本研究では Le Corbusier の建築における空間特性やテ サ インホ キャフ ラリーのもつ 意味 作用 について 人の心理構造 空間構成 テ サ インホ キャフ ラリー という 3 つの関係を定量的な分析によって 明確にすることを目的としている 建築空間において カメラを構えるとき 人は空間の特徴部分や印象的な部分 好きな空間を構図に納めようとする 建築空間の特性を認識する
CG&VRML データの作成 B 自由な構図シーンを決定 構図の対象要素 印象要素の指摘 クラスター分析 : 代表的シーンを選出 C 心理量分析 : 空間に対する評価構造とその要因となる空間特性要素 D 物理量分析 : 視点場の位置 構図を構成する要素の数値データの抽出 A テ サ インホ キャフ ラリーによる空間認識構造 E 相関分析 : 心理評価因子と構図における物理的指標との相関関係の明確化
(1922) (1926-29) (1923-25) 1920 年よりはじまるの 白い箱 は 独自の建築原理である 新しい建築の 5 原則 が展開されはじめ その後の最終傑作である チャンディガール までの Corbusier 建築の原点とも言える作品群である この サヴォワ邸 で完成される 白の時代 の作品は Corbusier の建築原理そのものであり 空間特性がより簡潔で明確に捉えることができるのではないだろうか (1929-31) (1929)
空間の構成要素が配置する中にどうシーンを選び視点を置き Corbusier の建築空間を捉えているか を探るため CG の中を回遊し 5 つの住宅についてそれぞれ 3 つのシーン ( 印象的 特徴的 好きなシーン ) を決定する そのシーンについて 構図の対象とした要素 その他の印象的要素について記述式のアンケートに回答する 被験者 20 名 ( 建設工学科学生 ) 計 300 枚のシーンを収集 被験者が選んだ画像についての 対象要素 印象要素に指摘された構成要素の有無と 視点のとりかた 見る方向 などをカテゴリーデータとして 数量化 Ⅲ 類で分析する 分析結果のカテゴリープロットより 空間を構成する要素の結びつきを探り 5 つの作品についてそれぞれ空間の捉えられ方の特性を考察する
ピロティピロティピロティピロティ曲壁 ( 外 ) 曲壁 ( 外 ) 曲壁 ( 外 ) 曲壁 ( 外 ) 水平連続窓水平連続窓水平連続窓水平連続窓屋上庭園屋上庭園屋上庭園屋上庭園スロープスロープスロープスロープ横長窓横長窓横長窓横長窓柱カーテンウォールカーテンウォールカーテンウォールカーテンウォール U 字折り返 U 字折り返 U 字折り返 U 字折り返し階段し階段し階段し階段カ ルシュの住カ ルシュの住カ ルシュの住カ ルシュの住キャノヒ ーキャノヒ ーキャノヒ ーキャノヒ ー 直壁直壁直壁直壁柱 水平連続窓水平連続窓水平連続窓水平連続窓 ファサード的シーファサード的シーファサード的シーファサード的シー外部の屋上庭園シー外部の屋上庭園シー外部の屋上庭園シー外部の屋上庭園シーエントランスシーエントランスシーエントランスシーエントランスシー内部空間シー内部空間シー内部空間シー内部空間シー屋上庭園シー屋上庭園シー屋上庭園シー屋上庭園シーボリュームの凸凹を見ボリュームの凸凹を見ボリュームの凸凹を見ボリュームの凸凹を見
5 つの住宅作品すべてについての変数カテゴリー間の距離行列から クラスター分析を行った その結果 以下の 7 つのグループに分類できた これら分類されたシーンと作品別に分類されたシーンの両方を考慮して 分析 C で行う SD 法による評価実験スライド画像のシーン 25 枚を選出した
Le Corbusier の建築空間に対する評価構造とその要因となる空間特性要素 SD 法 評価実験 :25 枚のスライド画像 27 形容詞対 被験者 30 名 ( 建設工学科の学生 ) 因子分析結果
9 16 20 5 19 13 7 18 24 2 14 1 4 25 11 8 22 17 15 6 21 23 3 10 12 2 25 9 1 24 13 18 19 5 20 16 8 11 7 4 14 22 3 23 6 15 12 17 21 10 ドラマチック性ドラマチック性ドラマチック性ドラマチック性 ドラマチック性ドラマチック性ドラマチック性ドラマチック性 大
U 字折り返し階段 螺旋階段フ リース ソレイユ曲壁矩形折り返し階段 梁 U 字折り返し階段縦長窓曲壁スロープ スロープ直線階段 横長窓屋上庭園 ハ ルコニー横長窓 キャノヒ ー 第 Ⅳ 因子 水平 垂直性 の因子軸では 水平性 方向に床 梁 柱 天井床 梁 柱 天井などの構造的要素 垂直性 方向にはロフト 螺旋階段 トップライトロフト 螺旋階段 トップライトなどのテ サ インホ キャフ ラリーの要素が見られる また 昇降動作に関わる要素をみると 螺旋階段 はしご 矩形折り返し階段が 垂直方向 が 垂直方向 直線階段 スロープ直線階段 スロープは 水平方向 に見られる
シーンの構成を表す物理尺度 画像中の壁 ガラス 床 天井 曲壁 外部空間の各面積の占める割合画像中のテ サ インホ キャフ ラリーの種類数被験者による印象要素指摘数水平垂直を表現する要素数の 16 の指標視点場の置き方に関する物理量 : 床からの視点場の高さ視点場から構図の対象物までの最短距離視点場から画像の突き当たりまでの最長距離視点から注視点までの距離視野角 高度の 6 つの指標
心理量と物理量を基に 27 の心理因子と空間に取られた構図要素間の相互関係およびその相関の強弱を明確にするために相関係数を求め また両者のそれぞれの指標が意味するものを具体的に明らかにするため 相関係数の高い指標について単相関図を作成し回帰式を求めた また シーンいには様々な空間構成要素と視点場の置き方がお互いに影響して ある雰囲気を形成している そこで 1 評価因子軸と複数の物理量要素との関係を重回帰分析により明らかにする
第 Ⅰ 因子 第 Ⅱ 因子 第 Ⅲ 因子 因第子 Ⅳ 第子 Ⅴ 因
曲線的な - 直線的な 奥行きを感じる - 奥行きを感じない 曲壁の割合 (%) 視点場の高さ ( mm ) 1. 曲壁の割合は主に第 Ⅰ 因子軸に所属する心理因子に働く 特に空間の動きや躍動性を表現する形容詞である 動的な リズム感のある 期待感の高い は 曲壁の割合が大きくなるほどその評価は高くなる 2. 視点場の床からの高さが アイレベル に近いほど 誘導される感じ 動的な 印象を受けやすくなる 3. また 対称的な は 視点の位置の高さ 視点場から対象要素までの距離やシーンの突き当たりまでの距離があるほど評価が高くなる 4. 高度 ( 仰角と俯角 ) では仰角で構図をとった方が 迫力のある 評価につながる
0.4 相関係数 <0.5 0.6 相関係数 <0.7-0.5< 相関係数 -0.4-0.7< 相関係数 -0.6 0.5 相関係数 <0.6 相関係数 0.7-0.6< 相関係数 -0.5 相関係数 -0.7 ドラマッチク性 調和性
第 Ⅰ 因子軸の ドラマチック性 は 重相関係数 R R2 とも値が高く 曲壁の割合 外部空間の割合 視野角 印象部分面積の割合の 4 つの指標で説明できる 曲壁の割合が高く 外部空間の割合が少なく 視野角が小さく 印象部分面積の割合が多いと ドラマチック性 が高くなる 第 Ⅱ 因子軸 開放性 は ここで扱われた物理量では説明率は高くはないが これら物理量尺度の中では 画像中の構成要素数 角の数が影響する 構成要素数が多く 角の数が少ないと 開放性 の高い方に影響を与える 第 Ⅲ 因子軸 調和性 では 曲壁 天井面積の割合と印象部分指摘数と視点場から構図の対象要素までの距離が評価因子と関係する 曲壁の割合 印象部分要素の指摘数が少なく 視点場から構図の対象要素までの距離が長いと 調和性 がある方に働く 第 Ⅳ 因子軸 水平垂直性 には 構成要素数や印象部分数 シーンの中の視点場の距離など 4 つの指標が影響を与える 視点場から画像の突き当たり面までの距離が長いと 水平性 視点場から構図の対象要素までの距離が近いと 垂直性 にそれぞれ作用する 第 Ⅴ 因子のダイナミック性は 仰角俯角の角度に関係する 空間を見上げると ダイナミック性 が増していく方に働く
作品の認識構造を把握にし 被作品の認識構造を把握にし 被作品の認識構造を把握にし 被作品の認識構造を把握にし 被験者が捉えた験者が捉えた験者が捉えた験者が捉えた Corbusier Corbusier Corbusier Corbusier 的な建的な建的な建的な建築空間を 7 つのグループに分類築空間を 7 つのグループに分類築空間を 7 つのグループに分類築空間を 7 つのグループに分類できた それらの空間シーンのできた それらの空間シーンのできた それらの空間シーンのできた それらの空間シーンの心理的特性には 5 つの因子軸心理的特性には 5 つの因子軸心理的特性には 5 つの因子軸心理的特性には 5 つの因子軸が抽出された と同時にテ サ インが抽出された と同時にテ サ インが抽出された と同時にテ サ インが抽出された と同時にテ サ インホ キャフ ラリーのもつ心理評価につホ キャフ ラリーのもつ心理評価につホ キャフ ラリーのもつ心理評価につホ キャフ ラリーのもつ心理評価についての 意味 が明らかになっいての 意味 が明らかになっいての 意味 が明らかになっいての 意味 が明らかになった また 構図の取り方に関した また 構図の取り方に関した また 構図の取り方に関した また 構図の取り方に関しては 視点場の空間における位ては 視点場の空間における位ては 視点場の空間における位ては 視点場の空間における位置関係が心理因子に与える影響置関係が心理因子に与える影響置関係が心理因子に与える影響置関係が心理因子に与える影響が大きいことなどを明確にした が大きいことなどを明確にした が大きいことなどを明確にした が大きいことなどを明確にした