Microsoft Word - 02_報告書本編.doc

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製造業3. 東北の産業構造 ( 製造業 ) (1) 製造業 1 概況 製造品出荷額等は 16 兆 7,600 億円で前年比 6.2% の増加 平成 26 年の東北地域の製造品出荷額等は 16 兆 7,600 億円で前年比 6.2% と3 年連続の増加となった また 全国に占める割合は5.5% と前年

(Microsoft Word - \214\213\211\312\202\314\212T\220\340.doc)

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Microsoft PowerPoint - ★グラフで見るH30年度版(完成版).

平成 22 年国勢調査産業等基本集計結果 ( 神奈川県の概要 ) 平成 22 年 10 月 1 日現在で実施された 平成 22 年国勢調査 ( 以下 22 年調査 という ) の産業等基本集計結果が平成 24 年 4 月 24 日に総務省統計局から公表されました 産業等基本集計は 人口の労働力状態

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2. 利益剰余金 ( 内部留保 ) 中部の 1 企業当たりの利益剰余金を見ると 製造業 非製造業ともに平成 24 年度以降増加傾向となっており 平成 27 年度は 過去 10 年間で最高額となっている 全国と比較すると 全産業及び製造業は 過去 10 年間全国を上回った状況が続いているものの 非製造

第 2 章 産業社会の変化と勤労者生活

News Release 2018 年 8 月 1 日 香川県内民間企業の 2018 年夏季ボーナス支給見込み アンケート調査結果について 百十四銀行 ( 頭取綾田裕次郎 ) では 香川県内に本社または主工場をもつ民間企業 640 社を対象として 2018 年夏季ボーナスの支給予想について アンケー

宮崎労働局 宮崎労働局発表平成 26 年 8 月 29 日解禁 報道関係者各位 雇用失業情勢 ( 平成 26 年 7 月分 ) Press Release 照会先 宮崎労働局職業安定部 部 長 上村有輝 職業安定課長 森山成人 労働市場情報官 多田真理子 ( 代表電話 )0985(38)8823 平

PowerPoint プレゼンテーション

第 10 表 産業大中分類別, 性別, 常用労働者の1 人平均月間現金給与額 規模 5 人以上 TL 調査産業計 年次及び月次 平成 20 年 300, , ,080 48, , ,954 60, , ,246 32,505 平

○統A 1(1-6).xls

第 10 表 産業大中分類別, 性別, 常用労働者の1 人平均月間現金給与額 規模 5 人以上 TL 調査産業計 年次及び月次 平成 17 年 313, , ,854 50, , ,534 61, , ,321 36,193 平

平成 22 年国勢調査 < 産業等基本集計結果 ( 大阪 平成 24 年 5 月 大阪市計画調整局

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ふくい経済トピックス ( 就業編 ) 共働き率日本一の福井県 平成 2 2 年 1 0 月の国勢調査結果によると 福井県の共働き率は % と全国の % を 1 1 ポイント上回り 今回も福井県が 共働き率日本一 となりました しかし 2 0 年前の平成 2 年の共働き率は

表紙

平成 25 年 3 月 19 日 大阪商工会議所公益社団法人関西経済連合会 第 49 回経営 経済動向調査 結果について 大阪商工会議所と関西経済連合会は 会員企業の景気判断や企業経営の実態について把握するため 四半期ごとに標記調査を共同で実施している 今回は 2 月下旬から 3 月上旬に 1,7

H30情報表紙 (H30年度)

【資料1-1】人口ビジョン編・表紙(案) 省略版

愛媛の工業 ( 速報 ) - 平成 30 年工業統計調査 ( 速報 ) 結果から - 平成 29 年の愛媛県の製造業について ( 従業者 4 人以上の事業所 ) この速報は 平成 30 年 6 月 1 日現在で実施した 平成 30 年工業統計調査 をもとに 愛媛県内の製造事業所 ( 従業者 4 人以

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2. 有期契約労働者を雇用しているか 設問 1 パート アルバイト 契約社員 嘱託 派遣社員などの有期契約労働者を雇用していますか 選択肢 1 雇用している 2 雇用していないが 今後雇用する予定 3 雇用していないが 以前雇用していた 4 雇用しておらず 今後も雇用しない予定 全体

ニュースリリース 中小企業の雇用 賃金に関する調査結果 ( 全国中小企業動向調査 2013 年 月期特別調査 ) 年 4 月 8 日株式会社日本政策金融公庫総合研究所 3 割の企業で正社員は増加 3 社に 1 社で給与水準は上昇 従業員数 2013 年 12 月において


以前 製造業 食料品製造業 畜産食料品製造業

News Release 2018 年 12 月 27 日 香川県内民間企業の 2018 年冬季ボーナス支給見込みアンケート調査結果について 百十四銀行 ( 頭取綾田裕次郎 ) では 香川県内に本社または主工場をもつ民間企業 630 社を対象と して 2018 年冬季ボーナスの支給予想について アン

3-3. 個別分析の結果 (1) 産業活動と純流動量の量的変化の状況 1) 産業業種別出荷量の推移全国貨物純流動調査における年間出荷量は 90 年調査 (89 年実績 : 3,610 百万トン ) から 95 年調査 (94 年実績 :3,556 百万トン ) にかけて バブル経済の崩壊などにより個

資料 7 1 人口動態と子どもの世帯 流山市人口統計資料 (1) 総人口と年少人口の推移流山市の人口は 平成 24 年 4 月 1 日現在 166,924 人で平成 19 年から増加傾向で推移しています 人口増加に伴い 年尐人口 (15 歳未満 ) 及び年尐人口割合も上昇傾向となっています ( 人

[ 調査の実施要領 ] 調査時点 製 造 業 鉱 業 建 設 業 運送業 ( 除水運 ) 水 運 業 倉 庫 業 情 報 通 信 業 ガ ス 供 給 業 不 動 産 業 宿泊 飲食サービス業 卸 売 業 小 売 業 サ ー ビ ス 業 2015 年 3 月中旬 調査対象当公庫 ( 中小企業事業 )

人口 世帯に関する項目 (1) 人口増加率 0.07% 指標の説明 人口増加率 とは ある期間の始めの時点の人口総数に対する 期間中の人口増加数 ( 自然増減 + 社会増減 ) の割合で 人口の変化量を総合的に表す指標として用いられる 指標の算出根拠 基礎データの資料 人口増加率 = 期間中の人口増

1 概 況

2. 中途採用をしたことがあるか 中途採用をしたことがある企業は 全体の 95% で あった 調査対象を 右表の 7 つの業種グループに 分類してそれぞれの傾向を分析すると 建設業 運 輸業 サービス業ではすべての企業が中途採用をし たことがあると回答した その他の業種グループで も 9 割前後の企

波及効果の具体的計算方法 直接効果の推計 1 ( 需要増加額の推計 ) 合計額 ( 単位 : 百万円 ) 開催運営費 10.0 来場者支出額 90.0 飲食費 0.6 交通輸送費 3.0 広報関連経費 1.5 施設 機器レンタル料 1.0 アルバイト人件費 1.6 警備料 2.3 宿泊費

奥尻町人口ビジョン

平成 22 年度エネルギー消費統計結果概要 経済産業省資源エネルギー庁平成 24 年 4 月 エネルギー種別に見ると 最終エネルギー消費総量の 37.5% が燃料 54.8% が電力 7.4% が熱となっています 調査の対象となった非製造業 製造業 ( 石油等消費動態統計対象事業所を除く ) 業務部

我が国中小企業の課題と対応策

⑤資料4~8高卒状況の推移

製造業 食料品製造業 畜産食料品製造業

★H30.1~11

労働力調査(詳細集計)平成24年平均(速報)結果の要約

過去 10 年間の業種別労働災害発生状況 ( 大垣労働基準監督署管内 ) 令和元年 4 月末現在年別 H22 H23 H24 H25 H26 H27 H28 H29 H30 H31 対前年比全産業 % (6

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2013年7月3日

以前 製造業 食料品製造業 畜産食料品製造業

平成24年度エネルギー消費統計結果概要

Microsoft Word - 概要.doc

⑤資料4~8高卒状況の推移(更新)_

3 地域別の業種リストを確認 対象業種の判断は 日本標準産業分類のに基づいて行われます 経営力向上計画の 2 事業分野と事業分野別指針 欄の 事業分野 ( ) が 次ページ以降の7 都府県別の業種リストにおける対象業種 ( ) に該当するかどうかを確認して下さい 経営力向上計画の 事業分野 ( )

(2) 高齢者の福祉 ア 要支援 要介護認定者数の推移 介護保険制度が始まった平成 12 年度と平成 24 年度と比較すると 65 歳以上の第 1 号被保険者のうち 要介護者又は要支援者と認定された人は 平成 12 年度末では約 247 万 1 千人であったのが 平成 24 年度末には約 545 万

29付属統計表(全体)

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( このページは白紙です )

平成27年版高齢社会白書(全体版)

参考文献 経済産業省 (2010) 産業構造ビジョン 2010~ 我々はこれから何で稼ぎ 何で雇用するか~ 男女共同参画会議 少子化と男女共同参画に関する専門調査会 (2005) 少子化と男女共同参画に関する社会環境の国際比較報告書 日本経済研究センター中期予測班 (2015) 第 41 回中期経済

調査結果の概要 1 人口 (1) 本県の人口 平成 30(2018) 年 10 月 1 日現在の本県の総人口は 1,952,926 人 ( 男 973,794 人 女 979,132 人 ) で 平成 29(2017) 年 10 月 1 日現在に比べ9,037 人の減少 ( 男 3,309 人減少

35

PowerPoint プレゼンテーション

労働力調査(詳細集計)平成29年(2017年)平均(速報)結果の概要

将来人口の試算ケース 独自の純社会移動率 = の場合 この資料は 島田市の将来における人口について 以下の 8 ケースで試算を行ったものです 基本的に から まで 5 年ごとの国勢調査による人口をベースとし ています ( 外国人を含む ) 以下の試算は いずれも独自の 純社会移動なし で行っています

平成29年版高齢社会白書(全体版)

1. 自社の業況判断 DI 6 四半期ぶりに大幅下落 1 全体の動向 ( 図 1-1) 現在 (14 年 4-6 月期 ) の業況判断 DI( かなり良い やや良い と回答した企業の割合から かなり悪い やや悪い と回答した企業の割合を引いた値 ) は前回 ( 月期 ) の +19 から 28 ポイ

資料5 汚濁負荷量の状況

産業廃棄物の排出 処理状況について 1. 調査方法 (1) 調査対象 1 調査対象 2 対象業種 3 対象廃棄物 47 都道府県 日本標準産業分類( 平成 19 年 11 月改訂 )/ 総務省 をもとに抽出した産業廃棄物の排出が想定される大分類 18 業種廃棄物の処理及び清掃に関する法律に規定する産

別紙2


マンション棟数密度 ( 東京 23 区比較 ) 千代田区中央区港区新宿区文京区台東区墨田区江東区品川区目黒区大田区世田谷区渋谷区中野区杉並区豊島区北区荒川区板橋区練馬区足立区葛飾区江戸川区

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30付属統計表(全体)

27 経済活動別県内総生産 ( 不動産業 ) 経済活動別県内総生産 ( 運輸 通信業 ) 経済活動別県内総生産 ( 運輸業 ) 経済活動別県内総生産 ( 情報通信業 ) 経済活動別県内総生産 (

untitled

イ 産業構造 ( ア ) 市内総生産 市内総生産は 増減はあるものの概ね横ばいです 産業部門別では第 3 次産業 が 8 割以上を占めています 第 3 次産業は 成長率の推移からみても 市内総生 産の成長に寄与しているといえます 産業 3 部門別生産額 ( 単位 : 億円 ) 第 1 次産業 第 2

県産材の需要拡大の推進について(枠組み)

第 3 節食料消費の動向と食育の推進 表 食料消費支出の対前年実質増減率の推移 平成 17 (2005) 年 18 (2006) 19 (2007) 20 (2008) 21 (2009) 22 (2010) 23 (2011) 24 (2012) 食料

お金をめぐる最近の動き

本章のまとめ 第 4 章当市の人口推移 本章のまとめ 現在までの人口推移は以下のとおりである 1. 人口の減少当市の人口は平成 23 年 7 月 (153,558 人 ) を頂点に減少へ転じた 平成 27 年 1 月 1 日時点の人口は 151,412 人である 2. 人口増減の傾向年齢 3 区分で

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都道府県別有効求人倍率 ( 季節調整値 ) 令和元年 5 月 広島 東京 岡山 福井 岐阜 愛知 富山 石川 香川 大阪 鳥取 群馬 三重 長野 新潟 島根 宮城 愛媛 京都 茨城 山口 熊本 福岡 大分 静岡 徳島 山形 福島 宮崎 秋田 奈良 栃木 和歌山 兵庫 岩手 山梨 千葉 鹿児島 埼玉

28付属統計表(全体)

平成10年7月8日

はじめに 当財団では これまで 212 年と 15 年に 沖縄県の 5 年先までの将来推計人口を推計してきたが その後 5 年毎に公表される国勢調査および都道府県別生命表の 215 年の統計が公表されたことから同統計のほか 人口動態調査や住民基本台帳人口移動報告などの年次統計なども直近のデータに更新

28付属統計表(全体)

参考資料 ( 美祢都市計画区域 ) 目次 1. 区域区分の二次検討 25 23

平成28年版高齢社会白書(概要版)

産業廃棄物の排出及び処理状況等(平成20年度実績)

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2-2 需要予測モデルの全体構造交通需要予測の方法としては,1950 年代より四段階推定法が開発され, 広く実務的に適用されてきた 四段階推定法とは, 以下の4つの手順によって交通需要を予測する方法である 四段階推定法将来人口を出発点に, 1 発生集中交通量 ( 交通が, どこで発生し, どこへ集中

目 次 利用上の注意 調査結果の概要 1 事業所数 1 2 従業者数 1 3 製造品出荷額等 1 統計表 表 -1 産業別事業所数 従業者数表 -1 ( 従業者 4 人以上の事業所 ) 2 表 -2 産業別製造品出荷額等表 -2 ( 従業者 4 人以上の事業所 ) 3 表 -3 事業所数 従業者数

2 業種別排出量産業廃棄物の業種別排出量を図 1-2 及び表 1-1 に示す 調査の結果 電気 ガス 熱供給 水道業 ( 下水道業を含む ) からの排出量が最も多く 約 100,543 千トン ( 全体の 25.7%) 次いで建設業が約 81,845 千トン ( 同 20.9%) 農業 林業が約 8

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平成 25 年 3 月 27 日 国立社会保障 人口問題研究所 ( 厚生労働省所管 ) から 日本の地域別将来推計 人口 ( 平成 25 年 3 月推計 ) が公表されました これに基づく石川県関係分の概要は次のとおりです 目次 1 石川県の将来推計人口 1 2 県内市町 地域の将来推計人口 5 3

製造業 ページ 303 調査対象数 1,695 調査対象数 1,541 調査対象数 971 調査対象数 464 総資本経常利益率 (%) 自己資本経常利益率 (%)

第 70 回経営 経済動向調査 公益社団法人関西経済連合会 大阪商工会議所 < 目次 > 1. 国内景気 2 2. 自社業況総合判断 3 3. 自社業況個別判断 4 4. 現在の製 商品およびサービスの販売価格について 8 参考 (BSI 値の推移 ) 11 参考 ( 国内景気判断と自社業況判断の推

障害者雇用率発表資料

Transcription:

Ⅱ 延岡都市圏域 第 1 章現状 1-1 地理的条件 (1) 地形等延岡圏域は 東西 南北とも約 60km 面積 3,184k m2の拡がりをもつ この面積は 佐賀県の 2,440k m2の1.3 倍である 圏域では 延岡市 ~ 門川町 ~ 日向市に到る日向灘沿岸地域に平野部が形成され 西部は起伏が大きい山地部となっている また 沿岸部についても尾根筋が海岸部まで達し 平地部を分断している このため道路交通はこの地形条件に制約され 圏域内の円滑な交通が阻害されている また 総面積は県の 41.2% を占めるが 林野や水面を除く可住地面積は県全体の 20.1% と少ないことも土地利用の制約条件となっている 表延岡圏域の規模可住地可住地総人口総面積面積面積率万人 km2 km2 % 延岡圏域 25.5 3,184 369 11.6 宮崎県 115.3 7,735 1,835 23.7 県に占める割合 (%) 22.1 41.2 20.1 13

(2) 土地利用 交通地形条件の制約から 本圏域の土地利用は大半を森林が占め まとまった市街地は延岡市 日向市及び門川町の沿岸部に形成されているだけである その他は小規模な市街地が点在する また 平坦地が少ないことを反映して農用地が極めて少ないことが大きな特徴である 延岡市と各市町村間の時間距離をみると 椎葉村が 2 時間以上圏 諸塚村が 1 時間 30 分以上圏となっている これは日向市やその他の都市へのアクセスにおいても大差ない所要時間と考えられること また 五ヶ瀬町や高千穂町のように熊本県側へのアクセスも厳しい状況にあることから 様々な生活サービス水準の確保の為の交通ネットワーク整備は大きな課題である なお 高千穂町 五ヶ瀬町 美郷町についても 1 時間以上圏となっており 上記と同様の意味で基盤整備や公共交通ネットワーク整備の必要性が高い 延岡市からの時間距離 14

1-2 人口条件 (1) 人口の現況と推移平成 17 年の本圏域人口は 25.5 万人で 宮崎県の 22.1% を占める 人口の推移は平成 7 年からの 10 ヵ年に 8 千人 3.0% 減少した これは県の減少率 1.5% の倍の減少率である また県では昭和 60 年から平成 7 年までは横ばいであったが この間も本圏域では 7.7% の減少を示しており 人口活力が県内でも小さくなっていく傾向が認められる ブロック別にみると 東臼杵北部 (= 延岡市 ) は 13.5 万人規模を擁するが 平成 7 年から 17 年の 10 年間に 7 千人 4.6% 減少した 東臼杵南部は人口 9.5 万人でこの 10 ヵ年に 3 千人 3.4% が減少した 西臼杵の人口は 2.5 万人で この 10 ヵ年に 3 千人 12.0% が減少した 市町村別では 日向市が 5.8 万人規模で延岡市に次ぐ規模を有し 地域的にも東臼杵南部の中心都市の役割を担っている一方 諸塚村 椎葉村 五ヶ瀬町は人口規模が 5 千人に満たない小規模な自治体となっている また推移では 門川町がやや増加した以外は全ての市町村で減少し 入郷地区や日之影町では 15% 以上が減少した 圏域全体を見ると海岸部自治体は人口規模が大きく 減少傾向が緩やかであるのに比べ 山間部では人口規模が小さく 減少が著しいことが特徴となっている 表 ブロック別人口の推移 総人口 ( 万人 ) 10ヵ年増減数 ( 万人 ) 10ヵ年増減率 (%) S60 H2 H7 H12 H17 S60 H7 H7 H17 S60 H7 H7 H17 東臼杵北部 15.4 14.7 14.2 13.9 13.5-1.2-0.7-7.9-4.6 東臼杵南部 10.3 10.0 9.9 9.7 9.5-0.4-0.3-4.0-3.4 西臼杵 3.2 3.0 2.82.6 2.5-0.4-0.3-13.5-12.0 延岡圏域 28.9 27.7 26.8 26.3 25.5-2.1-1.3-7.1-5.0 宮崎県 117.6 116.9 117.6 117.0 115.3 0.0-2.3 0.0-1.9 資料 : 国勢調査 表市町村別人口の推移 人口実数 ( 人 ) H7 H17 H7 H17 増減数増減率 ( 人 ) (%) 東臼杵北部 141,751 135,182-6,569-4.6 日向市 58,802 58,666-136 -0.2 門川町 19,155 19,207 52 0.3 諸塚村 2,687 2,119-568 -21.1 椎葉村 4,1603,478-682 -16.4 美郷町 13,79011,763-2,027-14.7 東臼杵南部 98,594 95,233-3,361-3.4 高千穂町 16,78014,778-2,002-11.9 日之影町 5,928 5,031-897 -15.1 五ヶ瀬町 5,265 4,812-453 -8.6 西臼杵 27,973 24,621-3,352-12.0 延岡圏域 268,318 255,036-13,282-5.0 H7 H17 市町村別人口増減率 15

(2) 年齢構成本圏域の年齢階層別の人口構成は 幼年人口 (15 歳未満 ) 率 14.8% 生産年齢人口 (15 歳 ~64 歳 ) 率 59.6% 高齢人口(65 歳以上 ) 率 25.6% となっており 県の平均に近いものの 生産年齢人口率がやや少なく 反対に高齢人口率がやや高くなっている ブロック別に見ると 東臼杵北部と東臼杵南部はほぼ県平均に近い傾向を示すのに対して 西臼杵では幼年人口率や生産年齢人口率が低く これに対して高齢人口率が 33.7% と県平均を 10ポイント以上上回っている 市町村別高齢化率の動向を見ると 平成 17 年において高齢化率が最も高いのは美郷町の 40.5% このほか諸塚村 椎葉村 日之影町で 35% を上回る高齢化率を示し 高千穂町 五ヶ瀬町で 30% を越えるなど 山間部における高齢化の進行が顕著である また 諸塚村 椎葉村 美郷町では平成 7 年からの 10 ヵ年に 10 ポイントを越える高齢化率の上昇となっており 昭和 60 年には全ての市町村で 10% 台であったこととあわせ考えると そのスピードがあまりに急速であることを指摘できる ブロック別年齢構成 (H17) 0% 20% 40% 60% 80% 100% 東臼杵北部東臼杵南部西臼杵延岡圏域宮崎県 14.7 15.2 13.6 14.8 14.7 60.5 60.1 52.7 59.6 61.8 24.8 24.6 33.7 25.6 23.5 15 歳未満 15~64 歳 65 歳以上 表高齢化率の推移 (%) S60 H7 H17 H7 H17 割合の変動 東臼杵北部 11.0 17.4 24.8 7.4 日向市 9.7 14.9 21.1 6.2 門川町 12.2 17.7 23.8 6.1 諸塚村 16.5 24.6 35.3 10.6 椎葉村 15.0 23.7 35.7 12.1 美郷町 18.6 29.7 40.5 10.8 東臼杵南部 12.0 18.0 24.6 6.6 高千穂町 14.6 24.2 32.7 8.5 日之影町 17.8 28.8 38.0 9.2 五ヶ瀬町 17.0 25.4 32.1 6.8 西臼杵 15.8 25.4 33.7 8.3 延岡圏域 11.918.4 25.6 7.1 宮崎県 12.0 17.4 23.5 6.1 高齢化率 (H17) 16

(3) 人口構造の内訳本圏域における人口の減少傾向や高齢化傾向について その内部構造を見る 次のグラフは 平成 12 年と17 年の国勢調査結果及び社人研による封鎖人口を用いて 年齢階層別の社会移動率を表示したものである これによると延岡圏域は 10~14 歳 15~19 歳及び 15~19 歳 20~24 歳の階層で社会移動による大きな減少が見られるが 20~24 歳 25~29 歳では増加に転じている また 30~34 歳 45~49 歳の階層でわずかではあるがマイナスとなっている この傾向が示す意味は次のように考えられる 1 高校卒業後の就職や進学で圏域外に転出するものが多い 2 大学卒業後はUターンによりプラスに転じるが 10~14 歳 20~24 歳の転出分を埋める水準には開きが大きい 3 青壮年である 30~49 歳が定住できずに転出する 4 県の平均と比較すると相似したパターンではあるが 延岡圏域がより強い傾向となって現れている以上の傾向を踏まえると 本圏域にあっては大学卒業後のUターン層を増やすこと 及び一度 Uターンしたものが定着できるような環境を整備することが必要と考えられる (%) 20.0 15.0 10.0 5.0 0.0-5.0-10.0-15.0-20.0-25.0-30.0-35.0 年齢階層別社会移動率 (H12~H17) 延岡圏域宮崎県 出生数 ~ 0-4 0-4~ 5-9 5-9~10-14 10-14~15-19 15-19~20-24 20-24~25-29 25-29~30-34 30-34~35-39 35-39~40-44 40-44~45-49 45-49~50-54 50-54~55-59 55-59~60-64 60-64~65-69 65-69~70-74 70-74~75-79 75-79~80-84 80-84~85 以上 表進路別高校卒業者の状況 (H20) ( 人,%) 県内 県外 計 卒進 学 者 3,655 3,68 7 7,342 業就 職 者 2,574 1,6484,222 者 合計計 6,229 5,335 11,564 割進 学 者 31.6 31.9 63.5 合就 職 者 22.3 14.3 36.5 合計計 53.9 46.1 100.0 進学者には専修学校等を含み 県内進学でカウント 就職者にはその他を含み 県内にカウント 資料 : 学校基本調査より作成 左の表は宮崎全県のデータ 高卒者のほぼ半数が県外に就職 進学 3 分の2が進学 うち半数が県外へ進学 17

(4) 将来人口の予測 現在の人口推移のパターンがこのまま推移したと仮定して コーホート法による人口推計を行なった コーホート法による人口推計方法 旧市町村単位に算定 生残率 ( 年齢階層別 男女別 ) 出生率は社人研の宮崎県設定値(H19 推計 ) を平成 47 年まで用いる 社会移動率 ( 年齢階層別 男女別 ) は社人研の市町村別封鎖人口推計値 (H15) による H17 推計人口と H17 国勢調査人口を照合し その差を社会移動率として設定 社会移動率は H17 H22 上記設定値を用い H22 以降については上記の 70% とした これによると 圏域全体では平成 17 年の 25.5 万人から平成 37 年は 4.6 万人 (17.9%) が減少して 20.9 万人となると計算された ブロック別では減少数が最も多いのは東臼杵北部の 2.3 万人であるが 割合で見ると西臼杵で 31.2% 減少するという結果となった また 年齢構成別では高齢化率が平成 17 年の 23.8% から平成 37 年には 38.7% と 40% 近い値となる 反対に生産年齢人口は 50.6% とほぼ半分の水準まで低下する 特に西臼杵では高齢化率が 47.3% 生産年齢人口率が 44.2% と 逆転する結果となった 表コーホートによる将来人口の推計 推計人口 ( 万人 ) H17からの増減 ( 万人 ) H17からの増減率 (%) H17 H27 H37 平成 27 年平成 37 年平成 27 年平成 37 年 東臼杵北部 13.5 12.5 11.2-1.1-2.3-7.8-17.3 東臼杵南部 9.5 8.9 8.1-0.6-1.5-6.3-15.2 西臼杵 2.5 2.1 1.7-0.4-0.8-15.8-31.2 延岡圏域 25.5 23.5 20.9-2.0-4.6-8.0-17.9 宮崎県 123.0 117.0 108.5-6.0-14.5-4.8-11.8 * 宮崎県 には曽於志布志を含む 100% 東臼杵北 100% 東臼杵南 100% 西臼杵 100% 延岡圏域 80% 24.8 32.0 37.4 80% 24.6 31.9 38.8 80% 33.7 39.2 47.3 80% 25.6 32.6 38.7 60% 60% 60% 60% 40% 20% 60.5 55.3 51.4 40% 20% 60.2 55.6 50.9 40% 20% 52.7 50.2 44.2 40% 20% 59.6 55.0 50.6 0% 14.7 12.6 11.3 H17 H27 H37 0% 15.2 12.5 10.3 H17 H27 H37 0% 13.6 10.6 8.5 H17 H27 H37 0% 14.8 12.4 10.7 H17 H27 H37 0-14 歳 15-64 歳 65 歳以上 18

なお 年齢階層を細区分 (0-14 歳 15-39 歳 40-64 歳 65-74 歳 75 歳以上 ) した結果では 0 歳から 64 歳までは減少を続け 平成 37 年には概ね平成 17 年の 60~ 70% まで減少するのに対して 65-74 歳は横ばい ( 平成 47 年には 7 割近くまで急減 ) 75 歳以上は増加を続け 平成 37 年には平成 17 年の 1.5 倍に達し その後も増加すると見込まれる 年齢階層別人口の推移 ( 指数 H17=100) 180 160 140 120 100 80 60 40 20 0 H17 H27 H37 H47 0-14 歳 15-39 歳 40-64 歳 65-74 歳 75 歳以上 19

(5) 世帯の状況と推計本圏域の平成 17 年総世帯数は 95.6 千世帯で 平成 7 年から 4.2 千世帯増加した ブロックでは 東臼杵北部 南部とも増加したが 西臼杵では減少に転じている 世帯規模は 2.66 人世帯で 県平均の 2.55 人 / 世帯を上回っている 特に西臼杵では 3.06 人 / 世帯で 3 人 / 世帯を越えている 高齢者世帯の状況を見ると 一般世帯の 22.5% が高齢夫婦又は高齢単身世帯となっており 世帯においても高齢化が進行している結果となっている 前項で推計した将来人口を世帯規模の将来推計で除した値として将来世帯数を求めると これまで増加してきた世帯数が 平成 17 年をピークに減少に転じ 平成 37 年までに約 6 千世帯の減少が見込まれる 世帯数の減少は住宅の空家化に直接つながることに加え 二次的には新築住宅の減少 コミュニティの衰退 ひいては集落の空洞化などの恐れがある 表世帯数の推移と推計 ( 千世帯 ) 実績世帯数 推計世帯数 H17からの増減数 H7 H12 H17 H27 H37 ~H27 ~H37 東臼杵北部 49.7 51.4 52.3 51.8 49.1-0.4-3.2 東臼杵南部 33.3 34.7 35.3 35.6 34.1 0.3-1.2 西臼杵 8.4 8.3 8.1 7.3 6.4-0.7-1.7 延岡圏域 91.4 94.4 95.6 94.8 89.5-0.8-6.1 総数宮崎県 453.3 471.5 482.5 490.0 476.9 7.5-5.6 表 世帯の状況 (H17) 世帯数 世帯規模 高齢夫婦世帯率 高齢単身世帯率 世帯 人 / 世帯 % % % 東臼杵北部 52,274 2.58 12.0 10.7 22.7 東臼杵南部 35,279 2.69 11.8 9.8 21.6 西臼杵 8,0523.06 13.0 11.9 24.9 延岡圏域 95,605 2.66 12.0 10.4 22.5 宮崎県総計 482,508 2.55 12.6 11.0 23.6 * 宮崎県 には曽於志布志を含む 計 世帯数の将来推計 ブロック単位で人口の推計結果に 世帯規模の推計値で除して世帯数を算定 世帯規模の推計は H7,H12 H17 の実績値に基づき 下限値を 2.0 人 / 世帯とする指数関数に回帰計算を行なって算定する ( 世帯規模は減少しているがその減少幅は緩やかになっており これに適合する曲線式は指数関数 ) 高齢世帯率 (H17) 高齢世帯率 = 高齢夫婦世帯 + 高齢単身世帯 20

1-3 産業等 (1) 就業構造 労働力人口は 127 千人で総人口の半数である また 就業者数は 119 千人で 総人口の 46.5% となっている 失業率は 6.7% で県平均をやや上回っている 就業構成は 第二次産業が 29.5% とほぼ 3 割を占め 県平均の 23% と比較すると 本圏域に第二次産業の集積が高いことが表れている また 就業人口と従業人口はほぼ同数で流出流入は均衡している ブロック別では東臼杵北部で労働力率 就業率とも平均を下回っており また失業率が高くなっている 産業別就業人口は第二次産業が 30.7% に達していること 第一次産業が 6.6% と少ないことが特徴である 東臼杵南部では労働力率 就業率とも県の平均にほぼ相似している 就業構成では東臼杵北部と同様第二次産業が 30% を越えているが 当ブロックでは第一次産業が 11.2% ( 美郷町 32.4% 諸塚村 37.4% 椎葉村 29.9%) となっており 農林業就業者が多くなっている 西臼杵については 労働力率 就業率ともに 50% を越え また失業率も低水準にある これは人口構造特性と重ねて考えると高齢者や女性の就業が値を引き上げていると考えられる また就業構成は 第一次産業が 31.5% に達していることが特徴となっている なお 就業者と従業者の比は 東臼杵北部で 1.0 を越え流入者が多いことを示しているが 東臼杵南部 西臼杵が 0.98 0.99 であることから 従業による人の動きは少ないと考えられる 表 H17 就業構造 ( 千人,%) 延岡圏域東臼杵北東臼杵南西臼杵圏域計 3 宮崎県圏域計 総人口 a 135 95 25 255 1,230 労働力人口 b 66 49 13 127 629 労働力率 b/a 48.5 51.1 52.7 49.9 51.2 就業者数 d 61 46 13 119 591 就業率 d/a 44.8 47.8 51.0 46.5 48.0 完全失業者数 e 5 3 0 9 38 失業率 e/b 7.6 6.5 3.4 6.7 6.1 就第 1 次産業 g 4 5 4 13 80 業第 2 次産業 h 18 14 3 35 135 人第 3 次産業 i 38 26 6 70 371 口合計 j 60 45 13 118 586 同第 1 次産業 g/j 6.6 11.2 31.5 11.0 13.7 割第 2 次産業 h/j 30.7 30.3 21.3 29.5 23.0 合第 3 次産業 i/j 62.7 58.4 47.1 59.4 63.3 従業人口 n 62 44 12 118 590 就従比 n/d 1.02 0.98 0.99 1.00 1.01 従業人口 : 従業地における就業者人口 資料 : 国勢調査 * 宮崎県 には曽於志布志を含む 21

(2) 産業構造 1 総生産額本圏域の総生産額は 6,833 億円でこれは県合計の 20.8% を占める また 人口一人当たりの生産額は 2,679 千円で県の平均とほぼ同水準である 人口一人当たり生産額を産業別に算定し これを県の平均を基準に比較すると 本圏域では 建設業と製造業の水準が高いこと 第一次産業の平均との開きが大きいことが特徴である ブロック別では 東臼杵北部で製造業の水準が高く 東臼杵南部 西臼杵では建設業の水準が高くなっている また 東臼杵北部では第一次産業の水準値が 0.34 と極めて低い値となっている 第三次産業については県の平均を上回る業種は無く 特に卸小売業の水準が低い傾向にある 表 総人口一人当たり市町村総生産額の県平均に対する水準値 (H17) 一人当たり生産額 _ 対県水準値県に占め人口当り総生産額る割合総生産額 ( 億円 ) 総生産第一次鉱業 卸売 サ-ビその他製造業 (%) ( 千円 ) 額産業建設業小売業ス業三次 東臼杵北部 3,812 11.6 2,820 1.05 0.34 0.89 1.95 0.81 0.99 0.98 東臼杵南部 2,406 7.3 2,527 0.95 0.78 1.53 0.98 0.73 0.85 0.94 西臼杵 616 1.9 2,500 0.94 1.04 1.91 1.40 0.55 0.70 0.72 延岡圏域 6,833 20.8 2,679 1.00 0.57 1.22 1.53 0.75 0.91 0.94 宮崎県 32,889 100.0 2,674 1.00 1.00 1.00 1.00 1.00 1.00 1.00 * 宮崎県 には曽於志布志を含む 資料 : 市町村総生産額より作成 人口一人当たり農業産出額 (H17) 人口一人当たり製造品出荷額 (H17) 人口一人当たり小売販売額 (H19) 22

2 産業別の状況 ( 農業 ) 本圏域の平成 18 年の農業産出額は 326 億円で 県全体の 8.6% を占めるに過ぎない 品目別にみると 畜産が 226 億円で全体の約 70% を占めが 県全体に対するシェアは 10.1% である 畜産以外では米 野菜と続くが 県全体に占める割合は 米 14.7% 野菜 3.8% である 以上から 本圏域では農業生産規模が小さく また特産物についても統計数字に反映されるような規模に達していないことを示している 表農業産出額 (H18) 単位 : 億円 % 合計耕種畜産その他米野菜果実その他東臼杵北 55 24 12 7 1 4 30 1 東臼杵南 192 42 16 11 7 9 150 1 西臼杵 78 32 11 9 3 10 46 0 延岡圏域 326 99 38 28 11 22 226 2 割合 100.0 30.3 11.7 8.5 3.3 6.8 69.3 0.5 対県シェア 8.6 6.5 14.7 3.8 9.0 12.4 10.1 3.7 * 宮崎県 には曽於志布志を含む資料 : 生産農業所得統計 ( 製造業 ) 本圏域の産業のひとつの特徴となって表製造品出荷額 ( 億円,%) いる延岡市 (= 東臼杵北部 ) の製造業に都城市延岡市出荷額割合出荷額割合ついて平成 18 年の状況をみると まず 製造業計 2,924 100.0 2,905 100.0 出荷額が都城市と逆転したことがあげら食料品 747 25.5 138 4.8 飲料たばこ 359 12.3 8 0.3 れる 出荷額の内訳では 延岡市の場合 繊維工業 22 0.7 102 3.5 化学工業が 42% を占め これに次ぐのは衣服 その他 143 4.9 7 0.2 木材 木製品 152 5.2 34 1.2 一般機械器具の 5.3% 精密機械器具の家具装備品 18 0.6 10 0.3 5.2% である パルプ紙 X 18 0.6 印刷関連業 16 0.5 12 0.4 また 食料品や飲料たばこ 木材 木製化学工業 0 0.0 1,220 42.0 石油石炭製品 X X 品など地方の資源をいかした製造業が未プラスチック製品 31 1.0 155 5.4 発達である ゴム製品 X 0 0.0 窯業 土石 83 2.8 26 0.9 いわゆる企業城下町という産業構成の鉄鋼業 27 0.9 9 0.3 場合 その業種の好不況に全体が大きく非鉄金属 0 0.0 X 金属製品 72 2.4 133 4.6 左右されることは現在の自動車産業や電一般機械器具 106 3.6 155 5.3 気機械の経済状況からみても明らかであ電気機械器具 44 1.5 18 0.6 情報通信機械器具 X 0 0.0 り 今後は多様な業種を育成していくこ電子部品デバイス 89 3.0 X とが求められている 輸送用機械器具 9 0.3 0 0.0 精密機械器具 X 151 5.2 その他 100 3.4 6 0.2 資料 : 工業統計 23

( 商業 ) 本圏域の平成 19 年商品販売額は 3,939 億円で県全体の 14.7% を占める 卸売業の対県シェアは 11.9% 小売業の対県シェアは 18.2% となっており 卸売業が低水準にある 卸小売比は 卸売販売額 小売販売額で求められる値で 地域の流通の中心機能を表わす指標であり 値が大きいほど中心性が高いと推定するが 最も高いのは東臼杵北部の0.97 である ( 宮崎市は 2.10) 人口当り小売販売額は 東臼杵南部が最も高く 95 万円 / 人である この値に基づいて県平均との比を小売販売額水準として算定すると 本圏域では県の水準を超える ( 値が 1.0 以上 ) ブロックはなく 最も高いのは東臼杵南部の 0.96 である これらの傾向から 本圏域では流通部門を宮崎市に依存する傾向が見られること 小売販売額水準が相対的に低く これは個々の消費支出が少ないこと 及び 消費する場合にブロック外 圏域外に流出する傾向を推定することができる 特に 拠点都市である延岡市で小売販売額水準が 0.87 という値にとどまっているのは 周辺から購買人口を吸引できていないことを示すものであり 拠点性の弱さの一つの要因と考えられる 表商業の状況 (H19) 商品販売額 人口当り小売販売額 合計卸売業小売業卸小売比億円億円億円万円 小売販売額水準 東臼杵北 2,290 1,130 1,160 0.97 86 0.87 東臼杵南 1,427 545 882 0.62 95 0.96 西臼杵 223 68 1540. 4 79 0.80 延岡圏域 3,939 1,743 2,197 0.79 89 0.89 対県シェア 14.7% 11.9% 18.2% 資料 : 商業統計 人口一人当たり小売販売額 (H19) 24

(3) 将来推計将来人口推計結果に基づき 下記に示す方法を用いて労働力状態 産業別就業別人口 総生産額の推計を行なう なお この推計は現在のパターンが将来も変わらないという前提に基づくひとつのシミュレーションである 労働力状態の将来推計 H17 国勢調査に基づき 15~39 歳 40~64 歳 65~74 歳 75 歳以上のブロック別階層別に各階層の割合を求め この割合を将来推計人口 ( 年齢層別 ) に乗じて算定就業人口の将来推計 就業人口総数は労働力状態の将来推計段階で算定 これを 15~64 歳 65 歳以上にブロック別に集計 産業別就業人口は H17 国勢調査の年齢層別産業別人口構成比 ( ブロック別 ) を求め これに上記の将来の年齢階層別就業人口を乗じて算定総生産額の将来推計 ブロック別に平成 17 年の産業別就業人口一人当り総生産額を算定し これにブロック別就業人口の将来推計値を乗じて 将来の生産額を産業別に推計する 1 労働力状態 労働力人口 ( 就業者 + 完全失業者 ) は 平成 17 年の 127 千人から平成 37 年には 33 千人減って 95 千人になると見込まれる また就業者数も 119 千人 (H17) から 88 千人 (H37) へ30 千人減少するのに対して 非労働力人口は人口の高齢化等から平成 37 年までに 4 千人の増加が見込まれる 就業率は平成 17 年の 46.5% から平成 37 年には 42.2% まで低下するのに対して 非労働力人口は平成 17 年の 34.7% から平成 37 年には 44.1% まで上昇し 就業率を上回ることになる 特に 東臼杵北部では平成 37 年に就業率 40.2% 非労働力率 45.3% とより厳しい値が見込まれる なお 仮に現在の就業率 46.5% を維持するとすれば 4.3 ポイントに相当する 8 千人分の雇用が必要となる ( 新たにというよりも減少を食い止める ) 表 労働力の将来推計 労働力総数 ( 千人 ) 就業者総数 ( 千人 ) 非労働力 ( 千人 ) H17 H37の増減 ( 千人 ) H17 H27 H37 H17 H27 H37 H17 H27 H37 労働力就業者非労働力 東臼杵北部 66 57 49 61 53 45 49 52 51-17 -16 2 東臼杵南部 49 44 38 46 41 35 31 34 35-11 -10 3 西臼杵 13 11 8 13 10 8 8 8 7-5 -4-1 延岡圏域 127 112 95 119 104 88 88 93 92-33 -30 4 宮崎県 629 583 514 591 548 484 406 437 445-115 -107 40 労働力率 (%) 就業率 (%) 非労働力率 (%) H17 H37の増減 ( ポイント ) H17 H27 H37 H17 H27 H37 H17 H27 H37 労働力就業者非労働力 東臼杵北部 48.5 45.9 43.4 44.8 42.5 40.2 36.1 41.4 45.3-5.0-4.6 9.2 東臼杵南部 51.1 49.3 46.7 47.8 46.2 43.8 33.038.1 42.9-4.4-4.0 10.0 西臼杵 52.7 51.6 49.3 51.049.9 47.8 33.6 37.8 42.1-3.4-3.2 8.5 延岡圏域 49.9 47.7 45.2 46.5 44.5 42.2 34.7 39.9 44.1-4.7-4.3 9.5 宮崎県 51.2 49.8 47.4 48.046.8 44.6 33.037.3 41.1-3.8-3.4 8.1 労働力率 就業率 非労働力率はいずれも総人口に対する割合 * 宮崎県 には曽於志布志を含む 25

2 就業人口本圏域の就業人口の内訳は 第一次産業の割合が平成 17 年の 11.0% から平成 37 年には 13.1% に上昇 第二次産業は 29.4% から 28.4% に縮小 第三次産業についても 59.7% から 58.5% に縮小すると見込まれる これは推計方法が 年齢構成別の産業別就業者比率の現在値を用いたためであり 高齢者の就業が多い第一次産業は高齢化の進行に伴い拡大するのに対して 相対的に若い階層の就業が多い第二次 第三次産業について縮小という結果となったものである 今後 高齢化の更なる進行に対しては 高齢者の就業機会を拡大することが必要であるが 加えて若い階層が働く場所を確保していくことが人口活力維持等のために必要である 3 総生産額 表 就業人口の将来推計 就業人口合計 産業別割合 (%) 第一次産業第二次産業第三次産業 H17 60,562 6.6 30.4 63.0 東臼杵北部 H27 52,954 7.3 30.0 62.7 H37 44,955 7.8 29.7 62.5 H17 45,522 11.2 30.2 58.7 東臼杵南部 H27 41,197 12.4 29.6 57.9 H37 35,358 13.7 29.1 57.2 H17 12,549 31.5 21.3 47.2 西臼杵 H27 10,333 32.6 20.9 46.5 H37 8,094 36.1 19.7 44.2 H17 118,633 11.0 29.4 59.7 延岡圏域 H27 104,485 12.0 28.9 59.1 H37 88,407 13.1 28.4 58.5 H17 590,994 13.6 22.8 63.6 宮崎県 H27 547,720 14.7 22.4 62.8 H37 483,942 15.8 22.1 62.1 * 宮崎県 には曽於志布志を含む 総生産額は就業人口の推計値に現在の一人当たり生産額を乗じて求めたものである 生産額全体では平成 17 年の 6,833 億円から平成 37 年には 5,013 億円と 1,820 億円の減少となり 平成 17 年の 4 分の 3 の水準まで低下が見込まれる 産業別では 第一次産業の落ち込みは 12% であるのに対して 第二次産業 第三次産業ともに 28% 27% の低下である したがって 今後雇用の場を確保し 生産も大きく減少することを防いでいくためには 第二次産業 第三次産業の定着に重点を置く必要がある 表産業別総生産額の将来推計 ( 億円 ) 総生産額 ( 億円 ) H17に対する割合 (%) H17 H27 H37 H27 H37 延岡合計 6,833 5,971 5,013 87.4 73.4 圏域第一次産業 266 257 236 96.4 88.7 第二次産業 2,453 2,126 1,769 86.7 72.1 第三次産業 4,114 3,589 3,007 87.2 73.1 宮崎県 32,889 30,287 26,583 92.1 80.8 * 宮崎県 には曽於志布志を含む 26