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Transcription:

数学的モルフォロジーフィルタ Mathematical morphology 数学的形態学モルフォロジーとは,2 値画像からの特徴抽出を目的とし, 集合操作からなる対象図形の変形手段の一貫した理論体系です. モルフォロジーフィルタは, モルフォロジーを用いた非線形フィルタのひとつである. 与えられた画像に対して, 構造要素と呼ばれるオペレータを用いて数学的モルフォロジー演算を施すことによってフィルタリングを行うものである. 画像中の図形の形状を集合演算によって解析する手法 OR 演算,AND 演算 ある図形を別の図形の形状分だけ膨らます, または削る処理

モルフォロジ の 4 つの基本演算 Dilation( 膨張処理 ): フィルタを用いて図形を一回り大きくする処理 Erosion( 収縮処理 ): フィルタを用いて図形を一回り小さくする処理 Closing( クロージング ): 図形に空いている穴を埋める効果がある Opening( オープニング ): 図形の辺縁をスムーズする効果がある

Dilationとは, 原画像のすべてのONピクセルと構造要素をORし総和する演算であり, 原図形を膨張させる働きがある図形を表すピクセル 原画像 A 構造要素 B マスク, フィルタ OR AのBによる Dilation(A B) + AのBによるdilation(A B) + はBの原点がAのすべての点上を動き回ったときのBの点の軌跡である

Erosion とは, 構造要素が図形に完全に含まれるような構造要素の原点ピクセルの総和であり, 原図形を収縮させる働きがある 構造要素 B マスク, フィルタ原画像 A AのBによる AND Erosion(A B) - AのBによるerosion(A B) - は, すべてのBの要素がAの図形のなかをはみ出さずに動き回ったときのBの原点の軌跡である

Closing とは,Dilation 処理した後にさらに Erosion する演算のことである. Closing 処理の特徴は, 図形の凹の部分を埋める働きがある. (Closing = Dilation + Erosion) Erosion (A B) B + - Dilation 構造要素 B 原画像 A A B +

Opening とは,Erosion 処理した後にさらに Dilation する演算のことである.Opening 処理することで凸の部分を取り除く働きがある. (Opening = Erosion + Dilation) Dilation (A B) B - + Erosion 構造要素 B 原画像 A A B -

医用画像の 3 次元表示 z x y CT,MRI などの撮影されるボリュームデータ 3D 処理レンダリング画像再構成

レンダリング立体のデータを画面に表示させる処理 照明の場所, 立体の位置, 視点などを決める 照明 光 CT や MRI の断面像群 コンピュータ内の立体データ ( モデル ) スクリーン ( 投影面, 画面 ) 視点 レイトレーシング ( 光線追跡法 ) レイキャスティング レンダリングによりスクリーン上にどのように映るかを計算して求める

画像の 3 次元表示 表面のみ Surface rendering( サーフェス レンダリング ) 表面のみならず深さ方向の情報も ( 略 :VR) 画像の生データ (raw data) から表示出力画像を作り出す過程 ( プロセス ) Volume rendering( ボリューム レンダリング ) 略して MIP という用語で用いられる 強度 Maximum intensity projection( 最大値投影法 ) 略して MPR という用語で用いられる Multi-planar reconstruction( 多断面再構成法 )

Shaded surface display (SSD) サーフェスレンダリングの別表現 ボクセル値を 2 値化することで物体の輪郭を抽出し,3 次元的な表面計算処理により影をつけることで立体的に描出する方法. 物体表面上あるいはその付近のボクセルを頂点とする細かい多角形のパッチ (Polygon) を構成し, 物体表面をその多角形パッチの集まりとして再構成するものが主である. 従来主流だった手法. 以下の特徴がある. 大規模データの場合, ポリゴン ( 多角形のパッチ ) 生成に多くメモリーが必要だが, 計算量は少なく高速で簡便 表面の形状がはっきりしているデータには効果的だが, 形状があいまいなデータには不向き 骨描出, 仮想内視鏡 対象データの全体像を同時に把握することが困難 サーフェス ( ポリゴン ) の生成によりデータの精度が落ちる

ボリュームレンダリング (VR) ボクセルという立方体で構成されるボリュームデータを利用して可視化する手法で, サーフェスを生成せず, 直接 3 次元画像を内部まで表現する. ある CT 値範囲に連続的に変化する不透明度を設定し, 光の透過と反射を計算し影づけを行い, カラー表示をして, より実体感を持たせた表示法である. 視線上にある複数のボクセルデータをなんらかの方法で積算してビュースクリーン上の画素の輝度とする. 物体の内部情報を保持 内部情報を随時計算し映し出すことができる

不透明度 (Opacity) 不透明度とは, 光の透過のしにくさを表す値であり, 不透明度が低い場合は, その物体の情報は弱く反映され, 光はその奥にまで到達し先の物体の情報も反映される. 不透明度が高い場合は, その物体の情報は強く反映されるが, その奥に光は到達せず先の物体の情報は反映されない. この不透明度を効果的に用いることにより, 半透明の状態を作り出すことができ, 重なった部分の奥の物体の状態の描写も可能である. 光線の通路上の輝度に不透明度に従った係数を掛ける. 通路上でそのつど計算した輝度を加算していき, 不透明度に従って光線が弱くなりほぼゼロになるまでこの計算を繰り返し, 最終的な輝度が求められる. 100% 透過 光源 不透明度 0.3 不透明度 0.5 不透明度 1.0 反射

ボリュームレンダリングの特徴 サーフェスを生成しないので精度が落ちない 形状があいまいなデータでも表現可能 内部の様子など, 全体像の把握がしやすい 表面だけでなく内部情報も保持されており, 膨大なデータを扱うことから構築には処理能力の優れたコンピュータを必要とする計算量が多く, 複雑 ボリュームレンダリング サーフェスレンダリング

サーフェスレンダリング ボリュームレンダリング

Virtual endoscopy:ve( 仮想内視鏡 ) サーフェイスレンダリングによってあたかも内視鏡を入れて見ているかのような画像をボリュームデータから再構成し表示する技術 大腸 CT 検査 (CT colonoscopy) で使用されており, 大腸内を展開した画像も得ることができる 仮想内視鏡画像

MIP(maximum intensity projection) 三次元的に構築されたデータに対し, 任意の視点方向に投影処理を行い, 投影経路中の最大値を投影面に表示する方法 観察したい方向に対して投影処理を行い, 投影線上で画素値が最も高い部分を表示する画像構築法 n x 光線 y ボリュームデータ (slice 画像の集まり ) MIP 画像 ( 頭部 MRI) 投影面の画像 断層像群

MinIP(minimum intensity projection) 一本の光線が通る断層像群中の画素の中で最も低い画素値を投影面上の画素値とする方法 頭部 MIP 像 下肢 MIP 像 MinIP 像 ( 例 : 気体を含む構造を可視化 )

MPR(multi-planar reconstruction) 三次元的に収集されたボクセル値情報の任意断面を抽出し, 表示する方法である. 例えば, 横断面で撮影した複数枚の slice 画像から異なる断面の slice 画像を再構成すること任意の平面で画像を見る Axial plane Sagittal plane Coronal plane Oblique plane( 傾斜面 )

CPR(curved planar reconstruction) MPRの応用形. 任意の2 次元曲面を2 次元平面に表示する方法. 例えば, 曲がりくねった血管を直線状に表示することが可能. 任意の曲面で画像を見る 心臓 CT 血管像 (coronary CTA) 血管の狭窄率や狭窄の長さを定量的に評価できる 曲がりくねった血管 CPR 画像 : 直線上のまっすぐな血管として表示される

Image Registration( 画像レジストレーション ) 画像の大きさ, 位置を一致させるプロセス異種モダリティ画像の位置合わせ込み CT 画像 形態画像 morphology PET, SPECT 機能画像 function Fusion 画像 ( 融合 ) 形態情報 + 機能情報 CT PET Fusion

CT PET Fusion

2007 年国家試験問題 階調処理はどれか 2 つ選べ 1. ウィンドウィング処理 2. ヒストグラム処理 3. メディアンフィルタ処理 4. リカーシブフィルタ処理 5. モルフォロジカルフィルタ処理

2013 年国家試験問題 ボリュームレンダリング法で正しいのは どれか 2 つ選べ 1. 2 値化処理を行う 2. データの精度が落ちない 3. エリアシング誤差が生じる 4. ボクセル値に合わせた不透明度と透過光を乗算し透過度を計算する 5. ボリュームデータから表面を描出し多角形図形で表面情報を表示する

2007 年国家試験問題 フーリエ変換を用いるのはどれか 1. MR 画像の再構成 2. 超音波画像の形成 3. エネルギーサブトラクション 4. X 線 CT のウィンドウレベル処理 5. ボケマスク処理

2006 年国家試験問題 デジタル画像のデータ量が最も大きいの はどれか マトリックスサイズ量子化レベル数 画像圧縮率 1. 256 256 256 圧縮なし 2. 256 256 1024 1/2 3. 512 512 256 1/2 4. 512 512 1024 1/5 5. 1024 1024 1024 1/20