プレスリリース

Similar documents
社団法人日本生産技能労務協会

Microsoft PowerPoint

平成 27 年改正の概要 ( サマリー ) 一般労働者派遣事業 ( 許可制 ) 特定労働者派遣事業 ( 届出制 ) 26 業務 期間制限なし 26 業務以外 原則 1 年 意見聴取により最長 3 年まで 規定なし 規定なし 1. 許可制への統一 2. 派遣契約の期間制限について すべての労働者派遣事

厚生労働省告示第六十四号中小企業等経営強化法平成十一年法律第十八号第十二条第一項の規定に基づき職業紹介事業 ( ) 労働者派遣事業分野に係る事業分野別指針を次のように定めたので同条第五項の規定に基づき公 表する平成三十一年三月十四日厚生労働大臣根本匠職業紹介事業 労働者派遣事業分野に係る事業分野別指

PowerPoint プレゼンテーション

第 1 章調査の実施概要 1. 調査の目的 子ども 子育て支援事業計画策定に向けて 仕事と家庭の両立支援 に関し 民間事業者に対する意識啓発を含め 具体的施策の検討に資することを目的に 市内の事業所を対象とするアンケート調査を実施しました 2. 調査の方法 千歳商工会議所の協力を得て 4 月 21

条件画面報告対象期間報告年月日 (6 月 1 日現在 ) 得意先 NO 部門出勤区分ファンクションキーヘルプ (F1) プレビュー (F8) 印刷 (F9) 終了 (F12) 年度報告する期間の開始年月日と終了年月日を指定します システム日付の年とシステム固定で持つ決算年月日の日付により 初期値をセ

(Microsoft PowerPoint \201y\221\3461\216l\224\274\212\372_\225\361\215\220\217\221HP\224\305\201z.pptx)

ニュースリリース 中小企業の雇用 賃金に関する調査結果 ( 全国中小企業動向調査 2013 年 月期特別調査 ) 年 4 月 8 日株式会社日本政策金融公庫総合研究所 3 割の企業で正社員は増加 3 社に 1 社で給与水準は上昇 従業員数 2013 年 12 月において

平成29年度     地域経済動向調査      調査報告書

CW6_A3657D13.indd

2018年度の雇用動向に関する道内企業の意識調査

職場環境 回答者数 654 人員構成タイプ % タイプ % タイプ % タイプ % タイプ % % 質問 1_ 採用 回答 /654 中途採用 % 新卒採用 % タ

2 業務請負 1980 年代 ~

農業法人等における雇用に関する調査結果

調査結果詳細 1: 社会保険に関わる法改正の詳細を知っていた方は23% ( 図 1) 2016 年 10 に社会保険に関わる法律が改正されました 今回の法改正を知っているかについては 詳細を知っていた と回答した方は23% でした なんとなく知っていた (45%) 知らなかった (33%) が大半を

労働力調査(詳細集計)平成29年(2017年)平均(速報)結果の概要

2. 有期契約労働者を雇用しているか 設問 1 パート アルバイト 契約社員 嘱託 派遣社員などの有期契約労働者を雇用していますか 選択肢 1 雇用している 2 雇用していないが 今後雇用する予定 3 雇用していないが 以前雇用していた 4 雇用しておらず 今後も雇用しない予定 全体

結果概要 Ⅰ 人手不足への対応について 1. 人員の過不足状況について 社 % 不足している 1, 過不足はない 1, 過剰である 合計 2, 全体では 半数以上の企業が 不足している と回答 n =2,

スライド 1

調査結果の概要 1. 自社チャンネルの加入者動向について 横ばい との見方が拡大自社チャンネルの全体的な加入者動向としては 現状 では 減少 (40.0%) が最も多く 続いて 横ばい (35.6%) 増加 (23.3%) の順となっている また 1 年後 については 横ばい (41.1%) が最も

この冊子を手に取っている皆さんへ

< 前提 > ここでいう キャリア形成とは 1 派遣労働者の職業能力の向上に伴って職務が高度化し 2 処遇が向上することとするまた キャリア管理とは 派遣会社が派遣労働者のキャリア形成を支援する取組みや制度のことを指す 2

3 特許保有数 図表 Ⅰ-3 調査対象者の特許保有数 Ⅱ. 分析結果 1. 減免制度 (1) 減免制度の利用状況本調査研究のヒアリング対象の中小企業が利用している法律別の減免制度の利用状況を 図表 Ⅱ-1 に示す 企業数は延べ数でカウントしている 図表 Ⅱ-1 減免制度の利用状況 この結果から 産業

体の 6 割 (60.3%) にとどまり 101 人以上の中 大規模企業の割合が多くなっている 図表 Ⅱ 従業員数 1001~ 人以下 31~50 人 51~100 人 101~300 人 301~500 人 501~1000 人人 5000 人以上不明 度数

改正労働者派遣法 平成24年10月1日施行

目次 要旨 1 Ⅰ. 通信 放送業界 3 1. 放送業界の歩み (1) 年表 3 (2) これまでの主なケーブルテレビの制度に関する改正状況 4 2. 通信 放送業界における環境変化とケーブルテレビの位置づけ (1) コンテンツ視聴環境の多様化 5 (2) 通信 放送業界の業績動向 6 (3) 国民

<4D F736F F D2091E593638BE65F92868FAC8AE98BC68C698BB592B28DB85F95F18D908F BD90AC E348C8E C8E8AFA816A2E646F63>

Microsoft PowerPoint - 2の(別紙2)雇用形態に関わらない公正な待遇の確保【佐賀局版】

2 正社員 契約社員 アルバイトの場合 ( 直接雇用の場合 ) 賃金の支払い仕事上の指揮命令 直接雇用の場合 労働者と労働契約を結ぶのは ( 雇用主は ) 労働者派遣とは 自己の雇用する労働者を その雇用関係の下に 他人の指揮命令を受けて その他人のために労働に従事させることをいいます 直接雇用の場

スライド 1

01Newsletterむさしの7.indd

調査要領 1. 調査の目的 : 人口減少による労働力不足が懸念されるなかで 昨年 4 月には女性活躍推進法 ( 正式名称 : 女性の職業生活における活躍の推進に関する法律 ) が施行されるなど 女性の社会進出がさらに進むことが期待されている そこで 女性の活躍に向けた取り組み状況について調査を実施す

平成 29 年度下期新潟市景況調査 ( 本報告 ) Ⅳ テーマ別調査結果 93

<8EF78C60907D816989BC816A2E786C7378>

PowerPoint プレゼンテーション

Microsoft Word - 調査結果速報_

このジニ係数は 所得等の格差を示すときに用いられる指標であり 所得等が完全に平等に分配されている場合に比べて どれだけ分配が偏っているかを数値で示す ジニ係数は 0~1の値をとり 0 に近づくほど格差が小さく 1に近づくほど格差が大きいことを表す したがって 年間収入のジニ係数が上昇しているというこ

Ⅰ 事業規制の強化

1 なぜ 同一労働同一賃金 が導入されるのか? 総務省統計局労働力調査 ( 詳細集計 ) 平成 30 年 (2018 年 )7~9 月期平均 ( 速報 ) によると 非正規労働者数は 2,118 万人 ( 前年同期比 68 万人増加 ) 正規労働者数は 3,500 万人となっています 役員を除く雇用

Ⅰ 調査目的 中小企業で外国人労働者を雇用する例が広くみられるようになっている 背景には生産年齢人口の減少だけではなく 海外展開や訪日観光客の受け入れといった中小企業経営の国際化もある 人手不足への対応として導入が進んだ外国人労働者であるが しだいに企業の成長や事業展開に欠かせなくなってきていると考

第 1 子出産前後の女性の継続就業率 及び出産 育児と女性の就業状況について 平成 30 年 11 月 内閣府男女共同参画局

家計と景気に関する意識・実態調査報告書

PowerPoint プレゼンテーション

目次 1. 派遣事業の役割とキャリア形成の必要性について 2. 派遣労働者の意向をふまえたキャリア形成のありかた - 派遣スタッフ web アンケート調査結果 ( 速報値 ) より 3. ジョブカード制度の活用による派遣労働者のキャリア形成支援について 1

Microsoft Word - 73_2

(2)3 年以内の有期プロジェクト型業務 ( 同項第 2 号イ ) 事業の開始 転換 拡大 縮小または廃止のために必要な業務で 一定期間内で完了することが予定されている業務への派遣については その業務が完了するまでの期間であれば 受入期間の制限はありません (3) 日数限定業務 ( 同項第 2 号ロ

平成 25 年 3 月 19 日 大阪商工会議所公益社団法人関西経済連合会 第 49 回経営 経済動向調査 結果について 大阪商工会議所と関西経済連合会は 会員企業の景気判断や企業経営の実態について把握するため 四半期ごとに標記調査を共同で実施している 今回は 2 月下旬から 3 月上旬に 1,7

参考 男女の能力発揮とライフプランに対する意識に関する調査 について 1. 調査の目的これから結婚 子育てといったライフ イベントを経験する層及び現在経験している層として 若年 ~ 中年層を対象に それまでの就業状況や就業経験などが能力発揮やライフプランに関する意識に与える影響を把握するとともに 家

日韓比較(10):非正規雇用-その4 なぜ雇用形態により人件費は異なるのか?―賃金水準や社会保険の適用率に差があるのが主な原因―

テレワーク制度等 とは〇 度テレワーク人口実態調査 において 勤務先にテレワーク制度等があると雇用者が回答した選択枝 1 社員全員を対象に 社内規定などにテレワーク等が規定されている 2 一部の社員を対象に 社内規定などにテレワーク等が規定されている 3 制度はないが会社や上司などがテレワーク等をす

この冊子を手に取っている皆さんへ

【別添3】道内住宅ローン市場動向調査結果(概要版)[1]

2. 中途採用をしたことがあるか 中途採用をしたことがある企業は 全体の 95% で あった 調査対象を 右表の 7 つの業種グループに 分類してそれぞれの傾向を分析すると 建設業 運 輸業 サービス業ではすべての企業が中途採用をし たことがあると回答した その他の業種グループで も 9 割前後の企

外国人労働者の雇用実態に関するアンケート調査結果 速報版 平成 30 年 12 月 山形県商工労働部 1. 調査目的 県内における外国人労働者の実態等について調査を実施し 今後の外 国人材の活用施策の検討材料とする 2. 調査期間 平成 30 年 10 月中旬 ~11 月中旬 3. 調査対象 方法

労働者派遣とは て その他人のために労働に従事させることをいいます 正社員 契約社員 アルバイトの場合 ( 直接雇用の場合 ) 賃金の支払い仕事上の指揮命令 派遣の場合派遣契約 A 社派遣先 A 社約労働者派遣とは 自己の雇用する労働者を その雇用関係の下に 他人の指揮命令を受け 働契勤務労労働者

平成22年7月30日

スライド 1

図表 29 非正規労働者の転職状況 前職が非正規労働者であった者のうち 現在約 4 分の 1 が正規の雇用者となっている 非正規労働者の転職希望理由としては 収入が少ない 一時的についた仕事だから が多くなっている 前職が非正規で過去 5 年以内に転職した者の現職の雇用形態別割合 (07 年 現職役

BLT0706特集1(4c).indd

Microsoft Word - ₥+ èª¿æŁ»ï¼›ï¼“çŽºè¡¨å¾„èª¤åŁŠä¿®æŁ£.docx

調査結果のポイント 従業員採用状況について 平成 28 年度 (H28.4 ~ H29.3) は 計画どおり もしくは計画より多く採用した と回答した企業が69% 採用計画について 29 年度 (H29.4 ~ H30.3) は 28 年度実績と比較し 増やす と回答した企業と 減らす と回答した企

参考 調査員調査の対象者へのアンケート ( 平成 21 年 4 月実施 ) の概要 1 目的総務省統計局が調査対象者から直接 調査員調査の実施状況を把握し 平成 20 年度の委託業務の中で調査員調査の検証を行うとともに 今後の民間調査機関への指導についての参考資料を得る また 本アンケートでは 回答

- 調査結果の概要 - 1. 改正高年齢者雇用安定法への対応について a. 定年を迎えた人材の雇用確保措置として 再雇用制度 導入企業は9 割超 定年を迎えた人材の雇用確保措置としては 再雇用制度 と回答した企業が90.3% となっています それに対し 勤務延長制度 と回答した企業は2.0% となっ

労働者派遣事業に関わる情報 対象期間 :2017 年 4 月 1 日 ~2018 年 3 月 31 日 事業所名称 事業所の所在地 新潟オフィス 新潟県新潟市中央区東大通 新潟セントラルビル 3F ❶ 2018 年 6 月 1 日付派遣労働者数 357 人 ❷ 2017 年度派遣先事業

中小企業の雇用・賃金に関する調査結果(全国中小企業動向調査(中小企業編)2015年10-12月期特別調査)

第 2 章 産業社会の変化と勤労者生活

1. ボーナスは定期的に支給されていますか? 年代累計で 奥さまは6 割強 ご主人は8 割強に定期支給 P.1 2. お互いに ボーナスの支給明細書 を見せていますか? あるいは お互いのボーナス支給額をご存知ですか? ボーナスの支給額を知らせる割合は 奥さまは 7 割弱 ご主人は9 割弱 P.1

ヒューマンタッチ総研 Monthly Report 平成 27 年 11 月 ヒューマンタッチ総研 Monthly Report 平成 27 年 11 月 ヒューマンタッチ総研レポートでは 建設業に特化して人材関連の様々な情報 最新の雇用関連データを月に 1 回のペー スで発信していきます ご愛読い


働き方の現状と今後の課題

若年者雇用実態調査

PowerPoint プレゼンテーション

目 次 [Ⅰ] 調査方法 2 [Ⅱ] 地域区分図 3 [Ⅲ] アンケート調査票 4~5 [Ⅳ] 第 2 回不動産市況 DI 調査結果の概要 6 [Ⅴ] 設問ごとの回答内訳 [-1] 設問 2,3( 住宅地価格 ) 7~9 [-2] 設問 2,3( 商業地価格 ) 10~12 [-3] 設問 2,3(

個人消費活性化に対する長野県内企業の意識調査

中小企業のための「育休復帰支援プラン」策定マニュアル

3.HWIS におけるサービスの拡充 HWISにおいては 平成 15 年度のサービス開始以降 主にハローワーク求人情報の提供を行っている 全国のハローワークで受理した求人情報のうち 求人者からインターネット公開希望があったものを HWIS に公開しているが 公開求人割合は年々増加しており 平成 27

2 継続雇用 の状況 (1) 定年制 の採用状況 定年制を採用している と回答している企業は 95.9% である 主要事業内容別では 飲食店 宿泊業 (75.8%) で 正社員数別では 29 人以下 (86.0%) 高年齢者比率別では 71% 以上 ( 85.6%) で定年制の採用率がやや低い また

Microsoft PowerPoint - 02 別添 パンフレット (3)

平成 年 2 月 日総務省統計局 労働力調査 ( 詳細集計 ) 平成 24 年 10~12 月期平均 ( 速報 ) 結果の概要 1 Ⅰ 雇用者 ( 役員を除く ) 1 1 雇用形態 2 非正規の職員 従業員の内訳 Ⅱ 完全失業者 3 1 仕事につけない理由 2 失業期間 3 主な求職方法 4 前職の

年度報告(報道発表資料)

<4D F736F F D CD CC88DB8E9D814188C092E882D682CC8EE682E DD82C98AD682B782E98BD98B7D B F578C768C8B89CA82C982C282A282C42E646F63>

企業 メリット : 1 労働者が社内では得られない知識 スキルを獲得することができる 2 優秀な人材の獲得 流出の防止ができ 競争力が向上する 3 労働者が社外から新たな知識 情報や人脈を入れることで 事業機会の拡大につながる 留意点 : 1 必要な就業時間の把握 管理や健康管理への対応 労働者の職

回答者のうち 68% がこの一年間にクラウドソーシングを利用したと回答しており クラウドソーシングがかなり普及していることがわかる ( 表 2) また 利用したと回答した人(34 人 ) のうち 59%(20 人 ) が前年に比べて発注件数を増やすとともに 利用したことのない人 (11 人 ) のう

て 労働者派遣契約書に休業手当等の支払いに要する費用を確保するための費用負担等に関する事項を記載していないもの (1 派遣元事業所 ) ウ派遣料金額の明示派遣労働者に対して 書面の交付 ファクシミリを利用してする送信又は電子メールの送信の方法により労働者派遣に関する料金の額を明示していないもの (5

スライド 1

Microsoft PowerPoint - 08economics4_2.ppt

退職金制度等の実態に関する調査

平成 23 年 11 月 17 日 問い合わせ先 国土交通省土地 建設産業局土地市場課課長補佐松本浩 係長塩野進代表 : ( 内線 :30-214) 直通 : 土地取引動向調査 ( 平成 23 年 9 月調査 ) の結果について 1. 調査目的 本調査

Newsletterむさしの_2.indd

ニュースリリース 農業景況調査 : 景況 平成 3 1 年 3 月 1 8 日 株式会社日本政策金融公庫 平成 30 年農業景況 DI 天候不順響き大幅大幅低下 < 農業景況調査 ( 平成 31 年 1 月調査 )> 日本政策金融公庫 ( 略称 : 日本公庫 ) 農林水産事業は 融資先の担い手農業者

派遣社員の業務 < 業務の区分 > 現在従事している主な業務 について 下記の通り オフィス系 営業 販売 サービス系 IT 技術 通信系 クリエイティブ系 製造 軽作業系 その他 の 6 つのカテゴリーに分類して集計しています オフィス系 ОA 事務 英文事務 PC オペレーター データ入力 通訳

< 業種別 > D.I. 2 製造業主要判断 D.I. の推移 製造業 30/ /9 見込 /12 予想 < 製造業 > 当期 は 24.5( 前期比 +0.8) と景況感は横ばいであった

PowerPoint プレゼンテーション

派遣法改正に向けた動きが本格化 失業率が 5% を上回るなど厳しい雇用情勢が続く中 政府は労働者派遣事業の規制強化に乗り出している 2009 年 12 月 28 日 労働政策審議会は労働者派遣法 ( 労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律 ) 改正原案を取り纏め

の業務について派遣先が九の 1 に抵触することとなる最初の日 六派遣先への通知 1 派遣元事業主は 労働者派遣をするときは 当該労働者派遣に係る派遣労働者が九の 1の ( 二 ) の厚生労働省令で定める者であるか否かの別についても派遣先に通知しなければならないものとすること ( 第三十五条第一項関係

Microsoft PowerPoint - 【資料3-2】高年齢者の雇用・就業の現状と課題Ⅱ .pptx

平成 22 年 11 月 12 日 問い合わせ先 国土交通省土地 水資源局土地市場課課長補佐小酒井淑乃 係長塩野進代表 : ( 内線 :30-214) 直通 : 土地取引動向調査 (*) ( 平成 22 年 9 月調査 ) の結果について 1. 調査目

派遣社員の評価に関する 派遣先担当者調査結果

TCS_AI_STUDY_PART201_PRINT_170426_fhj

Transcription:

平成 26 年 9 月 29 日 No.14-185 株式会社いよぎん地域経済研究センター ~ 集める から 育てる へ! 変わる派遣の役割 ~ 株式会社いよぎん地域経済研究センター ( 略称 IRC 社長山崎正人 ) では 愛媛の人材派遣業界の現状と今後の見通しについてとりまとめましたので 下記のとおりお知らせいたします なお 詳細は 2014 年 10 月 1 日発行の IRC Monthly 2014 年 10 月号に掲載いたします 記 調査要旨 人材派遣業界の市場規模は 全国 愛媛ともにリーマンショックを境に縮小していたが 近年の景気回復に伴って落ち着きがみられ 当面は拡大に転じると予想されている 県内事業者へのアンケートによると 回答のあった事業者の 36.3% が派遣を利用し 今はやめたがかつて利用していたところを含めると 57.1% が派遣利用の経験がある 派遣を利用するメリットとしては 半数以上の事業者が 人員調整を行いやすい (60.2%) 雇用リスク 負担が少ない (53.9%) と答える一方 コスト削減の面でメリットがあると考えている事業者は少なかった 派遣業者を選択する際に重視するポイントは 対応の速さ (71.9%) 派遣労働者のスキルの高さ (54.7%) 自社 他社への派遣実績 (51.6%) となった 10 年前の調査では スピード 質 価格 が求められていたが 今回の調査では スピード 質 実績 を重視する結果となった 今後の方針として派遣を 増やす としたところはわずか 4.7% で 維持 を含めても 3 割に満たなかった 10 年前には 増やす 維持 を合わせると4 割を超えており 近年の正規社員化の流れのなかで 派遣を利用する事業者が確実に減ってきている 業界としては当面伸びが予想されるが かつてのような 人さえ調達すればいい というやり方では生き残れないだろう 変化していく派遣へのニーズを拾ってマッチングしていく力や 限られた人材を育てるために 派遣社員の能力開発やキャリア形成を支援していくシステム作りが必要となってくるだろう 以上 私たちはチャレンジします みなさまの笑顔のために NEWS RELEASE 株式会社伊予銀行愛媛県松山市南堀端町 1 番地 790-8514 TEL(089) 941-1141

はじめに昨年からの景気回復で人手不足感が強まっており 多くの企業で非正規の従業員を正規社員に切り替えるなど 人材を囲い込む動きが広がっている 今回は そんな過渡期にある愛媛の人材派遣業界について 派遣事業者へのヒアリングや派遣利用企業へのアンケートから現状や今後の見通しについてとりまとめた 1. 人材派遣とは人材派遣とは 派遣元企業が自己の雇用する労働者を 派遣先企業の指揮 命令を受けて労働させる事業のことを言う 通常の雇用形態では 事業主 ( 企業 ) と労働者が直接雇用契約を結び 労働者は事業主 ( 企業 ) から賃金を受け取る 一方 人材派遣においては 雇用主は派遣元企業だが 労働する場所は派遣先企業であり 指揮 命令も派遣先企業から受けることになる ( 図表 1) 2012 年 10 月原則自由禁止業務 1 港湾運送業務 2 建設業務 3 警備業務 4 医療関連業務 日雇派遣 (30 日以内 ) の原則禁止 (17.5 業務と以下の例外を除く ) 60 歳以上対象業務 雇用保険の適用を受けない学生改正内容 副業として従事する者 ( 生業収入が500 万円以上の者に限る ) 主たる生計者以外の者 ( 世帯収入が500 万円以上の者に限る ) グループ企業派遣の8 割規制 マージン率などの情報提供など派遣期間専門 26 業務は制限なし 自由化業務は最長 3 年 2014 年改正案原則自由対象業務 禁止業務 1 港湾運送業務 2 建設業務 3 警備業務 4 医療関連業務改正内容 特定 一般の区別を撤廃 すべての労働者派遣事業を許可制に 派遣労働者への教育訓練の義務化など専門 26 業務の撤廃派遣期間同一組織単位における同一派遣労働者の継続した受け入れは3 年を上限 資料 :IRC 作成 図表 -2 現行法 (2012 年改正 ) と 2014 年改正案 2. 派遣市場規模人材派遣の市場規模 ( 図表 3) は 事業所数 労働者数 売上高ともに 08 年度までは右肩上がりであったが リーマンショックを境に減少している 図表 -1 一般的な雇用契約 と 人材派遣契約 労働の提供 賃金支払 一般的な雇用 事業主 ( 企業 ) 雇用契約指揮命令関係 派遣元企業 雇用契約 人材派遣 派遣料金支払 派遣契約 指揮命令関係 派遣先企業 図表 -3 全国 愛媛の派遣市場規模 労働者派遣事業所数 (2013 年度 ) 派遣労働者数 (2013 年度 ) 労働者派遣事業に係る売上高 (2012 年度 ) 全国 74,368 事業所 1,273 千人 52,444 億円 労働者 賃金支払 派遣労働者 労働の提供 愛媛 560 事業所 6,030 人 18,594 百万円 資料 :IRC 作成 派遣には 特定労働者派遣 ( 以下 特定派遣 ) と 一般労働者派遣 ( 以下 一般派遣 ) があり 前者は届出制 後者は許可制である 一般派遣は必ずしも経験やスキルが必要とされるわけではないので 学生やフリーターなどの登録が多い 労働者派遣法 ( 以下 派遣法 ) は 1986 年に施行されて以来数度の改正を経ており 今秋の臨時国会で新たな改正案が審議される予定である ( 図表 2) 派遣法が変更される度に派遣会社 派遣利用企業は新たな対応策を講じなくてはならず 一長一短がある 資料 : 厚生労働省 労働者派遣事業報告書の集計結果 愛媛県労働局職業安定課 経年別派遣事業所数の推移 取材では 全体としてリーマンショックから数年は減少の一途をたどっていたが 12 年度には底を打ち 増加に転じてきているとの話もあった 派遣市場は労働市場の動きに左右されるため 現在は 女性やシニアの就業率上昇などにより労働力人口の減少に歯止めがかかっているが 労働力人口の減少が予想される 2020 年頃からは労働市場の縮小に伴って派遣市場も小さくなっていくと考えられている 2

3. アンケート結果愛媛県内の派遣の活用実態を把握するため 愛媛県内に事業所をおく民間企業にアンケートを実施した なお 2004 年に行ったアンケート結果と一部比較している 調査実施内容県内に事業所をおく民間企業調査対象 ( 業況見通し調査アンケート協力先 ) 調査票を郵送し 郵送またはファックスにて回調査方法収調査時期 2014 年 7 月下旬 ~8 月上旬配布数 868 先有効回答数 355 先回答状況有効回答率 40.9% (1) 利用状況回答のあった事業者のうち 129 事業者 (36.3%) が派遣を利用しており 現在は利用をやめたがかつては利用していたところを含めると 203 事業者 (5 7.1%) が派遣を利用した経験があるという結果になった (2) 派遣を利用するメリット派遣労働者を利用するメリットを尋ねたところ 半数以上の事業者が 人員調整を行いやすい (60.2%) 雇用リスク 負担が少ない (53.9%) と答えた ( 図表 4) 10 年前に当社が行ったアンケートでもこの2つが上位を占めており 派遣を利用する動機は変わらないようだ 特に繁閑の差がある企業にとっては 繁忙期のみに必要なスタッフを補うことができる 派遣 という形態はメリットが大きいようだ 一方で コスト削減の面でメリットがあると考えている事業者は少なかった 10 年前も上位にはなかったが 今回さらに割合が減っている 急な依頼などでスキルのある派遣スタッフを確保したいときなどはコストがかかるが それで人員を確保できるならば妥協するという事業者が多くなったということではないだろうか 人員調整を行いやすい 雇用リスク 負担がない 図表 4 メリット< 複数回答 > (%) 0 20 40 60 80 即戦力になる 29.7 専門能力を発揮してもらえる 19.5 30.9 人件費が相対的に安い 24.3 19.5 採用 研修等のコストが削減できる 15.6 25.7 組織の活性化につながるその他 5.9 2.3 5.1 7.0 の選択肢は2004 年のアンケートにはない 58.8 60.2 (3) 派遣業者選択のポイント派遣業者を選択する際に重視するポイントとしては 対応の速さ (71.9%) 派遣労働者のスキルの高さ (54.7%) 自社 他社への派遣実績 (5 1.6%) と続いた 上位 2つは 10 年前も同じであったが 10 年前はそれに 派遣料金の安さ が続き 4 割を超えていた ( 図表 5) 今回のアンケートでは 派遣料金の安さ は 2 割に低下し 安さばかりを考えていると ( 派遣元も派遣先も ) 共倒れする 価値ある物や人に対しては適正な料金を払うべきだ といった意見がみられた 近年は 派遣に求めるものが 量より質 に変わってきており 多少コストがかかっても 経験やスキルのある質の高いスタッフに来て欲しいという派遣先が増えているようだ 21.1 6.5 14.1 10.1 10.2 15.1 15.6 43.9 53.9 2004(n=136) 2014(n=128) 51.6 54.7 69.1 図表 5 業者選択のポイント< 複数回答 > (%) 0 20 40 60 80 対応の速さ 派遣労働者のスキルの高さ 自社 他社への派遣実績 派遣料金の安さ ( 営業 ) 担当者の提案力 人材ビジネス全般のノウハウ その他 の選択肢は 2004 年のアンケートにはない 74.1 71.9 64.0 2004(n=139) 2014(n=128) 3

(4) 今後の方針 ここ最近 全国の大手企業が契約社員を正規社員 や限定正社員にする動きに注目が集まっている 愛媛の企業はどのような形態の雇用を増やしていくのか 今後の社員や派遣の人数について増減予定を尋ねた A. 正規社員正規社員について 今後 増やす とした事業者は 36.2% 維持 が 59.0% 減らす が 4.8% となった ( 図表 6) できるだけ長く働いてほしい できることなら正規社員を増やしたい という事業者は多いが 近年は 正規社員の募集をしてもなかなか人が集まりにくくなってきた と感じているようで 正規社員が見つからなかった場合に やむなくアルバイト パートや派遣など 正規社員以外の形態で募集をかけるという事業者も多い 図表 6 今後の正規社員の増減予定 (n=351) 維持 59.0% 減らす 4.8% 増やす 36.2% ゼロにする 1.5% 図表 7 今後のパート アルバイトの増減予定 (n=344) いない 今後も雇わない 25.0% 減らす 7.0% 維持 43.6% 増やす 23.0% C. 派遣派遣については 増やす としたところはわずか 4.7% にとどまった 維持 を含めても3 割に満たない 10 年前には 増やす 維持 を合わせると4 割を超えており 減らす としたところはわずか 2.6% であった 10 年前と比べると派遣を利用する事業者が確実に減ってきていることが分かる ( 図表 8) やむを得ず利用する事業者や 上手に利用するところがある一方 派遣社員は即戦力にならない 派遣会社 派遣社員ともに信用できない といった厳しい意見も聞かれた 図表 8 今後の派遣の増減予定 増やす維持減らす使わない 0% 20% 40% 60% 80% 100% B. パート アルバイト回答のあった事業者のうち 実に 75% がパート アルバイトを雇っており 今後 増やす とした事業者は 23.0% で 正規社員の次に多くなっている ( 図表 7) 事業者側からすると パートやアルバイトは 正規社員がカバーできない隙間の時間帯で活用することが可能 正規社員と比べると給与を抑えることができる といったメリットがある また パート アルバイトとして募集して人が集まるのであれば 派遣を利用するよりもコストが安いため 活用する事業者は多いようだ 2004 (n=342) 2014 (n=340) 7.3 4.7 22.1 34.2 10.6 ゼロにする 2.9 2.6 62.6 55.8 いない 今後も雇わない 59.7 2014 年の選択肢は 増やす 維持 減らす ゼロにする いない 今後も雇わない の 5 つだったが ゼロにする いない 今後も雇わない を合わせて 使わない とみなしている 4

4. 今後の派遣業界に求められること (1) 変化するニーズへの対応派遣業界は景気の動向に左右されやすい業界である そのため リーマンショックを境に縮小していた市場規模も 近年の景気回復に伴って落ち着きがみられ 当面は拡大に転じると予想されている 再び成長が見込まれる派遣業界だが 派遣事業者に求められるものは変わってきた 10 年前の調査では スピード 質 価格 が必要とされていたが 今回の調査では スピード 質 実績 を重視するという結果になった 派遣労働者は正規社員が見つかるまで あるいは復帰するまでの つなぎ であることが多く 正規社員の代替としての役割を期待するのであれば スキルや経験は重視したいポイントである そのような派遣スタッフを獲得するためには 優秀なスタッフを派遣してきた実績のある派遣事業者を選ぶ必要があり そこにコストがかかるのはやむを得ないと考えるようになってきたようだ 変化していく派遣利用側と派遣社員側それぞれのニーズを拾ってマッチングしていく力が これからの派遣事業者には必要になってくるだろう (2) 教育体制の構築地方においては 全国大手ではなく地場の派遣事業者の力が欠かせない 地域の人材は地域が育てるべきであり 人をどう育てて流動化させていくか 地場産業を支えていくか 競争するのではなく 派遣事業者同士が手を携えていく必要もあるだろう 大手が多く 名前だけでも広く人材が集まる都市部と違い 地方は地場中小の派遣事業者が少人数体制でやっているところが多い 生き残るためには 付加価値を高めて このカテゴリではこの地域で 1 番 というような強みを持つことが必要となってくる 派遣事業者にとって 人さえ調達すればいい という甘い時代は終わった 今後は人口の絶対数が減っていくのだから 少ない人材を 育てていく しかない しかし現状は 派遣社員の教育に消極的な派遣事業者も見受けられる 派遣先が多様であるため ビジネスマナーなどの基本的な教育は可能であるが それ以上の専門的な教育を行うことが困難であること また 複数の派遣事業者に登録する派遣社員が多いので 派遣事業者からすると派遣社員の教育へ投資しても回収できないリスクが高いことなどが原因である おわりに ハケン と聞いて浮かぶイメージはどのようなものだろうか 派遣切り や 派遣村 など いい印象を持つ人は少ないのではないだろうか 悪いイメージが先行したり 企業 派遣スタッフ双方のニーズがあるにもかかわらず日雇派遣が禁止になるなど 法律が厳格化されたりする背景には 一部の事業者が 派遣 にマイナスイメージがつくような経営をしてきたという事実もある そういったイメージを払拭していかなければ 派遣業界の発展は見込めないだろう 派遣事業者の役割は確実に変化しつつある ただマッチングするだけでなく そこに付加価値を見出し 派遣社員と派遣利用企業双方の満足を生み出すこと そして派遣社員が社会のなかで不可欠な存在になるよう教育 サポートしていくことが求められている ハケン の悪いイメージを取り払い 多様な働き方が認められるようにできるかどうかが注目される ( 加藤あすか ) 5