2 授業改善に向けた手立て (1) 実際の使用場面を想像できる教材の活用 1 場面設定の工夫 ALTのご両親が一学期に本校を訪れたことがあるので そのご両親に英語で自己紹介をするという場面を設定し自己紹介文を考えさせ 表現方法も工夫して自己紹介のビデオレターを作成させた 2 ICTの有効活用生徒二人

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6 年 No.8 You can see Daibutsu! 1/7 単元の目標 主な言語材料 本時の目標 できることを紹介する表現や感情を表す表現が分かる 修学旅行でできることについて具体物などを見せながら伝え合う 音声で十分に慣れ親しんだ簡単な語句や基本的な表現で書かれたものの意味が分かり でき

英語科学習指導案 京都教育大学附属桃山中学校 指導者 : 津田優子 1. 指導日時平成 30 年 2 月 2 日 ( 金 ) 公開授業 Ⅱ(10:45~11:35) 2. 指導学級 ( 場所 ) 第 2 学年 3 組 ( 男子 20 名女子 17 名計 37 名 ) 3. 場所京都教育大学附属桃山中

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6 年 No.22 my summer vacation. 1/8 単元の目標 主な言語材料 過去の表し方に気付く 夏休みの思い出について, 楽しかったことなどを伝え合う 夏休みの思い出について, 音声で十分に慣れ親しんだ簡単な語句や基本的な表現で書かれたものの意味が分かり, 他者に伝えるなどの目的

平成 年度佐賀県教育センタープロジェクト研究小 中学校校内研究の在り方研究委員会 2 研究の実際 (4) 校内研究の推進 充実のための方策の実施 実践 3 教科の枠を越えた協議を目指した授業研究会 C 中学校における実践 C 中学校は 昨年度までの付箋を用いた協議の場においては 意見を出

平成 30 年 6 月 8 日 ( 金 ) 第 5 校時 尾道市立日比崎小学校第 4 学年 2 組外国語活動 指導者 HRT 東森 千晶 JTE 片山 奈弥津 単元名 好きな曜日は何かな? ~I like Mondays.~ 本単元で育成する資質 能力 コミュニケーション能力 主体性 本時のポイント

いろいろな衣装を知ろう

グリーン家の人々

5 主体的 対話的で深い学びの視点 (1) 主体的な学びとしての視点主体的な学びとして 本単元ではプレゼンテーションを作成する段階で 聞き手の関心を最大限ひきつけることができるようなテーマの設定を生徒たち自身に行わせたい このことにより 教師から与えられたテーマではなく 自分たち自身もより興味 関心

6 年 No.22 my summer vacation 夏休みの思い出を紹介しよう! 1/8 単元の目標 主な言語材料 本時の目標 夏休みに行った場所や食べた物 楽しんだこと 感想などを表す表現が分かる 過去の表現が分かり 夏休みに行った場所や食べた物 楽しんだこと 感想などを伝え合う また 夏休

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新潟市立亀田西中学校

あったらいいな ! こんなあそび場 (わたしの町大好き)

英語科学習指導案 1 平成 16 年 10 月 26 日 ( 火 ) 第 6 校時 2 年 2 組 D( 男子 6 名 女子 7 名計 13 名 ) 指導者黛ゆかり Andy Fosset 第 1 時間目 (1) 本時のねらい ~ すること と目的語として使われる動名詞の表現に慣れる 英字新聞を話題

Microsoft Word - 小学校第6学年国語科「鳥獣戯画を読む」

H26関ブロ美術プレ大会学習指導案(完成版)

第 4 学年算数科学習指導案 平成 23 年 10 月 17 日 ( 月 ) 授業者川口雄 1 単元名 面積 2 児童の実態中条小学校の4 年生 (36 名 ) では算数において習熟度別学習を行っている 今回授業を行うのは算数が得意な どんどんコース の26 名である 課題に対して意欲的に取り組むこ

平成29年度 中学校英語科教育 B校の実践

6 年 No.12 英語劇をしよう (2/7) 英語での 桃太郎 のお話を理解し 音読する 導 あいさつをす 挨拶の後 Rows and Columns を交え 天気や時 入 候の確認 既習事項の確認をす (T1,T2) ペンマンシップ ペンマンシップ教材を用いて アルファベットの ジングル絵カー

生徒の活動

ている それらを取り入れたルーブリックを生徒に提示することにより 前回の反省点を改善し より具体的な目標を持って今回のパフォーマンスに取り組むことができると考える 同に そのような流れを繰り返すことにより 次回のパフォーマンス評価へとつながっていくものと考えている () 本単元で重点的に育成をめざす

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5. 単元について本単元は,2 年生 1 学期に学習した ともこさんはどこかな から引き続いての 話す 聞く の学習である ともこさんはどこかな では, 大事なことを落とさずに話したり聞いたりできるようにすることをねらいとして学習してきた 本単元では, これに加えて互いの話をしっかり聞いてやり取りを

1 ねらい教科指導における ICT の活用は 学習内容を分かりやすく説明したり 子どもたちの学習への興味関心を高めたりすることに有効である 本研究では 次のような 学力の 3 要素 の向上を目指し ICT を活用した授業の工夫と改善に取り組む 基礎的 基本的な知識 技能の習得 これらを活用して課題を

詳細に伝えるためにインタビューやアンケートを実施して情報を収集したりする活動を設定することにする 整理する 場面では,CM のテーマをもとに集めた情報の中から伝えたいことが受け手にしっかりと伝えることができる情報を選択する また, 選択肢した情報を加工しながら, 伝えたいことが伝わりやすい CM の

英語科指導案

5 年 No.64 英語劇をしよう (2/8) まとまった話を聞いて内容を理解することができる 主な言語料 して天気や日時などの確認をす 教 1 本時のめあてを知 Peach Boy を詳しく聞いてみよう物語を聞く (3 回目 ) 登場人物全体について聞かせ 聞き取れた単語をカタカナでもいいので書き

3. ➀ 1 1 ➁ 2 ➀ ➁ /

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4 展開計画 ( 全 5 時間 ) 時テーマ ねらい活動 内容使用教材 1 タンザニアを知ろう! No.1 アフリカの途上国 タンザニア という国について知る 興味を持ち どんな文化なのかどんな生活をしているのかを自ら調べようとする タンザニアについての基本的な情報を聞く ワークシートパワーポイント

作品の情景をよりわかりやすく伝える手だてともなる 指導にあたって 1 では まず 俳句は17 音で作ることや季語を入れることと言ったきまりをおさえる そして 教科書の例を読み 想像した情景や作者の思いを想像し 良いと思うところ 工夫されていると思うところを発表できるようにする 2 の俳句を作る場面で

上に食に関する指導の充実が求められている 食環境の乱れが社会的課題とっている今日 中学生が食生活の自立を目指した学習をすることは大切なことであるので 本時は 自分や家族の食生活の中で見付けた問題点の改善に自主的に取り組むことができるように 指導を進めることにした 指導に当たっては これまでの学習を踏

英語科学習指導案

活動の流れ 1 4 人のグループに分かれ テーマを決める 校内の施設紹介 学校行事 クラブ活動 時間割など 2 各グループで実施計画を立てる 3 動画を撮影する 4 写真を使って動画を作成する 動画の長さは 1 人 2~3 分とし 全員が発表できるように 分担 を決める 5 必要な語いや表現を調べる

7 本時の指導構想 (1) 本時のねらい本時は, 前時までの活動を受けて, 単元テーマ なぜ働くのだろう について, さらに考えを深めるための自己課題を設定させる () 論理の意識化を図る学習活動 に関わって 考えがいのある課題設定 学習課題を 職業調べの自己課題を設定する と設定する ( 学習課題

第 2 学年 1 組英語科学習指導案 日時平成 30 年 11 月 2 日 ( 金 ) 5 校時 (14:00~14:50) 場所第 2 学習室指導者教諭天津貴志 1. 育成する能力 学習指導要領内容 (4) イ 身近な話題について 事実や自分の考え 気持ちなどを整理し 簡単な語句や文を用いてまとま

第 2 学年 * 組保健体育科 ( 保健分野 ) 学習指導案 1 単元名生涯の各段階における健康 ( イ ) 結婚生活と健康 指導者間中大介 2 単元の目標 生涯の各段階における健康について, 課題の解決に向けての話し合いや模擬授業, ディベート形式のディスカッションなどの学習活動に意欲的に取り組む

第3学年3組英語科学習指導案

1. 研究主題 学び方を身につけ, 見通しをもって意欲的に学ぶ子どもの育成 ~ 複式学級における算数科授業づくりを通して ~ 2. 主題設定の理由 本校では, 平成 22 年度から平成 24 年度までの3 年間, 生き生きと学ぶ子どもの育成 ~ 複式学級における授業づくり通して~ を研究主題に意欲的

筝で社会に貢献しよう !

主語と述語に気を付けながら場面に合ったことばを使おう 学年 小学校 2 年生 教科 ( 授業内容 ) 国語 ( 主語と述語 ) 情報提供者 品川区立台場小学校 学習活動の分類 B. 学習指導要領に例示されてはいないが 学習指導要領に示される各教科 等の内容を指導する中で実施するもの 教材タイプ ビジ

いきたいと考える 第二に ビデオに撮ったインタビューの様子を繰り返し見て振り返ることで パターンに沿った質問だけでなく 自分なりの質問を考える活動に発展させていきたい そのために ビデオ視聴による振り返りを3 回行う また 自己評価だけでなく 他者評価により互いの良さを確認することで 話すことへの自

3 第 3 学年及び第 4 学年の評価規準 集団活動や生活への関心 意欲態度 集団の一員としての思考 判断 実践 学級の生活上の問題に関心 楽しい学級をつくるために を持ち 他の児童と協力して意 話し合い 自己の役割や集団と 欲的に集団活動に取り組もう してよりよい方法について考 としている え 判

Hi, friends!1 Lesson3


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<小学校 生活科>

(Ⅱ) 実践から上記のねらいを実践してみて 導入は効果的であったと思う 点と点を線で結ばせて 教員の昔の夢を予想させた 生徒はかなり意欲的に取り組み 自然な流れで want to be を導入することができたように思う 学年教員に なりたかった職業と理由を英語で言ってもらい それを動画に撮って見せた

第1学年4組 英語科学習指導案

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4 本単元と情報リテラシーの関わり 課題設定担任による 説明会におけるデモンストレーションを見ることを通して 本単元を貫く言語活動としての これぞ和の文化! おすすめの 和の文化 を調べて説明会を開こう を知り 見通しを持たせ学校司書による関連図書紹介を通して 和の文化への関心を高め 進んで調べよう

補充資料 2-1 単元 Let's Read 1 の指導展開案 (1) 単元 Let's Read 1 A Magic Box 1 の指導展開案(1/5 時間 ) (1) 目標 物語を読んで 場面展開を読み取ることができる 昨日の日記 というトピックに基づき 自分について英語で書いて表現できる (2

งานนำเสนอ PowerPoint

平成 29 年 10 月 23 日 ( 月 ) 第 2 校時尾道市立日比崎小学校第 6 学年 1 組外国語科指導者 HRT 遠崎且典 JTE 片山奈弥津 単元名 台湾の友達との交流を深めよう ~Welcome to Japan.~ 本単元で育成する資質 能力 コミュニケーション能力 主体性 異文化理

保健体育科学習指導案

Microsoft Word - 英語科指導案 公開研 2学年_H _.docm

5. 評価規準評価の観点コミュニケーションへの関心 意欲 態度外国語への慣れ 親しみ言語や文化に関する気づき 主な評価規準 積極的に表情やジェスチャーを加えて 自分の思いを表現している 言葉だけでなく表情やジェスチャーを加えて コミュニケーションすることの大切さを知る 様々な感情や様子を表す表現に慣

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4 単元の評価規準 コミュニケーションへの関心 意欲 態度 外国語表現の能力 外国語理解の能力 言語や文化についての知識 理解 与えられた話題に対し 聞いたり読んだりした 1 比較構文の用法を理解 て, ペアで協力して積極 こと, 学んだことや経 している 的に自分の意見や考えを 験したことに基づき

ICTを軸にした小中連携

会話の中では感覚的にそれほど 違い を意識して使っているものではないと考え 今回は 同じ can を用いての表現として一連の学習として扱うことにした また 語 学習得において 自分の表現したいこと がはじめにあり それを何とか表現しよ うとする過程を通して初めて自分の言葉として言語を獲得できるという

(2) 児童観児童は1 年生 1 月に おはなしをつくろう で 昔話をもとにして 人物と出来事を考えて簡単に物語を書く学習を行っている また 2 年生の1 学期には じゅんじょよく書こう の学習で はじめ 中 おわり の構成を考え 自分の経験を伝える文章を書く学習をしてきている この学習を通して 順

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4 学習の活動 単元 ( 配当時間 ) Lesson 1 ( 15 時間 ) 題材内容単元の目標主な学習内容単元の評価規準評価方法 Get Your Goal with English より多くの相手とコミュニケーションをとる 自己紹介活動を行う コミュニケーションを積極的にとろうとしている スピー

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第○学年 ○○科指導計画

解答類型

難聴児童の伝える力を 高めるための指導の工夫 -iPadを活用した取り組みを通して-

単元構造図の簡素化とその活用 ~ 九州体育 保健体育ネットワーク研究会 2016 ファイナル in 福岡 ~ 佐賀県伊万里市立伊万里中学校教頭福井宏和 1 はじめに伊万里市立伊万里中学校は, 平成 20 年度から平成 22 年度までの3 年間, 文部科学省 国立教育政策研究所 学力の把握に関する研究

第 9 章 外国語 第 1 教科目標, 評価の観点及びその趣旨等 1 教科目標外国語を通じて, 言語や文化に対する理解を深め, 積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度の育成を図り, 聞くこと, 話すこと, 読むこと, 書くことなどのコミュニケーション能力の基礎を養う 2 評価の観点及びその趣旨

41 仲間との学び合い を通した クラス全員が学習に参加できる 授業づくり自分の考えを伝え 友達の考えを聞くことができる子どもの育成 42 ~ペア グループ学習を通して~ 体育における 主体的 対話的で深い学び を実現する授業づくり 43 ~ 子どもたちが意欲をもって取り組める場の設定の工夫 ~ 4

15 英語(菊池)

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本学級の生徒に, 英語科に関する興味 関心を問うアンケートを実施したところ, 以下のようになった (28 年 9 月実施 ) はいややあまりいいえ英語の授業が好きだ 65% 29% 0% 6% ペア活動に積極的に取り組んでいる 68% 32% 0% 0% グループ活動に積極的に取り組んでいる 70%

内容 児童 経験したことや調べたことから選んで話す 内容 ( 考え ) を分かりやすく話す はっきりした発音で声の大きさを考えて話す 丁寧な言葉を使って話す 相手の顔を見ながら話す 大事なこと

Microsoft Word 英語科紀要

○数学科 2年 連立方程式

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答えさせる場合でも, 単語中心の発話にならないように, 帯学習から Q&A を取り入れ, 主語 動詞に着目させるようにする また, 事前に英語で原稿を作成させ, まとまった英文で Show & Tell が行えるように指導したい My Project 2 では, 自分の好きな人を紹介するスピーチを行

国語の授業で目的に応じて資料を読み, 自分の考えを 話したり, 書いたりしている

3 学習構想 1 学習のくくり My Precious Person について本学習のくくりでは, 聴き手を巻き込みながら, 自分の大切な人を紹介し, コミュニケーションを楽しもう を共通テーマに掲げ, 聴き手とのやりとりを通して積極的にコミュニケーションをしようとする態度や聴き手の立場になってわか

第 3 学年 3 組外国語活動指導案平成 30 年 11 月 14 日 ( 水 )5 校時指導者飯島加奈子 ( 英語専科 ) 場所 3-3 教室 1 単元名 What s this? ~ 松江のおすすめクイズを作ろう ~( Let s try! 1 Unit8) 2 単元の目標 コミュニケーションへ

知識・技能を活用して、考えさせる授業モデルの研究

(3) 児童観 本学級の児童数は 36 人で, 素直で学習意欲が高く, 学習課題に熱心に取り組み, 多くの児童が積極的に発表することができる 各教科の学習で取り組んでいるペアやグループ学習では, それぞれの意見を意欲的に伝え合うことができる しかしながら, 自分の考えや意見になかなか自信が持てない児

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案3                            ⑤なかまの誘い方(小学校低学年)

<ICTの活用 > 第 3 時でデジタルカメラを使い子ども達の制作途中の作品を撮影し, 大型テレビを活用して提示する 道具の使い方の工夫を分かりやすく示したり, 作品の面白さを紹介したりすることで 自分の作品にも取り入れてみたい という活動への意欲付けになると考える 2 題材の目標 粘土を切ったりけ

国語科学習指導案

3 学校教育におけるJSLカリキュラム(中学校編)(国語科)4.指導案 12 学校案内パンフレットを作ろう-共同編集・制作-

単元の目標 カレーライスを作ることに興味 関心をもち, 進んで活動する カレーライスの作り方を調べ, 作り方, 材料, 用具を発表することができる カレーライス作りの活動を通して, 食材を知ったり, 道具を使う仕事にふれたりして, 生活経験を豊かにする 人との関わりを通してコミュニケーション能力を身

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第 2 学年 理科学習指導案 平成 29 年 1 月 1 7 日 ( 火 ) 場所理科室 1 単元名電流とその利用 イ電流と磁界 ( イ ) 磁界中の電流が受ける力 2 単元について ( 1 ) 生徒観略 ( 2 ) 単元観生徒は 小学校第 3 学年で 磁石の性質 第 4 学年で 電気の働き 第 5

(Microsoft Word - 201\214\366\212J\216\366\213\3061\224N\211\271.docx)

5学年 Lesson8「時間割を作ろう」

群教セ G09-02 平 集 英語 - 中 身近な話題を英語で書くことのできる生徒の育成 授業と家庭学習課題との関連付けを通して 特別研修員水落浩章 Ⅰ 研究テーマ設定の理由 中学校学習指導要領解説外国語編では 内容的にまとまりのある一貫した英文を書く力が十分ではないという課題が挙げら

Transcription:

群教セ G09-02 平 26.254 集 英語 - 中 意欲的にコミュニケーション活動に取り組める生徒の育成 実際の言語使用場面を想像したり 疑似体験をしたりできる教材の作成 活用を通して 特別研修員 林 秀紀 Ⅰ 研究テーマ設定の理由 本校生徒に小学校時代の外国語活動の感想を聴くと 外国語活動が嫌いな生徒はほとんどいないようである しかし 中学校に入学し進級するにつれて英語を好きでなくなる生徒が増加する傾向がある 特に 中学 1 年生の1 年間で英語を嫌いになる生徒が多いと感じられる 英語を嫌いになる生徒を生み出さないためには コミュニケーション活動に取り組む意欲をもたせることが大切であると考える 英語を使う実際の場面を想像できる状況を設定したり そのような教材を提供したり活用させたりすることによって 生徒の英語学習に対する意欲を引き出す学習形態を必要があると考えた 意欲的にコミュニケーションを図りたいと思う状況や実際の場面に近い状況設定のために ALTの活用はもちろん ALTが不在の授業でもICTを上手く活用し多くの生徒が意欲的に活動できる雰囲気を作り出したい また 意欲的に英語学習に取り組むことで 学力の定着も進むであろうと考え 本主題を設定した Ⅱ 研究内容 1 研究構想図 目指す生徒像 意欲的にコミュニケーション活動に取り組める生徒 (2) 実際の場面と似た体験ができる (1) 実際の場面を想像できる教材教材の作成 機会の設定 1 場面設定の工夫生徒が意欲的に活動に取り組めるような動機付け 2ICTの有効活用デジタルカメラで撮影したものをコンピュータ画面上で見合いアドバイスし合うグループ活動 1ICT( 電子黒板 ) の有効活用画像編集ソフトとパワーポイント活用による疑似体験 2 自作教材の配付全生徒が同じ体験ができるオリジナル教材 生徒の実態 小学校の外国語活動ではほとんどの生徒が楽しく 意欲的に活動に取り組んでいる 中学校 1 年生の 1 年間で英語の学習に対しての意欲が低下してしまう生徒がいる - 1 -

2 授業改善に向けた手立て (1) 実際の使用場面を想像できる教材の活用 1 場面設定の工夫 ALTのご両親が一学期に本校を訪れたことがあるので そのご両親に英語で自己紹介をするという場面を設定し自己紹介文を考えさせ 表現方法も工夫して自己紹介のビデオレターを作成させた 2 ICTの有効活用生徒二人組でデジタルカメラを使って自己紹介を撮影させた その後 その動画を教室内のコンピュータに保存し3~4 人のグループで鑑賞し お互いにアドバイスシートを交換し良いところや改善すべき点を伝え合った そして それを参考にしてよりよい自己紹介を完成させた (2) 似た体験のできる教材の活用 1 電子黒板の有効活用画像編集ソフトで編集を加えた本校の教師の写真を電子黒板で少しずつ見せながら英語でヒントを出し Who is this (he/she)~? と質問し 正解が少しずつ分かるように提示し生徒とやりとりしながら導入することができた 2 自作教材の配付 活用コンピュータで編集した画像を生徒一人ひとりに配布することはできないので アルバムを加工した教材を作成した 各ページに切れ込みを入れ めくるたびに少しづつ中にある人物がわかる仕組みにした その人物についての英文を作成しクイズ形式で質問し合い Who is this (he/she)~? の定着を図った Ⅲ 研究のまとめ 1 成果 生徒が実際に英語を使って話さなければならない場面 ( ALTの両親への自己紹介 ) を設定したので 生徒たちは意欲的にコミュニケーション活動に取り組めた 普段見ることができない自分の姿をデジタルカメラで撮影し 自分で振り返ることができた グループでアドバイスし合うことで 様々な視点を取り入れよりよい作品を作成することができた 電子黒板を活用したり 手作りの教材を生徒全員に配付したりすることによって 生徒たちは同じ活動が一斉にでき 意欲的に取り組むことができた 2 課題 電子黒板は有効な学習教材になるが 生徒の座る位置や教師の立つ位置によって見え方に差が生じてしまうことがあった デジタルカメラやコンピュータのソフトを生徒が使う上で知識に個人差があり 実際に使う前にはメディア教育等が必要である すべての言語材料の導入において 上記のような場面設定や教材の作成 活用を考えるのはとても難しく いかに身近なものを活用し実際の場面に近い体験ができるようにするかを 教師側が常に考えておく必要がある 3 提言 ICTを有効に活用し 実際に使用するだろうと思われる場面を思い浮かべられる場面を設定したり 実際の場面に近い体験ができる教材を生徒一人一人に用意することで生徒たちは意欲的にコミュニケーション活動に取り組むようになる また これらの教材は他の場面やどの英語担当教師でも使えるように 使用方法のマニュアルを作成したり 簡単に再利用 アレンジ可能な状態で残しておいたりする必要があると考える - 2 -

< 授業実践 > 実践 1 1 単元名 My Project1 自己紹介をしよう ( 第 1 学年 1 学期 2 本単元及び本時についてこれからの国際社会を生きる日本人として 世界の人々と協調し 積極的に国際交流を行っていけるような資質 能力の基礎を養うことが求められている 教科書中のMy Project1は 生徒が各学期に学んだ言語材料を振り返り総合的に活用することを通して その言語材料の定着を図るとともに 生徒のコミュニケーション能力を高めようとするものである 既習事項を使って自己紹介の方法を学ぶことができるこのMy Project1で 生徒たちは初めての自己表現を体験する しかし 小学校 1 年生から現在までほとんど同じメンバーで学校生活を送ってきた本校の生徒たちにとって 自己紹介をする必要性はほとんどない このため 生徒たちが必然的に英語で自己紹介をするような場面を設定した それは 以前本校を訪問してくれたオーストラリア在住の ALTのご両親に自己紹介をするという設定である また 自己紹介のスピーチに抵抗なく臨めるように 導入の際に ALTや生徒にとって身近な教職員の簡単な自己紹介をデジタルカメラで撮影したものを事前に見せた 次に 小学校の既習事項やプログラム1~4で身に付けた言語材料を駆使して自己紹介を作らせペアで撮影し合った その後 振り返るために自分のスピーチを見たり グループでスピーチのビデオを鑑賞し合ったりした その際に再度自分の原稿を発表するためのよりよう方法を考え 修正を加えて完成させた 3 授業の実際 (1)warm up の場面クリスクロス ( 図 1) を行い英語の授業の雰囲気作りをする 多くの生徒が ALTと問答できるように 質問に答えた生徒を起点として縦 横 斜め等の列の生徒を起立させ 答えなければ着席できないような状況を設定する 質問は既習事項を活用し 答えが出にくい生徒にはヒントを伝え支援する 質問例 Are you a soccer fan? Are you from Gunma? Do you like music? Do you eat sushi? How many CDs do you have? (2) 本時の学習課題をつかみ 追求の見通しをもつ 図 1 クリスクロス 本時の課題 自分の自己紹介の映像を見たり 友達のアドバイスを聞いたりしてりしてより 良い自己紹介文を完成しよう 1 ALTのデモンストレーション ( 図 2) を見て 本時の活動の最終的なイメージをつかむ 図 2 ALTのデモンストレーション 2 話合い活動の目的やスピーチの映像を見るときの観点を知ることによって 本時の活動に意欲的に取り組めるようにする 3 自己紹介をするときは ジェスチャーや表情など 伝え方が大事であることを伝える 観点 1 原稿を見ないでカメラ目線で 大きな声で話すことができている 2 正しい発音で発表することができている 3 ジェスチャーや表情など発表を工夫している - 3 -

(3) グループによるアドバイス活動 1 各自前時に撮った自己紹介の映像を教室のコンピュータ で順番に鑑賞し合う 生徒は自分の自己紹介を初めて鑑 賞し振り返ることができる また グループ内で見ても らい 良かったところ もっと良くした方がいい点等を 発表の観点に照らしながらアドバイスシート ( 付箋紙 ) に鉛筆で記入し交換し合う ( 図 3) 1 アドバイスシートを参考にし 自分の実際の映像を見て よかったと思うことは引き続きおこない 友達のアドバ イスを素直に受け入れて自分のものにするための方法を 考える 自分はこのように自己紹介をやりたいという意気込みをワークシートに決意として記入する 再発 表の練習の時はイントネーション アクセント ジェスチャー等に気を付け表現できるようにする アドバイスシートに書かれた内容 * 良かった所 図 3 鑑賞 アドバイス ジェスチャーが上手だった 声が大きかった 明るくできていた * 改善すべき点 表情が暗かったので明るくしよう 英語の発音を気を付けよう 自信を持とう 3 自分の映像を見た感想や友達のアドバイスを参考にして改良した自己紹介をグループ内でもう一度発表する ( 図 4) 前回の自己紹介の映像より良くなったところや良くできているところを 緑色の付箋に記入しワークシートの中央に添付する 4 考察 図 4 直したスピーチの発表 ALTのご両親に自分の自己紹介の映像を送り 返事をもらうというビデオレターの交換という設定を行ったことで 自己紹介をする意義が見いだされ生徒は意欲的に活動に取り組むことができた デジタルビデオカメラで撮影した自己紹介を自分で見ることができたので 振り返りが良くでき 生徒のもっと良いものを作りたいという意欲につながった 話合い活動の目的やスピーチの映像を見るときの観点を示したことで 生徒たちはグループで映像を見る時のアドバイスのポイントが分かったのでグループ活動に意欲的に取り組めアドバイスシートにいろいろ記入することができた ( 図 5) ICTを活用し コンピュータに貼り付けられた映像をグループで鑑賞し合い アドバイスシートにグループの友達からよかったこと ( 黄色の付箋 ) やアドバイス ( ピンクの付箋 ) をもらったことは 自分の自己紹介をよりよいものにしようという意欲につながった 自分の自己紹介を見た振り返りや友達からのアドバイスや励ましにより 実際の撮影に意欲的に撮影に取り組むことができた カメラ目線でジェスチャーも良かった 良かったところ 良くなったところ 意気込み ゆっくりで聞きやすかった 図 5 アドバイスシートを貼付した自己紹介文 ちょっと早いと思った アドバイス - 4 -

実践 2 1 単元名 PROGRAM 7 Dilo the Dolphin 1 人の名前などをたずねたり答えたりできるようにしよう ( 第 1 学年 2 学期 ) 2 本単元及び本時について本単元では 疑問詞 Who~? When~? を学習する 生徒は情報収集の手段としてこれらの表現を用いることにより より多くの情報を交換をすることができるようになる また お互いのコミュニケーションの幅が少しずつ広がっていることを実感できる 生徒たちにとって相手の答えに興味をもちながら話を聞いたり 相手に伝わるように話したり書いたりするのは 表現の幅を広げていく上では欠かすことのできない活動である 本時は全 8 時間計画の第 1 時間目にあたり 写真や絵をヒントに使いながらクイズをペアで出し合う活動を通して Who is ~? を用いたコミュニケーション活動に意欲的に取り組めるようにするのが狙いである 一見しただけでは誰だかわからない人を少しずつ見せていけるような状況を ICT 活用や自作の教材で設定し whoを正確に用いて対話に意欲的に取り組めるように次のような手立てを実践した 3 授業の実際 (1) 本時の学習課題 (whoの使い方や答え方) をつかみ 追求の見通しを持つ 実際の場面をイメージできるようにパワーポイントを活用し 少しずつ画像を提示し Who is ~? で何を知ることができるのかわかるようにする 内容が定着するように 生徒の発言をできるだけ生かすようにした心がけた ( 図 6) [ 学習課題 ] 誰だかわからない人をたずねる表現を知り ペアのクイズ活動に意欲的に取り組む 図 6 パワーポイントでの導入場面 (2) コミュニケーション活動 Who is this ~? 1 教師と ALTとのデモンストレーションで活動の方法を示すことによって 生徒たちがどんな活動をするのかを理解しやすいようにした このとき アイコンタクトや表情が大事であることも教師が自ら手本を示し強調したうえで生徒に伝えた ( 図 7) 図 7 教師と ALT とのデモンストレーション - 5 -

デモンストレーションを見てもなかなか表現活動になれていない生徒のために コミュニケーションの方法を示す図を複数箇所に設置したので向かい合ったペアワークであったが生徒たちはコミュニケーション活動に意欲的に取り組むことができた 2ページをめくると中の写真が少しずつ見えてくるアルバム教材 ( 図 9) を生徒一人一人に用意し その教材を使って 生徒たちは隣のクラスの生徒が前時の授業で作成した友達紹介の作品を活用して Who is this~? コミュニケーション活動に取り組んだ( 図 10) 図 8 活動の方法図 図 9 オリジナル教材 3 次の活動は 同じアルバムの中に入っている有名人の絵について与えられた情報や自分の知っている情報に基づいてクイズ形式で英語で紹介文を作成し クイズを出し合うものである 前時で 生徒たちは 隣のクラスの生徒に向けて自分の隣の席の生徒を紹介する文を書き 並び替えクイズを作成している そのため 多くの生徒が与えられたワークシートの情報からその有名人の紹介文を書くことができ その英文を元にクイズを作ることができた なかなか英文を作れない生徒には 適宜 ALTが支援を行った 一人一人が作ったクイズを使い 新しいペアを組んでは 自分のアルバムにある有名人について Who is this~? の表現を使ったクイズを出し合った 多くの生徒がコミュニケーション活動に意欲的に取り組んだ ( 図 11) 図 10 隣の組の友達紹介クイズ 4 考察図 11 有名人紹介クイズの様子 Who is this~? を使う状況を実際に想像できる場面をパワーポイントで提示し 身近な人を少しずつ見せることで 生徒に 誰だろう? と考えさせながら新出言語材料の導入を行うことができた これにより 生徒たちは今日は何を学ぶのか導入時にイメージすることができた 一人一人に同じような体験ができる教材を用意したことで 全生徒が同じようにペアで隣のクラスの友達や有名人のクイズを出し合うコミュニケーション活動に参加することができた 今回作成した教材は作成に時間がかかるが 用途がたくさんあるので使用方法のマニュアルを作成したり 再利用 アレンジ可能な状態で残しておいたりすると良いと考える - 6 -