レグパラ 錠 25mg レグパラ 錠 75mg 第 2 部 ( モジュール 2) 2.6 非臨床試験の概要文及び概要表 薬物動態試験 キリンファーマ株式会社

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1 レグパラ 錠 25mg レグパラ 錠 75mg 第 2 部 ( モジュール 2) 2.6 非臨床試験の概要文及び概要表 薬物動態試験 キリンファーマ株式会社

2 目次 まとめ 分析法 吸収 分布 代謝 排泄 薬物動態学的薬物相互作用 その他の薬物動態試験 考察及び結論 図表 参考文献...46

3 略号一覧 AUC 略号 略していない用語 Area under the plasma concentration-time curve from zero to infinity( 無限大時間までの血漿 中薬物濃度 時間曲線下面積 ) BU Blood urea nitrogen( 尿素窒素 ) cda Complementary deoxyribonucleic acid( 相補的 DA) CL Clearance( クリアランス ) CL/ Apparent clearance( みかけのクリアランス ) C max Maximum plasma drug concentration( 最高血漿中薬物濃度 ) Cr Creatinine( クレアチニン ) CYP Cytochrome P450( チトクローム P450) Bioavailability( バイオアベイラビリティ ) GOT Glutamic-oxaloacetic transaminase( グルタミン酸オキザロ酢酸転位酵素 ) GPT Glutamic-pyruvic transaminase( グルタミン酸ピルビン酸転位酵素 ) PLC igh-performance liquid chromatography( 高速液体クロマトグラフィー ) SA uman serum albumin( ヒト血清アルブミン ) IC 50 Median inhibit concentration(50% 阻害濃度 ) K m Michaelis constant( ミカエリス定数 ) K i Inhibition constant( 阻害定数 ) LC-MS/MS Liquid chromatography-tandem mass spectrometry( 液体クロマトグラフィー / タンデム質量分 析 ) MRT Mean residence time( 平均滞留時間 ) ADP Reduced nicotinamide adenine dinucleotide phosphate( 還元型ニコチンアミドアデニンジヌク レオチドリン酸 ) P app Apparent permeability coefficient( みかけの透過係数 ) TLC Thin-layer chromatography( 薄層クロマトグラフィー ) t 1/2 Elimination half-life( 消失半減期 ) t max Time to reach maximum plasma drug concentration( 最高血漿中薬物濃度到達時間 ) V ss Volume of distribution at steady state( 定常状態における分布容積 ) V d / Apparent volume of distribution( みかけの分布容積 )

4 化合物略称一覧 (1/2) 略称 化合物構造 化学名 ( 上段 : 英名 下段 : 日本名 ) シナカルセト C 3 Cl -[(1R)-1-(aphthalen-1-yl)ethyl]-3-[3-(trifluoromethyl)phenyl] propan-1-amine monohydrochloride 塩酸塩 -[(1R)-1-( ナフタレン-1-イル ) エチル ]-3-[3-( トリフルオロメチル ) フェニル ] プロパン-1-アミン一塩酸塩 CAM COO 3-(Trifluoromethyl)cinnamic acid 3-( トリフルオロメチル ) 桂皮酸 O CAGly COO 3-(Trifluoromethyl)cinnamic acid glycine conjugate 3-( トリフルオロメチル ) 桂皮酸グリシン抱合体 C 3 O O dio 又は C 3 Dihydrodiol form ジヒドロジオール体 O O C 3 O O Glu dio-glu 又は C 3 Dihydrodiol glucuronide conjugate ジヒドロジオールグルクロン酸抱合体 O O Glu 3,4 -dio C 3 O O 3,4 -Dihydrodiol form 3,4 - ジヒドロジオール体

5 化合物略称一覧 (2/2) 略称 化合物構造 化学名 ( 上段 : 英名 下段 : 日本名 ) 3,4 -dio-glu C 3 O O Glu 3,4 -Dihydrodiol glucuronide conjugate 3,4 - ジヒドロジオールグルクロン酸抱合体 C 3 5,6 -dio O O 5,6 -Dihydrodiol form 5,6 - ジヒドロジオール体 C 3 5,6 -dio-glu O O Glu 5,6 -Dihydrodiol glucuronide conjugate 5,6 - ジヒドロジオールグルクロン酸抱合体 PAM COO 3-(Trifluoromethyl)hydrocinnamic acid 3-( トリフルオロメチル ) ヒドロ桂皮酸 R-EA 2 C 3 (R)-(+)-1-(1-aphthyl)ethylamine (R)-(+)-1-(1- ナフチル ) エチルアミン TBz COO 3-(Trifluoromethyl)benzoic acid 3-( トリフルオロメチル ) 安息香酸 O TBzGly COO 3-(Trifluoromethyl)benzoic acid glycine conjugate 3-( トリフルオロメチル ) 安息香酸グリシン抱合体 TPA 2 3-[3-(Trifluoromethyl)phenyl]propylamine 3-[3-( トリフルオロメチル ) フェニル ] プロピルアミン

6 まとめシナカルセト塩酸塩の薬物動態を明らかにする目的で ラット及びサルに非標識体又は 14 C 標識体を経口投与した時の血漿中濃度推移及び代謝を検討した また ラットにおける組織分布 胎児移行性 並びに尿糞呼気中 胆汁中及び乳汁中排泄を検討した 血漿中濃度推移に関しては 正常動物に加えて肝障害及び腎障害モデルラットについても検討した たん白結合及び in vitro における代謝についてはヒト生体試料を用いて検討した 尿糞呼気中排泄の検討においては シナカルセトが体内で - 脱アルキル化により開裂した代謝物を生成することから 3 種類の 14 C 標識体を使用した 吸収シナカルセト塩酸塩をラットに 0.2~25 mg/kg サルに 1~25 mg/kg の投与量で単回経口投与した時の無限大時間までの血漿中薬物濃度 - 時間曲線下面積 (AUC) 及び最高血漿中薬物濃度 (C max ) は 投与量の増加に伴い上昇した 経口投与した時のバイオアベイラビリティ () はラットで 1.04~1.47% サルで 2.83~5.63% であり初回通過効果が大きかった ラットで肝及び消化管における初回通過効果を検討した結果 消化管の寄与は認められず 主に肝で初回通過効果を受けることが示された また 14 C 標識体の Caco-2 細胞膜透過性を検討した結果 小腸においてシナカルセト塩酸塩が特殊輸送機構によって排出される可能性は低いと考えられた ラット及びサルに 1 mg/kg の投与量で静脈内投与した時の定常状態における分布容積 (V ss ) から シナカルセトは全身へ広く分布することが示唆された ラット及びサルに 5 mg/kg の投与量で 1 日 1 回 7 日間反復経口投与した時の最高血漿中薬物濃度到達時間 (t max ) 付近の血漿中シナカルセト濃度は 投与回数によらずほぼ同様の値を示した トラフ濃度は投与回数に依存して上昇したが 上昇の程度はわずかであった また 薬物動態パラメータは単回投与した時と同様であった したがって この投与期間において定常状態に達していると考えられ 反復投与により薬物動態はほとんど変動しないことが示された トラフ濃度から得られた実測の累積係数は 単回投与した時の消失速度定数から計算された累積係数よりも高値を示したが その乖離の程度は小さかった したがって シナカルセト塩酸塩の反復経口投与による蓄積性は小さいと判断した 分布ラットに 14 C 標識体を 1 mg/kg の投与量で経口投与した時 投与 1 時間後の放射能は 胃 小腸 肝臓 肺 腎臓 副腎及び脾臓など広範囲に分布した 投与 24 時間後以降において血漿中より高い放射能濃度を示した組織は ハーダー腺 肝臓及び腎臓であった 脳 眼球及び骨格筋への放射能分布は全時点を通じて低かった 血漿中放射能濃度の減衰に伴い 組織の放射能濃度も減衰した また 14 C 標識体を 10 mg/kg の投与量でラットに経口投与した後の全身オートラジオグラムでもほぼ同様の組織分布が確認された なお 組織分布に性差は認められなかった 投与 1 及び 6 時間後における放射能の血球移行率は それぞれ 23.0% 及び 17.5% であった - 1 -

7 ラット サル及びヒト血漿におけるたん白結合率は ラットで 96.33~97.67% サルで ~97.00% 及びヒト ( 男性 ) で 96.67~97.67% であり シナカルセト濃度依存的な変動及び種差は認められなかった また ヒト血漿におけるたん白結合率に性差はなかった シナカルセトは主にヒト血清アルブミン (SA) に結合し SA のサイト II に対して高い親和性を示した 妊娠ラットに 14 C 標識体を 1 mg/kg の投与量で経口投与した時 卵巣 羊膜 乳腺及び胎盤に 血漿中と比較して高い放射能濃度が認められた 胎児の組織内放射能濃度は母動物の血漿中放射能濃度に比較して低く 母動物の血漿中放射能濃度の低下に伴い減少した 代謝推定代謝経路 14 C 標識体はマウス ラット サル ウサギ イヌ及びヒトの肝ミクロゾームにおいて還元型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸 (ADP) 依存的に代謝され 複数の代謝物を生成した イヌを除いた動物肝ミクロゾームにおいて ヒト肝ミクロゾームで生成する代謝物はすべて生成することが確認された また マウス ラット サル肝ミクロゾームで生成する主代謝物は ヒト肝ミクロゾームで生成する主代謝物と同じであった ラット イヌ及びサル肝ミクロゾームで生成する代謝物に性差は認められなかった ヒトチトクローム P450(CYP) 発現系ミクロゾーム (CYP1A2 2A6 2B6 2C8 2C9 2C18 2C19 2D6 2E1 3A4 及び 4A11) のシナカルセトに対する代謝活性を算出した結果 CYP1A2 CYP2B6 CYP2C19 及び CYP2D6 で相対的に高い活性が認められた 一方 各分子種に対する親和性は CYP2D6>>CYP3A4>CYP2C19>CYP1A2>CYP2B6 の順に高いことが明らかとなった ヒト肝ミクロゾームに各抗 CYP 分子種抗体及び各 CYP 分子種特異的阻害剤を添加した in vitro 代謝試験を実施した結果 CYP3A4 CYP2D6 及び CYP1A2 がシナカルセトの代謝に関与することが示された 更に 個体別ヒト肝ミクロゾームを用いた in vitro 代謝試験を実施した結果 CYP1A2 CYP2B6 及び CYP3A4 活性と 14 C 標識体の代謝活性に有意な相関が認められた ヒト CYP 発現系ミクロゾームを使用し in vitro で生成するシナカルセトの代謝物の構造を解析した結果 CYP3A4 により - 脱アルキル化反応が進行し R-EA TPA 及び PAM が生成することが示唆された また CYP1A2 CYP2C19 及び CYP2D6 により シナカルセトより分子量が 16 増加したエポキシドと推定される代謝物が生成した 生成したエポキシドは 引き続きエポキシドヒドロラーゼにより開環し 3,4 -dio 及び 5,6 -dio へ代謝されるものと考えられた ラットに 14 C 標識体を 1 mg/kg の投与量で単回経口投与した後の血漿 尿 糞及び胆汁中で 5~16 種類の放射性成分が認められた 各試料中の未変化体の割合は低く 投与 1 時間後の血漿及び投与 0~8 時間後の胆汁中では 6.3% 以下であり 投与 0~8 時間後の尿及び投与 0~24 時間後の糞中では検出限界未満であった 尿 糞及び胆汁中の主要代謝物は グルクロン酸抱合体であることが示唆された サルに 14 C 標識体を 10 又は 100 mg/kg の投与量で単回経口投与した時 投与 0~120 時間後の糞中には投与放射能のうち未変化体が約 15% 存在し 放射性成分の中では未変化体が最も - 2 -

8 多かった 一方 尿中及び胆汁中に未変化体は検出されなかった 主要な代謝物は 尿中で dio-glu CAGly 及び TBzGly 糞中でモノヒドロキシ体(M1) 胆汁中で dio-glu 及び M1 のグルクロン酸抱合体であった 以上の結果から シナカルセトは CYP3A4 により - 脱アルキル化され PAM を経由してグリシン抱合される経路 並びに CYP1A2 及び CYP2D6 によりナフタレン環が酸化され エポキシドを形成した後 エポキシドヒドロラーゼによりエポキシドが開環して生成する 3,4 -dio 又は 5,6 -dio がグルクロン酸抱合される経路など 複数の経路で代謝されると考えられた ( 図 ) C 3 2 R-EA CYP3A4 C 3 3', 4'-diO O O C 3 3', 4'-diOGlu O O Glu C 3 * CYP1A2 / CYP2D6 6 C 3 C 3 CYP3A4 シナカルセト CYP3A4 5', 6'-diO O O O 5', 6'-diOGlu O Glu 2 COO TPA PAM CAM COO O CAGly COO O COO 3-O-PAM COO TBz O TBzGly COO 図 シナカルセトの推定代謝経路 *:CYP2D6 及び CYP1A2 により異なるエポキシドが生成される エポキシドはエポキシドヒドロラーゼにより開環して dio を生成する サル生体試料中においては シナカルセトのモノヒドロキシ体 (M1) 及び M1 のグルクロン酸抱合体等 推定代謝経路に記載していない代謝物も認められている 酵素誘導雌性ラットにシナカルセト塩酸塩を 50 mg/kg の投与量で 7 日間反復投与した時 アニリン水酸化 アミノピリン - 脱メチル化 7-エトキシクマリン O- 脱エチル化及び UDP-グルクロン酸転移酵素活性の有意な上昇が認められた しかしながら 肝臓中のミクロゾームたん白質含 - 3 -

9 量 CYP 含量及びその他の測定項目において媒体投与群との間に有意な変化は認められなかった 1 及び 5 mg/kg の投与量においては すべての測定項目において有意差は認められなかった また 新鮮ヒト肝細胞を 2 µmol/l までのシナカルセト塩酸塩で 48 時間曝露させた時 シナカルセト塩酸塩は CYP1A2 CYP2C19 及び CYP3A4 活性を誘導しなかった 排泄ラットに標識位置の異なる 3 種類の 14 C 標識体を投与し 排泄経路について検討した 雄性ラットに [aphthalene-1,4,5,8-14 C] シナカルセト塩酸塩を 1 mg/kg の投与量で単回経口投与した時 投与 168 時間後までに投与放射能の 25.9% が尿中に 77.6% が糞中に排泄された 更に 雌雄ラットに [Propylamine-2-14 C] シナカルセト塩酸塩を 1 10 及び 100 mg/kg の投与量で単回経口投与した時 投与 96 時間後までに投与放射能の 37.9~43.0% が糞中に 17.7~26.3% が尿中に 21.3~24.8% が 14 CO 2 として呼気中に排泄された [Propylamine-2-14 C] シナカルセト塩酸塩の排泄に性差は認められなかった [Propylamine-2-14 C] シナカルセト塩酸塩の検討において呼気中へ放射能の排泄が認められたことから 標識位置の異なる [Trifluoromethyl- 14 C] シナカルセト塩酸塩を雄性ラットに 10 mg/kg の投与量で単回経口投与して排泄経路を検討した その結果 投与 96 時間後までに投与放射能の 46.5% が尿中に 44.5% が糞中に排泄され 呼気中への放射能の排泄率は 0.2% 未満であった 胆管カニューレを施したラットに [Propylamine-2-14 C] シナカルセト塩酸塩を 10 mg/kg の投与量で単回経口投与した時 投与 48 時間後までに雄では 55% 雌では 70% が胆汁中に排泄された [aphthalene-1,4,5,8-14 C] シナカルセト塩酸塩を授乳中雌性ラットに 1 mg/kg の投与量で単回経口投与した時の乳汁中放射能濃度は 投与 6 時間後までは血漿中放射能濃度に比較して高く推移し 投与 12 時間後以降は血漿中放射能濃度より低く推移した シナカルセト塩酸塩は投与後早い時点より未変化体又は代謝物として乳汁中へ移行することが確認された 薬物動態学的相互作用ヒト肝ミクロゾームを用いてシナカルセトの CYP 分子種に対する代謝阻害を検討した結果 CYP2D6 に対する 50% 阻害濃度 (IC 50 )( µmol/l) が最も小さく その他の分子種に対する IC 50 は CYP2C19 が 49.3 µmol/l CYP3A4 が 47.8 µmol/l( 基質にテストステロンを使用 ) 98.3 µmol/l( 基質にミダゾラムを使用 ) であり CYP1A2 CYP2C9 CYP2E1 及び CYP3A4 ( 基質にニフェジピンを使用 ) では IC 50 が 100 µmol/l 以上であった CYP2D6 に対して強い阻害を示したため CYP2D6 の特異的代謝反応に対するシナカルセトの阻害定数 (K i ) を算出した K i は 0.087~0.45 µmol/l であり 阻害様式は拮抗阻害であった 代謝酵素阻害によりシナカルセトの代謝が受ける影響を検討するために シナカルセトの主要な代謝酵素の一つであり また多くの薬剤を代謝し薬物相互作用の原因となりうる CYP 分子種である CYP3A4 に対して その阻害剤のシナカルセト代謝に対する K i を算出した その結果イトラコナゾール及びケトコナゾールの K i は それぞれ 1.6 µmol/l 及び 1.1 µmol/l であり イトラコナゾール及びケトコナゾールが臨床において血漿中で到達しうる濃度であった - 4 -

10 その他の薬物動態試験肝又は腎障害時におけるシナカルセトの薬物動態の変動を確認する目的で 肝又は腎障害モデルラットの血漿中濃度推移を検討した 肝障害群における AUC 及び C max は対照群の約 7 倍 みかけのクリアランス (CL/) 及びみかけの分布容積 (V d /) は対照群のそれぞれ約 1/5 及び約 1/6 となり 肝障害時には血漿中シナカルセト濃度が顕著に上昇することが明らかとなった また 腎障害群における平均滞留時間 (MRT) 及び消失半減期 (t 1/2 ) は対照群の約 2 倍を示し 腎障害時には血漿中シナカルセトの消失の遅延が認められた - 5 -

11 分析法 標識化合物 被験物質非臨床薬物動態試験に用いたシナカルセト塩酸塩の 14 C 標識体の標識位置 放射化学的純度及び比放射能は以下のとおりであった ( 表 ) 表 標識化合物の性状分析値一覧 名称 [aphthalene-1,4,5,8-14 C] シナカルセト塩酸塩 [Propylamine-1-14 C] シナカルセト塩酸塩 [Propylamine-2-14 C] シナカルセト塩酸塩 [Trifluoromethyl- 14 C] シナカルセト塩酸塩 構造式 C 3 * * * Cl * * C 3 Cl * C 3 Cl * C 3 Cl ロット 番号 CQ11905 CQ11139 CSL 比放射能 (GBq/mmol) 放射化学的純度 (%) >97 >97 >96 >98 >98 供給元 *: 標識位置 放射能測定組織分布及び胎児移行性試験における組織中の放射能は 試料に液体シンチレーターを添加して液体シンチレーションカウンターで測定した 放射能の検出限界はバックグラウンドの 2 倍とした 組織分布試験の全身オートラジオグラムにおける放射能は 切片をホスホイメージャースクリーンに露出させ コンピューター画像に変換して測定した 放射能濃度は 組織当たりのシナカルセト当量で示した 代謝物分析における放射能は 展開後の薄層クロマトグラフィー (TLC) プレートをホスホイメージャースクリーンに露出させ コンピューター画像に変換して解析した また高速液体クロマトグラフィー (PLC) 分離後の溶出液を液体シンチレーターと混合して放射能を検出するラジオ PLC 法も使用した - 6 -

12 非標識化合物 被験物質非標識体を使用した非臨床薬物動態試験では シナカルセト塩酸塩の原薬を用いた バリデーション試験においてはシナカルセト塩酸塩の標準品を用いた 投与量及び濃度はシナカルセト ( 塩酸フリー体 ) 換算値として表示した 生体試料中シナカルセト濃度の測定法試料の分析ごとに標準曲線を作成し 測定値を保証するために Quality Control (QC) 試料を同時に測定した ラット血漿中濃度測定法 ( 試験番号 :PK0005) 資料 ラット血漿中のシナカルセト濃度は 試料 100 µl にメタノールを添加し 除たん白処理した後 カラムスイッチングを使用した液体クロマトグラフィー / タンデム質量分析 (LC-MS/MS) 法で測定した 定量範囲を 0.1~50 ng/ml とした時の特異性 同時再現性 日差再現性及び安定性を以下にまとめた ( 表 ) サル血漿中濃度測定法 ( 試験番号 :PRD00-319) 資料 サル血漿中のシナカルセト濃度は 試料 200 µl に 0.3 mol/l アンモニア溶液を添加し 固相抽出により前処理を行った後 LC-MS/MS 法で測定した 定量範囲を 0.1~50 ng/ml とした時の特異性 同時再現性 日差再現性及び安定性を以下にまとめた ( 表 ) 表 動物種における血漿中濃度測定法バリデーション結果一覧 動物種ラットサル 測定試料容量 (µl) 定量範囲 (ng/ml) 0.1 ~ ~ 50 特異性 ( 雌雄各 3 個体 ) 同時再現性 (n=5) 日差再現性 (n=5) 定量を妨害するピーク検出されず真度 -8.5 ~ 1.6% 精度 2.2 ~ 6.6% 真度 -5.5 ~ -3.5% 精度 3.4 ~ 10.1% 定量を妨害するピーク検出されず真度 -8.4 ~ 3.9% 精度 1.3 ~ 6.4% 真度 2.9 ~ 5.4% 精度 7.0 ~ 9.4% 定量下限 (ng/ml) 凍結融解安定性 3 回 3 回 保存安定性 3 ヶ月間 (-80 C) 4 ヶ月間 (-20 C) - 7 -

13 吸収 Caco-2 細胞単層膜透過性試験 ( 試験番号 :P030556) 資料 試験材料及び試験方法 被験物質 :[aphthalene-1,4,5,8-14 C] シナカルセト塩酸塩試験系 :Caco-2 細胞試験方法 :Caco-2 細胞単層膜を用い 頂側膜側 (A) から側底膜側 (B) 方向 ( 吸収方向 ) 及び B から A 方向 ( 排出方向 ) へのみかけの透過係数 (P app ) を算出した 試験成績 Caco-2 細胞単層膜に対する透過性を検討することにより シナカルセト塩酸塩の消化管吸収における担体輸送の寄与について評価した 2 20 及び 200 µmol/l の濃度において P app ( 吸収方向 ) に比較して P app ( 排出方向 ) が高い値を示した ( 図 ) しかしながら P app ( 吸収方向 ) 及び P app ( 排出方向 ) に濃度依存性は認められなかったこと また本試験のように生理的条件下 (A:p 6.0 B:p 7.4) では 受動拡散により吸収される塩基性化合物の P app ( 排出方向 )/P app ( 吸収方向 ) 比は 1 より大きい値を示すことが報告されている 1) ことから 小腸においてシナカルセト塩酸塩が特殊輸送機構によって排出される可能性は低いと考えられた 吸収方向 排出方向 Papp ( 10-6 cm/sec) µmol/l 20 µmol/l 200 µmol/l [aphthalene-1,4,5,8-14 C] シナカルセト塩酸塩濃度 図 [aphthalene-1,4,5,8-14 C] シナカルセト塩酸塩の Caco-2 細胞における膜透過性 (n=3 平均値 + 標準偏差 ) - 8 -

14 単回投与時の血漿中濃度推移 ラットにおける単回投与時の血漿中濃度推移 ( 試験番号 :PK0007) 資料 試験材料及び試験方法 使用動物 :Sprague-Dawley 系ラット (7~8 週齢 ) 1 群雄 5 匹投与量 : 及び 25 mg/kg( 経口 ) 1 mg/kg( 静脈内 ) 投与方法 : シナカルセト塩酸塩を単回経口又は単回静脈内投与測定方法 : 投与後の血漿中シナカルセト濃度を LC-MS/MS 法で測定した 試験成績 ラットにシナカルセト塩酸塩を 0.2~25 mg/kg の投与量で経口投与した時の血漿中濃度は 投与 1.30~3.80 時間後に C max に達した後低下し t 1/2 は 3.08~6.97 時間であった ( 図 及び表 ) AUC は投与量にほぼ比例して上昇し CL/ 及び V d / に投与量依存的な変化は認められていないことから この投与量範囲における薬物動態はほぼ線形であると考えられた なお 25 mg/kg 投与時の t 1/2 が 0.2 及び 1 mg/kg 投与時に対して有意な延長 (P<0.05) を示した これは 0.2 又は 1 mg/kg 投与した時に それぞれ投与 12 又は 24 時間後以降の血漿中濃度が定量下限未満であったために消失相を正確に評価できなかったことが原因であると考えられ 非線形性を示すものではないと判断した 静脈内投与した時の V ss が 2.54 L/kg であったことから シナカルセト塩酸塩は全身へ広く分布することが示唆された ( 表 ) また 経口投与時と静脈内投与時の AUC の比から算出した は 1.04~1.47% であった mg/kg 血漿中シナカルセト濃度 (ng/ml) 10 1 * 1 mg/kg 5 mg/kg 25 mg/kg 投与後経過時間 ( 時間 ) 図 ラットにシナカルセト塩酸塩を単回経口投与した時の 血漿中シナカルセト濃度推移 (n=5 又は n=4(*) 平均値 ± 標準偏差 ) - 9 -

15 表 ラットにシナカルセト塩酸塩を単回経口投与した時の薬物動態パラメータ 投与量 C max t max AUC CL/ V d / MRT t 1/2 (mg/kg) (ng/ml ) (h) (ng h/ml) (L/h/kg) (L/kg) (h) (h) (%) ± ± ± ± ± ± ± ± ± ± ± ± 58* 5.18 ± ± ± ± ± ± ± ± ± ± ± ± ± ± 83 # 7.64 ± ± 0.53* # 1.47 n=5 平均値 ± 標準偏差 *:P<0.05(vs 0.2 mg/kg 群 Tukey の多重比較検定 ) # :P<0.05(vs 1 mg/kg 群 Tukey の多重比較検定 ) 表 ラットにシナカルセト塩酸塩を単回静脈内投与した時の薬物動態パラメータ 投与量 AUC CL V ss MRT t 1/2 (mg/kg) (ng h/ml) (L/h/kg) (L/kg) (h) (h) ± ± ± ± ± 1.85 n=5 平均値 ± 標準偏差 ラットにおける 14 C 標識シナカルセト塩酸塩単回投与時の血漿中濃度 推移 ( 試験番号 :PK0012) 資料 試験材料及び試験方法 被験物質 :[aphthalene-1,4,5,8-14 C] シナカルセト塩酸塩使用動物 :Sprague-Dawley 系ラット (7 週齢 ) 1 群雄 3 匹投与量 :1 mg/kg 投与方法 :[aphthalene-1,4,5,8-14 C] シナカルセト塩酸塩を単回経口投与測定方法 : 投与後の血漿中放射能濃度を液体シンチレーションカウンターで測定した 試験成績 ラットに [aphthalene-1,4,5,8-14 C] シナカルセト塩酸塩を 1 mg/kg の投与量で経口投与した時の t max は 6.0 時間であった ( 表 ) C max に到達した後 放射能濃度は非標識体よりも緩やかに低下し t 1/2 は 20.5 時間であった 表 ラットに 1 mg/kg の [aphthalene-1,4,5,8-14 C] シナカルセト塩酸塩を単回経口投与した時の薬物動態パラメータ 投与量 C max t max AUC t 1/2 (mg/kg) (ng 14 C- シナカルセト当量 /ml) (h) (ng 14 C- シナカルセト当量 h/ml) (h) ± ± ± ± 0.8 n=3 平均値 ± 標準偏差

16 サルにおける単回投与時の血漿中濃度推移 ( 試験番号 : 86-57) 資料 試験材料及び試験方法 使用動物 : カニクイザル (3~4 年齢 ) 1 群雄 3 匹投与量 :1 5 及び 25 mg/kg( 経口 ) 1 mg/kg( 静脈内 ) 投与方法 : シナカルセト塩酸塩を単回経口又は単回静脈内投与測定方法 : 投与後の血漿中シナカルセト濃度を LC-MS/MS 法で測定した 試験成績 サルにシナカルセト塩酸塩を 5 及び 25 mg/kg の投与量で単回経口投与した時の血漿中濃度は 投与 3.3~6.7 時間後に C max に達した後低下し t 1/2 は 7.64~8.59 時間であった ( 図 及び表 ) C max 及び AUC は投与量にほぼ比例して上昇し CL/ MRT 及び t 1/2 は一定であったことから 5~25 mg/kg の範囲における薬物動態は線形であると考えられた 一方 1 mg/kg 投与においては t 1/2 が 5 及び 25 mg/kg 投与に対して MRT が 25 mg/kg 投与に対して有意に小さい値を示し C max 及び AUC も 5 及び 25 mg/kg 投与時の投与量比に対して低い値を示した これは 1 mg/kg 投与した時の投与 24 時間後以降の血漿中濃度が定量下限未満であったために消失相を正確に評価できなかったことが原因であると考えられ 非線形性を示すものではないと判断した 静脈内投与した時の V ss が 13.5 L/kg であったことから シナカルセト塩酸塩は全身へ広く分布することが示唆された ( 表 ) また 経口投与した時と静脈内投与した時の AUC の比から算出した は 2.83~5.63% であった mg/kg 5 mg/kg 血漿中シナカルセト濃度 (ng/ml) 10 1 * * * 25 mg/kg 投与後経過時間 ( 時間 ) 図 サルにシナカルセト塩酸塩を単回経口投与した時の 血漿中シナカルセト濃度推移 (n=3 平均値 ± 標準偏差又は n=2(*) 平均値 )

17 表 サルにシナカルセト塩酸塩を単回経口投与した時の薬物動態パラメータ 投与量 C max t max AUC CL/ V d / MRT t 1/2 (mg/kg) (ng/ml) (h) (ng h/ml) (L/h/kg) (L/kg) (h) (h) (%) ± ± ± ± ± ± 2.18* 4.28 ± 1.46* # ± ± ± ± ± ± ± ± ± ± ± ± ± ± n=3 平均値 ± 標準偏差 *:P<0.01(vs 25 mg/kg 群 Tukey の多重比較検定 ) # :P<0.05(vs 5 mg/kg 群 Tukey の多重比較検定 ) 表 サルにシナカルセト塩酸塩を単回静脈内投与した時の薬物動態パラメータ 投与量 AUC CL V ss MRT t 1/2 (mg/kg) (ng h/ml) (L/h/kg) (L/kg) (h) (h) ± ± ± ± ± 2.9 n=3 平均値 ± 標準偏差 サルにおける 14 C 標識シナカルセト塩酸塩単回投与時の血漿中濃度推 移 ( 試験番号 : ) 資料 試験材料及び試験方法 被験物質 :[Trifluoromethyl- 14 C] シナカルセト塩酸塩使用動物 : カニクイザル 1 群雄 3 匹投与量 :10 及び 100 mg/kg 投与方法 :[Trifluoromethyl- 14 C] シナカルセト塩酸塩を単回経口投与測定方法 : 投与後の血漿中放射能濃度を液体シンチレーションカウンターで測定した 試験成績 サルに [Trifluoromethyl- 14 C] シナカルセト塩酸塩を 10 及び 100 mg/kg の投与量で経口投与した時の t max は 4.67 及び 9.33 時間であった ( 表 ) AUC は投与量に比例して増加した C max に到達した後 放射能濃度は非標識体よりも緩やかに低下し t 1/2 は 10 mg/kg 投与で 65.5 時間 100 mg/kg 投与で 65.2 時間であった 表 サルに10 及び 100 mg/kg の [Trifluoromethyl- 14 C] シナカルセト塩酸塩を単回経口投与した時の薬物動態パラメータ 投与量 C max t max AUC t 1/2 (mg/kg) (µg 14 C- シナカルセト当量 /g) (h) (µg 14 C- シナカルセト当量 h/g) (h) ± ± ± ± ± ± ± ± 1.93 n=3 平均値 ± 標準偏差

18 反復投与時の血漿中濃度推移 ラットにおける反復投与時の血漿中濃度推移 ( 試験番号 :PK0203) 資料 試験材料及び試験方法 使用動物 :Sprague-Dawley 系ラット (8~9 週齢 ) 1 群雄 4 匹投与量 :5 mg/kg 投与方法 : シナカルセト塩酸塩を 1 日 1 回 7 日間反復経口投与測定方法 : 単回投与時及び反復投与時の血漿中シナカルセト濃度を LC-MS/MS 法で測定した 試験成績 ラットに 5 mg/kg の投与量で 1 日 1 回 7 日間反復経口投与した時 単回投与時と比較して薬物動態パラメータに有意差は認められなかった ( 表 ) 各回の t max 付近 ( 投与 2 時間後 ) の血漿中シナカルセト濃度は 投与回数によらずほぼ同様の値を示した トラフ濃度は投与回数に依存して上昇したが 上昇の程度はわずかであった また 2-コンパートメントモデル解析により求めた単回投与のパラメータを使用して反復投与時の血漿中濃度推移を予測したところ 実測値とほぼ一致した ( 図 ) 以上の結果より 反復投与によりシナカルセトの薬物動態は変動しないと考えられた トラフ濃度から得られた実測の累積係数は 単回投与した時の消失速度定数から計算された累積係数よりも高値を示したが その乖離の程度は小さかった したがって シナカルセト塩酸塩の反復経口投与による蓄積性は小さいと判断した ( 表 ) 100 血漿中シナカルセト濃度 (ng/ml) 予測曲線実測血漿中濃度実測血漿中濃度 ( 各回投与 2 及び24 時間後 ) 初回投与からの経過時間 ( 時間 ) 図 ラットにシナカルセト塩酸塩 5 mg/kg を 1 日 1 回 7 日間反復経口投与した時の 血漿中シナカルセト濃度及び予想血漿中シナカルセト濃度推移 (n=4 平均値 ± 標準偏差 )

19 表 ラットにシナカルセト塩酸塩 5 mg/kg を 1 日 1 回 7 日間反復経口投与した時の 薬物動態パラメータ 投与回数 C max (ng/ml) t max (h) AUC (ng h/ml) CL/ (L/h/kg) V d / (L/kg) MRT (h) t 1/2 (h) 単回 24.9 ± ± ± ± ± ± ± 回 24.8 ± ± ± ± ± ± ± 0.79 n=4 平均値 ± 標準偏差 表 ラットにシナカルセト塩酸塩 5 mg/kg を反復経口投与した時のトラフ濃度及び累積係数 投与回数 トラフ濃度 (ng/ml) 累積係数 ± ± ± ± ± ± n=4 平均値 ± 標準偏差累積係数 : 各投与のトラフ濃度 / 初回投与時のトラフ濃度 単回投与時の最終消失相の消失速度定数 (0.177) 及び投与間隔 (24 時間 ) を用いて計算された累積係数 : サルにおける反復投与時の血漿中濃度推移 ( 試験番号 : 86-66) 資料 試験材料及び試験方法 使用動物 : カニクイザル (3~4 年齢 ) 1 群雄 4 匹投与量 :5 mg/kg 投与方法 : シナカルセト塩酸塩を単回経口投与し 休薬期間を 2 週間設けた後 1 日 1 回 7 日間反復経口投与測定方法 : 単回及び反復投与時における血漿中シナカルセト濃度を LC-MS/MS 法で測定した 試験成績 サルに 5 mg/kg の投与量で 1 日 1 回 7 日間反復経口投与した時 単回投与時と比較して反復投与時の C max 及び t max は ほぼ同等であった CL/ は反復投与により低下する傾向がみられ t 1/2 は反復投与により延長する傾向がみられたが いずれも有意な変化ではなかった ( 表 ) 各回の t max 付近 ( 投与 4 時間後 ) の血漿中シナカルセト濃度は 投与回数によらずほぼ同様の値を示した トラフ濃度は投与 3 回目以降にほぼ同じ値を示した また 2- コンパートメントモデル解析により求めた単回投与のパラメータを使用して反復投与時の血漿中濃度推移を予測したところ 実測値とほぼ一致した ( 図 ) 以上の結果より 7 日間反復投与によってシナカルセトの薬物動態はほとんど変動しないと考えられた トラフ濃度から得られた実測の累積係数は最大で 2.06 であり 単回投与した時の消失速度定数より計算された累積係数 1.05 に対し その値が大きく乖離していなかった したがって

20 シナカルセト塩酸塩の反復投与による蓄積性は小さいと判断した ( 表 ) 100 血漿中シナカルセト濃度 (ng/ml) 単回投与時 反復投与時 予測曲線 初回投与からの経過時間 ( 時間 ) 図 サルにシナカルセト塩酸塩 5 mg/kg を 1 日 1 回 7 日間反復経口投与した時の血漿中濃度及び予想血漿中濃度推移 (n=4 平均値 ± 標準偏差 ) 表 サルにシナカルセト塩酸塩 5 mg/kg を 1 日 1 回 7 日間反復経口投与した時の薬物動態パラメータ 投与回数 C max (ng/ml) t max (h) AUC (ng h/ml) CL/ (L/h/kg) V d / (L/kg) MRT (h) t 1/2 (h) 単回 8.06 ± ± ± ± ± ± ± 回 13.2 ± ± ± 18* 48.4 ± ± ± ± 6.5 n=4 平均値 ± 標準偏差 *:P<0.05(vs 単回投与群 Student s t 検定 両側 ) 表 サルにシナカルセト塩酸塩 5 mg/kg を反復経口投与した時のトラフ濃度及び累積係数 投与回数 トラフ濃度 (ng/ml) 累積係数 ± ± ± ± ± ± n=4 平均値 ± 標準偏差累積係数 : 各投与のトラフ濃度 / 初回投与時のトラフ濃度 単回投与時の最終消失相の消失速度定数 (0.126) 及び投与間隔 (24 時間 ) を用いて計算された累積係数 :

21 分布 ラットにおける組織分布 ( 試験番号 :PK0012) 資料 試験材料及び試験方法 被験物質 :[aphthalene-1,4,5,8-14 C] シナカルセト塩酸塩使用動物 :Sprague-Dawley 系ラット (6~7 週齢 ) 1 時点雄 3 匹投与量 :1 mg/kg 投与方法 :[aphthalene-1,4,5,8-14 C] シナカルセト塩酸塩を単回経口投与測定方法 : 投与 及び 72 時間後における組織内放射能濃度を測定した 試験成績 [aphthalene-1,4,5,8-14 C] シナカルセト塩酸塩を 1 mg/kg 経口投与した時の投与 1 時間後の放射能は 消化管内容物を除き 胃で最も高く 次いで小腸 肝臓 肺 腎臓 副腎 脾臓 膵臓 褐色脂肪 膀胱 大腸 下垂体 顎下線 甲状腺等で血漿中放射能濃度より高濃度を示し 広範囲に分布した ( 表 ) 下垂体 ハーダー腺及び精巣上体等は投与 6 時間後に最高組織内放射能濃度を示した また 血漿中放射能濃度の減衰に伴い いずれの組織 臓器も放射能濃度は経時的に低下した 投与 24 時間後以降において血漿中より高い放射能濃度を示した組織は ハーダー腺 肝臓及び腎臓であった なお 脳 眼球 胸部リンパ節 胸腺 前立腺 精巣 精巣上体 皮膚及び骨格筋への放射能分布は全時点を通じて低かった 投与 1 及び 6 時間後における放射能の血球移行率は それぞれ 23.0±3.9% 及び 17.5±1.7% であった ( 表 ) なお 投与 72 時間後における放射能の血球移行率は 51.7±9.2% に上昇した

22 表 雄性ラットに 1 mg/kg の [aphthalene-1,4,5,8-14 C] シナカルセト塩酸塩を経口投与した時の組織内放射能濃度 組織 放射能濃度 (ng 14 C-シナカルセト当量 /g or ml) 1 時間 6 時間 24 時間 72 時間 血液 65.4 ± ± ± ± 0.4 血漿 87.7 ± ± ± ± 0.3 脳 36.6 ± ± ± 0.1 D 脳下垂体 ± ± ± 16.1 D 眼球 18.3 ± ± ± 0.1 D ハーダー腺 80.4 ± ± ± ± 15.2 顎下腺 ± ± ± a リンパ節 77.8 ± ± ± 1.1 D 甲状腺 ± ± a D 胸腺 48.8 ± ± ± 0.2 D 肺 ± ± ± ± 0.2 心臓 93.3 ± ± ± ± 0.2 肝臓 ± ± ± ± 4.4 腎臓 ± ± ± ± 2.4 副腎 ± ± ± 0.3 D 脾臓 ± ± ± ± 0.4 膵臓 ± ± ± ± 0.3 胃 ± ± ± ± 0.4 小腸 ± ± ± ± 0.7 大腸 ± ± ± ± 0.1 白色脂肪 ± ± ± ± 0.6 褐色脂肪 ± ± ± a 膀胱 ± ± ± a 前立腺 66.6 ± ± ± 0.7 D 精巣 22.6 ± ± ± a 精巣上体 34.0 ± ± ± a 皮膚 44.0 ± ± ± ± 0.4 骨髄 91.4 ± ± ± 1.0 D 骨格筋 33.0 ± ± ± 0.3 D 胃内容物 ± ± ± a 小腸内容物 ± ± ± ± 5.8 n=3 平均値 ± 標準偏差 (a:n=2 平均値) D: 検出限界未満 表 雄性ラットに 1 mg/kg の [aphthalene-1,4,5,8-14 C] シナカルセト塩酸塩を経口投与した時の血球移行率 投与後時間 ( 時間 ) 血球移行率 (%) ± ± ± 9.2 n=3 平均値 ± 標準偏差

23 ラットにおける定量的全身オートラジオグラフィー ( 試験番号 : ) 資料 試験材料及び試験方法 被験物質 :[Propylamine-2-14 C] シナカルセト塩酸塩使用動物 :Sprague-Dawley 系ラット (8 週齢 ) 1 時点雌雄各 2 匹投与量 :10 mg/kg( 経口 ) 1 mg/kg( 静脈内 ) 投与方法 :[Propylamine-2-14 C] シナカルセト塩酸塩を単回経口又は単回静脈内投与測定方法 : 経口投与 及び 48 時間後並びに静脈内投与 及び 48 時間後におけるオートラジオグラムを作製した 試験成績 [Propylamine-2-14 C] シナカルセト塩酸塩を雄性ラットに経口投与した時の放射能は 広範囲に分布した ( 表 及び図 ) ハーダー腺 肝臓 膵臓 肺 包皮腺及び褐色脂肪で高い放射能が検出され 中枢神経系組織 眼球 筋肉 精巣 腹部脂肪 気管 心筋及び骨への放射能分布は低かった 消化管内容物を除いて 経口投与時と静脈内投与時の放射能分布は類似しており また雌雄でほぼ同様な放射能分布を示した

24 表 雄性ラットに 10 mg/kg の [Propylamine-2-14 C] シナカルセト塩酸塩を単回経口投与 した時の全身オートラジオグラフィーによる放射能分布 組織 放射能濃度 (µg 14 C- シナカルセト当量 /g) 4 時間 12 時間 24 時間 48 時間 AUC 0-t (µg 14 C- シナカルセト当量 h/g) 血液 BLQ 34.6 大脳 BLQ BLQ BLQ A 小脳 BLQ BLQ BLQ A 松果体 1.48 R 1.55 R A 下垂体 脊髄 BLQ BLQ BLQ BLQ A 鼻甲介 嗅葉 BLQ BLQ BLQ A 眼球 BLQ BLQ BLQ BLQ A 内涙腺 外涙腺 ハーダー腺 顎下腺 リンパ節 甲状腺 胸腺 気管 BLQ BLQ A 横隔膜 食道 肺 心筋 BLQ 31.3 大動脈 肝臓 腎臓 腎皮質 腎臓髄質 副腎 脾臓 膵臓 胃 小腸 大腸 盲腸 褐色脂肪 腹部脂肪 BLQ BLQ BLQ A 前立腺 尿道球腺 R R A 膀胱 BLQ 37.1 精巣 BLQ BLQ BLQ BLQ A 精嚢 精巣上体 BLQ 皮膚 包皮腺 骨髄 骨 BLQ BLQ BLQ BLQ A 髄質 BLQ BLQ BLQ A 筋肉 BLQ BLQ BLQ BLQ A 食道内容物 BLQ 145 胃内容物 D 1280 小腸内容物 盲腸内容物 大腸内容物 尿 胆汁 R R A n=2 平均値 AUC 0-t : 測定時点までの組織内放射能濃度 - 時間曲線下面積 BLQ: 定量限界未満 (<0.963 µg 14 C- シナカルセト当量 / g) D: 検出限界未満 (<0.488 µg 14 C- シナカルセト当量 / g) A: 適合せず R: 切片上に表出せず

25 投与 4 時間後 盲腸内容物 副腎 小脳 松果体 精巣 ハーダー腺 精嚢 胃 肝臓 顎下腺 投与 12 時間後 大腸 副腎 褐色脂肪 ハーダー腺 盲腸内容物 胃 血液 顎下腺 投与 24 時間後 皮膚 副腎 肺 小脳 大脳 精巣 小腸内容物 膵臓 血液 ハーダー腺 投与 48 時間後 皮膚 腎臓 褐色脂肪 小脳 精巣上体 胃胃内容物 顎下腺 ハーダー腺 図 雄性ラットに 10 mg/kg の [Propylamine-2-14 C] シナカルセト塩酸塩を 単回経口投与した時の全身オートラジオグラム

26 たん白結合 血漿たん白結合 ( 試験番号 :PK0302) 資料 試験材料及び試験方法 被験物質 :[aphthalene-1,4,5,8-14 C] シナカルセト塩酸塩試験系 :Sprague-Dawley 系ラット ( 雄性 ) のプール血漿 カニクイザル ( 雄性 ) 及びヒト ( 男女 ) の個体別血漿及び SA 試験方法 : 平衡透析法によりたん白結合率を算出した 試験成績 及び 400 ng/ml におけるたん白結合率は ラット血漿で 96.33~97.67% サル血漿で 94.00~97.00% であった ヒト血漿では男性で 96.67~97.67% 及び女性で 94.33~97.67% であり SA では 98.00~99.00% であった ( 表 ) ラット サル及びヒト血漿におけるたん白結合率に濃度依存的な変動及び種差は認められなかった 更に ヒト血漿において性差はないことが示された SA に対して高い結合率を示したことから シナカルセト塩酸塩は ヒトに投与された場合 主に血漿たん白のアルブミンに結合するものと考えられた 表 各種血漿における [aphthalene-1,4,5,8-14 C] シナカルセトのたん白結合率 [aphthalene-1,4,5,8-14 C] 血漿たん白結合率 (%) シナカルセト濃度 (ng/ml) ラット a サルヒト ( 男性 ) ヒト ( 女性 ) SA a ± ± ± ± ± ± ± ± ± ± ± ± ± ± ± 0.00 n=3 平均値 ± 標準偏差 (a:triplicate) 結合部位の同定 ( 試験番号 :PK0307) 資料 試験材料及び試験方法 試験系 :SA 試験方法 : 精製たん白である SA を用い アルブミンの薬物結合サイトに対する特異的蛍光プローブの置換現象によりシナカルセトのたん白結合部位を推定した 試験成績 シナカルセトは SA のサイト II の蛍光プローブであるダンシル-L-プロリンに対して SA のサイト II の陽性対照薬であるイブプロフェンと同様に 濃度依存的に相対蛍光強度 (/ 0 ) を減弱させた ( 図 ) SA のサイト II における薬物の置換が認められたことから シナカルセトは SA のサイト II に対する親和性が高いことが示唆された

27 140 ワルファリン ( サイト Ⅰ) 140 ダンシル -L- プロリン ( サイト Ⅱ) 相対蛍光強度 (/ 0 %) シナカルセト 20 イブプロフェンフェニルブタゾン シナカルセト 20 イブプロフェンフェニルブタゾン シナカルセト又は対照物質濃度 (µmol/l) 図 ヒト血清アルブミンの結合サイト特異的プローブに対する シナカルセト及び対照物質の影響 (n=3 平均値 ± 標準偏差 )

28 ラットにおける胎児移行性 ( 試験番号 : 86-58) 資料 試験材料及び試験方法 被験物質 :[aphthalene-1,4,5,8-14 C] シナカルセト塩酸塩使用動物 :Sprague-Dawley 系ラット ( 妊娠 17 日 ) 1 時点雌 3 匹投与量 :1 mg/kg 投与方法 :[aphthalene-1,4,5,8-14 C] シナカルセト塩酸塩を単回経口投与測定方法 : 投与 及び 72 時間後における組織内放射能濃度を測定又はオートラジオグラムを作製した 試験成績 母動物の組織内放射能濃度は 多くの組織で投与 6 時間後に最高値を示し 6 時間後以降は血漿中放射能濃度の低下に伴い減少した ( 表 ) また 卵巣 羊膜 乳腺及び胎盤は 血漿中に比較して高い放射能濃度を示したが 血漿中放射能濃度の低下に伴い減少した 胎児の組織内放射能濃度は母動物の血漿中放射能濃度に比較して低く 母動物の血漿中放射能濃度の低下に伴い減少した 表 妊娠ラットに [aphthalene-1,4,5,8-14 C] シナカルセト塩酸塩を 1 mg/kg 単回経口投 母動物 胎児 組織 与した時の母動物及び胎児組織内放射能濃度 a 1 時間 放射能濃度 (ng 14 C- シナカルセト当量 /g or ml) 6 時間 24 時間 72 時間 血液 ± ± ± 0.1 血漿 ± ± ± 0.1 脳 ± ± ± 0.6 心臓 ± ± ± 0.5 肺 ± ± ± 0.7 肝臓 ± ± ± 10.5 腎臓 ± ± ± 4.5 副腎 ± ± ± 0.5 脾臓 ± ± ± 3.1 骨髄 ± ± 3.0 D 甲状腺 ± ± 2.7 D 眼球 ± ± ± 0.2 ハ - ダー腺 ± ± ± 8.2 乳腺 ± ± ± 1.3 胎盤 ± ± ± 1.7 子宮 ± ± ± 0.6 卵巣 ± ± ± 1.4 羊水 ± 0.6 D 3.3 ± 1.5 羊膜 ± ± ± 3.9 血液 ± ± 0.4 D 脳 ± ± 0.9 D 心臓 ± 4.9 D D 肺 ± ± ± 0.1 肝臓 ± ± ± 0.1 腎臓 D 46.7 ± 26.1 D D 全身 ± ± ± 0.1 n=3 平均値 ± 標準偏差 (a:n=2 平均値 )D: 検出限界未満

29 代謝 各種動物肝ミクロゾームにおける代謝プロファイル比較 ( 試験番号 :PK # ) 資料 , 2 試験材料及び試験方法 被験物質 :[Propylamine-2-14 C] シナカルセト塩酸塩試験系 : マウス ( 雄 ) ラット( 雌雄 ) イヌ( 雌雄 ) ウサギ( プール ) サル( 雌雄 ) 及びヒト ( プール ) の肝ミクロゾーム試験方法 : 肝ミクロゾームに [Propylamine-2-14 C] シナカルセト塩酸塩を添加し インキュベーション後の放射性成分をラジオ PLC 法で分離し プロファイルを比較した 試験成績 [Propylamine-2-14 C] シナカルセトはマウス ラット イヌ ウサギ サル及びヒトの肝ミクロゾームにおいて ADP 依存的に代謝され 複数の代謝物を生成した PLC クロマトグラムの比較から イヌを除いた動物肝ミクロゾームにおいて ヒト肝ミクロゾームで生成する代謝物はすべて生成することが確認された マウス ラット及びサル肝ミクロゾームでは ヒトで生成しなかった代謝物が更に 1~2 種類生成した マウス ラット サル肝ミクロゾームで生成する主代謝物は ヒト肝ミクロゾームで生成する主代謝物と同じであった 一方 イヌ及びウサギ肝ミクロゾームで生成する主代謝物は ヒト肝ミクロゾームでも生成するがヒトの主代謝物とは異なるものであった また ラット イヌ及びサル肝ミクロゾームで生成する代謝物に 性差は認められなかった

30 代謝酵素の推定 ( 試験番号 :PK0207 PK9907 PK0202 PK0209) 資料 , , 4, 5 試験材料及び試験方法 被験物質 : 非標識体又は [Propylamine-1-14 C] シナカルセト塩酸塩試験系 : ヒト肝ミクロゾーム ヒト CYP 発現系ミクロゾーム試験方法 : 非標識体の試験では ヒト肝ミクロゾーム又はヒト CYP 発現系ミクロゾームを使用して シナカルセトの減少率から代謝活性を算出した 阻害試験は シナカルセト塩酸塩と抗 CYP 分子種抗体又は特異的阻害剤の共存下で代謝反応を実施した シナカルセトは PLC 法又は LC-MS/MS 法で測定した 標識体を用いた試験では 個体別ヒト肝ミクロゾームを用いて [Propylamine-1-14 C] シナカルセト塩酸塩の in vitro 代謝反応を行い 放射能濃度を TLC-バイオイメージングアナライザーで測定した 試験成績 1) ヒト肝ミクロゾームを用いた試験シナカルセト濃度 0.5~25 µmol/l の範囲におけるシナカルセトの代謝活性について Eadie-ofstee プロットを用いて解析を行ったところ 高親和性領域と低親和性領域からなる二相性のプロットを示した ヒト肝ミクロゾーム画分に各抗 CYP 分子種抗体及び各 CYP 分子種特異的阻害剤を添加した in vitro 代謝試験を実施した シナカルセト濃度 0.1 µmol/l の時は CYP3A4 CYP2D6 及び CYP1A2 の 3 分子種で シナカルセト濃度 8 µmol/l の時は CYP1A2 及び CYP3A4 の 2 分子種で シナカルセトの代謝が阻害された ( 表 ) また 各 CYP 分子種活性と [Propylamine-1-14 C] シナカルセトの代謝活性値の相関性を確認したところ CYP1A2 CYP2B6 及び CYP3A4 の代謝活性に対し有意な相関を示した ( 表 ) 2) ヒト CYP 発現系ミクロゾームを用いた試験ヒト CYP 発現系ミクロゾーム (CYP1A2 2A6 2B6 2C8 2C9 2C18 2C19 2D6 2E1 3A4 及び 4A11) を用いて シナカルセトの代謝に関与する分子種の推定を行った その結果 CYP1A2 CYP2B6 CYP2C19 及び CYP2D6 で相対的に高い活性が認められた ( 図 ) これらの高い活性が認められた分子種に加えて 肝臓中の発現量が多く 多くの薬剤を代謝し薬物相互作用の原因となりうる CYP 分子種である CYP3A4 について ミカエリス定数 (K m ) を算出したところ シナカルセトの各分子種に対する K m は CYP2D6 CYP3A4 CYP2C19 CYP1A2 CYP2B6 の順に小さいことが示された ( 表 )

31 表 ヒト肝ミクロゾームによるシナカルセトの代謝に対する抗 CYP 抗体及び CYP 特異 シナカルセト濃度 (µmol/l) 分子種 的阻害剤の影響 阻害率 (%) 抗体阻害剤抗体阻害剤 阻害剤 濃度 (µmol/l) CYP1A a a 54.7 フラフィリン 20 CYP2A6 D D D 5.0 トラニルシプロミン 2 CYP2B6 E 7.5 E 18.5 チオテパ 50 CYP2C スルファフェナゾール 50 CYP2C D 13.9 オメプラゾール 10 CYP2D D 3.4 キニジン 5 CYP2E DDC 38 CYP3A トロレアンドマイシン ケトコナゾール 5 CYP 特異的抗体は 大腸菌を用いて発現したヒト CYP を精製し 得られた精製物を抗原としてウサギに免疫して作成した ポリクローナル抗体を購入して使用した D: 反応阻害率が 0% 以下 E: 測定実施せず DDC: ジエチルジチオカルバミン酸ナトリウム三水和物 a:cyp1a1 も阻害する 表 [Propylamine-1-14 C] シナカルセトの代謝活性と各 CYP 分子種活性との相関性 分子種 代謝反応 相関係数 CYP1A2 カフェイン 3- 脱メチル化反応 0.641* CYP2A6 クマリン 7- 水酸化反応 CYP2B6 (S)-メフェニトイン - 脱メチル化反応 0.728* CYP2C9 トルブタミド-メチル水酸化反応 CYP2C19 (S)-メフェニトイン 4 - 水酸化反応 CYP2D6 デキストロメトルファン O- 脱メチル化反応 CYP2E1 クロルゾキサゾン 6- 水酸化反応 CYP3A4 デキストロメトルファン - 脱メチル化反応 0.666* *:P<0.01(Pearson の相関分析 ) 表 CYP 発現系ミクロゾームにおけるキネティックパラメータ 分子種 K m (µmol/l) V max (nmol/min/nmol CYP) CYP1A CYP2B CYP2C CYP2D CYP3A CYP 発現系は ヒト CYP の相補的 DA(cDA) 及び ADP P450 レダクターゼの cda を組み込んだバキュロウィルス 感染昆虫細胞から調製されたミクロゾームを購入して使用した チトクローム b5 は共発現していない

32 シナカルセト代謝活性 (nmol/min/nmol CYP ) D CYP1A2 CYP2A6 CYP2B6 CYP2C8 CYP2C9 CYP2C18 CYP2C19 CYP2D6 CYP2E1 CYP3A4 CYP4A11 図 CYP 発現系ミクロゾームによるシナカルセトの代謝活性 (duplicate 平均値)D: 検出限界未満 CYP 発現系は ヒト CYP の相補的 DA(cDA) 及び ADP P450 レダクターゼの cda を組み込んだバキュロウィルス感染昆虫細胞から調製されたミクロゾームを購入して使用した チトクローム b 5 は共発現していない

33 In vitro 試験の代謝物構造解析 ( 試験番号 :PK0305 B000848) 資料 , 試験材料及び試験方法 被験物質 : 非標識体又は [aphthalene-1,4,5,8-14 C] シナカルセト塩酸塩試験系 : ヒト CYP 発現系 ( バキュロウィルス感染昆虫細胞発現系ミクロゾーム ヒト B-リンパ芽球様発現系ミクロゾーム 大腸菌発現系 ) 及びヒト肝ミクロゾーム試験方法 : ヒト CYP 発現系及びヒト肝ミクロゾームを用いた in vitro 代謝反応により生成 単離した代謝物について 液体クロマトグラフィー / 質量分析法 LC-MS/MS 法及び核磁気共鳴スペクトル法で構造解析した 試験成績 ヒト CYP 発現系 ( バキュロウィルス感染昆虫細胞発現系ミクロゾーム ) を用いた in vitro における代謝により生成する代謝物の構造を解析した結果 シナカルセトの一部は CYP3A4 により - 脱アルキル化反応が進行し R-EA TPA 及び PAM へ代謝されると推察された また シナカルセトの一部は 3,4 -dio 及び 5,6 -dio へ代謝されると推定され それぞれに立体異性体の存在が確認された ( 図 ) ヒト B-リンパ芽球様発現系ミクロゾーム及びヒト CYP 大腸菌発現系では CYP1A2 CYP2C19 及び CYP2D6 により シナカルセトより分子量が 16 増加したエポキシドと推定される代謝物が生成した また ヒトミクロゾームエポキシドヒドロラーゼを共存させるとエポキシドは検出されないことが判明した また この酸化反応には位置及び立体選択性が認められ CYP2D6 及び CYP2C19 CYP1A2 では異なるエポキシドが生成した 以上のことから シナカルセトの一部は CYP1A2 CYP2C19 及び CYP2D6 により位置及び立体選択的にナフタレン環の 3,4 位又は 5,6 位が酸化され エポキシドを形成した後 引き続きエポキシドヒドロラーゼによりエポキシドが開環し 3,4 -dio 及び 5,6 -dio へ代謝されるものと推察された C 3 3' 4' O O 6' C 3 O 5' O C 3 3' 4' O O 6' C 3 O 5' O 図 ヒト肝ミクロゾームにより生成する dio の立体異性体

34 消化管 ラットにおける初回通過効果 ( 試験番号 :PK0108) 資料 試験材料及び試験方法 使用動物 :Sprague-Dawley 系ラット ( 投与時 8 週齢 ) 1 群雄 4 匹投与量 :1 mg/kg 投与方法 : シナカルセト塩酸塩を尾静脈内 上行腸間膜静脈内及び十二指腸内投与試験方法 : 偽手術を施した後 尾静脈より単回投与した群 ( 静脈内投与群 ) 上行腸管膜静脈より単回投与した群 ( 上行腸間膜静脈内投与群 ) 及び十二指腸に単回投与した群 ( 十二指腸内投与群 ) の血漿中シナカルセト濃度を LC-MS/MS 法にて測定した 試験成績 初回通過効果を受ける部位及びその程度を明らかにすることを目的として ラットにシナカルセト塩酸塩を尾静脈内 上行腸間膜静脈内又は十二指腸内投与し その血漿中シナカルセト濃度より肝及び消化管における を算出し 初回通過効果を検討した 上行腸間膜静脈内及び十二指腸内投与群における血漿中濃度は いずれも尾静脈内投与群に比較して低く推移した ( 図 ) 更に 上行腸間膜静脈内及び十二指腸内投与群におけるクリアランス(CL) はほぼ同等であり 初回通過効果における消化管の寄与は認められなかったことから シナカルセト塩酸塩は主に肝で初回通過効果を受けることが示された ( 表 ) 血漿中シナカルセト濃度 (ng/ml) 静脈内投与群 上行腸間膜静脈内投与群 十二指腸内投与群 上行腸間膜静脈内投与 循環血十二指腸内投与門脈 肝臓静脈内投与 tot : 6.70% 投与後経過時間 ( 時間 ) g : 116% h : 5.76% 図 各投与群における血漿中濃度推移及びバイオアベイラビリティ 血漿中濃度推移 (n=4 平均値 ± 標準偏差 ) tot : 十二指腸内投与時の利用率 h : 肝臓における利用率 g : 消化管における利用率 表 各投与群における薬物動態パラメータ 投与群 AUC(ng h/ml) CL(L/h/kg) 静脈内 762 ± ± 0.40 a 上行腸間膜静脈内 44.6 ± ± 8.9 b 十二指腸内 51.5 ± ± 6.0 c n=4 平均値 ± 標準偏差 a: 静脈内投与時の全身クリアランス b: 上行腸間膜静脈内投与時のクリアランス c: 十二指腸内投与時のクリアランス

35 ラットにおける生体試料中代謝物分析 ( 試験番号 :PK0013 B011048) 資料 , 3 試験材料及び試験方法 被験物質 :[aphthalene-1,4,5,8-14 C] シナカルセト塩酸塩使用動物 :Sprague-Dawley 系ラット (7 週齢 ) 1 群雄 3 匹又は 1 群雄 2 匹投与量 :1 mg/kg 投与方法 :[aphthalene-1,4,5,8-14 C] シナカルセト塩酸塩を単回経口投与測定方法 : 投与後 0~8 及び 8~24 時間に排泄された胆汁 1 及び 6 時間又は 1 6 及び 24 時間後に採取した血漿 0~8 時間に排泄された尿 0~24 時間に排泄された糞 並びに投与 1 6 及び 24 時間後に摘出した組織の抽出操作を行い TLC 法で分離し 画像解析装置により放射能成分を検出 定量した 試験成績 ラットに [aphthalene-1,4,5,8-14 C] シナカルセト塩酸塩を 1 mg/kg の投与量で単回経口投与した時の血漿 ( 表 ) 尿( 表 ) 糞( 表 ) 及び胆汁 ( 表 ) 中の代謝物プロファイルを検討した 各生体試料の放射性成分を分析した結果 血漿では 13 種類 尿中では 8 種類 胆汁中では 16 種類 糞中では 5 種類の放射性成分が認められた 血漿中の未変化体に相当するスポットの割合は 投与 1 時間後で 6.3% 6 時間後で 2.3% と低く 胆汁中も投与 0~8 時間後で 2.2% 投与 8~24 時間後で 1.5% と低かった 尿及び糞中に未変化体に相当するスポットは認められなかった グルクロニダーゼ処理前後の放射性成分を比較した結果から 尿 胆汁及び糞中の主要代謝物は グルクロン酸抱合体であることが推定された ラットに [aphthalene-1,4,5,8-14 C] シナカルセト塩酸塩を 1 mg/kg の投与量で単回経口投与した時の血漿 肝臓及び腎臓中の代謝物を分析した結果 それぞれに 及び 13 種類の放射性成分が認められた 肝臓及び腎臓では 未変化体及び R-EA が他の成分と比べて高い割合を占め 主要な放射性成分であった 一方 血漿ではいずれの時点においても未変化体に相当する成分の組成比は 7% 未満であり 放射性成分のほとんどが代謝物に由来していることが明らかとなったが 同定されている一次代謝物の割合は低かった ( 表 ) 血漿 肝臓及び腎臓においても 高い極性を示す放射性成分の組成比がグルクロニダーゼ処理により低下したことから これらの成分はグルクロン酸抱合体であることが示唆された また ハーダー腺では 放射性成分の大部分が未変化体として存在していることが明らかとなった

36 表 ラットに 1 mg/kg の [aphthalene-1,4,5,8-14 C] シナカルセト塩酸塩を単回経口投与 した時の血漿中における未変化体及び主要代謝物の組成 投与後時間 放射能成分の組成 ( 回収された総放射能に対する %) 回収率 ( 時間 ) 未変化体 PM-4 PM-7 PM-8 PM-10 PM-11 PM-13 Others (%) D D D: 検出限界未満 表 ラットに 1 mg/kg の [aphthalene-1,4,5,8-14 C] シナカルセト塩酸塩を単回経口投与した時の尿中における未変化体及び主要代謝物の組成 投与後時間放射能成分の組成 ( 回収された総放射能に対する %) 回収率 ( 時間 ) 未変化体 UM-3 UM-4 UM-5 UM-7 Others (%) 0-8 D D: 検出限界未満酵素処理後の結果については示していない 表 ラットに 1 mg/kg の [aphthalene-1,4,5,8-14 C] シナカルセト塩酸塩を単回経口投与 した時の糞中における未変化体及び主要代謝物の組成 投与後時間 放射能成分の組成 ( 回収された総放射能に対する %) 回収率 ( 時間 ) 未変化体 M-1 M-2 M-3 M-5 Others (%) 0-24 D D: 検出限界未満酵素処理後の結果については示していない 表 ラットに 1 mg/kg の [aphthalene-1,4,5,8-14 C] シナカルセト塩酸塩を単回経口投与 した時の胆汁中における未変化体及び主要代謝物の組成 投与後時間 放射能成分の組成 ( 回収された総放射能に対する %) 回収率 ( 時間 ) 未変化体 BM-6 BM-9 BM-10 BM-11 BM-16 Others (%) D D D: 検出限界未満酵素処理後の結果については示していない 表 ラットに 1 mg/kg の [aphthalene-1,4,5,8-14 C] シナカルセト塩酸塩を単回経口投与した時の生体試料中における未変化体及び同定された主要一次代謝物の組成 組織 投与後時間放射能成分の組成 ( 総放射能に対する %) 回収率 ( 時間 ) 未変化体 3,4 -dio 5,6 -dio R-EA (%) 血漿 肝臓 腎臓 ハーダー腺 投与 24 時間後及び酵素処理後の結果については示していない

37 サルにおける生体試料中代謝物分析 ( 試験番号 :PK#102035) 資料 試験材料及び試験方法 被験物質 :[Trifluoromethyl- 14 C] シナカルセト塩酸塩使用動物 : カニクイザル 各群雄 3 匹投与量 :10 及び 100 mg/kg 100 mg/kg( 胆管カニューレ ) 投与方法 :[Trifluoromethyl- 14 C] シナカルセト塩酸塩を単回経口投与測定方法 : 投与 及び 24 時間後の血漿 又は投与 120 時間後までの尿 糞及び胆汁を回収し ラジオ PLC 法で測定 LC-MS/MS 法で構造を同定した 試験成績 サルに [Trifluoromethyl- 14 C] シナカルセト塩酸塩を単回経口投与した時の尿中及び胆汁中に未変化体は検出されず 排泄された放射能は ほとんどが代謝物によるものであった 血漿中には 未変化体はほとんど認められず (<0.5%) 主要代謝物は dio-glu CAM/PAM であった 尿中の主要な代謝物は dio-glu CAGly 及び TBzGly であった 糞中には投与放射能の約 15% が未変化体として存在し 放射性成分の中で最も多かった 糞中の主要代謝物はシナカルセトのモノヒドロキシ体 (M1) であった 胆管カニューレを施したサルにおいて糞中に M1 及び dio を認め 胆汁中の主要な代謝物は dio-glu 及び M1 のグルクロン酸抱合体 (M1-Glu) と推定された ( 図 ) Glucuronidation Oxidation Dealkylation C 3 C 3 C 3 M1 / M1-Glu dio 体 / dio-glu シナカルセト CAGly TBzGly 図 サルにおける [Trifluoromethyl- 14 C] シナカルセトの推定代謝経路

38 肝薬物代謝酵素の誘導 ヒト肝細胞における CYP 活性誘導能 ( 試験番号 : ) 資料 試験材料及び試験方法 試験系 : 新鮮ヒト肝細胞 3 ドナー試験方法 : シナカルセト塩酸塩 µmol/l を含んだ培地に 48 時間曝露させた後 CYP1A2 CYP2C19 CYP3A4 特異的基質を含んだ培地に変更し 各々の CYP 基質の代謝物を PLC 法又は LC-MS/MS 法にて測定した 試験成績 陽性対照として CYP1A2 及び CYP3A4 のそれぞれの誘導剤であるオメプラゾール及びリファンピシンを使用し 各々が誘導されることを確認した 3 人のドナーの肝細胞を実験に用いた シナカルセト塩酸塩は 新鮮ヒト肝細胞の CYP1A2 CYP2C19 及び CYP3A4 活性を誘導しなかった ラットにおける肝薬物代謝酵素系に及ぼす影響 ( 試験番号 :B020758) 資料 試験材料及び試験方法 使用動物 :Sprague-Dawley 系ラット (8 週齢 ) 1 群雌 5 匹投与量 :1 5 及び 50 mg/kg 投与方法 : シナカルセト塩酸塩を 1 日 1 回 7 日間反復経口投与試験方法 : 最終投与翌日に肝臓を採取し 肝薬物代謝酵素系に対する影響を検討した 試験成績 シナカルセト塩酸塩の 50 mg/kg 投与群において 媒体投与群との間にアニリン水酸化 アミノピリン-- 脱メチル化 7-エトキシクマリン-O- 脱エチル化及び UDP-グルクロン酸転移酵素活性の有意な上昇 ( 約 1.2~1.7 倍 ) が認められた ( 表 ) しかしながら 肝臓中のミクロゾームたん白量 CYP 含量及びその他の測定項目において媒体投与群との間に有意な変化は認められなかった 一方 1 mg/kg 及び 5 mg/kg 投与群では いずれの測定項目においても有意な変化は認められなかった

39 表 雌性ラットにシナカルセト塩酸塩 mg/kg の投与量で 1 日 1 回 7 日間反復経口投与したときの肝薬物代謝酵素系に及ぼす影響 媒体 シナカルセト塩酸塩フェノバル 1 mg/kg 5 mg/kg 50 mg/kg ビタール 肝重量 (g) 6.24± ± ± ± ±0.56 # 相対肝重量 (g/100g body weight) 2.91± ± ± ± ±0.12 ## ミクロゾームたん白含量 (mg protein/g liver) 20.6± ± ± ± ±1.6 # サイトゾールたん白含量 (mg protein/g liver) 90.3± ± ± ± ±6.3 CYP 含量 (nmol/g liver) 12.2± ± ± ± ±2.0 ## チトクローム b 5 含量 (nmol/g liver) 5.8± ± ± ± ±1.0 # ADP-チトクローム c 還元酵素活性 (µmol/g liver/min) 3.62± ± ± ± ±0.75 ## アミノピリン - 脱メチル化活性 (µmol/g liver/min) 0.102± ± ± ±0.029* 0.261±0.019 ## アニリン水酸化活性 (nmol/g liver/min) 15.0± ± ± ±1.6* 24.7±2.7 ## 7-エトキシクマリン O- 脱エチル化活性 (nmol/g liver/min) 12.3± ± ± ±2.2* 36.5±9.1 ## UDP-グルクロン酸転移酵素活性 (µmol/g liver/min) 0.179± ± ± ±0.038* 0.379±0.046 ## グルタチオン S- 転移酵素活性 (µmol/g liver/min) 78.7± ± ± ± ±4.0 ## n=5 平均値 ± 標準偏差 陽性対照のフェノバルビタール群は フェノバルビタールナトリウムを 1 日 1 回 5 日間反復腹腔内投与 (80 mg/kg) した 媒体投与群は 溶媒 (0.5w/v% メチルセルロース溶液 ) を 1 日 1 回 7 日間反復投与した # :P<0.05 ## :P<0.01(vs 媒体投与群 Wilcoxon 検定 ) *:P<0.05(vs 媒体投与群 Steel 検定 )

40 排泄 ラットにおける尿糞呼気中排泄 [Propylamine-2-14 C] シナカルセト塩酸塩を用いた尿糞呼気中排泄 ( 試験番号 :Rt MB) 資料 試験材料及び試験方法 被験物質 :[Propylamine-2-14 C] シナカルセト塩酸塩使用動物 :Sprague-Dawley 系ラット (6~9 週齢 ) 1 群雌雄各 4 匹投与量 :1 10 及び 100 mg/kg( 経口 ) 1 mg/kg( 静脈内 ) 投与方法 :[Propylamine-2-14 C] シナカルセト塩酸塩を単回経口又は単回静脈内投与測定方法 : 尿及び呼気は投与 0~3 3~6 6~12 12~24 時間後 以降 24 時間ごとに 96 時間後まで 糞は投与 0~12 12~24 時間後 以降 24 時間ごとに 96 時間後まで採取し 尿 糞及び呼気中に排泄された放射能を測定した 試験成績 ラットに [Propylamine-2-14 C] シナカルセト塩酸塩を 1 10 及び 100 mg/kg の投与量で単回経口投与した時の放射能は速やかに排泄された ( 図 ) 糞中排泄率は 1 10 及び 100 mg/kg 投与時に雄でそれぞれ 及び 40.1% 並びに雌でそれぞれ 及び 41.6% であり 糞中排泄は [Propylamine-2-14 C] シナカルセト塩酸塩の主要な排泄経路と考えられた 尿中排泄率は 1 10 及び 100 mg/kg 投与時に雄でそれぞれ 及び 21.5% 並びに雌でそれぞれ 及び 26.3% であった 14 CO 2 としての排泄率は 1 mg/kg の経口投与時において雄で 24.8% 及び雌で 22.2% であった また 1 mg/kg の投与量で単回静脈内投与した時 糞中への排泄率が 37% 以上あったことから胆汁中排泄されていることが推察された 100 雄性ラット 尿呼気 糞全体 100 雌性ラット 尿呼気 糞全体 累積排泄率 (%) 累積排泄率 (%) 投与後時間 ( 時間 ) 投与後時間 ( 時間 ) 図 雌雄ラットに [Propylamine-2-14 C] シナカルセト塩酸塩 10 mg/kg で単回経口投与 した時の累積尿糞呼気中排泄率 (n=4 平均値 )

41 [Trifluoromethyl- 14 C] シナカルセト塩酸塩を用いた尿糞呼気中排泄 ( 試験番号 :Rt98-695) 資料 試験材料及び試験方法 被験物質 :[Trifluoromethyl- 14 C] シナカルセト塩酸塩使用動物 :Sprague-Dawley 系ラット (7~8 週齢 ) 1 群雄 4 匹投与量 :10 mg/kg 投与方法 :[Trifluoromethyl- 14 C] シナカルセト塩酸塩を単回経口投与測定方法 : 尿及び呼気は投与 0~3 3~6 6~12 12~24 時間後 以降 24 時間毎に 96 時間後まで 糞は投与 0~12 12~24 時間後以降 24 時間毎に 96 時間後まで採取し 尿 糞及び呼気中に排泄された放射能を測定した 試験成績 [Propylamine-2-14 C] シナカルセト塩酸塩を用いた試験において 放射能の呼気中への排泄が認められたため 異なる部位を標識した [Trifluoromethyl- 14 C] シナカルセト塩酸塩を用いて追加試験を実施した 投与 24 時間後までに投与放射能の 41.0% が尿中に 36.9% が糞中に排泄された 投与 96 時間後までに 46.5% が尿中に 44.5% が糞中に排泄された ( 図 ) 呼気中への放射能の排泄率は 0.2% 未満であった 累積排泄率 (%) 尿糞全体 投与後時間 ( 時間 ) 図 雄性ラットに [Trifluoromethyl- 14 C] シナカルセト塩酸塩 10 mg/kg を単回経口投 与した後の累積尿糞中排泄率 (n=4 平均値 )

42 [aphthalene-1,4,5,8-14 C] シナカルセト塩酸塩を用いた尿糞呼気中排 泄 ( 試験番号 :PK0012) 資料 試験材料及び試験方法 被験物質 :[aphthalene-1,4,5,8-14 C] シナカルセト塩酸塩使用動物 :Sprague-Dawley 系ラット (7 週齢 ) 1 群雄 3 匹投与量 :1 mg/kg 投与方法 :[aphthalene-1,4,5,8-14 C] シナカルセト塩酸塩を単回経口投与測定方法 : 尿は投与 0~8 8~24 時間後 以降 24 時間毎に 168 時間後まで 糞及び呼気は投与 0~24 時間後 以降 24 時間毎に 168 時間後まで採取し 尿糞呼気中に排泄された放射能を測定した 試験成績 ラットに [aphthalene-1,4,5,8-14 C] シナカルセト塩酸塩を 1 mg/kg の投与量で単回経口投与した時に 投与 24 時間後までに投与放射能の 23.8±1.9% が尿中に 71.0±3.4% が糞中に排泄された ( 図 ) この時点までに投与した放射能の 94.8±3.3% が回収され 大部分が排泄されていることが示唆された 最終時点である投与 168 時間後までに 25.9±2.3% が尿中に 77.6±1.1% が糞中に排泄された 呼気中への放射能の排泄率は検出限界未満であった 120 尿糞全体 100 累積排泄率 (%) 投与後時間 ( 時間 ) 図 雄性ラットに 1 mg/kg の [aphthalene-1,4,5,8-14 C] シナカルセト塩酸塩を単回経 口投与した後の累積尿糞中排泄率 (n=3 平均値 )

43 ラットにおける胆汁中排泄 ( 試験番号 :Rt98-679) 資料 試験材料及び試験方法 被験物質 :[Propylamine-2-14 C] シナカルセト塩酸塩使用動物 : 胆管にカニューレを施した Sprague-Dawley 系ラット ( 雄 8~9 週齢 雌 10~11 週齢 ) 1 群雌雄各 3 匹投与量 :10 mg/kg 投与方法 :[Propylamine-2-14 C] シナカルセト塩酸塩を単回経口投与測定方法 : 尿 胆汁は投与 0~3 3~6 6~12 12~24 24~48 時間後 糞は投与 0~12 12 ~24 24~48 時間後まで採取し 尿 糞及び胆汁中に排泄された放射能及び投与 48 時間後の血液 血漿中に残存する放射能を測定した 試験成績 胆管カニューレを施したラットに [Propylamine-2-14 C] シナカルセト塩酸塩を 10 mg/kg の投与量で投与した時 投与 48 時間後までに雄及び雌性ラットでそれぞれ投与放射能の約 55 70% が胆汁中に排泄され 雌雄共に主要排泄経路は胆汁排泄であることが示された ( 表 ) なお 尿中には雄及び雌性ラットでそれぞれ約 16 及び 11% が排泄された 48 時間後までに糞中で検出された放射能が投与放射能の 5% 以下であったことから 投与された放射能の大部分が吸収されていることが示唆された 胆汁への排泄は投与 24 時間後までにほとんど完了しており 投与 48 時間後に血液 血漿中に残存する放射能は投与量の 0.5% 以下であった 表 胆管カニューレを施した雌雄ラットにおける [Propylamine-2-14 C]- シナカルセト塩 性別 雄性 酸塩 10 mg/kg 単回経口投与時の尿 糞及び胆汁中放射能濃度 投与後時間 累積放射能 ( 投与量に対する %) ( 時間 ) 尿 糞 胆汁 合計 0~3 1.50±2.01 E 22.4± ±0.9 0~6 4.57±2.75 E 37.4± ±4.2 0~ ± ± ± ±5.4 0~ ± ± ± ±4.7 0~ ±3.7 a 4.40± ± ±3.3 雌性 0~ ± E 38.8± ±12.2 0~6 2.40±1.67 E 55.3± ±10.5 0~ ± ± ± ±6.1 0~ ± ± ± ±3.3 0~ ±3.1 a 2.90± ± ±3.3 n=3 平均値 ± 標準偏差 a: ケージ洗浄分を含む E: 実施せず

44 ラットにおける乳汁中移行性 ( 試験番号 : 86-58) 資料 試験材料及び試験方法 被験物質 :[aphthalene-1,4,5,8-14 C] シナカルセト塩酸塩使用動物 :Sprague-Dawley 系ラット ( 分娩後 11 日 ) 雌 3 匹投与量 :1 mg/kg 投与方法 :[aphthalene-1,4,5,8-14 C] シナカルセト塩酸塩を単回経口投与測定方法 : 投与 及び 72 時間後における乳汁中及び血漿中放射能濃度を測定した 試験成績 分娩後 11 日のラットに [aphthalene-1,4,5,8-14 C] シナカルセト塩酸塩を 1 mg/kg の投与量で投与した時の乳汁中放射能濃度は 投与 6 時間後に最高値を示した ( 表 ) 投与 6 時間後までは血漿中放射能濃度に比較して高く推移し 投与 12 時間後以降は血漿中放射能濃度より低く推移した このことから シナカルセト塩酸塩は投与後早い時点より 未変化体又は代謝物として乳汁中へ移行することが示唆された 表 授乳中ラットにおける [aphthalene-1,4,5,8-14 C] シナカルセト塩酸塩 1 mg/kg 単回経口投与時の血漿及び乳汁中総放射能濃度 放射能濃度 (ng 14 C-シナカルセト当量 /ml) 時間 (h) 血漿 乳汁 乳汁 / 血漿 ± ± ± ± ± ± ± ± ± ± ± ± ± ± ± ± ± ± ± 4.5 D A n=3 平均値 ± 標準偏差 D: 検出限界未満 A: 適合せず

45 薬物動態学的薬物相互作用 CYP 分子種特異的基質の代謝に与える影響 ( 試験番号 :PK0301) 資料 試験材料及び試験方法 試験系 : プールドヒト肝ミクロゾーム試験方法 : ヒト肝ミクロゾームと CYP 分子種特異的基質の共存下で in vitro 代謝反応試験を行い CYP 分子種特異的代謝物を PLC 法又は LC-MS/MS 法で定量し IC 50 を算出した 試験成績 シナカルセト塩酸塩が CYP 分子種による代謝を阻害する可能性を検討するために ヒト肝ミクロゾームを用いて CYP 分子種のモデル基質に対する IC 50 を算出した ( 表 ) 検討した分子種の中では CYP2D6 の IC 50 が µmol/l と最も小さく その他の分子種の IC 50 は CYP2C19 で 49.3 µmol/l CYP3A4( 基質にテストステロンを使用 ) で 47.8 µmol/l 及び CYP3A4( 基質にミダゾラムを使用 ) で 98.3 µmol/l であった また CYP1A2 CYP2C9 CYP2E1 及び CYP3A4( 基質にニフェジピンを使用 ) の IC 50 は 100 µmol/l 以上であった 表 シナカルセトのヒト肝ミクロゾーム CYP 分子種に対する阻害作用 シナカルセト 基質濃度 CYP 分子種基質代謝反応濃度範囲 (µmol/l) (µmol/l) IC 50 値 (µmol/l) CYP1A2 フェナセチン O- 脱エチル化 30 1~100 >100 CYP2C9 トルブタミド 水酸化 400 1~100 >100 CYP2C19 (S)-メフェニトイン 水酸化 60 1~ CYP2D6 デキストロメトルファン O- 脱メチル化 ~ CYP2E1 クロルゾキサゾン 水酸化 100 1~100 >100 ニフェジピン 酸化 50 1~100 >100 CYP3A4 テストステロン 6β- 水酸化 120 1~ ミダゾラム 1 - 水酸化 4 1~

46 CYP2D6 特異的基質の代謝に対する阻害作用 ( 試験番号 :PK0304) 資料 試験材料及び試験方法 試験系 : プールドヒト肝ミクロゾーム試験方法 : ヒト肝ミクロゾームを用い デキストロメトルファン及びメトプロロールの CYP2D6 特異的代謝反応をシナカルセト塩酸塩共存下で実施し シナカルセト塩酸塩の阻害様式を確認し K i を算出した 試験成績 シナカルセトはデキストロメトルファン O- 脱メチル化反応 メトプロロール α- 水酸化反応 及びメトプロロール O- 脱メチル化反応に対し阻害作用を示した その K i は それぞれ 及び 0.45 µmol/l であり 阻害様式は拮抗阻害であった ( 表 ) 表 ヒト肝ミクロゾーム CYP2D6 による代謝反応に対するシナカルセトの阻害作用 基質濃度基質代謝反応 (µmol/l) K i (µmol/l) 阻害様式 デキストロメトルファン 10, 20, 40 O- 脱メチル化 拮抗 メトプロロール 12.5, 25, 50 α- 水酸化反応 0.18 拮抗 O- 脱メチル化 0.45 拮抗

47 シナカルセト塩酸塩の代謝に対する CYP3A4 阻害剤の影響 ( 試験番号 : PK0404) 資料 試験材料及び試験方法 試験系 : プールドヒト肝ミクロゾーム試験方法 : ヒト肝ミクロゾームを用いて シナカルセト塩酸塩の in vitro 代謝試験にイトラコナゾール又はケトコナゾールを共存させた時のシナカルセトの残存濃度からイトラコナゾール及びケトコナゾールのシナカルセト代謝に対する K i を算出した シナカルセト濃度は PLC 法で測定した 試験成績 シナカルセトの代謝には主に CYP1A2 CYP2D6 及び CYP3A4 の CYP 分子種が関与している このうち CYP3A4 は肝臓中の発現量が多く 多くの薬剤を代謝し薬物相互作用の原因となりうる CYP 分子種であることから CYP3A4 の阻害剤であるイトラコナゾール及びケトコナゾールによってシナカルセトの代謝が阻害される程度を検討した その結果 シナカルセトの代謝に対するイトラコナゾール及びケトコナゾールの K i はそれぞれ 1.6 µmol/l 及び 1.1 µmol/l であり イトラコナゾール及びケトコナゾールが臨床において血漿中で到達しうる濃度であった ( 表 ) 表 シナカルセトの代謝に対する CYP3A4 阻害剤の K i 阻害剤 K i (µmol/l) イトラコナゾール 1.6 ケトコナゾール

48 その他の薬物動態試験 肝 腎障害モデルラットにおける血漿中濃度推移 ( 試験番号 :PK0105) 資料 試験材料及び試験方法 使用動物 :Sprague-Dawley 系ラット ( 投与時 9~10 週齢 ) 1 群雄 4 匹投与量 :5 mg/kg 投与方法 : シナカルセト塩酸塩を単回経口投与試験方法 : シナカルセト塩酸塩投与 2 日前に 四塩化炭素オリーブ油混液を腹腔内投与した肝障害モデル動物 シナカルセト塩酸塩投与 5 日前に硝酸ウラニル溶液を尾静脈内投与した腎障害モデル動物を作製した 肝障害群 腎障害群及び無処置群 ( 対照群 ) にシナカルセト塩酸塩を単回経口投与し 投与後の血漿中濃度を LC-MS/MS 法にて測定した なお シナカルセト塩酸塩の投与直前及び最終採血時点に血液化学検査を実施し 肝障害モデルではグルタミン酸オキザロ酢酸転位酵素 (GOT) グルタミン酸ピルビン酸転位酵素 (GPT) 腎障害モデルではクレアチニン(Cr) 及び尿素窒素 (BU) を測定し 障害が惹起されていることを確認した 試験成績 肝障害群における AUC 及び C max が対照群の約 7 倍の有意な高値を CL/ 及び V d / が対照群のそれぞれ約 1/5 及び約 1/6 の有意な低値を示し 肝障害時には血漿中シナカルセト濃度が顕著に上昇することが明らかとなった ( 表 及び図 ) また 腎障害群における MRT 及び t 1/2 は対照群の約 2 倍の有意な高値を示し 腎障害時には血漿中シナカルセトの消失の遅延が認められた 血漿中シナカルセト濃度 (ng/ml) 肝障害 腎障害 対照 投与後経過時間 ( 時間 ) 図 肝及び腎障害ラットにおけるシナカルセト塩酸塩を 5 mg/kg 経口投与した時の 血漿中濃度推移 (n=3 又は 4 平均値 + 標準偏差 )

49 表 肝及び腎障害ラットにおけるシナカルセト塩酸塩 5 mg/kg 経口投与した時の薬物 動態パラメータ 処置 AUC (ng h/ml) CL/ (L/h/kg) V d / (L/kg) t 1/2 (h) MRT (h) C max (ng/ml) 対照群 118 ± ± ± ± ± ± 6.2 肝障害群 793 ± 470* 8.84 ± 5.94* 50.3 ± 32.2* 4.18 ± ± ± 71* 腎障害群 237 ± ± ± ± 4.10* 13.4 ± 4.6* 17.7 ± 8.6 (n=4 平均値 ± 標準偏差 ) *:P<0.05(vs 対照群 Dunnett 多重比較 )

50 考察及び結論ラット及びサルにシナカルセト塩酸塩を経口投与した時の薬物動態を検討した結果 シナカルセト塩酸塩は 肝臓において初回通過効果を受けることが明らかとなり バイオアベイラビリティーは 1~6% であった ラット及びサルにそれぞれ 0.2~25 mg/kg 及び 1~25 mg/kg の投与量で単回経口投与した時の AUC 及び C max は 投与量の増加に伴い上昇した ラット及びサルに 5 mg/kg の投与量で 1 日 1 回 7 日間反復経口投与した時 反復経口投与による薬物動態に変動は認められなかった また 反復経口投与による蓄積性は小さいと判断した ラットに 14 C 標識体を経口投与した時 投与 24 時間後以降に肝臓 腎臓及びハーダー腺に高い放射能分布が認められた 一方 脳への放射能分布は低かった 血漿中でのたん白結合率はラット サル及びヒト血漿において 94.00~97.67% と高く ヒトにおいては主としてアルブミンのサイト II に結合することが示唆された シナカルセト塩酸塩はラットにおいて胎児移行及び乳汁中排泄することが確認され 妊産婦及び授乳婦への使用は十分注意する必要があると考えられた ヒト肝ミクロゾーム及びヒト CYP 発現系ミクロゾームを使用した in vitro における代謝の検討から CYP1A2 CYP2B6 CYP2C19 CYP2D6 及び CYP3A4 など複数の CYP 分子種がシナカルセトの代謝に関与していると示唆された それぞれの CYP 分子種のヒト CYP 発現系ミクロゾームにおける K m 及び血液透析患者に 100 mg 投与した時 ( 試験番号 :KR1493/00-A03) の血漿中シナカルセト濃度 ( 非透析日の平均 C max :30 ng/ml 0.08 µmol/l; 透析日の平均 C max : 40 ng/ml 0.1 µmol/l 参照 ) を考慮すると CYP2D6 及び CYP3A4 の関与が大きいと考えられた また シナカルセト濃度 0.1 µmol/l における抗 CYP 抗体及び特異的阻害剤による代謝酵素の推定試験から シナカルセトの代謝には CYP3A4 CYP2D6 及び CYP1A2 の寄与が大きいことが示された 以上の結果より シナカルセトの代謝に関与する CYP 分子種は主として CYP3A4 CYP2D6 及び CYP1A2 であると考えられた 更に 代謝物構造解析を行った結果 シナカルセトは CYP3A4 により - 脱アルキル化され PAM を経由してグリシン抱合される経路 並びに CYP1A2 及び CYP2D6 によりナフタレン環が酸化され エポキシドを形成した後 エポキシドヒドロラーゼによりエポキシドが開環して生成する 3,4 -dio 又は 5,6 -dio がグルクロン酸抱合される経路など 複数の経路で代謝されると考えられた ヒト肝ミクロゾームを用いた in vitro での薬物動態学的相互作用試験の結果から シナカルセト塩酸塩は CYP2D6 を強く阻害することが示された したがって CYP2D6 を主代謝酵素とする薬剤との併用は注意する必要がある また CYP3A4 に対して強い親和性を持つイトラコナゾール及びケトコナゾールとの共存下で シナカルセトの代謝が阻害されたことから CYP3A4 に対する親和性が高い薬剤との併用によりシナカルセトの血中濃度が上昇する可能性が考えられた シナカルセトが体内で - 脱アルキル化により開裂した代謝物を生成することから 排泄の検討においては 3 種類の 14 C 標識体を使用した 標識位置の違いにより尿及び糞中に排泄される割合が異なったことから - 脱アルキル化後の代謝物 (PAM CAM CAGly 及び TBzGly 等 並びに R-EA) の排泄経路は各々異なると考えられた また 尿中及び胆汁中の未変化体の割合が少ないことから シナカルセトは 代謝物として尿及び胆汁を介して排泄されると

51 考えられた また 検討した 3 種類の 14 C 標識体はすべて投与後速やかに排泄された 腎障害モデルラットにおいては血漿中シナカルセトの消失の遅延が認められた ラット生体試料中分析の結果よりシナカルセトは尿中に排泄されないため 消失の遅延は 腎障害によるシナカルセトの尿中排泄の変化が原因ではなく 腎臓の代謝又は他臓器の CL 低下が原因であると考えられた 肝障害モデルラットにおいては 血漿中シナカルセト濃度の上昇が確認された 肝障害によって引き起こされる血漿中シナカルセト濃度の上昇は顕著であったことから 肝機能が低下した患者へは シナカルセト塩酸塩を慎重に投与する必要があることが示唆された 図表図表は 本文中の適切な箇所に挿入した 参考文献 1)euhoff S, Ungell AL, Zamora I, Artursson P. p-dependent bidirectional transport of weakly basic drugs across Caco-2 monolayers: implications for drug-drug interactions. Pharm Res 2003; 20 (8) :

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