1. 原油市場を巡るファンダメンタルズ等 2013 年 6 月の米国ガソリン需要 ( 確定値 ) は前年同月比で 0.8% 程度減少の日量 897 万バレルと速報値とほぼ同水準となった ( 図 1 参照 ) 近年 6 月は米国ガソリン需要は日量 900 万バレルを超過しており (2011 及び 12

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1 1 更新日 :2013/9/16 調査部 : 野神隆之 原油市場他 : 米国のシリアに対する軍事介入の可能性やリビアの石油ターミナルでのストライキなどの地政学的リスク要因で上昇する原油価格 (IEA OPEC 米国 DOE/EIA 他 ) 1 米国では 製油所での高水準の原油精製処理量が続いていることもあり 原油在庫は若干ながら減少傾向を示したが それでも量としては平年幅を超過している 他方 夏場のガソリン需要期に伴い同国のガソリン在庫も減少傾向を示したが例年この時期ガソリン在庫は減少傾向を示すことから ガソリン在庫も平年幅を超過する状態である 留出油については 製油所での活発な生産活動により在庫は増加傾向となったが量としては平年並みの水準となっている 年 8 月末の OECD 諸国推定石油在庫量の対前月末比での増減は 原油については 米国で減少した他 欧州でも製油所での精製利幅の確保に問題が生じたことから 7 月以降抑制気味の製油所での原油精製処理量は 8 月に入りさらに減少 加えて秋場の製油所でのメンテナンス作業も視野に入ってきていることから 製油所等が原油在庫を圧縮させる方向で動いていると見られ また 日本においては夏場の天候が良くガソリン需要が旺盛であったこともあり製油所での原油精製処理量が増加した反面原油在庫が減少したことから OECD 諸国全体としても原油在庫は減少したものの 平年幅上限付近に位置する量は維持されている 他方 石油製品在庫については 欧州では製油所での稼働低下に伴う石油製品生産活動の鈍化もあり中間留分を中心として減少となったものの 米国では微増 日本では冬場の暖房シーズンに向け灯油在庫の積み上げが行われていることもあり石油製品全体としても在庫は増加となった このため OECD 諸国全体として石油製品在庫は増加となったが 量としては平年幅の下方に位置している 年 8 月中旬から 9 月中旬にかけての原油市場においては 8 月下旬前半は米金融当局による金融緩和策縮小方針が市場で意識されたことにより原油価格が押し下げられた他 米国や欧州 及び中国に関する経済指標類で原油価格は上下に変動したが 8 月下旬後半以降はシリアのアサド政権が化学兵器を使用したとして米国が軍事介入の実施を検討している旨報じられたことやリビアでの石油ターミナルでの警備兵のストライキ等により操業が停止したことなどの地政学的リスクに伴う中東 北アフリカ地域からの石油供給途絶懸念が市場で増大したことが原油相場に上方圧力を加えた結果 原油価格は上昇基調となり 8 月下旬初めには 1バレル当たり 103 ドル台であった原油価格は 9 月上旬にかけしばしば 110 ドルを超過する水準に到達した 4 シリアについては 9 月 14 日に米国とロシアとの間で 2014 年前半までにシリアの化学兵器を全て廃棄するという枠組みで合意 これに伴い 米国のシリアに対する軍事介入は当面回避される見通しになったため 同国を巡る地政学的リスク要因に対する市場の懸念が後退 この面で原油相場に下方圧力を加えてくる可能性がある ただ 同国での内戦は終結したわけではないうえ リビアやエジプト等の地政学的リスク要因は依然存在している このため 原油相場の下落幅も限定的なものとなり そしてこのままの状態で 10 月に突入すれば 今度は冬場の暖房シーズンに伴う需要期を市場が意識するため 再び原油価格が上昇する恐れもある

2 1. 原油市場を巡るファンダメンタルズ等 2013 年 6 月の米国ガソリン需要 ( 確定値 ) は前年同月比で 0.8% 程度減少の日量 897 万バレルと速報値とほぼ同水準となった ( 図 1 参照 ) 近年 6 月は米国ガソリン需要は日量 900 万バレルを超過しており (2011 及び 12 年もそれぞれ同 907 万バレル 904 万バレルであった ) 2013 年の日量 897 万バレルは 6 月としては 2001 年 ( この時は日量 869 万バレル ) 以来の低水準となるなど 2013 年 6 月の同国ガソリン需要が低迷していることが示唆される 他方 8 月の同国ガソリン需要 ( 速報値 ) は日量 910 万バレルと日量 900 万バレルは超過したものの この水準を下回るのは 2000 年 ( この年は日量 892 万バレル ) 2001 年 ( 同 895 万バレル ) そして 2011 年 ( 同 892 万バレル )(2011 年はリビアでの内戦に伴う同国での原油生産量の低迷から原油価格が前年比で大幅上昇 (2010 年 8 月のブレント平均原油価格は 1 バレル当たり ドルであったのに対し 2011 年 8 月のそれは ドルと 43% 程度上昇 ) したことに伴い同国のガソリン小売価格も 2011 年 8 月は 1 ガロン当たり ドルと前年の同 ドルから上昇しており これがガソリン需要に影響したと考えられる ) などの年に限られており やはり決して堅調な数字であるとは言えない ただ それでも夏場のドライブシーズンに伴い季節的にはガソリン需要は盛り上がっていることから 米国の原油精製処理量とガソリン生産量も高水準を維持した ( 図 2 及び 3 参照 ) ことにより ガソリン在庫は減少傾向を示したものの 平年を超過する水準は維持されている ( 図 4 参照 ) 2

3 2013 年 6 月の米国留出油需要 ( 確定値 ) は日量 367 万バレルで前年同月比 1.7% 程度の減少を示し 3

4 また速報値の同 408 万バレル 前年同月比 9.5% 程度の増加から大きく下方修正された ( 図 5 参照 ) これは 速報値発表時には 6 月の米国からの留出油輸出量を日量 83 万バレル程度と見込んでいたのに対し確定値では日量 129 万バレルと同 46 万バレル上方修正されたことにより その分だけ速報値ベースでの国内需要から当該修正分が差し引かれる格好となったことに伴うものである また 8 月の留出油需要 ( 速報値 ) は日量 371 万バレルと前年同月比で 0.8% 程度の減少となっているが この段階では米国からの留出油輸出は暫定値を用いており これが確定値に移行する段階で上方修正されるとともに米国内留出油需要が下方修正される可能性もあるので注意が必要であろう 他方 米国での製油所での原油精製処理量が堅調であったことにより留出油生産も高水準を維持した ( 図 6 参照 ) こともあり 留出油在庫は増加傾向を示したが 例年この時期当該在庫は増加傾向を示すことから 量としては平年並みとなっている ( 図 7 参照 ) 4

5 2013 年 6 月 ( 確定値 ) 及び 8 月 ( 速報値 ) ともにガソリン及び留出油需要が前年同月比で減少したこともあり 両月における同国石油需要も前年同月比で減少を示している ( 図 8 参照 ) また 米国内の原油生産量はさらに増加 2013 年 9 月 6 日の週には日量 775 万バレルと 1989 年 5 月以来の高水準に到達したものの同国での原油精製処理活動が旺盛であったこともあり同国での原油在庫量は若干の減少傾向を示したが 平年幅を超過する状況は維持されている ( 図 9 参照 ) なお 原油とガソリンの在庫が平年幅を超過する一方で留出油在庫が平年並みとなっていることから 原油とガソリンを合計した在庫 そして原油 ガソリン及び留出油を合計した在庫は いずれも平年幅を超過している ( 図 10 及び 11 参照 ) 5

6 2013 年 8 月末の OECD 諸国推定石油在庫量の対前月末比での増減は 原油については 米国で減 少した他 欧州でも石油製品需要が不振である一方で原油価格が上昇した結果製油所での精製利幅の 確保に問題が生じたことから 7 月以降抑制気味の製油所での原油精製処理量は 8 月に入りさらに減少 加えて秋場の製油所でのメンテナンス作業も視野に入ってきている (2013 年は精製利幅の確保が困難と 6

7 なっていることから製油所のメンテナンス作業開始が前倒しされる可能性があるとの指摘もある ) ことから 製油所等が原油在庫を圧縮させる方向で動いていると見られ また 日本においては夏場の天候が良くガソリン需要が旺盛であったこともあり製油所での原油精製処理量が増加した反面原油在庫が減少したことから OECD 諸国全体としても原油在庫は減少したものの 平年幅上限付近に位置する量は維持されている ( 図 12 参照 ) 他方 石油製品在庫については 欧州では製油所での稼働低下に伴う石油製品生産活動の鈍化もあり中間留分を中心として減少となったものの 米国では微増 日本では冬場の暖房シーズンに向け灯油在庫の積み上げが行われていることもあり石油製品全体としても在庫は増加となった このため OECD 諸国全体として石油製品在庫は増加となったが 量としては平年幅の下方に位置している ( 図 13 参照 ) なお 原油在庫が平年幅上限付近に位置する一方で石油製品在庫が平年幅の下方に位置していることから 原油と石油製品を合計した在庫は平年並みとなっている ( 図 14 参照 ) また 8 月末時点での OECD 諸国推定石油在庫日数 ( 月末の在庫量をその直後の 3 ヶ月間の 1 日当たり需要で除したもの ) は 58.2 日と 7 月末の推定在庫日数である 58.3 日から若干ながら低下している 7

8 シンガポールでのガソリン等の軽質製品在庫は 8 月 21 日には 1,020 万バレル程度と 8 月 14 日の 930 万バレル弱から増加するとともに 5 月 22 日 ( この時は 1,050 万弱 ) 以来の高水準となり その後も 9 月 11 日にかけ上下変動しながらも 1,000~1,100 万バレル台を維持した 背景にはインドネシアなどでの断 食月 ( ラマダン 2013 年は 7 月 9 日 ~8 月 7 日 ) 明けの祭 ( イードアルフィトル (Eid Al Fitr)) を家族な どで祝うための移動に伴うガソリン等の需要期が終了したことに加え 例年の夏場のガソリン需要期も終 了に近づきつつあったことから 当該製品需要が低下してきていることによるものと見られる このため ガソリン価格は原油価格の動向の影響を受け変動したもものの 両者の価格差には低下傾向が見られ た 他方 ナフサ価格については原油価格の変動の影響を受け総じて上昇基調となったが 原油価格と の差については一定の範囲内での変動にとどまった シンガポールでの中間留分在庫については 8 月 21 日には 600 万バレル余りと前週比で 20 万バレ ル余り減少したものの その後は一転して増加傾向となり 9 月 11 日には 1,080 万バレルに到達した こ れはインドネシアなどでの断食月に伴う需要期が終了したことに加え インドでのモンスーンシーズン到 来で国内の輸送や農業向けの需要が低下したことや同国でのルピー安及び経済減速が国内軽油需要 に影響を及ぼしたことに伴い国外への軽油輸出が堅調になったことが一因であると考えられる 原油価 格が 8 月中旬から 9 月中旬にかけ上昇基調となったことから 軽油価格も多少上昇する場面も見られたも のの 前述のように需要が必ずしも堅調というわけではなかったことから 軽油と原油の価格差はむしろ 低下傾向となった シンガポールの重油在庫については 8 月 14 日の 2,100 万バレル弱から 9 月 11 日には 2,360 万バ レル強へとさらに増加した 引き続き西側諸国等から重油が流入する一方で中国での中小製油所 ( しば しば国外から重油を輸入しそれを精製 石油製品を生産している ) や船舶部門を含めアジア域内での需 要が必ずしも堅調ではないことが重油在庫増加の背景にあると見られ このため 重油価格はもたつき 気味で推移したが 原油価格が同時期堅調であったことから 重油と原油の価格差は総じて低下基調と 8

9 なった 年 8 月中旬から 9 月中旬にかけての原油市場等の状況 2013 年 8 月中旬から 9 月中旬にかけての原油市場においては 8 月下旬前半は米金融当局による金融緩和策縮小が市場で意識されたことにより原油価格が押し下げられた他 米国や欧州 及び中国に関する経済指標類で原油価格は上下に変動したが 8 月下旬後半以降はシリアのアサド政権が化学兵器を使用したとして米国が軍事介入の実施を検討している旨伝えられたことやリビアでの石油ターミナルでの警備兵のストライキ等により操業が停止したことなどの地政学的リスクに伴う中東 北アフリカ地域からの石油供給途絶懸念が市場で増大したことが原油相場に上方圧力を加えた結果 原油価格は上昇基調となり 8 月下旬初めには 1 バレル当たり 103 ドル台であった原油価格は 9 月上旬にかけしばしば 110 ドルを超過する水準に到達した ( 図 15 参照 ) 8 月 16 日の時点では今後 48 時間以内に 50% の確率で熱帯性低気圧へと発達すると見られていた メキシコのユカタン半島西部にあった低気圧帯がその後熱帯性低気圧に発達することなく 8 月 18 日に消滅したため当該暴風雨の米国やメキシコのメキシコ湾沖合での石油生産活動や石油の出荷 及び近隣の陸上での精製活動への影響に対する懸念が 8 月 19 日の市場で後退したこと また 8 月 20 日には 翌 21 日発表予定の米国連邦公開市場委員会 (FOMC) 議事録 (7 月 30~31 日開催分 ) において 9 月 17~18 日開催予定の次回 FOMC で金融緩和策縮小が決定される旨示唆されているのではないかとの観測が市場で増大したことから 原油価格は 8 月 19~20 日の 2 日間合計で 1 バレル当たり 2.50 ドル下落 8 月 20 日の終値は ドルとなったが 特に 8 月 20 日は前日終値比で 2.14 ドル下落した ( なお 9

10 ニューヨーク商業取引所 (NYMEX) での 2013 年 9 月渡し WTI 原油先物契約取引は 8 月 20 日を以て終了したが 10 月渡し契約のこの日の終値は ドル ( 前日終値比 1.75 ドル下落 ) であった ) 翌 21 日には この日発表された FOMC 議事録において 年内に金融緩和策縮小を開始し 2014 年央には債券購入を停止するとする バーナンキ米国連邦準備理事会 (FRB) 議長が 6 月 19 日の記者会見時で示した予定に対して大半の委員が支持を表明した旨示唆されていたことで 米金融当局による金融緩和策縮小路線を市場が意識したことから この日の原油価格の終値は 1 バレル当たり ドルと前日終値比でさらに 1.11 ドル下落した ただ 8 月 22 日には この日英金融機関 HSBC と英金融情報サービス会社マークイットから発表された 8 月中国製造業購買担当者指数 (PMI)(50 が当該部門拡大と縮小の分岐点 ) が 50.1 と 7 月 ( 改定値 ) の 47.7 から上昇した他市場の事前予想 (48.2) を上回ったうえ 同日マークイットから発表された 8 月のユーロ圏総合購買担当者指数 (PMI)(50 が景気拡大と縮小の分岐点 ) が 51.7 と7 月の 50.5 から上昇した他市場に事前予想 (50.9) を上回ったこと また同じくこの日米民間調査機関コンファレンス ボードから発表された 7 月の米国景気先行指標総合指数 (2004 年 =100) が 96.0 と前月比 0.6% の上昇となり市場の事前予想 ( 同 0.5% 上昇 ) を上回ったこと 8 月 23 日には この日欧州委員会 (EC) から発表された 8 月のユーロ圏消費者信頼感指数 ( 速報値 )( ゼロが景気拡大と縮小の分岐点 ) がマイナス 15.6 と 7 月のマイナス 17.4 から上昇 2011 年 7 月 ( この時はマイナス 11.5) 以来の高水準となった他市場事前予想 ( マイナス 16.5) を上回ったうえ 同日英国政府統計局 (ONS) から発表された 2013 年 4~6 月の同国国内総生産 (GDP)( 改定値 ) が前期比 0.7% の増加と 7 月 25 日に発表された速報値である同 0.6% 増加から上昇修正されたこと 8 月 23 日に米国商務省から発表された 7 月の同国新築住宅販売件数が年率 39.4 万戸と前月から 13.4% 減少 2012 年 10 月 ( この時は同 36.5 万戸 ) 以来の低水準となった他市場の事前予想 ( 同 48.7~49.0 万戸 ) を下回ったことで 米金融当局による金融緩和策継続に対する市場の観測が増大したこと 8 月 23 日午前 7 時 48 分 ( 現地時間 ) にカナダ Irving Oil の Saint John 製油所 ( ニューブランズウィック州 原油精製能力日量 30 万バレル ) の流動接触分解装置 (FCC ガソリン生産能力日量 7 万バレル ) が停止した他同日米国 Monroe Energy の Trainer 製油所 ( ペンシルバニア州 原油精製能力日量 18.5 万バレル ) の FCC( ガソリン生産能力日量 5 万バレル ) が停止したとの情報が流れ ガソリン需給の引き締まり観測が市場で発生したことから米国ガソリン先物相場が上昇したことにより 原油価格は 8 月 22~23 日の 2 日間で合計 1 バレル当たり 2.57 ドル上昇 8 月 23 日の終値は ドルとなった しかしながら 8 月 24 日にリビアの Marsa al Brega 石油ターミナルで原油を積載したタンカーがイタリアに向け出港した旨リビア国営石油会社 NOC 幹部が 8 月 25 日に発言したことから 同国を巡る石油供給途絶懸念が 8 月 26 日の市場で後退したうえ 8 月 26 日に米国商務省から発表された 7 月の同国耐 10

11 久財受注が前月比 7.3% 減少と 2012 年 8 月 ( この時は同 12.9% 減少 ) 以来の大幅な減少を示した他市場の事前予想 ( 同 4.0% 減少 ) を下回ったことにより この日の原油価格の終値は 1 バレル当たり ドルと前週末終値比で 0.50 ドル下落した そして 8 月 27 日には この日 シリア政権が大量の化学兵器を使用した ( ダマスカス近郊で 8 月 21 日に行われたとされる ) として 米国等がシリアに対して限定的な空爆を実施すべく検討している旨報じられたことで 中東地域からの石油供給途絶懸念がこの日 (8 月 27 日 ) の市場で発生したうえ リビア西部の El Sharara 油田及び El Feel 油田と石油輸出港を結ぶパイプラインが武装勢力によって停止させられたことにより 同国の原油生産量が日量 20 万バレル ( もしくはそれ以下 ) にまで減少した旨リビア石油産業幹部が示唆したことがこの日報じられ 同国からの石油供給減少と需給の引き締まりに対する不安感が市場で増大したこと 8 月 28 日も 前日からの米国等によるシリア限定空爆に伴う中東情勢不安定化と当該地域からの石油供給途絶に対する市場の懸念の流れを引き継いだことにより 原油価格は 8 月 27~28 日の 2 日間で併せて 1 バレル当たり 1.09 ドル上昇 28 日の終値は ドルとなった他 8 月 28 日深夜には一時 ドルに到達 2011 年 5 月 2 日夜間の時間外取引での水準 ( この時は ドル ) 以来の高値に到達した しかしながら 8 月 29 日には 英国キャメロン政権がシリアに対する軍事介入に関して議会を説得するのに苦慮しているとこの日報じられたうえ 8 月 29 日に米国商務省から発表された 2013 年 4~6 月の同国 GDP( 改定値 ) が前期比年率 2.5% の増加となり 7 月 31 日に発表された速報値である同 1.7% の増加から上方修正された他市場の事前予想 ( 同 2.2% の増加 ) を上回ったことに加え 同日米国労働省から発表された同国新規失業保険申請件数 (8 月 24 日の週分 ) が 33.1 万件と市場の事前予想 (33.2 万件 ) を下回ったことで 米金融当局による金融緩和策縮小開始に対する観測が市場で増大したことから 米ドルが上昇したこと また 8 月 29 日夜 ( 現地時間 ) に英国議会下院がシリアに対する軍事介入に関する議案を反対 285 票 賛成 272 票で否決したことで 近日中の米国をはじめとする西側諸国連合によるシリアへの空爆実施に対する懸念が 8 月 30 日の市場では後退したことから 8 月 30 日の原油価格の終値は 1 バレル当たり ドルと原油価格は 8 月 29~30 日の 2 日間で合計 2.57 ドル下落した 9 月 2 日は 米国レイバー デーの休日の伴い NYMEX 原油先物契約に関する通常取引は実施されなかったが 9 月 3 日には この日米国供給管理協会 (ISM) から発表された 8 月の同国製造業景況感指数 (50 が当該部門拡大と縮小の分岐点 ) が 55.7 と 7 月の 55.4 から上昇 2011 年 6 月 ( この時は 55.8) 以来の高水準になるとともに 市場の事前予想 (54.0) を上回ったことに加え 9 月 3 日にイスラエルが自国のミサイル迎撃実験の一環としてミサイルを試験発射したことで 中東地域の情勢不安定化に対する不安感が市場で発生したこと 9 月 3 日のオバマ大統領と米国議会指導部との会談後 共和党のベイナー下院議長 カンター共和党下院院内総務 及びペロシ民主党下院院内総務が 米国でシリアに対する 11

12 限定的軍事介入を支持する旨表明したことで 米国でシリアに対しての軍事行動実施についての議会説得作業が進みつつあるとの観測が市場で増大したことにより この日の原油価格は前週末終値比で 1 バレル当たり 0.89 ドル上昇 終値は ドルとなった ただ 9 月 4 日には 米国議会上院外交委員会が米国軍のシリアに対する限定的軍事行動を承認する決議案を賛成 10 票 反対 7 票で可決したが 決議案には軍事行動の期間を 60 日 (30 日間の延長が可能 ) とし地上部隊の投入を禁止する旨明記されるなどしたことから シリアの軍事介入が限定的なものになる結果 中東地域からの石油供給途絶の可能性も低いのではないか との観測が市場で発生したこと 同じく 9 月 4 日に FRB から発表された米国地区連銀経済報告で 米国経済が 7 月上旬から 8 月下旬にかけて緩やかもしくは穏やかなペースで拡大が続いた と報告されたことで 米金融当局による金融緩和策縮小開始に対する市場の観測が増大したことで この日の原油価格の終値は 1 バレル当たり ドルと前日終値比で 1.31 ドル下落した しかしながら 9 月 5 日には この日米国労働省から発表された同国新規失業保険申請件数 (8 月 31 日の週分 ) が 32.3 万件と前週の 33.2 万件 ( 改定値 ) から減少した他市場の事前予想 (33.0 万件 ) を下回ったうえ 同日 ISM から発表された 8 月の同国非製造業景況感指数 (50 が当該部門拡大と縮小の分岐点 ) が と2005 年 12 月 ( この時は 58.70) 以来の高水準となった他市場の事前予想 (55.00) を上回ったこと 9 月 5 日に米国エネルギー省 (EIA) から発表された同国石油統計 (8 月 30 日の週分 ) でクッシングの原油在庫が 3,476 万バレルと前週比で 183 万バレル減少し 2012 年 2 月 24 日 ( この時は 3,381 万バレル ) 以来の低水準となった旨判明したこと 翌 6 日には この日のロシアのプーチン大統領が 20 ヶ国 地域 (G20) 首脳会議後の記者会見で 米国のシリアに対する軍事介入が実施されても ロシアはシリア支援を継続する旨発言したことで シリアを巡る緊張が今後激化することにより 中東地域からの石油供給に影響が及ぶのではないかとの不安感が市場で増大したうえ 同日米国労働省から発表された 8 月の同国非農業部門雇用者数が前月比 16.9 万人増加と市場の事前予想 (18.0 万人 ) を下回ったことで 米金融当局による金融緩和策継続に対する市場の観測が増大したことにより 原油価格は 9 月 5~6 日の 2 日間で併せて 1 バレル当たり 3.30 ドル上昇 9 月 6 日の終値は ドルとなった ただ 9 月 9 日には 米オバマ政権がシリアに対する軍事介入について米議会及び国民を説得するのに苦慮していると伝えられたことから 中東地域からの石油供給途絶に対する市場の懸念が後退したこと また 9 月 9 日にロシアのラブロフ外相が発表した シリアのアサド政権に対して化学兵器を国際監視下に置いたうえで廃棄するようにするとの提案について 9 月 10 日にオバマ米大統領が国連安全保障理事会で協議する旨オランド仏大統領 キャメロン英首相と合意したことにより 米国によるシリアへの軍事介入に対する市場の懸念がさらに緩和したことから 9 月 10 日の原油価格の終値は 1 バレル当たり ドルと原油価格は 9 月 9~10 日の 2 日間併せて 3.14 ドル下落した しかしながら 9 月 11 日に 12

13 は この日 EIA から発表された同国石油統計 (9 月 6 日の週分 ) でクッシングでの原油在庫が 3,412 万バレルと前週比でさらに 64 万バレル減少していた旨判明したことで NYMEX WTI 引き渡し地点での原油需給の引き締まりを市場が意識したこと また 9 月 12 日には この日米国のケリー国務長官とロシアのラブロフ外相との間でシリアの化学兵器の国際管理に関する協議を開始した ( 当初は 9 月 12~13 日であったが 後に 14 日まで と 1 日延長された ) が 米国は外交努力が失敗した場合には軍事介入を実施することを選択肢としているのに対し ロシアは軍事介入の放棄を主張するなど 両者の姿勢の相違が明らかになったことから シリアの化学兵器の取り扱いに関する外交的解決が達成されることに対して 市場で懐疑的な見方が浮上したうえ 同じくこの日リビアの NOC が同国 Mellitah Zawiya Marsa al Hariga の 3 石油ターミナルからの石油輸出に関して不可抗力条項の適用を宣言したことで 同国からの石油供給途絶懸念が市場で増大したことにより 原油価格は 9 月 11~12 日の 2 日間併せ合計で 1 バレル当たり 1.21 ドル上昇 9 月 12 日の終値は ドルとなったものの 9 月 13 日に開催された米国のケリー国務長官とロシアのラブロフ外相との間での シリアの化学兵器の国際管理に関する協議後 両国はシリアの内戦終結のための国際会議を開催すべく 9 月 28 日頃に調整する旨発表したことで シリアでの政情不安と中東産油国からの石油供給途絶に対する不安感が 9 月 13 日の市場において後退したこと 9 月 17~18 日に開催予定の FOMC で月額 850 億ドルの債券購入策の縮小開始が決定される可能性が高いとの観測が市場で根強い中 9 月 13 日に米国商務省から発表された 8 月の同国小売売上高が前月比 0.2% 増加と 2013 年 4 月 ( この時は同 0.2% 増加 ) 以来の低い伸び率となった他市場の事前予想 ( 同 0.4 ~0.5% 増加 ) を下回ったうえ 同日から発表された 9 月のミシガン大学消費者信頼感指数 ( 速報値 ) (1966 年 =100) が 76.8 と 2013 年 4 月 ( この時は 76.4) 以来の低水準となった他市場の事前予想 (82.0) を下回ったことから この日の原油価格の終値は 1 バレル当たり ドルと前日終値比で 0.39 ドル下落している 3. 今後の見通し等今後も当面原油市場においては地政学的リスク要因が占める割合は大きいであろう シリア政府は 9 月 12 日に化学兵器禁止条約の加盟文書を国際連合に提出し受理されており 10 月 14 日には正式加盟する見通しである また 9 月 9 日にロシアのラブロフ外相が発表した シリアのアサド政権に対して化学兵器を国際監視下に置いたうえで廃棄するようにするとの提案について 9 月 10 日にオバマ米大統領が国連安全保障理事会で協議する旨オランド仏大統領 キャメロン英首相と合意した他 9 月 12 日にはアサド大統領がテレビでロシアの提案を受け入れる旨報じられた そして 9 月 12~14 日に米国のケリー国務長官とロシアのラブロフ外相との間でシリアの化学兵器の国際管理に関する協議が実施された結 13

14 果 両者は 2014 年前半までにシリアの化学兵器を全て廃棄されるとするという枠組みで合意した これに伴い 米国のシリアに対する軍事介入は当面回避される見通しになった このため 9 月 16 日以降この面では原油市場においてシリアに関する地政学的リスク要因に対する市場の懸念 ( どのような懸念であるかは後述 ) が低下するとともに原油相場にも下方圧力を加えてくる可能性がある しかしながらこれでシリアの内戦が終結したわけでもないことから 原油価格は 8 月 27 日に米国がシリアへの空爆を検討している旨報じられる前の水準に戻ることはありうるものの それを大きく下回るといった展開の確率もまた低いのではないかと考えられる 他方 リビアでの石油生産は実際低迷している ( 後述 ) これまでのところ同国の石油生産量の減少はサウジアラビアの増産により相殺される格好になっており また 現在は米国でのドライブシーズンに伴うガソリン需要期が終了した ( 後述 ) こともあり 原油相場を大きく上昇させるまでにはなっていないが 9 月 12 日に NOC が同国での 3 石油ターミナルからの石油輸出に関して不可抗力条項の適用を宣言したことに伴い同国からの石油供給に関する市場の供給途絶懸念が増大していることもあり 原油相場を下支えするという状況になっている さらに このまま同国での生産が低迷したままとなれば 10 月以降冬場の暖房シーズンに伴う暖房油需要期に向け当該製品の在庫積み上げ活動が活発化する時期に突入 特に欧州 ( 欧州では軽質低硫黄原油以外の原油を処理するのが困難な製油所が相当数存在すると言われている ) において軽質低硫黄原油に対する需要が増加することにより 市場に需給の引き締まり感が発生 欧州の代表的な指標であるブレント原油に上方圧力を加えてくる可能性があるので注意が必要であろう エジプトでも暫定政権とモルシ前大統領支持派との衝突が続いていることから 8 月 14 日に発令された非常事態宣言延長を 2 ヶ月間延長する旨エジプト大統領府が 9 月 12 日発表するなど ここでも政情不安は沈静化しておらず この面においても当面原油相場の下落を抑制する方向で作用すると見られる また 経済指標類については攪乱的に原油相場に影響することありうると考えられる そして注目されるのは 9 月 17~18 日に開催される予定の FOMC であろう ここで金融緩和策の縮小が決定されるようだと 市場ではインフレ懸念の後退とともに米ドルが上昇 原油相場に下方圧力を加えてくる可能性が考えられる しかしながら 9 月 6 日に発表された 8 月の米国非農業部門雇用者数は市場の事前予想である前月比 18.0 万人の増加に対して同 16.9 万人の増加となるなど 必ずしも堅調な結果ではなかったことから 当該委員会では金融緩和策縮小の決定が先延ばしになったり 縮小規模が限定的になったりする恐れがあり その場合は原油相場を押し上げる圧力が発生することもありうる ただ FOMC 後の記者会見でバーナンキ議長が年内の金融緩和縮小の開始 2014 年央の終了を改めて示唆すれば 今回の金融緩和策縮小開始の先伸ばし等による原油相場押し上げ効果を相殺することになるなど 状況はそれ 14

15 ほど単純でもなく FOMC での決定に加えて FOMC 後の記者会見でのバーナンキ議長の発言によって 原油相場の方向性が変わる可能性がある それでも 今後の米国等での金融指標類の発表 ( そして 10 月 8 日にはアルコアから 2013 年 7~9 月期業績発表シーズンが開始される予定である ) に対して 当面は地政学的リスク要因の原油市場に対する影響力が強く その結果 経済指標類や FOMC での結果が原油相場に圧力を加えてきても その規模が限られる場合もありうると考えられる 他方 石油需給面であるが 9 月 2 日を以て米国でのドライブシーズンに伴うガソリン需要期は終了し 製油所は秋場のメンテナンスシーズンに突入 今後原油の購入が不活発になってくると見られる このため 例年この時期は原油相場に下方圧力が加わりやすくなる しかしながら 2013 年は地政学的リスク要因が多く存在することから それらの要因が相当程度軽減される ( 米国によるシリアに対する軍事介入は外交努力によって当面回避されたが 加えてリビアの石油ターミナルでのストライキが終了しもはや再発しないと市場が確信を持つこと エジプトでの暫定政権とモルシ前大統領支持派との衝突が沈静化し非常事態宣言が終結されること等が想定される ) ということでなければ 石油不需要期であっても 原油相場の下落局面は限定的となる確率が高くなると思われる そして 原油価格がそう下落しないうちに 10 月に入れば 冬場の暖房シーズンに伴う暖房油需要が市場で意識されるとともに 製油所が秋場のメンテナンスを終了し稼働を上昇 原油購入を再び活発化させることになるため 価格もそれに伴い反転する可能性がある 他方 現在のところ製油所での原油精製処理量が比較的高水準を維持していることもあり クッシングでの原油在庫は 10 週連続で併せて 1,553 万バレル減少し 1 年半超ぶりの低水準となっており これが特にクッシングで引き渡される WTI にとって価格上昇の材料となっている 今後は中西部における製油所の秋場のメンテナンス作業シーズン突入とともに製油所の稼働が低下してくるが それによってクッシングの原油在庫がどこまで減少を抑制するか もしくは増加するか ( 製油所での原油引き取りが鈍化した分 引き取られなかった原油がクッシングの貯蔵タンク群に流入することが考えらえる ) ということに市場の注目が集まるであろう また ここでは 中西部の製油所の稼働停止状況のみならず 米国中西部でのシェールオイルの生産状況 そして クッシングへの原油流入を抑制する方向で作用する 最近稼働を開始した もしくは能力を増強した原油パイプラインの稼働状況もクッシングでの原油在庫を左右することになろう クッシングの原油在庫が増加する ということであれば 特に WTI の原油価格が他の国際原油指標に比べて価格面で相対的にもたつきが発生 他の指標との価格差が拡大する といった展開になると考えられるが 中西部での製油所の稼働低下にもかかわらずクッシングでの原油在庫が減少する もしくは増加が抑制されるようであれば クッシングでの原油在庫増加を抑制するようなパイプラインが効力を発揮していることがより明確になるので WTIに相対的に上方圧力が加わりやすくなるであろ 15

16 う 8 月までに大西洋圏においてハリケーンにまで勢力を増強したような熱帯性低気圧はなく これは 2002 年のハリケーンシーズン以来のこととされる 従って 当初予測では 2013 年は平年よりも活発なハリケーン等暴風雨活動が予想されていたものの これまでのところ 米国メキシコ湾沖合での石油生産活動及び湾岸での製油所の精製活動 そしてメキシコでの沖合原油生産活動及び石油輸出に重大な影響は発生していない ただ 9 月 14 日にハリケーンとなった イングリッド (Ingrid) がメキシコのメキシコ湾沖合を西進しており これに伴い沖合の油田の操業が一部停止した旨 9 月 15 日に報じられているため 同国での原油生産及び輸出 そして米国メキシコ湾岸での輸入 ( メキシコの原油輸出の約 4 分の 3 は米国に向かい さらにその殆どがメキシコ湾岸地域である ) メキシコ湾沖合におけるタンカー航行上の支障等が米国メキシコ湾岸地域の原油在庫にどのような影響を及ぼすかが市場の注目するところになると見られる ( なお 影響が米国石油統計に現れるとすれば 9 月 20 日の週分の米国石油統計 (9 月 25 日発表予定 ) 以降の統計ということになろう ) また 引き続き当面大西洋圏では 10 月前半にかけ 1 年で最もハリケーン等の暴風雨が発生しやすい状況が続くが ハリケーン等の暴風雨が形成され米国メキシコ湾地域やメキシコに接近するようだと 沖合油田の生産や湾岸の製油所 石油輸出港湾等の操業が影響を受ける可能性が高まり それに伴って市場での石油供給途絶懸念が増大することから 暴風雨等の形成状況 進路 勢力 そしてその予報には十分注意する必要がある 4. 地政学的リスク要因に対する石油市場の考え方現在原油相場に大きな影響を及ぼしているのが地政学的リスク要因であるが その中でも最近特に原油市場から注視されているのが イラン リビア エジプト そしてシリアである それらの地政学的リスク要因が原油相場にどのように影響を及ぼすのかについて ここで説明することとする (1) イランイランは 2011 年 11 月 8 日に国際原子力機関 (IAEA) が イランのウラン濃縮等の核開発活動に軍事的利用の意図が見られるとする報告書をまとめて以降 ウラン濃縮問題に伴う西側諸国との対立が激化 2011 年 12 月 31 日にオバマ大統領が 2012 年会計年度米国防授権法に署名したが これにより同法発効から 180 日経過 ( つまり 2012 年 6 月 28 日 ) 以降 イランからの石油購入に関連した取引を行う外国金融機関に対して制裁が課される恐れが発生したことに加え 2012 年 1 月 23 日には 欧州連合 (EU) 外相会議で 7 月 1 日よりイランからの原油輸入を禁止する旨決定したことにより アジアや欧州等におけるイラン原油輸入国は同国からの輸入を削減 その結果 2011 年には日量 417 万バレルであったイランの石油 16

17 生産量が 2013 年 8 月には同 319 万バレルと 100 万バレル程度減少となっている ( 図 16 参照 ) そしてこの過程で西側諸国による制裁措置に対してイランの姿勢が硬化 しばしば対抗措置として原油を武器として使用することも否定しない旨イラン政府関係者が発言することにより イランが面するホルムズ海峡 ( 世界需要の約 2 割の石油が通行するとされる ) が封鎖され 中東湾岸諸国の石油輸出や余剰原油生産能力の利用可能性が影響を受けるのではないか との懸念が市場で増大したことにより 2012 年 3 月 1 日にはブレント原油で 1 バレル当たり ドルに到達する場面も見られた しかしながら 実際にはホルムズ海峡が封鎖されたことはなく またイラン産原油の禁輸 ( そして減産 ) に対しては サウジアラビアで増産を実施した他 米国でのシェールオイル増産に伴う同国への原油輸入量減少でアフリカや欧州での産油国産原油に余剰が発生したことにより 市場での需給逼迫感は軽減されている さらに イランと西側諸国とのウラン濃縮活動を巡る交渉は一進一退といった状況で 大きな進展が見られない代わりに西側諸国による軍事介入といった事態も差し迫らないなど大きく悪化するという状況でもなく むしろごく最近では 8 月 3 日に保守穏健派であるロウハニ師が大統領に就任 強硬だったアフマディネジャド前大統領と異なり 西側諸国に対して対話路線を推進する旨表明するなど 少なくとも対立状況がさらに激化する可能性は以前に比べると低下した感がある 従って 現時点ではウラン濃縮問題は根本的に解決されているわけではないことから本問題は原油相場を下支えしている ( つまり下落を抑制する方向で作用している ) ものの かといって相場を上昇させるには力不足である状況となっている 17

18 (2) リビアリビアでは主要な石油輸出ターミナルにおいて警備兵がストライキを実施したことにより操業を停止した (7 月 29 日に開始したとされるが それ以前も石油ターミナルはストライキ等により散発的に操業を停止していた ) 他 8 月 27 日には同国西部に敷設される原油パイプラインが武装集団により停止させられた 8 月 18 日には Ras Lanuf Es Sider Zueitina の 3 ターミナルにおいて また 9 月 12 日には Mellitah Zawiya Marsa al Hariga の3ターミナルにおいて それぞれ石油輸出に関して不可抗力条項の適用が宣言された これにより同国で操業している石油輸出ターミナルは Marsa al Brega Bouri Al Jurfの 3ターミナルとなっている ( 図 17 参照 ) 石油ターミナルやパイプラインの停止に伴い油田での生産も減少 2012 年半ばには日量 150 万バレルを超過する生産量であったものが 2013 年 9 月初めには 20 万バレル前後にまで減少したと伝えられる ( 生産量に関する情報に関しては日量 15~25 万バレルで錯綜気味である )( 図 18 参照 ) 同国での石油生産の減少発生時期が概ね 8 月以降と欧米等での夏場のドライブシーズンに伴うガソリン等の需要期の後半で 特に製油所の段階では秋場のメンテナンス作業が視野に入っており 必ずしも原油購買意欲が旺盛ではなくなってきていたことに加え サウジアラビアでの増産がリビアの減産を穴埋めする格好となったことから リビアに絡む地政学的リスク要因についても現時点では原油相場を大きく上昇させるには至っていない ただ 10 月に入ると市場では冬場の暖房シーズンに伴う暖房油需要期を意識するようになる リビアの石油ターミナルでのストライキに関しては ストライキが終了し操業が再開されて数時間後に再びストライキが開始され操業が停止したと 8 月 12 日に報じられるなど状況が不安定であり この面では仮にリビア全土でストライキが終結し石油ターミナルでの操業が再開されたとしても もはやストライキが再発しないということを市場が確信するまでは石油供給途絶懸念が十分には後退しないことが考えられる そしてこのような懸念が後退する前に暖房需要期が市場で意識されるようになると 特に市場が近く またリビアで生産される原油が軽質低硫黄であるということで品質が類似するブレント原油に対しては上方圧力を加えてくるといった事態にも想定できよう 18

19 図 17 リビアにおける石油ターミナル 出所 : 各種資料をもとに作成 (3) エジプト 2012 年のエジプトの石油生産量は日量 74 万バレルである一方消費量も日量 72 万バレルであるなど 同国の産油国や輸出国としての位置付けは高くない しかしながら この国にはスエズ運河とスメドパイプライン ( 原油輸送能力日量 235 万バレル ) という石油の輸送路があり これらを合わせるとエジプトでは日量 450 万バレル程度 (2012 年 ) の石油が往来する ( 表 1 及び図 19~22 参照 ) など 石油貿易上の要所となっている ( また 2012 年には年間 3,100 万トン余りの LNG がスエズ運河を通じて輸送されている 図 23~26 参照 ) このようなことから エジプトでの暫定政権と前大統領支持派との衝突が激化すると それ 19

20 らの石油輸送施設の運営に影響を及ぼす結果これらの運河やパイプラインを迂回してアフリカ大陸南部 ( 喜望峰 ) を経由し欧州等に石油を輸送しなければならなくなり ( その場合スエズ運河経由に比べて例えば米国への輸送距離が 4,300 km追加 日数が米国で 8~10 日 欧州で 15 日程度延長される ) 中東から欧米方向への石油貿易に混乱が生ずるのではないかとの不安感が市場で発生 それが7 月以降の原油相場に織り込まれている 現時点においても同国では非常事態宣言は発令されたまま ( 前述 ) となっており この面では引き続き原油相場を下支えする形で作用している 表 1 スエズ運河とスメドパイプラインの石油等通行量 単位 : 日量万ハ レル 前半 スエズ運河北行き原油 ガソリン 留出油 重油 ナフサ LPG その他石油製品 石油製品計 原油 石油製品計 LNG( 年換算万トン ) 3,798 2,576 2,121 南行き原油 ガソリン 留出油 重油 ナフサ LPG その他 石油製品計 原油 石油製品計 LNG( 年換算万トン ) スメドパイプライン北行き原油 NA 出所 :Suez Canal Authority 及びEIAテ ータ他をもとに推定 20

21 21

22 22

23 (4) シリアシリアは 2010 年には日量 40 万バレル近くの原油生産量があり うち日量 15 万バレル程度は輸出されていた その殆どはドイツ イタリア オーストリア フランス トルコ オランダ スペインといった欧州諸国であった しかし 2011 年 9 月 2 日に EU が制裁措置としてシリア産原油の禁輸を決定したうえ 同国のホムス (Homus) 及びバニアス (Banias) にある製油所 ( それぞれ原油精製能力は日量 13 万バレル及び同 11 万バレル ) についても特にホムス周辺のパイプライン等のインフラが内戦により損傷を受けたこともあり 現在石油生産量は日量 5 万バレル程度となっており 全量が国内で消費されている ( 図 27 参照 ) このように現在シリアの産油国及び輸出国としての立場は限定的なものとなっている 23

24 しかしながら アサド政権はイスラム教シーア派の流れをくむアラウィ派であり イランと友好的である このため西側諸国のシリアに対する軍事攻撃は まず イランの姿勢を硬化させる可能性がある そして ロウハニ新大統領は西側諸国との対話路線を重視するものの 友好国であるシリアと西側諸国との関係悪化により強硬な姿勢に転じ ウラン濃縮問題を巡る西側諸国との交渉も進展しないどころか状況が悪化 そして再びイランが西側諸国に対抗するために原油を武器とする旨発言する恐れがある このようなことから 米国のシリアに対する軍事介入の可能性の増大は イランによるホルムズ海峡の封鎖を行う確率の上昇と市場が理解し 原油相場に上方圧力を加える という側面がある また サウジアラビア等の中東湾岸産油国のイスラム教スンニ派政権はシリアの反体制派を支援して いるが サウジアラビアにおいては東海岸の油田及び出荷施設の位置する地域にシーア派住民が居住 しており アサド政権が西側諸国等により攻撃されればサウジアラビアのシーア派住民が刺激され抗議 行動が発生 それが暴動へと発展すると 当該石油生産 出荷関連施設の操業に影響が及ぶこともあり 得る といった認識が市場に広がる恐れがある これも原油相場を押し上げる材料となりうる さらに 西側諸国等がアサド政権を攻撃すれば アサド政権は報復措置として西側陣営と解されるトル コに向けミサイルによる越境攻撃を激化させる確率が高まるが そのミサイルがトルコ領内に敷設されて いる イラクからの原油パイプライン ( キルクーク ~ ジェイハン (Kirkuk~Ceyhan) パイプライン 原油輸送 能力日量 165 万バレルであるが 2013 年 8 月時点での原油輸送量は日量 35~40 万バレル程度と伝え られる また一部区間はトルコとシリアの国境からそう離れていないところを通過している ) に命中し石油 供給が停止する可能性がある このようにシリアの政情不安の影響が中東各地に波及し それにより当該地域の産油国からの石油供 24

25 給が途絶するのではないかとの懸念が市場で増大した このようなことから米国がシリアに対して空爆の 可能性に言及し始めた 8 月 27 日以降原油価格が押し上げられることとなった 25

1. 原油市場を巡るファンダメンタルズ等 2013 年 7 月の米国ガソリン需要 ( 確定値 ) は前年同月比 2.8% 程度増加の日量 906 万バレルと速報値 ( 同 905 万バレル ) とほぼ同水準となった ( 図 1 参照 ) この需要は例年と比べて決して高い数字ではない (2012 年

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