第1章 序論

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1 卒業論文 消費税の逆進性の検証 学籍番号 : 氏名 : 山内智草 1

2 消費税の逆進性の検証 目次 第 1 章序論 第 2 章消費税について 2-1 消費税のしくみ 2-2 消費税のメリット 2-3 消費税の増税に関する議論 2-4 諸外国の消費税率について 2-5 消費税の目的税化の議論 2-6 消費税の軽減税率の導入についての議論. 2 7 高齢化社会での税制改革の方向 第 3 章消費税の逆進性の問題 3-1 逆進性とは 3-2 逆進性があるかの検証 3-3 消費税が増税されたと仮定したときの検証 3-4 消費支出に対する食費の割合の検証 第 4 章年齢階級別の消費税の負担について 4-1 年齢階級別の消費税の負担についての検証 第 5 章検証の結果について 2

3 第 1 章序論 山内智草 消費税率のあり方については わが国の消費税は 平成元年に3% の税率で導入された後 平成 9 年 4 月に5% に引き上げられ 現在に至っている この消費税率は ヨーロッパ等の諸外国と比較すると低い水準にあり 少子高齢化が進展する中で社会保障給付の増大に対応するためにも消費税を増税することが議論されている そこで第 2 章では消費税の仕組みから消費税のメリットや問題点 消費税の増税に対する近年の議論に触れ 消費税の目的税化の議論 消費税の軽減税率の導入についての議論についてふれていく そして消費税がこれからの高齢化社会にどのような役割をするかを明らかにする 第 3 章では消費税の増税に対して問題になっていくであろう逆進性が本当にあるかどうかを検証によって明らかにする そして消費税を実際にどのくらい負担しているのか また消費のうちどれくらいを食費に当てているかによって生活必需品に対して消費税をどれくらい負担しているかを明らかにする また第 4 章では年齢階級別の消費税の負担について高齢者がどれくらい消費税を負担しているかを調べ 社会保障制度の世代間の公平のためにはどのような影響を与えているか 高齢者の世代はどれくらいの負担をしているか示す そして第 5 章では検証についての結果を示す 第 2 章消費税について 第 2 章では消費税のしくみやメリットや特徴 今議論されている問題についてふれる 2-1 消費税のしくみ この節では消費税のしくみを示す 消費税は 特定の物品やサービスに課税する個別間接税とは異なり 消費に広く公平に負担を求める間接税である 間接税とは税を納める義務のある人と 実質的にそれを負担する人が異なる税をいう この消費税は 生産及び流通のそれぞれの段階で 商品や製品などが販売される都度その販売価格に上乗せされてかるが 最終的に税を負担するのは消費者となる 消費税の税率は 4% である また 消費税のほかに地方消費税 1% 相当課税されることから これらを合わせた税率は 5% となっている 消費税の納付税額は 課税期間ごとに売上げに対する税額から 仕入れに含まれる税額を差し引いて計算する 2-2 消費税のメリット この節では消費税のメリットを示す 消費税は原則としてすべての財貨 サービスの国 3

4 内における販売 提供など及び輸入取引に対して課税される課税ベースの広い間接税であり 特定の財 サービスに偏ることなく消費一般に広く公平に負担を求めることができ 消費選択などの経済活動に対して中立的であるという優れた特徴を有している また消費税のメリットとして高齢世代にも課税されることが挙げられる 社会保障給付制度のバランスからも 急激な人口構造の変化の中で 制度の持続可能性や将来の負担増に対する現役世代の不安を解消するためには 高齢世代にもある程度負担を求めたほうが現役世代と高齢世代間の公平性確保に役立つと言われるからである 2-3 消費税の増税に関する議論 この説では近年言われている消費税の増税に関する議論について示す 消費税はヨーロッパの付加価値税に値する 付加価値税 15% 以上 が EU 加盟の条件である 日本は 2007 年現在で5% の消費税であるが 一方で 欧州では10% 以上の国が多くあり スウェーデンとデンマークにいたっては25% である 多くの政治家や知識人はこの数値を取り上げて消費税増税を正当化している また経団連も度々消費税増税を主張している ただし イギリスにおいては食料品等の日用品が非課税であること ( 種類別に税率が分けられている例もある ) や 高い消費税を取っている国は教育費が無料であるなど福祉が充実している しかし 日本では本税導入以来 バブル崩壊とともに貧富の格差が拡大したことについて 消費税導入がその原因であり かつその導入と増税について 彼ら富裕層に有利な 格差社会 を政策的に作り出すという企みがあったという事実を指摘する専門家も多い また1997 年に5% に値上げした際 値上げにより消費者が消費を手控えたことで需要が狭まり 回復軌道に乗りかかっていた景気が消費の落ち込みで一気に不景気のどん底に陥った前例があり 個人消費が低迷から抜け出せていない時点での大幅増税は景気回復に水を差しかねないという意見もある 生活必需品の消費は不可避であり 格差が広がった今 奢侈品 ( 必需品以外の物 ぜいたく品 ) が値上がりによって需要減となることは少なく そもそも1997 年の時点でこれによって景気が悪くなったのではないともいわれる 数字上の値上げよりも むしろ価格高騰によって消費者の間に 不要品の購入を控える という 雰囲気 ができることが需要を抑える ( 景気悪化 ) 効果を発揮しているから 価格の多少の変化に消費者が動じなければ景気が悪化することはないとして 価格の変化と市場の雰囲気とを分けて捉える見解もある 4

5 2-4 諸外国の消費税率について この節では諸外国の消費税率を見る 世界各国の消費税の税率一覧 世界の国々の消費税率比較表 国名 消費税率 (%) 食料品の消費税率 (%) イギリス フランス イタリア ドイツ 17 6 オランダ 19 6 アイルランド 21 0 ポルトガル 19 5 スペイン 16 7 スイス ノルウェー スウェーデン デンマーク オーストラリア 10 0 メキシコ 15 0 出所 :WEB 金融新聞 上の表を見ると先進国の大半では 消費税税率をひとくくりにせず 食料品などの生活必需品とそうでない商品とでは 税率を分けて設定している イギリスやアイルランド メキシコ オーストラリア等の国々では 食料品の消費税はゼロ ( 無税 ) に設定している 贅沢品と生活必需品の税率をきっちり分けている国のほうが 世界的にははるかに多いのである 5

6 2-5 消費税の目的税化の議論 この節では近年議論されている消費税の目的税化について示す 最近では 消費税の福祉目的税化 ( 年金保険料による賦課方式の廃止と消費税の年金財源化 ) などの議論も活発になってきている 消費税が高額所得者に優しく低額所得者に厳しいといわれているが 消費税が福祉目的税化 ( 基礎年金の財源化 ) されれば非正規雇用の低額所得層や年金未納期間が長くなりがちな貧困層は 年金保険料支払 ( 老後資金の一部 ) の自己責任 が実質免除されることになる その為 年金財源化された消費税は 必ずしも弱者にだけ大きな負担を強いる税金とは言えなくなり 消費税は 逆進税 として富裕層に有利な税金であると同時に 部分的な老後保障 ( 生存権 社会権の実質的な保障 ) として低額所得層にも恩恵のある税金となるのではないだろうか という議論がある 2-6 消費税の食料品等への軽減税率の導入についての議論 この節では消費税の食料品等への軽減税率の導入についての議論を示す 今後 消費税率を引き上げるにつれて 低所得者層の負担が相対的に重くなっていく可能性がある 現在 その逆進性の問題に有効な手段と考えられているのが軽減税率の導入がある 軽減税率とは 消費税率が二桁に達している諸外国などで導入されており逆進性を軽減すべく食料品などの日常品についての消費税率を軽減するという制度である しかし複数税率を採用した場合は 消費税制度は現行と大きく変わることとなる 軽減税率の採用は 現行の消費税制度に大きな影響を与え 制度全体を複雑化させることとなる そのため 事業者及び課税庁双方の事務負担が増大することとなる 負担軽減という観点からの諸措置を設けることも必要である 同時に執行体制の大幅な見直しが必要になるといわれている 軽減税率の採用を検討する場合には 税率の問題だけではなく消費税制度全体を考慮した議論が必要であるといわれている 2 7 高齢化社会での税制改革の方向 この節ではこれからの高齢化社会にむけて必要になってくるであろう税制度の改革についてみていく 高齢化社会は 労働者の比率が低下し 年金を含む資産保有者の比率が高まる社会となる このためこれまでのような賃金に大きく依存した所得税制や社会保険制度の歪みがいっそう大きくなる 日本では労働分配率 ( 付加価値に対しての人件費の割合を示す指標であり 会社が新たに生み出した価値のうちどれだけ人件費に分配されたかを示す指標 ) は長期的に上昇傾向にあったが 高齢化社会では この傾向が逆転し 財産所得 ( 金銭 有価証券 土地 建物などの資産を所有 運用することから生じる所得 ) の比率が再び高まる恐れもある こうした状況の中で 高齢化社会にふさわしい税制改革が求 6

7 められている 消費税の活用については 一般消費税は高齢者ほど累進的に多くの税を負担するという 垂直的な公平 には欠けるものの 所得源泉にかかわりなく 同一所得者には同一課税という 水平的な公平 には優れている またキャピタルゲイン ( 債券や株式など資産の価格の上昇による利益 ) 等の個別の所得税の把握もれをカバーすることができる この意味では消費税と逆の特質をもつ累進的な個人所得と一定の比率で組み合わせることが望ましいといわれている 日本では消費税等の間接税と比べた直接税の比率 ( いわゆる直接比率 ) が国際的にみれば著しく高い点が問題視されている しかも高齢化社会で傾向的に高まる社会保険料は 強制的に徴収される点で 事実上 個人所得税と類似した負担と考えれば その傾向はいっそう強まることになる このように 税 社会披見負担を合わせて考慮すれば それだけ個人所得への課税ベースを広げるための消費税の役割は大きなものとなる といわれている 消費税の公的年金等 福祉の財源として考えれば 高所得者ほど比例的に多くの消費税を負担するという 応能負担 の要素も含まれており しかも家族の数にほぼ比例した負担となることから 専業主婦が共働きの就労形態の差に中立てきな個人単位の課税に望ましい性質をしている また この場合 豊かな高齢者の負担で貧しい高齢者の福祉給付の財源を確保できるという面もあるといわれている もっとも 消費税率の引き上げは物価スライド ( 物価に応じて年金支給額を調整する制度 ) を通じて年金給付の増額となることから この効果は実質的にきわめて限定されたものとならざるをえないといわれている 7

8 第 3 章消費税の逆進性の問題 第 2 章まででは消費税にはどのような問題やメリットがあるか これからの高齢化社会に向けてどのような税制改革が議論されているかについてふれた 第 3 章では税制改革で消費税を増税することによって問題になってくるであろう逆進性が本当にあるかどうかを検証したい また食料品などへの軽減税率化の導入が議論されているが わたしたちは支出の中でどれくらいを食料品に当てているかを検証して実際に軽減税率の導入が必要なのか検証したい 3-1 逆進性とは 経済格差を緩和する 所得の再分配 の役割も持つ税制には 高額所得者ほど高い税率を課す 累進税 と所得の大小を問わず同じ税率を課す 比例税 があるが 全ての商品に同じ税率をかける消費税は一見比例税に見えて 実質的には高額所得者ほど負担 ( 平均税率 ) が小さくなる 逆進税 である もちろん 所得と資産が大きい富裕層ほど 高額な商品やサービスを消費するので消費税の相対的な支払額は大きくなるが 所得に占める消費税の割合 では富裕層よりも低額所得者層のほうが大きくなる ということである これが消費税には逆進性があるといわれる所以である 8

9 3-2 逆進性があるかの検証 まず本当に消費税には逆進性があるのかを調べたい 総務省の家計調査 ( 平成 18 年度版 ) より総務省の家計調査総世帯を年間収入の低い順に並べ それを調整集計世帯数( 抽出率を調整した世帯数 ) で五等分して五つのグループを作る 各グループを低いほうから順次第 Ⅰ 第 Ⅱ 第 Ⅲ 第 Ⅳ 第 Ⅴ 五分位階級という 第 Ⅰ 階級 実収入が {~351 万円 } までの勤労者世帯の階級第 Ⅱ 階級 実収入が {351~494 万円 } までの勤労者世帯の階級第 Ⅲ 階級 実収入が {494~653 万円 } までの勤労者世帯の階級第 Ⅳ 階級 実収入が {653~865 万円 } までの勤労者世帯の階級第 Ⅴ 階級 実収入が {865 万円 ~} までの勤労者世帯の階級とする 階級別の実収入と可処分所得 ( 個人所得から非消費支出 ( 税金や社会保障費 ) などを差し引いた所得 ) 消費支出 食費の月額平均数値を表 1に示しその値を図表 1にグラフで表す 表 1 可処分所得消費支出実収入 ( 円 ) 食費 ( 円 ) ( 円 ) ( 円 ) 第 Ⅰ 階級 第 Ⅱ 階級 第 Ⅲ 階級 第 Ⅳ 階級 第 Ⅴ 階級 出所 : 総務省 家計調査 ( 平成 18 年度 ) 図表 可処分所得実収入消費支出食費 第 Ⅰ 階級 第 Ⅱ 階級 第 Ⅲ 階級 第 Ⅳ 階級 第 Ⅴ 階級 9

10 図 1のグラフからわかるように全ての項目で比例的に第 Ⅰ 階級から第 Ⅴ 階級まで値が上 がっている 所得が多いのに比例して消費支出も増加することが明らかとなった 表 1に 実際払っている消費税という項目を作って { 消費支出 5%} で値を出して表 2を作った 第 Ⅰ 階級から第 Ⅴ 階級まで実際払っている消費税の値を図表 2のグラフで表した 表 2 月平均 可処分所実収入消費支出実際払っている消費税食費 ( 円 ) 得 ( 円 ) ( 円 ) ( 円 ) ( 円 ) 第 Ⅰ 階級 第 Ⅱ 階級 第 Ⅲ 階級 第 Ⅳ 階級 第 Ⅴ 階級 出典 : 総務省 家計調査 ( 平成 18 年度 ) 図表 2 実際払っている消費税 ( 円 ) 実際払っている消費税 ( 円 ) 第 Ⅰ 階級 第 Ⅱ 階級 第 Ⅲ 階級 第 Ⅳ 階級 第 Ⅴ 階級 図表 2のグラフからわかるように所得の多い世帯ほど多く消費税を払っていることが明らかとなった 次に可処分所得に対して実際払っている消費税の各階級の割合を出して表 3 とする そして表 3を図表 3にグラフであらわす 10

11 表 3 月平均 可処分所得に実際払っ可処分所実収入消費支出対する実際に食費 ( 円 ) ている消得 ( 円 ) ( 円 ) ( 円 ) 払っている消費税 ( 円 ) 費税の割合 第 Ⅰ 階級 第 Ⅱ 階級 第 Ⅲ 階級 第 Ⅳ 階級 第 Ⅴ 階級 出典 : 総務省 家計調査 ( 平成 18 年度 ) 図表 3 可処分所得に対する実際に払っている消費税の割合 可処分所得に対する実際に払っている消費税の割合 第 Ⅰ 階級 第 Ⅱ 階級 第 Ⅲ 階級 第 Ⅳ 階級 第 Ⅴ 階級 図表 3のグラフからわかるように可処分所得に対して実際払っている消費税の割合は図表 2のグラフの実際払っている消費税の値を表していたグラフとは逆に第 Ⅰ 階級の値が大きく反比例的に下がっていることが明らかとなった よって所得が高い階級ほど実際の消費税への負担は低くなっていることがわかった よって消費税には逆進性があるということが示された 11

12 3-2 消費税が増税されたと仮定したときの検証 この節では仮に消費税 20% になったときの消費者に与える影響について検証する 消 費税が20% になったときの実際に払う消費税の値を表 4に出してみる そしてその値を 図表 4にグラフで表す 表 4 消費税が 20% 消費税が 20% に可処分所得に対すになったときになったときの可処各階級の可処分所得る実際に食費に払実際に払って分所得に対する値 ( 円 ) っている消費税のいる消費税実際に払ってい値の割合 ( 円 ) る消費税の割合 第 Ⅰ 階級 第 Ⅱ 階級 第 Ⅲ 階級 第 Ⅳ 階級 第 Ⅴ 階級 出典 : 総務省 家計調査 ( 平成 18 年度 ) 図表 4 消費税が 20% になったときに実際に払っている消費税 ( 円 ) 消費税が 20% になったときに実際に払っている消費税 ( 円 ) 第 Ⅰ 階級 第 Ⅱ 階級 第 Ⅲ 階級 第 Ⅳ 階級 第 Ⅴ 階級 このときの可処分所得に対する各階級の実際に払っている消費税の割合を表 5に示しその値を図表 5にグラフで表す 12

13 表 5 消費税が 20% にな 消費税が 20% になった 各階級の値 可処分所得 ( 円 ) ったときに実際にときの可処分所得に対払っている消費税する実際に払っている ( 円 ) 消費税の割合 第 Ⅰ 階級 第 Ⅱ 階級 第 Ⅲ 階級 第 Ⅳ 階級 第 Ⅴ 階級 出典 : 総務省 家計調査 ( 平成 18 年度 ) 図表 5 消費税が 20% になったときの可処分所得に対する実際に払っている消費税の割合 消費税が 20% になったときの可処分所得に対する実際に払っている消費税の割合 第 Ⅰ 階級 第 Ⅱ 階級 第 Ⅲ 階級 第 Ⅳ 階級 第 Ⅴ 階級 やはり5% のときと同様第 Ⅰ 階級の値が大きく反比例的に下がっていることがわかる 可処分所得に対する負担は所得が少ない階級のほうが大きくなることがやはり示された 次に消費税が5% のときと20% のときの可処分所得に対する消費税の負担を比べて図表 6にあらわす 13

14 図表 第 Ⅰ 階級 第 Ⅱ 階級 第 Ⅲ 階級 第 Ⅳ 階級 第 Ⅴ 階級 可処分所得に対する実際に払っている消費税の割合 消費税が 20% になったときの可処分所得に対する実際に払っている消費税の割合 図表 6をみると傾きの大きさが5% のときより20% ときのほうが大きくなっていることがわかるので逆進性は消費税の税率が上がると大きくなってしまうことが明らかにされた 3-4 消費支出に対する食費の割合の検証 次に消費支出に対する食費の割合を見てみる この検証をすることによって消費不可避 である食費にどれくらい消費税を負担しているかが検証される 総務省の家計調査 ( 平成 18 年度版 ) から第 Ⅰ 階級から第 Ⅴ 階級まで月に平均いくらを消費に当てているかを調 べ表 6に示す その値を図表 7に表す 表 6 可処分所得 ( 円 ) 実収入消費支出 ( 円 ) ( 円 ) 食費 ( 円 ) 第 Ⅰ 階級 第 Ⅱ 階級 第 Ⅲ 階級 第 Ⅳ 階級 第 Ⅴ 階級 出典 : 総務省 家計調査 ( 平成 18 年度 ) 14

15 図表 7 消費支出に対する食費の割合 消費支出に対する食費の割合 第 Ⅰ 階級 第 Ⅱ 階級 第 Ⅲ 階級 第 Ⅳ 階級 第 Ⅴ 階級 図表 7からわかるように第 Ⅴ 級よりも第 Ⅰ 階級にかけて消費支出に対する食費の割合が大きくなっていることがわかる やはり所得が低い階級のほうが食費にかけなければいけないお金が多いということがわかる 消費支出に対する食費の割合をエンゲル係数という エンゲル係数は近年ではどのような変化をみせているのだろうか 通信及び教育娯楽費とともに家計消費の移り変わりをみてみる 出典 : 総務省統計局ホームページ 一般的に, エンゲル係数が低いほど生活水準が高いとされている 消費支出の構成の変化をみると, エンゲル係数は, 昭和 40 年には38.1% だったが, 生活水準の向上に伴 15

16 い低下が続き,54 年には30% を下回り, 平成 18 年には23.1% となった また, 消費支出に占める通信及び教養娯楽の割合は, 昭和 40 年は7.7% でしたが, 平成 18 年には14.1% となり, ほぼ倍増となっている 図 2-1を見ると 生活水準の向上に 伴い消費支出に占める食料費の割合は下がって その代わりに通信 教育娯楽に使うお金 は増えたことがわかるので昭和 40 年頃に比べて生活水準は上がっていることがわかる 次に第 Ⅰ 階級から第 Ⅴ 階級まで食費に対して実際に払っている消費税の値出し表 7に示す その値を図表 8に表す 表 7 月平均 食費に対して消費支出に可処分所得消費支出実際に払って食費 ( 円 ) 対する食費 ( 円 ) ( 円 ) いる消費税のの割合値 ( 円 ) 第 Ⅰ 階級 第 Ⅱ 階級 第 Ⅲ 階級 第 Ⅳ 階級 第 Ⅴ 階級 総務省 家計調査 ( 平成 18 年度 ) 参照 図表 8 食費に対して実際に払っている消費税の値 ( 円 ) 食費に対して実際に払っている消費税の値 ( 円 ) 第 Ⅰ 階級 第 Ⅱ 階級 第 Ⅲ 階級 第 Ⅳ 階級 第 Ⅴ 階級 16

17 次に可処分所得に対する実際に食費に払っている消費税の値の割合出して表 8に示す その値を図表 9に表す 表 8 食費に対 消費支出 して実際 可処分所得に対 月平均 可処分所消費支出に対するに払ってする実際に食費食費 ( 円 ) 得 ( 円 ) ( 円 ) 食費の割いる消費に払っている消 合 税の値 費税の値の割合 ( 円 ) 第 Ⅰ 階級 第 Ⅱ 階級 第 Ⅲ 階級 第 Ⅳ 階級 第 Ⅴ 階級 出典 : 総務省 家計調査 ( 平成 18 年度 ) 図表 9 可処分所得に対する実際に食費に払っている消費税の値の割合 可処分所得に対する実際に食費に払っている消費税の値の割合 第 Ⅰ 階級 第 Ⅱ 階級 第 Ⅲ 階級 第 Ⅳ 階級 第 Ⅴ 階級 図表 9を見るとわかるように可処分所得に対する実際に食費に払っている消費税の値の割合は第五階級よりも第 Ⅰ 階級のほうが大きくなっていることがわかる これは消費支出に対する食費の割合に類似する 所得が少ない階級のほうが食費にあてなければならない消費税の値が大きいことが検証された よって消費税を増税するにあたって食費を軽減税率にする必要があるとみられる 17

18 第 4 章年齢階級別の消費税の負担について 4-1 年齢階級別の消費税の負担についての検証 この章では 総務省の家計調査 ( 平成 18 年度版 ) の世帯主の年齢階級別家計収支( 二人以上の世帯のうち勤労者世帯 ) について世帯主の年齢が30 歳未満 30~39 歳 4 0~49 歳 50~59 歳 60 歳以上の5 階級に分ける それぞれの可処分所得を比べどの年齢の世帯の可処分所得が多いのかみてみる その値を表 9に示し 図表 10に表す そして消費税にあてている金額を出し 第 2 章で述べた社会保障給付制度のバランスからも 急激な人口構造の変化の中で 制度の持続可能性や将来の負担増に対する現役世代の不安を解消するためには 高齢世代にもある程度負担を求めたほうがよいという議論との関係性について考える 表 9 月平均可処分所得 ( 円 ) 30 歳未満 ~39 歳 ~49 歳 ~59 歳 歳以上 総務省 家計調査 ( 平成 18 年度 ) 参照図表 10 月平均の可処分所得 ( 円 ) 月平均の可処分所得 ( 円 ) 歳未満 30~39 歳 40~49 歳 50~59 歳 60 歳以上 図表 10をみると可処分所得は30 歳未満から50~59 歳にかけて上がっていき60 歳以上は30 歳未満と同じくらいの可処分所得まで落ちるということになっている 次に 18

19 各階級の消費支出をみてみる 可処分所得と合わせて値を出して表 10に示し 図表 11 にグラフで表す 表 10 月平均 可処分所得 ( 円 ) 消費支出 ( 円 ) 30 歳未満 ~39 歳 ~49 歳 ~59 歳 歳以上 出典 : 総務省 家計調査 ( 平成 18 年度 ) 図表 可処分所得 ( 円 ) 消費支出 ( 円 ) 歳未満 30~39 歳 40~49 歳 50~59 歳 60 歳以上 図表 11を見てみると可処分所得の変化に比べて消費支出は違った変化を示している 消費支出は世帯主の年齢が60 歳以上の階級は50~59 歳の階級に比べて下がってはいるものの可処分所得ほど消費支出は減っていないことがわかる これは今までの貯蓄を消費に当てているからだろう 次に各階級が実際に払っている消費税の値を求めて表 11に示し図表 12にグラフで表す 19

20 表 11 月平均 可処分所得 ( 円 ) 消費支出 ( 円 ) 実際に払っている消費税 ( 円 ) 30 歳未満 ~39 歳 ~49 歳 ~59 歳 歳以上 出典 : 総務省 家計調査 ( 平成 18 年度 ) 図表 12 実際に払っている消費税 ( 円 ) 実際に払っている消費税 ( 円 ) 30 歳未満 30~39 歳 40~49 歳 50~59 歳 60 歳以上 図表 12をみると実際に払っている消費税の値は消費支出と同じ動きをしていることがわかる 可処分所得と比べてみると30 歳以下の若い世代はあまり所得がなくて消費税も比較的負担してないが 60 歳以上の世代は所得が30 歳以下の世代並みにも少ないにもかかわらず消費税は比較的負担が大きいとゆうことがわかる この結果をみると若年世代よりも高齢世代のほうが消費税の負担が比較的大きいことが検証されたので社会保障制度の世代間の公平のためにはプラスの結果であるといえる 20

21 第 5 章検証の結果について 消費税については第 1 章では消費税の問題点を第 2 章では消費税の仕組みや増税を含め 軽減税率化などの議論や高齢化社会に対しての税制改革の議論のことにふれた 3 章の検証から 消費税には逆進性があることが明らかにされた またそれは消費税率が高くなるにつれて顕著になるということが示された これから消費税率の引き上げが問題になるにつれて重要な課題となるだろう また消費支出のうちどれぐらい食費にあてているかをみることによって最低限必要な支出に対しての消費税の負担を考えなければならないことが示された 所得が低い家計ほど食費に対する支出が多いことが3 章の検証でわかったのでこれもまた消費税の引き上げをする中で軽減税率化を含めた問題となるだろう また高齢者層については4 章の検証で消費税への負担が比較的大きいことがわかり 社会制度の世代間の公平のためにはプラスとなる結果になるといえるだろう しかし所得が低い高齢者にとっては消費税の引き上げに対しては負担が大きくなるという問題がある 参考文献 八代尚宏 (2000) 少子 高齢化の経済学 東洋経済新報社 総務省家計調査( 平成 18 年度 ) 参考資料 WEB 金融新聞 21

(3) 消費支出は実質 5.3% の増加消費支出は1か月平均 3 万 1,276 円で前年に比べ名目 6.7% の増加 実質 5.3% の増加となった ( 統計表第 1 表 ) 最近の動きを実質でみると 平成 2 年は 16.2% の増加となった 25 年は 7.% の減少 26 年は 3.7% の

(3) 消費支出は実質 5.3% の増加消費支出は1か月平均 3 万 1,276 円で前年に比べ名目 6.7% の増加 実質 5.3% の増加となった ( 統計表第 1 表 ) 最近の動きを実質でみると 平成 2 年は 16.2% の増加となった 25 年は 7.% の減少 26 年は 3.7% の 平成 29 年家計調査 ( 二人以上の世帯 ) の結果 ( 総務省統計局 - 北海道分 : 農林漁家世帯を含む ) 1 勤労者世帯 ( 二人以上の世帯のうち勤労者世帯 ) の家計 (1) 実収入は実質 1.7% の増加平成 29 年の北海道の勤労者世帯 ( 平均世帯人員 3.12 人 平均有業人員 1.63 人 世帯主の平均年齢 5. 歳 ) の実収入は1か月平均 万 7,72 円で前年に比べ名目

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