1. 小 売 価 格 動 向 および 酒 造 メーカーの 収 益 環 境 (1) 小 売 価 格 動 向 1 酒 類 別 にみた 小 売 価 格 の 推 移 2 年 度 以 降 における 各 酒 類 の 小 売 価 格 の 推 移 を 消 費 者 物 価 指 数 を 用 いて みると 全 体 として

Similar documents
<4D F736F F D E598BC68A8897CD82CC8DC490B68B7982D18E598BC68A8893AE82CC8A C98AD682B782E993C195CA915B C98AEE82C382AD936F985E96C68B9690C582CC93C197E1915B927582CC898492B75F8E96914F955D89BF8F915F2E646F6

小 売 電 気 の 登 録 数 の 推 移 昨 年 8 月 の 前 登 録 申 請 の 受 付 開 始 以 降 小 売 電 気 の 登 録 申 請 は 着 実 に 増 加 しており これまでに310 件 を 登 録 (6 月 30 日 時 点 ) 本 年 4 月 の 全 面 自 由 化 以 降 申

I. 調 査 結 果 概 況 景 気 判 断 ( 現 状 判 断 DI)は 横 ばい 仕 入 原 価 DI の 上 昇 も 客 単 価 DI が 上 昇 を 示 す 9 月 スーパーマーケット 中 核 店 舗 における 景 気 判 断 48.2 とほぼ 横 ばいとなった 経 営 動 向 調 査 によ

検 討 検 討 の 進 め 方 検 討 状 況 簡 易 収 支 の 世 帯 からサンプリング 世 帯 名 作 成 事 務 の 廃 止 4 5 必 要 な 世 帯 数 の 確 保 が 可 能 か 簡 易 収 支 を 実 施 している 民 間 事 業 者 との 連 絡 等 に 伴 う 事 務 の 複 雑



PowerPoint プレゼンテーション

< DB8CAF97BF97A6955C2E786C73>

( 独 ) 酒 類 総 合 研 究 所 の 概 要 (1) 設 立 平 成 13 年 4 月 1 日 ( 明 治 37 年 に 大 蔵 省 醸 造 試 験 所 として 創 設 ) (2) 主 事 務 所 広 島 県 東 広 島 市 国 の 行 政 機 関 等 の 移 転 について ( 昭 和 63

入 札 参 加 者 は 入 札 の 執 行 完 了 に 至 るまではいつでも 入 札 を 辞 退 することができ これを 理 由 として 以 降 の 指 名 等 において 不 利 益 な 取 扱 いを 受 けることはない 12 入 札 保 証 金 免 除 13 契 約 保 証 金 免 除 14 入

<819A955D89BF92B28F BC690ED97AA8EBA81418FA48BC682CC8A8890AB89BB816A32322E786C7378>

定款  変更

説 明 内 容 料 金 の 算 定 期 間 と 請 求 の 単 位 について 分 散 検 針 制 日 程 等 別 料 金 料 金 の 算 定 期 間 と 支 払 義 務 発 生 日 日 程 等 別 料 金 の 請 求 スケジュール 料 金 のお 支 払 い 方 法 その 他 各 種 料 金 支 払

1_ 報告書品目円グラフ 文書 (修復済み)


<4D F736F F D F8D828D5A939982CC8EF68BC697BF96B38F9E89BB82CC8A6791E52E646F63>

<4D F736F F F696E74202D2082C882E982D982C DD8ED88EE688F882CC82B582AD82DD C668DDA9770>

< F2D819A8B638E968E9197BF82528E968BC68C7689E68F C>

3 独 占 禁 止 法 違 反 事 件 の 概 要 (1) 価 格 カルテル 山 形 県 の 庄 内 地 区 に 所 在 する5 農 協 が, 特 定 主 食 用 米 の 販 売 手 数 料 について, 平 成 23 年 1 月 13 日 に 山 形 県 酒 田 市 所 在 の 全 国 農 業 協

タイトル

Microsoft Word - 目次.doc

市況トレンド

<4D F736F F D2095BD90AC E937890C590A789FC90B382CC8EE582C893E09765>

No.7 アメリカ 合 衆 国 小 規 模 事 例 (そ4) 助 金 も 財 源 になっている しかし 小 規 模 事 業 体 では 連 邦 政 府 から 基 金 はもちろん 市 から 補 助 金 もまったくない が 実 状 である すなわち 給 人 口 が25 人 から100 人 規 模 小 規

<4D F736F F F696E74202D208CE38AFA8D8297EE8ED288E397C390A CC8A AE98EBA8DEC90AC816A2E707074>

は 固 定 流 動 及 び 繰 延 に 区 分 することとし 減 価 償 却 を 行 うべき 固 定 の 取 得 又 は 改 良 に 充 てるための 補 助 金 等 の 交 付 を 受 けた 場 合 にお いては その 交 付 を 受 けた 金 額 に 相 当 する 額 を 長 期 前 受 金 とし

39_1

個人住民税徴収対策会議

続 に 基 づく 一 般 競 争 ( 指 名 競 争 ) 参 加 資 格 の 再 認 定 を 受 けていること ) c) 会 社 更 生 法 に 基 づき 更 生 手 続 開 始 の 申 立 てがなされている 者 又 は 民 事 再 生 法 に 基 づき 再 生 手 続 開 始 の 申 立 てがなさ

Microsoft PowerPoint - 報告書(概要).ppt

1 予 算 の 姿 ( 平 成 25 当 初 予 算 ) 長 野 県 財 政 の 状 況 H 現 在 長 野 県 の 予 算 を 歳 入 面 から 見 ると 自 主 財 源 の 根 幹 である 県 税 が 全 体 の5 分 の1 程 度 しかなく 地 方 交 付 税 や 国 庫 支

国 家 税 務 総 局 による 輸 出 貨 物 還 付 ( 免 ) 税 に 関 する 若 干 問 題 の 通 知 国 税 発 [2006]102 号 2006 年 7 月 12 日 国 家 税 務 総 局 各 省 自 治 区 直 轄 市 及 び 計 画 単 列 市 国 家 税 務 局 : 一 部 の

スライド 1

<4D F736F F D F4390B3208A948C E7189BB8CE F F8C668DDA97702E646F63>

平成24年度税制改正要望 公募結果 153. 不動産取得税

2000 年 12 月 輸 出 の 減 速 によりテンポはやや 鈍 化 しているものの 緩 やかな 回 復 を 続 けている 2001 年 1 月 緩 やかな 回 復 を 続 けているが そのテンポは 輸 出 の 減 速 により 鈍 化 している 2001 年 2 月 緩 やかな 回 復 を 続 け

国 家 公 務 員 の 年 金 払 い 退 職 給 付 の 創 設 について 検 討 を 進 めるものとする 平 成 19 年 法 案 をベースに 一 元 化 の 具 体 的 内 容 について 検 討 する 関 係 省 庁 間 で 調 整 の 上 平 成 24 年 通 常 国 会 への 法 案 提

2

質 問 票 ( 様 式 3) 質 問 番 号 62-1 質 問 内 容 鑑 定 評 価 依 頼 先 は 千 葉 県 などは 入 札 制 度 にしているが 神 奈 川 県 は 入 札 なのか?または 随 契 なのか?その 理 由 は? 地 価 調 査 業 務 は 単 にそれぞれの 地 点 の 鑑 定

<8BB388F58F5A91EE82A082E895FB8AEE967B95FB906A>

平成24年度 業務概況書

資料3 家電エコポイント制度の政策効果等について

<4D F736F F D2095CA8E A90DA91B18C9F93A289F1939A8F D8288B3816A5F E646F63>

業 種 別 業 況 は 製 造 業 が 46.2 で 前 期 より 12.3 ポイント 低 下 ( 前 期 33.9) し 建 設 業 が 48.1 で 13.1 ポイントの 低 下 商 業 サービス 業 が 65.1 で 3.4 ポイントの 低 下 となりました 製 造 業 のポイントの 低 下

文化政策情報システムの運用等

平成25年度 独立行政法人日本学生支援機構の役職員の報酬・給与等について

信用調査報告書(見本)

課 税 ベ ー ス の 拡 大 等 : - 租 税 特 別 措 置 の 見 直 し ( 後 掲 ) - 減 価 償 却 の 見 直 し ( 建 物 附 属 設 備 構 築 物 の 償 却 方 法 を 定 額 法 に 一 本 化 ) - 欠 損 金 繰 越 控 除 の 更 な る 見 直 し ( 大

(別紙3)保険会社向けの総合的な監督指針の一部を改正する(案)

<4D F736F F F696E74202D D382E982B382C68AF1958D8BE090A C98AD682B782E B83678C8B89CA81698CF6955C A2E >

第1章 財務諸表

(1) 率 等 一 覧 ( 平 成 26 年 度 ) 目 課 客 体 及 び 納 義 務 者 課 標 準 及 び 率 法 内 に 住 所 を 有 する ( 均 等 割 所 得 割 ) 内 に 事 務 所 事 業 所 又 は 家 屋 敷 を 有 する で 内 に 住 所 を 有 し ないもの( 均 等

私立大学等研究設備整備費等補助金(私立大学等

第 40 回 中 央 近 代 化 基 金 補 完 融 資 推 薦 申 込 み 公 募 要 綱 1 公 募 推 薦 総 枠 30 億 円 一 般 物 流 効 率 化 促 進 中 小 企 業 高 度 化 資 金 貸 付 対 象 事 業 の 合 計 枠 2 公 募 期 間 平 成 28 年 6 月 20

一般競争入札について

●電力自由化推進法案

Ⅰ 調 査 の 概 要 1 目 的 義 務 教 育 の 機 会 均 等 その 水 準 の 維 持 向 上 の 観 点 から 的 な 児 童 生 徒 の 学 力 や 学 習 状 況 を 把 握 分 析 し 教 育 施 策 の 成 果 課 題 を 検 証 し その 改 善 を 図 るもに 学 校 におけ

2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 平 成 27 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 役 名 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 2,142 ( 地 域 手 当 ) 17,205 11,580 3,311 4 月 1

2 職 員 の 平 均 給 与 月 額 初 任 給 等 の 状 況 (1) 職 員 の 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 及 び 平 均 給 与 月 額 の 状 況 ( 平 成 25 年 4 月 1 日 現 在 ) 1) 一 般 行 政 職 福 島 県 国 類 似 団 体 平 均 年 齢 平

18 国立高等専門学校機構

ニュースリリース

セルフメディケーション推進のための一般用医薬品等に関する所得控除制度の創設(個別要望事項:HP掲載用)

S16-386・ソフトウェアの調達に関する入札実施の件

◆JREI固定インフォ No12◆◆〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓

為 が 行 われるおそれがある 場 合 に 都 道 府 県 公 安 委 員 会 がその 指 定 暴 力 団 等 を 特 定 抗 争 指 定 暴 力 団 等 として 指 定 し その 所 属 する 指 定 暴 力 団 員 が 警 戒 区 域 内 において 暴 力 団 の 事 務 所 を 新 たに 設

3 圏 域 では 県 北 沿 岸 で2の 傾 向 を 強 く 見 てとることができます 4 近 年 は 分 配 及 び 人 口 が 減 少 している 市 町 村 が 多 くなっているため 所 得 の 増 加 要 因 を 考 える 場 合 は 人 口 減 少 による 影 響 についても 考 慮 する

記者発表資料

(5) 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しの 実 施 状 況 について 概 要 の 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しにおいては 俸 給 表 の 水 準 の 平 均 2の 引 き 下 げ 及 び 地 域 手 当 の 支 給 割 合 の 見 直 し 等 に 取 り 組 むとされている

4. その 他 (1) 期 中 における 重 要 な 子 会 社 の 異 動 ( 連 結 範 囲 の 変 更 を 伴 う 特 定 子 会 社 の 異 動 ) 無 新 規 社 ( 社 名 ) 除 外 社 ( 社 名 ) (2) 簡 便 な 会 計 処 理 及 び 四 半 期 連 結 財 務 諸 表 の

<6D313588EF8FE991E58A778D9191E5834B C8EAE DC58F4992F18F6F816A F990B32E786C73>

社 会 保 障 税 一 体 改 革 ( 年 金 分 野 )の 経 緯 社 会 保 障 税 一 体 改 革 大 綱 (2 月 17 日 閣 議 決 定 ) 国 年 法 等 改 正 法 案 (2 月 10 日 提 出 ) 法 案 を 提 出 する または 法 案 提 出 を 検 討 する と された 事

スライド 1

Ⅰ 人 口 の 現 状 分 析 Ⅰ 人 口 の 現 状 分 析 1 人

(Microsoft Word - \220\340\226\276\217\221.doc)

は し が き

消 費 ~ 軽 減 率 消 費 の 軽 減 率 制 度 が 消 費 率 10% 時 に 導 入 することとされています 平 成 26 年 4 月 1 日 平 成 27 年 10 月 1 日 ( 予 定 ) 消 費 率 5% 消 費 率 8% 消 費 率 10% 軽 減 率 の 導 入 平 成 26

別 紙 第 号 高 知 県 立 学 校 授 業 料 等 徴 収 条 例 の 一 部 を 改 正 する 条 例 議 案 高 知 県 立 学 校 授 業 料 等 徴 収 条 例 の 一 部 を 改 正 する 条 例 を 次 のように 定 める 平 成 26 年 2 月 日 提 出 高 知 県 知 事 尾

事 業 税 の 外 形 標 準 課 税 事 業 税 は 都 道 府 県 が 所 得 ( 利 益 )に 対 して 課 税 します 1. 個 人 事 業 税 業 種 区 分 税 率 ( 標 準 税 率 ) 第 1 種 事 業 ( 物 品 販 売 業 製 造 業 金 銭 貸 付 業 飲 食 店 業 不 動

<4D F736F F D208ED089EF95DB8CAF89C193FC8FF38BB CC8EC091D492B28DB88C8B89CA82C982C282A282C42E646F63>

税金読本(8-5)特定口座と確定申告

第 3 四 半 期 運 用 状 況 の 概 要 第 3 四 半 期 末 の 運 用 資 産 額 は 2,976 億 円 となりました 第 3 四 半 期 の 修 正 総 合 収 益 率 ( 期 間 率 )は +1.79%となりました なお 実 現 収 益 率 は +0.67%です 第 3 四 半 期

6. 共 有 等 に 係 る 固 定 資 産 の 判 定 3 共 有 に 係 る 固 定 資 産 については それぞれの 共 有 者 が 他 に 固 定 資 産 を 所 有 している 場 合 であっても その 資 産 とは 別 個 に 共 有 されている 固 定 資 産 を 別 の 人 格 が 所

< CA8CF C58E5A92E88C8B89CA C8E8CF6955C816A2E786C73>

( 別 途 調 査 様 式 1) 減 損 損 失 を 認 識 するに 至 った 経 緯 等 1 列 2 列 3 列 4 列 5 列 6 列 7 列 8 列 9 列 10 列 11 列 12 列 13 列 14 列 15 列 16 列 17 列 18 列 19 列 20 列 21 列 22 列 固 定

JAL Xxxxxxxx Xxxxxxxx

市 の 人 口 密 度 は 5,000 人 を 超 え 図 4 人 口 密 度 ( 単 位 : 人 /k m2) に 次 いで 高 くなっている 0 5,000 10,000 15,000 首 都 圏 に 立 地 する 政 令 指 定 都 市 では 都 内 に 通 勤 通 学 する 人 口 が 多

4. 農 業 所 得 減 少 の 要 因 農 産 物 生 産 量 の 減 少 米 の 消 費 量 減 少 輸 入 品 との 競 合 農 家 戸 数 の 減 少 高 齢 化 販 売 価 格 の 低 下 価 格 支 持 政 策 の 縮 小 廃 止 ウルグアイラウンド 輸 入 価 格 の 低 下 円 高

職 員 の 平 均 給 与 月 額 初 任 給 等 の 状 況 (1) 職 員 の 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 及 び 平 均 給 与 月 額 の 状 況 (5 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 一 般 行 政 職 区 類 団 府 分 似 体 平 均 年 齢

(3) 善 通 寺 市 の 状 況 善 通 寺 市 においては 固 定 資 産 税 の 納 期 前 前 納 に 対 する 報 奨 金 について 善 通 寺 市 税 条 例 の 規 定 ( 交 付 率 :0.1% 限 度 額 :2 万 円 )に 基 づき 交 付 を 行 っています 参 考 善 通 寺

< CF6955C976C8EAE DE82C28E73816A2E786C73>

03 平成28年度文部科学省税制改正要望事項

<4D F736F F D2095BD90AC E926E89BF8CF68EA682CC93AE8CFC D8789EF92F18F6F8CB48D65816A>

平 成 24 年 4 月 1 日 から 平 成 25 年 3 月 31 日 まで 公 益 目 的 事 業 科 目 公 1 公 2 公 3 公 4 法 人 会 計 合 計 共 通 小 計 苦 情 相 談 解 決 研 修 情 報 提 供 保 証 宅 建 取 引 健 全 育 成 Ⅰ. 一 般 正 味 財

財政再計算結果_色変更.indd

<4D F736F F D C689D789B582B581698AAE90AC92CA926D816A2E646F63>

<6E32355F8D918DDB8BA697CD8BE28D C8EAE312E786C73>

公 的 年 金 制 度 について 制 度 の 持 続 可 能 性 を 高 め 将 来 の 世 代 の 給 付 水 準 の 確 保 等 を 図 るため 持 続 可 能 な 社 会 保 障 制 度 の 確 立 を 図 るための 改 革 の 推 進 に 関 する 法 律 に 基 づく 社 会 経 済 情

Contents 第 1 章 国 土 調 査 法 19 条 5 項 指 定 とは? 国 土 調 査 法 19 条 5 項 指 定 とは? 1 指 定 の 意 義 メリット 1 指 定 の 対 象 は? 2 対 象 となる 事 業 2 国 土 調 査 法 19 条 5 項 指 定 までの 流 れ 3

単式蒸留しようちゆうと連続式蒸留しようちゆうを混和した酒類の表示に関する自主基準

1. 決 算 の 概 要 法 人 全 体 として 2,459 億 円 の 当 期 総 利 益 を 計 上 し 末 をもって 繰 越 欠 損 金 を 解 消 しています ( : 当 期 総 利 益 2,092 億 円 ) 中 期 計 画 における 収 支 改 善 項 目 に 関 して ( : 繰 越

Transcription:

この 公 表 資 料 は 当 店 ホームページに 掲 載 しています ホームヘ ーシ アト レス http://www3.boj.or.jp/kagoshima/ 214 年 4 月 9 日 日 本 銀 行 鹿 児 島 支 店 焼 酎 業 界 の 現 状 と 課 題 ( 下 ) ~ 価 格 動 向 および 海 外 展 開 について~ 前 編 では 近 年 の 焼 酎 1 の 需 給 動 向 について 概 観 した 続 編 となる 本 稿 では こうした 需 給 環 境 の 変 化 が 小 売 価 格 や 酒 造 メーカーの 収 益 面 へどのように 影 響 したかをみた 後 業 界 全 体 における 今 後 の 課 題 の 一 例 として 焼 酎 の 海 外 展 開 について 取 り 上 げたい < 概 要 > 焼 酎 の 小 売 価 格 動 向 および 酒 造 メーカーの 収 益 環 境 焼 酎 の 小 売 価 格 は 他 の 酒 類 と 比 べると 一 定 の 価 格 水 準 を 維 持 しているも のの 消 費 者 の 低 価 格 志 向 や 酒 類 販 売 業 者 間 での 競 争 激 化 などを 背 景 として 近 年 低 下 傾 向 にある この 間 燃 料 代 や 原 材 料 費 などの 製 造 コストは 上 昇 し ており 出 荷 価 格 の 引 き 上 げが 困 難 な 中 中 小 メーカーを 中 心 に 収 益 が 圧 迫 されている 先 も 少 なくない こうした 状 況 の 下 各 社 ともにコスト 抑 制 に 努 めているほか 大 規 模 メー カーにおいては 高 付 加 価 値 商 品 の 開 発 等 を 通 じて 利 益 を 確 保 する 動 きが ある また 中 小 メーカーでも ブランド 化 やコスト 抑 制 などによって 利 益 を 確 保 している 先 も 相 応 にあるほか 複 数 社 が 互 いに 協 力 し 商 品 開 発 に 取 り 組 んだり 試 飲 会 を 開 催 したりする 動 きもみられている 焼 酎 の 海 外 展 開 清 酒 が 和 食 ブーム 等 に 乗 じて 年 々 輸 出 量 を 伸 ばしている 中 焼 酎 の 輸 出 量 は 近 年 横 ばい 圏 内 で 推 移 している 海 外 における 焼 酎 の 知 名 度 が 低 いほ か 日 本 と 海 外 との 間 での 蒸 留 酒 に 対 する 捉 え 方 の 違 いなどの 影 響 もあって 焼 酎 の 輸 出 は 伸 び 悩 んでいる 状 況 にある こうした 中 本 格 焼 酎 業 界 でも 輸 出 に 対 する 前 向 きな 動 きもみられてい る その 際 には 1 輸 出 相 手 国 に 応 じた 対 応 2 現 地 の 食 習 慣 なども 踏 まえ た 飲 み 方 の 提 案 3ブランディングなどの 販 売 戦 略 が 重 要 となるであろう また 酒 造 メーカー 間 だけでなく 第 一 次 産 業 食 品 メーカー 外 食 産 業 や 酒 類 販 売 業 者 などとの 幅 広 い(4)コラボレーションも 有 効 ではないだろう か 1 焼 酎 は 旧 甲 類 焼 酎 と 本 格 焼 酎 の2 種 類 に 大 別 でき 鹿 児 島 宮 崎 両 県 では 主 に 後 者 の 本 格 焼 酎 を 生 産 している( 詳 細 は 上 巻 参 照 ) 1

1. 小 売 価 格 動 向 および 酒 造 メーカーの 収 益 環 境 (1) 小 売 価 格 動 向 1 酒 類 別 にみた 小 売 価 格 の 推 移 2 年 度 以 降 における 各 酒 類 の 小 売 価 格 の 推 移 を 消 費 者 物 価 指 数 を 用 いて みると 全 体 として なだらかに 低 下 してきたことがわかる これは 景 気 の 低 迷 や 嗜 好 の 変 化 に 伴 う 消 費 量 の 減 少 などのほか 後 述 する 酒 販 自 由 化 の 影 響 も 受 けていると 考 えられる 個 別 にみると 清 酒 は 一 貫 して 価 格 が 低 下 している 清 酒 以 外 は 7 年 度 ま でなだらかに 価 格 を 下 げた 後 8 年 度 に 原 材 料 価 格 高 騰 に 伴 う 値 上 げに 踏 み 切 って 価 格 が 上 昇 したが その 後 再 びなだらかに 価 格 を 下 げている 足 許 の 価 格 の 水 準 を 比 べてみると 清 酒 は 2 年 度 対 比 で 約 2 割 弱 ビール 発 泡 酒 は 約 5% 程 度 下 落 している 一 方 で 焼 酎 は 28 年 度 の 価 格 引 き 上 げ 幅 が 比 較 的 大 きかったこともあって 2 年 度 とほぼ 同 水 準 で 相 対 的 にみれば 善 戦 し ていることがわかる( 図 表 1) 15 2 年 度 =1 ( 図 表 1) 酒 類 別 にみた 小 売 価 格 ( 消 費 者 物 価 指 数 )の 推 移 1 95 9 85 各 酒 類 の 年 平 均 価 格 (212 年 ) 東 京 都 区 部 鹿 児 島 市 宮 崎 市 焼 酎 ( 本 格 焼 酎 ) 紙 容 器 入 り 1.8L 1,61 円 1,499 円 1,566 円 清 酒 ( 普 通 酒 ) 紙 容 器 入 り 2L 1,2 円 1,15 円 963 円 ビール( 淡 色 ) 缶 <35mL> 入 り 6 缶 1,149 円 1,199 円 1,87 円 発 泡 酒 ( 麦 芽 使 用 率 25% 未 満 ) 缶 <35mL> 入 り 6 缶 793 円 823 円 748 円 清 酒 焼 酎 ビール 発 泡 酒 8 2 21 22 23 24 25 26 27 28 29 21 211 212 年 度 ( 出 所 ) 総 務 省 HP 消 費 者 物 価 指 数 から 日 本 銀 行 鹿 児 島 支 店 が 作 成 2 酒 販 自 由 化 2 年 度 以 降 の 酒 類 小 売 価 格 を 全 体 的 に 押 し 下 げた 一 つの 要 因 に 98~3 年 にかけて 行 われた 酒 販 自 由 化 ( 一 般 酒 類 小 売 業 免 許 の 規 制 緩 和 2 )が 考 えられる 酒 類 販 売 場 数 は 9 年 代 に 一 般 酒 販 店 の 数 が 減 少 したことを 主 因 に 減 少 した 後 98~3 年 の 酒 販 自 由 化 以 降 コンビニエンスストア 量 販 店 ドラッグス トアなどの 増 加 が 牽 引 するかたちで 一 貫 して 増 加 している( 次 頁 図 表 2) 2 具 体 的 には 酒 類 小 売 業 者 の 免 許 に 対 する 規 制 緩 和 を 目 的 として 1998 年 に 閣 議 決 定 され た 規 制 緩 和 推 進 3か 年 計 画 に 基 づき 従 来 存 在 していた 人 口 基 準 ( 販 売 地 域 の 人 口 に 応 じて 免 許 枠 を 決 定 )および 距 離 基 準 ( 申 請 販 売 所 と 直 近 販 売 所 との 間 の 距 離 が 一 定 以 上 離 れていないと 免 許 が 取 れないこと)が 廃 止 された 2

酒 販 自 由 化 に 伴 う 販 売 業 者 の 業 態 変 化 ( 主 に 一 般 酒 販 店 から スーパーマー ケットや 量 販 店 などへのシフト)に 伴 い 配 送 ロットが 大 きくなり 物 流 コス トが 大 幅 に 下 がった このため 販 売 業 者 は お 酒 をより 安 価 に 消 費 者 に 提 供 できるようになった 一 方 消 費 者 サイドも 長 引 く 景 気 低 迷 から 低 価 格 志 向 が 進 み さらなる 顧 客 獲 得 に 向 けて 小 売 業 界 での 値 下 げ 競 争 が 激 化 した 結 果 として 酒 類 全 体 の 販 売 価 格 の 下 落 を 招 いたと 考 えられる この 間 こうした 小 売 価 格 下 落 が 卸 商 社 への 価 格 引 き 下 げ 圧 力 となり さらに 酒 造 メーカー 側 の 出 荷 価 格 も 下 落 しているようである 18, 16, 14, 12, 1, 8, 単 位 : 場 数 4,741 9,956 ( 図 表 2) 酒 類 販 売 場 数 の 推 移 その 他 ( 量 販 店 ドラッグストア 百 貨 店 など) スーパーマーケット コンビニエンスストア 34,522 一 般 酒 販 店 2,142 5,7 5,785 16,548 2,218 14,43 6,14 7,36 36,897 17,164 47,853 6, 4, 2, 112,953 96,69 7,967 71,53 59,284 199 1995 2 25 21 年 度 ( 出 所 ) 国 税 庁 HP 酒 税 課 税 関 係 統 計 資 料 3 甲 乙 混 和 焼 酎 の 影 響 これまで 焼 酎 全 体 の 小 売 価 格 の 動 向 をみたが 当 地 で 主 に 生 産 されている 本 格 焼 酎 に 対 象 を 限 定 すると より 安 価 な 甲 乙 混 和 焼 酎 3 との 競 争 も 価 格 下 落 の 要 因 として 挙 げられることが 多 い 甲 乙 混 和 焼 酎 は 旧 甲 類 焼 酎 ( 連 続 式 蒸 留 焼 酎 )と 本 格 焼 酎 をブレンドした 焼 酎 であり 一 般 に 旧 甲 類 焼 酎 より 高 価 で 本 格 焼 酎 より 安 価 な 場 合 が 多 い また 旧 甲 類 焼 酎 の 分 野 で 供 給 主 体 の 中 核 を 担 う 大 手 ビールメーカーを 中 心 に 販 売 されていることから 広 範 な 販 売 網 を 有 していることも 特 徴 である 焼 酎 の 第 3 次 ブーム(~4 年 ) 終 焉 後 8 年 のリーマンショック 後 の 景 気 低 迷 も 加 わり 消 費 者 の 低 価 格 志 向 が 強 まった この 頃 から 本 格 焼 酎 の 風 味 を 残 しつつ より 安 価 な 甲 乙 混 和 焼 酎 の 引 き 合 いが 強 まったといわれている 3 旧 甲 類 焼 酎 が 5% 以 上 95% 未 満 であれば 甲 類 乙 類 混 和 5% 以 上 5% 未 満 であれば 乙 類 甲 類 混 和 と 呼 称 される 業 界 内 では 25 年 1 月 から 表 示 の 自 主 規 制 が 設 けられており メーカーは ラベルや 容 器 の 見 えやすい 場 所 に 表 示 をする 必 要 がある 3

(2) 酒 造 メーカーの 収 益 環 境 1 製 造 コストの 上 昇 小 売 価 格 が 下 落 傾 向 にある 中 で 近 年 本 格 焼 酎 の 製 造 コストである 燃 料 代 原 材 料 費 はともに 上 昇 している 足 許 電 気 代 が 上 昇 しているほか 為 替 の 円 高 修 正 を 主 因 に 重 油 代 も 高 騰 し ている 各 焼 酎 メーカーは 節 電 に 努 めたり より 効 率 性 の 高 い 設 備 に 交 換 す るなど 自 助 努 力 をしているが コスト 増 を 完 全 には 吸 収 できていない 原 材 料 費 については そば 焼 酎 や 麦 焼 酎 を 製 造 している 多 くの 先 では 原 材 料 のそばや 麦 を 輸 入 に 頼 っているが 近 年 仕 入 価 格 が 上 昇 している なお 本 格 焼 酎 に 使 用 される 麹 の 多 くは 米 麹 であるが 年 によって 原 料 となる 加 工 用 米 の 仕 入 価 格 の 変 動 が 大 きく 酒 造 メーカーの 収 益 を 不 安 定 化 させる 一 因 と なっている( 図 表 3) ( 図 表 3) 燃 料 代 および 大 麦 価 格 ( 企 業 物 価 指 数 ) 為 替 レートの 推 移 18 16 21 年 1 月 =1 重 油 電 力 大 麦 ドル 円 相 場 ( 東 京 スポットレート 右 目 盛 ) 単 位 : 円 /ドル 11 1 14 9 12 1 8 8 21 年 1 月 21 年 7 月 211 年 1 月 211 年 7 月 212 年 1 月 212 年 7 月 213 年 1 月 213 年 7 月 214 年 1 月 ( 出 所 ) 日 本 銀 行 HP 長 期 時 系 列 データサイト ( 注 )ドル 円 相 場 は 月 末 値 2 出 荷 価 格 への 転 嫁 こうした 中 酒 造 メーカーの 多 くは 製 造 コストの 上 昇 分 を 出 荷 価 格 に 十 分 に 転 嫁 できていない 小 売 価 格 下 落 に 伴 うメーカー 出 荷 価 格 への 下 方 圧 力 や メーカー 間 での 厳 しい 競 争 が 理 由 として 挙 げられる メーカー 間 での 競 争 激 化 については 上 述 した 甲 乙 混 和 焼 酎 との 競 争 に 加 え 本 格 焼 酎 内 での 銘 柄 間 競 争 も 厳 しい その 結 果 単 位 当 たりの 製 造 コストが 高 くなりがちな 小 規 模 メーカーからは 市 場 全 体 として 価 格 下 落 圧 力 が 強 い 中 で 他 社 に 先 駆 けて 値 上 げするのは 難 し く じりじりと 収 益 が 圧 迫 されているとの 声 が 聞 かれている 実 際 製 成 数 量 規 模 別 4 に 収 益 状 況 をみると 大 規 模 メーカーと 比 べ 7 年 度 頃 から 小 規 模 メー 7 4 ここでは 年 間 製 成 数 量 が 2, キロリットルより 多 い 先 を 大 規 模 メーカー 1 キロリッ トルより 多 い 先 を 中 規 模 メーカー それ 以 外 を 小 規 模 メーカーと 分 類 ( 兼 業 休 業 を 除 く) また 低 収 益 は 税 引 前 純 利 益 が 5 万 円 未 満 の 先 とした 4

カーの 欠 損 企 業 や 低 収 益 企 業 の 割 合 が 高 まり 12 年 度 は 改 善 したものの 小 規 模 メーカーの 半 数 は 欠 損 企 業 低 収 益 企 業 となっている( 図 表 4) こうした 状 況 の 下 長 期 貯 蔵 酒 等 の 高 付 加 価 値 商 品 を 提 供 することで 利 益 を 確 保 しようとする 企 業 も 少 なくない 但 し こうした 商 品 の 製 造 には 追 加 的 な 設 備 投 資 や 長 期 間 の 製 造 工 程 などを 要 する 場 合 が 多 く 収 益 的 に 苦 しい 中 小 メーカーにとっては 困 難 な 面 がある だからといって 中 小 メーカーの 先 行 きが 必 ずしも 暗 いわけではない 実 際 一 企 業 平 均 損 益 計 算 書 (12 年 度 )を 規 模 収 益 別 にみると 黒 字 企 業 では 大 規 模 メーカーの 方 が 売 上 高 販 管 費 率 を 抑 えられている 一 方 で 売 上 高 原 価 率 は 小 規 模 メーカーのほうが 低 い すなわち 黒 字 企 業 に 限 定 すれば 収 益 性 に 規 模 の 差 はあまりなく 中 小 メーカーにおいても 販 売 価 格 の 維 持 やコスト 削 減 などに 成 功 し 利 益 を 確 保 している 先 も 相 応 にあるといえる 一 方 で 欠 損 企 業 や 低 収 益 企 業 においては 小 規 模 メーカーは 売 上 高 販 管 費 率 が 相 対 的 に 高 く 経 営 面 での 課 題 になっていることが 分 かる( 図 表 5) 当 地 の 小 さな 蔵 元 の 中 には 宣 伝 をほとんど 行 わないにもかかわらず 品 質 の 高 さや 製 法 へのこだわりが 地 元 から 大 消 費 地 へ 口 コミ で 伝 わり 供 給 量 が 限 られる 中 人 気 を 博 する 事 例 も 多 く 存 在 する また 中 小 メーカーの 一 部 先 には 互 いに 協 力 し 商 品 開 発 に 取 り 組 んだり 積 極 的 に 試 飲 会 を 開 催 し ているケースもみられている ( 図 表 4) 規 模 別 にみた 本 格 焼 酎 メーカー( 熊 本 国 税 局 管 下 4 県 )の 収 益 状 況 小 規 模 メーカー 中 規 模 メーカー 大 規 模 メーカー 6 先 欠 損 + 低 収 益 14 先 欠 損 + 低 収 益 4 先 欠 損 + 低 収 益 5 黒 字 12 黒 字 35 黒 字 3 1 4 25 8 3 2 6 15 2 4 1 1 2 5 25 26 27 28 29 21 211 212 年 度 25 26 27 28 29 21 211 212 年 度 25 26 27 28 29 21 211 212 年 度 ( 出 所 ) 熊 本 国 税 局 単 式 蒸 留 しょうちゅう 製 造 業 の 概 要 から 日 本 銀 行 鹿 児 島 支 店 が 作 成 ( 図 表 5) 規 模 収 益 別 にみた 一 企 業 平 均 損 益 計 算 書 ( 熊 本 国 税 局 管 下 4 県 12 年 度 ) 黒 字 企 業 欠 損 企 業 低 収 益 企 業 小 規 模 中 規 模 大 規 模 小 規 模 中 規 模 社 数 26 61 27 26 34 売 上 高 (A) 119,375 611,415 8,135,715 49,219 3,561 売 上 原 価 (B) 74,1 48,258 5,62,817 37,38 223,36 販 売 費 一 般 管 理 費 (C) 37,219 15,598 1,62,75 19,722 93,559 売 上 高 原 価 率 (B/A) 62% 67% 69% 76% 74% 売 上 高 販 管 費 率 (C/A) 31% 25% 2% 4% 31% ( 出 所 ) 熊 本 国 税 局 単 式 蒸 留 しょうちゅう 製 造 業 の 概 要 から 日 本 銀 行 鹿 児 島 支 店 が 作 成 ( 注 ) 表 中 の 金 額 の 単 位 は すべて 千 円 5

2. 海 外 進 出 上 巻 では ブーム 終 焉 後 も 国 内 の 焼 酎 需 要 は 概 ね 横 ばいで 推 移 していること がわかり 同 時 に 今 後 の 課 題 の 例 として 関 東 以 北 における 需 要 の 掘 り 起 こ しや 若 い 世 代 への 需 要 喚 起 の 必 要 性 を 指 摘 した 同 時 に 長 期 的 には 人 口 減 少 が 進 む 中 国 内 市 場 だけをターゲットに 据 えて 展 開 していくのは 厳 しい と 考 えられる ここからは テーマを 焼 酎 の 輸 出 に 転 じ 業 界 の 現 状 を 整 理 し 今 後 の 展 望 について 考 えたい (1) 年 間 酒 類 輸 出 量 の 推 移 まず 酒 類 全 般 の 年 間 輸 出 量 の 推 移 を 概 観 すると 近 年 はビールの 輸 出 増 加 を 主 因 に 増 加 傾 向 にある 個 別 にみると ビールの 輸 出 量 は 8 年 から 9 年 にかけてやや 減 少 したが 翌 1 年 に 増 加 に 転 じた 後 増 加 傾 向 が 続 いている 焼 酎 の 輸 出 量 は 概 ね 横 ば い 圏 内 で 推 移 している 一 方 で 清 酒 の 輸 出 量 は 緩 やかながらも 増 加 傾 向 にあ る( 図 表 6) なお ビールの 輸 出 量 の 増 加 は 東 アジア( 大 部 分 は 韓 国 向 け)を 中 心 に 日 本 産 ビールへの 需 要 が 高 まっていることに 起 因 している また 清 酒 の 輸 出 量 が 増 加 しているのは 世 界 的 な 健 康 志 向 にも 乗 った 和 食 人 気 に 相 俟 って 和 食 に 合 う 清 酒 需 要 が 高 まったためと 考 えられる ( 図 表 6) 年 間 酒 類 輸 出 量 の 推 移 8 単 位 : 千 キロリットル 7 焼 酎 リキュール 2.7 6.2 6 5 4 3 2 1 清 酒 2.3 2.8 12.2 23.5 ビール 2.1 2.6 11.9 2.9 2.4 3.5 13.8 24. 2.1 3.8 14. 31.1 2.8 5.1 14.1 38.4 16.2 46.5 28 29 21 211 212 213 年 ( 出 所 ) 財 務 省 HP 貿 易 統 計 (2) 清 酒 との 比 較 続 いて 近 年 輸 出 量 が 増 加 傾 向 にある 清 酒 との 比 較 を 通 じて 焼 酎 の 輸 出 に ついてみてみる 初 めに 焼 酎 および 清 酒 の 輸 出 量 (213 年 上 位 5か 国 )をみると いずれも 輸 出 量 上 位 5か 国 で 全 体 の 約 75%のシェアを 占 める また 上 位 5か 国 の 中 で 中 国 アメリカ 香 港 韓 国 の4か 国 はどちらにも 共 通 しているほか 焼 酎 清 酒 ともに 国 別 の 輸 出 量 ランキングは 年 によってあまり 変 動 していない 6

焼 酎 と 清 酒 との 大 きな 違 いは 輸 出 数 量 であり 焼 酎 の 輸 出 量 (213 年 : 2,656kl)は 清 酒 ( 同 :16,22kl)の2 割 にも 満 たない また 清 酒 は 継 続 的 に 輸 出 量 が 伸 びている 一 方 で 焼 酎 は 輸 出 先 によって 振 れがあり 全 体 としてみ れば 概 ね 横 ばい 圏 内 に 止 まっている( 図 表 7) 焼 酎 ( 図 表 7) 焼 酎 および 清 酒 の 輸 出 量 ( 上 位 5か 国 ) (キロリットル %) 焼 酎 (213 年 ) 清 酒 (213 年 ) 輸 出 先 数 量 シェア 輸 出 先 数 量 シェア 中 国 843 31.7 アメリカ 4,489 27.7 アメリカ 49 18.4 韓 国 3,52 21.6 香 港 336 12.7 台 湾 1,747 1.8 韓 国 211 8. 香 港 1,716 1.6 マレーシア 152 5.7 中 国 896 5.5 輸 出 計 2,656 1. 輸 出 計 16,22 1. 上 位 5カ 国 の 上 位 5カ 国 の 76.5 シェア 計 シェア 計 76.2 1,2 1, 単 位 :キロリットル 単 位 :% 中 国 香 港 マレーシア アメリカ 韓 国 清 酒 5, 4,5 4, 単 位 :キロリットル 単 位 :% アメリカ 台 湾 中 国 韓 国 香 港 8 3,5 3, 6 2,5 2, 4 1,5 2 1, 5 28 29 21 211 212 213 年 ( 出 所 ) 財 務 省 貿 易 統 計 28 29 21 211 212 213 年 清 酒 の 輸 出 増 加 の 背 景 には 上 述 のように 和 食 ブームと 結 び 付 いている 面 や SAKE としての 認 知 度 が 海 外 でも 定 着 していることが 考 えられる( 図 表 8) 一 方 で 焼 酎 の 輸 出 が 伸 び 悩 んでいる 理 由 としては 海 外 での 知 名 度 が 依 然 として 低 いほか 国 別 に 区 々の 事 情 が 存 在 する 例 えば アメリカでは 小 売 販 売 免 許 上 の 制 約 ( 詳 細 は 次 頁 )があるほか 韓 国 ではソジュという 地 元 産 の 焼 酎 との 競 合 等 の 影 響 が 指 摘 されることが 多 い ( 図 表 8) 清 酒 の 認 知 度 の 高 さを 示 すアンケート 結 果 好 きな 外 国 料 理 という 設 問 における 和 食 の 順 位 全 体 1 位 75.7% 53.% 中 国 1 位 (25.2%) 91.5% 86.% 香 港 1 位 (25.%) 73.8% 49.8% 台 湾 1 位 (19.2%) 79.8% 65.3% 韓 国 1 位 (25.7%) 66.% 47.3% アメリカ 3 位 (14.7%) 67.8% 45.3% フランス 1 位 (17.4%) 76.3% 36.% イタリア 1 位 (23.8%) 74.8% 41.5% ( 出 所 ) 日 本 貿 易 振 興 機 構 (ジェトロ) 日 本 食 品 に 対 する 海 外 消 費 者 意 識 アンケート 調 査 (213) ( 注 ) 好 きな 外 国 料 理 という 設 問 における 和 食 の 順 位 の 項 目 のカッコ 内 は 総 回 答 数 に 対 する 回 答 個 数 の 割 合 (3) 海 外 展 開 へのポイント 本 格 焼 酎 業 界 でも 輸 出 に 対 する 前 向 きな 動 きがみられ 始 めているが 海 外 に 売 り 込 むにあたって 重 要 となると 思 われる 事 柄 について 具 体 例 も 交 えつ つ 整 理 を 試 みる 清 酒 を 消 費 したこと のある 人 の 割 合 清 酒 を 購 入 したこと のある 人 の 割 合 7

1 輸 出 相 手 国 に 応 じた 対 応 輸 出 をする 際 には 相 手 国 に 応 じたきめ 細 かい 対 応 が 必 要 となる 国 ごとに 気 候 や 風 土 食 文 化 なども 様 々であるので 焼 酎 が 浸 透 しやすい 国 を 選 定 する 必 要 もあろう また 販 売 チャネル( 百 貨 店 やスーパーで 販 売 するのか 日 本 食 レストランで 提 供 するのかなど)やターゲット 顧 客 ( 現 地 の 大 衆 向 けか 富 裕 層 向 けか 駐 在 員 向 けかなど)によっても 商 品 の 内 容 やセールスの 仕 方 にも 修 正 が 必 要 となる 輸 出 で 焼 酎 よりも 一 歩 先 を 行 く 清 酒 については 例 えば 日 本 貿 易 振 興 機 構 ( 以 後 ジェトロと 略 記 )の HP 上 に 国 ごとの 特 徴 点 がかなり 詳 細 にまとめられており 市 場 調 査 の 際 に 焼 酎 にとっても 参 考 になる 面 がある のではないか 事 例 1 以 下 は ジェトロの 各 種 資 料 に 掲 載 されている 情 報 の 一 部 を 紹 介 する アメリカでは 清 酒 の7~8 割 が 日 本 食 レストランで 消 費 される 7 年 代 の 寿 司 ブーム 以 降 カリフォルニアロールを 食 べながら 熱 燗 を 飲 む= カッコいい という 風 潮 が 拡 がったが 近 年 は 冷 酒 文 化 も 浸 透 している 5 中 国 では 消 費 者 のほとんどが 中 国 人 であり 接 待 などに 使 われる 高 級 店 においては 高 価 な 地 酒 が 取 り 扱 われている 百 貨 店 やスーパーでは 清 酒 が 購 入 されるが ほとんどが 贈 答 用 で 化 粧 箱 がなければ 売 れない 6 香 港 では 商 用 で 出 張 する 人 が 多 く 日 本 食 レストランが 接 待 の 場 で 使 われる 場 合 が 多 い 高 級 店 では 希 少 な 清 酒 が 揃 えられている 場 合 も 多 い 7 韓 国 では 清 酒 購 入 時 に 最 も 重 視 する 点 についてのアンケートで 経 済 的 リーズナブルであること を 回 答 する 割 合 が 調 査 国 中 最 も 高 かった 8 なお 台 湾 でも 価 格 が 高 いため 清 酒 を 飲 まないとの 回 答 が 多 かった 9 このほか 輸 送 コストや 相 手 国 の 法 制 度 ( 酒 税 制 度 販 売 免 許 制 度 等 )といっ た 点 も 輸 出 をする 上 で 重 要 であり 事 前 の 丁 寧 な 市 場 調 査 が 欠 かせない 事 例 2 アメリカでは レストラン 等 で 日 本 酒 やワインなどの 醸 造 酒 を 提 供 する 場 合 は ソフトリカー ライセンス を 必 要 とするが 焼 酎 やウイスキー などの 蒸 留 酒 を 提 供 する 場 合 は 取 得 の 難 易 度 がより 高 い ハードリカー ライセンス を 必 要 とする カリフォルニア 州 では 98 年 に 韓 国 レストラン 協 会 が 法 改 正 に 尽 力 した 結 果 24% 以 下 のソジュはソフトリカー ライセンス 店 でも 扱 えるように なった 2 年 に 日 本 の 焼 酎 にも 本 措 置 の 適 用 が 認 められた 結 果 焼 酎 の 対 米 輸 出 は 前 年 比 約 5 割 増 加 した 1 5 出 所 :ジェトロ 米 国 における 日 本 酒 と 焼 酎 の 輸 出 の 可 能 性 と 市 場 動 向 (26) 6 出 所 :ジェトロ 国 税 庁 日 本 酒 輸 出 ハンドブック~ 中 国 編 ~(213) 7 出 所 :ジェトロ 国 税 庁 日 本 酒 輸 出 ハンドブック~ 香 港 編 ~(213) 8 出 所 :ジェトロ 国 税 庁 日 本 酒 輸 出 ハンドブック~ 韓 国 編 ~(213) 9 出 所 :ジェトロ 国 税 庁 日 本 酒 輸 出 ハンドブック~ 台 湾 編 ~(213) 1 出 所 :ジェトロ 米 国 における 日 本 酒 と 焼 酎 の 輸 出 の 可 能 性 と 市 場 動 向 (26) 8

2 飲 み 方 の 提 案 海 外 では ウイスキーやブランデーなどの 蒸 留 酒 (スピリッツ)は 食 後 酒 で あることが 多 いが 焼 酎 は 食 中 酒 として 日 本 で 根 付 いており この 違 いが 輸 出 を 困 難 にしている 面 がある 例 えば 清 酒 は 醸 造 酒 であるため ライスワイン と 表 現 することで 馴 染 み 易 くなるが 焼 酎 の 場 合 これはワインなのかスピ リッツなのか と 消 費 者 を 惑 わせる 場 合 があるようである 食 中 酒 として 売 り 込 む 場 合 は どのような 和 食 や 現 地 の 食 事 と 組 み 合 わせ どのようなかたちで(お 湯 割 り 水 割 り ロック 等 ) 飲 むのが 良 いか 現 地 の 食 習 慣 も 踏 まえつつ 具 体 的 に 提 案 していくことが 必 要 になろう 重 要 なのは 日 本 流 の 飲 み 方 を 提 案 しつつも それを 押 し 付 けるのではなく 現 地 の 消 費 者 の 好 みなどを 盛 り 込 んでいくことであろう お 酒 を 水 等 で 割 る 文 化 がない 国 に は 一 部 の 先 が 既 に 行 っているように アルコール 度 数 を 調 整 した 焼 酎 を 提 供 することなども 効 果 的 であろう また 海 外 から 当 地 を 訪 れる 観 光 客 に 地 元 の 食 文 化 とともに 本 格 焼 酎 の 魅 力 を 伝 えていくことによって 海 外 における 鹿 児 島 宮 崎 と 本 格 焼 酎 の 知 名 度 を 高 めていく 工 夫 が 期 待 される 外 国 語 で 焼 酎 の 歴 史 原 材 料 による 味 の 違 いや 飲 み 方 を 説 明 できる 焼 酎 ソムリエ が 飲 食 店 やお 土 産 屋 さんにいても 面 白 いのではないか 各 メーカーから 個 性 の 異 なる 焼 酎 を 少 量 ずつ 集 めた 飲 み 比 べセット を 提 供 してもいいかもしれない 焼 酎 通 の 外 国 人 が 少 しずつ 増 えていけば 海 外 における 焼 酎 のすそ 野 が 拡 がっていくのではないだろうか 事 例 3 清 酒 では 外 国 人 の 清 酒 通 が 増 えつつある そういう 方 々が 書 籍 や インターネットなどで 清 酒 の 歴 史 や 製 法 についての 母 国 語 で 情 報 発 信 をし ているほか 現 地 で 清 酒 に 関 する 講 座 を 提 供 したり 日 本 でのテイスティ ングツアーを 用 意 するなど 日 本 人 以 外 の 方 々に 受 け 入 れられやすいかた ちで 清 酒 文 化 浸 透 に 一 役 買 っている 3ブランディング 焼 酎 自 体 がまだ 知 られていない 国 も 決 して 少 なくはない 輸 送 コストや 課 税 の 関 係 で 海 外 では 焼 酎 も 総 じて 高 額 になることを 踏 まえると それにふさわ しいブランド 化 が 必 要 になる 知 名 度 の 低 い 国 々において 焼 酎 の 魅 力 を 理 解 し てもらうためには ワインのように 本 格 焼 酎 や 酒 蔵 の 歴 史 各 素 材 の 特 質 製 造 工 程 の 特 徴 点 などを ストーリーとして 分 かり 易 く 伝 えていくことが 重 要 に なろう 清 酒 の 成 功 事 例 11 から 学 べる 点 も 多 いのではないか 11 地 方 の 小 さな 清 酒 蔵 であっても 1 国 内 とは 異 なり 海 外 では 高 級 化 路 線 を 明 確 にする 2 輸 出 国 を 絞 り 込 み アルコール 度 数 を 下 げるなどして 対 象 国 の 人 に 合 った 商 品 を 製 造 販 売 する 3 現 地 の 有 名 なシェフとのコラボレーションを 行 う などの 取 り 組 みで 成 果 を 上 げている 事 例 がある 9

鹿 児 島 においては 5 年 WTO より 鹿 児 島 県 産 のさつま 芋 と 水 を 使 い 鹿 児 島 県 内 で 製 造 容 器 詰 めされた 本 格 焼 酎 であれば 薩 摩 焼 酎 と 名 乗 れる 地 理 的 表 示 の 認 可 を 受 けている 鹿 児 島 県 内 には ほかにも 奄 美 群 島 でしか 製 造 が 認 められていない 奄 美 黒 糖 焼 酎 があるなど ブランド 化 のための 環 境 は 整 っているともいえる また 日 本 酒 は 枡 や お 銚 子 とお 猪 口 で 飲 む 飲 み 方 が 国 内 外 で 定 着 している 例 えば 鹿 児 島 県 や 宮 崎 県 南 部 の 伝 統 酒 器 である 黒 千 代 香 (くろじょか) でまろやかなお 湯 割 りの 飲 み 方 の 提 案 を 行 うのも 効 果 的 ではないだろうか さらに 清 酒 の 輸 出 戦 略 で 参 考 になる 面 もある 一 方 清 酒 との 差 別 化 も 必 要 となってくる 世 界 的 に 飲 食 の 健 康 志 向 が 高 まる 中 本 格 焼 酎 は 他 の 酒 類 と 比 較 して 血 栓 症 ( 心 筋 梗 塞 や 脳 梗 塞 など)の 原 因 となる 血 栓 を 溶 かす 効 果 が 高 いと 発 表 されているほか 蒸 留 酒 であるため 糖 質 がなくダイエット 時 に 適 し ているなど 健 康 に 良 い 効 果 を 有 している 12 こうした 点 をセールスポイントと してより 強 調 していくことも 考 えられるだろう 4コラボレーション 酒 造 メーカー1 社 が 単 独 で 焼 酎 を 海 外 に 売 り 込 むのは ノウハウ コスト 生 産 力 といった 点 で 容 易 ではない 中 他 の 酒 造 メーカー 輸 出 商 社 などと 共 同 した 取 り 組 みを 進 めていることが 多 い 食 中 酒 として 日 本 食 とともに 海 外 に 出 ていくことを 展 望 した 場 合 第 一 次 産 業 食 品 メーカーや 外 食 産 業 とどのよう に 組 んでいくかも 大 事 な 要 素 になろう 実 際 酒 造 メーカーや 酒 類 販 売 業 者 らが 連 携 して 焼 酎 の 輸 出 を 試 みている 事 例 があるほか 当 地 の 特 産 品 と 合 わせて 焼 酎 を PR する 動 きもみられており こ うした 動 きが 拡 がっていくことが 期 待 される 事 例 4 昨 年 11 月 に 鹿 児 島 県 は 香 港 で 焼 酎 を 楽 しむ 夕 べ を 開 催 現 地 の 輸 入 業 者 らに 県 内 13 の 酒 造 メーカーが 焼 酎 をふるまったほか 黒 豚 やカンパ チなどを 使 った 料 理 も 提 供 した また 本 年 入 り 後 県 の 商 工 会 連 合 会 ら が 中 心 となって 黒 糖 焼 酎 をドイツで PR する 試 みもなされている 焼 酎 の 輸 出 は 清 酒 に 比 べると 遅 れている 状 況 にあるが これは 同 時 に 焼 酎 の 海 外 進 出 には 開 拓 の 余 地 が 大 きいということでもある 酒 造 メーカーをはじ めとした 関 係 者 の 今 後 の 取 り 組 みに 期 待 したい 本 かごしま みやざきノート( 上 下 ) は 2 社 以 上 の 酒 造 メーカーや 酒 類 販 売 業 者 などの 業 界 関 係 者 の 温 かいご 協 力 により 作 成 できました この 場 を 借 りて 御 礼 申 し 上 げます 以 上 12 出 所 : 日 本 酒 造 組 合 中 央 会 HP 1