2016 年 4 月 改 訂 ( 第 3 版 ) 医 薬 品 の 適 正 使 用 に 欠 かせない 情 報 です 使 用 前 に 必 ずお 読 み 下 さい 新 医 薬 品 の 使 用 上 の 注 意 の 解 説 選 択 的 DPP-4 阻 害 薬 /ビグアナイド 系 薬 配 合 剤 [2 型 糖 尿 病 治 療 薬 ] 劇 薬 処 方 箋 医 薬 品 ( 注 意 - 医 師 等 の 処 方 箋 により 使 用 すること) ビルダグリプチン/メトホルミン 塩 酸 塩 配 合 錠 警 告 重 篤 な 乳 酸 アシドーシスを 起 こすことがあり 死 亡 に 至 った 例 も 報 告 されている 乳 酸 アシドー シスを 起 こしやすい 患 者 には 投 与 しないこと ( 禁 忌 の 項 参 照 ) 腎 機 能 障 害 又 は 肝 機 能 障 害 のある 患 者 高 齢 者 に 投 与 する 場 合 には 定 期 的 に 腎 機 能 や 肝 機 能 を 確 認 するなど 慎 重 に 投 与 すること 特 に 75 歳 以 上 の 高 齢 者 では 本 剤 投 与 の 適 否 を 慎 重 に 判 断 すること ( 禁 忌 1. 慎 重 投 与 2. 重 要 な 基 本 的 注 意 5. 高 齢 者 への 投 与 の 項 参 照 ) 禁 忌 ( 次 の 患 者 には 投 与 しないこと) 1. 本 剤 の 成 分 又 はビグアナイド 系 薬 剤 に 対 し 過 敏 症 の 既 往 歴 のある 患 者 2. 次 に 示 す 状 態 の 患 者 乳 酸 アシドーシスを 起 こしやすい (1) 乳 酸 アシドーシスの 既 往 (2) 中 等 度 以 上 の 腎 機 能 障 害 腎 臓 におけるメトホルミンの 排 泄 が 減 少 する ( 2. 重 要 な 基 本 的 注 意 の 項 参 照 ) (3) 透 析 患 者 ( 腹 膜 透 析 を 含 む) 高 い 血 中 メトホルミン 濃 度 が 持 続 するおそれがある (4)ショック 心 不 全 心 筋 梗 塞 肺 塞 栓 等 心 血 管 系 肺 機 能 に 高 度 の 障 害 のある 患 者 及 び その 他 の 低 酸 素 血 症 を 伴 いやすい 状 態 乳 酸 産 生 が 増 加 する (5) 過 度 のアルコール 摂 取 者 肝 臓 における 乳 酸 の 代 謝 能 が 低 下 する (6) 脱 水 症 脱 水 状 態 が 懸 念 される 下 痢 嘔 吐 等 の 胃 腸 障 害 のある 患 者 3. 糖 尿 病 性 ケトアシドーシス 糖 尿 病 性 昏 睡 又 は 前 昏 睡 1 型 糖 尿 病 の 患 者 輸 液 インスリンによ る 速 やかな 高 血 糖 の 是 正 が 必 須 である 4. 重 度 の 肝 機 能 障 害 のある 患 者 肝 臓 における 乳 酸 の 代 謝 能 が 低 下 し 乳 酸 アシドーシスを 起 こし やすい また 肝 機 能 障 害 が 悪 化 するおそれがある ( 2. 重 要 な 基 本 的 注 意 の 項 参 照 ) 5. 重 症 感 染 症 手 術 前 後 重 篤 な 外 傷 のある 患 者 インスリン 注 射 による 血 糖 管 理 が 望 まれるので 本 剤 の 投 与 は 適 さない また 乳 酸 アシドーシスを 起 こしやすい 6. 栄 養 不 良 状 態 飢 餓 状 態 衰 弱 状 態 脳 下 垂 体 機 能 不 全 又 は 副 腎 機 能 不 全 の 患 者 低 血 糖 を 起 こす お そ れ が ある 7. 妊 婦 又 は 妊 娠 している 可 能 性 のある 婦 人 ( 6. 妊 婦 産 婦 授 乳 婦 等 への 投 与 の 項 参 照 ) 製 造 販 売 :
はじめに エクメット 配 合 錠 LD 及 びエクメット 配 合 錠 HD( 本 剤 )は ジペプチジルペプチダー ゼ -4(dipeptidyl peptidase-4 DPP-4) 阻 害 薬 であるビルダグリプチンとビグアナイド 薬 であるメトホルミン 塩 酸 塩 (メトホルミン)を 含 有 する 配 合 剤 であり 配 合 剤 にすることで 患 者 の 服 薬 錠 数 を 減 らし 服 薬 アドヒアランスを 向 上 させることを 目 的 に 開 発 されました ビルダグリプチンは 内 因 性 グルカゴン 様 ペプチド -1(glucagon-like peptide-1 GLP-1) 及 びグルコース 依 存 性 インスリン 分 泌 刺 激 ポリペプチド(glucose-dependent insulinotropic polypeptide GIP)の 急 速 な 分 解 を 抑 制 し これらの 活 性 型 の 血 漿 中 濃 度 を 増 加 させる 強 力 かつ 選 択 的 な DPP-4 阻 害 薬 です 一 方 メトホルミンは 肝 の 糖 産 生 及 び 消 化 管 の 糖 吸 収 を 抑 制 し 末 梢 組 織 のインスリン 感 受 性 及 びグルコース 消 費 を 増 加 させることによって 血 糖 値 を 低 下 させるビグアナイド 薬 で す 本 剤 は 2007 年 11 月 に EU において 2 型 糖 尿 病 を 効 能 効 果 として 承 認 されて 以 降 2015 年 6 月 現 在 120 の 国 と 地 域 で 承 認 されています 国 内 においても 本 剤 の 臨 床 試 験 を 実 施 し 有 効 性 安 全 性 が 確 認 されたため 2014 年 11 月 に 承 認 申 請 を 行 い 2015 年 9 月 に 2 型 糖 尿 病 を 効 能 効 果 として 承 認 されました 本 冊 子 では 本 剤 のご 使 用 に 際 しての 注 意 事 項 を 各 項 目 ごとに 解 説 いたしました つきましては 本 剤 をご 使 用 いただく 前 に 本 冊 子 をご 精 読 の 上 適 正 使 用 にご 留 意 くださ いますようお 願 い 申 し 上 げます
目 次 効 能 又 は 効 果 1 < 効 能 又 は 効 果 に 関 連 する 使 用 上 の 注 意 > 1 用 法 及 び 用 量 2 < 用 法 及 び 用 量 に 関 連 する 使 用 上 の 注 意 > 2 警 告 3 禁 忌 ( 次 の 患 者 には 投 与 しないこと) 3 使 用 上 の 注 意 5 1. 慎 重 投 与 ( 次 の 患 者 には 慎 重 に 投 与 すること) 5 2. 重 要 な 基 本 的 注 意 6 3. 相 互 作 用 9 4. 副 作 用 12 (1) 重 大 な 副 作 用 12 (2)その 他 の 副 作 用 15 5. 高 齢 者 への 投 与 17 6. 妊 婦 産 婦 授 乳 婦 等 への 投 与 17 7. 小 児 等 への 投 与 17 8. 過 量 投 与 18 9. 適 用 上 の 注 意 18 10.その 他 の 注 意 18
効 能 又 は 効 果 2 型 糖 尿 病 ただし ビルダグリプチン 及 びメトホルミン 塩 酸 塩 の 併 用 による 治 療 が 適 切 と 判 断 される 場 合 に 限 る 解 説 本 剤 は ジペプチジルペプチダーゼ -4(dipeptidyl peptidase-iv DPP-4) 阻 害 薬 であるビルダグリ プチンとビグアナイド 薬 であるメトホルミン 塩 酸 塩 を 含 有 する 配 合 剤 です ビルダグリプチンとメトホルミン 塩 酸 塩 は いずれも 国 内 において 2 型 糖 尿 病 治 療 薬 として 広 く 使 用 され ています また ビルダグリプチンは 経 口 血 糖 降 下 薬 の 臨 床 評 価 方 法 に 関 するガイドライン に 従 い 2013 年 2 月 にメトホルミン 塩 酸 塩 を 含 む 全 ての 経 口 血 糖 降 下 薬 との 併 用 の 効 能 を 取 得 したことから ビルダグリプチンとメトホルミン 塩 酸 塩 の 併 用 が 可 能 となっています 国 内 で 実 施 した 生 物 学 的 同 等 性 試 験 (1101 試 験 及 び 1102 試 験 )で 本 剤 LD(ビルダグリプチ ン/メトホルミン 塩 酸 塩 として 50 mg/250 mg)と 本 剤 HD(ビルダグリプチン/メトホルミン 塩 酸 塩 として 50 mg/500 mg)は それぞれ 同 用 量 のビルダグリプチン 及 びメトホルミン 塩 酸 塩 の 併 用 と 生 物 学 的 に 同 等 であることが 確 認 されました また 国 内 で 実 施 した 比 較 対 照 試 験 でビルダグリプチン(1303 試 験 ) 又 はメトホルミン 塩 酸 塩 (1301 試 験 )で 効 果 不 十 分 な 2 型 糖 尿 病 患 者 に 対 する 有 効 性 及 び 安 全 性 が 確 認 され 更 に 長 期 投 与 試 験 (LAF1308 試 験 )でビルダグリプチン 及 びメトホルミン 塩 酸 塩 の 長 期 併 用 の 安 全 性 が 確 認 されました < 効 能 又 は 効 果 に 関 連 する 使 用 上 の 注 意 > (1) 本 剤 を 2 型 糖 尿 病 治 療 の 第 一 選 択 薬 として 用 いないこと (2) 本 剤 LD(ビルダグリプチン/メトホルミン 塩 酸 塩 として 50 mg/250 mg)については 原 則 として 既 に ビルダグリプチン 50 mg 1 日 2 回 及 びメトホルミン 塩 酸 塩 250 mg 1 日 2 回 を 併 用 し 状 態 が 安 定 して いる 場 合 あるいはビルダグリプチン 50 mg 1 日 2 回 又 はメトホルミン 塩 酸 塩 250 mg 1 日 2 回 の 単 剤 の 治 療 により 効 果 不 十 分 な 場 合 に 使 用 を 検 討 すること (3) 本 剤 HD(ビルダグリプチン/メトホルミン 塩 酸 塩 として 50 mg/500 mg)については 原 則 として 既 にビルダグリプチン 50 mg 1 日 2 回 及 びメトホルミン 塩 酸 塩 500 mg 1 日 2 回 を 併 用 し 状 態 が 安 定 し ている 場 合 ビルダグリプチン 50 mg 1 日 2 回 及 びメトホルミン 塩 酸 塩 250 mg 1 日 2 回 の 治 療 によ り 効 果 不 十 分 な 場 合 あるいはメトホルミン 塩 酸 塩 500 mg 1 日 2 回 の 単 剤 の 治 療 により 効 果 不 十 分 な 場 合 に 使 用 を 検 討 すること (4) 本 剤 投 与 中 において 本 剤 の 投 与 がビルダグリプチン 及 びメトホルミン 塩 酸 塩 の 各 単 剤 の 併 用 よりも 適 切 であるか 慎 重 に 判 断 すること 解 説 (1) 本 剤 は 2 種 類 の 2 型 糖 尿 病 治 療 薬 を 含 有 する 配 合 剤 であることから 単 一 有 効 成 分 の 製 剤 と の 使 い 分 けについて 記 載 いたしました (2) 本 剤 LD(ビルダグリプチン/メトホルミン 塩 酸 塩 として 50 mg/250 mg)については 原 則 として 以 下 のいずれかの 場 合 に 使 用 を 検 討 することとして 記 載 いたしました 1)ビルダグリプチン 50 mg 1 日 2 回 及 びメトホルミン 塩 酸 塩 250 mg 1 日 2 回 を 併 用 し 状 態 が 安 定 している 場 合 2)ビルダグリプチン 50 mg 1 日 2 回 の 単 剤 の 治 療 により 効 果 不 十 分 な 場 合 3)メトホルミン 塩 酸 塩 250 mg 1 日 2 回 の 単 剤 の 治 療 により 効 果 不 十 分 な 場 合 - 1 -
効 能 又 は 効 果 < 効 能 又 は 効 果 に 関 連 する 使 用 上 の 注 意 > 解 説 (3) 本 剤 HD(ビルダグリプチン/メトホルミン 塩 酸 塩 として 50 mg/500 mg)については 原 則 として 以 下 のいずれかの 場 合 に 使 用 を 検 討 することとして 記 載 いたしました 1)ビルダグリプチン 50 mg 1 日 2 回 及 びメトホルミン 塩 酸 塩 500 mg 1 日 2 回 を 併 用 し 状 態 が 安 定 している 場 合 2)ビルダグリプチン 50 mg 1 日 2 回 及 びメトホルミン 塩 酸 塩 250 mg 1 日 2 回 の 併 用 治 療 により 効 果 不 十 分 な 場 合 3) 本 剤 LD(ビルダグリプチン/メトホルミン 塩 酸 塩 として 50 mg/250 mg)1 日 2 回 の 治 療 により 効 果 不 十 分 な 場 合 4)メトホルミン 塩 酸 塩 500 mg 1 日 2 回 の 単 剤 の 治 療 により 効 果 不 十 分 な 場 合 (4) 本 剤 は 2 種 類 の 2 型 糖 尿 病 治 療 薬 を 含 有 する 配 合 剤 であることから 単 一 有 効 成 分 の 製 剤 と の 使 い 分 けについて 記 載 いたしました 用 法 及 び 用 量 通 常 成 人 には 1 回 1 錠 (ビルダグリプチン/メトホルミン 塩 酸 塩 として 50 mg/250 mg 又 は 50 mg/500 mg)を 1 日 2 回 朝 夕 に 経 口 投 与 する 解 説 本 剤 の 用 法 及 び 用 量 は ビルダグリプチン 錠 及 びメトホルミン 塩 酸 塩 錠 の 各 製 剤 の 用 法 及 び 用 量 並 びに 本 剤 の 臨 床 試 験 結 果 に 基 づき 設 定 いたしました メトグルコ 錠 250 mg 500 mg ビルダグリプチン 錠 の 用 法 及 び 用 量 通 常 成 人 には ビルダグリプチンとして 50 mg を 1 日 2 回 朝 夕 に 経 口 投 与 する なお 患 者 の 状 態 に 応 じて 50 mg を 1 日 1 回 朝 に 投 与 することができる メトホルミン 塩 酸 塩 錠 の 用 法 及 び 用 量 ( 成 人 について 抜 粋 ) 通 常 成 人 にはメトホルミン 塩 酸 塩 として 1 日 500 mgより 開 始 し 1 日 2 3 回 に 分 割 して 食 直 前 又 は 食 後 に 経 口 投 与 する 維 持 量 は 効 果 を 観 察 しながら 決 めるが 通 常 1 日 750 ~1,500 mgとする なお 患 者 の 状 態 により 適 宜 増 減 するが 1 日 最 高 投 与 量 は 2,250 mgまでとする < 用 法 及 び 用 量 に 関 連 する 使 用 上 の 注 意 > (1)ビルダグリプチン 及 びメトホルミン 塩 酸 塩 の 各 単 剤 の 用 法 用 量 を 考 慮 して 患 者 ごとに 本 剤 の 用 量 を 決 めること (2)ビルダグリプチン 50 mg 1 日 2 回 の 単 剤 の 治 療 により 効 果 不 十 分 な 場 合 は 本 剤 LD から 投 与 を 開 始 すること 解 説 (1) 本 剤 は ビルダグリプチン 及 びメトホルミン 塩 酸 塩 の 配 合 剤 であることから 各 単 剤 の 用 法 用 量 を 考 慮 して 患 者 ごとに 本 剤 の 用 量 を 決 めてください (2)メトホルミン 塩 酸 塩 錠 の 添 付 文 書 において 通 常 成 人 にはメトホルミン 塩 酸 塩 として 1 日 500 mg より 開 始 することが 推 奨 されていることから ビルダグリプチン 50 mg 1 日 2 回 の 単 剤 の 治 療 によ り 効 果 不 十 分 な 場 合 の 本 剤 への 切 り 替 えは 1 日 2 回 の 投 与 でメトホルミン 塩 酸 塩 の 用 量 が 1 日 500 mgとなる 本 剤 LD(ビルダグリプチン/メトホルミン 塩 酸 塩 として 50 mg/250 mg)から 開 始 してく ださい - 2 -
警 告 警 告 重 篤 な 乳 酸 アシドーシスを 起 こすことがあり 死 亡 に 至 った 例 も 報 告 されている 乳 酸 アシドーシスを 起 こしやすい 患 者 には 投 与 しないこと ( 禁 忌 の 項 参 照 ) 腎 機 能 障 害 又 は 肝 機 能 障 害 のある 患 者 高 齢 者 に 投 与 する 場 合 には 定 期 的 に 腎 機 能 や 肝 機 能 を 確 認 するなど 慎 重 に 投 与 すること 特 に 75 歳 以 上 の 高 齢 者 では 本 剤 投 与 の 適 否 を 慎 重 に 判 断 する こと ( 禁 忌 1. 慎 重 投 与 2. 重 要 な 基 本 的 注 意 5. 高 齢 者 への 投 与 の 項 参 照 ) 解 説 メトホルミン 塩 酸 塩 錠 の 添 付 文 書 に 基 づいて 記 載 いたしました 乳 酸 アシドーシスは 有 効 成 分 の 1 つとしてメトホルミン 塩 酸 塩 を 含 む 本 剤 を 適 正 にご 使 用 いただくため に 特 にご 注 意 いただきたい 副 作 用 の 1 つです メトホルミンにより 重 篤 な 乳 酸 アシドーシスを 起 こすことがあり 死 亡 に 至 った 例 も 報 告 されています 腎 機 能 障 害 又 は 肝 機 能 障 害 のある 患 者 高 齢 者 に 投 与 する 場 合 には 定 期 的 に 腎 機 能 や 肝 機 能 を 確 認 するなど 慎 重 に 投 与 して 下 さい 特 に 75 歳 以 上 の 高 齢 者 では 乳 酸 アシドーシスが 多 く 報 告 されており 予 後 も 不 良 であることが 多 いため 本 剤 投 与 の 適 否 をより 慎 重 に 判 断 してください 禁 忌 禁 忌 ( 次 の 患 者 には 投 与 しないこと) 1. 本 剤 の 成 分 又 はビグアナイド 系 薬 剤 に 対 し 過 敏 症 の 既 往 歴 のある 患 者 2. 次 に 示 す 状 態 の 患 者 乳 酸 アシドーシスを 起 こしやすい (1) 乳 酸 アシドーシスの 既 往 (2) 中 等 度 以 上 の 腎 機 能 障 害 腎 臓 におけるメトホルミンの 排 泄 が 減 少 する ( 2. 重 要 な 基 本 的 注 意 の 項 参 照 ) (3) 透 析 患 者 ( 腹 膜 透 析 を 含 む) 高 い 血 中 メトホルミン 濃 度 が 持 続 するおそれがある (4)ショック 心 不 全 心 筋 梗 塞 肺 塞 栓 等 心 血 管 系 肺 機 能 に 高 度 の 障 害 のある 患 者 及 びその 他 の 低 酸 素 血 症 を 伴 いやすい 状 態 乳 酸 産 生 が 増 加 する (5) 過 度 のアルコール 摂 取 者 肝 臓 における 乳 酸 の 代 謝 能 が 低 下 する (6) 脱 水 症 脱 水 状 態 が 懸 念 される 下 痢 嘔 吐 等 の 胃 腸 障 害 のある 患 者 3. 糖 尿 病 性 ケトアシドーシス 糖 尿 病 性 昏 睡 又 は 前 昏 睡 1 型 糖 尿 病 の 患 者 輸 液 インスリンによる 速 やかな 高 血 糖 の 是 正 が 必 須 である 4. 重 度 の 肝 機 能 障 害 のある 患 者 肝 臓 における 乳 酸 の 代 謝 能 が 低 下 し 乳 酸 アシドーシスを 起 こしやす い また 肝 機 能 障 害 が 悪 化 するおそれがある ( 2. 重 要 な 基 本 的 注 意 の 項 参 照 ) 5. 重 症 感 染 症 手 術 前 後 重 篤 な 外 傷 のある 患 者 インスリン 注 射 による 血 糖 管 理 が 望 まれるので 本 剤 の 投 与 は 適 さない また 乳 酸 アシドーシスを 起 こしやすい 6. 栄 養 不 良 状 態 飢 餓 状 態 衰 弱 状 態 脳 下 垂 体 機 能 不 全 又 は 副 腎 機 能 不 全 の 患 者 低 血 糖 を 起 こす お そ れ が ある 7. 妊 婦 又 は 妊 娠 している 可 能 性 のある 婦 人 ( 6. 妊 婦 産 婦 授 乳 婦 等 への 投 与 の 項 参 照 ) - 3 -
禁 忌 解 説 1.ビルダグリプチン 錠 及 びメトホルミン 塩 酸 塩 錠 の 添 付 文 書 に 基 づいて 記 載 いたしました 本 剤 の 成 分 又 はビグアナイド 系 薬 剤 に 対 し 過 敏 症 の 既 往 のある 患 者 に 本 剤 を 投 与 した 場 合 重 篤 な 過 敏 症 症 状 が 発 現 する 可 能 性 が 考 えられることから 一 般 的 な 注 意 として 記 載 いたしました 本 剤 の 投 与 に 際 しては 問 診 を 十 分 に 行 い 本 剤 の 成 分 又 はビグアナイド 系 薬 剤 に 対 して 過 敏 症 の 既 往 歴 が 判 明 した 場 合 には 投 与 を 避 けてください 2.メトホルミン 塩 酸 塩 錠 の 添 付 文 書 に 基 づいて 記 載 いたしました (1)~(6)の 状 態 の 患 者 は 乳 酸 アシドーシスを 起 こしやすいことから 本 剤 の 投 与 を 避 けてください 3.ビルダグリプチン 錠 及 びメトホルミン 塩 酸 塩 錠 の 添 付 文 書 に 基 づいて 記 載 いたしました 糖 尿 病 性 ケトアシドーシス 糖 尿 病 性 昏 睡 又 は 前 昏 睡 1 型 糖 尿 病 の 患 者 に 対 しては 輸 液 イン スリンによる 速 やかな 高 血 糖 の 是 正 が 必 須 であるため 本 剤 の 投 与 を 避 けてください 4.ビルダグリプチン 錠 及 びメトホルミン 塩 酸 塩 錠 の 添 付 文 書 に 基 づいて 記 載 いたしました 乳 酸 は 主 に 肝 臓 において 代 謝 されることから 肝 機 能 障 害 のある 患 者 では 肝 臓 における 乳 酸 の 代 謝 能 が 低 下 し 乳 酸 の 血 中 濃 度 が 上 昇 する 可 能 性 があり 重 度 の 肝 機 能 障 害 のある 患 者 ではその リスクが 高 くなります また ビルダグリプチン メトホルミン 共 に 副 作 用 として 肝 機 能 障 害 が 報 告 さ れており 重 度 の 肝 機 能 障 害 のある 患 者 では より 肝 機 能 障 害 が 悪 化 するおそれがあります よって 重 度 の 肝 機 能 障 害 のある 患 者 には 本 剤 の 投 与 を 避 けてください 目 安 は AST 又 は ALT が 基 準 値 上 限 の 2.5 倍 以 上 の 患 者 肝 硬 変 患 者 (メトホルミン 塩 酸 塩 製 剤 の 国 内 臨 床 試 験 におけ る 除 外 基 準 )とし 血 液 検 査 や 患 者 背 景 自 他 覚 症 状 等 も 考 慮 して 投 与 の 可 否 を 検 討 してください 5.ビルダグリプチン 錠 及 びメトホルミン 塩 酸 塩 錠 の 添 付 文 書 に 基 づいて 記 載 いたしました 重 症 感 染 症 手 術 前 後 重 篤 な 外 傷 のある 患 者 は インスリン 注 射 による 血 糖 管 理 が 望 まれ また 乳 酸 アシドーシスを 起 こしやすいため 本 剤 の 投 与 を 避 けてください 6.メトホルミン 塩 酸 塩 錠 の 添 付 文 書 に 基 づいて 記 載 いたしました 栄 養 不 良 状 態 飢 餓 状 態 衰 弱 状 態 の 患 者 は 血 糖 が 低 下 し 易 い 状 態 にあり また 脳 下 垂 体 機 能 不 全 又 は 副 腎 機 能 不 全 の 患 者 は コルチゾールの 分 泌 不 足 により 低 血 糖 が 増 悪 するおそれが あるため 本 剤 の 投 与 を 避 けてください 7.メトホルミン 塩 酸 塩 錠 の 添 付 文 書 に 基 づいて 記 載 いたしました メトホルミンは 動 物 実 験 (ラット ウサギ)で 胎 児 への 移 行 が 認 められており 動 物 実 験 (ラット)で 催 奇 形 作 用 が 報 告 されています また 妊 婦 は 乳 酸 アシドーシスを 起 こしやすいことから 妊 婦 又 は 妊 娠 している 可 能 性 のある 婦 人 には 本 剤 の 投 与 を 避 けてください なお ビルダグリプチンも 動 物 実 験 (ラット ウサギ)で 胎 児 への 移 行 が 報 告 されています - 4 -
1. 慎 重 投 与 ( 次 の 患 者 には 慎 重 に 投 与 すること) 次 に 掲 げる 患 者 又 は 状 態 の 患 者 (1) 軽 度 ~ 中 等 度 の 肝 機 能 障 害 乳 酸 アシドーシス 及 び 肝 機 能 障 害 の 悪 化 を 起 こすおそれがある ( 2. 重 要 な 基 本 的 注 意 の 項 参 照 ) (2) 軽 度 の 腎 機 能 障 害 乳 酸 アシドーシスを 起 こすおそれがある ( 2. 重 要 な 基 本 的 注 意 の 項 参 照 ) (3)スルホニルウレア 剤 又 はインスリン 製 剤 等 の 他 の 糖 尿 病 用 薬 を 投 与 中 低 血 糖 のリスクが 増 加 するお それがある ( 2. 重 要 な 基 本 的 注 意 3. 相 互 作 用 4. 副 作 用 の 項 参 照 ) (4) 不 規 則 な 食 事 摂 取 食 事 摂 取 量 の 不 足 低 血 糖 を 起 こすおそれがある (5) 激 しい 筋 肉 運 動 低 血 糖 を 起 こすおそれがある (6) 腹 部 手 術 の 既 往 又 は 腸 閉 塞 の 既 往 腸 閉 塞 を 起 こすおそれがある (7) 感 染 症 乳 酸 アシドーシスを 起 こすおそれがある (8) 高 齢 者 ( 5. 高 齢 者 への 投 与 の 項 参 照 ) (9)ヨード 造 影 剤 腎 毒 性 の 強 い 抗 生 物 質 利 尿 作 用 を 有 する 薬 剤 との 併 用 乳 酸 アシドーシスを 起 こ すおそれがある ( 3. 相 互 作 用 の 項 参 照 ) 解 説 (1)ビルダグリプチン 錠 及 びメトホルミン 塩 酸 塩 錠 の 添 付 文 書 に 基 づいて 記 載 いたしました 重 度 の 肝 機 能 障 害 のある 患 者 への 本 剤 の 投 与 は 禁 忌 ですが 軽 度 ~ 中 等 度 の 肝 機 能 障 害 のあ る 患 者 においても 本 剤 を 投 与 した 場 合 に 乳 酸 アシドーシス 及 び 肝 機 能 障 害 の 悪 化 を 起 こすお それがあることから 慎 重 に 投 与 してください (2)メトホルミン 塩 酸 塩 錠 の 添 付 文 書 に 基 づいて 記 載 いたしました 中 等 度 以 上 の 腎 機 能 障 害 のある 患 者 への 本 剤 の 投 与 は 禁 忌 ですが 軽 度 の 腎 機 能 障 害 のある 患 者 においても 本 剤 を 投 与 した 場 合 に 腎 臓 におけるメトホルミンの 排 泄 が 減 少 し 乳 酸 アシドー シスを 起 こすおそれがあることから 慎 重 に 投 与 してください (3)ビルダグリプチン 錠 及 びメトホルミン 塩 酸 塩 錠 の 添 付 文 書 に 基 づいて 記 載 いたしました スルホニルウレア 剤 又 はインスリン 製 剤 等 の 他 の 糖 尿 病 用 薬 と 併 用 する 場 合 これらの 薬 剤 及 び 本 剤 は 共 に 血 糖 降 下 作 用 を 有 するため 低 血 糖 のリスクが 増 加 するおそれがあることから これらの 薬 剤 を 投 与 中 の 患 者 には 慎 重 に 投 与 してください スルホニルウレア 剤 又 はインスリン 製 剤 を 併 用 する 際 には 低 血 糖 のリスクを 軽 減 するため スルホニルウレア 剤 又 はインスリン 製 剤 の 減 量 を 検 討 してください (4)ビルダグリプチン 錠 及 びメトホルミン 塩 酸 塩 錠 の 添 付 文 書 に 基 づいて 記 載 いたしました 食 事 時 間 の 遅 れ 食 事 量 が 少 ないなどの 患 者 では 血 糖 が 低 下 しやすく 本 剤 の 投 与 により 低 血 糖 を 起 こすおそれがあることから 慎 重 に 投 与 してください (5)ビルダグリプチン 錠 及 びメトホルミン 塩 酸 塩 錠 の 添 付 文 書 に 基 づいて 記 載 いたしました 激 しい 筋 肉 運 動 を 行 うと 血 糖 が 低 下 しやすく 本 剤 の 投 与 により 低 血 糖 を 起 こすおそれがあるこ とから 慎 重 に 投 与 してください (6)ビルダグリプチン 錠 の 添 付 文 書 に 基 づいて 記 載 いたしました ビルダグリプチン 投 与 時 に 発 現 した 腸 閉 塞 の 報 告 では 腹 部 手 術 の 既 往 や 腸 閉 塞 の 既 往 をもつ 症 例 が 認 められていることから これらの 既 往 をもつ 患 者 には 慎 重 に 投 与 してください (7)メトホルミン 塩 酸 塩 錠 の 添 付 文 書 に 基 づいて 記 載 いたしました 重 症 感 染 症 のある 患 者 への 本 剤 の 投 与 は 禁 忌 ですが その 他 の 感 染 症 のある 患 者 においても 本 剤 の 投 与 により 乳 酸 アシドーシスを 起 こすおそれがあることから 慎 重 に 投 与 してください (8)メトホルミン 塩 酸 塩 錠 の 添 付 文 書 に 基 づいて 記 載 いたしました 高 齢 者 では 腎 機 能 肝 機 能 等 が 低 下 していることが 多 く また 脱 水 症 状 を 起 こしやすいとされ ています これらの 状 態 では 乳 酸 アシドーシスを 起 こしやすいことから 高 齢 者 には 慎 重 に 投 与 してください - 5 -
1. 慎 重 投 与 ( 次 の 患 者 には 慎 重 に 投 与 すること) 解 説 (9)メトホルミン 塩 酸 塩 錠 の 添 付 文 書 に 基 づいて 記 載 いたしました これらの 薬 剤 との 併 用 は 乳 酸 アシドーシスを 起 こすおそれがあることから 慎 重 に 行 ってください 機 序 危 険 因 子 措 置 方 法 等 は 以 下 となります ヨード 造 影 剤 腎 機 能 が 低 下 し メトホルミンの 排 泄 が 低 下 することが 考 えられている ヨード 造 影 剤 を 用 いて 検 査 を 行 う 場 合 には 本 剤 の 投 与 を 一 時 的 に 中 止 すること 腎 毒 性 の 強 い 抗 生 物 質 (ゲンタマイシン 等 ) 腎 機 能 が 低 下 し メトホルミンの 排 泄 が 低 下 することが 考 えられている 併 用 する 場 合 は 本 剤 の 投 与 を 一 時 的 に 減 量 中 止 するなど 適 切 な 処 置 を 行 うこと 利 尿 作 用 を 有 する 薬 剤 ( 利 尿 剤 SGLT2 阻 害 剤 等 ) 利 尿 作 用 を 有 する 薬 剤 により 体 液 量 が 減 少 し 脱 水 状 態 になることがあり 脱 水 により 乳 酸 アシ ドーシスを 起 こすことがある 脱 水 症 状 があらわれた 場 合 には 本 剤 の 投 与 を 中 止 し 適 切 な 処 置 を 行 うこと 2. 重 要 な 基 本 的 注 意 (1) 本 剤 の 使 用 にあたっては 患 者 及 び 家 族 に 対 し 低 血 糖 症 状 及 びその 対 処 方 法 について 十 分 説 明 すること 特 に スルホニルウレア 剤 又 はインスリン 製 剤 と 併 用 する 場 合 低 血 糖 のリスクが 増 加 する おそれがある スルホニルウレア 剤 又 はインスリン 製 剤 による 低 血 糖 のリスクを 軽 減 するため これら の 薬 剤 と 併 用 する 場 合 には スルホニルウレア 剤 又 はインスリン 製 剤 の 減 量 を 検 討 すること ( 1. 慎 重 投 与 3. 相 互 作 用 4. 副 作 用 の 項 参 照 ) (2) 本 剤 の 有 効 成 分 であるメトホルミンによりまれに 重 篤 な 乳 酸 アシドーシスを 起 こすことがあるので 以 下 の 内 容 を 患 者 及 びその 家 族 に 十 分 指 導 すること 1) 過 度 のアルコール 摂 取 を 避 けること ( 禁 忌 の 項 参 照 ) 2) 発 熱 下 痢 嘔 吐 食 事 摂 取 不 良 等 により 脱 水 状 態 が 懸 念 される 場 合 には いったん 服 用 を 中 止 し 医 師 に 相 談 すること ( 禁 忌 の 項 参 照 ) 3) 乳 酸 アシドーシスの 初 期 症 状 があらわれた 場 合 には 直 ちに 受 診 すること ( 4. 副 作 用 (1) 重 大 な 副 作 用 の 項 参 照 ) (3) 本 剤 投 与 開 始 前 投 与 開 始 後 1 年 間 は 少 なくとも3ヵ 月 毎 に その 後 も 定 期 的 に 肝 機 能 検 査 を 行 うこと ALT(GPT) 又 は AST(GOT) 等 の 肝 機 能 検 査 値 の 異 常 を 認 めた 場 合 には 本 剤 の 投 与 を 中 止 するなど 適 切 な 処 置 を 行 うこと 黄 疸 や 肝 機 能 障 害 を 示 唆 するその 他 の 症 状 があらわれた 場 合 には 本 剤 の 投 与 を 中 止 すること ビルダグリプチンにおいて 投 与 中 止 後 に 肝 酵 素 の 上 昇 が 回 復 したものの 再 投 与 により 再 発 した 症 例 が 報 告 されていることから 黄 疸 や 肝 機 能 障 害 を 示 唆 す るその 他 の 症 状 が 回 復 した 場 合 でも 本 剤 を 含 むビルダグリプチンを 含 有 する 製 剤 を 再 投 与 しないこと 肝 機 能 障 害 のある 患 者 では 肝 臓 における 乳 酸 の 代 謝 能 が 低 下 する 可 能 性 がある また ビルダ グリプチン 又 はメトホルミンにより 肝 機 能 障 害 ( 肝 炎 を 含 む)があらわれることがある ( 4. 副 作 用 の 項 参 照 ) (4)ヨード 造 影 剤 を 用 いて 検 査 を 行 う 患 者 においては 本 剤 の 有 効 成 分 であるメトホルミンとの 併 用 によ り 乳 酸 アシドーシスを 起 こすことがあるので 検 査 前 は 本 剤 の 投 与 を 一 時 的 に 中 止 すること(ただし 緊 急 に 検 査 を 行 う 必 要 がある 場 合 を 除 く) ヨード 造 影 剤 投 与 後 48 時 間 は 本 剤 の 投 与 を 再 開 しない こと なお 投 与 再 開 時 には 患 者 の 状 態 に 注 意 すること ( 3. 相 互 作 用 の 項 参 照 ) - 6 -
2. 重 要 な 基 本 的 注 意 (5) 脱 水 により 乳 酸 アシドーシスを 起 こすことがある 脱 水 症 状 があらわれた 場 合 には 投 与 を 中 止 し 適 切 な 処 置 を 行 うこと 利 尿 作 用 を 有 する 薬 剤 ( 利 尿 剤 SGLT2 阻 害 剤 等 )との 併 用 時 には 特 に 脱 水 に 注 意 すること ( 3. 相 互 作 用 の 項 参 照 ) (6) 腎 機 能 障 害 のある 患 者 では 腎 臓 における 本 剤 の 有 効 成 分 であるメトホルミンの 排 泄 が 減 少 し 血 中 濃 度 が 上 昇 する 投 与 開 始 前 及 び 投 与 中 は 以 下 の 点 に 注 意 すること ( 5. 高 齢 者 への 投 与 の 項 参 照 ) 1) 腎 機 能 や 患 者 の 状 態 に 十 分 注 意 して 投 与 の 適 否 や 投 与 量 の 調 節 を 検 討 すること 腎 機 能 は egfr や 血 清 クレアチニン 値 等 を 参 考 に 判 断 すること メトホルミン 塩 酸 塩 製 剤 の 国 内 臨 床 試 験 における 除 外 基 準 は 血 清 クレアチニン 値 男 性 1.3 mg/dl 女 性 1.2 mg/dl 以 上 であった 2) 本 剤 投 与 中 は 定 期 的 に 高 齢 者 等 特 に 慎 重 な 経 過 観 察 が 必 要 な 場 合 にはより 頻 回 に 腎 機 能 (egfr 血 清 クレアチニン 値 等 )を 確 認 し 腎 機 能 の 悪 化 が 認 められた 場 合 には 投 与 の 中 止 や 減 量 を 行 うこと (7) 本 剤 の 有 効 成 分 であるビルダグリプチンにより 急 性 膵 炎 があらわれることがあるので 持 続 的 な 激 し い 腹 痛 嘔 吐 等 の 初 期 症 状 があらわれた 場 合 には 速 やかに 医 師 の 診 察 を 受 けるよう 患 者 に 指 導 すること ( 4. 副 作 用 の 項 参 照 ) (8) 糖 尿 病 の 診 断 が 確 立 した 患 者 に 対 してのみ 適 用 を 考 慮 すること 糖 尿 病 以 外 にも 耐 糖 能 異 常 尿 糖 陽 性 等 糖 尿 病 類 似 の 症 状 ( 腎 性 糖 尿 甲 状 腺 機 能 異 常 等 )を 有 する 疾 患 があることに 留 意 すること (9) 本 剤 の 適 用 においては あらかじめ 糖 尿 病 治 療 の 基 本 である 食 事 療 法 運 動 療 法 を 十 分 に 行 うこ と (10) 本 剤 投 与 中 は 血 糖 尿 糖 を 定 期 的 に 検 査 し 薬 剤 の 効 果 を 確 かめ 本 剤 を 3ヵ 月 投 与 しても 効 果 が 不 十 分 な 場 合 には 他 の 治 療 法 への 変 更 を 考 慮 すること (11) 投 与 の 継 続 中 に 投 与 の 必 要 がなくなる 場 合 や 減 量 する 必 要 がある 場 合 があり また 患 者 の 不 養 生 感 染 症 の 合 併 等 により 効 果 がなくなったり 不 十 分 となる 場 合 があるので 食 事 摂 取 量 体 重 の 推 移 血 糖 値 感 染 症 の 有 無 等 に 留 意 の 上 常 に 投 与 継 続 の 可 否 投 与 量 薬 剤 の 選 択 等 に 注 意 すること (12) 低 血 糖 及 び 低 血 糖 症 状 を 起 こすおそれがあるので 高 所 作 業 自 動 車 の 運 転 等 に 従 事 している 患 者 に 投 与 するときには 注 意 すること (13) 本 剤 と 他 の 糖 尿 病 用 薬 の 併 用 における 安 全 性 は 検 討 されていない (14) 本 剤 の 有 効 成 分 であるビルダグリプチンとGLP-1 受 容 体 作 動 薬 はいずれもGLP-1 受 容 体 を 介 し た 血 糖 降 下 作 用 を 有 している 両 剤 を 併 用 した 際 の 臨 床 試 験 成 績 はなく 有 効 性 及 び 安 全 性 は 確 認 されていない 解 説 (1)ビルダグリプチン 錠 の 添 付 文 書 に 基 づいて 記 載 いたしました 本 剤 の 使 用 にあたっては 患 者 及 び 家 族 に 対 し 低 血 糖 症 状 及 びその 対 処 方 法 について 十 分 な 説 明 を 行 ってください 一 般 的 に 低 血 糖 症 状 としては 発 汗 振 戦 動 悸 不 安 感 判 断 力 低 下 眠 気 意 識 障 害 痙 攣 昏 睡 等 が 認 められます これらの 症 状 が 認 められた 場 合 には 糖 質 を 含 む 食 品 を 摂 取 するなど 適 切 な 処 置 を 行 ってください ただし α-グルコシダーゼ 阻 害 剤 と の 併 用 により 低 血 糖 を 起 こした 場 合 にはブドウ 糖 を 投 与 してください 特 に スルホニルウレア 剤 又 はインスリン 製 剤 を 併 用 する 際 には 低 血 糖 のリスクが 増 加 するおそ れがあるため スルホニルウレア 剤 又 はインスリン 製 剤 の 減 量 を 検 討 してください - 7 -
2. 重 要 な 基 本 的 注 意 解 説 (2)メトホルミン 塩 酸 塩 錠 の 添 付 文 書 に 基 づいて 記 載 いたしました 乳 酸 アシドーシスの 発 現 とその 重 篤 化 を 防 ぐために 1)~3)の 内 容 を 患 者 及 びその 家 族 に 十 分 指 導 してください (3)ビルダグリプチン 錠 及 びメトホルミン 塩 酸 塩 錠 の 添 付 文 書 に 基 づいて 記 載 いたしました 肝 機 能 障 害 のある 患 者 では 肝 臓 における 乳 酸 の 代 謝 能 が 低 下 する 可 能 性 があり また ビル ダグリプチン 又 はメトホルミンにより 肝 機 能 障 害 ( 肝 炎 を 含 む)があらわれることがあることから 肝 機 能 検 査 を 行 っていただく 頻 度 及 び 肝 機 能 検 査 値 の 異 常 黄 疸 や 肝 機 能 障 害 を 示 唆 するそ の 他 の 症 状 があらわれた 場 合 の 処 置 を 記 載 いたしました (4)メトホルミン 塩 酸 塩 錠 の 添 付 文 書 に 基 づいて 記 載 いたしました ヨード 造 影 剤 とメトホルミンとの 併 用 により 乳 酸 アシドーシスを 起 こすことがあることから ヨード 造 影 剤 を 用 いて 検 査 を 行 う 患 者 への 対 処 を 記 載 いたしました (5)メトホルミン 塩 酸 塩 錠 の 添 付 文 書 に 基 づいて 記 載 いたしました 脱 水 により 乳 酸 アシドーシスを 起 こすことがあることから 脱 水 に 関 する 注 意 を 記 載 いたしました (6)メトホルミン 塩 酸 塩 錠 の 添 付 文 書 に 基 づいて 記 載 いたしました 腎 機 能 障 害 のある 患 者 では 腎 臓 における 本 剤 の 有 効 成 分 であるメトホルミンの 排 泄 が 減 少 し 血 中 濃 度 が 上 昇 し 乳 酸 アシドーシスを 起 こすおそれがあります よって 投 与 開 始 前 及 び 投 与 中 は 1) 及 び 2)に 注 意 してください (7)ビルダグリプチン 錠 の 添 付 文 書 に 基 づいて 記 載 いたしました ビルダグリプチン 錠 の 国 内 外 国 市 販 後 で 急 性 膵 炎 の 症 例 が 報 告 されています 持 続 的 な 激 し い 腹 痛 嘔 吐 等 の 初 期 症 状 があらわれた 場 合 には 速 やかに 医 師 の 診 察 を 受 けるよう 患 者 に 指 導 してください (8)ビルダグリプチン 錠 及 びメトホルミン 塩 酸 塩 錠 の 添 付 文 書 に 基 づいて 記 載 いたしました 糖 尿 病 の 薬 物 治 療 における 共 通 の 注 意 事 項 として 記 載 いたしました (9)ビルダグリプチン 錠 及 びメトホルミン 塩 酸 塩 錠 の 添 付 文 書 に 基 づいて 記 載 いたしました 2 型 糖 尿 病 の 基 本 治 療 は 食 事 療 法 運 動 療 法 であることから 記 載 いたしました (10)ビルダグリプチン 錠 及 びメトホルミン 塩 酸 塩 錠 の 添 付 文 書 に 基 づいて 記 載 いたしました 科 学 的 根 拠 に 基 づく 糖 尿 病 診 療 ガイドライン 2013( 日 本 糖 尿 病 学 会 編 集 ) では 薬 物 治 療 の 効 果 を 判 断 する 時 期 について 治 療 変 更 後 は 約 2 ~3ヵ 月 経 過 を 観 察 し 改 善 がなければ 再 度 変 更 することとしています また 糖 尿 病 治 療 ガイド 2014-2015( 日 本 糖 尿 病 学 会 編 集 ) では 生 活 指 導 と 薬 物 治 療 によっても 血 糖 コントロール 不 可 の 状 態 が 改 善 されず 3ヵ 月 以 上 続 く 場 合 は 専 門 医 に 紹 介 するか 専 門 医 の 助 言 を 受 けることとされています 以 上 を 踏 まえ 本 剤 を 3ヵ 月 投 与 しても 効 果 が 不 十 分 な 場 合 には 他 の 治 療 法 への 変 更 を 考 慮 してください (11)ビルダグリプチン 錠 及 びメトホルミン 塩 酸 塩 錠 の 添 付 文 書 に 基 づいて 記 載 いたしました 本 剤 による 治 療 に 加 え 食 事 療 法 運 動 療 法 により 血 糖 コントロールが 改 善 され 本 剤 の 中 止 や 減 量 が 必 要 になる 場 合 があります また 患 者 の 不 養 生 ( 生 活 習 慣 の 乱 れ 等 ) 感 染 症 の 合 併 等 により 本 剤 の 効 果 がなくなったり 不 十 分 となる 場 合 があります したがって 本 剤 投 与 中 は 患 者 の 食 事 摂 取 量 体 重 の 推 移 血 糖 値 感 染 症 の 有 無 等 に 留 意 の 上 常 に 本 剤 の 投 与 継 続 の 可 否 投 与 量 変 更 の 必 要 性 薬 剤 の 選 択 等 に 注 意 してください (12)ビルダグリプチン 錠 及 びメトホルミン 塩 酸 塩 錠 の 添 付 文 書 に 基 づいて 記 載 いたしました 本 剤 投 与 により 低 血 糖 及 び 低 血 糖 症 状 が 起 こるおそれがあることから 高 所 作 業 自 動 車 の 運 転 等 に 従 事 している 患 者 に 投 与 する 際 には 注 意 してください (13) 本 剤 と 他 の 糖 尿 病 用 薬 の 併 用 における 安 全 性 は 検 討 されていないことから 記 載 いたしました (14)ビルダグリプチン 錠 の 添 付 文 書 に 基 づいて 記 載 いたしました ビルダグリプチンとGLP-1 受 容 体 作 動 薬 はいずれもGLP-1 受 容 体 を 介 した 血 糖 降 下 作 用 を 有 しています 両 剤 を 併 用 した 際 の 臨 床 試 験 成 績 はなく 有 効 性 及 び 安 全 性 は 確 認 されていない ことから 記 載 いたしました - 8 -
3. 相 互 作 用 ビルダグリプチンは 主 に 代 謝 により 消 失 し 未 変 化 体 の 尿 中 排 泄 率 は 23 %であった また メトホルミン はほとんど 代 謝 されず 未 変 化 体 のまま 尿 中 に 排 泄 される ( 薬 物 動 態 の 項 参 照 ) 解 説 ビルダグリプチンの 健 康 成 人 を 対 象 とした 単 回 投 与 試 験 の 結 果 は 以 下 のとおりでした 健 康 成 人 男 子 (4 例 )に 14 C 標 識 したビルダグリプチン 100 mg を 単 回 経 口 投 与 したとき 血 漿 中 には 主 として 未 変 化 体 ( 血 漿 中 全 活 性 の 25.7 %) 及 びシアノ 基 が 加 水 分 解 された 不 活 性 代 謝 物 (M20.7 55.5 %)が 存 在 し その 他 グルクロン 酸 抱 合 体 (9.5 %) 及 びアミド 結 合 の 加 水 分 解 代 謝 物 (8.1 %)が 認 められた 尿 及 び 糞 中 の 主 な 代 謝 物 は M20.7(56.5 %)であり その 他 にグルクロン 酸 抱 合 体 (4.4 %) アミド 結 合 の 加 水 分 解 代 謝 物 (3.7 %)が 認 められた グルクロン 酸 抱 合 体 はビルダグリプチンと 同 等 のジ ペプチジルペプチダーゼ -4(DPP-4) 阻 害 活 性 を 示 すが M20.7 の 阻 害 活 性 は 極 めて 弱 く アミド 結 合 加 水 分 解 代 謝 物 は 阻 害 活 性 を 示 さなかった 2) (ビルダグリプチンの 承 認 された 用 法 及 び 用 量 は 50 mg を 1 日 2 回 又 は 1 回 である ) ( 外 国 人 のデータ) 健 康 成 人 男 子 (6 例 )にビルダグリプチン 50 mg を 単 回 経 口 投 与 した 場 合 投 与 後 36 時 間 までに 未 変 化 体 として 22.7 %が 尿 中 に 排 泄 され 腎 クリアランスは 9.83 L/h(164 ml/min)であった ビルダグリプ チンの 尿 中 への 排 泄 は 能 動 的 な 尿 細 管 分 泌 の 関 与 が 示 唆 される 3) また メトホルミンはほとんど 代 謝 されず 未 変 化 体 のまま 尿 中 に 排 泄 されます - 9 -
3. 相 互 作 用 併 用 注 意 ( 併 用 に 注 意 すること) ヨード 造 影 剤 薬 剤 名 等 臨 床 症 状 措 置 方 法 機 序 危 険 因 子 腎 毒 性 の 強 い 抗 生 物 質 ゲンタマイシン 等 利 尿 作 用 を 有 する 薬 剤 利 尿 剤 SGLT2 阻 害 剤 等 併 用 により 乳 酸 アシドーシスを 起 こすことがある ヨード 造 影 剤 を 用 いて 検 査 を 行 う 場 合 には 本 剤 の 投 与 を 一 時 的 に 中 止 すること ( 2. 重 要 な 基 本 的 注 意 の 項 参 照 ) 併 用 により 乳 酸 アシドーシスを 起 こ すことがある 併 用 する 場 合 は 本 剤 の 投 与 を 一 時 的 に 減 量 中 止 するなど 適 切 な 処 置 を 行 うこと 脱 水 により 乳 酸 アシドーシスを 起 こすことがある 脱 水 症 状 があ らわれた 場 合 には 本 剤 の 投 与 を 中 止 し 適 切 な 処 置 を 行 うこと ( 2. 重 要 な 基 本 的 注 意 の 項 参 照 ) 血 糖 降 下 作 用 を 増 強 する 薬 剤 低 血 糖 症 状 が 起 こるおそれがあ 糖 尿 病 用 剤 る 血 糖 値 その 他 患 者 の 状 ス ル ホ ニ ル アミド 系 及 び 態 を 十 分 に 観 察 しながら 投 与 す スルホニルウレア 系 薬 剤 ること 特 に スルホニルウレア ビグアナイド 系 薬 剤 剤 又 はインスリン 製 剤 と 併 用 する インスリン 製 剤 場 合 低 血 糖 のリスクが 増 加 す チアゾリジン 系 薬 剤 るおそれがある 低 血 糖 のリス α-グルコシダーゼ 阻 害 剤 クを 軽 減 するため スルホニル SGLT2 阻 害 剤 ウレア 剤 又 はインスリン 製 剤 の 減 速 効 型 インスリン 分 泌 促 進 剤 量 を 検 討 すること ( 1. 慎 重 投 GLP-1 受 容 体 作 動 薬 等 与 2. 重 要 な 基 本 的 注 意 β- 遮 断 剤 4. 副 作 用 の 項 参 照 ) サリチル 酸 剤 低 血 糖 症 状 が 認 められた 場 合 MAO 阻 害 剤 には 通 常 ショ 糖 を 投 与 するが フィブラート 系 薬 剤 等 α-グルコシダーゼ 阻 害 剤 との 併 たん 白 同 化 ホルモン 剤 用 時 はブドウ 糖 を 投 与 すること 血 糖 降 下 作 用 を 減 弱 する 薬 剤 アドレナリン 副 腎 皮 質 ホルモン 甲 状 腺 ホルモン 卵 胞 ホルモン 利 尿 剤 ニコチン 酸 フェノチアジン 系 薬 剤 等 血 糖 値 が 上 昇 してコントロール 不 良 になるおそれがある 血 糖 値 その 他 患 者 の 状 態 を 十 分 に 観 察 しながら 投 与 すること 腎 機 能 が 低 下 し メトホルミンの 排 泄 が 低 下 することが 考 えられ ている 利 尿 作 用 を 有 する 薬 剤 により 体 液 量 が 減 少 し 脱 水 状 態 になる ことがある 血 糖 降 下 作 用 の 増 強 による 機 序 は 不 明 である 血 糖 降 下 作 用 の 減 弱 による - 10 -
3. 相 互 作 用 併 用 注 意 ( 併 用 に 注 意 すること) ピラジナミド イソニアジド 薬 剤 名 等 臨 床 症 状 措 置 方 法 機 序 危 険 因 子 有 機 カチオン 輸 送 系 を 介 して 腎 排 泄 される 薬 剤 シメチジン アンジオテンシン 変 換 酵 素 阻 害 剤 血 糖 値 が 上 昇 してコントロール 不 良 になるおそれがある 血 糖 値 その 他 患 者 の 状 態 を 十 分 に 観 察 しながら 投 与 すること 併 用 によりメトホルミン 又 は 相 手 薬 剤 の 血 中 濃 度 が 上 昇 し 作 用 が 増 強 するおそれがある 観 察 を 十 分 に 行 い 必 要 に 応 じて 本 剤 又 は 相 手 薬 剤 を 減 量 するな ど 慎 重 に 投 与 すること ビルダグリプチンとアンジオテンシ ン 変 換 酵 素 阻 害 剤 を 併 用 してい る 患 者 では 併 用 していない 患 者 に 比 べて 血 管 浮 腫 の 発 現 頻 度 が 高 かったとの 報 告 がある 機 序 は 不 明 である イソニアジドによる 炭 水 化 物 代 謝 阻 害 が 考 えられている 尿 細 管 輸 送 系 をめぐる 競 合 的 な 阻 害 作 用 によるメトホルミン 又 は 相 手 薬 剤 の 血 中 濃 度 上 昇 が 考 えられている 機 序 は 不 明 である 解 説 ヨード 造 影 剤 腎 毒 性 の 強 い 抗 生 物 質 利 尿 作 用 を 有 する 薬 剤 たん 白 同 化 ホルモン 剤 ピ ラジナミド イソニアジド 有 機 カチオン 輸 送 系 を 介 して 腎 排 泄 される 薬 剤 メトホルミン 塩 酸 塩 錠 の 添 付 文 書 に 基 づいて 記 載 いたしました 血 糖 降 下 作 用 を 増 強 する 薬 剤 血 糖 降 下 作 用 を 減 弱 する 薬 剤 ビルダグリプチン 錠 及 びメトホルミン 塩 酸 塩 錠 の 添 付 文 書 に 基 づいて 記 載 いたしました アンジオテンシン 変 換 酵 素 阻 害 剤 ビルダグリプチン 錠 の 添 付 文 書 に 基 づいて 記 載 いたしました ビルダグリプチンとその 他 の 薬 剤 との 相 互 作 用 につきまして 以 下 の 報 告 があります 2 型 糖 尿 病 患 者 を 対 象 にメトホルミン 塩 酸 塩 グリブリド 及 びピオグリタゾン また 健 康 成 人 を 対 象 にアムロジピン バルサルタン シンバスタチン ラミプリル ワルファリン ジゴキシンとの 薬 物 間 相 互 作 用 を 検 討 した 結 果 ビルダグリプチン 及 び 併 用 薬 の 薬 物 動 態 は 変 化 しなかった 4 ~ 9 ) ( 外 国 人 のデータ) 日 本 人 2 型 糖 尿 病 患 者 (24 例 )を 対 象 にビルダグリプチン50 mgを 1 日 2 回 及 びボグリボース0.2 mg を 1 日 3 回 3 日 間 併 用 投 与 したとき 投 与 3 日 目 のビルダグリプチンの Cmax 及 び AUC0-12h は 単 独 投 与 時 と 比 べそれぞれ 34 % 及 び 23 % 低 下 したが DPP-4 阻 害 への 影 響 は 認 められなかった 10) メトホルミンとその 他 の 薬 剤 との 相 互 作 用 につきまして 以 下 の 報 告 があります 健 康 成 人 (7 例 )に 対 しメトホルミン 塩 酸 塩 とシメチジンを 併 用 した 場 合 シメチジンの 薬 物 動 態 には 影 響 がみられなかったものの メトホルミンの AUC が 約 50 % 増 加 した 11) ( 外 国 人 のデータ) - 11 -
4. 副 作 用 国 内 で 実 施 された 臨 床 試 験 において ビルダグリプチン 及 びメトホルミン 塩 酸 塩 を 投 与 された 241 例 中 48 例 (19.9 %)に 臨 床 検 査 値 異 常 を 含 む 副 作 用 が 認 められた 主 な 副 作 用 は 便 秘 7 例 (2.9 %) アミラー ゼ 増 加 6 例 (2.5 %) 下 痢 5 例 (2.1 %) 悪 心 4 例 (1.7 %) 等 であった ( 承 認 時 までの 集 計 ) 以 下 の 副 作 用 は 上 記 の 試 験 あるいはビルダグリプチン メトホルミン 塩 酸 塩 の 各 薬 剤 で 認 められている ものである 上 記 の 試 験 で 認 められなかった 副 作 用 は 頻 度 不 明 とした 解 説 ビルダグリプチン 錠 の 添 付 文 書 メトホルミン 塩 酸 塩 錠 の 添 付 文 書 及 び 国 内 で 実 施 された 臨 床 試 験 (1301 試 験 1303 試 験 LAF1308 試 験 )においてビルダグリプチン 及 びメトホルミン 塩 酸 塩 を 投 与 さ れた 例 で 認 められた 副 作 用 の 発 現 状 況 に 基 づき 記 載 いたしました 1301 試 験 :メトホルミン 塩 酸 塩 で 効 果 不 十 分 な 2 型 糖 尿 病 患 者 を 対 象 とした 臨 床 試 験 1303 試 験 :ビルダグリプチンで 効 果 不 十 分 な 2 型 糖 尿 病 患 者 を 対 象 とした 臨 床 試 験 LAF1308 試 験 :ビルダグリプチン 及 びメトホルミン 塩 酸 塩 の 長 期 併 用 投 与 試 験 (1) 重 大 な 副 作 用 1) 乳 酸 アシドーシス( 頻 度 不 明 ): 乳 酸 アシドーシス( 血 中 乳 酸 値 の 上 昇 乳 酸 /ピルビン 酸 比 の 上 昇 血 液 ph の 低 下 等 を 示 す)は 予 後 不 良 のことが 多 い 一 般 的 に 発 現 する 臨 床 症 状 は 様 々であるが 胃 腸 症 状 けん 怠 感 筋 肉 痛 過 呼 吸 等 の 症 状 がみられることが 多 く これらの 症 状 があらわれた 場 合 には 直 ちに 投 与 を 中 止 し 必 要 な 検 査 を 行 うこと なお 乳 酸 アシドーシスの 疑 いが 大 きい 場 合 には 乳 酸 の 測 定 結 果 等 を 待 つことなく 適 切 な 処 置 を 行 うこと 2) 肝 炎 肝 機 能 障 害 黄 疸 ( 頻 度 不 明 ):ALT(GPT) 又 は AST(GOT) ALP γ-gtp ビリルビ ンの 上 昇 等 を 伴 う 肝 炎 肝 機 能 障 害 黄 疸 があらわれることがあるので 観 察 を 十 分 に 行 い 適 切 な 処 置 を 行 うこと ( 2. 重 要 な 基 本 的 注 意 の 項 参 照 ) 3) 血 管 浮 腫 ( 頻 度 不 明 ):ビルダグリプチンとアンジオテンシン 変 換 酵 素 阻 害 剤 を 併 用 している 患 者 では 併 用 していない 患 者 に 比 べて 血 管 浮 腫 の 発 現 頻 度 が 高 かったとの 報 告 があるので 観 察 を 十 分 に 行 い 症 状 があらわれた 場 合 には 投 与 を 中 止 し 適 切 な 処 置 を 行 うこと ( 3. 相 互 作 用 の 項 参 照 ) 4) 低 血 糖 ( 頻 度 不 明 ): 低 血 糖 症 があらわれることがある スルホニルウレア 剤 との 併 用 で 重 篤 な 低 血 糖 症 状 があらわれ 意 識 消 失 を 来 す 例 も 報 告 されていることから スルホニルウレア 剤 と 併 用 する 場 合 には スルホニルウレア 剤 の 減 量 を 検 討 すること 低 血 糖 症 状 が 認 められた 場 合 には 糖 質 を 含 む 食 品 を 摂 取 するなど 適 切 な 処 置 を 行 うこと ( 1. 慎 重 投 与 2. 重 要 な 基 本 的 注 意 3. 相 互 作 用 の 項 参 照 ) 5) 横 紋 筋 融 解 症 ( 頻 度 不 明 ): 筋 肉 痛 脱 力 感 CK(CPK) 上 昇 血 中 及 び 尿 中 ミオグロビン 上 昇 を 特 徴 とする 横 紋 筋 融 解 症 があらわれることがあるので このような 場 合 には 投 与 を 中 止 し 適 切 な 処 置 を 行 うこと 6) 急 性 膵 炎 ( 頻 度 不 明 ): 急 性 膵 炎 があらわれることがあるので 観 察 を 十 分 に 行 い 持 続 的 な 激 しい 腹 痛 嘔 吐 等 の 異 常 が 認 められた 場 合 には 投 与 を 中 止 し 適 切 な 処 置 を 行 うこと ( 2. 重 要 な 基 本 的 注 意 の 項 参 照 ) - 12 -
4. 副 作 用 (1) 重 大 な 副 作 用 7) 腸 閉 塞 ( 頻 度 不 明 ): 腸 閉 塞 があらわれることがあるので 観 察 を 十 分 に 行 い 高 度 の 便 秘 腹 部 膨 満 持 続 する 腹 痛 嘔 吐 等 の 異 常 が 認 められた 場 合 には 投 与 を 中 止 し 適 切 な 処 置 を 行 うこと ( 1. 慎 重 投 与 の 項 参 照 ) 8) 間 質 性 肺 炎 ( 頻 度 不 明 ): 間 質 性 肺 炎 があらわれることがあるので 咳 嗽 呼 吸 困 難 発 熱 肺 音 の 異 常 ( 捻 髪 音 ) 等 が 認 められた 場 合 には 速 やかに 胸 部 X 線 胸 部 CT 血 清 マーカー 等 の 検 査 を 実 施 すること 間 質 性 肺 炎 が 疑 われた 場 合 には 投 与 を 中 止 し 副 腎 皮 質 ホルモン 剤 の 投 与 等 の 適 切 な 処 置 を 行 うこと 9) 類 天 疱 瘡 ( 頻 度 不 明 ): 類 天 疱 瘡 があらわれることがあるので 水 疱 びらん 等 があらわれた 場 合 には 皮 膚 科 医 と 相 談 し 投 与 を 中 止 するなど 適 切 な 処 置 を 行 うこと 解 説 ビルダグリプチン 錠 メトホルミン 塩 酸 塩 錠 の 添 付 文 書 重 大 な 副 作 用 の 項 に 記 載 されている 副 作 用 を 記 載 いたしました 本 剤 の 国 内 臨 床 試 験 では これらの 副 作 用 での 重 篤 な 報 告 は 認 められていないた め 頻 度 については 不 明 といたしました 1) 乳 酸 アシドーシス メトホルミン 塩 酸 塩 錠 の 添 付 文 書 に 基 づいて 記 載 いたしました 乳 酸 アシドーシス( 血 中 乳 酸 値 の 上 昇 乳 酸 /ピルビン 酸 比 の 上 昇 血 液 ph の 低 下 等 を 示 す)は 予 後 不 良 のことが 多 いとされています 一 般 的 に 発 現 する 臨 床 症 状 は 様 々ですが 胃 腸 症 状 け ん 怠 感 筋 肉 痛 過 呼 吸 等 の 症 状 がみられることが 多 く これらの 症 状 があらわれた 場 合 には 直 ち に 投 与 を 中 止 し 必 要 な 検 査 を 行 ってください なお 乳 酸 アシドーシスの 疑 いが 大 きい 場 合 には 乳 酸 の 測 定 結 果 等 を 待 つことなく 適 切 な 処 置 を 行 ってください 2) 肝 炎 肝 機 能 障 害 黄 疸 ビルダグリプチン 錠 及 びメトホルミン 塩 酸 塩 錠 の 添 付 文 書 に 基 づいて 記 載 いたしました ビルダグリプチン 錠 の 国 内 臨 床 試 験 では 重 篤 な 肝 機 能 障 害 は 認 められませんでしたが 外 国 で 肝 炎 を 含 む 重 篤 な 肝 機 能 障 害 が 報 告 されています 国 内 市 販 後 においても 重 篤 な 肝 機 能 障 害 が 報 告 されています 急 性 肝 炎 の 自 覚 的 症 状 としては 発 熱 食 欲 不 振 全 身 けん 怠 感 腹 痛 嘔 気 嘔 吐 尿 が 濃 染 ( 褐 色 尿 ) 黄 疸 等 がみられ 他 覚 的 症 状 として 発 熱 黄 疸 肝 腫 大 肝 の 圧 痛 等 が 認 められます 検 査 所 見 として 血 清 AST(GOT) ALT(GPT)の 著 しい 上 昇 と 血 清 ビリルビン 値 ( 直 接 型 優 位 )の 上 昇 が 認 められ 薬 剤 性 肝 炎 では 好 酸 球 増 多 が 認 められます 薬 剤 性 肝 炎 の 発 現 時 期 は 総 じて 4 ~8 週 間 以 内 との 報 告 がある 一 方 個 々の 薬 剤 により 発 現 時 期 が 異 なることも 報 告 されています 3) 血 管 浮 腫 ビルダグリプチン 錠 の 添 付 文 書 に 基 づいて 記 載 いたしました ビルダグリプチン 錠 の 国 内 臨 床 試 験 では 血 管 浮 腫 は 認 められませんでしたが 国 内 外 国 市 販 後 で 重 篤 な 血 管 浮 腫 が 報 告 されています また 外 国 臨 床 試 験 でアンジオテンシン 変 換 酵 素 阻 害 剤 併 用 例 での 発 現 率 がプラセボより 高 かったと 報 告 されています 血 管 浮 腫 は 発 作 性 に 皮 膚 及 び 皮 下 組 織 ときに 粘 膜 に 起 こる 局 所 性 の 浮 腫 性 腫 脹 であり 通 常 速 やかに 消 失 します 浮 腫 の 多 くは 眼 瞼 口 唇 陰 部 に 生 じやすいものの 舌 や 喉 頭 等 に 生 じた 場 合 には 気 道 閉 塞 による 呼 吸 困 難 を 生 じ 生 命 に 危 険 を 及 ぼすことがあります - 13 -
4. 副 作 用 (1) 重 大 な 副 作 用 解 説 4) 低 血 糖 ビルダグリプチン 錠 及 びメトホルミン 塩 酸 塩 錠 の 添 付 文 書 に 基 づいて 記 載 いたしました ビルダグリプチン 錠 の 国 内 臨 床 試 験 では 重 篤 な 低 血 糖 症 は 認 められませんでしたが 国 内 外 国 市 販 後 で 重 篤 な 低 血 糖 症 が 報 告 されており また スルホニルウレア 剤 との 併 用 で 重 篤 な 低 血 糖 症 の 報 告 が 集 積 されています ビルダグリプチン 錠 の 国 内 臨 床 試 験 での 低 血 糖 症 の 発 現 率 は 0.9% (10/1,128 例 )であり そのうちビルダグリプチン 錠 をスルホニルウレア 剤 に 追 加 投 与 した 試 験 におけ る 低 血 糖 症 の 発 現 率 は 2.6 %(4/155 例 )でした 本 剤 とスルホニルウレア 剤 を 併 用 する 場 合 には スルホニルウレア 剤 の 減 量 を 検 討 してください 低 血 糖 症 状 としては 発 汗 振 戦 動 悸 不 安 感 判 断 力 低 下 眠 気 意 識 障 害 痙 攣 昏 睡 等 が 認 められます これらの 症 状 が 認 められた 場 合 には 糖 質 を 含 む 食 品 を 摂 取 するなど 適 切 な 処 置 を 行 ってください ただし α-グルコシダーゼ 阻 害 剤 との 併 用 により 低 血 糖 を 起 こした 場 合 には ブドウ 糖 を 投 与 してください 5) 横 紋 筋 融 解 症 ビルダグリプチン 錠 及 びメトホルミン 塩 酸 塩 錠 の 添 付 文 書 に 基 づいて 記 載 いたしました ビルダグリプチン 錠 の 国 内 市 販 後 で 重 篤 な 横 紋 筋 融 解 症 が 報 告 されています 横 紋 筋 融 解 症 の 自 覚 症 状 として 筋 痛 しびれ 腫 脹 が 生 じ 筋 壊 死 の 結 果 として 脱 力 赤 褐 色 尿 (ミオグロビン 尿 )が 生 じます また 血 中 に 流 出 したミオグロビンにより 腎 臓 が 障 害 されると 無 尿 乏 尿 浮 腫 が 生 じます これらの 症 状 があらわれた 場 合 には 投 与 を 中 止 し 適 切 な 処 置 を 行 ってください 6) 急 性 膵 炎 ビルダグリプチン 錠 の 添 付 文 書 に 基 づいて 記 載 いたしました ビルダグリプチン 錠 の 国 内 臨 床 試 験 では 急 性 膵 炎 は 認 められませんでしたが 国 内 外 国 市 販 後 で 急 性 膵 炎 の 症 例 が 報 告 されています 急 性 膵 炎 は 上 腹 部 の 激 痛 発 作 で 発 症 し 悪 心 嘔 吐 を 伴 うことが 多 いとされています これらの 初 期 症 状 があらわれた 場 合 には 投 与 を 中 止 し 適 切 な 処 置 を 行 ってください 7) 腸 閉 塞 ビルダグリプチン 錠 の 添 付 文 書 に 基 づいて 記 載 いたしました ビルダグリプチン 錠 の 国 内 外 国 市 販 後 で 重 篤 な 腸 閉 塞 が 報 告 されています 高 度 の 便 秘 腹 部 膨 満 持 続 する 腹 痛 嘔 吐 等 の 異 常 が 認 められた 場 合 には 投 与 を 中 止 し 適 切 な 処 置 を 行 ってください 8) 間 質 性 肺 炎 ビルダグリプチン 錠 の 添 付 文 書 に 基 づいて 記 載 いたしました ビルダグリプチン 錠 の 国 内 外 国 市 販 後 で 間 質 性 肺 炎 が 報 告 されています 咳 嗽 呼 吸 困 難 発 熱 肺 音 の 異 常 ( 捻 髪 音 ) 等 が 認 められた 場 合 には 速 やかに 胸 部 X 線 胸 部 CT 血 清 マーカー 等 の 検 査 を 実 施 してください 間 質 性 肺 炎 が 疑 われた 場 合 には 投 与 を 中 止 し 副 腎 皮 質 ホルモン 剤 の 投 与 等 の 適 切 な 処 置 を 行 ってください 9) 類 天 疱 瘡 ビルダグリプチン 錠 の 添 付 文 書 に 基 づいて 記 載 いたしました ビルダグリプチン 錠 の 国 内 市 販 後 で 類 天 疱 瘡 が 報 告 されています 水 疱 びらん 等 があらわれた 場 合 には 皮 膚 科 医 と 相 談 し 投 与 を 中 止 するなど 適 切 な 処 置 を 行 っ てください - 14 -
4. 副 作 用 (2)その 他 の 副 作 用 頻 度 不 明 1%~5% 未 満 1 % 未 満 白 血 球 数 減 少 血 小 白 血 球 数 増 加 貧 血 血 液 及 びリンパ 系 障 害 板 数 減 少 好 酸 球 数 増 加 神 経 系 障 害 味 覚 異 常 頭 重 頭 痛 めまい ふらつき 振 戦 眠 気 心 臓 障 害 動 悸 血 管 障 害 高 血 圧 注 1) 胃 腸 障 害 腹 痛 食 欲 減 退 消 化 不 良 嘔 吐 胃 腸 障 害 便 秘 アミラーゼ 増 加 下 痢 悪 心 胃 炎 腹 部 不 快 感 腹 部 膨 満 鼓 腸 放 屁 増 加 胃 食 道 逆 流 性 疾 患 リパーゼ 増 加 γ-gtp 増 加 ALT(GPT) 増 加 AST 肝 胆 道 系 障 害 (GOT) 増 加 ALP 増 加 腎 及 び 尿 路 障 害 クレ ア チ ニ ン 増 加 BUN 増 加 代 謝 及 び 栄 養 障 害 ケトー シ ス カリウム 増 加 乳 酸 増 加 尿 酸 増 加 注 2) ビタミンB12 減 少 筋 骨 格 系 障 害 注 1) 筋 肉 痛 関 節 痛 湿 疹 発 疹 そう 痒 症 多 汗 症 皮 膚 障 害 蕁 麻 疹 皮 膚 剥 脱 水 疱 注 1) けん 怠 感 浮 腫 空 腹 無 力 症 CRP 増 加 その 他 CK(CPK)-MB 増 加 CK(CPK) 増 加 体 重 増 加 悪 寒 注 1) 胃 腸 症 状 けん 怠 感 筋 肉 痛 等 は 乳 酸 アシドーシスの 初 期 症 状 であることもあるので 注 意 すること 注 2) 長 期 使 用 によりビタミン B12 の 吸 収 不 良 があらわれることがある 解 説 ビルダグリプチン 錠 メトホルミン 塩 酸 塩 錠 の 添 付 文 書 及 び 国 内 で 実 施 された 臨 床 試 験 (1301 試 験 1303 試 験 LAF1308 試 験 )において ビルダグリプチン 及 びメトホルミン 塩 酸 塩 を 投 与 された 例 で 認 め られた 副 作 用 の 発 現 状 況 に 基 づき 記 載 いたしました - 15 -
4. 副 作 用 (2)その 他 の 副 作 用 解 説 国 内 で 実 施 された 臨 床 試 験 (1301 試 験 1303 試 験 LAF1308 試 験 )において ビルダグリプチン 及 びメトホルミン 塩 酸 塩 を 投 与 された 例 で 認 められた 副 作 用 一 覧 安 全 性 評 価 例 数 241 例 副 作 用 発 現 例 数 48 例 副 作 用 発 現 率 19.9 % 器 官 別 分 類 副 作 用 の 種 類 発 現 例 数 (%) 血 液 およびリンパ 系 障 害 1(0.4%) 貧 血 1(0.4 %) 心 臓 障 害 1(0.4 %) 上 室 性 期 外 収 縮 1(0.4 %) 耳 および 迷 路 障 害 1(0.4 %) 回 転 性 めまい 1(0.4 %) 眼 障 害 1(0.4 %) 霧 視 1(0.4 %) 胃 腸 障 害 21(8.7%) 便 秘 7(2.9 %) 下 痢 5(2.1 %) 悪 心 4(1.7 %) 腹 部 膨 満 1(0.4 %) 心 窩 部 不 快 感 1(0.4 %) おくび 1(0.4 %) 鼓 腸 1(0.4 %) 胃 炎 1(0.4 %) びらん 性 胃 炎 1(0.4 %) 胃 食 道 逆 流 性 疾 患 1(0.4 %) 舌 炎 1(0.4 %) 膵 臓 障 害 1(0.4 %) 一 般 全 身 障 害 および 投 与 部 位 の 状 態 7(2.9%) 空 腹 3 (1.2 %) 無 力 症 2(0.8 %) 悪 寒 1(0.4 %) 疲 労 1(0.4 %) 異 常 感 1(0.4 %) 非 心 臓 性 胸 痛 1(0.4 %) 肝 胆 道 系 障 害 3(1.2%) 肝 機 能 異 常 2(0.8 %) 肝 障 害 1(0.4 %) 感 染 症 および 寄 生 虫 症 3 (1.2%) 膀 胱 炎 1(0.4 %) 歯 肉 膿 瘍 1(0.4 %) 咽 頭 炎 1(0.4 %) 臨 床 検 査 16 (6.6%) アミラーゼ 増 加 6(2.5 %) 血 中 クレアチンホスホキナーゼ MB 増 加 2(0.8 %) 血 中 乳 酸 増 加 2(0.8 %) C- 反 応 性 蛋 白 増 加 2(0.8 %) 白 血 球 数 増 加 2(0.8 %) 器 官 別 分 類 副 作 用 の 種 類 発 現 例 数 (%) アラニンアミノトランスフェラーゼ 増 加 1(0.4 %) アスパラギン 酸 アミノトランスフェラーゼ 増 加 1(0.4 %) 血 中 アルカリホスファターゼ 増 加 1(0.4 %) 血 中 クレアチンホスホキナーゼ 増 加 1(0.4 %) 血 中 トリグリセリド 増 加 1(0.4 %) 血 中 尿 酸 増 加 1(0.4 %) 尿 中 血 陽 性 1(0.4 %) 心 筋 酵 素 増 加 1(0.4 %) 心 電 図 T 波 振 幅 減 少 1(0.4 %) リパーゼ 増 加 1(0.4 %) 尿 中 ケトン 体 陽 性 1(0.4 %) 体 重 増 加 1(0.4 %) 代 謝 および 栄 養 障 害 1(0.4%) 低 血 糖 症 1(0.4 %) 筋 骨 格 系 および 結 合 組 織 障 害 3(1.2%) 筋 痙 縮 2(0.8 %) 関 節 痛 1(0.4 %) 筋 力 低 下 1(0.4 %) 横 紋 筋 融 解 症 1(0.4 %) 良 性 悪 性 および 詳 細 不 明 の 新 生 物 ( 嚢 胞 およびポリープを 含 む) 2(0.8%) 食 道 癌 1(0.4 %) 乳 頭 様 甲 状 腺 癌 1(0.4 %) 神 経 系 障 害 5(2.1%) 痙 攣 1(0.4 %) 糖 尿 病 性 自 律 神 経 ニューロパチー 1(0.4 %) 浮 動 性 めまい 1(0.4 %) 体 位 性 めまい 1(0.4 %) 失 神 1(0.4 %) 振 戦 1(0.4 %) 精 神 障 害 1(0.4%) 欲 求 不 満 1(0.4 %) 皮 膚 および 皮 下 組 織 障 害 5(2.1%) 多 汗 症 2(0.8 %) 脱 毛 症 1(0.4 %) 冷 汗 1(0.4 %) 汗 疹 1(0.4 %) 血 管 障 害 1(0.4%) 高 血 圧 1(0.4 %) - 16 -
5. 高 齢 者 への 投 与 高 齢 者 では 腎 機 能 肝 機 能 等 が 低 下 していることが 多 く また 脱 水 症 状 を 起 こしやすい これらの 状 態 では 乳 酸 アシドーシスを 起 こしやすいので 以 下 の 点 に 注 意 すること (1) 本 剤 の 投 与 開 始 前 投 与 中 は 定 期 的 に 特 に 慎 重 な 経 過 観 察 が 必 要 な 場 合 にはより 頻 回 に 腎 機 能 や 肝 機 能 を 確 認 するなど 十 分 に 観 察 しながら 慎 重 に 投 与 すること メトホルミンはほとんど 代 謝 され ず 未 変 化 体 のまま 尿 中 に 排 泄 される また 肝 機 能 の 低 下 により 乳 酸 の 代 謝 能 が 低 下 する (2) 腎 機 能 や 脱 水 症 状 等 患 者 の 状 態 に 十 分 注 意 して 投 与 の 中 止 や 減 量 を 検 討 すること 特 に 75 歳 以 上 の 高 齢 者 では 乳 酸 アシドーシスが 多 く 報 告 されており 予 後 も 不 良 であることが 多 いため 本 剤 投 与 の 適 否 をより 慎 重 に 判 断 すること (3) 血 清 クレアチニン 値 が 正 常 範 囲 内 であっても 年 齢 によっては 実 際 の 腎 機 能 が 低 下 していることがあ るので egfr 等 も 考 慮 して 慎 重 に 患 者 の 状 態 を 観 察 すること 解 説 メトホルミン 塩 酸 塩 錠 の 添 付 文 書 に 基 づいて 記 載 いたしました 高 齢 者 では 腎 機 能 肝 機 能 等 が 低 下 していることが 多 く また 脱 水 症 状 を 起 こしやすいことから 乳 酸 アシドーシスを 起 こしやすいため(1)~(3)に 注 意 してください 6. 妊 婦 産 婦 授 乳 婦 等 への 投 与 (1) 妊 婦 又 は 妊 娠 している 可 能 性 のある 婦 人 には 投 与 しないこと 動 物 実 験 (ラット ウサギ)でビルダグ リプチン 及 びメトホルミンの 胎 児 への 移 行 が 認 められている また 動 物 実 験 (ラット)でメトホルミンの 催 奇 形 作 用 が 報 告 されている 1) また 妊 婦 は 乳 酸 アシドーシスを 起 こしやすい (2) 授 乳 中 の 婦 人 には 投 与 することを 避 け やむを 得 ず 投 与 する 場 合 は 授 乳 を 中 止 させること 動 物 実 験 (ラット)で ビルダグリプチン 及 びメトホルミンが 乳 汁 中 へ 移 行 することが 報 告 されている 解 説 ビルダグリプチン 錠 及 びメトホルミン 塩 酸 塩 錠 の 添 付 文 書 に 基 づいて 記 載 いたしました (1) 妊 婦 又 は 妊 娠 している 可 能 性 のある 婦 人 への 本 剤 の 投 与 は 禁 忌 です (2) 授 乳 中 のラットで ビルダグリプチンが 血 漿 中 濃 度 を 超 える 濃 度 ( 約 4 倍 )で 乳 汁 中 に 分 泌 されたこ とが 確 認 されています また メトホルミンも 動 物 実 験 (ラット)で 乳 汁 中 へ 移 行 することが 報 告 され ています 授 乳 中 の 婦 人 には 投 与 することを 避 け やむを 得 ず 投 与 する 場 合 は 授 乳 を 中 止 させて ください 7. 小 児 等 への 投 与 低 出 生 体 重 児 新 生 児 乳 児 幼 児 又 は 小 児 に 対 する 安 全 性 は 確 立 していない( 使 用 経 験 がない) 解 説 本 剤 の 低 出 生 体 重 児 新 生 児 乳 児 幼 児 又 は 小 児 への 使 用 経 験 はなく 安 全 性 は 確 立 していません - 17 -
8. 過 量 投 与 徴 候 症 状 : 乳 酸 アシドーシスが 起 こることがある ( 4. 副 作 用 の 乳 酸 アシドーシスの 項 参 照 ) また 外 国 人 健 康 成 人 を 対 象 としたビルダグリプチンの 反 復 投 与 試 験 において 以 下 の 症 状 及 び 検 査 所 見 が 確 認 されている ビルダグリプチン 400 mg 投 与 で 筋 痛 錯 感 覚 発 熱 浮 腫 リパーゼ 増 加 ( 基 準 値 上 限 の 2 倍 以 上 ) 600 mg 投 与 で 手 足 の 浮 腫 CK(CPK) 増 加 AST(GOT) 増 加 CRP 増 加 ミオグロビン 増 加 等 が 認 められた 全 ての 症 状 及 び 検 査 所 見 はビルダグリプチン 投 与 中 止 後 に 回 復 した 処 置 : 過 量 投 与 が 認 められた 場 合 は 本 剤 の 投 与 を 中 止 し 適 切 な 処 置 を 行 うこと 乳 酸 アシドーシスが 認 められた 場 合 は アシドーシスの 補 正 ( 炭 酸 水 素 ナトリウム 静 注 等 ) 輸 液 ( 強 制 利 尿 ) 血 液 透 析 等 の 適 切 な 処 置 を 行 う なお ビルダグリプチンは 血 液 透 析 により 除 去 されない 解 説 ビルダグリプチン 錠 及 びメトホルミン 塩 酸 塩 錠 の 添 付 文 書 に 基 づいて 記 載 いたしました 9. 適 用 上 の 注 意 薬 剤 交 付 時 :PTP 包 装 の 薬 剤 は PTP シートから 取 り 出 して 服 用 するよう 指 導 すること (PTP シートの 誤 飲 により 硬 い 鋭 角 部 が 食 道 粘 膜 へ 刺 入 し 更 には 穿 孔 を 起 こして 縦 隔 洞 炎 等 の 重 篤 な 合 併 症 を 併 発 することが 報 告 されている) 解 説 患 者 が PTP シートから 薬 剤 を 取 り 出 さず 分 割 したシートのまま 飲 み 込 む 誤 飲 事 例 で 緊 急 処 置 を 要 する 症 例 が 報 告 されているため 日 本 製 薬 団 体 連 合 会 加 盟 各 社 の 自 主 申 し 合 わせ として 添 付 文 書 の 適 用 上 の 注 意 の 項 に 記 載 することとなっております 10.その 他 の 注 意 (1)インスリン 又 は 経 口 血 糖 降 下 剤 の 投 与 中 にアンジオテンシン 変 換 酵 素 阻 害 剤 を 投 与 することにより 低 血 糖 が 起 こりやすいとの 報 告 がある (2)マウスを 用 いたビルダグリプチンの 104 週 間 反 復 経 口 投 与 がん 原 性 試 験 において 1,000 mg/kg/ 日 (50 mg 1 日 2 回 用 量 でのヒト 暴 露 量 (AUC)の 199 倍 ) 群 の 雌 で 乳 腺 腺 癌 の 発 生 例 数 が 増 加 し 1,000 mg/kg/ 日 群 の 雌 及 び 250 mg/kg/ 日 以 上 群 の 雄 で 血 管 肉 腫 の 発 生 例 数 が 増 加 した (3)カニクイザルを 用 いたビルダグリプチンの 13 週 間 経 口 投 与 毒 性 試 験 において 50 mg 1 日 2 回 用 量 でのヒト 暴 露 量 (AUC)に 相 当 する 5 mg/kg/ 日 以 上 の 用 量 で 四 肢 耳 及 び 尾 部 等 の 皮 膚 病 変 (5 mg/kg/ 日 で 投 与 期 間 中 に 消 失 した 一 過 性 の 水 疱 20 mg/kg/ 日 以 上 で 落 屑 痂 皮 等 80 mg/kg/ 日 以 上 で 壊 死 等 )が 報 告 されている また カニクイザルを 用 いたビルダグリプチンの 他 の 経 口 投 与 毒 性 試 験 において 20 mg/kg/ 日 以 上 の 用 量 で 個 体 により 初 回 投 与 後 に 急 性 毒 性 徴 候 として 骨 格 筋 壊 死 血 液 生 化 学 的 パラメー タ(LDH CK(CPK) ALT(GPT) 及 び AST(GOT))の 上 昇 体 温 低 下 血 圧 低 下 又 は 頻 脈 を 伴 う 体 の 先 端 部 分 の 浮 腫 が 報 告 されている 40 mg/kg/ 日 以 上 の 用 量 で 一 部 の 個 体 で 瀕 死 も しくは 死 亡 が 認 められた 一 方 で 生 存 例 では 症 状 は 一 過 性 で 投 与 期 間 中 に 回 復 した なお 同 様 の 毒 性 所 見 は 他 の 動 物 種 (マウス ラット イヌ 及 びウサギ) 及 びヒトでは 報 告 されていない - 18 -
10.その 他 の 注 意 解 説 (1)メトホルミン 塩 酸 塩 錠 の 添 付 文 書 に 基 づいて 記 載 いたしました (2)ビルダグリプチン 錠 の 添 付 文 書 に 基 づいて 記 載 いたしました 乳 腺 腺 癌 については マウス 乳 腺 の 遺 伝 子 発 現 解 析 において 乳 腺 におけるホルモンレベルの 変 化 を 示 唆 する 遺 伝 子 発 現 の 変 動 が 認 められていることから 下 垂 体 - 生 殖 器 系 を 介 したホルモンバ ランスの 乱 れが 原 因 と 考 えられます また 血 管 肉 腫 については その 発 生 部 位 がマウスで 自 然 発 生 の 血 管 肉 腫 がみられる 器 官 ( 肝 臓 脾 臓 子 宮 等 )に 限 られていること ヒトにおける 血 管 肉 腫 の 発 生 は 極 めて 稀 であること 及 び 血 管 肉 腫 の 発 生 に 対 して 十 分 な 安 全 域 が 認 められていることから ヒトでのリスクは 極 めて 低 いと 考 え られます (3)ビルダグリプチン 錠 の 添 付 文 書 に 基 づいて 記 載 いたしました 皮 膚 病 変 については 交 感 神 経 刺 激 及 び 血 管 収 縮 による 虚 血 に 関 連 した 変 化 と 考 えられ サル 特 異 的 に 発 現 する 可 能 性 も 示 唆 されています 急 性 毒 性 徴 候 には 明 確 な 用 量 依 存 性 はみられず 個 体 間 較 差 の 大 きな 事 象 であることが 確 認 されています いずれの 所 見 も 発 現 機 序 の 詳 細 は 不 明 です なお その 他 の 動 物 種 (マウス ラット イヌ 及 びウサギ) 又 はヒトにおいて 同 様 の 毒 性 徴 候 の 発 現 は 報 告 されていません - 19 -
参 考 文 献 1)Tuchmann-Duplessis, H. et al.:compt. Rend. 253, 321, 1961 EQMS00001 2)He H. et al.:drug Metab. Dispos. 37(3), 536, 2009 EQAM00264 3) 社 内 資 料 : 健 康 成 人 を 対 象 とした 単 回 投 与 試 験 EQAU00001 4)He Y.-L. et al.:j. Clin. Pharmacol. 48(1), 85, 2008 EQAM00186 5)Ayalasomayajula S. P. et al.:curr. Med. Res. Opin. 23(12), 2913, 2007 EQAM00184 6)He Y.-L. et al.:curr. Med. Res. Opin. 23(5), 1131, 2007 EQAM00141 7)He Y.-L. et al.:j. Clin. Pharmacol. 47(8), 998, 2007 EQAM00151 8)Serra D. et al.:int. J. Clin. Pharmacol. Ther. 46(7), 349, 2008 EQAM00219 9)He Y.-L. et al.:curr. Med. Res. Opin. 25(5), 1265, 2009 EQAM00280 10)Yamaguchi M. et al.:int. J. Clin. Pharmacol. Ther. 51(8), 641, 2013 EQAM00798 11)Somogyi, A. et al.:br. J. Clin. Pharmacol. 23(5), 545, 1987 EQMS00005-20 -
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