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32 子宮頸癌 子宮体癌 卵巣癌での進行期分類の相違点 進行期分類の相違点 結果 考察 1 子宮頚癌ではリンパ節転移の有無を病期判定に用いない 子宮頚癌では0 期とⅠa 期では上皮内に癌がとどまっているため リンパ節転移は一般に起こらないが それ以上進行するとリンパ節転移が出現する しかし 治療方法

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10,000 L 30,000 50,000 L 30,000 50,000 L 図 1 白血球増加の主な初期対応 表 1 好中球増加 ( 好中球 >8,000/μL) の疾患 1 CML 2 / G CSF 太字は頻度の高い疾患 32

118_ ②

8 整形外科 骨肉腫 9 脳神経外科 8 0 皮膚科 皮膚腫瘍 初発中枢神経系原発悪性リンパ腫 神経膠腫 脳腫瘍 膠芽腫 頭蓋内原発胚細胞腫 膠芽腫 小児神経膠腫 /4 別紙 5( 臨床試験 治験 )

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ベセスダシステム ASC-H 判定の分析 ( 株 ) AKH research center 阿部一之助 金子翔 齊藤千佳 高橋正人 佐藤伸 南條博

子宮頸部細胞診報告様式 ベセスダシステムの背景 ( 米国 ) 1980 年代後半 米国内において 婦人科がん検診の細胞診と組織診の不一致率が高いこと 細胞診報告様式や用語が統一されていないため 臨床的な取り扱いに混乱を生じていることを大きく取り上げ 婦人科がん検診における細胞診が社会問題となった 米国政府は 細胞病理学のエキスパートより構成される専門委員会に子宮頸部細胞診の精度管理のあり方について解決策を要請した Bethesda System 1988 が公募 Bethesda System 2001( ( 改訂 ) ベセスダシステムは米国政府主導のもと全米で定着

class 細胞診 class 分類 ( 日本母性保護産婦人科医会 1978 年 ) class Ⅰ class Ⅱ class Ⅲ Ⅲa Ⅲb class Ⅳ class Ⅴ 正常 異常細胞を認めるが良性良性 炎症性変化 悪性を疑うが断定できない 悪性を少し疑う 軽度軽度 中等度中等度異形成異形成を推定このクラスから 5% 程度に癌が検出される 悪性をかなり疑う 高度異形成高度異形成を推定このクラスから 50% 程度に癌が検出される きわめて強く癌を疑う 上皮内癌上皮内癌を想定する 悪性 浸潤癌 ( 微小浸潤癌を含む ) を想定する

子宮頚がん検診におけるベセスダシステムの導入 < 背景 > 1973 年に考案された日母子宮頸部細胞診報告様式はクラス分類の中に 推定病変をあてはめたものであり 使い勝手が良く本邦で汎用されている 最近の細胞診断学の進歩に伴い 子宮頚癌に新たな知見が加わった事や 国際的に用いられている分類との互換性の必要性が増してきた 日母分類 改定の必要性の主な理由 1.HPV 検査との整合性をはかる 2. 検診精度管理のためクラス分類でなく 推定病変を記載する 3. 標本の適 不適を評価し 不良 ( 不適正 ) 標本を減少させる 4. 診断困難な異型細胞の評価基準を明確にする 5. 欧米では 他領域 ( 乳腺 甲状腺 ) ではクラス分類はすでに廃止された

ベセスダシステム 2001 クラス分類との対比 ( 扁平上皮病変 ) 結果略語 推定診断 クラス分類 陰性 NILM 非腫瘍性病変炎症 Ⅰ Ⅱ 意義不明異型扁平上皮 ASC-US LSIL 疑い Ⅱ Ⅲa 高度病変を除外できない異型扁平上皮 ASC-H HSIL 疑い Ⅲ Ⅲb 軽度扁平上皮内病変 LSIL HPV infection 軽度異形成 Ⅲa 中等度異型 Ⅲ 高度扁平上皮内病変 HSIL 高度異型 Ⅲb 上皮内癌 Ⅳ 扁平上皮癌 SCC 微小浸潤癌扁平上皮癌 Ⅴ

ベセスダシステム 2001 異型扁平上皮細胞 ( ASC ) ASC-US とASC-H では臨床的管理が異なる ASC-US : HPV テスト併用 または再検 コルポスコピー ASC-H H : コルポスコピー * 異なる理由として ASC-H には発癌性 HPV 感染や HSIL の可能性が高いことが挙げられる

ベセスダシステム 2001 異型扁平上皮細胞 ASC-US の細胞像 中層扁平上皮細胞核の 2.5~3 倍 N/C 比はやや上昇 軽度核濃染 軽度核形不整 コイロサイト パラケラサイト

ASC-US の細胞像 100 100 100 100

ベセスダシステム 2001 異型扁平上皮細胞 ASC-H の細胞像 1) N/C 比の高い小型細胞 未熟な異型扁平上皮化生細胞 孤立性または 10 個以下の集団 正常の 1.5~2.5 倍の核を持つ異型化生細胞? N/C 比は HSIL と同様 2) 密在するシートパターン 極性を失った核 厚い細胞質 多稜形細胞形態 明瞭な輪郭を持つ細胞集団

1) N/C 比の高い小型細胞 100 100 100

2) 密在するシート パターン 100 100 100 100

記載なし 14.3% 71.4% 両方 50% 48.8% 検診以外 40% 60% 検診 63.6% 36.4% NILM ASC-US ASC-H LSIL

記載なし 35.7% 50% 両方 47.7% 40.7% 検診以外 60% 40% 検診 18.2% 9.1% 63.6% 9.1% NILM ASC-US ASC-H LSIL HSIL

1) 対象 AKH 研究センター ASC-H の検討 2008 年 12 月よりベセスダシステムを併用 2008 年 12 月 ~2010~ 年 1 月まで (14 ヶ月 ) 子宮頸部擦過細胞診 16,883 件 2) 検討項目 ベセスダシステム診断結果について ASC-H の細胞像について 最終病理診断との整合性

ベセスダシステムによる細胞診断内訳 ベセスダ 件数 (%) NILM 16,061 95.1 ASC-US 319 1.9 ASC-H 26 0.15 LSIL 363 2.2 HSIL 109 0.7 SCC 5 0.03 計 16,883 100

ASC-H の頻度と判定理由 ( 北海道がんセンターのデータ ) 判定 件数 検体不適正 506 ASC-US 765 ASC-H 230 ( 0.9% ) LSIL 394 HSIL 604 SCC 187 検体数 24,599 ASC-H と判定した理由 < 原因 > 件数 CIS 疑い 97 CIN3 vs 化生 59 高度異形成疑い 15 小型角化異型細胞 14 中等度異形成疑い 4 その他 15

ASC-H の組織診断内訳 組織診断 件数 (%) No malignancy 4 21.1 Mild dysplasia 4 21.1 Moderate dysplasia 6 31.6 Severe dysplasia 4 21.1 Clear cell carcinoma 1 5.3 計 19 100 * 組織提出なし 7 件 ( 21 %)

ASC-H の最終病理診断 ( カナダ オタワ大学 2008 年データ ) ASC-H H 123 例の最終病理診断 病理診断比率 (%) AKH(%) HSIL 59.4 52.7 LSIL 8.9 21.1 Benign lesion 31.7 21.1

当センターにおける ASC-H の細胞像 1) 異型を伴う未熟扁平化生細胞未熟扁平化生細胞と鑑別困難な細胞集塊 17 例 ( 65.4% ) 2) 異型細胞の出現数が少ない出現数が少ない 7 例 ( 27.0% ) 3) 高度な異型を伴う萎縮上皮細胞 1 例 ( 3.8% ) 4) 異型を伴う予備細胞の集塊 1 例 ( 3.8% ) 5) 変性など標本状態が悪い 0 例 ( 0 % )

1 ) 異型を伴う未熟扁平上皮化生細胞と 鑑別困難な細胞集塊 ( 17 / 26 症例 65.4% )

100 組織診断 ; Mild dysplasia 100 組織診断 ; Chronic cervicitis 100 100 組織診断 ; Moderate dysplasia 組織診断 ; Mild to moderate dysplasia

100 100 組織診断 ; Mild dysplasia 組織診断 ; Moderate dysplasia 100 100 組織診断 ; Severe dysplasia 組織診断 ; Severe dysplasia

2 ) 異型細胞の出現数が少ない ( 7 / 26 症例 27.0 % )

100 組織診断 ; Mild dysplasia 100 組織診断 ; Mild to moderate dysplasia 100 組織診断 ; Moderate dysplasia 100 組織診断 ; Moderate dysplasia

3 ) 高度な異型を伴う萎縮上皮細胞 ( 1 / 26 症例 3.8 % )

組織診断 ; Atrophic change 100

まとめ 1) 子宮頸がん検診においてベセスダシステムが導入されたが 個々の細胞所見所見に関しては に関しては 従来の判定基準が変わるものではない 2) ベセスダシステムの ASC-US,ASC US,ASC-Hは やむを得ずいずれかにクラス分類していた曖昧な細胞像を無理せず 曖昧であることを認識曖昧であることを認識して報告できる利点がある 3) 当センターのベセスダシステムによる細胞診断内訳は ASC- US:1.9% ASC-H:0.15% LSIL:2.2% HSIL:0.7%SCC;0.03% であった 4) ASC-H の細胞像を分析すると 1 未熟扁平上皮化生細胞と紛らわしい所見を示したのが最も多く 65.4% 2HSIL2 を疑うが異型細胞数が少なかったのが 27.0% と全体の 92% を占めた 5)ASC ASC-H 症例の組織診断内訳は Moderate~Severe dysplasia;52.7% Mild dysplasia;21.1% No dysplasia;21.1% であった

基本方針 : 骨子 ベセスダシステム 2001 準拠 1. 標本の評価 標本の適 不適の別を記載する 世界的に普及しているベセスダシステム 2001 の基準を用いる 2. 記述式用語による報告 従来のクラス分類による細胞診の結果報告を廃止し 記述式用語による報告にする 記述用語は ベセスダシステム 2001 の用語を用いる

子宮頸部前癌病変の分類 従来の用語 クラス分類 CIN SIL ( ベセスダ ) 軽度異形成 CIN 1 Ⅲa 中等度異形成 CIN 2 LSIL 高度異形成 上皮内癌 Ⅲb Ⅳ CIN 3 HSIL

ばらつきの原因となる細胞像 乾燥 炎症で核肥大している核の判断 Koilocytosis による halo か 炎症に伴う halo か? 角化を示唆する OG 好染細胞に軽度腫大した核 ( NILM? ASC-US? ) 再生上皮 化生細胞の核腫大か LSIL か? 萎縮性膣炎内に見られる核腫大 濃縮核が目立つ 細胞は ASC-H? HSIL? ASC-US?

ベセスダシステム 2001 異型扁平上皮細胞 ( ASC ) < 扁平上皮内病変を示唆する細胞変化 > 扁平上皮への異常分化 ( N/C 比 ) 軽度核濃染 クロマチン凝集 核形不整 スマッジ核 多核 コイロサイト パラケラサイト * 鑑別細胞 : 萎縮性変化 修復細胞 異型腺細胞

ベセスダシステム 2001 異型扁平上皮細胞 ( ASC ) ASC-US 核 : 中層扁平上皮細胞の 2.5~3 倍 N/C 比 : やや上昇 クロマチン分布 : 核形状不規則性 わずかな核濃染 厚いオレンジ G 好染細胞質を持つ細胞の異常角化 Parakeratosis,Koilocytosis を伴う ASC-H 1) N/C 比の高い小型細胞 異型 ( 未熟 ) 化生 孤立性または 10 個以下の集団 正常の 1.5~2.5 倍の核 N/C 比は HSIL と同様 2) 密在するシート パターン 極性を失った核 厚い細胞質 多稜形細胞形態 明瞭な輪郭を持つ細胞集団

ASC-H の細胞像 100 100