群 教 セ G05-03 平 25.251 集 小 音 楽 思 いや 意 図 をもって 歌 唱 表 現 する 音 楽 科 指 導 の 工 夫 感 じ 取 った 楽 曲 の 気 分 を 伝 え 合 う 活 動 を 通 して 特 別 研 修 員 小 島 一 剛 Ⅰ 主 題 設 定 の 理 由 県 の 指 針 である はばたく 群 馬 の 指 導 プラン では 音 楽 科 で 伸 ばしたい 資 質 能 力 として 歌 詞 内 容 や 曲 想 を 基 に 表 現 を 工 夫 して 演 奏 すること が 掲 げられている 本 校 の 児 童 は 歌 唱 表 現 の 技 能 は おおむね 身 に 付 けている しかし 歌 詞 の 内 容 や 曲 想 を 基 に 表 現 を 工 夫 することが 苦 手 である 授 業 でも 強 弱 や 速 度 について 意 見 を 言 うことができても その 根 拠 を 歌 詞 の 内 容 や 曲 想 を 踏 まえて 説 明 で きる 児 童 は 少 ない これは 多 くの 児 童 が 歌 詞 の 内 容 や 曲 想 を 漠 然 ととらえていることや 歌 詞 の 内 容 や 曲 想 と 表 現 の 工 夫 を 分 けて 考 えていることに 課 題 があるためと 考 える そこで グループ 活 動 や 発 表 の 場 で 感 じ 取 った 曲 想 ( 低 学 年 用 表 記 楽 曲 の 気 分 )を 根 拠 に 表 現 の 工 夫 についての 意 見 を 伝 え 合 う 活 動 を 位 置 付 けることとした そして 歌 詞 の 内 容 や 楽 曲 の 気 分 を 具 体 的 にとらえることができるように 楽 曲 に 合 わせて 体 を 動 かす 活 動 を 取 り 入 れることで 児 童 一 人 一 人 が 思 いや 意 図 をもって 歌 唱 表 現 することができると 考 えた このような 考 えから 上 記 のとおり 主 題 を 設 定 した Ⅱ 研 究 内 容 1 研 究 構 想 図 思 いや 意 図 をもって 歌 唱 表 現 することができる 児 童 実 践 3 海 とおひさま 体 の 動 き 歌 詞 の 表 す 様 子 や 気 持 ちを 想 像 して 実 践 2 虫 のこえ 体 の 動 き 歌 詞 に 登 場 する 虫 になりきって 実 践 1 かくれんぼ 体 の 動 き 歌 詞 に 登 場 する 人 物 になりきって 伝 え 合 う 活 動 楽 曲 の 気 分 をつかむ 海 の 様 子 歌 詞 の 内 容 楽 曲 の 気 分 をつかむ 虫 の 様 子 擬 声 語 の 感 じ 楽 曲 の 気 分 をつかむ 遊 んでいる 様 子 子 どもの 気 持 ち 歌 唱 の 工 夫 強 弱 歌 声 の 感 じ 速 度 歌 唱 の 工 夫 強 弱 歌 声 の 感 じ 歌 唱 の 工 夫 強 弱 児 童 の 実 態 歌 詞 の 内 容 や 曲 想 を 基 に 工 夫 して 歌 唱 表 現 することが 苦 手 2 授 業 改 善 に 向 けた 手 だて 実 践 1では 題 材 音 のたかさに 気 をつけてうたおう ( 第 2 学 年 1 学 期 )において 感 じ 取 っ た 楽 曲 の 気 分 を 伝 え 合 う 活 動 を 位 置 付 けた かくれんぼをしている 様 子 を 体 の 動 きで 表 現 し この 教 材 の 要 素 である 強 弱 について 遊 んでいる 子 どもの 気 持 ちになって 工 夫 し 歌 唱 発 表 した 次 に 題 材 いろいろな 音 にしたしもう ( 第 2 学 年 2 学 期 )において 実 践 1の 手 だてを 踏 ま え 以 下 の 点 に 留 意 して 実 践 を 試 みた 実 践 2における 研 究 上 の 手 だて 歌 唱 発 表 を 通 じて 感 じ 取 った 楽 曲 の 気 分 を 伝 え 合 う 場 の 設 定 歌 詞 に 登 場 する 虫 になりきり 楽 曲 に 合 わせて 体 を 動 かしながら 歌 うようにする 歌 唱 発 表 するグループの 児 童 は 自 分 が 担 当 する 役 とその 声 から 感 じたことを 聴 くグループ に 伝 えるようにし 聴 くグループの 児 童 は よかったところを 歌 ったグループの 児 童 に 伝 え - 7 -
るようにする 楽 曲 に 合 わせて 体 を 動 かすことを 通 して 楽 曲 の 気 分 を 感 じたり 歌 詞 が 表 す 情 景 を 想 像 したりし て 虫 の 様 子 や 擬 声 語 の 感 じから 歌 い 方 の 工 夫 を 考 えた また 歌 詞 に 登 場 する5 匹 の 虫 をグルー プの 中 で 分 担 し この 教 材 の 要 素 である 強 弱 歌 声 の 感 じ を 中 心 に 相 談 して 歌 唱 発 表 すること ができた しかし 小 さい 声 で 歌 う などの 歌 い 方 を 先 に 決 めてしまい それに 合 った 虫 の 様 子 を 板 書 された 友 達 の 意 見 の 中 から 選 ぶなど 考 える 順 序 が 逆 になってしまう 児 童 も 見 られた そこで 題 材 ようすをおもいうかべよう ( 第 2 学 年 2 学 期 )では 次 のように 手 だてを 改 善 した 実 践 3における 研 究 上 の 手 だて グループで 歌 い 方 の 工 夫 を 考 える 際 に 感 じ 取 った 楽 曲 の 気 分 を 伝 え 合 い 歌 詞 の 表 す 様 子 を 踏 まえた 上 で 工 夫 したことを 歌 唱 表 現 するようにする 歌 詞 の 内 容 に 合 わせた 体 の 動 かし 方 をグループで 考 え 発 表 するようにする 児 童 一 人 一 人 が 感 じ 取 った 楽 曲 の 気 分 をワークシートに 記 入 し グループの 中 で 発 表 し 合 い グループで 表 現 する 歌 詞 の 表 す 様 子 と 歌 い 方 の 工 夫 をまとめるようにする 歌 唱 発 表 のあとには 聴 いていたグループの 児 童 がよかったところを 発 表 し 表 現 したかっ た 歌 詞 の 表 す 様 子 が 伝 わってきたか 歌 ったグループの 児 童 に 伝 えるようにする 児 童 一 人 一 人 が 歌 詞 の 表 す 様 子 を 踏 まえて 歌 い 方 を 工 夫 することがねらいとなる 実 践 2の 考 察 を 踏 まえ 最 初 に 音 楽 に 合 わせて 体 を 動 かす 活 動 を 通 して 歌 詞 の 表 す 様 子 を 具 体 化 し 児 童 一 人 一 人 がワークシートに 記 入 する 活 動 を 位 置 付 けた 次 に その 様 子 を 歌 唱 で 表 現 するために この 教 材 の 要 素 である 強 弱 歌 声 の 感 じ 速 度 の 三 つの 視 点 を 示 し 歌 詞 の 表 す 様 子 を 表 現 するた めの 工 夫 を 考 え グループで 意 見 交 換 し グループで 表 現 する 歌 詞 の 表 す 様 子 歌 唱 表 現 の 工 夫 をま とめた 児 童 は 一 人 一 人 が 歌 詞 の 表 す 様 子 を 考 えることができた また 歌 詞 の 表 す 様 子 を 踏 まえて 表 現 の 工 夫 を 考 え 歌 唱 表 現 することができた Ⅲ 研 究 のまとめ 1 成 果 楽 曲 に 合 わせて 体 を 動 かす 活 動 を 取 り 入 れたことで 楽 曲 の 気 分 を 感 じたり 歌 詞 が 表 す 様 子 を 具 体 的 に 考 えたりすることができ 表 現 したいことを 明 確 にもつことができた ワークシートを 活 用 することで 児 童 一 人 一 人 が 歌 詞 の 表 す 様 子 を 踏 まえて 歌 唱 表 現 の 工 夫 を 考 えることができ グループでの 練 習 や 発 表 の 場 でも 意 欲 的 に 表 現 することができた 工 夫 する 視 点 を 示 すことで 表 現 したいことと 歌 い 方 の 工 夫 を 関 連 付 けて 歌 唱 表 現 するこ とができた また 速 さ や 強 弱 などを 意 識 して 歌 うことで 歌 唱 技 能 の 幅 が 広 がった 歌 唱 発 表 する 前 に 工 夫 やその 理 由 を 発 表 することで 聴 く 児 童 に 聴 く 視 点 を 伝 えることができ その 視 点 に 沿 って 感 想 を 伝 えてもらうことができた 発 表 した 児 童 は 自 分 が 表 現 したかった 楽 曲 の 気 分 を 歌 唱 表 現 することができたと 実 感 できた 2 課 題 歌 詞 の 内 容 や 楽 曲 の 気 分 をとらえられても それにふさわしい 表 現 の 工 夫 に 迷 う 児 童 もいた 表 現 したいことを 歌 声 で 表 現 できるようにするためには 速 度 や 強 弱 などの 工 夫 をするとどのよ うな 効 果 があるのか その 関 係 をとらえさせる 活 動 が 必 要 である 3 提 言 歌 唱 表 現 する 学 習 においては 楽 曲 に 合 わせて 体 を 動 かす 活 動 を 取 り 入 れるなどして 児 童 一 人 一 人 に 歌 詞 が 表 す 情 景 や 様 子 を 具 体 的 に 想 像 させ グループでの 練 習 や 歌 唱 発 表 の 場 でお 互 い の 意 見 を 伝 え 合 う 場 を 設 定 すると 歌 詞 の 内 容 や 楽 曲 の 気 分 と 表 現 の 工 夫 を 関 連 付 けてとらえ 思 いや 意 図 をもって 歌 唱 表 現 することができる - 8 -
Ⅳ 実 践 及 び 改 善 の 実 際 実 践 2 1 題 材 名 いろいろな 音 にしたしもう ( 第 2 学 年 2 学 期 ) 教 材 名 虫 のこえ 2 本 題 材 及 び 本 時 について 本 題 材 は 楽 器 や 身 の 回 りにある 物 から 出 る さまざまな 音 や 音 色 の 違 いをとらえて 表 現 の 仕 方 を 工 夫 することができるようにするものである 本 時 は 全 9 時 間 計 画 の 第 1 時 にあたり 歌 詞 に 登 場 するそれぞれの 虫 の 鳴 き 声 の 違 いを 感 じて 声 の 出 し 方 を 工 夫 して 歌 うことがねらいとなる 本 時 の 研 究 上 の 手 だてを 次 のように 具 体 化 した 3 授 業 の 実 際 導 入 において 歌 詞 に 登 場 する 虫 の 名 前 と 鳴 き 声 を 色 分 けした 歌 詞 を 拡 大 したもの( 図 1)を 提 示 した 歌 詞 に 登 場 する 虫 を 紹 介 し 実 際 の 虫 の 鳴 き 声 を 録 音 したものをクイズ 形 式 で 聴 かせ 虫 の 鳴 き 声 に 対 して 興 味 関 心 をもたせるとともに 鳴 き 声 が 同 じではな いことを 確 認 した そこで 本 時 のめあてを 虫 のなき ごえのちがいをかんじながらうたおう とした そして 実 際 の 虫 の 鳴 き 声 を 聴 いていたときに 児 童 の 一 人 がしていた 動 作 を 取 り 上 げ 楽 曲 に 合 わせた 体 の 動 かし 方 を 児 童 に 投 げかけた 図 1 虫 のこえ 歌 詞 を 拡 大 したもの 楽 曲 に 合 わせて 体 を 動 かしながら 歌 う 活 動 の 様 子 T: 体 を 動 かしながら 歌 ってみましょう さっき 虫 の 鳴 き 声 を 聴 いていたとき 手 を 耳 に 当 てて 聴 いていた 人 がいました 自 然 の 中 で 聞 こえてくる 虫 の 声 は 大 きい 声 ですか 小 さ い 声 ですか S1: 小 さい 声! T:そうだね 小 さい 声 をよく 聴 くために 手 を 耳 に 当 てていたんだね そこで 歌 の 中 で 虫 の 声 が 出 てきたときには 手 を 耳 に 当 てて 歌 ってみ ましょう( 図 2) 次 に あきのよながをなきとおす ああおも しろい 虫 のこえ のところに 動 きを 付 けてみま しょう おもしろいと 思 う 時 みなさんはどん な 動 きをしますか S2:( 両 手 を 大 きく 上 に 広 げながら)わぁー! S3:にっこり 笑 う S4:( 背 伸 びをしながら)あぁー! - 9 - 図 2 楽 曲 に 合 わせて 体 を 動 かす 活 動 の 様 子 T:いろいろな 動 きが 出 ましたね それでは ああおもしろい のところは にっこりしな がら 大 きくのびをする 動 きを 付 けて みんなで 歌 ってみましょう 楽 曲 に 合 わせて 体 を 動 かしたことで 虫 の 鳴 き 声 を 注 意 して 歌 うことや この 歌 を 歌 っている 人 物 が 虫 の 声 をおもしろいと 感 じているということを 理 解 することができた このあと まつ 虫 の 鳴 き 声 に 着 目 させ まつ 虫 が 鳴 いている 様 子 や 擬 声 語 の 言 葉 の 感 じ それら を 表 すためには どのような 歌 い 方 をしたらいいかを 発 問 したところ 以 下 の 意 見 が 出 された 児 童 から 出 された 意 見 虫 の 様 子 は? かくれている 仲 間 を 呼 ぶため 楽 しくしよう 声 をきいてほしい
言 葉 の 感 じは? 楽 しい 感 じ 鈴 みたい リン がおもしろい 歌 い 方 は? 小 さい 声 大 きい 声 リズムに 乗 って 楽 器 の 音 のように また グループごとに 虫 の 鳴 き 声 の 部 分 を 役 割 分 担 し 歌 唱 発 表 する 場 面 では 次 のようなやりと りが 見 られた 工 夫 したことを 歌 って 表 現 し その 感 想 を 伝 え 合 う 活 動 の 様 子 T:それでは グループごとに 発 表 しましょう 発 表 の 前 には 自 分 が 歌 う 虫 の 名 前 と どの ように 歌 うかを 発 表 してください S1: 私 はまつ 虫 です 小 さな 声 で 歌 います S1:かくれているからです S2:わたしはすず 虫 です 小 さな 声 で 歌 います S2:( 黒 板 に 書 いてある 友 達 の 意 見 を 見 ながら) かくれているからです( 図 3) S3:わたしはこおろぎです リズムに 乗 って 歌 います S3: 楽 しい 感 じだからです S4:ぼくはくつわ 虫 です リズムに 乗 って 歌 います 図 3 工 夫 を 発 表 する 様 子 S4:( 黒 板 に 書 いてある 友 達 の 意 見 を 見 ながら)リズムに 乗 ると 楽 しい 感 じ S5:ぼくはうまおいです リズムに 乗 って 歌 います S5: 楽 しいリズムだから 楽 しく 歌 います ( 歌 唱 発 表 ) T: 今 の 発 表 でよかったところを 発 表 してください S6: 小 さな 声 で 歌 うと 言 っていたけど 本 当 に 小 さな 声 で 歌 っていました S7:みんな リズムが 合 っていました S8:リズムに 乗 って 歌 うって 言 っていたけど リズムに 乗 って 歌 えていました グループごとに 歌 唱 発 表 し 聴 いていた 児 童 が 聴 いた 感 想 を 伝 えた 歌 唱 発 表 する 前 には 全 ての 児 童 が どのように 歌 うのか またその 理 由 を 発 表 することができた 聴 く 児 童 は 歌 うグループの 児 童 が 発 表 したことがどのように 聞 こえてきたかを 伝 えることができた 工 夫 したとおりの 表 現 がで きていたと 発 表 されると どの 児 童 も 満 足 そうな 笑 顔 を 浮 かべた 4 考 察 歌 詞 に 登 場 する 虫 になりきり 楽 曲 に 合 わせて 体 を 動 かしながら 歌 うことは 楽 曲 の 気 分 を 具 体 的 にとらえることにつながり 虫 の 様 子 や 擬 声 語 の 感 じに 合 った 歌 唱 表 現 をすることができた この 楽 曲 の 要 素 としては 強 弱 歌 声 の 感 じ の 二 つを 想 定 していたが 児 童 の 意 見 から 前 題 材 で 学 習 した リズム という 要 素 が 出 された 前 題 材 の 教 材 で 扱 った 音 型 と 似 た 音 型 があ ることに 児 童 が 気 付 くことができたためと 考 えられる 児 童 一 人 一 人 が 考 えた 歌 い 方 の 工 夫 や 発 表 を 聞 いた 感 想 を グループの 中 や 歌 唱 発 表 の 場 で 伝 え 合 うことで 歌 詞 の 内 容 や 楽 曲 の 気 分 と 表 現 の 工 夫 を 関 連 付 けてとらえることができたり 歌 詞 の 表 す 様 子 を 表 現 できていたかどうか 児 童 同 士 で 確 認 したりすることができた 小 さい 声 で 歌 う などの 歌 い 方 を 先 に 決 めてしまい それに 合 った 虫 の 様 子 を 板 書 された 友 達 の 意 見 の 中 から 選 ぶなど 考 える 順 序 が 逆 になってしまう 児 童 が 見 られた 歌 詞 の 内 容 や 楽 曲 の 気 分 を 明 確 にし それを 表 現 するために 歌 い 方 を 工 夫 するといった 順 序 で 考 えさせたい - 10 -
実 践 3 1 題 材 名 ようすをおもいうかべよう ( 第 2 学 年 2 学 期 ) 教 材 名 海 とおひさま 2 本 題 材 及 び 本 時 について 本 題 材 は 音 楽 を 想 像 豊 かに 聴 いたり 思 いをもって 表 情 豊 かに 表 現 したりすることができるよう にするものである 本 時 は 全 7 時 間 計 画 の 第 4 時 にあたり 歌 詞 の 感 じに 合 うように 声 の 出 し 方 を 工 夫 して 歌 うことがねらいとなる 実 践 2の 考 察 から 歌 詞 の 表 す 様 子 を 踏 まえて 歌 唱 表 現 を 工 夫 す るために 本 時 の 研 究 上 の 手 だてを 以 下 のように 実 践 の 中 で 具 体 化 した 3 授 業 の 実 際 導 入 において 歌 詞 を 読 んだり 範 唱 に 合 わせて 歌 ったりして 感 じ 取 った 海 の 様 子 をワークシー トに 記 入 した 歌 詞 が3 番 まである 楽 曲 なので 児 童 を 三 つのグループに 分 け 歌 詞 の 番 号 ごとに 取 り 組 ませた そこで 本 時 のめあてを 歌 詞 の 感 じに 合 うように 声 の 出 し 方 を 工 夫 して 歌 おう と 示 し 歌 詞 の 内 容 に 合 わせた 体 の 動 きを グループごとに 考 えて 発 表 した 歌 詞 の 内 容 に 合 わせた 体 の 動 かし 方 を グループで 考 える 活 動 の 様 子 T: 歌 詞 をよく 読 んで 歌 詞 の 内 容 に 合 わせた 体 の 動 かし 方 を 考 えましょう S1: 海 に 朝 日 がのぼるとき のところは 手 で 丸 を 作 ってしゃがんだところから 始 めよう S2: 海 はきらきらうれしくて のところは 手 のひらで 光 っている 感 じを 出 そう S3: ちゃぷちゃぷ のところはどうしよう T: ちゃぷちゃぷ は 何 の 音 でしょうね S1: 波 の 音 T:どんな 感 じの 波 かな S4: ちゃぷちゃぷ は 小 さな 波 の 感 じ S5: ざんぶらこ は ちゃぷちゃぷ より 大 きな 波 の 感 じだね T:それを どんなふうに 体 の 動 きで 表 したらいいかな S1: ちゃぷちゃぷ は 小 さな 動 き ざんぶらこ は 大 きな 動 き( 図 4) 図 4 動 きを 考 える 活 動 の 様 子 各 グループが 歌 詞 の 内 容 に 合 わせて 体 の 動 きを 考 え 表 現 することができた また 体 の 動 きを 考 える 前 と 後 では ワークシートに 書 いた 海 の 様 子 が 具 体 的 になった 児 童 が 見 られた 児 童 がワークシートに 書 いた 海 の 様 子 の 例 うれしいきもち 海 がきらきらかがやいている かなしいようす 海 はなんだかさみしくて のところが みんなが 海 に 来 ないから かなしいようす 明 るいかんじで 楽 しいかんじ 明 るく 楽 しいかんじで はずんでおどってるかんじ 次 に 強 弱 と 声 の 感 じ について 自 分 が 書 いた 海 の 様 子 に 合 った 歌 い 方 の 工 夫 を 一 人 一 人 が 考 えてワークシートに 記 入 した また ワークシートを 持 ち 寄 り グループとしての 歌 う 工 夫 をま とめる 時 には 次 のような 児 童 のやりとりが 見 られた ワークシートに 記 入 した 児 童 一 人 一 人 が 感 じ 取 った 楽 曲 の 気 分 について 発 表 し 合 い グループで 表 現 する 歌 詞 の 表 す 様 子 と 歌 い 方 の 工 夫 をまとめる 場 面 T:まず グループで 海 の 様 子 を 一 つにまとめましょう S1: 朝 はたのしいけど たのしい 時 間 が 終 わってさみしいようす というのはいいね S2: さみしくて って 言 葉 が 歌 詞 にもあるからね T: 海 の 上 の 波 はどんな 感 じかな S3:さみしいから 弱 い 感 じ S4:それじゃ 朝 はたのしいけど たのしい 時 間 がおわって 波 が 弱 く 小 さくなってさみし いようす はどうかな - 11 -
T: 次 に 強 弱 と 声 の 感 じ 速 度 について 歌 い 方 の 工 夫 を 二 人 組 で 考 えてから グループで 相 談 しましょう S1: 二 行 目 は さみしくて ってあるから 弱 く 歌 うのがいいと 思 う S2:さみしいのに 強 い だとおかしいよね S3: ちゃぷちゃぷ ちゃぷちゃぷ ざんぶらこ のところは 海 の 様 子 で 波 が 弱 く 小 さくな って ってあるから 弱 い がいいと 思 うんだけど S4: 弱 いが 続 くのは 変 だよ 体 の 動 きは 大 きめだったから 中 くらい がいいんじゃない グループで 歌 い 方 の 工 夫 を 考 えるときには 最 初 に 考 えた 海 の 様 子 を 根 拠 として 発 言 したり 歌 詞 の 言 葉 の 様 子 から 声 の 感 じの 工 夫 を 考 えたりして 発 言 ができる 児 童 が 増 えた 最 後 に グループごとに 歌 唱 発 表 した 歌 唱 発 表 する 場 面 では 次 のようなやりとりが 見 られた 工 夫 したことを 歌 って 表 現 し その 感 想 を 伝 え 合 う 活 動 の 様 子 T:それでは グループごとに 発 表 しましょう 発 表 の 前 には グループのリーダーが グル ープで 考 えた 工 夫 を 発 表 してください( 図 5) T: 海 の 様 子 はどんな 様 子 ですか S: 楽 しく 光 を 浮 かばせて 波 がおどってる です T: 速 さの 工 夫 は 何 ですか S: 普 通 の 速 さです T: 強 弱 の 工 夫 は 何 ですか S: 中 くらい 中 くらい 中 くらい 強 いです T: 声 の 感 じの 工 夫 は 何 ですか S:うれしそうに やさしく 楽 しそうに 元 気 いっぱ いにです ( 歌 唱 発 表 ) T: 歌 う 速 さの 工 夫 はどうでしたか S1:ちょうどよかった T: 楽 しく 光 を 浮 かばせて 波 がおどってる に 合 ってましたか S1: 合 ってました T: 声 の 強 さの 工 夫 はどうでしたか S2: 中 くらいと 強 いで ちゃんと 声 の 大 きさが 変 わってた T:それは 楽 しく 光 を 浮 かばせて 波 がおどってる に 合 ってましたか 図 5 工 夫 を 記 入 したシート S2: 合 ってました T: 声 の 感 じの 工 夫 はどうでしたか S3: るんるんらんらんあそぼうよ のところが 楽 しそうに 歌 っていました T:それは 楽 しく 光 を 浮 かばせて 波 がおどってる に 合 ってましたか S3: 合 ってました グループごとに 歌 唱 発 表 し 聴 いていた 児 童 が 感 想 を 伝 えた 発 表 したグループが 工 夫 したことが 最 初 に 考 えた 海 の 様 子 を 表 現 することにつながっているものだったかを 確 認 することができた 表 現 の 工 夫 を 考 えるところから 発 表 するまで 最 初 に 感 じ 取 った 歌 詞 の 表 す 様 子 を 踏 まえて 学 習 を 進 める ことができた 4 考 察 歌 唱 表 現 の 工 夫 をグループで 話 し 合 った 後 では 歌 詞 の 内 容 や 楽 曲 の 気 分 に 合 った 歌 声 になっ ていた 歌 唱 発 表 する 前 に 工 夫 やその 理 由 を 発 表 することで 聴 く 児 童 に 聴 く 視 点 を 伝 えること ができ 聴 いていた 児 童 が 感 想 を 伝 える 場 面 では 表 現 したいことが 聴 いている 児 童 に 伝 わった ときの 喜 びを 多 くの 児 童 が 感 じることができた ワークシートを 用 い 最 初 に 歌 詞 の 表 す 様 子 を 書 いておくことで 歌 い 方 の 工 夫 を 考 える 活 動 や 歌 唱 発 表 の 時 に 歌 詞 の 表 す 様 子 を 踏 まえて 歌 唱 表 現 できた 歌 詞 の 内 容 や 楽 曲 の 気 分 をとらえられても それにふさわしい 表 現 の 工 夫 が 分 からない 児 童 も いた 速 度 や 強 弱 などの 工 夫 をするとどのような 効 果 があるのか その 関 係 をとらえさせていく ことが 課 題 である - 12 -