指導上のポイント 場面を図に表して数量の関係を的確に捉える指導今回の調査結果において 問題文に出てきた数値を形式的に処理してしまう児童や 無解答だった児童が 全体の約 3 割いたことを踏まえると 以下の指導が必要となる 1 テープ図や線分図を活用して 加減の相互関係を視覚的に捉えることができるように

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問 題

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平成 24 年度岡山県学力 学習状況調査 数学解答類型分類表 解答類型分類にかかる留意事項 数学における学習到達度をみることが目的であるので, 誤字脱字などの文字表現の不備については, 広く許容する 基本的に意図が伝われば許容する 文章表現についても広く許容する てにをはの誤りや

平成 28 年度山梨県学力把握調査 結果分析資料の見方 調査結果概況 正答数分布グラフ 分布の形状から児童生徒の解答状況が分かります 各学校の集計支援ツールでは, 形状だけでなく, 県のデータとの比較もできます 設問別正答率 無解答率グラフ 設問ごとの, 正答率や無解答率が分かります 正答率の低い設

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2 図形の定義や性質を見いだすための算数的活動を取り入れる 2 枚の長方形, 長方形と三角形,2 枚の三角形を重ねて四角形を作る活動を取り入れ, 向かい合う辺の平行関係に着目させたり, 長さに着目させたりしながら, 四角形を定義できるようにする コンパスや分度器, ものさし等を使って, 四角形の構成

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Taro-H29結果概要(5月25日最終)

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3 次のにあてはまる数を書きましょう レベル 5 6 (H23 埼玉県小 中学校学習状況調査 3(3)) 下の数直線で アのめもりが表す分数は, ア です イまた イのめもりが表す分数は, です ア イ 4 次の問題を読み 問いになさい レベル 5 6 だいきさんは, の計算をするのに

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Taro-1803 平行線と線分の比

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二等辺三角形の性質 (2) 次の図の の大きさを求めなさい () = P=Q P=R Q 68 R P (2) (3) 五角形 は正五角形 = F 50 F (4) = = (5) === = 80 2 二等辺三角形の頂角の外角を 底角を y で表すとき y を の式で表しなさい y 2-5-2

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H30全国HP

平成23年度全国学力・学習状況調査問題を活用した結果の分析   資料

【大竹市】玖波小学校 算数「垂直・平行と四角形」(4年)HP

るかどうか, そして, その予想した事柄を ~は, になる という形で表現できるかどうかをみるものである 正答率は, 48.1% であり, 発展的に考え, 予想した事柄を ~は, になる という形で表現することに課題がある (3) 学習指導に当たって 事柄を予想することを大切にする数や図形について成

英語                                    英-1

平成 30 年 1 月平成 29 年度全国学力 学習状況調査の結果と改善の方向 青森市立大野小学校 1 調査実施日平成 29 年 4 月 18 日 ( 火 ) 2 実施児童数第 6 学年 92 人 3 平均正答率 (%) 調 査 教 科 本 校 本 県 全 国 全国との差 国語 A( 主として知識

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調査の概要 1 目的義務教育の機会均等とその水準の維持向上の観点から 全国的な児童生徒の学力や学習状況を把握 分析し 教育施策の成果と課題を検証し その改善を図るとともに そのような取組を通じて 教育に関する継続的な検証改善サイクルを確立する また 学校における児童生徒への教育指導の充実や学習状況の

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第 4 学年算数科学習指導案 平成 23 年 10 月 17 日 ( 月 ) 授業者川口雄 1 単元名 面積 2 児童の実態中条小学校の4 年生 (36 名 ) では算数において習熟度別学習を行っている 今回授業を行うのは算数が得意な どんどんコース の26 名である 課題に対して意欲的に取り組むこ

単位量あたりの大きさ

国語 A では, 領域別, 観点別, 問題形式別に見て, どの区分においても全国平均を上回り, 高い正答率でした しかし, 設問別でみると全国および新潟県平均正答率を下回った設問が, 15 問中 1 問, 新潟県の平均正答率を下回った設問は,15 問中 1 問ありました 設問の概要関屋小新潟県全国

2 度数分布 ( 正答数分布グラフ ) 3 の概要 学習指導要領の領域別平均正答率 評価の観点の平均正答率では 各領域とも全国平均を上回っている 特に 学習指導要領の領域別平均正答率の 読むこと で2.9ポイント 伝統的な言語文化と国語の特質に関する事項 で4.1ポイント全国平均を上回っている 評価

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第4学年算数科学習指導案

平成 26 年度 高知県学力定着状況調査結果の概要 速報版 平成 27 年 2 月 高知県教育委員会

国語 求められている学力が見える 主として 知識 に関する問題では ほかの学習や実生活において活用できる知識 技能の習得が求められている 描写 要約 紹介 説明 記録 報告 対話 討論などの言語活動に必要な 基礎的な知識 技能を身につけていること 表現したり理解したりするための言語事項に関する 基礎

指導方法等の改善計画について

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調査の概要 1 目的義務教育の機会均等とその水準の維持向上の観点から 的な児童生徒の学力や学習状況を把握 分析し 教育施策の成果と課題を検証し その改善を図るとともに 学校における児童生徒への教育指導の充実や学習状況の改善等に役立てる さらに そのような取組を通じて 教育に関する継続的な検証改善サイ

7 命題の仮定 三角形の合同条件 図形の性質を記号で表すこと 41

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埼玉県学力 学習状況調査 ( 中学校 ) 復習シート第 1 学年数学 組 番 号 名 前 ( 数と計算 を問う問題) 1 次の計算をしなさい レベル4~6 (H26 全国学力 学習状況調査 1 (1)) (1) (2) 答え 答え 2 次の計算をしなさい レベル 7 8 (1) (2)

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第1部 たし算・ひき算

5. 単元指導目標単元の目標 ( 子どもに事前に知らせる ) 三角形を辺や角に目をつけて分類整理して それぞれの性質を見つけよう 二等辺三角形や正三角形のかき方やつくり方を知ろう 二等辺三角形や正三角形の角を比べよう 子どもに事前に知らせる どうまとめるのか 何を ( どこを ) どうするのか (

○数学科 2年 連立方程式

埼玉県学力 学習状況調査 ( 中学校 ) 復習シート第 3 学年数学 組 番 号 名 前 ( 図形 を問う問題 ) 1 レベル 6~8(H28 埼玉県学力 学習状況調査 ) 答え 度 2 レベル 9 10 (H28 埼玉県学力 学習状況調査 ) 答え

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平成19年度全国学力・学習状況調査の結果をふまえた指導改善策

5. 単元指導目標単元の目標 ( 子どもに事前に知らせる ) 小数 整数の意味を考えよう 小数 整数の計算の仕方を見つけ 計算できるようになろう 子どもに事前に知らせる どうまとめるのか 何を ( どこを ) どうするのか ( 作業 教える 考えさせる ) 何についてまとめるのか 1. 小数 整数の

第 2 章 知 徳 体 のバランスのとれた基礎 基本の徹底 基礎 基本 の定着 教育基本法 学校教育法の改正により, 教育の目標 義務教育の目標が定められるとともに, 学力の重要な三つの要素が規定された 本県では, 基礎 基本 定着状況調査や高等学校学力調査を実施することにより, 児童生徒の学力や学

教科に関する調査の各問題の分析結果と課題 (3) 中学校数学 B

平成21年度全国学力・学習状況調査の結果分析(非公表資料)

第5学年  算数科学習指導案

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中央教育審議会 初等中等教育分科会 教育課程部会(第42回(第3期第28回))議事録・配付資料 [資料1] 特定の課題に関する調査(算数・数学)結果のポイント

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正多角形と円 1-1 月 日 組名前点 ₁ にあてはまる言葉を書きましょう ( 20 点 ) 辺の長さがすべて等しく, 角の大きさも 教科書 p.204 すべて 等しい 多角形を, 正多角形といいます 2 下の円を使って, 正九角形をかきましょう ( 20 点 ) ( 例 ) 円の

(6) 調査結果の取扱いに関する配慮事項調査結果については 調査の目的を達成するため 自らの教育及び教育施策の改善 各児童生徒の全般的な学習状況の改善等につなげることが重要であることに留意し 適切に取り扱うものとする 調査結果の公表に関しては 教育委員会や学校が 保護者や地域住民に対して説明責任を果

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ホームページ掲載資料 平成 30 年度 全国学力 学習状況調査結果 ( 上尾市立小 中学校概要 ) 平成 30 年 4 月 17 日実施 上尾市教育委員会

Ⅲ 研究内容 確かな学力を育成するためには 教師の指導 と 児童 生徒の学び のギャップを教師が認識 する必要がある この研究では,1,2 年の文字式の内容において, 全国調査, 置籍校事前調査の 結果から誤答傾向を把握し, 課題を考察した その中から 計算の対象を理解すること, 考察の 対象を明確

2 児童観復習プリントから 乗法の交換法則 4 7=7 乗法の結合法則 = 加減混合の式や乗除混合の式の計算はできていると考えられる しかし 分配法則 6 10=6 9+ や 7 8=7 9 はできない児童が数名いて 定着していないことが分かる また 計算の仕方は理解してい

1 単元名 分数 ( 全 10 時間 ) 教材名 分数をくわしく調べよう ( 東京書籍 4 年下 ) 第 4 学年算数科学習指導案平成 26 年 11 月 26 日 ( 水 ) 5 校時 4 年 1 組 ( 男子 13 名 女子 10 名計 23 名 ) 指導者上田稚子 ( 学習指導要領 ) A 数

学習指導要領

第 3 学年算数科学習指導案 日時対象学校名授業者会場 平成 27 年 7 月 8 日 ( 水 )5 校時 13:40~14:25 第 3 学年均等割クラス 19 名町田市立町田第六小学校 2 階 3 年 1 組教室 1 単元名 かけ算の筆算 ( 学校図書 みんなと学ぶ小学校算数 3 年上 ) 2

( ) 除法の意味や割合の意味を理解することに課題があります 例 )A3(1) 120 cmの赤いテープの長さが白いテープの長さの 0.6 倍に当たるとき 二つのテープの長さの関係を表している図を選ぶ 県 31.3%( 全国 34.0%) A8 犬を飼っている 8 人が学級全体の人数の 25% に当

スライド 1

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解禁日時新聞平成 30 年 8 月 1 日朝刊テレビ ラジオ インターネット平成 30 年 7 月 31 日午後 5 時以降 報道資料 年月日 平成 30 年 7 月 31 日 ( 火 ) 担当課 学校教育課 担当者 義務教育係 垣内 宏志 富倉 勇 TEL 直通 内線 5

1 次の (1) から (4) までの各問いに答えなさい (1) ' を計算しなさい (2)2#(-5 2 ) を計算しなさい 中数 A 1

1 数直線(線分図)とは

学力スタンダード(様式1)

平成 22 年度全国学力 学習状況調査結果の概要と分析及び改善計画 調査実施期日 平成 22 年 4 月 20 日 ( 火 )AM8:50~11:50 平成 22 年 9 月 14 日 ( 火 ) 研究主任山口嘉子 調査実施学級数等 三次市立十日市小学校第 6 学年い ろ は に組 (105 名 )

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埼玉県学力 学習状況調査 ( 中学校 ) 復習シート第 3 学年数学 組 番 号 名 前 ( 数と式 を問う問題 ) 1 次の計算をしなさい レベル 6~8 1 (27x-36y+18) (-9) 答え 2 15x 2 y 5xy 2 3 答え 2 次の各問いに答えなさい レベル 9 10 (1)

中2テスト06

2 年 かけ算九九の文章題 C 地区学力調査子どもが 人います みかんを 1 人に 4 こずつふくろに入れてくばります くばるみかんの数をもとめるしきをかきましょう 正答率 2 学年 (2 月 )54% 誤答例 4=12 2 下 16 かけ算 (1) 2 下 21 かけ算 (1) 問題文中の数値が式

平成19年度全国学力・学習状況調査の結果をふまえた指導改善策

学習指導要領

調査の概要 1 目的義務教育の機会均等とその水準の維持向上の観点から 全国的な児童生徒の学力や学習状況を把握 分析し 教育施策の成果と課題を検証し その改善を図るとともに そのような取組を通じて 教育に関する継続的な検証改善サイクルを確立する また 学校における児童生徒への教育指導の充実や学習状況の

平成 25 年度学力定着状況確認問題の結果について 概要版 山口県教育庁義務教育課 平成 2 6 年 1 月 1 実施概要 (1) 目 的 児童生徒の客観的な学力状況の経年的な把握と分析を通して 課題解決に向けた 指導の工夫改善等の取組の充実を図る全県的な検証改善サイクルを確立し 県内す べての児童

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全国学力・学習状況調査の指導改善策

学習指導要領

学習指導要領

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小学 6 年算数 2 ( 月日 ) 次の比を簡単にしなさい () 4:2 (2).2:.5 して 0 倍してから 5 して () 6 5 :4 5 (4) 2 : 2 倍してから 2 して 倍して 小数は 0 倍 00 倍し 分数は分母の公倍数をかけ 整数にして考えます () : (2) 4:5 (

目 次 1 学力調査の概要 1 2 内容別調査結果の概要 (1) 内容別正答率 2 (2) 分類 区分別正答率 小学校国語 A( 知識 ) 国語 B( 活用 ) 3 小学校算数 A( 知識 ) 算数 B( 活用 ) 5 中学校国語 A( 知識 ) 国語 B( 活用 ) 7 中学校数学 A( 知識 )

平成 30 年度 前期選抜学力検査問題 数学 ( 2 時間目 45 分 ) 受検番号氏名 注 意 1 問題は, 表と裏にあります 2 答えは, すべて解答欄に記入しなさい 1 次の (1)~(7) の問いに答えなさい (1) -3 (-6+4) を計算しなさい 表合計 2 次の (1)~(6) の問

基礎と活用 ( 正答率 ) 基礎 活用 基礎 活用 本市小 ( 前年度比 ) (-0.6) (-1.9) 全国比 観点別 ( 正答率 ) 観点 意欲 態度 考え方 技能 知識 理解 本市小 ( 前年度比 ) 67.5 (-0.9) 70.2 (-1.) 7.5

平成 3 0 年度前期選抜学力検査 数学 ( 1 0 時 ~ 1 0 時 4 5 分, 4 5 分間 ) 問題用紙 注 意 1. 開始 の合図があるまで開いてはいけません 2. 答えは, すべて解答用紙に書きなさい 3. 問題は, からまでで, 6 ページにわたって印刷してあります 4. 開始 の合

2 単元の構想 本単元の目標 関心 意欲 態度 平均を用いることのよさに気付き, 進んで身近な事柄の考察や表現に用いようとする 見方や考え方 平均の考えを用いて, 身近な事柄について考えたり, 表現の仕方を考えたりすることができる 技能 平均を求めたり, 平均から全体を求めたりできる また, それを

(2) 国語科 国語 A 国語 A においては 平均正答率が平均を上回っている 国語 A の正答数の分布では 平均に比べ 中位層が薄く 上位層 下位層が厚い傾向が見られる 漢字を読む 漢字を書く 設問において 平均正答率が平均を下回っている 国語 B 国語 B においては 平均正答率が平均を上回って

瑞浪市調査結果概略(平成19年度全国学力・学習状況調査)

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第 5 学年算数科指導案 中野区立新井小学校平成 28 年 9 月 7 日 ( 水 ) 第 5 校時第 5 学年 2 組 37 名授業者古矢岳史 平成 28 年 9 月 5 日 ( 月 ) 第 4 校時第 5 学年 1 組 38 名授業者梶田智美 研究主題 思考力 判断力 表現力の育成 ~ 算数科

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小学校第 4 学年算数 10(2) 調査問題 問題の学力のレベルレベル 6-C6-10 次の問題に答えましょう (2) たかしさんは 1 本 90 円のえんぴつを 8 本買ったところ のこりのお金が 170 円になりました たかしさんがはじめに持っていたお金はいくらですか 答えをかきましょう 調査問題の趣旨 内容 乗法が用いられる場面の数量の関係を理解し 逆思考の計算ができる かどうかをみる問題 問題内容 文章を読み 鉛筆を買う前に持っていたお金を求める問題 作成の趣旨 この問題は 逆思考の計算ができるかどうかを見る問題である この問題のポイントは 演算決定ができるかどうかであり 数量関係を正しく捉える力が求められる 鉛筆を8 本買う という場面に乗法が用いられることに気付き数量関係を捉えられるようにするねらいでこの問題を作成した 誤答分析 出題のねらい 解答類型 1 正答 890( 円 ) 2 550( 円 ) 720( 円 ) 無解答 その他 その他に含まれる 頻出の誤答例 乗法が用いられる場面の数量の関係を理解し 計算ができる 50.9 8.4 12.6 28.1 260( 円 ) (9.4) 正答率は 50.9 であった 半数の児童が数量関係を理解し 正答を導き出せた 8.4 の誤答である 550 円や 720 円は 乗法が用いられる問題場面であることには気が付いたが 正しく数量関係を捉えられなかったと考えられる 無解答が 12.6 と多い 数量関係を正しくとらえることができず 正しい立式ができなかったと考えられる 3その他に含まれる 頻出の誤答例 では 260 円が 9.4 であった 260 円とは 問題文に示された2つの数量を形式的に処理したにすぎない 図を用いて数量関係を整理すれば 複雑な問題場面を捉えやすくなるため 図と連動させて立式できるようにする指導が大切である

指導上のポイント 場面を図に表して数量の関係を的確に捉える指導今回の調査結果において 問題文に出てきた数値を形式的に処理してしまう児童や 無解答だった児童が 全体の約 3 割いたことを踏まえると 以下の指導が必要となる 1 テープ図や線分図を活用して 加減の相互関係を視覚的に捉えることができるようにするまた テープ図から線分図への発展も丁寧に行う はじめ えんぴつ8 本分のねだん 円 170 円のこりのお金 <2 年生 > A さんはあめをはじめにいくつかもっていました B さんに 9 こあげたら のこりは 4 こでした はじめにいくつもっていましたか はじめえんぴつ8 本分のねだん 円 170 円 のこりのお金 テープ図を用い 相互関係を理解できるように指導を積み重ねたい テープ図のよさを十分味わわせることが必要 はじめ 円 <3 年生 > 図を線で表してみよう えんぴつ8 本のこりのお金テープ図で表していたもののねだんを線で表すことは より抽象的な思考につながる 90 8=720( 円 ) 170 円 2 誤答を取り上げ 検討する本問題は まず -720=170 と立式し =720+170 と立式できなければならない だが のこりの という言葉に着目してしまい 720-170 と立式してしまうことも多い 図と式を関連付けて 加法の式が正しいことを説明させるようにする 対話的で深い学び 3 乗法の意味理解の指導 1 本 90 円の鉛筆を 8 本買った ので 代金は乗法で求められることを読み取れるよう 何がいくつ分 というかけ算の意味を繰り返し指導していくことが大切である 復習シート コバトン問題集の活用 出典 復習シート 4 年生 算数 4 数量関係

小学校第 5 学年算数 10 調査問題 10 かおりさんは となり合う辺の長さが 4 cm, 6 cmの平行四辺形をかこうとしています まず, 右の図のように 頂点 A,B,C と辺 AB 辺 AC をかきました そのあと 頂点 D の位置を次のように決めました 問題の学力のレベルレベル 8-A かおりさんが左のページの決め方のように頂点 D の位置を決め 辺 BD 辺 CD をかいたところ 次の図のような四角形になり 平行四辺形になりませんでした かおりさんの決め方 1 コンパスのはばを 4 cmにして頂点 B にはりをさして円の一部をかく 2 コンパスのはばを 4 cmにして頂点 C にはりをさして円の一部をかく 3 1 と 2 の円の交わった点を頂点 D とする 平行四辺形にならなかったのは かおりさんの決め方の 1 から 3 の説明のどれかにまちがいがあるからです 1 から 3 の中から まちがいがある番号を 1 つ書きましょう また まちがいがある番号の説明を正しく書き直しましょう ただし かおりさんの決め方の中の図をかき直す必要はありません 調査問題の趣旨 内容 平行四辺形のかき方について 誤った理由を平行四辺形の特徴を利用して説明する 問題 問題内容 平行四辺形をかいたときの誤った手順の番号を示し 正しい手順で説明する 作成の趣旨 この問題は いくつかの平行四辺形の特徴から 問題にあるかき方の場合に使うべき特徴を選択して使い 正しいかき方を説明することができるかを見る問題である この問題のポイントは 平行四辺形の特徴を正しく理解できているかどうかである それを適切に活用する力とともに 正しい手順を説明する表現力が問われる問題である 誤答分析 出題のねらい 誤答類型 平行四辺形のかき方について 誤った理由を平行四辺形の特徴を利用して説明する 正答 (a) を記述 2と解答正答 27.5 1と解答 誤って はりを コンパ その他 いる箇 さすと スのは または 所のみ ころの ばの長 無解答 を記述み誤りさのみ 25.9 誤り 13.6 13.9 1.7 0.3 18.6 3 と解答 10.9 その他 (a) コンパスのはばを 6 cmにして頂点 C にはりをさして円の一部をかく 2.3 無解答 正答 2 を選択できている児童は 27.5 である 1 を選択した児童が 25.9 いることから 円 の一部が交わった点を頂点 D とすることは理解しているものの コンパスの幅をどの辺に対応さ せているのかがきちんと理解できていないことがうかがえる また 1 は はりを頂点 B にさして 円の一部をかくことから コンパスの幅を 6 cm ( 辺 AB の長さ ) にするものと思い込んでいると も受け取れる ( 逆に 2 は はりを頂点 C にさして円の一部をかくので コンパスのはばを 4 cm ( 辺 AC の長さ ) にするのは正しいとしてしまうと考えられる また 無解答も 12.7 と高く 2 を選択したものの記述の無解答もあることから 問題を理解 できていないか 表現に難しさを感じていることもうかがえる 平行四辺形の性質やかき方の理 解不足 問題に不慣れ 表現力が不十分という課題があると考える 12.7

指導上のポイント 平行四辺形の意味や性質とかき方を丁寧に関連づけた指導 平行四辺形をかく指導の際には 意味や性質を活用してかいたり かき方を説明したりする活動も取り入れ 作図の根拠を明らかにできるようにする 定義向かい合った2 組の辺が平行な四角形を平行四辺形という 性質 1 向かい合った辺の長さは等しくなっている 2 向かい合った角の大きさも等しくなっている 向かい合った辺が平行であること ( 定義 ) を使えば 三角定規でかけます 向かい合った辺の長さが等しいこと ( 性質 1) を使えば コンパスで測り取ってかけます 頂点 D はどのようにして決めればよいのだろう? 少人数グループによる 対話的な学び の活用 活用できる 性質は? どれが使えるかな? 作図をしながら頂点 D の決め方 を話し合う コンパスで向かい合った辺の長さを測り取れば 性質 1 を使ってかけるよ 作図の際は 向かい合った辺の 長さにコンパスのはばを開く どこにコンパスのはりをさせば 正しく頂点 D を見つけられるかな やってみよう 復習シート コバトン問題集の活用 出典 コバトン問題集算数 4 年生たしかめプリント 2

小学校第 6 学年算数 4(1) 調査問題 問題の学力のレベルレベル 9-B 4 次の問題に答えましょう (1) まことさんのサッカーチームは 最近 4 試合では1 試合の平均得点が1.5 点でした 次の試合で最低何点以上とれば5 試合の平均得点が2 点以上になりますか 答えを書きましょう 調査問題の趣旨 内容 具体的な場面で平均を用いる ことができるかどうかをみる問題 問題内容 文章を読み平均をもとに必要な得点を求める 作成の趣旨 この問題は具体的な場面で平均を用いることができるどうかをみる問題である この問題のポイントは 平均値から測定値を導きだすことにあり 平均の意味を理解し 数値と具体的な場面と結び付けて考える力が求められる 平均値をもとに測定値を導き出すことを通して 平均の意味の理解を深めることをねらいとして この問題を作成した 誤答分析 出題のねらい 解答類型 具体的な場面で平均を 用いることができる 1 正答 4 点 2 0.5 点 3 2.5 点 4 2 点 24.5 6.6 3.2 12.8 12.3 40.6 無解答その他その他に含まれる 頻出の誤答例 3 点 (10.5) 正答率は 24.5 となった 平均をもとに測定値を求めることが困難な児童が多いことがわか 点 る 頻出する誤答は特にないが解答類型が多岐にわたっており 解答類型以外の誤答が 40.6 と非常に高いことが特徴となっている 無解答率も 12.5 と高い値となった 2 誤答 0.5 は 平均 1.5 点に 0.5 点をたすと平均 2 点となり 2 の誤答 2.5 点 は平均 1.5 点に 2.5 点 をたして平均すると平均 2 点になるとしたと考えられる 平均値どうしをたしてしまったり 平均値と測定値を平均してしまったりと平均値の意味と平均値と測定値の違いを正しく理解で きていないことが考えられる 4 誤答 2 点 については 問題文の 平均得点が 2 点以上 に影響されたと予想される これらの誤答は 問題の意図を的確にとらえることができなかっ たためと考えられる 5 その他に含まれる 頻出の誤答例 では 3 点 が多かった 平均得点が 2 点以上になる ためには 2 点より多く得点しなければならないことから 3 点 と想定し 解答したと考え られる 平均と測定値の違いは理解できているものの 計算の方法が定着していないことが考

指導上のポイント 図 式 具体的場面を関連づける活動を通して平均の意味の理解を深める指導 (1) 平均の指導について 測定した結果を平均する方法を理解できるようにすること 1 多いところから少ないところへ移動してならすという方法 2 すべてをたし合わせたのちに等分するという方法 形式的に計算できればよいというのではなく その意味を理解できるようにすること 児童が主体的に式 図 具体的場面を関連づけて ならす 等分する 感覚を身に付けることが平均の意味の理解を深めていくことが指導のポイントとなる (2) 測定値をもとに平均値を求める活動 1 高い方から低い方にならす 2 全部たし合わせて等分する 2 点から 0.5 点分を 1 点に移して同じ高さにならすと 1 試合平均が 1.5 点になるよ 4 試合分を移して合わせると合計 6 点になる 合計点を試合数で等分すると平均になるね ( 式 )(2+1+2+1) 4=1.5 全試合の合計得点 試合数 = 平均得点 (3) 平均をもとに測定値を想定する活動 測定値から平均を求める方法と平均をもとにして測定値を求める方法を相互に関連づける 1 平均値から測定値の合計を求める 2 想定した測定値から平均を求める ( 点 ) 1 試合目 ~4 試合目 何得点以上? 5 試合目 4 試合分の合計得点は 6 点 5 試合目に何点以上取れば 1 試合平均 2 点以上になるかな ( 点 ) 1 試合目 ~4 試合目 4 点ならば 5 試合目 1 試合の平均が 2 点のなるためには 10 点必要だから 5 試合目を 4 点として平均してみよう ( 式 )1.5 4=6 平均 試合数 = 合計得点 ( 式 )6+ =10 10 5=2 合計得点 試合数 = 平均得点 合計得点が 6+ =10 になればいいから =1 のとき =2 のとき =3 のとき =4 のときを調べてみると 復習シート コバトン問題集等の活用 1 下の表は 月曜日から金曜日までの 5 日間に畑でとれたピーマンの数です 5 日間では 1 日平均 6 個のピーマンがとれました 木曜日には ピーマンが何個とれたでしょう 畑でとれたピーマンの数 曜日月火水木金 ピーマンの数 ( 個 ) 6 4 7 5 2 たろうさんは 的当てゲームをしています 全部で 5 回投げます 4 回投げたところで 1 回の平均得点が 35 点でした 5 回目には何点以上取れば 平均 40 点以上になるでしょう 出典 復習シート 6 年生量と測定