アルゼンチン共和国

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ありさはぎにわ
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1 アルゼンチン共和国 (Argentine Republic) 通信 Ⅰ 監督機関等 1 連邦情報通信技術局 (Autoridad Federal de Tecnologías de la Información y las Comunicaciones:AFTIC) URL: 所在地 :Peru 103, Buenos Aires C1067AAC, ARGENTINA 幹部 :Norberto Berner( 長官 /President) 所掌事務 2014 年 12 月の通信法改正案の成立に伴い 2015 年 4 月に創設された前通信庁 (SeCom) 及びその下部組織であった前国家通信委員会 (CNC) の職務を所掌するまた同局は衛星運営事業者 Arsat( 通信放送分野のサービス提供や技術開発を行う国営企業 ) 等が管轄する一部の事業 ( ルーラル地域向けブロードバンド事業や郵便事業など ) を担うとともに情報通信関連産業に対する各種監督を行う Ⅱ 法令 1 電気通信法 (Telecommunications Law 法律第号 ) 2014 年 12 月アルゼンチンデジタル法 (Argentina Digital) と呼ばれる 1972 年電気通信法の改正法案が可決成立した新法は固定通信移動通信テレビラジオ及びインターネット事業の各種サービス間に設けられていた参入規制の撤廃等新たな規制枠組を提示している 2 電気通信サービス免許規則 (Regulation of Telecommunications Services License 政令第 764/2000 号 ) 従来はサービスごとに付与していた免許を一つに集約し全国ですべての通信サービスの提供を可能にする免許制度を導入したこのほかにローカルループアンバンドリングユニバーサルサービス基金の創設等について規定している 1

2 Ⅲ 政策動向 1 免許制度 2000 年 9 月基本電気通信分野に競争を導入するため政令第 764/2000 号が公布された同政令の附則 Ⅰ 第 5 条において免許の付与方法が一本化され固定通信移動通信市内電話国際電話等のサービス区分が廃止されたほか一つの免許ですべての通信サービスを提供することが可能になった免許は全国で有効となる期間を限定しない恒久免許としたまた事業権の付与に関して許可制を廃止し届出制へと移行した新規事業者は回線設備の設置の有無に関係なく参入できることになり技術中立原則の下最適と考えられる技術を自由に選択することができる 2 競争促進政策 (1) 民営化政令第 731/89 ( 1989 年 9 月発効 ) に基づき政府は 1990 年 11 月に国営通信事業者 Entel を民営化した Entel の民営化に際して同社の営業地域をブエノスアイレス首都圏を含む南部とブエノスアイレス首都圏を含む北部に 2 分割し前者の営業権をスペインの通信大手テレフォニカ (Telefonica) が出資するテレフォニカアルゼンチン (Telefonica de Argentina:TdA) に後者の営業権をイタリアの通信大手テレコムイタリア (Telecom Italia) とフランスの通信大手フランステレコム (France Telecom 現オレンジ(Orange)) が共同出資していたテレコムアルゼンチン (Telecom Argentina) に売却した両社には各営業地域における 1997 年 11 月までの独占権が与えられたが 1999 年 11 月までの独占権延長を認め TdA とテレコムアルゼンチンによる株式の持合いを禁じた (2) 自由化政府は 1998 年 3 月に電気通信サービス自由化計画 ( 政令第 264/98 号 ) を公表し公衆電話 (1998 年 3 月 ) 市内電話(1998 年 6 月 ) データ通信(1999 年内 ) 長距離国際電話(1999 年 10 月 ) を段階的に自由化することを決定した 1999 年 11 月には TdA とテレコムアルゼンチンに課されていた営業地域に関する規制が撤廃され競争相手の営業地域での全面的な事業展開が可能になったそして 2011 年 11 月に電気通信市場は完全自由化された (3) 番号ポータビリティ 2000 年に番号ポータビリティに関する法令が発行されたが経済危機の影響や技術的問題などにより導入は再三延期されていた 2010 年 8 月大統領により 2011 年 8 月までに移動電話の番号ポータビリティ (MNP) を実施することが発令されたが実際に番号ポータビリティ制度が導入されたのは 2012 年 3 月末からであった 2

3 番号ポータビリティ規則には顧客が番号ポータビリティを申請してから 5 営業日以内に手続が完了するよう手続期間を短縮するとともにすべての事業者が単一の電子フォームを使用することでより透明性と安全性を確保して手続を行えるよう規定している 3 情報通信基盤整備政策ユニバーサルサービスユニバーサルサービス基金 (Fondo Fiduciario de Servicio Universal:FFSU) の創設は 2000 年 9 月に公布された政令第 764/2000 号で決定していたがその後アルゼンチンの政治経済情勢が悪化したため 2007 年 7 月まで創設が延期された 2007 年 6 月に公布された決議第 80/2007 号により固定通信事業者移動通信事業者 ISP は年間収入の 1% をユニバーサルサービス税として拠出することが決定 2008 年 3 月には SeCom CNC TdA テレコムアルゼンチンなどの代表で構成される運営委員会 Comite de Organizacion del Fondo Fiduciario del Servicio Universal :COFFU が設立されたその後政令第 558/2008 号 ( 2008 年 3 月 ) が公布されすべての通信事業者及び ISP は月間収入の 1% を FFSU に拠出することに変更された 4 ICT 政策通信放送融合政策 2013 年 10 月視聴覚コミュニケーションサービス法 ( 法律第号 ) が施行された同法は支配的な通信事業者や電力会社が有料放送市場に直接参入することを禁止しているが放送事業者との提携を通じての有料放送サービスの提供は認めている他方 2014 年 12 月に成立した新法アルゼンチンデジタル法では通信事業者による有料放送事業 ( 衛星放送を除く ) への参入を認めているため矛盾が指摘されている Ⅳ 関連技術の動向基準認証制度 (1) 概要厚生労働経済省による国家電気通信令( 政令第 1185/1990 号 ) 及び電気通信サービス免許規則の実施に伴いアルゼンチン政府は通信機器の認定 ( 承認成文化及び認可 ) プロセスを施行しこれらの製品を製品化する会社の登録責任を負う公的機関として CNC( 現 AFTIC) を指定したアルゼンチン政府は無線通信又は電気通信の中で使用されるすべての機器は公衆電話網に接続され電波を放射し通信に関連するものと定めており商業化する前に認定を得ることを義務付けている認定された国内製造業者輸入業者の情報と製品情報は RAMATEL( 電気通信活動及び材料の登録 ) に登録され AFTIC によって 3

4 規制される (2) 無線機器の認証制度 AFTIC によって与えられる通信機器の認定には次の三つのタイプがある承認 (Homologation): AFTIC の認定を受けた試験所において当該機器に適用される AFTIC の標準必要条件あるいは標準試験プロトコルを用いて試験を行い適合することが確認された後に RAMATEL に登録され全国で製品を販売することが許可される成文化 (Codification): 適用される標準必要条件あるいは標準試験プロトコルがない特殊な機器に適用されるプロセスで AFTIC の特殊なプロトコルを用いて試験が行われる試験条件以外は承認プロセスと同じである認可 (Authorization): 直輸入あるいは自家使用のための機器の製造に適用されるプロセスで製品の使用が制限されるので商業化を目的とする機器には適用できない (3) 法的なフレームワーク認定審査で適合性が確認されると AFTIC から登録番号を付与される登録された国内製造業者又は輸入業者は当該機器に対して認定プロセスに基づき実行する責任を負う二つの輸入業者が同じ製品を輸入する場合それぞれが認定試験を受け個別の登録番号が付与される AFTIC による認定がない機器の販売は不適合と判定され違反をした場合は消費者保護法第号による罰則規定 ( 罰金差し押さえ設備などの閉鎖等 ) が適用される (4) マーキング認証されたすべての機器に規定に基づく識別マークの表示が要求される Ⅴ 事業の現状 1 固定電話 2000 年の自由化以降も旧国営通信事業者 Entel の資産を引き継いだ既存事業者と呼ばれる TdA とテレコムアルゼンチンの 2 社で 9 割以上のシェアを占めている競合事業者には約 290 社からなる地元の小規模な電話組合で構成される公営企業 Fecotel や Fecosur に加えてケーブル事業者のケーブルビジョン ( Cablevision) 外資系アメリカモビル傘下の固定通信事業テルメックス (Telmex) などがある固定電話の普及率には都市部と地方で大きな開きがあるため移動体通信サービスのモビスター (Movistar) やテレコムパーソナル (Telecom Personal) クラロ (Claro) などがルーラル地域向け FWA サービスを提供している 4

5 2 移動体通信移動体通信市場はこれまで安定した成長を続けてきたがデフォルト ( 債務不履行 ) の危機が深刻化した 2014 年には 4G(LTE) への設備投資が減少したため市場が縮小した同市場はここ数年クラロ ( アメリカモビル傘下 ) モビスター(TdA 傘下 ) テレコムパーソナル ( テレコムアルゼンチン傘下 ) の 3 社の寡占状態が続いており 2015 年 6 月現在各社それぞれ 33.5% 32% 31.6% の加入シェアを獲得しているこのほかにネクステル ( 米国 NII Holdings 傘下 ) が法人向けサービスを提供し約 3% のシェアを獲得している 3G サービスの加入者数は約 2,100 万超である 3G ネットワークのカバレッジはクラロが 550 都市 ( 人口の 80%) モビスターが 350 都市テレコムパーソナルが人口の 88% とされている LTE サービスはモビスターとテレコムパーソナルが AWS ( Advanced Wireless Services) 周波数 (1.7/2.1GHz 帯 ) を利用したネットワークを構築し 2014 年 12 月からブエノスアイレス首都圏で提供開始しているなお両社はそれぞれ 60 万と 40 万の LTE サービス加入者を獲得しているアルゼンチン政府は 2014 年 10 月 700MHz 帯と AWS(1.7/2.1GHz) 帯を 4G 用に前回のオークションで落札されなかった 850MHz 帯と 1.8/1.9GHz 帯の一部を 3G 用に割り当てる周波数オークションを実施したクラロは AWS 帯と 1.8/1.9GHz テレコムパーソナルは AWS 帯と 850MHz 帯 1.8/1.9GHz 帯モビスターは AWS 帯の周波数免許を落札した MVNO サービスは公営企業 Fecosur( ブランド名 Nuestro Movil) がテレコムパーソナルのネットワークを利用して MVNO 事業に参入しているまた英バージンモバイル (Virgin Mobile) がチリとコロンビアに続きアルゼンチンでも MVNO 事業を開始する予定である 3 インターネット急成長している移動体通信市場と比較しアルゼンチンのブロードバンド市場はまだ十分に開発が進んでおらず成長の余地があるブロードバンド加入者の約 3 割がブエノスアイレス特別区及びブエノスアイレス州に集中しておりルーラル地域へのブロードバンド整備が課題となっているアルゼンチンのクリスティナフェルナンデス前大統領は 2010 年 10 月アルゼンチンコネクティッド (Argentina Connected) プロジェクトを発表し 5 年間で人口の 85% がブロードバンド網に接続可能な環境を整備するという目標を立てた基盤整備の委託を受けた国営企業 Arsat によると 2014 年 10 月現在同社の光ファイバ網は総長 30 万 km に達し 1,800 超の自治体にインターネット接続環境を整備した今後光ファイバ網を 80 万 km まで拡大する計画である 5

6 アルゼンチンのブロードバンド市場はクラリングループ (Grupo Clarin) 傘下のケーブルビジョン TdA テレコムアルゼンチンの寡占状態にあるなお各社はそれぞれ 29.6% 28.7% 27.5% の加入者シェアを獲得しているこのほかにテルメックスが FTTx と WiMAX を利用したブロードバンドサービスを提供している 2014 年末現在固定ブロードバンド回線の主流は ADSL であり同市場の約 54% のシェアを占めているこれにケーブル ( シェア約 29% ) FTTx( 同 7% ) WiMAX( 同 2% 弱 ) が続く Ⅵ 運営体 1 テレフォニカアルゼンチン (Telefonica de Argentina S.A.) Tel.: URL: 幹部 :Juan Jorge Waehner( 最高経営責任者 /Chief Executive Officer) 概要スペインの通信大手テレフォニカの完全子会社である固定電話ブロードバンド FWA 有料放送などの事業を展開している衛星放送事業者のディレク TV ラテンアメリカ (DTVLA) と提携し衛星放送を他の通信サービスとバンドルして提供している 2 テレコムアルゼンチン (Telecom Argentina S.A.) Tel.: URL: 幹部 :Stefano de Angelis( 最高経営責任者 /CEO) 概要テレコムアルゼンチンの主要株主は同社の株式の 54.74% を保有する Nortel Inversora である Nortel Inversora は 1990 年の Entel 民営化に際してテレコムイタリアとフランステレコム (2003 年に撤退 ) が中心となり新たに設立された共同持株会社 Sofora Telecom の子会社である Sofora Telecom にはテレコムイタリアと Werthein de Argentina が 68% 対 32% で出資していた 2014 年 10 月テレコムイタリアは同社が保有するテレコムアルゼンチンの株式の 17% をメキシコの投資会社 Fintech 社に売却する計画を発表したがアルゼンチン政府当局の承認は得られていない 3 モビスター (Movistar) Tel.: URL: 概要 6

7 テレフォニカの完全子会社移動体通信サービスをモビスターのブランド名で展開しており移動体通信市場では 2 位 ( 2015 年 6 月現在市場シェアは 32%) である 4 テレコムパーソナル (Telecom Personal) Tel.: URL: 概要テレコムアルゼンチンが同社の株式の 99.99% を保有している 2015 年 6 月現在同社の市場シェアは 31.6% で第 3 位となっているパラグアイの移動体通信事業者 Núcleo の資本の 67.5% を所有している放送 Ⅰ 監督機関等 1 連邦情報通信技術局 (AFTIC) ( 通信 /Ⅰ-1の項参照) 所掌事務 SeCom 及び CNC が所掌していた職務を引き継いでいる 2 連邦視聴覚コミュニケーションサービス機構 (Federal Authority of Audiovisual Communication Services:AFSCA) Tel.: URL: 所在地 :Suipacha 765, (C1008AAO) Ciudad Autónoma de Buenos Aires, ARGENTINA 幹部 :Martín Sabbatella( 長官 /President) 所掌事務 2009 年 10 月の放送法改正法成立を受け 2009 年 12 月に AFSCA が設立され連邦放送委員会 (COMFER) に代わり放送分野を所管する免許の付与及び更新放送免許事業者の監督放送内容に対する規制を所掌している Ⅱ 法令視聴覚コミュニケーションサービス法 (Audiovisual Communication Services Law : 法律第号 ) メディアの寡占状態を解消することを目的に 1980 年放送法 ( 法律第

8 号 ) に代わる視聴覚コミュニケーションサービス法 ( 通称 : メディア法 ) が 2009 年 10 月に可決成立し 2013 年 10 月に施行された同法の主な内容は以下のとおり 1 社に与える放送免許の数を現行の 24 から 10 に変更する免許の取得更新を放送事業の監督を目的に新設された AFSCA による許可制にする国内コンテンツの比重を拡大する既存通信事業者 (TdA テレコムアルゼンチン) 及び電力会社の有料放送事業への参入を禁止する有料放送事業者が地上放送のチャンネルを所有することを禁止する有料放送配信業者が所有可能な有料放送のチャンネルを一つに制限する新聞テレビ局ラジオ局など複数メディアを所有している事業者は 1 年以内に購入時よりも低い価格で事業を売却しなければならない放送用周波数の 3 分の 1 を商業放送 3 分の 1 を非政府組織及び民間非営利団体そして残りの 3 分の 1 を政府へ再割当するメディア法を巡っては施行停止を求めるメディア大手クラリングループと政府の間で対立が続き最高裁は 2010 年 10 月同法の一部条項について財産権侵害の疑いがあるとして施行停止を命じた最高裁はその後 2012 年 12 月に施行停止を解除する決定を下したがこれもクラリン側の反訴によって解除には至らなかった 2013 年 9 月には最高裁がこれまでの判断を一転させ同法を合憲であると判決しクラリン側の敗訴が決定した Ⅲ 政策動向 1 免許制度 1980 年放送法により商業放送事業者の放送免許は基本的に競争入札制で決定される免許の有効期間は最初が 15 年再免許が 10 年ごととなっている 2 地上デジタル放送 1998 年 10 月南米諸国で初めて地上デジタル放送方式に米国の ATSC を採用すると発表したがメルコスールで別方式を採用する動きがあったため 2000 年にブラジルに続きアルゼンチンも先の ATSC 採用決定を無効とした 2006 年 6 月ブラジルが日本方式 ISDB-T の採用を決定したためブラジルと同じ方式を採用することを表明していたフェルナンデス前大統領は 2008 年 9 月にブラジルのルーラ前大統領と会談し ISDB-T 採用に向けた共同プロジェクトチームの設置に合意した 2009 年 8 月アルゼンチン政府は地上デジタル放送方式に ISDB-T を採用することを公表し同 31 日には ISDB-T 採用に関する政令第 1148/2009 号を公布した 8

9 2010 年 4 月から国営放送 TV Public( カナル 7) がブエノスアイレスで地上デジタル放送を開始したカナル 7 のほか商業放送事業者も無料放送を行っており 2015 年 11 月現在でデジタル放送チャンネルは 16 ある 2014 年 9 月現在地上デジタル放送の人口カバレッジは全人口の 85% にのぼるなお政府によると地上デジタル放送のカバレッジは最終的に 95% となり残りの 5% は衛星放送で補完するアナログ放送の停止時期は未定である政府は地上デジタル放送の普及促進のため Television for Everybody キャンペーンを実施し地デジ難視聴地域に住んでいる世帯向けに無料でセットトップボックス (STB) を配付しているまたティエラデルフエゴ島で製造された地デジ対応 STB やワンセグ対応端末などに対し税制上の優遇措置を設けた 2013 年 8 月にはデジタル放送受信可能範囲を DTH( 衛星直接受信 ) によって補強する Mi TV Digital 計画の一環としてコルドバ州の 20 か所以上に 1,485 の衛星放送受信用アンテナを設置することを発表した Ⅳ 事業の現状 1 ラジオラジオは AM 局及び FM 局を合わせて 763 の免許を発行している国営放送は Radio y Televisión Argentina(RTA) が Radio National という名称で全国 50 のネットワーク局を使って放送を行っている商業放送局ではクラリングループの Radio Mitre が最も人気のあるラジオ局である国際放送は RTA が RAE の名称で 8 か国語 ( ドイツ語日本語等 ) で実施している 2 テレビ全国向け地上放送は国営放送 RTA が運営するカナル 7 と商業放送の 4 社 (Telefe Artear Telearte America) が実施している地上放送のチャンネルはすべて衛星経由で全国のケーブルテレビ事業者に配信されている Telefe と Artear が 2 大人気チャンネルであり前者には通信大手 TdA 後者には国内メディア最大手クラリングループが出資している 2009 年 10 月に成立したメディア法の合憲性を巡り政府とクラリンが 4 年以上にわたり裁判で争っていたが 2013 年 10 月に最高裁は同法が合憲であるとする判決を下したこの判決を受けて複数のメディアを所有していたクラリンは直ちにテレビラジオケーブルテレビ新聞など同社の主要事業部門を六つに分社化する案を AFSCA に提示し 2014 年 10 月に規制当局は同案を承認した 3 衛星放送米国系のディレク TV が独占的にデジタル衛星放送サービスを提供しているディレク TV は有料放送事業への参入に積極的な TdA と提携し新規加入契約の増加に努め 200 万以上の加入世帯数を持っている 9

10 4 ケーブルテレビアルゼンチンでは地上放送よりもケーブルテレビなどの有料放送が優勢で 2014 年 1 月現在全世帯数の 80%( 約 980 万世帯 ) が有料放送に加入しているこのうち 76% はケーブルテレビ加入世帯であるケーブルテレビ事業者はクラリングルーブの傘下で最大手のケーブルビジョンをはじめ Supercanal Telecentro Red Intercable がビッグ 4 と呼ばれておりこれ以外にも約 160 社以上の小規模な地域ケーブルテレビ事業者が存在するケーブルビジョンが有料放送加入世帯のうち 34% を占める 336 万の加入世帯数を獲得している Ⅴ 運営体 1 Radio Nacional URL: 幹部 :María Seoane( 局長 /Executive Director) 概要 1937 年設立 2001 年に国営テレビ局のカナル 7 とともに国営メディア事業を統括する RTA の傘下に入る全国約 50 局の国営ラジオ局を統括しており RAE の呼称で国際放送を実施している 2 TV Public( カナル 7) URL: 幹部 :Martín Bonavetti( 局長 /Executive Director) 概要 1951 年設立 1980~1999 年まで ATC と呼ばれていた 2001 年国営ラジオ Radio Nacional 国営通信社 Telem とともに RTA の傘下に入った教育教養番組を主体とした総合編成チャンネルで財源は広告収入と政府交付金である電波 Ⅰ 監督機関等連邦情報通信技術機関 (AFTIC) ( 通信 /Ⅰ-1の項参照) 所掌事務 2014 年 12 月に制定されたアルゼンチンデジタル法によりこれまで CNC 及び SECOM が行っていた業務を引き継ぎ ICT に関する規制調整を担 10

11 当する機関として 2015 年 6 月に設立された Ⅱ 電波監理政策の動向 1 無線局免許制度市場競争を加速するため 2000 年 6 月に免許取得手続の簡素化が進められ免許方式が個別免許から単一免許方式に変更された 2004 年 9 月には自由化が進み更に手続が容易になっている無線局の周波数利用の認可及び / 又は免許の付与は電気通信サービス免許規則 ( 規則第 764/2000 号 ) 付属資料 4 の第 8 条に定められている詳細は以下のとおりである電気通信サービスを提供するための周波数帯使用の認定は本条項に規定された条件に基づく競売入札又は申請によって実施される周波数帯使用の認可要請があった場合当局は要求された周波数帯や 15 日間の期日の設定等を官報で公表する利用可能な周波数帯が多数登録されているあるいは周波数の不足が予期される際の周波数帯使用に対する許可は公開入札又は競売を通じて行われる前項に該当しない場合申請に従って使用が許可されるまた同付属資料 4 の第 10 条によれば無線局免許の期間は 5 年以内となっているが延長できる第 11 条では無線局免許の譲渡は当局の許可が必要とされているアルゼンチンデジタル法では第 2 章第 12 条で AFTIC が電波監理を所掌すること第 5 章第 27 条で電波の免許管理調整は AFTIC が行うこと第 6 章で電波の利用には電波利用料が必要であることを定めているなお 3G 及び 4G 向けの 800MHz 帯と 1.9GHz 帯の周波数オークションは中止され 2012 年 9 月に Arsat に 800MHz 帯及び 1.9GHz 帯の周波数が割り当てられた 2014 年 10 月 CNC( 現 AFTIC) はマルチオークションを実施した対象周波数は 4G 用として 700MHz 帯及び AWS(1.7/2.1GHz) 帯 2G 及び 3G 用として 850MHz 帯及び 1.9GHz 帯とされた同年 11 月 SeCom( 現 AFTIC) は AWS 帯と 1.9GHz 帯でクラロが落札事業者となったことを明らかにしたまた 2015 年 6 月にはこれらの周波数についての免許をオークションの結果どおりに交付した 2 周波数割当制度電気通信サービス免許規則付属資料 4 の第 7 条に周波数利用における認可条件が定められている 11

12 周波数帯は AFTIC により策定された周波数帯分配表に基づいて割り当てられる免許される無線局の送信電力は通常のサービスに必要な最低限とする無線周波数は競争を通じて公平な分配の基準により付与される付与される帯域幅は提供するサービスが必要とするトラヒックと一致する必要がある無線周波数の認可及び / 又は許可は適切で正当なサービスの場合は全国規模で排他的に与えられるデジタル技術多元接続技術等の周波数有効技術を促進する 3 電波監視体制電波監視は行政規則無線周波数の管理規制で規定され AFTIC が所掌している無線局の監督業務の年次計画に従って全国において四半期ごとに 40 日間の移動無線局の監査及び 300 の無線局の監査が執行されるまた電波放射の監視は AFTIC 決定により設定された活動計画に従い無線局現場においてサービスとシステムの監視が実施される 4 電波利用料制度政府は無線周波数の使用に対し権利金又は電波利用料の支払を無線周波数利用者に要求できる利用料額は周波数利用による経済的価値を反映して設定される経済的価値の評価には周波数帯帯域幅周波数の使用効率位置などが使用される 5 電波の安全に関する基準電磁界における人体の曝露に関する制限値は国際非電離放射線防護委員会 (International Commission on Non-Ionizing Radiation Protection:ICNIRP) のガイドラインに基づいて健康社会行動省 (Ministry of Health and Social Action:MSAS) が決議第 202/1995 号を制定しているこの制限値に沿って AFTIC が決議第 530/2000 号を制定しているまた AFTIC は決議第 3690/2004 号により電波利用者のために測定法を提供している Ⅲ 周波数分配状況電気通信サービス免許規則付属資料 4 の第 13 条に基づき周波数分配表 National Frequency Allocation Chart(CABFRA) が策定されている 12

ニカラグア共和国

ニカラグア共和国 (Republic of Nicaragua) 通信 Ⅰ 監督機関等電気通信郵便機構 (TELCOR) Tel.:+505 2222 7350 URL:http://www.telcor.gob.ni/ 所在地 :Edif. TELCOR, Avda Bolívar diagonal a Cancillería, Apdo2264, Nanagua, NICARAGUA 幹部 :Orlando