原油市場他:WTIで40ドルを割り込んだものの、OPEC産油国による非公式協議への市場の期待から持ち直す原油価格

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1 1 更新日 :2016/8/15 調査部 : 野神隆之 原油市場他 :WTI で 40 ドルを割り込んだものの OPEC 産油国による非公式協議への市場の期待から 持ち直す原油価格 (IEA OPEC 米国 DOE/EIA 他 ) 1 米国ではガソリン需要は旺盛であった反面 製油所でのガソリン基材生産装置等での不具合の発生によりガソリン基材生産に支障が生じたと見られることから ガソリン在庫は減少したものの 平年幅を超過する状態は維持されている また 製油所の稼働は上下に変動しつつも 8 月上旬には減少したことにより留出油生産も影響を受けた一方で 需要には明確な増減傾向が見られなかったことから 留出油在庫水準も増減しつつもつつも若干ながら減少した 原油については 製油所での原油精製処理量が増減した結果 輸入及び国内生産を含め供給された原油を処理しきれなかったと見られることから 在庫は 7 月中旬から 8 月上旬にかけては緩やかながらも増加した 年 7 月末の OECD 諸国推定石油在庫量の対前月末比での増減は 原油については 米国では製油所の稼働の上下変動に伴い原油在庫は増減しつつも限られた幅ではあるが減少した 欧州や日本では製油所がメンテナンス作業等を終了し原油精製処理量を増加させつつあったものの それに備えた原油在庫積み上げも進んだと見られることで 在庫は若干ながら増加した 結果として OECD 諸国全体の原油在庫は微減となったが平年幅を大きく超過した状態は継続している 製品在庫については 米国では 石油化学部門向けの需要の増加で経済性が改善し天然ガスからの分離活動が活発化したエタン等を含むその他の石油製品の在庫や暖房向け需要の低下でプロパンの在庫が増加したことなどから 石油製品全体の在庫も増加した 欧州では製品在庫は前月比で微減となったが それでもガソリンや中間留分等で前年同月を超過している 日本においては 暖房用需要が低下している灯油や類似製品であるジェット燃料の在庫が増加したことが寄与し 石油製品在庫は増加となった このようなことから OECD 諸国全体の製品在庫は増加 この時期としては平年幅上限を超過する量となっている 年 7 月中旬から 8 月中旬にかけての原油市場においては 8 月初めまでは 米国での原油及びガソリン在庫の増加等で石油需給緩和感が市場で増大したことから 原油価格は下落傾向となり 8 月 2 日の WTI の終値は 1 バレル当たり ドルと 4 月 7 日以来の低水準となった しかしながら 8 月 8 日には OPEC 産油国が 9 月下旬に非公式協議を行う旨発表されたことで原油供給調整への期待が市場で増大したことなどにより 原油価格は 1 バレル当たり 40 ドル台前半へと回復している 4 今後ナイジェリアでの武装勢力による石油関連施設破壊行為が再び活発化するようだと同国からの原油供給が減少するとの懸念が市場で増大し 原油価格に上方圧力を加える可能性がある ただ 米国金融当局による金利引き上げ観測もなくなっているわけではないことから 米ドルは継続的に下落しにくく この面では原油相場には少なくとも上方圧力が加わり続ける可能性は低いと考えられる また この先秋場の不需要期に向け市場では石油需給緩和感が醸成されてくると考えられることから この面では原油価格に下方圧力が加わると考えられる 総合すると原油価格は当面は下落する可能性がそれなりにあるものと思われる

2 1. 原油市場を巡るファンダメンタルズ等 2016 年 5 月の米国ガソリン需要 ( 確定値 ) は前年同月比で 2.0% 程度増加の日量 944 万バレルとなり ( 図 1 参照 ) 速報値( 前年同月比で 4.3% 増加の日量 965 万バレル ) から日量 21 万バレルと相当程度の下方修正がなされている 5 月の同国からのガソリン ( 最終製品 ) 輸出量が速報値の段階では暫定的に日量 37~41 万バレル程度 ( 平均推定同 40 万バレル ) と推定されていた一方で 5 月の輸出量確定値は日量 56 万バレルと速報値を日量 16 万バレル程度上回っており この分が速報値から確定値に移行する段階で輸出に算入されたことが下方修正の一因と考えられる それでも 5 月のガソリン需要としては 1945 年 1 月以降の月間統計史上最高水準となっている 5 月のガソリン小売価格は 1 ガロン当たり ドルと 4 月 ( 同 ドル ) に比べ上昇してはいるものの 前年と比べると上昇は緩やかなもの (2015 年は 4 月の同 ドルから 5 月は ドルへと上昇している ) にとどまったこともあり 割安感が広がっていたと見られることが影響しているものと考えられる 2016 年 7 月の同国ガソリン需要 ( 速報値 ) は日量 975 万バレル 前年同月比で 3.3% 程度の増加となっており 量としては速報値ではあるものの 1945 年 1 月以降の月間統計史上最高水準となっている 7 月のガソリン小売価格は 1 ガロン当たり ドルと前年同月比で ドルの下落となっていることで 需要が堅調になっていると見られる しかしながら 7 月のガソリン需要計算の際に用いられている同国からのガソリン輸出量は暫定値で日量 40~45 万バレル程度 ( 平均同 43 万バレル ) と推定されているもの 2

3 の 当該ガソリン輸出量は確定値では 2015 年 11 月以降日量 52~72 万バレルで推移していることからすると 7 月についても 暫定値を上回る輸出量が確定値ベースで判明するとともに 確定値が暫定値を上回った部分が速報値から確定値に移行する段階で需要から輸出に算入し直されることにより 当該需要が下方修正されることがありうる また 米国の個人所得は依然として前年同月比で伸びてはいるものの その伸びは鈍化する傾向があるので 今後ガソリンの増加率も鈍化する可能性があるものと考えられる 他方 米国では夏場のドライブシーズンに伴うガソリン需要期に突入しており 製油所の稼働は比較的高水準で推移したものの 週ごとに増減を繰り返しつつ推移した ( 図 2 参照 ) これについては 7 月下旬以降一部製油所においてガソリン基材生産装置に不具合が発生したことから原油精製処理上の隘路が発生していると見られることが影響している他 7 月時点でガソリン在庫がその時期としては週間統計史上最高の量に到達していたこともあり米国製油所での精製利幅を圧迫したことから 一部製油所が経済性を理由に製油所の稼働を低下せざるをえなくなったことによると見る向きもある また 米国ではガソリン需要は堅調であった一方で 国内でガソリン最終製品の生産はそれなりに行われていたものの ( 図 3 参照 ) 7 月下旬以降複数の製油所でガソリン基材生産装置に不具合が発生したことに伴いガソリン基材の生産に支障が生じたと見られたこともあり 7 月中旬から 8 月上旬にかけては同国のガソリン在庫は減少傾向を示した それでも 量としては平年幅を超過する状態のままとなっている ( 図 4 参照 ) また この時期 (8 月 5 日時点で 2.35 億バレル ) としては 1990 年の週間統計史上で最高水準に到達している 3

4 2016 年 5 月の同国留出油需要 ( 確定値 ) は前年同月比で 1.3% 程度減少の日量 375 万バレルと速報 値の日量 405 万バレル ( 前年同月比 5.1% 程度の増加 ) から日量 30 万バレルの大幅な下方修正が施さ れている ( 図 5 参照 ) 5 月の同国からの留出油輸出量が速報値の段階では日量 95~118 万バレル程度 ( 平均推定同 103 万バレル ) と推定されていた一方で 5 月の輸出量確定値は日量 124 万バレルと速報 値を日量 21 万バレル程度上回っており この分が速報値から確定値に移行する段階で需要から輸出に 算入されたことが下方修正の一因と考えられる また 5 月の物流活動が前年同月比で 0.6% 減少してい ることも 留出油需要を抑制する要因の一つとなっていると考えられる 他方 7 月の留出油需要 ( 速報 値 ) は日量 368 万バレルと 前年同月比で 5.2% 程度の減少となっている 米国の鉱工業生産が前年割 れの状態が続いている可能性はあるが 景況感等から判断すると 7 月の鉱工業生産がさらに大幅に悪 化したとも考えにくい 2016 年初期に見られたような 暖冬であったために暖房用留出油需要が不振で 4

5 あったということも現在はない このようなことから 今後 7 月の米国留出油需要が速報値から確定値に移行する段階で上方修正される もしくは 7 月の当該需要は確定値でも前年同月比でそれなりに減少を示すが 8 月にはその反動で 前年同月比で増加となるが 3 少なくとも限定された減少幅となる可能性も考えられる その意味では 7 月の当該需要確定値等今後の展開に注目する必要があろう 他方 製油所での原油精製処理量は増減を繰り返しつつも 8 月に入ると減少 これに伴い留出油生産も 8 月に入ると減少した ( 図 6 参照 ) 一方で 需要は概ね一定の範囲内で推移したことから 留出油在庫水準は 7 月中旬から 8 月上旬にかけ上下に変動しつつも低下傾向となり 8 月 5 日時点では平年幅上限付近に位置する量となっている ( 図 7 参照 ) 5

6 2016 年 5 月の米国石油需要 ( 確定値 ) は 前年同月比で 0.4% 程度増加の日量 1,920 万バレルとなった ( 図 8 参照 ) ガソリン需要が前年同月比で増加したことが 5 月の同国石油需要増加に寄与している ただ ガソリン 留出油及びその他の石油製品の需要が速報値から確定値に移行する段階で下方修正されたこともあり 速報値の日量 2,031 万バレル ( 同 6.3% 程度の増加 ) からは日量 111 万バレルの大幅な下方修正となっている また 2016 年 7 月の米国石油需要 ( 速報値 ) は ガソリン及びその他の石油製品の需要が前年同月比で伸びたこともあり 日量 2,049 万バレルと前年同月比で 2.5% 程度の増加となった 但し 7 月のその他の石油製品の需要は日量 406 万バレルと 2015 年 6 月 ~2016 年 5 月の当該需要 ( 確定値 ) である日量 318~372 万バレルと比べても高水準であることから 当該需要は速報値から確定値に移行する段階で下方修正されるとともに 同月の石油需要 ( 確定値 ) もその影響を受けることが予想される 他方 米国では 製油所での原油精製処理量は比較的高水準ではあったものの それでも前述のような理由で週によって増減が見られた その結果 輸入や国内生産を含め供給された原油を十分に処理しきれなかったと見られることから 原油在庫は 7 月中旬から 8 月上旬にかけては緩やかではあるが増加する傾向が見られる また 平年幅を大きく超過している状態も続いている ( 図 9 参照 ) なお 原油 ガソリンがそれぞれ平年幅を超過しており また留出油在庫が平年幅上限付近に位置する量となっていることから 原油とガソリンを合計した在庫 そして原油 ガソリン及び留出油を合計した在庫は いずれも平年幅を超過する状態となっている ( 図 10 及び 11 参照 ) 6

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8 2016 年 7 月末の OECD 諸国推定石油在庫量の対前月末比での増減は 原油については 米国では 製油所の原油精製処理量の変動に伴い原油在庫も増減 7 月末時点では前月末比で減少はしたものの その減少幅は限定的なものであった また 欧州では製油所がメンテナンス作業等を終了し稼働を上昇 するとともに原油精製処理量を増加させたことに併せ原油の調達を活発化したものと見られ 結果として 原油在庫は増加している また 欧米両地域において原油在庫は前年同月の水準を超過するなど 供 給が豊富であることが示唆される 日本においても製油所が季節的なメンテナンス作業を終了しつつあ り 原油の精製処理量の増加に備えて原油調達を活発化させたと見られることにより 原油在庫は前月 比で若干ながら増加している OECD 諸国全体としては 原油在庫は微減となったが 平年幅を大きく超 過した状態は継続している ( 図 12 参照 ) 他方 製品在庫については 米国では 石油化学産業向けの エタン等の需要が増加していることに伴い 天然ガスからの液体炭化水素分離の経済性が改善した結 果分離活動が活発化したと見られることから 当該製品を含むその他の石油製品の在庫が増加したり また暖房シーズンではないことにより需要が低下することに伴いプロパンの在庫が増加したりしたことか ら 石油製品全体としても在庫は増加となった また 欧州では製品在庫は前月比で微減となっているが それでもガソリンや中間留分を中心として前年同月を超過する状態が続いている 日本においては 暖 房向け需要が低下する灯油や類似製品であるジェット燃料の在庫が増加したことが寄与し 石油製品在 庫は増加となった このようなことから OECD 諸国全体の製品在庫水準は上昇 この時期としては平年 幅上限を超過する量となっている ( 図 13 参照 ) そして 原油及び石油製品の在庫がどちらも平年幅を超 過していることから 原油と石油製品を合計した在庫は平年幅を超過する状態となっている ( 図 14 参照 ) なお 2016 年 7 月末時点での OECD 諸国推定石油在庫日数は 66.6 日と 6 月末の推定在庫日数 (66.0 日 ) から上昇している 8

9 7 月 13 日には 1,300 万バレル台半ば程度の量であったシンガポールでのガソリン等の軽質留分在庫 量は 7 月 20 日には 1,300 万バレル台後半程度とほぼ同水準であったが 7 月 27 日には 1,500 万バレ ル台前半の量へと増加 8 月 3 日は前週よりは減少したものの 1,500 万バレル強の水準を維持した そし て 8 月 10 日も前週比でほぼ変わらずの 1,500 万バレル強の量と前年同期比で 30% 弱の増加となるな ど在庫は潤沢に存在する アジア各国では製油所での春場のメンテナンス作業が終了したことに伴いガ 9

10 ソリンを含めた石油製品の生産を活発化させる中 シンガポールでの豊富な軽質留分在庫もあり市場では供給過剰感を払拭できなかったことから 夏場のドライブシーズンに伴うガソリン需要期に突入しているにも拘わらず ガソリンと原油との価格差 ( この場合ガソリンの価格が原油のそれを上回っている ) は前年の価格差の 3 分の 1 程度の水準近辺の限られた範囲内で上下に変動した 他方 ナフサについては 石油化学部門向け原料で競合する LPG の価格が手頃になってきた ( 暖房向け需要が低下しているうえ 米国でシェールガスの生産増加に伴い随伴で生産される天然ガス液 (NGL) 由来の LPG の生産水準が上昇してきたことにより 同国からの LPG 輸出が堅調に行われつつあることも LPG 価格に下方圧力を加える一因になっていると考えられる ) こともあり ナフサに代えて LPG が石油化学部門で利用されていると見られることに加え 7 月以降シンガポール 台湾 日本及び韓国等においてナフサ分解装置が停止しているか あるいは今後停止する予定であるとの情報が流れていることもあり これらの要因がナフサの購入意欲を削ぐ結果になったことから アジア市場でのナフサ価格は 2016 年第二四半期途中までは原油価格を恒常的に上回っていたが 7 月中旬から 8 月中旬にかけては殆どの場合おいて原油価格がナフサ価格を上回る状態で推移している 7 月 13 日には 1,100 万バレル台前半の量であったシンガポールの中間留分在庫は 7 月 20 日には 1,200 万バレル台前半 7 月 27 日には 1,300 万バレル台前半 8 月 3 日には 1,500 万バレル台半ばの水準へと 一貫して増加を辿った 8 月 10 日は 1,300 万バレル半ばの量へと減少したものの 前年同期を 10% 強上回っている 中国での経済減速もあり同国からの軽油輸出が堅調である一方 インドでは 6 月以降モンスーン ( 雨季 ) に入りつつあったことから 降雨とともに水力発電向けの貯水量の増加により発電部門向け軽油需要が抑制されるうえ 道路工事や建設作業等が鈍化することを通じ物流活動が相対的に不活発になることが軽油需要に影響するとの観測が市場で発生してきている このようなことから 軽油と原油の価格差 ( この場合軽油価格が原油のそれを上回っている ) は 7 月中旬から下旬にかけては上下に変動しつつも低下傾向を示した シンガポールの重質留分在庫は 7 月 13 日には 2,700 万バレル台半ば程度の量であったが 7 月 20 日には 2,800 万バレル台前半の量へと増加したものの 7 月 29 日及び 8 月 3 日には 2,600 万バレル台後半 8 月 10 日は 2,600 万バレル台前半へと減少傾向となっている 5~6 月を中心としてシンガポールでは重質留分在庫が高水準であったこともあり それがアジア地域での重油価格を圧迫した結果 欧州とアジアとの地域間重油価格差が縮小したことにより 欧州方面からアジア地域への重油の流れが低下していることが背景にあると見られ シンガポールの陸上貯蔵施設での貯蔵水準が高かった時には洋 10

11 上のタンカーに貯蔵されていた重油も相当部分は陸上の貯蔵施設に移送されたようだとの指摘もある このようなことから 市場では引き締まり感が発生し重油価格に上方圧力を加え 原油と重油の価格差 ( この場合重油価格が原油のそれを下回っている ) は 7 月後半においては上下に変動しつつも概ね縮小傾向を示した それでも例年に比べればシンガポールの重油在庫は依然多いとの認識も市場では根強く ( この時期の過去 5 年平均は 2,100 万バレル台前半である ) 8 月に入ってからは原油と重油の価格差はむしろ若干ながら拡大気味に推移している 年 7 月中旬から 8 月中旬にかけての原油市場等の状況 2016 年 7 月中旬から 8 月中旬にかけての原油市場においては 8 月初めまでは 米国での原油及びガソリン在庫水準の上昇 そして米国石油坑井掘削装置稼働数増加により 石油需給緩和感が市場で増大したことから 原油価格は下落傾向となり 8 月 2 日の WTI の終値は 1 バレル当たり ドルと 4 月 7 日 ( この時は同 ドル ) 以来の低水準となった しかしながら それ以降は米国ガソリン在庫が前週比で市場の事前予想を上回って減少していることを示す統計が発表されたことから石油需給の引き締まり感が市場で発生したことや 9 月下旬に OPEC 産油国が非公式協議を行う旨発表したことに伴う原油生産調整等の方策への期待感が市場で増大したことなどにより 原油価格は 1 バレル当たり 40 ドル台前半の水準へと回復している ( 図 15 参照 ) 7 月 15 日までの 1 週間で米国オクラホマ州クッシングの原油在庫が 2.6 万バレル増加した旨米国石油 11

12 情報関連サービス企業 Genscape が報告したと 7 月 18 日に報じられたことで 7 月 18 日の原油価格は前週末終値比で 1 バレル当たり 0.71 ドル下落し 終値は ドルとなった また 7 月 19 日も この日独非営利調査機関欧州経済研究センター (ZEW) から発表された 7 月のドイツ景況感指数 ( ゼロが景況感改善と悪化の分岐点 ) がマイナス 6.8と6 月のプラス 19.2 から低下 2012 年 11 月 ( この時はマイナス 15.7) 以来の低水準となった他 市場の事前予想 ( プラス 9.0) を下回ったことで ユーロが下落したことに加え 7 月 19 日に米国商務省から発表された 6 月の同国新築住宅着工件数が年率 万戸と前月比で 4.8% 増加した他 市場の事前予想 ( 同 万戸 ) を上回ったことにより 米ドルが上昇したことから この日の原油価格の終値は 1 バレル当たり ドルと前日終値比で 0.59 ドル下落した この結果原油価格は 7 月 18~19 日の 2 日間で併せて 1 バレル当たり 1.30 ドル下落した 7 月 20 日には この日米国エネルギー省 (EIA) から発表された同国石油統計 (7 月 15 日の週分 ) で原油在庫が前週比 234 万バレルの減少と 市場の事前予想 ( 同 125~210 万バレル程度の減少 ) を上回って減少している旨判明したことで この日の原油価格は前日終値比で 1 バレル当たり 0.29 ドル上昇し ドルとなった ( なお NYMEX の 8 月渡し WTI 原油先物契約取引はこの日を以て終了したが 9 月渡し契約のこの日の終値は 1 バレル当り ドル ( 前日終値比 0.30 ドル上昇 ) であった ) ただ 7 月 19 日までの 1 週間でクッシングの原油在庫が 73 万バレル増加した旨 Genscape が報告したと 7 月 21 日に報じられたことに加え 7 月 20 日夕方に発表された米半導体大手インテルの 2016 年 4~6 月期業績発表で純利益がほぼ半減している旨判明したことで 7 月 21 日の米国株式相場が下落したことにより 7 月 21 日の原油価格の終値は 1 バレル当たり ドルと前日終値比で 0.19 ドル下落した また 7 月 22 日には この日米国石油サービス企業 Baker Hughes から発表された同国石油坑井掘削装置稼働数が同日時点で 371 基と前週比で 14 基増加 ( 同国石油水平坑井掘削装置稼働数は 320 基と前週比で 13 基増加 ) している旨判明したことで この先同国の原油生産量の減少ペースが鈍化するとの観測が市場で増大したことに加え 7 月 22 日にドイツのミュンヘンで銃乱射事件が発生したことに伴いユーロが下落したうえ 同日英金融情報サービス会社 IHS マークイットから発表された 7 月の米国製造業購買担当者指数 (PMI)(50 が当該部門拡大と縮小の分岐点 ) が 52.9 と市場の事前予想 (51.5~51.6) を上回ったことにより 米ドルが上昇したことから 7 月 22 日の原油価格も前日終値比で 1 バレル当たり 0.56 ドル下落し 終値は ドルとなった この結果原油価格は 7 月 21~22 日の 2 日間で併せて 1 バレル当たり 0.75 ドル下落した また 7 月 25 日も 7 月 22 日に Baker Hughes から発表された同国石油坑井掘削装置稼働数が前週比で増加している旨判明したことで この先同国の原油生産量の減少ペースが鈍化するとの観測が市場 12

13 で増大した流れを引き継いだことに加え 7 月 22 日までの 1 週間でクッシングの原油在庫が 110 万バレル増加した旨 Genscape が報告したと 7 月 25 日に報じられたことで 7 月 25 日の原油価格は前週末終値比で 1 バレル当たり 1.06 ドル下落し 終値は ドルとなった また 7 月 26 日には 7 月 27 日に EIA から発表される予定である同国石油統計 (7 月 22 日の週分 ) でガソリン及び留出油在庫が増加している旨判明するとの観測が市場の一部で発生したことにより この日の原油価格の終値は 1 バレル当たり ドルと前日終値比で 0.21 ドル下落した 果たして 7 月 27 日に EIA から発表された同国石油統計では原油在庫が前週比 167 万バレルの増加と市場の事前予想 (200~230 万バレル程度の減少 ) に反して増加していた他 ガソリン在庫が前週比で 45 万バレルの増加と市場の事前予想 ( 同 70 万バレル程度の減少 ~60 万バレル程度の増加 ) の一部に反して もしくは上回って増加していた旨判明したことから この日の原油価格は前日終値比で 1 バレル当たり 1.00 ドル下落し 終値は ドルとなった 7 月 28 日も 前日 (7 月 27 日 ) に EIA から発表された同国石油統計で 原油在庫が市場の事前予想に反して増加している他 ガソリン在庫が市場の事前予想の一部に反して もしくは上回って増加していた旨判明した流れを引き継いだうえ 7 月 26 日までの 1 週間でクッシングの原油在庫が 33 万バレル増加した旨 Genscape が報告したと 7 月 28 日に報じられたことにより 7 月 28 日の原油価格の終値は 1 バレル当たり ドルと前日終値比で 0.78 ドル下落した この結果原油価格は 7 月 25~28 日の 4 日間で併せて 1 バレル当たり 3.05 ドル下落した ただ 7 月 29 日には これまでの原油価格下落に対して利益確定から原油を買い戻す動きが市場で発生したことに加え 7 月 29 日に米国商務省から発表された 2016 年 4~6 月期の同国国内総生産 (GDP)( 速報値 ) が前期比で年率 1.2% の増加と市場の事前予想 ( 同 2.5~2.6% の増加 ) を下回ったことで 米国金融当局が 2016 年に金利の引き上げを実施するとの観測が市場で後退したことにより 米ドルが下落したことから この日の原油価格は前日終値比で 1 バレル当たり 0.46 ドル上昇し 終値は ドルとなった しかしながら 7 月 29 日に Baker Hughes から発表された同国石油坑井掘削装置稼働数が同日時点で 374 基と前週比で 3 基増加 ( 同国石油水平坑井掘削装置稼働数は 323 基と前週比で 3 基増加 ) している旨判明したことで この先同国の原油生産量の減少ペースが鈍化するとの観測が市場で増大した流れを 8 月 1 日の市場が引き継いだことに加え OPEC 産油国の 7 月の原油生産量が前月比で増加したと推定される旨 7 月 29 日に一部報道機関が報じたことで 世界の石油需給の緩和感を市場が意識したこともあり 8 月 1 日の原油価格の終値は 1 バレル当たり ドルと前週末終値比で 1.54 ドル下落した また 8 月 2 日には この日独大手金融機関コメルツ銀行が 2016 年通期業績見通しを引き下げたことも 13

14 あり 欧州株式相場が下落したことに加え 8 月 2 日に発表された米国自動車新車販売台数でゼネラル モーターズ及びフォードといった米国自動車会社の販売台数が市場の事前予想を下回ったことにより 米国株式相場が下落したことから この日の原油価格は前日終値比で 1 バレル当たり 0.55 ドル下落し 終値は ドルとなった この結果原油価格は 8 月 1~2 日の 2 日間で併せて 1 バレル当たり 2.09 ドル下落した また 8 月 2 日の終値は 4 月 7 日 ( この時は同 ドル ) 以来の低水準となった しかしながら 8 月 3 日には この日 EIA から発表された同国石油統計 (7 月 29 日の週分 ) でガソリン在庫が前週比で 326 万バレルの減少と市場の事前予想 ( 同 20~65 万バレル程度の減少 ) を上回って減少している旨判明したことから この日の原油価格の終値は 1 バレル当たり ドルと前日終値比で 1.32 ドル上昇した また 8 月 4 日も これまでの原油価格下落に対して利益確定から原油を買い戻す動きが市場で発生したことに加え 8 月 2 日までの 1 週間でクッシングの原油在庫が 9 万バレル減少した旨 Genscape が報告したと 8 月 4 日に報じられたこと 8 月 4 日に BP が Whiting 製油所 ( 原油精製処理能力日量 41 万バレル ) の改質装置 ( 処理能力日量 6 万バレル 不具合により 7 月 29 日夜から停止していたと推測される ) の操業を再開したことで 当該製油所での原油精製処理量が増加するとの観測が市場で発生したことにより この日の原油価格は前日終値比で 1 バレル当たり 1.10 ドル上昇し 終値は ドルとなった この結果原油価格は 8 月 3~4 日の 2 日間で併せて 1 バレル当たり 2.42 ドル上昇した ただ 8 月 5 日には 同日米国労働省から発表された 7 月の同国非農業部門雇用者数が前月比で25.5 万人の増加と市場の事前予想 ( 同 18.0 万人の増加 ) を上回ったことにより 米ドルが上昇したことから この日の原油価格の終値は 1 バレル当たり ドルと前日終値比で 0.13 ドル下落した 8 月 8 日には この日 OPEC のアルサダ議長 ( カタールエネルギー産業相 ) が 2016 年後半は石油需要が伸びると予想され 現在の原油価格の下落は一時的である旨述べた他 9 月 26~28 日にアルジェリアのアルジェで開催予定の国際エネルギーフォーラム (IEF:International Energy Forum) に際し OPEC 加盟国間で非公式協議を開催する予定である旨発表したことで この先の石油需給の引き締まりの可能性を市場が意識するとともに原油価格の先高観が市場で醸成されたことにより 8 月 8 日の原油価格は前週末終値比で 1 バレル当たり 1.22 ドル上昇し 終値は ドルとなった ただ 8 月 9 日には この日 EIA から発表された短期エネルギー見通し (SETO: Short-term Energy Outlook) で EIA が米国の 2016 年原油生産見通しを日量 873 万バレル 2017 年のそれを同 831 万バレルと 前回 (7 月 12 日 ) 発表時点よりも 2016 年で日量 12 万バレル 2017 年で同 11 万バレル それぞれ上方修正した旨判明したことから この日の原油価格の終値は 1 バレル当たり ドルと前日終値比で 0.25 ドル下落した 8 14

15 月 10 日には この日 OPEC 事務局から発表された月刊オイル マーケット レポートでサウジアラビアの 7 月の原油生産量が日量 1,067 万バレルの史上最高水準であったと同国が報告した旨明らかになったことに加え 8 月 10 日に EIA から発表された同国石油統計 (8 月 5 日の週分 ) で原油在庫が前週比で 106 万バレルの増加と市場の事前予想 ( 同 100~175 万バレル程度の減少 ) に反して増加していることが判明したことで この日の原油価格は前日終値比で 1 バレル当たり 1.06 ドル下落し 終値は ドルとなった この結果原油価格は 8 月 9~10 日の日間で併せて 1バレル当たり 1.31 ドル下落した しかしながら 8 月 11 日には この日国際エネルギー機関 (IEA) から発表されたオイル マーケット レポートで IEA が 2016 年後半には供給過剰は存在しない旨の見解を示したことで 需給引き締まり感を市場が意識したことに加え 同日サウジアラビアのファリハエネルギー産業鉱物資源相が 9 月 26~28 日の IEF の際に開催される予定である OPEC 産油国の非公式協議において市場を安定させるために必要な方策を含め議論する意向である旨発言したと報じられたことで 当該協議において原油生産調整が決定されることに対する期待が市場で増大したことにより この日の原油価格の終値は 1 バレル当たり ドルと前日終値比で 1.78 ドル上昇した また 8 月 12 日も 8 月 11 日に IEA から発表されたオイル マーケット レポートで IEA が 2016 年後半には供給過剰は存在しない旨の見解を示したことで 需給引き締まり感を市場が意識した流れを引き継いだうえ 8 月 11 日のサウジアラビアのファリハエネルギー産業鉱物資源相による OPEC 産油国の非公式協議に関する発言で 当該協議において原油生産調整が決定されることに対する期待が市場で増大した流れを引き継いだこと 8 月 12 日に中国国家統計局から発表された 7 月の同国原油生産量が 1,672 万トン 推定日量 395 万バレルと 2011 年 10 月 ( この時は推定日量 394 万バレル ) 以来の低水準にまで低下したことで 今後同国の原油輸入が増加するのではないかとの観測が市場で発生したこと 8 月 12 日に米国商務省から発表された 7 月の同国小売売上高が前月比で変わらずとなり 市場の事前予想 ( 同 0.4% の増加 ) を下回ったことにより 米ドルが下落したことから この日の原油価格は前日終値比で 1 バレル当たり 1.00 ドル上昇し 終値は ドルとなった この結果原油価格は 8 月 11~12 日の 2 日間で併せて 1 バレル当たり 2.78 ドル上昇している 3. 今後の見通し等イエメンでは 4 月 21 日よりクウェートにおいて国連の仲介で開始されたハディ暫定大統領派 ( サウジアラビア等が支援しているとされる ) とフーシ派武装勢力 ( イランが支援しているとされる ) との間での和平協議につき 解決策を見出せないまま 8 月 6 日に 1 ヶ月間の中断を決定した またこれを受けての動き 15

16 と見られるが 8 月 9 日にはサウジアラビア主導の連合軍がサヌア ( フーシ派勢力が事実上支配 ) で空爆を再開している ウクライナでは 2015 年 2 月 12 日に合意した和平案の実施に向けた努力が同国及び独仏の間でなされている面もある一方で 同国東部を支配する親ロシア派勢力とウクライナ政府軍の間での衝突が散発的に行われていると伝えられている また 8 月 10 日にはロシア側が クリミア半島 (2014 年 3 月 18 日にウクライナからロシアに事実上編入 ) につき ウクライナ側がテロを試みたがロシアがそれを防止した旨発表したことをきっかけとして ロシア及びウクライナ双方が軍備を増強する方針を表明 ロシアはウクライナとの断交を検討するなど 再び緊張が高まっている イラクでは イスラム国の支配地域は縮小しつつあるものの 7 月 24 日にはバグダッド郊外でイスラム国によるテロ攻撃により犠牲者が発生しているなど 同国情勢には不安定な部分も見られる リビアでは 7 月 20 日に同国東部に位置するハリガ石油ターミナル ( 原油出荷能力日量 12 万バレル 石油施設警備隊 (PFG) が賃金支払いを求め抗議行動を起こしたことで 7 月 17 日以降操業停止中であった ) で リビア東部トブルクを拠点とする暫定議会政府と PFG との間で賃金支払いに関して合意に到達した また 7 月 28 日遅くには リビア統一政府 ( 東部を拠点とする暫定政府と西部トリポリを拠点とする制憲議会政府との統一を目指すために設立された政府 ) と PFG との間で 給与の支払いを含めラス ラヌフ ( 原油出荷能力日量 22 万バレル ) とエス シデル ( 同 34 万バレル ) 両石油ターミナル ( 両ターミナルは武装勢力による衝突の影響で 2014 月 12 月 14 日以降操業停止中であった ) での原油出荷再開で合意した しかしながら 施設の一部が損傷している (2016 年 1 月 4 日に IS の攻撃によりエス シデルの貯蔵タンクが炎上したと報じられている他 それ以外にも武装勢力間での衝突の余波で施設が損傷を受けていると思われる ) ことから 円滑に出荷及び生産を増加できるか不透明な部分もある また これまでも同国では石油関連施設の操業が再開しても比較的短期間で再び操業が停止する事例がしばしば見られた このようなことから リビアに関しては 生産が持続的に増加するかどうかにつき市場が必ずしも確信を持てるような段階にはなく この面で原油相場に大きな下方圧力が短期的に加わるとは考えにくい 下方圧力が加わるとすれば ターミナルの操業が再開するとともに 出荷量 そしてそれに併せて生産量も増加 さらもそれがある程度の期間継続することで 同国での石油供給途絶の再発の可能性が著しく低下したと市場が確信を持てるようになる時点になるのではないかと考えられる 他方 8 月 1 日には米軍がリビア統一政府の要請により IS の拠点となっている中部シルトを空爆したうえ 8 月 10 日にはリビア統一政府がシルトの主要部分をほぼ奪還した旨発表した ただ 同国では東西両政府が必ずしも統一政 16

17 府を完全に承認しているわけではないとされており 8 月 2 日には 同国東部のベンガジで爆弾テロが発生するなど 依然政情は不安定である シリアでは 7 月 15 日に米国及びロシアが情勢安定化に向け協議したと伝えられる 但し内容の詳細は明らかにされておらず アサド大統領の退陣を巡り米国とロシアとの間での意見の相違が続いているとされており 完全な協力体制が整う可能性は少なくとも短期的には低いと見られる そのような中 7 月 26 日には アサド政権と反体制派との間での和平協議 (4 月 28 日以降中断中 ) を 8 月中に再開させる旨 国連のデミストゥラ特使が発表している その一方で シリア国内では引き続き戦闘が行われていると伝えられる このように イエメン ウクライナ イラク リビア シリアでは それなりの動きが見られ かつ政情も安定してきているとは言い難い このため 今後これらの国において情勢が大きく変化することにより 石油供給途絶懸念が市場で高まるようであると 原油相場に影響が及ぶ可能性は否定できない ただ 現在の状態が続くのであれば 不安定な情勢ながらも 石油供給への影響は限られるものと考えられるので これにより原油相場が大きく変動する可能性は高くはないものと考えられる ただ ナイジェリアについては 前述の諸国とは事情が異なるであろう 7 月 15 日には ExxonMobil が同国の Qua Iboe 原油出荷に関して不可抗力条項の適用を宣言した ( パイプラインを点検したところシステム上の異常が発見されたとのことで 爆破等の武装勢力によるものかどうかは不明 ただ修復作業を行うことにより不可抗力条項は少なくとも 1 ヶ月間は適用されると伝えられる ) また 武装勢力が同国国営石油会社 NNPC の原油パイプラインを爆破した旨地域住民が 7 月 18 日に明らかにしている さらに 2 月 21 日に武装勢力によるパイプライン破壊行為により Shell が出荷につき不可抗力条項適用を宣言した Forcados 原油に関し パイプライン修復作業中であることから なお最低限 1 ヶ月程度は適用が継続する旨 7 月 22 日に報じられている 他方 同国では 6 月後半には一時武装勢力による石油関連施設破壊活動が鈍化したと見られたものの 7 月以降は再び攻撃が散見されるようになっている また 8 月 9 日以降雇用と住居を要求する住民が Chevron に対して約束を守っていないとして同社の操業する石油貯蔵施設を封鎖するなどしている他 これまでしばしば同国で石油関連施設を攻撃してきた Niger Delta Avengerts とは異なる武装勢力と見られる Niger Delta Greenland Justice Mandate が 8 月 10 日に NNPC と Shoreline Natural Resources( ナイジェリア企業 Shoreline Power Company と英国企業 Heritage Oil の共同所有企業 ) が操業する原油パイプラインを爆破した旨報じられる また 8 月 12 日には Bonny Light 原油の出荷に関し 当該原油を輸送するパイプラインで原油流出が発見されたことを理由として不可抗力条 17

18 項の適用を Shell が宣言した ( 武装勢力によるパイプライン破壊行動によるものかどうかは明らかになっていない ) 今後も石油施設の破壊が行われたりするようだと 同国からのさらなる原油生産低下に対する懸念が市場で増加する結果 原油相場に対して上方圧力が加わる可能性があるので注意が必要である 米国経済に対する指標類はまだら模様となっている部分はあるものの 同国の非農業部門の雇用者数は前月比で堅調に伸びており 年内の金利引き上げに関する期待感も市場では残っている 一方で 欧州では英国の EU 離脱に伴う欧州地域経済に対する不透明感が漂っている このようなことから 少なくとも米ドルは継続的には下落しにくい状態が今暫く続くと見られる 従って この面では 原油相場は上下に変動しつつも 米ドルが下落することで価格への上方圧力が続くといった展開にはなりにくいものと考えられる一方で この先英国の EU 離脱に伴う欧州地域経済に対する不透明感を反映した指標類が発表されるようだと 英ポンドやユーロが下落する反面米ドルが上昇することにより原油相場に下方圧力を加えてくることが考えられる 他方 中国についても今後発表される経済指標類の内容によっては原油相場に影響を及ぼす可能性はあるが 最近では中国の経済指標の内容にもかかわらず 同国では石油需要がそれなりの伸びを示していることから 経済指標類の原油価格への影響が限定される例が散見されており この先発表される経済指標類についても それによる原油相場の変動が規模的にも期間的にも限られる場合がありうるものと考えられる 米国では 夏場のドライブシーズンに伴うガソリン需要期が残り 1ヶ月間を割り込んできている (2016 年の米国でのガソリン需要期は 9 月 3~5 日のレイバー デー ( 労働祭 ) の休日 (9 月 5 日 ) に伴う連休を以て終了する ) このため 製油所ではガソリン不需要期の到来を視野に入れつつ秋場のメンテナンス作業実施に備えて稼働を低下 原油精製処理量を減少させるとともに原油の購入を不活発にしてくると思われる そして 9 月 5 日以降は実際ガソリン需要期ではなくなる このようなことから この先季節的な石油需給の緩和感が市場で強まってくるとともに 原油相場に下方圧力が加わるものと考えられる しかしながら さらに先を見てみると 石油需要は伸び続ける反面 石油供給は必ずしもそれを満たして余りある程伸びていくわけではなく 石油需給は引き締まる方向に向かいつつあると市場では認識されていることからすると 石油需給緩和感が市場で広がるとは言っても 2016 年 2 月中旬に見られたような WTI で 1 バレル当たり 20 ドル台半ばにまで原油価格が下落するといった展開となる可能性もまた低く むしろそのような水準の手前の価格で底打ちするのではないかと考えられる OPEC 産油国は 9 月 26~28 日にアルジェで開催される予定である IEF に際し 非公式協議を実施す 18

19 る意向である 8 月 11 日にはサウジアラビアのファリハエネルギー産業鉱物資源相が 当該協議において市場の安定のために必要とされる方策を含め協議する旨明らかにしている ただ 制裁や戦争後の復興のために増産を希望しているイランやイラク 武装勢力による石油施設破壊行為等により生産量が低下しているナイジェリアやリビアからすると 石油需給調整のための原油生産量の削減は受け入れがたく 他方 サウジアラビアが率先して減産を実施しても 現状既に増加しつつある米国での石油坑井掘削装置の稼働数がさらに増加を続けることにより 米国でのシェールオイル減産ペースが鈍化する もしくは場合によっては増加に転じるとの観測を市場で発生させることを通じて原油相場に下方圧力が加わることにより 原油価格を持続的に上昇させることが困難であるような状況下では 減産という選択肢を当該協議で採択する可能性はそれほど高くないものと考えられる 他方 現状の水準で原油生産量を凍結する という方策についても イラン ナイジェリア リビア等において増産する余地が存在し また 6 月 3 日の OPEC 通常総会時にもイランが日量 460~470 万バレルに相当する原油生産量へ増加を認めるてもらう ( 現状は日量 360 万バレル ) ことを希望していたことなどを考慮すると 実現は容易ではないと考えられる 結果としては 当該非公式協議においては 石油市場の状況に関して緊密に監視する等のメッセージを発信するにとどまるといった 6 月の OPEC 総会時と同様の結果となることが想定される ただ 可能性が低いとはいえ 原油生産調整に関する何らかの決定がなされる可能性は残っており また OPEC( 及び主要非 OPEC) 産油国間での結束力回復の兆候に対する市場の期待感から これからの秋場の石油不需要期において 非公式協議実施がない場合に比べ 原油価格の下落が緩やかになるといった展開となることは考えうる 大西洋圏では既にハリケーン等の暴風雨シーズンに突入しており ( 暴風雨シーズンは例年 6 月 1 日 ~ 11 月 30 日である ) さらに 8 月後半以降 10 月前半迄は最もハリケーン等が発生しやすい時期となる ハリケーン等の暴風雨は 進路やその勢力によっては 米国メキシコ湾沖合の油田関連施設に影響を与えたり また 湾岸地域の石油受入港湾関連施設や製油所の活動に支障を与えたり ( 実際に製油所が冠水し操業が停止することもあるが そうでなくても周辺の送電網を切断することにより 製油所への電力供給が停止することを通じて操業が停止するといった事態が想定される ) さらには メキシコの沖合油田操業活動や原油輸出港の操業等が停止することにより米国での原油輸入に影響を与えたりする 実際 2016 年においては既に 8 月 2 日にハリケーン アール (Earl) がカリブ海北西で発生しメキシコへ西進 8 月 6 日に消滅したが これにより メキシコで原油を出荷している Dos Bocas( 石油出荷能力推定日量 11 万バレル ) 及び Cayo Arcas( 同 101 万バレル ) が 8 月 4 日の早い時間に閉鎖されたと伝えられる ( 当 19

20 該港湾の操業再開日は明らかになっていないが 8 月 6 日には熱帯性低気圧が消滅しているところからすると 8 月 6~7 日頃には操業を再開しているものと考えられる ) このようなことから米国のメキシコからの原油輸入が一時的であれ減少 米国の原油在庫に影響を与えるとともに それにより原油相場が変動する場面が見られる可能性がある 他方 米国北東部にハリケーン等の暴風雨が進むようだと 当該地域での交通インフラが麻痺することにより ガソリンや軽油需要に負の影響を与える恐れもある このようなことから 今後のハリケーン等の実際の発生状況やその進路 そしてその予報等に留意すべきであろう 2016 年の大西洋圏でのハリケーンシーズンについては従来ほぼ平年並みの暴風雨の発生が予想されていたが 8 月に入り予測機関の中には 暴風雨の発生個数予想等を上方修正してきているところも出てきている ( 表 1 参照 ) このようなことから 市場ではハリケーン等の暴風雨発生の可能性に対し より神経質になりやすいものと考えられる そして実際にこの先いくつか暴風雨が発生するようだと さらにハリケーン等に伴う市場での米国メキシコ湾沖合油田等からの石油供給途絶懸念が増大する結果 原油相場に上昇圧力が加わる場面が見られることもありうる 表 年の大西洋圏でのハリケーン等発生個数予想 発表日熱帯性低気圧 ( 命名されるもの ) うちハリケーンとなるものうち強い勢力 * のハリケーンとなるもの コロラド州立大学 4 月 14 日 コロラド州立大学 6 月 1 日 コロラド州立大学 8 月 4 日 米国海洋大気庁 (NOAA) 5 月 27 日 米国海洋大気庁 (NOAA) 8 月 11 日 平年 (1981~2010 年平均 ) *: カテゴリー 3( 風速時速 111マイル ( 時速 178km)) 以上のハリケーン 出所 : 各種資料をもとに作成 全体としては 地政学的リスク要因ではナイジェリアでの武装勢力による石油関連施設破壊行為が再び活発化するようだと同国からの原油供給が減少するとの懸念が市場で増大し 原油価格に上方圧力を加える可能性がある 他方 この先も米ドルは継続的に下落しにくいことから この面では原油相場には少なくとも上方圧力が加わり続ける可能性は低いと考えられる また この先秋場の不需要期に向け市場では石油需給緩和感が醸成されてくると考えられることから この面では原油価格に下方圧力が加わると考えられる 総合すると原油価格は当面は下落する可能性がそれなりにあるものと思われるが OPEC 産油国による非公式協議に対する市場の期待感から 下落が緩やかになるといった展開は考えられる 20

21 年に向けた世界石油市場に対する関係者の見方国際エネルギー機関 (IEA) は 6 月 14 日に 石油輸出国機構 (OPEC) は 7 月 12 日に それぞれ初めて 2017 年の石油需給見通しの詳細を発表した ここでは 既に 2016 年 1 月 12 日に 2017 年見通しを発表している EIA を含め 2017 年の世界石油需要及び供給見通し等の特徴などにつき述べることとしたい ( 但しデータは原則 EIA が 8 月 9 日 OPEC が 8 月 10 日 IEA が 8 月 11 日に それぞれ発表したもの ( つまり最新のもの ) に基づくものとする ) まず 需要についてであるが 2017 年の世界石油需要は 前年比で日量 115~145 万バレル程度の増加と見込む (IEA が同 124 万バレル ( 前年比 1.3%) EIA が同 145 万バレル ( 同 1.5%) OPEC が同 115 万バレル ( 同 1.1%) の それぞれ増加 ) など それなりに堅調に伸びていくと予想している ( 図 16 参照 ) が これは 2016 年の伸びとほぼ同じかそれを下回る水準である ( 因みに 2016 年の世界石油需要伸び率は IEA が日量 124 万バレル ( 前年比 1.3%) EIA が同 145 万バレル ( 同 1.5%) OPEC が同 115 万バレル ( 同 1.1%) である ) IEA や OPEC は 2017 年の世界石油需要の伸びが 2016 年のそれを量的にも率的にも明確に下回っているが これは英国の EU 離脱が 2017 年の世界経済及び石油需要に影響すると両機関が予想していることが背景にある 他方 EIA は英国の EU 離脱の影響は殆ど欧州域内にとどまるとの認識であり 従って石油需要についても欧州諸国について若干下方修正を行うにとどまっている また EIA は 2016 年は暖冬による暖房用石油燃料需要の低迷 原油及び天然ガス掘削活動の低下 石炭生産及び輸送の減少により 米国の留出油需要は前年割れするものの 2017 年は経済回復のため需要は増加すると見ている他 新規石油化学工場の稼働や停止していた既存工場の再稼働により 2017 年にかけエタンの需要が伸びると考えている さらに中国やインドにおいても輸送部門や石油化学部門を中心として石油需要が増加すると認識している ( 特に中国ではプロパン脱水素化装置 (PDH) の建設が進みつつあるためプロパンの需要が伸びるとしている ) OPEC も中国については石油化学部門に加え自動車販売の伸びが継続することから輸送部門で石油需要が堅調であると考えているようである ただ IEA は中国で重工業中心の経済構造からの脱却を目指す改革の進展により石油需要の伸びが鈍化すると見ている他 2014 年後半以降の原油価格の下落に伴いガソリン等の小売価格水準も併せて低下したことにより 世界各国 地域での石油需要が刺激される格好となったものの 2017 年にはそのような効果も薄れてくることが 石油需要の伸びを抑制すると見ている 21

22 また 例えば国際通貨基金 (IMF) の世界経済見通し (WEO:World Economic Outlook) における IMF の経済成長率見通しは近年時間が経つにつれ下方修正されるなど 従来から経済は必ずしも明確な回 復期に入っているとは言えない部分もある 加えて 英国の EU 離脱で今後欧州地域を中心とした地域 での経済活動にさらなる支障が発生するようだと 経済成長がなお下振れする恐れも否定できない こ のような面が 2017 年の世界石油需要面でのリスクと考えられ このリスクが今後顕在化するようだと IEA EIA そして OPEC による世界石油需要見通しも下方修正される可能性がある 2016 年の非 OPEC 産油国の石油供給見通し (NGL 等を含む ) は前年比で日量 59~86 万バレルの減 少 (IEA で日量 86 万バレル EIA で同 59 万バレル OPEC で同 78 万バレルの それぞれ減少 ) と各機 関は見込んでいるが 2017 年は前年比で日量 41 万バレルの減少 ~ 日量 32 万バレルの増加 (IEA で日 量 32 万バレルの増加 EIA で同 41 万バレルの減少 OPEC で同 16 万バレルの減少 ) と 減少幅が縮小 するか 増加に転じるとの見方となっている ( 図 17 参照 ) EIA IEA 及び OPEC ともに 2017 年の米国 でのシェールオイル生産量は前年比で減少はするものの 減少幅は 2016 年ほどではないと見込んでい る ( 図 18 参照 ) EIA は シェールオイル生産減少は低原油価格の影響で企業のキャッシュフローが減 少するとともに投資が削減されたことによるものとしているが 生産性の向上 損益分岐点の低下 予想 される価格の上昇で 2017 年半ば以降生産量は増加に転じると見ている ( なお EIA は 2016 年の WTI 原油スポット価格を 1 バレル当たり ドル 2017 年のそれを ドルと想定している ) IEA も米国 でのシェールオイルの生産は 2017 年後半から上向くと予想している 他方 米国メキシコ湾沖合では 2016 年 4 月に Julia 油田 ( オペレータ :ExxonMobil) 2016 年 7 月には Gunflint 油田 ( オペレータ :Noble) が それぞれ生産を開始した他 今後も Stones( オペレータ :Shell) を初めとして複数の油田の生産が開 始される予定であり これにより 2017 年の米国メキシコ湾での原油生産量の前年比での伸びは EIA が 日量 20 万バレル IEA が同 13 万バレル OPEC が同 16 万バレルと予想している また アラスカでは原 22

23 油生産量が減少傾向となっているが 最近 3 ヶ所の油田の操業が開始されていることから 原油生産の減少ペースが鈍化する可能性がある また EIA は石油化学向けの需要増加から天然ガスからのエタン分離が促進されることにより 米国での NGL の供給が増加すると見ている他 IEA でも NGL の生産が増加すると認識している このようにシェールオイル生産が 2017 年に底打ちするうえ アラスカや米国メキシコ湾沖合での新規油田生産の開始や NGL そしてバイオ燃料の供給増加により 2017 年の同国での石油生産量は前年比で増加するか 減少するとしても比較的小幅なものになると考えられている ( 図 19 参照 ) 23

24 米国以外では EIA IEA 及び OPEC ともにカナダ及びブラジルで 2017 年は石油生産が増加すると見ている ( 図 20 及び 21 参照 ) カナダでは Kearl 拡張 ( オペレータ :Imperial Oil) Horizon 拡張 ( オペレータ :Canadian Natural Resources) Surmount 2( オペレータ :ConocoPhillips) Christina Lake( オペレータ :Cenovus) 等のオイルサンドプロジェクトで増産 もしくは新規に生産を開始することが寄与することから 2017 年は前年比で日量 15~26 万バレルの増加 (IEA で日量 26 万バレル EIA で同 23 万バレル OPEC で同 15 万バレルの それぞれ増加 ) になると見られている ブラジルでは 2017 年末までに同国沖合サントス盆地において浮遊式生産 貯蔵 出荷施設 (FPSO)7 基を設置 (Lula 油田 (3 基 ) Buzios 油田 (2 基 ) Lapa 油田 (1 基 ) Libra 油田 (1 基 )) することにより石油生産が増加する しかしながら うち 4 基は建設中に問題が発生したことにより 2017 年末までの増産が困難となる可能性があるなど 同国の石油生産開始時期については不透明性を伴っている 同国の 2017 年の石油生産量増加見通しは IEA が日量 26 万バレル OPEC が同 30 万バレルとなっているが OPEC は FPSO7 基が全て操業を開始することを念頭に置いて予想していると見受けられることから考えると これらの増産見通しは下方修正される可能性があると考えられる 他方 EIA は日量 3 万バレルの増加とかなり保守的に見積もっている 24

25 これら以外にロシアについても IEA EIA 及び OPEC とも 2017 年は石油生産量が減少するとしているが IEA が日量 1 万バレル OPEC が日量 4 万バレルの減産になると見ている反面 EIA は日量 15 万バレルの減少になると考えるなど減少量には幅が見られる IEA や OPEC は Lukoil や Gazprom Neft による新規油田生産開始や最近生産を開始した油田の増産等を織り込んでいるものと考えられる 他方 中国においては国営石油企業による投資削減もあり 2017 年は日量 7~10 万バレル程度の石油生産量減少と考えられている 非 OPEC 産油国石油供給は 2016 年に減少すると見込まれるうえ 2017 年においてもなお減少するか増加したとしても限定的な程度にとどまると見られる一方で 世界の石油需要は 2016 年に加え 2016 年程ではないにしても 2017 年もそれなりに伸びていくと予想されることから 世界石油需要から非 OPEC 産油国石油供給と OPEC 産油国の NGL 等を差し引いた いわゆる対 OPEC 原油需要等 ( Call on OPEC 但しこれには在庫変動も含まれる ) は IEA EIA 及び OPEC ともに 2017 年は 2015 年及び 2016 年に比べて相当程度増加し 日量 3,300 万バレル超の水準になるもの (IEA では日量 3,348 万バレル EIA で同 3,320 万バレル OPEC で同 3,301 万バレル ) と予想される旨示唆される ( 図 22 参照 ) IEA のデータに基づけば 2016 年 7 月現在 OPEC 産油国の原油生産量は日量 3,339 万バレルであることから この水準がこの先も維持されるとして 他の石油需給データについても IEA の予測を用い 2016 年及び 2017 年の世界石油需給シナリオを描いてみると 2016 年は供給が需要をそれなりに超過する ( 表 2 参照 ) 反面 2017 年は通年では需要がわずかではあるが供給を超過することはなる ( 表 3 参照 ) ただ 2016 年 7 月の原油生産量が日量 360 万バレルであるイランがその目標とするところの日量 400 万バレルに生産量が到達すれば さらに日量 40 万バレルほど世界石油供給量は増加することになるため いつそれが実現するかにもよるが その分だけ世界の石油需給は緩和することが予想される また 前述の通り 2016 年 7 月末現在の OECD 諸国石油在庫日数は 66.6 日と高水準である一方で 2016 年は 2015 年ほどではないが供給が需要を超過 2017 年は需要が供給を超過するとはいえ その規模が小さいことから考えると 高水準の石油在庫は 2017 年においては取り崩しが進むとしても緩やかなペースで行われる可能性があるものと考えられる ( 図 23 参照 ) 25

26 表 2 世界石油需給バランスシナリオ (2016 年 ) ( 単位 : 日量百万ハ レル ) Q16 2Q16 3Q16 4Q 総需要 非 OPEC 生産 OPEC 原油生産 OPEC NGL 生産 総供給 在庫変動その他 (2-1) *: OPEC 産油国については2016 年 7 月の原油生産量がその後も維持されるものと仮定 OPECにはインドネシア及びガボンを含む 出所 :IEAテ ータをもとに作成 表 3 世界石油需給バランスシナリオ (2017 年 ) ( 単位 : 日量百万ハ レル ) Q17 2Q17 3Q17 4Q 総需要 非 OPEC 生産 OPEC 原油生産 OPEC NGL 生産 総供給 在庫変動その他 (2-1) *: OPEC 産油国については2016 年 7 月の原油生産量がその後も維持されるものと仮定 OPECにはインドネシア及びガボンを含む 出所 :IEAテ ータをもとに作成 26

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