ミリプラチン 毒性試験の概要文 Page 1 ミリプラチン製造販売承認申請 CTD 第 2 部 2.6 非臨床試験の概要文及び概要表 毒性試験の概要文 大日本住友製薬株式会社

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2 ミリプラチン 毒性試験の概要文 Page 2 目次 毒性試験の概要文 まとめ 単回投与毒性試験 反復投与毒性試験 遺伝毒性試験 がん原性試験 生殖発生毒性試験 局所刺激性試験 その他の毒性試験 考察及び結論 図表 参考文献...67

3 ミリプラチン 毒性試験の概要文 Page 3 用語 本項における用語の説明 定義 読み替えなど化学名 : (SP-4-2)-[(1R,2R)-Cyclohexane-1,2-diamine-N,N ]bis(tetradecanoato-o)platinum 化学式 ( 分子量 ): C 34 H 68 N 2 O 4 Pt(763.99) 構造式 : ミリプラチン H 3 C H 3 C O O O H 2 N Pt N H 2 O H H 懸濁用液 一般名 : ヨード化ケシ油脂肪酸エチルエステル 担体配位子に (1R,2R)-1,2-Diaminocyclohexane を有し 脱離基が遊離した白金 2 価錯体 ((1R,2R)-1,2-Diaminocyclohexane 骨格を有する白金系制癌剤の活性分 子種 ) 構造式 : DACH-Pt(II) H 2 N H DPC Pt 2+ N H 2 H DACH-Pt(II) に塩素イオンが配位したもの 生体内では アミノ酸 たん白質又は核酸などの生体分子と非可逆的に結合する前の DACH-Pt(II) は 高濃度に存在する塩素イオンが配位した DPC として主に存在すると考えられたことから 薬理試験 薬物動態試験及び毒性試験には活性体として DPC を用いた 化学名 : Dichloro[(1R,2R)-1,2-cyclohexanediamine-N,N ]platinum 化学式 ( 分子量 ): C 6 Cl 2 H 14 N 2 Pt(380.17) 構造式 : H 2 H N Cl Pt Cl N H 2 H

4 ミリプラチン 毒性試験の概要文 Page 4 一般的略号 略号 省略しない表現 日本語 A/G 比 Albumin/Globulin ratio アルブミン / グロブリン比 ALP Alkaline phosphatase アルカリホスファターゼ ALT(GPT) Alanine aminotransferase アラニン アミノトランスフェラーゼ APTT Activated partial thromboplastin time 活性化部分トロンボプラスチン時間 ASA Active Systemic Anaphylaxis 能動的全身性アナフィラキシー AST(GOT) Aspartate aminotransferase アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ AUC Area under the plasma (serum) concentration-time curve 血漿 ( 血清 ) 中濃度時間曲線下面積 CK(CPK) Creatinekinase クレアチンキナーゼ CYP Cytochrome P450 チトクローム P450 C max Maximum plasma (serum) concentration 昀高血漿 ( 血清 ) 中濃度 DMSO Dimethyl sulfoxide ジメチルスルホキシド EA Egg albumin 卵白アルブミン ELISA Enzyme-linked immunosorbent assay 固相酵素免疫測定法 F1 First filial generation 第 2 世代 FCA Freund s complete adjuvant 完全フロインドアジュバンド β-glb β-globulin β-グロブリン GM-CSF Granulocyte/Macrophage-Colony 顆粒球 マクロファージ -コロニー刺激 Stimulating Factor 因子 γ-gtp Gamma-glutamyl transpeptidase γ-グルタミルトランスペプチダーゼ HPLC High performance liquid 高速液体クロマトグラフィー chromatography IL-1β Interleukin-1β インターロイキン -1β IL-2 Interleukin-2 インターロイキン -2 IL-3 Interleukin-3 インターロイキン -3 IL-4 Interleukin-4 インターロイキン -4 IL-5 Interleukin-5 インターロイキン -5 IL-6 Interleukin-6 インターロイキン -6 INF-γ Interferon-γ インターフェロン -γ LAP Leucine aminopeptidase ロイシンアミノペプチダーゼ LDH Lactate dehydrogenase 乳酸脱水素酵素 M/E 比 Myeloid/Erythroid ratio 顆粒球系細胞 / 赤芽球系細胞比 MCH Mean corpuscular hemoglobin 平均赤血球血色素量 MCHC Mean corpuscular hemoglobin concentration 平均赤血球血色素濃度 MCV Mean corpuscular volume 平均赤血球容積 mrna Messenger RNA メッセンジャー RNA NAG N-acetyl-β-D-glucosaminidase N アセチル -β-d グルコサミニダーゼ O/W Oil in water 水中油 PCA Passive Cutaneous Anaphylaxis 受身皮膚アナフィラキシー PT Prothrombin time プロトロンビン時間 Pt Platinum 白金 RANTES Regulated upon activation, normal T cells expressed and secreted -

5 ミリプラチン 毒性試験の概要文 Page 5 略号 省略しない表現 日本語 TGF-β1 Transforming Growth Factor-β1 形質転換増殖因子 -β1 TK Toxicokinetics トキシコキネティクス TNF-α Tumor Necrosis Factor-α 腫瘍壊死因子 -α

6 ミリプラチン 毒性試験の概要文 Page まとめ 毒性試験の概略 ミリプラチンをヨード化ケシ油脂肪酸エチルエステルに分散した懸濁液 ( ミリプラチン 懸濁液 ) は 腫瘍近傍血管 ( 固有肝動脈の可能な限り末梢から投与 ) を目指した肝動脈内 投与が適用されることから 本剤の安全性評価は 1) 腫瘍周辺の正常肝細胞 ( 非腫瘍部肝組 織 ) に対するミリプラチン懸濁液の影響 2) 投与液が漏洩したときのミリプラチン懸濁液 の肝動脈周辺への影響 3) ミリプラチンの全身への影響について明らかにすることが必要で あると考えた しかし 肝動脈内投与では十分な全身曝露が期待できないので 肝動脈内 投与の実施に加えて 代替投与経路 ( 静脈内及び皮下投与 ) を用いて全身に対する影響を 調べた 肝動脈内投与はミリプラチン懸濁液の評価を目的に主としてイヌを用いて実施し た ミリプラチン懸濁液が投与局所 ( 肝臓 ) へ長期間滞留する性質を持つことから 同じ 投与局所への長期間高濃度曝露を達成する評価系での安全性評価が適切であると考え 昀 長 12 ヵ月までの評価を行った ラットにおける肝動脈内投与については イヌと異なり開 腹を伴い侵襲性が大きいことから 一般毒性評価には必ずしも適当ではないと考え 一部 のメカニズム検討にのみ用いた また 対象疾患である肝細胞癌では慢性肝炎又は肝硬変 を併発していることが多いことから 肝障害イヌでの検討も実施した 代替投与経路としてはまず 静脈内投与を選択し ミリプラチン懸濁液を油相とした O/W エマルション製剤 ( ミリプラチンエマルション製剤 ) を用いて イヌ及びラットで毒性試 験を実施した しかしながら ミリプラチンエマルション製剤は溶媒の影響と考えられる 血液循環障害を発現するため ラットにおける長期毒性評価には より適切な第二の代替 投与経路を検索した 臨床での投与形態であるミリプラチン懸濁液を用いて 腹腔内投与 と皮下投与間での比較を行い トキシコキネティクスの結果及び投与部位への影響を考慮 して第二の代替投与経路として皮下投与を選択し 毒性評価を実施した 各試験における投与量の設定は 以下のとおり考えた 標的組織である肝臓の腫瘍部及 び肝動脈周辺への影響について 評価動物の正常組織への曝露が臨床における腫瘍近傍部 位の正常組織への曝露を上回ることは直接確認できない しかし 臨床試験においては カテーテルを用いて固有肝動脈の可能な限り末梢から投与を行うので 標的とする腫瘍部 位以外の周辺部分 ( 正常組織 ) が投与液に曝露される可能性が低いのに対し 正常動物を 用いる毒性試験においては 投与部位周辺の正常組織が投与液の全量に広く曝露されるこ とになる 従って 肝動脈内投与での評価において 臨床で想定される昀大投与液量 ( 6 ml/man) に相当する 0.12 ml/kg か 又はそれを上回る 0.2 ml/kg を投与容量として設定す ることが妥当と考えた また 投与液濃度は懸濁用液に懸濁可能な昀大濃度である 20 mg/ml とした 臨床移行には イヌ単回肝動脈内投与試験 全身への影響を検討するために 1 ヵ月間ま でのイヌ ラット静脈内投与試験 ( ミリプラチンエマルション製剤 ) 遺伝毒性試験並びに モルモット抗原性試験を実施して評価を行った その後 より長期の毒性評価のためにイ ヌでは反復肝動脈内投与試験 ラットでは第二の代替投与経路 ( 皮下投与 ) での毒性試験

7 ミリプラチン 毒性試験の概要文 Page 7 を実施し イヌ肝動脈内投与試験と同様に TK による曝露量の確認及び安全マージンの算 出を行った 全身への影響を評価する目的で実施した皮下投与試験においては 血清中総 白金濃度を全身曝露の指標として各種動物試験系での昀大用量を適用したところ 6 ヵ月間 反復投与において前期第 II 相臨床試験で検出された昀大曝露量の約 11 倍の曝露が達成され ていることが確認された また 抗原性試験では試験実施時の推定臨床用量の 2.5 又は 5 倍 に相当する投与量まで投与し 評価した また 遺伝毒性試験については それぞれガイ ドラインで示されている昀大用量まで投与 ( 又は適用 ) し 評価した 更に 活性体である DPC 投与試験 ( 一般毒性試験及び遺伝毒性試験 ) を行い DPC の毒 性の質的把握を行った ミリプラチンの懸濁用液であるヨード化ケシ油脂肪酸エチルエス テルについては 各種毒性試験の溶媒対照群における評価と共に 抗原性試験及び遺伝毒 性試験を実施して評価した 以下に各試験成績の概略を示した 肝動脈内投与毒性試験 ( 臨床投与経路による毒性試験 ) ミリプラチン懸濁液を臨床投与経路である肝動脈内に投与したときの毒性評価を目的として 臨床投与と同様にカテーテル挿入手技が実施可能で X 線投影も実施できるイヌで実施した ミリプラチンをヨード化ケシ油脂肪酸エチルエステルに懸濁して肝動脈内に単回投与 又は 4 週間に1 回の頻度で計 3 回 又は計 6 回反復投与 ( 1 回目投与の 4 週間後に 2 回目投与を行い この後 13 週間観察する一連の操作を 1 クールとし これを連続して 3 クール繰り返す ) した結果 単回投与で主として肝臓の血管内への投与液の塞栓によると考えられる変化が見られたが 反復投与によっても 毒性の増悪化は見られず 新たな毒性の発現も認められなかった 適用患者の多くが肝硬変を併発していることから 肝硬変併発時に本剤の毒性に及ぼす影響について検討するため チオアセトアミドにより慢性肝炎や肝硬変に類似した肝障害を誘発したイヌを用いて ミリプラチン懸濁液を肝動脈内に単回投与した結果 正常イヌを用いた試験と同様 主として肝臓の血管内への投与液の塞栓によると考えられる変化が見られたが 肝障害の増悪化並びに新たな毒性所見の発現は認められなかった その他の投与経路による毒性試験 1) 静脈内投与肝動脈内投与では 全身性の毒性評価に必要な十分に高い曝露が達成できない 従って 投与液が漏洩した場合のミリプラチン懸濁液の全身への影響を把握するために 静脈内投与試験を実施した ミリプラチンは通常の溶媒には不溶のため ミリプラチンエマルション製剤を用い ラット及びイヌを用いて 1 ヵ月間までの静脈内投与試験を実施した 単回静脈内投与試験においては ラット及びイヌ共ミリプラチンエマルション製剤の血管への塞栓とそれに続発した血液循環障害に基づく変化が見られたが これらは

8 ミリプラチン 毒性試験の概要文 Page 8 エマルション製剤ビークル ( ミリプラチンエマルション製剤と同一組成を持つ ミリプラチンを含まない製剤 ) でも同様に見られた ミリプラチンによる影響はラット及びイヌの骨髄の変化 並びにイヌの脾臓の変化及び肝臓の変化と考えられた 1 ヵ月間の反復静脈内投与試験において ラットではエマルション製剤ビークルによる血管への塞栓に関連した血液循環障害及び唾液腺への影響が見られ ミリプラチンにより血液循環障害の程度は一部増強された また ミリプラチンが影響していると考えられる所見として 造血器系への影響 肝酵素の上昇 腎機能パラメータの変動 ( 尿蛋白 潜血陽性 尿素窒素及びクレアチニン増加など ) 肝臓の障害性変化 肺の泡沫細胞及び動脈壁肥厚 心臓への影響 腎臓の障害性変化などが認められた イヌでもラットとほぼ同様の所見に加えて 血小板数の減少や骨髄の M/E 比の高値などがミリプラチンにより認められたが これらの変化は 1 ヵ月間の休薬により回復又は回復傾向が見られた 2) 皮下投与前述のミリプラチンエマルション製剤の静脈内投与では溶媒の物性の影響と考えられる血液循環障害が発現することから 臨床での投与形態であるミリプラチン懸濁液を用いて ラットにおける長期毒性評価にも適する第二の代替投与経路として皮下投与を選択し ラット皮下投与による単回及び反復投与試験を実施した 単回皮下投与試験の結果 投与部位である頸背部皮下組織にミリプラチンに対する異物反応と考えられる変化が認められたのみで 全身性の毒性は極めて弱く 概略の致死量は 50 mg/kg を上回った 1 ヵ月間の反復投与試験は ミリプラチン懸濁液を 2 週間に 1 回の頻度で計 2 回 4 週間にわたり皮下投与することにより実施した その結果 単回投与試験と同様に投与部位である頸背部皮下組織に炎症性変化 並びにそれに関連した血液生化学的検査パラメータの変動が認められた これらの変化は懸濁用液単独での投与でも認められたが その程度はミリプラチン懸濁液投与群でより強く認められた 従って ミリプラチンによる全身性の毒性を示唆する変化は認められず 無毒性量は雌雄共 50 mg/kg と考えられた 6 ヵ月間の反復投与試験は ミリプラチン懸濁液を 4 週間に 1 回の頻度で計 7 回 6 ヵ月 ( 28 週 ) 間にわたり皮下投与することにより実施した その結果 6.25 mg/kg 群から投与部位 ( 頸背部皮下組織 ) の炎症性変化が 25 mg/kg 群ではそれに関連した血漿蛋白の変動 更に 12.5 及び 25 mg/kg 群では投与部位に悪性線維性組織球腫が認められた しかしながら 上記変化はいずれも代替投与経路である皮下に投与することによって生じた特異的な変化であると考えられた また 25 mg/kg 群の雌では血漿総コレステロール増加及び肝臓重量増加が認められたが 1 ヵ月間間歇皮下投与試験と比較した場合 投与期間を延長することによって全身性の毒性が増強することはなかった 従って 全身性の毒性に対する無毒性量は雄では 25 mg/kg 雌では 12.5

9 ミリプラチン 毒性試験の概要文 Page 9 mg/kg と考えられた 遺伝毒性試験ミリプラチン懸濁液は復帰突然変異試験で陽性であり 突然変異誘発能があると考えられた 培養細胞を用いた染色体異常試験 ( 溶媒 : 1% カルボキシメチルセルロースナトリウム水溶液 ) 及びミリプラチンエマルション製剤のマウスを用いた小核試験では陰性であった がん原性試験ミリプラチン懸濁液は 細菌を用いた復帰突然変異試験で陽性を示し 突然変異誘発能を有すると判断された 活性体である DPC もマウス小核試験では陽性を示した ( 参照 ) 従って ミリプラチンは遺伝毒性を有することが確認されており 別途がん原性試験を実施する必要はないと判断した なお 長期間にわたる全身曝露を評価するために 代替投与経路で実施したラットにおける 6 ヵ月間間歇皮下投与試験では投与部位 ( 皮下 ) に悪性線維性組織球腫が発現したが これはミリプラチン懸濁液が長期間滞留した皮下組織のみに限局的に発現し その他の器官 組織には原発性の腫瘍性病変並びに皮下悪性腫瘍の転移も認められなかったことから 異物性発癌 である可能性が高いと考えられた 生殖発生毒性試験肝動脈内投与では 全身性の毒性評価に必要な十分に高い曝露が達成できない 従って 代替投与経路である皮下投与を用いて ラットにおける受胎能及び胚 胎児発生に関する試験 出生前及び出生後の発生並びに母動物の機能に関する試験 ウサギにおける胚 胎児発生に関する試験を実施した ラットを用いた受胎能及び胚 胎児発生に関する試験では ミリプラチン懸濁液を雌雄 SD 系ラットの交配前 交配期間中 及び雌ラットについては妊娠 17 日までの期間中 2 週間に 1 回の頻度で皮下投与した その結果 ミリプラチンは 50 mg/kg までの投与において 雌雄共に生殖能への影響はなかった また 次世代に対して催奇形作用及び胚 児致死作用はなく 胎児の発育にも影響は認められなかった 以上の結果より 生殖に及ぼす影響及び胚 胎児の発生に関する無毒性量はいずれも 50 mg/kg と考えられた ラットを用いた出生前及び出生後の発生並びに母動物の機能に関する試験では ミリプラチン懸濁液を雌 SD 系ラットの胚の着床から児の離乳までの期間に 2 週間に 1 回の頻度で皮下投与し 妊娠及び授乳期の雌動物並びに受胎産物及び出生児の発生に及ぼす影響の有無を検討した その結果 妊娠の維持並びに分娩への影響は認められなかったが 母動物の機能に及ぼす影響として 25 及び 50 mg/kg 群で乳腺の発達不全及び哺育不良に伴う全児死亡母動物の増加が認められた 次世代への影響として 25 及び 50 mg/kg 群で母動物の哺育不良に関連した死産率の高値及び生後 4 日生存率の低値傾向が認められた しかし 生後 4 日以降の生存率に影響はなく 生後の発育 形態 機能発達及び生殖能にもミリプラ

10 ミリプラチン 毒性試験の概要文 Page 10 チンの影響はなかった 以上の結果より 母動物の機能及び出生児に対する無毒性量はいずれも 12.5 mg/kg と考えられた ウサギを用いた胚 胎児発生に関する試験では ミリプラチン懸濁液を ウサギ胎児の器官形成期 ( 妊娠 6~18 日 ) に高い血清中総白金濃度が持続するように雌 NZW 種ウサギの妊娠 0 日に 1 回皮下投与し 妊娠動物及び胚 胎児の発生に及ぼす影響を検索した その結果 ミリプラチンは 12.5 mg/kg までの投与において 胚 児致死作用及び催奇形作用はなく 胎児の発育にも影響は認められなかった 以上の結果より 生殖及び次世代に対する無毒性量は 12.5 mg/kg と考えられた 抗原性試験及び好酸球数増加に関する検討ミリプラチンエマルション製剤を用いて モルモットの能動的全身性アナフィラキシー (ASA) 試験及び受身皮膚アナフィラキシー ( PCA) 試験 マウス-ラットの PCA 試験並びにウサギを用いた ASA 試験及びウサギ-モルモット PCA 試験を実施した結果 ミリプラチンは抗原性を示さなかった 前期及び後期第 II 相臨床試験で認められたミリプラチン肝動脈内投与後の好酸球数の増加機序を解明する目的で実施した検討 ( GLP 非適用 ) では ミリプラチン懸濁液又はヨード化ケシ油脂肪酸エチルエステル ( 懸濁用液 ) の静脈内投与により ウサギでは投与 10 日後 ラットでは投与 7 日後を昀大とする好酸球数の増加が確認できた また ウサギではミリプラチン懸濁液で抗ミリプラチン抗体 ( IgG) が認められた また ミリプラチン懸濁液又はヨード化ケシ油脂肪酸エチルエステルを臨床投与経路と同様に肝動脈内投与した検討では 非担癌及び担癌ラット ( Donryu) 及び正常ラット ( CD(SD)) において 投与 7 日後にミリプラチン懸濁液で血液中及び骨髄中の好酸球数の増加が認められ 癌の有無に関係なく好酸球数増加が確認できた 更に 正常ラットを用いた検討では ミリプラチン懸濁液投与 3 日後に好酸球の肝臓への浸潤及び投与 7 日後に IL-5 陽性細胞 ( T 細胞 ) の骨髄中での増加が確認された 一方で 担癌ラットより得た肝臓及び肺組織中 IL-5 IL-3 GM-CSF IL-2 IL-4 IL-6 INF-γ TGF-β1 の mrna の上昇 正常ラット血清中 IL-2 RANTES IL-1β 及び TNF-αの有意な蛋白発現は認められず 抗ミリプラチン抗体も認められなかった また ミリプラチンの直接的な好酸球遊走化能を確認する目的で ヒト好酸球を用いてミリプラチン懸濁液 ミリプラチン懸濁用液 DPC などを用いた遊走化試験を行ったが いずれも遊走化能は認められなかった 以上の結果から 好酸球数増加機序解明を目的として実施したウサギの静脈内投与により抗ミリプラチン抗体 ( IgG) の上昇が認められたが ウサギ ASA 反応 ウサギ-モルモット PCA 反応では同一投与経路で陰性結果を示した また モルモット ASA 反応 PCA 反応及びマウス-ラット PCA 反応でも陰性であったこと 好酸球増加機序解明を目的として実施したラットの静脈内投与又は肝動脈内投与でも好酸球数増加は認めたが抗体産生を認めなかったことから ミリプラチンがアナフィラキシーのような重篤な抗原性を示す可能性は低いことが示唆された

11 ミリプラチン 毒性試験の概要文 Page 11 また 上記検討結果から 前期及び後期第 II 相臨床試験で認められた好酸球数の増加は ミリプラチンによる好酸球の肝臓への遊走化と それに引き続いて起こる骨髄中 IL-5 陽性細胞 (T 細胞 ) の増加に伴う骨髄中の好酸球数増加に起因する可能性が示唆された 一方 肝臓への好酸球浸潤は一過性であり 血液検査 血液生化学検査を含む肝毒性の所見は認められなかったことから 重篤な肝障害を引き起こす可能性は低いことが示唆された 併用投与毒性試験臨床でミリプラチンと併用される可能性の高い薬剤との相互作用の有無について検討するために ラットにミリプラチン懸濁液を単回皮下投与し ミリプラチンを全身曝露させた条件下で 解熱鎮痛剤 ( フルルビプロフェン ) 制吐剤( 塩酸グラニセトロン ) 抗ヒスタミン剤 ( 塩酸ジフェンヒドラミン ) ステロイド剤( コハク酸プレドニゾロンナトリウム ) 抗生物質 ( 塩酸セフォチアム ) 肝臓疾患用剤( 強力ネオミノファーゲンシー ) を昀大臨床用量で 2 週間反復投与した その結果 いずれの薬剤についてもミリプラチンとの併用による明確な相互作用は認められなかった 活性体 DPC の毒性試験 1) DPC の皮下投与試験活性体である DPC は ミリプラチンが体内で代謝されて生じると推定されているため 本来 全身曝露での安全性を評価するため 静脈内投与による毒性の検討が妥当であるが DPC の生理食塩液に対する溶解度が低く十分な投与量が確保できないことから 静脈内投与での毒性試験は困難と考えられた そこで メチルセルロースを用いて DPC を水性懸濁液とし 代替投与経路である皮下投与により毒性試験を実施した その結果 ラットの単回投与毒性試験では 概略の致死量は雄で 5~10 mg/kg 雌で 10~20 mg/kg であり 雌雄の 5 mg/kg 以上の群で一過性又は観察期間を通じた体重減少 雄の 10 mg/kg 以上 雌の 20 mg/kg 群で主として衰弱によると考えられる全身性の諸症状の発現が認められた また 雌雄の 5 mg/kg 以上の群で投与部位に障害性変化が認められ 脾臓 胸腺 精嚢 胃及び皮膚に主として DPC の細胞増殖抑制作用に起因すると考えられる変化が認められた イヌの単回投与毒性試験では 概略の致死量は雌雄共に 5 mg/kg を上回るものと考えられ 脾臓 胸腺 胃 大腸及び骨髄に DPC の細胞増殖抑制作用に起因すると考えられる変化 投与部位に障害性変化などラットとほぼ同様な変化が認められた 全身曝露レベルと毒性発現を比較したところ DPC に対する感受性はイヌより ラットの方が高いものと考えられたことから 反復投与毒性はラットを用いて評価することとした 4 週間反復皮下投与試験を実施するに当たり 投与量設定を目的として 1 週間反復皮下投与した結果 昀低用量である 1 mg/kg 群から強い毒性が認められ 投与回数が増すに従い血清中総白金濃度も上昇したことから 4 週間反復皮下投与試験は 2 日に 1 回の間歇投与で実施した その結果 mg/kg 以上の群で投与部位 ( 頸背部

12 ミリプラチン 毒性試験の概要文 Page 12 皮下組織 ) への障害性変化又は骨への影響が認められ 0.5 mg/kg 群でリンパ 造血器系への影響並びに膵島細胞の空胞変性と それに起因した高血糖が見られ 更に この高血糖の持続に関連したと考えられる眼球への影響などを含む糖尿病様変化が全身諸器官及び組織に認められたことから 無毒性量は雌雄共に 0.03 mg/kg と考えられた 2) DPC ラット肝動脈内投与による糖尿病様変化発現検討試験先に実施した DPC のラット反復皮下投与試験 ( 4 週間間歇 ) で糖尿病様変化が発現したことから DPC の臨床での曝露形態に昀も近い肝動脈内投与を選択し DPC のヨード化ケシ油脂肪酸エチルエステル懸濁液をラットに投与可能な昀大量 ( 0.8 mg/animal) で投与して 糖尿病様変化発現の有無を検討した その結果 ラットの皮下投与で糖尿病様変化が発現した 0.5 mg/kg 群と C max 及び AUC 0-24hr においてほぼ同等の曝露が確認された DPC 投与の影響はその投与部位である肝臓に認められたが 血糖値の上昇はなく また 膵臓の病理組織学的検査においても ランゲルハンス島には DPC 投与の影響は認められなかった 3) DPC の遺伝毒性試験 DPC はマウスを用いた小核試験で陽性を示し 小核誘発能を有すると考えられた 不純物毒性試験イヌにミリプラチン不純物 ( 類縁物質 A* 類縁物質 B* ) エンリッチ品 2.4 mg/kg をヨード化ケシ油脂肪酸エチルエステルに懸濁して単回肝動脈内投与し 不純物の毒性を検討した結果 投与液の肝臓の血管内への塞栓を示す変化 又はそれに対する反応性の変化が溶媒 懸濁用液投与より強く認められた このほか 血清電解質及び電解質の一日排泄量 も同様に認められたが 不純物含量が低いミリプラチンと比較して差がなかった のことから 不純物による新たな毒性の発現及び毒性の増強はないものと考えられた また ミリプラチン不純物エンリッチ品について復帰突然変異試験 ( 溶媒 : ヨード化ケシ油脂肪酸エチルエステル ) 及び染色体異常試験 ( 溶媒 : 1% カルボキシメチルセルロースナトリウム水溶液 ) を実施した結果 復帰突然変異試験で陽性 染色体異常試験で陰性の結果が得られた 復帰突然変異試験においてミリプラチンとの用量反応性の比較を行った結果 ミリプラチン不純物エンリッチ品の不純物による突然変異誘発能の増強はなかった 従って ミリプラチン不純物エンリッチ品の遺伝毒性試験より 不純物による新たな遺伝毒性の発現はないと結論した ミリプラチン懸濁用液 ( ヨード化ケシ油脂肪酸エチルエステル ) 及び製剤の規格に関する毒性試験項目 C* が異なる 3 ロット ( 項目 C* : 及び ) の懸濁用液と項目 B* の異 *

13 ミリプラチン 毒性試験の概要文 Page 13 なる 2 ロット ( B* : 及び ) のミリプラチン凍結乾燥製剤を用い それぞれの組み合わせで調製した 2.4 mg/kg のミリプラチン懸濁液をイヌに単回肝動脈内投与し 肝臓への影響について検討した いずれの組み合わせにおいても 肝臓に認められた変化は投与液の肝臓の血管内への塞栓を示す変化 又はそれに対する反応性の変化のみであった 一方 本試験で認められた胆管増生 肉芽組織や肉芽腫性炎といった投与液の肝臓の血管内への塞栓を示す変化 又はそれに対する反応性変化などの程度については 懸濁用液の項目 C* の違いによる差はなかったが ミリプラチンの項目 B* がほどその程 度は強く 項目 B* の違いによる肝臓に対する影響の差が示唆された しかしながら 肝臓の 壊死はいずれにおいても認められなかった 実験的に 懸濁用液 した懸濁用液 ) を溶媒としてミリプラチンをイ ヌへ肝動脈内投与した場合 肝臓の壊死が認められた動物がいたことから ( 2.3.P( 製 剤 ) 参照 ) した懸濁用液を用いて調製したミリプラチン懸濁液による肝臓の 壊死の回復性について検討した 昀大投与量である 4 mg/kg のミリプラチン懸濁液をイヌに 単回肝動脈内投与した結果 投与後 2 週において 6 例中 5 例で肝臓に巣状壊死が認められ たが 投与後 13 週には同様の変化は認められず した懸濁用液を用いて調製したミ リプラチン懸濁液の投与により発現する肝臓の壊死については回復性の変化であると考え られた 項目 B* 以上のように の異なるミリプラチン凍結乾燥製剤と実績範囲の項目 C* の懸濁 とのいずれの組み合わせにおいても肝臓の壊死は認められなかったことから 懸濁用液を用いなければ肝臓の壊死の発現の可能性は低く この項目 B* 範囲 ~ のミリプラチン凍結乾燥製剤では 項目 B* の差による肝臓への影響の差は問題とならないもの と考えられた 更に した懸濁用液を用いて調製したミリプラチン懸濁液により発現した肝臓の巣状壊死は 回復性の変化であると考えられた ミリプラチン懸濁用液 ( ヨード化ケシ油脂肪酸エチルエステル ) の毒性試験臨床投与経路で実施したイヌの肝動脈内投与試験において 臨床での昀大投与液量である 6 ml/man に相当する 0.12 ml/kg 又はそれを上回る 0.2 ml/kg の懸濁用液を投与した結果 投与液の血管内への塞栓に起因すると考えられる変化が肝臓に認められた また 全身性の影響の評価を目的としたラット及びイヌの静脈内投与試験においては 懸濁用液を油相とした O/W エマルション製剤ビークルの投与により 主として肝臓 脾臓 肺及び消化管に投与液による血管への塞栓に関連した血液循環障害による影響が またラットにおいてのみ 唾液腺 ( 顎下腺及び舌下腺 ) の変化が認められた 同じく全身性への影響を評価するために実施したラットにおける懸濁用液の皮下投与試験では 投与部位 ( 頸背部皮下組織 ) 及び顎下腺の炎症性変化 それに関連したパラメータ変動が認められた ラット及びイヌのいずれの毒性試験においても無毒性量は得られなかったが 認められた影響は主として懸濁用液の性状 ( 粘性の油液 ) に起因する変化であり 投与局所以外では 直接的な細胞障害性は見られなかったため 全身性の毒性は弱いものと考えられた なお これら *

14 ミリプラチン 毒性試験の概要文 Page 14 の変化はラットにおける皮下投与試験では回復性は明らかではなかったが イヌの静脈内 投与試験では回復性が認められている 唾液腺 ( 顎下腺及び舌下腺 ) の変化については ヨードが唾液腺に蓄積されやすく まれに炎症を起こすとの報告があることから文献 1) 懸濁 用液中のヨードによって惹起されたものと考えられたが ラットの代替投与経路のみで認 められ 12 ヵ月間間歇反復投与したイヌの肝動脈内投与試験では何ら変化を認めなかった ラットの生殖発生毒性試験では F1 児の死産率の高値並びに生存率及び体重の低値が認め られた ウサギの胚 胎児試験では摂餌抑制に起因した流早産の発生が認められ 胎児に 対する発育抑制作用である胎児体重の低値及び骨化進行度の遅れも認められたが 催奇形 作用及び胚 児致死作用は認められなかった また 遺伝毒性はなく 抗原性も示さなか った 単回投与毒性試験 肝動脈内投与 (1) イヌ単回肝動注毒性試験 I 表 参照 GLP 適用 ( 参考資料 ) ビーグル犬にミリプラチン懸濁液 及び 12 mg/kg( 投与液濃度 : 2~20 mg/ml 投与容量 : 0.2~0.6 ml/kg) を単回肝動脈内投与し 投与後 14 日間観察した 投与方法は臨床での投与と同様の手法により ミリプラチン懸濁液をX 線透視下で大腿動脈から固有肝動脈までカテーテルを挿入して投与を実施した 4 及び 12 mg/kg 投与では投与液が肝動脈枝で塞栓を起こしたため 所定量の投与ができなかった 肝臓への影響として 0.4 mg/kg 以上の投与で血清中 AST(GOT) ALT(GPT) の増加 1.2 mg/kg 以上の投与で ALP γ-gtp ビリルビンの増加 0.4 mg/kg 以上の投与で類洞 毛細管網の拡張又は結合組織の増生などが認められた なお これらの変化は程度が異なるものの ヨード化ケシ油脂肪酸エチルエステル ( 懸濁用液 ) 投与でも見られ 主として投与液による血管の塞栓及びそれに続発する変化と考えられた 肝動脈周辺への影響として 投与液が大量に消化管の血管へ流出した場合は これらの器官をはじめ全身で出血性変化を また 胆嚢血管へ流出した場合は胆嚢の障害性変化が見られた その他の影響として 0.4 mg/kg 以上の投与で血清中電解質の減少 1.2 mg/kg 以上の投与で嘔吐 摂餌量減少 白血球数増加 血小板数減少 尿量増加 尿比重低下 尿中 γ -GTP 排泄量増加及び尿潜血陽性 4 mg/kg 投与で自発運動減少 血便 体重減少 BUN 及び尿酸の増加 尿中 NAG 排泄量増加及び骨髄有核細胞層増加が見られた (2) イヌ単回肝動注毒性試験 II 表 参照 GLP 適用ビーグル犬にミリプラチン懸濁液 及び 4 mg/kg( 投与液濃度 : 2~20 mg/ml 投与容量 : 0.2 ml/kg) を単回肝動脈内投与し 投与後 14 日間観察した 投与方法は臨床での投与と同様の手法により ミリプラチン懸濁液をX 線透視下で大腿動脈から固有肝動脈までカテーテルを挿入して投与を実施した イヌ単回肝動注毒性試験 I

15 ミリプラチン 毒性試験の概要文 Page 15 では 投与液は投与当日に調製したものの 調製後投与終了までの時間を規定しなかった が その後 投与液が高濃度の場合 調製後の時間経過と共に粘度が上昇することが判明 したため 臨床で予想される投与の時間内 ( 調製開始後 1 時間以内に投与 ) で試験を実施 した 投与液は全群共肝臓に分布し ごく少量が膵臓 胆嚢 脾臓 胃 十二指腸の血管 に分布した いずれの群においても死亡は認められなかった 肝臓への影響として ミリプラチン投与全群で血清中 AST(GOT) ALT(GPT) などの上昇 類洞 毛細管網の拡張及び小葉間結合組織を主とした線維化などが認められた 懸濁用液投与でも ミリプラチンの高用量 ( 4 mg/kg) 投与と比較して程度がやや弱いが同様な変化が見られており 主として投与液による血管の塞栓が原因と考えられた 4 mg/kg(20 mg/ml) 投与で AST(GOT) ALT(GPT) などの上昇の程度が強く認められたのは 1.2 mg/kg (6 mg/ml) 以下の投与群と比較して投与液の濃度が高いため 単位液量当たりに懸濁されたミリプラチン粒子数が多く 投与液の粘性が増すことにより塞栓の影響がより広範囲に及んだためと考えられたが これに加えてミリプラチンによる直接的な影響が加味されたことも否定できないと考えられた 肝動脈周辺への影響として ALP γ-gtp の増加が 1.2 mg/kg 以上の投与で認められた また ビリルビン及び脂質の増加 胆嚢の壁び爛 毛細血管拡張 線維化 肉芽腫及び出血などが 4 mg/kg 投与で認められ 投与液の肝臓又は胆嚢の血管内への塞栓による胆道系の影響が関連した変化と考えられた また 脾臓や十二指腸においても投与液の漏出に伴う毛細血管の拡張など血管内への塞栓に関連した変化が認められた その他の影響として 0.4 mg/kg 以上の投与で腎臓重量増加 1.2 mg/kg 以上の投与で血小板数減少 4 mg/kg 投与で嘔吐 自発運動減少 摂餌量及び体重減少 赤血球系パラメータの減少 A/G 比 カリウム及びクロライドの減少 尿中 γ -GTP 及び LDH 排泄量の増加などが見られた (3) イヌ単回肝動注毒性試験 ( 長期観察 ) 表 参照 GLP 適用本剤は肝動脈内投与により 長期間肝臓の組織内に滞留することが考えられるため ミリプラチン懸濁液 2.4 mg/kg( 投与液濃度 : 20 mg/ml 投与容量: 0.12 ml/kg) を単回肝動脈内投与後 3 及び 6 ヵ月間の長期観察を行い その毒性を検討した 投与は 前述のイヌ単回肝動注毒性試験 II と同様の方法で行った 投与液は肝臓に分布し ごく少量が胆嚢の血管に分布した 死亡は認められなかった 肝臓への影響として 血清中の ALT(GPT) AST(GOT) ALP γ-gtp などの上昇が見られ 変化の強く認められた例では ALT(GPT) の上昇が投与後 21 週にも続いていたが ほとんどの変化は投与後 8 週以内に回復する傾向にあった ALT(GPT) 及び ALP の変化は懸濁用液投与でも見られた

16 ミリプラチン 毒性試験の概要文 Page 16 剖検では 投与後 3 ヵ月 6 ヵ月共に肝臓の辺縁不整及び表面粗などが また病理組織学的検査では 肝臓に血管腔拡張及び微小肉芽腫 胆管増生 門脈域の結合組織肥厚及び投与液による血管の塞栓 石灰化巣などが認められた その他の影響として 嘔吐 摂餌量及び体重減少 白血球数及び血小板数増加 総蛋白の増加及び A/G 比の減少 脂質の増加 胆嚢の粘膜増生 塞栓及び石灰巣 腎臓の好塩基性尿細管及び近位尿細管上皮細胞内硝子滴沈着などが見られた 血漿中白金濃度は 概ね投与後 2 週に C max ( 雄で約 33 ng/ml 雌で約 34 ng/ml) を示し その後徐々に低下したが 投与後 6 ヵ月でも検出 ( 1~5 ng/ml) された 以上から 本剤を肝動脈内に単回投与した結果 2.4 mg/kg で主として肝臓の血管内への投与液の塞栓によると考えられる変化が見られたが 全身に対する影響は極めて弱いものであった 血漿中総白金濃度は投与後 6 ヵ月でも完全に消失しないが 投与後早期に認められた変化は経時的に減弱し 長期曝露による新たな毒性の発現は認められなかった (4) 肝障害イヌ単回肝動注毒性試験 表 参照 GLP 適用 肝障害を誘発させたビーグル犬にミリプラチン懸濁液 2.4 mg/kg( 投与液濃度 : 20 mg/ml 投与容量 : 0.12 ml/kg) を単回肝動脈内投与し 投与後 28 日間観察して その毒性を検討 した イヌへ肝障害を誘発させるため チオアセトアミドを投与した結果 ヒトの慢性肝炎 ~ 肝硬変に類似した偽小葉の形成が認められた この偽小葉の形成が明瞭に認められた時点 で肝障害が成立したものとし ミリプラチンの安全性評価に用いた ミリプラチンの投与は 前述のイヌ単回肝動注毒性試験 II と同様の方法で行った いず れの動物も投与液は肝臓に分布した いずれの群においてもミリプラチン投与に起因した死亡は認められなかった 肝臓への影響として 血清中の ALT(GPT) 及び AST(GOT) の上昇が見られ 病理組織学的には類洞 血管の拡張及び肉芽腫性炎症が見られたが これらは正常イヌを用いたこれまでの試験とほぼ同様の変化であり 主として肝臓の血管内への投与液の塞栓に起因したものと考えられた また 肝障害作製による変化として 偽小葉形成 褐色色素貪食細胞浸潤及び炎症性細胞浸潤が認められたが ミリプラチン投与によりこれらの変化に悪化は認められず 懸濁用液又は生理食塩液投与群と大差なかった その他の影響として ミリプラチン投与に起因すると考えられる変化は認められなかった 血漿中総白金濃度は 投与後 14 又は 21 日に C max を示した後 緩やかに低下した 血漿中白金濃度の推移は正常動物と比較して明確な差は認められなかった 以上のとおり チオアセトアミドにより肝障害を誘発したイヌを用いて 本剤を肝動脈内に単回投与した結果 これまでの正常イヌを用いた試験と同様 主として肝臓の血管内への投与液の塞栓によると考えられる変化が見られたが 肝臓及び全身への影響について

17 ミリプラチン 毒性試験の概要文 Page 17 肝障害の増悪や新たな毒性所見の発現は認められなかった なお 血漿中総白金濃度は正 常イヌの場合とほぼ同様であった 静脈内投与肝動脈内投与では 全身性の毒性評価に必要な十分に高い曝露が達成できない 従って 投与液が漏洩した場合のミリプラチン懸濁液の全身への影響を把握するために ミリプラチンエマルション製剤をラット及びイヌに単回静脈内投与し 投与後 14 日間観察した なお 対照として生理食塩液投与群及びエマルション製剤ビークル投与群を設けた (1) ラット単回静注毒性試験 表 参照 GLP 適用雌雄の Crj:CD(SD) ラットにおけるミリプラチンエマルション製剤の単回投与毒性を mg/kg の投与量の静脈内 bolus 投与で検討した また エマルション製剤ビークル ( 0.5~20 ml/kg) の影響もあわせて検討した 260 mg/kg 群で雄 2 例 320 mg/kg 群で雄 5 例 雌 1 例 400 mg/kg 群で雄 5 例 雌 4 例の死亡が認められたことから 概略の致死量は雄で 260 mg/kg 雌で 320 mg/kg であった 症状では 20 mg/kg 以上で四肢及び耳介の潮紅 100 mg/kg 以上で自発運動の減少 200 mg/kg 以上で失調性歩行 呼吸緩徐 呼吸不規則及び流涙などが見られた これらの変化は投与後 4 日以内に消失した 体重では 100 mg/kg 以上の群で体重減少又は増加抑制が認められた 剖検では 100 mg/kg 以上の群で脾臓の大型化及び脾臓重量の高値が 100 及び 200 mg/kg 群で肝臓の大型化及び重量の高値が 100 mg/kg から 260 mg/kg 群で肺の退色が見られた 病理組織学的検査では 20 mg/kg 以上の群で肝臓の微小肉芽腫 肺の肺胞壁泡沫状細胞浸潤 100 mg/kg 以上で脾臓の白脾髄辺縁帯低形成及び泡沫状細胞浸潤 200 mg/kg 以上の群で腎臓 脾臓の毛細血管拡張などが見られた また 100 mg/kg 以上のミリプラチン投与で骨髄の散在性細胞壊死が見られた なお エマルション製剤ビークル投与群においても肝臓 脾臓及び肺に同様の影響が認められており ミリプラチンエマルション製剤投与群でこれらの器官及び腎臓に認めた変化については いずれもビークルによる血管への塞栓とそれに続発した血液循環障害が起こったことによると考えられた 以上の結果から ミリプラチンエマルション製剤をラットに単回静脈内投与した結果 概略の致死量は雄で 260 mg/kg 雌で 320 mg/kg であり ビークルの性状に起因する血液循環障害に基づく変化 又はミリプラチン投与によると考えられる骨髄の変化が認められた (2) イヌ単回静注毒性試験 表 参照 GLP 適用イヌにおけるミリプラチンエマルション製剤の単回投与毒性を mg/kg の静脈内 bolus 投与で検討した また エマルション製剤ビークル ( 2 ml/kg) の影響もあわせて検討した

18 ミリプラチン 毒性試験の概要文 Page 18 症状では 120 mg/kg 投与の 1 例が投与後 2 日目にミリプラチンエマルション製剤による 全身の血管内の塞栓及びそれに続発する変化により死亡した また 12 mg/kg 以上で 自 発運動の減少 40 mg/kg 以上で嘔吐及び粘液便などの便性状の変化が見られたが これら の変化は投与後 3 日以内に消失した 嘔吐及び便性状の変化はビークル投与でも同様に見 られた 血液学的検査では 120 mg/kg では血小板数の減少が見られた また 40 mg/kg 以上 で赤血球数 血色素量 ヘマトクリット値 白血球数及び好中球数の増加 リンパ球数の 減少が認められたが ビークル投与でも同様な変化が認められた 血液生化学的検査では 40 mg/kg 以上で AST(GOT) ALT(GPT) 及び ALP の上昇が見 られたが 同様の変化はビークル投与でも見られた 120 mg/kg 投与では LDH γ-gtp 及 びビリルビンの増加 無機リン及びナトリウムの減少が見られた 骨髄検査では 120 mg/kg 投与でミエロクリットの有核細胞層の低値 骨髄細胞分類では M/E 比の高値が見られた 病理学的検査では 4 mg/kg 以上で脾臓の大型化及び重量の高値 40 mg/kg 以上で肝臓重 量の高値 120 mg/kg 投与で胆嚢及び腸間膜リンパ節の赤色化などが見られた また 組織 学的には 4 mg/kg 以上で脾臓白脾髄濾胞増生 12 mg/kg 以上で肝臓に小肉芽腫の増加 40 mg/kg 以上で肝臓の細胞浸潤 120 mg/kg で肝細胞肥大 胸骨骨髄の赤芽球数減少が見られ た 胆嚢の変化及び肝臓の細胞浸潤はビークル投与でも認められた 以上のように ミリプラチンエマルション製剤をイヌに単回静脈内投与した結果 ミリ プラチンエマルション製剤の血管内塞栓及びそれに続発する変化 ミリプラチン投与によ ると考えられる骨髄 脾臓及び肝臓に対する変化が認められた 皮下投与肝動脈内投与では 全身性の毒性評価に必要な十分に高い曝露が達成できない 従って 投与液が漏洩した場合のミリプラチン懸濁液の全身への影響を把握するために エマルション製剤を用いて静脈内投与試験を実施したが 溶媒の物性の影響と考えられる血液循環障害が発現した そこで 長期毒性評価にも適した第二の代替投与経路を検索するため 臨床の投与形態であるミリプラチン懸濁液を用いた腹腔内投与と皮下投与の比較を行い トキシコキネティクスの結果及び投与部位への影響を考慮して皮下投与を選択し ( 下述 (1) 参照 ) 単回投与後 14 日間観察した なお 対照として生理食塩液投与群及びヨード化ケシ油脂肪酸エチルエステル ( 懸濁用液 ) 投与群を設けた (1) ラット単回皮下注毒性試験 表 参照 GLP 適用 ( 参考資料 ) 本試験に先立ち 臨床投与経路である肝動脈内投与の代替投与経路を選択するために 予備試験において 雌雄の Crj:CD(SD) ラットにミリプラチン懸濁液を mg/kg の投与量 ( 投与液濃度 : 20 mg/ml 投与容量: ml/kg) で 腹腔内投与及び皮下投与を実施し 全身曝露を比較した その結果 腹腔内投与に比較し 皮下投与で投与部位への影響が少なく 血中濃度のばらつきも少なく かつ 性差がなかったこと 更に皮下投与でも 100 mg/kg 以上で十分な全身曝露が得られたことから 代替投与経路としては腹

19 ミリプラチン 毒性試験の概要文 Page 19 腔内投与よりも皮下投与が適切であると考えられた 代替投与経路としての皮下投与試験では 雌雄の Crj:CD(SD) ラットにミリプラチン懸濁液を mg/kg の投与量 ( 投与液濃度 : 20 mg/ml 投与容量: ml/kg) で 単回皮下投与し 投与後 14 日間観察した なお 対照として生理食塩液投与群 (20 ml/kg) 及び懸濁用液投与群 ( 20 ml/kg) を設けた 症状 体重 器官重量並びに病理組織学的検査においては 投与部位の障害性変化を除き ミリプラチンに起因した影響は認められなかった いずれの群においても死亡は認められず 概略の致死量は 400 mg/kg を上回った 観察期間終了時の血液学的検査において網赤血球数 好酸球数及び血小板数 血液生化学的検査ではβ -Glb A/G 比及び CK(CPK) に影響が認められたほか 剖検時に投与部位 ( 頸背部皮下組織 ) に浮腫又は嚢胞が認められ それに伴い組織学的に組織球浸潤又は肉芽腫 線維化 血管新生 水腫 リンパ球又は形質細胞浸潤 好酸球浸潤の変化が見られた これら変化は懸濁用液投与群にも認められたが その程度はミリプラチンで強かった 血清中白金濃度測定において 白金濃度はいずれの投与群共測定期間中を通じて持続的な推移を示した しかしながら 後述のとおり ( (1) 参照 ) 本試験条件下では昀大曝露条件での安全性評価がなされていないことが判明したことから 昀高血清中総白金濃度を示す投与液濃度を検討し 単回皮下投与毒性試験 ( (3) 参照 ) を追加実施した (2) ラット単回皮下注による血清中白金濃度検討試験 表 参照 GLP 適用 投与液濃度を一定にした投与容量変換法で実施したラット単回皮下注毒性試験 ( 投与 量 : mg/kg 投与液濃度 : 20 mg/ml 投与容量 : ml/kg) ( (1) 参照 ) では 投与量に応じた被験物質曝露量の増加が見られた 一方 投与 容量を一定にした投与液濃度変換法で実施したラット反復皮下注毒性試験 ( 1 ヵ月間間歇 ) ( 投与量 : mg/kg 投与液濃度 : mg/ml 投与容量 : 20 ml/kg)( (1) 参照 ) では 投与量の増加につれて被験物質曝露量が減少する傾向が見られ 被験物質 曝露量は投与液濃度に依存するものと考えられた よって 上記のラット単回皮下投与毒 性試験では 昀大曝露条件での安全性評価がなされていないと考えられ 昀高血清中総白 金濃度を示す投与液濃度を設定し 昀大曝露条件での追加試験の実施が必要と考えられた 従って 本試験においては ミリプラチン懸濁液を Crj:CD(SD) 雄ラットに投与液濃度 及び 2.5 mg/ml 投与容量 20 ml/kg で単回皮下投与し その後の血清中白金濃度を 経時的に測定した その結果 血清中の総白金濃度及びメタノール抽出画分白金濃度いず れについても C max は 0.5 mg/ml 群が昀も高かった しかし その差は顕著なものではなく 0.5 mg/ml 以下の群では比較的速やかに白金濃度が低下するのに対して 2.5 mg/ml 群では 持続的な推移を示し AUC 0-28day は 2.5 mg/ml 群が昀も高かった また 別途実施したラッ ト反復皮下注毒性試験 ( 1 ヵ月間間歇 )( (1) 参照 ) では 2.5 mg/ml 以上の濃度の 投与液では 投与液濃度の上昇に伴い 血清中総白金濃度の AUC 0-29day は低下した 従って

20 ミリプラチン 毒性試験の概要文 Page 20 これらの両試験の結果から 皮下投与において昀大曝露を示す投与液濃度は 2.5 mg/ml と考 えられた (3) ラット単回皮下注毒性試験 ( 追加検討 ) 表 参照 GLP 適用皮下投与において 昀大の全身曝露が得られる 2.5 mg/ml 濃度のミリプラチン懸濁液を用いて ラットの皮下投与で技術的に投与可能な昀大投与容量 ( 20 ml/kg) を用いて 単回投与試験を追加実施した すなわち 投与容量変換法で 雌雄の Crj:CD(SD) ラットにミリプラチン懸濁液を mg/kg の投与量で 単回皮下投与し 投与後 14 日間観察した なお 対照として生理食塩液投与群 ( 20 ml/kg) 及び懸濁用液投与群 ( 20 ml/kg) を設けた いずれの群においても死亡は認められなかったことから 概略の致死量は 50 mg/kg を上回った 症状及び体重において ミリプラチンによる影響は認められなかった 剖検では 投与部位 ( 頸背部皮下組織 ) に浮腫又は嚢胞が懸濁用液投与群及びミリプラチン投与群に認められた 病理組織学的検査では 剖検で見られた投与部位の浮腫又は嚢胞に対応して嚢胞又は空胞 若しくは線維性被膜を伴う嚢胞が見られ 更に 血管新生 組織球浸潤又は肉芽腫 炎症性細胞浸潤 若しくは線維化が認められ これらのうち 線維化 組織球浸潤又は肉芽腫 若しくは炎症性細胞浸潤は投与量の増加に応じて程度が増強する傾向が認められた なお これらの投与部位の変化は懸濁用液投与でも認められたが その程度はミリプラチン投与で強く認められた 血清中総白金濃度は 投与後の時間による顕著な変動は認められず 持続的な推移を示した なお C max 及び AUC 0-28day は 投与量の増加に伴って上昇し 明確な性差はなかった 以上の結果から 本試験条件下では 投与量に応じた持続的な全身曝露が確認され 投与部位 ( 頸背部皮下組織 ) の変化が認められた以外には 全身性の毒性は極めて弱く 概略の致死量は 50 mg/kg を上回った 反復投与毒性試験 肝動脈内投与 (1) イヌ反復肝動注毒性試験 ( 3 ヵ月間 ) 表 参照 GLP 適用本剤は臨床において反復 ( 間歇 ) 投与することが考えられることから ミリプラチン懸濁液 2.4 mg/kg を 4 週間に 1 回の頻度で間歇的に計 3 回反復肝動脈内投与し 初回投与後 3 及び 6 ヵ月間の観察期間を設定して その毒性を検討した 投与は 前述のイヌ単回肝動注毒性試験 II と同様の方法で行った 投与及び計画殺時期を下図に示した

21 ミリプラチン 毒性試験の概要文 Page ( 週 ) 投与 1 投与 2 投与 3 3 ヵ月計画殺 6 ヵ月計画殺投与液は肝臓に分布し ごく少量が胆嚢の血管に分布した また 一部の投与液が胃 十二指腸動脈に流出した 肝臓への影響として 血清中の ALT(GPT) 及び ALP の増加が見られ これらの変化が強く認められた例ではγ -GTP の増加が見られた ALT(GPT) 及び ALP の増加はヨード化ケシ油脂肪酸エチルエステル ( 懸濁用液 ) 投与でも見られたが 程度はミリプラチン投与に比べて弱かった 剖検において 初回投与後 3 ヵ月及び 6 ヵ月共に 肝臓の表面粗 辺縁不整 癒着又は黄色巣などの変化が認められた 初回投与後 3 ヵ月での病理組織学的検査では 肝臓に血管腔拡張及び微小肉芽腫 胆管増生 線維化巣 門脈域の塞栓 結合組織肥厚 石灰化巣 又は炎症性細胞浸潤などが 更に胆嚢粘膜下組織の塞栓などが見られたが 初回投与後 6 ヵ月では これらの組織学的所見には減弱が見られ ミリプラチンの影響は時間と共に軽減していくと考えられた その他の影響として 単回投与試験とほぼ同様に 嘔吐 粘血便 血便 摂餌量及び体重の減少 赤血球系パラメータの減少 白血球数及び血小板数の増加が見られた また 体温の上昇が初回投与時に見られたが その後の投与では発現しなかった 尿検査で蛋白及び潜血陽性が見られたが 単回投与 ( 長期観察 ) の試験で見られた腎臓の器質的変化は見られず 腎臓への影響は弱いと考えられた 血漿中総白金濃度は 投与回数の増加に伴って上昇し C max は雄で 24~45 ng/ml 雌で 39~54 ng/ml となり その後は徐々に低下した 以上のとおり ミリプラチン懸濁液 2.4 mg/kg を肝動脈内に 4 週間に 1 回の頻度で計 3 回反復投与した結果 主として肝臓の血管内への投与液の塞栓によると考えられる変化が見られ 無毒性量は得られなかったが 全身に対する影響は極めて弱いものであった 投与回数の増加 血漿中総白金濃度の上昇に伴う毒性の増悪化は見られず 新たな毒性の発現も認められなかった 昀終投与後の血漿中総白金濃度 ( C max ) は前期第 II 相臨床試験における昀大曝露量 ( 血漿中総白金濃度 : 54 ng/ml 参照 ) とほぼ同等であった (2) イヌ反復肝動注毒性試験 ( 12 ヵ月間 ) 表 参照 GLP 適用 本剤は 臨床試験において 2 回目投与を行う場合には 1 回目投与後 4 から 12 週の間に行 っている 従って 本試験では 2 回の投与を 1 クールとし 下図の投与を行った ミリプ ラチン懸濁液 2.4 mg/kg の 1 回目投与後に 4 週間の観察期間を設け 観察期間の終了時に 2 回目の投与を行い 更に 13 週間の観察期間を設けた これを 1 クールとし 連続して 3 ク ール繰り返すことで 12 ヵ月の間に計 6 回の反復肝動脈内投与行い その毒性を検討した 投与は 前述のイヌ単回肝動注毒性試験 II と同様の方法で行った 投与時期を下図に示 した ( 投与クールを各々 I II III と表記 )

22 ミリプラチン 毒性試験の概要文 Page 22 4 週 13 週 4 週 13 週 4 週 13 週 ( 投与間隔 ) 投与投与投与投与投与投与 12 ヵ月 I-1 I-2 II-1 II-2 III-1 III-2 計画殺投与液は いずれの動物もほぼ全量が肝臓に分布した 肝臓への影響として 活性化部分トロンボプラスチン時間の軽度な延長 並びに ALT (GPT) 及び ALP の増加が認められた これらの変動のほとんどは 各投与後一過性に認められたものであったが 活性化部分トロンボプラスチン時間の延長については 1 例のみで投与期間終了時まで継続していた また ALT(GPT) 及び ALP の上昇は懸濁用液投与でも認められたが 程度はミリプラチン投与に比べて弱かった 剖検では 肝臓で陥凹巣 癒着 表面粗 黄色巣などが認められた 病理組織学的検査では 肝臓の血管内への投与液の塞栓 胆汁栓 胆管増生 被膜下の限局性の線維化及び線維化領域の褐色色素貪食細胞などが認められた これらの肝臓で認められた変化は イヌの単回及び反復肝動脈内投与試験 ( 3 ヵ月間 ) とほぼ同様であり 主に投与液が肝臓の血管内に塞栓した 又はそれに対する処理過程と考えられるものであり 投与回数の増加又は投与期間の延長による悪化はなかった その他の影響として 赤血球系パラメータ及び血糖の軽度な減少 血清蛋白及び脂質の変動が認められた このうち 赤血球系パラメータの変動については懸濁用液投与でも認められたが 程度はミリプラチン投与に比べて弱かった また いずれも各投与後を中心に一過性に認められたものであった なお 血糖の減少は 1 例のみに認められた変化であり 前述のイヌ単回静注毒性試験及び後述のイヌ反復静注毒性試験 ( 1 週間 ) において 懸濁用液を含むエマルション製剤ビークル群でも認められていることから 新たな毒性とは考えなかった 血清蛋白及び脂質の変動は懸濁用液投与でも同様に認められた 症状 摂餌量 体重 眼科学的検査 体温 心電図 尿検査及び骨髄検査には影響は認められなかった 血漿中総白金濃度については 観察期間が 4 週である各投与クールの 1 回目投与 (Ⅰ-1 II-1 及び III-1 回目 ) 間での比較では Ⅰ -1 回目投与後の個体差が比較的大きいため傾向は明確ではなかった 一方 観察期間が 13 週である各投与クールの 2 回目投与 (Ⅰ-2 II-2 及び III-2 回目 ) 間での比較では 血漿中総白金濃度はⅠから II クールにかけて上昇したが II 及び III クールでは同程度であり 反復投与による血漿中総白金濃度の上昇は定常状態に達したものと考えられた なお III-2 回目投与後 別試験として血漿中メタノール抽出画分白金濃度を測定した 血漿中メタノール抽出画分白金濃度は血漿中総白金濃度とほぼ平行して推移し C max は雄で 6.4 ng/ml 雌で 4.9 ng/ml であった 血漿中メタノール抽出画分白金濃度の C max 及び AUC は 血漿中総白金濃度のそれの 12~15% であった ( (2) 参照 ) 以上のように ミリプラチン懸濁液 2.4 mg/kg を肝動脈内に 12 ヵ月間で計 6 回反復投与した結果 主として肝臓の血管内への投与液の塞栓によると考えられる変化が見られ 無

23 ミリプラチン 毒性試験の概要文 Page 23 毒性量は得られなかったが 全身に対する影響は極めて弱いものであった 血漿中総白金濃度 (C max ) は 雄で 20~44 ng/ml 雌で 25~45 ng/ml であり 反復投与に伴って上昇したが 単回投与又は反復 ( 3 ヵ月間 ) 投与と比較して 毒性所見の悪化は見られず 新たな毒性の発現も認められなかった 本投与量における昀終投与後の血漿中総白金濃度 ( C max : 41~44 ng/ml) は前期第 II 相臨床試験における昀大曝露量 ( 血漿中総白金濃度 : 54 ng/ml) とほぼ同等であった 静脈内投与肝動脈内投与では 全身性の毒性評価に必要な十分に高い曝露が達成できない 従って 投与液が漏洩した場合のミリプラチン懸濁液の全身への影響を把握するために ラット及びイヌを用いて ミリプラチンエマルション製剤の 1 週間及び 1 ヵ月間反復静脈内投与試験を実施した なお 対照として生理食塩液投与群及びエマルション製剤ビークル投与群を設けた (1) ラット反復静注用量設定試験 ( 1 週間 ) 表 参照 GLP 適用 ( 参考資料 ) 雌雄の Crj:CD(SD) ラットにおいてミリプラチンエマルション製剤を mg/kg の投与量で 7 日間反復静脈内投与し その毒性を検討した なお ミリプラチンエマルション製剤投与群の昀高及び昀低用量群と投与容量が等しいエマルション製剤ビークル群 ( 0.5 及び 2.5 ml/kg) を設け 同時に陰性対照群として生理食塩液投与群 ( 2.5 ml/kg) も設けた いずれの群においても死亡は認められなかったが 20 mg/kg 以上の群で四肢及び耳介の潮紅 20 mg/kg 以上の群で摂餌量低下を伴う体重増加抑制が認められた 10 mg/kg 以上の群で血液学的パラメータ 血漿蛋白及び脂質系パラメータの変動 並びに肝臓重量の高値 脾臓の腫大 退色及び重量高値が 病理組織学的検査では 肺の散在性 / び漫性肺胞壁肥厚 脾臓の白脾髄辺縁帯低形成 赤脾髄空胞形成及び泡沫状細胞浸潤 骨髄で巨核球の増加が見られ 更に 20 mg/kg 以上の群では肺の小動脈壁肥厚 腎臓及び肺の毛細血管拡張 心臓で心筋線維間の空胞形成及び単核細胞浸潤 50 mg/kg 群では肝臓の類洞拡張及び心筋変性が認められた 20 mg/kg 以上の群で認められた心臓の変化 50 mg/kg 群で認められた体重増加抑制及び末梢血液成分に対する影響を除き これらの変化はビークル投与でも見られたが 変化の程度はミリプラチンによる増強が認められた 以上のように ミリプラチンエマルション製剤による影響として 10 mg/kg 以上の群で主として被験物質による物理的な血管塞栓と それに続発した病変と考えられる変化が認められ 特に 50 mg/kg 群で顕著であった (2) ラット反復静注毒性試験 ( 1 ヵ月間 ) 表 参照 GLP 適用 雌雄の Crj:CD(SD) ラットにおいてミリプラチンエマルション製剤を mg/kg の投 与量で 1 ヵ月間反復静脈内投与し その毒性を検討した なお ミリプラチンエマルショ

24 ミリプラチン 毒性試験の概要文 Page 24 ン製剤投与群と投与容量が等しいエマルション製剤ビークル投与群 ( ml/kg) をそれぞれ設け 同時に陰性対照群として生理食塩液投与群 ( 1.5 ml/kg) も設けた 30 mg/kg 群で活動性の低下 呼吸困難などが認められ 投与 3 週目以降に 呼吸不全によると考えられる死亡又は瀕死例が多発 ( 雄 : 8/18 例 雌 : 6/18 例 ) したため 残りの例も投与 25~28 日に切迫殺した 30 mg/kg 群で摂餌 摂水量低下を伴う 体重増加抑制又は減少が認められ また 眼科学的検査において眼底の蒼白 尿検査において尿量 尿電解質の低値 尿蛋白及び尿潜血陽性などが認められた 血液学的検査において 10 mg/kg 以上の群で分葉核好中球の増加 30 mg/kg 群で単球様細胞及び好中性後骨髄球様細胞の出現 プロトロンビン時間及び活性化部分トロンボプラスチン時間の延長が認められた また 10 mg/kg 以上の群で骨髄への影響 肝酵素の上昇 30 mg/kg 群で尿素窒素及びクレアチニンの増加が認められた 器官重量では 30 mg/kg 群で心臓及び副腎重量の増加が認められた 剖検においては 3 mg/kg 以上の群で脾臓の肥大が 10 mg/kg 以上の群で脾臓の白色斑点が認められた そのほか 30 mg/kg 群では全例で肺の収縮不全を認めたほか 胸水貯留や一般状態の悪化に伴う変化を認めた 病理組織学的検査において 3 mg/kg 以上の群で肝臓及び脾臓に泡沫細胞又は小肉芽腫 顎下腺への影響が 10 mg/kg 以上の群で肺 脾臓 心臓 腎臓などの毛細血管の拡張 肺 大腿骨及び胸骨骨髄に泡沫細胞 並びに投与部位 ( 尾 ) の静脈周囲炎などが見られた また 30 mg/kg 群では肝臓の類洞拡張及び壊死 大腿骨の骨体部緻密骨の菲薄化 胸部リンパ節の泡沫細胞 心臓の右心室壁心筋肥大 炎症性細胞浸潤及び壊死 肺動脈壁肥厚 腎臓糸球体 尿細管の障害性変化 脳出血 脾臓の赤血球崩壊像 白脾髄辺縁帯菲薄化 顎下腺の腺細胞細胞質好塩基性領域減少 舌下腺の導管上皮重層化 膣の炎症性変化及び粘液円柱上皮の発現増加が認められた ビークル投与群においても肺毛細血管拡張 脾臓白脾髄辺縁帯菲薄化などが認められ これら変化の程度はいずれもミリプラチンエマルション製剤の方が強かった また 顎下腺の炎症性変化 顎下腺及び舌下腺の導管の扁平上皮化生はビークル投与群及びミリプラチンエマルション製剤投与群共に同程度に認められた 以上の結果から 主として 3 mg/kg 以上の群で溶媒に起因すると考えられる変化 及びそれがミリプラチンにより増強されたと考えられる変化が全身の器官 組織に認められた しかし 3 mg/kg 投与では溶媒の影響を除けば 機能的又は器質的にも特に重篤な変化は認められなかったことから 無毒性量は 3 mg/kg と考えられた (3) イヌ反復静注毒性試験 ( 1 週間 ) 表 参照 GLP 適用 ( 参考資料 ) ビーグル犬にミリプラチンエマルション製剤の mg/kg を 1 週間静脈内 bolus 投与し 全身に対する影響を検討した エマルション製剤ビークル及びミリプラチンエマルション製剤投与により 嘔吐 粘液便 血便及び消化管などの出血性変化 摂餌量及び体重の減少 白血球数増加 血糖 蛋

25 ミリプラチン 毒性試験の概要文 Page 25 白の減少及び脂質系パラメータ ALP の増加 M/E 比の高値 並びに肝臓の大型化及び重量の増加 組織学的に肝臓類洞の拡張 クッパー細胞の腫大 脾臓小肉芽腫増加 肝臓 胆嚢及び消化管での出血性変化 投与部位の障害性変化が見られた 更に ミリプラチンエマルション製剤投与では 2 mg/kg 以上で肝臓の小葉間結合組織内細胞浸潤 6 mg/kg 以上で小肉芽腫 20 mg/kg で脾臓に重量の増加及び血管拡張や大食細胞活性化などが見られた これらの変化のうち 消化管 肝臓及び脾臓の出血性変化又は 血管拡張は投与液の毛細血管の塞栓に基づく循環障害に起因したものであり 肝臓の小肉芽腫 脾臓の大食細胞の活性化は投与液 ( エマルション粒子 ) に対する異物処理像と考えられた (4) イヌ反復静注毒性試験 ( 1 ヵ月間 ) 表 参照 GLP 適用ビーグル犬にミリプラチンエマルション製剤の mg/kg を 1 ヵ月間静脈内 bolus 投与し 全身に対する影響を検討した エマルション製剤ビークル投与群の 3 例及び 10 mg/kg 投与群の 2 例が投与期間中又は休薬期間中に死亡又は切迫殺された これらの例では 一般状態の悪化による全身性の循環不全を示唆する心電図異常 肺 膵臓及び脾臓に膿瘍又は好中球浸潤 消化管の出血 潰瘍 穿孔 膵炎などが認められ 死亡に至る原因は投与液による血管塞栓を介した血液循環障害を発端とすると考えられた また エマルション製剤ビークル及びミリプラチンエマルション製剤投与により 自発運動減少 血便 白血球数増加 A/G 比の低下 脂質系パラメータ ALP の増加 尿 糞便潜血陽性 肝臓及び脾臓の重量高値 投与部位の障害性変化などほぼ 1 週間投与試験と同様の変化が見られた ミリプラチンに起因すると考えられる変化として 0.4 mg/kg 以上で肝臓の小肉芽腫 2 mg/kg 以上で肝臓及び脾臓の大食細胞の浸潤又は集蔟巣が 10 mg/kg で M/E 比の高値及び血小板数の減少が見られた 1 ヵ月間の休薬により 肝臓及び脾臓の異物処理像と考えられる変化以外は回復又は回復傾向が見られた 皮下投与肝動脈内投与では 全身性の毒性評価に必要な十分に高い曝露が達成できない 従って 投与液が漏洩した場合のミリプラチン懸濁液の全身への影響を把握するために エマルション製剤を用いて静脈内投与を実施したが 溶媒の物性の影響と考えられる血液循環障害が発現した そこで 長期毒性評価には より適切な第二の代替投与経路を検索するため 臨床の投与形態であるミリプラチン懸濁液を用いた腹腔内投与と皮下投与の比較を行い トキシコキネティクスの結果及び投与部位への影響を考慮して皮下投与を選択し ( (1) 参照 ) 1 ヵ月間及び 6 ヵ月間の間歇投与による毒性試験を実施した なお 対照として生理食塩液投与群及びヨード化ケシ油脂肪酸エチルエステル ( 懸濁用液 ) 投与群を設けた

26 ミリプラチン 毒性試験の概要文 Page 26 (1) ラット反復皮下注毒性試験 ( 1 ヵ月間間歇 ) 表 参照 GLP 適用 ( 参考資料 ) 雌雄の Crj:CD(SD) ラットにおいてミリプラチン懸濁液を mg/kg の投与量 ( 投 与液濃度 mg/ml 投与容量一定 : 20 ml/kg) で 2 週間に 1 回の頻度で計 2 回皮 下投与し その毒性を検討した また 400 mg/kg 群の一部の動物では 投与期間終了後 更に 4 及び 13 週間の観察期間を設け その後の毒性についてもあわせて検討した なお 対照として生理食塩液投与群 ( 20 ml/kg) 及び懸濁用液投与群 ( 20 ml/kg) を設けた 懸濁用液投与群及びミリプラチン懸濁液投与群共に 投与部位の変化と その炎症性変 化に起因した血液生化学的検査パラメータの変動並びに顎下腺に導管重層扁平上皮化生な どが認められた しかしながら 第 1 回投与 4 週間後までに実施した血清中白金濃度測定では 概ね昀低 用量である 50 mg/kg 群において 昀高血中濃度を示し また AUC 0-29day については 50 mg/kg 群が昀も高く 全身曝露には用量との相関性が認められなかった 本試験は ミリプラチ ン懸濁液の投与量に相関した全身曝露が得られなかったことから 毒性評価が困難であっ た 従って 投与量に相関した全身曝露が得られる方法での追加試験が必要であると考え られた (2) ラット反復皮下注毒性試験 ( 1 ヵ月間間歇 追加検討 ) 表 参照 GLP 適用ラット単回皮下注による血清中白金濃度検討試験 ( (2) 参照 ) において 皮下投与では 2.5 mg/ml 濃度で 昀大の全身曝露が得られることが判明したことから 2.5 mg/ml 濃度のミリプラチン懸濁液を用いて ラットの皮下投与で技術的に投与可能な昀大投与容量 (20 ml/kg) まで 1 ヵ月間間歇投与毒性を再検討した すなわち 投与容量変換法で 雌雄の Crj:CD(SD) ラットにミリプラチン懸濁液を mg/kg の投与量で 2 週間に 1 回の頻度で計 2 回投与し その毒性を検討した また 50 mg/kg 群の一部の動物では 投与期間終了後 更に 4 週間の観察期間を設け その後の毒性についてもあわせて検討した なお 対照として生理食塩液投与群 ( 20 ml/kg) 及び懸濁用液投与群 ( 20 ml/kg) を設けた 体重 摂餌量 摂水量 眼科学的検査 尿検査 血液学的検査及び器官重量では懸濁用液投与群と比較して差がなかったことから ミリプラチン投与による影響はなく また 死亡も認められなかった 一般症状の観察では 雄の 12.5 mg/kg 以上の群及び雌の 50 mg/kg 群で背部又は頸背部皮下の投与液の貯留部位が硬化する動物が投与 4 週目以降に認められた 剖検では 雌雄の 12.5 mg/kg 以上の投与群で投与部位 ( 頸背部皮下組織 ) に浮腫又は嚢胞が また 雄の 25 mg/kg 群の投与部位 ( 頸背部皮下組織 ) で白色結節及び腹側頸部皮下 ( 唾液腺周囲 ) の浮腫が認められた 病理組織学的検査では 雌雄の 50 mg/kg 群で 投与部位 ( 頸背部皮下組織 ) に単回投与試験とほぼ同様に 嚢胞又は空胞 線維性被膜を伴う嚢胞 血管新生 組織球浸潤又は肉芽腫 線維化及び炎症性細胞浸潤などが認められ 血液生化学的検査ではこれらの投与部位での炎症性変化に関連したと考えられる血漿蛋白の変動が認められた なお これらの変化の多くは懸濁用液投与群でも認められたが その変化の程度はミリプラチン

27 ミリプラチン 毒性試験の概要文 Page 27 懸濁液投与群でより強く認められた しかしながら 本剤の臨床投与経路が肝動脈内投与 であることを考慮すると 上記変化はいずれも代替投与経路である皮下に投与することに よって生じた変化であることから 本剤の毒性を評価する上で重要な変化ではないと考え られた また 雌雄の 50 mg/kg 群で 顎下腺の導管の炎症性細胞浸潤及び扁平上皮化生 並びに顎下腺の水腫又は腺房萎縮が認められたが 顎下腺の変化は懸濁用液投与でも認め られ 変化の程度は同程度であったことから 懸濁用液投与によって惹起されたものであ りミリプラチンの直接的な影響ではないと考えられた また 投与期間終了後 4 週間の観 察期間終了時も投与部位及び顎下腺への影響が継続して認められた 血清中総白金濃度は いずれの投与量でも持続的な推移を示した また メタノール抽 出画分白金濃度は 測定時点を通じて総白金の数 % と低濃度であり 概ね総白金と平行して 推移した C max は第 2 回投与 1 日後又は 14 日後に認められ その後 低下した また C max AUC 0-28day 共に投与量の増加に従い上昇し 投与期間を通じて投与量に応じた全身曝露が達 成されていることが確認された なお C max 及び AUC 0-28day 共に明確な性差は認められなか った 以上の結果から 50 mg/kg 群においても 全身性の毒性を示唆する変化が認められなか ったことから 無毒性量は雌雄共に 50 mg/kg と考えられた 本投与量における投与期間終 了時の血清中総白金濃度 ( C max ) は雄で 650 ng/ml 雌で 690 ng/ml であり 前期第 II 相臨 床試験における昀大曝露量 ( 血漿中総白金濃度 : 54 ng/ml) の約 12 倍に相当する (3) ラット反復皮下注毒性試験 ( 6 ヵ月間間歇 ) 表 参照 GLP 適用 雌雄の Crj:CD(SD) ラットにおいてミリプラチン懸濁液を mg/kg の投与量 ( 投 与液濃度一定 : 2.5 mg/ml 投与容量 : ml/kg) で 4 週間に 1 回の頻度で計 7 回 6 ヵ月 (28 週 ) 間にわたり皮下投与し その毒性を検討した また 25 mg/kg 群の一部の 動物では 投与期間終了後 更に 3 ヵ月 ( 13 週 ) 間にわたり その後の毒性についても あわせて検討した なお 対照として生理食塩液投与群 ( 10 ml/kg) 及び懸濁用液投与群 ( 10 ml/kg) を設けた 体重 摂餌量 摂水量 眼科学的検査及び尿検査では 懸濁用液投与群と比較して差が なかったことから ミリプラチンによる影響は認められなかった 一般症状の観察では 6.25 mg/kg 以上の投与群で背部又は頸背部皮下の投与液の貯留部位 が硬化する動物が投与 4 週以降に散見された 25 mg/kg 群の雄 1 例では投与部位の硬化部 位に腫瘤が認められ 投与 28 週に死亡した 投与期間終了時には ミリプラチン懸濁液の 全投与群で血小板数の高値又は高値傾向 25 mg/kg 群でフィブリノーゲン量の高値 投与 部位の炎症性変化に関連した血漿蛋白の変動やコレステロール 肝臓の相対重量の高値が 認められた 剖検では 投与部位 ( 頸背部皮下組織 ) において 25 mg/kg 群の雄で肥厚の 発現頻度の増加が認められ 雌の 6.25 及び 12.5 mg/kg 群で白色巣 雄の 25 mg/kg 群で暗赤 色巣 雄の 12.5 mg/kg 及び雌雄の 25 mg/kg 群で腫瘤が認められた 病理組織学的検査では 投与部位 ( 頸背部皮下組織 ) において雌雄の 6.25 mg/kg 以上の投与群でコラーゲン沈着

28 ミリプラチン 毒性試験の概要文 Page 28 組織球浸潤又は肉芽腫 炎症性細胞浸潤 雌雄の 25 mg/kg 群で線維化が認められた なお これらの変化は懸濁用液でも認められたが ミリプラチン懸濁液投与群で強く認められた 更に 6.25mg/kg 以上の群で石灰沈着 水腫 線維 - 組織球性細胞の増生が 12.5 mg/kg 以上の群で悪性線維性組織球腫が認められた 休薬期間中 背部又は頸背部皮下の投与液の貯留部位が硬化する動物が引き続き認められ 25 mg/kg 群の半数例以上に腫瘤が認められた その後 腫瘤は大型化し 全身状態の悪化を示す所見が認められ 雄 7/9 例 雌 5/10 例が死亡又は切迫殺された 死亡又は切迫殺例を含め 雄 7/9 例 雌 8/10 例で投与部位に悪性線維性組織球腫が認められた このほかに 懸濁用液投与群を含めて 顎下腺で導管扁平上皮化生 炎症性細胞浸潤 腺房萎縮及び水腫などが認められた ミリプラチン 並びにその活性体である DPC は遺伝毒性を有することが確認されていることから 皮下組織に長期間滞留したミリプラチン懸濁液の遺伝毒性作用により 皮下に腫瘍が発現した可能性は否めない しかし 全身曝露系の皮下投与で実施されたにもかかわらず 悪性線維性組織球腫はミリプラチン懸濁液が長期間滞留した皮下組織のみに限局的に発現し その他の器官 組織には原発性の腫瘍性病変 並びに皮下悪性腫瘍の転移も認められなかった ラットの皮下組織における発がんに関しては 非遺伝毒性物質であっても 多くの物質 ( 糖 塩化ナトリウム 水溶性の着色料 プラスチックなど ) の皮下投与によって類似の腫瘍発生が報告されており文献 2) 本試験で発生した悪性線維性組織球腫には これらと同様の 異物性発癌 が関与している可能性が高いものと考えられた 12 ヵ月間間歇反復投与したイヌの肝動脈内投与試験では 投与部位の肝臓では血管内への投与液の塞栓に対する反応性変化が見られたのみで腫瘍性変化は認められなかった また 全身においても同様の腫瘍性変化は認められていない 従って 本試験で見られた腫瘍は皮下で特異的に発現した 異物性発癌 の可能性が高いと考えられる 血清中白金濃度測定において 血清中総白金濃度及び血清中メタノール抽出画分白金濃度は 7 回投与翌日では初回投与翌日に比べて 5.2~15 倍及び 6.6~8.8 倍高く 反復投与による白金濃度の上昇が認められた また 総白金濃度及びメタノール抽出画分白金濃度共に昀終投与後の C max 及び AUC は投与量の増加にほぼ比例して上昇した C max 及び AUC の性差については総白金濃度では雌の方が雄よりやや高い傾向が認められたが メタノール抽出画分白金濃度では明確な差は認められなかった また 個体差については 総白金濃度とメタノール抽出画分白金濃度のいずれにおいても 概ね 2 倍以下であった なお 昀終投与後以降の総白金濃度及びメタノール抽出画分白金濃度は いずれについても経時的に低下したが 総白金濃度に比べてメタノール抽出画分白金濃度の低下率は緩やかであった 以上の結果から 6.25 mg/kg 群から投与部位 ( 頸背部皮下組織 ) の炎症性変化が 25 mg/kg 群ではそれに関連した血漿蛋白の変動 更に 12.5 及び 25 mg/kg 群では投与部位に悪性線維性組織球腫が認められた しかしながら 上記変化はいずれも代替投与経路である皮下に投与することによって生じた特異的な変化であると考えられた また 全身性の毒性として認められたのは 25 mg/kg 群の雌の血漿総コレステロール及び肝臓重量の増加であった

29 ミリプラチン 毒性試験の概要文 Page 29 が 1 ヵ月間間歇皮下投与毒性試験と比較した場合 投与期間を延長することによって全身性の毒性が増強することはなかった 従って 全身性の毒性に対する無毒性量は雄では 25 mg/kg 雌では 12.5 mg/kg と考えられた 本投与量における投与期間終了時の血清中総白金濃度 ( C max ) は 雄で 610 ng/ml 雌で 640 ng/ml であり 前期第 II 相臨床試験における昀大曝露量 ( 血漿中総白金濃度 : 54 ng/ml) の約 11 倍に相当する 遺伝毒性試験 ミリプラチンについて 下記の遺伝毒性試験を実施した (1) 復帰突然変異試験 表 参照 GLP 適用ネズミチフス菌 TA100 TA98 TA1535 TA1537 及び大腸菌 WP2uvrA 株を用いて復帰突然変異試験を実施した ミリプラチンは 水などの通常用いられる溶媒にほとんど溶解せず また 均一に分散しないため懸濁液にもできなかった 従って 溶媒として 他の一般毒性試験で使用され 臨床試験に用いたヨード化ケシ油脂肪酸エチルエステルを使用した その結果 薬物代謝酵素系 ( S9mix) 非存在下及び存在下共に TA100 株 TA98 株においてミリプラチン処理群の復帰変異コロニー数が溶媒対照値の 2 倍を超えて濃度依存的に増加した 以上の結果より ミリプラチンには突然変異誘発能があると結論した (2) 染色体異常試験 表 参照 GLP 適用 チャイニーズハムスター肺由来の培養細胞 ( CHL/IU) を用いて in vitro 染色体異常試験 を実施した ミリプラチンは生理食塩液やジメチルスルホキシドに溶解しなかったため 溶媒として 1% カルボキシメチルセルロースナトリウム水溶液を使用した その結果 S9mix の有無にかかわらず ミリプラチンによる染色体異常の誘発は認められなかった 以上の結果より ミリプラチンは本試験条件下において染色体異常を誘発しないと結論 した (3) 小核試験 表 参照 GLP 適用 Crj:CD-1(ICR) 系雄マウスを用いて ミリプラチンの骨髄細胞に対する小核誘発性を検討した 標的臓器である骨髄が被験物質に曝露されるように 投与経路は静脈内投与とした そのため 被験物質としては 親水性を高めた製剤であるミリプラチンエマルション製剤を用いた 経時変化試験においては 220 mg/kg のミリプラチンを静脈内に単回投与して 24, 48 及び 72 時間後に骨髄細胞の塗抹標本を作製し 小核を有する多染性赤血球の出現頻度を調べた その結果 ミリプラチンの 48 時間処理群で 小核を有する多染性赤血球の出現頻度のわずかな高値が認められたが その値は陰性対照背景値の範囲内であった 用量反応性試験においては 55, 110, 220 mg/kg のミリプラチンを静脈内に単回投与し 小核を有する多染性赤血球の出現頻度を調べた その結果 いずれの投与群においても有意

30 ミリプラチン 毒性試験の概要文 Page 30 な小核を有する多染性赤血球の出現頻度の増加は認められなかった 以上の結果より ミリプラチンは本試験条件下においてマウス骨髄細胞に対して小核を 誘発しないと結論した がん原性試験ミリプラチン懸濁液は細菌を用いる復帰突然変異試験で陽性を示し 突然変異誘発能を有すると判断された 活性体である DPC もマウス小核試験では陽性を示した ( 参照 ) 従って ミリプラチンは遺伝毒性を有することが確認されており 別途がん原性試験を実施する必要はないと判断した なお 長期間にわたる全身曝露を評価するために 代替投与経路で実施したラットにおける 6 ヵ月間間歇皮下投与毒性試験では投与部位 ( 皮下 ) に悪性線維性組織球腫が発現したが これはミリプラチン懸濁液が長期間滞留した皮下組織のみに限局的に発現し その他の器官 組織には原発性の腫瘍性病変並びに皮下悪性腫瘍の転移も認められなかったことから 異物性発癌 である可能性が高いと考えられた 生殖発生毒性試験肝動脈内投与では 全身性の毒性評価に必要な十分に高い曝露が達成できない 従って 代替投与経路である皮下投与を用いて ミリプラチンの生殖発生への影響を検討した SD 系ラットを用いて受胎能及び胚 胎児発生に関する試験 及び出生前及び出生後の発生並びに母動物の機能に関する試験 NZW 種ウサギを用いて胚 胎児発生に関する試験を実施した なお ミリプラチンはヨード化ケシ油脂肪酸エチルエステル ( 懸濁用液 ) に分散した懸濁液 ( ミリプラチン懸濁液 ) として投与し 対照として 生理食塩液投与群 ( 生食対照群 ) 及びヨード化ケシ油脂肪酸エチルエステル投与群 ( 懸濁用液対照群 ) を設けた (1) ラット受胎能及び胚 胎児発生に関する試験 表 参照 GLP 適用先に実施した 雌における受胎能及び着床までの初期胚発生に関する試験 ( 用量設定 ) ( 表 参照 ) 及び ラットにおける胚 胎児発生への影響に関する試験 ( 用量設定 ) ( 表 参照 ) では 50 mg/kg を昀高用量に設定した これは ラットで昀大血清中総白金濃度が得られる投与液濃度 ( 2.5 mg/ml) に 皮下投与において技術的に可能な昀大量と考えられ かつ 2 週間に 1 回の間歇投与であることを考慮した投与容量 ( 20 ml/kg) を乗じたものである いずれの試験においても 50 mg/kg までの投与では 親動物に対して一般症状 体重及び摂餌量に影響はなかった 剖検においてミリプラチン投与群の投与部位である皮下組織に浮腫又は嚢胞を認めたが 懸濁用液対照群でも同様に認められていることからミリプラチンに起因するものではないと考えられた 更に 生殖能に対しても雌の交尾率及び受胎率に投与の影響は認められず 胚 胎児に対しても胚 児致死作用及び催奇形作用は認められなかった 従って 交配前から胎児の硬口蓋閉鎖までを通してミリプラチンを投与しても 評価は可能と考えられたため 受胎能及び初期胚の発生に及ぼす影

31 ミリプラチン 毒性試験の概要文 Page 31 響と胚 胎児の発生に及ぼす影響をあわせて評価する試験として以下のように 受胎能及び胚 胎児発生に関する試験 を実施した すなわち 雌雄 SD 系ラットにミリプラチン懸濁液を皮下投与し 受胎能及び胚 胎児発生に及ぼす影響の有無を検討した 投与頻度は 2 週間に 1 回とし 雄は交配前 28 日間 交配期間中及び交配期間終了後の剖検日まで 4 回 雌は交配前 14 日間 交配期間中及び妊娠 17 日までの期間に 3 又は 4 回の投与を行った 投与量は 上記用量設定試験と同様に 高用量については 50 mg/kg とし 中間用量及び低用量については 投与容量を公比 2 で除した 25 及び 12.5 mg/kg を設定した その結果 親動物の一般毒性学的影響として 雌雄共一般症状として外皮系腫瘤が認められ 剖検においては油状物が貯留していた これらの変化は懸濁用液対照群においても同様に見られていることからミリプラチンに起因するものではないと考えられた 雄では 体重及び体重変化に生食対照群と比べ有意な高値が散見されたが 50 mg/kg 群と懸濁用液対照群との比較では差は認められなかったことから ミリプラチンに起因するものではなく 皮下に残存した投与液の絶対量との関連が考えられた 摂餌量に影響は認められなかった 精巣及び精巣上体重量では 懸濁用液対照群とミリプラチン投与群の間に差はなかった 生食対照群と比較して 懸濁用液対照群及びミリプラチン投与群で精巣上体の絶対及び相対重量の低値が散見されたが 後述のごとく受胎能に影響は認められず ラット反復皮下投与毒性試験の精巣及び精巣上体の病理組織にも影響は認められなかったことより 毒性学的意義のない変動と考えられた 雌では 交配前の体重及び体重変化に生食対照群と比べ有意な高値が散見されたが 懸濁用液対照群との比較ではミリプラチンの 50 mg/kg 群に差は認められなかったことから これらの変化はミリプラチンに起因するものではなく 皮下に残存した投与液の絶対量との関連が考えられた 妊娠期間の体重変化は 生食対照群と比較して懸濁用液対照群で低値であり 50 mg/kg 群では 更に低値となった 50 mg/kg 群の妊娠期間の摂餌量は懸濁用液対照群と比較して有意な低値が認められ ミリプラチンに起因した影響が示唆された 生殖に及ぼす影響に関しては 親動物の平均性周期 交尾成立動物数 平均交配所要日数 授胎 ( 妊娠 ) 動物数 黄体数 着床数及び着床前死亡率に影響は認められなかった また 次世代に対して催奇形作用及び胚 児致死作用はなく 胎児の発育にも影響は認められなかった 以上より ミリプラチンの親動物の一般毒性学的影響に関する無毒性量は雄動物で 50 mg/kg 雌動物で 25 mg/kg 生殖に及ぼす影響及び胚 胎児の発生に関する無毒性量はいずれも 50 mg/kg と考えられた このときの血清中ミリプラチンの濃度は 以下のとおりであった 雄の一般毒性学的無毒性量及び雄の生殖に対する無毒性量については ラット反復皮下投与毒性試験 ( 1 ヵ月 ) の血清中総白金濃度を基に 650 ng /ml であると考えられ これは 前期第 II 相臨床試験における昀大曝露量 ( 血漿中総白金濃度として 54 ng/ml) の約 12 倍に相当する 雌については 一般毒性学的無毒性量である 25 mg/kg では血清中総白金濃度として 250 ng/ml 生殖に及ぼす影響及び胚 胎児の発生に関する無毒性量である 50 mg/kg では ng/ml であり

32 ミリプラチン 毒性試験の概要文 Page 32 前期第 II 相臨床試験における昀大曝露量 ( 血漿中総白金濃度として 54 ng/ml) のそれぞれ 約 5 倍及び約 10 倍に相当する (2) ウサギ胚 胎児発生に関する試験 表 参照 GLP 適用ミリプラチン懸濁液を雌 NZW 種ウサギの胎児の器官形成期の間に曝露させ 妊娠動物及び胚 胎児の発生に及ぼす影響を検索した ウサギ胎児の器官形成期 ( 妊娠 6~18 日 ) の間に持続的に高い血清中総白金濃度が得られ かつ 評価可能な母動物数が得られる投与条件を検索するため 検討試験を実施した まず 投与容量を 5 ml/kg と一定にし 投与液濃度を変化させて 非妊娠ウサギに単回皮下投与し 血清中総白金濃度を検討した結果 ( 表 参照 ) 投与後 13 日までは持続的に全身曝露されること 及び昀大血清中総白金濃度を示す投与液濃度は 2.5 mg/ml であることが明らかとなった 次に 非妊娠雌ウサギにおける単回皮下投与による血清中白金濃度検討試験 ( 追加試験 ) ( 表 参照 ) を行い 2.5 mg/ml の濃度の投与液を 5 ml/kg 及び 10 ml/kg の投与容量で投与した場合の血清中総白金濃度を比較した その結果 単回投与において 投与容量の増加に伴って血清中総白金濃度が上昇することが明らかとなった そこで 投与液濃度を 2.5 mg/ml とし ウサギ皮下投与における昀大投与容量と考えられる 10 ml/kg を乗じた 25 mg/kg を昀高投与量に設定し ウサギにおける胚 胎児発生への影響に関する試験 ( 用量設定 ) ( 表 参照 ) を実施した その結果 帝王切開所見並びに生存胎児の外形 骨格及び内臓観察にミリプラチンに起因する影響は認められなかったが 投与容量 5 ml/kg 以上では 無摂餌状態が継続し 流早産を来たす可能性が示唆されたため 妊娠動物を用いた追加試験を実施するのが適切と考えられた そこで 投与容量を 2.5 ml/kg 以下として ウサギ胎児の器官形成期 ( 妊娠 6~18 日 ) により高い曝露量が得られる条件を検索するため 投与時期を含めて検討を実施した すなわち 先に実施した 非妊娠雌ウサギにおける単回皮下投与による血清中白金濃度検討試験 ( 表 参照 ) 及び 非妊娠雌ウサギにおける単回皮下投与による血清中白金濃度検討試験 ( 追加試験 ) ( 表 参照 ) の結果から 昀大血清中総白金濃度を得られる条件の投与液濃度 (2.5 mg/ml) において ウサギの場合は血清中総白金濃度は投与初期から緩やかに上昇し 投与後 7 日においてほぼプラトーに達し 投与後 13 日間は持続的に全身曝露することが確認されていたため 妊娠 0 日に 1 回投与する群 ( 胎児の器官形成期に血清中総白金濃度がプラトー付近に上昇し 器官形成期間中 高濃度で維持することを期待 ) 並びに妊娠 0 及び 14 日の 2 回投与する群 ( プラトーに達した血清中総白金濃度が投与後 13 日以降低下した場合でも 追加投与によって器官形成期の間 高濃度を維持することを期待 ) を設定し ウサギにおける胚 胎児発生への影響に関する試験 ( 用量設定追加試験 ) ( 表 参照 ) を実施した その結果 妊娠 0 及び 14 日に 2 回投与した群では妊娠末期から無摂餌状態が継続する母動物が見られ 体重及び摂餌の抑制が認められた 一方 妊娠 0 日に 1 回投与した群は体重及び摂餌の抑制はなく かつ 胎児の器官形成期の間 持続的に高い血清中総白金濃度が得られた また 妊娠 0 日に 1 回投与した場合 同じ容量を妊娠 6 日

33 ミリプラチン 毒性試験の概要文 Page 33 に 1 回投与した場合に比べ 妊娠後期の母動物に対する影響は軽減した これらより 評価可能な母動物数が得られ かつ 胎児の器官形成期の間 持続的に高い血清中総白金濃度が得られる条件として 2.5 mg/ml の濃度の投与液を 2.5 ml/kg を上回る投与容量で妊娠 0 日に 1 回投与することが適切と考えられた 以上より 本試験の投与量は 高用量についてはウサギ胎児の器官形成期 ( 妊娠 6~18 日 ) の間に最大血清中総白金濃度が維持できる条件として 2.5 mg/ml の投与液濃度に 5 ml/kg の投与容量を乗じた 12.5 mg/kg とし 中間用量及び低用量については 投与容量を公比 2 で除した 6.25 及び mg/kg を設定し 妊娠 0 日に 1 回皮下投与することとした 本試験の結果 妊娠中期頃から無摂餌状態を継続した 6.25 及び 12.5 mg/kg 群の各 1 例で流早産が認められた 懸濁用液対照群でも無摂餌状態が継続した 2 例で流早産が認められており 懸濁用液投与に起因した摂餌の抑制に伴った二次的なものと考えられた 剖検では 肝臓の褪色が認められたが いずれも無摂餌状態が継続したか ほぼ無摂餌に近い状態を呈した母動物に発現しており 懸濁用液対照群でも無摂餌状態を呈した母動物に同様な所見が認められていること 及び背景データにおいても無摂餌の状態が継続した母動物に同様な所見が認められていることから 摂餌抑制に起因した変化と考えられた そのほか 胸部又は腹部の皮下の黄白色化及び皮下の油状物貯留が認められたが 懸濁用液投与に起因した変化と考えられた 従って 母動物ではミリプラチンに起因する死亡 流早産及び症状の発現はなく 体重及び摂餌量にもミリプラチンに起因した影響はなかった 次世代に対する影響は ミリプラチンの 12.5 mg/kg までの投与において 胚 児致死作用及び催奇形作用はなく 胎児の発育にも影響は認められなかった 以上の結果から ミリプラチンの母動物の一般毒性学的な無毒性量は 12.5 mg/kg 胚 児致死作用及び催奇形作用はなく 胎児発育にも影響を認めなかったことから 生殖及び次世代に対する無毒性量は 12.5 mg/kg と考えられた このときの血清中ミリプラチンの濃度は 血清中総白金濃度として 220 ng/ml であり 前期第 II 相臨床試験における最大曝露量 ( 血漿中総白金濃度として 54 ng/ml) の約 4 倍に相当する (3) ラット出生前及び出生後の発生並びに母体の機能に関する試験 表 参照 GLP 適用ミリプラチン懸濁液を雌 SD 系ラットの胚の着床から児の離乳までの期間に 2 週間に 1 回の頻度で計 3 回皮下投与し 妊娠及び授乳期の雌動物並びに受胎産物及び出生児の発生に及ぼす影響の有無を検討した 投与量は 先に実施した 出生前及び出生後の発生並びに母動物の機能に関する試験 ( 用量設定 ) ( 表 参照 ) の結果 最大血清中総白金濃度が維持できる 50 mg/kg においても分娩又は次世代にミリプラチンの影響は認められなかったことより 本試験の高用量については 最大血清中総白金濃度が維持できる条件として 2.5 mg/ml の投与液濃度に 20 ml/kg の投与容量を乗じた 50 mg/kg とし 中間用量及び低用量については 投与容量を

34 ミリプラチン 毒性試験の概要文 Page 34 公比 2 で除した 25 及び 12.5 mg/kg を設定した その結果 母動物の一般症状として外皮系腫瘤が認められ 剖検においては皮下に油状物が貯留していた 本試験の懸濁用液対照群では 外皮系腫瘤は認められなかったが 先に実施したラット受胎能及び胚 胎児発生に関する試験 ( 表 参照 ) では懸濁用液対照群においても同様に認められていることからミリプラチンに起因するものではないと考えられた 体重及び体重変化については 生食対照群と比べ有意な高値が散見されたが ミリプラチンの 50 mg/kg 群と懸濁用液対照群との比較では差は認められなかったことから ミリプラチンに起因するものではなく 皮下に残存した投与液の絶対量との関連が考えられた 摂餌量は 生食対照群と比較して 授乳時に有意な低値が散見されたが 懸濁用液対照群でも認められており 懸濁用液対照群との比較では差は認められなかったことより ミリプラチンに起因するものではないと考えられた 以上のように 昀高用量の 50 mg/kg 投与においてもミリプラチンに起因する一般毒性学的な影響を認めず 妊娠の維持及び分娩にも影響は認められなかったが 25 及び 50 mg/kg 群で哺育不良に伴う全児死亡母動物の増加が認められ それに伴い 生後 4 日生存率が低値傾向を示した 全児死亡の母動物の乳腺について実施した病理組織学的検査では 25 及び 50 mg/kg 群で腺房の拡張が認められず ミリプラチンに起因した乳腺の発達不全と哺育不良及び全児死亡との関連が考えられた また 25 及び 50 mg/kg 群で死産率の高値が認められた 懸濁用液対照群との間に有意な差は認められなかったものの 懸濁用液対照群よりも若干高い値であり ミリプラチンとの関連性が疑われた 死産率の高値について 可能な限り死産児と生後死亡とを判別した結果 生後に死亡した児に起因するものと考えられた また 生後に死亡した児は哺育不良の母動物において増加していることから 生後 4 日生存率の低値と同じく 乳腺の発達不全及び哺育不良に伴うものと考えられた 分娩後 22 日の母動物の乳腺について実施した病理組織学的検査では 25 及び 50 mg/kg 群で腺房上皮細胞内に空胞が認められなかった 離乳前の出生児体重は生食対照群に比較して低値が散見されたが ミリプラチンの 50 mg/kg 群と懸濁用液対照群との間に有意差はなく ミリプラチンに起因したものではなかった 生後 4 日以降の生存率には影響はなく 生後の発育 形態分化 機能発達及び生殖能にもミリプラチンの影響はなかった 以上の結果より ミリプラチンの母動物の一般毒性学的な無毒性量は 50 mg/kg 母動物の機能及び出生児に対する無毒性量は いずれも 12.5 mg/kg と考えられた このときの血清中ミリプラチンの濃度は 一般毒性学的無毒性量である 50 mg/kg では血清中総白金濃度として ng/ml 母動物の機能及び出生児に対する無毒性量である 12.5 mg/kg では ng/ml であり 前期第 II 相臨床試験における昀大曝露量 ( 血漿中総白金濃度として 54 ng/ml) のそれぞれ約 33 倍及び約 8 倍に相当する 局所刺激性試験本剤では独立した局所刺激性試験を実施しなかったが 臨床投与経路における局所刺激性については 肝動脈内投与による一般毒性試験の成績に基づき評価した 表 に

35 ミリプラチン 毒性試験の概要文 Page 35 示したとおりイヌ単回肝動注毒性試験 I イヌ単回肝動注毒性試験 II イヌ単回肝動注毒性試験 ( 長期観察 ) イヌ反復肝動注毒性試験(3 ヵ月間 ) 及びイヌ反復肝動注毒性試験 (12 ヵ月間 ) の病理組織学的検査において投与部位である肝動脈を含めて血管障害を示唆する異常は認められなかった 表 イヌ一般毒性試験における投与部位に関する検査結果 試験略称イヌ単回肝動注毒性試験 I 表 参照 イヌ単回肝動注毒性試験 II 表 参照 イヌ単回肝動注毒性試験 ( 長期観察 ) 表 参照 イヌ反復肝動注毒性試験 (3 ヵ月間 ) 表 参照 イヌ反復肝動注毒性試験 (12 ヵ月間 ) 表 参照 影響として認められた所見病理組織学的検査 : なし病理組織学的検査 : なし病理組織学的検査 : なし病理組織学的検査 : なし病理組織学的検査 : なし なお ラット単回皮下注毒性試験 ( 追加検討 )( (3) 参照 ) 及びラット反復皮下注毒性試験 (1ヵ月間間歇 追加検討)( (2) 参照 ) では ミリプラチン懸濁液が貯留した投与部位に変性 壊死などの組織傷害を伴う変化は観察されなかったが ミリプラチン懸濁液に対する異物反応に起因すると考えられる炎症性変化が認められた 以上の結果より 本剤の臨床投与経路 ( 肝動脈内投与 ) では 血管に対する刺激性は認められなかったが 本薬が血管周囲へ漏出した場合には 本薬と接触する組織部位で異物反応に起因すると考えられる炎症性変化が惹起される可能性があると考えられた その他の毒性試験 抗原性試験モルモットを用いた能動的全身性アナフィラキシー (ASA) 試験及び受身皮膚アナフィラキシー (PCA) 試験 マウス-ラット PCA 試験 ウサギを用いた ASA 及び PCA 試験を GLP 適用で実施した また 前期及び後期第 II 相臨床試験で認められたミリプラチン懸濁液投与後に一過性に発現する好酸球数増加 ( 参照 ) の機序を解明するために ウサギ モルモット ラット及びマウスを用いた静脈内及び皮下投与試験 非担癌及び担癌ラット (Donryu) 又は正常ラット (CD(SD)) を用いた肝動脈内投与試験及びヒト好酸球を用いた遊走化試験をいずれも GLP 非適用で実施した なお ASA 及び PCA の評価では惹起に速やかな静注曝露が必須のためミリプラチンエマルション製剤を 好酸球数の増加機序解明検討では速やかな静注曝露が不要であったためミリプラチン懸濁液を用いた (1) モルモット能動的全身性アナフィラキシー試験 表 参照 GLP 適用 Hartley 系モルモットに週 1 回 合計 2 回 ミリプラチンエマルション製剤を 1 及び 5 mg/ 匹の割合で静脈内投与する群 及びミリプラチンエマルション製剤の 5 mg/ 匹を FCA 投与部位に皮下投与する群を設けた 投与量は試験実施時の推定臨床用量及びその 5 倍量とし

36 ミリプラチン 毒性試験の概要文 Page 36 た 最終投与 2 週間後にミリプラチンエマルション製剤の 5 mg/ 匹を静脈内投与して惹起し た結果 全身性アナフィラキシー反応は陰性であった (2) マウス-ラット受身皮膚アナフィラキシー試験 表 参照 GLP 適用 BALB/c 及び C3H/He の 2 系統のマウスを用いて ミリプラチンエマルション製剤を 0.06 及び 0.3 mg/ 匹の割合で 3 週間間隔で 合計 2 回静脈内投与する群 及びミリプラチンエマルション製剤の 0.3 mg/ 匹を水酸化アルミニウムゲル (Alum) と混合して 3 週間隔で 2 回腹腔内投与する群を設けた 投与量は最大臨床用量及びその 5 倍量とした 最終感作の 7 日後に感作マウスより得られた血清を CD(SD) 系ラットに皮内投与し 翌日 ミリプラチンエマルション製剤の 3 mg/ 匹を静脈内投与して惹起した結果 受身皮膚アナフィラキシー反応は陰性であり マウスに対して IgE 産生能を有しなかった (3) モルモット受身皮膚アナフィラキシー試験 表 参照 GLP 適用 Hartley 系モルモットに週 1 回 合計 2 回 ミリプラチンエマルション製剤を 1.2 及び 6 mg/ 匹の割合で静脈内投与する群 及びミリプラチンエマルション製剤の 6 mg/ 匹を FCA 投与部位に皮下投与する群を設けた 投与量は最大臨床用量及びその 5 倍量とした 最終投与 2 週間後に得られた血清を別のモルモットに皮内投与し 4 時間後にミリプラチンエマルション製剤の 6 mg/ 匹を静脈内投与して惹起した結果 受身皮膚アナフィラキシー反応は陰性であった (4) ウサギ抗原性試験 表 参照 GLP 適用 NZW 系ウサギに 3 週間間隔で合計 2 回 ミリプラチン懸濁液を 2.4 及び 6 mg/kg の割合で静脈内投与した 投与量は最大臨床用量及びその 2.5 倍量とした 初回感作の 6 週間後にミリプラチンエマルション製剤の 12 mg/kg を静脈内投与して惹起した結果 能動的全身性アナフィラキシー反応は陰性であった 初回感作の 6 週間後に得られた血清を Hartley 系モルモットに皮内投与して 4 時間後にミリプラチンエマルション製剤の 12 mg/kg を静脈内投与して惹起した結果 受身皮膚アナフィラキシー反応は陰性であった (5) 好酸球数増加機序解明検討 1( ウサギ モルモット ラット及びマウスにおける静注 皮下投与時の血中好酸球推移の検討 ) 表 参照 GLP 非適用 ( 参考資料 ) NZW 系ウサギ Hartley 系モルモット CD(SD) ラット及び BALB/c マウスに 3 週間間隔で合計 2 回 ミリプラチン懸濁液又はヨード化ケシ油脂肪酸エチルエステル ( 懸濁用液 ) を静脈内又は皮下投与した 静脈内の投与量はウサギ及びラットで 6 mg/kg( 最大臨床用量の 2.5 倍 ) モルモット及びマウスで 12 mg/kg( 最大臨床用量の 5 倍 ) 皮下投与の場合はいずれも 12 mg/kg( 最大臨床用量の 5 倍 ) とした 1 週間に 2 回の頻度で血液を採取し 血液中好酸球の推移を確認した その結果 ウサギにミリプラチン懸濁液又は懸濁用液を静脈内投与した場合 投与 10 日後を最大とする血液中好酸球数の一過性の増加が認められた

37 ミリプラチン 毒性試験の概要文 Page 37 また ラットでもミリプラチン懸濁液又は懸濁用液を静脈内投与した場合 投与 7 日後を最大とする血液中好酸球数の一過性の増加が認められた 一方 皮下投与では いずれにおいても好酸球数の増加は認められなかった また 初回感作の 42 日後 ( ウサギ ) 又は 45 日後 ( ラット ) に得た血清を用いてミリプラチン-EA を抗原とする ELISA を実施した結果 ウサギでは抗ミリプラチン抗体 (IgG) が認められたが ラットでは陰性であった (6) 好酸球数増加機序解明検討 2( 非担癌 担癌ラット肝動注における血中好酸球推移の検討 ) 表 参照 GLP 非適用 ( 参考資料 ) 非担癌及び担癌ラット (Donryu) 又は正常ラット (CD(SD)) にミリプラチン懸濁液の 0.4 mg/ 匹又は懸濁用液を肝動脈内投与し 血液中及び骨髄中の好酸球の推移を確認した 投与量はミリプラチンの懸濁可能な最大濃度と ラットに技術的に肝動脈内投与可能な最大液量から 0.4 mg/ 匹 ( 最大臨床用量の 1/2) とした その結果 いずれのラットでもミリプラチン懸濁液で血液中及び骨髄中好酸球数の一過性の増加が投与 7 日後に認められた また 正常ラットを用いた検討では ミリプラチンの投与 3 日後に肝臓動脈近傍への好酸球浸潤及び投与 7 日後に骨髄中 IL-5 陽性細胞 (T 細胞 ) の増加を認めたが これら以外に血液学的検査 血液生化学的検査には異常は認められなかった なお 担癌ラットより得た肝臓及び肺には IL-5 IL-3 GM-CSF IL-2 IL-4 IL-6 INF-γ 及び TGF-β1 などのサイトカイン mrna の上昇がなく 正常ラットの血清中 IL-2 RANTES IL-1β 及び TNF-αの有意な蛋白発現及び抗ミリプラチン抗体の産生も認められなかった (7) 好酸球数増加機序解明検討 3( ヒト好酸球を用いたミリプラチンによる遊走化能の検討 ) 表 参照 GLP 非適用 ( 参考資料 ) ヒト好酸球を用いてミリプラチン ミリプラチン懸濁液 懸濁用液 活性体である DPC ミリスチン酸又はステアリン酸の好酸球遊走化能の有無を検討した 被験物質を DMSO で溶解した後 培地で希釈して ミリプラチン DPC ミリスチン酸及びステアリン酸は 0.2 µg/ml 懸濁用液は 0.001% として細胞走化性測定培地に添加した 作用部位での最終作用濃度は 上記濃度の約 1/100 であった その結果 ミリプラチンを含むすべての化合物でヒト好酸球の遊走化は認められなかった 併用投与毒性試験 (1) ラット併用毒性試験 (2 週間 ) 表 参照 GLP 適用ミリプラチンと臨床で併用される可能性が高い薬剤との相互作用の有無について検討するために ミリプラチン懸濁液 12.5 mg/kg( 投与液濃度 :2.5 mg/ml 投与容量:5 ml/kg) を雄の Crj:CD(SD) ラットに単回皮下投与し 全身曝露させた条件下で 解熱鎮痛剤 ( フルルビプロフェン ) 制吐剤( 塩酸グラニセトロン ) 抗ヒスタミン剤( 塩酸ジフェンヒドラミン ) ステロイド剤( コハク酸プレドニゾロンナトリウム ) 抗生物質( 塩酸セフォチアム ) 肝臓疾患用剤( 強力ネオミノファーゲンシー ) を最大臨床用量で 1 日 1 回 2 週間反

38 ミリプラチン 毒性試験の概要文 Page 38 復投与した 死亡発現及び一般症状での異常はなく 体重 摂餌量 剖検及び器官重量ではいずれの併用群においても併用投与による影響は認められなかった 塩酸ジフェンヒドラミンとの併用で血液凝固能への影響 フルルビプロフェンとの併用で血漿蛋白分画への影響が認められたが いずれも軽微な変化であり その他の関連パラメータには影響がなかったことから いずれの薬剤についてもミリプラチンとの併用による明確な相互作用はないものと考えられた 活性体 DPC の毒性試験ラット及びイヌを用いた単回皮下投与毒性試験 ラットを用いた反復皮下投与毒性試験並びにマウスを用いた小核試験を実施した 活性体 DPC は ミリプラチン懸濁液の肝動脈内投与後 ミリプラチン懸濁液から緩やかに放出され 蛋白などとの反応により速やかに消失することから 動物及びヒトの循環血中では極めて低濃度で存在すると考えている ( 検出限界以下のため検出できない ) 従って DPC の毒性試験では その量的な考察は困難であり 質的把握を目的として実施した 本来 全身曝露での安全性評価を実施するため 静脈内投与による毒性検討が妥当であるが DPC は生理食塩液に対する溶解度が低く 十分な投与量が確保できないことから 静脈内投与での毒性試験は困難と考えられた そこで 高曝露を得るために メチルセルロースを用いた水性懸濁液とし 代替経路である皮下投与により毒性試験を実施した 更に ラットを用いた反復皮下投与試験で糖尿病様変化が発現したことから DPC の臨床での曝露形態に昀も近い肝動脈内投与を選択し ラットに投与可能な昀大量を投与して糖尿病様変化発現の有無を検討する試験を追加実施した なお DPC の遺伝毒性を評価するために実施した小核試験については ガイドラインで示された腹腔内投与を選択した 単回投与毒性試験 ( 皮下投与 ) ラット及びイヌに DPC を単回皮下投与し 投与後 14 日間観察した なお 対照として 0.5% メチルセルロース水溶液 / 生理食塩液の投与群を設けた (1) DPC のラット単回皮下注毒性試験 表 参照 GLP 適用雌雄の Crj:CD(SD) ラットにメチルセルロースを用いた DPC の水性懸濁液 ( DPC 懸濁液 ) を mg/kg の投与量で皮下投与し 投与後 14 日間観察し 単回投与毒性を検討した なお 対照として 0.5% メチルセルロース水溶液投与群を設けた 雄の 10 mg/kg で 5 例中 4 例 20 mg/kg 群で全例が 雌の 20 mg/kg 群で 5 例中 2 例が死亡したことから 概略の致死量は雄では 5~10 mg/kg 雌では 10~20 mg/kg であった 症状では 10 mg/kg 以上の群で下痢 爪先歩行 円背姿勢 自発運動減少及び眼瞼下垂などの症状が投与後 4 日以降に認められ 症状の認められた動物のうち多数例が投与後 5

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