来 れば 患 者 メリットにもつながる (2) 提 言 日 本 版 の 条 件 付 販 売 承 認 制 度 を 新 設 する 条 件 付 き 販 売 承 認 とは 生 命 を 脅 かす 病 気 に 対 して 有 望 と 考 えられる 薬 剤 を 患 者 さんへのベネフィットが 正 式 に 証 明 される 前 であっても 予 備 的 証 拠 に 基 づき 承 認 し 販 売 可 能 とする 欧 州 医 薬 品 局 (EMA)の 制 度 である これにより 新 規 治 療 法 を 早 期 に 患 者 さんに 提 供 できることのほかに 販 売 まで にかかる 開 発 投 資 を 小 さくすることができる ただし 患 者 さんに 対 する 安 全 性 が 確 保 されるよう 販 売 条 件 については 適 切 に 設 定 する 必 要 がある Ⅳ. 世 界 に 先 駆 けて 日 本 で 医 薬 品 開 発 が 行 われることを 推 進 するための 改 革 案 (3への 対 策 ) (1) 背 景 と 問 題 日 本 における 医 薬 品 の 薬 価 は 諸 外 国 と 比 べて 安 くは 無 いが 新 薬 の 薬 価 算 定 は 以 下 の 方 式 で 行 っている 1) 類 似 薬 の 無 い 新 薬 の 場 合 原 価 算 定 方 式 (およそ 原 価 の 約 3 倍 が 薬 価 ) 2) 類 似 薬 のある 新 薬 の 場 合 類 似 薬 効 比 較 方 式 革 新 的 な 医 薬 品 の 場 合 は 1)の 原 価 算 定 方 式 で 薬 価 が 決 定 されることが 多 いが この 方 式 では 製 造 原 価 の 約 3 倍 が 薬 価 となる 仮 に 一 回 の 投 与 で 数 年 間 の 効 果 が 期 待 できる 医 薬 品 が 発 明 されたとしても 薬 価 が 製 造 原 価 の 3 倍 では 事 業 性 が 成 り 立 たないため 日 本 は 最 初 の 上 市 対 象 から 除 外 し 外 国 で 開 発 が 行 われ るケースがあり これもドラッグ ラグが 生 じる 大 きな 要 因 になっていると 考 えられる すなわち 類 似 薬 効 比 較 方 式 は 新 薬 の 医 療 上 の 価 値 を 類 似 薬 との 比 較 において 評 価 しているが 原 価 計 算 方 式 は 新 薬 の 医 療 上 の 価 値 を 評 価 する 仕
組 みになっていない (2) 提 言 革 新 的 医 薬 品 医 療 機 器 について 薬 価 算 定 ルールの 見 直 し あるいは 特 例 を 追 加 する 日 本 製 薬 団 体 連 合 会 ( 日 薬 連 )が 提 言 している 類 似 治 療 比 較 方 式 ( 仮 称 ) のような 制 度 を 検 討 すべきである また イノベーションによる 画 期 的 な 新 薬 に 関 しては イノベーション 促 進 薬 価 制 度 ( 仮 称 ) を 設 け 開 発 企 業 からの 薬 価 設 定 を 可 能 にするべきである 2 医 療 機 器 の 審 査 の 迅 速 化 新 薬 開 発 の 加 速 化 ( 提 言 ) 感 染 症 リスクをなくす 医 療 機 器 など 国 民 のニーズに 応 じた 医 療 機 器 の 開 発 を 進 め 早 期 承 認 制 度 を 作 る( 再 生 医 療 に 限 定 せず) 医 薬 品 配 合 型 医 療 機 器 の 定 義 を 明 確 にし 開 発 を 促 進 する また イノベ ーティブな 医 療 機 器 に 関 しても 特 別 な 薬 価 制 度 を 作 り 開 発 のインセン ティブを 与 える 従 来 の 医 療 機 器 とは 異 なる 新 規 の 機 能 を 持 つ 医 療 機 器 に 関 して 効 能 を 表 示 可 能 にする 医 療 機 器 イノベーション 制 度 ( 仮 称 ) を 作 り コスト 競 争 でなく イノベーションを 元 にした 健 康 産 業 を 育 成 し 国 内 製 造 産 業 振 興 アジアへの 輸 出 促 進 と 雇 用 創 出 を 図 る 医 療 機 器 に 関 しても イノベーション 促 進 のために 迅 速 な 審 査 が 必 要 で ある 画 期 的 な 医 療 機 器 が 実 用 化 されるために 審 査 基 準 の 明 確 化 と 審 査 時 期 の 明 示 が 必 要 である 例 えば 血 液 由 来 製 品 による 感 染 被 害 は 血 液 凝 固 因 子 製 剤 による 薬 害 エイズ ヒト 硬 膜 製 品 による 薬 害 ヤコブ 病 血 液 フィブリノゲ ン 製 剤 による 薬 害 肝 炎 などがあり 社 会 的 な 問 題 となっており 血 液 由 来 製 品 に 代 わる 代 替 医 療 機 器 が 望 まれている しかし 以 前 医 療 現 場 では いまだ 多
くの 血 液 製 剤 製 品 が 使 われているのが 現 状 であり これらを 代 替 する 安 全 な 製 品 について 国 は 積 極 的 に 開 発 を 支 援 し 承 認 を 急 ぐべきである 外 科 手 術 で 多 用 される 止 血 剤 は 主 に 血 液 由 来 のフィブリノゲン 製 剤 とウシ 由 来 のコラー ゲンであり C 型 肝 炎 やエイズ 等 のウイルス 感 染 狂 牛 病 等 の 感 染 が 完 全 に 否 定 できるものではない 国 内 で 人 体 の 構 成 成 分 であるアミノ 酸 3 種 を 化 学 的 に 合 成 した 止 血 材 ( 新 医 療 機 器 )を 開 発 している 企 業 (スリーディマトリックス 社 )があり この 製 品 はウイルス 感 染 等 のリスクを 完 全 に 否 定 することができ るほか アレルギー 反 応 を 起 こさないことが 大 きな 特 徴 である 同 社 は 2011 年 5 月 に 製 造 販 売 承 認 を 申 請 しているが 未 だ 承 認 されていない 社 会 的 な 要 請 の ある 医 療 機 器 に 関 して 再 生 医 療 と 同 様 に 早 期 の 承 認 を 行 う 制 度 を 創 設 すべき である また 薬 剤 付 加 型 医 療 機 器 に 関 しても 規 制 を 明 確 にすべきである 既 に 抗 ガン 剤 流 出 ステントが 冠 動 脈 疾 患 治 療 に 用 いられており 大 きな 市 場 を 形 成 しているほか 薬 剤 流 出 バルーンカテーテルの 開 発 も 進 められている 今 後 も 薬 剤 流 出 人 工 骨 など 医 療 機 器 と 医 薬 品 のハイブリッド 製 品 が 予 想 されるが 現 行 制 度 では 医 療 機 器 か 医 薬 品 か 品 目 ごとであり 実 際 に PMDA との 相 談 に 至 る まで 基 準 が 明 確 でない 薬 剤 流 出 医 療 機 器 に 当 たる 基 準 を 明 確 にし イノベー ティブな 医 療 機 器 の 開 発 実 用 化 を 促 進 すべきである 例 えば 我 々は 大 阪 大 学 で 発 見 された 抗 菌 ペプチド キュアペプチン を 被 覆 材 に 応 用 した 新 規 医 療 機 器 の 開 発 を 森 下 仁 丹 株 式 会 社 及 びアンジェス MG 株 式 会 社 と 目 指 したが 皮 膚 潰 瘍 面 にキャアペプチンが 接 触 すると 医 薬 品 である 可 能 性 が 指 摘 され 全 く 接 触 しないように 改 良 して 医 療 機 器 での 開 発 を 目 指 している しかし 既 存 品 で 同 じ 抗 菌 作 用 がある 銀 使 用 製 剤 があるが こちら は 潰 瘍 面 に 接 触 しているが 医 療 機 器 であり 判 断 があいまいである 医 療 機 器 の 範 囲 を 拡 大 して より 積 極 的 なイノベーションの 実 用 化 ができるようにす べきである 現 行 では 前 述 の 抗 菌 ペプチド 含 有 被 覆 材 は 感 染 予 防 効 果 のある 被 覆 材 とは 表 示 できない また ペプチドによる 止 血 剤 も 感 染 リスクのない 止 血 剤 とは 表 示 できない このようなイノベーションによる 新 規 医 療 機 器 で
従 来 とは 異 なるメカニズムが 証 明 されている 医 療 機 器 には 効 能 表 示 を 可 能 に する 医 療 機 器 イノベーション 促 進 制 度 ( 仮 称 ) を 作 り 産 業 育 成 につなが るように 規 制 改 革 すべきである 3サプリメント( 健 康 食 品 ) ヘルスケア 用 品 に 対 する 機 能 性 表 示 に 関 する 改 革 ( 提 言 ) 増 大 し 続 ける 医 療 費 を 抑 制 するために 新 たな 食 品 医 療 経 済 コンセプトで 健 康 食 品 医 療 用 品 を 上 手 に 利 用 し 疾 病 予 防 に 努 め 健 康 寿 命 を 延 ばす 機 能 性 表 示 健 康 食 品 ( 仮 称 ) 機 能 性 表 示 ヘルスケア 用 品 ( 仮 称 ) に 関 する 規 制 改 革 を 行 い 理 解 しやすい 健 康 機 能 を 表 示 出 来 る 制 度 を 作 り 過 大 広 告 に 頼 らず 国 民 が 正 しい 健 康 機 能 栄 養 知 識 を 得 られるよう 教 育 する 仕 組 みを 作 る 安 全 安 心 の 日 本 の 信 用 の 上 に 機 能 性 表 示 健 康 食 品 ( 仮 称 ) 機 能 性 表 示 ヘルスケア 用 品 ( 仮 称 ) で 世 界 標 準 化 を 図 り コスト 競 争 でな く イノベーションを 元 にした 健 康 産 業 を 育 成 し 国 内 製 造 産 業 振 興 ア ジアへの 輸 出 促 進 と 雇 用 創 出 を 図 る サプリメント( 健 康 食 品 )と 医 療 用 品 の 規 制 改 革 による 国 民 の 健 康 改 善 が 図 れるだけでなく 関 連 する 産 業 育 成 にもつながり 雇 用 増 大 も 期 待 出 来 る 1)サプリメント( 健 康 食 品 ) 健 康 強 調 表 示 を 標 榜 する 特 定 保 健 用 食 品 認 可 制 度 (トクホ)が1991 年 に 発 足 し 1997 年 以 降 市 場 の 形 成 が 進 んだが 審 査 の 基 準 が 非 常 に 高 く 臨 床 治 験 のデータ 作 成 に 多 額 の 費 用 と 年 月 を 要 する 為 産 業 界 の 開 発 意 欲 は 低 下 し 市 場 は 2007 年 をピークに 減 少 に 向 かっている また 特 定 保 健 用 食 品 は 臨 床 治 験 を 必 要 とするため 知 的 財 産 の 取 得 が 可 能 な 新 規 素 材 には 適 しているが 伝 統 的 な 素 材 や 既 に 知 的 財 産 の 取 得 ができない 成 分 に 関 しては 開 発 コストが
回 収 できず この 制 度 を 利 用 するのは 困 難 である 現 状 特 定 保 健 用 食 品 制 度 に 該 当 しないサプリメント( 健 康 食 品 )が 特 定 保 健 用 食 品 を 上 回 る 市 場 を 形 成 しているが 法 制 度 の 整 備 が 無 いままに 推 移 しているため 特 に 広 告 表 示 などで 薬 事 法 との 摩 擦 も 大 きくなっており 消 費 者 の 混 乱 や 健 康 被 害 を 招 いて いる 海 外 では 米 国 など 多 くの 国 が 安 全 性 と 機 能 性 表 示 を 可 能 にする 制 度 を 整 備 し 予 防 医 学 に 積 極 的 に 活 用 する 活 動 を 行 っている 既 に 積 極 的 にサプリメ ントを 活 用 することにより 疾 患 発 症 と 医 療 費 の 減 少 がもたらされることが 明 らかになっている 国 内 でも 坂 戸 市 が 葉 酸 を 利 用 して 同 様 の 結 果 を 示 して いる 今 後 高 齢 化 に 伴 う 症 状 に 付 いてサプリメント( 健 康 食 品 )で 予 防 する ことにより 使 用 者 自 らの 判 断 で 快 適 に 過 ごすことが 可 能 となり 医 療 行 政 へ の 一 助 にもなると 考 えられるが 現 在 の 制 度 では 自 分 の 症 状 にあったサプリメ ントを 摂 取 することは 困 難 であり 消 費 者 に 理 解 しやすく エビデンスに 基 づいた 機 能 性 表 示 を 認 めることにより 積 極 的 な 予 防 医 療 を 可 能 にすべきであ る また 日 本 のサプリメントは 安 全 安 心 の 観 点 から アジア 諸 国 での 高 い 評 価 を 得 ており 日 本 旅 行 の 際 土 産 品 としてドラッグストアなどで 大 量 に 購 入 し 持 ちかえることがテレビなどで 報 道 されている しかし 輸 出 産 業 とし てみると 近 年 ASEAN 諸 国 への 輸 出 の 際 に 食 品 GMPの 証 明 書 を 求 められ るケースが 増 えている 他 機 能 性 表 示 ができないなど 諸 外 国 の 制 度 と 合 致 して いない 日 本 製 サプリメントの 輸 出 には 困 難 が 伴 う 産 業 振 興 の 上 からも 早 急 に 規 制 改 革 を 行 い 機 能 性 表 示 と 安 全 性 表 示 を 可 能 にする 制 度 の 構 築 が 必 要 と 考 える 2)ヘルスケア 用 品 に 対 する 機 能 性 表 示 に 関 する 規 制 改 革 高 齢 化 社 会 に 伴 い 介 護 用 ベッドなど 海 外 にない 機 能 を 付 加 した 医 療 用 品 が 国 内 で 生 まれている しかし 現 在 の 制 度 では 効 能 や 効 果 を 表 示 することは 薬 事 法 に 違 反 している 恐 れがあり 折 角 開 発 された 商 品 の 差 別 化 につながって いない 効 能 効 果 に 関 しては 臨 床 治 験 が 必 要 であるが これらの 商 品 は 薬
事 法 における 臨 床 治 験 に 適 していない 商 品 であり 困 難 である 少 数 例 の 臨 床 研 究 や 動 物 実 験 における 結 果 をエビデンスとして 機 能 を 表 示 することにより 消 費 者 に 混 乱 のないように 商 品 を 提 供 できるようになる また 既 にこれらの 医 療 用 品 は 安 全 安 心 の 観 点 から アジア 諸 国 での 高 い 評 価 を 得 ているが 現 状 では 安 価 な 海 外 製 と 差 別 化 が 困 難 である 機 能 性 表 示 を 可 能 にすることによ り 海 外 の 安 価 な 商 品 との 差 別 化 を 可 能 にし 輸 出 産 業 としての 発 展 が 期 待 で きる 例 ) 抗 菌 作 用 をもったおむつ: 膀 胱 炎 を 防 ぐことが 期 待 されるが 現 行 では 表 示 は 困 難 介 護 用 ベッド: 体 位 変 換 や 重 力 分 散 により 褥 瘡 を 予 防 することは 可 能 だが 表 示 が 不 可 能 褥 瘡 予 防 用 ベッド あるいは 褥 瘡 になりにくい 介 護 用 ベッド などの 表 示 はできないか?