目 次 Ⅰ. キットの構成 3 Ⅱ. その他必要な器具 装置 3 Ⅲ. 試薬の調製法 4 Ⅳ. 操作手順 ( ローレンジ法 ) 5 小麦タンパク質濃度の算出法 6 標準曲線の例 6 グルテン含量の算出法 7 Ⅴ. 操作手順 ( ハイレンジ法 ) 7 グルテン含量の算出法 8 Ⅵ. キットの保存条件と

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Transcription:

2018 年 7 月第 2 版 研究用試薬 Wheat/Gluten ELISA Kit 操作手順書 お願い 製品をご使用になる前に キット添付の取扱説明書 ( 英語 ) を必ずお読みください 横浜市金沢区幸浦 2-1-16 236-0003 URL:http://www.miobs.com E-MAIL:info@miobs.com

目 次 Ⅰ. キットの構成 3 Ⅱ. その他必要な器具 装置 3 Ⅲ. 試薬の調製法 4 Ⅳ. 操作手順 ( ローレンジ法 ) 5 小麦タンパク質濃度の算出法 6 標準曲線の例 6 グルテン含量の算出法 7 Ⅴ. 操作手順 ( ハイレンジ法 ) 7 グルテン含量の算出法 8 Ⅵ. キットの保存条件と有効期限 8 Ⅶ. 使用上または取扱上の注意 8 Ⅷ. 参考文献 9 Ⅸ. 保証 9-2 -

Ⅰ. キットの構成 品名 容量 数量 A Antibody-coated Microplate Module 8 ウェル 6 本 2 パック B Wheat Standard (50 ppb) 1 ml 2 本 C Enzyme-conjugated Antibody 13 ml 1 本 D Enzyme Substrate (TMB Solution) 13 ml 1 本 E Stop Solution (1N Sulfuric Acid) 13 ml 1 本 F Sample Buffer (20X Concentrate) 50 ml 1 本 G Wash Buffer (20X Concentrate) 50 ml 1 本 H Extraction Component A (20X Concentrate) 55 ml 1 本 Frame for mounting the microplate module - 1 個 Microplate cover - 1 枚 Ⅱ. その他必要な器具 装置 1. 2- メルカプトエタノール 2. 蒸留水 ( または脱イオン水 ) 3. マイクロピペット (20 1000 µl) チップ 4. メスシリンダー 5. ポリプロピレン製遠心管 (50 ml) 6. ポリプロピレン製チューブ (1 2 ml) 7. チューブラック 8. ph 試験紙 9. ホモジナイザー / ブレンダー 10. 水浴 ( 沸騰を維持できるもの ) もしくは振とう機 11. 遠心分離機 12. ボルテックスミキサー 13. アスピレーターまたはマイクロプレート洗浄装置 14. マイクロプレートリーダー ( 主波長 450 nm 副波長 600 650 nm) - 3 -

Ⅲ. 試薬の調製法 1. 検体抽出液の調製 Sample Buffer (F) Extraction Component A (H) 2-メルカプトエタノール 精製水を5:5:2:88の比率で混合します 必要量を調製してください ( 例 :40 検体測定する場合 ) Sample Buffer (20 Concentrate) (F) 40 ml Extraction Component A (20 Concentrate) (H) 40 ml 2-メルカプトエタノール 16 ml 精製水 704 ml 800 ml Extraction Component A (H) は冷蔵下で沈殿が生じている場合がございます 加温溶解 (30 37 C) してからご使用ください 溶解後は室温 (20 25 C) で保存可能です 検体抽出液は検体希釈液 Ⅱを調製するまでは4 Cで保管してください 沈殿が生じた場合は室温 (20 25 C) で溶解させた後使用してください 2. 検体希釈液 Ⅰの調製検体希釈液 Ⅰは検体希釈液 Ⅱの調製およびローレンジ法のろ過液の希釈に用います Sample Buffer (F) を精製水で20 倍に希釈します 必要量を調製してください ( 例 :40 検体測定する場合 ) Sample Buffer (20 Concentrate) (F) 5 ml 精製水 95 ml 100 ml 3. 検体希釈液 Ⅱの調製検体希釈液 Ⅱは標準溶液の調製およびローレンジ法の測定溶液の再希釈 ハイレンジ法のろ過液の希釈に用います 検体抽出液を検体希釈液 Ⅰで20 倍に希釈します 必要量を調製してください ( 例 :40 検体測定する場合 ) 検体抽出液 2 ml 検体希釈液 Ⅰ 38 ml 40 ml 4. 洗浄液の調製 Wash Buffer (G) を精製水で20 倍に希釈します 均一になるよう混合してください 5. Wheat Standard (50 ppb) (B) Wheat Standard (50 ppb) (B) は小麦標準溶液の調製に用います - 4 -

Ⅳ. 操作手順 ( ローレンジ法 ) 測定範囲 :0 20 ppm 小麦タンパク質 0 17 ppm グルテン コンタミネーションによる誤判定防止のため 使い捨てチューブの使用をお勧めします また 測定で使用する器具類は十分洗浄してください a. サンプル調製法検査状況に応じて 2 種の抽出法がございます ( 短時間抽出法 ) 1. 食品をミルミキサー等で粉砕し 均質化操作を行います 2. 均質化した食品 1gをポリプロピレン製遠心管 (50 ml) にとり 検体抽出液を19 ml 加えます ふたを強く締 め ボルテックスミキサーで30 秒間撹拌します 3. チューブのふたを閉めた状態で沸騰した水浴中で10 分間加熱します 4. 水浴等で室温まで冷却します ( 約 10 分間 ) 5. ボルテックスミキサーで30 秒間撹拌します 6. 抽出液のpHを確認し 必要であれば塩酸や水酸化ナトリウム溶液で中性付近 (ph6 8) になるよう調整 します 7. 3,000 x gで20 分間 20 25 Cで遠心分離し 上清を分取します ( 必要であればろ過をしてください ) 8. 上清もしくはろ過液を検体希釈液 Ⅰで20 倍に希釈し 測定溶液とします さらに希釈する場合は 検体希釈液 Ⅱを用い希釈し 測定溶液とします ( 終夜抽出法 ) 1. 食品をミルミキサー等で粉砕し 均質化操作を行います 2. 均質化した食品 1g をポリプロピレン製遠心管 (50 ml) にとり 検体抽出液を 19 ml 加えます ふたを強く締め ボルテックスミキサーで 30 秒間撹拌します 3. 遠心管を横にして振とう機で一晩 (12 時間以上 ) 振とうしながら抽出します (90 110 往復 / 分 振とう幅 3 cm 程度 ) 4. 短時間抽出法の 6 8 に従い測定溶液を調製します b. 小麦標準溶液の調製 1. 6 個のポリプロピレン製チューブを準備し 0.78 1.56 3.13 6.25 12.5 25 ppbと記載します 各チューブ に検体希釈液 Ⅱを0.5 mlずつ分注します 2. Wheat Standard (B) 0.5 mlを25 ppbと記載のチューブに加え しっかり混合します 3. 2. で調製した25 ppbのチューブ内溶液 0.5 mlを12.5 ppbと記載のチューブに加え しっかり混合します 4. 同様に2 倍ずつの希釈系列を0.78 ppbまで調製します 5. チューブに0 ppbと記載し 検体希釈液 Ⅱを0.5 ml 加えます c. ELISA 操作手順 ( 一次反応 ) 1. Antibody-coated Microplate Module (A) を室温 (20 25 C) に戻し 開封します モジュールをフレームにセットします 2. 各ウェルに小麦標準溶液 (0 0.78 1.56 3.13 6.25 12.5 25 50 ppb) と測定溶液を 100 µl ずつ分注します 二重測定以上としてください 検体中の小麦濃度が 50 ppb 以上の場合 検体希釈液 Ⅱ で希釈して検査してください 3. プレート用ふたをします 4. 20 25 C で 1 時間反応させます - 5 -

ABS (450nm-620nm) ( 二次反応 ) 1. アスピレーターを使用して もしくはプレートを逆さまにして紙タオル上にたたきつけ ウェル内の溶液を完全に除去します 2. ウェルあたり 300 µl の洗浄液で 6 回洗浄します 洗浄後は溶液が残らないようプレートを清潔な紙タオル上でたたいてください 3. Enzyme-conjugated Antibody (C) を各ウェルに 100 µl ずつ分注します 4. プレート用ふたをして 20 25 C で正確に 30 分間反応させます ( 酵素反応 ) 1. ウェル内の溶液を完全に除去し ウェルあたり 300 µl の洗浄液で 6 回洗浄します 2. Enzyme Substrate (D) を各ウェルに 100 µl ずつ速やかに分注します 3. プレート用ふたをして 20 25 C で正確に 30 分間 遮光下で反応させます 4. Stop Solution (E) を各ウェルに 100 µl ずつ分注し酵素反応を停止させます 5. 各ウェルの 450 nm および 600 650 nm における吸光度をプレートリーダーで測定し 各ウェルの 450 nm の吸光度から 600 650 nm の吸光度を差し引いた値をそのウェルの吸光度とします 酵素反応停止後は 30 分以内に吸光度を測定してください 小麦タンパク質濃度の算出法 1. 測定した各ウェルの吸光度の平均値を算出します グラフ化ソフトウェア マイクロプレートリーダーのグラフ機能 またはグラフ用紙を使用して 標準溶液の濃度を横軸に 吸光度を縦軸にプロットし 標準曲線を作成します 標準曲線は測定毎に作成してください 2. 標準曲線より各測定溶液の濃度を読み取ります 3. 測定溶液の平均吸光度が 50 ppb 小麦標準溶液の吸光度より大きい場合は さらに希釈してから再度測定してください 検体中の小麦タンパク質含量 (ppm) は次の式で求められます 小麦タンパク質含量 (ppm) = OV 希釈 A 希釈 B 1,000 OV: 測定溶液の濃度 希釈 A: ローレンジ法 a.2の希釈倍率 ( 通常 20 倍 ) 希釈 B: ローレンジ法 a.8の希釈倍率 ( 通常 20 倍 ) 標準曲線の例 2.5 2.0 1.5 1.0 0.5 0.0 0.1 1.0 10.0 100.0 Wheat Standard (ppb) - 6 -

グルテン含量の算出法 グルテンは 小麦タンパク質の約 85% を占めることが広く知られています (Ⅷ. 参考文献 1 4 参照 ) 従って 食品中のグルテン含量は次の式で求められます グルテン含量 (ppm) = OV 希釈 A 希釈 B 0.85 1,000 OV: 測定溶液の濃度 希釈 A: ローレンジ法 a.2の希釈倍率 ( 通常 20 倍 ) 希釈 B: ローレンジ法 a.8の希釈倍率 ( 通常 20 倍 ) Ⅴ. 操作手順 ( ハイレンジ法 ) 測定範囲 :0 68 ppm グルテン ハイレンジ法は ローレンジ法より広い測定範囲で 検体中のおおよそのグルテン含量を測定する方法です 17 ppm 以上のグルテンを含むと思われる検体の正確なグルテン含量を測定したい場合は ローレンジ法 a.8 にありますように 測定溶液を検体希釈液 Ⅱ で希釈後 測定することをお勧めします a. サンプル調製法検査状況に応じて 2 種の抽出法がございます ローレンジ法とハイレンジ法は測定溶液調製時の希釈液および希釈倍率が異なります ( 短時間抽出法 ) 1. 食品をミルミキサー等で粉砕し 均質化操作を行います 2. 均質化した食品 1gをポリプロピレン製遠心管 (50 ml) にとり 検体抽出液を19 ml 加えます ふたを強く締 め ボルテックスミキサーで30 秒間撹拌します 3. チューブのふたを閉めた状態で沸騰した水浴中で10 分間加熱します 4. 水浴等で室温まで冷却します ( およそ10 分間 ) 5. ボルテックスミキサーで30 秒間撹拌します 6. 抽出液のpHを確認し 必要であれば塩酸や水酸化ナトリウム溶液で中性付近 (ph6 8) になるよう調整 します 7. 3,000 x gで20 分間 20 25 Cで遠心分離し 上清を分取します ( 必要であればろ過をしてください ) 8. 上清もしくはろ過液を検体希釈液 Ⅱで80 倍に希釈し 測定溶液とします ( 例 ) 上清もしくはろ過液 0.025 ml 検体希釈液 Ⅱ 1.975 ml 2 ml ( 終夜抽出法 ) 1. 食品をミルミキサー等で粉砕し 均質化操作を行います 2. 均質化した食品 1gをポリプロピレン製遠心管 (50 ml) にとり 検体抽出液を19 ml 加えます ふたを強く締 め ボルテックスミキサーで30 秒間撹拌します 3. 遠心管を横にして振とう機で一晩 (12 時間以上 ) 振とうしながら抽出します (90 110 往復 / 分 振とう幅 3 cm 程度 ) 4. 短時間抽出法の6 8に従い測定溶液を調製します b. 小麦標準溶液の調製ローレンジ法 b. 小麦標準溶液の調製をご参照ください c. ELISA 操作手順ローレンジ法 c. ELISA 操作手順をご参照ください - 7 -

グルテン含量の算出法 1. 測定した各ウェルの吸光度の平均値を算出します グラフ化ソフトウェア マイクロプレートリーダーのグラフ機能 またはグラフ用紙を使用して 標準溶液の濃度を横軸に 吸光度を縦軸にプロットし 標準曲線を作成します 標準曲線は測定毎に作成してください 2. 標準曲線より各測定溶液の濃度を読み取ります 検体中のグルテン含量 (ppm) は次の式で求められます グルテン含量 (ppm) = OV 希釈 A 希釈 B 0.85 1,000 OV: 測定溶液の濃度 希釈 A: ハイレンジ法 a.2の希釈倍率 ( 通常 20 倍 ) 希釈 B: ハイレンジ法 a.8の希釈倍率 ( 通常 80 倍 ) Ⅵ. キットの保存条件と有効期限 1. 2 8 C でキットを保管してください 凍結しないでください 2. キットは 20 25 C で使用してください 使用後は速やかに 2 8 C で保管してください また キットを 25 C 以上の温度にさらさないでください 3. 外箱に記載された有効期限が経過した後はキットを使用しないでください Ⅶ. 使用上または取扱上の注意 ( 一般 ) 1. キットの試薬には小麦タンパク質を使用しています 小麦タンパク質にアレルギーのある方は 本キットを使用する際には試薬の取り扱いに十分に注意し 慎重に測定操作を行ってください くしゃみやかゆみなどのアレルギー反応が重度または長期間続く場合は医師の診断を受けてください 2. ピペット操作等分析技術を有する方の使用をお勧めします 3. Stop Solution (E) の取り扱いに注意してください 接触した場合は 直ちに患部を大量の水で洗い流し 必要に応じて医師の診察を受けてください 4. 適切な防護服 ゴーグル 手袋の着用をお勧めします 5. キットの試薬には有害物質 (CAS No.60-24-2) に分類されている 2- メルカプトエタノールを使用しています 十分に換気された元でキットを使用し 試薬の取り扱いにご注意ください 6. 本キットによる測定は非常に高感度なため 埃などが除去された清潔な環境で行ってください 実験に用いる器具類は汚染が無いよう 使用前に十分洗浄してください (ELISA) 1. ロット番号の異なる試薬を組み合わせて使用しないでください 2. すべての試薬は 使用前に20 25 Cに戻してから使用してください 3. 測定の際は必ず標準溶液を同時に測定してください 4. 測定は二重測定以上で行ってください 5. 標準溶液および測定溶液を分注する際 ピペッティング容量にばらつきが生じないよう注意してください 6. 操作手順は慎重に行ってください 7. バックグラウンドの影響を最小限に抑えるために 洗浄操作は非常に重要です ウェル内に液が残存してい ないことを十分確認しながら洗浄操作を行ってください - 8 -

8. 酵素反応は遮光下で行ってください 加工食品の場合 小麦タンパク質の変性および不溶化のため 測定時の検出感度が低下することがあります そのため 陰性の結果であっても ELISA で反応しない小麦タンパク質もしくは検出限界以下の濃度で存在している場合があります Ⅷ. 参考文献 1. T. B. Osborne (1924), The Vegetable Proteins, Longmans green and Co., London, UK 2. John Holme (1966), A review of wheat flour proteins and their functional properties, The Bakers Digest, Vol.40, pp.38-42 3. S. Shibata, and T. Nakae (Ed.) (1990), Komugikoseihinno chisiki [Knowledge of wheat products]. Japan, Saiwai Shobo 4. Nihon mugirui kenkyukai (Ed.) (1964), Komugiko-sono genryo to kakohin [Wheat-material and processing] Japan, Yuni Ato Ⅸ. 保証 1. 本キットを使用して得られた結果の評価および利用は お客様の責任と判断において行ってください 2. 測定結果を利用し その結果生じた損害および損失については 当社は一切責任を負いません 3. 本キット以外の試薬または原材料を使用して得られた結果については 当社は一切保証いたしません 4. 万一 試薬に品質上の瑕疵があると当社が判断した場合は 新しい製品とお取替えいたします - 9 -