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p tn tn したがって, 点 の 座標は p p tn tn tn また, 直線 l と直線 p の交点 の 座標は p p tn p tn よって, 点 の座標 (, ) は p p, tn tn と表され p 4p p 4p 4p tn tn tn より, 点 は放物線 4 p 上を動くこと

1999年度 センター試験・数学ⅡB

2015年度 2次数学セレクション(整数と数列)

2014年度 九州大・文系数学

重要例題113

数学 Ⅲ 微分法の応用 大学入試問題 ( 教科書程度 ) 1 問 1 (1) 次の各問に答えよ (ⅰ) 極限 を求めよ 年会津大学 ( 前期 ) (ⅱ) 極限値 を求めよ 年愛媛大学 ( 前期 ) (ⅲ) 無限等比級数 が収束するような実数 の範囲と そのときの和を求めよ 年広島市立大学 ( 前期

公式集 数学 Ⅱ B 頭に入っていますか? 8 和積の公式 A + B A B si A + si B si os A + B A B si A si B os si A + B A B os A + os B os os A + B A B os A os B si si 9 三角関数の合成 si

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2015-2018年度 2次数学セレクション(整数と数列)解答解説

学習指導要領

1 対 1 対応の演習例題を解いてみた 微分法とその応用 例題 1 極限 微分係数の定義 (2) 関数 f ( x) は任意の実数 x について微分可能なのは明らか f ( 1, f ( 1) ) と ( 1 + h, f ( 1 + h)

複素数平面への誘い

平成 年 月 7 日 ( 土 第 75 回数学教育実践研究会アスティ 45 ビル F セミナールーム A 札幌医科大学 年 P ab, を正の定数とする 平面上において ( a, を中心とする円 Q 4 C と (, b を中心とする円 C が 原点 O で外接している また P を円 C 上の点と

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学習指導要領

Microsoft Word - 201hyouka-tangen-1.doc

< 図形と方程式 > 点間の距離 A x, y, B x, y のとき x y x y : に分ける点 æ ç è A x, y, B x, y のとき 線分 AB を : に分ける点は x x y y, ö ø 注 < のとき外分点 三角形の重心 点 A x, y, B x, y, C x, を頂

頻出問題の解法 4. 絶対値を含む関数 4.1 絶対値を含む関数 絶対値を含む関数の扱い方関数 X = { X ( X 0 のとき ) X ( X <0 のとき ) であるから, 絶対値の 中身 の符号の変わり目で変数の範囲を場合分けし, 絶対値記号をはずす 例 y= x 2 2 x = x ( x

Microsoft Word - 微分入門.doc

PoincareDisk-3.doc

2015-2018年度 2次数学セレクション(整数と数列)解答解説

Chap2

学習指導要領

解答例 ( 河合塾グループ株式会社 KEI アドバンスが作成しました ) 特別奨学生試験 ( 平成 29 年 12 月 17 日実施 ) 数 学 数学 2= 工 経営情報 国際関係 人文 応用生物 生命健康科 現代教育学部 1 整理して (60 分 100 点 ) (2 3+ 2)(

数学 Ⅲ 無限等比級数の問題解答 問 1 次の無限級数の和を求めよ (1) (5) (2) (6) (7) (3) ( 解 )(1) 初項 < 公比 < の無限等比級数より収束し (4) (2) (3) その和は ( 答 ) であるから 初項 < 公比 となっている よって 収束し その和は よって

平成 30 年度入学試験問題 数学 注意事項試験開始後, 問題冊子及び解答用紙のページを確かめ, 落丁, 乱丁あるいは印刷が不鮮明なものがあれば新しいものと交換するので挙手すること 1. 試験開始の合図があるまで問題冊子を聞かないこと 試験開始後は, すべての解答用紙に受験番号 氏名を記入すること

05 年度センター試験数学 ⅡB () において,cos q 0 であるから,P ( cos q, sin q) より, 直線 OP を表す方程式は y sin q sin q x cos q cos q x すなわち, (sin q) x - (cos q) y 0 ( ) ク 点 O,P,Q が

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学習指導要領

数学 ⅡB < 公理 > 公理を論拠に定義を用いて定理を証明する 1 大小関係の公理 順序 (a > b, a = b, a > b 1 つ成立 a > b, b > c a > c 成立 ) 順序と演算 (a > b a + c > b + c (a > b, c > 0 ac > bc) 2 図

2018試行 共通テスト 数学ⅠA 解答例

学習指導要領

座標軸以外の直線のまわりの回転体の体積 ( バウムクーヘン分割公式 ) の問題の解答 立体の体積の求め方 図 1 の立体の体積 V を求める方法を考えてみる 図 1 図 1 のように 軸の から までの長さを 等分する そして とおく とすると となる 図 1 のように のときの 軸に垂直な平面 に

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Math-Aquarium 例題 図形と計量 図形と計量 1 直角三角形と三角比 P 木の先端を P, 根元を Q とする A 地点の目の位置 A' から 木の先端への仰角が 30,A から 7m 離れた AQB=90 と なる B 地点の目の位置 B' から木の先端への仰角が 45 であ るとき,

高ゼミサポSelectⅢ数学Ⅰ_解答.indd

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2019対策 千葉大・文系数学

PowerPoint プレゼンテーション

2014年度 信州大・医系数学

代数 幾何 < ベクトル > 1 ベクトルの演算 和 差 実数倍については 文字の計算と同様 2 ベクトルの成分表示 平面ベクトル : a x e y e x, ) ( 1 y1 空間ベクトル : a x e y e z e x, y, ) ( 1 1 z1

学習指導要領

学力スタンダード(様式1)

4STEP 数学 B( 新課程 ) を解いてみた 平面上のベクトル 6 ベクトルと図形 59 A 2 B 2 = AB 2 - AA æ 1 2 ö = AB1 + AC1 - ç AA1 + AB1 3 3 è 3 3 ø 1

学習指導要領

学習指導要領

FdData中間期末数学2年

解答速報数学 2017 年度大阪医科大学 ( 前期 ) 一般入学試験 1 (1) 0, 8 1 e9 進学塾 0t= $ e e 0t= 11 2e -1 1 = 2 e 0t= -11 dy dx = -2 - t te 3t 2-1 = = ビッグバン dy (2) x

【Z会】数学-複素数平面1:ポイント整理の学習

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補足 中学で学習したフレミング左手の法則 ( 電 磁 力 ) と関連付けると覚えやすい 電磁力は電流と磁界の外積で表される 力 F 磁 電磁力 F li 右ねじの回転の向き電 li ( l は導線の長さ ) 補足 有向線分とベクトル有向線分 : 矢印の位

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【FdData中間期末過去問題】中学数学1年(比例と反比例の応用/点の移動/速さ)

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竹田式数学 鉄則集

数学の学び方のヒント

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学習指導要領

DVIOUT-SS_Ma

Transcription:

08 東京大学 ( 理系 ) 前期日程問題 解答解説のページへ関数 f ( ) = + cos (0 < < ) の増減表をつくり, + 0, 0 のと sin きの極限を調べよ

08 東京大学 ( 理系 ) 前期日程問題 解答解説のページへ n+ 数列 a, a, を, Cn a n = ( n =,, ) で定める n! an qn () n とする を既約分数 an p として表したときの分母 pn と分子 qn を n 求めよ () an が整数となる n をすべて求めよ

08 東京大学 ( 理系 ) 前期日程問題 解答解説のページへ 放物線 = のうち を満たす部分を C とする 座標平面上の原点 O と 点 A (, 0) を考える > 0 を実数とする 点 P が C 上を動き, 点 Q が線分 OA 上を 動くとき, OR = OP + OQ を満たす点 R が動く領域の面積を S( ) とする S( ) および lim S( ), lim S( ) を求めよ + 0

08 東京大学 ( 理系 ) 前期日程問題 4 解答解説のページへ a > 0 とし, f ( ) = a とおく 次の 条件を満たす点 ( a, b) の動きうる範 囲を求め, 座標平面上に図示せよ 条件 : 方程式 f ( ) = bは相異なる 実数解をもつ 条件 : さらに, 方程式 f ( ) = bの解を < < とすると > である 4

08 東京大学 ( 理系 ) 前期日程問題 5 解答解説のページへ 複素数平面上の原点を中心とする半径 の円を C とする 点 P( z ) は C 上にあり, 点 A () とは異なるとする 点 P における円 C の接線に関して, 点 A と対称な点を Q( u ) とする w = とおき, w と共役な複素数をw で表す u () u と w w を z についての整式として表し w+ w, 絶対値の商を求めよ w () C のうち実部が 以下の複素数で表される部分をC とする 点 P( z ) が C 上を 動くときの点 R( w ) の軌跡を求めよ 5

08 東京大学 ( 理系 ) 前期日程問題 6 解答解説のページへ 座標空間内の 4 点 O( 0, 0, 0 ), A (, 0, 0 ), B(,, 0 ), C(,, ) を考える < r < とする 点 P が線分 OA, AB, BC 上を動くときに点 P を中心とする半径 r の球 ( 内部を含む ) が通過する部分を, それぞれV, V, V とする () 平面 = t がV, V 双方と共有点をもつような t の範囲を与えよ さらに, この範囲の t に対し, 平面 = t とV の共通部分および平面 = t とV の共通部分を同一平面上に図示せよ () V とV の共通部分がV に含まれるための r についての条件を求めよ () r は () の条件を満たすとする V の体積を S とし, V とV の共通部分の体積を T とする V, V, V を合わせて得られる立体 V の体積を S と T を用いて表せ (4) ひきつづき r は () の条件を満たすとする S と T を求め, V の体積を決定せよ 6

08 東京大学 ( 理系 ) 前期日程解答解説 問題のページへ 0 < < において, f ( ) = + cos に対し, sin ( ) sin cos sin cossin sin cos cos f = sin = = sin sin sin cos ( sin cos ) cos ( sin ) = = sin sin ここで, g( ) = sinとおくと, g ( ) = cosとなり, g ( ) < 0 (0 < < ) すると, 0 < < において, g( ) < g( 0) = 0 0 から, f ( ) の増減は右表のようになり, f ( ) 0 + lim f ( ) = lim ( + cos ) = f ( ) + 0 + 0 sin また, = tとおくと, f = { t + + t+ } = lim ( t + cost ) 0 t 0 sin( t + ) t 0 sint = lim ( t cost ) = t 0 lim ( ) lim cos( ) sint sint [ 解説 ] 微分法の基本問題です なお, sin < (0 < < ) については, グラフを対応させたり, 図を描いたり, という方法もあります 同じことですが 電送数学舎 08

08 東京大学 ( 理系 ) 前期日程解答解説 問題のページへ n+ () Cn n+ Pn (n + )! a n = = = に対して, n のとき, n! ( n!) ( n!) ( n+ )! an (n+ )! {( n)!} n! (n+ ) n (n + ) = = = = n + a n ( n!) ( n+ )! (n)! n ( n + ) n n( n+ ) n( n+ ) ここで, n と n + の最大公約数を g, i と j を自然数とすると, n = g i, n + = g j すると, = g ( j i) となり g =, すなわち n と n + は互いに素である また, n + と n + の最大公約数を g, と l を自然数とすると, n + = g, n + = g l すると, = g ( l) となり g =, すなわち n + と n + は互いに素である n さらに, n( n+ ) が偶数であることより ( n+ ) は自然数となり, また n( n+ ) a と n + は互いに素なので n qn, 既約分数を用いて = と表したとき, an pn n( n+ ) pn =, qn = n+ an () まず, < とすると, ( n+ ) < n( n+ ) から, n n > 0 a n n よりn > + 7 となり, n は 4 以上の整数となる これより, n 4 のとき an < an となり, a > a4 > a5 > > 0 であり, P 5P 7P a = =, a = = 5, 5 (!) (!) a = (!) = 6, 9P4 a 4 = = (4!) 4 a P5 77 5 = (5!) = 0, a 7P8 4 8 = (8!) = 40 < a P6 4 6 = (6!) = 60, 5P7 a 4 7 = = (7!) よって, > a8 > a9 > > 0となるので, an が整数となるのは n =, である [ 解説 ] 二項係数を題材にした数列の問題です 誘導の丁寧な類題が文系で出ており, それに引きずられた解法です 数値計算は少し面倒でした 漸化式を利用してもよかったのですが 電送数学舎 08

08 東京大学 ( 理系 ) 前期日程解答解説 問題のページへ C : = ( ) 上の点 P( p, p ) ( p ), 線分 OA 上の点 Q( q, 0) (0 q ) に対して, > 0 のとき, OR = OP + OQ = ( p, p ) + ( q, 0) ここで, R(, ) とおくと, p = + q, p = となる さて, まず q の値を固定し, から p= ( q) をに代入して, = ( ) = ( ) ( q q + ) q q そして, q の値を 0 q で動かすと, で表される放物線の一部は 軸方向に平行移動する その頂点は原点から点 (, 0) まで動き, の範囲は, + これより, 点 R が動く領域の面積 S( ) は, (i) ( ) のとき 0 S( ) = ( + + ) d ò 0 é O = + ù 4 ê ú ë û = + (ii) > (0< < ) のとき 点 R の動く領域が直線 = について対称なので, S ( ) { d + = ò + ( ) d ò } O + = é ù é( ) + ù êë úû êë úû 4 4 = + = 4 以上より, lim S( ) = lim ( ) = lim S( ) = lim 4 + 0 + 0 ( + ) = + + [ 解説 ] 軌跡を求める問題で, 東大で頻出の 文字固定をして考えるタイプです 電送数学舎 08

08 東京大学 ( 理系 ) 前期日程解答解説 4 問題のページへ f ( ) = a ( a > 0) に対して, f ( ) f ( ) = a = ( + a)( a) の増減は右表のようになる さて, 方程式 f ( ) = bは相異なる 実数解をもち, その解を < < とすると, < a< < a< である しかも, > である条件は, 右図から, a > a < b< f () = a ここで, の つの境界線 b=a とb= a の関係 は, 両式を連立すると, a = a, a a + = 0 (a+ )( a ) = 0 よって, a = で交わり, a = で接する 以上より, 点 ( a, b) の動きうる範囲は, から, a >, a < b< a この不等式を ab 平面上に図示すると, 右図の網点部になる ただし, 境界は領域に含まない a a f ( ) + 0 0 + f ( ) a a α a O b a b O a β γ a a [ 解説 ] 微分の方程式への応用問題です 内容は基本的です 4 電送数学舎 08

08 東京大学 ( 理系 ) 前期日程解答解説 5 問題のページへ () 点 P( z ) は C 上を動くので, z = より zz = Q( u) また, AP= QPより, z = z u さらに, OP // AQ より, > 0 として, u = z より, z = () z となり, ( z)( z ) = {() z}{( ) z } を代入すると, z z+ = () () z( ) z+ となり, = ( ) + ( z+ z) +, + ( z+ z ) = 0 すると, > 0 から, = ( z+ z) となり, から, u= ( z+ z) z = z + z = z + z 4 さて, 4からu=( z ) + となるので, u= ( z) から, w = = u ( z ) すると, w ( z ) = となり, から z = なので, w ( z ) z w ( z ) z ( z) w = = = z 5 ( ) ( z ) z さらに, w + w = + w = + z ( z) = z となり, より, w w w w+ w = w+ w = z = z = 6 w w () まず, P( z ) が C 上を動くとき, 6から, w+ w = w となり, w+ w = w そこで, w= + iとおくと, = + から, ( ) = +, + =, = + 7 4 4 さらに, P( z ) が C の実部 以下の部分 C 上に制限されて動く場合について, 放 物線 7の限界を求めるために, z = cos + isin として, 8, 9 すると, 5から, w = cos + isin 0 w これより, 点 R( w ), 点 S( w ) とおくと, S( w ) と R( w ) は実軸対称であり, しかも S( w ) は R( w ) を原点まわりに だけ回転したものとなる O P( z ) A() 5 電送数学舎 08

すると, 80より, のとき, R( w ) のとり得る範囲は, 右図の網点部について, 実軸上または実軸の上側 の領域である また, 90より, のとき, R( w ) のとり 得る範囲は, 右図の網点部について, 実軸上または実軸の下側の領域である したがって, 点 R( w ) の軌跡は, 右上の網点部の領域内にあ る放物線 7, すなわち = + の 0 argw または 4 argw 0 の部分である 図示すると, 右図の曲線 ( 実線部 ) となる 08 東京大学 ( 理系 ) 前期日程解答解説 [ 解説 ] 複素数と図形についての問題です () は () の56をもとに w の条件を求めています なお, 軌跡の限界を求める方法はいろいろ考えられますが, 解答例では図形的に処理したため, の範囲を8または9と, わかりやすくしています O O 4 R( w) S( w) 6 電送数学舎 08

08 東京大学 ( 理系 ) 前期日程解答解説 6 問題のページへ () < r < のとき, 点 P が線分 OA, AB, BC 上を動くと z C きに点 P を中心とする半径 r の球 ( 内部を含む ) が通過する部分を, それぞれV, V, V とすると, V :( a) + + z r B O V :( ) + ( b) + z r A V :( ) + ( ) + ( zc) r ただし, a, b, c は 0 a, 0 b, 0 c の範囲を動くものとする さて, 平面 = t とV の共通部分は, と連立して, ( a) + z r t 4 そして, = t がV と共有点をもつ条件は, r ( t+ r)( tr) 0, r t r 5 また, 平面 = t とV の共通部分は, と連立して, t 0 から, ( ) + ( zc) r ( t) 6 そして, = t がV と共有点をもつ条件は, r ( t) 0から, ( t + r)( t r) 0, r t + r 7 すると, < r < から r< rとなり, = t がV, V の双方と共有点をもつ条 件は, 57から, r t r である z このとき, その共通部分を平面 = t 上に図示すると, (i) r t r ( t) ( r t ) のとき r t 46より, a, c を 0 a, 0 c の範囲で動 かすと, その共通部分は右図の網点部となる ただし, 境界は領域に含む (ii) r t r ( t) ( t r) のとき 46より, a, c を 0 a, 0 c の範囲で動 かすと, その共通部分は右図の網点部となる ただし, 境界は領域に含む () でb= tのとき, 平面 = t とV の共通部分は, ( ) + z r 8 さて, V とV の共通部分がV に含まれる条件は, () の (i)(ii) のいずれの場合も点 (, z) = ( r ( t), r t ) が8を満たすことより, { r ( t) } + ( r t ) r, r z t r ( t ) + r t r 7 電送数学舎 08

08 東京大学 ( 理系 ) 前期日程解答解説 r ( t ) + t = t t+ = ( t ) + 9 すると, < r < のとき, 9がr t r を満たす任意の t で成立することよ り, r から r となり, 求める条件は < r である () まず, V の体積を S とすると, V, V の体積もそれぞれ S となる また, V と V の共通部分の体積を T とすると, V とV の共通部分の体積も T となる さらに, V とV の共通部分はV に含まれることより, V, V, V を合わせて得られる立体 V の体積 W は, W = ST と表せる (4) V は, 半径が r で高さが の円柱に, 半径が r の半球を つ合わせたものより, その体積 S は, S = r + 4 r = 4 ( r + r ) 次に, V とV を, 平面 z = (r r) で切った断面は, から, ( a) + r ( ) + ( b) r ここで, a, b を 0 a, 0 b の範囲で動かす と, V とV の共通部分の断面は右図の網点部となる すなわち, 半径が r の四分円 つに, 辺が r の正方形を合わせたものより, その面積は, r + r = + ( r ) 4 4 ( ) ( ) ( ) すると, V とV の共通部分の体積 T は, 平面に関する対称性から, r T = ( + )( r ) d r ò = ( + ) é r ù 0 4 ê ú = + 0 以上より, V, V, V を合わせて得られる立体 V の体積 W は, () から, W = 4 ( r + r ) ( + ) r ( 8 ) = r + r r ë û ( ) r [ 解説 ] 東大で頻出の立体の体積を求める問題です 誘導は細かく付けられているものの, かなりハードです なお, 上の解答例は代数的な記述を前面に出したものです 8 電送数学舎 08