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水工学論文集, 第 59 巻,5 年 月 柔軟植生群落流れにおける藻波現象のスケール変化と横断方向位相差に関する研究 EXPERIMENTAL STUDY ON LENGTH SCALE AND LATERAL HETEOROGENEITY OF MONAMI PHENOMENA IN FLEXIBLE VEGETATION PATCH FLOW 岡本隆明, 青木成太, 横山博行, 戸田圭一 Takaaki Okamoto, Seita Aoki, Hiroyuki Yokoyama, and Keiichi Toda 正会員, 工博, 京都大学大学院助教, 工学研究科社会基盤工学専攻 ( 65-854 京都市西京区京都大学桂キャンパス ) 学生員, 京都大学大学院修士課程, 工学研究科社会基盤工学専攻 ( 同上 ) 正会員,Ph.D., 京都大学大学院教授, 工学研究科社会基盤工学専攻 ( 同上 ) For fleible egetation flow, the passage of the coherent orte causes a local depression in the canopy and the waing motion is called Monami. It is well known that the Monami motion has significant heterogeneity and the Monami scale appears to be a function of the orte size. Howeer, no detail information on the Monami scale eists (streamwise and lateral direction). So, in the present study, simultaneous measurements of two-line fleible egetation elements are conducted by using -color PTV. The results suggested that the fleible egetation element in each sub-channel ehibits a periodic sequence of s and s. Key Words: fleible egetation, orte size, lateral heterogeneity of monami phenomena, PIV, -Color PTV. はじめに河川に繁茂する植生は生物の生息場所を提供するとともに, 物理的抵抗として流れと地形形成に影響を与える. そのため開水路植生流れの流れ構造を詳細に解明することは, 治水, 河川環境の保全の観点から重要である. 特に実河川植生は柔軟性を有し, 流水に対して変形, 揺動することで流れ構造がどのように変化するのかは興味深いテーマである. 大本ら (5) ) は水路中央に設置した植生群落を横断する流れに着目し, 水面変動や乱流構造に与える影響を明らかにした.Ghisalberti & Nepf (9) ) は柔軟植生流れ場では藻波現象が発生すると運動量交換が抑制され, レイノルズ応力が小さくなることを示した. Siniscalchi & Nikora () ) は分力計と超音波流速計 (ADV) を用いて柔軟植生にかかる抗力と近傍の流速を同時計測し, 抗力値は大スケールの乱流変動成分と高い相関があることを指摘した. Chenら () 4) は柔軟植生を水路内に設置して移動床実験を行い, 植生群落の上流端では洗掘が発生し, 洗掘領域の大きさは植生密度によって変化することを示した.Sukhodolo & Sukhodoloa () 5) は実河川の植生群を対象に現地計測を行い, 植生群落の内部で混合層が発達し, 藻波現象が発生している ことを示した. 渡辺ら (4) 6) はDPTV(Dye-streak Particle Tracking Velocimetry) 法を用いて柔軟植生場では大規模な縦渦構造と植生模型の背後に形成される小スケール渦構造の二つの渦構造が存在することを明らかにした. 著者ら () 7) は柔軟植生変位をPTV 計測し, 藻波発生時には植生抵抗が減少することを明らかにしたが, 藻波の横断方向位相差についての実験データは得られていない. 以上のように, 植生流れの研究は国内外を問わず, 非常に興味深いトピックスである. これまでの研究から柔軟植生場では大規模渦によって植生が組織的に揺動し, 藻波 (Monami) 現象が発生することが知られている. しかしながら, 平坦河床から植生群落に遷移する過程で流下方向に組織渦のスケールが変化すると, 組織的に揺動する柔軟植生の本数がどのように変化するかについては明らかにされていない. またMonami 現象の横断方向位相差についても未解明点が多い. 植生揺動によって乱流拡散が大きくなり, 植生による水質浄化作用が促進されるため, 植生の揺動形態を把握することは河川工学上重要である. そこで本研究では 種類のPTV 計測法を用いて, 群落内の流下方向位置による藻波現象のスケール変化と横断方向位相差について考察する. 特に 色の蛍光粒子を用いたPTV 法では複数列の柔軟

表 - 実験条件 Φ U m (cm/s) H (cm) h (cm) H/h Re Fr (cm) /h 揺動状態 - -4. Swaying.6.. 7.. 4.4-4.-8.6 S-M transition -45 8.6-64. Monami YAG laser Fluorescene marker Fluorescene marker Black light Vegetation model y V, z w W, Fleible Vegetation elements L h LLS Fluorescene marker H y High-speed CCD camera Band-pass filter z w W, Control & storage computer L B High-speed CCD camera Sharp Cut filter 図 - PIV-PTV 同時計測システム図 - 色 PTV 計測システム 植生変位の同時計測を行い,Monami 現象の横断方向 位相差を明らかにすることを試みた.. 実験装置と計測方法 () PIV-PTV 法による流速と植生変位の同時計測図 -にPIV-PTV 実験装置図を示す. 実験に用いた水路は全長 m, 幅 4cm, 高さ5cmの可変勾配型水路である 7). 等流状態になるように水路勾配を変化させている., y および z は, それぞれ流下方向, 鉛直方向および横断方向である. U, V およびW は各方向における時間平均流速, u, および w はそれぞれ瞬間流速 u ~, ~ および w ~ の乱れ変動成分を示す. Hは全水深,hは柔軟植生の直立高さ, は柔軟植生の折れ曲がり高さである. 柔軟植生モデル 7) はOHPシートを長さh=7mm, 幅 b=8mm, 厚さt=.mmの短冊状に切ったもので水路底面に計測部を含めて6mの区間にわたって植生模型を正方格子状に配置した. 流下方向, 横断方向の植生の配置間隔はそれぞれ L B mmである. 流下方向の原点 (=) は植生群落の上流端, 鉛直方向の原点 (y=) は水路底面とした. PIVとPTV 法を併用して瞬間流速 ( u ~, ~ ) と柔軟植生の先端位置 (, y ) を同時計測した. 瞬間流速ベクトルの算出にはPIV 法を用いた.WのAr-ionレーザーを光源として水路上方から厚さmmのレーザーライトシート (LLS) を照射し, 側方に設置した高速度 CCDカメラ (4 4 piel) でデジタル撮影した.LLSの照射位置は植生要素と植生要素の中間 (Nonwake region) 7) である. トレーサーには粒径 m, 比重.のポリスチレン粒子を用いた. カメラにHzの外部トリガーを与えて,5Hzのフレームレートで 枚の連続画像のペアを6 秒間計測した. 撮影領域のサイズ, yは全水深領域を含む ように cm cm 領域である. また柔軟植生の先端に蛍光球 ( 直径 mm) を接着し,LLS を照射して蛍光球を PTV 追跡することで柔軟植生の先端変位を計測した. () 色 PTV 法による複数列の植生変位同時計測図 - に 色 PTV 実験装置図を示す. 本研究では複数列の柔軟植生変位を同時計測するために, 柔軟先端部の蛍光球には列ごとに異なる波長域の色 ( 青色 : 波長 45nm と黄色 : 波長 57nm) の蛍光塗料を塗布した. 水路上方からブラックライトを照射し, 側方に設置した 台の高速度 CCD カメラでデジタル撮影した. 台のカメラはパルスジェネレータからのトリガー信号により同期をとることが可能である.Hz のサンプリングレートで 6 秒間計測した. 一方のカメラにはバンドパス (BP) フィルターを装着し青色の蛍光球の動きのみを PTV 追跡でき, また一方のカメラにはシャープカット (SC) フィルターを装着し黄色の蛍光球のみを撮影できる. 表 - に水理条件を示す. 本研究では平坦河床から 植生領域まで (=-5-45cm) を含むように高速カメ ラの位置 m を下流側に移動させており, 計測位置の 間隔 m は m=cm である. 植生密度, かぶり水深 比は H /h=. で全ケースで一定とした. 本研究の植 生密度 を次式で算出した. nab () n は体積 V における植生の数で,A は流れに垂直方向の植生要素の投影面積,b は植生要素の幅である. 表中の右端の欄は植生の揺動状態を表しており, Swaying(S) は植生が個々に揺動する状態, Monami(M) は植生が組織的に揺動する状態を示す. V o

(a) y/ h 4 6 8 4 -.5.5 U /U m Adjustment region y/ h Adjustment region y / h.5.5.5..4.6.8..4 L 図 -5 =5cm (/h= 7.) Swaying =cm (/h =4.) Swaying =cm (/h =8.6) Monami =5cm (/h =5) Monami =45cm (/h =64.) Monami 平均渦径の流下方向変化. 実験結果と考察 () 柔軟植生群落域での大規模渦の発達について 本節ではまず PIV 計測結果から柔軟植生群落域で の平均流と組織渦構造の発達過程に着目する. 図 -(a) に植生群落上流端付近の時間平均主流速 U の -y 縦断面コンターと流速ベクトル (U,V) を示す. 図 中には柔軟植生折れ曲がり平均高さ を併示した. 流下方向と鉛直方向座標, yは柔軟植生の直立高さ hで無次元化している. 植生層内部 ( y / h. ) では 植生抗力の影響で流速が流下方向に低減し, 植生層 外部では流速が増加している ( 上昇流が発生 ). 植生 群落上流端付近 (/h=-8.6) では流れ場が流下方向に 大きく変化しているが ( adjustment region) 8), 8.6では流下方向変化は緩やかになり流れ場 が安定している ( 平均流遷移区間の長さ :L T /h=8.6). /h=l T /h=8.6 は植生先端高さ (y=h) の時間平均鉛直流 速 V(h) が正値から になる位置に対応しており 8), =L T で平均流構造の遷移 ( adjustment) が終了し ていると考えられる. 4 6 8 4. u/ Um.8 図 - 植生群落上流端の流れの遷移課程 (a) 時間平均主流速コンター レイノルズ応力コンター 図 -4 y / h.5.5.5 =5cm (/h= 7.) Swaying =cm (/h =4.) Swaying =cm (/h =8.6) Monami =5cm (/h =5) Monami =45cm (/h =64.) Monami u U m -...4.6 レイノルズ応力鉛直分布の流下方向変化 乱流構造の遷移過程について考察するために図 - に植生群落上流端付近のレイノルズ応力 u の -y 縦断面コンターを示す. 植生群落上流端付近 ( adjustment region) では u の値は小さい. こ れに対し, 8.6では植生群落内を流下方向に進 むにつれてレイノルズ応力コンターの値が増加し, 植生高さ (y/h=.) で乱流構造が発達している (Deeloping region). これは平均流の遷移が終了した 後に, 乱流構造が発達するためである. 図 -4 にレイ ノルズ応力 u 鉛直分布の流下方向変化を示す. 植 生群落上流端付近 (/h=7.)) で植生高さ (y/h=.) に u の明確なピークがみられるが, 値は小さい. 流 下方向に進むにつれて u 分布のピーク値は増加 しており, 鉛直方向の運動量交換が促進されている. 植生群落内で乱流構造が発達すると組織渦の空 間スケールも流下方向に変化していくと考えられ る. 図 -5 に渦の長さスケールの鉛直分布 下方向変化を示す. L y L y の流 は流速成分の時空間相関 係数を積分して, 次式から計算される. 植生層内部では, y, t u, y, t d () u', y u', y u L y L の値が小さく, 流下方向の変化 は小さい. これは植生層内部では小スケールのカル マン渦が支配的であるためだと考えられる. これに 対して, 植生層外部では た L の値が大きくなり, ま L が流下方向に進むにつれて増加しているため, 大規模渦の流下方向の発達が確認できる. () 柔軟植生揺動状態の遷移と藻波スケール変化 前節で考察したように植生群落内で組織渦が発 達することから, 柔軟植生の揺動形態は流下方向に 大きく変化すると推測される. 本節では PTV 計測結 果を用いて植生揺動状態の遷移と Monami 現象のス ケール変化について考察する. 図 -6 に PTV 計測によ り得られた柔軟植生の揺動の流下方向変化を示す. PTV 計測中の植生折れ曲がり高さ の最大値と最小値, ma,, min も併示している. 植生の折れ曲がり高さ と 方向の植生変位 は植生長さhで無

.8.6.4 / h,ma,min.8.6.4 / h,ma,min (a) S hd (m S). -4.5-4. -4 /h=.4 Swaying /h= 7. Swaying /h =4. Swaying /h =64. Monami Vegetation 4 5 hd hd hd 4 5. =cm(/h=) Swaying =5cm(/h=7.) Swaying..4.6.8 h 図 -6.9.8.7 /h / h 柔軟植生先端変位の流下方向変化 次元化している. 群落上流端 (/h=) では植生群に上 流側の平坦河床部からの流れが衝突し植生が大き くたわんでいるが, 揺幅 hd = hd, ma - hd, min は小さい (Swaying). これに対し, 大規模乱流構造が発達して いる領域 ( 図 -4:/h=8.6, 64.) では植生の揺れ幅は 大きく, 組織渦によって植生が大きくたわんでいる. 図 -7に柔軟植生の時間平均折れ曲がり高さ の流下方向変化を示す. 植生折れ曲がり高さ の最大値と最小値, ma,, min も併示している. 群落上流端 (/h=) では植生帯に流れがぶつかるため植生 が一時的に大きくたわみ, 植生高さ は小さい ( 倒伏状態 )./h=-8.6 ( adjustment region) では組織 渦構造はみられないため ( 図 -) 植生の揺幅 h が小さく,Swaying 状態にある. これに対して, 大 規模渦構造が発達している Deeloping region ( 8.6) では植生の揺幅 hd が急激に増加しており, 注目される. 特に/h=8.6-64.では大きな揺れ 幅を示し,Monami が発生しているのが観察された. 図 -8(a) に柔軟植生の揺動スペクトル S hd d を示 す. は図 -8 に示すように柔軟植生の折れ曲がり 高さの瞬間値である./h=64. の Monami 領域では.-.Hz の領域に明確なスペクトルピークがみら れるが,/h=,7. の Swaying 領域ではスペクトルピー クはみられない. この明確なピークこそ Monami の発 生周波数ではないかと考えられる. また Ghisalberti & Nepf (9) ) によるとケルビン ヘルムホルツ (K-H) 不安定性によって発生する純混合層の渦の発 生周波数は次式で与えられる.. =cm(/h =4.) Swaying =cm(/h =8.6) Monami =45cm(/h =64.) Monami..4.6.8.6 Ajustment.5 zone ma /h.4 Deeloping zone h min /h. 4 5 6 7 図 -7 柔軟植生の折れ曲がり平均高さと揺動の振幅の流下方向変化 5. -5. - - 図 -9.8.6.4.. U f KH () U は混合層の高速側主流速と低速側主流速の平均値, は運動量厚である./h=64.(Monami 領域 ) では式 () から算出したピーク周波数は f KH =.4(Hz) となった. この結果は図 -8のピーク周波数と非常に近く, またやの発生周波数とも一致しており, 注目される. このことからMonamiはK-H 不安定性によって発生する組織渦によって発生していると考えられる. Monami のスケール ( 同時に揺動している植生本 数 ) について考察するために図 -9 に 本の柔軟植生 揺動のコヒーレンス f を示す. は植生要素間の流下方向距離を示す ( 図 -8). 群落上 流部の Swaying 状態の /h=, 7. では全周波数帯でコ ヒーレンスが小さく, L / L が大きくなるほどコ ヒーレンスが小さくなるので植生は個別に揺動し ていると考えられる.Swaying-Monami 遷移領域の /h=4.では L / L =.のコヒーレンスが大きくな り, 本の植生が同時に揺動している ( 組織渦の流下 方向スケール :L =.4h). 乱流構造が十分に発達した 領域 (/h=64.) では L / L =.,.,.で低周波側 ( f. 図 -8 f(hz) L / L... 4. 柔軟植生の揺動スペクトル... 4. - (Hz).8.6.4. /h= (Swaying) - f (Hz) f... 4..8.6.4. /h=4. (S-M transition) Hz) のコヒーレンスが大きく,4 本の柔軟植 生が群体的に揺動している (L =.h). 高周波側 ( f. Hz) のコヒーレンスは小さいため,Monami /h=7. (Swaying)... 4. - (Hz).8.6.4. f /h=64. (Monami)... 4. f (Hz) - 流下方向の柔軟植生揺動のコヒーレンス

は低周波の大規模渦によって発生していると考え られる. (a) /h.9.8.7.6.5. u (m/s).. -. -. 4 5 6 7 8 9 t (s) 4 5 6 7 8 9 本研究では植生先端変位と瞬間流速ベクトルを 同時計測しているため, 植生の揺動と組織渦の関係 を解明することが可能である. 図 - は /h=64.(monami 領域 ) における, それぞれ (a) 植生折 れ曲がり高さ 主流速 u と鉛直流速 の時系列変化を表した図である. t ( s) で が増加すると, u, となり, 低速流の上昇ベクトルの が発生し, 植生が起き上がっているまた t 4~6 (s) では が減少すると, u, となり, 高速流の下降ベクトルであるによって植 生が大きくたわんでいるのが観察された. 図 -に植生群落の流下方向代表位置における瞬間流速ベクトル ( u ~, ~ ) と瞬間レイノルズ応力コンタ ー u を示す. 柔軟植生の先端位置をPTV 解析して 併示している.u>, <, u となっている領域 では高速流の下降ベクトル が発生していると 考えられるので丸印で囲んでいる. 遷移領域 (/h=4.) では のスケールが小さく, 植生のた わみは小さい. これに対して,/h=64.(Monami 領域 ) では のスケールが大きくなり, 発生領域 の直下付近で植生群が組織的にたわんでいる. これ らの結果から のスケールが Monami の発生に 関わりがあることが示された. u 図 - PIV-PTV 同時計測結果 (/h=64.) (a) 柔軟植生変位の時系列 瞬間主流速と鉛直流速の時系列 y / h /h=4. y/h t (s).5.5 4 4.5 5 5.5 6 6.5 64 64.5 65 65.5 u(m/s) 図 - () 藻波 (Monami) 現象の横断方向位相差前節の結果から柔軟植生の揺動は大規模組織渦と大きな相関があり, 植生が大きくたわむ瞬間には が通過していることがわかった. 本節では 色の蛍光粒子を用いた PTV 計測結果から Monami 現 /h=64. 大規模組織乱流と柔軟植生変位 象の横断方向位相差について考察する. 図 -は横断方向 列の植生折れ曲がり高さ の時系列変化を表した図 (/h=64.のmonami 領域 ) である. B / B は 本の植生要素間の横断方向距離を示す ( 図 -(c)). 隣り合う植生 ( B / B =.) では 本の植生高さ がほぼ同時に大きく減少している瞬間がみられ, が通過して 列の植生が同時にたわんでいる. また 発生時には 列の植生高さ が増加しており, 列の植生はほぼ同時に揺動している. これに対し, 十分に離れた 列の植生 ( B / B =4.) ではt=.sで一方の植生 (Veg.5) がによってたわんでいる瞬間に, 一方の植生 (Veg.) がによって起き上がっている. これらの結果からMonami 現象は横断方向位相差のあるSub-channel 構造 9) をもつことがわかり, 注目される. Monamiの横断方向位相差を定量的に評価するために図 -に横断方向 列の柔軟植生揺動のコヒーレンス を示す. B / B は植生要素間の横断方向距離を示す ( 図 -(c))./h=64.(monami 領域 ) では隣り合う植生 ( B / B =.,. ) では低周波域 ( f. Hz) でコヒーレンスが大きく高周波域 ( f. Hz) のコヒーレンスが小さいため, 大規模渦 ( 渦の横断方向スケール :L z =.7h) によって 列の植生がほぼ同位相で揺動している. これは目視で観察した結果とも一致している. 植生間距離が大きくなると ( B / B =.,., 4.) 低周波域のコヒーレンスが / h.8.6.4..8.6.4. 4 5 6 7 8 9 (a) ΔB /B =. Δ B /B =4. h h d / 図 - (a).8.6.4. 4 7 5 6 8 9 (c) B / B. B B / B 4. B / B. B / B. B / B. Veg. Veg. Veg. Veg. Veg.4 Veg.5 t s t s z w W, Veg. Veg. Veg. Veg.5 藻波現象の横断方向位相差 (/h=64.) /h=7. ΔB /B = -. ΔB /B =. ΔB /B =. ΔB /B =. ΔB /B = 4.. 図 - f (Hz).8.6.4. hd, hd /h=64.. f (Hz) ΔB /B = -. ΔB /B =. ΔB /B =. ΔB /B =. ΔB /B = 4. 横断方向の植生揺動コヒーレンス

Karman Vorte 小さくなり, 揺動の横断方向位相差がみられる. これに対し,/h=7. の Swaying 領域ではコヒーレンスの値が小さく, 植生は横断方向にも個々に揺動している. 最後にこれまでの解析結果をもとに作成した Monami 現象が遷移 発達する現象モデルを図 -4 に 示す. 植生群落上流端付近 (=) の adjustment region では植生抗力の影響により植生内部 ( y / h. ) で流速が低減し, 植生外部への流れ込み 現象がみられる ( 上昇流が発生している ). この領域 では大規模渦はみられず, カルマン渦が支配的であ る. 平均流の遷移 ( adjustment region) が終了する と, 植生高さ (y/h=.) でレイノルズ応力が増加し, 組織乱流が発達する (Deeloping region). この領域で はまだ渦のスケールが小さく, 柔軟植生は個々に揺 動する (Swaying). 乱流構造が十分に発達すると (Fully-deeloped region), 大規模渦によって植生が組 織的に揺動する (Monami 現象 ).Monami 現象は横断方 向位相差をもち, 横断方向に複数の Sub-channel 構造 がみられた. コヒーレンス解析結果 ( 図 -) から大規 模渦通過時 ( 渦の横断方向スケール :L z =.7h) に 列の 植生が横断方向にほぼ同位相で揺動することがわ かった.Monami 現象の横断方向スケール (L z ) につい ては, 今後さらに詳細に検討したい. 4. 結論 Vegetation elements y V, W, w z 図 -4 Upward flow erent Vorte / h7.4 Deeloping region adjustment region / h Fully-deeloped region 本研究では 種類の PTV 計測法を用いて, 藻波現 象のスケール変化と横断方向位相差について考察 した. 以下に得られた知見をまとめて示す. ) 柔軟植生群落の上流端では植生帯に流れがぶつかって植生が倒伏するのがみられた. 平均流の遷移過程が終了し乱流構造が発達すると植生が起き上がり, 揺動の振幅が急激に増加することがわかった. このことから植生の揺動は大規模乱流運動によって発生することが示された. L z / h 8.6 Monami 現象発達過程の模式図 ) 植生の揺動変位をスペクトル解析することで, 流れ場が流下方向に発達するにつれて, 明確なスペクトルピークがみられ, 植生揺動のピーク周波数は K-H 不安定波の周波数と一致した. ) コヒーレンス解析から,Monami の流下方向スケール ( 同時に揺動する植生の本数 ) は流下方向に変化することがわかった. すなわち, 上流端付近では植生は個々に揺動し, 組織渦が未発達な領域では長さスケール L =.4h の渦が通過し, 本の植生が同時に揺動する. さらに十分に流れ発達した領域では長さスケール L =.h の渦が通過し,4 本の植生が組織的に揺動している. 4) 色 PTV 計測法を用いて 列の植生変位を同時計測し,Monami 現象は横断方向位相差のある Sub-channel 構造をもつことを示した. コヒーレンス解析結果から大規模渦通過時 ( 渦の横断方向スケール :L z =.7h) には 列の植生が横断方向にほぼ同位相で揺動することがわかった. 参考文献 ) 大本照憲 田中貴幸 矢北孝一 (5): 植生群落を伴う開水路流れにおける水面変動と流速変動の相互作用, 水工学論文集, 第 49 巻, pp.499-54. ) Ghisalberti, M. and Nepf, H. (9): Shallow flows oer a permeable medium: the hydrodynamics of submerged aquatic canopies, Transport in Porous Media., Vol.78, pp.85-4. ) Siniscalchi, F. and Nikora, V. ():-plant interactions in open-channel flows: A comparatie analysis of fie freshwater plant species, Water Resources Research, Vol. 48, W55 4) Chen, S.C. Chan, H.C and Li, Y.H. () : Obserations on flow and local scour around submerged fleible egetation, Adances in Water Resources, Vol.4, pp.8 7 5) Sukhodolo, A.N and Sukhodoloa, T.A. (): Vegetated miing layer around a finite-size patch of submerged plants : Part. Turbulence statistics and structures, Water Resources Research, Vol. 48, W56 6) 渡辺勝利 安部一輝 蒲生諒 (4): 柔軟植生模型を有する開水路流れの乱流構造, 土木学会論文集 B( 水工学 ),Vol.58, I_79-74. 7) 岡本隆明, 禰津家久, 片山愛来 (): 柔軟植生の揺動が流れ抵抗および乱流構造に与える影響に関する研究, 水工学論文集, 土木学会, Vol.54, pp.949-954. 8) Chen, Z., C. Jiang, and H. Nepf (): adjustment at the leading edge of a submerged aquatic canopy. Water Res. Res., doi:./wrcr.4. 9) Ghisalberti, M. and H. Nepf. (5): Mass transfer in egetated shear flows. Eniron. Fluid Mech., Vol.5(6), pp.57-55 (4.9. 受付 )