液相レーザーアブレーション法による酸化チタンナノ粒子生産技術の研究 レーザーバイオ科学研究チーム 谷口誠治 古河裕之 佐伯拓 1 関西大学システム理工学部 1 1. はじめに近年 地球温暖化や化石燃料の枯渇 高騰等のエネルギー問題が顕在化し この対策として太陽光を有効利用しようとする動きが急速に高ま

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1 液相レーザーアブレーション法による酸化チタンナノ粒子生産技術の研究レーザーバイオ科学研究チーム 谷口誠治 古河裕之 佐伯拓 1 関西大学システム理工学部 1 (d) (c) 液相レーザーアブレーション法により生成した二酸化チタン粒子の透過型電子顕微鏡 (TEM) による観測結果 BF-TEM 画像 (c) 電子線回折パターン (d) 観測された酸化チタンのルチル型結晶構造 (R) およびアナターゼ型結晶構造 (A) の格子定数 研究の目的 : レーザーを用いた簡便な手法による機能性金属ナノ粒子製造法の開発 今後の応用 発展 : 太陽励起レーザーとの組み合わせによるナノ粒子製造の低コスト化 クリーンエネルギー生産分野への応用 連絡先 :TEL FAX taniguchi@ilt.or.jp

2 液相レーザーアブレーション法による酸化チタンナノ粒子生産技術の研究 レーザーバイオ科学研究チーム 谷口誠治 古河裕之 佐伯拓 1 関西大学システム理工学部 1 1. はじめに近年 地球温暖化や化石燃料の枯渇 高騰等のエネルギー問題が顕在化し この対策として太陽光を有効利用しようとする動きが急速に高まっている 太陽光の利用手段としては太陽電池が最有力であり 国内外で急速に導入が進められつつある 太陽電池の代表的なものとしてシリコン型太陽電池が知られるが 高い生産コスト エネルギーコストが問題となっているため より低コストで生産できる次世代型太陽光電池の開発が盛んに行われている それらのうち実用化に近いものとして注目されているのが色素増感型太陽電池 ( 図 1) である 1) この電池は 材料としてシリコンを用いておらず また作成過程が簡便で高温や真空等の条件を必要としないため シリコン系に比べ低コスト 低エネルギーでの生産が可能になる 色素増感太陽電池には 半導体材料として酸化チタン (TiO ) 等の光触媒活性を持つ金属酸化物微粒子が用いられている ( 図 1) TiO は本来顔料等に使用されるもので 生産量も多く比較的安価に入手可能であるが 通常は粒径が 1μm 以上と大きい 太陽電池の光変換効率を向上させ 実用性の高いものを作成する為には 比表面積の大きな粒径 3nm 以下の ナノ粒子 を用いることが重要である 将来的に色素増感太陽電池が普及するようになれば その材料である金属酸化物ナノ粒子の需要は図 1 色素増感型太陽電池の基本構造 大きく増加し より低コスト 低エネルギーで量産する必要性が出てくるものと予測される またTiO ナノ粒子は塗料等にも配合され 大気中の窒素酸化物 (NOx) の光分解触媒として利用される等 環境浄化の用途にも用いられるようになっており その需要は増加傾向にある 酸化チタンナノ粒子の製造については プラズマや燃料ガスをエネルギー源とする化学気相成長 (CVD) 法や 液中に溶解させた金属を化学的にコロイド化する化学合成法 ( 再沈法 ) レーザー集光により金属を物理的に蒸発させ 気体酸素と反応させる気相レーザーアブレーション法等があり 研究例は多く精度の良いものも開発されている - 5) しかしながら 製造時に真空 高温条件が必要であることや 準備段階として特殊な化合物を合成することが必要等 その装置コスト 生産コストは依然として高い このことから我々は 酸化チタンナノ粒子のより簡便な製法として液相レーザーアブレーション法 ) を提案している この手法による酸化チタンナノ粒子の生成過程を模式化したものを図 に示す レーザー光を水中のチタン金属上に集光すると 集光点近傍にのみ高温状態が発生する 光照射を受けたチタンは瞬時に蒸発し ( アブレーション ) 周囲の水分子と反応し酸化チタンとなる この時点で酸化チタンは分子状態であるが 集光点近傍を離れると周囲の水により急速に冷却され 酸化チタン分子同士が凝集しナノ粒子化すると考えられる この手法では CVD 法のように気圧やガス組成を制御するチャンバーや冷却剤等を必要とせず シンプルな装置の作成が可能となる 生成ナノ粒子は液中に存在するため回収率が高く 環境への影響が少ない等の利点が考えられ この手法を応用すればより簡便で低コスト且つ環境適合性の高い酸化チタンナノ粒子の製造システムの開発が可能となると考えられる また 現在当研究所では太陽励起レーザーの開発 7) を進めているが 同時に発生したレーザー光の利用に関する研究に

3 図 液相レーザーアブレーション法による酸化チタン (TiO ) 生成過程の模式図 も取り組んでおり 本研究はその一環でもある 本稿では 液相レーザーアブレーション法により酸化チタンナノ粒子を作成し それらの物性評価を行うとともに レーザー光強度 波長 界面活性剤の投与等の各実験条件下における生成粒子の形状や粒径 結晶構造 生成効率等を比較検討した結果について報告する. 実験方法.1 液相レーザーアブレーション法による酸化チタンナノ粒子生成実験図 3 に酸化チタンナノ粒子生成実験に用いたレーザー照射実験系を示す 照射光源としてナノ秒 (ns) パルス Nd 3+ :YAG レーザー (SureliteⅡ SLI-1 コンティニュアム社 ) を用いた レーザー光の波長は 1nm ビーム径 mm パルス時間幅約 ns 繰り返し周波数は 1Hz 光強度は最大 3W(3mJ/pulse) である 試料の上部に焦点距離 3cm の集光用レンズを配置し レーザー光を高密度化して上部から照射した 試料照射部の写真を図 3 に示す 照射試料は容器内に厚さ 1mm のチタン板 ( 純度 99% ニラコ社) を配置し 純水 ( 高速液体クロマト用蒸留水 キシダ化学 ) をml 加えて作成した また試料の下部には回転ステージを配置し レーザー照射時に照射位置を移動させた レーザー照射実験は全て空気中 ( 空気飽和条件 ) で行った 照射を行った後生成物が懸濁した水を抽出し 空気中 5-75 で乾燥して粉末化し生成物を回収した 界面活性剤にはドデシル硫酸ナトリウム (C 1 H 5 NaSO キシダ化学) ドデシルトリメチルアンモニウムクロリド (C 15 H 3 ClN 東京化成 ) を使用し レーザー照射前に濃度を調整して試料に加えた また界面活性剤を加えた試料では 実験後抽出した懸濁液の遠心分離と洗浄を数回行った 図 3 レーザー照射実験図 照射部の写真. ナノ粒子の物性評価レーザー照射実験により回収した生成物 ( 酸化チタンナノ粒子 ) は 懸濁液の吸収スペクトル測定 粒径分布測定 SEM( 走査型電子顕微鏡 ) および TEM( 超高圧透過型電子顕微鏡 ) による各観測を行い その物性評価を行った 以下に測定装置と方法を示す 吸収スペクトルの測定には分光光度計 (U-1 HITACHI) を用いた 光路長は 1cm 観測波長範囲は 3-7nm とした 粒径分布測定には動的光散乱式粒径分布測定装置 (LB-55 HORIBA) を用いた 測定粒子物範囲は 1nm-μm である 分散媒には水を用いた SEM ( 走査型電子顕微鏡 ) 観測には FE-SEM(JSM-3F 日本電子 ) を用いた 測定試料は 生成物粉末をプラスチックテープ上に付着させ それを測定基板上に塗布する事により作成し 白金蒸着を行った後 生成物の粒径観測を行った TEM( 超高圧透過型電子顕微鏡 ) 観測には 超高分解能高圧分析電子顕微鏡装置 (JEM-3F 日本電子 ) を使用した この装置により 1 万倍レベルでの観測が可能である また電子線回折 エネルギー分散型 X 線分析 (EDS) も同時に行い 生成物の粒径 結晶構造 組成についても分析を行った

4 3. 実験結果と考察 3.1 レーザー照射による二酸化チタンナノ粒子生成実験と物性評価図 に 水中の金属チタン試料へのレーザー照射後の試料の写真を示す 照射条件は波長 1nm 光強度 1W 照射面積 cm (1 パルスあたりの光強度 J/cm pulse) である 照射時間は 3 分である レーザー照射により水が白く懸濁する様子が見られた またこの懸濁は実験後も 1 日以上沈殿を示さず 水中で長時間分散を保持する微粒子が生成しているものと考えられる 一方 照射位置でのチタン板表面は 照射パルス数の増加に伴い黒色へと変化した ( 図 ) これはおそらくレーザー照射により表面に低次の酸化チタン膜が形成されるためではないかと考えられる 通常の酸化チタンの分子式は Ti であり白色を呈すが 低次酸化チタンは分子式 Ti n O n-1 (n=1 1) で表され 黒色を呈することが知られている 図 レーザー照射後の 懸濁液 チタン板懸濁液の物性について検討するため 吸収スペクトルの測定を行った 結果を図 5 に示す 実験後の懸濁液は nm 付近から短波長側へと急激な吸光度の増加が見られた これは懸濁液の散乱による影響 および 35nm 以下の波長に吸収帯を持つ二酸化チタン (TiO ) が生成したためであると考えられる 次に懸濁液の粒径分布を計測した 結果を図 に示す 懸濁液中の粒子は 粒径 7-nm 付近を中心として約 3nm からnmまで幅広い分布を持つことが分かった 測定値から得られた平均粒径は 71.nm 変動係数は 1% であった 次に生成物の SEM( 走査型電子顕微鏡 ) 観測を行った 結果を図 7-(d) に示す 主として粒径 7-nm の Wavelength /nm 図 5 レーザー照射後の懸濁液の吸収スペクトル図 動的光散乱測定による懸濁液の粒径分布粒子が観測されたが 1nm を越える粒径のもの ( 図 7) や 粒径 1-nm のもの ( 図 7) も一部観測され その分布は動的散乱法で観測された結果 ( 図 ) とほぼ同様であった 粒子の形状は球形のものは少なく 楕円形のものが多く見られた 一方 図 7(c) のような粒径数 nm から数 1nm の粒子が多く凝集したものも一部観測された 観測試料は懸濁液を乾燥して作成したため 元の状態と比べ凝集がより進んでいる可能性もある 生成物についてさらに詳細な情報を得るため 同試料を用いて TEM( 超高圧透過型電子顕微鏡 ) 観測を行った 図 に試料の明視野 (BF) 画像を示す 試料は球形のものと 1nm 以下の更に微細なものが凝集し混在している エネルギー分散型 X 線分析 (EDS) により組成分析を行ったところ 試料全域でチタンおよび酸素が確認されており チタンの酸化が起こっていることが分かった ( 図 9) しかし一方 EDS の点分析の結果 粒子上の位置によりチタンと酸素の化学量論比が である TiO よりも低い値 ( 約 1.) も見られる ( 図 1) このことから 生成物は二酸化チタン (TiO ) のみでは無く 低次酸化チタン (Ti n O n-1 (n=1 1)) も存在す

5 (c) 5 m 1nm 1nm 図 7 レーザー照射により得られた生成物の SEM 画像 ( 倍率 (c) ) るものと考えられる 実験で得られた生成物粉末は白色ではなくやや灰色を呈しており 黒色の生成物が混在しているものと考えられる 5nm 5nm 図 生成物の BF-TEM 画像 BF Ti O 凝集している部分は主として非晶質 微細な (<1nm) 粒子が凝集している部分は多結晶を形成している さらに 多結晶領域はルチル構造が主であるが アナターゼ構造のものも一部存在することが分かった この理由については現在明らかではないが 酸化チタンの結晶構造はルチル構造が熱的に最も安定であり アナターゼ構造のものも 915±15 以上でルチル構造に変化する レーザーアブレーションでは照射部近辺は瞬時に高温となるため 酸化チタンの結晶核はルチル構造が多く また生成時にアナターゼ構造であってもその後レーザーの照射で生じる熱によりルチル構造に変化する可能性も考えられる (d) m m m 図 9 生成物の EDS 分析結果 (map 分析 ) (BF-TEM( 白 ) チタン ( 黄 ) 酸素( 赤 )) (c) 図 11 生成物の電子線回折による観測結果 TEM 画像,(c) 回折パターン (d) 観測されたルチル構造 (R) アナターゼ構造 (A) の格子定数 図 1 生成物の EDS 分析結果 ( 点分析 O/Ti は各観測点 (1-5 の5 点 ) での化学量論組成比を示す ) 電子線回折による観測結果を図 11 に示す 試料は多結晶領域と非晶質の領域が混在している 球形のものが 3. レーザー光強度および波長効果レーザー光の照射条件を変化させた場合の生成物物性の違いについて検討した まずレーザー光強度の効果について述べる 実験は YAG レーザーの基本波 (1nm) の光強度を 1W( J/cm pulse) W( J/cm pulse) 3W(. 1 9 J/cm pulse)

6 とした条件で行った 照射時間は前章と同様 3 分とした レーザー光強度の増加に伴い懸濁の度合いが大きくなったことから 高強度条件ではより多くの生成物が生成していると考えられる 各照射条件での生成物 ( 回収 乾燥後 ) の重量は 1W 照射時で 1 時間あたり.mg (.mg/h) W 照射時で 5.1mg/h 3W 照射時で 7.9mg/h であった 光照度に対して生成量をプロットしたものを図 1 に示す 生成量は強度に対してほぼ比例関係にあり 線形フィッティングにより得られたエネルギー効率は.5mg/Wh であった 生成した懸濁液の粒径分布測定結果を図 13に示す W 照射時の平均粒径は 7.5nm 変動係数は 3.% 3W 照射時では平均粒径 59.nm 変動係数は.% で 1W 照射時の値 ( 平均粒径 71.nm 変動係数 1% 前章を参照) と比較してほぼ同様であった 生成量 /mg/h Irradiation Power / W 図 1 各照射光強度における生成物の生成量 (mg/h) 1W 照射時での結果と同様 非晶質 (amorphous) の球形粒子と多結晶構造を持つ微細なもの (nano crystal) とが混在している また電子線回折測定 ( 図 15) においても 酸化チタンの生成は確認できたものの 結晶構造はルチル構造が殆どを占めており アナターゼ構造は僅かに存在しているのみで 照射光強度による生成粒子の物性に大きな変化は見られなかった 図 1 レーザー強度 3W 時の生成物の BF-TEM 画像 (d) (c) 図 13 W 3W での照射後の懸濁液の粒径分布図 1に3W 照射時での生成物の BF-TEM 画像を示す 図 15 レーザー強度 3W 時の生成物の電子線回折による観測結果 TEM 画像 (c) 回折パターン (d) 観測されたルチル構造 (R) アナターゼ構造 (A) の格子定数次にレーザー光波長の効果について検討した 実験には YAG レーザーの第二高調波 (53nm) および第三高調波 (355nm) を用い 基本波 (1nm) と同様の条件で水中のチタン板への照射実験を行った 両波長とも照射後には基本波と同様 水が白濁する様子が観測された 図 1 にレーザー光波長 53nm 光強度 1W ( J/cm pulse) で 3 分照射した後 懸濁液の粒径分布を計測した結果を示す 平均粒径は 7nm 変動係数は 39.% で 基本波照射時での結果と違いは見ら

7 れなかった また 照射光として 355nm のレーザー光を用いた場合にも ( 光強度.3W(5 1 J/cm pulse) 1 時間照射 ) 平均粒径 3.9nm 変動係数は 1.9% で 生成物の粒径分布に顕著な差は見られない ( 図 1) 図 17 に レーザー光波長 53nm での照射実験後 回収 乾燥した生成物の SEM 画像を示す 主として粒径 1nm 付近の粒子が観測されており 基本波を用いた実験結果との大きな違いは見られなかった 図 1 レーザー光波長 53nm 355nm での照射後の懸濁液の粒径分布 1nm 図 17 レーザー光波長 53nm での照射後の生成物の SEM 画像 ( 倍率 ) 3.3 界面活性剤の効果今回用いた水中レーザーアブレーション法では 高いレーザーエネルギーの照射によりチタンが瞬時に原子化 ( プラズマ化 ) するため 粒子生成の初期過程では数 nm レベルの非常に微細な粒子が生成すると考えられるが 実際に観測されたものは粒径約 7nm のものが主であった その要因の主なものは 生成した酸化チタン粒子間の凝集効果である 特に酸化チタンは反応活性が高く 凝集の効果は大きいものと考えられる 電子顕微鏡での観測においても 明らかに凝集体と考えられる粒径の大きな粒子が観測されている このため凝集を抑える手段として 界面活性剤を添加してレーザー照射実験を行い その効果について検討した 実験には 陰イオン性の界面活性剤であるドデシル硫酸ナトリウム (C 1 H 5 NaSO キシダ化学) 陽イオン性界面活性剤であるドデシルトリメチルアンモニウムクロリド (C 15 H 3 ClN 東京化成) を使用した ドデシル硫酸ナトリウムの臨界ミセル濃度は.3mM であることから 界面活性剤濃度はその近辺である 1mM に調整し レーザー照射前に試料に添加した 照射条件は波長 1nm 光強度 1W 照射面積. 1-3 cm (1 パルスあたりの光強度 J/cm pulse) とした 照射時間は15 分である 図 1 にレーザー光照射後に生成した懸濁液の粒径分布を示す ドデシルメチルアンモニウムクロリドを用いた場合には平均粒径.nm 変動係数は.% で 純水中と比較して大きな変化は見られなかった ( 図 1) 一方 ドデシル硫酸ナトリウムを用いた場合には粒径分布に変化が見られた ( 図 1) 平均粒径は 13.1nm 変動係数は 17.1% であった 純水中に比べ平均粒径 変動係数ともに減少しており 界面活性剤による凝集の抑制効果が表れたものと考えられる この結果を確認するため ドデシル硫酸ナトリウムを用いた試料の生成物を回収 乾燥した粉末試料を用いて SEM による観測を行った 生成物は多量の界面活性剤を含んでいるため 遠心分離と洗浄を 回以上行い 界面活性剤の影響を抑えた ただし 遠心分離の回転数は装置の関係上 3rpm で行ったため 生成ナノ粒子の

8 一部は洗浄時に流出している可能性がある 観測画像を図 19 に示す 純水中での実験結果 ( 図 7 他を参照 ) と比べ粒径 1-nm の粒子数がより多く存在している 更に 参照物として市販の酸化チタンナノ粒子粉末 (P5 デグサ社 平均一次粒子径 1nm) の SEM 観測を行い ( 図 ) 比較したところ nm より小粒径の粒子が多 く存在することが確認された しかし一方で 生成物には粒径分布測定では観測されなかった粒径 1nm 程度の粒子も同時にみられる この理由については明確ではないが 遠心分離が完全ではなく 洗浄時に粒径 1-nm の粒子の一部が流出して粒径の分布に変化が生じたか 乾燥時に凝集が進んだためではないかと考えられる 実験で得られた 1nm 付近の粒子には楕円形のものも多く見られることから 凝集により粒径が変化した可能性はある また この実験条件での生成物の生成エネルギー効率は.7mg/Wh と見積もられ 純水中での結果に比べ 1/3 以下であった これはレーザー光の一部が界面活性剤に吸収されているためであると考えられる 生成物の組成 結晶構造については TEM による観測を行っていないため明確ではなく 今後の課題である 1nm 図 19 界面活性剤 ( ドデシル硫酸ナトリウム ) を添加した試料での生成粒子の SEM 画像 ( 倍率 ) 1nm 図 二酸化チタンナノ粒子 (P5, デグサ社 ) の SEM 画像 ( 平均粒子径 1nm 倍率 ) 図 1 界面活性剤 ドデシルトリメチルアンモニウムクロリド ドデシル硫酸ナトリウムを添加した試料でのレーザー照射後の懸濁液の粒径分布. まとめ液相レーザーアブレーション法による高効率の二酸化チタンナノ粒子生成を目的とし 水中の金属チタン試料へのレーザー光照射実験を行い 生成物の物性評価を行った 生成物は粒径約 7nm を主とするナノ粒子であり 分布は変動係数約 % であった また 生成ナノ粒子は二酸化チタン (TiO ) が主であるが 酸化数の少ない低次酸化チタンも混在することが分かった 粒子形状は球形や楕円形のものが見られ 1nm 以下の微細粒子が凝集したものも存在する 生成した酸化チタンは多結晶状態であり 結晶構造の主なものはルチル構造であるが アナターゼ構造のものも一部混在したものであった また非晶質のものも存在しており 結晶構造の違いは粒子の形状と関連している可能性があることが分かった

9 ナノ粒子生成のレーザー光強度に対する効果について検討した結果 粒径分布や組成等の物性に顕著な違いは見られなかった 単位時間あたりの生成物量は光強度に比例し そのエネルギー効率は.5mg/Wh であった しかしながら生成物は二酸化チタンのみではなく 非晶質のもの あるいはより低次の酸化チタンも含まれる またレーザー光波長についても 少なくとも 1nm 53nm 355nm の3 波長では生成粒子の物性に対する顕著な効果は観測されなかった 界面活性剤の効果について検討したところ 陰イオン性界面活性剤であるドデシル硫酸ナトリウムを用いた場合に効果がみられ 平均粒径 13.1nm 変動係数 17.1% のナノ粒子が得られた 今後の課題として ルチル構造は高温の反応条件で生成すると考えられるため 色素増感太陽電池に適用するためには温度の低い条件でレーザーアブレーションを行う必要がある この方策としてはよりエネルギーの高い ( 短波長 ) のレーザー光源を用いること等が考えられる また 界面活性剤の濃度により生成するナノ粒子の粒径を制御できる可能性があり 濃度効果の検討を行う必要性がある 謝辞本研究は 平成 年度財団法人若狭湾エネルギー研究センター公募型共同研究事業の支援を得て行われた 本研究を遂行するにあたり 若狭湾エネルギー研究センター峰原英介研究開発部部長 笹瀬雅人主任研究員 (TEM 測定 ) 長友仁郎主任研究員(SEM 測定 ) 他多くの方に御協力頂きました 心より感謝致します 参考文献 1) B. O Regan and M. Grätzel, Nature, 353, 737, (1991) ) K. Kagawa et al., Nano Lett., 1, 17 (1) 3) T. Sugimoto, X. Zou and A. Muramatsu, J. Colloid Interface Sci, 59, 53 (3) ) A.Watanabe, T.Fukui, K.Nogi, Y.Kizaki, Y.Noguchi andm. Miyayama, J. Ceram. Soc. of Japan, 11, 97 (). 5) 中沢哲也 特開 -31. ) Yang G.W., Prog. Mater. Sci., 5. (7) 7) 佐伯拓, 本越伸二, 今崎一夫他 レーザー研究 37(5), (9).

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