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1 カンサイダス点滴静注用 50mg カンサイダス点滴静注用 70mg 第 2 部 ( モジュール 2) CTD の概要 ( サマリー ) - 毒性 - MSD 株式会社

2 目次 頁 表一覧...3 図一覧...4 略号及び用語の定義 まとめ 単回投与 ( 急性 ) 毒性 反復投与毒性 遺伝毒性 がん原性 生殖発生毒性 局所刺激性 その他の毒性 単回投与 ( 急性 ) 毒性試験 マウス及びラットの静脈内投与及び皮下投与急性毒性試験 マウスの静脈内投与急性毒性試験 マウスの経口投与急性毒性試験 ラットの静脈内投与急性毒性試験 ウサギの静脈内投与急性毒性試験 反復投与毒性試験 ラットの14 日間静脈内投与探索毒性試験 ラットの5 週間静脈内投与毒性試験 ラットの14 週間静脈内投与毒性試験 ラットの27 週間静脈内投与毒性試験 サルの5 週間静脈内投与毒性試験 サルの5 週間静脈内投与毒性試験 ( 凍結乾燥製剤 ) サルの14 週間静脈内投与毒性試験 サルの27 週間静脈内投与毒性試験 遺伝毒性試験 細菌を用いた復帰突然変異試験 細菌を用いた復帰突然変異試験 ( 凍結乾燥製剤 ) ラット肝細胞を用いたアルカリ溶出試験 ラット肝細胞を用いたアルカリ溶出試験 ( 凍結乾燥製剤 ) チャイニーズハムスター卵巣由来細胞を用いた in vitro 染色体異常試験 チャイニーズハムスター卵巣由来細胞を用いた in vitro 染色体異常試験 ( 凍結乾燥製剤 ) チャイニーズハムスター肺由来細胞を用いた変異原性試験

3 マウスを用いた in vivo 染色体異常試験 がん原性試験 生殖発生毒性試験 受胎能及び着床までの初期胚発生に関する試験 雄ラットの受胎能及び着床までの初期胚発生に関する試験 雌ラットの受胎能及び着床までの初期胚発生に関する試験 胚 胎児発生に関する試験 妊娠ラットの静脈内投与用量設定試験 ラットの胚 胎児発生に関する試験 非妊娠ウサギの静脈内投与用量設定試験 妊娠ウサギの静脈内投与用量設定試験 ウサギの胚 胎児発生に関する試験 妊娠ウサギの静脈内投与トキシコキネティクス試験 出生前及び出生後の発生並びに母体の機能に関する試験 ラットの出生前及び出生後の発生並びに母体の機能に関する試験 妊娠及び授乳中ラットの静脈内投与トキシコキネティクス試験 幼若動物の毒性試験 幼若サルの5 週間静脈内投与毒性試験 局所刺激性試験 ウシ角膜の混濁及び透過性 (BCOP) 試験 ウサギの皮膚一次刺激性試験 ウサギの無針注射皮膚及び皮下刺激性試験 ウサギの膣刺激性試験 サルの14 日間静脈内投与刺激性試験 その他の毒性試験 不純物の毒性 溶血性試験 考察及び結論 単回及び反復投与試験 遺伝毒性試験 生殖発生毒性試験 局所刺激性試験 その他の毒性試験 参考文献

4 表一覧 頁 表 2.6.6: 1 カスポファンギンの毒性試験の一覧...6 表 2.6.6: 2 単回投与 ( 急性 ) 毒性試験の一覧...14 表 2.6.6: 3 マウス及びラットの静脈内投与及び皮下投与急性毒性試験 ( 原薬 ) における概略 の 50% 致死量...14 表 2.6.6: 4 ラットの静脈内投与急性毒性試験 ( 凍結乾燥製剤 ) における概略の 50% 致死量...16 表 2.6.6: 5 反復投与毒性試験の一覧...17 表 2.6.6: 6 サルの 5 週間静脈内投与毒性試験における血清中 AST 及び ALT の増加...23 表 2.6.6: 7 サルの 5 週間静脈内投与毒性試験における肝臓の被膜下壊死巣の頻度 ( 程度 )...24 表 2.6.6: 8 サルの 14 週間静脈内投与毒性試験における血清中 ALT の増加...27 表 2.6.6: 9 サルの 14 週間静脈内投与毒性試験における投与部位の傷害...27 表 2.6.6: 10 サルの 27 週間静脈内投与毒性試験の 6 mg/kg/ 日群における血清中 ALT の増加...28 表 2.6.6: 11 遺伝毒性試験の一覧...30 表 2.6.6: 12 生殖発生毒性試験の一覧...37 表 2.6.6: 13 雌ラットの受胎能及び着床までの初期胚発生に関する試験における一般状態の変 化の概要...39 表 2.6.6: 14 ラットの胚 胎児発生に関する試験における一般状態の変化の概要...42 表 2.6.6: 15 非妊娠ウサギの静脈内投与用量設定試験における血液学的検査値及び血清生化学 的検査値の概要...43 表 2.6.6: 16 出生前及び出生後の発生並びに母体の機能に関する試験における一般状態の変化 の概要...48 表 2.6.6: 17 局所刺激性試験の一覧...51 表 2.6.6: 18 その他の毒性試験の一覧...54 表 2.6.6: 19 サルの 5 週間静脈内投与毒性試験における AST 及び ALT の増加...57 表 2.6.6: 20 サルの 14 週間静脈内投与毒性試験における ALT の増加...58 表 2.6.6: 21 サルの 27 週間静脈内投与毒性試験の 6 mg/kg/ 日群における ALT の増加...58 表 2.6.6: 22 ラットの 5 週間静脈内投与毒性試験における肝臓中薬物濃度...59 表 2.6.6: 23 サルの 5 週間静脈内投与毒性試験における肝臓中薬物濃度...59 表 2.6.6: 24 サルの 14 週間静脈内投与毒性試験における肝臓中薬物濃度...59 表 2.6.6: 25 ラット サル及びヒトにおける AUC

5 図一覧頁図 2.6.6: 1 雌ラットの受胎能及び着床までの初期胚発生に関する試験デザインの概要...38 図 2.6.6: 2 ラットの胚 胎児発生に関する試験デザインの概要...41 図 2.6.6: 3 出生前及び出生後の発生並びに母体の機能に関する試験デザインの概要

6 略号及び用語の定義 略号 定義 カスポファンギン Caspofungin 開発番号 :MK-0991 L 又は L ALT Alanine aminotransferase アラニンアミノトランスフェラーゼ AST Asparate aminotransferase アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ AUC Area under the concentration-time curve 血漿中濃度 時間曲線下面積 BCOP Bovine corneal opacity and permeability ウシ角膜混濁及び透過性 CHO Chinese hamstar ovary チャイニーズハムスター卵巣 C max Maximum plasma concentration 最高血漿中濃度 - 5 -

7 まとめカスポファンギンの毒性試験として マウス ラット及びウサギを用いた単回投与 ( 急性 ) 毒性試験 ラット及びサルを用いた反復投与毒性試験 ラット ウサギ及びサルを用いたトキシコキネティクス試験 in vitro 及び in vivo の遺伝毒性試験 ラット及びウサギを用いた生殖発生毒性試験 幼若サルを用いた毒性試験 並びに in vitro 及び in vivo の局所 ( 皮膚 眼 膣及び注射部位 ) 刺激性試験を実施した また 溶血性を検討するための in vitro 試験も実施した 実施した試験の一覧を [ 表 2.6.6: 1] に示す 探索的試験及び用量設定試験を除き すべての重要な試験は 医薬品の安全性に関する非臨床試験の実施に関する基準 (GLP) を遵守して実施した トキシコキネティクス試験の概要は [ 項 ] 及び [ 項 ] に示す 試験に用いた被験物質の使用原薬ロット及び使用製剤ロットは [ 項 ] に示す 表 2.6.6: 1 カスポファンギンの毒性試験の一覧 試験の種類及び期間 投与経路 試験系 単回投与毒性単回 静脈内 経口 皮下 マウス ラット ウサギ 反復投与毒性 14 日間 静脈内 ラット 5 週間 静脈内 ラット サル 14 週間 静脈内 ラット サル 27 週間 静脈内 ラット サル 遺伝毒性 細菌を用いた復帰突然変異試験 In vitro ネズミチフス菌 大腸菌 ラット肝細胞を用いたアルカリ溶出試験 In vitro ラット肝細胞 CHO 細胞を用いた染色体異常試験 In vitro チャイニーズハムスター卵巣細胞 V79 細胞を用いた変異原性試験 In vitro チャイニーズハムスター肺線維芽細胞 in vivo 染色体異常試験 静脈内 マウス 生殖発生毒性 雌雄受胎能及び初期胚発生 静脈内 ラット 胚 胎児発生 静脈内 ラット ウサギ 出生前後の発生及び母体の機能 静脈内 ラット 幼若動物 静脈内 サル 局所刺激性眼刺激性 In vitro ウシ角膜 皮膚一次刺激性 経皮 ウサギ 無針注射による皮膚刺激性 皮下 ウサギ 膣刺激性 膣内 ウサギ 注射部位刺激性 静脈内 サル その他の毒性溶血性試験 In vitro ラット サル ヒト GLP を遵守して実施した試験 単回投与 ( 急性 ) 毒性 カスポファンギン原薬の静脈内投与による概略の 50% 致死量は 雌マウスで 19 mg/kg 雄マウ スで 27 mg/kg 雌ラットで 38 mg/kg であった [ 項 ] [ 項 ] マウスの死亡前にみられ た一般状態の変化は 振戦 活動性低下及び呼吸緩徐であった ラットにおける 25 mg/kg 投与後 の一般状態の変化は 活動性低下 呼吸緩徐並びに尾の変色 痂皮形成 腫脹及び壊死であった - 6 -

8 分解物を含む本薬の凍結乾燥製剤を用いたラットの静脈内投与試験における概略の50% 致死量は 25~50 mg/kgであり これは原薬を用いた際の概略の50% 致死量とほぼ同等であった [ 項 ] [ 項 ] カスポファンギン原薬を皮下投与した際の概略の50% 致死量は マウスで200 mg/kg ラットで 150 mg/kg であった [ 項 ] [ 項 ] マウスにおける一般状態の変化として 及び400 mg/kg で活動性低下 200 及び400 mg/kg で呼吸緩徐 200 mg/kg で振戦が認められた また 投与部位の痂皮形成がすべての投与群で試験 4 7 又は8 日にみられ 試験終了時まで持続した ラットでは 25~400 mg/kg の用量での皮下投与により 鼻口部及び足の腫脹並びに耳 足及び尾の発赤が認められた その他の一般状態の変化としては 及び400 mg/kg で活動性低下及び四肢冷触感 100 及び200 mg/kg で尿による汚れ 200 mg/kg で両眼の赤色分泌物 200 及び 400 mg/kgで呼吸緩徐が認められた 投与部位の痂皮形成が 25 及び50 mg/kg では試験 8 日に 100 mg/kg では試験 4 又は7 日にみられ 試験終了時まで持続した ウサギを用いた生殖発生毒性試験の用量設定のために実施した試験 [ 項 ] [ 項 ] で カスポファンギン原薬を16 mg/kgの用量で静脈内投与した雄 1 例が 投与後 30 分以内に死亡した 死亡前に 振戦 呼吸緩徐 横臥位 軽度のチアノーゼ及び耳の温触感を伴う血管拡張が認められた 8 又は12 mg/kg の用量では一般状態の変化及び死亡はみられなかった 反復投与毒性ラット及びアカゲザルを用いて5~27 週間の静脈内投与毒性試験を実施した これらの試験でみられた所見は (a) ラットにおけるヒスタミンの遊離による症状 (b) 両動物種における投与部位の刺激性 及び (c) サルにおける血清トランスアミナーゼの増加であった これらの所見の詳細を下記にまとめた (a) ヒスタミンの遊離による症状 ラットを用いた 5 週間投与試験の開始に先立って 2 及び 5 mg/kg/ 日を静脈内投与した 14 日間探 索試験を実施した [ 項 ] [ 項 ] 同試験において ヒスタミンの遊離によると考えら れる症状 すなわち 四肢の充血及び腫脹 活動性低下 歩行失調及び横臥位が認められ 活動 性低下 歩行失調及び横臥位は 5 mg/kg/ 日群でのみ投与初日にみられた ラットの 5 及び 14 週間投与試験 [ 項 ] [ 項 ][ A 項 ] [ B 項 ] では ヒス タミン遊離の症状は高用量群 (5 mg/kg/ 日 ) のみでみられたが 投与 7~9 日以降には消失した ラットの 27 週間投与試験 [ 項 ] [ C 項 ] では ヒスタミン遊離の症状が 1.8 mg/kg/ 日 群の 1 例で投与 1 日に 3.6 及び 7.2 mg/kg/ 日群の動物では投与 1~5 日にみられた サルの 5 14 及び 27 週間投与試験 [ 項 ] [ 項 ] [ 項 ] [ D 項 ] [ F 項 ] [ G 項 ] では ヒスタミン遊離の症状は認められなかった これらの試験では カスポフ ァンギンを それぞれ 2 5 又は 8 mg/kg/ 日 又は 5 mg/kg/ 日及び 又は 6 mg/kg/ 日の用量 で静脈内 (20 分間点滴 ) 投与した また 分解物を含む凍結乾燥製剤を用いたサルの 5 週間投与試 験 [ 項 ] [ E 項 ] においても ヒスタミン遊離の症状は認められなかった - 7 -

9 これらの毒性試験に先立って実施した副次的薬理試験 [ 資料 : F69] では カスポファンギンをアカゲザルに4 又は8 mg/kgの用量で急速静脈内投与したところヒスタミン遊離の症状がみられたが 同症状はジフェンヒドラミンの前投与により軽減又は消失することを確認した また 同試験では 8 mg/kg の用量でも20 分間で点滴投与することで 有害な反応はみられないことも明らかにされた (b) 投与部位の刺激性ラットの5 週間投与試験 [ 項 ] [ A 項 ] の5 mg/kg/ 日群 ( 投与濃度 2 mg/ml) で 投与部位の尾に紫色化がみられ 痂皮形成 灰色化あるいは皮膚の壊死に至った 病理組織学的には 血管変性 表皮の壊死及び血栓 ( 血栓は30 例中 9 例 ) が認められた また 細胞浸潤 線維成分増加及び出血もみられ その程度は0.5 及び2 mg/kg/ 日群 ( それぞれ投与濃度 0.2 及び0.8 mg/ml) 又は対照群よりも強かった ラットの14 週間投与試験 [ 項 ] [ B 項 ] の5 mg/kg/ 日群 ( 投与濃度 1 mg/ml) でも関連する病理組織学的変化として 細胞浸潤 線維成分増加及び血栓 ( 血栓は30 例中 2 例 ) がみられ 投与期間中に尾静脈の拡張が困難となり 投与が不可能となった同群の2 例を投与期間終了前に屠殺した 本試験における血栓についての無毒性量は2 mg/kg/ 日 ( 投与濃度 0.4 mg/ml) であった ラットの27 週間投与試験 [ 項 ] [ C 項 ] では 3.6 及び7.2 mg/kg/ 日群 ( それぞれ投与濃度 0.36 及び0.72 mg/ml) で 対照群に比べて投与部位の変化の発現頻度及び程度の増加が認められ 7 例を投与困難のため投与期間終了前に屠殺した 本試験における投与部位の刺激性変化についての無毒性量は1.8 mg/kg/ 日 ( 投与濃度 0.18 mg/ml) であった 原薬を用いたサルの5 週間投与試験 [ 項 ] [ D 項 ] では 5 及び8 mg/kg/ 日群 ( それぞれ投与濃度 1.25 mg/mlと2 mg/ml) で投与部位の刺激性変化として 血管拡張 静脈周囲組織の硬化 投与液の皮下組織への血管外漏出及び皮膚壊死がみられ 静脈内への投与が困難な例が増加した 同試験の病理組織学的検査では 5 及び8 mg/kg/ 日群の全例で静脈血栓が認められた また 2 mg/kg/ 日群 ( 投与濃度 0.5 mg/ml) の1 例でも投与部位に同変化が認められた サルの14 週間投与試験 [ 項 ] [ F 項 ] では 投与部位の刺激性変化 ( 静脈の硬化及び静脈視認困難 ) が 5 mg/kg/ 日群 ( 投与濃度 mg/ml) に認められた 病理組織学的検査では 同群の8 例中 2 例に静脈血栓が認められた また 凍結乾燥製剤を用いた2 回目の5 週間反復投与毒性試験 [ 項 ] [ E 項 ] では 最高用量を5 mg/kg/ 日 ( 投与濃度 mg/ml) としたが 投与部位に刺激性変化は認められなかった これは 2 回目の試験では投与前後にカテーテルラインを生理食塩液で洗浄 ( フラッシング ) したことが有効であったためと考えられた サルの27 週間投与試験 [ 項 ] [ G 項 ] では 6 mg/kg/ 日群 ( 投与濃度 0.5 mg/ml) で 対照群と比較して 投与部位の変化の程度が強かった 本試験における投与部位の刺激性変化についての無毒性量は3 mg/kg/ 日 ( 投与濃度 0.25 mg/ml) であった 投与部位の刺激性に関して 投与前後にカテーテルラインを生理食塩液でフラッシングすることが有効であり この操作を行った際の投与部位の刺激性についての無毒性量は ラットでは1.8 mg/kg/ 日 ( 投与濃度 0.18 mg/ml) サルでは3 mg/kg/ 日 ( 投与濃度 0.25 mg/ml) であった - 8 -

10 (c) 血清トランスアミナーゼの増加原薬を用いたサルの5 及び14 週間投与試験 [ 項 ] [ 項 ] [ D 項 ] [ F 項 ] において アラニンアミノトランスフェラーゼ (ALT) あるいはアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ (AST) の軽度の増加が認められた いずれの試験においても 試験中にこれら肝逸脱酵素の増加の回復傾向が認められた 5 週間投与試験の病理組織学的検査では 5 mg/kg/ 日群の8 例中 2 例及び8 mg/kg/ 日群の8 例中 4 例の肝臓に散在性の被膜下壊死巣 (8 mg/kg/ 日群の1 例で軽度 その他はごく軽度 ) がみられた 14 週間投与試験では 5 mg/kg/ 日群の1 例で肝臓の被膜下にごく軽度の瘢痕が認められた 凍結乾燥製剤を用いたサルの5 週間投与試験 [ 項 ] [ E 項 ](0.5 2 及び5 mg/kg/ 日 ) でも 5 mg/kg/ 日群で ALT の軽度の増加が認められた 増加の程度は 原薬を用いた5 及び14 週間投与試験の同用量でみられた変化と同様であった 0.5 mg/kg/ 日群の8 例中 4 例及び2 mg/kg/ 日群の8 例中 2 例で ALT のごく軽度の増加がみられたが 発現頻度が用量依存的ではなく 対照群の個体でも同程度の増加がみられたこと 当該施設で実施した他の静脈内投与試験 [ 資料 4.3: 31] でも対照群で ALT の増加が同様の頻度で認められていることから 毒性学的意義はないと考えられた 同試験 [ E 項 ] のいずれの動物においても 肝臓の被膜下壊死は認められなかった サルの27 週間投与試験 [ 項 ] [ G 項 ] では 6 mg/kg/ 日群で投与 4 12 及び25 週目に ALT の増加が認められた 肝臓の病理組織学的検査では トランスアミナーゼの増加に関連する変化は認められなかった 3 mg/kg/ 日群の1 例で投与 4 週に ALT のごく軽度の増加 (56 U/L) がみられたが この値は対照群でみられた投与 4 週 (53 U/L) 及び25 週 (52 U/L) の値と同程度であった 同例のその後の ALT 値は投与 12 週に37 U/L 投与 25 週に39 U/Lと正常の範囲内であった しかし 同試験の6 mg/kg/ 日群で本薬の投与に関連した ALT の増加がみられたことを考慮すると 3 mg/kg/ 日群の1 例にみられた一過性の ALT の増加と本薬投与との関連を否定することはできない カスポファンギンをラットに静脈内投与した14 日間 (2 及び5 mg/kg/ 日 ) 5 週間 (0.5 2 及び5 mg/kg/ 日 ) 14 週間 (0.5 2 及び5 mg/kg/ 日 ) 及び27 週間投与試験 ( 及び7.2 mg/kg/ 日 )[ 項 ] [ 項 ] [ 項 ] [ 項 ] [ 項 ] [ A 項 ] [ B 項 ] [ C 項 ] では 血清生化学的検査及び病理組織学的検査において肝毒性を示唆する変化は認められなかった ラット及びサルの5 及び14 週間投与試験 [ 項 ] [ 項 ] [ 項 ] [ 項 ] [ A 項 ] [ B 項 ] [ D 項 ] [ F 項 ] において 肝臓中薬物濃度と血清生化学的検査及び病理組織学的検査の所見の有無を検討したところ 肝臓内濃度とこれら毒性所見に関連性がみられた サルの5 14 及び27 週間投与試験 [ 項 ] [ 項 ] [ 項 ] [ D 項 ] [ F 項 ] [ G 項 ] において 2 mg/kg/ 日を上回る用量を投与された動物にみられた血清中 ALT のごく軽度 ( しばしば一過性 ) の増加は 必ずしも肝臓の組織傷害を伴うものではなかった 27 週間投与試験における無毒性量は ALT の増加に基づき1.5 mg/kg/ 日としたが 最高用量である6 mg/kg/ 日で カスポファンギンの投与に関連する肝臓の病理組織学的変化は認められなかった サルの5 週間投与試験 [ 項 ] [ D 項 ] でカスポファンギンの血漿中濃度を測定した - 9 -

11 ところ 血清トランスアミナーゼの増加についての無毒性量 (2 mg/kg/ 日 ) における28 日目の AUC (141.1 µg hr/ml) は ヒトに70 mg の用量で14 日間投与した際の AUC(137 µg hr/ml) をわずかに上回っていた 1 日目と比較して28 日目に半減期の延長及びトラフ値の上昇が認められ サルにおける血漿からのカスポファンギンのクリアランスは反復投与により低下することが示唆された そこで 14 週間投与試験 [ 項 ] [ F 項 ] において 投与 4 8 及び12 週の投与 24 時間後の血漿中濃度を測定したところ 投与 4 週以降にはカスポファンギンの蓄積は認められなかった 及び6.0 mg/kg/ 日の用量で実施したサルの27 週間投与試験 [ 項 ] [ G 項 ] において 1.5 mg/kg/ 日の用量では投与に関連する変化は認められなかった ラットの5 週間投与試験 [ 項 ] [ A 項 ] における無毒性量は2 mg/kg/ 日であり 同用量での28 日目の AUC は122.1 µg hr/mlであった サルでは5 mg/kg/ 日の用量で推奨臨床最高用量より約 4 倍高い曝露量が得られ それを超える6 mg/kg/ 日を27 週間投与しても 軽度のトランスアミナーゼ増加がみられたのみであり 肝臓に病理組織学的変化は認められなかった 遺伝毒性カスポファンギンの遺伝毒性を 一連の in vitro 及び in vivo 試験により検討した ネズミチフス菌及び大腸菌を用いた複数の復帰突然変異試験 [ 項 ] [ 項 ] [ A 項 ] [ B 項 ] において カスポファンギン ( 原薬及び凍結乾燥製剤 ) の試験可能な最高濃度 (10,000 g/ プレート ) まで検討したが 代謝活性化 (S9) の存在下及び非存在下ともに陰性であった DNA 鎖切断の誘発性を検討するラット肝細胞を用いた in vitro アルカリ溶出試験 [ 項 ] [ 項 ] [ C 項 ] [ D 項 ] において カスポファンギン ( 原薬及び凍結乾燥製剤 ) の溶解限度の濃度 (42 M) まで検討したが 陰性であった チャイニーズハムスター卵巣由来細胞を用いた in vitro 染色体異常試験 [ 項 ] [ 項 ] [ E 項 ] [ F 項 ] において カスポファンギン ( 原薬及び凍結乾燥製剤 ) の溶解限度の濃度 ( 代謝活性化の存在下では10 µm 非存在下では40 µm) まで検討したが 陰性であった 哺乳類細胞 ( チャイニーズハムスター肺由来細胞 V79) を用いた変異原性試験 [ 項 ] [ G 項 ] においても カスポファンギン ( 原薬 ) の溶解限度の濃度 ( 代謝活性化の存在下では45 µm 非存在下では55 µm) まで検討したが 代謝活性化の存在下及び非存在下ともに陰性であった マウスを用いた in vivo 染色体異常試験において カスポファンギン ( 原薬 ) を雌マウスに 及び12.5 mg/kg の用量で投与したが 骨髄細胞における染色体異常誘発性は認められなかった [ 項 ] [ A 項 ] がん原性 対象とする患者集団での本薬の予定投与期間は概して 3 ヵ月未満であるため 非臨床安全性評価 において がん原性試験は実施していない 生殖発生毒性 生殖発生毒性は カスポファンギンの凍結乾燥製剤を用いた雌雄ラットの受胎能及び着床まで

12 の初期胚発生に関する試験 [ 項 ] [ 項 ] [ A 項 ] [ B 項 ] ラット及びウサギの胚 胎児発生に関する試験 [ 項 ] [ 項 ] [ A 項 ] [ B 項 ] ラットの出生前及び出生後の発生並びに母体の機能に関する試験 [ 項 ] [ A 項 ] 妊娠ラット及び妊娠ウサギのトキシコキネティクス試験 [ 項 ] [ 項 ] [ 項 ] において評価した 雄ラットの受胎能及び着床までの初期胚発生に関する試験 (0.5 2 及び5 mg/kg/ 日 )[ 項 ] [ A 項 ] において 2 及び5 mg/kg/ 日群で投与に関連したヒスタミン遊離による一過性の症状がみられ 5 mg/kg/ 日群の1 例が死亡した 交配成績 受胎率 胚の生存率 精子数 精子運動能並びに精巣及び精巣上体の器官重量及び病理組織学的検査に変化はみられず 雄の受胎能についての無毒性量は5 mg/kg/ 日と考えられた 雌ラットの受胎能及び着床までの初期胚発生に関する試験 [ 項 ] [ B 項 ] において カスポファンギンを0.5 2 及び5 mg/kg/ 日の用量で 交配開始前 16 日間 交配期間中及び妊娠 7 日まで 1 日 1 回静脈内投与した 5 mg/kg/ 日群で ヒスタミン遊離による症状が認められたが 交配成績及び胚の生存率に本薬の投与に関連した変化は認められなかった これらの結果から 雌の受胎能及び着床までの初期胚発生についての無毒性量は5 mg/kg/ 日と考えられた ラットの胚 胎児発生に関する試験 [ 項 ] [ A 項 ] において カスポファンギンを0.5 2 及び5 mg/kg/ 日の用量で妊娠 6 日から妊娠 20 日まで投与した いずれの投与群においても死亡はみられず 母動物の体重増加量 摂餌量及び剖検に本薬の投与に関連する変化は認められなかった 2 及び5 mg/kg/ 日群では 投与に関連したヒスタミン遊離による症状が認められたが 2 mg/kg/ 日群でみられた変化は単発的で一過性の変化であったことから 毒性学的な意義はほとんどないと考えられた 胎児の生存率に本薬の投与に関連する変化は認められなかった 5 mg/kg/ 日群で 胎児体重が対照群よりわずかに軽く 統計学的に有意ではない (p>0.05) が 背景データの最低値と同等又は下回ることから カスポファンギンの投与に関連した変化と考えられた 胎児の外表又は内臓検査では変化はみられず 胎盤にも剖検所見は認められなかった 骨格検査では 5 mg/kg/ 日群で頭蓋及び体躯の不完全骨化並びに頸肋の発現頻度が増加した 不完全骨化の頻度増加は 胎児体重が軽いことによる二次的な変化で カスポファンギンによる胎児骨化への直接的な作用によるものではないと考えられた これらの結果から 本試験における母動物の一般毒性 生殖毒性及び胚 胎児発生についての無毒性量は2 mg/kg/ 日と考えられた ウサギの胚 胎児発生に関する試験 [ 項 ] [ B 項 ] において カスポファンギンを1 3 及び6 mg/kg/ 日の用量で妊娠 7 日から妊娠 20 日まで投与した 良好な忍容性が認められ 6 mg/kg/ 日群で母動物の投与期間中に体重増加量及び摂餌量のごく軽度の減少がみられたのみであった 胚 胎児の生存率にカスポファンギンの投与に関連する変化は認められなかった 胎児の外表 内臓及び骨格にも本薬の投与に関連する形態学的変化は認められなかった これらの結果から 本試験における母動物の一般毒性についての無毒性量は3 mg/kg/ 日 母動物の生殖毒性及び胚 胎児についての無毒性量は6 mg/kg/ 日と考えられた 妊娠ウサギのトキシコキネティクス試験 [ 項 ] [ 項 ] において カスポファンギンを5 mg/kg/ 日の用量で投与した 母動物の血漿中カスポファンギン濃度は投与後 2~24 時間にほ

13 ぼ指数関数的に減少し 半減期は約 6 時間であった AUC 2-24 hr は µg hr/mlで ヒトに70 mg を静脈内投与した際の AUC(137 µg hr/ml) よりわずかに高かった 投与の4 及び24 時間後における胎児の血漿中濃度は 母動物の血漿中濃度のそれぞれ5% 及び29% で 胎児における消失は母動物よりも遅いことが示された ラットの出生前及び出生後の発生並びに母体の機能に関する試験 [ 項 ] [ A 項 ] において カスポファンギンを0.5 2 及び5 mg/kg/ 日の用量で妊娠 6 日から授乳 20 日まで投与した ヒスタミン遊離による症状が すべてのカスポファンギン投与群で認められた F 0 母動物の生殖成績 F 1 出生児の生存率 外表の形態 成長 発生 行動 剖検及び生殖能の各パラメータ及び F 2 出生児における形態及び生存には 本薬の投与に関連する変化は認められなかった これらの結果から 本試験における母動物の一般毒性についての無毒性量は2 mg/kg/ 日 生殖毒性並びに出生児についての無毒性量は5 mg/kg/ 日で考えられた 妊娠及び授乳中のラットのトキシコキネティクス試験 [ 項 ] [ 項 ] において カスポファンギンを5 mg/kg/ 日の用量で投与した 母動物の血漿中カスポファンギン濃度は投与後 2 ~24 時間にほぼ指数関数的に減少し 半減期は約 6 時間であった AUC 2-24 hr は µg hr/mlで ヒトに70 mg を静脈内投与した際の AUC(137 µg hr/ml) よりわずかに高かった 投与 4 及び24 時間後における胎児の血漿中濃度は 母動物の血漿中濃度のそれぞれ3% 及び18% で 胎児における消失は母動物よりも遅いことが示された 乳汁中の薬物濃度は血漿中の13% であり カスポファンギンが血漿から乳汁に移行することが示された 幼若サルを用いた5 週間静脈内投与毒性試験 [ 項 ] [ 項 ] において 2 及び5 mg/kg/ 日の用量で投与したが 本薬の投与に関連する変化はみられなかった また トキシコキネティクスパラメータは若齢のアカゲザルを用いて実施した試験結果 [ 項 ] [ D 項 ] にほぼ類似していた 局所刺激性 カスポファンギンの局所刺激性を 眼刺激性 ( ウシの角膜混濁及び透過性 ) 試験 皮膚一次刺 激性試験 無針注射時の皮膚刺激性試験及び膣刺激性試験 [ 項 ] [ 項 ] [ 項 ] [ 項 ] [ 項 ] により検討した また 静脈内投与時に刺激性が生じない用量を確 認するため サルを用いた 14 日間静脈内投与刺激性試験 [ 項 ] [ 項 ] を実施した ウシ角膜混濁及び透過性試験において 20% の濃度での 4 時間適用によりカスポファンギンは強 い刺激性を示した ウサギの皮膚一次刺激性試験では 500 mg/ 部位の用量で 24 時間適用により軽 度の刺激性を示した 無針注射器 (Biojector ) で皮下投与した場合も 投与部位に刺激性による と考えられる変化が認められた また 1.0% の濃度のカスポファンギンをウサギの膣内に注入し た試験では 中等度の膣刺激性がみられた サルの静脈内投与刺激性試験において カスポファ ンギンを 0.5 mg/kg/ 日の用量 ( 投与濃度 0.1 mg/ml) で 14 日間静脈内投与した結果 投与部位に刺 激性変化及び血栓は認められなかった 開発初期に実施したサルの 5 週間静脈内投与毒性試験 [ 項 ] [ D 項 ] において 最低用量の 2 mg/kg/ 日 ( 投与濃度 0.5 mg/ml) を含めて 全 用量群で投与部位に血栓がみられた しかし その後実施したサルの 14 週間投与 [ 項 ]

14 [ F 項 ] 及び27 週間投与 [ 項 ] [ G 項 ] 試験では それぞれ2 mg/kg/ 日 ( 投与濃度 0.25 mg/ml) 以下及び3 mg/kg/ 日 ( 投与濃度 0.25 mg/ml) 以下の用量で刺激性変化は認められなかった これらの試験では 注意深く静脈に穿刺し 投与前後にカテーテルラインを生理食塩液で洗浄 ( フラッシング ) していたことから これらの操作によって 投与部位での刺激性変化の発生頻度及び程度を低減できると考えられた これらの成績は カスポファンギンを組織に直接曝露すると刺激性変化が生じる可能性があり 本剤の調製及び投与時に適切な注射及び取扱いが必要なことを示している その他の毒性カスポファンギンについて in vitro での溶血性 [ 項 ] [ 項 ] を検討した 洗浄赤血球を用いた試験では ヒト ( カスポファンギン濃度 0.45~1.8 mg/ml) ラット( 同 0.9~1.8 mg/ml) 及びサル ( 同 0.9~1.8 mg/ml) で溶血が認められた 全血を用いた試験 ( 同 ~0.2 mg/ml) では溶血は認められなかった ラット及びサルを用いた最長 27 週間の静脈内投与毒性試験において in vivo での溶血を示唆する変化は認められなかった

15 単回投与 ( 急性 ) 毒性試験 カスポファンギンの単回投与 ( 急性 ) 毒性について [ 表 2.6.6: 2] [ 項 ] に示す試験を実施 した 表 2.6.6: 2 単回投与 ( 急性 ) 毒性試験の一覧 動物種 / 性 投与投与量経路 (mg/kg) 試験番号 マウス / 雌 静脈内 TT 2887 マウス / 雌 皮下 TT 2888 マウス / 雄 静脈内 TT 2731 マウス / 雌 経口 2,000 TT 2757 ラット / 雌 静脈内 TT 2889 ラット / 雌 皮下 TT 2890 ラット / 雌 静脈内 25 50( 凍結乾燥製剤 ) TT 2502 ウサギ / 雌雄 静脈内 TT マウス及びラットの静脈内投与及び皮下投与急性毒性試験 Crl:CD-1 (ICR) BR 系雌マウス及び Crl:CD (SD) BR 系雌ラットに生理食塩液に溶解したカスポファンギン原薬を静脈内及び皮下投与した ( 評価資料 TT 2887)( 評価資料 TT 2888)( 評価資料 TT 2889)( 評価資料 TT 2890)[ 項 ] [ 資料 : TT 2887] 各群の動物数は1 又は 3 匹とした 全例について 一般状態を観察し 体重は試験前並びに試験 7 及び14 日に記録した 14 日間の観察期間終了時 生存例は屠殺し 剖検は行わなかった 概略の50% 致死量 (14 日間の死亡率に基づく ) を [ 表 2.6.6: 3] に示す 表 2.6.6: 3 マウス及びラットの静脈内投与及び皮下投与急性毒性試験 ( 原薬 ) における 概略の 50% 致死量 動物種 投与経路 投与量範囲 (mg/kg) 概略の50% 致死量 (mg/kg) マウスマウスラットラット 静脈内皮下静脈内皮下 12.5~50 50~400 25~50 25~400 約 19 約 200 約 38 約 150 カスポファンギンを 25 及び 50 mg/kg の用量でマウス各 1 匹に静脈内投与した結果 4 分以内に死 亡した 投与直後から死亡までに振戦 活動性低下及び呼吸緩徐 (25 mg/kg のみ ) が認められた 12.5 mg/kg の用量を静脈内投与しても 死亡又は一般状態の異常は認めなかった カスポファンギンを 50 mg/kg の用量でラット 1 匹に静脈内投与した結果 投与中に死亡した 25 mg/kg の用量で投与したところ 死亡はなかったが 活動性低下 呼吸緩徐 尾の変色 並び に投与部位に痂皮形成 腫脹及び壊死がみられた カスポファンギンをマウスに皮下投与したところ 試験 2 日に 200 mg/kg 群の 3 例中 2 例及び 400 mg/kg 群の 1 例中 1 例が死亡した マウスに 50 及び 100 mg/kg の用量を皮下投与しても 死亡はなか ったが 及び 400 mg/kg 群で活動性低下 200 及び 400 mg/kg 群で呼吸緩徐 200 mg/kg 群 で振戦がみられた 試験 2 又は 3 日に異常はみられなくなった すべての投与群で試験 4 日から投与

16 部位に痂皮形成がみられ 試験終了時まで持続した カスポファンギンをラットに皮下投与したところ 400 mg/kg 群では試験 1 日に 200 mg/kg 群では試験 3 日に各 1 例が死亡した ラットに25 50 及び100 mg/kg の用量で皮下投与しても死亡例はなかった 全投与群で鼻口部及び足の腫脹並びに耳 足及び尾の発赤がみられた その他の症状として 及び400 mg/kg 群で活動性低下あるいは四肢冷触感 100 及び200 mg/kg 群で尿による汚れ 200 mg/kg 群で眼に赤色分泌物 200 及び400 mg/kg 群で呼吸緩徐がみられた これらの所見は試験 3 又は4 日に消失した 投与部位の痂皮形成が 25 及び50 mg/kg 群では試験 8 日に 100 mg/kg 群では試験 4 又は7 日にみられ 試験終了時まで持続した カスポファンギンをマウス及びラットに静脈内投与及び皮下投与しても 本薬の投与に関連する体重の変化はなかった 200 mg/kg の用量を投与したマウス1 例で 試験 7 及び14 日に体重が試験前に比べそれぞれ8% 及び11% 減少した しかし 同例では投与部位に膿瘍がみられており これが体重減少の原因となった可能性が考えられた [ 資料 : TT 2887] 以上 カスポファンギンをマウス及びラットに静脈内投与した際の概略の50% 致死量はそれぞれ19 及び38 mg/kg であった また カスポファンギンをマウス及びラットに皮下投与した際の概略の50% 致死量はそれぞれ200 及び150 mg/kg であった マウスの静脈内投与急性毒性試験本試験は 生理食塩液に溶解したカスポファンギン原薬を雄マウス (Crl:CD-1 (ICR)BR 系 ) に静脈内投与した際の48 時間後の概略の50% 致死量を推定し in vivo 遺伝毒性試験の用量を設定するために実施した ( 参考 [ 資料 : TT 2731])[ 項 ] カスポファンギンの用量は 及び31.25 mg/kgとした 25 mg/kg 群の5 例中 1 例及び31.25 mg/kg 群の5 例中 5 例が死亡した 16 及び20 mg/kg 群では死亡はなかった 以上 カスポファンギンを静脈内投与した際の48 時間後の概略の50% 致死量は27 mg/kg であった 雌マウスの静脈内投与急性毒性試験の概略の50% 致死量は19 mg/kg であり [ 項 ] [ 項 ] 本試験の成績と生物学的な意味のある差はなかった マウスの経口投与急性毒性試験 Crl:CD-1 (ICR) BR 系雌マウス (1 群 3 匹 ) に0.5% メチルセルロース液に懸濁したカスポファンギン原薬を2,000 mg/kg の用量で単回経口投与した ( 参考 [ 資料 : TT 2757])[ 項 ] 死亡はなかった 4 時間以内に活動性低下 呼吸緩徐 眼瞼下垂及び歩行失調がみられた いずれの変化も翌日には消失した 3 例中 1 例で試験 7 日までに体重が開始時値から11% 減少したが 投与との関連は不明である 以上 雌マウスにカスポファンギンを単回経口投与した際の概略の50% 致死量は2,000 mg/kg 超であった ラットの静脈内投与急性毒性試験 本試験は 分解物を含むカスポファンギン凍結乾燥製剤を雌ラットに単回静脈内投与した際の

17 概略の50% 致死量を推定するために実施した ( 評価 [ 資料 : TT 2502])[ 項 ] Crl:CD (SD) BR 系雌ラット1 匹に50 mg/kg の用量で 3 匹に25 mg/kg の用量で静脈内投与した 対照群の3 匹にはプラセボ製剤を20 ml/kg の液量で投与した 全例について 一般状態を観察し 体重は試験前並びに試験 7 及び14 日に記録した 14 日間の観察期間終了時 生存例は屠殺し 剖検は行わなかった 概略の50% 致死量 (14 日間の死亡率に基づく ) を [ 表 2.6.6: 4] に示す 表 2.6.6: 4 ラットの静脈内投与急性毒性試験 ( 凍結乾燥製剤 ) における概略の 50% 致死量 動物種 投与経路 投与量 (mg/kg) 概略の50% 致死量 (mg/kg) ラット 静脈内 カスポファンギン : ~50 溶媒 ( プラセボ製剤 ): 20 ml/kg >20 ml/kg カスポファンギンをラットに静脈内投与したところ 50 mg/kg 群では1 例が1 分以内に死亡した しかし 25 mg/kg 群又は対照群では死亡はなかった 50 mg/kg 群では死亡に先立ち間代性痙攣及び呼吸緩徐がみられた 25 mg/kg 群では活動性低下 呼吸緩徐 歩行失調 腹臥位 足及び耳の赤色化 鼻口部 耳及び足の腫脹並びに尾の変色が試験 1 日にみられたが 試験 3 日以降に異常はみられなくなった 対照群では症状はなかった 25 mg/kg 群又は対照群では体重への影響はなかった 以上 雌ラットにカスポファンギンを単回静脈内投与した際の概略の50% 致死量は25~50 mg/kg の間であった 凍結乾燥製剤を用いた急性毒性試験の結果は 原薬を用いた試験結果と比べて有意に異なるものではなかった ウサギの静脈内投与急性毒性試験本試験は 生殖発生毒性試験の用量設定予備試験として カスポファンギンを雌雄ウサギ ( ニュージーランドホワイト種 ) に8, 12 及び16 mg/kg の用量で単回静脈内投与した ( 参考 [ 資料 : TT 2573])[ 項 ] 生理食塩液に溶解したカスポファンギン原薬を16 mg/kg の用量で静脈内投与した雄 1 例が 投与後 30 分以内に死亡した 死亡前に 振戦 呼吸緩徐 横臥位 軽度のチアノーゼ及び耳の温触感を伴う血管拡張が認められた 8 及び12 mg/kg の用量では一般状態の変化及び死亡はみられなかった

18 反復投与毒性試験 カスポファンギンの反復投与毒性について [ 表 2.6.6: 5] [ 項 ] [ 項 ] に示す試験を実 施した 表 2.6.6: 5 反復投与毒性試験の一覧 動物種 / 性 投与期間 投与経路 投与量 (mg/kg/ 日 ) 試験番号 ラット / 雌雄 14 日間 静脈内 2 5 TT 0370 ラット / 雌雄 5 週間 静脈内 TT 6370 ラット / 雌雄 14 週間 静脈内 TT 6120 ラット / 雌雄 27 週間 静脈内 ( 凍結乾燥製剤 ) TT 1200 サル / 雌雄 5 週間 静脈内 TT 6380 サル / 雌雄 5 週間 静脈内 ( 凍結乾燥製剤 ) TT 0730 サル / 雌雄 14 週間 静脈内 TT 6130 サル / 雌雄 27 週間 静脈内 ( 凍結乾燥製剤 ) TT ラットの14 日間静脈内投与探索毒性試験 Crl:CD (SD) BR 系ラット (1 群雌雄各 5 匹 ) にカスポファンギン ( 三塩酸塩 ) を2 及び5 mg/kg/ 日の用量で14 日間静脈内投与した 対照群には生理食塩液を投与した ( 参考 [ 資料 : TT 0370])[ 項 ] 全例について生死及び一般状態を毎日観察した 体重は 投与前と投与 1 週目は週 1 回 それ以降は週 2 回測定し 摂餌量は週 1 回測定した 血液学的検査及び血清生化学的検査は投与 13 日に実施した 全例について 投与期間終了時に剖検 主要臓器の重量測定及び肝臓の病理組織学的検査を実施した 全例が投与期間終了時まで生存した 2 mg/kg/ 日群で 投与 3 日に雄 1 例で耳及び鼻の充血並びに雌 1 例で鼻の腫脹がみられた 5 mg/kg/ 日群では 4 例 ( 雄 1 例及び雌 3 例 ) に活動性低下 歩行失調 腹臥位あるいは側臥位が 試験初日のみにみられた これらの所見は投与後数分以内に発現し 投与 30から45 分後に消失した その他の所見として 5 mg/kg/ 日群の全例で 足及び鼻の充血及び腫脹あるいは耳の充血がみられた これらの所見は投与後数分以内に発現し 投与 1から5 時間後に消失した 投与 6 日以降 5 mg/kg/ 日群でこれらの所見はみられなくなった 尾の紫色化が 本薬投与の全例で試験期間をとおして散発的にみられた 同所見は投与後数分以内に発現し 投与 1から4 時間後に消失した 投与部位が尾静脈であることから 同所見はカスポファンギンの投与により生じた投与部位の局所反応と考えられた 対照群では1 例のみに変色が認められ カスポファンギン投与群で高頻度にみられたことから 変色はカスポファンギンの投与に関連すると考えられた 他に本薬の投与に関連する症状はなかった 摂餌量 体重 血液学的検査 血清生化学的検査 器官重量 剖検及び病理組織学的検査に 本薬の投与に関連する変化はみられなかった

19 ラットの 5 週間静脈内投与毒性試験 カスポファンギンをラットに 5 週間静脈内投与し カスポファンギンの毒性及びトキシコキネテ ィクスプロファイルを検討した ( 評価 [ 資料 : TT 6370])[ A 項 ] Crl:CD (SD) BR 系ラット (1 群雌雄各 15 匹 ) にカスポファンギンの原薬を 及び 5 mg/kg/ 日 の用量で尾静脈から 1 日 1 回 1 ヵ月間静脈内投与した カスポファンギンは生理食塩液に溶解した 対照群 ( 雌雄各 15 匹 ) には生理食塩液を投与した 全例について生死及び一般状態を毎日観察し た 体重は 試験前 投与 1 週に 1 回 以降は週 2 回記録した 摂餌量は週 1 回測定した 眼科学的 検査は 対照群及び高用量群で投与 21 日に実施した 血液学的検査及び血清生化学的検査は 投 与 2 及び 4 週に実施した 尿検査は各群雌雄各 10 匹において投与 4 週に実施した 投与 28 日の投与 及び 24 時間後に 血漿中薬物濃度測定のためカスポファンギン投与群の雌雄各 3 匹から血液 ( そ れぞれ約 1 ml) を採取した 対照群の同数の動物からも カスポファンギン投与群と同量の血液 を採取した 投与 5 週の生存例全例及び死亡した 2 例 ( 偶発的な死亡 ) の剖検を実施した 最終体 重及び主要臓器の重量は 投与 5 週の剖検時に各個体について記録した 肝臓中薬物濃度測定のた め 各群雌雄各 5 匹の肝臓試料を採取した 対照群及び高用量群の主たる組織 全群で剖検所見の みられた組織並びに中用量群の投与部位について病理組織学的検査を実施した 試験期間中 本薬の投与に関連する死亡はなかった 本薬の投与に関連する症状として 高用 量群で 活動性低下 歩行失調 充血 ( 耳 足 ) 及び腫脹 ( 足 鼻 ) が投与初期に認められた これらの所見は投与 5 から 10 分後に発現し 充血は約 15~20 分間 活動性低下は 45~60 分間 腫脹 は 2 時間以上持続した [ 資料 : TT 6370] 投与 7 日以降にはこれらの所見はみられなかった 活動性低下及び歩行失調がみられた例では腹臥位 側臥位又は仰臥位もみられた また これら の例では概して回復時に飲水行動が増加した これらの所見は低及び中用量群では認められなか った 先に実施した薬理試験 [ 資料 : F69] では ジフェンヒドラミンを前投与するとこれら の所見が消失又は軽減したことから これらの所見はいずれも内在性ヒスタミンの遊離に関連し た変化と考えられた 限局性の尾の変色 ( 多数例で紫色化 ) の発現頻度及び発現期間が 高用量群の雌雄の投与部位 で増加した 同群では 4 週までに同所見が 30 例中 28 例で計 75 回みられ 発現期間の平均は約 5 日で あった [ 資料 : TT 6370] 対照群では同一期間に同所見が 30 例中 10 例で計 12 回みられ 発 現期間は 3 日を超えなかった さらに 対照群 低及び中用量群では変色が自然に消失したのに対 し 高用量群では痂皮形成 灰色化あるいは皮膚の壊死に至った 尾でみられたこれらの変化は 試験で用いた最高濃度 (2 mg /ml) での局所刺激性を示唆した 体重増加量 摂餌量 眼科学的検査 血液学的検査 血清化学的検査及び尿検査に 本薬の投 与に関連した変化はなかった 本薬の体内動態に性差はなかった ラットにカスポファンギンを 及び 5 mg/kg/ 日の用量で 投与した際の投与 28 日の血漿中最高薬物濃度 (C max ) は投与 2 時間目に認められ 平均値はそれぞ れ 及び 29.5 µg/ml であった C max の増加はおおむね用量に比例した 全身曝露量の指標 としての AUC 2-24 hr は 及び 5 mg/kg/ 日でそれぞれ 及び µg hr/ml で おお むね用量に比例した 肝臓中薬物濃度は雌雄で同程度であった また 肝臓中薬物濃度の平均値

20 ( 雌雄合算値 ) は 及び5 mg/kg/ 日の投与でそれぞれ21 70 及び172 µg/g 肝臓であったことから おおむね用量に比例した 器官重量において本薬の投与に関連した変化はなかった 剖検において 高用量群の雌雄の投与部位で限局性の発赤が雄の15 例中 6 例及び雌の15 例中 3 例にみられた 病理組織学的検査では高用量群で 血栓 ( 雄 6 例 雌 3 例 ) ごく軽度から軽度の血管変性 ( 雄 2 例 雌 3 例 ) 中等度から高度の表皮壊死( 雄 2 例 雌 2 例 ) がみられた 高用量群でみられたその他の変化 ( 細胞浸潤 線維成分増加及び出血 ) は対照群及び中用量群でもみられたが その発現頻度及び程度は高用量群で明らかに高かった 高用量群ではごく軽度から高度の病理組織学的変化で示される総合的な傷害が雄の15 例中 12 例及び雌 15 例中 11 例にみられたのに対し 対照群ではごく軽度から中等度の同様の変化がみられた個体は雄の15 例中 5 例及び雌の15 例中 8 例であった [ 資料 : TT 6370] その他の組織において本薬の投与に関連した病理組織学的変化はなかった 以上 ラットにカスポファンギンの0.5 2 及び5 mg/kg/ 日を静脈内投与したところ 5 mg/kg/ 日群で一過性の活動性低下 歩行失調 耳及び足の充血 鼻及び足の腫脹が投与 1 週にみられた これらの症状は内在性ヒスタミンの遊離に起因した変化と考えられた 同用量で投与部位の尾に局所反応 ( 変色 痂皮形成又は壊死の頻度増加 ) がみられ 剖検及び病理組織学的検査では 血栓 血管変性及び表皮壊死が認められた これらの変化から無毒性量は2 mg/kg/ 日と考えられた 本薬の体内動態において性差はなかった 反復投与後の全身曝露量はおおむね用量に比例していた ラットの 14 週間静脈内投与毒性試験 Crl:CD (SD) BR 系ラット (1 群雌雄各 15 匹 ) にカスポファンギンの原薬を 及び 5 mg/kg/ 日 の用量で尾静脈から 1 日 1 回 14 週間静脈内投与した ( 評価 [ 資料 : TT 6120])[ B 項 ] カスポファンギンは生理食塩液に溶解し 対照群 ( 雌雄各 15 匹 ) には生理食塩液を投与した 投 与容量は 5 ml/kg とした 全例について 生死及び一般状態を毎日観察した 体重は 試験前 投与 1 週に 1 回 以降は週 2 回記録し 摂餌量は週 2 回測定した 眼科学的検査は 対照群及び高用 量群で投与 8 及び 12 週に実施した 血液学的検査及び血清生化学的検査は すべての生存例におい て投与 4 7 及び 12 週に 投与不可能となった 2 例では屠殺直前に実施した 尿検査は各群雌雄各 10 匹において投与 7 及び 12 週に実施した 剖検は投与 14 週の生存例全例及び屠殺した 2 例で実施した 最終体重及び主要臓器の重量は 投与終了後の剖検時に各個体について記録した 対照群及び高 用量群の投与部位を含む主たる組織 各群全例の剖検所見がみられた箇所並びに中用量群の雌雄 と低用量群の雌の投与部位について病理組織学的検査を実施した 試験期間中 本薬の投与に関連する死亡はなかった 試験 67 及び 71 日に 静脈内投与が不可能 となったため高用量群の各 1 例を試験系から除外した 本薬の投与に関連する症状として 高用量 群で 活動性低下 歩行失調 充血 ( 耳 足 ) 及び腫脹 ( 足 鼻 ) が試験初期に認められた こ れらの所見は投与 10~15 分後に発現し 充血は約 30 分間 活動性低下は 1 時間 腫脹は 2~6 時間持 続した [ 資料 : TT 6120] 足の腫脹は数例で投与 9 日まで認められたが その他の所見は投 与 5 日以降には消失した 活動性低下及び歩行失調がみられた例では腹臥位 側臥位又は仰臥位も

21 みられた これらの所見は中又は低用量群では認められなかった また これらの所見はいずれも ラットの5 週間投与試験 [ 項 ] [ A 項 ] の試験初期に同用量で認められ 薬理試験 [ 資料 : F69] において抗ヒスタミン薬 ( ジフェンヒドラミン ) の前投与によりこれらの所見が消失又は軽減したことから 内在性ヒスタミンの遊離に起因した変化と考えられた 投与 7 又は8 週から 静脈の位置を視認することが困難な例がみられ 特に高用量群で高い頻度で認められ ( 投与 14 週で 雄 9 例 雌 5 例 ) 対照群及び中用量群でも低い頻度で認められた 体重増加量 摂餌量 眼科学的検査 血液学的検査 血清生化学的検査 尿検査 器官重量及び剖検に 本薬の投与に関連した変化はなかった 病理組織学的検査において 高用量群の雌雄で投与部位に 血栓 ( 雌 2 例 ) ごく軽度から中等度の皮下細胞浸潤 ( 雄 4 例 雌 7 例 ) 線維成分増加( 雄 6 例 雌 7 例 ) 出血( 雄 6 例 雌 10 例 ) がみられた 対照群の数例にも同様の変化がみられたが 投与部位の総合的な傷害の程度は対照群よりも高用量群で強かった ( スコアが ごく軽度 を超えた個体は 高用量群では雄 5 例及び雌 4 例であったのに対し 対照群では雌雄各 1 例 [ 資料 : TT 6120]) いずれの投与群においても 他に本薬の投与に関連する病理組織学的変化はなかった 以上 ラットにカスポファンギンを0.5 2 及び5 mg/kg/ 日の用量で14 週間静脈内投与したところ 2 mg/kg/ 日までの用量では局所及び全身において良好な忍容性を示し 無毒性量は2 mg/kg/ 日と考えられた 5 mg/kg/ 日では 試験初期に認められた内在性ヒスタミンの遊離に起因する症状のほかに 投与部位局所に炎症性反応及び血栓性変化がみられた ラットの 27 週間静脈内投与毒性試験 Crl:CD (SD)IGS BR 系ラット (1 群雌雄各 20 匹 ) にカスポファンギンの凍結乾燥製剤を 及び 7.2 mg/kg/ 日の用量で 1 日 1 回 27 週間静脈内投与した ( 評価 [ 資料 : TT ])[ C 項 ] 対照群 ( 雌雄各 20 匹 ) には溶媒 ( プラセボ製剤 ) を投与した 投与容量は全例について 10 ml/kg とし 2 ml/min の速度で投与した 投与薬液の血管刺激性を軽減するために 生理食塩液で満た した注射針を用いて静脈内に穿刺し 薬液投与後に生理食塩液を注入した 全例について生死及 び一般状態を毎日観察した 体重は 試験前 投与 1 週に 1 回 投与 2 から 13 週までは週 2 回 それ 以降は週 1 回記録した 摂餌量は投与 1 から 13 週までは週 2 回 それ以降は 4 週に 1 回記録した 眼科 学的検査は 対照群及び高用量群で投与 12 及び 25 週に実施した 血液学的検査及び血清生化学的 検査は すべての生存例において投与 4 12 及び 24 週に実施した 尿検査は各群雌雄各 10 匹におい て投与 12 及び 24 週に実施した 全例について剖検を実施した 最終体重及び主要臓器の重量は 投与期間終了後の剖検時に全例について記録した 対照群及び高用量群の主たる組織 全例の投 与部位 並びにすべての雄動物の脾臓について病理組織学的検査を実施した 本薬の投与による死亡はなかった 7.2 mg/kg/ 日群の雄 2 例及び雌 4 例並びに 3.6 mg/kg/ 日群の雌 1 例を 本薬に関連する刺激性変化のため投与が困難となり 投与 20 から 24 週に屠殺した これら の例では 屠殺前の血液学的及び血清生化学的検査でストレス及び血管刺激性に関連した変化が 認められた 剖検及び病理組織学的検査では 投与部位の尾に 腫脹 ( 浮腫と線維形成 ) 及び変 色 ( 出血及び血栓 ) が認められた

22 摂餌量 眼科学的検査及び尿検査に本薬の投与に関連する変化はなかった 投与 1 週に 本薬によるヒスタミンの遊離 ( ラットにおけるカスポファンギンの既知の作用 ) に 起因すると考えられる充血 ( 耳 足あるいは鼻の変色を特徴とする ) 足あるいは鼻の腫脹が中用 量群の数例及び高用量群の全例でみられた さらに 低用量群の雌 1 例では投与 1 週に鼻の腫脹が 1 回認められた 歩行失調が高用量群の数例で投与 1 日にみられた 平伏姿勢が投与 1 日に高用量群 の多数例及び中用量群の雌 1 例でみられ 投与 2 日に高用量群の数例でみられた これらの症状は おおむね投与 1~2 時間以内に発現し 通常その日のうちに消失した ヒスタミンの遊離に関連す ると考えられる症状は 2 週以降には認められなかった ラットの 5 週間 [ 項 ] [ A 項 ] 及び 14 週間 [ 項 ] [ B 項 ] 投与試験でも同様の所見が認められ 薬理試験 [ 資料 : F69] では抗ヒスタミン薬 ( ジフェンヒドラミン ) の前投与によりこれらの所見は軽減又 は消失した 中用量群の数例及び高用量群の多数例で投与部位及びその周辺に以下の症状がみら れ これらはカスポファンギンによる血管刺激性に関連する変化と考えられた 投与中 中用量 群の数例及び高用量群の多数例で尾に白色化がみられた また 中用量群の 3 例及び高用量群の多 数例で尾の変色がみられ 高用量群の数例で尾の硬化及び創傷がみられた 高用量群の雄で体重増加量が対照群に比べ 10% 減少した 血液学的検査において 白血球数の増加が 高用量群の雄で投与 12 及び 24 週に認められた 大 型非染色性球数 ( 反応性リンパ球と推定 ) の平均値は 投与 24 週に対照群に比べ 63% 増加した 平均単球数は投与 12 及び 24 週にそれぞれ 66% 及び 64% 増加した [ 資料 : TT 1200] 総白血 球数 好中球数 大型非染色性球数 単球数及び好塩基球数の増加が投与 12 週に高用量群の雄 1 例でみられた 同例は後に投与困難のため投与 20 週に試験から除外した これらの白血球数の増 加は血管刺激性に伴う炎症の二次的な変化と考えられた 高用量群の雌並びに低及び中用量群の 雌雄では 投与 4 12 及び 24 週の白血球数に 本薬に関連する変化は認められなかった 投与困難 のため早期屠殺した中用量群の雌 1 例並びに高用量群の雌 3 例及び雄 1 例ではリンパ球数の減少が みられ 総白血球数の減少もみられた [ 資料 : TT 1200] これらの個体のリンパ球数は 2527 ~3990 個 /mm 3 であった これらのリンパ球数及び白血球数の減少は 血管刺激性及びストレスに よる二次的な変化と考えられた 赤血球数 ヘモグロビン濃度及びヘマトクリット値の軽度の減 少が 投与困難のため早期屠殺した中用量群の雌 1 例及び高用量群の雌 3 例で認められた これら の例の赤血球数は 6.76~ 個 /mm 3 ヘモグロビン濃度は 11.8~12.3 g/100 ml ヘマトクリ ット値は 34.7~36.5% であった 対照群における投与 4 12 及び 24 週の雌雄別平均値は 赤血球数 が雄で 及び 個 /mm 3 雌で 及び 個 /mm 3 ヘモグロビン濃度 が雄で 及び 14.8 g/100 ml 雌で 及び 13.7 g/100 ml ヘマトクリット値が雄で 及び 44.3% 雌で 及び 40.3% であった [ 資料 : TT 1200] 早期屠殺例で みられた赤血球系パラメータの減少は 投与の傷害及び血管刺激性による失血による二次的な変 化と考えられた 血清生化学的検査において 血清中アルブミンの軽度の減少 (2.9~3.0 g/dl) が 血管刺激性 による投与困難のため早期屠殺した中用量群の雌 1 例及び高用量群の雌 2 例でみられた 対照群に おける投与 4 12 及び 24 週の雌雄別平均値は 雄で 及び 3.4 g/dl 雌で 及び 4.0 g/dl

23 であった 中用量群の雌では 血清中アルブミン濃度の減少を反映して血清中蛋白濃度の減少 (5.7 g/dl) もみられた [ 資料 : TT 1200] これらのアルブミン及び蛋白濃度の減少は 投与の傷害及び血管刺激性による失血による二次的な変化と考えられた 器官重量に 本薬の投与に関連する変化はなかった 病理組織学的検査において 本薬の投与に関連する唯一の所見として 中及び高用量群で投与部位の刺激性変化の発現頻度及び程度が増加した 低用量群の投与部位でみられた総合的な傷害には 対照群との差はなかった また 尾の投与部位の流入領域に存在する腰リンパ節に変色 ( うっ血及び色素沈着 ) 及び腫脹 ( 広範囲の過形成 ) がみられたが これらは尾の投与部位の変化に起因するものと考えられた 同所見は高用量群 (8 例 ) で頻度が高かったが 対照群 (2 例 ) にもみられた 投与部位の刺激性変化及びこれに関連するリンパ節の変化以外には 本薬の投与に関連する病理組織学的変化はなかった 以上 ラットに 及び7.2 mg/kg/ 日の用量で27 週間静脈内投与したところ 3.6 及び7.2 mg/kg/ 日群で血管刺激性を示す症状がみられ 全用量群でヒスタミンの遊離に起因する一過性の症状がみられた 投与期間終了後の投与部位の病理組織学的検査では 3.6 及び7.2 mg/kg/ 日群で総合的な傷害が増加した 投与困難のため早期屠殺した3.6 mg/kg/ 日群の雌 1 例及び7.2 mg/kg/ 日群の雄 2 例及び雌 4 例では 血管の刺激性変化が病理組織学的検査でも確認された これらの個体の早期屠殺時にみられた血液学的検査及び血清生化学的検査での軽度の変化と 投与 12 及び24 週の検査でみられた7.2 mg/kg/ 日群の雄の各種白血球数の軽度の変化は 血管刺激性による二次的な変化と考えられた ヒスタミンの遊離に関連すると考えられる一過性の症状を除くと カスポファンギンを静脈内投与した際の無毒性量は1.8 mg/kg/ 日と考えられた サルの 5 週間静脈内投与毒性試験 カスポファンギンをサルに 5 週間静脈内投与し カスポファンギンの毒性及びトキシコキネティ クスプロファイルを検討した ( 評価 [ 資料 : TT 6380])[ D 項 ] アカゲザル (1 群雌雄各 4 匹 ) にカスポファンギンの原薬を 2 5 及び 8 mg/kg/ 日の用量で 1 日 1 回 5 週間静脈内投与した カスポファンギンは生理食塩液に溶解し 対照群 ( 雌雄各 4 匹 ) には生理 食塩液を投与した 原則として両肢の伏在静脈に交互に投与したが 試験後半の中及び高用量群 で伏在静脈への投与が困難となった例では橈側皮静脈に さらに試験終了直前の同群の数例では 手又は足の静脈に投与した 全例について生死及び一般状態を毎日観察した 体重は 試験前 投与 2 及び 3 週に各 1 回 投与 4 週に 1 回記録した 摂餌量は 施設休日 血液学的 血清生化学検査 日 尿検査日及び眼科学的検査日を除いて記録した 眼科学的検査及び尿検査は 試験前及び投 与 4 週に実施した 血液学的検査及び血清生化学的検査は 試験前 投与 2 及び 4 週に実施した 投 与初日と投与 28 日の投与 及び 24 時間後の血漿中薬物濃度測定用試料 ( それぞれ約 2 ml) を本薬投与群の全例から採取した 対照群からも本薬投与群と同量の血液を採取した 投与期間 終了後に 全例を屠殺して剖検した 最終体重及び主要臓器の重量を 各個体について記録した 全例で肝臓中薬物濃度を測定した 対照群と高用量群の投与部位を含む主たる組織 低及び中用 量群の投与部位と肝臓 全例の剖検所見及び眼科学的変化がみられた箇所について病理組織学的

24 検査を実施した 試験期間中に死亡はなかった 投与数日後に 中及び高用量群の大部分の個体の投与部位で 圧迫しても伏在静脈が拡張しなかったため 静脈の位置を視認することが困難になった [ 資料 : TT 6380] 同症状は通常数日間持続し 一部の個体では投与期間終了時まで持続した 低用量群では同症状が発現したのは1 例のみであり 対照群ではみられなかった 中及び高用量群では 約 3 分の1の動物において 伏在静脈全体の位置の視認が困難となった また 中及び高用量群の全例において 伏在静脈に沿って ( 一部で同静脈全体に相当する部位に ) 進行性の硬化がみられた 中及び高用量群の数例において 伏在静脈周囲に血管外漏出がみられたため 他の静脈からの投与が必要となった これらの変化により 中及び高用量群では1 日量を1 箇所の投与で行うことが試験の進行に伴い困難になった 対照群を含む全群で投与部位の一過性の紫色化が認められた 同変化の発現頻度は 特に試験後半の中及び高用量群で高く これは薬液の投与時の困難さにより 静脈穿刺の回数が増加したことを反映したものと考えられた 静脈付近における皮膚の壊死が 中用量群の雌 1 例及び高用量群の雄 2 例で認められた 病理組織学的検査では中及び高用量群の全例で静脈血栓及び皮下組織の線維成分増加がみられ 低用量群では同変化は1 例のみでみられた これらの病理変化が 中及び高用量群でみられた上記症状及び投与の困難さの主たる原因と考えられた 試験期間中の摂餌量 体重 眼科学的検査 血液学的検査及び尿検査に本薬の投与に関連する変化はなかった 中及び高用量群で血清中 AST 及び ALTが用量依存的に増加した [ 表 2.6.6: 6] 同変化と関連して 病理組織学的検査では同群の数例で肝被膜下に壊死がみられた 表 2.6.6: 6 サルの 5 週間静脈内投与毒性試験における血清中 AST 及び ALT の増加 (%: 対照群の平均値との比較 ) AST ALT 投与量 5 mg/kg/ 日 8 mg/kg/ 日 5 mg/kg/ 日 8 mg/kg/ 日 投与 2 週投与 4 週 +37 ( 雄 1 雌 2) +21 ( 雄 1 雌 1) +80 ( 雄 3 雌 3) +69 ( 雄 2 雌 3) +112 ( 雄 2 雌 4) + 83 ( 雄 2 雌 2) +191 ( 雄 4 雌 4) +177 ( 雄 3 雌 4) 括弧内の数字 ; 背景値の 95% 信頼区間を超えた個体の数 ( 雌雄各 4 例 計 8 例中 ) また 高用量群では投与 4 週に血清中総ビリルビンのごく軽度の増加がみられた (8 例中 3 例の値 が背景データをわずかに超えた ) 同群では 黄疸が投与 2 週及び 4 週にそれぞれ 8 例中 4 例及び 8 例 中 2 例で認められた ただし 同変化の程度は小さい ( 最大 0.5 mg/dl) ため 毒性学的な意義は ないと考えられた 本薬の体内動態に性差はなかった 2 5 及び 8 mg/kg/ 日の用量で投与した際の血漿中最高薬物 濃度 (C max ) は投与 2 時間後にみられ 投与 1 日 ( 投与 28 日 ) の平均値はそれぞれ 11.9(17.9) 29.1 (51.2) 及び 54.9(90.5)µg/mL であった 投与 1 日及び投与 28 日の平均 C max は用量に比例して増 加した 投与 28 日の平均 C max は投与 1 日のおおむね 1.6 倍であった 全身曝露の指標としての AUC 2-24 hr は 投与 1 日 ( 投与 28 日 ) の各投与群でそれぞれ 87.7(141.1) 202(496) 及び 397.5(920.4) µg hr/ml であった AUC の増加は 投与 1 日にはほぼ用量に比例し 投与 28 日には用量比よりも わずかに高かった 投与 28 日の平均 AUC 2-24 hr を投与 1 日と比較すると 2 mg/kg 群では 1.6 倍

25 及び8 mg/kg 群では約 2.4 倍高かった 血漿中薬物の半減期 (T 1/2 ) は 投与 1 日では5.5~6.6 時間であり 投与 28 日では6.7~10.9 時間であった 反復投与後の半減期の延長は用量依存的であると考えられた 反復投与後に半減期が延長し AUC が増加したことから 薬物クリアランスの低下が考えられた 血漿中濃度が投与 1 日よりも投与 28 日でわずかに高いことも 軽度の薬物の蓄積があるためと考えられた 肝臓中薬物濃度は雌雄で同程度であった 2 5 及び8 mg/kg/ 日の投与での肝臓中薬物濃度 ( 雌雄合算値 ) は それぞれ 及び428 µg/g 肝臓であったことから おおむね用量に比例した 剖検において 中及び高用量群で静脈周囲の結合組織及び血管壁の肥厚あるいは硬化が通常の投与部位の大部分でみられ 一部の例では追加した投与部位でもみられた これらの肉眼的変化は 主に静脈血栓あるいは皮下組織における様々な程度の線維の増加に関連していた これらの群では 出血の発現頻度も対照群より高かった これは 薬液の投与の困難さから 投与するために静脈穿刺の回数が多くなったことに関連すると考えられた 器官重量において本薬の投与に関連する変化はなかった [ 表 2.6.6: 7] に示すとおり 高用量群の雌雄及び中用量群の雌で 肝被膜下に散在性の壊死巣がみられた 肝壊死についての無毒性量は2 mg/kg/ 日であった 表 2.6.6: 7 サルの 5 週間静脈内投与毒性試験における肝臓の被膜下壊死巣の頻度 ( 程度 ) カスポファンギン (mg/kg/ 日 ) 投与量 0( 生理食塩液 ) 雌 ( ごく軽度 ) 3 ( 軽度 1 ごく軽度 2) 雄 ( ごく軽度 ) 各群雌雄各 4 匹 中及び高用量群の全例並びに低用量群の雌 1 例で投与部位に静脈血栓が認められた 同変化は皮 下組織におけるごく軽度から高度の線維成分増加あるいはごく軽度から中等度の出血を伴ってみ られた ごく軽度から中等度の静脈の限局性壊死が高用量群のみ ( 雄 2 例 雌 3 例 ) でみられた 真皮の壊死が中用量群の雌 1 例及び高用量群の雄 1 例でみられ 外傷性の神経変性が中用量群の雌 雄各 1 例でみられた 肺動脈の塞栓が高用量群の雌雄各 1 例でみられた 同変化は 同例の投与部位でみられた静脈血 栓の断片化により二次的に生じた可能性が高いと考えられた 以上 アカゲザルにカスポファンギンを 2 5 及び 8 mg/kg/ 日の用量で 5 週間静脈内投与したとこ ろ 2~8 mg/kg/ 日の用量で投与部位に血栓を伴う局所の刺激性変化がみられ 5 及び 8 mg/kg/ 日の 用量で肝毒性が認められた 局所の刺激性変化は 2 mg/kg/ 日群ではごく軽度であり 投与部位に 血栓がみられた個体は 8 例中 1 例であった 肝毒性としてはトランスアミナーゼ (AST 及び ALT) の中等度の増加がみられ 5 週間の投与期間中にわずかに軽減した これらの変化に関連して ご く軽度から軽度の肝被膜下に散在性の壊死巣がみられた 肝毒性を基にした無毒性量は 2 mg/kg/ 日であった 本薬の体内動態に性差はなかった 全身曝露量は 投与 1 日にはほぼ用量に比例していたが 投 与 28 日には用量比をわずかに上回った 反復投与後の半減期に用量に依存した遅延がみられた

26 反復投与後に半減期が延長し AUC が増加したことから 薬物クリアランスの低下が考えられた サルの 5 週間静脈内投与毒性試験 ( 凍結乾燥製剤 ) アカゲザル (1 群雌雄各 4 匹 ) に分解物を含むカスポファンギンの凍結乾燥製剤を 及び 5 mg/kg/ 日の用量で 1 日 1 回 5 週間静脈内投与した ( 評価 [ 資料 : TT 0730])[ E 項 ] 対 照群 ( 雌雄各 4 匹 ) には溶媒 ( プラセボ製剤 ) を投与した 投与薬液の予想される血管刺激性を軽 減するために 生理食塩液を満たした注射針で静脈穿刺し 薬液投与後に生理食塩液を注入した 全例について生死及び一般状態を毎日観察した 体重は 試験前及び週 1 回記録した 摂餌量は週 4 又は 5 回記録した 眼科学的検査及び尿検査は 試験前及び投与 4 週に実施した 血液学的検査及 び血清生化学的検査は 試験前 投与 2 及び 4 週に実施した 投与期間終了後に 全例を屠殺して 剖検した 最終体重及び主要臓器の重量を記録した 対照群と高用量群の主たる組織と骨髄塗沫 標本 並びに全例で剖検所見がみられた箇所及び膵臓 肝臓 腎臓について病理組織学的検査を 実施した 全例が投与期間終了時まで生存した 一般状態に本薬の投与に関連した変化はなかった 眼科 学的検査 血清学的検査及び尿検査において本薬の投与に関連した変化はなかった 高用量群 (5 mg/kg/ 日 ) で投与 2 及び 4 週に ALT の軽度の増加がみられた 同変化の程度は投与 継続に伴い軽減した 投与 2 及び 4 週に 高用量群の ALT は試験前の平均値に比べそれぞれ 153% 及び 67% 増加し 対照群平均値に比べそれぞれ 77% 及び 43% 高い値を示した [ 資料 : TT 0730] 原薬を用いたサルの 5 及び 14 週間静脈内投与毒性試験 [ 項 ] [ 項 ] [ D 項 ] [ F 項 ] でも同様に 5 mg/kg/ 日群で ALT の軽度の増加がみられた 投与 2 週に 低用量群の 8 例中 4 例及び中用量群の 8 例中 2 例で ALT(55~63 U/L) が背景データの 95% 信頼区間 (18~54 U/L) を上回った [ 資料 : TT 0730] また 対照群の 1 例でも ALT の高値 (64 U/L) がみられた 投与 4 週のこれらの例の ALT はいずれも背景データの 95% 信頼区 間内であった 低及び中用量群で ALT のごくわずかに高い値がみられたが 発現頻度が用量に依 存していないこと 対照群の個体でも同程度の値がみられたこと 当該施設で実施した静脈内投 与試験 [ 資料 4.3: 31] でも対照群で ALT の高値が同様の頻度で認められたことから 毒性学的意義 はないと考えられた 剖検 病理組織学的検査及び器官重量に本薬の投与に関連した変化はなかった 以上 分解物を含むカスポファンギン凍結乾燥製剤をサルに 及び 5 mg/kg/ 日の用量で静脈 内投与した際の忍容性は良好であった 本薬の投与に関連する変化は 5 mg/kg/ 日群における ALT の軽度な増加のみであり この変化はカスポファンギンの原薬を用いて実施したサルの 5 及び 14 週間静脈内投与毒性試験 [ 項 ] [ 項 ] [ D 項 ] [ F 項 ] の同用量でも同様 にみられた 0.5 mg/kg/ 日群の 8 例中 4 例及び 2 mg/kg/ 日群の 8 例中 2 例でごく軽度の ALT の増加がみ られたが 毒性学的な意義はないと考えられた したがって 5 mg/kg/ 日群でみられた ALT の増 加から無毒性量は 2 mg/kg/ 日と考えられた 分解物を含むカスポファンギン凍結乾燥製剤を 5 mg/kg/ 日 ( 濃度 mg/ml) までの用量でサルに 5 週間静脈内投与しても器官重量及び病理組織 学的検査に変化はなく 投与部位の刺激性変化もなかった したがって アカゲザルにおいて

27 カスポファンギンの凍結乾燥製剤は原薬 (5 mg/kg/ 日で毒性が発現し 2 mg/kg/ 日以下では有意な 変化なし ) と同じ用量反応プロファイルを示した サルの14 週間静脈内投与毒性試験カスポファンギンをサルに14 週間静脈内投与し カスポファンギンの毒性及びトキシコキネティクスプロファイルを検討した ( 評価 [ 資料 : TT 6130])[ F 項 ] アカゲザル (1 群雌雄各 4 匹 ) にカスポファンギンの原薬を0.5 2 及び5 mg/kg/ 日の用量で1 日 1 回 14 週間静脈内投与した カスポファンギンは生理食塩液に溶解し 対照群 ( 雌雄各 4 匹 ) には生理食塩液を投与した 投与 21 日から試験終了まで 投与薬液の静脈周辺組織への逆流を防ぐため 薬液投与後に生理食塩液を注入した 原則として両肢の伏在静脈に交互に投与したが 高用量群の2 匹では投与期間終了直前に投与が困難となったため 足 手又は橈側皮静脈に投与した 全例について生死及び一般状態を毎日観察した 体重は 試験前 投与 2 週から週 1 回記録した 摂餌量は施設休日 血液学的 血清生化学検査日 尿検査日及び眼科学的検査日を除いて記録した 眼科学的検査及び尿検査は 試験前と投与 7 及び12 又は13 週に実施した 血液学的検査及び血清生化学的検査は 試験前 投与 3 7 及び12 週に実施した 投与 4 8 及び12 週の投与 24 時間後に血漿中薬物濃度測定のために本薬投与群の全例から血液を採取した 対照群からは 本薬投与群と同量の血液を採取した 投与期間終了時に 全例を屠殺して剖検した 最終体重及び主要臓器の重量を 各個体について記録した 全例で肝臓中薬物濃度を測定した 対照群と高用量群の投与部位を含む主たる組織及び骨髄塗沫標本 全例の剖検所見及び眼科学的変化がみられた箇所 並びに低及び中用量群の肝臓と胆嚢について病理組織学的検査を実施した 試験期間中に死亡はなかった 投与 4 週以降 高用量群の8 例中 6 例で伏在静脈に沿って進行性の硬化がみられた [ 資料 : TT 6130] 同所見は対照群でもみられたが 発現頻度及び程度は低かった 投与 3 週以降 高用量群の数例 ( 投与 9 及び10 週では8 例中最大 5 例 ) で 伏在静脈の一部 ( まれに同静脈全体 ) が圧迫しても拡張しなかった 同症状は持続的ではなかったが 3 例では高頻度に認められ 静脈位置の視認が困難となった 伏在静脈への投与が不可能となったために 高用量群の2 匹では足 手又は橈側皮静脈に投与期間終了まで投与した カスポファンギンを5 mg/kg/ 日の用量 ( 濃度 mg/ml 薬液投与後に生理食塩液 5 mlを注入 ) で投与すると 投与部位局所の刺激性変化はごく軽度であった サルの5 週間静脈内投与毒性試験 [ 項 ] [ D 項 ] で 同一用量をより高濃度 (1.25 mg/ml 薬液投与後の生理食塩液の注入なし ) で投与した場合に比べ 本試験での変化の程度及び発現頻度は明らかに低かった 試験期間中の摂餌量 体重 眼科学的検査 血液学的検査及び尿検査には本薬の投与に関連する変化はなかった 高用量群ですべての測定時点において血清中 ALT が増加した [ 表 2.6.6: 8] なお 同変化は投与の継続により回復傾向がみられた

28 表 2.6.6: 8 サルの 14 週間静脈内投与毒性試験における血清中 ALT の増加 投与量 5 mg/kg/ 日 測定時期 投与 3 週 投与 7 週 投与 12 週 対照群と比較した平均値の増加率 (%) 個体別の最高値 (U/L) 剖検では 投与部位の静脈及び静脈周囲の結合組織の肥厚及び変色が隣接組織への出血を伴ってみられ 5 mg/kg/ 日群で他の群よりも変化の程度がわずかに強かった 5 mg/kg/ 日群の雄 1 例で静脈血栓がみられた これらの成績から カスポファンギンは0.625 mg/ml の濃度で軽度な刺激性を有することが示唆された 器官重量に 本薬の投与に関連する変化はなかった 病理組織学的検査では 5 mg/kg/ 日群の雌 1 例で肝被膜下にごく軽度の瘢痕がみられた 同変化は 5 週間静脈内投与毒性試験 [ 項 ] [ D 項 ] で同用量を投与したサルでみられた肝被膜下壊死の後遺病変である可能性が考えられた 剖検と同様に 5 mg/kg/ 日群の投与部位における病理組織学的変化は他の群よりも変化の程度はわずかに強かった [ 表 2.6.6: 9] 表 2.6.6: 9 サルの 14 週間静脈内投与毒性試験における投与部位の傷害 カスポファンギン 総合的な傷害のグレード ( 平均値 ) (mg/kg/ 日, mg/ml) 0( 生理食塩液 ) 0.5, , , 左側投与部位右側投与部位 グレード ( 平均値 ); 個体別グレードの和を各群の個体数 (8) で除した値グレード :0= 正常 1= ごく軽度 2= 軽度 3= 中等度 4= 高度 投与部位の総合的な傷害のグレードは 細胞浸潤 血管周囲の線維成分増加 出血 血管周囲 の壊死及び血栓の程度に基づいて評価した 対照群並びに 0.5 及び 2 mg/kg/ 日群の投与部位におけ る変化は 静脈穿刺を繰り返したことによる外傷に起因すると考えられる サルの 5 週間試験 [ 項 ] [ D 項 ] では 5( 投与濃度 1.25 mg/ml) 及び 8 mg/kg/ 日群 ( 同 2 mg/ml) の各 8 例中 8 例並びに 2 mg/kg/ 日群 ( 同 0.5 mg/ml) の 8 例中 1 例に 本薬の投与に関連した静脈血栓がみ られた 同変化は 本 14 週間試験では 対照群の 8 例中 1 例 5mg/kg/ 日群 ( 同 mg/ml) の 8 例中 2 例にみられた 本薬の体内動態に性差はなかった 投与 24 時間後の血漿中カスポファンギン濃度は投与 4 8 及 び 12 週で同程度であった これらの値は 5 週間試験 [ 項 ] [ D 項 ] の投与 28 日におけ る同用量群の値と同程度であった 5 週間試験では 血漿中濃度は初回投与よりも 28 日投与後の方 が高く 軽度の薬物の蓄積があったためと考えられた しかし 24 時間後の血漿中濃度を投与 28 日 [ 項 ] [ D 項 ] と投与 4 8 及び 12 週 [ 項 ][ F 項 ] とで比較したところ 投与 28 日以降の薬物の蓄積はないことが示された 肝臓中カスポファンギン濃度はほぼ用量に比例し 性差はみられなかった 及び 5 mg/kg/

29 日群の剖検時における雄 ( 雌 ) の平均濃度はそれぞれ30.3(34.2) 172(160) 及び370(410)µg/g 肝臓であった 以上 アカゲザルにカスポファンギンを0.5 2 及び5 mg/kg/ 日の用量で14 週間静脈内投与したところ 5 mg/kg/ 日 ( 投与濃度 :0.625 mg/ml) の用量で投与部位局所における刺激性変化及び肝臓に毒性変化が認められた これらの変化から無毒性量は2 mg/kg/ 日と考えられた 本薬の体内動態に性差はなかった 投与 24 時間後の血漿中カスポファンギン濃度は投与 4 週から12 週まで同様であった 肝臓中カスポファンギン濃度はほぼ用量に比例していた サルの27 週間静脈内投与毒性試験アカゲザル (1 群雌雄各 4 匹 ) にカスポファンギンの凍結乾燥製剤を1.5 3 又は6 mg/kg/ 日の用量で1 日 1 回 27 週間静脈内投与した ( 評価 [ 資料 : TT 1210])[ G 項 ] 対照群( 雌雄各 4 匹 ) には溶媒 ( プラセボ製剤 ) を投与した 原則として左右の伏在静脈に交互に投与した 投与薬液の予想される血管刺激性を軽減するため 生理食塩液を満たした注射針で静脈穿刺し 薬液投与後に生理食塩液を注入した 高用量群の2 例については 伏在静脈への投与が困難となったため 上腕の血管にも投与した 全例について生死及び一般状態を毎日観察した 体重は 試験前と投与 1から26 週まで週 1 回記録した 摂餌量は投与 1から13 週までは週 3から5 回 投与 17, 21 及び 25 週には週 4 又は5 回記録した 眼科学的検査及び尿検査は 試験前と投与 12 及び25 週に実施した 血液学的検査及び血清生化学的検査は 試験前 投与 4 12 及び25 週に実施した 投与期間終了時には 全例を屠殺して剖検した 最終体重及び主要臓器の重量を記録した 対照群と高用量群の主たる組織と全例の剖検所見がみられた部位及び投与部位について病理組織学的検査を実施した 全例が投与 27 週の投与期間終了時まで生存した 体重 摂餌量 血液学的検査 尿検査 眼科学的検査に 本薬の投与に関連する変化は認められなかった 本薬の投与に関連する一般状態の変化が6 mg/kg/ 日群でみられ 2 例でそれぞれ投与 15 及び26 週以降に伏在静脈からの投与が困難となった [ 資料 : TT 1210] このため これら2 例では上腕の血管からも投与した 伏在静脈からの投与が困難となった2 例の病理検査では 本薬の投与に起因する投与部位局所の慢性的な刺激性変化がみられた 血清生化学的検査では本薬の投与に関連する変化として高用量 (6 mg/kg/ 日 ) 群で 投与 4 12 及び25 週に軽度で非進行性の ALT の増加が認められた [ 表 2.6.6: 10] 表 2.6.6: 10 サルの 27 週間静脈内投与毒性試験の 6 mg/kg/ 日群における 血清中 ALT の増加 測定時期 対照群と比較した平均値の増加率 (%) 個体別の最高値 (U/L) 投与 4 週投与 12 週投与 25 週 背景データの 95% 範囲 : 18~53 U/L 投与 4 週に高用量群の 8 例中 5 例で ALT が軽度に増加した後 変化の頻度及び程度は投与を継続 しても同様 ( 投与 12 週 ) 又は低下 ( 投与 25 週 ) した [ 資料 : TT ] 同様の用量で実施

30 したサルの試験でも ごく軽度で非進行性の ALT の増加がみられた 中用量群の1 例で投与 4 週に ALT がごく軽度に増加した (56 U/L) この値は対照群の投与 4 週 ( 53 U/L) 及び投与 25 週 (52 U/L) と同程度であった 投与 4 週以降 同例の ALT は正常の範囲内となった ( 投与 12 週に37 U/L 投与 25 週に39 U/L) 本試験で高用量群において本薬の投与に関連して ALT が増加したことを考慮すると 中用量群の1 例でみられた ALT の一過性の増加と投与との関連を否定することはできないと考えられた 器官重量では 本薬の投与に関連する変化はなかった 病理組織学的検査では 本薬の投与に関連する唯一の変化として 高用量群で投与部位の刺激性変化の程度が増大した 病理組織学的検査で 高用量群の雄 1 例に乳腺の腫瘍 ( 上皮内癌 ) がみられた [ 資料 : TT 1210] 本試験での他の本薬投与例又は同様の用量で先に実施した5 及び14 週間試験で乳腺に過形成はみられないこと 一連の in vitro 及び in vivo 遺伝毒性試験でカスポファンギンに遺伝毒性が認められていないこと ラットにカスポファンギンを7.2 mg/kg/ 日までの用量で最長 27 週間投与しても乳腺への影響はなかったこと さらに当該施設で実施した他の試験でも雄サルに自然発生的な乳腺腫瘍が認められていることから 同変化は自然発生的なもので本薬投与とは関連しない変化と考えられた 以上 サルにカスポファンギンを1.5 3 及び6 mg/kg/ 日の用量で静脈内投与した際の忍容性は良好であった 本薬の投与に関連する変化は 6 mg/kg/ 日群における血清中 ALT の軽度な増加及び投与部位の刺激性変化の程度の増大のみであった さらに 3 mg/kg/ 日群で ALT のごく軽度の増加がみられたが 投与との関連を否定することはできないと考えられた これらの変化に基づき 本試験での無毒性量は1.5 mg/kg/ 日と考えられた

31 遺伝毒性試験 カスポファンギンの原薬及び凍結乾燥製剤について [ 表 2.6.6: 11] [ 項 ] [ 項 ] に示 す in vitro 及び in vivo の遺伝毒性試験を実施した 表 2.6.6: 11 試験の種類試験系 ( 性 ) 経路 細菌を用いた復帰突然変異試験 ラット肝細胞を用いたアルカリ溶出試験 CHO 細胞を用いた in vitro 染色体異常試験 V79 細胞を用いた変異原性試験 マウスを用いた in vivo 染色体異常試験 ネズミチフス菌大腸菌 ラット ( 雄 ) 初代培養肝細胞 チャイニーズハムスター ( 雌 ) 卵巣由来細胞株 チャイニーズハムスター ( 雄 ) 肺由来線維芽細胞株 In vitro In vitro 遺伝毒性試験の一覧 処理時間 48 時間 3 時間 マウス ( 雌 ) 静脈内 単回 投与 処理濃度又は投与量 1~10,000 g/ プレート 代謝活性化の存在下及び非存在下 3~10,000 g/ プレート 代謝活性化の存在下及び非存在下 試験番号 TT 8053 TT 8054 TT 8000 TT 8009 TT 8078 TT 8080 TT μm TT M TT M TT 8313 In vitro 3 時間 代謝活性化存在下の場合 M 代謝活性化非存在下の場合 M TT 8677 TT 8791 TT 8724 TT 8732 TT 8507 TT 8508 TT M TT mg/kg TT 8713 In vitro 3 時間 代謝活性化存在下の場合 M 代謝活性化非存在下の場合 細菌を用いた復帰突然変異試験 ネズミチフス菌 (TA1535 TA97a TA98 及び TA100) 及び大腸菌 (WP2 WP2 uvra 及び WP2 uvra pkm101) の変異菌株を試験系とする復帰突然変異試験によってカスポファンギン原薬の変異原 性を評価した ( 評価 [ 資料 : TT 8053]) [ A 項 ] 本試験では 最終濃度を ,000 2,000 3,000 及び 10,000 g/ プレートとし S9 代謝活性化の存在下及び非存在下の条件で検討した 試験 TT 8053 では 代謝活性化の有無にかかわらず カスポファンギンの評価可能な最高濃度 で復帰変異コロニーが溶媒対照の 2 倍以上に増加した試験菌株はなかった 陽性対照物質である 2- アミノアントラセン及び硫酸ヒドラジンでは 代謝活性化の存在下でも すべての試験菌株で復 帰変異コロニーの増加が認められ 予測どおりの菌株に依存した復帰変異コロニーの増加がみら れた 300 g/ プレートの濃度でプレート上に析出物がみられたが プレート上のコロニー計数の 障害とはならなかった 細菌の増殖が 300 g/ プレートの濃度で抑制され 3 菌株では 10,000 g/ プ レートの濃度でプレート上のコロニー計数の障害となった ほとんどの菌株で復帰変異体の増殖 抑制がみられたが 抑制がみられた用量は菌株によって異なっていた TA97a 及び WP2 uvra で は 増殖抑制が最も著しかったため これらの 2 菌株についてはより低用量の範囲で再試験を実施 した

32 再試験 TT 8054の成績から 検討したカスポファンギンの用量範囲で復帰変異コロニーが溶媒対照の2 倍以上に増加した菌株はないことを確認した 陽性対照物質では 菌株及び活性化に依存して復帰変異コロニーの予測どおりの増加がみられた 本試験ではいずれの菌株においても析出物やバックグラウンドでの細菌の増殖抑制は認められず また復帰変異体の増殖抑制もみられなかった これらの陰性成績を確認するため 全菌株を用いた2 回目の試験 (TT 8000) を実施した 本試験では コロニー計数の障害を最小限とするため 菌株ごとに用量範囲を設定した 本試験の成績から 代謝活性化の有無にかかわらず 検討したカスポファンギンの用量範囲で復帰変異体が溶媒対照の2 倍以上に増加した菌株はないことを確認した 本試験の陽性対照物質では いずれの条件でも適切な結果が得られた 本試験では 2,000 g/ プレートの一部のプレートで析出物がみられた TA98の10,000 g/ プレートでは 細菌増殖の軽度の抑制がみられたが コロニー計数の障害とはならなかった また 復帰変異体の増殖抑制が一部の菌株でみられた 試験 TT 8000に用いた被験液の濃度分析により 被験物質が予定した濃度となっていない可能性が示唆された サルモネラ菌については いずれの菌株でも析出物又はバックグラウンドの細菌あるいは復帰変異体の増殖抑制がみられ 実施可能な最高用量を用いたことが示されていることから 試験は有効と判断した 一方 大腸菌については 復帰変異体の増殖抑制は S9 存在下の WP2 uvra 及び S9 非存在下の WP2 uvra pkm101のみでみられたことから 大腸菌について再試験を実施した この再試験 TT 8009では 検討したカスポファンギンの用量範囲で溶媒対照の2 倍以上に復帰変異体コロニーが増加した菌株はないことを確認した 陽性対照物質では 復帰変異コロニーの予測どおりの増加がみられた 本試験では WP2の1,000 g/ プレートで析出物がみられた また バックグラウンドでの細菌の増殖抑制が WP2の1,000 g/ プレートでみられ 復帰変異体の増殖抑制がいずれの菌株でも種々の濃度でみられた 以上 独立した2 回の試験を実施したが 代謝活性化の有無にかかわらず またいずれの試験菌株でも カスポファンギンは1~10,000 g/ プレートの濃度範囲で復帰変異コロニーが溶媒対照の2 倍以上に増加した菌株はなかったことから 本復帰突然変異試験ではカスポファンギン原薬に細菌における変異原性はないと判断された 細菌を用いた復帰突然変異試験 ( 凍結乾燥製剤 ) カスポファンギンの製造工程及び製剤化に関連する分解物を含む凍結乾燥製剤の変異原性をネ ズミチフス菌 (TAl535 TA97a TA98 及び TAl00) 及び大腸菌 (WP2 WP2 uvra 及び WP2 uvra pkml0l) の変異菌株を試験系とした細菌を用いた復帰突然変異試験において評価した ( 評価 [ 資料 : TT 8078])[ B 項 ] 本試験では 最終濃度を ,000 2,000 3,000 及び 10,000 g/ プレートとし また S9 代謝活性化の存在下及び非存在下の条件 で検討した サルモネラ菌について検討した試験 TT 8080 では 代謝活性化の有無にかかわらず 検討可能 なカスポファンギンの最高濃度で復帰変異コロニーが溶媒対照の 2 倍以上に増加した菌株はなか

33 った また 大腸菌について検討した試験 TT 8078でも 復帰変異コロニーが2 倍以上に増加した菌株はなかった 両試験において 陽性対照物質である2-アミノアントラセン及び硫酸ヒドラジンでは 全試験菌株で復帰変異コロニーの増加が認められ 陽性対照物質の予測どおりの菌株に依存した復帰変異コロニーの増加がみられた 2,000 g/ プレート以上の一部のプレートで析出物がみられたが プレート上のコロニー計数の障害とはならなかった TA98では 10,000 g/ プレートでコロニー計数の障害となる細菌の増殖抑制がみられたことを除いて 細菌の増殖抑制はみられなかった TA98 TA100 TA97a 及び WP2 uvra pkm101では種々の濃度で復帰変異体の増殖抑制がみられた 本試験では TA97a の復帰変異コロニーが異常に少なかったことから 本菌株について再試験を実施した さらに 試験 TT 8080に用いた被験液の濃度分析では 多くの濃度段階で意図した濃度よりも低いことが判明した ただし TA1535を除くその他の菌株では 復帰変異体の増殖抑制がみられたことから 評価可能な最高濃度で試験は実施されていた したがって TA1535を再試験に含めることとした 再試験 TT 8003で 代謝活性化の有無にかかわらず 復帰変異体が溶媒対照の2 倍以上に増加した菌株はないことを確認した 陽性対照物質では復帰変異コロニーの予測どおりの増加が認められた 析出物が本試験の一部のプレートでみられたが プレート上のコロニー計数の障害とはならなかった 本試験ではバックグラウンドでの細菌の増殖抑制はみられなかったが 復帰変異体の増殖抑制が両菌株ともに異なる濃度でみられた 以上 検討したカスポファンギンの用量範囲で溶媒対照の2 倍以上に復帰変異体が増加した菌株がなかったことから 本復帰突然変異試験ではカスポファンギンの凍結乾燥製剤に変異原性はないと判断された ラット肝細胞を用いたアルカリ溶出試験 カスポファンギン原薬の遺伝毒性をラット肝細胞を用いたアルカリ溶出試験によって検討した [ 資料 : TT 8244] [ C 項 ] 本試験では 被験物質の曝露による DNA 損傷 ( 一本鎖 及び二本鎖 DNA の切断 ) 及び細胞毒性の程度を検討した Crl:CD (SD) BR 系雄性ラットの肝臓 をコラゲナーゼで灌流することによって肝細胞を単離した カスポファンギンを試験濃度の 100 倍となるようにジメチルスルホキシド (DMSO) に溶解した アルカリ溶出試験のための用量設定試験 ( 参考資料 TT ) では細胞毒性をトリパンブルー 取り込み法によって測定した なお アルカリ溶出試験における高用量 (42 M) は用量設定試 験での溶解性の情報に基づいて設定した アルカリ溶出試験 ( 評価資料 TT 8245) における試験濃度は 及び 42 M と した の肝細胞にカスポファンギンを 3 時間 in vitro で曝露した 曝露後 細胞を採取し 細胞毒性をトリパンブルー取り込み法及び細胞内 ATP 含量により また DNA 鎖の切断をアルカ リ溶出法によって検査した 被験物質が溶液状態で存在する条件での溶出勾配と陰性対照物質での溶出勾配の差が 以 上であり ( バリデーション試験によって決定した最小陽性レベル ) かつ有意な細胞毒性 ( 細胞の 相対生存率が 70% 未満あるいは細胞内 ATP 含量が陰性対照の 50% 未満 ) がみられないとき 本試

34 験において陽性であると判定した 陰性対照は被験物質の溶媒 (DMSO) とした 陽性対照物質であるアフラトキシン B1( 最終濃度 :1 M) での溶出勾配は0.184であり また相対生存率及び細胞内 ATP 含量は陰性対照のそれぞれ100% 及び96% であった 3 Gy のガンマ線照射による陽性対照での溶出勾配は0.118であり また相対生存率は100% 細胞内 ATP 含量は陰性対照の90% であった カスポファンギンのアルカリ溶出試験での平均溶出勾配は いずれの試験用量でも0.034 未満であった 以上 カスポファンギンはいずれの試験用量でもラットの単離肝細胞で DNA 鎖の切断を誘発しなかったことから カスポファンギン原薬に DNA 鎖切断の誘発性はないと判断された ラット肝細胞を用いたアルカリ溶出試験 ( 凍結乾燥製剤 ) カスポファンギン凍結乾燥製剤の遺伝毒性をラット肝細胞を用いたアルカリ溶出試験によって検討した ( 評価 [ 資料 : TT 8313]) [ D 項 ] 本試験は 原薬には含まれていない複数の分解物を含有するカスポファンギンの凍結乾燥製剤について遺伝毒性を検討するために実施した Crl:CD (SD) BR 系雄性ラットをコラゲナーゼで灌流することによって肝細胞を単離した カスポファンギンが試験濃度の100 倍となるように分解物を含有するカスポファンギン凍結乾燥製剤を生理食塩液に溶解した アルカリ溶出試験 (TT 8313) における試験濃度は 及び42 Mとした の肝細胞にカスポファンギンを3 時間 in vitro で曝露した 曝露後 細胞を採取し 細胞毒性をトリパンブルー取り込み法及び細胞内 ATP 含量により また DNA 鎖の切断をアルカリ溶出法によって検査した 被験物質が溶液状態で存在する条件での溶出勾配と陰性対照物質での溶出勾配の差が0.020 以上であり ( バリデーション試験によって決定した最小陽性レベル ) かつ有意な細胞毒性( 細胞の相対生存率が70% 未満あるいは細胞内 ATP 含量が陰性対照の50% 未満 ) がみられないとき 本試験において陽性であると判定した 陰性対照は被験物質の溶媒である生理食塩液及び陽性対照物質の溶媒である DMSO とした 陽性対照物質であるアフラトキシン B1( 最終濃度 :0.2 M) での溶出勾配は0.111であり 処理直後の細胞の相対生存率は98% 細胞内 ATP 含量は陰性対照の94% であった また 3 時間の回復期間後の相対生存率は98% であった 3 Gyのガンマ線照射による陽性対照での溶出勾配は0.216 であり 処理直後の相対生存率及び細胞内 ATP 含量は陰性対照のそれぞれ98% 及び94% であった また 3 時間の回復期間後の相対生存率は99% であった カスポファンギンのアルカリ溶出試験での平均溶出勾配は いずれの試験用量でも0.020 未満であった 以上 カスポファンギン凍結乾燥製剤は溶解可能ないずれの試験濃度でもラットの単離肝細胞で DNA 鎖の切断を誘発しなかったことから カスポファンギン凍結乾燥製剤に DNA 鎖切断の誘発性はないと判断された

35 チャイニーズハムスター卵巣由来細胞を用いた in vitro 染色体異常試験チャイニーズハムスター卵巣由来 (CHO) 細胞におけるカスポファンギンの染色体異常誘発性を検討した [ 資料 : TT 8677] [ E 項 ] カスポファンギンを DMSO に溶解し 培地で100 倍希釈して使用した ラット肝細胞を用いてカスポファンギンの溶解限度まで検討した用量設定試験 [ 項 ] [ C 項 ] では細胞毒性がほとんどなかったことから 培地への溶解度を検討した予備試験 ( 参考資料 TT 8791) に基づいて用量を設定した 本試験 ( 評価資料 TT 8677) では カスポファンギンの用量は 代謝活性化の存在下では1 5 及び10 M また代謝活性化の非存在下では20 30 及び40 Mとした 試験での最高用量は 溶解度の上限までとした 代謝活性化の非存在下の最高用量 (40 M) で ごく軽度の析出物がみられた 細胞毒性は 総細胞数又は細胞のコンフルエント状態の減少 形態異常及び細胞分裂の抑制によって評価した 代謝活性化の存在下又は非存在下で細胞毒性はほとんどみられず 存在下の10 M 及び非存在下の40 Mにおける20 時間処理後の細胞数は陰性対照のそれぞれ99% 及び 95% であった 代謝活性化の存在下及び非存在下ともに いずれの試験用量でも 本試験の陰性対照と比較して 染色体異常細胞の割合の統計学的に有意な増加はみられなかった 陽性対照物質のシクロホスファミドでは代謝活性化の存在下で またマイトマイシン C では非存在下で染色体異常細胞が増加していたことから 試験は適切に実施されたことが示された 以上 CHO 細胞を用いた in vitro 染色体異常試験を 溶解度の上限 すなわち 代謝活性化の存在下では10 M 非存在下では40 Mを試験可能な最高用量として実施したが カスポファンギンの原薬に染色体異常の誘発性は認められなかった チャイニーズハムスター卵巣由来細胞を用いた in vitro 染色体異常試験 ( 凍結乾燥製 剤 ) 約 5% の分解物を含有するカスポファンギンの凍結乾燥製剤がチャイニーズハムスター卵巣由 来 ( CHO) 細胞に染色体異常を誘発する可能性を検討した [ 資料 : TT 8724] [ F 項 ] 分解物を含有するカスポファンギンの凍結乾燥製剤を 生理食塩液に溶解し 培地で 100 倍に希 釈して使用した 本試験でのカスポファンギンの最高用量は 細胞増殖の低下 ( 陰性対照と比較して約 50% 未満 ) がみられなかったことから 溶解度の上限とした 最初に実施した試験 ( 参考資料 TT ) で は溶媒として DMSO を用いたが 酸化的分解物が被験液中に検出されなかったため 試験を中止 し 染色体異常を計数しなかった 試験 ( 評価資料 TT 8732) では 溶媒として冷却した生理食 塩液を用い 培地中のカスポファンギンの溶解度による上限を基に カスポファンギンの用量を 代謝活性化の存在下では 1 5 及び 10 M 非存在下では 及び 40 M とした 代謝活性化の 存在下と非存在下ともに 試験用量では明らかな細胞毒性はみられなかった 代謝活性化の非存 在下では 40 M でごく軽度の析出物がみられた 陰性対照と比較して 統計学的に有意な染色 体異常細胞の増加はみられなかった 陽性対照物質のシクロホスファミドでは代謝活性化の存在 下で マイトマイシン C では代謝活性化の非存在下で 染色体異常細胞数が陰性対照と比較して 増加したことから 試験は適切に実施されたことが示された

36 以上 CHO 細胞を用いた in vitro 染色体異常試験を 溶解度の上限 すなわち 代謝活性化の 存在下では 10 M 非存在下では 40 M を試験可能な最高用量として実施したが 分解物を含有 するカスポファンギンの凍結乾燥製剤に染色体異常の誘発性は認められなかった チャイニーズハムスター肺由来細胞を用いた変異原性試験チャイニーズハムスター肺由来 (V79) 細胞を用いてカスポファンギンの変異原性を検討した [ 資料 : TT 8507] [ G 項 ] カスポファンギンは DMSO に溶解し あらかじめ細胞毒性を指標とした用量設定試験 ( 参考資料 TT 8507) を実施した 初回の変異原性試験 ( 評価資料 TT 8502) での最終試験濃度は 代謝活性化の存在下では 及び45 M 非存在下では 及び55 Mとした これらの用量は 用量設定試験での溶解度の情報に基づいて設定した 代謝活性化の存在下及び非存在下での最高用量における細胞生存率は それぞれ52% 及び83% であった 2 回目の変異原性試験 ( 評価資料 TT 8504) での用量は 初回試験と同一とした 2 回目の試験での最高用量における細胞生存率は 代謝活性化の存在下で54% 非存在下で68% であった 両試験では 既知の変異原性物質である3-メチルコラントレン及びメチルニトロソ尿素をそれぞれ代謝活性化の存在下及び非存在下での陽性対照物質として用いた 総変異細胞コロニー数をそれらの相当するコロニー形成率で補正した後 Freeman-Tukey 変換し 次いで NOSTASOT(No Statistical Significance of Trend) の手順で解析した 多重比較補正後 NOSTASOT 解析により 有意な傾向が P 0.05の有意レベルで検出された場合 及び誘発突然変異頻度 (Induced Mutant Fraction: IMF) が試験実施時点における陰性対照の背景データの標準偏差の 2.21 倍を超える場合 ( すなわち Student の t 検定での95% 信頼区間を越える場合 ) を陽性と判断した 試験 TT 8502におけるカスポファンギンでみられた最高 IMFは であり 傾向は有意ではなかった 試験 TT 8504でも最高 IMFは であり 傾向は有意ではなかった したがって これらの試験でカスポファンギンに突然変異の誘発性は認められなかった 代謝活性化の存在下での陽性対照物質の3-メチルコラントレン (37.3 M) 及び非存在下でのメチルニトロソ尿素 (100 M) は いずれも陰性対照に対して明らかな有意差 (P ) が認められ 試験は適切に実施されたことが示された 以上 本試験条件下でカスポファンギンに V79 細胞の hpt 遺伝子座に突然変異の誘発性はないと判断された マウスを用いた in vivo 染色体異常試験 カスポファンギンがマウスの骨髄細胞に染色体異常を誘発する可能性を検討した ( 評価 [ 資料 : TT 8713])[ A 項 ] Crl:CD-1 (ICR)BR 雌マウスにカスポファンギンを 及び 12.5 mg/kg の用量で静脈内投与した 高用量は カスポファンギンを雌マウスに単回静脈内 投与した際の概略の 50% 致死量が 19 mg/kg であった [ 項 ][ 項 ] ことを参考に設定し た また マウスの単回投与毒性試験 [ 項 ] では 明確な性差がみられなかったことから

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