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1 目次 試験名 [ 試験番号 ] CTD No. 頁 絶対バイオアベイラビリティ試験 [CL-033] 食事の影響試験 1[CL-064] 食事の影響試験 2[CL-078] 食事の影響試験 ( 米国 )[CL-041] OCAS 製剤選択試験 [CL-030] In vitro-in vivo 相関 (IVIVC) 試験 [CL-076] 第 I 相単回及び反復投与試験 [CL-034] 用量比例性試験 [CL-066] 単回投与及び食事の影響試験 (IR カプセル )[CL-001] 反復投与試験 (IR カプセル )[CL-002] マスバランス試験 [CL-007] 反復投与, 性差及び高齢者試験 [CL-031] 性差及び高齢者試験 [CL-072] 腎機能障害患者における薬物動態試験 [CL-038] 肝機能障害患者における薬物動態試験 [CL-039] 薬物相互作用試験 ( ケトコナゾール )[CL-036] 薬物相互作用試験 ( リファンピシン )[CL-070] 薬物相互作用試験 ( ワルファリン )[CL-040] 薬物相互作用試験 ( メトプロロールと IR カプセル )[CL-005] 薬物相互作用試験 ( デシプラミン )[CL-058] 薬物相互作用試験 ( ジゴキシン )[CL-059] 薬物相互作用試験 ( メトホルミンと IR カプセル )[CL-006] 薬物相互作用試験 ( 経口避妊薬 )[CL-068] QT/QTc 評価試験 [CL-037] 尿流動態試験 [CL-060] 第 II 相試験 [CL-045] 第 III 相試験 [CL-048] 長期投与試験 [CL-051] 欧州第 III 相試験 [CL-046] ( 参 ) 米国第 III 相試験 [CL-047] ( 参 ) 欧州後期第 II 相試験 [CL-044] ( 参 ) 海外長期投与試験 [CL-049] ( 参 ) QT/QTc 評価試験 2[CL-077] ( 参 ) / アステラス製薬 1

2 2.7.6 本項で使用した略号及び用語の定義一覧を表 に示す 表 略号及び用語の定義一覧 略号及び用語 定義 AE 有害事象 Ae 尿中排泄量 Ae last 時間 0 から尿中濃度定量可能最終時点までの Ae Ae% 尿中排泄率 Ae last % 時間 0 から尿中濃度定量可能最終時点までの Ae% Ae t % 時間 0 から投与後 t 時間までの Ae% ALT alanine aminotransferase: アラニン アミノトランスフェラーゼ (GPT(glutamic pyruvic transaminase: グルタミン酸ピルビン酸トランスアミナー ゼ )) AST aspartate aminotransferase: アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ (GOT(glutamic oxaloacetic transaminase: グルタミン酸オキザロ酢酸トランスアミ ナーゼ )) ANCOVA 共分散分析 ANOVA 分散分析 AUC 血漿中未変化体濃度 - 時間曲線下面積 AUC inf 時間 0 から無限時間まで外挿した AUC AUC last 時間 0 から血漿中濃度定量可能最終時点までの AUC AUC t 時間 0 から時間 t までの血漿中濃度 - 時間曲線下面積 BMI 体型指数 CL/F 経口クリアランス CL R 腎クリアランス C max 最高血漿中濃度 CV 変動係数 CYP チトクロム P450 ddqtci 個体別補正因子を使って心拍数で補正した QT(QTcI) 間隔の同じ時刻のベースラ インからの変化量の実薬投与時とプラセボ投与時との差 ECG 心電図 EM extensive metabolizer: ある薬物代謝酵素において, 高い代謝能を有するヒト FAS full analysis set: 最大の解析対象集団 GCP 医薬品の臨床試験の実施の基準 GMP 医薬品の製造管理及び品質管理に関する基準 HAV A 型肝炎ウイルス HBsAg B 型肝炎ウイルス表面抗原 HCV C 型肝炎ウイルス HIV 1/2 ヒト免疫不全ウイルス 1/2 ICH 日米 EU 医薬品規制調和国際会議 IM intermediate metabolizer: ある薬物代謝酵素において, 代謝能が中程度のヒト IV 静脈内 IR 即放性 LOQ 定量下限値 MedDRA Medical Dictionary for Regulatory Activities:ICH 医薬品用語集 2

3 略号及び用語 定義 NA 適用せず ND 実施せず PK 薬物動態 PM poor metabolizer: ある薬物代謝酵素において, 代謝能が欠損又は著しく低いヒト PO 経口 PPS per protocol set: 治験実施計画書に適合した対象集団 PT Preferred Term:MedDRA の基本語 OAB overactive bladder: 過活動膀胱 OCAS Oral Controlled Absorption System: 持続吸収型経口徐放システム QOL quality of life: 生活の質 QOL スコア キング健康調査票による QOL スコアのドメインスコア ( 特に断らない場合 ) QTc corrected QT: 補正 QT QTcB Bazett 式により補正した QTc QTcF Fridericia 式により補正した QTc QTcI 個体別補正因子を使って補正した QT(=QT/PR β ) QTcIf 被験者ごとに最適化された固定数式を用い心拍数で補正した QT SAF safety analysis set: 安全性解析対象集団 SD 標準偏差 SE 標準誤差 SOC System Organ Class: 器官別大分類 t lag 吸収ラグタイム t max 最高血漿中濃度到達時間 t ½ 消失半減期 UM ultrarapid metabolizer: ある薬物代謝酵素において, 代謝能が著しく高いヒト V z /F 経口投与時の消失相における分布容積 YM178 ミラベグロン 平均切迫性尿失 24 時間あたりの平均切迫性尿失禁回数 ( 特に断らない場合 ) 禁回数 平均尿意切迫感 24 時間あたりの平均尿意切迫感回数 ( 特に断らない場合 ) 回数 平均尿失禁回数 24 時間あたりの平均尿失禁回数 ( 特に断らない場合 ) 平均排尿回数 24 時間あたりの平均排尿回数 ( 特に断らない場合 ) 平均排尿量 1 回あたりの平均排尿量 ( 特に断らない場合 ) 3

4 絶対バイオアベイラビリティ試験 [ 試験番号 CL-033]( ) 治験課題名 : 健康男性を対象に,YM178 OCAS-M 錠の絶対バイオアベイラビリティを検討する単回投与, 非盲検, 無作為化,2 期のクロスオーバー試験治験責任医師名 : 治験実施医療機関 :1 施設 公表文献 : 未公表 治験期間 :1 カ月 治験開始日 :20 年 月 日 治験終了日 :20 年 月 日 開発のフェーズ : 第 I 相 目的 : 主要目的 YM178 OCAS-M 錠のバイオアベイラビリティを検討する 副次的目的 YM178 OCAS-M 錠の安全性及び忍容性を検討する 治験デザイン 治験方法 : 本試験は, 健康男性を対象に,YM178 OCAS-M 錠の絶対バイオアベイラビリティを検討する単回投与, 非盲検, 無作為化,2 期クロスオーバー薬物動態試験である 被験者を A 群と B 群の 2 つの群に分けた 各群は 6 例の被験者から成り, 第 1 期に OCAS-M 錠を経口投与する 3 例と注射用製剤を投与する 3 例に無作為割付した 第 2 期では, 被験者は第 1 期の投与製剤と別の製剤を投与された 目標被験者数 :12 例 設定根拠 被験者数は現行のガイドラインに基づき設定した この種類の試験としては標準的な被験者数であると考えられる 診断及び選択 除外基準 : 選択基準以下の基準をすべて満たす場合, 本試験の対象とした 1. 18~55 歳の健康な男性 2. 体重 :60.0~100.0 kg,bmi:18.0~30.0 kg/m 2 3. 文書による同意が得られた者 除外基準以下の基準のいずれかに該当する場合, 本試験の対象としなかった 1. β アドレナリン受容体作動薬又は製剤中に含まれる成分に対する過敏症を有する者, 若しくは疑いのある者 2. クレアチニンが 150 μmol/l を超える,AST,ALT 又は LDH が正常域上限の 2 倍を超える, γ-gtp が正常域上限の 3 倍を超える, あるいは血清ビリルビンの異常により, 血清クレアチニン又は肝酵素の臨床上問題となる上昇が認められる者 3. 臨床上問題となる喘息, 湿疹, 他アレルギー症状又は重度の薬物過敏症の既往を有する者 4. β 遮断薬又は作動薬 ( 点眼薬は可 ) を投与している者 5. 施設への入院前 4 週間に臨床上問題となる上部消化管症状 ( 悪心, 嘔吐, 腹部不快感又は腹部の不調, 胸焼け ) の既往を有する者 6. 臨床上問題となる消化管疾患, 心血管疾患, 呼吸器疾患, 眼疾患, 腎 肝機能障害, 神経 4

5 疾患, 皮膚疾患, 精神障害, 代謝異常等の既往を有する者 7. 試験前の身体所見, 心電図, 臨床検査において, 治験責任医師により臨床上問題となる異常がみられるとされた者 8. QTcB 間隔が >430 msec(2 回測定の QTcB 平均値 >430 msec) の者 9. 試験前来院時において, 臥位で 5 分間安静後に測定した脈拍数に異常所見 ( 脈拍数が <40 又は >90 bpm) が認められる者 10. 試験前来院時において, 臥位で 5 分間安静後に測定した血圧に異常所見 ( 収縮期血圧が <95 又は >160 mmhg, 拡張期血圧が <40 又は >90 mmhg) が認められる者 11. スクリーニング時の起立性検査が陽性の者 : めまい, 立ちくらみ等の発現,2 分間の立位後の収縮期血圧が >20 mmhg 低下, 脈拍数が 20 bpm 増加 12. 施設への入院前 4 週間に, パラセタモール ( ただし 3 g/ 日以内 ) 以外の処方薬若しくは OTC 薬を定期的に使用していた者, あるいは, 施設への入院前 2 週間に, このような薬物を少しでも使用した者 13. これまでに薬物乱用歴がある者, 若しくは施設への入院前 3 カ月以内に乱用薬物を使用したことがある者 14. 施設への入院前 3 カ月間に,1 日 10 本を超える紙巻きタバコ ( 又はそれに相応する量のタバコ ) の喫煙歴のある者 15. 施設への入院前 3 カ月間に, アルコール量が週 21 ユニットを超える飲酒歴のある者 (1 ユニット = ビール 270 ml, 蒸留酒 40 ml 又はワイン 125 ml) 16. 施設への入院前 3 カ月間に 400 ml を超える血液又は血液製剤の献血歴のある者又は本試験開始前 4 週間以内に血漿交換を行った者 17. 血清学的検査において,HBs 抗原, 抗 HAV 抗体, 抗 HCV 抗体又は抗 HIV 1/2 抗体が陽性であった者 18. 理由を問わず, 治験責任医師が本試験の終了が期待できないと判断する者 19. 本試験への登録予定日前 3 カ月間に他の臨床試験に参加したことがある者, 若しくは登録予定日前 12 カ月間に 3 試験を超える他の臨床試験に参加したことがある者 20. 本試験を安全に終了することに支障をきたすような臨床症状を有すると治験責任医師が判断する者 21. 治験依頼者又は本試験に関与する CRO の社員治験薬, 投与量及び投与方法 : 1. 治験薬及びロット番号 YM178 OCAS-M 錠ロット番号 :05071A*( 錠剤 ) ( ブリスター )(50 mg) 05073A*( 錠剤 ) ( ブリスター )(100 mg) YM178 注射用製剤ロット番号 : ( アンプル )(2 mg/ml) 2. 投与量及び投与方法 A 群 :YM178 OCAS-M 50 mg の単回経口投与と YM mg の単回静脈内投与 B 群 :YM178 OCAS-M 150 mg の単回経口投与と YM mg の単回静脈内投与 YM178 OCAS-M 錠は 240 ml の水とともに経口投与 100 ml の YM178 注射用製剤は 2 時間にわたって, 漸増の注入速度で点滴静脈内投与 いずれも空腹時に投与した 5

6 評価期間被験者は第 1 期に 6 日間, 第 2 期に 5 日間入院した 2 期の間に, 少なくとも 14 日間のウォッシュアウト期間を設けた 第 2 期の退院後 7~14 日以内に事後検査を行った 評価項目, 評価スケジュール及び評価基準 : 薬物動態 : 静脈内投与時の血漿中薬物濃度 :t 1/2,t max,c max,auc inf,auc last,cl,v z,v ss 経口投与時の血漿中薬物濃度 :t 1/2,t max,c max,auc inf,auc last,cl/f,v z /F,F 静脈内投与時及び経口投与時の尿中薬物濃度 :Ae last,ae last %,Ae inf,ae inf %,CL R 安全性 : 有害事象の種類, 程度, 発現率バイタルサイン ( 血圧及び脈拍数 ) 12 誘導心電図身体所見臨床検査 ( 血液学的検査, 血液生化学検査, 尿検査 ) 統計手法 : 連続変数については, 要約統計量, すなわち算出対象の被験者数 (n), 平均値,SD,CV, 中央値, 最小値, 最大値を算出した カテゴリーデータについては, 頻度と割合を示した カテゴリーごとの割合は, 欠測データがない被験者数を 100% として算出した 統計的な比較は両側検定で行い, 有意水準は特に明記しない限り α=0.05 とした 報告書の日付 :20 年月日 6

7 1. 被験者の内訳及び解析対象集団本試験の被験者の内訳を表 に示した 無作為化された 12 例全例が試験を完了した 治験薬を投与された 12 例全例が安全性及び薬物動態解析対象集団となった 表 被験者の内訳 被験者数 スクリーニング例 27 スクリーニング後に無作為化された被験者 12 スクリーニング検査で不適合となった被験者 15 試験中止例 0 試験完了例 12 Source:CL-033 総括報告書,Table 2 2. 被験者背景 被験者背景を表 に示した A 群の 1 例が黒人であった以外は, いずれの被験者も白人であった 表 被験者背景 A 群 B 群 被験者番号 1001~ ~2006 投与方法 15 mg 静脈内投与 / 50 mg 静脈内投与 / 50 mg OCAS-M 経口投与 150 mg OCAS-M 経口投与 n 6 6 年齢 ( 歳 ) 平均値 最小値, 最大値 20, 55 19, 31 体重 (kg) 平均値 最小値, 最大値 67, 97 56, 93 身長 (cm) 平均値 最小値, 最大値 170, , 191 BMI(kg/m 2 ) 平均値 最小値, 最大値 23.2, , 25.5 Source:CL-033 総括報告書,Table 3 3. 治験薬の曝露 12 例全例が試験を完了し, 無作為化された投与方法に従い投与された 4. 薬物動態 (1) 血漿 YM178 単回静脈内投与及び経口投与後のYM178 の血漿中 PKパラメータを表 に, YM178 の血漿中濃度の推移 ( 平均値 ) を図 及び図 に示した YM mg(a 群 ) 又は 50 mg(b 群 ) を 2 時間かけて静脈内投与したとき, 血漿中薬物濃度は投与量に比例して増加した A 群では 6 例のうち 5 例で投与開始後 2 時間 ( 静脈内投与終了時 ) 7

8 に最高濃度へ達し,t max の平均値は 1.92 時間であった B 群では全例で投与開始後 2 時間に最高濃度となった 点滴終了後, 血漿中薬物濃度の急速な減少がみられ, 点滴終了の約 14 時間後から, 緩やかに消失相へと推移した AUC inf の平均値は投与量に比例して増加した A 群,B 群で CL の平均値はそれぞれ 67.3 L/h 及び 60.8 L/h,V z の平均値はそれぞれ 2836 L 及び 2700 L であり,V ss は A 群 (1606 L) が B 群 (1473 L) より高かった YM178 の経口投与後, 血漿中薬物濃度の平均値は用量にかかわらず, 約 4 時間後に C max に達した C max と AUC は用量比を超えて増加した 投与量及び投与経路にかかわらず,t 1/2 の平均値は 31~36 時間であった A 群では血漿中薬物濃度が定量限界以下の測定時点が多かったため,t 1/2 を評価することは困難であった OCAS-M 錠の絶対バイオアベイラビリティ (F) は投与量に依存し,50 mg の 24.3% から 150 mg では 45.2% に増加した 被験者ごとの AUC inf を算出することはできなかったが, 静脈内投与及び経口投与後に YM178 が定量可能であった最大の間隔での AUC を用いて F を算出した Fは投与量に伴って増加したため,CL/Fと V z /F は見かけ上,50 mg より 150 mg の方が小さかった 表 群 投与方法 統計量 15 mg 平均値 静脈内 SD A 群 投与 N 50 mg 平均値 経口 SD 投与 N 50 mg 平均値 静脈内 SD B 群 投与 N 150 mg 平均値 経口 SD 投与 N YM178 単回静脈内投与及び経口投与後の YM178 の血漿中 PK パラメータ : 薬物動態解析対象集団 t max (h) C max (ng/ml) AUC last (ng h/ml) AUC inf (ng h/ml) t 1/2 (h) 静脈内投与では,F=1 と定義し,CL/F 及び V z /F は実際には CL 及び V z となる Source:CL-033 総括報告書,Table 4 F (%) NA NA CL/F (L/h) V z /F (L) V ss (L) NA NA 8

9 YM178 plasma conc. (ng/ml) 図 平均値 Source:CL-033 総括報告書,Figure 2 YM mg の単回静脈内投与及び YM178 OCAS-M 錠 50 mg の単回経口投与後 (A 群 ) の YM178 血漿中濃度推移 : 薬物動態解析対象集団 9

10 YM178 plasma conc. (ng/ml) 図 平均値 Source:CL-033 総括報告書,Figure 3 YM mg の単回静脈内投与及び YM178 OCAS-M 錠 150 mg の単回経口投与後 (B 群 ) の YM178 血漿中濃度推移 : 薬物動態解析対象集団 (2) 尿 YM178 単回静脈内投与及び経口投与後のYM178 の尿中 PKパラメータ ( 平均値 ) を表 に示した 静脈内投与後の尿中排泄量 (Ae inf ) は A 群及び B 群でそれぞれ 3.33 mg,13.4 mg, 尿中排泄率 (Ae inf %) はそれぞれ 22.2%,26.9% であった 経口投与後の Ae inf は A 群及び B 群でそれぞれ 2.98 mg, 16.0 mg,ae inf % はそれぞれ 5.96%,10.6% であった 投与量及び投与経路にかかわらず,CL R の平均値は約 15 L/h であった 尿中 PK パラメータの被験者間のばらつきは, 静脈内投与時に比べ経口投与時の方が大きかった Ae inf と Ae inf % の被験者間のばらつきは, 経口投与の群では 25~48% の範囲であり, 静脈内投与の群では 9~17% の範囲であった なお,CL R の被験者間のばらつきは, 静脈内投与と経口投与の群で同様であった 10

11 表 YM178 単回静脈内投与及び経口投与後の YM178 の尿中 PK パラメータ : 薬物動態解析対象集団 群投与方法統計量 A 群 B 群 15 mg 静脈内投与 50 mg 経口投与 50 mg 静脈内投与 150 mg 経口投与 平均値 SD CV 最小値, 最大値中央値 n 平均値 SD CV 最小値, 最大値中央値 n 平均値 SD CV 最小値, 最大値中央値 n 平均値 SD CV 最小値, 最大値中央値 n Source:CL-033 総括報告書,Table 5 Ae last (mg) % 2.2, % 1.3, % 11, % 8, Ae last % (%) % 15, % 2.6, % 21, % 5.6, Ae inf (mg) % 2.5, % 1.3, % 12, % 10, Ae inf % (%) % 17, % 2.6, % 24, % 7, CL R (L/h) % 11, % 8.3, % 12, % 10, 安全性治験薬との関連性が否定できない有害事象 ( 関連あるかもしれない, 多分( おそらく ) あり と判定された有害事象 ) を以下では 副作用 と定義した 本試験中に死亡例, 重篤な有害事象, 他の重要な有害事象はなかった 治験薬投与期間中,12 例に計 38 件の有害事象がみられた その内訳は, 静脈内投与期間中に 15 mg 群では 5 例に 13 件, 50 mg 群では 6 例に 9 件, 経口投与期間中に 50 mg 群では 4 例に 9 件,150 mg 群では 5 例に 7 件であった ( 表 ) すべての有害事象は試験終了時までに消失し, 投与中止に至った有害事象はなかった 試験期間中によくみられた有害事象は, 頭痛, 腹部不快感及び鼓腸であった ( 表 ) 重度の有害事象はなく, ほとんどの有害事象は軽度であった 4 件の有害事象が中等度と判断された 38 件の有害事象のうち 5 件が副作用と判定された 11

12 表 有害事象の発現状況 : 安全性解析対象集団 15 mg 静脈内投与 A 群 50 mg 経口投与 50 mg 静脈内投与 B 群 150 mg 経口投与 有害事象発現例数 ( 割合 ) 5 (83.3%) 4 (66.7%) 6 (100%) 5 (83.3%) 有害事象発現件数 副作用発現例数 ( 割合 ) 2 (33.3%) 1 (16.7%) 1 (16.7%) 0 副作用発現件数 重篤な有害事象発現例数 ( 割合 ) 0 (0%) 0 (0%) 0 (0%) 0 (0%) 死亡例 件以上の有害事象が発現した被験者を 1 例として集計した 副作用は, 治験薬との関連性が 関連あるかもしれない, 多分 ( おそらく ) あり と判定された有害事象とした Source:CL-033 総括報告書,Table 11 表 有害事象の要約 : 安全性解析対象集団 A 群 B 群 MedDRA/J version mg 50 mg 50 mg 150 mg 基本語 (PT) 静脈内投与経口投与静脈内投与経口投与 傾眠 1 (16.6%) 1 (16.6%) 注意力障害 1 (16.6%) 疲労 / 無力症 2 (33.3%) 浮動性めまい 1 (16.6%) 1 (16.6%) 頭痛 1 (16.6%) 3 (50.0%) 皮膚刺激 1 (16.6%) カテーテル留置部位関連反応 1 (16.6%) 外傷性血腫 1 (16.6%) 腹部不快感 / 腹痛 3 (50.0%) 嘔吐 2 (33.3%) 鼓腸 3 (50.0%) 2 (33.3%) 変色便 1 (16.6%) 1 (16.6%) 腸雑音異常 1 (16.6%) 下痢 2 (33.3%) 1 (16.6%) 消化不良 1 (16.6%) 動悸 1 (16.6%) 鼻炎 1 (16.6%) 胸痛 / 胸部不快感 1 (16.6%) 1 (16.6%) 側腹部痛 1 (16.6%) Source:CL-033 総括報告書,Table 12 試験期間中の臨床検査値に一定の傾向又は臨床的に重要な変動はみられず, 治験責任医師により有害事象と判断された臨床検査の異常値はなかった 肝酵素 (ALT 及び AST) の軽度の上昇が 3 例の被験者で認められた A 群の 1 例では, 第 2 期の入院時に AST の上昇が認められたが, 臨床上問題となる変動ではないと判断された B 群の 1 例では, スクリーニング時に AST の上昇が 12

13 みられたが, 第 1 期の入院時には正常値に回復した この被験者では, 事後検査で ALT も上昇したが, わずかな上昇であり, 治験責任医師により臨床上問題はないと判断された 試験期間中に臨床的に意味のあるバイタルサインの異常値はみられなかった 第 1 期の Day 2 に YM178 OCAS-M 錠 150 mg を経口投与された 1 例に動悸が発現した 本被験者は YM mg を静脈内投与された第 2 期の Day 1 にも治験薬投与後約 1 時間に動悸 ( 軽度の副作用と判定 ) がみられた 動悸は発現から約 8 時間後に消失した 本被験者の治験薬投与前の収縮期 / 拡張期血圧は 96/56 mmhg, 脈拍は 50 bpm, 投与後 1 時間の収縮期 / 拡張期血圧は 87/52 mmhg, 脈拍は 57 bpm であった A 群及び B 群の経口投与時 ( それぞれ 50 mg 及び 150 mg) において, 脈拍数のベースラインからの平均増加量を比較すると,150 mg 群の方が投与後 4 時間から 8 時間までわずかに高かったが, 用量に依存した明確な増加傾向は認められなかった 被験者ごとにみると, 経口投与時の脈拍数の最大増加値は 50 mg 群では 18 bpm( 投与 6 時間後 ),150 mg 群では 18 bpm( 投与 5 時間後 ) であった A 群及び B 群の静脈内投与時 (15 mg 及び 50 mg) において, 脈拍数の平均増加量を比較すると, 投与後 8 時間まで 2 群間で差は認められず, 投与後 10,12 及び 24 時間では 15 mg 群の方が 50 mg 群に比べわずかに大きかった 被験者ごとにみると, 静脈内投与時の脈拍数の最大増加値は 15 mg 群では 27 bpm( 投与 12 時間後 ),50 mg 群では 23 bpm( 投与 7 時間後 ) であった 収縮期血圧のベースラインからの平均変化量は経口投与時及び静脈内投与時とも同程度であった 収縮期血圧のベースラインからの最大増加量の平均値は,YM178 OCAS-M 錠 50 mg 投与後 2 時間で 9.3 mmhg,ym mg 静脈投与後 4 時間で 15.3 mmhg,ym178 OCAS-M 錠 150 mg 投与後 6 時間で 8.5 mmhg,ym mg 静脈投与後 4 時間で 3.3 mmhg であった また, 拡張期血圧のベースラインからの平均変化量も経口投与時及び静脈内投与時とも同程度であった 拡張期血圧のベースラインからの最大増加量の平均値は,YM178 OCAS-M 錠 50 mg 投与後 4 時間で 7.8 mmhg,ym mg 静脈投与後 4 時間で 7.5 mmhg,ym178 OCAS-M 錠 150 mg 投与後 30 分で 6.3 mmhg,ym mg 静脈投与後 1 時間で 4.8 mmhg であった 心電図検査では, 治験責任医師により臨床的に問題と考えられる異常はみられなかった 6. 結論 YM178 OCAS-M 錠を空腹時に単回経口投与したときの絶対バイオアベイラビリティは用量に依存し,50 mg 投与時では 24.3%,150 mg 投与時では 45.2% であった このことにより, 50 mg から 150 mg に増量したときの用量比を超える C max 及び AUC の増加が説明できると考えられる YM178 OCAS-M 錠 50 mg 及び 150 mg を単回経口投与したとき, 並びに YM mg 及び 50 mg を単回静脈内投与したときの忍容性は全被験者で良好であった 最もよくみられた有害事象は, 鼓腸, 腹部不快感及び頭痛であった 静脈内投与では, 経口投与と比較して有害事象がやや多く発現した 経口投与用製剤及び静脈内投与用製剤のいずれも, 安全性データ ( 臨床検査値, バイタルサイン, 心電図検査 ) に問題となる所見はみられなかった 13

14 食事の影響試験 1[ 試験番号 CL-064]( ) 治験課題名 : YM178 薬物動態試験 -YM178 徐放錠の薬物動態に及ぼす食事の影響の検討 - 治験責任医師名 : 治験実施医療機関 :1 施設 公表文献 : 未公表 治験期間 : 約 2 カ月 治験開始日 :20 年 月 日 治験終了日 :20 年 月 日 開発のフェーズ : 第 I 相 目的 : 非高齢健康成人男性を対象に 2 2 クロスオーバー法にて YM178 徐放錠 50 mg 投与時の薬物動態に及ぼす食事の影響を検討する 治験デザイン 治験方法 : 本治験は, 非高齢健康成人男性を対象に, 非盲検無作為 2 2 クロスオーバーデザイン ( 単回投与 ) として, 各治験薬投与期間に YM178 OCAS 錠 50 mg を空腹時又は食後に経口投与した 第 1 期治験薬投与後,12 日以上の休薬期間を経過した後に, 第 2 期治験薬投与を行った なお, 治験薬を投与する直前の食事は高脂肪食 (900 kcal 以上, かつ, 総エネルギーに対する脂質のエネルギーの占める割合は 35% 以上 ) とした 目標被験者数 :24 例 設定根拠 YM178OCAS 錠の薬物動態に及ぼす食事の影響の検討に十分と考えられる被験者数として, 実施可能性も考慮し,24 例を総被験者数として設定した 診断及び選択 除外基準 : 選択基準以下の基準をすべて満たす場合, 本試験の対象とした 1. 性別 : 男性 2. 年齢 ( 同意取得時 ):20 歳以上 45 歳未満 3. 体重 ( スクリーニング検査時 ):50.0 kg 以上 80.0 kg 未満 4. BMI( スクリーニング検査時 ):17.6 以上 26.4 未満 5. スクリーニング検査及び第 1 期入院から投与直前までに得られた診察 ( 自覚症状, 他覚所見 ), 全ての検査の結果から治験責任医師又は治験分担医師が健康であると判断できる者 6. 被験者本人から文書による同意が得られている者 除外基準以下の基準のいずれかに抵触する場合, 本試験の対象としなかった 1. スクリーニング検査前 120 日以内に, 他の治験又は製造販売後臨床試験において投薬を受けた者 2. スクリーニング検査前 90 日以内に 400 ml の全血採血,30 日以内に 200 ml の全血採血又は 14 日以内に成分献血を実施した者 3. 第 1 期入院日前 7 日以内に, 薬剤投与を受けた者又は薬剤投与予定のある者 4. スクリーニング検査時及び第 1 期入院時 ( 治験薬投与日前日 ) の血圧, 脈拍数, 体温,12 誘導心電図のいずれかで基準を逸脱する者 5. スクリーニング検査時及び第 1 期入院時 ( 治験薬投与日前日 ) の臨床検査で下記基準のいずれかに抵触する者 14

15 なお, 各種検査の基準範囲は実施医療機関又は検査 測定機関の基準範囲とする 1 血液学的検査 : 基準範囲の上下限の ±20% を逸脱する者ただし, 白血球数が基準値内であれば分画個々の値は問わない 2 血液生化学検査 : AST,ALT, クレアチニン (Cre) 及び血清電解質は, 基準範囲を逸脱する者 上記以外の項目は, 基準範囲の上下限の ±20% を逸脱する者ただし, 下限値の逸脱が臨床的に問題はないと考えられるもの (AST,ALT,γ-GTP, 総ビリルビン (T-Bil),ALP,LDH,CK, 総コレステロール (T-Cho), 尿素窒素 (BUN), Cre, 尿酸 (UA)) は, 下限を設定しない 3 尿検査 : 各定性検査項目で基準範囲を逸脱するもの 尿中薬物検査 ( ベンゾジアゼピン類, コカイン系麻薬, 覚せい剤, 大麻, バルビツール酸類, モルヒネ系麻薬, フェンシクリジン類, 三環系抗うつ剤 ) に陽性を認めた者 4 免疫学的検査 : HBs 抗原, 抗 HCV 抗体, 梅毒検査, 抗 HIV 抗原 抗体が陽性であった者 6. 薬物アレルギーの既往を有する者 7. 第 1 期入院前 7 日以内に上部消化器症状 ( 悪心, 嘔吐, 胃痛等 ) を発現した者 8. 肝疾患 ( ウイルス性肝炎, 薬物性肝障害等 ) の合併又は既往を有する者 9. 心疾患 ( うっ血性心不全, 狭心症, 治療を要する不整脈等 ) の合併又は既往を有する者 10. 呼吸器疾患 ( 重篤な気管支喘息, 慢性気管支炎等 ) の合併又は既往を有する者 ( ただし, 小児期の喘息の既往は除く ) 11. 消化器系疾患 ( 重篤な消化性潰瘍, 逆流性食道炎等 ) の合併又は既往を有する者 ( ただし, 虫垂炎の既往は除く ) 12. 腎疾患 ( 急性腎不全, 糸球体腎炎, 間質性腎炎等 ) の合併又は既往を有する者 ( ただし, 結石の既往は除く ) 13. 脳血管障害 ( 脳梗塞等 ) の合併又は既往を有する者 14. 悪性腫瘍の合併又は既往を有する者 15. β 受容体刺激薬に対する薬物過敏症を有する者 16. 日常的な飲酒量, 喫煙量が過度である者 ( 過度の目安 ; 飲酒 : アルコール量として 45 g/ 日 ( ビール大ビン 1 本で 25 g, 日本酒 1 合で 22 g のアルコールを含有 ), 喫煙 :20 本 / 日 ) 17. YM178 の投与歴のある者 18. 治験依頼者, 本治験に関係する CRO 又は実施医療機関に雇用されている者 19. その他, 治験責任医師又は治験分担医師により不適当と判断された者 15

16 治験薬, 投与量及び投与方法 : 1. 治験薬及びロット番号 YM178 OCAS 錠 50 mg 錠ロット番号 :08053F 2. 投与量及び投与方法空腹時又は食後に経口投与した 第 1 期治験薬投与後,12 日間以上の休薬期間 ( 第 1 期投与日の翌日 ~ 第 2 期投与日の前日 ) を経過した後に, 第 2 期の投与を行った 空腹時投与先行群 (n=12) 食後投与先行群 (n=12) 第 1 期空腹時 YM178 OCAS 錠 50 mg 食後 YM178 OCAS 錠 50 mg 第 2 期食後 YM178 OCAS 錠 50 mg 空腹時 YM178 OCAS 錠 50 mg 評価期間 :2 群 2 期のクロスオーバー評価項目, 評価スケジュール及び評価基準 : 薬物動態の評価 YM178 血漿中未変化体濃度は, 投与前並びに投与後 0.5,1,2,3,4,5,6,8,10,12,14, 24,36,48 及び 72 時間 ( 退院時 ) に測定された 安全性の評価 有害事象 臨床検査 ( 血液学的検査, 血液生化学検査, 尿検査 ) バイタルサイン ( 腋窩体温, 臥位血圧, 臥位脈拍数 ) 12 誘導心電図統計手法 : 薬物動態 YM178 血漿中未変化体濃度に基づき, 薬物動態パラメータ (C max,t max,t lag,auc inf,auc last, k el,t 1/2,CL/F,V z /F,MRT inf ) を算出した YM178 血漿中未変化体濃度及び薬物動態パラメータについて, 投与群別に要約統計量 (N,Mean,SD,CV,Min,Median,Max 及び GM) を算出した YM178 の薬物動態に対する食事の影響を検討するため,C max 及び AUC last を主要評価項目として空腹時投与に対する食後投与の GMR 並びにその 90%CI を算出した 安全性有害事象及び治験薬との関連性が否定できない有害事象の例数と割合を算出した 有害事象のコード化には, 器官別大分類別 (MedDRA:SOC コード ) 及び基本語 (MedDRA:PT コード ) を用いた 臨床検査値及びバイタルサインの要約統計量を算出し, 被験者ごとにケースプロットを作成した 報告書の日付 :20 年月日 16

17 1. 被験者の内訳及び解析対象集団本試験における被験者の内訳を図 に示した 文書同意取得例 107 例のうち,24 例が無作為化 ( 登録 ) された 全例に治験薬が投与され,23 例が試験を完了した [1 例は第 2 期 ( 空腹時投与 ) に有害事象 ( 頭痛, 発熱, 下痢 ) のため試験中止となった ] 24 例全例が, 安全性及び薬物動態解析対象集団となった 同意取得例 n = 107 無作為化 ( 登録 ) された症例 n = 24 観察期脱落例 n = 83 空腹時投与先行群 n = 12 食後投与先行群 n = 12 治験薬投与例 n = 24 未投与例 n = 0 空腹時投与先行群 n = 12 食後投与先行群 n = 12 完了例 n = 23 中止例 n = 1 空腹時投与先行群 n = 12 空腹時投与先行群 n = 0 食後投与先行群 n = 11 食後投与先行群 n = 1 図 被験者の内訳 主な観察期脱落理由 ; 不適格例 ( 選択基準 除外基準を満たさなかった ):n = 50 好ましくない医療上のできごと :n = 1 同意の撤回 :n=1 その他 ( 被験者充足のため ):n = 28 その他 ( 定員に達したため投与不可 ):n = 3 Source:CL-064 総括報告書,Figure 4 2. 被験者背景本試験の対象集団は非高齢健康成人男性であり, 同意取得時の年齢 ( 平均値 ±SD) は 26.4 ± 6.36 歳であった 2 例の被験者ではそれぞれアレルギー性鼻炎を併発したが, 本試験への登録は可能と判断された 3. 治験薬の曝露すべての被験者で第 1 期, 第 2 期それぞれにおいて 50 mg の治験薬が単回投与された 17

18 4. 薬物動態 YM178 の空腹時及び食後投与時の血漿中濃度推移 ( 平均値 ) を図 ( 平均値 ±SD, 均等目盛表示 ) 及び図 ( 平均値 ±SD, 片対数表示 ) に示した 血中濃度データから算出した YM178 のPKパラメータのまとめを表 に示した YM178 OCAS 錠の 50 mg を単回傾向投与した時の血漿中濃度は投与後 4 時間付近で最大値に到達し, その後時間経過とともに二相性に減少した 食事の存在下において,C max 及び AUC last の平均値は減少したが,CL/F 及び V z /F は増加した また,t max の平均値は, 空腹時投与では 3.5 時間であったのが, 食後では 4.7 時間と遅延した 一方で,t 1/2 は空腹時又は食後で同程度であった Mean ± SD Fasting (n=23) Fed (n=23) 図 YM178 の空腹時及び食後投与時の血漿中濃度推移 ( 均等目盛表示 ): 薬物動態解析対象集団 平均値 V40207 は全治療期間を終了せず, 要約統計量の算出から除外された Source:CL-064 総括報告書,Figure 5 18

19 Mean ± SD Fasting (n=23) Fed (n=23) 図 YM178 の空腹時及び食後投与時の血漿中濃度推移 ( 片対数表示 ): 薬物動態解析対象集団 平均値 V40207 は全治療期間を終了せず, 要約統計量の算出から除外された Source:CL-064 総括報告書,Figure 6 19

20 表 YM178 の PK パラメータのまとめ : 薬物動態解析対象集団 PK パラメータ 食事条件 n 平均値 ± SD 最小値, 最大値 中央値 GM CV (%) C max 空腹時 ± , (ng/ml) 食後 ± , AUC last 空腹時 ± , (ng h/ml) 食後 ± , AUC inf 空腹時 ± , (ng h/ml) 食後 ± , t 1/2 空腹時 ± , (h) 食後 ± , t max 空腹時 ± , (h) 食後 ± , t lag 空腹時 ± , (h) 食後 ± , k el 空腹時 ± , (1/h) 食後 ± , CL/F 空腹時 ± , (L/h) 食後 ± , V z /F 空腹時 ± , (L) 食後 ± , MRT inf 空腹時 ± , (h) 食後 ± , V40207 は全治療期間を終了せず, 要約統計量の算出から除外された GM の算出に用いた例数は 5 であった GM の算出に用いた例数は 22 であった Source:CL-064 総括報告書,Table 4 PKパラメータのGMR 及び 90% 信頼区間を表 に示した C max 及びAUC last を主要評価項目として, 薬物動態に及ぼす食事の影響を検討した C max の幾何平均比 (GMR, 食後 / 空腹時 ) は 0.389(90% 信頼区間 :0.275~0.552),AUC last のGMRは 0.504(90% 信頼区間 :0.412~0.616) であった C max 及びAUC last の空腹時に対する食後投与のGMRの 90% 信頼区間は, いずれも生物学的同等性の目安である 0.80~1.25 の範囲から外れており, 本剤の吸収は食事の影響を受けるものと考えられた 表 食後又は空腹時投与後の PK パラメータの比較 : 薬物動態解析対象集団 PK パラメータ GMR( 食後 / 空腹時 ) 90% 信頼区間下限 90% 信頼区間上限 C max (ng/ml) AUC last (ng h/ml) AUC inf (ng h/ml) t 1/2 (h) V40207 は全治療期間を終了せず, 比較対象から除外された 空腹時及び食後投与下の自然対数変換された PK パラメータの LSM( 最小二乗平均値 ) の差及びその 90% 信頼区間は, 逆変換した GMR( 幾何平均値比 ) 及びその 90% 信頼区間として表記された Source:CL-064 総括報告書,Table 5 20

21 5. 安全性食事条件別の有害事象発現状況の要約を表 に示した 全試験期間を通じて, 有害事象は 10/24 例 (41.7%) に 17 件発現し, このうち, 副作用は 7/24 例 (29.2%) に 10 件発現した 有害事象は, 空腹時投与では 9/24 例 (37.5%) に 13 件, 食後投与では 3/24 例 (12.5%) に 4 件であった このうち副作用は, 空腹時投与では 6/24 例 (25.0%) に 9 件, 食後投与では 1/24 例 (4.2%) に 1 件であり, 有害事象及び副作用とも空腹時投与時の発現が多かった 有害事象及び副作用の発現率を表 に示した 2 例以上の被験者に認められた有害事象は, 異常便, 下痢, 鼻咽頭炎, 血中クレアチンホスホキナーゼ増加, 頭痛及び血管迷走神経性失神であった その他の有害事象は各 1 例であり, 耳鳴, 発熱,C- 反応性蛋白増加, 筋痛及び鼻閉であった ほとんどの有害事象は軽度であり, 重度と判定された有害事象はなかった 中等度と判定された有害事象のうち, 血管迷走神経性失神は治験薬投与後 2 例に認められたが, 一連の症状は採血直後に出現し,6 分後又は約 30 分後にそれぞれ消失したことから, 採血操作によるものと考えられ, 被験薬との関連性は否定された 5 件の副作用は, 試験期間中に消失しなかった 空腹時投与 ( 食後投与先行群, 第 2 期 ) の 1 例にみられた 3 件の重篤な有害事象 ( 頭痛, 発熱及び下痢 ) 及びC- 反応性蛋白増加は追跡調査で消失を確認した 重篤な有害事象はいずれも 中等度 で 関連あるかもしれない と判定され, 事後検査時点での転帰は未回復であったが, いずれも追跡調査にて, 発現日の翌日又は翌々日に回復した ( 表 ) また, 耳鳴は追跡調査期間の終了時も持続していたが, 発現 1~2 カ月後に実施された検査で異常は認められなかった 耳鳴の症状は依然持続していたものの, 被験者の日常活動に支障ない程度であったため, その後も経過観察とした 追跡調査は発現約 6 カ月後に被験者との連絡が取れなくなったために中止され, 本事象の転帰は不明である 空腹時投与時, 食後投与時ともに, 臨床的に問題と考えられる臨床検査値異常変動やバイタルサイン又は心電図所見において臨床的に重要な異常はみられなかった 表 治療期間中に発現した有害事象の要約 : 安全性解析対象集団 有害事象 副作用 投与時期 空腹時 食後 空腹時 食後 発現例数 発現件数 発現例数 発現件数 発現例数 発現件数 発現例数 発現件数 全期間 9/24(37.5%) 13 3/24(12.5%) 4 6/24(25.0%) 9 1/24(4.2%) 1 第 1 期 3/12(25.0%) 3 3/12(25.0%) 4 3/12(25.0%) 3 1/12(8.3%) 1 第 2 期 6/12(50.0%) 10 0/12(0.0%) 0 3/12(25.0%) 6 0/12(0.0%) 0 治験薬との関連性が おそらく関連あり 又は 関連あるかもしれない と判定された有害事象 Source:CL-064 総括報告書,Table 6 21

22 表 治療期間中に発現した有害事象及び副作用の発現率 : 安全性解析対象集団 MedDRA/J Version 10.0 有害事象 副作用 器官別大分類 (SOC) 空腹時 食後 空腹時 食後 基本語 (PT) (n = 24) (n = 24) (n = 24) (n = 24) 耳及び迷路障害 1(4.2%) 0(0.0%) 1(4.2%) 0(0.0%) 耳鳴 1(4.2%) 0(0.0%) 1(4.2%) 0(0.0%) 胃腸障害 3(12.5%) 1(4.2%) 3(12.5%) 1(4.2%) 異常便 1(4.2%) 1(4.2%) 1(4.2%) 1(4.2%) 下痢 2(8.3%) 0(0.0%) 2(8.3%) 0(0.0%) 全身障害及び投与局所様態 1(4.2%) 0(0.0%) 1(4.2%) 0(0.0%) 発熱 1(4.2%) 0(0.0%) 1(4.2%) 0(0.0%) 感染症及び寄生虫症 1(4.2%) 1(4.2%) 1(4.2%) 0(0.0%) 鼻咽頭炎 1(4.2%) 1(4.2%) 1(4.2%) 0(0.0%) 臨床検査 3(12.5%) 0(0.0%) 1(4.2%) 0(0.0%) 血中クレアチンホスホキナーゼ増加 2(8.3%) 0(0.0%) 0(0.0%) 0(0.0%) C- 反応性蛋白増加 1(4.2%) 0(0.0%) 1(4.2%) 0(0.0%) 筋骨格系及び結合組織障害 1(4.2%) 0(0.0%) 0(0.0%) 0(0.0%) 筋痛 1(4.2%) 0(0.0%) 0(0.0%) 0(0.0%) 神経系障害 3(12.5%) 1(4.2%) 2(8.3%) 0(0.0%) 頭痛 2(8.3%) 0(0.0%) 2(8.3%) 0(0.0%) 血管迷走神経性失神 1(4.2%) 1(4.2%) 0(0.0%) 0(0.0%) 呼吸器, 胸郭及び縦隔障害 0(0.0%) 1(4.2%) 0(0.0%) 0(0.0%) 鼻閉 0(0.0%) 1(4.2%) 0(0.0%) 0(0.0%) 治験薬との関連性が おそらく関連あり 又は 関連あるかもしれない と判定された有害事象 Source:CL-064 総括報告書,Table 7 表 重篤な有害事象 : 安全性解析対象集団 被験者番号投与日時 有害事象発現日時 消失日時 投与群第 1 期第 2 期記載用語 MedDRA(PT) ( 食事条件 ) ( 食事条件 ) 程度 処置 転帰 頭痛 頭痛 T18:30 中等度非薬物療法未回復 ( 空腹時 ) V 食後投与先行群 T09:18 T09:18 発熱発熱 水様便下痢 T19:27 ( 空腹時 ) T03:30 ( 空腹時 ) 中等度非薬物療法未回復 中等度なし未回復 治験薬との関連性 関連あるかもしれない 関連あるかもしれない 関連あるかもしれない 年月日 ( 日時 ),T は食事時刻 ( 時分 ) MedDRA/J Version 10.0 重篤な有害事象 ( 入院又は入院期間の延長 ) 治療期間中 ( 本被験者では中止時, すなわち第 2 期の 1 日目 ) には未回復であったが, いずれも追跡調査にて回復した Source:CL-064 総括報告書,Table 9 6. 結論 YM178 の吸収速度及び吸収量は高脂肪食の摂取により減少し, これに伴って t max の延長,C max 及び AUC last の減少がみられたが, 一方で t 1/2 は一定であった 22

23 有害事象の発現率及び発現件数は,YM178 を食後投与した被験者と比較して, 空腹時投与した被験者で高かった これは,C max 及び AUC last の結果にもみられたように, 空腹時投与下の被験者で YM178 の暴露が大きいことにも起因すると考えられた 空腹時投与下の 1 例では, 治験薬と関連あるかもしれないと判定された 3 件の重篤な有害事象 ( 頭痛, 発熱及び下痢 ) を発現したものの, これら有害事象はいずれも適切な処置により発症後 2 日以内に消失した 重篤な有害事象を除き, 本試験期間中に発現した有害事象の大半は, 軽度の事象であり経過観察中に消失した YM178 OCAS 錠 50 mg の単回経口投与 (2 2 クロスオーバー試験 ) では, 空腹時又は食後投与ともに忍容性は良好と考えられた 23

24 食事の影響試験 2[ 試験番号 178-CL-078]( ) 治験課題名 : YM178 の薬物動態試験 - 非高齢健康男女被験者における YM178 徐放錠の薬物動態に及ぼす食事の影響の検討 - 治験責任医師名 : 治験実施医療機関 :4 施設他 公表文献 : 未公表治験期間 :2 カ月治験開始日 :2009 年 7 月 2 日治験終了日 :2009 年 9 月 2 日 開発のフェーズ : 第 I 相 目的 : 非高齢健康成人を対象に,YM178 徐放錠 ( 以下,YM178)50 mg 又は 100 mg の投与したときの薬物動態に及ぼす食事の影響を 6 群 3 用法 3 時期のクロスオーバー法にて検討する 治験デザイン 治験方法 : YM178 の薬物動態に及ぼす食事の影響を検討するため,YM mg 又は 100 mg の投与群ごとに非高齢健康成人を割り当て, 用量ごとに同一被験者による非盲検無作為化 6 群 3 用法 3 時期のクロスオーバー試験として実施した 食事は通常食 ( 約 450 kcal) と高脂肪食 ( 約 960 kcal) の 2 種類とし, 食後投与の場合, 食事を 20 分以内に終了し, 食後 10 分以内に治験薬を投与した 第 2 期及び第 3 期の治験薬投与は, 前時期での治験薬投与後 12 日以上の休薬期間をおいて行った 目標被験者数 :72 例 設定根拠 YM178 の薬物動態に及ぼす食事の影響の検討に十分と考えられる被験者数として, 実施可能性も考慮し,72 例を総被験者数として設定した 診断及び選択 除外基準 : 選択基準以下の基準をすべて満たす場合, 本治験の対象とした 1. 年齢 ( 同意取得時 ):20 歳以上 55 歳未満 2. 体重 ( スクリーニング検査時 ) 男性 :50.0 kg 以上 80.0 kg 未満女性 :40.0 kg 以上 70.0 kg 未満 3. BMI( スクリーニング検査時 ):17.6 以上 26.4 未満 4. スクリーニング検査及び第 1 期入院日 ( 治験薬投与日前日 ) から投与直前までに得られた診察 ( 自覚症状, 他覚症状 ), すべての検査の結果から治験責任医師又は治験分担医師が健康であると判断できる者 5. 被験者本人から文書による同意が得られている者 除外基準以下の基準のいずれかに抵触する場合, 本治験の対象としなかった 1. スクリーニング検査前 120 日間に, 他の治験又は製造販売後臨床試験において投薬を受けた者 2. スクリーニング検査前 90 日間に 400 ml の全血採血を実施した者,30 日間に 200 ml の全血採血を実施した者, 又は 14 日間に成分献血を実施した者 3. 第 1 期入院日前 7 日間に薬剤投与を受けた者又は薬剤投与予定のある者 4. スクリーニング検査時及び第 1 期入院時 ( 治験薬投与日前日 ) の血圧, 脈拍数, 体温,12 24

25 誘導心電図のいずれかで下記基準を逸脱する者 臥位血圧 項目 臥位脈拍数腋窩体温 12 誘導心電図 許容範囲収縮期血圧 :90 mmhg 以上 140 mmhg 以下拡張期血圧 :40 mmhg 以上 90 mmhg 以下 40 bpm 以上 100 bpm 以下 35.0 C 以上 37.3 C 以下正常あるいは臨床的に重要でない異常 ( 例 : 洞性不整脈, 非特異的 ST 上昇等 ) 5. スクリーニング検査時及び第 1 期入院時 ( 治験薬投与日前日 ) の臨床検査で下記基準のいずれかに抵触する者なお, 各種検査の基準範囲は実施医療機関又は検査 測定機関の基準範囲とする 1 血液学的検査 : 基準範囲の上下限の ±20% を逸脱する者ただし, 白血球数が基準値内であれば分画個々の値は問わない 2 血液生化学検査 : AST,ALT, クレアチニン (Cre) 及び血清電解質は, 基準範囲を逸脱する者 上記以外の項目は, 基準範囲の上下限の ±20% を逸脱する者ただし, 下限値の逸脱が臨床的に問題はないと考えられるもの (AST,ALT,γ-GTP, 総ビリルビン (T-Bil),ALP,LDH,CK, 総コレステロール (T-Cho), 中性脂肪 (TG), 尿素窒素 (BUN),Cre, 尿酸 (UA)) は下限を設定しない 3 尿検査 : 各定性検査項目で基準範囲を逸脱する者 ( ただし, 女性被験者において, スクリーニング検査時あるいは第 1 期入院日 ( 治験薬投与日前日 ) に月経中である者は, 潜血が陽性であっても本治験への参加を可とする ) 4 尿中薬物検査 : ベンゾジアゼピン類, コカイン系麻薬, 覚せい剤, 大麻, バルビツール酸類, モルヒネ系麻薬, フェンシクリジン類, 三環系抗うつ剤の各検査で陽性となった者 5 免疫学的検査 : HBs 抗原, 抗 HCV 抗体, 梅毒,HIV 抗原 抗体の各検査において陽性となった者 6 妊娠検査 : 閉経前及び閉経後 2 年を経ていない女性被験者において, スクリーニング検査時及び第 1 期入院日 ( 治験薬投与日前日 ) の妊娠検査において陽性となった者 6. 女性被験者については, 授乳中の女性, 妊婦, 妊娠している可能性のある者又は本試験期間中に妊娠を希望する者 7. 薬物アレルギーの既往を有する者 8. 第 1 期入院日 ( 治験薬投与日前日 ) の前 7 日以内に上部消化器症状 ( 悪心, 嘔吐, 胃痛等 ) を発現した者 9. 肝疾患 ( ウイルス性肝炎, 薬物性肝障害等 ) の合併又は既往を有する者 10. 心疾患 ( うっ血性心不全, 狭心症, 治療を要する不整脈等 ) の合併又は既往を有する者 11. 呼吸器疾患 ( 重篤な気管支喘息, 慢性気管支炎等 ) の合併又は既往を有する者 ( ただし, 小児期の喘息の既往は除く ) 12. 消化器系疾患 ( 重篤な消化性潰瘍, 逆流性食道炎等 ) の合併又は既往を有する者 ( ただし, 虫垂炎の既往は除く ) 13. 腎疾患 ( 急性腎不全, 糸球体腎炎, 間質性腎炎等 ) の合併又は既往を有する者 ( ただし, 結石の既往は除く ) 14. 脳血管障害 ( 脳梗塞等 ) の合併又は既往を有する者 25

26 15. 悪性腫瘍の合併又は既往を有する者 16. β 受容体刺激薬に対する薬物過敏症を有する者 17. 治験期間中に過度な運動を中止することが出来ない者 18. 日常的な飲酒量, 喫煙量が過度である者 ( 過度の目安 ; 飲酒 : アルコール量として平均 45 g/ 日 ( ビール大ビン 1 本で 25 g, 日本酒 1 合で 22 g のアルコールを含有 ), 喫煙 : 平均 20 本 / 日 ) 19. YM178 の投与歴のある者 20. 治験依頼者, 本治験に関係する CRO 又は実施医療機関に雇用されている者 21. その他, 治験責任医師又は治験分担医師により不適当と判断された者治験薬, 投与量及び投与方法 : 1. 治験薬 YM178 OCAS 錠 50 mg( ロット番号 :08157B) 2. 投与量及び投与方法被験者は第 1,2 及び 3 期の第 1 日目朝の投与前の前夜からの 14 時間は絶食とした 空腹時投与期間中, 投与後 4 時間以上は継続して絶食とした 各被験者は YM mg 又は 100 mg を水 150 ml とともに, 通常食, 高脂肪食後又は空腹時に単回投与された 評価期間 : 各時期において単回投与評価項目, 評価スケジュール及び評価基準 : 1. 薬物動態の評価 血漿中未変化体濃度採血時期 : 各時期の投与前並びに投与後 0.5,1,2,3,4,5,6,7,8,10,12,14,24, 36,48,72 及び 96 時間 ( 退院時 ) 尿中未変化体濃度蓄尿時期 : 各時期の投与前 12 時間 ~ 投与直前, 投与後 0~12,12~24,24~48,48~72 及び 72~96 時間 ( 退院時 ) 2. 安全性の評価 有害事象 (MedDRA version 10.0 を用いてコード化 ) バイタルサイン ( 腋下体温, 臥位血圧, 臥位脈拍数 ) 臨床検査 ( 血液学的検査, 血液生化学検査, 尿検査 ) 身体所見 12 誘導心電図統計手法 : 1. 薬物動態 解析対象集団 : 薬物動態解析対象集団 (PKAS) 治験薬が 1 回以上投与され, かつ 1 時点以上で血漿中又は尿中未変化体濃度が測定された ( 採取された ) 被験者を薬物動態解析対象集団とした 薬物動態パラメータ : ノンコンパートメント法を用いて血漿中薬物動態パラメータ (C max, t max,t lag,auc inf,auc last,k el,t 1/2,CL/F,V z /F,MRT inf ), 及び尿中薬物動態パラメータ (Ae last, Ae last %,CL R ) を算出した 定量限界以下の血漿中及び尿中 YM178 濃度は 0 とみなした 血漿中未変化体濃度及び薬物動態パラメータの要約統計量を算出した 食事の影響の検討 : 最小二乗平均値 (LSM) 比 ( 食後投与 / 空腹時投与, 食後の場合は通常食又は高脂肪食 ) とその 90% 信頼区間 (CI) を算出した データの表示には幾何平均比 (GMR) 及び 90% 信頼区間 (CI) を用いた AUC last 及び C max を主要評価項目とし,GMR の 90% CI が, 同等性の判定基準とした 0.80~1.25 の範囲内であれば, 食事の影響がないと結論することとした 26

27 2. 安全性 解析対象集団 : 安全性解析対象集団 (SAF) 治験薬が 1 回以上投与された被験者を安全性解析対象集団とした 有害事象及び副作用の発現率を算出した 有害事象は医薬品規制用語集 (MedDRA version 10.0) を用いコード化し, 器官別大分類 (SOC) 及び基本語 (PT) 別に度数集計を行った 臨床検査値及びバイタルサインの実測値の要約統計量を算出した 12 誘導心電図について, クロス表を作成した 報告書の日付 :20 年月日 27

28 1. 被験者の内訳及び解析対象集団文書同意取得例 170 例のうち,72 例が本試験に登録された 各 36 例の被験者がYM mg 群又は 100 mg 群に無作為化され, すべての被験者が第 1~3 期でそれぞれ異なる投与条件下 ( 空腹時, 通常食後, 高脂肪食後 ) でYM178 を単回経口投与された 70 例が試験を完了し,2 例が自己都合によりそれぞれ第 1 期及び第 2 期に試験を中止した ( 図 ) 72 例全例が安全性及び薬物動態解析対象集団 ( それぞれ SAF,PKAS) として採用された 同意取得例 n = 170 無作為化されなかった被験者 n =98 無作為化された被験者 n =72 第 1 期 YM mg 空腹下投与通常食後投与高脂肪食後投与 n = 12 n = 12 n = 12 YM mg 空腹下投与通常食後投与高脂肪食後投与 n = 12 n = 12 n = 12 次期へ移行しなかった被験者 n = 1 第 2 期 YM mg 空腹下投与通常食後投与高脂肪食後投与 n = 12 n = 12 n = 12 YM mg 空腹下投与通常食後投与高脂肪食後投与 n = 12 n = 11 n = 12 次期へ移行しなかった被験者 n = 1 第 3 期 YM mg 空腹下投与通常食後投与高脂肪食後投与 n = 12 n = 12 n = 11 YM mg 空腹下投与通常食後投与高脂肪食後投与 n = 11 n = 12 n = 12 図 被験者の内訳 無作為化前の主な中止理由は以下の通り選択又は除外基準を満たしていない :n = 57 好ましくない医療上のできごと :n = 5 その他 ( 登録被験者が十分であるため ):n = 36 Source:CL-078 総括報告書,Figure 4 28

29 2. 被験者背景 YM mg 群及び 100 mg 群の被験者の人口統計学的及び他の基準値の特性に明らかな違いは 認められなかった ( 表 ) 表 背景因子 性別 年齢 ( 歳 ) 身長 (cm) 体重 (kg) BMI(kg/m 2 ) 既往歴 合併症 喫煙歴 飲酒歴 前治療 ( 薬剤 ) 前治療 ( 療法 ) 同意取得時前に消失した疾患 同意取得時も継続していた疾患 Source:CL-078 総括報告書,Table 4 人口統計学及び基準値の特性 : 安全性及び薬物動態解析対象集団 カテゴリー YM mg YM mg n=36 n=36 男性 18 (50.0%) 18 (50.0%) 女性 18 (50.0%) 18 (50.0%) 平均値 ± SD 33.3 ± ± 8.72 最小, 最大 20, 53 20, 53 中央値 Q1, Q3 27.0, , 40.0 平均値 ± SD 最小, 最大中央値 Q1, Q3 平均値 ± SD 最小, 最大中央値 Q1, Q3 平均値 ± SD 最小, 最大中央値 Q1, Q ± , , ± , , ± , , ± , , ± , , ± , , なし 27 (75.0%) 28 (77.8%) あり 9 (25.0%) 8 (22.2%) なし 22 (61.1%) 30 (83.3%) あり 14 (38.9%) 6 (16.7%) なし 16 (44.4%) 21 (58.3%) 喫煙した 11 (30.6%) 6 (16.7%) 現在も喫煙 9 (25.0%) 9 (25.0%) なし 7 (19.4%) 11 (30.6%) 断酒した 4 (11.1%) 2 (5.6%) 現在も飲酒 25 (69.4%) 23 (63.9%) なし 36 (100.0%) 36 (100.0%) あり 0 (0.0%) 0 (0.0%) なし 36 (100.0%) 36 (100.0%) あり 0 (0.0%) 0 (0.0%) 29

30 3. 治験薬の曝露 YM mg 群,YM mg 群とも, それぞれ 36 例中 35 例が 3 種類の食事条件下 ( 空腹, 通常食及び高脂肪食 ) で YM178 が単回投与された YM mg 群では 1 例が第 2 期の単回投与後, 仕事の都合により治験薬投与を中止し,YM mg 群の 1 例は第 1 期の単回投与後, 親族の葬儀参列のため治験薬投与を中止した 4. 薬物動態 (1) 血漿中薬物動態 YM mg 及び 100 mgを通常食後及び高脂肪食後に単回投与したとき, 空腹時投与に比べ血漿中 YM178 濃度は低く推移した ( 図 , 図 ) 血漿中 YM178 濃度は被験者間で大きなばらつきがみられた 通常食及び高脂肪食後にYM mg 及び 100 mgを単回投与したとき, 全身曝露の指標である C max,,auc last,auc inf の平均値はいずれも空腹時投与のそれに比べ低くなっており, 減少の程度は通常食後の方が高脂肪食後より大きかった ( 表 , 表 ) 体重で補正したC max,, AUC last,auc inf の平均値についても上記の結果と同様であった すべての食事条件において,C max,, AUC last,auc inf は被験者間で大きなばらつきがみられた YM178 の投与量にかかわりなく, 通常食後及び高脂肪食後の t max,t lag の平均値はいずれも空腹時投与のそれに比べ遅延したが,t 1/2 はいずれの食事条件でも類似していた 30

31 (A) Linear scale Mean±SD Plasma Concentration (ng/nl) (ng/ml) Fasted Fed (Normal meal) Fed (High-fat meal) Time (h) (B) Semi-Log scale Plasma Concentration (ng/nl) (ng/ml) Mean±SD Fasted Fed (Normal meal) Fed (High-fat meal) 図 n=35 Source:CL-078 総括報告書,Figure Time (h) 空腹時及び食後 ( 通常食, 高脂肪食 ) に YM mg を単回投与後の血漿中 YM178 濃度推移 : 薬物動態解析対象集団 31

32 (A) Linear scale Mean±SD Plasma Concentration (ng/nl) (ng/ml) Fasted Fed (Normal meal) Fed (High-fat meal) Time (h) (B) Semi-Log scale Plasma Concentration (ng/nl) (ng/ml) Mean±SD Fasted Fed (Normal meal) Fed (High-fat meal) 図 n=35 Source:CL-078 総括報告書,Figure Time (h) 空腹時及び食後 ( 通常食, 高脂肪食 ) に YM mg を単回投与後の血漿中 YM178 濃度推移 : 薬物動態解析対象集団 32

33 表 YM mg 単回投与後の血漿中 PK パラメータ : 薬物動態解析対象集団 PK パラメータ 要約統計量 空腹時投与 n = 35 平均値 (SD) (29.91) %CV C max 中央値 (ng/ml) 最小, 最大 9.22, GM AUC last (ng h/ml) AUC inf (ng h/ml) t max (h) t lag (h) t 1/2 (h) CL/F (L/h) 平均値 (SD) %CV 中央値最小, 最大 GM 平均値 (SD) %CV 中央値最小, 最大 GM 平均値 (SD) %CV 中央値最小, 最大 GM 平均値 (SD) %CV 中央値最小, 最大 GM 平均値 (SD) %CV 中央値最小, 最大 GM 平均値 (SD) %CV 中央値最小, 最大 GM Source:CL-078 総括報告書,Table (133.85) , (153.15) , (1.20) , (0.18) , (8.5) , (59.48) , 投与条件通常食後投与 n = (12.26) , (75.67) , (90.05) , (1.35) , (0.40) , (14.1) , (136.67) , 高脂肪食後投与 n = (10.74) , (81.31) , (98.66) , (1.42) , (0.52) , (8.9) , (81.39) ,

34 表 YM mg 投与後の血漿中 PK パラメータ : 薬物動態解析対象集団 PK パラメータ 要約統計量 空腹時投与 n = 35 平均値 (SD) (57.17) %CV C max 中央値 (ng/ml) 最小, 最大 19.41, GM AUC last (ng h/ml) AUC inf (ng h/ml) t max (h) t lag (h) t 1/2 (h) CL/F (L/h) 平均値 (SD) %CV 中央値最小, 最大 GM 平均値 (SD) %CV 中央値最小, 最大 GM 平均値 (SD) %CV 中央値最小, 最大 GM 平均値 (SD) %CV 中央値最小, 最大 GM 平均値 (SD) %CV 中央値最小, 最大 GM 平均値 (SD) %CV 中央値最小, 最大 GM Source:CL-078 総括報告書,Table (316.15) , (351.88) , (1.04) , (0.12) , (6.6) , (53.54) , 投与条件通常食後投与 n = (35.30) , (210.07) , (250.25) , (1.18) , (0.38) , (10.2) , (149.74) , 高脂肪食後投与 n = (28.09) , (192.96) , (214.35) , (1.68) , (0.33) , (6.8) , (61.46) , 食事の影響を検討するため, 食後の C max,,auc last,auc inf を空腹時のそれと比較し ( 食後 / 空腹時 ), 統計解析を行った 高脂肪食後にYM mgを単回投与したときのc max,,auc last,auc inf の幾何平均比 ( 食後 / 空腹時 ) は, それぞれ 0.474(90% 信頼区間 :0.366,0.615),0.679(90% 信頼区間 :0.601,0.767) 及び 0.712(90% 信頼区間 :0.634,0.800) であり, 空腹時投与に比べ,C max は約 53%,AUC last は約 32%,AUC inf は約 29% 低かった 通常食後にYM mgを単回投与したときのc max,,auc last, 34

35 AUC inf の幾何平均比はそれぞれ 0.342(90% 信頼区間 :0.263,0.443),0.467(90% 信頼区間 :0.413, 0.528) 及び 0.494(90% 信頼区間 :0.440,0.555) であり, 空腹時投与に比べ,C max, は約 66%,AUC last は約 53%,AUC inf は約 51% 低かった 高脂肪食後, 通常食後ともC max,,auc last,auc inf の幾何平均比の 90% 信頼区間はいずれも同等性の判定基準とした 0.80~1.25 の範囲を下回った ( 表 ) 高脂肪食後に YM mg を投与したときの C max,,auc last 及び AUC inf の幾何平均比 ( 食後 / 空腹時 ) は, それぞれ 0.514(90% 信頼区間 :0.414,0.639),0.715(90% 信頼区間 :0.646,0.791) 及び 0.728(90% 信頼区間 :0.659,0.805) であり, 空腹時投与に比べ,C max は約 49%,AUC last は AUC inf は約 27% 低かった 通常食後に YM mg を投与したときの C max,auc last 及び AUC inf の幾何平均比はそれぞれ 0.357(90% 信頼区間 :0.288,0.444),0.488(90% 信頼区間 :0.440,0.540) 及び 0.507(90% 信頼区間 :0.459,0.560) であり, 空腹時投与に比べ,C max は約 64%,AUC las は約 51%,AUC inf は約 49% 低かった YM mg 投与群のC max,,auc last 及びAUC inf の幾何平均比 (GMR) の 90% 信頼区間はほぼいずれも同等性の判定基準とした 0.80~1.25 の範囲を下回った ( 表 ) 表 食後又は空腹時に YM mg を単回投与後の血漿中 PK パラメータの比較 : 薬物動態解析対象集団 PK パラメータ 比較 n GMR 90% 信頼区間 下限上限 C max 通常食 / 空腹時 高脂肪食 / 空腹時 AUC last 通常食 / 空腹時 高脂肪食 / 空腹時 AUC inf 通常食 / 空腹時 高脂肪食 / 空腹時 比 ( 食後 / 空腹時 ) の自然対数値をもとのスケールに戻し,GMR と 90% 信頼区間を表示した Source:CL-078 総括報告書,Table 7 表 食後又は空腹時に YM mg を単回投与後の血漿中 PK パラメータの比較 : 薬物動態解析対象集団 PK パラメータ 比較 n GMR 90% 信頼区間下限上限 C max 通常食 / 空腹時 高脂肪食 / 空腹時 AUC last 通常食 / 空腹時 高脂肪食 / 空腹時 AUC inf 通常食 / 空腹時 高脂肪食 / 空腹時 比 ( 食後 / 空腹時 ) の自然対数値をもとのスケールに戻し,GMR と 90% 信頼区間を表示した Source:CL-078 総括報告書,Table 8 35

36 次に, 性別の薬物動態パラメータを検討した YM mg 及び 100 mg を単回投与したときの C max,,auc last,auc inf の平均値は, いずれの食事条件においても女性被験者で男性被験者より高 かった t max,t 1/2,t lag の平均値に男女間で違いはみられなかった ( 表 , 表 ) 表 PK パラメータ ( 単位 ) C max (ng/ml) 体重で調整後の C max (ng/ml/mg/kg) AUC last (ng h/ml) 体重で調整後の AUC last (ng h/ml/mg/kg) AUC inf (ng h/ml) 体重で調整後の AUC inf (ng h/ml/mg/kg) t max (h) t lag (h) t 1/2 (h) CL/F (L/h) YM mg 投与後の男女別の血漿中 PK パラメータ : 薬物動態解析対象集団 要約統計量 平均値 (SD) %CV 中央値最小, 最大 GM 平均値 (SD) %CV 中央値最小, 最大 GM 平均値 (SD) %CV 中央値最小, 最大 GM 平均値 (SD) %CV 中央値最小, 最大 GM 平均値 (SD) %CV 中央値最小, 最大 GM 平均値 (SD) %CV 中央値最小, 最大 GM 平均値 (SD) %CV 中央値最小, 最大 GM 平均値 (SD) %CV 中央値最小, 最大 GM 平均値 (SD) %CV 中央値最小, 最大 GM 平均値 (SD) %CV 中央値最小, 最大 GM 空腹時 (n=18) (17.31) , (19.17) , (105.32) , (116.82) , (122.42) , (135.03) , (0.98) , (0.21) , (6.7) , (58.61) , Source:CL-078 総括報告書,Table 9 男性 通常食後 (n=18) 高脂肪食後 (n=18) 8.72 (7.68) (10.40) , , (10.58) (12.14) , , (56.45) (76.94) , , (70.15) , (65.90) , (80.05) , (1.64) , (0.24) , (9.6) , (138.71) , (91.17) , (87.77) , (102.79) , (1.29) , (0.37) , (6.6) , (91.83) , 空腹時 (n=17) (38.44) , (40.73) , (145.86) , (158.17) , (163.34) , (176.09) , (1.41) , (0.12) , (10.1) , (54.48) , 女性 通常食後 (n=17) 高脂肪食後 (n=17) (14.35) (11.14) , , (14.64) (10.85) , , (83.95) (81.80) , , (88.51) , (96.83) , (101.85) , (0.97) , (0.52) , (17.6) , (109.88) , (82.03) , (101.60) , (101.63) , (1.52) , (0.66) , (10.7) , (59.02) ,

37 表 PK パラメータ ( 単位 ) C max (ng/ml) 体重で調整後の C max (ng/ml/mg/kg) AUC last (ng h/ml) 体重で調整後の AUC last (ng h/ml/mg/kg) AUC inf (ng h/ml) 体重で調整後の AUC inf (ng h/ml/mg/kg) t max (h) t lag (h) t 1/2 (h) CL/F (L/h) YM mg 投与後の男女別の血漿中 PK パラメータ : 薬物動態解析対象集団 要約統計量 平均値 (SD) %CV 中央値最小, 最大 GM 平均値 (SD) %CV 中央値最小, 最大 GM 平均値 (SD) %CV 中央値最小, 最大 GM 平均値 (SD) %CV 中央値最小, 最大 GM 平均値 (SD) %CV 中央値最小, 最大 GM 平均値 (SD) %CV 中央値最小, 最大 GM 平均値 (SD) %CV 中央値最小, 最大 GM 平均値 (SD) %CV 中央値最小, 最大 GM 平均値 (SD) %CV 中央値最小, 最大 GM 平均値 (SD) %CV 中央値最小, 最大 GM 空腹時 (n=18) (57.62) , (37.12) , (241.74) , (157.04) , (261.21) , (168.15) , (0.98) , (0.12) , (4.9) , (57.96) , Source:CL-078 総括報告書,Table 10 男性通常食後 (n=18) (21.47) , (12.87) , (123.78) , (79.35) , (134.79) , (85.20) , (1.39) , (0.34) , (7.1) , (156.23) , 高脂肪食後 (n=18) (24.56) , (16.55) , (139.26) , (94.38) , (146.39) , (98.17) , (1.46) , (0.35) , (5.6) , (63.92) , 空腹時 (n=17) (54.61) , (28.17) , (288.03) , (162.29) , (312.14) , (177.41) , (1.10) , (0.12) , (7.5) , (23.41) , 女性通常食後 (n=17) (40.36) , (21.52) , (189.37) , (114.85) , (223.67) , (133.11) , (0.77) , (0.43) , (12.3) , (60.41) , 高脂肪食後 (n=17) (31.87) , (17.94) , (196.87) , (117.53) , (210.19) , (128.19) , (1.94) , (0.30) , (7.6) , (43.35) ,

38 (2) 尿中薬物動態 YM mg 及び 100 mgを 3 種の食事条件下で単回投与したとき, 投与量にかかわらず, 尿中未変化体排泄率 (Ae last %) の平均値は空腹時投与に比べ, 通常食又は高脂肪食後投与の方が低かった 腎クリアランス (CL R ) はいずれの投与条件でも類似していた ( 表 , 表 ) 表 YM mg 投与後の尿中 PK パラメータ : 薬物動態解析対象集団 PK パラメータ 要約統計量 空腹時投与 n = 34 平均値 (SD) 3.35 (1.52) %CV Ae last 中央値 3.14 (mg) 最小, 最大 1.68, 9.58 GM 3.10 Ae last (%) CL R (L/h) 平均値 (SD) %CV 中央値最小, 最大 GM 平均値 (SD) %CV 中央値最小, 最大 GM Source:CL-078 総括報告書,Table (3.04) , (1.65) , 投与条件通常食後投与 n = (0.65) , (1.31) , (1.38) , 高脂肪食後投与 n = (0.87) , (1.75) , (1.74) , 表 YM mg 投与後の尿中 PK パラメータ : 薬物動態解析対象集団 PK パラメータ 要約統計量 空腹時投与 n = 34 平均値 (SD) 9.43 (3.35) %CV Ae last 中央値 9.63 (mg) 最小, 最大 3.22, GM 8.80 Ae last (%) CL R (L/h) 平均値 (SD) %CV 中央値最小, 最大 GM 平均値 (SD) %CV 中央値最小, 最大 GM Source:CL-078 総括報告書,Table (3.35) , (2.35) , 投与条件通常食後投与 n = (2.30) , (2.3) , (2.64) , 高脂肪食後投与 n = (2.55) , (2.5) , (2.55) ,

39 5. 安全性 YM mg 群及び 100 mg 群において, 治療期間中に発現した有害事象の発現率はそれぞれ 55.6%(20/36 例 ),44.4%(16/36 例 ) であった いずれの用量及び投与条件においても, 有害事象発現率に明らかな差は認められなかった 本試験期間中に死亡, 重篤な有害事象, 治験薬投与中止を引き起こした有害事象は発現しなかった ( 表 ) 表 有害事象発現状況の要約 : 安全性解析対象集団 YM178 50mg YM mg 投与条件 投与条件 空腹時 (n=36) 通常食 (n=36) 高脂肪食 (n=35) 計 (n=36) 空腹時 (n=35) 通常食 (n=35) 高脂肪食 (n=36) 計 (n=36) 有害事象発現件数 有害事象発現例数 ( 割合 ) 13 (36.1%) 15 (41.7%) 11 (31.4%) 20 (55.6%) 8 (22.9%) 9 (25.7%) 11 (30.6%) 16 (44.4%) 副作用発現件数 副作用発現例数 ( 割合 ) 12 (33.3%) 9 (25.0%) 10 (28.6%) 17 (47.2%) 7 (20.0%) 9 (25.7%) 10 (27.8%) 14 (38.9%) 死亡件数 重篤有害事象の発現件数 中止を引き起こした有害事象の発現件数 治療期間中に発現した有害事象 : 第 1 期初回投与から第 3 期最終投与後の来院時までに発現した有害事象と定義 治験薬との関連性が probable 又は possible とされた有害事象 Source:CL-078 総括報告書,Table 17 最もよくみられたSOC 別有害事象は胃腸障害と神経系障害であった 投与条件 ( 空腹時, 通常食後, 高脂肪食後 ) にかかわらず 2 例以上の被験者でみられた有害事象は下痢, 頭痛, 傾眠, 熱感, 倦怠感, 血中ホスホキナーゼ増加, 体温上昇であった ( 表 , 表 ) 有害事象は 1 例でみられた中等度の霰粒腫を除きすべて軽度であった なお, 霰粒腫は治験薬との関連性はないと判定された 各投与条件及び各投与量における有害事象発現率に明らかな差はみられなかった 39

40 表 投与量及び投与条件ごとの有害事象発現率 : 安全性解析対象集団 MedDRA/J Version 10.0 YM mg YM mg 器官別大分類 (SOC) 基本語 (PT) 空腹時 (n=36) 通常食 (n=36) 高脂肪食 (n=35) 空腹時 (n=35) 通常食 (n=35) 高脂肪食 (n=36) 全有害事象 13(36.1%) 15(41.7%) 11(31.4%) 8(22.9%) 9(25.7%) 11(30.6%) 耳及び迷路障害 0 (0.0%) 1 (2.8%) 1 (2.9%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 耳垢栓塞 0 (0.0%) 0 (0.0%) 1 (2.9%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 回転性めまい 0 (0.0%) 1 (2.8%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 眼障害 0 (0.0%) 1 (2.8%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 霰粒腫 0 (0.0%) 1 (2.8%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 胃腸障害 7 (19.4%) 7 (19.4%) 5 (14.3%) 5 (14.3%) 1 (2.9%) 4 (11.1%) 腹痛 1 (2.8%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 上腹部痛 1 (2.8%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 便秘 0 (0.0%) 0 (0.0%) 1 (2.9%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 下痢 5 (13.9%) 4 (11.1%) 4 (11.4%) 4 (11.4%) 1 (2.9%) 2 (5.6%) 硬便 0 (0.0%) 1 (2.8%) 0 (0.0%) 1 (2.9%) 1 (2.9%) 3 (8.3%) 悪心 1 (2.8%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 胃不快感 1 (2.8%) 1 (2.8%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 口内炎 0 (0.0%) 1 (2.8%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 全身障害及び投与局所様態 2 (5.6%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 4 (11.4%) 3 (8.6%) 3 (8.3%) 無力症 1 (2.8%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 異常感 1 (2.8%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 1 (2.9%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 熱感 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 2 (5.7%) 1 (2.9%) 2 (5.6%) 倦怠感 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 1 (2.9%) 2 (5.7%) 0 (0.0%) 発熱 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 1 (2.8%) 感染症及び寄生虫症 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 1 (2.8%) 鼻咽頭炎 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 1 (2.8%) 臨床検査 5 (13.9%) 5 (13.9%) 1 (2.9%) 1 (2.9%) 0 (0.0%) 1 (2.8%) 血中ビリルビン増加 1 (2.8%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 血中クレアチンホスホキナーゼ増加 1 (2.8%) 2 (5.6%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 血中トリグリセリド増加 1 (2.8%) 1 (2.8%) 1 (2.9%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 体温上昇 2 (5.6%) 1 (2.8%) 0 (0.0%) 1 (2.9%) 0 (0.0%) 1 (2.8%) γ-グルタミルトランスフェラーゼ増加 0 (0.0%) 1 (2.8%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 尿中血陽性 1 (2.8%) 1 (2.8%) 1 (2.9%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 筋骨格系及び結合組織障害 0 (0.0%) 1 (2.8%) 1 (2.9%) 1 (2.9%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 背部痛 0 (0.0%) 0 (0.0%) 1 (2.9%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 筋痛 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 1 (2.9%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 顎痛 0 (0.0%) 1 (2.8%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 神経系障害 5 (13.9%) 5 (13.9%) 5 (14.3%) 4 (11.4%) 8 (22.9 %) 3 (8.3%) 浮動性めまい 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 1 (2.8%) 頭痛 5 (13.9%) 4 (11.1%) 3 (8.6%) 4 (11.4%) 7 (20.0%) 2 (5.6%) 感覚鈍麻 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 1 (2.9%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 傾眠 1 (2.8%) 1 (2.8%) 3 (8.6%) 0 (0.0%) 2 (5.7%) 0 (0.0%) 呼吸器, 胸郭及び縦隔障害 1 (2.8%) 1 (2.8%) 1 (2.9%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 咳嗽 0 (0.0%) 0 (0.0%) 1 (2.9%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 月経困難症 0 (0.0%) 1 (2.8%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 鼻出血 0 (0.0%) 0 (0.0%) 1 (2.9%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 痰貯留 1 (2.8%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 皮膚及び皮下組織障害 1 (2.8%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 1 (2.9%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 発疹 1 (2.8%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 蕁麻疹 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 1 (2.9%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 発現例数 ( 割合 ) Source:CL-078 総括報告書,Table 18 40

41 表 投与量及び投与条件ごとの副作用発現率 : 安全性解析対象集団 MedDRA/J Version 10.0 YM mg YM mg 器官別大分類 (SOC) 基本語 (PT) 空腹時 (n=36) 通常食 (n=36) 高脂肪食 (n=35) 空腹時 (n=35) 通常食 (n=35) 高脂肪食 (n=36) 全副作用 12(33.3%) 9(25.0%) 10(28.6%) 7(20.0%) 9(25.7%) 10(27.8%) 耳及び迷路障害 0 (0.0%) 1 (2.8%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 回転性めまい 0 (0.0%) 1 (2.8%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 胃腸障害 7 (19.4%) 5 (13.9%) 4 (11.1%) 5 (14.3%) 1 (2.9%) 4 (11.1%) 腹痛 1 (2.8%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 上腹部痛 1 (2.8%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 便秘 0 (0.0%) 0 (0.0%) 1 (2.9%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 下痢 5 (13.9%) 3 (8.3%) 3 (8.6%) 4 (11.4%) 1 (2.9%) 2 (5.6%) 硬便 0 (0.0%) 1 (2.8%) 0 (0.0%) 1 (2.9%) 1 (2.9%) 3 (8.3%) 悪心 1 (2.8%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 胃不快感 1 (2.8%) 1 (2.8%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 全身障害及び投与局所様態 1 (2.8%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 3 (8.6%) 3 (8.6%) 3 (8.3%) 無力症 1 (2.8%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 熱感 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 2 (5.7%) 1 (2.9%) 2 (5.6%) 倦怠感 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 1 (2.9%) 2 (5.7%) 0 (0.0%) 発熱 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 1 (2.8%) 臨床検査 3 (8.3%) 2 (5.6%) 1 (2.9%) 1 (2.9%) 0 (0.0%) 1 (2.8%) 血中トリグリセリド増加 1 (2.8%) 1 (2.8%) 1 (2.9%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 体温上昇 2 (5.6%) 1 (2.8%) 0 (0.0%) 1 (2.9%) 0 (0.0%) 1 (2.8%) 尿中血陽性 1 (2.8%) 1 (2.8%) 1 (2.9%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 筋骨格系及び結合組織障害 0 (0.0%) 1 (2.8%) 1 (2.9%) 1 (2.9%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 背部痛 0 (0.0%) 0 (0.0%) 1 (2.9%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 筋痛 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 1 (2.9%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 顎痛 0 (0.0%) 1 (2.8%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 神経系障害 5 (13.9%) 5 (13.9%) 5 (14.3%) 4 (11.4%) 8 (22.9%) 3 (8.3%) 浮動性めまい 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 1 (2.8%) 頭痛 5 (13.9%) 4 (11.1%) 3 (8.6%) 4 (11.4%) 7 (20.0%) 2 (5.6%) 感覚鈍麻 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 1 (2.9%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 傾眠 1 (2.8%) 1 (2.8%) 3 (8.6%) 0 (0.0%) 2 (5.7%) 0 (0.0%) 呼吸器, 胸郭及び縦隔障害 1 (2.8%) 0 (0.0%) 1 (2.9%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 咳嗽 0 (0.0%) 0 (0.0%) 1 (2.9%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 鼻出血 0 (0.0%) 0 (0.0%) 1 (2.9%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 痰貯留 1 (2.8%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 皮膚及び皮下組織障害 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 1 (2.9%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 蕁麻疹 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 1 (2.9%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 発現例数 ( 割合 ) Source:CL-078 総括報告書,Table 19 YM mg 及び 100 mg 群とも, 全体的にみて, 血液学検査, 血液生化学検査及び尿検査の各臨床検査において臨床的に意味のある異常はみられなかった 有害事象とされたいくつかの異常変動のほぼすべてが 1 例の発現であり, 血中クレアチンホスホキナーゼのみが 2 例でみられ, 当該事象と治験薬との関連性はなしと判定された YM mg 群において, 臥位脈拍数の平均値が投与 6 時間後に増加し約 24 時間以内にベースライン値に復する傾向がみられた 空腹時, 通常食後, 高脂肪食後投与の 6 時間後の脈拍数の 41

42 増加はそれぞれ 7.5,5.5,5.4 bpm であった YM mg 及び 100 mg 群の収縮期血圧, 拡張期 血圧及び体温に著しい変動はみられなかった YM mg 及び 100 mg 群の 12 誘導心電図に臨床的に意味のある所見は認められなかった 6. 結論 投与量及び性別に関係なく,YM178 OCAS 錠投与後の吸収は食事による影響を受けた 全身曝露の指標である薬物動態パラメータ (C max,,auc last,auc inf ) のそれぞれの 90% 信頼区間のほぼすべてが, 同等性の判定基準とした 0.80~1.25 の範囲を下回った YM178 OCAS 錠 50 mg を高脂肪食後に投与したとき,C max,,auc last 及び AUC inf の幾何平均値比 ( 食後 / 空腹時 ) は, 空腹時投与と比べそれぞれ約 53%(90% 信頼区間 :0.366,0.615), 32%(90% 信頼区間 :0.601,0.767),29%(90% 信頼区間 :0.634,0.800) 低かった YM mg を通常食後に投与したとき,C max,,auc last,auc inf は空腹時投与に比べ, それぞれ約 66%, 53%,51% 低かった YM178 OCAS 錠 100 mg を高脂肪食後に投与した後の C max,,auc last 及び AUC inf の幾何平均値比 ( 食後 / 空腹時 ) は, 空腹時投与と比べそれぞれ約 49%(90% 信頼区間 :0.414,0.639), 29%(90% 信頼区間 :0.646,0.791),27%(90% 信頼区間 :0.659,0.805) 低かった YM mg を通常食後に投与したとき,C max,,auc last 及び AUC inf は空腹時投与に比べ, それぞれ約 64%, 51%, 及び 49% 低かった YM178 OCAS 錠投与後の健康男性及び女性被験者における安全性及び忍容性は, 食事 ( 通常食及び高脂肪食 ) による影響を受けなかった YM mg 群では, 投与条件 ( 空腹時, 食後 ) にかかわりなく, 投与 6 時間後に臥位脈拍数 ( 平均値 ) が増加する傾向がみられた 42

43 食事の影響試験 ( 米国 )[ 試験番号 CL-041]( ) 治験課題名 : YM178 単回経口投与時の薬物動態に及ぼす食事の影響を検討するための第 Ⅰ 相, 非盲検, 無作為化,3 期クロスオーバー試験治験責任医師名 : 治験実施医療機関 :1 施設 US 公表文献 : 未公表治験期間 : 約 1.5 カ月治験開始日 :2009 年 5 月 28 日治験終了日 :2009 年 7 月 11 日 開発のフェーズ : 第 Ⅰ 相 目的 : 健康男女被験者を対象に YM178(50 mg 又は 100 mg) 単回経口投与後の薬物動態に及ぼす食事の影響を検討した 治験デザイン 治験方法 : 本試験は非盲検無作為化並行投与群間 3 期 6 群クロスオーバー試験で,YM mg 又は 100 mg を空腹時及び食後に単回投与し,YM178 の薬物動態に及ぼす食事の影響を検討した 食事 ( 朝食 ) は高脂肪食及び低脂肪食 を用い, 食後投与の影響が検討された 本試験で用いた低脂肪食は約 450 kcal( 脂肪 10.0 g 含む ), 高脂肪食は約 1000 kcal( 脂肪 60.3 g を含む ) であった 国内で実施した食事の影響検討試験である 178-CL-078 試験では, 通常食は約 450 kcal( 脂肪 10.9 g を含む ), 高脂肪食は 960 kcal( 脂肪 47.4g 含む ) であった したがって, 本試験の低脂肪食は, 総カロリー及び脂肪含有量の点で 178-CL-078 試験の通常食に相当するものである 目標被験者数 :72 例 設定根拠 計 72 例の健康被験者の登録が必要とし,YM mg 及び 100 mg の投与群に各 36 例の被験者 ( 男女各約 18 例 ) が割り当てられ, 各投与群のすべての被験者は 6 つの治験薬投与順のグループに無作為化された 診断及び選択 除外基準 : 選択基準以下の基準をすべて満たす場合, 本試験の対象とした 1. 本試験に関連する手続き ( 併用禁止薬剤の使用中止を含む ) が始まるまでに, 被験者本人又は代諾者が治験審査委員会が承認した同意書に署名し, 試験実施国の法律 ( 例えば, 米国施設では HIPAA) による個人情報の保護について理解が得られた者 2. スクリーニング検査時の年齢が 18~55 歳の健康な男女 3. スクリーニング検査時の体重 :45 kg 以上,BMI:20.0~32.0 kg/m 2 4. スクリーニング検査時の 12 誘導心電図及び臨床検査の結果が正常又は臨床的に問題でない者 5. スクリーニング前の時点で閉経後少なくとも 2 年経過している女性, スクリーニングの 1 カ月以上前に不妊手術を受けた女性, 又は有効な避妊法を実施していると治験責任医師が判断し, 試験期間中も避妊薬を継続使用する女性 授乳中の女性でなく, かつスクリーニング検査時及び各投与期前日の妊娠検査の結果が陰性であった女性 6. スクリーニング検査時及び各投与期前日の薬物乱用及びアルコールのスクリーニング検査の結果が陰性であった者 7. 両腕の静脈内投与が良好な者 8. 治験実施計画書を遵守でき, 試験を完了する可能性が高い者 43

44 除外基準以下の基準のいずれかに該当する場合, 本試験の対象としなかった 1. YM178 又は他の β 3 作動薬又は使用する製剤中に含まれる成分に対し過敏症を有する者, 又は疑いのある者 2. スクリーニング検査時又は第 1 期の Day 1 の検査において, 心拍数の補正済みの QT 間隔が男性では 430 ms, 女性では 450 ms を超えた者 3. スクリーニング検査時又は第 1 期前日の肝機能検査 ( アラニン アミノトランスフェラーゼ [ALT], アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ [AST] 又はビリルビン ) で, 正常域上限を超えた者 4. 精神疾患, 重篤で活動的又は再発性の感染症又は内科的疾患又は障害の既往又は合併を有し, 治験責任医師の判断により, 治験参加者から除外された者 5. 基底細胞癌又は第一段階の扁平上皮細胞癌以外の癌の既往を有し, その癌が治験薬初回投与前 5 年以上の間寛解していない者 6. 治験薬投与前 56 日間に 450 ml 以上の血液を献血又は失血した被験者, 又は治験薬投与前 7 日間以内に血漿を提供した者 7. 第 1 期の Day 1 の前 14 日間以内に医療用医薬品の投与を受けた者, 又は受ける予定であった者 ( 第 1 期の Day 1 の前 30 日間以内にデポ製剤等の長時間作用型治療を受けた者 ) 8. 第 1 期の Day 1 の前 14 日間以内に補完代替医薬品 ( 経口避妊薬及び週 4 日以内,2000 mg / 日までのアセトアミノフェンの随時使用を除く ) を含む一般用医薬品の投与を受けた者 9. 第 1 期の Day 1( 入院日 ) の前 48 時間以内にアルコール, キサンチン誘導物含有食品又飲料 ( お茶又はチョコレート等 ), グレープフルーツジュース, グレープフルーツ含有製品, 又はダイダイ ( 苦みのあるマーマレード等 ) を摂取した者 10. スクリーニングの前 6 カ月間にタバコ及びニコチン含有製品を使用した者 11. スクリーニングの前 2 年間に毎週 5 ユニット以上のアルコール飲料 (1 ユニットは,12 オンスのビール,4 オンスのワイン, 又は 1 オンスの蒸留酒に相当 ) を摂取した者, 又は薬物乱用, 薬物中毒又はアルコール依存症の既往がある者 12. 他の臨床試験に参加中の者, 又は本試験の治験薬初回投与前の 30 日又は半減期の 10 倍のいずれか長い方の期間内に治験薬の投与を受けていた又は受けた者 13. スクリーニング検査時に肝炎又は抗 HIV 1/2 抗体の両方又はいずれかに感染していた者, 又は抗 HAV 抗体,HBs 抗原, 抗 HCV 抗体が陽性であった者治験薬, 投与量及び投与方法 : 1. 治験薬及びロット番号 YM mg: ロット番号 :K YM mg: ロット番号 :L 投与量及び投与方法被験者は, 低脂肪又は高脂肪の朝食摂食前 10 時間以上は絶食とした 各被験者に,YM mg 又は 100 mg を朝食開始 30 分後に 240 ml の水とともに単回投与し, その後 4 時間絶食とした 評価期間 :3 期 6 群クロスオーバー試験 44

45 評価項目, 評価スケジュール及び評価基準 : 薬物動態の評価 血漿中 YM178 濃度をもとに, ノンコンパートメント法を用いて以下の薬物動態パラメータを算出した AUC inf,auc last,c max,t max,t lag,k el,t 1/2,CL/F,MRT inf,v z /F, 関連因子, 投与量と体重で調整した AUC inf,,auc last,c max 尿中 YM178 濃度をもとに, 以下の薬物動態パラメータを算出した Ae last,ae last %,CL R 安全性の評価 有害事象 (MedDRA version 9.1 でコード化 ) 臨床検査 ( 血液学的検査, 血液生化学的検査, 尿検査 ) バイタルサイン 理学的検査 12 誘導心電図統計手法 : YM178 の薬物動態に及ぼす食事の影響を全症例及び男女別に検討するため,AUC inf,auc last 及び C max の幾何平均値の比 ( 高脂肪食後投与 / 空腹時投与, 低脂肪食後投与 / 空腹時投与, 及び高脂肪食後投与 / 低脂肪食後投与 ) で 90% 信頼区間を算出するために,2 つの片側 t 検定法を用いた 投与順, 投与期間, 及び投与状況を固定 ( 母数 ) 効果, 被験者を変量効果とした混合効果モデルを用いた AUC inf,auc last 及び C max に関して, 対数変換されたデータを基にした幾何平均値比での 90% 信頼区間が 80.0% から 125.0% の範囲内にある場合, 食事の影響が無いと結論した 報告書の日付 :20 年月日 45

46 1. 被験者の内訳及び解析対象集団被験者の内訳について, 無作為化された症例, 完了例, 又は中止例他を投与順別に図 (50 mg 群 ) 及び図 (100 mg 群 ) に示した YM mg 群では, 無作為化された 38 例のうち 35 例の被験者が試験を完了し,38 例全例が安全性解析対象集団 (SAF) に,36 例が薬物動態解析対象集団 (PKAS) に採用された 100 mg 群では, 無作為化された 38 例のうち 29 例の被験者が試験を完了し,38 例全例が安全性解析対象集団 (SAF) に,36 例が薬物動態解析対象集団 (PKAS) に採用された 無作為化された症例 n=38 男性 n=19 女性 n=19 投与順 ACB n=6 投与順 BAC n=8 投与順 CBA n=6 投与順 BCA n=6 投与順 CAB n=6 投与順 ABC n=6 完了例 :6 中止例 :0 完了例 :6 中止例 :2 同意撤回例 :1 その他 :1 完了例 :5 中止例 :1 プロトコル違反例 :1 完了例 :6 中止例 :0 完了例 :6 中止例 :0 完了例 :6 中止例 :0 図 被験者の内訳 (50 mg 群 ) 投与 A:50 mg, 空腹時単回投与投与 B:50 mg, 低脂肪朝食 ( 約 450 cal) 後単回投与投与 C:50 mg, 高脂肪朝食 ( 約 1000 cal) 後単回投与その他 : 施設内規違反 Source:CL-041 総括報告書,Figure 1 46

47 無作為化された症例 n=38 男性 n=20 女性 n=18 投与順 ACB n=6 投与順 BAC n=7 投与順 CBA n=7 投与順 BCA n=6 投与順 CAB n=6 投与順 ABC n=6 完了例 :4 中止例 :2 有害事象発現例 :1 プロトコル違反例 :1 完了例 :6 中止例 :1 同意撤回例 :1 完了例 :4 中止例 :3 同意撤回例 :1 追跡不能例 :1 プロトコル違反例 :1 完了例 :5 中止例 :1 同意撤回例 :1 完了例 :5 中止例 :1 プロトコル違反例 :1 完了例 :5 中止例 :1 有害事象発現例 :1 図 被験者の内訳 (100 mg 群 ) 投与 A:100 mg, 空腹時単回投与投与 B:100 mg, 低脂肪朝食 ( 約 450 cal) 後単回投与投与 C:100 mg, 高脂肪朝食 ( 約 1000 cal) 後単回投与 Source:CL-041 総括報告書,Figure 2 2. 被験者背景 人口統計学的及び他の基準値の特性を表 に示した 47

48 表 パラメータ 性別,n (%) 人種,n (%) 人口統計学的及び基準値の特性 項目 50 mg 100 mg (n=38) (n=38) 男性 19 (50.0) 20 (52.6) 女性 19 (50.0) 18 (47.4) 白人 29 (76.3) 24 (63.2) 黒人 4 (10.5) 10 (26.3) アジア人 2 (5.3) 1 (2.6) アメリカインディアン先住民又はアラスカ先住民 1 (2.6) 1 (2.6) ハワイ先住民又は他の太平洋諸島民 2 (5.3) 1 (2.6) 民族,n (%) ヒスパニック又はラテン系 6 (15.8) 2 (5.3) 非ヒスパニック又は非ラテン系 32 (84.2) 36 (94.7) 年齢 ( 歳 ) 平均値 ± 標準偏差 32.1 ± ± 中央値 ( 最小値, 最大値 ) (19,53) (18,53) スクリーニング検査時 平均値 ± 標準偏差 ± ± 体重 中央値 (kg) ( 最小値, 最大値 ) (55.2,103.6) (51.4,111.9) 身長 (cm) 平均値 ± 標準偏差 ± ± 8.77 中央値 ( 最小値, 最大値 ) (156,188) (154,191) BMI( 体型指数 ) 平均値 ± 標準偏差 ± ± (kg/m 2 ) 中央値 CYP2D6 遺伝子型,n (%) CYP2D6 表現型,n (%) CYP: チトクロム P450,GD: 遺伝子重複,WT: 野生型 Source:CL-041 総括報告書,Table 5 ( 最小値, 最大値 ) (19.9,31.2) (20.6,30.7) *10/* (5.3) *10/GD 1 (2.6) 0 *10/WT 4 (10.5) 2 (5.3) *17/WT 1 (2.6) 2 (5.3) *3/*4 1 (2.6) 0 *3/*5 0 1 (2.6) *3/WT 2 (5.3) 1 (2.6) *4/*10 1 (2.6) 0 *4/*4 1 (2.6) 1 (2.6) *4/*5 0 1 (2.6) *4/*6 0 1 (2.6) *4/WT 5 (13.2) 9 (23.7) *5/WT 1 (2.6) 3 (7.9) GD 4 (10.5) 2 (5.3) WT/WT 17 (44.7) 12 (31.6) Missing 0 1 (2.6) EM 31 (81.6) 29 (76.3) IM 1 (2.6) 2 (5.3) PM 2 (5.3) 4 (10.5) UM 4 (10.5) 2 (5.3) 欠損 0 1 (2.6) 48

49 3. 治験薬の曝露 50 mg 群では,38 例中 35 例が 3 つの投与条件 ( 空腹時投与, 高脂肪食後投与及び低脂肪食後投与 ) のすべてで YM178 が単回経口投与された 38 例の被験者のうち, 空腹時投与は 35 例, 低脂肪食後投与は 38 例, 高脂肪食後投与は 36 例であった 100 mg 群では,38 例中 29 例が 3 つの投与条件のすべてで YM178 が単回経口投与された 38 例の被験者のうち, 空腹時投与及び低脂肪食後投与は各 32 例, 高脂肪食後投与は 35 例であった 4. 薬物動態 50 mg 群の血漿中濃度の推移 ( 平均値 ) を図 , 血漿中及び尿中 YM178 の薬物動態パラメータのまとめをそれぞれ表 及び表 に示した 同様に 100 mg 群の平均血漿中濃度の推移 ( 平均値 ) を図 , 各薬物動態パラメータのまとめをそれぞれ表 及び表 に示した 50 mg 及び 100 mg 群の薬物動態パラメータに及ぼす食事の影響の統計解析結果をそれぞれ表 及び表 に示した 高脂肪食後に YM mg を単回投与したときの AUC inf 及び C max の最小二乗平均値は, 空腹時投与と比較して, それぞれ 17%(90% 信頼区間 :74.16,93.42) 及び 45%(90% 信頼区間 :43.69, 68.65) 減少し,YM mg 単回投与後ではそれぞれ 18%(90% 信頼区間 :72.61,93.51) 及び 39%(90% 信頼区間 :47.76,78.67) 減少した 高脂肪食後の t lag の平均値は, 空腹時投与と比較して,YM mg 及び 100 mg の単回投与後でそれぞれ 0.54 及び 0.31 時間遅延し,t max の平均値はそれぞれ 0.80 及び 1.94 時間遅延した YM178 のように長期にわたり投与される薬物の場合, この程度の t lag 及び t max の遅延は臨床的に問題でないと考えられた 血漿中 YM178 の曝露量の減少を反映して,YM mg 及び 100 mg 投与後の Ae last % の平均値の減少率も 14% 以下であった CL R の平均値は 3 つの投与条件 ( 高脂肪食後, 低脂肪食後及び空腹時投与 ) の間で差は認められなかった 低脂肪食後に YM mg を単回投与したときの AUC inf 及び C max の最小二乗平均値は, 空腹時投与と比較して, それぞれ 51%(90% 信頼区間 :43.32,54.67) 及び 75%(90% 信頼区間 :19.89, 31.33) 減少し,YM mg 単回投与後ではそれぞれ 47%(90% 信頼区間 :46.75,60.53),64% (90% 信頼区間 :28.15,46.84) 減少した 高脂肪食後と同様に,t lag 及び t max の平均値は空腹時投与に比べ遅延がみられたが, 臨床的に問題ではないと考えられた 血漿中 YM178 の曝露量の減少を反映し,YM mg 及び 100 mg 投与後の Ae last % の平均値はそれぞれ 48%,45% 減少した これらの結果から, 空腹時投与と比較して, 低脂肪食後及び高脂肪食後に YM178 を投与したとき,YM178 の全身的曝露量が減少することが示された また, 朝食の内容 ( 脂肪と炭水化物の相対的な含有量 ) が血漿中 YM178 濃度に影響する可能性も示唆された 49

50 TIME (h) 図 空腹時及び食後における YM mg 単回投与後の血漿中濃度の推移 : 薬物動態解析対象集団 平均値 Source:CL-041 総括報告書,Figure 3 (B) 50

51 表 パラメータ ( 単位 ) C max (ng/ml) AUC last (hr ng/ml) AUC inf (hr ng/ml) t lag (hr) t max (hr) t 1/2 (hr) CL/F (L/hr) Rel F 空腹時及び食後における YM mg 投与後の血漿中 PK パラメータのまとめ : 薬物動態解析対象集団 YM mg の投与条件 要約統計量 空腹時投与 低脂肪食後投与 高脂肪食後投与 (n=35) (n=36) (n=36) 平均値 ±SD 20.1± ± ±9.00 % CV 中央値 最小値, 最大値 4.1, , , 53.7 幾何平均値 平均値 ±SD 197.7± ± ±69.56 % CV 中央値 最小値, 最大値 47.5, , , 幾何平均値 平均値 ±SD 241.9± ± ±86.87 % CV 中央値 最小値, 最大値 60.6, , , 幾何平均値 平均値 ±SD 0.04± ± ±0.455 % CV 中央値 最小値, 最大値 0.00, , , 2.00 平均値 ±SD 3.9± ± ±1.56 % CV 中央値 最小値, 最大値 2.0, , , 8.0 平均値 ±SD 43.8± ± ±10.72 % CV 中央値 最小値, 最大値 27.8, , , 77.0 平均値 ±SD 257.2± ± ±98.54 % CV 中央値 最小値, 最大値 90.1, , , 平均値 ±SD 0.58± ±0.562 % CV NA 中央値 最小値, 最大値 0.26, , 3.35 CV: 変動係数,NA: 該当なし Rel F( 空腹時投与に対する食後投与後のバイオアベイラビリティ ) の算出では低脂肪食及び高脂肪食とも n = 35 Source:CL-041 総括報告書,Table 6 51

52 表 パラメータ ( 単位 ) Ae last (μg) Ae last % CL R (L/hr) 空腹時及び食後における YM mg 単回投与後の尿中 PK パラメータの要約 : 薬物動態解析対象集団 CV: 変動係数 Source:CL-041 総括報告書,Table 10 YM mg の投与条件 要約統計量 空腹時投与 低脂肪食後投与 高脂肪食後投与 (n=35) (n=36) (n=36) 平均値 ±SD ± ± ± % CV 中央値 最小値, 最大値 913.7, , , 平均値 ±SD 4.6± ± ±1.56 % CV 中央値 最小値, 最大値 1.8, , , 8.7 平均値 ±SD 12.0± ± ±2.69 % CV 中央値 最小値, 最大値 5.4, , , 17.2 図 空腹時及び食後における YM mg 単回投与後の血漿中濃度の推移 : 薬物動態解析対象集団平均値 Source:CL-041 総括報告書,Figure 4 (B) 52

53 表 パラメータ ( 単位 ) C max (ng/ml) AUC last (hr ng/ml) AUC inf (hr ng/ml) t lag (hr) t max (hr) t 1/2 (hr) CL/F (L/hr) Rel F 空腹時及び食後における YM mg 投与後の血漿中 PK パラメータのまとめ : 薬物動態解析対象集団 YM mg の投与条件 要約統計量 空腹時投与 低脂肪食後投与 高脂肪食後投与 (n=32) (n=31) (n=34) 平均値 ±SD 78.1± ± ±25.36 % CV 中央値 最小値, 最大値 18.7, , , 幾何平均値 平均値 ±SD 652.8± ± ± % CV 中央値 最小値, 最大値 288.7, , , 幾何平均値 平均値 ±SD 765.3± ± ± % CV 中央値 最小値, 最大値 360.0, , , 幾何平均値 平均値 ±SD 0.02± ± ±0.459 % CV 中央値 最小値, 最大値 0.00, , , 2.00 平均値 ±SD 3.6± ± ±1.35 % CV 中央値 最小値, 最大値 2.0, , , 8.0 平均値 ±SD 41.8± ± ±8.41 % CV 中央値 最小値, 最大値 27.0, , , 66.4 平均値 ±SD 147.8± ± ±91.72 % CV 中央値 最小値, 最大値 73.5, , , 平均値 ±SD 0.58± ±0.316 % CV NA 中央値 最小値, 最大値 0.23, , 1.57 CV: 変動係数,NA: 該当なし,Rel F: 空腹時投与に対する食後投与後のバイオアベイラビリティ 低脂肪朝食の関連因子 :n = 29 高脂肪朝食の関連因子 :n = 30 Source:CL-041 総括報告書,Table 8 53

54 表 パラメータ ( 単位 ) Ae last (μg) Ae last % CL R (L/hr) CV: 変動係数 Source:CL-041 総括報告書,Table 11 空腹時及び食後における YM mg 単回投与後の尿中 PK パラメータの要約 : 薬物動態解析対象集団 YM mg の投与条件 要約統計量 空腹時投与 低脂肪食後投与 高脂肪食後投与 (n=32) (n=31) (n=34) 平均値 ±SD ± ± ± % CV 中央値 最小値, 最大値 , , , 平均値 ±SD 7.4± ± ±2.51 % CV 中央値 最小値, 最大値 3.6, , , 12.6 平均値 ±SD 11.6± ± ±3.67 % CV 中央値 最小値, 最大値 5.0, , , 20.1 表 血漿中 YM178 の PK パラメータに及ぼす食事の影響の統計解析 (50 mg 群 ): 薬物動態解析対象集団 パラメータ ( 単位 ) 投与条件 n 最小二乗 平均値 比較 最小二乗 平均値比 (%) 最小二乗平均値比の 90% 信頼区間 (%) AUC inf (hr ng/ml) 空腹時投与 低脂肪 / 空腹 (43.32, 54.67) 低脂肪食後投与 高脂肪 / 空腹 (74.16, 93.42) 高脂肪食後投与 高脂肪 / 低脂肪 (152.47, ) AUC last (hr ng/ml) 空腹時投与 低脂肪 / 空腹 (38.90, 50.42) 低脂肪食後投与 高脂肪 / 空腹 (70.61, 91.36) 高脂肪食後投与 高脂肪 / 低脂肪 (159.52, ) C max (ng/ml) 空腹時投与 低脂肪 / 空腹 (19.89, 31.33) 低脂肪食後投与 高脂肪 / 空腹 (43.69, 68.65) 高脂肪食後投与 高脂肪 / 低脂肪 (175.08, ) 自然対数変換後データからの最小二乗平均値の累乗値 ( 指数 ) 比と信頼区間は累乗により元の単位に変換し,% で表示した Source:CL-041 総括報告書,Table 7 54

55 表 血漿中 YM178 の PK パラメータに及ぼす食事の影響の統計解析 (100 mg 群 ): 薬物動態解析対象集団 パラメータ ( 単位 ) 投与条件 n 最小二乗平均値 比較 最小二乗平均値比 (%) 最小二乗平均値比の 90% 信頼区間 (%) AUC inf (hr ng/ml) 空腹時投与 低脂肪 / 空腹 (46.75, 60.53) 低脂肪食後投与 高脂肪 / 空腹 (72.61, 93.51) 高脂肪食後投与 高脂肪 / 低脂肪 (136.54, ) AUC last (hr ng/ml) 空腹時投与 低脂肪 / 空腹 (44.68, 58.73) 低脂肪食後投与 高脂肪 / 空腹 (72.42, 94.71) 高脂肪食後投与 高脂肪 / 低脂肪 (141.49, ) C max (ng/ml) 空腹時投与 低脂肪 / 空腹 (28.15, 46.84) 低脂肪食後投与 高脂肪 / 空腹 (47.76, 78.67) 高脂肪食後投与 高脂肪 / 低脂肪 (131.56, ) 自然対数変換後データからの最小二乗平均値の累乗値 ( 指数 ) 比と信頼区間は累乗により元の単位に変換し,% で表示した Source:CL-041 総括報告書,Table 9 5. 安全性 YM mg 群の 38 例中 21 例 (55.3%) に有害事象が発現した 投与条件別の有害事象発現例数 ( 発現率 ) は, 空腹時投与後では 16 例 (45.7%), 低脂肪食後投与後では 8 例 (21.1%), 高脂肪食後投与後では 8 例 (22.2%) であった 程度別では, 重度の有害事象 ( 頭痛等 ) が低脂肪食後投与期間中の 1 例 (2.6%) にみられ, 中等度の有害事象が 6 例 (15.8%), 軽度の有害事象が 14 例 (36.8%) にみられた YM mg 群の 38 例中 23 例 (60.5%) に有害事象が発現した 投与条件別の有害事象発現例数 ( 発現率 ) は, 空腹時投与後では 11 例 (34.4%), 低脂肪食後投与後では 8 例 (25.0%), 高脂肪食後投与後では 11 例 (31.4%) であった 程度別では, 中等度の有害事象が 9 例 (23.7%) に, 軽度の有害事象が 14 例 (36.8%) にみられたが,100 mg 群では重度の有害事象発現の報告はなかった 試験期間中によくみられた有害事象 ( 全体で 2 例以上の被験者に発現 ) は, 胃腸障害 ( 悪心 ) 及び神経系障害 ( 頭痛 ) であった ( 表 ) よくみられた有害事象の発現率は各投与条件及び各投与量の間で明らかな傾向は認められなかった 有害事象の発現率は低く, 全体としては各投与状況間で大きく異ならなかった ( 表 ) 特に注目すべき有害事象として,2 例の被験者が丘疹とそう痒性皮疹の過敏性型反応を発現し, さらに 2 例の被験者 ( ともに 100 mg 群 ) が, それぞれ第二度房室ブロック, 高血圧を発現のため治験薬投与の中止に至った これらの特に注目すべき有害事象は,100 mg 群のみでみられた 失神, 発作, 肝胆道系疾患又は尿閉の有害事象の報告はなかった 55

56 死亡例及びその他の重篤な有害事象の報告はなかった 2 例の被験者が有害事象のため治験薬の投与を中止した 臨床検査値では, 臨床的に意味のあるベースラインからの変動はみられなかった 心電図検査では,1 件の臨床的に有意な変化 ( 第二度房室ブロック ) が認められた また, 投与量及び投与条件にかかわらず, 収縮期及び拡張期血圧の軽度の上昇がみられた また, 投与量及び投与条件にかかわらず, 脈拍数が 10 bpm を超えて増加した被験者数は 10 bpm を超えて減少した被験者数を上回った 男女間でバイタルサインに明らかな違いは認められなかった 以上の結果より, 空腹時及び食後の YM mg 及び 100 mg の単回投与は安全であり, 忍容性は良好と考えられた 表 MedDRA/J Version 9.1 器官別大分類 (SOC) 基本語 (PT) 2 例以上に発現した投与状況別の有害事象の発現率 : 安全性解析対象集団 YM mg YM mg 投与条件 投与条件 空腹時投与 (n=35) 低脂肪朝食後投与 (n=38) 高脂肪朝食後投与 (n=36) 合計 (n=38) 空腹時投与 (n=32) 低脂肪朝食後投与 (n=32) 高脂肪朝食後投与 (n=35) 合計 (n=38) 全事象 16 (45.7%) 8 (21.1%) 8 (22.2%) 21 (55.3%) 11 (34.4%) 8 (25.0%) 11 (31.4%) 23 (60.5%) 胃腸障害 悪心 2 (5.7%) 1 (2.6%) 1 (2.8%) 4 (10.5%) 1 (3.1%) 0 2 (5.7%) 3 (7.9%) 全身障害及び投与局所様態 疲労 (5.7%) 2 (5.3%) 穿刺部位疼痛 0 1 (2.6%) 1 (2.8%) 2 (5.3%) 感染症及び寄生虫症毛包炎 1 (2.9%) 0 1 (2.8%) 2 (5.3%) 傷害, 中毒及び処置合併症 頚部損傷 2 (5.7%) 1 (2.6%) 0 3 (7.9%) 神経系障害浮動性めまい 1 (2.9%) 0 1 (2.8%) 2 (5.3%) (2.9%) 1 (2.6%) 頭痛 12 (34.3%) 2 (5.3%) 3 (8.3%) 14 (36.8%) 3 (9.4%) 4 (12.5%) 0 6 (15.8%) 生殖系及び乳房障害月経困難症 (6.3%) (5.3%) 呼吸器, 胸郭及び縦隔障害 咳嗽 1 (2.9%) 2 (5.3%) 0 2 (5.3%) 皮膚及び皮下組織障害そう痒症 (3.1%) 0 2 (5.7%) 3 (7.9%) 発疹 (3.1%) 0 1 (2.9%) 2 (5.3%) 治験薬投与開始後から最終検査日までに発現した有害事象を集計した 同一被験者が同一の器官別大分類内で複数の有害事象を報告している可能性がある Source:CL-041 総括報告書,Table 19 56

57 6. 結論 YM178OCAS 錠の食後投与では, 投与量及び性別にかかわらず, 空腹時投与に比べ全身的曝露量が低下することが示された 食事の影響がないと判断する基準とした 90% 信頼区間が 80.0% から 125.0% の範囲内にある薬物動態パラメータはなかった YM mg を高脂肪食後に投与したとき, 空腹時投与に対して YM178 の AUC inf 及び C max はそれぞれ 17%(90% 信頼区間 :74.16,93.42),45%(90% 信頼区間 :43.69,68.65) 減少したことが明らかとなった また, 低脂肪食後投与では,AUC inf 及び C max の平均値はそれぞれ 51% 及び 75% 減少した YM mg を高脂肪食後に投与したとき, 空腹時投与に対して YM178 の AUC inf 及び C max はそれぞれ 18%(90% 信頼区間 :72.61,93.51),39%(90% 信頼区間 :47.76,78.67) 減少したことが明らかとなった また, 低脂肪食後投与では,AUC inf 及び C max の平均値はそれぞれ 47% 及び 64% 減少した 空腹時投与に比べ, 食後投与により YM178 の最高濃度到達平均時間が 1~2 時間遅れることが示された YM178OCAS 錠の安全性と忍容性に対して, 明らかな食事の影響はみられなかった 高脂肪食投与時に同時期の他の被験者と比較して, わずかに YM178 濃度が高かった 1 例で, 臨床的に重要な心電図異常所見がみられた 脈拍数の増加が認められたが, 増加の程度において明らかな食事の影響は認められなかった 57

58 OCAS 製剤選択試験 [ 試験番号 CL-030]( ) 治験課題名 : 健康成人を対象に,3 種の YM178 徐放 (OCAS) 製剤を空腹時及び食後に投与したときの薬物動態プロファイルを YM178 即放 (IR) 製剤を空腹時に投与したときと比較するための探索的, 非盲検,3 群クロスオーバー試験治験責任医師名 : 治験実施医療機関 :1 施設 公表文献 : 未公表 治験期間 :3 カ月 治験開始日 :20 年 月 日 治験終了日 :20 年 月 日 開発のフェーズ : 第 I 相 目的 : 主要目的 : 3 種の YM178 OCAS 製剤を空腹時及び食後に投与したときの薬物動態を YM178 IR 錠を空腹時に投与したときと比較する 副次的目的 : OCAS 製剤及び IR 錠の安全性並びに忍容性を探索する 治験デザイン 治験方法 : 本試験は, 探索的, 非盲検,3 群クロスオーバー, 反復投与の薬物動態試験である スクリーニング検査に合致した被験者は, 初回投与前日の午後に治験実施施設に入院した A,B 及び C 群に各 12 例を割り付け, 以下の製剤を投与した A 群 :OCAS-Fast(OCAS-F) 及び IR B 群 :OCAS-Slow(OCAS-S) 及び IR C 群 :OCAS-Medium(OCAS-M) 及び IR 各被験者は 1 期 11 日間からなる 3 期の試験期間中は施設に入院し, 各投与期の間に少なくとも 7 日間のウォッシュアウト期間を設けた 各投与期において各群の治験薬が 8 日間投与された 各投与期における投与条件は,(1) 食後に各 OCAS 製剤 (200 mg,1 日 1 回 ) を単独で 8 日間投与, (2) 空腹時に各 OCAS 製剤 (200 mg,1 日 1 回 ) を単独で 8 日間投与,(3) 空腹時に IR 錠 (100 mg, 1 日 2 回 ) を単独で 8 日間投与であった 各投与期における投与順序は無作為化した 各期に YM178 解析用の血液検体を採取した スクリーニング時並びに試験期間中に, 血圧, 脈拍数, 心電図, 臨床検査, 有害事象及び併用薬を記録した 本試験は第 3 期の退院後 7~14 日以内の事後検査により完了とした 目標被験者数 :36 例 設定根拠 本試験は探索的試験であり, 正式な被験者数の算出は行っていない 全投与期を完了する被験者を各群 10 例確保するため, 各群に 12 例を割り付けた 3 群クロスオーバー試験により, 異なる投与条件で各 YM178 OCAS 製剤と IR 錠の主な薬物動態パラメータ (C max 及び AUC) の比を検討するため, 少なくとも 10 例が必要と考えた 診断及び選択 除外基準 : 選択基準以下の基準をすべて満たす場合, 本試験の対象とした 1. 18~55 歳の健康な男性 2. 体重 60.0~100.0 kg,bmi 18.0~30.0 kg/m 2 3. 文書による同意が得られた者 58

59 除外基準以下の基準のいずれかに該当する場合, 本試験の対象としなかった 1. β アドレナリン受容体作動薬又は製剤成分に対し過敏性を有する者, 若しくは疑いのある者 2. クレアチニンが 150 μmol/l を超える,AST,ALT 又は LDH が正常域上限の 2 倍を超える, γ-gtp が正常域上限の 3 倍を超える, あるいは血清ビリルビンの異常により, 血清クレアチニン又は肝酵素の臨床上問題となる上昇が認められる者 3. 臨床上問題となる喘息, 湿疹, 他アレルギー症状又は重度の薬物過敏症の既往を有する者 4. 施設への入院前 4 週以内の臨床上問題となる上部消化管症状 ( 悪心, 嘔吐, 腹部不快感又は不調, 胸焼け ) の既往を有する者 5. 臨床上問題となる消化管疾患, 心血管疾患, 呼吸器疾患, 腎 肝機能障害, 神経疾患, 皮膚疾患, 精神障害, 代謝異常の合併又は既往を有する者 6. 試験前の身体所見, 心電図, 臨床検査において, 治験責任医師により臨床上問題となる異常がみられるとされた者 7. スクリーニング時に QTcB 間隔が >430 ms の者 (2 回測定の平均値 ) 8. 試験前来院時に, 臥位で 5 分間安静後に測定した脈拍数に異常所見 (<40 bpm 又は >90 bpm) を有する者 9. 試験前の来院で, 臥位で 5 分間安静後に測定した血圧に異常所見 ( 収縮期血圧 <95 mmhg 又は >160 mmhg) を有する者 10. 施設への入院前 4 週間に処方薬又は OTC 薬を定期的に使用していた (3 g/ 日までのパラセタモールを除く ), あるいは入院前 2 週間にこのような薬剤を少しでも使用した者 11. これまでに薬物乱用歴がある者, 若しくは施設への入院前 3 カ月間に乱用薬物を使用した者 12. 施設への入院前 3 カ月間に,1 日 10 本を超える ( 又はそれに相応する量のタバコ ) 喫煙歴のある者 13. 施設への入院前 3 カ月間に, アルコール量が週 21 ユニットを超える (1 ユニット = ビール 270 ml, 蒸留酒 40 ml 又はワイン 125 ml) 飲酒歴のある者 14. 施設への入院前 3 カ月間に 400 ml を超える血液又は血液製剤の献血歴のある者又は本試験開始前 4 週間以内に血漿交換を行った者 15. 血清学的検査において HBs 抗原, 抗 HAV 抗体, 抗 HCV 抗体又は抗 HIV 1/2 抗体が陽性であった者 16. 理由を問わず, 治験責任医師が本試験の終了が期待できないと判断した者 17. 本試験への登録予定日の前 3 カ月間に他の臨床試験に参加したことがある者, 若しくは登録予定日の前 12 カ月間に 3 試験を超える他の臨床試験に参加したことがある者 18. 本試験を安全に終了することに支障をきたすような臨床症状を有すると治験責任医師が判断した者 19. FDA の標準高脂肪朝食を摂取する意思のない者 20. 治験依頼者又は本試験に関与する CRO の社員治験薬, 投与量及び投与方法 : 1. 治験薬及びロット番号 YM178 OCAS-S 200 mg 錠ロット番号 : ( 錠剤 ), ( ブリスター ) YM178 OCAS-M 200 mg 錠ロット番号 : ( 錠剤 ), ( ブリスター ) YM178 OCAS-F 200 mg 錠ロット番号 : ( 錠剤 ), ( ブリスター ) YM178 IR 100 mg 錠 59

60 ロット番号 : ( 錠剤 ), ( ブリスター ) 2. 投与量及び投与方法 A 群 :YM178 OCAS-F 200 mg の 8 日間経口投与と YM178 IR 100 mg の 8 日間経口投与 B 群 :YM178 OCAS-S 200 mg の 8 日間経口投与と YM178 IR 100 mg の 8 日間経口投与 C 群 :YM178 OCAS-M 200 mg の 8 日間経口投与と YM178 IR 100 mg の 8 日間経口投与 YM178 OCAS-F,S,M 錠は,1 日 1 回 240 ml の水とともに食後及び空腹時経口投与 YM178 IR 錠は,1 日 2 回 240 ml の水とともに経口投与 ( 朝は空腹時投与 ) 評価期間各被験者は 1 期 11 日間 (8 日間の投与日を含む ) からなる 3 期の試験期間中を通して施設に滞在し, ウォッシュアウト期間を各投与期間の間に少なくとも 7 日間設けた 評価項目, 評価スケジュール及び評価基準 : 薬物動態 : IR 及び OCAS 投与期の Day 1:AUC 12h,C max,t max IR 及び OCAS 投与期の Day 6,Day 7 及び Day 8:C trough OCAS 投与期の Day 8:AUC 24h,C max,c trough,t max,ptr IR 投与期の Day 8:AUC 12h,AUC 12 24h,AUC 24h,PTR 12h,PTR 12 24h,PTR 24h,C max τ1,c max τ2,t max τ1, t max τ2,c trough τ1,c trough τ2 安全性 : 有害事象バイタルサイン ( 拡張期及び収縮期血圧並びに脈拍数 ) 心電図臨床検査 ( 血液学的検査, 血液生化学検査, 尿検査 ) 統計手法 : 対数変換した AUC 24h (Day 8) 及び C max (Day 8) を薬剤, 時期及び投与順序を固定効果とし, 投与順序でネストされた被験者を変量効果とした混合モデルで,ANOVA に従って解析した 自由度の分母には, 一般的な Satterthwaite の近似を適用した OCAS/IR 比の平均値を対応する 90% 信頼区間とともに推定した 報告書の日付 :20 年月日 60

61 1. 被験者の内訳及び解析対象集団被験者の内訳を図 に示した 36 例の被験者が無作為化され, このうち A 群及び C の各 1 例 ( 計 2 例 ) が試験を中止した A 群の 1 例は, 第 3 期 (OCAS-F 錠の空腹時投与期 ) の Day 4 に有害事象 [ 末梢性ニューロパチー ( 尺骨神経障害 )] のために中止し,C 群の 1 例は第 2 期 (IR 錠空腹時投与期 ) の Day 1 に治験実施計画書からの逸脱 ( カンナビノイド試験陽性 ) により試験を中止した 治験薬を 1 回以上投与した全例を安全性解析対象集団とし, 安全性データとともに人口統計学及び被験者背景に用いた 薬物動態解析対象集団は, 少なくとも各投与期の最終投与後の AUC 及び C max 値が得られており, 薬物動態データに影響を及ぼすような治験実施計画書からの逸脱がない被験者とした 61

62 スクリーニングからの脱落例 n=20 登録例 n=70 無作為化例 n=36 不参加 n=14 A 群 OCAS-F 200mg 1 日 1 回 (11 日間 ) 食後 n=12 B 群 OCAS-S 200mg 1 日 1 回 (11 日間 ) 食後 n=12 C 群 OCAS-M 200mg 1 日 1 回 (11 日間 ) 食後 n=12 中止例 n=1 理由 : プロトコール逸脱 A 群 OCAS-F 200mg 1 日 1 回 (11 日間 ) 空腹時 n=12 B 群 OCAS-S 200mg 1 日 1 回 (11 日間 ) 空腹時 n=12 C 群 OCAS-M 200mg 1 日 1 回 (11 日間 ) 空腹時 n=11 中止例 n=1 理由 : 有害事象 A 群 IR 100mg 1 日 2 回 (11 日間 ) 空腹時 n=11 B 群 IR 100mg 1 日 2 回 (11 日間 ) 空腹時 n=12 C 群 IR 100mg 1 日 2 回 (11 日間 ) 空腹時 n=11 完了例 n=11 完了例 n=12 完了例 n=11 図 被験者の内訳 Source:CL-030 総括報告書,Figure 1 2. 被験者背景 被験者背景を表 に示した 62

63 被験者はすべて男性で,A 群では 11 例 (91.7%) が白人,1 例 (8.3%) が黒人,B 群では 9 例 (75.0%) が白人,1 例 (8.3%) が黒人,2 例 (16.7%) がその他 ( 白人とアジア系の混血及び南アメリカとアジア系の混血各 1 例 ),C 群では 10 例 (83.3%) が白人,1 例 (8.3%) が黒人,1 例 (8.3%) がその他 ( インド人 ) であった 表 年齢 ( 歳 ) 体重 (kg) 身長 (cm) BMI (kg/m 2 ) 被験者背景 OCAS-F / IR n=12 OCAS-M / IR n=12 OCAS-S / IR n=12 平均値 SD 中央値 最小値, 最大値 20, 55 18, 54 20, 52 平均値 SD 中央値 最小値, 最大値 64.4, , , 91.8 平均値 SD 中央値 最小値, 最大値 171, , , 188 平均値 SD 中央値 最小値, 最大値 19.9, , , 27.4 Source:CL-030 総括報告書,Table 2 3. 治験薬の曝露 36 例中 34 例が, 各投与期において, 割り付けられた OCAS 製剤 (200 mg 1 日 1 回 8 日間 ) の食後単独投与, 各 OCAS 製剤 (200 mg 1 日 1 回 8 日間 ) の空腹時単独投与及び IR 錠 (100 mg 1 日 2 回 8 日間 ) の空腹時単独投与を受けた 投与順は各群内で無作為に割り付けた A 群の 1 例は, 第 1~2 期で OCAS-F 錠の食後投与及び IR の空腹時投与を終了し, 第 3 期 (OCAS-F の空腹時投与期 ) の Day 4 に試験を中止した C 群の 1 例は, 第 1 期の OCAS-M 錠の食後投与を終え, 第 2 期 (IR の空腹時投与期 ) の Day 1 に試験を中止したため,OCAS-M 錠の空腹時投与は受けなかった 4. 薬物動態本試験の主目的は,3 種の YM178 OCAS 製剤 (1 日 1 回投与 ) を空腹時及び食後投与したときの薬物動態を YM178 IR 錠 (1 日 2 回投与 ) を空腹時投与したときのそれと比較することであった 比較結果に基づき, ひとつの OCAS 製剤を選択し, 今後の開発を進めることとした YM178 IR 錠は食事の影響を強く受け, かつピーク / トラフ比 (PTR) が大きいため, 食事の影響を受けにくく PTR が小さい OCAS 製剤が望まれた ちなみに,IR 錠を食後投与したとき, 空腹時投与と比べ,AUC 24h は 48%,C max は 72% 減少したと報告されている (CL-001: 単回投与及び食事の影響試験 ) 63

64 定常状態でのYM178 のPKパラメータを表 に示した OCAS-F 錠は空腹時投与と食後投与のいずれにおいても,IR 錠の空腹時投与と比較して PTR の低下は認められなかった OCAS-S 錠は, 食後に投与した場合には,IR 錠空腹時投与と比較して PTR の低下が認められたが, 空腹時投与ではわずかに高かった OCAS-M 錠投与後の PTR は, 食後投与では IR 錠空腹時投与と同程度であったが, 空腹時投与では IR 錠空腹時投与と比較して高かった なお,IR 錠は 1 日 2 回投与に対し,OCAS 製剤は 1 日 1 回投与であり,OCAS 製剤投与後の PTR 値を IR 錠 1 日 1 回投与と比較した場合,OCAS 全 3 製剤で PTR 低下が認められた可能性が高かったと考えられる OCAS-F 錠では食事の影響はみられなかったが,PTR の上昇が認められた OCAS-M 錠では食事による明らかな影響が認められたが, その影響は IR 錠空腹時投与で以前に報告されたものより小さく, 食後投与後の PTR は IR 錠 1 日 2 回投与での PTR と同程度であった OCAS-S 錠の最大の欠点は,IR 錠空腹時投与と比較したときの相対的バイオアベイラビリティが有意に低いことであり, これは YM178 の吸収が消化管の遠位ほど低いことを示唆している したがって,OCAS-S 錠を不均一な被験者集団に投与した場合には, 被験者間変動と被験者内変動がともに非常に大きくなる可能性があると考えられた OCAS-F 及び OCAS-M 錠ともに最終製剤の選択肢に成り得ると考えられた OCAS-F 錠では食事の影響を認めなかったが,OCAS-M 錠でみられた食事の影響の程度は臨床的にはほとんど意味のないものと判断した また,YM178 の被験者への投与は食後投与になると考えられるが, OCAS-M 錠投与後の PTR 値は IR 錠 1 日 2 回投与と同程度であり, このことは同製剤を投与された被験者の安全性上有利であると考えた 以上より,OCAS-M 錠を選択し開発を進めることが望ましいと判断した 64

65 表 OCAS-F IR, 空腹時 100 mg 1 日 2 回 OCAS-F, 空腹時 200 mg 1 日 1 回 OCAS-F, 食後 200 mg 1 日 1 回 OCAS-M IR, 空腹時 100 mg 1 日 2 回 OCAS-M, 空腹時 200 mg 1 日 1 回 OCAS-M, 食後 200 mg 1 日 1 回 OCAS-S IR, 空腹時 100 mg 1 日 2 回 OCAS-S, 空腹時 200 mg 1 日 1 回 OCAS-S, 食後 200 mg 1 日 1 回 定常状態での YM178 の PK パラメータ : 薬物動態解析対象集団 n 平均値 (SD, CV) 最小値, 最大値中央値 n 平均値 (SD, CV) 最小値, 最大値中央値 n 平均値 (SD, CV) 最小値, 最大値中央値 n 平均値 (SD, CV) 最小値, 最大値中央値 n 平均値 (SD, CV) 最小値, 最大値中央値 n 平均値 (SD, CV) 最小値, 最大値中央値 n 平均値 (SD, CV) 最小値, 最大値中央値 n 平均値 (SD, CV) 最小値, 最大値中央値 n 平均値 (SD, CV) 最小値, 最大値中央値 t max (h) (0.83, ) 0.5, (0.63, ) 2.0, (1.80, ) 3.0, (0.88, ) 0.5, (0.75, ) 2.0, (2.0, ) 3.0, (1.3, ) 0.5, (1.4, ) 3.0, (1.4, ) 3.0, C max (ng/ml) (73, 30%) 90, (111, 40%) 132, (119, 45%) 66, (79, 35%) 107, (109, 41%) 130, (64, 41%) 92, (85, 40%) 115, (64, 41%) 72, (72, 51%) 30, IR 錠空腹時投与の t max は, 初回の投与間隔 (t=0~12 時間 ) より得た Source:CL-030 総括報告書,Table 3 AUC 24h (ng h/ml) (598, 30%) 726, (616, 33%) 1081, (623, 33%) 957, (674, 32%) 1186, (614, 31%) 1043, (532, 35%) 993, (712, 39%) 1072, (546, 44%) 631, (653, 50%) 404, C trough (ng/ml) (16.0, 33%) 17, (7.3, 24%) 20, (9.1, 27%) 20, (15.7, 31%) 31, (9.0, 28%) 17, (8.0, 27%) 16, (17.4, 36%) 28, (9.5, 38%) 14, (10.1, 37%) 11, PTR (0.84, 14%) 4.6, (2.6, 29%) 4.6, (2.6, 34%) 2.7, (1.28, 23%) 3.9, (2.21, 27%) 4.4, (1.81, 33%) 2.5, (1.42, 25%) 3.7, (2.34, 36%) 3.8, (1.26, 26%) 2.6,

66 5. 安全性有害事象の発現状況を表 に示した OCAS 製剤投与後と IR 錠投与後で副作用 ( 件数 ) を比較したところ, 副作用が最も多く発現したのは OCAS-F 錠 / 空腹時 (20 件,IR 錠 / 空腹時 6 件 ) で, 次いで OCAS-S 錠 / 空腹時 (7 件, IR 錠 / 空腹時 4 件 ) であった OCAS-M 錠 / 空腹時で発現した副作用 (12 件 ) は IR 錠 / 空腹時で発現した副作用 (16 件 ) よりも少なかった SOC 別の有害事象の発現状況に明らかな傾向は認められなかった 全体として, 最も多く発現した副作用は頭痛で, 次いで乾性角結膜炎と動悸が多かった 頭痛は C 群 (OCAS-M 群 ) のみでやや高頻度で発現したが,4 例中 3 例は治療期の後に発現したものであった 頭痛と YM178 の C max 又は AUC 24h の増加との間に明らかな相関はみられなかった 頭痛が発現した 3 例の被験者の各投与期における投与後 24 時間の血漿中 YM178 濃度は平均値よりも高かったが, 平均値を上回る被験者はこの 3 例以外にも存在した また,OCAS-F 錠 / 空腹時投与でも比較的多くの被験者 (3 例,25%) で動悸 ( 心臓障害 ) がみられたが, 平均値を超えるバイタルサイン, 特に心拍数の増加は認められず, 治験薬の曝露の上昇もみられなかった OCAS 製剤及び IR 錠投与期間中に発現した有害事象の内容はおおむね同様であった 以下の 3 件の有害事象が中等度と判断された 下痢 :OCAS-S 錠 / 空腹時投与後に発現, 関連あるかもしれない, 消失 頭痛 :IR 錠 / 空腹時投与後に発現, 関連あるかもしれない, 消失 末梢性ニューロパチー ( 尺骨神経障害 ):OCAS-F 錠 / 空腹時投与後に発現, 関連なし, 試験終了後に重篤な有害事象と判定された 上記以外の有害事象は軽度で, その大部分は無処置にて消失したが, 頭痛を発現した 10 例は有害事象の治療 ( パラセタモール ) を要した 本試験終了時に転帰が不明であった有害事象は 4 件 [ 末梢性ニューロパチー ( 尺骨神経障害 ), 膿疱性皮疹, 挫傷 ( 趾挫傷 ), 頭痛 ] であった 本試験期間中に死亡した被験者はなく, 死亡以外の重篤な有害事象もみられなかった 第 3 期 (OCAS-F 錠 / 空腹時 ) の Day 4 に末梢性ニューロパチー ( 尺骨神経障害 ) の有害事象のために 1 例が本試験を中止した 本被験者は神経科医の診察により尺骨神経障害の診断が確定した 左側母指内転筋の萎縮が認められたことより, この神経障害は長期間にわたって存在していたと考えられた 特に治療を指示されることはなく, 神経科医から左肘内側への局所の圧迫を避けるよう指示された 追跡調査のための来院は設定されなかった 本被験者は一般開業医の診察を受け, 神経科医は所見を施設の医長に手紙で伝えた 本事象は当初は有害事象として扱われたが, 病状の訴えが進行し, 後に入院したため, 重篤な有害事象と判断された 神経絞扼があり, 手術により除去された 治験責任医師は本事象を治験薬とは関連なしと判断した 66

67 表 有害事象の発現状況 : 安全性解析対象集団 A 群 B 群 C 群 OCAS-F OCAS-F IR OCAS-S OCAS-S IR OCAS-M OCAS-M IR 空腹時 食後 空腹時 空腹時 食後 空腹時 空腹時 食後 空腹時 (n=12) (n=12) (n=12) (n=12) (n=12) (n=12) (n=12) (n=12) (n=12) 被験者数 (n,%) 死亡 有害事象 (100%) (58.3%) (91.7%) (58.3%) (83.3%) (50.0%) (63.6%) (75.0%) (50.0%) 投与中止に至った有害 1 事象 (8.3%) 重篤な有害事象 1 (8.3%) 重要な有害事象 重度の有害事象 副作用 ( 件数 ) (66.7%) 5 (41.7%) 7 (58.3%) 副作用 7 (58.3%) 5 (41.7%) 4 (33.3%) 3 (25.0%) 3 (25.0%) 2 (16.7%) 4 (36.4%) 4 (33.3%) 有害事象が中止の主な理由である場合 関連あるかもしれない, おそらく関連あり と判定された有害事象又は関連性不明の有害事象 Source:CL-030 総括報告書,Table 8 6 (50.0%) 臨床検査では, 生化学検査, 尿検査又は血液学的検査の各検査値に治験薬投与と関連した傾向は認められなかった スクリーニング検査時に正常範囲内であった検査値が本試験終了時に正常範囲を逸脱する被験者が少数例みられたが, いずれも臨床的に意味のある変動ではなく, 有害事象と判断されることもなかった YM178 OCAS 製剤及び IR 錠の空腹時投与後に脈拍数, 収縮期及び拡張期血圧の一時的な増加が認められたが, 治験責任医師は臨床上問題ないと判断した 1 日 1 回の OCAS 投与後のパターンは 1 日 2 回の IR 錠投与後のそれとかなり似ており, 日内変動と考えられた しかし, 本試験ではプラセボ対照群がなく, 試験期間中の測定は 1 時点のみであったため, 測定値の増加が治療によるものか統計的な結論を導き出すことはできなかった 治験責任医師により臨床上問題があると判断された心電図所見の異常はなかった スクリーニング検査時に QTcB 間隔 (2 回の測定値の平均値 ) が 430 msec を超えた被験者はいなかった 6. 結論 OCAS-F 及び OCAS-M 錠の空腹時投与では, 曝露 (C max 及び AUC 24h ) は IR 錠の空腹時投与と同程度であったが,OCAS-S 錠での曝露は IR 錠よりも少なかった OCAS-F 錠の食後投与における曝露 (C max 及び AUC 24h ) は空腹時の IR 錠投与と同程度であったが,OCAS-M 及び OCAS-S 錠での曝露は IR 錠よりも少なかった すべての OCAS 製剤の空腹時又は食後投与後の C trough 値は, IR 錠よりも低かった 曝露の点で,3 製剤の中で OCAS-M 錠が最も IR 錠に類似すると考えられる OCAS 製剤,IR 錠とも健康男性での忍容性は良好であった SOC 別有害事象の発現状況に明確な傾向は認められなかった 最もよくみられた有害事象は頭痛で, 次いで乾性角結膜炎及び動悸 67

68 であった 試験期間中に収集された安全性データ ( 臨床検査値, バイタルサイン及び心電図 ) から, いずれの YM178 OCAS 製剤も 1 日 200 mg での短期使用において安全性上の懸念はないことが示された 68

69 In vitro-in vivo 相関 (IVIVC) 試験 [ 試験番号 CL-076]( ) 治験課題名 : 放出速度が異なる YM178 OCAS 製剤の静注用製剤に対する薬物動態の検討を目的とした健康被験者を対象とする第 I 相, 非盲検, 無作為化, 並行群間試験治験責任医師名 : 治験実施医療機関 :1 施設 公表文献 : 未公表治験期間 : 約 2.5 カ月治験開始日 :2009 年月日治験終了日 :2009 年 7 月 13 日 US 開発のフェーズ : 第 I 相 目的 : 主要目的放出速度が異なる 3 種の YM178 OCAS 経口製剤を 3 用量 (25,50 又は 100 mg) で経口投与 (PO) したときの薬物動態プロファイルを,YM178 を 3 用量 (7.5,15 又は 30 mg) で静脈内投与 (IV) したときと比較する 副次的目的 放出速度が異なる 3 種の YM178 OCAS 経口製剤を 3 用量 (25,50 又は 100 mg) で投与したときの安全性及び忍容性を検討する YM178 の 3 用量 (7.5,15 又は 30 mg) を静脈内投与したときの安全性及び忍容性を検討する 治験デザイン 治験方法 : 本試験は, 無作為に割り付けた 3 つの投与群から成る単回投与, 無作為化, 非盲検,5 期クロスオーバー試験であった 本試験は 3 群並行試験で,90 例の健康被験者を対象とした 放出速度が異なる 3 種の YM178 OCAS 錠 ( それぞれ目標の放出速度, 緩やかな放出速度, 速い放出速度を有する製剤 ) に加え, 前記とは異なるロットの目標の放出速度を有する製剤 ( 識別不能性の検証のため ) 及び静注用製剤をそれぞれ各 3 用量で投与した 各被験者は YM178 OCAS 製剤の 3 用量 (25,50 又は 100 mg) の 1 つに割り当てられ, 更に 6 種の投与順の 1 つに無作為化された 各被験者は 5 つの投与期すべてで治験薬を投与された 各期の間には 10 日間以上のウォッシュアウト期を設けた 投与群にかかわらず, 第 1 期には YM178 が静脈内投与 ( 投与 A) され, この投与 A を対照とした すなわち,YM178 経口製剤 25,50 又は 100 mg 群に割り当てられた被験者に対し, それぞれ 7.5,15 又は 30 mg の YM178 が 120 分間かけて単回静脈内投与された 第 2 期 ~ 第 4 期では, 無作為に 3 種の YM178 OCAS 錠 ( 投与 B = 速い放出速度, 投与 C = 目標の放出速度, 投与 E = 緩やかな放出速度 ) のいずれかが単回投与された 目標の放出速度を有するロットの異なる YM178 OCAS 錠 ( 投与 E) は, 投与順の中では無作為化せず, いずれの投与群においても最終の第 5 期に投与した 各投与群とも男女がそれぞれ 40%(2 例 ) 以上になるように組み入れ,6 種の投与順に無作為化した 適格と判断された被験者は各投与期の Day 1 に施設に入院し,Day 5 に退院した ( 計 25 泊の入院 ) 早期中止例が発生した場合には, 評価に必要な被験者数を確保するため, 依頼者 ( アステラス製薬 ) の判断で補充できることとした 目標被験者数 :90 例 設定根拠 正式な統計解析を実施するには 90 例の被験者数が必要であった 投与例数は 90 例とし, このうち少なくとも 72 例 ( 各投与群で 24 例 ) が試験を完了すると仮定した 被験者数 90 例は予想さ 69

70 れる平均値の標準誤差 (SE) に基づき算出した すなわち, 健康人を対象とした単回投与試験 [CL-036]( 添付資料 ) 及び反復投与試験 [CL-037]( 添付資料 ) では,C max 及び AUC の変動係数 (CV) はそれぞれ 51~60%,41~44% と推定された 平均値の SE が約 10% 以下になるには,24 例 (CV の 1/5 と予想した場合 ) の被験者数が必要であった 脱落率を約 20% とすると, 必要な被験者数は各投与群で 30 例と算出された 診断及び選択 除外基準 : 選択基準以下の基準をすべて満たす場合, 本試験の対象とした 1. 試験に関連する手続きの実施 ( 該当する場合には, 禁止療法の中止を含む ) に先立ち,IRB が承認した同意文書, 並びに, 薬事規制 ( 例えば, 米国の施設では HIPAA) に基づくプライバシー規定に本人又は代諾者の同意が得られた者 2. スクリーニング時に 18~55 歳の健康な男性及び女性 3. スクリーニング時に体重 45 kg 以上,BMI 20.0~32.0 kg/m 2 の者 4. スクリーニング時の 12 誘導心電図所見が正常な者又は異常であっても治験責任医師により臨床上問題ないと判断された者 5. 閉経後 ( 定義 : スクリーニング時に最終月経から 2 年以上経過 ) の女性, スクリーニングの 1 カ月以上前に不妊手術を受けた女性又は有効な避妊法を実行し, 試験期間中に有効な避妊法の実行を続ける女性 授乳中でなく, スクリーニング時及び各期の Day 1 の妊娠検査結果が陰性である女性 6. スクリーニング時及び各期の Day 1 の薬物及びアルコール中毒スクリーニング検査で陰性の者 7. 静脈内投与が両腕で容易な者 8. 治験実施計画書を遵守でき, 試験を完了できると考えられる者 除外基準以下の基準のいずれかに該当する場合, 本試験の対象としなかった 1. YM178 又は他の β 3 作動薬あるいは製剤中に含まれる成分に対し過敏性を有する者, 若しくは疑いのある者 2. スクリーニング時又は第 1 期の Day 1 に心拍数で補正した QT 間隔が男性で >430 ms, 女性で >450 ms の者 3. スクリーニング時又は第 1 期の Day 1 に肝機能検査 (ALT,AST 又はビリルビン ) で正常値の上限を超える異常を認めた者 4. 治験責任医師により, 治験への参加の妨げとなる精神疾患, 重症の活動性又は再発性感染症, 肝炎, その他医学的状態 / 疾患若しくはその既往を有すると判断された者 5. 治験薬初回投与前の少なくとも 5 年間に寛解期にない癌 ( 基底細胞癌又はステージ 1 の扁平上皮癌を除く ) の既往を有する者 6. 治験薬投与前の 56 日間に 450 ml 以上の失血又は献血をした者, 若しくは治験薬投与前 7 日間に血漿献血をした者 7. 第 1 期 Day 1 の前 14 日以内 ( デポ製剤のような長時間作用型薬剤の場合は第 1 期 Day 1 の前 30 日以内 ) に処方薬を投薬された者又は投薬される予定の者 第 1 期 Day 1 の前 14 日以内に補助療法及び代替療法を含む OTC 薬 ( 経口避妊薬及び週 4 日を超えない 2000 mg/d までのアセトアミノフェンの一時使用を除く ) を服用した者 8. 第 1 期 Day 1( 施設への入院日 ) の前 48 時間以内に, アルコール, キサンチン含有の食品又は飲料 ( 紅茶, チョコレート等 ), グレープフルーツジュース, グレープフルーツ含有食品, 若しくはダイダイ ( 苦いマーマレード等 ) を摂取した者 9. スクリーニング評価実施前の 6 カ月間にタバコ含有物及びニコチン含有物を使用した者 10. スクリーニング評価実施前の 2 年間に週 5 ユニットを超えるアルコール飲料を摂取した者, 70

71 あるいは薬物乱用歴, 麻薬中毒又はアルコール依存歴を有する者 (1 ユニット = ビール 12 オンス, ワイン 4 オンス, 蒸留酒 1 オンス ) 11. 初回投与前の 30 日間又は当該薬剤の半減期 10 倍のいずれか長い方に, 他の臨床試験に参加し治験薬の投与を受けている者, 若しくは治験薬の投与を受けていた者 12. スクリーニング時に肝炎又はヒト免疫不全ウイルスである HIV-1 又は HIV-2 に感染していた者, 若しくは抗 HAV 抗体,HBs 抗原, 抗 HCV 抗体が陽性であった者治験薬, 投与量及び投与方法 : 1. 治験薬及びロット番号 YM178 OCAS 錠 YM178 経口 OCAS 錠ロット番号緩やかな放出速度を有する 25 mg 製剤 08175A 目標の放出速度を有する 25 mg 製剤バルク :F /Fisher での製造ロット番号 : 速い放出速度を有する 25 mg 製剤 08174A 目標の放出速度を有する 25 mg 製剤バルク :E 緩やかな放出速度を有する 50 mg 製剤 08177A 目標の放出速度を有する 50 mg 製剤バルク :K /Fisher での製造ロット番号 : 速い放出速度を有する 50 mg 製剤 08176A 目標の放出速度を有する 50 mg 製剤バルク :L /Fisher での製造ロット番号 : 緩やかな放出速度を有する 100 mg 製剤 08179A 目標の放出速度を有する 100 mg 製剤バルク :L /Fisher での製造ロット番号 : 速い放出速度を有する 100 mg 製剤 08178A 目標の放出速度を有する 100 mg 製剤バルク :A /Fisher での製造ロット番号 : YM178 注射用製剤ロット番号 :08164A 2. 投与量及び投与方法第 1 期の Day 1 の朝, 生理食塩水で希釈した YM178 注射用製剤を 7.5,15 又は 30 mg の用量で, 約 120 分かけて静脈内投与した (50 ml/h) 投与前には 10 時間以上, 投与後には 5 時間以上絶食した 第 2 期 ~ 第 5 期の Day 1 の朝に YM178 OCAS 錠 25,50 又は 100 mg を 240 ml の水とともに経口投与した 投与前には 10 時間以上, 投与後は 5 時間以上絶食した 評価期間適格と判断された被験者は, 各期とも Day 1 に施設に入院し,Day 5 に退院した ( 計 25 泊の入院 ) スクリーニング期間は 21 日間以内とし, 第 1 期 ~ 第 5 期の投与期間はいずれも 5 日間, 連続する各投与期の間に 10 日間以上のウォッシュアウト期間を設けた 全体の試験期間は約 2 カ月であった 評価項目, 評価スケジュール及び評価基準 : 薬物動態 : ノンコンパートメント法を用い, 単回投与後の下記の薬物動態パラメータを YM178 の血漿中濃度及び尿中濃度をもとに算出した 静脈内投与の血漿 :C max,auc inf,auc last,cl tot,v z,v ss,t 1/2,t max 経口投与の血漿 :C max,auc inf,auc last,cl/f,v z /F,t lag,f,t 1/2,t max,rel F( 目標の放出速度を有する第 III 相試験用ロットの製剤に対する緩やかな放出速度を有する製剤及び速い放出速度を有する製剤のバイオアベイラビリティの相対比と定義 ) 静脈内投与及び経口投与の尿 :Ae last,ae last %,CL R 71

72 安全性 : 有害事象, 臨床検査 ( 血液学的検査, 血液生化学検査, 尿検査 ), バイタルサイン, 身体所見, 12 誘導心電図統計手法 : 薬物動態解析対象集団に採用された全被験者で, 各薬物動態の評価日に,PK パラメータをノンコンパートメント解析を用いて,YM178 の血漿中薬物濃度 - 時間のデータから算出した 検体採取時間を含む算出には, 実際の検体採取時間を用いた 静注用製剤及び各経口投与製剤について, 投与量で補正した AUC inf, 投与量で補正した C max, CL R,Ae last %,F の全データ ( 静脈内投与では 7.5~30 mg, 経口投与では 25~100 mg) を用い, パワーモデルにより, 被験者全体と男女別に用量依存性について検討した 95% 信頼区間を算出した 全投与量範囲 ( 静脈内投与 :7.5~30 mg, 経口投与 :25~100 mg) において 95% 信頼区間が 0 を含まない場合, 静注製剤の 7.5 mg と 15 mg, 各経口製剤の 25 mg と 50 mg, 静注製剤の 15 mg と 30 mg, 各経口製剤の 50 mg と 100 mg の薬物動態パラメータの間で信頼限界法による一対比較を行った 用量依存性の解析は, 薬物動態解析対象集団を対象にして, 静注製剤と 4 種類の経口製剤 ( 速い放出速度を有する製剤, 目標の放出速度を有する第 III 相試験用ロットの製剤, 緩やかな放出速度を有する製剤, 目標の放出速度を有するその他のロットの製剤 ) について行った 報告書の日付 :20 年月日 72

73 1. 被験者の内訳及び解析対象集団本試験の被験者の内訳を図 に示した スクリーニング検査にて適格性が確認された 91 例が無作為化され,75 例が試験を完了した ( 完了例数 :7.5 mg IV/25 mg PO 群 30 例中 26 例,15 mg IV/50 mg PO 群 30 例中 25 例,30 mg IV/100 mg PO 群 31 例中 24 例 ) 7.5 mg IV/25 mg PO 群の被験者のうち 4 例が試験を中止した 中止理由は,3 例がプロトコル違反 ( 尿中薬物検査陽性 ),1 例が同意の撤回であった 15 mg IV/50 mg PO 群では 5 例が試験を中止した 中止理由は,2 例がプロトコル違反 ( 尿中薬物検査陽性, プロトコルで規定した避妊法の不遵守 ),2 例が同意撤回,1 例が有害事象 ( 尿道の細菌感染 ) であった 30 mg IV/100 mg PO 群では 7 例が試験を中止した 中止理由は,1 例がプロトコル違反 ( 尿中薬物検査陽性 ),2 例が同意撤回,3 例が有害事象 ( 白血球破砕性血管炎及び多発性関節炎, 斑状丘疹状皮疹, ウォルフ パーキンソン ホワイト症候群 ),1 例が治験依頼者からの要請によるものであった 治験依頼者からの要請で中止した被験者は投与前の心電図検査の結果,QTcB が 435 msec であることが判明したため, 治験担当医師が点滴中止を決定したもので, 当該被験者に替わり予備の被験者が本試験に組み入れられた (A) 7.5 mg IV/25 mg PO 群 登録 :30 例男性 :18 例女性 :12 例 投与順 : ABDCE (n=5) 投与順 : ACBDE (n=5) 投与順 : ADCBE (n=5) 投与順 : ACDBE (n=5) 投与順 : ADBCE (n=5) 投与順 : ABCDE (n=5) 完了 :5 例 完了 :4 例中止 :1 例 完了 :5 例 完了 :3 例中止 :2 例, 完了 :4 例中止 :1 例 完了 :5 例 ( 次頁につづく ) 73

74 ( 前頁からのつづき ) (B) 15 mg IV/50 mg PO 群 登録 :30 例男性 :16 例女性 :14 例 投与順 : ABDCE (n=5) 投与順 : ACBDE (n=5) 投与順 : ADCBE (n=5) 投与順 : ACDBE (n=5) 投与順 : ADBCE (n=5) 投与順 : ABCDE (n=5) 完了 :4 例中止 :1 例 完了 :5 例 完了 :5 例 完了 :4 例中止 :1 例 完了 :3 例中止 :2 例, 完了 :4 例中止 :1 例 (C) 30 mg IV/100 mg PO 群 登録 :31 例男性 :19 例女性 :12 例 投与順 : ABDCE (n=5) 投与順 : ACBDE (n=5) 投与順 : ADCBE (n=6) 投与順 : ACDBE (n=5) 投与順 : ADBCE (n=5) 投与順 : ABCDE (n=5) 完了 :4 例中止 :1 例 完了 :5 例 完了 :4 例中止 :2 例, 完了 :4 例中止 :1 例 完了 :3 例中止 :2 例, 完了 :4 例中止 :1 例 図 被験者の内訳 : 安全性解析対象集団 投与 A: 静注用 YM178 製剤 (120 分間の単回静注用 ) 投与 B: 速い放出速度を有する YM178 製剤投与 C: 目標とする放出速度を有する YM178 製剤 ( 第 III 相試験用ロット ) 投与 D: 緩やかな放出速度を有する YM178 製剤投与 E: 目標とする放出速度を有する YM178 製剤 ( その他のロット ) 中止理由は以下のとおり : 同意撤回, : 有害事象, : プロトコル違反, : その他 ( 静脈内投与を中止し, 予備の被験者に入れ替え ) Source:CL-076 総括報告書,Figure 1 74

75 安全性解析対象集団には各群とも全被験者が採用され, 薬物動態解析集団には 7.5 mg IV/25 mg PO 群では 30 例中 29 例,15 mg IV/50 mg PO 群では 30 例中 30 例,30 mg IV/100 mg PO 群では 31 例中 30 例が採用された ( 表 ) 表 解析対象集団 7.5 mg IV/25 mg PO 群 投与順 解析対象集団 ABDCE (n=5) ACBDE (n=5) ADCBE (n=5) ACDBE (n=5) ADBCE (n=5) ABCDE (n=5) 計 (n=30) SAF 5 (100%) 5 (100%) 5 (100%) 5 (100%) 5 (100%) 5 (100%) 30 (100%) PKAS 5 (100%) 5 (100%) 5 (100%) 4 (80.0%) 5 (100%) 5 (100%) 29 (96.7%) 15 mg IV/50 mg PO 群 投与順 解析対象集団 ABDCE (n=5) ACBDE (n=5) ADCBE (n=5) ACDBE (n=5) ADBCE (n=5) ABCDE (n=5) 計 (n=30) SAF 5 (100%) 5 (100%) 5 (100%) 5 (100%) 5 (100%) 5 (100%) 30 (100%) PKAS 5 (100%) 5 (100%) 5 (100%) 5 (100%) 5 (100%) 5 (100%) 30 (100%) 30 mg IV/100 mg PO 群 投与順 解析対象集団 ABDCE (n=5) ACBDE (n=5) ADCBE (n=6) ACDBE (n=5) ADBCE (n=5) ABCDE (n=5) 計 (n=31) SAF 5 (100%) 5 (100%) 6 (100%) 5 (100%) 5 (100%) 5 (100%) 31 (100%) PKAS 5 (100%) 5 (100%) 5 (83.3%) 5 (100%) 5 (100%) 5 (100%) 30 (96.8%) 投与 A: 静注用 YM178 製剤 (120 分間の単回静注用 ) 投与 B: 速い放出速度を有する YM178 製剤投与 C: 目標の放出速度を有する YM178 製剤 ( 第 III 相試験用ロット ) 投与 D: 緩やかな放出速度を有する YM178 製剤投与 E: 目標の放出速度を有する YM178 製剤 ( その他のロット ) Source:CL-076 総括報告書,Table 5, Table 6, Table 7 2. 被験者背景 被験者背景を表 に示した 75

76 表 背景因子 性別, n (%) 人種, n (%) 民族, n (%) 年齢 ( 歳 ) スクリーニング検査時の体重 (kg) 身長 (cm) BMI (kg/m 2 ) CYP2D6 遺伝子型, n (%) の CYP2D6 の表現型, n (%) 被験者背景 : 安全性解析対象集団 7.5 mg IV/ カテゴリー 25 mg PO 群 (n=30) 男性 18 (60.0) 女性 12 (40.0) 白人 18 (60.0) 黒人又はアフリカ系アメリカ人 7 (23.3) アジア人 1 (3.3) アメリカ原住民又はアラスカ原住民 2 (6.7) ハワイ又は太平洋諸島系住民 2 (6.7) その他 0 ヒスパニック又はラテン系 2 (6.7) 非ヒスパニック又はラテン系 28 (93.3) 平均値 28.9 SD 9.44 最小値 19.0 中央値 25.0 最大値 50.0 平均値 76.0 SD 最小値 48.4 中央値 74.6 最大値 平均値 SD 9.89 最小値 中央値 最大値 平均値 25.6 SD 3.76 最小値 20.1 中央値 26.0 最大値 31.9 *3/WT 1 (3.3) *4/*4 0 *4/*5 0 *4/*10 2 (6.7) *4/GD 1 (3.3) *4/WT 2 (6.7) *5/*17 0 *5/WT 0 *6/WT 0 *10/WT 2 (6.7) *17/*17 0 *17/WT 1 (3.3) GD 2 (6.7) WT/WT 19 (63.3) Inconclusive 0 Extensive metabolizer 26 (86.7) Intermediate metabolizer 2 (6.7) Poor metabolizer 0 Ultra rapid metabolizer 2 (6.7) Inconclusive 0 Source:CL-076 総括報告書,Table 8 15 mg IV/ 50 mg PO 群 (n=30) 16 (53.3) 14 (46.7) 19 (63.3) 6 (20.0) 0 3 (10.0) 1 (3.3) 1 (3.3) 5 (16.7) 25 (83.3) (3.3) (23.3) 1 (3.3) 3 (10.0) 0 2 (6.7) 1 (3.3) 0 1 (3.3) 14 (46.7) 0 26 (86.7) 2 (6.7) 1 (3.3) 1 (3.3) 0 30 mg IV/ 100 mg PO 群 (n=31) 19 (61.3) 12 (38.7) 26 (83.9) 4 (12.9) 1 (3.2) (6.5) 29 (93.5) (6.5) 0 1 (3.2) 10 (32.3) 0 1 (3.2) 1 (3.2) (3.2) 0 14 (45.2) 1 (3.2) 28 (90.3) 0 2 (6.5) 0 1 (3.2) 76

77 3. 治験薬の曝露 治験薬が投与された被験者数を投与量ごとに表 に示した 表 治験薬の曝露 : 安全性解析対象集団 治験薬 7.5 mg IV/25 mg PO 群 15 mg IV/50 mg PO 群 30 mg IV/100 mg PO 群 (n=30) (n=30) (n=31) A 静注用 YM178 製剤 30 (100) 30 (100) 31 (100) B 速い放出速度を有する YM178 製剤 29 (96.7) 29 (96.7) 26 (83.9) C 目標の放出速度を有する YM178 製剤 ( 第 III 相試験用ロット ) 29 (96.7) 26 (86.7) 27 (87.1) D 緩やかな放出速度を有する YM178 製剤 29 (96.7) 28 (93.3) 27 (87.1) E 目標の放出速度を有する YM178 製剤 ( その他のロット ) 26 (86.7) 25 (83.3) 24 (77.4) n (%) Source:CL-076 総括報告書,Table 薬物動態 (1) 静脈内投与後の薬物動態投与量で調整後のAUC inf はいずれの投与量群 (7.5 mg,15 mg,30 mg) も類似していた また, t 1/2,V z,v ss,cl tot,cl R,Ae last % もいずれの投与量群も同様であった 静脈内投与後のC max 及び AUC inf の個体内のばらつきは約 20% であった ( 表 ) 表 パラメータ ( 単位 ) C max (ng/ml) 投与量で調整後の C max ([ng/ml]/mg) AUC last (h ng/ml) 投与量で調整後の AUC last ([h ng/ml]/mg) YM178 を静脈内投与後の血漿中薬物動態パラメータ : 薬物動態解析対象集団 統計量 7.5 mg 15 mg 30 mg (n=29) (n=30) (n=30) 平均値 ±SD 27.0± ± ±20.22 変動係数 (%) 中央値 最小値, 最大値 17.7, , , 幾何平均値 平均値 ±SD 変動係数 (%) 中央値最小値, 最大値幾何平均値平均値 ±SD 変動係数 (%) 中央値最小値, 最大値幾何平均値平均値 ±SD 変動係数 (%) 中央値最小値, 最大値幾何平均値 3.61± , ± , ± , ± , ± , ± , ± , ± , ± , ( 次頁につづく ) 77

78 ( 前頁からのつづき ) パラメータ ( 単位 ) AUC inf (h ng/ml) 投与量で調整後の AUC inf ([h ng/ml]/mg) CL tot (L/h) V z (L) V ss (L) t 1/2 (h) t max (h) CL R (L/h) Ae last % (%) 統計量 平均値 ±SD 変動係数 (%) 中央値最小値, 最大値幾何平均値平均値 ±SD 変動係数 (%) 中央値最小値, 最大値幾何平均値平均値 ±SD 変動係数 (%) 中央値最小値, 最大値幾何平均値平均値 ±SD 変動係数 (%) 中央値最小値, 最大値幾何平均値平均値 ±SD 変動係数 (%) 中央値最小値, 最大値幾何平均値平均値 ±SD 変動係数 (%) 中央値最小値, 最大値平均値 ±SD 変動係数 (%) 中央値最小値, 最大値平均値 ±SD 変動係数 (%) 中央値最小値, 最大値幾何平均値平均値 ±SD 変動係数 (%) 中央値最小値, 最大値幾何平均値 検出限界以下 (0.20 ng/ml) の濃度は 0 とみなした Source:CL-076 総括報告書,Table mg (n=29) 133.8± , ± , ± , ± , ± , ± , ± , ± , ± , mg (n=30) 287.7± , ± , ± , ± , ± , ± , ± , ± , ± , mg (n=30) 561.9± , ± , ± , ± , ± , ± , ± , ± , ± , YM mg,,15 mg,30 mgを静脈内単回投与したとき,ym178 のC max 及びAUC inf は用量依存的に増加したが,CL R 及びAe last % は用量に依存しなかった ( 表 ) 78

79 表 YM178 を静脈内投与したときの薬物動態パラメータの用量依存性の検討 : 薬物動態解析対象集団 パラメータ ( 単位 ) 傾き 傾きの 95% 信頼区間 投与量で調整後の AUC last ([h ng/ml]/mg) 0.05 (-0.02, 0.12) 投与量で調整後の AUC inf ([h ng/ml]/mg) 0.04 (-0.04, 0.11) 投与量で調整後の C max ([ng/ml]/mg) 0.05 (-0.02, 0.12) CL R (L/h) (-0.11, 0.09) Ae last % (%) 0.04 (-0.04, 0.12) C max 及び AUC inf については, 投与量で調整後の C max 及び AUC inf の 95% 信頼区間に 0 が含まれれば, 用量依存性ありと判定し,Ae last % と CL R については,95% 信頼区間に 0 が含まれれば, 用量に依存しないと判定した Source:CL-076 総括報告書,Table 12 (2) 経口投与後の薬物動態 YM178 経口製剤 25 mg,50 mg,100 mgを単回投与後の血漿中及び尿中薬物動態パラメータをそれぞれ表 , 表 , 表 に示した 目標の放出速度を有する YM178 製剤と比べると, 速い放出速度を有する製剤投与後の平均 C max 及び AUC は増加し, 緩やかな放出速度を有する製剤投与後のそれは減少した 放出速度の異なる 3 種の製剤とも, 投与後の C max,auc inf,ae last % は投与量の増加に伴って増加し,CL/F 及び V z /F は投与量の増加に伴い減少した t lag,t 1/2,t max 及び CL R には特に明らかな傾向はみられなかった 目標の放出速度を有する YM178 製剤を 25 mg,50 mg,100 mg 経口投与したとき, バイオアベイラビリティの平均値はそれぞれ 28.9%,35.4%,45.0% であった 緩やかな放出速度を有する製剤のバイオアベイラビリティは, 投与量にかかわらず, 目標の放出速度を有する YM178 製剤の 0.89~0.90( 平均値 ) であった 速い放出速度を有する製剤のバイオアベイラビリティは, 投与量が高いほど減少し,25 mg では 1.32,100 mg では 1.15 であった 経口投与後の C max 及び AUC inf の個体内のばらつきは 40~60% であった 第 III 相試験用製剤ロット以外の目標の放出速度を有する YM178 製剤の血漿中及び尿中薬物動態パラメータの要約統計量は, 第 III 相試験用製剤ロットのそれと同様であった 79

80 表 パラメータ ( 単位 ) C max (ng/ml) 投与量で調整後の C max ([ng/ml]/mg) AUC last (h ng/ml) 投与量で調整後の AUC last ([h ng/ml]/mg) AUC inf (h ng/ml) 投与量で調整後の AUC inf ([h ng/ml]/mg) CL/F (L/h) V z /F (L) t lag (h) YM mg を経口投与したときの血漿中及び尿中薬物動態パラメータ : 薬物動態解析対象集団 統計量 平均値 ±SD 変動係数 (%) 中央値最小値, 最大値幾何平均値平均値 ±SD 変動係数 (%) 中央値最小値, 最大値幾何平均値平均値 ±SD 変動係数 (%) 中央値最小値, 最大値幾何平均値平均値 ±SD 変動係数 (%) 中央値最小値, 最大値幾何平均値平均値 ±SD 変動係数 (%) 中央値最小値, 最大値幾何平均値平均値 ±SD 変動係数 (%) 中央値最小値, 最大値幾何平均値平均値 ±SD 変動係数 (%) 中央値最小値, 最大値幾何平均値平均値 ±SD 変動係数 (%) 中央値最小値, 最大値幾何平均値平均値 ±SD 変動係数 (%) 中央値最小値, 最大値 速い放出速度製剤 (n=29) 11.3± , ± , ± , ± , ± , ± , ± , ± , ± , 0.50 目標の放出速度製剤 (n=29) 9.8± , ± , ± , ± , ± , ± , ± , ± , ± , 0.50 緩やかな放出速度製剤 (n=29) 6.9± , ± , ± , ± , ± , ± , ± , ± , ± , 0.52 目標の放出速度製剤 ( 第 III 相用製剤 ) (n=26) 10.0± , ± , ± , ± , ± , ± , ± , ± , ± , 0.50 ( 次頁につづく ) 80

81 ( 前頁からのつづき ) パラメータ ( 単位 ) t 1/2 (h) t max (h) F Rel F CL R (L/h) Ae last % (%) 統計量 平均値 ±SD 変動係数 (%) 中央値最小値, 最大値平均値 ±SD 変動係数 (%) 中央値最小値, 最大値平均値 ±SD 変動係数 (%) 中央値最小値, 最大値幾何平均値平均値 ±SD 変動係数 (%) 中央値最小値, 最大値幾何平均値平均値 ±SD 変動係数 (%) 中央値最小値, 最大値幾何平均値平均値 ±SD 変動係数 (%) 中央値最小値, 最大値幾何平均値 速い放出速度製剤 (n=29) 43.3± , ± , ± , ± , ± , ± , 目標の放出速度製剤 (n=29) 42.9± , ± , ± , NA 14.12± , ± , 緩やかな放出速度製剤 (n=29) 41.1± , ± , ± , ± , ± , ± , 目標の放出速度製剤 ( 第 III 相用製剤 ) (n=26) 43.4± , ± , ± , ± , ± , ± , 検出限界以下 (0.20 ng/ml) の濃度は 0 とみなした F: 各濃度群の静脈内投与に対する経口投与の曝露量として算出したバイオアベイラビリティ Rel F: 目標の放出速度製剤に対する, 緩やかな放出速度製剤及び速い放出速度製剤のバイオアベイラビリティの相対比 Source:CL-076 総括報告書,Table 13 81

82 表 パラメータ ( 単位 ) C max (ng/ml) 投与量で調整後の C max ([ng/ml]/mg) AUC last (h ng/ml) 投与量で調整後の AUC last ([h ng/ml]/mg) AUC inf (h ng/ml) 投与量で調整後の AUC inf ([h ng/ml]/mg) CL/F (L/h) V z /F (L) t lag (h) YM mg を経口投与したときの血漿中及び尿中薬物動態パラメータ : 薬物動態解析対象集団 統計量 平均値 ±SD 変動係数 (%) 中央値最小値, 最大値幾何平均値平均値 ±SD 変動係数 (%) 中央値最小値, 最大値幾何平均値平均値 ±SD 変動係数 (%) 中央値最小値, 最大値幾何平均値平均値 ±SD 変動係数 (%) 中央値最小値, 最大値幾何平均値平均値 ±SD 変動係数 (%) 中央値最小値, 最大値幾何平均値平均値 ±SD 変動係数 (%) 中央値最小値, 最大値幾何平均値平均値 ±SD 変動係数 (%) 中央値最小値, 最大値幾何平均値平均値 ±SD 変動係数 (%) 中央値最小値, 最大値幾何平均値平均値 ±SD 変動係数 (%) 中央値最小値, 最大値 速い放出速度製剤 (n=29) 34.5± , ± , ± , ± , ± , ± , ± , ± , ± , 0.50 目標の放出速度製剤 (n=29) 22.9± , ± , ± , ± , ± , ± , ± , ± , ± , 0.50 緩やかな放出速度製剤 (n=29) 19.2± , ± , ± , ± , ± , ± , ± , ± , NA 0 0, 0 目標の放出速度製剤 ( 第 III 相用製剤 ) (n=26) 24.2± , ± , ± , ± , ± , ± , ± , ± , NA 0 0, 0 ( 次頁につづく ) 82

83 ( 前頁からのつづき ) パラメータ ( 単位 ) t 1/2 (h) t max (h) F Rel F CL R (L/h) Ae last % (%) 統計量 平均値 ±SD 変動係数 (%) 中央値最小値, 最大値平均値 ±SD 変動係数 (%) 中央値最小値, 最大値平均値 ±SD 変動係数 (%) 中央値最小値, 最大値幾何平均値平均値 ±SD 変動係数 (%) 中央値最小値, 最大値幾何平均値平均値 ±SD 変動係数 (%) 中央値最小値, 最大値幾何平均値平均値 ±SD 変動係数 (%) 中央値最小値, 最大値幾何平均値 速い放出速度製剤 (n=29) 41.7± , ± , ± , ± , ± , ± , 目標の放出速度製剤 (n=29) 41.0± , ± , ± , NA 12.32± , ± , 緩やかな放出速度製剤 (n=29) 43.3± , ± , ± , ± , ± , ± , 目標の放出速度製剤 ( 第 III 相用製剤 ) (n=26) 46.7± , ± , ± , ± , ± , ± , 検出限界以下 (0.20 ng/ml) の濃度は 0 とみなした Rel F の算出は n=26. F: 各濃度群の静脈内投与に対する経口投与の曝露量として算出したバイオアベイラビリティ Rel F: 目標の放出速度製剤に対する, 緩やかな放出速度製剤及び速い放出速度製剤のバイオアベイラビリティの相対比 Source:CL-076 総括報告書,Table 14 83

84 表 パラメータ ( 単位 ) C max (ng/ml) 投与量で調整後の C max ([ng/ml]/mg) AUC last (h ng/ml) 投与量で調整後の AUC last ([h ng/ml]/mg) AUC inf (h ng/ml) 投与量で調整後の AUC inf ([h ng/ml]/mg) CL/F (L/h) V z /F (L) t lag (h) YM mg を経口投与したときの血漿中及び尿中薬物動態パラメータ : 薬物動態解析対象集団 統計量 平均値 ±SD 変動係数 (%) 中央値最小値, 最大値幾何平均値平均値 ±SD 変動係数 (%) 中央値最小値, 最大値幾何平均値平均値 ±SD 変動係数 (%) 中央値最小値, 最大値幾何平均値平均値 ±SD 変動係数 (%) 中央値最小値, 最大値幾何平均値平均値 ±SD 変動係数 (%) 中央値最小値, 最大値幾何平均値平均値 ±SD 変動係数 (%) 中央値最小値, 最大値幾何平均値平均値 ±SD 変動係数 (%) 中央値最小値, 最大値幾何平均値平均値 ±SD 変動係数 (%) 中央値最小値, 最大値幾何平均値平均値 ±SD 変動係数 (%) 中央値最小値, 最大値 速い放出速度製剤 (n=29) 103.5± , ± , ± , ± , ± , ± , ± , ± , NA 0 0, 0 目標の放出速度製剤 (n=29) 77.4± , ± , ± , ± , ± , ± , ± , ± , NA 0 0, 0 緩やかな放出速度製剤 (n=29) 65.3± , ± , ± , ± , ± , ± , ± , ± , NA 0 0, 0 目標の放出速度製剤 ( 第 III 相用製剤 ) (n=26) 84.3± , ± , ± , ± , ± , ± , ± , ± , NA 0 0, 0 ( 次頁につづく ) 84

85 ( 前頁からのつづき ) パラメータ ( 単位 ) t 1/2 (h) t max (h) F Rel F CL R (L/h) Ae last % (%) 統計量 平均値 ±SD 変動係数 (%) 中央値最小値, 最大値平均値 ±SD 変動係数 (%) 中央値最小値, 最大値平均値 ±SD 変動係数 (%) 中央値最小値, 最大値幾何平均値平均値 ±SD 変動係数 (%) 中央値最小値, 最大値幾何平均値平均値 ±SD 変動係数 (%) 中央値最小値, 最大値幾何平均値平均値 ±SD 変動係数 (%) 中央値最小値, 最大値幾何平均値 速い放出速度製剤 (n=29) 39.1± , ± , ± , ± , ± , ± , 目標の放出速度製剤 (n=29) 37.7± , ± , ± , NA 12.93± , ± , 緩やかな放出速度製剤 (n=29) 37.4± , ± , ± , ± , ± , ± , 目標の放出速度製剤 ( 第 III 相用製剤 ) (n=26) 40.4± , ± , ± , ± , ± , ± , 検出限界以下 (0.20 ng/ml) の濃度は 0 とみなした F: 各濃度群の静脈内投与に対する経口投与の曝露量として算出したバイオアベイラビリティ Rel F: 目標の放出速度製剤に対する, 緩やかな放出速度製剤及び速い放出速度製剤のバイオアベイラビリティの相対比 Source:CL-076 総括報告書,Table 15 放出速度の異なる 3 種のYM178 経口製剤それぞれ 25 mg,50 mg,100 mgを単回投与後の用量依存性を薬物動態解析集団を用いて検討した C max 及びAUC inf は用量比を超えて増加し,F 及びAe last % は用量に依存して増加した CL R と用量の間には特に明らかな傾向はみられなかった ( 表 ) 投与前の血漿中 YM178 濃度が 5% を超えた 2 例の被験者を除いた解析も行ったが, 薬物動態解析集団全例を用いた結果と同様であった 85

86 表 パラメータ ( 単位 ) 投与量で調整後の AUC last ([h ng/ml]/mg) 投与量で調整後の AUC inf ([h ng/ml]/mg) 投与量で調整後の C max ([ng/ml]/mg) CL R (L/h) Ae last % (%) F 種々の放出速度を有する YM178 製剤を経口投与したときの薬物動態パラメータの用量依存性の検討 : 薬物動態解析対象集団 製剤傾き傾きの 95% 信頼区間 速い放出速度を有する製剤目標の放出速度を有する製剤緩やかな放出速度を有する製剤速い放出速度を有する製剤目標の放出速度を有する製剤緩やかな放出速度を有する製剤速い放出速度を有する製剤目標の放出速度を有する製剤緩やかな放出速度を有する製剤速い放出速度を有する製剤目標の放出速度を有する製剤緩やかな放出速度を有する製剤速い放出速度を有する製剤目標の放出速度を有する製剤緩やかな放出速度を有する製剤速い放出速度を有する製剤目標の放出速度を有する製剤緩やかな放出速度を有する製剤 (0.26, 0.54) (0.27, 0.62) (0.28, 0.63) (0.22, 0.50) (0.23, 0.55) (0.24, 0.57) (0.43, 0.77) (0.31, 0.76) (0.37, 0.89) (-0.10, 0.07) (-0.17, 0.04) (-0.13, 0.06) (0.27, 0.51) (0.23, 0.53) (0.25, 0.60) (0.22, 0.44) (0.23, 0.49) (0.23, 0.52) C max 及び AUC inf については, 投与量で調整後の C max 及び AUC inf の 95% 信頼区間に 0 が含まれれば, 用量依存性ありと判定し,Ae last %,F,CL R については,95% 信頼区間に 0 が含まれれば, 用量に依存しないと判定した F: 各濃度群の静脈内投与に対する経口投与の曝露量として算出したバイオアベイラビリティ Source:CL-076 総括報告書,Table 16 (3) 性別の薬物動態 YM mg,15 mg,30 mg を静脈内単回投与したとき, いずれの投与量においても, 女性被験者の C max 及び AUC inf は男性被験者に比べそれぞれ約 20%, 約 27% 高く,CL tot,cl R,V z 及び V ss は男性被験者に比べ低かった 一方,t 1/2,t max 及び Ae last % は男女間で類似していた 目標の放出速度を有する YM178 製剤 25 mg,50 mg,100 mg を経口投与したとき, 男女とも, 絶対バイオアベイラビリティは用量に依存し, 女性被験者では 35.0~53.0%, 男性被験者では 24.6 ~40.3% であった 目標の放出速度を有する YM178 製剤を経口投与したときの女性被験者での C max 及び AUC inf は男性被験者に比べそれぞれ約 49%, 約 64% 高かった 5. 安全性 (1) 有害事象試験期間中の死亡例はなかった 2 例の被験者から重篤有害事象が報告された 1 例 (15 mg IV/50 mg PO 群 ) の妊娠及び自然流産,1 例 (30 mg IV/100 mg PO 群 ) は白血球破砕性血管炎であった 中止に至った有害事象は,30 mg IV/100 mg PO 群の 3 例 ( 斑状丘疹状皮疹, 白血球破砕性血管炎, ウォルフ パーキンソン ホワイト症候群 ) と 15 mg IV/50 mg PO 群の 1 例 ( 細菌尿道感染 ) でみられた 3 投与量群での有害事象の発現率は 66.7~80.6% であった 有害事象の程度は,1 例 86

87 (15 mg IV/50 mg PO 群 ) でみられた頭痛が重度であったが, これ以外のすべての有害事象は軽度又は中等度であった 3 投与量群で最もよくみられた有害事象は頭痛であった ( 表 , 表 , 表 ) 最も頭痛の発現率が高かったのは 15 mg IV/50 mg PO 群で 43.3%(13/30 例 ), 最も低かったのは 30 mg IV/100 mg PO 群の 22.6%(7/31 例 ) であった 有害事象に関して投与量間又は製剤間で特記すべき違いは認められなかった 表 MedDRA version 9.1 器官別大分類 (SOC) 基本語 (PT) 7.5 mg IV/25 mg PO 群において 2 例以上の被験者でみられた有害事象 : 安全性解析対象集団 静脈内投与 7.5 mg 速い放出速度製剤 (n=29) 経口投与 25 mg 目標の放出速度製剤 ( 第 III 相用 ) (n=29) 緩やかな放出速度製剤 (n=29) 目標の放出速度製剤 ( その他 ) (n=26) (n=30) (n=30) 全事象 9 (30.0%) 7 (24.1%) 10 (34.5%) 6 (20.7%) 3 (11.5%) 20 (66.7%) 障害, 中毒及び処置合併症 擦過傷 2 (6.7%) (6.7%) 神経系障害 頭痛 3(10.0%) 1 (3.4%) 3 (10.3%) 3 (10.3%) 1 (3.8%) 9 (30.0%) 有害事象は初回投与日から最終観察日までの間に発現した事象と定義し集計した 最終観察日は第 5 期の第 5 日 ( 最終投与の 4 日後 ) 又は中止日に相当する 同一被験者に同一事象 (MedDRA PT) が複数回発現した場合, その事象で発現例数は 1 例とカウントした Source:CL-076 総括報告書,Table 26 計 表 MedDRA version 9.1 器官別大分類 (SOC) 基本語 (PT) 15 mg IV/50 mg PO 群で 2 例以上の被験者でみられた有害事象 : 安全性解析対象集団 静脈内投与 15 mg 速い放出速度製剤 (n=29) 経口投与 50 mg 目標の放出速度製剤 ( 第 III 相用 ) (n=26) 緩やかな放出速度製剤 (n=28) 目標の放出速度製剤 ( その他 ) (n=25) (n=30) (n=30) 全事象 11 (36.7%) 6 (20.7%) 7 (26.9%) 10 (35.7%) 8 (32.0%) 22 (73.7%) 胃腸障害 下痢 (3.8%) 2 (7.1%) 1 (4.0%) 3 (10.0%) 口内乾燥 2 (6.7%) (6.7%) 神経系障害 頭痛 2 (6.7%) 1 (3.4%) 5 (19.2%) 3 (10.7%) 2 (8.0%) 13 (43.3%) 有害事象は初回投与日から最終観察日までの間に発現した事象と定義し集計した 最終観察日は第 5 期の第 5 日 ( 最終投与の 4 日後 ) 又は中止日に相当する 同一被験者に同一事象 (MedDRA PT) が複数回発現した場合, その事象で発現例数は 1 例とカウントした Source:CL-076 総括報告書,Table 27 計 87

88 表 MedDRA version 9.1 器官別大分類 (SOC) 基本語 (PT) 30 mg IV/100 mg PO 群で 2 例以上の被験者でみられた有害事象 : 安全性解析対象集団 静脈内投与 30 mg 速い放出速度製剤 (n=26) 経口投与 100 mg 目標の放出速度製剤 ( 第 III 相用 ) (n=27) 緩やかな放出速度製剤 (n=27) 目標の放出速度製剤 ( その他 ) (n=24) (n=31) (n=31) 全事象 16 (51.6%) 7 (26.9%) 8 (29.6%) 8 (29.6%) 2 (8.3%) 25 (80.6%) 胃腸障害 悪心 1 (3.2%) 2 (7.7%) 2 (7.4%) 2 (7.4%) 1 (4.2%) 4 (12.9%) 全身障害及び投与局所様態 穿刺部位疼痛 2 (6.5%) (6.5%) 血管穿刺部位出血 3 (9.7%) (9.7%) 傷害 中毒及び処置合併症 擦過傷 0 2 (7.7%) 2 (7.4%) 1 (3.7%) 0 5 (16.1%) 筋骨格系及び結合組織障害 筋痛 2 (6.5%) (6.5%) 神経系障害 浮動性めまい 2 (6.5%) (3.7%) 0 3 (9.7%) 頭痛 3 (9.7%) 2 (7.7%) 1 (3.7%) 1 (3.7%) 1 (4.2%) 7 (22.6%) 皮膚及び皮下組織障害 接触性皮膚炎 0 1 (3.8%) 3 (11.1%) (12.9%) 有害事象は初回投与日から最終観察日までの間に発現した事象と定義し集計した 最終観察日は第 5 期の第 5 日 ( 最終投与の 4 日後 ) 又は中止日に相当する 同一被験者に同一事象 (MedDRA PT) が複数回発現した場合, その事象で発現例数は 1 例とカウントした Source:CL-076 総括報告書,Table 28 計 非臨床試験及び終了した臨床試験から得られた知見に基づき, 本試験報告書作成にあたり, 心血管系の有害事象 ( 不整脈, 高血圧, 頻脈等 ), 肝機能系の事象, 失神, 発作, 過敏性の有害事象を特に注目すべき有害事象とみなした また, 皮膚に関連するすべての有害事象もその対象として扱った 本試験において, 特に注目すべき有害事象は 30 mg IV/100 mg PO 群の 4 例に発現した 1 例は心電図検査において V3 で δ 波の出現がみられ, リエントリー回路が存在する可能性があるウォルフ パーキンソン ホワイト症候群と判定された 2 例でみられた事象は過敏性反応の可能性がある事象 ( それぞれ斑状丘疹状皮疹, 丘疹性皮疹 ),1 例では頻脈と重篤有害事象となった白血球破砕性血管炎であった. (2) 臨床検査血液学的検査, 生化学検査及び尿検査において臨床的に意味のあるベースラインからの変動はみられなかった. (3) バイタルサイン血圧にはベースラインからの明らかな変動は認められなかった 88

89 脈拍数は, 投与量及び製剤によらず, 投与後 6 時間にベースラインからの変動が最大となったが,30 mg IV/100 mg PO 群では投与後 2 時間で最大になった 静脈内投与時の脈拍数のベースラインからの変化量はいずれの投与量でも大差なく, 経口投与に比べると概して小さかった 経口投与では 100 mg 投与時に最も脈拍数の変化量が大きく, 速い放出速度製剤及び目標の放出速度製剤投与時には最大で 10.1 bpm の脈拍数の増加がみられた 50 mg 及び 100 mg 経口投与時には, 投与後 6 時間の変化量の平均値は速い放出速度製剤が最も大きく, 緩やかな放出速度製剤が最も小さい傾向がみられた (4) 12 誘導心電図 ウォルフ パーキンソン ホワイト症候群と判定された 1 例を除き, 心電図の異常は認められ なかった 6. 結論 7.5 mg~30 mg の投与量範囲で YM178 を静脈内投与したとき,YM178 の血漿中薬物動態はおおむね投与量に相関していた 分布容積は大きく (V z は約 3170 L,V ss は約 1690 L), 組織への高い分布が示された 血漿中からの総クリアランスは約 56 L/h であり, このうち 25% が腎でのクリアランスによることが確認された YM mg~100 mg の範囲で経口投与したとき,C max 及び AUC inf は用量比を超えて増加した 目標の放出速度を有する YM178 製剤を 25 mg,50 mg,100 mg 経口投与したとき, バイオアベイラビリティの平均値はそれぞれ 28.9%,35.4%,45.0% であった 目標の放出速度を有する YM178 製剤に対するバイオアベイラビリティの相対比は, 早い放出速度を有する製剤は 1.3, 緩やかな放出速度を有する製剤は 0.9 であった 消失半減期及び CL R の平均値は投与経路及び投与量にかかわらず類似していたことから, YM178 の消失プロセスは投与経路や投与量に依存しないことが示唆された C max 及び AUC inf の個体内のばらつきは, 静脈内投与後は約 20%, 経口投与後は 40~60% であった 目標の放出速度を有する YM178 製剤を静脈内投与及び経口投与したとき, 女性被験者における曝露量 (AUC inf ) は, 男性に比べそれぞれ約 27%,64% 高かった YM mg, 15 mg 及び 30 mg を静脈内単回投与したとき, 及び種々の放出速度を有する YM178 製剤 25 mg, 50 mg 及び 100 mg を経口投与したときの忍容性はおおむね良好であった 脈拍数の変動は, おおむね 100 mg 投与時に高く, 緩やかな放出速度を有する製剤の投与後では低かった 2 例では,YM178 との関連性が否定できないとされた過敏性反応の可能性がある事象がみられた 89

90 第 I 相単回及び反復投与試験 [ 試験番号 CL-034]( ) 治験課題名 : YM178 第 I 相試験 -YM178 徐放錠の単回及び反復経口投与試験 - 治験責任医師名 : 治験実施医療機関 :1 施設 公表文献 : 未公表 治験期間 :5 カ月 治験開始日 :20 年 月 日 治験終了日 :20 年 月 日 開発のフェーズ : 第 I 相 目的 : 健康成人男性を対象に YM178 徐放錠 ( 以下,YM178) の単回並びに反復経口投与時の安全性及び薬物動態を検討する 治験デザイン 治験方法 : 1. 第一部 ( 単回投与, ステップ 1~5) ステップごとに, 治験薬投与前日の夕食以降絶食下の被験者に,YM178(50,100,200, 300,400 mg) あるいはプラセボを水 200 ml とともに単回経口投与した 治験期間中は, 治験スケジュールに従って, 薬物動態及び安全性に関する観察, 検査を実施した 2. 第二部 ( 反復投与, ステップ 6~7) ステップごとに, 治験薬投与日の朝食後 30 分 ~1 時間の被験者に,YM178(100,200 mg) あるいはプラセボを水 200 ml とともに単回経口投与し,2 日間の休薬後, 更に 7 日間反復経口投与した 治験期間中は, 治験スケジュールに従って, 薬物動態及び安全性に関する観察, 検査を実施した 第一部, 第二部ともに, 各ステップで安全性に問題がないことを検討したうえで, 次ステップ ( 増量 ) へ移行した 更に第一部終了時には, 単回投与のすべてのステップでの安全性に問題がないことを検討したうえで, 第二部へ移行した 目標被験者数 :64 例 1. 第一部 ( 単回投与, ステップ 1~5) 目標被験者数 :40 例 ( 各ステップ 8 例 :YM178 群 6 例, プラセボ群 2 例 ) 2. 第二部 ( 反復投与, ステップ 6~7) 目標被験者数 :24 例 ( 各ステップ 12 例 :YM178 群 8 例, プラセボ群 4 例 ) 設定根拠 実施可能性及び比較可能性を考慮して, 第一部 ( 単回投与 ) の被験者数を 1 ステップ 8 例 (YM178 群 6 例, プラセボ群 2 例 ), 第二部 ( 反復投与 ) の被験者数を 1 ステップ 12 例 (YM178 群 8 例, プラセボ群 4 例 ) に設定した 診断及び選択 除外基準 : 選択基準スクリーニング検査時, 以下の基準をすべて満たす被験者を本治験の対象とした 1. 性別 : 男性 2. 年齢 ( 同意取得時 ):20 歳以上 45 歳未満 3. 体重 :50.0 kg 以上 80.0 kg 未満 4. BMI:18.5 以上 25.0 未満 5. 被験者本人から文書による同意が得られている者 90

91 除外基準スクリーニング検査及び投与前検査で, 下記の基準のいずれかに抵触した被験者は本治験の対象から除外された 1. スクリーニング検査前 120 日以内に, 他の治験又は製造販売後臨床試験で投薬を受けた者 2. スクリーニング検査前 90 日以内に 400 ml の全血採血,30 日以内に 200 ml の全血採血又は 14 日以内に成分献血を実施した者 3. 薬物を長期 (28 日間以上 ) 服用中の者 4. 治験薬投与前 7 日以内に, 薬剤投与を受けた者 5. 血圧 脈拍数, 体温, 心電図で基準範囲を逸脱する者なお, 基準範囲は, 実施医療機関の基準範囲とする 6. 臨床検査で下記基準に抵触する者なお, 各種検査の基準範囲は実施医療機関又は検査 測定機関の基準範囲とした (1) 血液学的検査 : 基準範囲の上下限の ±20% を逸脱した者ただし白血球数が基準範囲内であれば分画の個々の値は問わない (2) 血液生化学的検査 : AST(GOT),ALT(GPT), クレアチニン及び血清電解質で基準範囲を逸脱した者 上記以外の項目で基準範囲の上下限の ±20% を逸脱した者ただし, 下限値の逸脱が臨床的に問題ないと考えられるもの AST(GOT),ALT(GPT), γ-gtp, 総ビリルビン, 直接ビリルビン, 中性脂肪,ALP,LDH,CK, 総コレステロール は, 下限を設定しない (3) (1),(2) の複数の項目で, 基準範囲の上下限の ±10% を超えており, その関連性が臨床的に異常と判断された者 (4) 尿検査 : 基準範囲を逸脱する者 (5) その他の検査 :HBs 抗原, 抗 HCV 抗体, 梅毒検査, 抗 HIV 抗原 抗体, 尿中薬物検査のいずれかで陽性であった者 7. 薬物アレルギーの既往を有する者 8. 肝疾患 ( ウィルス性肝炎, 薬物性肝障害等 ) の合併又は既往を有する者 9. 心疾患 ( うっ血性心不全, 狭心症, 治療を要する不整脈等 ) の合併又は既往を有する者 10. 呼吸器疾患 ( 重篤な気管支喘息, 慢性気管支炎等 ) の合併又は既往を有する者 11. 消化器系疾患 ( 重篤な消化性潰瘍, 逆流性食道炎等 ) の合併又は既往を有する者 ( 虫垂炎の既往は除く ) 12. 腎疾患 ( 急性腎不全, 糸球体腎炎, 間質性腎炎等 ) の合併又は既往を有する者 13. 脳血管障害 ( 脳梗塞等 ) の合併又は既往を有する者 14. 悪性腫瘍の合併又は既往を有する者 15. 治験参加期間中に過度の運動が避けられない者 16. 日常的な飲酒量, 喫煙量が過度である者 過度の目安 ; 飲酒 : アルコール量として 45 g/ 日 ( ビール大ビン 1 本で 25 g, 日本酒 1 合で 22 g のアルコールを含有 ), 喫煙 :20 本 / 日 17. 治験依頼者又は治験実施医療機関に雇用されている者 18. その他, 治験責任医師により不適当と判断された者治験薬, 投与量及び投与方法 : 1. 治験薬及びロット番号 1) 被験薬 YM178 錠 50 mg:05017b YM178 錠 100 mg:05020b YM178 錠 200 mg:05005b 2) 対照薬 YM178 錠 50 mg プラセボ :1787PA 91

92 YM178 錠 100 mg プラセボ :1788PA, YM178 錠 200 mg プラセボ :178APA 2. 投与量及び投与方法 1) 第一部 ( 単回投与, ステップ 1 ~ 5) ステップごとに, 治験薬投与前日の夕食以降絶食下の被験者に,YM178(50,100,200, 300,400 mg) あるいはプラセボを水 200 ml とともに単回経口投与した 2) 第二部 ( 反復投与, ステップ 6 ~ 7) ステップごとに, 治験薬投与日の朝食後 30 分 ~1 時間の被験者に,YM178(100,200 mg) あるいはプラセボを水 200 ml とともに単回経口投与し,2 日間の休薬後, 更に 7 日間反復経口投与した 第一部, 第二部ともに, 各ステップで安全性に問題がないことを検討したうえで, 次ステップ ( 増量 ) へ移行した 更に第一部終了時には, 単回投与のすべてのステップでの安全性に問題がないことを検討したうえで, 第二部へ移行した 評価期間 : 第一部 8 日第二部 17 日評価項目, 評価スケジュール及び評価基準 : 1. 薬物動態 : 血漿中未変化体濃度, 尿中未変化体濃度から以下の薬物動態パラメータを推定し, 第一部では単回投与による用量依存性を, 第二部では反復投与による蓄積性を検討した 1) 第一部 ( 単回投与 ) C max,t max,auc inf,auc last,t 1/2,k el,cl/f,v z /F,MRT inf,ae,ae%,cl R 2) 第二部 ( 反復投与 ) 第 1 日 ( 初回投与時 ) :C max,t max,auc inf,auc last,auc 24h,t 1/2,k el,cl/f,v z /F,MRT inf, Ae,Ae%,CL R 第 10 日 ( 最終投与時 ) :C max,t max,auc last,auc 24h,t 1/2,k el,cl/f,v z /F,PTR,MRT inf, Ae,Ae%,CL R 2. 安全性 : 自覚症状, 他覚所見,12 誘導心電図, バイタルサイン, 臨床検査, 体重等, すべての検査値のベースラインからの変動を評価し, その変動が臨床的な意義を有すると判定された異常変動を有害事象とすることとした 統計手法 : 1. 薬物動態の解析 : 1) 要約統計量の算出血漿中未変化体濃度データ, 尿中未変化体排泄データ, 薬物動態パラメータの評価被験者数, 平均値, 標準偏差, 変動係数, 最小, 中央値, 最大及び幾何平均をステップ別に算出した 2) 単回投与時の用量依存性の検討 ( 第一部 ) 算出した薬物動態パラメータのうち,C max 及び AUC inf を主要評価変数,CL R を副次評価変数とし, 薬物動態の用量依存性を検討した これらのパラメータの対数変換値を用量の対数変換値に対してプロットした際の傾きとその 95% 信頼区間 (Confidence interval,ci) を算出した また, 用量で補正した C max 及び AUC inf (C max /Dose 及び AUC inf /Dose) の各ステップ間の幾何平均比 (Geometric mean ratio,gmr) 及びその 95% 信頼区間を算出した 3) 反復投与時の蓄積性の検討 ( 第二部 ) 累積係数として第 1 日に対する第 10 日の C max 及び AUC 24h の GMR とその 90% 信頼区間を算出した また, クリアランス比として第 1 日の AUC inf に対する第 10 日の AUC 24h の GMR 92

93 とその 90% 信頼区間を算出した 2. 安全性の解析 : 有害事象については度数集計を行った バイタルサイン, 臨床検査値, 体重 ( 第二部のみ ) については要約統計量を算出した 報告書の日付 :20 年月日 93

94 1. 被験者の内訳及び解析対象集団 (1) 第一部 ( 単回投与 ) 第一部への参加の同意は健康成人男性 119 例から取得した 観察期間に同意の撤回, 選択基準 除外基準を満たさない等の理由により 79 例が脱落した 最終的に 40 例がランダム化され, ランダム化されたすべての被験者に治験薬が投与された 治験薬が投与されたいずれの被験者も治験を完了しており, 中止した被験者はいなかった ( 表 ) 治験薬が投与された被験者 40 例のうち, プラセボ群 10 例を除く 30 例で血漿中又は尿中未変化体濃度が測定された これら 30 例を薬物動態評価の解析対象集団とした 表 同意取得被験者 脱落した被験者 被験者の構成 ランダム化対象被験者 ステップ 第一部 例数 Source:CL-034 総括報告書, 表 投与群 治験薬が投与治験薬の投与状況された被験者完了中止 プラセボ mg プラセボ mg プラセボ mg プラセボ mg プラセボ mg (2) 第二部 ( 反復投与 ) 第二部への参加の同意は健康成人男性 66 例から取得した 観察期間に同意の撤回, 選択基準 除外基準を満たさない等の理由により 42 例が脱落した 最終的に 24 例がランダム化され, ランダム化されたすべての被験者に治験薬が投与された 治験薬が投与されたいずれの被験者も治験を完了しており, 中止した被験者はいなかった ( 表 ) 治験薬が投与された被験者 24 例のうち, プラセボ群 8 例を除く 16 例で血漿中又は尿中未変化体濃度が測定された これら 16 例を薬物動態評価の解析対象集団とした 表 同意取得被験者 脱落した被験者 被験者の構成 ランダム化対象被験者 ステップ 第二部 例数 Source:CL-034 総括報告書, 表 投与群 治験薬が投与治験薬の投与状況された被験者完了中止 プラセボ mg プラセボ mg

95 2. 被験者背景 (1) 第一部 ( 単回投与 ) 第一部での薬物動態解析対象集団の背景及び治験薬投与開始時基準値の結果から, 薬物動態の客観的評価に影響を及ぼすことが懸念される背景因子はなかった また, いずれの被験者も既往症, 合併症を有しておらず, 治験実施計画書で規定された調査期間に前治療 ( 薬剤あるいは療法 ) を受けた被験者もいなかった (2) 第二部 ( 反復投与 ) 第二部での薬物動態解析対象集団の背景及び治験薬投与開始時基準値の結果から, 薬物動態の客観的評価に影響を及ぼすことが懸念される背景因子はみられなかった また, いずれの被験者も既往症, 合併症を有しておらず, 治験実施計画書で規定された調査期間に前治療 ( 薬剤あるいは療法 ) を受けた被験者もいなかった 3. 治験薬の曝露第一部 ( 単回投与 ), 第二部 ( 反復投与 ) とも, 治験責任医師等又は治験薬管理者が被験者の服薬に立会い, すべての被験者に治験薬が投与されたことを確認した 4. 薬物動態 (1) 第一部 ( 単回投与 ) 投与群別の血漿中濃度の推移 ( 平均値 ) を図 及び図 に, 薬物動態パラメータのまとめを表 に示した YM178 を 50 ~ 400 mg の範囲で単回投与した時の血漿中濃度は, 経口投与後速やかに上昇し, C max 到達後 2 相性に消失した C max 及び AUC inf の平均値はそれぞれ ~ ng/ml 及び ~ ng h/ml であり, いずれも用量に依存して増加した t max の中央値は 2.0 ~ 4.5 時間と投与量に依らず一定であり,t 1/2 の平均値は 23.9 ~ 36.4 時間であった また,CL/F の平均値は ~ L/h,V z /F の平均値は ~ L であり, いずれも投与量の増加に伴い減少する傾向がみられた CL R の平均値は 9.91 ~ L/h といずれの投与量でも同程度であり,Ae 72h % の平均値は 7.20% ~ 14.57% と投与量増加に伴い上昇する傾向がみられた 投与量で補正した C max (C max /Dose) 及び AUC inf (AUC inf /Dose) の各投与群間の GMR 及びその 95% 信頼区間を推定した結果,C max,auc inf は 100 mg 以下の投与量では用量比を超えて上昇し, 300 mg 以上の高用量では用量比に伴って上昇することが示唆された しかし,200 mg 群で得られた濃度値は全体的に低かったため,100 ~ 300 mg 付近の薬物動態と用量線形性との関係は明らかでなかった また,C max 及び AUC inf の対数変換値を投与量の対数変換値に対してプロットした回帰直線の傾きとその 95% 信頼区間を検討した結果,C max での傾きは 1.501(95% 信頼区間 :1.222 ~ 1.781), 95

96 AUC inf での傾きは 1.260(95% 信頼区間 :1.120 ~ 1.400) であり, いずれの 95% 信頼区間も 1 を含 まなかった 図 平均値 ± 標準偏差 Source:CL-034 総括報告書, 図 11.1 投与群別の血漿中濃度推移 ( 均等目盛表示 ): 薬物動態解析対象集団 図 投与群別の血漿中濃度推移 ( 片対数表示 ): 薬物動態解析対象集団平均値 ± 標準偏差 Source:CL-034 総括報告書, 図

97 表 PK パラメータのまとめ : 薬物動態解析対象集団 50 mg 100 mg 200 mg 300 mg 400 mg 評価例数 C max (ng/ml) (18.06) (43.79) (82.99) (92.50) (264.40) AUC last (ng h/ml) (78.96) (215.55) (417.16) (300.18) (694.76) AUC inf (ng h/ml) (76.93) (234.53) (441.45) (333.94) (735.89) t max (h) 3.5 (1.4) 3.3 (0.8) 2.8 (1.3) 3.7 (1.0) 4.0 (1.3) t 1/2 (h) 36.4 (11.8) 30.8 (3.4) 26.4 (3.6) 25.1 (4.3) 23.9 (4.9) k el (/h) (0.0074) (0.0027) (0.0034) (0.0048) (0.0064) CL/F (L/h) (58.11) (28.11) (50.64) (10.89) (22.03) CL R (L/h) (1.85) 9.91 (4.45) (1.96) (1.80) (2.07) V z /F (L) ( ) ( ) ( ) (373.14) (465.45) MRT inf (h) (13.01) (2.86) (5.69) (2.70) (3.32) Ae 72h (mg) 3.60 (1.16) 7.61 (3.62) (5.31) (7.43) (10.22) Ae 72h % (%) 7.20 (2.32) 7.61 (3.62) 9.01 (2.66) (2.48) (2.55) 平均値 ( 標準偏差 ) Source:CL-034 総括報告書, 表 11.7 (2) 第二部 ( 反復投与 ) 投与群別の血漿中濃度の推移 ( 平均値 ) を図 及び図 に, 薬物動態パラメータのまとめを表 に示した 平均血漿中未変化体濃度時間曲線から,100 及び 200 mg 群ともに初回投与後第 7 日目 ( 反復投与開始後第 4 日目 ) でほぼ定常状態に達したことが示唆された 第 10 日目 ( 反復投与開始後第 7 日目 ) の C max の平均値は,100 mg 群で第 1 日目 ( 初回投与時 ) と比較して上昇し, 第 10 日目の AUC 24h の平均値は,100 及び 200 mg 群ともに第 1 日目と比較して上昇した また, 第 10 日目の t max の中央値,t 1/2 の平均値,CL R の平均値は, いずれの投与量でも第 1 日目と比較してほぼ同じであり, 第 10 日目の尿中排泄率の平均値は, いずれの投与量でも第 1 日目と比較してやや上昇した 100 mg 群での C max,auc 24h の累積係数 ( 第 1 日目に対する第 10 日目の GMR) は, それぞれ 1.547(90% 信頼区間 :1.113 ~ 2.151),2.118(90% 信頼区間 :1.739 ~ 2.580) であり,200 mg 群での C max,auc 24h の累積係数は, それぞれ 0.908(90% 信頼区間 :0.653 ~ 1.262),1.754(90% 信頼区間 :1.440 ~ 2.136) であった C max,auc 24h は反復投与により,1 ~ 2 倍程度上昇することが示唆された また,100 及び 200 mg 群でのクリアランス比 ( 第 1 日目の AUC inf に対する第 10 97

98 日目の AUC 24h の GMR) は, それぞれ 1.280(90% 信頼区間 :1.075 ~ 1.524) 及び 1.178(90% 信 頼区間 :0.989 ~ 1.402) であり, いずれの投与量でも 1 よりやや大きい程度であった Plasma YM178 Concentration (ng/ml) 図 平均値 ± 標準偏差 Source:CL-034 総括報告書, 図 投与群別の血漿中濃度推移 ( 均等目盛表示 ): 薬物動態解析対象集団 mg (n=8) 200mg (n=8) Time (h) 図 投与群別の血漿中濃度推移 ( 片対数表示 ): 薬物動態解析対象集団平均値 ± 標準偏差 Source:CL-034 総括報告書, 図

99 表 PK パラメータのまとめ : 薬物動態解析対象集団 100 mg 200 mg C max (ng/ml) (42.00) (52.52) (77.57) (90.64) AUC 24h (ng h/ml) (90.67) (156.88) (284.28) (366.20) AUC last (ng h/ml) (112.36) (190.01) (365.44) (425.67) AUC inf (ng h/ml) (111.21) (214.51) (373.35) (451.27) t max (h) (0.5) (0.5) t 1/ (h) (6.8) (4.4) (7.7) (1.8) k el (h) (0.0057) (0.0030) (0.0062) (0.0016) CL/F (L/h) (31.36) (33.39) (27.23) (19.75) CL R (L/h) (2.00) (2.11) (2.78) (2.03) V z /F (L) ( ) ( ) ( ) (943.31) MRT inf (h) (6.98) (4.46) (7.24) (5.13) PTR (3.62) (4.03) Ae (mg) (1.93) (2.17) (5.77) (5.58) Ae% (%) (1.93) (2.17) (2.88) (2.79) 平均値 ( 標準偏差 ) 1 日目は 0~72 時間,10 日目は 0~24 時間の値 Source:CL-034 総括報告書, 表 安全性 (1) 第一部 ( 単回投与 ) 有害事象及び副作用の発現状況を表 , 症状別の有害事象発現率を表 に示した 第一部では, 有害事象が 100 mg 群,300 mg 群,400 mg 群の各 6 例中それぞれ 1 例,3 例,4 例に認められた また, 副作用は 100 mg 群,300 mg 群,400 mg 群の各 6 例中それぞれ 1 例,2 例,3 例に認められた プラセボ群,50 mg 群,200 mg 群では有害事象及び副作用は認められなかった 400 mg 群で心拍数増加が 6 例中 3 例に発現し, すべての心拍数増加が副作用と判定された 心拍数増加の 1 例には動悸も発現しており, 当該事象も副作用と判定された 心拍数増加, 動悸いずれも 400 mg 群以外の投与群では認められなかった 400 mg 群ではその他, 上気道感染, 白血球数減少, アラニン アミノトランスフェラーゼ増加が発現し, アラニン アミノトランスフェラーゼ増加が副作用と判定された 300 mg 群では血中アミラーゼ増加が 6 例中 2 例に発現し, い 99

100 ずれの血中アミラーゼ増加も副作用と判定された 血中アミラーゼ増加は 100 mg 群の 6 例中 1 例にも発現した 300 mg 群ではその他, 体位性めまい, 血中クレアチンホスホキナーゼ増加が発現し, 体位性めまいが副作用と判定された 第一部で認められた有害事象, 副作用はすべて軽度であり, また, 同一被験者に同一有害事象又は同一副作用が複数回 ( 複数件 ) 発現することはなかった 本治験で認められた有害事象のうち, 今後 YM178 の高用量を投与する際に注意を要する可能性がある有害事象として, 心拍数増加, 動悸が考えられた 心拍数増加の有害事象がみられた被験者では, 治験薬投与 4~6 時間後に 100 拍 / 分 (bpm) を超え, 投与 14 時間後でも 90 bpm 前後の高値の状態が持続していたが, 投与 24 時間後には投与前と同レベルの値に戻った 動悸は治験薬投与 3 時間後に認められ, 投与 10 時間後に回復した 本治験期間中, 死亡, 重篤な有害事象又は対症療法を要する有害事象は認められなかった 臨床検査では, いずれの投与群の臨床検査項目でも変化量は小さく, 臨床的に意義のある変化は認められなかった投与群別の脈拍数の推移では,200 mg 群以上の投与群でプラセボ群と比較して, 投与 6 時間後をピークに用量に依存して増加する傾向がみられた 投与 6 時間後の脈拍数 ( 平均値 ± 標準偏差 ) は, プラセボ群 64.7 ± 8.18 bpm,200 mg 群 74.2 ± 8.57 bpm,300 mg 群 86.0 ± bpm,400 mg 群 94.8 ± bpmであった 投与 24 時間後及びそれ以降の脈拍数は, プラセボ群とほぼ同レベルであった ( 図 ) また,12 誘導心電図で異常所見が 400 mg 群の 6 例中 3 例に認められたが, いずれの心電図所見も治験責任医師等により臨床的に重要な異常ではないと判断された 表 有害事象及び副作用の発現状況 : 安全性解析対象集団 項目 投与群 評価例数 有害事象及び副作用の発現例数 (%) プラセボ 10 0 ( 0.0) 50 mg 6 0 ( 0.0) 100 mg 6 1 (16.7) 有害事象 200 mg 6 0 ( 0.0) 300 mg 6 3 (50.0) 400 mg 6 4 (66.7) 合計 40 8 (20.0) プラセボ 10 0 ( 0.0) 50 mg 6 0 ( 0.0) 100 mg 6 1 (16.7) 副作用 200 mg 6 0 ( 0.0) 300 mg 6 2 (33.3) 400 mg 6 3 (50.0) 合計 40 6 (15.0) Source:CL-034 総括報告書, 表

101 表 MedDRA/J Version 8.1 器官別大分類 (SOC) 基本語 (PT) 有害事象の発現率 : 安全性解析対象集団 プラセボ (n = 10) 50 mg (n = 6) 有害事象発現例数 (%) 200 mg (n = 6) 100 mg (n = 6) 300 mg (n = 6) 400 mg (n = 6) 合計 (N = 40) 心臓障害動悸 0 ( 0.0) 0 ( 0.0) 0 ( 0.0) 0 ( 0.0) 0 ( 0.0) 1 (16.7) 1 ( 2.5) 感染症及び寄生虫症上気道感染 0 ( 0.0) 0 ( 0.0) 0 ( 0.0) 0 ( 0.0) 0 ( 0.0) 1 (16.7) 1 ( 2.5) 臨床検査アラニン アミノトランス 0 ( 0.0) 0 ( 0.0) 0 ( 0.0) 0 ( 0.0) 0 ( 0.0) 1 (16.7) 1 ( 2.5) フェラーゼ増加 血中アミラーゼ増加 0 ( 0.0) 0 ( 0.0) 1 (16.7) 0 ( 0.0) 2 (33.3) 0 ( 0.0) 3 ( 7.5) 血中クレアチニンホスホ 0 ( 0.0) 0 ( 0.0) 0 ( 0.0) 0 ( 0.0) 1 (16.7) 0 ( 0.0) 1 ( 2.5) キナーゼ増加 心拍数増加 0 ( 0.0) 0 ( 0.0) 0 ( 0.0) 0 ( 0.0) 0 ( 0.0) 3 (50.0) 3 ( 7.5) 白血球数減少 0 ( 0.0) 0 ( 0.0) 0 ( 0.0) 0 ( 0.0) 0 ( 0.0) 1 (16.7) 1 ( 2.5) 神経系障害体位性めまい 0 ( 0.0) 0 ( 0.0) 0 ( 0.0) 0 ( 0.0) 1 (16.7) 0 ( 0.0) 1 ( 2.5) Source:CL-034 総括報告書, 表 12.9 脈拍数 (/ 分 ) 図 YM178 単回投与時の脈拍数の推移 : 安全性解析対象集団平均値 ± 標準偏差 Source:CL-034 総括報告書, 図 12.1 (2) 第二部 ( 反復投与 ) 有害事象及び副作用の発現状況を表 , 症状別の有害事象発現率を表 に示した 第二部では, 有害事象がプラセボ群,100 mg 群,200 mg 群の各 8 例中それぞれ 2 例,2 例,1 例に認められた また, 副作用は 100 mg 群,200 mg 群の各例名中 1 例ずつに認められた 101

102 200 mg 群で頭痛が 8 例中 1 例に発現し, 副作用と判定された 頭痛は 200 mg 群のみに発現した その他,200 mg 群で有害事象及び副作用は認められなかった 100 mg 群では発熱, 血中クレアチンホスホキナーゼ増加, 尿中血陽性がそれぞれ 8 例中 1 例ずつ発現し, 発熱のみが副作用と判定された プラセボ群でも有害事象が認められたが, いずれも治験薬との関連性が否定された 第二部でみられた有害事象, 副作用はすべて軽度であり, 同一被験者に同一有害事象又は同一副作用が複数回 ( 複数件 ) 発現することはなかった なお, 第一部の 400 mg 群でみられた心拍数増加, 動悸は第二部ではみられなかった 本治験期間中, 死亡, 重篤な有害事象, 治験薬投与の中止, 休薬に至った有害事象又は対症療法を要する有害事象はみられなかった 臨床検査では, いずれの投与群においても各臨床検査項目での変化量は小さく, 臨床的に意義のある変化は認められなかった初回投与から 6 時間後の脈拍数 ( 平均値 ± 標準偏差 ) は, プラセボ群 63.0 ± 3.38 bpm,100 mg 群 69.9 ± 4.85 bpm,200 mg 群 80.4 ± bpm であり,200 mg 群でプラセボ群と比較して増加する傾向がみられた 7 日間の反復投与において, 最終投与から 6 時間後の脈拍数 ( 平均値 ± 標準偏差 ) は, プラセボ群 62.6 ± 5.78 bpm,100 mg 群 76.6 ± bpm,200 mg 群 80.8 ± 8.36 bpm であり, 最終投与から 6 時間後をピークに 100 mg 群,200 mg 群では用量に依存して平均脈拍数が増加する傾向がみられた 12 誘導心電図では, 治験薬の初回投与から 72 時間後までにプラセボ群,100 mg 群の各 8 例中 1 例ずつで異常所見が認められた また, 初回投与から第 7 日目 ( 反復投与開始後第 4 日目 ) 以降では,100 mg 群,200 mg 群の各 8 例中それぞれ 2 例,3 例で認められたものの, いずれの心電図所見も治験責任医師等により臨床的に重要な異常ではないと判断された 表 有害事象及び副作用の発現状況 : 安全性解析対象集団 項目投与群評価例数有害事象及び副作用の発現例数 (%) プラセボ 8 2 (25.0) 100 mg 8 2 (25.0) 有害事象 200 mg 8 1 (12.5) 合計 24 5 (20.8) プラセボ 8 0 ( 0.0) 100 mg 8 1 (12.5) 副作用 200 mg 8 1 (12.5) 合計 24 2 ( 8.3) Source:CL-034 総括報告書, 表

103 表 MedDRA/J Version 8.1 器官別大分類 (SOC) 基本語 (PT) 有害事象の発現率 : 安全性解析対象集団 プラセボ (n = 8) 有害事象発現例数 (%) 100 mg 200 mg (n = 8) (n = 8) 合計 (n = 24) 全身障害及び投与局所様態発熱 0 ( 0.0) 1 (12.5) 0 ( 0.0) 1 ( 4.2) 臨床検査アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ増加 1 (12.5) 0 ( 0.0) 0 ( 0.0) 1 ( 4.2) 血中クレアチンホスホキナーゼ増加 2 (25.0) 1 (12.5) 0 ( 0.0) 3 (12.5) 尿中血陽性 0 ( 0.0) 1 (12.5) 0 ( 0.0) 1 ( 4.2) 筋骨格系及び結合組織障害頚部痛 1 (12.5) 0 ( 0.0) 0 ( 0.0) 1 ( 4.2) 神経系障害頭痛 0 ( 0.0) 0 ( 0.0) 1 (12.5) 1 ( 4.2) Source:CL-034 総括報告書, 表 結論 (1) 薬物動態第一部で, 投与量増加に伴う t 1/2 の延長がみられなかったこと,CL/F 及び V z /F ではともに用量増加に伴い減少する傾向がみられたことから,C max 及び AUC inf の用量比を超えた上昇は初回通過効果の低下によるものと考えられた 第二部で, クリアランス比の上昇が 1.2 ~ 1.3 倍程度であったことから, 反復投与での C max, AUC の上昇は非線形な蓄積によるものではないと考えられた (2) 安全性本治験でみられた有害事象のうち, 高用量の YM178 を投与する際に注意を要する可能性がある有害事象として, 心拍数増加, 動悸が考えられた 心拍数増加, 動悸の発生機序は明らかではないが,YM178 の β 受容体刺激作用を介した反応である可能性が考えられた 103

104 用量比例性試験 [ 試験番号 178-CL-066]( ) 治験課題名 : YM178 の薬物動態試験 -YM178 OCAS 錠の薬物動態の用量比例性の検討 - 治験責任医師名 : 治験実施医療機関 :1 施設 公表文献 : 未公表 治験期間 :2 カ月 治験開始日 :20 年 月 日 治験終了日 :20 年 月 日 開発のフェーズ : 第 I 相 目的 : 主要目的 : 非高齢健康成人男性を対象とし, 同一被験者に YM178 OCAS 錠 25 mg,50 mg,100 mg を低用量から順次単回経口投与したときの薬物動態における用量比例性の検討副次的目的 : YM178 の安全性及び忍容性の検討治験デザイン 治験方法 : 本試験は, 非高齢健康成人男性を対象とした単回投与非盲検用量漸増試験である 本試験は 3 期から成り, 各期においてそれぞれ YM178 OCAS 錠 25 mg( 第 1 期 ), 同 50 mg( 第 2 期 ), 同 100 mg ( 第 3 期 ) が単回投与された 第 1 期と第 2 期, 第 2 期と第 3 期のそれぞれの治験薬投与日の間隔は少なくとも 12 日間とした 目標被験者数 :12 例 設定根拠 YM178 OCAS 錠の薬物動態の用量比例性の検討に十分な例数と考えられた 診断及び選択 除外基準 : 選択基準以下の基準をすべて満たした被験者を本治験の対象とした 1. 性別 : 男性 2. 年齢 ( 同意取得時 ):20 歳以上 45 歳未満 3. 体重 ( スクリーニング検査時 ):50.0 kg 以上 80.0 kg 未満 4. BMI( スクリーニング検査時 ):17.6 以上 26.4 未満 5. スクリーニング検査及び第 1 期入院から投与直前までに得られた診察 ( 自覚症状, 他覚所見 ), 全ての検査の結果から治験責任医師又は治験分担医師が健康であると判断できる者 6. 被験者本人から文書による同意が得られている者 除外基準以下の基準のいずれかに抵触した被験者は本治験の対象としなかった 1. スクリーニング検査前 120 日以内に, 他の治験又は製造販売後臨床試験において投薬を受けた者 2. スクリーニング検査前 90 日間に 400 ml の全血採血,30 日間に 200 ml の全血採血又は 14 日間に成分献血を実施した者 3. 第 1 期入院日前 7 日間に, 薬剤投与を受けた者又は薬剤投与予定のある者 4. スクリーニング検査時及び第 1 期入院時 ( 治験薬投与日前日 ) の血圧, 脈拍数, 体温,12 誘導心電図のいずれかで基準を逸脱した者 5. スクリーニング検査時及び第 1 期入院時 ( 治験薬投与日前日 ) の臨床検査で下記基準のいず 104

105 れかに抵触した者なお, 各種検査の基準範囲は実施医療機関又は検査 測定機関の基準範囲とする 1 血液学的検査 : 基準範囲の上下限の ±20% を逸脱した者ただし, 白血球数が基準値内であれば分画個々の値は問わない 2 血液生化学検査 : AST,ALT, クレアチニン (Cre) 及び血清電解質は, 基準範囲を逸脱した者 上記以外の項目は, 基準範囲の上下限の ±20% を逸脱した者ただし, 下限値の逸脱が臨床的に問題はないと考えられるもの (AST,ALT,γ-GTP, 総ビリルビン (T-Bil),ALP,LDH,CK, 総コレステロール (T-Cho), 尿素窒素 (BUN),Cre, 尿酸 (UA)) は下限を設定しなかった 3 尿検査 : 各定性検査項目で基準範囲を逸脱した者 尿中薬物検査 ( ベンゾジアゼピン類, コカイン系麻薬, 覚せい剤, 大麻, バルビツール酸類, モルヒネ系麻薬, フェンシクリジン類, 三環系抗うつ剤 ) で陽性となった者 4 免疫学的検査 : HBs 抗原, 抗 HCV 抗体, 梅毒,HIV 抗原及び抗体の各検査において陽性となった者 6. 薬物アレルギーの既往を有する者 7. 第 1 期入院前 7 日間に上部消化器症状 ( 悪心, 嘔吐, 胃痛等 ) を発現した者 8. 肝疾患 ( ウイルス性肝炎, 薬物性肝障害等 ) の合併又は既往を有する者 9. 心疾患 ( うっ血性心不全, 狭心症, 治療を要する不整脈等 ) の合併又は既往を有する者 10. 呼吸器疾患 ( 重篤な気管支喘息, 慢性気管支炎等 ) の合併又は既往を有する者 ( ただし, 小児期の喘息の既往は除く ) 11. 消化器系疾患 ( 重篤な消化性潰瘍, 逆流性食道炎等 ) の合併又は既往を有する者 ( ただし, 虫垂炎の既往は除く ) 12. 腎疾患 ( 急性腎不全, 糸球体腎炎, 間質性腎炎等 ) の合併又は既往を有する者 ( ただし, 結石の既往は除く ) 13. 脳血管障害 ( 脳梗塞等 ) の合併又は既往を有する者 14. 悪性腫瘍の合併又は既往を有する者 15. β 受容体刺激薬に対する薬物過敏症を有する者 16. 日常的な飲酒量, 喫煙量が過度である者 ( 過度の目安 ; 飲酒 : アルコール量として 45 g/ 日 ( ビール大ビン 1 本で 25 g, 日本酒 1 合で 22 g のアルコールを含有 ), 喫煙 :20 本 / 日 ) 17. YM178 の投与歴のある者 18. 治験依頼者, 本治験に関係する CRO 又は実施医療機関に雇用されている者 19. その他, 治験責任医師又は治験分担医師により不適当と判断された者治験薬, 投与量及び投与方法 : 1. 治験薬 YM178 OCAS 錠 25 mg( ロット番号 :08113C) YM178 OCAS 錠 50 mg( ロット番号 :08053G) 2. 投与量及び投与方法水 150 ml とともに朝 9 時 ( 目安 ) に空腹時経口投与 ( 第 1 期 :25 mg 錠 1 錠, 第 2 期 :50 mg 錠 1 錠, 第 3 期 :50 mg 錠 2 錠 ) した 評価期間 : 単回投与 105

106 評価項目, 評価スケジュール及び評価基準 : 1. 薬物動態の評価 YM178 未変化体の血漿中濃度 2. 安全性の評価 有害事象 バイタルサイン ( 腋下体温, 臥位血圧, 臥位脈拍数 ) 臨床検査 ( 血液学的検査, 血液生化学検査, 尿検査 ) 身体所見 12 誘導心電図統計手法 : 1. 薬物動態 解析対象集団 : 薬物動態解析集団 (PKAS) 治験薬が 1 回以上投与され, かつ 1 時点以上で血漿中 YM178 濃度が測定されたすべての被験者を薬物動態解析対象集団とした 血漿中 YM178 濃度に基づき薬物動態パラメータ (C max,t max,auc inf,auc last,k el,t 1/2, CL/F,V z /F,MRT inf ) を算出した 血漿中未変化体濃度及び薬物動態パラメータの要約統計量を投与量別に算出した 対数変換した C max,auc inf 及び AUC last を用量の対数変換値に対してプロットし, その傾きと 95% 信頼区間 (CI) を算出した 2. 安全性 解析対象集団 : 安全性解析対象集団 (SAF) 治験薬が 1 回以上投与された全被験者を安全性解析対象集団とした 有害事象及び副作用の発現率を算出した 有害事象は医薬品規制用語集 (MedDRA Version 10.0) を用いコード化し, 器官別大分類 (SOC) 及び基本語 (PT) 別に度数集計を行った 臨床検査値及びバイタルサインの実測値の要約統計量を算出した 12 誘導心電図について, クロス表を作成した 報告書の日付 :20 年月日 106

107 1. 被験者の内訳及び解析対象集団非高齢健康成人男性 12 例が本治験に登録し, 第 1~3 期で YM178 OCAS 錠 25 mg,50 mg,100 mg がそれぞれ単回投与された すべての被験者が治験を完了し, 全例が安全性及び薬物動態の解析対象集団 ( それぞれ SAF,PKAS) として採用された 2. 被験者背景被験者の平均年齢は平均 29.7 歳 ( 最小 ~ 最大 :22~37 歳 ) であった 2 例がアレルギー性鼻炎を有していたが治験参加には問題なしとされ, 組み入れられた また,12 例中 11 例 (91.7%) は喫煙歴がなく,6 例 (50.0%) は飲酒歴がなかった ( 表 ) 表 患者背景及びベースライン時の基準値 : 安全性及び薬物動態解析対象集団 性別 男性 12 (100.0 %) 女性 0 (0.0 %) 平均 ± SD 29.7 ± 5.33 最小 最大 年齢 ( 歳 ) 中央値 29.5 Q1 Q 身長 (cm) 体重 (kg) BMI(kg/m 2 ) 既往歴 合併症 喫煙歴 飲酒歴 Source:CL-066 総括報告書,Table 1 平均 ± SD 最小 最大中央値 Q1 Q3 平均 ± SD 最小 最大中央値 Q1 Q3 平均 ± SD 最小 最大中央値 Q1 Q ± ± ± なし 10 (83.3 %) あり 2 (16.7 %) なし 12 (100.0 %) あり 0 (0.0 %) なし 11 (91.7 %) 禁煙した 1 (8.3 %) 現在も喫煙 0 (0.0 %) なし 6 (50.0 %) 断酒した 0 (0.0 %) 現在も飲酒 6 (50.0 %) 107

108 3. 治験薬の曝露 本試験では,12 例の被験者全員が, 各時期において YM178 OCAS 錠 25 mg,50 mg 及び 100 mg をそれぞれ単回投与された 4. 薬物動態空腹下の被験者にYM178 OCAS 錠 25 mg,50 mg 及び 100 mg 単回投与したとき, 血漿中 YM178 濃度はいずれの投与量においてもYM178 の吸収速度はほぼ同様であり, それぞれ 3.6 h,3.5 h,3.3 h でC max に到達した C max は,9.88 ng/ml(25 mg),30.10 ng/ml(50 mg),80.45 ng/ml(100 mg) であった C max に到達後, 血漿中 YM178 濃度は二相性の消失を示し,t 1/2 はそれぞれ 32.9 h(25 mg), 31.9 h(50 mg),28.6 h(100 mg) であった ( 図 , 表 ) 全体として,C max 及び曝露量の指標である AUC inf は用量比を超えて増加したが,t max 及び t 1/2 の平均値は投与量にかかわらずほぼ一定であった CL/F 及び V z /F は用量増加とともに減少する傾向がみられた 108

109 均等目盛表示 Plasma Concentration 血漿中 YM178 of 濃度 YM178 (ng/ml) ( ng/ml) mg 50mg 100mg 平均 Mean SD ± 片対数表示 時間 Time (h) (h) Plasma 血漿中 Concentration YM178 濃度 of YM178 (ng/ml) (ng/ml) mg 50mg 100mg 平均 Mean SD ± 図 Source:CL-066 総括報告書,Figure Time 時間 (h) YM178 OCAS 錠単回投与後の血漿中 YM178 濃度推移 ( 平均 ± SD) : 薬物動態解析対象集団 109

110 表 YM178 単回投与後の薬物動態パラメータ : 薬物動態解析対象集団 PK パラメータ投与量 n 平均 SD 最小値最大値中央値 GM CV (%) 25 mg C max 50 mg (ng/ml) t max (h) AUC last (ng h/ml) AUC inf (ng h/ml) k el (1/h) t 1/2 (h) CL/F (L/h) V z /F (L) MRT inf (h) Source:CL-066 総括報告書,Table mg mg mg mg mg mg mg mg mg mg mg mg mg mg mg mg mg mg mg mg mg mg mg mg mg 用量比例性をパワーモデルで統計解析したところ,C max 及び全身曝露量の指標である AUC inf 及 び AUC last の傾きの 95% 信頼下限がいずれも 1 を上回ったことから,C max,auc inf 及び AUC last は用 量比を超えて増加することが確認された ( 表 ) 表 用量比例性に関する統計解析 : 薬物動態解析対象集団 PK パラメータ 傾き 95% 信頼区間下限上限 C max AUC inf AUC last Source:CL-066 総括報告書,Table 3 5. 安全性 12 例中 4 例 (33.3%) に計 6 件の有害事象がみられた (25 mg:2 例 2 件,50 mg:3 例 4 件 ) 本試験期間中に死亡及びその他重篤な有害事象の報告はなかった ( 表 ) 110

111 表 有害事象の発現状況 : 安全性解析対象集団 投与期 投与量 有害事象副作用発現例数 (%) 発現件数発現例数 (%) 発現件数 1 25 mg 2 (16.7 %) 2 1 ( 8.3 %) mg 3 (25.0 %) 4 3 (25.0 %) mg 0 ( 0.0 %) 0 0 ( 0.0 %) 0 計 4 (33.3 %) 6 3 (25.0 %) 5 治験薬との関連性が 多分関連あり 又は 関連あるかもしれない と判定された有害事象 Source:CL-066 総括報告書,Table 5 本試験中にみられた有害事象は, 異常感, 血中クレアチンホスホキナーゼ増加, 血中尿酸増加, 好中球数減少, 頭痛及び傾眠であった 程度はすべて軽度であり, いずれも 1 例のみで認められた事象であった 6 件の有害事象のうち, 血中クレアチンホスホキナーゼ増加以外の 5 件の有害事象はすべて治験薬投与当日から退院時までの間に発現した 血中クレアチンホスホキナーゼ増加は治験薬投与日から 13 日後に発現し, 治験責任医師により治験薬との関連性は 関連なし と判定された 発現した有害事象はすべて無処置にて回復した ( 表 ) 表 SOC 及び PT 別の有害事象及び副作用発現率 : 安全性解析対象集団 MedDRA/J Version 10.0 有害事象 副作用 器官別大分類 (SOC) 基本語 (PT) 25 mg 50 mg 100 mg 25 mg 50 mg 100 mg 全身障害及び投与局所様態 0 (0.0%) 1 (8.3%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 1 (8.3%) 0 (0.0%) 異常感 0 (0.0 %) 1 (8.3%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 1 (8.3%) 0 (0.0%) 臨床検査 1 (8.3%) 2 (16.7%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 2 (16.7%) 0 (0.0%) 血中クレアチンホスホキナーゼ増加 1 (8.3%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 血中尿酸増加 0 (0.0%) 1 (8.3%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 1 (8.3%) 0 (0.0%) 好中球数減少 0 (0.0%) 1 (8.3%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 1 (8.3%) 0 (0.0%) 神経系障害 1 (8.3%) 1 (8.3%) 0 (0.0%) 1 (8.3%) 1 (8.3 %) 0 (0.0%) 頭痛 0 (0.0%) 1 (8.3%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 1 (8.3%) 0 (0.0%) 傾眠 1 (8.3%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 1 (8.3%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 治験薬との関連性が 多分関連あり 又は 関連あるかもしれない と判定された有害事象 Source:CL-066 総括報告書,Table 6 臨床検査では, 個々の検査値は基準値を超える項目もみられたが, 平均値全体として臨床的に意義のある変化は認められなかった バイタルサインについては, 背臥位の平均脈拍数が投与後 6 時間に用量依存的に増加し, その後ほぼ 24 時間以内にベースライン値に戻る傾向がみられた 収縮期血圧の平均値は投与後 3~6 時間にわずかに増加する傾向がみられたが, 日内変動の範囲内の変動と考えられた 拡張期血圧及び体温の平均値に明らかな変動はみられなかった 12 誘導心電図に特記すべき所見はみられなかった 111

112 6. 結論 YM178 OCAS 錠 25 mg,50 mg 及び 100 mg を空腹下の被験者に単回投与したとき, 曝露量の指標である C max 及び AUC inf は投与量とともに増加したが,t max 及び t 1/2 は投与量にかかわらずほぼ一定であった 投与量 25 mg~100 mg の範囲において,C max,auc inf 及び AUC last は用量比を超えて増加した CL/F 及び V z /F は用量依存的に減少した YM178 OCAS 錠 25 mg,50 mg 及び 100 mg を単回経口投与された非高齢健康成人男性被験者における安全性及び忍容性は良好であった 有害事象は 4 例に計 6 件みられたがすべて軽度であり, 無処置にて回復した 112

113 単回投与及び食事の影響試験 (IR カプセル )[ 試験番号 CL-001]( ) 治験課題名 : 健康男性を対象に, 漸増法による YM178 単回投与時の安全性, 忍容性及び薬物動態を検討し, 薬物動態に及ぼす食事の影響を検討する第 I 相試験治験責任医師名 : 治験実施医療機関 :1 施設 公表文献 : 未公表 治験期間 : 約 1 年 治験開始日 :20 年 月 日 治験終了日 :20 年 月 日 開発のフェーズ : 第 I 相 目的 : 第 1 部 : 主要目的 1. YM178 単回経口投与時の安全性及び忍容性を検討する 2. YM178 単回経口投与時の薬物動態を検討する 副次的目的 1. 可能であれば, 最大耐量を求める 2. 各種薬力学指標に対する YM178 の影響を探索する 第 2 部 : 主要目的食後及び空腹時における YM178 単回経口投与の薬物動態を比較検討する 副次的目的食後及び空腹時における YM178 単回経口投与の安全性及び忍容性を検討する 治験デザイン 治験方法 : 第 1 部 : 健康男性を対象にした単施設, 無作為化, プラセボ対照, 二重盲検, 用量漸増試験として実施した YM178 投与群 10 群 (0.1 mg,0.3 mg,1 mg,3 mg,10 mg,30 mg,100 mg,160 mg,240 mg, 340 mg) のうち,100 mg 群を除く各群には 8 例を無作為に割り付けた 100 mg 群は単回投与を 2 回繰り返すこととしたため, 計 16 例の被験者を割り付けた 各群の被験者の構成は 6 例 (100 mg 群は 12 例 ) が YM178,2 例 (100 mg 群は 4 例 ) がプラセボであった 各被験者に YM178 又はプラセボが 200 ml の水とともに空腹下で投与された 各群とも投与後 48 時間まで経過観察を行った 増量の可否判断は安全性及び薬物動態の中間評価後に行った 第 2 部 : 健康男性を対象に単施設, 非盲検, 無作為化,3 3 クロスオーバー試験として実施した 投与量は第 1 部の結果をもとに決定した 健康男性 12 例に対し,3 時期 /3 食事条件 ( 食後, 空腹時及び食前 ) にて YM178 を単回投与した 各期の間には 7 日間のウォッシュアウト期間を設けた 各期において投与後 48 時間まで経過観察を行った 目標被験者数 :88 例 ( 第 1 部 ),12 例 ( 第 2 部 ) 設定根拠 本試験の被験者数は統計的観点に基づく例数ではなく, 新規化合物の人への曝露を最小限としながら,YM178 単回投与時の安全性, 忍容性及び薬物動態データの検討をするために必要な被験者数を設定した 113

114 診断及び選択 除外基準 : 選択基準以下の基準をすべて満たす場合, 本試験の対象とした 1. 18~45 歳の健康な男性 2. 本人から文書による同意が得られた者 3. 体重 :60 kg 以上 100 kg 未満,BMI:30 kg/m 2 以下 除外基準以下の基準のいずれかに該当する場合, 本試験の対象としなかった 1. β 3 アドレナリン受容体作動薬又はその製剤中に含まれる成分に対し過敏症の疑いのある者 2. 臨床上問題となる喘息, 湿疹, 他アレルギー症状又は重度の薬物過敏症の既往を有する者 3. 施設への入院前 4 週間間に臨床上問題となる上部消化管症状の合併又は既往を有する者 ( 悪心, 嘔吐, 腹部不快感又は不調, 胸焼け ) 4. 臨床上問題となる消化管疾患, 心疾患, 呼吸器疾患, 腎 肝機能障害, 神経疾患, 皮膚疾患, 精神障害, 代謝異常の合併又は既往を有する者 5. 試験前の身体所見, 心電図, 臨床検査において, 治験責任医師により臨床上問題となる異常がみられるとされた者 6. QTc 間隔が >430 msec の者 7. 試験前来院時の心拍数及び血圧に次のような異常所見がみられた者 : 脈拍数が <40 又は >70 bpm, 収縮期血圧が <95 又は >160 mmhg, 拡張期血圧が <40 又は >95 mmhg( 臥位で 5 分間安静後に測定 ) 8. 通常通り安定した状態が維持されている状況下で, 過去 1 年間に転倒した経験がある者, 又は失神した経験がある者 9. スクリーニング時の起立性検査が陽性の者 : めまい, 立ちくらみ等の発現, 臥位で 5 分間安静後に 2 分間の立位を保った後に測定した収縮期血圧が 20 mmhg の減少, 心拍数が 20 bpm の増加 10. 施設への入院前 4 週間に処方薬又は OTC 薬を常用した者, 若しくは入院前 2 週間にこれら薬剤の使用があった者 11. いずれの時点の薬物乱用歴又は入院前 3 カ月以内に乱用薬物を使用した者 12. 施設への入院前 3 カ月間に,1 日 10 本以上の紙巻きタバコ ( 又はそれに相応する量のタバコ ) の喫煙歴のある者 13. 施設への入院前 3 カ月間に, アルコール量が週 21 ユニット以上の飲酒歴のある者 (1 ユニット = ビール 270 cc, 蒸留酒 40 cc 又はワイングラス 1 杯 ) 14. 施設への入院前 3 カ月間に他の臨床試験に参加した者 15. 施設への入院前 3 カ月間に血液又は血液製剤の献血歴のある者 16. 血清学的検査において,HBs 抗原, 抗 HAV 抗体, 抗 HCV 抗体又は抗 HIV 1/2 抗体が陽性となった者 17. 本試験の完遂が期待できないと治験責任医師が判断した者 18. 治験依頼者の社員又は治験実施施設の職員治験薬, 投与量及び投与方法 : 1. 治験薬及びロット番号第 1 部 : 被験薬 (YM178 IR カプセル ) ロット番号 :JE-004L-00B (0.1 mg),je-006l-00b (1 mg),je-008l-00b (5 mg),je-010l-00b (20 mg), JE-015L-00B (80 mg) 対照薬 ( プラセボカプセル ) ロット番号 :JE-001L-00A (size #1),JE-002L-00A (size #3) 114

115 第 2 部 : 被験薬 (YM178 IR カプセル ), 対照薬 ( プラセボカプセル ) ロット番号 :JE-038L-01B (80 mg) 2. 投与量及び投与方法第 1 部 : 被験薬 :YM178 IR カプセル 0.1 mg,0.3 mg,1 mg,3 mg,10 mg,30 mg,100 mg (2x),160 mg,240 mg,340 mg を空腹時経口投与対照薬 : プラセボカプセル経口投与第 2 部 : 被験薬 :YM178 IR カプセル 160 mg を食前, 食後又は空腹時経口投与評価期間 ( 第 1 部 ): 単回投与 ( 第 2 部 ):3 時期 /3 食事条件のクロスオーバー評価項目, 評価スケジュール及び評価基準 : 薬物動態 : AUC inf,auc 48h,C max,t max,t 1/2,CL/F,V z /F,CL R,YM178 尿中排泄量 (Ae 48h ) 安全性 : 有害事象の発現状況 ( 症状分類, 発現頻度, 程度 ) 合併又は既往歴及び身体所見 ( 血圧, 脈拍数も含む ) 臨床検査 ( 血液学的検査, 血液生化学検査, 尿検査 ) 12 誘導心電図 Ⅱ 誘導ホルター心電図モニタリング ( 第 1 部のみ ) 統計手法 : 第 1 部 : AUC inf,auc last,c max 及び腎クリアランス (CL R ) と用量との関連性, 以上の評価項目に対する YM178 の用量依存性を, 従属変数としてパラメータの自然対数, また独立変数として用量の自然対数を用いた統計モデルにより評価した 第 2 部 : AUC inf 及び C max に対する YM178 の食事の影響を, 従属変数として AUC inf 及び C max の自然対数, また独立変数として被験者, 食事条件及び期間を用いた統計モデルにより評価した また, ラグタイム (t lag ) に対する食事の影響をノンパラメトリック手法により推定した 報告書の日付 :20 年月日 115

116 1. 被験者の内訳及び解析対象集団 (1) 第 1 部本試験 ( 第 1 部 ) における被験者の内訳を図 に示した 第 1 部では, スクリーニングされた 189 例のうち,85 例が本試験に登録された プラセボ又はYM178 を投与された 85 例全例が試験を完了し, 投与中止例はなかった 治験薬を投与された全例が安全性及び薬物動態解析対象集団となった N=189 n=189 N=85 n=85 N=104 n=104 N=75 n=75 N=10 n=10 N=17 n=17 N= n= 2 N=6 n=6 YM mg N=6 n=6 YM mg N=6 n=6 YM mg N=12 n=12 YM mg N=6 n=6 YM178 1 mg N=6 n=6 YM mg N=6 n=6 YM178 3 mg N=6 n=6 YM mg N=5 n=5 YM mg N=6 n=6 YM mg N=20 n=20 図 被験者の内訳 Source:CL-001 総括報告書,Text Figure 1 116

117 (2) 第 2 部本試験 ( 第 2 部 ) における被験者の内訳を図 に示した 第 2 部では, スクリーニングされた 42 例のうち,12 例が登録された 被験者には連続した 3 つの試験期間 ( 食後, 空腹時, 食前 ) それぞれで治験薬が投与され, いずれの被験者も試験を完了した 治験薬を投与された 12 例全例が安全性及び薬物動態解析対象集団となった N=42 n=42 N=12 n=12 N=30 n=30 N=20 n=20 N= n= 1 N= n= 9 A N=12 n=12 YM mg B N=12 n=12 YM mg C N=12 n=12 YM mg 図 被験者の内訳 Source:CL-001 総括報告書,Text Figure 被験者背景 (1) 第 1 部大部分の被験者は白人男性であった プラセボ群では 20 例中 3 例 (15%) が黒人,3 mg 群では 6 例中 1 例 (16.7%) が白人, 黒人又はアジア人以外,10 mg 群では 5 例中 1 例 (20%) がアジア人,100 mg 群では 12 例中 3 例 (25%) が黒人であり, それら以外の被験者は白人男性であった 年齢, 体重及び BMI は各投与群間で大きく異ならなかった 平均年齢はプラセボ群の 23.0 歳 (18 ~29 歳 ) から 240 mg 群の 29.3 歳 (23~38 歳 ) まで, 平均体重は 10 mg 群の 71.4 kg(61~95 kg) から 1 mg 群の 85.7 kg(74~97 kg) まで,BMI の平均値は 10 mg 群の kg/m(20.7~ kg/m 2 ) から 1 mg 群の kg/m 2 (23.1~29.4 kg/m 2 ) までの範囲であった (2) 第 2 部 12 例中 9 例 (75%) が白人男性, 他はアジア人, 黒人, 混血の男性が各 1 例であった 平均年齢は 26.5 歳 (19~38 歳 ), 平均体重は 76.4 kg(67~86 kg),bmi の平均値は kg/m 2 (20.7~ 27.4 kg/m 2 ) であった 117

118 3. 治験薬の曝露第 1 部, 第 2 部ともに, 治験実施医療機関のスタッフの立ち会いの下, 経口投与による治験薬投与が確認された 第 1 部ではプロトコルの基準に従い, すべての被験者で投与後 4 時間以降に最初の食事を摂取した 4. 薬力学 ( 第 1 部のみ ) C-ペプチド, インスリン及び遊離脂肪酸濃度は用量に伴った増加傾向がみられたが, トリグリセリド濃度は概して投与後 1~4 時間でわずかに低下した 特記すべきこととして, これらの作用はかなり軽微であった YM178 の用量と口腔体温の変化との間に関連性は認められなかった また,YM178 の用量と血糖値との間にも明らかな関連性は認められなかった 5. 薬物動態 (1) 第 1 部 YM178 IRカプセルのPKパラメータ ( 平均値 ) を表 及び表 に,YM178 の血漿中濃度の推移 ( 平均値 ) を図 に示した 空腹時に YM178 IR カプセルを単回経口投与したとき,YM178 は速やかに吸収された AUC 及び C max は用量比を超えて増加した t 1/2 及び CL R には投与量との相関はみられなかった CL R は全用量でほぼ一定であった 尿中排泄量は AUC に比例して増加した 表 投与量 (mg) YM178 IR カプセル単回投与時の血漿 PK パラメータ : 薬物動態解析対象集団 t max (h) C max (ng/ml) AUC last (ng h/ml) AUC inf (ng h/ml) t 1/2 (h) CL/F (L/h) すべての試料が LOQ 未満であったため,PK パラメータ算出不能 平均値 Source:CL-001 総括報告書,Text Table 6 V z /F (L) 118

119 表 投与量 (mg) YM178 IR カプセル単回投与時の尿中 PK パラメータ : 薬物動態解析対象集団 Ae 48h (mg) Ae% (%) CL R (L/h) 算出不能 平均値 Source:CL-001 総括報告書,Text Table 7 Mean YM178plasma conc. (ng/ml) (ng/ml) mg, group E 30 mg, group F 100 mg, group G & mg, group mg, group mg, group Time (h) 図 YM178 IR カプセル単回投与時の血漿中濃度推移 : 薬物動態解析対象集団 平均値 Source:CL-001 総括報告書,Text Figure 6 (2) 第 2 部空腹時, 食前及び食後投与におけるYM178 IRカプセルのPKパラメータ ( 平均値 ) を表 及び表 ,YM178 の血漿中濃度の推移 ( 平均値 ) を図 に示した YM178 IRカプセルを食後に単回経口投与したときのC max 及びAUCは, 空腹時投与と比較し, それぞれ 27.9%(90% 信頼区間 :20.0~38.9) 及び 51.8%(90% 信頼区間 :44.8~59.8) と大きく減少した ( 表 ) 食後投与ではt max が長く, 食事の影響により吸収は遅くなると考えられ, 食前投与のt max は食後又は空腹時投与と比較して短かった 食前投与では空腹時と比べてC max に明らかな変化はみられなかったものの,AUCは 24% 減少した 119

120 表 YM178 IR カプセル食事条件別の血漿中 PK パラメータ : 薬物動態解析対象集団 t lag 食事条件 t max C max AUC last AUC inf t 1/2 CL/F V z /F (h) (h) (ng/ml) (ng h/ml) (ng h/ml) (h) (L/h) (L) 空腹時 食後 食前 平均値 Source:CL-001 総括報告書,Text Table 18, Text Table 19 表 YM178 IR カプセル食事条件別の尿中 PK パラメータ : 薬物動態解析対象集団 Ae 48h 食事条件 CL Ae% R (mg) (L/h) 空腹時 食後 食前 平均値 Source:CL-001 総括報告書,Text Table 20 Mean YM178 plasma conc. (ng/ml). (ng/ml) Fasted Fed Semi-fed Time (h) 図 YM178 IR カプセル食事条件別の血漿中濃度推移 : 薬物動態解析対象集団平均値 Source:CL-001 総括報告書,Text Figure 12 表 YM178 IR カプセル薬物動態に及ぼす食事の影響 : 薬物動態解析対象集団 PK パラメータ AUC inf C max GMR ( 食後 / 空腹時 ) (90% 信頼区間 ) 51.8% (44.8, 59.8) 27.9% (20.0, 38.9) GMR ( 食前 / 空腹時 ) (90% 信頼区間 ) 76.0% (65.8, 87.9) 111% (79.8, 155) Source:CL-001 総括報告書,Text Table

121 6. 安全性 治験薬との関連性が否定できない有害事象 ( 関連あるかもしれない, 多分 ( おそらく ) あり と判定された有害事象 ) を以下では 副作用 と定義した (1) 第 1 部用量漸増期 ( 第 1 部 ) に参加した 85 例中 36 例 (42%) に 64 件の有害事象がみられた 発現した有害事象の内訳は,YM178 群 65 例中 27 例 (42%) に 48 件, プラセボ群 20 例中 9 例 (45%) に 16 件であった ( 表 ) 最もよくみられた有害事象 ( 合計で 3 例以上に発現した有害事象 ) を投与群別に表 に示した 合計で 3 例以上に発現した有害事象は, 体位性めまい (21 例 ), 頭痛 (17 例 ), 上気道感染 (4 例 ) 及び浮動性めまい (3 例 ) であった これら有害事象の発現についても, プラセボ群を含む他の投与群と比較して,340 mg 群のみで明らかな増加がみられた 治験責任医師により,11 件の有害事象の程度は中等度であり, このうち 6 件は体位性めまいに関与するとされ, 中等度の有害事象はいずれも治験薬と関連性を 関連あるかもしれない と判定された その他の有害事象はいずれも軽度であった 転帰が不明であった 1 件を除き, すべての有害事象は事後検査時に回復した 治験薬投与に対する処置はなかったが,5 件では対処療法を要した 有害事象と AUC 及び C max で示される曝露との間に明らかな関連性はなかった 副作用の発現件数及び発現例数は YM178 の用量増加に伴って増加する傾向がみられたが, 有害事象の発現件数に明らかな増加がみられたのは最高用量の 340 mg 群のみであった 以上の有害事象の発現状況及び程度から (YM178 群の 5 例が中等度の有害事象を発現 ), 本試験において, 空腹時,YM178 経口投与時の忍容性は良好であり,340 mg が最大耐量と判断された 表 第 1 部における有害事象の発現状況 : 安全性解析対象集団 投与群 (n) 有害事象発現例数 ( 割合 ) 有害事象発現件数 副作用発現例数 ( 割合 ) 副作用発現件数 プラセボ (20) 9 (45%) 16 7 (35%) mg (6) 1 (17%) 1 1 (17%) mg (6) 2 (33%) 2 1 mg (6) 1 (17%) 1 3 mg (6) 1 (17%) 2 1 (17%) 1 10 mg (5) 1 (20%) 2 1 (20%) 1 30 mg (6) 4 (67%) 9 2 (33%) mg (12) 6 (50%) 6 3 (25%) mg (6) 4 (67%) 6 2 (33%) mg (6) 1 (17%) 5 1 (17%) mg (6) 6 (100%) 14 5 (83%) 13 合計 36 (42%) (27%) 41 Source:CL-001 総括報告書,Text Table 9 121

122 表 最もよくみられた有害事象 : 安全性解析対象集団 有害事象 プラセボ 0.1 mg 0.3 mg 1 mg 3 mg 10 mg 30 mg 100 mg 160 mg 240 mg 340 mg 計 (n=20) (n=6) (n=6) (n=6) (n=6) (n=5) (n=6) (n=12) (n=6) (n=6) (n=6) 体位性めまい 2 (2) 2 (1) 2 (1) 4 (2) 1 (1) 1 (1) 9 (5) 21 頭痛 7 (6) 2 (2) 1 (1) 4 (4) 1 (1) 2 (2) 17 上気道感染 2 (2) 1 (1) 1 (1) 4 浮動性めまい 1 (1) 2 (1) 3 件数 ( 発現例数 ) COSTART 1995 Source:CL-001 総括報告書,Text Table 10 なお, 本試験中に死亡例, 重篤な有害事象, 試験中止に至った有害事象はなかった また, 臨床上問題となる血圧の異常, 臨床検査値異常変動, 心電図異常は認められなかった 脈拍数では, 高用量の投与群 (240 mg 及び 340 mg) で投与前と比較して一過性の増加がみられた 臨床検査では, トリグリセリドの増加がプラセボ群を含むほとんどの群でみられた (2) 第 2 部第 2 部に参加した 12 例中 8 例 (67%) に 12 件の有害事象が報告された ( 表 ) 有害事象の内訳は, 中等度 1 件及び軽度 11 件であった 最もよくみられた有害事象は, 頭痛 (4 例 5 件 ), 肩痛 (3 例 3 件 ) 及び体位性めまい (2 例 3 件 ) であった 有害事象はいずれも回復し, 治験薬投与に対する処置はなかった 1 例では肩痛軽減のためパラセタモールの投与を要したが, その他の被験者では対処療法を要さなかった 有害事象と AUC 及び C max で示される曝露との間に明らかな関連性はなかった 食後投与期の有害事象発現例数は他の投与期と比較してわずかに多かったが, 大きく異なることはなかった 副作用は, 食後投与期では 5 例に 5 件 ( 頭痛 3 件, 肩痛 1 件及び体位性めまい 1 件 ), 空腹時投与期では 3 例に 4 件 ( 浮動性めまい 1 件, 頭痛 1 件及び体位性めまい 2 件 ), 食前投与期では 1 例に 1 件 ( 頭痛 ) みられた 以上のことから, 食事条件と有害事象との間に明らかな関連性はないと考えられた 以上のとおり, 本試験において, 空腹時, 食後又は食前に YM mg を経口投与したときの忍容性は良好と考えられた 表 第 2 部における有害事象の発現状況 : 安全性解析対象集団 食事条件 有害事象有害事象副作用副作用発現例数発現件数発現例数発現件数 食後 食前 空腹時 Source:CL-001 総括報告書,Text Table 22 なお, 本試験中に死亡例, 重篤な有害事象, 試験中止に至った有害事象はなかった 脈拍数 ( 立位 ) は, 食事条件によらず YM178 投与後 2~6 時間で明らかな増加を示し, 特に食前投与時では 122

123 速やかに発現しやや顕著であったが, 臨床上問題となるバイタルサインの異常, 臨床検査値異常変動, 心電図異常は認められなかった 7. 結論 (1) 第 1 部本試験において,YM178 IR カプセル 10 mg~340 mg は単回経口投与後速やかに吸収されることが示された 用量を漸増した結果, 血漿中濃度は用量比を超えて上昇した 最大耐量と判断された 340 mg まで用量を上げたときの安全性に大きな問題は認められなかった (2) 第 2 部 YM178 IR カプセル 160 mg を食後, 食前又は空腹時に経口投与したときの安全性は良好であった 食後に経口投与したときの AUC 及び C max は空腹時に比べて減少し,YM178 のバイオアベイラビリティは低下した 食前に投与したときの AUC も空腹時に比べて減少したが,C max はやや上昇したことから, バイオアベイラビリティの低下の程度は食後投与に比べ小さかった 123

124 反復投与試験 (IR カプセル )[ 試験番号 CL-002]( ) 治験課題名 : 健康男性を対象に,YM178 反復投与時の安全性, 忍容性及び薬物動態を検討する二重盲検, 無作為化, プラセボ対照の用量漸増試験治験責任医師名 : 治験実施医療機関 :1 施設 公表文献 : 未公表 治験期間 : 約 6 カ月 治験開始日 :20 年 月 日 治験終了日 :20 年 月 日 開発のフェーズ : 第 I 相 目的 : 主要目的 YM178 を反復経口投与したときの安全性及び忍容性を評価する YM178 を空腹時に反復経口投与したときの定常状態での薬物動態を評価する 副次的目的 可能であれば, 定常状態での最大耐量を求める 各種薬力学指標に対する YM178 反復投与の影響を探索する 治験デザイン 治験方法 : 本試験は,1 施設, 用量漸増試験であり, 各用量群 8 例の被験者 ( 実薬投与 6 例及びプラセボ投与 2 例 ) で実施した 各用量群内で二重盲検とし, 被験者には YM178 又はプラセボを無作為割付した Day 1 に各被験者に YM178 又はプラセボが単回投与され, その後,Day 3 から Day 9 までの 7 日間,1 日 1 回空腹時に YM mg,80 mg,160 mg,240 mg が反復投与された 増量の可否は, 安全性及び忍容性の中間成績を精査した後に判断された 更に, 中止基準については, 用量漸増試験で一般的に設定されるものに加えて,Day 1,Day 3~8 及び Day 9 の投与後 6 時間以内の心拍数と QTc を指標とする強制的な中止基準を設けた 本試験の目的には含まれていないが, 薬物動態に対する食事の影響を評価するため, 治験実施計画書を変更して,YM mg,1 日 1 回食後投与群を第 5 の投与群として追加した 目標被験者数 :40 例 [ 各群 8 例 (YM178 6 例, プラセボ 2 例 ) で 5 群 ] 設定根拠 本試験の被験者数は統計的観点に基づく例数ではなく, 新規化合物の人への曝露を最小限としながら,YM178 反復投与時の安全性, 忍容性及び薬物動態データの検討をするために必要な被験者数を設定した 診断及び選択 除外基準 : 選択基準以下の基準をすべて満たす場合, 本試験の対象とした 1. 18~45 歳の健康男性 2. 文書による同意が得られた者 3. 体重 :60~100 kg,bmi:30 kg/m 2 以下 除外基準以下の基準のいずれかに該当する場合, 本試験の対象としなかった 1. β 3 アドレナリン受容体作動薬又はその製剤中に含まれる成分に対する過敏症を有する者, 若しくは疑いのある者 2. 臨床上問題となる喘息, 湿疹, 他アレルギー症状又は重度の薬物過敏症の既往を有する者 3. 施設への入院前 4 週間以内の臨床上問題となる上部消化管症状 ( 悪心, 嘔吐, 腹部不快感 124

125 又は不調, 胸焼け ) の既往を有する者 4. 臨床上問題となる消化管疾患, 心血管疾患, 呼吸器疾患, 腎 肝機能障害, 神経疾患, 皮膚疾患, 精神障害, 代謝異常の既往を有する者 5. 試験前の身体所見, 心電図, 臨床検査において, 治験責任医師により臨床上問題となる異常がみられるとされた者 6. QTc 間隔 >430 ms の者 7. 試験前の来院時に以下のような脈拍数及び血圧測定における異常所見が認められる者 : 脈拍数 <40 又は >70 bpm, 収縮期血圧 <95 又は >160 mmhg, 拡張期血圧 <40 又は >95 mmhg( 臥位で 5 分間安静の後に測定 ) 8. 通常通り安定した状態が維持されている状況下において, 過去 1 年以内に転倒した経験がある者, 又は失神した経験がある者 9. スクリーニング時の起立性検査が陽性の者 : めまい, 立ちくらみ等の発現, 臥位で 5 分間安静後,2 分間立位を保った後に測定した収縮期血圧が 20 mmhg 低下, あるいは脈拍数が 20 bpm 増加 10. 施設への入院前 4 週間以内に処方薬又は OTC 薬を定期的に使用していた, あるいは入院前 2 週以内にこのような薬剤を少しでも使用した者 11. これまでに薬物乱用歴がある者, 若しくは施設への入院前 3 カ月以内に乱用薬物を使用した者 12. 施設への入院前 3 カ月間に,1 日 10 本を超える紙巻きタバコ ( 又はそれに相応する量のタバコ ) の喫煙歴のある者 13. 施設への入院前 3 カ月間に, アルコール量が週 21 ユニットを超える飲酒歴のある者 (1 ユニット = ビール 270 ml, 蒸留酒 40 ml 又はワイングラス 1 杯 ) 14. 施設への入院前 3 カ月間に血液又は血液製剤の献血歴のある者 15. 血清学的検査において HBs 抗原, 抗 HAV 抗体, 抗 HCV 抗体又は抗 HIV 1/2 抗体が陽性となった者 16. 理由を問わず, 治験責任医師が本試験の終了が期待できないと判断する者 17. 本試験への登録予定日前の 3 カ月間に他の臨床試験に参加したことがある者, 若しくは登録予定日前 12 カ月間に 3 試験を超える他の臨床試験に参加したことがある者 18. 本試験を安全に終了することに支障をきたすような臨床症状を有すると治験責任医師が判断する者 19. 治験依頼者の社員又は本試験に関与する CRO の社員 20. 過去に YM178 の投与を受けたことがある者治験薬, 投与量及び投与方法 : 1. 治験薬及びロット番号 YM178 カプセルロット番号 :JE-010L-00B(20 mg) JE-015L-00B(80 mg) プラセボカプセルロット番号 :JE-001L-00A 2. 投与量及び投与方法空腹時に 40 mg,80 mg,160 mg 及び 240 mg, 食後に 240 mg の YM178 又はプラセボカプセルを 1 日 1 回経口投与した 評価期間 Day 1 に単回投与,Day 3~Day 9 に 7 日間反復投与を行った 125

126 評価項目, 評価スケジュール及び評価基準 : 薬力学 : グルコース,C- ペプチド, インスリン,NEFA 及びトリグリセリドの血中レベル, 口腔体温薬物動態 : AUC inf,auc last ( 初回投与時も算出 ),AUC 24h ( 最終投与時 ),C max,c min,t max,t 1/2,YM178 の尿中排泄量 ( 初回投与後の Ae 48h, 最終投与後の Ae last ),CL/F,V z /F AUC 及び C max の用量比例性安全性 : 有害事象の種類, 程度, 発現率バイタルサイン ( 血圧及び脈拍数 ) 12 誘導心電図身体所見臨床検査 ( 血液学的検査, 血液生化学検査, 尿検査 ) 統計手法 : 薬物動態, 薬力学及び安全性パラメータについて要約統計量を算出した 初回投与後の AUC inf,auc last 及び C max, 定常状態での AUC 24h 及び C max について用量比例性, 自然対数を用いた腎クリアランスに対する用量の効果, 並びに ANOVA を用いた信頼区間について解析を行った 対数変換した AUC 24h 及び C max に対する食事の影響を 2 標本 t 検定により, また t max に対する食後 / 空腹時の比の点推定値及び信頼区間をノンパラメトリック 2 標本 Mann-Whitney/Wilcoxon 検定により推定した 報告書の日付 :20 年月日 126

127 1. 被験者の内訳及び解析対象集団被験者の内訳を図 に示した スクリーニングされた 112 例の被験者のうち,40 例が本試験に登録され, 治験薬を投与された 38 例が試験を完了し,2 例 (YM mgの空腹時投与群及び食後投与群各 1 例 ) では心拍数が中止基準に抵触したためDay 1 に中止した 40 例全例が安全性及び薬物動態解析対象集団となった YM mg YM mg 空腹時 n=8 実薬 : n=6 プラセボ : n=2 完了例 :n=6 完了例 :n=2 スクリーニングからの脱落例 :n=63 予備の被験者 : n=9 80 YM178 mg YM mg 空腹時 n=8 実薬 :n=6 プラセボ :n=2 完了例 :n=6 完了例 :n=2 スクリーニング例 登録及び無作為化例 n=112 n= YM178 mg YM mg 空腹時 n=8 実薬 :n=6 プラセボ :n=2 完了例 :n=6 完了例 :n=2 240 YM178 mg YM mg 空腹時 n=8 実薬 :n=6 完了例 :n=5 中止例 :n=1 プラセボ : n=2 完了例 :n=2 240 YM178 mg YM mg 食後 n=8 実薬 :n=6 完了例 :n=5 中止例 :n=1 プラセボ :n=2 完了例 :n=2 図 被験者の内訳 Source:CL-002 総括報告書,Text Figure 1 2. 被験者背景 40 例の健康男性被験者の平均年齢は 26.3 歳 ( 範囲 :18 歳以上 45 歳以下 ) であった YM mg 群 ( 空腹時 ) の 1 例が混血であった他は, いずれの被験者も白人であった 平均体重は 74.1 kg(61 ~93 kg), 平均身長は cm(167~198 cm),bmi の平均値は kg/m 2 (19.6~29.0 kg/m 2 ) であった 3. 治験薬の曝露 本試験に登録された 40 例に,YM mg,80 mg,160 mg,240 mg 又はプラセボが,Day 1 に単回経口投与され, その後 Day 3~Day 9 に 1 日 1 回, 反復経口投与された 127

128 4. 薬力学 YM178 の 80 mg 以上を空腹時に単回投与したとき, 投与後 4 時間にわたり非エステル化脂肪酸 ( 以下,NEFA) の平均濃度は増加した 平均 NEFA 濃度の増加は,YM mg を食後に単回投与したときにもみられた YM178 反復投与後には平均 NEFA 濃度の増加は認められなかった Day 1 又は Day 9 における血糖値,C-ペプチド, トリグリセリド及びインスリン濃度の平均値及び口腔体温に一貫した変化は認められなかった Day 9 の食後投与後に,YM178 群及びプラセボ群のいずれにおいても平均 NEFA 濃度の増加がみられた C-ペプチド, インスリン及びトリグリセリドの平均値の増加は,Day 1 及び Day 9 のいずれの投与後にも認められた 5. 薬物動態初回投与後及び最終投与後の平均血漿中濃度の推移を, それぞれ図 及び図 に, 血漿中 PKパラメータを表 に, 用量比例性に関する統計解析の結果を表 に示した 単回投与後及び定常状態下いずれにおいても, 用量比を超えた C max と AUC の増加が認められた 初回投与後の t 1/2 に明らかな用量依存性はなく, 反復投与によっても t 1/2 の変化は認められなかった 平均トラフ濃度は Day 7 以降ほぼ一定であった 平均 C max,auc inf 及び AUC 24h は食後投与時に低下した 128

129 表 投与量食事条件 40 mg FD 空腹時 40 mg LD 空腹時 80 mg FD 空腹時 80 mg LD 空腹時 160 mg FD 空腹時 160 mg LD 空腹時 240 mg FD 空腹時 240 mg LD 空腹時 240 mg FD 食後 240 mg LD 食後 t max (h) 3.67 (1.63, 45%) 1.0, (1.51, 32%) 3.0, (1.11, 46%) 1.0, (1.21, 52%) 1.0, (0.87, 44%) 0.9, (1.78, 65%) 1.0, (1.11, 43%) 1.0, (0.83, 38%) 1.0, (1.26, 46%) 1.0, (1.65, 44%) 1.5, YM178 の血漿中 PK パラメータのまとめ : 薬物動態解析対象集団 C max (ng/ml) 20.1 (11.6, 58%) 9.0, (7.9, 42%) 9.8, (41.6, 43%) 35, (37, 31%) 89, (78, 33%) 142, (71, 22%) 238, (207, 43%) 311, (125, 17%) 618, (76, 31%) 98, (79, 28%) 198, AUC last (ng h/ml) 132 (61, 46%) 72, NA 516 (158, 31%) 375, NA 1427 (225, 16%) 1098, NA 2965 (435, 15%) 2295, NA 1748 (455, 26%) 1260, NA AUC (ng h/ml) 174 (59, 34%) 94, (62, 32%) 133, (149, 23%) 454, (129, 15%) 735, (278, 17%) 1203, (336, 15%) 1856, (512, 16%) 2603, (1057, 21%) 3519, (444, 22%) 1569, (312, 13%) 1955, t 1/2 (h) 25.1 (12.5, 50%) 13, (3.6, 13%) 25, (9.6, 36%) 19, (2.8, 13%) 19, (4.5, 21%) 15, (3.9, 20%) 17, (5.6, 27%) 13, (3.5, 15%) 19, (6.6, 32%) 14, (2.4, 12%) 16, CL/F (L/h) 255 (96, 38%) 163, (68, 30%) 146, (29, 22%) 89, (12.6, 14%) 73, (18, 18%) 79, (11.4, 16%) 62, (11.9, 16%) 61, (11.3, 23%) 37, (24, 19%) 86, (14.0, 14%) 86, 各セル内の数値は上から順に, 平均値,(SD,CV), 範囲 ( 最小値, 最大値 ), 中央値を表す NA: 該当なし,FD: 初回投与,LD: 最終投与 AUC:FD では AUC inf,ld では AUC 24h を示す Source:CL-002 総括報告書,Text Table 5 V z /F (L) 9098 (5272, 58%) 3977, (2558, 28%) 5490, (2292, 45%) 2522, (691, 23%) 2106, (477, 16%) 2072, (266, 13%) 1590, (537, 25%) 1412, (537, 32%) 1050, (1807, 47%) 2213, (537, 19%) 2120,

130 Mean YM178 plasma conc. (ng/ml) (ng/ml) mg YM178, fasting 80 mg YM178, fasting 160 mg YM178, fasting 240 mg YM178, fasting 240 mg YM178, fed Time (h) 図 初回投与後の YM178 の平均血漿中濃度推移 : 薬物動態解析対象集団 Source:CL-002 総括報告書,Text Figure 4 Mean YM178 plasma conc. (ng/ml) (ng/ml) mg YM178, fasting 80 mg YM178, fasting 160 mg YM178, fasting 240 mg YM178, fasting 240 mg YM178, fed Time (h) 図 最終投与後の YM178 の平均血漿中濃度推移 : 薬物動態解析対象集団 Source:CL-002 総括報告書,Text Figure 5 130

131 表 用量比例性に関する統計解析結果 : 薬物動態解析対象集団 測定日 パラメータ 用量を 2 倍に増量したときの比の推定値 (95% 信頼区間 ) AUC inf 3.1 (2.8, 3.4) Day 1 AUC last 3.4 (3.0, 3.8) C max 3.4 (2.8, 4.1) Day 9 AUC 24h 3.4 (3.1, 3.8) C max 4.1 (3.5, 4.8) Source:CL-002 総括報告書,Synopsis Table 尿中 PKパラメータを表 に示した YM178 の尿中排泄量は, 用量の増加に伴い増加した 食事により排泄量は低下した 初回投与後の CL R に, 用量依存性又は時間依存性は認められず, 最終投与後の CL R は, 空腹時では用量の増加に伴い減少した 初回投与後は, 用量が倍になると腎クリアランスが 0.96(95% 信頼区間 : 0.88~1.04) 倍となり, 定常状態では腎クリアランスが 0.77(95% 信頼区間 :0.68~0.87) 倍となった 131

132 表 投与量食事条件 40 mg, FD 空腹時 40 mg, LD 空腹時 80 mg, FD 空腹時 80 mg, LD 空腹時 160 mg, FD 空腹時 160 mg, LD 空腹時 240 mg, FD 空腹時 240 mg, LD 空腹時 240 mg, FD 食後 240 mg, LD 食後 YM178 の尿中 PK パラメータのまとめ : 薬物動態解析対象集団 Ae 48h (mg) 1.92 (0.54, 28%) 1.3, NA 6.29 (1.94, 31%) 3.4, NA 17.3 (3.6, 21%) 13, NA 38.1 (9.7, 25%) 30, NA 24.3 (6.0, 25%) 16, NA Ae 24h (mg) NA 3.37 (1.04, 31%) 2.3, NA 10.9 (2.2, 20%) 6.9, NA 24.3 (7.5, 31%) 14, NA 41.5 (5.5, 13%) 34, NA 31.9 (5.1, 16%) 27, Ae% (%) 4.80 (1.35, 28%) 3.2, (2.61, 31%) 5.8, (2.43, 31%) 4.2, (2.8, 20%) 8.7, (2.3, 21%) 8.4, (4.7, 31%) 9, (4.0, 25%) 12, (2.3, 13%) 14, (2.5, 25%) 6.8, (2.1, 16%) 11, 各セル内の数値は上から順に, 平均値,(SD,CV), 範囲 ( 最小値, 最大値 ), 中央値を表す NA: 該当なし,FD: 初回投与,LD: 最終投与 Source:CL-002 総括報告書,Text Table 7 CL R (L/h) 14.3 (1.7, 12%) 12, (8.3, 45%) 11, (2.6, 21%) 9.0, (2.1, 17%) 8.7, (2.4, 20%) 9.7, (3.1, 28%) 5.5, (2.9, 22%) 9.3, (1.67, 19%) 6.9, (2.0, 14%) 12, (1.1, 8%) 12, 安全性治験薬との関連性が否定できない有害事象 ( 関連あるかもしれない, 多分( おそらく ) あり と判定された有害事象 ) を以下では 副作用 と定義した 40 例中 29 例に 141 件の有害事象がみられた 40 mgの空腹時投与群では, 有害事象の発現率は 33.3% であり, プラセボ群の 50.0% より低かった ( 表 ) 80,160 及び 240 mgの空腹時投与群では, 有害事象の発現率は 100.0% であった 空腹時投与での有害事象の件数は, 投与量に依存して増加した 240 mgの食後投与群では有害事象の発現率は 83.3% であり, 空腹時投与群の 132

133 100.0% より低く, 件数は食後投与群 (8 件 ) の方が空腹時投与群 (66 件 ) より明らかに少なかった 有害事象のうち,118 件が軽度,22 件が中等度,1 件が重度であった 10 件は治験薬との関連性はなし,89 件は 関連あるかもしれない,42 件は 多分関連あり と判断された 本試験中に死亡例及び他の重要な有害事象はなかった 重篤な有害事象は 80 mg の空腹時投与群の 1 例に腎臓痛が発現した 腎臓痛は Day 10 に発現し, 程度は重度, 関連性はなしと判断された よくみられた有害事象 ( いずれかの群で 3 例以上に発現した有害事象 ) は, 頭痛, 動悸, 起立性低血圧, 悪心, 弱視であった ( 表 ) 治療薬の投与が必要となった有害事象は 3 件であった 試験終了時に未回復であった有害事象は, 耳の障害の 1 件であり, その他の有害事象はいずれも回復した 臨床検査値では, 治験薬との関連性があり, 臨床上問題となる変動は認められなかった また臨床上問題となる異常値が認められた被験者もなかった 2 例 (YM mg の空腹時投与群及び食後投与群各 1 例 ) では,Day 1 の投与後 6 時間に 100 bpm を超える心拍数 ( それぞれ 104 bpm 及び 114 bpm) が認められたため, 試験を中止した 空腹時投与では, 臥位及び立位の脈拍数の平均値が Day 1 及び Day 9 の投与後 6 時間の間に増加した Day 1 では 240 mg 群で最も変化が大きく, 臥位及び立位脈拍数の平均値の最大増加量は, それぞれ 22.7 bpm 及び 36.2 bpm であった Day 9 では 160 mg 及び 240 mg 群で最も変化が大きかった 240 mg 群での臥位及び立位脈拍数の平均値の最大増加量は, それぞれ 13.6 bpm 及び 18.4 bpm であった 空腹時投与での臥位収縮期血圧の平均値は,80,160 及び 240 mg 群で Day 1 と Day 9 で増加する傾向がみられた 立位収縮期血圧の平均値は Day 1 と Day 9 でかなり変動したが, 一貫した傾向はみられなかった Day 1 及び Day 9 で, 臥位及び立位の拡張期血圧の平均値に一貫した変動はみられなかった また, 食後投与では,Day 1 及び Day 9 での臥位及び立位の脈拍数, 収縮期及び拡張期血圧の平均値は空腹時投与と同様であった 心電図及び身体所見に明らかな変化は認められなかった 表 有害事象の発現状況 : 安全性解析対象集団 投与群 有害事象発現例数 ( 割合 ) 有害事象件数 副作用発現例数 ( 割合 ) 副作用件数 YM mg 空腹時 2 (33.3%) 6 1 (16.7%) 4 YM mg 空腹時 6 (100.0%) 16 6 (100.0%) 13 YM mg 空腹時 6 (100.0%) 36 4 (66.7%) 34 YM mg 空腹時 6 (100.0%) 66 6 (100.0%) 65 YM mg 食後 5 (83.3%) 8 5 (83.3%) 8 プラセボ ( 併合 ) 空腹時 4 (50.0%) 9 3 (37.5%) 7 プラセボ 240 mg 空腹時 0 (0.0%) 0 0 (0.0%) 0 プラセボ 240 mg 食後 0 (0.0%) 0 0 (0.0%) 0 Source:CL-002 総括報告書,Text Table

134 表 mg YM178 空腹時 関連あるかもしれない 最もよくみられた有害事象 : 安全性解析対象集団 80 mg YM178 空腹時 関連あるかもしれない 関連あるかもしれない 160 mg YM178 空腹時 多分関連あり 関連あるかもしれない 240 mg YM178 空腹時 多分関連あり 240 mg YM178 食後関連あるかもしれない プラセボ ( 併合 ) 空腹時関連あるかもしれない 頭痛 軽度 (16.7%) (66.7%) (33.3%) (33.3%) (20.5%) 中等度 (16.7%) (12.5%) 動悸 軽度 (33.3%) (33.3%) (33.3%) (100.0%) 1 1 中等度 (16.7%) 起立性低血圧 軽度 (16.7%) (16.7%) (16.7%) (50.0%) (50.0%) (12.5%) 悪心 軽度 (16.7%) (50.0%) 1 1 中等度 (16.7%) 弱視 4 18 中等度 (66.7%) 各セル ( 大 ) の上段 = 被験者数, 下段 = 被験者の割合, 各セル ( 小 ) = 有害事象件数 COSTART 1999 Source:CL-002 総括報告書,Text Table 9 7. 結論 (1) 薬物動態の結論 YM178 40~240 mg を 1 日 1 回反復投与したところ, 初回投与から 4 日後に YM178 の血漿中濃度は定常状態に達した 初回投与時及び定常状態のいずれにおいても,YM178 投与後には, 用量比を超えた C max 及び AUC の増加が認められた 初回投与後の t 1/2 に用量依存性はみられず, 反復投与後も変動はみられなかった 定常状態における空腹時投与では, 投与量の増加に伴い CL R は減少した 初回投与後の腎クリアランスと投与量に明らかな相関は認められなかった 高脂肪食を摂食後に YM178 を投与したところ, 空腹時投与に比べ,C max 及び AUC が約 40% 減少した (2) 薬力学の結論 YM mg~240 mg を単回経口投与後, 平均 NEFA 濃度は投与後 4 時間まで増加した この効果は, 反復投与後には明らかではなかった YM178 の単回投与後及び反復投与後のいずれでも, 平均血糖,C-ペプチド, トリグリセリド, インスリン濃度及び口腔体温に一貫した変化は認められなかった 134

135 (3) 安全性の結論 種々の投与量の YM178 を空腹下で 1 日 1 回, 反復投与したとき,160 mg までの投与量では忍容性が良好であった 投与量 240 mg を 7 日間投与した際の忍容性も良好であったが, よくみられた有害事象 ( 動悸 ) の内容と中止基準に該当する心拍数の増加が 2 例でみられた点を考慮すると, 本用量が最大耐用量 (MTD) と推定された YM mg を食後に 1 日 1 回,7 日間投与時の忍容性は, 空腹時投与時よりも良好であった しかし, 食後投与においても脈拍数の増加がみられた YM178 の単回投与後及び反復投与後のいずれにおいても平均脈拍数の増加が認められた 平均脈拍数の増加の程度は,YM mg 投与時が最も大きかった YM mg 及び 240 mg の空腹時反復投与中に QTc 間隔が境界域まで延長する傾向があったが, 臨床的に問題とされるものはなかった 臨床検査値及び心電図パラメータの解析では安全性に関わる問題は認められなかった 135

136 マスバランス試験 [ 試験番号 CL-007]( ) 治験課題名 : 健康男性を対象とした 14 C 標識 YM178 単回経口投与後の YM178 の薬物動態を検討する非盲検試験治験責任医師名 : 治験実施医療機関 :1 施設 公表文献 : 未公表 治験期間 :1 カ月 治験開始日 :20 年 月 日 治験終了日 :20 年 月 日 開発のフェーズ : 第 I 相 目的 : 主要目的健康男性を対象に,160 mg の 14 C 標識 YM178 を単回経口投与したときの YM178 の代謝 排泄経路及び程度を検討する 副次的目的ヒト血漿, 尿, 糞中の YM178 の代謝プロファイルを同定する 治験デザイン 治験方法 : 本試験は, 放射性標識 YM178 を用いた非盲検,1 期, 単用量の試験である 被験者は投与前日から 6 日間施設に入院し, 各被験者には 14 C 標識 YM mg が単回経口投与された 14 C 放射能,YM178 及び代謝物を分析するため, 投与後 96 時間までの血液, 血漿, 尿及び糞便検体を採取した 14 C 放射能計測のため, 呼気も採取した Day 5 の 14 C 放射能計測速報で尿又は糞便検体中の放射能が許容範囲 ( 尿中で 50 dpm/ml 及び / 又は糞便検体 400 mg 中で 75 dpm) を超えていたことから, 全被験者の入院を最大 3 日間延長した その後, 放射能が許容限界を下回るまで被験者は自宅での尿及び / 又は糞便検体採取を継続した ( 治験薬投与 13~18 日後まで ) 採血総放射能,YM178 及び 14 C 標識代謝物の薬物動態検討のため, 投与前並びに投与後 0.5,1,1.5, 2,2.5,3,4,6,8,12,16,24,36,48,72 及び 96 時間に採血した Day 5 以降に入院期間を延長した場合には, 延長後 24 時間ごと及び退院時に採血した 採尿総放射能,YM178 及び 14 C 標識代謝物の排泄動態検討のため, 投与前並びに投与後 0~6 時間, 6~12 時間及び 12~24 時間, 更に放射能が 50 dpm/ml 以下になるまで 24 時間ごとに採尿した 採糞総放射能,YM178 及び 14 C 標識代謝物の排泄動態検討のため, 投与前並びに放射能が糞 400 mg あたり 75 dpm 以下になるまで 24 時間ごとに採糞した 呼気採取 14 CO 2 の排泄率動態検討のため, 投与前並びに投与後 1,2,3,4,6,8,12,24,48,72 及び 96 時間に呼気を採取した 安全性パラメータバイタルサイン, 脈拍数, 心電図及び有害事象を定期的に測定 観察した 目標被験者数 :4 例 設定根拠 本試験は, マスバランス解析により YM178 とその代謝物の排泄経路を評価することを目的とした記述的な試験であるため,4 例で十分であると考えられ, またマスバランス試験の一般的なデ 136

137 ザインに従っている 統計的観点に基づく例数ではない 診断及び選択 除外基準 : 選択基準以下の基準をすべて満たす場合, 本試験の対象とした 1. 18~55 歳の健康男性 2. 体重 :60~100 kg,bmi:30 kg/m 2 以下 3. 文書による同意が得られた者 除外基準以下の基準のいずれかに該当する場合, 本試験の対象としなかった 1. β アドレナリン受容体作動薬又はその製剤成分に対する過敏症を有するか, 若しくは疑いのある者 2. 臨床上問題となる喘息, 湿疹, 他アレルギー症状又は重度の薬物過敏症の既往を有する者 3. 施設への入院前 4 週以内の臨床上問題となる上部消化管症状 ( 悪心, 嘔吐, 腹部不快感又は不調, 胸焼け ) の既往を有する者 4. 臨床上問題となる消化管疾患, 心血管疾患, 呼吸器疾患, 腎 肝機能障害, 神経疾患, 皮膚疾患, 精神障害, 代謝異常の既往を有する者 5. 試験前の身体所見, 心電図, 臨床検査で, 治験責任医師により臨床上問題となる異常がみられるとされた者 6. スクリーニング時の QTc 間隔 >430 ms の者 7. 試験前の来院において, 臥位で 5 分間安静後に手で測定した脈拍数の異常所見 ( 脈拍数 <40 又は >90 bpm) が認められる者 8. 試験前の来院において, 臥位で 5 分間安静後に測定した血圧測定の異常所見 ( 収縮期血圧 <95 又は >160 mmhg, 拡張期血圧 <40 又は >95 mmhg) が認められる者 9. スクリーニング時の起立性検査が陽性の者 : 浮動性めまい, 頭部ふらふら感等のいずれかの症状,2 分間の立位後の収縮期血圧 ( 臥位で 5 分間安静の後に測定 ) 20 mmhg の低下, 脈拍数 20 bpm の増加 10. 施設への入院前 4 週以内に, パラセタモール ( ただし 3 g/d 以内 ) 以外の処方薬又は OTC 薬を定期的に使用していた, あるいは入院前 2 週以内に, このような薬物を少しでも使ったことがある者 11. これまでに薬物乱用歴がある, 若しくは施設への入院前の 3 カ月以内に, 乱用薬物を使用したことがある者 12. 施設への入院前 3 カ月以内に,1 日 10 本を超える ( 又はそれに相応する量のタバコ ) 喫煙歴のある者 13. 施設への入院前 3 カ月以内に, アルコール量が週 21 ユニットを超える (1 ユニット = ビール 270 ml, 蒸留酒 40 ml 又はワイングラス 1 杯 ) 飲酒歴のある者 14. 施設への入院前 3 カ月以内に血液又は血液製剤の献血歴のある者 15. 血清学的検査で HBs 抗原, 抗 HAV 抗体, 抗 HCV 抗体又は抗 HIV 1/2 抗体が陽性となった者 16. 理由を問わず, 治験責任医師が本試験の終了が期待できないと判断する者 17. 本試験への登録予定日から遡って 3 カ月以内に他の臨床試験に参加したことがある, 若しくは 12 カ月以内に 3 試験を超える他の臨床試験に参加したことがある者 18. 本試験を安全に終了することに支障をきたすような臨床症状を有すると治験責任医師が判断する者 19. 治験依頼者又は本試験に関与する CRO の社員 20. 過去に YM178 の投与を受けたことがある者 137

138 21. 前年に参加した臨床試験の試験中又は参加中に, 診断上の理由により放射線に被曝 ( 歯科の X 線並びに胸部及び体幹骨 [ 脊柱を除外 ] の単純 X 線を除く ) した者治験薬, 投与量及び投与方法 : 14 C 標識 YM178(1.85 MBq) 1. 投与量 :160 mg 2. 投与方法 : 非標識 YM178 とともに飲用溶液に調製し, 空腹下経口投与 3. ロット番号 :CFQ 13358( 非標識 YM178; バルク :JE-006F(-01B), ボトル :JE-113L-03A) 4. 投与期間 : 単回投与評価期間 : 単回投与評価項目, 評価スケジュール及び評価基準 : 薬物動態 : 主要評価 1. 全血及び血漿中の放射能 :AUC inf,auc last,c max,t max,t 1/2 2. 血漿中に対する全血中の放射能の比 3. t 1/2 尿, 尿, 糞及び呼気中の放射能の排泄割合及び累積排泄量 4. 血漿中の YM178 未変化体 :AUC inf,auc last,c max,t max,t 1/2,k el,cl/f,v z /F 5. 尿中の YM178 未変化体 :t 1/2 尿, 尿中排泄量 (Ae inf,ae last ),CL R, 尿中排泄率副次評価 1. 血漿中の YM178 未変化体及び代謝物の量 2. 尿 糞中の YM178 未変化体及び代謝物の量 3. YM178 未変化体及び代謝物の排泄の割合安全性 : 有害事象バイタルサイン ( 拡張期 収縮期血圧, 脈拍数 ) 心電図臨床検査 ( 血液学的検査, 血液生化学検査, 尿検査 ) 統計手法 : 要約統計量を算出した 報告書の日付 :20 年月日 138

139 1. 被験者の内訳及び解析対象集団本試験の被験者の内訳を図 に示した 7 例がスクリーニングされ, このうち 1 例はスクリーニングから脱落し,2 例は予備とした 4 例が試験に組み入れられ, 全例が試験を完了した 治験薬を投与された 4 例全例が安全性及び薬物動態解析対象集団となった スクリーニング例 n=7 予備被験者 n=2 投与例 n=4 完了例 n=4 スクリーニングからの脱落例 n=1 理由 : 少なくとも投与 24 時間前から施設からの退院までの喫煙は許可されていないが, 禁煙することができなかったため 図 被験者の内訳 Source:CL-007 総括報告書,Text Figure 1 2. 被験者背景被験者背景を表 に示した 平均年齢は 24.3 歳 (19~35 歳 ), 平均体重は 76 kg(66~86 kg),bmi の平均値は 24.2 kg/m 2 (21.7 ~26.7 kg/m 2 ) であった 表 被験者背景 年齢 ( 歳 ) 体重 (kg) 身長 (cm) BMI(kg/m 2 ) 平均値 中央値 範囲 19, 35 66, , , 26.7 n=4 Source:CL-007 総括報告書,Text Table 5 3. 治験薬の曝露 4 例全例に 160 mg の 14 C 標識 YM178(1.85 MBq) が単回経口投与された 4. 薬物動態 (1) 血漿及び全血中の放射能血漿及び全血中の 14 C 放射能について薬物動態解析のまとめを表 に示した また, 血漿及び全血中の 14 C 放射能, 並びに血漿中のYM178 未変化体の濃度推移 ( 平均値 ) を図 に示した 全血及び血漿中の放射能濃度の平均値は, 投与後それぞれ 2.1 及び 2.3 時間でピークに達し,C max は全血に比べ血漿中でやや高かった 投与後 24 時間の血漿中 14 C 放射能は, 全血中よりも速やか 139

140 に減少した AUC inf は全血に比べ血漿中でやや小さかった 血漿及び全血中 14 C 放射能の半減期 の平均値は, それぞれ 28.2 及び 30.5 時間とほぼ同様であった 消失相では, 血漿及び全血中 放射能が検出限界を超えたのは一部分であったため, 14 C 放射能の半減期の平均値が過小評価された可能性があり, 注意を払って解釈する必要がある 14 C 表 血漿及び全血中 14 C 放射能の PK パラメータのまとめ : 薬物動態解析対象集団 パラメータ C max (ng/ml) t max (h) AUC inf (ng h/ml) 血漿中の 14 C 放射能平均値 (SD, CV%) (279, 32%) (1.44, 64%) (2328, 22%) (5.4, 19%) 範囲 621, , , , 32.4 中央値 全血中の 14 C 放射能平均値 (SD, CV%) (211, 27%) (1.44, 68%) (2979, 21%) (4.0, 13%) 範囲 581, , , , 34.3 中央値 n=4 Source:CL-007 総括報告書,Text Table 7 t 1/2 (h) Concentration (ng (eq)/ml) 図 血漿及び全血中の 14 C 放射能, 並びに血漿中の YM178 未変化体の濃度推移 ( 対数表示 ): 薬物動態解析対象集団平均値 Source:CL-007 総括報告書,Text Figure 2B 140

141 (2) 血漿中に対する全血中の放射能の比 14 C 放射能の比 ( 全血 / 血漿 ) の平均値は,1 弱から, 投与後 36 時間に約 2 へと増加した こ れは 14 C 放射能が血球に結合又は分布したことを示唆している (3) YM178 未変化体 YM178 未変化体の薬物動態パラメータのまとめを表 に示した 血漿中の YM178 濃度は投与後 1 時間 ( 平均値 ) でピークに達し, 消失半減期の平均値は 48 時間であった YM178 と 14 C 放射能における AUC inf の比の平均値は 0.22 であった これは血漿中に代謝物が存在することを示唆している 表 YM178 の PK パラメータのまとめ : 薬物動態解析対象集団 パラメータ C max t max AUC inf t 1/2 CL/F V z /F CL R (ng/ml) (h) (ng h/ml) (h) (L/h) (L) (L/h) 平均値 (SD, CV%) (96, 26%) (0.71, 71%) (250, 11%) (8.1, 17%) (7.63, 11%) (501, 10%) (2.14, 12%) 範囲 247, , , , , , , 20.4 中央値 n=4 Source:CL-007 総括報告書,Text Table 8 (4) 14 C 放射能の排泄尿中 14 C 放射能の半減期, 並びに尿, 糞及び呼気中の 14 C 放射能累積排泄率を表 に示した 尿中 14 C 放射能の半減期の平均値は 84.5 時間であった 放射能の主要な排泄経路は尿 ( 平均値 : 55%) であり, 呼気中に放射能は認められなかった 14 C 放射能は投与後 408 時間 (17 日 ) に体内からほとんど消失した 表 尿中 14 C 放射能の半減期, 並びに尿, 糞及び呼気中の 14 C 放射能平均累積排泄率 ( 用量に対する割合 ): 薬物動態解析対象集団 パラメータ t 1/2 尿 Ae last 尿 Ae last 糞 Ae last 呼気合計 (h) (%) (%) (%) (%) 平均値 (SD, CV%) (11.6, 14%) (2.66, 5%) (2.28, 7%) (, ) (2.7, 3%) 範囲 69.8, , , , , 91.2 中央値 n=4 Source:CL-007 総括報告書,Text Table 9 (5) YM178 の尿中排泄 YM178 の尿中への排泄半減期並びにYM178 未変化体及び 14 C 放射能の平均累積排泄率を表 に示した 141

142 尿中 YM178 の排泄半減期の平均値は 73 時間であった YM178 未変化体の累積尿中排泄量の平 均値は用量の 25% であった これは尿中に排泄された放射能の 45% に相当したことから, 残りの 放射能は YM178 代謝物であることが示唆された 表 尿中の YM178 の半減期並びに YM178 及び 14 C 放射能の平均累積排泄率 ( 用量に対する割合 ): 薬物動態解析対象集団 t 1/2 Ae last パラメータ (h) (mg) ( 用量に対する割合 ) Ae 14 last C 放射能 平均値 (SD, CV%) (13.0, 18%) (1.32, 3%) (0.83, 3%) (2.66, 5%) 範囲 61.6, , , , 57.5 中央値 n=4 Source:CL-007 総括報告書,Text Table 10 Ae last 5. 安全性治験薬との関連性が否定できない有害事象 ( 関連あるかもしれない, 多分( おそらく ) 関連あり と判定された有害事象 ) を以下では 副作用 と定義した 有害事象は,4 例中 3 例に 4 件発現した ( 表 ) 傾眠の 1 件と頭痛はそれぞれ投与後 7 及び 31 時間に発現し, 治験薬との関連性を 関連あるかもしれない と判断された もう 1 件の傾眠と疲労はいずれも投与後 7~8 日に発現し, 治験薬との関連性はないと判断された すべての有害事象は軽度であり, いずれも消失した 表 有害事象の発現状況 : 安全性解析対象集団 MedDRA version 5.1 治験薬との関連性がない有害事象件数副作用件数器官別大分類 (SOC) 有害事象件数 ( 発現例数 ) ( 発現例数 ) 基本語 (PT) ( 発現例数 ) 全身障害及び投与局所様態 1 (1) 1 (1) 疲労 1 (1) 1 (1) 神経系障害 3 (3) 2 (2) 1 (1) 頭痛 1 (1) 1 (1) 傾眠 2 (2) 1 (1) 1 (1) n=4 Source:CL-007 総括報告書,Text Table 11 本試験中に死亡例, 重篤な有害事象, 他の重要な有害事象はなかった 臨床検査値, バイタルサイン, 心電図パラメータ及び身体所見では, 臨床的に重要な変動は認められなかった 6. 結論 14 C で標識した YM178 を液剤として経口投与したところ, 血漿中の総放射能の AUC は YM178 未変化体の AUC の約 5 倍と高く, 相当量の代謝物が存在することが示唆された 142

143 14 C 放射能の比 ( 全血 / 血漿 ) の平均値は,1 弱から, 投与 36 時間後に約 2 へと増加した これは 14 C が血球に結合又は分布したことを示唆している 平均すると, 投与した 14 C の 55% が尿中に,34% が糞便中に排泄され, 合計では 89% が排泄された 呼気中には放射能が検出されなかった 排泄は投与後 408 時間 (17 日 ) 以内にほぼ完了した 尿中排泄された YM178 の半減期の平均値は 73 時間であった YM178 未変化体の累積尿中排泄量の平均値は全投与量の 25%, 尿中に排泄された放射能の 45% であったことから, 相当量の代謝物が生成されることが確認された 4 例の被験者に YM mg を単回経口投与したとき, 副作用として傾眠及び頭痛が各 1 件報告されたが, 忍容性は良好と考えられた 143

144 反復投与, 性差及び高齢者試験 [ 試験番号 CL-031]( ) 治験課題名 : 健康非高齢男女及び健康高齢男女を対象に,YM178 OCAS-M 製剤の反復投与後の薬物動態, 安全性及び忍容性を検討する二重盲検, 無作為化, プラセボ対照の探索的試験治験責任医師名 : 治験実施医療機関 :2 施設 公表文献 : 未公表治験期間 :4 カ月 ( ),5 カ月 ( ) 治験開始日 :20 年 月 日 ( ),2005 年 月 日 ( ) 治験終了日 :20 年 月 日 ( ),2005 年 月 日 ( ) 開発のフェーズ : 第 I 相 目的 : 主要目的 : YM178 OCAS-M 製剤の反復経口投与後の薬物動態を評価する 副次的目的 : YM178 OCAS-M 製剤の反復経口投与後の安全性及び忍容性を評価する 健康な高齢被験者と非高齢被験者で YM178 OCAS-M 製剤の薬物動態を比較する 治験デザイン 治験方法 : 本試験は,96 例の被験者を対象に, 二重盲検無作為化プラセボ対照として多施設 (2 施設 ) で実施された 健康な非高齢及び高齢男女を対象とし, 被験者を 2 施設間で均等に割り振った 各投与群 16 例で 6 群 ( 非高齢被験者が 4 群, 高齢被験者が 2 群 ) とした 各投与群は 8 例の男性及び 8 例の女性被験者 ( それぞれ実薬 6 例, プラセボ 2 例 ) より構成した 目標被験者数 :96 例 設定根拠 各群は 16 例 ( 男女各 8 例 ) の健康被験者から成り, 男女各 6 例に YM178 を, 各 2 例に相当するプラセボを投与した これらの被験者数は, 新規化合物の人への曝露を最少にすることと, 各用量での安全性及び忍容性を評価するのに適切な被験者数を考慮し, 決定した 統計的観点に基づいた被験者数の算出は行っていない 多くの異常所見が YM178 の投与又は試験手順により認められたのかどうかの医学的評価を補うために各群にプラセボを投与する被験者を含めたのであり, 実薬とプラセボを比較するためではない 4 つの非高齢群 (A,B,C 及び D) 並びに 2 つの高齢群 (E 及び F) を 2 施設に均等に割り振った 診断及び選択 除外基準 : 選択基準以下の基準をすべて満たす場合, 本試験の対象とした 歳 ~55 歳の健康非高齢男女 65 歳 ~80 歳の健康高齢男女 2. 体重 : 男性では 60.0~100.0 kg, 女性では 50.0~90.0 kg BMI: 男女ともに 18.0~30.0 kg/m 2 3. 妊娠の可能性のない ( すなわち閉経後 [ 最後の月経が 12 カ月より前と定義 ], 不妊手術後又は子宮摘出の既往を有する ) 女性, あるいは試験中及び試験終了の 3 カ月後まで適切な避妊法を用いる意志のある女性 スクリーニング及び入院時に妊娠検査で陰性であることを必須とした 4. 文書による同意が得られた者 144

145 除外基準以下の基準のいずれかに該当する場合, 本試験の対象としなかった 1. βアドレナリン受容体作動薬又は製剤成分に対する過敏症を有するか, 若しくは疑いのある者 2. クレアチニンが 150 μmol/l を超える,AST,ALT 又は LDH が正常域上限の 2 倍を超える, γ-gtp が正常域上限の 3 倍を超える, あるいは血清ビリルビンの異常により, 血清クレアチニン又は肝酵素の臨床上問題となる上昇が認められる者 3. 臨床上問題となる喘息, 湿疹, 他アレルギー症状又は重度の薬物過敏症の既往を有する者 4. β 拮抗薬又は作動薬を投与している者 5. 施設への入院前 4 週以内の臨床上問題となる上部消化管症状 ( 悪心, 嘔吐, 腹部不快感又は不調, 胸焼け ) の既往を有する者 6. 臨床上問題となる消化管疾患, 心血管疾患, 呼吸器疾患, 眼疾患, 腎 肝機能障害, 神経疾患, 皮膚疾患, 精神障害, 代謝異常の合併又は既往を有する者 7. 試験前の身体所見, 心電図, 臨床検査で, 治験責任医師により臨床上問題となる異常がみられるとされた者 8. スクリーニング時の QTcB 間隔が男性で >430 ms, 女性で >450 ms の者 (2 回測定の QTcB 平均値 >430 ms 又は >450 ms) 9. 試験前の来院において, 臥位で 5 分間安静後に測定した脈拍数の異常所見 ( 脈拍数 <40 又は >90 bpm) が認められる者 10. 試験前の来院において, 臥位で 5 分間安静後に測定した血圧測定の異常所見 ( 収縮期血圧 <95 又は >160 mmhg, 拡張期血圧 <40 又は >90 mmhg) が認められる者 11. スクリーニング時の起立性検査が陽性の者 : 浮動性めまい, 頭部ふらふら感等のいずれかの症状,2 分間の立位後の収縮期血圧 >20 mmhg の低下, 脈拍数 20 bpm の増加 12. 施設への入院前 4 週以内に, パラセタモール ( ただし 3 g/ 日以内 ) 以外の処方薬若しくは OTC 薬を定期的に使用していた, あるいは施設への入院前 2 週以内にこのような薬物を少しでも使用した者 13. これまでに薬物乱用歴がある, 若しくは施設への入院前 3 カ月以内に, 乱用薬物を使用したことがある者 14. 施設への入院前 3 カ月以内に,1 日 10 本を超える ( 又はそれに相応する量のタバコ ) 喫煙歴のある者 15. 施設への入院前 3 カ月以内に, アルコール量が週 21 ユニットを超える (1 ユニット = ビール 270 ml, 蒸留酒 40 ml 又はワイン 125 ml) 飲酒歴のある者 16. 施設への入院前 3 カ月以内に 400 ml を超える血液又は血液製剤の献血歴のある者又は本試験開始前 4 週間以内に血漿交換を行った者 17. 血清学的検査で HBs 抗原, 抗 HAV 抗体, 抗 HCV 抗体又は抗 HIV 1/2 抗体が陽性となった者 18. 理由を問わず, 治験責任医師が本試験の終了が期待できないと判断する者 19. 本試験への登録予定日から遡って 3 カ月以内に他の臨床試験に参加したことがある, 若しくは 12 カ月以内に 3 試験を超える他の臨床試験に参加したことがある者 20. 本試験を安全に終了することに支障をきたすような臨床症状を有すると治験責任医師が判断する者 21. 治験依頼者又は本試験に関与する CRO の社員治験薬, 投与量及び投与方法 : 1. 治験薬及びロット番号被験薬 (YM178 OCAS-M 錠 ) ロット番号 :05017A(50 mg),05020a(100 mg),05005a(200 mg) 145

146 対照薬 ( プラセボ錠 ) ロット番号 :SW1787P(YM mg 錠のプラセボ錠 ),SW1788P(YM mg 錠のプラセボ錠 ),SW178AP(YM mg 錠のプラセボ錠 ) 2. 投与量及び投与方法被験薬 (YM178 OCAS-M 錠 ) (1) 健康非高齢男女 A 群 :YM178 OCAS-M 50 mg B 群 :YM178 OCAS-M 100 mg C 群 :YM178 OCAS-M 200 mg D 群 :YM178 OCAS-M 300 mg (2) 健康高齢男女 E 群 :YM178 OCAS-M 50 mg F 群 :YM178 OCAS-M 200 mg 対照薬 ( プラセボ錠 ) A 群 ~F 群 : 対応するプラセボ錠 いずれも 240 ml の水とともに経口投与 評価期間本試験は 1 期で構成し, 被験者は 18 日間入院した Day 2 に YM178 OCAS-M 製剤又はプラセボを単回投与し,Day 5~Day 14 に 1 日 1 回 10 日間反復投与した 評価項目, 評価スケジュール及び評価基準 : 主要評価単回投与の薬物動態 : AUC inf,auc last,c max,t max,t 1/2,CL/F,CL R,V z /F 尿中への YM178 未変化体排泄量 :Ae last,ae inf 尿中への YM178 未変化体排泄率 :Ae last %,Ae inf % 反復投与の薬物動態 : AUC 24h,C trough,ptr, 蓄積率 (F acc ),C max,t max,t 1/2,CL/F,CL R,V z /F 尿中への YM178 未変化体排泄量 :Ae 24h 尿中への YM178 未変化体排泄率 :Ae 24h % 副次評価安全性 : 有害事象, 臨床検査, バイタルサイン, 身体所見,12 誘導心電図統計手法 : 連続変数については, 要約統計量として算出対象の被験者数 (n), 平均値, 標準偏差又は標準誤差, 中央値, 最小値, 最大値を算出した カテゴリー変数については, 頻度と割合を示した また, 血漿中濃度と PK パラメータでは,CV(%) も算出した 重要な比較について以下に示した 1. 対数変換値を用いて, 単回投与後 (Day 2) と定常状態時 (Day 14) の薬物動態を比較した YM178 OCAS-M 製剤の反復経口投与後の薬物動態の評価として, 単回投与時の AUC inf に対する反復投与時の AUC 24h の比の幾何平均値を,CV とともに投与群別 ( 全体, 非高齢, 高齢者 ), 性別での投与群ごとに集計した 比の 95% 信頼区間は ANOVA により算出した 個々の AUC inf を投与群ごとに AUC 24h に対してプロットした 2. 単回投与及び反復投与における用量比例性の検討を目的とした PK パラメータの投与群間比較 AUC inf,auc 24h,C max の用量比例性を検討するため, これらの変数を式により対数変換し, 146

147 固定効果モデルを用いて評価した ln(< 変数 >ij) = ln(α) + β*ln( 用量 j) + εij 用量比例性は, 非高齢群と高齢群のそれぞれについて, 男女全体及び男女別に行った 本試験の探索的性質のため, 最終的に β の点推定値及び 95% 信頼区間のみを算出した β の推定値は 1 に近い場合に用量比例性ありとした 3. 投与群ごとに性別の影響を要約統計量により検討した 4. 高齢者と非高齢者で PK パラメータを要約統計量及びグラフにより比較した 安全性のパラメータについては, 要約統計量を算出した 報告書の日付 :20 年月日 147

148 1. 被験者の内訳及び解析対象集団被験者の内訳を図 に示した 247 例の被験者が登録及びスクリーニングされ, このうち 138 例は, すべての選択基準を満たさない, 除外基準の 1 つ以上にあてはまる又は他の理由により試験を続けることができない, のいずれかの理由により, スクリーニングより脱落した また,13 例は予備の被験者とした 96 例の被験者が無作為化され, 治験薬を投与された 無作為化された全被験者が試験を完了した 治験薬を投与された 96 例全例が安全性解析対象集団となった このうち実薬を投与された 72 例全例 ( 各群男女 6 例ずつの 12 例 ) で, 単回投与及び反復投与の AUC 及び C max についての PK データが得られたため,YM178 を投与した全例が薬物動態解析対象集団となった 登録及びスクリーニング例 : n=247 スクリーニングからの脱落例 :n=138 予備 : n=13 非高齢者 n=64 50mg n=16 100mg n=16 200mg n=16 OCAS-M n=12 (6M+6F) プラセボ n=4 (2M+2F) OCAS-M n=12 (6M+6F) プラセボ n=4 (2M+2F) OCAS-M n=12 (6M+6F) プラセボ n=4 (2M+2F) 完了例 :n=12 完了例 :n=4 完了例 :n=12 完了例 :n=4 完了例 :n=12 完了例 :n=4 無作為化例 :n=96 300mg n=16 OCAS-M n=12 (6M+6F) プラセボ n=4 (2M+2F) 完了例 :n=12 完了例 :n=4 高齢者 n=32 50mg n=16 200mg n=16 OCAS-M n=12 (6M+6F) プラセボ n=4 (2M+2F) OCAS-M n=12 (6M+6F) プラセボ n=4 (2M+2F) 完了例 :n=12 完了例 :n=4 完了例 :n=12 完了例 :n=4 図 被験者の内訳 Source:CL-031 総括報告書,Figure 1 2. 被験者背景被験者背景を表 に示した 黒人が 5 例 (100 mg 群 : 非高齢の 1 例,200 mg 群 : 非高齢の 1 例, プラセボ群 : 非高齢の 3 例 ), アジア人が 2 例 (50 mg 群 : 高齢の 1 例, プラセボ群 : 高齢の 1 例 ), 混血が 2 例 (300 mg 群 : 非高齢の 1 例, プラセボ群 : 非高齢の 1 例 ) であり, その他の被験者は白人であった 非高齢者及び高齢者の投与群で年齢と BMI に大きな違いは認められなかった 148

149 表 被験者背景 非高齢者 高齢者 OCAS-M OCAS-M プラセボプラセボ 50 mg 100 mg 200 mg 300 mg 50 mg 200 mg (n=16) (n=8) (n=12) (n=12) (n=12) (n=12) (n=12) (n=12) 性別 男性 6 (50%) 6 (50%) 6 (50%) 6 (50%) 8 (50%) 6 (50%) 6 (50%) 4 (50%) 女性 6 (50%) 6 (50%) 6 (50%) 6 (50%) 8 (50%) 6 (50%) 6 (50%) 4 (50%) 年齢 平均値 ( 歳 ) 範囲 18, 53 20, 50 18, 52 18, 55 19, 55 65, 77 65, 73 65, 77 体重 平均値 (kg) 範囲 54.8, , , , , , , , 90.0 身長 平均値 (cm) 範囲 158, , , , , , , , 180 BMI 平均値 (kg/m 2 ) 範囲 19.7, , , , , , , , 29.3 Source:CL-031 総括報告書,Table 4 3. 治験薬の曝露各群 12 例の被験者 ( 男女各 6 例 ) に OCAS-M( 非高齢者 :50,100,200,300 mg, 高齢者 :50, 200 mg) が投与され, 各群 4 例にプラセボが投与された 治験薬は Day 2 に単回投与され, その後,Day 5~Day 14 の 10 日間反復投与された 96 例全例が試験を完了し, 予定されたすべての治験薬投与を受けた 4. 薬物動態 (1) 血漿 YM178 の非高齢者及び高齢者における平均血漿中濃度の推移を, 初回投与後について図 に, 最終投与後について図 に示した 非高齢被験者における初回投与後及び最終投与後のPKパラメータのまとめをそれぞれ表 及び表 に, 高齢被験者における初回投与後及び最終投与後のPKパラメータのまとめをそれぞれ表 及び表 に示した t max 及び t 1/2 の平均値は投与量に依存せず, また, 非高齢者に比べ高齢者でやや延長した C max 及び AUC の平均値は用量比を上回る増加を示した C max の平均値は,50 mg 又は 100 mg の非高齢男性群の最終投与後等, 一部の投与群で用量比例性からのずれが小さかったものの, 全体として, 初回投与後と最終投与後のいずれにおいても用量比を上回る増加を示した AUC も, ほとんどの投与群で用量比を上回る増加を示したが, 男性非高齢者では AUC inf は用量に比例して増加した C max と AUC の平均値はいずれも女性の方が男性に比べ約 40% 高かったことから,YM178 OCAS-M 錠投与後の YM178 の薬物動態には性別の影響があると考えられた 反復投与後の AUC は単回投与後よりも高い傾向が認められ, 時間の効果が示唆された 被験者全体及び男女別に, 固定効果モデルを用いた解析を行った結果, いずれの解析においても AUC 24h,AUC inf,c max は, 高齢群と非高齢群にかかわりなく, 用量比を上回る増加を示した 149

150 Mean YM178 plasma conc. (ng/ml) (ng/ml) mg, Young 100 mg, Young 200 mg, Young 300 mg, Young 50 mg, Elderly 200 mg, Elderly Time (h) Time (hour) 図 平均値 Source:CL-031 総括報告書,Figure 2 初回投与後の血漿中 YM178 濃度推移 : 薬物動態解析対象集団 Mean YM178 plasma conc. (ng/ml) (ng/ml) mg, Young 100 mg, Young 200 mg, Young 300 mg, Young 50 mg, Elderly 200 mg, Elderly Time (h) Time (hour) 図 最終投与後の血漿中 YM178 濃度推移 : 薬物動態解析対象集団平均値 Source:CL-031 総括報告書,Figure 3 150

151 表 投与群 50 mg 女性 100 mg 女性 200 mg 女性 300 mg 女性 50 mg 男性 100 mg 男性 200 mg 男性 300 mg 男性 非高齢男女被験者における YM178 OCAS-M 初回投与後の PK パラメータのまとめ : 薬物動態解析対象集団 平均値 (SD) n 平均値 (SD) n 平均値 (SD) n 平均値 (SD) n 平均値 (SD) n 平均値 (SD) n 平均値 (SD) n 平均値 (SD) n t max (h) 3.00 (0.89) (1.03) (0.89) (0.82) (1.76) (1.10) (0.49) (1.10) 6 Source:CL-031 総括報告書,Table 20 C max (ng/ml) 40.1 (31.1) (35.9) (68) (182) (12.1) (17.0) (76) (170) 6 AUC last (ng h/ml) 293 (170) (156) (476) (940) (123) (126) (500) (623) 6 AUC inf (ng h/ml) 397 (154) (191) (504) (963) (100) (138) (501) (649) 6 CL/F (L/h) 148 (76) (83) (40) (45) (60) (46) (78) (66) 6 V z /F (L) 6690 (4106) (4107) (2114) (2198) (1100) (2661) (4461) (3592) 6 t 1/2 (h) 30.7 (4.3) (6.3) (5.9) (3.2) (5.7) (8.9) (4.9) (4.6) 6 表 投与群 50 mg 女性 200 mg 女性 50 mg 男性 200 mg 男性 平均値 (SD) n 平均値 (SD) n 平均値 (SD) n 平均値 (SD) n 高齢男女被験者における YM178 OCAS-M 初回投与後の PK パラメータのまとめ : 薬物動態解析対象集団 t max (h) 4.17 (1.17) (0.82) (0.52) (1.36) 6 C max (ng/ml) 33.2 (17.8) (110) (14.6) (94) 6 NA: 該当なし t 1/2 は,1 例のデータより算出可能 Source:CL-031 総括報告書,Table 21 AUC last (ng h/ml) 209 (94) (474) (61) (371) 6 AUC inf (ng h/ml) 308 (79) (526) (NA) (424) 6 t 1/2 (h) 42.1 (8.5) (3.9) (NA) (4.9) 6 CL/F (L/h) 169 (39) (40) (NA) (83) 6 V z /F (L) (2788) (2028) (NA) (4955) 6 151

152 表 投与群 50 mg 女性 100 mg 女性 200 mg 女性 300 mg 女性 50 mg 男性 100 mg 男性 200 mg 男性 300 mg 男性 平均値 (SD) n 平均値 (SD) n 平均値 (SD) n 平均値 (SD) n 平均値 (SD) n 平均値 (SD) n 平均値 (SD) n 平均値 (SD) n 非高齢男女被験者における YM178 OCAS-M 最終投与後の PK パラメータのまとめ : 薬物動態解析対象集団 t max (h) 3.33 (0.82) (1.03) (1.63) (1.21) (1.51) (0.75) (1.26) (1.17) 6 Source:CL-031 総括報告書,Table 22 C max (ng/ml) 45.6 (26.5) (65) (155) (183) (15.6) (16.6) (60) (161) 6 AUC 24h (ng h/ml) 368 (180) (294) (1008) (861) (104) (144) (406) (689) 6 t 1/2 (h) 36.5 (8.6) (3.2) (6.9) (6.5) (3.8) (4.9) (8.0) (5.6) 6 PTR 5.36 (1.81) (3.24) (2.65) (3.7) (1.75) (2.09) (2.85) (5.26) 6 F acc 1.84 (0.22) (0.87) (0.58) (0.67) (1.8) (0.30) (0.88) (0.35) 6 CL/F (L/h) 180 (113) (56) (80) (17) (159) (60) (37) (45) 6 V z /F (L) 9826 (7299) (2720) (5315) (1434) (9905) (4257) (2873) (1808) 6 表 投与群 50 mg 女性 200 mg 女性 50 mg 男性 200 mg 男性 平均値 (SD) n 平均値 (SD) n 平均値 (SD) n 平均値 (SD) n 高齢男女被験者における YM178 OCAS-M 最終投与後の PK パラメータのまとめ : 薬物動態解析対象集団 t max (h) 4.01 (1.25) (1.03) (0.82) (0.90) 6 Source:CL-031 総括報告書,Table 23 C max (ng/ml) 36.5 (10.2) (127) (15.0) (134) 6 AUC 24h (ng h/ml) 274 (48) (802) (77) (613) 6 t 1/2 (h) 45.0 (12.6) (5.2) (10.2) (4.6) 5 PTR 5.22 (1.73) (2.67) (2.18) (2.68) 6 F acc 2.19 (0.70) (0.84) (0.69) (0.29) 6 CL/F (L/h) 187 (36) (55) (87) (86) 6 V z /F (L) (5340) (2950) (4900) (2924) 5 (2) 尿尿中排泄率は, 用量に伴い増加したが,CL R の明らかな用量依存性は認められなかった CL R は, 非高齢者と比較して高齢者で, また非高齢男性被験者と比較して非高齢女性被験者でやや減少した 152

153 5. 安全性治験薬との関連性が否定できない有害事象 ( 関連あるかもしれない, 多分( おそらく ) あり と判定された有害事象 ) を以下では 副作用 と定義した 96 例中 77 例 (80%) に, 計 430 件 (OCAS-M 製剤投与の被験者の 79% に 355 件, プラセボ投与の被験者の 83% に 75 件 ) の有害事象が発現した ( 表 ) 本試験中に死亡例, 重篤な有害事象, その他重要な有害事象はみられなかった 有害事象の程度は, ほとんどが軽度 (423 件 ) であり,6 件が中等度,1 件が重度であった 中等度と重度の有害事象は, いずれも OCAS-M 製剤投与群で発現した 重度の有害事象 1 件は OCAS-M 製剤 200 mg 群の高齢女性被験者に発現した筋痙縮であった Day 6 に発現し,1 分間持続し, 関連性は 関連あるかもしれない と判断された 当該被験者はその後も YM178 OCAS-M 200 mg 錠の投与を継続した 副作用の発現率と YM178 OCAS-M 製剤の用量との間の明らかな関係はないと考えられた 副作用の件数は用量に依存して増加し,200 mg と 300 mg 群での副作用の件数は相当する同性のプラセボ群より多かった 非高齢者の 300 mg 群で発現した副作用の件数は 200 mg 群の約 2 倍であった 高齢者の 200 mg 群で発現した副作用は 25 件とプラセボ群の 10 件と比べて多かった 非高齢者と高齢者の比較では, 高齢者より非高齢者で副作用の発現率が高かった 最も多く報告された副作用は, 頭痛 (30%), 浮動性めまい (18%), 動悸 (14%), 腹痛 (10%) 及び下痢 (10%) であった 他の副作用は, いずれも発現率が 10% 未満であった いずれの有害事象も試験終了時及び経過観察時に消失していた 表 有害事象の発現状況 : 安全性解析対象集団 50 mg (n=12) 非高齢者高齢者合計 OCAS-M OCAS-M OCAS-M プラセボプラセボプラセボ 100 mg 200 mg 300 mg 50 mg 200 mg 計計 (n=16) (n=8) (n=12) (n=12) (n=12) (n=12) (n=12) (n=72) (n=24) 有害事象発現例数 ( 割合 ) 11 (92%) 12 (100%) 8 (67%) 12 (100%) 14 (88%) 6 (50%) 8 (67%) 6 (75%) 57 (79%) 20 (83%) 有害事象発現件数 軽度 中等度 重度 1 1 副作用発現例数 ( 割合 ) 10 (83%) 11 (92%) 8 (67%) 12 (100%) 12 (75%) 6 (50%) 7 (58%) 4 (50%) 54 (75%) 16 (67%) 副作用発現件数 重篤な有害事象発現例数 中止に至った有害事象発現例数 死亡例 副作用は, 治験薬との関連性が 関連あるかもしれない, 多分( おそらく ) あり と判定された有害事象と した Source:CL-031 総括報告書,Table

154 臨床検査値の推移に臨床上問題となる変動は認められなかった ただし,ALT 値及び / 又は AST 値に臨床上問題となる上昇が, 非高齢者の 200 mg 及び 300 mg 反復投与時に各 1 例で認められた いずれも軽度の副作用と判断されたが, 投与後の来院時には減少又は正常値に回復した 投与後の脈拍数が 90 bpm を超えた被験者数は高齢者 (200 mg 群で 1 例 ) より非高齢者 (50, 100,200 及び 300 mg 群でそれぞれ 2,3,3 及び 5 例, プラセボ群で 1 例 ) で多かった 非高齢者の YM178 OCAS-M 群 ( 特に 100,200 及び 300 mg 群 ) では, 最終投与時の投与前平均脈拍数が, 初回投与時より高かった 脈拍数の平均値は, 初回投与後及び最終投与後に, ベースラインから増加した 平均脈拍数の増加量の最大値は初回投与後では 50 mg 群,300 mg 群でそれぞれ 5.3 bpm,19.2 bpm であり, 最終投与後では 7.3 bpm,20.6 bpm であった 非高齢者では脈拍数のベースラインからの平均増加量は, 初回投与後と比べて最終投与後でわずかに高かったが, 最終投与前の平均脈拍数は初回投与前に比べて高かった 高齢者での平均脈拍数は,50 mg 群より 200 mg 群で高く, 初回投与後では 50 mg 群,200 mg 群でそれぞれ 2.8 bpm,8.7 bpm であり, 最終投与後では 4.0 bpm,11.0 bpm であった 高齢者での平均脈拍数の増加は, 初回投与後より最終投与後でわずかに高かった 全体として, 脈拍数の平均増加量は非高齢者より高齢者でわずかに低かった 脈拍数の最大増加量は投与群間で異なったが, 最大値は OCAS-M 初回投与後 3~7 時間及び最終投与後 4~10 時間でみられた 非高齢者では, 投与量 100 mg 以上の群で初回投与後及び最終投与後に収縮期血圧の平均値がベースラインと比べて増加する傾向がみられた 高齢者では収縮期血圧のベースラインからの平均変化量は初回投与後及び最終投与後で同程度であった 時間経過に対する明らかな傾向はみられなかった 拡張期血圧には一定の変化はみられなかった 心電図には臨床上問題となる異常所見は認められなかった 起立性検査で陽性例は認められなかった 起立性検査で症状がみられた被験者の割合は非高齢者の方が高齢者より頻度が高く, 非高齢者の YM178 OCAS-M 300 mg 群で最も高かった 起立性検査中の脈拍数又は血圧に関する差に,YM178 OCAS-M 投与後の一貫した変化はみられなかった 眼圧の平均値はいずれの投与群でもベースラインからの明らかな変化は認められず,OCAS-M の用量に依存した傾向はみられなかった 6. 結論主要目的とした検討により, 以下の結論が得られた YM178 OCAS-M の反復経口投与によって,C max 及び AUC は用量比例性を上回る増加を示した t max 及び t 1/2 の平均値は用量に関係なく一定であった これらの用量比例性を上回る変動は,CL/F 及び V z /F の平均値の減少として示された 女性での C max 及び AUC の平均値は男性よりも高かった t 1/2 の平均値は性別とは無関係であった 副次的目的について以下の結論が得られた YM178 OCAS-M を 1 日 1 回,10 日間反復投与したときの忍容性は, 非高齢者 ( 最高 300 mg 投与 ) 及び高齢者 ( 最高 200 mg 投与 ) のいずれでも良好であった 副作用で最も多く報告さ 154

155 れたのは, 頭痛, 浮動性めまい, 動悸, 腹痛及び下痢であった 平均脈拍数は, 非高齢者及び高齢者ともに,YM178 OCAS-M 錠の単回投与及び反復投与後に増加した ベースラインからの脈拍数の増加の程度は, 非高齢者及び高齢者ともに, 反復投与後の方が単回投与後よりわずかに大きかったが, 非高齢者では反復投与前の脈拍数の増加がみられていたことを考慮すべきと考えられた 脈拍数の変化は高齢者で非高齢者よりも小さい傾向がみられた 非高齢者の平均収縮期血圧は, 単回投与及び反復投与のいずれでも 100 mg 以上の投与量のときベースラインと比べ高くなる傾向が認められた 高齢者の収縮期血圧に一貫した変化は認められなかった 拡張期血圧にも一貫した変化はみられなかった 起立性検査検査で陽性例は認められなかった 起立性検査で症状がみられた被験者の割合は非高齢者の方が高齢者より頻度が高く, 非高齢者の中でも YM178 OCAS-M 300 mg を投与した後において最も頻度が高かった 起立性検査中の脈拍数又は血圧に関する差に,YM178 OCAS-M 投与後の一貫した変化はみられなかった 臨床検査パラメータの解析で安全性に関する問題は認められなかった しかし, 被験者ごとでは,ALT 値,AST 値の両方又は一方に臨床的に意味のある上昇が, 非高齢者の 200 mg 群及び 300 mg 群の反復投与時に各 1 例に認められた 心電図, 身体所見及び眼圧測定では問題となる所見は認められなかった 高齢者と非高齢者との間で C max 及び AUC の平均値に一貫した差はなかった t max 及び t 1/2 の平均値はおおむね非高齢者より高齢者の方が若干長かった 155

156 性差及び高齢者試験 [ 試験番号 CL-072]( ) 治験課題名 : 健康非高齢男女及び健康高齢男女を対象に YM178 及びその代謝物の薬物動態を検討する目的の非盲検, 無作為化,2 期クロスオーバー試験治験責任医師名 : 治験実施医療機関 :1 施設 ( フランス ) 公表文献 : 未公表治験期間 : 約 7 カ月治験開始日 :2009 年 月 日 治験終了日 :2009 年 11 月 6 日 開発のフェーズ : 第 I 相 目的 : 主要目的 : 健康被験者を対象に, 定常状態における YM178 及びその代謝物の薬物動態を検討する YM178 及びその代謝物の薬物動態に及ぼす年齢及び性別の影響を探索的に検討する 副次的目的 : 心拍数及び心拍出量に対する YM178 の影響を探索的に検討する 治験デザイン 治験方法 : 本試験は, 非盲検, 無作為化,2 期クロスオーバー試験であり, 非高齢者 36 例, 高齢者 36 例を対象とした 被験者は 2 期 ( 各 16 日間 ) に分けて入院した 第 1 期の Day 7 と第 2 期の Day 1 の間に少なくとも 14 日間のウォッシュアウト期間を設けた 第 1 期では, 被験者は以下の 6 つの投与順序 (A~F) のいずれかに無作為割り付けされた 無作為化は年齢と性別を考慮して行った 投与順序 A:YM mg 50 mg 投与順序 B:YM mg 25 mg 投与順序 C:YM mg 100 mg 投与順序 D:YM mg 25 mg 投与順序 E:YM mg 100 mg 投与順序 F:YM mg 50 mg 目標被験者数 :72 例 [ 非高齢被験者 36 例 ( 男女各 18 例 ) 及び高齢被験者 36 例 ( 男女各 18 例 )] 設定根拠 評価可能例数を少なくとも 64 例 ( 男女各 32 例 ) 確保するために十分な被験者数を設定した 本試験は探索的試験であることから, 被験者数は本試験が薬物動態試験であることを考慮して決定したものであり, 統計学的な検出力に基づくものではない 診断及び選択 除外基準 : 選択基準以下の基準をすべて満たす場合, 本試験の対象とした 歳以上の健康な高齢男女 (70 歳を超える被験者を少なくとも 25% 組み入れることとした ) 又は 歳以上 45 歳以下の健康な男女男性については, スクリーニングから治験薬最終投与後 3 カ月まで禁欲するか, 効果の高い避妊法を用いることに同意した男性女性については, 妊娠の可能性のない女性のみ対象とした ( 閉経後, 不妊手術後 ( 卵管結紮術等 ), 子宮摘出手術を受けた女性, 又はホルモン以外の適切な避妊法を用いている女性 ) 156

157 3. BMI:18.5~30.0 kg/m 2 4. 文書による同意が得られた者 除外基準以下の基準のいずれかに該当する場合, 本試験の対象としなかった 1. YM178 あるいは製剤成分に対し過敏性を有する, 又はその疑いのある者 2. スクリーニング検査前の 6 カ月以内に妊娠した又は授乳していた者 3. 肝機能検査 (ALT,AST 及びアルカリホスファターゼ ) のいずれかが, 反復測定で正常域上限を超える者 4. 臨床上問題となる喘息, 湿疹, 他アレルギー症状又は重度の薬物過敏症の既往 ( 発症していない花粉症を除く ) を有する者 5. 治験責任医師により臨床上問題となると判断された他の疾患又は障害 ( 消化管疾患, 心血管疾患, 呼吸器疾患, 腎 肝機能障害, 神経疾患, 皮膚疾患, 精神障害, 代謝異常 ) を有する者 6. 試験前の身体所見, 心電図, 臨床検査において, 治験責任医師により臨床上問題となる異常がみられるとされた者 7. スクリーニング時又は施設への入院時において, 以下のいずれかに該当する者ヘモグロビン値 :< 13 g/dl (8.1 mmol/l) の男性,< 12 g/dl (7.5 mmol/l) の女性, ヘマトクリット値 :< 40.0% の男性,< 37% の女性, 赤血球数 :< 4.5 T/L (4500 mm 3 ) の男性,< 3.8 T/L (3800mm 3 ) の女性 8. 試験前の来院において, 以下に示す脈拍数又は血圧の異常所見が認められる者 : 脈拍数 <40 又は >90 bpm, 平均収縮期血圧 >160 mmhg( 高齢者 ) 又は >140 mmhg( 非高齢者 ), 平均拡張期血圧 >100 mmhg( 高齢者 ) 又は >90 mmhg( 非高齢者 )( 血圧は臥位で 5 分間安静後に 3 回測定し, 脈拍数は自動測定した ) 9. 反復測定したベースラインの QT/QTc 間隔において 450 ms を超える著しい延長が認められた者, 原因不明の失神, 心不全, 原因不明の不整脈又はトルサード ド ポワンツ, 器質的心疾患の既往を有する者, 又は QT 延長症候群の家族歴を有する者 10. 施設への入院前 2 週以内に, パラセタモール (3 g/ 日以内 ) 以外の医療用医薬品又は OTC 薬 ( ビタミン, セント ジョーンズ ワート等の生薬及び漢方薬を含む ) を使用した者 11. 施設への入院前 3 カ月以内に肝代謝誘導剤 ( バルビツール酸, リファンピン等 ) を定期的に使用していた者 12. 施設への入院前 3 カ月以内に乱用薬物を使用したことがある者 13. 施設への入院前 3 カ月以内に, アルコール量が男性で週 21 ユニット, 女性で週 14 ユニットを超える飲酒歴のある者 (1 ユニット = ビール 270 ml, 蒸留酒 40 ml 又はグラス 1 杯のワイン ) 14. 施設への入院日に薬物又はアルコール中毒のスクリーニング検査が陽性となった者 15. 施設への入院前 3 カ月以内に,1 日 10 本を超える ( 又はそれに相応する量のタバコ ) 喫煙歴のある者 16. 本試験への登録予定日から遡って 3 カ月以内に他の臨床試験に参加したことがある者, 若しくは 12 カ月以内に 3 試験を超える他の臨床試験に参加したことがある者 17. 施設への入院前 3 カ月以内に血液又は血液製剤の献血歴のある者 18. 血清学的検査で Hbs 抗原陽性, 抗 HAV 抗体, 抗 HCV 抗体又は抗 HIV 1/2 抗体が陽性と判定された者 19. 理由を問わず, 本試験の完遂が期待できないと治験責任医師が判断する者 20. 本試験を安全に終了することに支障をきたすような臨床症状を有すると治験責任医師が判断する者 21. 治験依頼者の社員又は本試験に関与する CRO の社員 157

158 治験薬, 投与量及び投与方法 : 1. 治験薬及びロット番号 YM178 OCAS 錠ロット番号 :BX (25 mg 錠 ),BX (50 mg 錠 ),BX (100 mg 錠 ) 2. 投与量及び投与方法 投与量 :YM mg,50 mg,100 mg 投与方法 : 標準的な朝食を摂取してから少なくとも 30 分後, 毎朝同時刻に, コップ一杯の水とともに YM178 が被験者に投与された YM178 は Day 1 に 1 日 2 回服用し,Day 2 から Day 7 までは 1 日 1 回服用した Day 1 の 2 回目の投与は夕食後 30 分以内に行った 評価期間被験者は, 第 1 期及び第 2 期ともに Day 2 に入院した Day 1 に 1 日 2 回,Day 2~Day 7 に 1 日 1 回 YM178 を経口投与した 最終投与後に 168 時間後までの薬物動態プロファイルが測定された 血漿及び尿検体を用いて YM178 及びその主代謝物の薬物動態が検討された 第 1 期の Day 7 と第 2 期の Day 1 の間に少なくとも 14 日間のウォッシュアウト期間を設けた 被験者は各期の Day 14 に退院し, 第 2 期の退院後 ( 又は中止後 )7~14 日以内に試験終了後評価のため来院した 評価項目, 評価スケジュール及び評価基準 : 主要評価項目 薬物動態血漿中 YM178:C max,auc tau,t max,t 1/2,V z /F,CL/F,PTR(Day 7),C trough (Day 5,Day 6, Day 7) 血漿中代謝物 (M5,M8,M11,M12,M13,M14,M15,M16):C max,auc tau,t max,t 1/2,PTR (Day 7),C trough (Day 5,Day 6,Day 7) 尿中 YM178 及び代謝物 :Ae tau,ae tau %,CL R 副次評価項目 薬物動態血漿中 YM178 の C max,auc tau,t max,cl/f,ptr(day 6) 安全性有害事象, 臨床検査 ( 血液学的検査, 血液生化学検査, 尿検査 ), バイタルサイン,12 誘導心電図, 身体所見, インピーダンス カルジオグラフィー統計手法 : 測定時点, 年齢, 性別, 投与量別に, 血漿中及び尿中の YM178 及びその代謝物の濃度をまとめた 年齢, 性別, 投与量別に血漿中及び尿中 PK パラメータをまとめた 用量依存性の検討定常状態における YM178 及び代謝物の AUC tau 及び C max (Day 7) について, パワーモデルを用いて用量依存性を検討した 投与量で補正した AUC tau 及び C max を対数変換し, 投与期と被験者を固定効果, 投与量の対数変換値を連続変数とした共分散分析 (ANCOVA) により評価した 用量依存性が成立する場合,β はほぼ 1 となる 線形性からの乖離 ( 不適合度 ) を検定し, 統計的に有意でない場合及び視覚的に用量依存性が許容される場合は,β の推定値とその 95% 信頼区間及び β-1 を 0 とする帰無仮説における P 値を算出した 不適合度が統計的に有意な場合及び視覚的に用量依存性からの乖離が確認された場合, 投与量をクラス効果とした ANOVA モデルにより, 各用量間の最小二乗平均値の差及びその 95% 信頼区間を算出した 158

159 年齢及び性別の影響の検討 YM178 及び代謝物の AUC tau 及び C max の対数変換値に対し, 投与期, 投与量, 性別, 年齢群, 並びに性別及び年齢群にネストした被験者を項として含む ANOVA モデルにより, 年齢及び性別の影響を評価した 性別と年齢群の交互作用項もモデルに含めた 相互作用項が 10% の水準で有意でない場合は, モデルより削除した AUC tau 及び C max の, 男性に対する女性の比及び非高齢者に対する高齢者の比の 90% 信頼区間を算出した 代謝物の解析定量可能な十分な量のデータが得られれば, 代謝物についても上記と同様の解析を実施することとした 報告書の日付 :20 年月日 1. 被験者の内訳及び解析対象集団本試験の被験者の内訳を表 に示した 152 例がスクリーニング検査を受け, このうち 77 例が脱落し,75 例が本試験に登録された 75 例の被験者のうち 8 例が試験を中止した このうち 1 例 ( 非高齢の女性 ) は第 2 期の Day 4 の投与後に同意を撤回した 6 例 ( 高齢の男性 4 例, 高齢の女性 1 例, 非高齢の女性 1 例 ) では, 第 2 期のスクリーニング時のヘマトクリット値が正常域下限を下回ったため, 第 2 期に参加しなかった 残る 1 例 ( 高齢の女性 ) は重篤な有害事象のため試験を中止した 表 被験者の内訳 非高齢男性 n (%) 非高齢女性 n (%) 高齢男性 ( 55 歳 ) n (%) 高齢女性 ( 55 歳 ) n (%) 高齢男性 ( 65 歳 ) n (%) 高齢女性 ( 65 歳 ) n (%) 全被験者 n (%) スクリーニング例 152 スクリーニングからの脱落例 77 無作為化例 投与例 完了例 18 (100.0%) 16 (88.9%) 17 (81.0%) 16 (88.9%) 7 ( 87.5%) 8 ( 88.9%) 67 (89.3%) 中止例 0 2 (11.1%) 4 (19.0%) 2 (11.1%) 1 ( 12.5%) 1 ( 11.1%) 8 (10.7%) 中止理由選択又は除外基準を満たさなかった 有害事象 (5.6%) 0 1 (11.1%) 1 (1.3%) 同意撤回 0 1 (5.6%) (1.3%) 追跡不能 治験実施計画書逸脱 その他 0 1 (5.6%) 4 (19.0%) 1 (5.6%) 1 ( 12.5%) 0 6 (8.0%) 安全性解析対象集団 18 (100.0%) 18 (100.0%) 21 (100.0%) 18 (100.0%) 8 (100.0%) 9 (100.0%) 75 (100.0%) 薬物動態解析対象集団 18 (100.0%) 18 (100.0%) 21 (100.0%) 18 (100.0%) 8 (100.0%) 9 (100.0%) 75 (100.0%) 括弧内の数字は投与例数に対する割合を示した Source:CL-072 総括報告書,Table 1 2. 被験者背景被験者背景を表 に示した 159

160 表 特性 統計量 / カテゴリー 被験者背景 : 安全性解析対象集団 非高齢男性 n (%) 非高齢女性 n (%) 高齢男性 ( 55 歳 ) n (%) 高齢女性 ( 55 歳 ) n (%) 高齢男性 ( 65 歳 ) n (%) 高齢女性 ( 65 歳 ) n (%) 全被験者 n (%) 被験者数 n 平均値 年齢 ( 歳 ) 性別 人種 体重 (kg) SD 最小値 中央値 最大値 男性 18 (100.0%) 0 21 (100.0%) 0 8 (100.0%) 0 39 (52.0%) 女性 0 18 (100.0%) 0 18 (100.0%) 0 9 (100.0%) 36 (48.0%) 白人 14 (77.8%) 14 (77.8%) 19 ( 90.5%) 18 (100.0%) 7 ( 87.5%) 9 (100.0%) 65 (86.7%) 黒人 1 (5.6%) 3 (16.7%) 1 (4.8%) (6.7%) アジア人 (4.8%) 0 1 ( 12.5%) 0 1 (1.3%) その他 3 (16.7%) 1 (5.6%) (5.3%) 平均値 SD 最小値 中央値 最大値 括弧内の数字は各群又は全体の被験者数に対する割合 Source:CL-072 総括報告書,Table 2 3. 治験薬の曝露各被験者は YM mg,50 mg 又は 100 mg を各投与期の Day 1 に 1 日 2 回,Day 2~Day 7 に 1 日 1 回投与した 下記被験者 8 例を除き, 被験者は治験薬投与を完了した 第 2 期開始直前のヘマトクリット値が正常域下限を下回った被験者 6 例は, 選択基準を満たさなかったため, 第 2 期の投与を行わなかった 有害事象により試験を中止した 1 例は, 第 2 期の Day 7 以外はすべて治験薬を服用した 同意撤回の 1 例は, 第 2 期の Day 5,Day 6,Day 7 以外はすべて治験薬を服用した 4. 薬物動態 (1) YM178 の血漿中の薬物動態 YM mg,50 mg,100 mg を 7 日間反復投与したとき,Day 8 の C trough の平均値はいずれの投与量においても Day 7 より高く,Day 7 では YM178 の血漿中濃度は定常状態に達していないことが示された Day 7( 最終投与日 ) にYM mg,50 mg,100 mg を投与後の平均血漿中 YM178 濃度推移をそれぞれ図 , 図 , 図 に示した 160

161 Time (h) YM178 (ng/ml) YM178 (ng/ml) 図 YM mg 1 日 1 回投与時の Day 7 の平均血漿中 YM178 濃度推移 ( 上 : 均等目盛, 下 : 対数目盛 ): 薬物動態解析対象集団 Source:CL-072 総括報告書,Figure 6,Figure 7 Time (h) 161

162 Time (h) YM178 (ng/ml) YM178 (ng/ml) 図 YM mg 1 日 1 回投与時の Day 7 の平均血漿中 YM178 濃度推移 ( 上 : 均等目盛, 下 : 対数目盛 ): 薬物動態解析対象集団 Source:CL-072 総括報告書,Figure 8,Figure 9 Time (h) 162

163 Time (h) YM178 (ng/ml) YM178 (ng/ml) 図 YM mg 1 日 1 回投与時の Day 7 の平均血漿中 YM178 濃度推移 ( 上 : 均等目盛, 下 : 対数目盛 ): 薬物動態解析対象集団 Source:CL-072 総括報告書,Figure 10,Figure 11 Time (h) 163

164 Day 7( 最終投与日 ) にYM mg,50 mg,100 mgを 1 日 1 回投与後の血漿中 PKパラメータの要約統計量をそれぞれ表 , 表 , 表 に示した 投与量, 性別又は年齢にかかわらず,YM178 は約 4 時間で C max に達した 投与量が 25 mg から 100 mg に増加したとき C max の平均値は約 6~13 倍に増加し, 用量比を上回る増加が示唆され, 統計学的にも確認された AUC tau の平均値は, 投与量が 25 mg から 100 mg に増加したとき 6~9 倍に増加し (P<0.0001), 用量比を上回る増加を示した ただし, 高齢 ( 55 歳 ) の男性では,50 mg 及び 100 mg 投与後の AUC tau は用量比に見合う増加であった t 1/2 の平均値はいずれの投与量でも約 60 時間で同様であった 用量比を上回る AUC tau の増加に伴い,CL/F 及び V z /F の平均値は減少した PTR の平均値は用量に伴う増加がみられ,25 mg では 3.7~5.3,100 mg では 6.1~8.5 であった AUC tau,c max,t 1/2 の各パラメータと YM178 の結合蛋白である血清中 α 1 -AGP 濃度の間に関連性はみられなかった YM mg,50 mg,100 mgを投与後のc max 及びAUC tau の平均値は男性に比べ女性でそれぞれ 44%,38% 高かった ( 表 参照 ) 吸収における男女間差は非高齢者に比べ, 高齢者 ( 55 歳 ) でより明らかであり, 高齢女性のC max 及びAUC tau の平均値は高齢男性に比べそれぞれ約 72%, 59% 高かった ( 表 参照 ) 一方, 非高齢女性のC max 及びAUC tau の平均値は非高齢男性に比べそれぞれ約 19%,19% 高かった ( 表 参照 ) 高齢者 ( 55 歳 ) 及び非高齢者 (18~45 歳 ) における YM178 の薬物動態はおおむね類似しており, 高齢者と非高齢者の C max 及び AUC tau に差があることは示唆されなかった t 1/2 の平均値は非高齢者 (55~60 時間 ) に比べ高齢者 (60~68 時間 ) で延長する傾向がみられたが,2~3 時間程度の差であった CL/F 及び V z /F についても, 高齢者と非高齢者間で明確な差は認められなかった PTR は高齢者がおおむね非高齢者を下回った 上記の解析では 55 歳以上を高齢者としたが,55 歳以上の被験者 ( 男性 21 例, 女性 18 例 ) のうち 65 歳以上は男性 8 例, 女性 9 例であった 高齢者 ( 65 歳 ) における YM178 の薬物動態は非高齢者と同様であった 164

165 表 パラメータ C max (ng/ml) t max (h) AUC tau (ng h/ml) t 1/2 (h) CL/F (L/h) V z /F (L) PTR Source:CL-072 総括報告書,Table 3 YM mg 1 日 1 回投与時の Day 7 の YM178 血漿中 PK パラメータ : 薬物動態解析対象集団 統計量 非高齢者高齢者 ( 55 歳 ) 男性女性男性女性 n 平均値 (SD, %CV) (10.5, 49) (5.6, 28) (4.6, 39) (5.6, 29) 最小値, 最大値 4.8, 39 13, , 20 14, 31 中央値 n 平均値 (SD) (0.84) (0.78) (0.85) (1.13) 最小値, 最大値 2.5, , , , 5.0 中央値 n 平均値 (SD, %CV) (65, 39) (46, 28) (35, 31) (56, 31) 最小値, 最大値 67, , , , 307 中央値 n 平均値 (SD, %CV) (8.0, 15) (7.9, 12) (13.5, 21) (12.5, 18) 最小値, 最大値 42, 70 53, 80 44, 93 56, 100 中央値 n 平均値 (SD, %CV) (79, 45) (57, 34) (65, 27) (35, 24) 最小値, 最大値 85, , , , 199 中央値 n 平均値 (SD, %CV) (8539, 60) (5952, 38) (7055, 32) (3786, 26) 最小値, 最大値 5712, , , , 中央値 n 平均値 (SD, %CV) (1.75, 33) (1.64, 32) (1.50, 40) (1.22, 30) 最小値, 最大値 2.2, , , , 7.3 中央値

166 表 パラメータ C max (ng/ml) t max (h) AUC tau (ng h/ml) t 1/2 (h) CL/F (L/h) V z /F (L) PTR Source:CL-072 総括報告書,Table 4 YM mg 1 日 1 回投与時の Day 7 の YM178 血漿中 PK パラメータ : 薬物動態解析対象集団 統計量 非高齢者高齢者 ( 55 歳 ) 男性女性男性女性 n 平均値 (SD, %CV) (24.5, 45) (15.8, 27) (18.9, 43) (27.3, 41) 最小値, 最大値 23, , 84 23, 71 16, 108 中央値 n 平均値 (SD) (0.87) (1.00) (1.31) (0.82) 最小値, 最大値 2.5, , , , 6.0 中央値 n 平均値 (SD, %CV) (148, 36) (88, 19) (71, 21) (178, 35) 最小値, 最大値 230, , , , 739 中央値 n 平均値 (SD, %CV) (14.6, 25) (8.0, 14) (12.7, 21) (14.4, 22) 最小値, 最大値 40, 83 43, 71 40, 85 50, 95 中央値 n 平均値 (SD, %CV) (46, 34) (24, 22) (36, 23) (55, 48) 最小値, 最大値 70, , , , 217 中央値 n 平均値 (SD, %CV) (6337, 53) (3095, 33) (4288, 32) (4221, 40) 最小値, 最大値 5125, , , , 中央値 n 平均値 (SD, %CV) (1.84, 31) (1.32, 26) (2.18, 43) (1.71, 32) 最小値, 最大値 3.4, , , , 7.9 中央値

167 表 パラメータ C max (ng/ml) t max (h) AUC tau (ng h/ml) t 1/2 (h) CL/F (L/h) V z /F (L) PTR Source:CL-072 総括報告書,Table 5 YM mg 1 日 1 回投与時の Day 7 の YM178 血漿中 PK パラメータ : 薬物動態解析対象集団 統計量 非高齢者高齢者 ( 55 歳 ) 男性女性男性女性 n 平均値 (SD, %CV) (58, 44) (60, 28) (35, 27) (81.8, 32) 最小値, 最大値 75, , , , 383 中央値 n 平均値 (SD) (1.11) (0.77) (1.10) (0.91) 最小値, 最大値 2.0, , , , 5.0 中央値 n 平均値 (SD, %CV) (228, 24) (257, 19) (235, 24) (352, 21) 最小値, 最大値 611, , , , 2510 中央値 n 平均値 (SD, %CV) (9.7, 18) (8.0, 14) (6.9, 12) (7.0, 11) 最小値, 最大値 42, 69 40, 67 47, 71 51, 71 中央値 n 平均値 (SD, %CV) (28, 25) (17.0, 22) (22, 21) (11.3, 18) 最小値, 最大値 76, , , , 78 中央値 n 平均値 (SD, %CV) (2756, 32) (1970, 32) (2340, 26) (816, 15) 最小値, 最大値 4885, , , , 6650 中央値 n 平均値 (SD, %CV) (2.68, 38) (2.50, 30) (0.97,16) (3.16, 40) 最小値, 最大値 4.0, , , , 16 中央値 (2) YM178 の代謝物の血漿中の薬物動態 YM178 の代謝物 M5,M8,M11,M12,M13,M14,M15,M16 の薬物動態を検討した このうち曝露量が最も高かったのは M11 と M12 であった 薬物動態の解析はこの 2 つの代謝物を中心に行った Day 7( 最終投与日 ) にYM mg,50 mg,100 mgを 1 日 1 回投与後のM11 の血漿中 PKパラメータの要約統計量 ( 性別, 年齢別 ) をそれぞれ表 , 表 及び表 に示した M11 は投与後 5~5.5 時間で C max に達し,t max は YM178 のそれに比べ約 1~1.5 時間遅くなった 投与量間, 男女間で t max に大きな差はみられなかった 投与量が 25 mg から 100 mg に増加したと 167

168 き,C max の平均値は約 8~14 倍に,AUC tau の平均値は 6~8 倍に高くなり, 用量比を上回る増加を示した PRT の平均値は 25 mg 投与時の約 3.0~5.1 から 100 mg 投与時には約 6.9~9.4 に増加した グラフの分析から M11 の C max,auc tau,t 1/2 の各パラメータと α 1 -AGP との関連性は示されなかった M11 の AUC tau は, 投与量にかかわりなく,YM178 の AUC tau の 36% であった M11 の AUC tau は YM178 及び代謝物の AUC tau の累計の 15% を占めたことから,ICH M3(R2) ガイダンスに基づき,M11 は主代謝物に分類されると考えられた M11 の C max 及び AUC tau は男性より女性でおおむね高く, 統計学的にも裏付けられた PTR はおおむね男性より女性でやや高かった M11 の代謝比は男女間に差はみられなかった M11 の C max 及び AUC tau は非高齢者より高齢者 ( 55 歳 ) でおおむね高く, 統計学的にも裏付けられた ただし,25 mg 群では AUC tau は非高齢者と高齢者で同様であった 投与された YM178 は高齢者ではより多くが M11 に代謝される傾向がみられ,25~100 mg の投与量範囲で, 代謝比 (M11 の AUC tau /YM178 の AUC tau ) は非高齢者で 30% であったのに対し, 高齢者では 42% に達した 65 歳以上の高齢者における M11 の薬物動態は 55 歳以上の被験者全体のそれと同様であった 168

169 表 パラメータ C max (ng/ml) t max (h) AUC tau (ng h/ml) AUC tau 比 M11/YM178 t 1/2 (h) PTR Source:CL-072 総括報告書,Table 9 Day 7 に YM mg 1 日 1 回投与後の M11 血漿中 PK パラメータ : 薬物動態解析対象集団 統計量 非高齢者高齢者 ( 55 歳 ) 男性女性男性女性 n 平均値 (SD, %CV) (2.45, 55) (2.47, 52) (1.50, 43) (1.20, 21) 最小値, 最大値 1.5, , , , 7.8 中央値 n 平均値 (SD) (1.04) (0.87) (1.25) (1.24) 最小値, 最大値 5.0, , , , 8.0 中央値 n 平均値 (SD, %CV) (21.9, 46) (23.1, 45) (18.8, 41) (22.5, 29) 最小値, 最大値 18, 82 25, , 86 51, 131 中央値 n 平均値 (SD, %CV) (0.073, 26) (0.107, 34) (0.085, 21) (0.058, 14) 最小値, 最大値 0.17, , , , 0.51 中央値 n 平均値 (SD, %CV) (10.0, 50) (5.0, 20) (10.2, 41) (23.6, 59) 最小値, 最大値 6.7, 36 18, , 41 15, 107 中央値 n 平均値 (SD, %CV) (1.58, 35) (2.14, 42) (0.78, 26) (0.88, 26) 最小値, 最大値 2.2, , , , 4.8 中央値

170 表 パラメータ C max (ng/ml) t max (h) AUC tau (ng h/ml) AUC tau 比 M11/YM178 t 1/2 (h) PTR Day 7 に YM mg 1 日 1 回投与後の M11 血漿中 PK パラメータ : 薬物動態解析対象集団 Source:CL-072 総括報告書,Table 10 統計量 非高齢者高齢者 ( 55 歳 ) 男性女性男性女性 n 平均値 (SD, %CV) (8.7, 67) (5.1, 37) (5.7, 42) (8.5, 45) 最小値, 最大値 4.8, , , , 32.7 中央値 n 平均値 (SD) (0.7) (0.7) (1.3) (0.8) 最小値, 最大値 4.0, , , , 6.0 中央値 n 平均値 (SD, %CV) (67.0, 55) (32.1, 24) (37.1, 25) (82.7, 41) 最小値, 最大値 50.9, , , , 357 中央値 n 平均値 (SD, %CV) (0.077, 27) (0.070, 24) (0.079, 18) (0.070, 18) 最小値, 最大値 0.17, , , , 0.52 中央値 n 平均値 (SD, %CV) (7.7, 27) (13.6, 35) (21.3, 55) (24.7, 43) 最小値, 最大値 14.6, , , , 95.8 中央値 n 平均値 (SD, %CV) (2.17, 36) (1.53, 28) (1.89, 44) (1.26, 26) 最小値, 最大値 2.4, , , , 7.5 中央値

171 表 パラメータ C max (ng/ml) t max (h) AUC tau (ng h/ml) AUC tau 比 M11/YM178 t 1/2 (h) PTR Source:CL-072 総括報告書,Table 11 Day 7 に YM mg 1 日 1 回投与後の M11 血漿中 PK パラメータ : 薬物動態解析対象集団 統計量 非高齢者高齢者 ( 55 歳 ) 男性女性男性女性 n 平均値 (SD, %CV) (12.2, 36) (16.4, 30) (14.1, 32) (16.0, 20) 最小値, 最大値 12, 55 30, 92 24, 77 52, 98 中央値 n 平均値 (SD) (0.98) (0.67) (0.73) (0.70) 最小値, 最大値 2.5, , , , 6.0 中央値 n 平均値 (SD, %CV) (90, 30) (128, 29) (113, 27) (197, 28) 最小値, 最大値 107, , , , 1160 中央値 n 平均値 (SD, %CV) (0.074, 24) (0.068, 21) (0.100, 23) (0.106, 25) 最小値, 最大値 0.17, , , , 0.67 中央値 n 平均値 (SD, %CV) (19.8, 43) (16.1, 38) (8.7, 15) (18.0, 30) 最小値, 最大値 24, 86 18, 64 49, 76 29, 81 中央値 n 平均値 (SD, %CV) (3.17, 42) (1.64, 18) (2.51, 37) (3.12, 37) 最小値, 最大値 3.2, , , , 16 中央値 Day 7( 最終投与日 ) にYM mg,50 mg,100 mgを 1 日 1 回投与後のM12 の血漿中 PKパラメータの要約統計量 ( 性別, 年齢別 ) をそれぞれ表 , 表 及び表 に示した M12 は投与後 5~5.5 時間で C max に達し,t max は YM178 のそれに比べ約 1~1.5 時間遅くなった ただし,100 mg 群では M12 は投与後 4.5 時間後付近に C max に達し,YM178 と同様であった 投与量が 25 mg から 100 mg に増加したとき,C max の平均値は約 3~17 倍,AUC tau の平均値は 2~11 倍高くなり,C max 及び AUC tau の平均値は用量比を上回る増加を示した PRT の平均値は 25 mg 投与時の約 2.2~3.9 から 100 mg 投与時には約 5.1~7.9 に増加し, グラフの分析から C max,auc tau, t 1/2 の各パラメータと α 1 -AGP との関連性は示されなかった M12 の AUC tau は,25~100 mg の投与量範囲で,YM178 の AUC tau の約 24% であった M11 の AUC tau は YM178 及び代謝物の AUC tau の累計の 11% を占めたことから,ICH M3(R2) ガイダンスに基づき,M12 は主代謝物に分類されると考えられた 171

172 C max と AUC tau は男性より女性で高く, 統計学的にも裏付けられた PRT は女性の方がおおむね男性より高く, 代謝比は男性 ( 約 27%) が女性 ( 約 21%) をわずかに上回った 非高齢者と高齢者 ( 55) の間で M12 の C max と AUC tau に差はみらず, 統計学的にも裏付けられた PTR は投与量にかかわらず, 非高齢者より高齢者で低かった M12 の代謝比は非高齢者と高齢者間で大きな違いはみられなかった 65 歳以上の高齢者における M12 の薬物動態は 55 歳以上の被験者全体のそれと同様であった 表 パラメータ C max (ng/ml) t max (h) AUC tau (ng h/ml) AUC tau 比 M12/YM178 t 1/2 (h) PTR Day 7 に YM mg 1 日 1 回投与後の M12 血漿中 PK パラメータ : 薬物動態解析対象集団 Source:CL-072 総括報告書,Table 12 統計量 非高齢者高齢者 ( 55 歳 ) 男性女性男性女性 n 平均値 (SD, %CV) (3.01, 78) (1.87, 67) (1.66, 80) (1.19, 44) 最小値, 最大値 1.2, , , , 4.6 中央値 n 平均値 (SD) (1.12) (0.67) (0.83) (2.15) 最小値, 最大値 4.0, , , , 12 中央値 n 平均値 (SD, %CV) (29.4, 73) (19.0, 69) (23.9, 82) (23.3, 61) 最小値, 最大値 9.7, , , , 83 中央値 n 平均値 (SD, %CV) (0.098, 43) (0.092, 55) (0.139, 58) (0.109, 51) 最小値, 最大値 0.07, , , , 0.39 中央値 n 平均値 (SD, %CV) (11.5, 59) (7.9, 53) (8.5, 44) (17.1, 62) 最小値, 最大値 4.1, , , , 57 中央値 n 平均値 (SD, %CV) (0.98, 30) (1.78, 46) (0.57, 27) (0.39, 16) 最小値, 最大値 1.9, , , , 2.9 中央値

173 表 YM mg 1 日 1 回投与時の Day 7 の M12 血漿中 PK パラメータ : 薬物動態解析対象集団 パラメータ C max (ng/ml) t max (h) AUC tau (ng h/ml) AUC tau 比 M12/YM178 t 1/2 (h) PTR Source:CL-072 総括報告書,Table 13 統計量 非高齢者高齢者 ( 55 歳 ) 男性女性男性女性 n 平均値 (SD, %CV) (10.5, 89) (3.78, 43) (5.46, 74) (5.41, 63) 最小値, 最大値 2.8, , , , 18 中央値 n 平均値 (SD) (0.79) (0.85) (1.44) (0.75) 最小値, 最大値 4.0, , , , 6.0 中央値 n 平均値 (SD, %CV) (99, 86) (48.5, 51) (48.7, 59) (72.5, 74) 最小値, 最大値 29, , , , 225 中央値 n 平均値 (SD, %CV) (0.131, 52) (0.092, 46) (0.128, 53) (0.116, 59) 最小値, 最大値 0.11, , , , 0.39 中央値 n 平均値 (SD, %CV) (10.9, 37) (10.2, 32) (10.6, 36) (15.9, 50) 最小値, 最大値 11, 46 12, 50 14, 45 10, 63 中央値 n 平均値 (SD, %CV) (1.54, 34) (2.14, 50) (1.81, 52) (1.27, 31) 最小値, 最大値 1.5, , , , 6.6 中央値

174 表 パラメータ C max (ng/ml) t max (h) AUC tau (ng h/ml) AUC tau 比 M12/YM178 t 1/2 (h) PTR YM mg 1 日 1 回投与時の Day 7 の M12 血漿中 PK パラメータ : 薬物動態解析対象集団 Source:CL-072 総括報告書,Table 14 統計量 非高齢者高齢者 ( 55 歳 ) 男性女性男性女性 n 平均値 (SD, %CV) (11.0, 37) (19.1, 52) (19.2, 66) (15.4, 33) 最小値, 最大値 15, 48 12, , 78 21, 71 中央値 n 平均値 (SD) (0.76) (0.69) (0.77) (0.52) 最小値, 最大値 2.5, , , , 5.0 中央値 n 平均値 (SD, %CV) (113, 44) (200, 65) (152, 53) (181, 44) 最小値, 最大値 133, , , , 651 中央値 n 平均値 (SD, %CV) (0.120, 43) (0.116, 53) (0.157, 53) (0.121, 48) 最小値, 最大値 0.10, , , , 0.46 中央値 n 平均値 (SD, %CV) (15.4, 39) (9.8, 29) (18.6, 38) (15.3, 29) 最小値, 最大値 26, 67 16, 53 16, 86 39, 88 中央値 n 平均値 (SD, %CV) (2.45, 38) (2.23, 28) (2.11, 42) (2.93, 40) 最小値, 最大値 3.2, , , , 14 中央値 その他の代謝物 (M5,M8,M13,M14,M15,M16) のうち,M5,M15,M16 の平均 C trough はおおむね Day 7 より Day 8 で高く,Day 7 にはこれらの代謝物は定常状態に達していなかった M8,M13,M14 の平均 C trough は Day 7 と Day 8 で同様であり,Day 7 には定常状態に達したか, 若しくは定常状態に近い状態であった C max に到達するまでの時間は YM178 とほぼ同じか,1~1.5 時間程度遅かった これらすべての代謝物の C max 及び AUC tau には用量比を超えた増加がみられた 上記の各代謝物の AUC tau は YM178 の AUC tau に対し 3%(M13) から 20%(M5) の範囲でばらついていた YM178 及び全代謝物の累積 AUC tau に占める上記代謝物の割合は 10% 未満であったことから,ICH M3(R2) ガイダンスに基づき, これらの代謝物は主要でない代謝物に分類されると考えられた M5,M8,M14,M15,M16 の C max,auc tau は男性に比べおおむね女性の方が高かったが,M13 は男女とも同様であった 174

175 M5,M8,M14,M15 の C max 及び AUC tau は非高齢者に比べ高齢者で高かった M13 の C max 及び AUC tau は非高齢者と高齢者で同様であり,M16 は AUC tau は高齢者で高く,C max は同様であった 65 歳以上の高齢者における上記代謝物の薬物動態は 55 歳以上の被験者全体のそれと同様であった (3) 用量依存性定常状態におけるYM178 及びその代謝物のAUC tau とC max について, パワーモデルを用いて用量依存性を検討した M14 及びM15 のAUC tau を除き, すべてのパラメータで不適合度のP 値は統計的に有意ではなく ( 表 ),YM178 及びその代謝物のAUC tau とC max は用量比を超えて増加することが確認された 表 パワーモデルによる用量依存性の評価 : 薬物動態解析対象集団 化合物 / 代謝物 YM178 M5 M11 M12 M13 M14 M15 M16 Source:CL-072 総括報告書,Table 21 累乗の指数 (β) 不適合度パラメータ P 値推定値 95% 信頼区間 P 値 (β=1) AUC tau , 1.57 < C max , 1.81 < AUC tau , 1.48 < C max , 1.44 < AUC tau , 1.62 < C max , 1.89 < AUC tau , 1.70 < C max , 1.93 < AUC tau , 2.72 < C max , 1.94 < AUC tau , 1.63 < C max , 1.27 < AUC tau , 2.06 < C max , 1.75 < AUC tau , 1.70 < C max , 1.52 < (4) PK パラメータに及ぼす年齢及び性別の影響性別及び年齢がYM178 及び代謝物のPKパラメータ (AUC tau 及びC max ) に及ぼす影響をANOVA モデルにより評価し, その結果をそれぞれ表 , 表 に示した YM178 の AUC tau 及び C max には男女間で統計学的に有意な差がみられた 代謝物についても AUC tau 及び C max は男女間で統計学的に有意な差がみられたが,M13 の AUC tau のみ男女間で有意な差が認められなかった 175

176 YM178 の AUC tau 及び C max は高齢者 ( 55 歳 ) と非高齢者間で統計学的に有意な差はみられなかった 代謝物の AUC tau については,M12 及び M13 を除き, 高齢者と非高齢者間で統計学的に有意な差が認められた C max については,M13 と M16 を除き, 高齢者と非高齢者の間で統計学的に有意な差が認められた 表 AUC tau 及び C max に対する性別の影響についての解析 : 薬物動態解析対象集団 化合物 / 代謝物 パラメータ 最小二乗平均女性 / 男性女性男性比 90% 信頼区間 YM178 AUC tau C max , , 1.59 M5 C max , 1.38 AUC tau , 1.39 M8 C max , 2.08 AUC tau , 2.27 M11 C max , 1.55 AUC tau , 1.49 M12 C max , 1.30 AUC tau , 1.22 M13 C max , 1.29 AUC tau , 1.32 M14 C max , 1.20 AUC tau , 1.26 M15 C max , 1.54 AUC tau , 1.86 M16 AUC tau , 1.81 C max , 1.50 Source:CL-072 総括報告書,Table 23 表 AUC tau 及び C max に対する年齢の影響の解析 ( 55 歳 vs 非高齢者 ): 薬物動態解析対象集団 化合物 / 代謝物 YM178 M5 M8 M11 M12 M13 M14 M15 M16 Source:CL-072 総括報告書,Table 24 パラメータ 最小二乗平均高齢者 ( 55 歳 )/ 非高齢者高齢者 ( 55 歳 ) 非高齢者比 90% 信頼区間 AUC tau , 1.04 C max , 1.01 AUC tau , 1.38 C max , 1.22 AUC tau , 2.00 C max , 1.66 AUC tau , 1.49 C max , 1.34 AUC tau , 1.13 C max , 0.97 AUC tau , 1.31 C max , 1.17 AUC tau , 1.38 C max , 1.21 AUC tau , 1.62 C max , 1.29 AUC tau , 1.23 C max ,

177 65 歳以上の高齢者と非高齢者の比較解析も行った 結果を表 に示した YM178 の AUC tau に高齢者 ( 65 歳 ) と非高齢者間で統計的に有意な差がみられたが,C max については両者に統計的に有意な差はみられなかった 代謝物については,M13 を除くすべての代謝物のAUC tau に高齢者 ( 65 歳 ) と非高齢者間で統計的に有意な差がみられ,M12 とM13 を除く代謝物のC max に高齢者 ( 65 歳 ) と非高齢者間で統計的に有意な差がみられた 表 AUC tau 及び C max に対する年齢の影響の解析 ( 65 歳 vs 非高齢者 ): 薬物動態解析対象集団 化合物 / 代謝物 YM178 M5 M8 M11 M12 M13 M14 M15 M16 Source:CL-072 総括報告書,Table 25 パラメータ 最小二乗平均高齢者 ( 65 歳 )/ 非高齢者高齢者 ( 65 歳 ) 非高齢者比 90% 信頼区間 AUC tau , 1.13 C max , 1.03 AUC tau , 1.65 C max , 1.40 AUC tau , 2.66 C max , 1.98 AUC tau , 1.68 C max , 1.40 AUC tau , 1.37 C max , 1.06 AUC tau , 1.46 C max , 1.46 AUC tau , 1.75 C max , 1.36 AUC tau , 1.75 C max , 1.23 AUC tau , 1.38 C max , 1.20 非高齢者及び高齢者 ( 55 歳 ) それぞれにおけるYM178 のAUC tau 及びC max は, いずれも男性と女性の間に統計的な差がみられた ( 表 , 表 ) 177

178 表 年齢別部分集団における AUC tau 及び C max に対する性別の影響の解析 (18~45 歳 ): 薬物動態解析対象集団 化合物 / 代謝物 YM178 M5 M8 M11 M12 M13 M14 M15 M16 Source:CL-072 総括報告書,Table 26 パラメータ 最小 2 乗平均女性 / 男性女性男性比 90% 信頼区間 AUC tau , 1.28 C max , 1.37 AUC tau , 1.39 C max , 1.36 AUC tau , 2.39 C max , 2.15 AUC tau , 1.37 C max , 1.42 AUC tau , 1.03 C max , 1.09 AUC tau , 1.19 C max , 1.18 AUC tau , 1.24 C max , 1.17 AUC tau , 1.41 C max , 1.29 AUC tau , 1.35 C max , 1.21 表 年齢別部分集団における AUC tau 及び C max に対する性別及び性別の影響の解析 ( 55 歳 ): 薬物動態解析対象集団 化合物 / 代謝物 YM178 M5 M8 M11 M12 M13 M14 M15 M16 Source:CL-072 総括報告書,Table 27 パラメータ 最小二乗平均女性 / 男性女性男性比 90% 信頼区間 AUC tau , 1.73 C max , 2.01 AUC tau , 1.46 C max , 1.46 AUC tau , 2.56 C max , 2.34 AUC tau , 1.72 C max , 1.84 AUC tau , 1.55 C max , 1.69 AUC tau , 1.86 C max , 1.65 AUC tau , 1.36 C max , 1.30 AUC tau , 2.64 C max , 1.97 AUC tau , 2.47 C max , 歳以上の高齢者における性別の影響についても検討を行った 結果を表 に示した 65 歳以上の高齢者においても,YM178 のAUC tau 及びC max はいずれも男性と女性の間に統計的な差がみられた 178

179 表 年齢別部分集団における AUC tau 及び C max に対する性別の影響の解析 ( 65 歳 ): 薬物動態解析対象集団 化合物 / 代謝物 YM178 M5 M8 M11 M12 M13 M14 M15 M16 Source:CL-072 総括報告書,Table 28 パラメータ 最小二乗平均女性 / 男性女性男性比 90% 信頼区間 AUC tau , 1.54 C max , 1.98 AUC tau , 1.16 C max , 1.25 AUC tau , 2.53 C max , 2.52 AUC tau , 1.69 C max , 1.94 AUC tau , 1.24 C max , 1.60 AUC tau , 1.65 C max , 1.87 AUC tau , 1.46 C max , 1.47 AUC tau , 2.90 C max , 2.30 AUC tau , 2.14 C max , 1.82 (5) 尿中の薬物動態 YM178 の Ae tau の平均値は 25 mg から 100 mg への増量に伴い, 約 6~9 倍に増加し, 用量比を上回る増加を示した 用量比を上回る Ae tau の増加とともに,Ae tau % も増加した CL R の平均値に用量相関性はみられなかった Ae tau の平均値は,25 mg 群の非高齢者を除きおおむね男性より女性で高かった 25 mg 群の非高齢者では Ae tau は女性でやや低かった すべての投与量において CL R は男性に比べ女性で低かった 高齢者と非高齢者間では Ae tau に明確な差はみられなかったが,CL R は非高齢者に比べ高齢者で低かった 主要な代謝物である M11 と M12 の Ae tau の平均値は用量比を上回る増加を示し, 両代謝物とも Ae tau の平均値は 25 mg から 100 mg への増量に伴い, 約 3~10 倍に増加した 用量比を上回る Ae tau の増加とともに,Ae tau % も増加したが,Ae tau % は低値にとどまり,100 mg 投与群では 0.3% であった 主要でない代謝物である M13,M14,M15,M16 については, すべての投与量において,Ae tau % は YM178 の投与量の 1% 未満であった M8,M5 については,YM mg 投与後の Ae tau % はそれぞれ約 1.2%,2% であった 5. 安全性 (1) 有害事象治験薬との関連性が否定できない有害事象 ( 関連あるかもしれない, おそらく関連あり と判定された有害事象又は関連性不明の有害事象 ) を以下では 副作用 と定義した 179

180 有害事象発現状況のまとめを表 に示した 有害事象は 24 例 ( 全被験者の 32%) に計 42 件発現した 有害事象の発現例数は 25 mg,50 mg, 100 mg の 3 投与量群で同様であった 有害事象の程度はおおむね軽度又は中等度であった 重度の有害事象はてんかんの 1 件であった 中等度の有害事象は 10 例に発現し,YM178 との関連性が 関連あるかもしれない 又は 多おそらくあり と判定された中等度の有害事象は頭痛, ほてり, 筋痛, 口内乾燥及び嘔吐であった 重篤な有害事象 ( てんかん ) が 100 mg 群の 1 例にみられた 死亡例はみられなかった 表 有害事象発現状況のまとめ : 安全性解析対象集団 YM mg n (%) YM mg n (%) YM mg n (%) n (%) 被験者数 有害事象発現件数 有害事象発現例数 12 (25.0%) 8 (17.4%) 12 (24.0%) 24 (32.0%) 軽度 10 (20.8%) 4 (8.7%) 8 (16.0%) 17 (22.7%) 中等度 3 (6.3%) 5 (10.9%) 3 (6.0%) 10 (13.3%) 重度 (2.0%) 1 (1.3%) 重篤な有害事象発現件数 重篤な有害事象発現例数 (2.0%) 1 (1.3%) 中止に至った有害事象発現例数 (2.0%) 1 (1.3%) 副作用発現例数, 8 (16.7%) 3 (6.5%) 8 (16.0%) 14 (18.7%) 死亡例 各期で治験薬を 1 回以上投与した被験者を対象に集計した 各期の最初の投与から次期の最初の投与前までに発現 ( 又は悪化 ) した有害事象をその期に発現した有害事象として集計した 各期において 1 件以上の有害事象が発現した被験者をその期での有害事象発現例として 1 例と集計した 主な中止理由が有害事象である場合 治験薬との関連性が 関連あるかもしれない, 多分 ( おそらく ) あり と判定された有害事象又は関連性不明の有害事象括弧内の数字は各投与期又は全体の被験者数に対する割合を示した Source:CL-072 総括報告書,Table 34 有害事象の発現例数と割合を表 に示した 最もよくみられた有害事象は, ほてり, 頭痛, 悪心及び口内乾燥であった これらの事象の発現と用量との間に関連性はみられなかった 重篤な有害事象は 1 例に発現し, 有害事象のため試験を中止した 本被験者では, 第 2 期の Day 7,YM mg 最終投与予定時間の約 8 時間前に重度のてんかんが発現し, 治験薬との関連性は 関連あるかもしれない と判断された 本事象は治療薬による処置をすることなく回復したが, 被験者は入院となった 本事象は 38 分間持続し, 第 2 期の Day 7 に試験を中止した 本試験では 2 例に各 1 件の注目すべき有害事象がみられた 1 件は上記のてんかんであり, もう 1 件は丘疹であった 丘疹の程度は軽度であり,YM178 との関連性は 関連あるかもしれない と判断され, 無処置で消失した 全体 180

181 表 器官別大分類及び基本語別の有害事象の発現例数と割合 : 安全性解析対象集団 MedDRA version 9.1 器官別大分類 (SOC) 基本語 (PT) YM mg n (%) YM mg n (%) YM mg n (%) n (%) 被験者数 有害事象発現例数 12 (25.0%) 8 (17.4%) 12 (24.0%) 24 (32.0%) 血液及びリンパ系障害 (2.0%) 1 (1.3%) リンパ節症 (2.0%) 1 (1.3%) 胃腸障害 7 (14.6%) 2 (4.3%) 4 (8.0%) 11 (14.7%) 便秘 1 (2.1%) 0 1 (2.0%) 1 (1.3%) 下痢 2 (4.2%) 0 1 (2.0%) 2 (2.7%) 口内乾燥 2 (4.2%) 0 1 (2.0%) 3 (4.0%) 鼓腸 0 1 (2.2%) 0 1 (1.3%) 痔核 1 (2.1%) (1.3%) 悪心 2 (4.2%) 1 (2.2%) 0 3 (4.0%) 嘔吐 1 (2.1%) 0 1 (2.0%) 2 (2.7%) 全身障害及び投与局所様態 0 1 (2.2%) 1 (2.0%) 2 (2.7%) 無力症 (2.0%) 1 (1.3%) インフルエンザ様疾患 0 1 (2.2%) 0 1 (1.3%) 感染症及び寄生虫症 0 1 (2.2%) 1 (2.0%) 2 (2.7%) 膀胱炎 (2.0%) 1 (1.3%) 咽頭炎 0 1 (2.2%) 0 1 (1.3%) 傷害, 中毒及び処置合併症 1 (2.1%) 1 (2.2%) 0 2 (2.7%) 挫傷 0 1 (2.2%) 0 1 (1.3%) 足骨折 1 (2.1%) (1.3%) 筋骨格系及び結合組織障害 1 (2.1%) 1 (2.2%) 1 (2.0%) 3 (4.0%) 背部痛 (2.0%) 1 (1.3%) 筋痛 1 (2.1%) 1 (2.2%) 0 2 (2.7%) 神経系障害 1 (2.1%) 3 (6.5%) 2 (4.0%) 4 (5.3%) てんかん (2.0%) 1 (1.3%) 頭痛 1 (2.1%) 3 (6.5%) 1 (2.0%) 4 (5.3%) 呼吸器, 胸郭及び縦隔障害 (2.0%) 1 (1.3%) 咳嗽 (2.0%) 1 (1.3%) 皮膚及び皮下組織障害 (2.0%) 1 (1.3%) 丘疹 (2.0%) 1 (1.3%) 血管障害 5 (10.4%) 1 (2.2%) 2 (4.0%) 6 (8.0%) ほてり 4 (8.3%) 1 (2.2%) 1 (2.0%) 5 (6.7%) 静脈障害 1 (2.1%) 0 1 (2.0%) 1 (1.3%) Source CL-072 Table 35 (2) 臨床検査値 多くの被験者で正常範囲を外れる臨床検査値が測定されたが, 臨床的に問題となるものはな かった 全体 181

182 (3) バイタルサインバイタルサインに関連する有害事象はみられなかった 全被験者及び部分集団別のDay 6 における脈拍数の最大平均変化量を表 に示した YM178 を投与されたすべての部分集団において最大平均脈拍数の増加がみられた 最高投与量である 100 mg 投与群におけるベースラインからの増加量は,65 歳以上の高齢者男性の 11.4 bpm から非高齢女性での 20.1 bpm の範囲であった YM178 投与後の血圧上昇はわずかであった 収縮期血圧, 拡張期血圧ともその最大平均変化量は,55 歳以上の高齢男性及び女性, あるいは全被験者に比べ, 非高齢男性及び女性でわずかに高かった すべての部分集団において, 最大平均血圧の増加と投与量の間に相関性はみられなかったが, 全被験者を対象とする解析では明らかな相関性が認められた 表 Day 6 における血圧及び脈拍数のベースラインからの最大平均変化量 : 安全性解 析対象集団 パラメータ ( 単位 ) 非高齢非高齢高齢 55 歳高齢 55 歳高齢 65 歳高齢 65 歳男性女性男性女性男性女性 全被験者 YM mg 1 日 1 回投与 収縮期血圧 (mmhg) 拡張期血圧 (mmhg) 脈拍数 (bpm) YM mg 1 日 1 回投与 収縮期血圧 (mmhg) 拡張期血圧 (mmhg) 脈拍数 (bpm) YM mg 1 日 1 回投与 収縮期血圧 (mmhg) 拡張期血圧 (mmhg) 脈拍数 (bpm) Day 6 のデータなし 初回投与後 6 日 (Day 6) におけるベースライン (Day 1) からの最大平均変化量 Source:CL-072 総括報告書,Table 36 (4) 12 誘導心電図てんかんを発現した 1 例において, てんかん発現から約 15 分後に臨床的に意味のある心電図異常 ( 洞性頻脈 ) がみられた これ以外に臨床的に問題となる心電図異常はみられなかった (5) インピーダンス カルジオグラフィー本試験実施期間中の被験者の心機能及び血行動態をモニターするため, インピーダンス カルジオグラフィー (ICG) 測定が実施された ICG パラメータは心拍出量 (CO),1 回拍出量 (SV), 血管抵抗指数 (SVRI), 平均動脈圧 (MAP), 心拍数 (HR) であった 本試験において ICG パラメータに用量依存的な変化がみられた 投与量増加に対応して CO 及び SV は減少し,SVRI,MAR, HR は増加した YM mg 群では, 投与後 6 時間の SVRI の平均変化量は非高齢者に比べ高齢者で高く,HR の平均変化量の増加は高齢者で少なかった 182

183 6. 結論 YM178 25,50 又は 100 mg を 1 日 1 回投与したときに,YM178 及びその代謝物の C max,auc tau 及び Ae tau は用量比を超えた増加を示したが,t max,t 1/2 及び CL R には用量依存性はみられなかった 検討した投与量範囲において,YM178 の C max 及び AUC tau は男性に比べ女性でそれぞれ 44%, 38% 高かった 男女間の C max 及び AUC tau の差は, 非高齢者 (18~45 歳, 各 19%,19%) に比べ, 高齢者 ( 55 歳, 各 72%,59%) でより顕著であった CL R の平均値は男性に比べ女性で低く, 高齢の女性で最も低かった YM178 の C max 及び AUC tau の平均値に年齢に相関する差はみられなかった ICH M3(R2) ガイダンスの基準に基づき, 代謝物 M11 及び M12 は主代謝物と考えられた 代謝比は投与量にかかわらず比較的一定していた 高齢者では非高齢者に比べ M11 の代謝比が高かった 女性では M12 の平均代謝比が男性に比べ高かった α 1 AGP の血清中レベルと YM178 又はその代謝物の PK パラメータの間に明らかな相関性は認められなかった 本試験における YM178 の安全性と忍容性は良好であった 本試験でみられた有害事象の頻度は低く, 程度は軽度 ~ 中等度で, ほとんどが治験薬と関連性のない事象であった 有害事象の発現頻度は高投与量群より低投与量群で高く, 有害事象は YM178 の増量にともない増加することはなかった YM178 は用量依存的に 1 回拍出量を減少させ, 心拍数を増加させた YM178 投与後の血圧の変化はわずかであった 部分集団解析では最大平均血圧の上昇と投与量との関連性はみられなかったが, 全被験者を対象とする解析では明らかな関連性が認められた 全被験者を対象とする解析において心拍数の変動がみられた 投与量に依存した心拍数の増加は全被験者及び非高齢の女性において認められた 心拍数の増加は高齢者 ( 55 歳 ) に比べ非高齢者でより明確であった 本試験においていくつかの ECG 異常所見が報告されたが,1 件 ( 洞性頻脈 ) を除き, 臨床的に重要でないと判断された 性別あるいは年齢により曝露量に違いはみられたが, いずれの部分集団における安全性所見にも臨床的に意味のある違いはなかった 183

184 腎機能障害患者における薬物動態試験 [ 試験番号 CL-038]( ) 治験課題名 : 軽度, 中等度及び重度の腎機能障害が YM178 の薬物動態に及ぼす影響を検討するための第 I 相, 非盲検, 単回投与, 群間比較試験治験責任医師名 : 治験実施医療機関 :2 施設 ( 米国 ) 公表文献 : 未公表治験期間 :1 年治験開始日 :2008 年 9 月 11 日治験終了日 :2009 年 9 月 23 日 開発のフェーズ : 第 I 相 目的 : 軽度, 中等度及び重度の腎機能障害を有する男女被験者に YM178 を空腹時投与したときの薬物動態及び蛋白結合を正常な腎機能を有する被験者と比較検討する 軽度, 中等度及び重度の腎機能障害を有する男女被験者に YM mg を空腹時に単回経口投与したときの安全性及び忍容性を正常な腎機能を有する被験者と比較評価する 治験デザイン 治験方法 : 本試験は第 I 相, 非盲検, 単回投与, 群間比較試験として実施した 腎透析を受けていない軽度, 中等度及び重度の腎機能障害を有する被験者並びに腎機能が正常な男女の被験者に,100 mg の YM178 OCAS 錠を単回投与したときの YM178 の薬物動態, 安全性及び忍容性を評価した 推定糸球体ろ過率 (egfr) に基づき, 被験者のベースラインの腎機能を正常, 軽度障害, 中等度障害, 重度障害のいずれかに分類した 各腎機能群に 8 例の被験者を組み入れた 治験実施計画書には,Day 1 に被験者の血清クレアチニン (Scr) 値 ( 施設での測定値 ), 年齢, 性別及び人種を MDRD 簡易式に当てはめて egfr(mdrd-egfr) を推算し, 腎機能群の割付を行うことと規定した BMI, 年齢及び性別において腎機能障害被験者とおおむね同様になるように正常腎機能被験者を選択した Cockcroft-Gault 法により推定した egfr(egfr-cg) 及びイオタラム酸クリアランスを用いた GFR(GFR-IOTH) を副次的情報として用いた イオタラム酸を投与できない被験者の場合は,Day 2 から 24 時間にわたり採尿し,24 時間のクレアチニンクリアランス (CL cr ) を算出した Day 1 に被験者に 100 mg の YM178 OCAS 錠が単回投与された 被験者は Day 2 に施設に入院し,Day 6( 又は中止時 ) の手続き終了後に退院した 目標被験者数 :32 例 設定根拠 計画した組み入れ被験者数は 32 例であった 各群 8 例の 4 群を設定した 第 1 群は重度腎機能障害, 第 2 群は中等度腎機能障害, 第 3 群は軽度腎機能障害, 第 4 群は正常な腎機能を有する被験者とした 第 4 群の被験者は, 第 1 群 ~ 第 3 群の被験者を併合した集団の性別,BMI 及び年齢の平均値と同様になるように選択した 被験者数は, 本試験と類似したデザインの他の薬物動態試験の被験者数をもとに決定したもので, 検出力を統計的に考慮したものではない 診断及び選択 除外基準 : 選択基準以下の基準をすべて満たす場合, 本試験の対象とした 1. 試験に関連する手続きの実施 ( 該当する場合には, 禁止療法の中止を含む ) に先立ち,IRB が承認した同意文書に本人又は代諾者の同意が得られた者 2. 18~79 歳 184

185 3. 腎機能障害を有する者については, 腎機能障害及び関連する安定した病態以外は良好な健康状態であり, 医師により他に合併症や臨床上問題となる所見がないと判断された者 4. 投与前に MDRD 簡易式により各人の egfr を施設で算出し,eGFR-MDRD 値に基づき, 腎機能障害の程度を下記のとおり分類した 90 ml/min/1.73 m 2 ( 腎機能正常 ) 60~89 ml/min/1.73 m 2 ( 軽度腎機能障害 ) 30~59 ml/min/1.73 m 2 ( 中等度腎機能障害 ) 15~29 ml/min/1.73 m 2 ( 重度腎機能障害 ) 5. 体重 45 kg 以上,BMI 18~40 kg/m 2 6. 臨床検査値が正常範囲内の者, 又は腎機能障害関連以外の項目で異常であっても, 治験責任医師が臨床上問題ないと考え, 治験依頼者のモニターも同意見である者 7. スクリーニング時の 12 誘導心電図所見が正常な者, 又は異常であっても, 治験責任医師が臨床上問題ないと判断し, 治験依頼者のモニターも同意見である者 8. 閉経後 2 年以上経過した女性, 不妊手術を受けた女性, 性生活がある場合は有効な避妊法を実行している女性, 妊娠又は授乳中でない女性 9. 薬物及びアルコール中毒のスクリーニング検査が陰性の者 10. 治験実施計画書を遵守でき, 試験を完遂できると考えられる者 除外基準以下の基準のいずれかに該当する場合, 本試験の対象としなかった 1. 腎機能が正常の者では, スクリーニング検査前 3 カ月以内に, 治験責任医師により, 治験への参加の妨げとなる臨床的に問題となる疾患, 医学的状態又は臨床検査値異常の既往を有すると判断された者 2. スクリーニング検査前の 3 カ月間に, 治験責任医師により, 治験への参加の妨げとなる臨床的に問題となる疾患 ( 腎疾患及び関連した臨床症状を除く ), 医学的状態又は臨床検査値異常の既往を有する腎機能障害者 3. 抗 HCV 抗体陽性又は HBs 抗原陽性の者 4. 抗 HIV 抗体が陽性の者 5. 肝酵素検査 (ALT,AST 又はビリルビン ) で正常域上限を超える異常を認めた者 6. Day 1 の前 14 日間に併用薬の用量が一定でない, 若しくは試験中に用量変更が予想される腎機能障害者 7. 併用禁止薬を使用した, 若しくは併用禁止薬が必要となることが予想される腎機能障害者 8. 腎機能障害者の場合, 実質性腎障害又は腎疾患に関連しない閉塞性尿路疾患又は腎機能障害の他の原因を有する者 9. 血清の尿酸に正常域上限の 2 倍を超える上昇が認められる者 10. スクリーニング検査前の 6 カ月間に薬物乱用の既往を有する者 11. YM178 又は製剤中に含まれる成分に対し過敏性を有する者, 若しくは疑いのある者 12. 施設への入院 (Day 2) 前の 14 日間に, 処方薬若しくは漢方薬を含む OTC 薬 ( アセトアミノフェン又はイブプロフェンの一時使用を除く ) を服用した腎機能が正常の者 13. 投与前の 30 日間 ( 又は当該薬剤の半減期 10 倍のいずれか長い方 ) に, 他の臨床試験に参加し治験薬の投与を受けている者, 若しくは治験薬の投与を受けていた者 14. 治験責任医師により, 治験への参加の妨げとなる精神疾患, 悪性腫瘍, 免疫不全症候群, 重症の活動性又は再発性感染症, 医学的状態 / 障害を有する, 若しくはその既往を有すると判断された者 15. 治験薬投与前の少なくとも 5 年間に寛解期にない癌 ( 基底細胞癌又はステージ 1 の扁平上皮癌を除く ) の既往を有する者 16. 治験薬投与前の 56 日間に 450 ml 以上の失血又は献血をした者, 若しくは治験薬投与前 7 185

186 日以内に血漿献血をした者 17. 英語又は他の言語に翻訳された同意説明文書を口頭又は文書で理解できない者 18. 錠剤の嚥下が困難な者治験薬, 投与量及び投与方法 : 1. 治験薬及びロット番号 YM178 OCAS 100 mg 錠ロット番号 :L イオタラム酸メグルミン (Conray ) 注射用製剤ロット番号 :M382A 2. 投与量及び投与方法イオタラム酸のクリアランス測定のため,Day 1 にイオタラム酸メグルミンを投与した Day 1 の朝に YM178 OCAS 100 mg 錠を 240 ml の水とともに単回経口投与した 投与前には 8 時間以上, 投与後は 4 時間絶食した 評価期間被験者は治験実施施設に計 7 泊した 全体の試験期間は最長 27 日間であり, このうちスクリーニング期間は 20 日間以内, 入院は 7 泊 (Day 2 から Day 6 又は中止時まで ) であった 評価項目, 評価スケジュール及び評価基準 : 薬物動態 : ノンコンパートメント法を用い,PK パラメータ (AUC inf,auc last,c max,t max,t 1/2,CL/F,V z /F 及び非結合分画 [f u ]) を血漿中 YM178 濃度をもとに算出した 非結合 YM178 の PK パラメータ (AUC inf,u,auc last,u,c max,u,cl/f,u 及び V z, /F,u) も算出した YM178 の代謝物については, AUC inf,auc last,c max,t max,t 1/2 及び代謝比 (MR) を算出した YM178 の尿中濃度をもとに, Ae last,ae last % 及び CL R を, 尿中の非結合 YM178 については CL R,u 及び CL R,u/(GFR) を, 尿中の YM178 の代謝物については Ae last 及び CL R を算出した 安全性 : 有害事象, 臨床検査 ( 血液学的検査, 血液生化学検査, 尿検査 ), バイタルサイン, 身体所見, 12 誘導心電図 有害事象は MedDRA version 9.1 を用いてコード化した 統計手法 : YM178 の蛋白結合率の平均値及び被験者ごとの値を一覧にし, 腎機能群及び時点ごとに要約した 主要な PK パラメータは YM178 の AUC inf 及び C max とした YM178 の薬物動態に及ぼす腎機能障害の影響を評価するため,AUC inf と C max を対数変換し, 腎機能群を固定因子とした分散分析を行った 主要な個々の PK パラメータについて, 正常腎機能群に対する各腎機能障害群の幾何平均値比及び 90% 信頼区間を算出した AUC last,cl/f 及び CL R についても同様の解析を行った 腎機能の測定値 (egfr-mdrd,egfr-cg 及び GFR-IOTH) と PK パラメータ ( 非結合 YM178 の AUC inf,u,c max,u,cl/f,u 及び CL R,u) の関連性のほか,YM178 の CL/F,u と CL R,u の関連性についても, 回帰法により検討した 報告書の日付 :20 年月日 186

187 1. 被験者の内訳及び解析対象集団本試験の被験者の内訳を図 に示した 33 例が登録され, このうち 32 例が試験を完了した 重度腎機能障害群の 1 例が, 治験薬投与後に治験責任医師により静脈内投与が容易でないと判断され, 試験を中止した この被験者は予備の被験者で置き換えられた 解析対象集団を表 に示した 33 例はいずれも安全性解析対象集団に採用され, 試験を完了した 32 例が薬物動態解析対象集団に採用された 登録 / 割り付け (n=33) 正常 (n = 8) 軽度腎機能障害 (n = 8) 中等度腎機能障害 (n = 8) 重度腎機能障害 (n = 9) 完了 :8 例中止 :0 例 完了 :8 例中止 :0 例 完了 :8 例中止 :0 例 完了 :8 例中止 :1 例 ( 治験責任医師の判断 :1 例 ) 図 被験者の内訳安全性解析対象集団 : 治験薬を投与された登録被験者 Source:CL-038 総括報告書,Figure 1 表 解析対象集団 解析対象集団 腎機能障害の程度計正常軽度中等度重度 (n = 33) (n = 8) (n = 8) (n = 8) (n = 9) 安全性解析対象集団 8 (100.0%) 8 (100.0%) 8 (100.0%) 9 (100.0%) 33 (100.0%) 薬物動態解析対象集団 8 (100.0%) 8 (100.0%) 8 (100.0%) 8 (88.9%) 32 (97.0%) 安全性解析対象集団 : 治験薬を投与された登録被験者 薬物動態解析対象集団 : 主要な薬物動態パラメータの算出に適切である薬物動態のデータが得られた安全性解析 対象集団の被験者 Source:CL-038 総括報告書,Table 2 2. 被験者背景被験者背景を表 に示した 187

188 表 被験者背景 : 安全性解析対象集団 パラメータ 分類 正常 (n = 8) 腎機能障害の程度 軽度 (n = 8) 中等度 (n = 8) 重度 (n = 9) 計 (n = 33) 性別, n (%) 男性女性 4 (50.0%) 4 (50.0%) 3 (37.5%) 5 (62.5%) 6 (75.0%) 2 (25.0%) 5 (55.6%) 4 (44.4%) 18 (54.5%) 15 (45.5%) 人種, n (%) 白人黒人又はアフリカ系アメリカ人アジア人ハワイ又は太平洋諸島系住民 5 (62.5%) 2 (25.0%) 1 (12.5%) 0 6 (75.0%) (25.0%) 8 (100.0%) (77.8%) 2 (22.2%) (78.8%) 4 (12.1%) 1 (3.0%) 2 (6.1%) 民族, n (%) ヒスパニック又はラテン系ヒスパニック又はラテン系以外 6 (75.0%) 2 (25.0%) 4 (50.0%) 4 (50.0%) 6 (75.0%) 2 (25.0%) 6 (66.7%) 3 (33.3%) 22 (66.7%) 11 (33.3%) 年齢 ( 歳 ) 平均値 (SD) 中央値最小値, 最大値 60.0 (7.39) , (8.26) , (9.65) , (10.65) , (9.31) , 77 体重 (kg) 平均値 (SD) 中央値最小値, 最大値 (14.243) , (24.637) , (19.514) , (10.937) , (18.021) , 身長 (cm) 平均値 (SD) 中央値最小値, 最大値 (6.422) , (8.005) , (9.154) , (4.287) , (7.452) , BMI (kg/m 2 ) 平均値 (SD) 中央値最小値, 最大値 (4.994) , (7.074) , (4.268) , (3.519) , (4.962) , 39.6 egfr-mdrd (ml/min/1.73 m 2 ) 平均値 (SD) 中央値最小値, 最大値 (14.03) , (7.75) , (9.00) , (4.97) , (33.47) , 135 egfr-cg (ml/min/1.73 m 2 ) 平均値 (SD) 中央値最小値, 最大値 (19.33) , (15.68) , (7.95) , (3.90) , (33.09) , 134 GFR-IOTH (ml/min/1.73 m 2 ) 平均値 (SD) 中央値最小値, 最大値 (42.90) , (21.74) , (11.75) , (13.12) , (40.60) , 175 安全性解析対象集団 : 治験薬を投与されたすべての被験者年齢は投与日をもとに起算 GFR-IOTH については, 異常値を要約統計量の算出から除外した egfr-mdrd:mdrd 簡易式を用い推定した GFR;eGFR-CG:Cockcroft-Gault により推定した GFR;GFR: 糸球体ろ過率 ;GFR-IOTH: イオタラム酸クリアランスによる GFR 正常グループでの GFR-IOTH:n = 6 中等度腎機能障害群での GFR-IOTH:n = 6 全体での GFR-IOTH:n = 29 血清クレアチニンが IDMS で追跡可能な場合は,eGFR-MDRD = 175 [S cr (mg/dl) ] ( 年齢 ) ( 女性の場合 0.742) ( 黒人の場合 1.210); 血清クレアチニンが IDMS で追跡不可能な場合は,eGFR-MDRD = 186 [S cr (mg/dl) ] ( 年齢 ) ( 女性の場合 0.742) ( 黒人の場合 1.210) 血清クレアチニンが IDMS で追跡可能な場合は,eGFR-CG = [(140 年齢 ) ( 体重 kg) ( 女性の場合 0.85)] (1.73) / [S cr (mg/dl) 68 体表面積 (m 2 )] 血清クレアチニンが IDMS で追跡不可能な場合は,eGFR-CG = [(140 年齢 ) ( 体重 kg) ( 女性の場合 0.85)] (1.73) / [S cr (mg/dl) 72 体表面積 (m 2 )] Source:CL-038 総括報告書,Table 3 3. 治験薬の曝露全被験者 33 例に YM mg が Day 1 に単回経口投与された 188

189 4. 薬物動態 YM mg 単回投与後 4 時間のYM178 の血漿中非結合分画 (f u ) の要約統計量を表 に示し, 正常腎機能群に対する腎障害群のf u の解析結果を表 に示した YM178 の fu の平均値は正常腎機能群に比べ腎機能障害群において低下した fu の幾何平均値は正常腎機能群 (0.31) に比べ, 軽度, 中等度, 重度腎機能障害群でそれぞれ 0.29,0.26,0.26 であった 腎機能障害の重症度にかかわらず,fu 比 ( 腎機能障害群 / 正常腎機能群 ) の 90% 信頼区間は影響なしとみなす基準である 80.0%~125.0% に含まれていなかった 表 腎機能別 4 群における YM178 の血漿中非結合分画 : 薬物動態解析対象集団 パラメータ 統計量 正常 (n = 8) 平均値 (SD) 0.32 (0.066) % CV 20.6 f u 中央値 0.30 最小値, 最大値 0.23, 0.42 幾何平均値 0.31 腎機能障害の程度 軽度 中等度 (n = 7) (n = 8) 0.29 (0.060) 0.27 (0.093) , , 重度 (n = 8) 0.27 (0.039) , 薬物動態解析対象集団 : 主要な薬物動態パラメータの算出に使用可能な薬物動態データが得られた安全性解析対象集団の被験者軽度腎機能障害群の 1 例では, 定量可能な蛋白結合の結果が得られなかった Source:CL-038 総括報告書,Table 7 表 YM178 の非結合分画に及ぼす腎機能障害の影響の統計学的評価 : 薬物動態解析 対象集団 パラメータ 検討群 / 対照群 検討群対照群比 n 幾何平均値 n 幾何平均値 ( 検討群 / 対照群 ) 90% 信頼区間 f u 軽度 / 正常中等度 / 正常重度 / 正常 (74.27, ) (68.06, ) (69.44, ) 薬物動態解析対象集団 : 主要な薬物動態パラメータの算出に使用可能な薬物動態データが得られた安全性解析対象集団の被験者 自然対数変換したデータから算出した最小二乗平均値の累乗値 比とその信頼区間は累乗により元のスケールに戻し, 百分率で示した Source:CL-038 総括報告書,Table 8 各腎機能障害群での YM178 の平均血漿中濃度推移を図 に示した 189

190 Plasma Concentration (ng/ml) 図 Scheduled Time (h) 腎機能障害の重症度別 4 群における YM mg 単回投与後の YM178 平均血漿中濃度 ( 均等目盛 ): 薬物動態解析対象集団 薬物動態解析対象集団 : 主要な薬物動態パラメータの算出に使用可能な薬物動態データが得られた安全性解析対象集団の被験者 Source:CL-038 総括報告書,Figure 2 腎機能障害の重症度別 4 群におけるYM178 の血漿中薬物動態パラメータのまとめを表 に示し, 腎障害の重症度がYM178 の薬物動態に及ぼす影響についての統計解析結果を表 に示した 正常腎機能群と比べ,YM178 の C max 及び AUC inf の幾何平均値は軽度腎機能障害群ではそれぞれ 6%( 幾何平均値比の 90% 信頼区間 :53.36~210.33),31%(90% 信頼区間 :77.73~219.69) 増加し, 中等度腎機能障害群ではそれぞれ 23% (90% 信頼区間 :61.93~244.12),66%(90% 信頼区間 :98.90~279.52) 増加し, 重度腎機能障害群ではそれぞれ 92%(90% 信頼区間 :96.77~381.43), 118%(90% 信頼区間 :129.76~366.75) 増加した C max 及び AUC inf の幾何平均値比の 90% 信頼区間はいずれも, 事前に定めた同等性の基準の 80.0~125.0% の範囲に含まれなかった 本試験のでデザインは被験者数が少ない中での群間比較であったことから, 幾何平均値比 ( 腎機能障害 / 正常 ) の 90% 信頼区間は広く, それが大きな被験者間のばらつきを生じ, 個々の曝露量が群間で重複する結果となった 腎機能障害が重いほど,YM178 の曝露量の平均値は増加し,YM178 の CL/F 及び V z /F が対応して減少した 腎機能障害の重症度と YM178 の平均 t 1/2 には相関性はみられなかったが,t max の中 190

191 央値は正常腎機能被験者の 2.5 時間に対し, 軽度, 中等度及び重度の腎機能障害被験者ではいず れも 4 時間に延長した 表 パラメータ ( 単位 ) C max (ng/ml) AUC last (h ng/ml) AUC inf (h ng/ml) t max (h) t 1/2 (h) CL/F (L/h) V z /F (L) 腎機能別 4 群における YM178 の血漿中 PK パラメータのまとめ : 薬物動態解析対象集団 統計量 平均値 (SD) % CV 中央値最小値, 最大値幾何平均値平均値 (SD) % CV 中央値最小値, 最大値幾何平均値平均値 (SD) % CV 中央値最小値, 最大値幾何平均値平均値 (SD) % CV 中央値最小値, 最大値平均値 (SD) % CV 中央値最小値, 最大値平均値 (SD) % CV 中央値最小値, 最大値平均値 (SD) % CV 中央値最小値, 最大値 正常 (n = 8) 45.2 (26.94) , (216.2) , (249.3) , (1.89) , (6.47) , (132.4) , (6413.0) , 腎機能障害の程度 軽度 中等度 (n = 8) (n = 8) 57.0 (49.99) 60.8 (41.95) , , (399.2) , (479.6) , (1.60) , (13.58) , (119.2) , (5551.7) , (395.8) , (512.0) , (2.00) , (10.88) , (162.3) , (7623.7) , 重度 (n = 8) 93.8 (70.12) , (546.8) , (654.2) , (1.58) , (11.70) , (65.4) , (2462.8) , 薬物動態解析対象集団 : 主要な薬物動態パラメータの算出に使用可能な薬物動態データが得られた安全性解析対象集団の被験者 Source:CL-038 総括報告書,Table 9 191

192 表 パラメータ ( 単位 ) AUC inf (h ng/ml) C max (ng/ml) AUC last (h ng/ml) CL/F (L/h) YM178 全体の血漿中薬物動態に及ぼす腎機能障害の影響の統計学的評価 : 薬物動態解析対象集団 検討群 / 対照群 軽度 / 正常中等度 / 正常重度 / 正常軽度 / 正常中等度 / 正常重度 / 正常軽度 / 正常中等度 / 正常重度 / 正常軽度 / 正常中等度 / 正常重度 / 正常 検討群 対照群 n 幾何平均値 n 幾何平均値 比 ( 検討群 / 対照群 ) % 信頼区間 (77.73, ) (98.90, ) (129.76, ) (53.36, ) (61.93, ) (96.77, ) (77.09, ) (98.42, ) (128.53, ) (45.52, ) (35.78, ) (27.27, 77.06) 薬物動態解析対象集団 : 主要な薬物動態パラメータの算出に使用可能な薬物動態データが得られた安全性解析対象集団の被験者 自然対数変換したデータから算出した最小二乗平均値の累乗値 比とその信頼区間は累乗により元のスケールに戻し, 百分率で示した Source:CL-038 総括報告書,Table 11 非結合 YM178 の血漿中薬物動態パラメータのまとめを表 に示し, 腎機能障害の重症度が非結合 YM178 の薬物動態に及ぼす影響についての解析結果を表 に示した 正常腎機能群と比較して,YM178 に対する最大曝露量 (C max,u ) 及び全身曝露量 (AUC inf,u ) は, 軽度腎機能障害群ではそれぞれ変化なし ( 幾何平均値比の 90% 信頼区間 :50.66~198.87),26% 増加 (90% 信頼区間 :74.28~213.13), 中等度腎機能障害群ではそれぞれ 2% 増加 (90% 信頼区間 : 52.58~197.04),38% 増加 (90% 信頼区間 :82.72~229.01), 重度腎機能障害群ではそれぞれ 62% 増加 (90% 信頼区間 :83.82~314.13),84% 増加 (90% 信頼区間 :110.74~306.58) であった 192

193 表 パラメータ ( 単位 ) C max,u (ng/ml) AUC last,u (h ng/ml) AUC inf,u (h ng/ml) CL/F,u (L/h) V z /F,u (L) 腎機能別 4 群における非結合 YM178 の血漿中 PK パラメータのまとめ : 薬物動態解析対象集団 統計量 平均値 (SD) % CV 中央値最小値, 最大値幾何平均値平均値 (SD) % CV 中央値最小値, 最大値幾何平均値平均値 (SD) % CV 中央値最小値, 最大値幾何平均値平均値 (SD) % CV 中央値最小値, 最大値平均値 (SD) % CV 中央値最小値, 最大値 正常 (n = 8) 13.8 (6.85) , (55.3) , (62.3) , (396.0) , ( ) , 腎機能障害の程度 軽度 中等度 (n = 7) (n = 8) 16.7 (13.21) 15.2 (9.54) , , (105.3) , (126.3) , (481.6) , ( ) , (160.1) , (218.7) , (412.8) , ( ) , 重度 (n = 8) 24.7 (17.81) , (137.9) , (161.3) , (216.7) , (8662.0) , 薬物動態解析対象集団 : 主要な薬物動態パラメータの算出に使用可能な薬物動態データが得られた安全性解析対象集団の被験者 Source:CL-038 総括報告書,Table 10 表 パラメータ ( 単位 ) AUC inf,u (h ng/ml) C max,u (ng/ml) AUC last,u (h ng/ml) CL/F,u (L/h) 非結合 YM178 の血漿中薬物動態に及ぼす腎機能障害の影響の統計学的評価 : 薬物動態解析対象集団検討群対照群比 検討群 / 対照群 90% 信頼区間 n 幾何平均値 n 幾何平均値 ( 検討群 / 対照群 ) 軽度 / 正常中等度 / 正常重度 / 正常軽度 / 正常中等度 / 正常重度 / 正常軽度 / 正常中等度 / 正常重度 / 正常軽度 / 正常中等度 / 正常重度 / 正常 (74.28, ) (82.72, ) (110.74, ) (50.66, ) (52.58, ) (83.82, ) (74.00, ) (82.57, ) (110.02, ) (46.92, ) (43.67, ) (32.62, 90.30) 薬物動態解析対象集団 : 主要な薬物動態パラメータの算出に使用可能な薬物動態データが得られた安全性解析対象集団の被験者 自然対数変換したデータから算出した最小二乗平均値の累乗値 比とその信頼区間は累乗により元のスケールに戻し, 百分率で示した Source:CL-038 総括報告書,Table

194 尿中 YM178 のPKパラメータのまとめを表 に示し, 尿中 YM178 のPKパラメータの解析結果を表 に示した YM178 の腎クリアランスは腎機能障害が重いほど減少した CL R, u と egfr-mdrd 及び egfr-cg との間には線形的な相関性がみられたが,GFR-IOTH との関連性は弱かった YM178 未変化体の尿中排泄率 (Ae last %) は, 正常腎機能群及び軽度腎機能障害群ではそれぞれ 5.7%,6.3% であったが, 中等度及び重度腎機能障害群ではそれぞれ 3.9%,2.3% に減少した CL R,u を egfr-mdrd で除することで算出される排泄比の平均値は正常腎機能群で 5.6 であり, 軽度, 中等度及び重度腎機能障害群でそれぞれ 7.8,6.3,6.7 と増加した 194

195 表 パラメータ ( 単位 ) Ae last (μg) Ae last % CL R (L/h) CL R,u (L/h) CL R,u /(egfr-mdrd) CL R,u /(egfr-cg) CL R,u /(GFR-IOTH) 腎機能別 4 群における YM178 の尿中 PK パラメータのまとめ : 薬物動態解析対象集団 統計量 n 平均値 (SD) % CV 中央値最小値, 最大値 n 平均値 (SD) % CV 中央値最小値, 最大値 n 平均値 (SD) % CV 中央値最小値, 最大値 n 平均値 (SD) % CV 中央値最小値, 最大値 n 平均値 (SD) % CV 中央値最小値, 最大値 n 平均値 (SD) % CV 中央値最小値, 最大値 n 平均値 (SD) % CV 中央値最小値, 最大値 正常 (n = 8) (2548.4) , (2.55) , (3.37) , (13.41) , (1.54) , (1.55) , (2.99) , 10.7 腎機能障害の程度 軽度 中等度 (n = 8) (n = 8) (2162.3) , (2.16) , (4.09) , (15.01) , (1.71) , (0.96) , (4.36) , (1390.4) , (1.39) , (2.38) , (10.79) , (2.33) , (2.48) , (2.50) , 9.3 重度 (n = 8) (1068.3) , (1.07) , (0.84) , (3.45) , (2.58) , (2.70) , (4.19) , 16.0 薬物動態解析対象集団 : 主要な薬物動態パラメータの算出に使用可能な薬物動態データが得られた安全性解析対象集団の被験者 egfr-mdrd:mdrd 簡易式を用い推定した GFR;eGFR-CG:Cockcroft-Gault により推定した GFR;GFR: 糸球体ろ過率 ;GFR-IOTH: イオタラム酸クリアランスによる GFR Source:CL-038 総括報告書,Table

196 表 YM178 全体及び非結合 YM178 の尿中薬物動態に及ぼす腎機能障害の影響の統計学的評価 : 薬物動態解析対象集団 パラメータ ( 単位 ) CL R (L/h) CL R,u (L/h) 検討群 / 対照群 軽度 / 正常中等度 / 正常重度 / 正常軽度 / 正常中等度 / 正常重度 / 正常 検討群 対照群 n 幾何平均値 n 幾何平均値 比 検討群 / 対照群 % 信頼区間 (67.48, ) (32.06, 61.00) (13.88, 26.40) (66.09, ) (36.86, 77.42) (15.64, 32.84) 薬物動態解析対象集団 : 主要な薬物動態パラメータの算出に使用可能な薬物動態データが得られた安全性解析対象集団の被験者 自然対数変換したデータから算出した最小二乗平均値の累乗値 比とその信頼区間は累乗により元のスケールに戻し, 百分率で示した Source:CL-038 総括報告書,Table 15 腎機能障害の重症度別 4 群におけるYM178 の血漿中代謝物のPKパラメータを表 , 代謝比を表 に示した 腎機能障害は,YM178 に対する曝露量の増加以上に YM178 代謝物への曝露量を増加させた 第二相代謝物であるグルクロン酸抱合代謝物である M11 と M12 が YM178 の主要な代謝物と定義され, 定常状態における血漿中の総曝露量の 10% を超えていた これらの代謝物の曝露量は正常腎機能被験者における親化合物の曝露量のそれぞれ約 36%,35% であった M11 の代謝比 ( 個々の代謝物の AUC inf を親化合物の AUC inf で除したもの ) は, 正常腎機能被験者及び軽度腎機能障害被験者ではそれぞれ 36%,37% であったのに対し, 中等度及び重度腎機能障害被験者ではそれぞれ 60%,135% であった M12 の平均代謝比は腎機能障害の重症度とともに増加し, 正常腎機能群 35%, 軽度腎機能障害群 41%, 中等度腎機能障害群 63%, 重度腎機能障害群 74% であった また, M11 及び M12 の代謝比が腎機能の低下とともに増加したのと同様,t 1/2 も腎機能の低下とともに延長がみられた この結果より, 腎機能障害は親化合物に比べ, 腎臓排泄されるグルクロン酸抱合体代謝物である M11 及び M12 の排泄により大きく影響することが示唆された 他の代謝物 M5, M8,M13,M14,M15 及び M16 の正常腎機能群での平均血漿中濃度は低かったが, このうちグルクロン酸抱合体代謝物である M14 については腎機能の低下に伴う代謝比の増加が認められた ( 正常 :16%, 軽度 18%, 中等度 32%, 重度 :62%) チトクロム P450 による代謝物である M8 については, 重度腎機能障害群において C max,auc last,auc inf の平均値の増加がみられ, 正常腎機能群のそれぞれ 4.0 倍,25.6 倍,11.3 倍であった M8 の平均代謝比も腎機能の低下にともない増加した ( 正常 :2%, 軽度 3%, 中等度 3%, 重度 :13%) 残りの代謝物も腎機能の低下に伴って代謝比が増加したが,M14 及び M8 に比べ増加の程度は小さかった 196

197 表 代謝物 M5 M8 YM178 の代謝物の血漿中 PK パラメータ : 薬物動態解析対象集団 パラメータ ( 単位 ) C max (ng/ml) t max (h) AUC last (h ng/ml) AUC inf (h ng/ml) t 1/2 (h) C max (ng/ml) t max (h) AUC last (h ng/ml) AUC inf (h ng/ml) t 1/2 (h) 統計量 n 平均値 (SD) % CV 中央値最小値, 最大値 n 平均値 (SD) % CV 中央値最小値, 最大値 n 平均値 (SD) % CV 中央値最小値, 最大値 n 平均値 (SD) % CV 中央値最小値, 最大値 n 平均値 (SD) % CV 中央値最小値, 最大値 n 平均値 (SD) % CV 中央値最小値, 最大値 n 平均値 (SD) % CV 中央値最小値, 最大値 n 平均値 (SD) % CV 中央値最小値, 最大値 n 平均値 (SD) % CV 中央値最小値, 最大値 n 平均値 (SD) % CV 中央値最小値, 最大値 腎機能障害の程度 正常 軽度 中等度 重度 (2.18) 4.8 (4.36) 3.7 (2.76) 5.6 (3.83) , , , , (4.14) , (79.3) , (91.8) , (17.67) , (1.10) , (1.37) , (5.1) , (4.8) , (0.71) , (2.33) , (105.1) , (107.3) , (9.83) , (3.51) , (1.91) , (18.1) , (17.8) , (1.10) , (23.33) , (207.5) , (333.6) , (17.84) , (1.34) , (2.76) , (13.4) , (12.0) , (2.36) , (6.21) , (204.2) , (261.2) , (18.43) , (4.41) , (2.98) , (155.3) , (205.1) , (29.70) , 97.5 ( 次頁につづく ) 197

198 代謝物 M11 M12 パラメータ ( 単位 ) C max (ng/ml) t max (h) AUC last (h ng/ml) AUC inf (h ng/ml) t 1/2 (h) C max (ng/ml) t max (h) AUC last (h ng/ml) AUC inf (h ng/ml) t 1/2 (h) 統計量 n 平均値 (SD) % CV 中央値最小値, 最大値 n 平均値 (SD) % CV 中央値最小値, 最大値 n 平均値 (SD) % CV 中央値最小値, 最大値 n 平均値 (SD) % CV 中央値最小値, 最大値 n 平均値 (SD) % CV 中央値最小値, 最大値 n 平均値 (SD) % CV 中央値最小値, 最大値 n 平均値 (SD) % CV 中央値最小値, 最大値 n 平均値 (SD) % CV 中央値最小値, 最大値 n 平均値 (SD) % CV 中央値最小値, 最大値 n 平均値 (SD) % CV 中央値最小値, 最大値 腎機能障害の程度 正常 軽度 中等度 重度 (26.96) 23.6 (12.32) 52.8 (23.65) , , , (12.62) , (1.77) , (130.0) , (136.2) , (10.11) , (9.75) , (1.49) , (129.8) , (139.0) , (14.10) , (1.73) , (146.8) , (152.7) , (7.95) , (22.09) , (1.51) , (112.9) , (122.9) , (15.99) , (3.82) , (515.9) , (593.5) , (9.11) , (14.86) , (6.50) , (472.2) , (582.4) , (5.99) , (3.21) , (618.9) , (664.3) , (17.67) , (12.73) , (2.33) , (618.6) , (664.7) , (14.72) , 64.7 ( 次頁につづく ) 198

199 代謝物 M13 M14 パラメータ ( 単位 ) C max (ng/ml) t max (h) AUC last (h ng/ml) AUC inf (h ng/ml) t 1/2 (h) C max (ng/ml) t max (h) AUC last (h ng/ml) AUC inf (h ng/ml) t 1/2 (h) 統計量 n 平均値 (SD) % CV 中央値最小値, 最大値 n 平均値 (SD) % CV 中央値最小値, 最大値 n 平均値 (SD) % CV 中央値最小値, 最大値 n 平均値 (SD) % CV 中央値最小値, 最大値 n 平均値 (SD) % CV 中央値最小値, 最大値 n 平均値 (SD) % CV 中央値最小値, 最大値 n 平均値 (SD) % CV 中央値最小値, 最大値 n 平均値 (SD) % CV 中央値最小値, 最大値 n 平均値 (SD) % CV 中央値最小値, 最大値 n 平均値 (SD) % CV 中央値最小値, 最大値 腎機能障害の程度 正常 軽度 中等度 重度 (3.53) 4.4 (3.04) 7.7 (5.93) 9.7 (8.77) , , , , (1.51) , (16.4) , (23.0) , (1.76) , (5.13) , (1.64) , (30.6) , (32.1) , (2.99) , (1.25) , (9.1) , (11.6) , (3.97) , (6.90) , (1.19) , (69.9) , (72.3) , (2.87) , (4.43) , (232.1) , (272.9) , (11.92) , (10.96) , (3.99) , (209.0) , (242.6) , (1.04) , (118.3) , (125.8) , (8.99) , (5.97) , (1.07) , (207.1) , (260.2) , (17.28) 53.1 (20.35) , , 97.0 ( 次頁につづく ) 199

200 代謝物 M15 M16 パラメータ ( 単位 ) C max (ng/ml) t max (h) AUC last (h ng/ml) AUC inf (h ng/ml) t 1/2 (h) C max (ng/ml) t max (h) AUC last (h ng/ml) AUC inf (h ng/ml) t 1/2 (h) 統計量 n 平均値 (SD) % CV 中央値最小値, 最大値 n 平均値 (SD) % CV 中央値最小値, 最大値 n 平均値 (SD) % CV 中央値最小値, 最大値 n 平均値 (SD) % CV 中央値最小値, 最大値 n 平均値 (SD) % CV 中央値最小値, 最大値 n 平均値 (SD) % CV 中央値最小値, 最大値 n 平均値 (SD) % CV 中央値最小値, 最大値 n 平均値 (SD) % CV 中央値最小値, 最大値 n 平均値 (SD) % CV 中央値最小値, 最大値 n 平均値 (SD) % CV 中央値最小値, 最大値 腎機能障害の程度 正常 軽度 中等度 重度 (3.32) 8.1 (7.79) 6.6 (3.66) 11.0 (6.13) , , , , (1.49) , (23.6) , (22.3) , (2.92) , (0.82) , (1.98) , (18.1) , (23.3) , (11.25) , (1.60) , (39.6) , (37.7) , (5.59) , (3.51) , (1.38) , (64.2) , (74.6) , (12.81) , (4.60) , (94.5) , (122.2) , (21.21) , (1.38) , (6.69) , (73.9) , (112.9) , (28.10) , (1.04) , (55.0) , (57.6) , (5.09) , (1.65) , (0.71) , (72.6) , (107.4) , (21.96) , 80.7 薬物動態解析対象集団 : 主要な薬物動態パラメータの算出に使用可能な薬物動態データが得られた安全性解析対象集団の被験者 Source:CL-038 総括報告書,Table

201 表 腎機能別 4 群における代謝比 : 薬物動態解析対象集団 腎機能障害の程度 代謝物 正常 軽度 中等度 重度 n 平均代謝比 n 平均代謝比 n 平均代謝比 n 平均代謝比 M M M M M M M M 薬物動態解析対象集団 : 主要な薬物動態パラメータの算出に使用可能な薬物動態データが得られた安全性解析対象集団の被験者代謝比 : 個々の代謝物の AUC inf を親化合物の AUC inf で除して算出 Source:CL-038 総括報告書,Table 安全性有害事象発現状況のまとめを表 に示した 有害事象の発現率は低く, すべての有害事象の程度は軽度であった 特に注目すべき有害事象である動悸が軽度腎機能障害群の 1 例に 1 件発現した 肝胆道系疾患, 失神, 発作, 過敏性又は尿閉の有害事象は報告されなかった 死亡例及び他の重篤な有害事象はみられなかった 臨床検査値及び血圧については臨床的に問題となるベースラインからの変動はみられなかった 臨床的に重要な心電図所見も認められなかった すべての腎機能群において脈拍数の増加がみられ, ベースラインからの変化量は重度の腎機能障害群で最も大きかった 201

202 表 腎機能別 4 群における有害事象発現状況 : 安全性解析対象集団 MedDRA version 9.1 腎機能障害の程度 器官別大分類 (SOC) 基本語 (PT) 正常 (n = 8) 軽度 (n = 8) 中等度 (n = 8) 重度 (n = 9) 合計 (n = 33) 全有害事象発現例数 0 2 (25.0%) 2 (25.0%) 1 (11.1%) 5 (15.2%) 心臓障害動悸 0 1 (12.5%) (3.0%) 胃腸障害便秘 (12.5%) 0 1 (3.0%) 消化不良 (12.5%) 0 1 (3.0%) 悪心 0 1 (12.5%) (3.0%) 全身障害及び投与局所様態血管穿刺部位内出血 (11.1%) 1 (3.0%) 代謝及び栄養障害痛風 0 1 (12.5%) (3.0%) 筋骨格系及び結合組織障害筋骨格硬直 (12.5%) 0 1 (3.0%) 神経系障害浮動性めまい 0 1 (12.5%) (3.0%) 頭痛 0 1 (12.5%) (3.0%) 安全性解析対象集団 : 治験薬を投与されたすべての被験者 治験薬投与開始から Day 6 又は中止時までに発現した有害事象を集計した MedDRA の 1 つの用語で有害事象が 1 つ以上発現した被験者は 1 例として集計した Source:CL-038 総括報告書,Table 結論 腎障害は YM178 の血漿中薬物動態に影響を及ぼした 正常な腎機能を有する被験者と比べ, 軽度, 中等度及び重度の腎機能障害を有する被験者では,YM178 の全身曝露量 (AUC inf ) はそれぞれ 31%,66%,118% 増加した YM178 の血漿蛋白結合率は正常な腎機能を有する被験者では約 68% であったが, 中等度及び重度の腎機能障害を有する被験者ではいずれも約 73% であった 腎機能障害を有する被験者での蛋白結合率の増加が少なかったことを考慮すると, 非結合 YM178 の曝露量は, 正常腎機能被験者に比べ腎機能障害被験者で増加したが,YM178 全体に対する曝露よりは少なかった 軽度, 中等度及び重度の腎機能障害を有する被験者における非結合 YM178 の全身曝露量 (AUC inf,u ) は, 正常腎機能被験者に比べ, それぞれ 26%,38%,84% 増加した 腎障害は YM178 の C max に影響を及ぼしたが,AUC inf に比べ影響の程度は小さかった 軽度, 中等度及び重度腎機能障害群における YM178 の C max は, 正常腎機能群に比べ, それぞれ 6%, 23%,92% 増加した 非結合 YM178 の C max は, 軽度腎機能障害群では正常腎機能群と変わらず, 中等度及び重度の腎機能障害群でそれぞれ 2%,62% 増加した CL R,u と腎機能測定値の間には明らかな正の相関が認められた AUC inf,u,c max,u 及び CL/F,u と腎機能測定値との間の相関は弱く,AUC inf,u 値は腎機能にかかわらず同様であった 正常腎機能群では, 代謝物である M11 及び M12 の曝露量 (AUC inf ) は親化合物の曝露量のそれぞれ約 36%,35% に相当した 中等度及び重度腎機能障害群における M11 の平均代謝比は 202

203 それぞれ 60%,135% に増加し,M12 の平均代謝比はそれぞれ 63%,74% に増加した M5, M8,M13,M14,M15 及び M16 も腎機能の低下に伴い平均代謝比が増加し, 最大の増加がみられたのは重度腎機能障害群における M14 及び M8 であった 腎機能障害の重症度が異なる被験者に YM mg を単回経口投与したときの安全性及び忍容性に問題はなかった YM178 の曝露量は腎機能群により異なったが, 群間で安全性に違いはみられなかった 203

204 肝機能障害患者における薬物動態試験 [ 試験番号 CL-039]( ) 治験課題名 : 軽度及び中等度の肝機能障害が YM178 の薬物動態, 安全性及び忍容性に及ぼす影響を正常肝機能被験者と比較検討するための非盲検単回投与試験治験責任医師名 : 治験実施医療機関 :1 施設 公表文献 : 未公表 治験期間 : 約 5 カ月 治験開始日 :20 年 月 日 治験終了日 :20 年 月 日 開発のフェーズ : 第 I 相 目的 : 主要目的 : 軽度及び中等度肝機能障害を有する被験者に YM mg を単回投与したときの薬物動態を対応する正常肝機能被験者と比較検討する 副次的目的 : 軽度及び中等度肝機能障害を有する被験者に YM178 を投与したときの安全性及び忍容性を検討する 治験デザイン 治験方法 : 本試験は, 非盲検, 単回投与試験であり, 正常肝機能被験者及び肝機能障害を有する被験者での YM178 の薬物動態, 安全性及び忍容性を評価した 選択基準を満たした被験者を軽度肝機能障害被験者, 中等度肝機能障害被験者又は正常肝機能被験者の 3 つの群のいずれかに割り付けた Child-Pugh 分類によるスコアが 5~6 点を軽度肝機能障害,7~9 点を中等度肝機能障害と定義した 正常肝機能被験者は肝機能が正常な被験者とした Day 1 に YM mg を単回経口投与した 目標被験者数 : 最大 32 例 設定根拠 軽度及び中等度の肝機能障害を有する被験者を各 8 例, 軽度及び中等度肝機能障害被験者と年齢, 性別及び BMI が同様になるように選択した正常肝機能被験者を各 8 例, 計 32 例を登録することとした 本試験では, 軽度及び中等度肝機能障害を有する被験者それぞれに対照となる正常肝機能被験者を設定し, 最小 8 例, 最大 16 例の正常肝機能被験者を登録することとした 少なくとも各群 8 例の被験者から評価可能なデータが得られることとした 正式な被験者数の算出は行っていないが, 薬物動態のばらつきを考慮に入れ,1 群 8 例あれば薬物動態評価に十分であると判断された 診断及び選択 除外基準 : 選択基準以下の基準をすべて満たす場合, 本試験の対象とした 1. 文書による同意が得られた者 2. 18~80 歳の男女 3. CYP2D6 の遺伝子型が extensive metabolizer(em) 4. BMI:18.0~32.0 kg/m 2 5. 臨床及び生化学データより, 軽度の肝機能障害を有すると判断された者 (Child-Pugh 分類でスコア 5~6 点 ) 6. 臨床及び生化学データより, 中等度の肝機能障害を有すると判断された者 (Child-Pugh 分類 204

205 でスコア 7~9 点 ) 7. 肝機能が正常の健康な者 (5~7 の選択基準は, いずれかを満たす者を対象とした ) 除外基準以下の基準のいずれかに該当する場合, 本試験の対象としなかった 1. 試験データに影響を及ぼす可能性がある薬物治療を必要とする再発性又は進行中の内科疾患 ( 肝機能障害を除く ) を有する者 2. 薬物の分布, 代謝又は排泄を阻害する外科的又は内科的な状態 ( 肝機能障害を除く ) を有する者 3. YM178 又は製剤中に含まれる成分に対し過敏性を有するか, 若しくは疑いのある者 4. 妊娠又は授乳中の女性 5. 妊娠の可能性のある女性 ( 閉経前, 不妊手術を受けていない, 又は子宮摘出術を受けていない ), あるいは試験期間中及び試験終了後の 3 カ月間に適切な避妊法を用いる意志のない女性 適切な避妊法とは禁欲又は適切な避妊法 ( コンドーム,IUD) と定義 6. 試験開始の前 2 週間から経過観察の来院時まで, 避妊又は更年期不定愁訴の治療にホルモン剤を使用している者 ( 例 : ピル, ホルモン付加型子宮内避妊器具 [IUD],Implanon 等 ) 7. スクリーニング時に QT/QTc 間隔の著しい延長が認められた者 (3 回の心電図による QTcF 平均値が男性で >450 ms, 女性で >470 ms) 8. 臨床上問題となる喘息, 湿疹, 他アレルギー症状又は重度の薬物過敏症の既往を有する者 9. 施設への入院前 4 週以内の臨床上問題となる上部消化管症状 ( 悪心, 嘔吐, 腹部不快感又は不調, 胸焼け ) の既往を有する者 10. 治験責任医師により臨床上問題となると判断された消化管疾患, 心血管疾患, 呼吸器疾患, 腎機能障害, 神経疾患, 皮膚疾患, 精神障害又は代謝異常の既往を有する者 11. 試験前の身体所見, 心電図及び臨床検査において, 治験責任医師により臨床上問題となる異常があると判断された者 12. 試験前の来院時検査において, 以下に示す脈拍数又は血圧の異常所見が認められる者 : 脈拍数 <40 又は >90 bpm, 平均収縮期血圧 <90 又は >160 mmhg, 平均拡張期血圧 <40 又は >100 mmhg( 臥位で 5 分間安静後に 3 回自動測定した ) 13. 肝機能が正常の者 : 施設への入院前 2 週以内に, 処方薬若しくは OTC 薬 (3 g/ 日以内のパラセタモールを除く ) を使用した者肝機能障害者 : 試験前検査の前 4 週以内に医学的に必要な薬物治療の用法変更を要した者, あるいは施設への入院前の 2 週間 ( 又は禁止薬剤の消失半減期 5 倍 ) に併用可能薬でない薬剤を使用した者については, 登録前に依頼者と検討することとした 14. 施設への入院前の 3 カ月以内に乱用薬物を使用した者 15. 施設への入院前 3 カ月以内に,1 日 10 本を超える ( 又はそれに相当する量のタバコ ) 喫煙歴のある者 16. 施設への入院前 3 カ月以内に, アルコール量が男性で週 21 ユニット, 女性で週 14 ユニットを超える (1 ユニット = ビール 270 ml, 蒸留酒 40 ml 又はグラス 1 杯のワイン ) 飲酒歴のある者 17. 施設への入院前 3 カ月以内に血液又は血液製剤の献血歴のある者 18. 抗 HIV 1/2 抗体陽性と判定された者 19. 肝実質性障害又は肝疾患と関連のない胆道閉塞又は他の要因による肝機能障害を有する者 20. 肝機能障害者 : 肝機能が変動している者又は急速に悪化している者 21. 肝機能障害者 : 胆汁性肝硬変を有する者 22. 肝機能障害者 : 重度の肝性脳症 ( グレード 2 を超える ) を有するか, 既往を有する者 23. 肝機能障害者 : 進行性の腹水症を有する者 205

206 24. 肝機能障害者 : 過去 2 カ月以内の食道静脈瘤出血の既往を有する者 25. 肝機能障害者 : 重度の門脈圧高進症, あるいは外科的又は非外科的な門脈体静脈シャントを有する者 26. 肝機能障害者 : 血小板数が /L 下回る,PT が 18 秒を上回る, 又はヘモグロビンが 9 g/l を下回る者 27. 重度の腎機能障害 (Cockcroft-Gault 法で評価したクレアチニンクリアランスが 30 ml/min を下回る ) を有する者 28. 理由を問わず, 本試験の完遂が期待できないと治験責任医師が判断する者 29. 本試験への登録予定日から遡って 3 カ月以内に他の臨床試験に参加したことがある, 若しくは 12 カ月以内に 3 試験を超える他の臨床試験に参加したことがある者 30. 本試験を安全に終了することに支障をきたすような臨床症状を有すると治験責任医師が判断する者 31. 治験依頼者又は本試験に関与する CRO の社員治験薬, 投与量及び投与方法 : 1. 治験薬及びロット番号 YM178 OCAS 100 mg 錠ロット番号 :BX 投与量及び投与方法 Day 1 に YM178 OCAS 100 mg 錠を 240 ml の水とともに空腹下で単回経口投与した 投与前には約 10 時間, 投与後は 2 時間以上絶食した 評価期間スクリーニング期間は最大 20 日 (Day -21 から Day -2), 入院期間は 6 日 (Day -1 から Day 5) であった Day 1 に被験者に YM mg が単回経口投与された 正常肝機能被験者の場合は, 退院後の Day 6 及び 7 に採血をし,Day 15 より前に試験後の最終来院日を設定した 肝機能障害被験者の場合は,Day 6,Day 7,Day 9 及び Day 11 に採血をし,Day 19 より前に試験後の最終来院日を設定した 評価項目, 評価スケジュール及び評価基準 : 薬物動態 : ノンコンパートメント法を用い,PK パラメータを算出した 主要評価項目 YM178: 血漿中 :AUC inf,c max 副次評価項目 YM178: 血漿中 :AUC last,t lag,t max,t 1/2,V z /F,CL/F,f u 尿中 :Ae last,ae inf,ae last %,Ae inf %,CL R YM178 の代謝物 ( 可能な場合 ): 血漿中 :t max,c max,auc last,auc inf,t 1/2, 親化合物に対する代謝物の AUC last の比 YM178 の非結合分画 ( 可能な場合 ): 血漿中 :C max,u,auc last,u, AUC inf,u,v z,u/f,cl,u/f 安全性 : 有害事象, 臨床検査 ( 血液学的検査, 血液生化学検査, 尿検査 ), バイタルサイン,12 誘導心電図, 身体所見統計手法 : YM178 の薬物動態に及ぼす肝機能障害の影響を検討するため, 主要な PK パラメータである 206

207 AUC inf と C max を対数変換し, 分散分析を行った AUC inf,c max それぞれの平均比 ( 肝機能障害を有する被験者 / 正常肝機能被験者 ) とそれに対応する 90% 信頼区間を算出した AUC inf と C max の比の 90% 信頼区間が 0.70~1.43 の範囲内に含まれているとき, 肝機能障害は YM178 の薬物動態に臨床的に意味のある影響を及ぼさないと結論することとした 肝機能障害被験者での薬物動態データが本質的にばらつきが大きいと考えられる場合には,0.70~1.43 より広い範囲を採用した 同様の解析を下記のパラメータについても行った YM178: 血漿中の t 1/2,V z /F,CL/F 及び f u, 尿中の Ae last,ae inf,ae last %,Ae inf % 及び CL R YM178 の代謝物 : 血漿中の AUC inf ( 又は AUC last ),C max, 親化合物に対する代謝物の AUC last の比 YM178 の非結合分画 :AUC inf,u( 又は AUC last,u),c max,u 報告書の日付 :20 年月日 207

208 1. 被験者の内訳及び解析対象集団本試験の被験者の内訳を表 に示した 36 例がスクリーニング検査を受け, このうち 4 例が脱落し,32 例が本試験に登録された 32 例全例が投与を完了し, 中止例はなかった 32 例全例が安全性解析対象集団及び薬物動態解析対象集団に採用された 表 被験者の内訳 軽度肝機能障害被験者 (Group 1A) n (%) 対応する正常肝機能被験者 (Group 1B) n (%) 中等度肝機能障害被験者 (Group 2A) n (%) 対応する正常肝機能被験者 (Group 2B) n (%) すべての正常肝機能被験者 n (%) スクリーニング例 36 スクリーニング検査不適合例 4 登録例 32 投与例 完了例 8 (100.0%) 8 (100.0%) 8 (100.0%) 8 (100.0%) 16 (100.0%) 中止例 安全性解析対象集団 8 (100.0%) 8 (100.0%) 8 (100.0%) 8 (100.0%) 16 (100.0%) 薬物動態解析対象集団 8 (100.0%) 8 (100.0%) 8 (100.0%) 8 (100.0%) 16 (100.0%) 割合は, 各群の投与された被験者数を分母とした Source:CL-039 総括報告書,Table 1 2. 被験者背景被験者背景を表 に示した スクリーニング検査として実施した妊娠検査, 血清学的検査, 薬物及びアルコール検査の結果はすべて陰性であった 208

209 表 特性 年齢 ( 歳 ) 性別, n (%) 人種, n (%) 体重 (kg) 身長 (m) BMI (kg/m 2 ) 被験者背景 : 安全性解析対象集団 統計量 / カテゴリー 軽度肝機能障害被験者 (Group 1A) (n=8) 対応する正常肝機能被験者 (Group 1B) (n=8) 中等度肝機能障害被験者 (Group 2A) (n=8) 対応する正常肝機能被験者 (Group 2B) (n=8) すべての正常肝機能被験者 (n=16) 平均値 SD 最小値 中央値 最大値 男性 4 ( 50.0) 4 ( 50.0) 5 ( 62.5) 5 ( 62.5) 9 ( 56.3) 女性 4 ( 50.0) 4 ( 50.0) 3 ( 37.5) 3 ( 37.5) 7 ( 43.8) 白人 8 (100.0) 8 (100.0) 8 (100.0) 8 (100.0) 16 (100.0) 黒人 アジア人 その他 平均値 SD 最小値 中央値 最大値 平均値 SD 最小値 中央値 最大値 平均値 SD 最小値 中央値 最大値 割合は, 各群の投与された被験者数を分母とした Source:CL-039 総括報告書,Table 2 3. 治験薬の曝露全被験者 32 例に YM mg が Day 1 に単回経口投与された 4. 薬物動態 (1) YM178 の薬物動態 YM178 のex vivoの蛋白結合を表 に示した 血漿中 YM178 の遊離非蛋白結合分画 (f u ) の平均値は, いずれの肝機能障害被験者においても 0.27~0.30 とほぼ同様であった また, 正常肝機能被験者に対する肝機能障害被験者のf u 比の 90% 信頼区間は, 肝機能障害の影響がないとみなす目安とした 0.70~1.43 の範囲内に含まれていた ( 表 ) 209

210 軽度又は中等度の肝機能障害被験者並びにそれぞれに対応する正常肝機能被験者における YM178 の平均血漿中濃度推移を図 に示し,YM178 の血漿中 PKパラメータのまとめを表 に示した C max の平均値は, 軽度肝機能障害被験者及び対応する正常肝機能被験者では同様であったが, 中等度肝機能障害被験者では対応する正常肝機能被験者に比べ約 2.7 倍に増加した 軽度及び中等度肝機能障害被験者では,YM178 の曝露量 (AUC inf ) は正常肝機能被験者と比較して平均でそれぞれ約 1.3 倍及び 1.6 倍に増加した なお, 非結合 YM178 の C max 及び AUC inf でも同様の結果が得られた 肝機能障害被験者における YM178 の吸収は肝機能正常被験者と比較して遅延した t max の平均値は軽度肝機能障害被験者では 3.50 時間, 対応する正常肝機能被験者では 2.13 時間であり, 中等度肝機能障害被験者では 3.63 時間, 対応する正常肝機能被験者では 2.50 時間であった t 1/2 の平均値は, 軽度肝機能障害被験者 (67.7 時間 ) では正常肝機能被験者 (56.7 時間 ) に比べ 11 時間延長したが, 中等度肝機能障害被験者 (51.2 時間 ) と対応する正常肝機能被験者 (55.4 時間 ) の間には大きな違いはみられなかった YM178 (ng/ml) Time (h) 図 YM mg 投与後の平均血漿中濃度推移 ( 均等目盛 ): 薬物動態解析対象集団 Source:CL-039 総括報告書,Figure 3 210

211 表 パラメータ C max (ng/ml) t max (h) AUC last (ng h/ml) AUC inf (ng h/ml) t 1/2 (h) CL/F (L/h) V z /F (L) f u YM178 の血漿中 PK パラメータのまとめ : 薬物動態解析対象集団 統計量 Source:CL-039 総括報告書,Table 4 軽度肝機能障害被験者 (n=8) 対応する正常肝機能被験者 (n=8) 中等度肝機能障害被験者 (n=8) 対応する正常肝機能被験者 (n=8) 平均値 (SD, %CV) (50.5, 70) (74.4, 111) (68, 60) (31.8, 77) 最小値, 最大値 7.2, , , , 107 中央値 平均値 (SD) (2.07) (0.83) (1.51) (0.93) 最小値, 最大値 1.0, , , , 4.0 中央値 平均値 (SD, %CV) (369, 51) (358, 65) (345, 46) (226, 52) 最小値, 最大値 130, , , , 828 中央値 平均値 (SD, %CV) (391, 51) (370, 60) (363, 46) (248, 51) 最小値, 最大値 154, , , , 883 中央値 平均値 (SD, %CV) (14.9, 22) (11.9, 21) (11.4, 22) (10.6, 19) 最小値, 最大値 46, 89 41, 70 34, 66 38, 73 中央値 平均値 (SD, %CV) (189, 96) (71, 36) (110, 66) (195, 70) 最小値, 最大値 71, , , , 712 中央値 平均値 (SD, %CV) (16854, 92) (7227, 44) (4777, 43) (16109, 73) 最小値, 最大値 8449, , , , 中央値 平均値 (SD, %CV) (0.05, 18) (0.04, 15) (0.04, 15) (0.03, 9.4) 最小値, 最大値 0.20, , , , 0.33 中央値 血漿中 YM178 の薬物動態に及ぼす肝機能障害の影響についての解析結果を表 に示した ANOVA 解析の結果, 正常肝機能被験者と比べた軽度及び中等度肝機能障害被験者での YM178 の C max,auc inf 及び AUC last の比 ( 肝機能障害被験者 / 正常肝機能被験者 ) の 90% 信頼区間は, 肝機能障害の影響がないとみなす目安とした 0.70~1.43 に含まれていなかった 軽度肝機能障害被験者では,YM178 の C max,auc inf 及び AUC last の平均値は正常肝機能被験者に比べそれぞれ約 1.09 倍,1.19 倍及び 1.27 倍に増加した 一方, 中等度肝機能障害被験者では C max は 2.75 倍,AUC last は 1.78 倍に増加し,YM178 の全身曝露の増加は統計学的に有意であった AUC inf の比も 1.65 と増加がみられた 非結合 YM178 の C max,auc inf 及び AUC last についても同様の結果であった 211

212 軽度及び中等度肝機能障害被験者では全身曝露量が増加したことを反映して, 見かけのクリアランスが減少し, 正常肝機能被験者に対する比はそれぞれ 0.84 及び 0.61 となった 軽度肝機能障害被験者では見かけの分布容積に変化がみられなかったが, 中等度肝機能障害被験者では正常肝機能被験者の値の 0.56 に減少した 軽度肝機能障害被験者では正常肝機能被験者に比べ t 1/2 は 1.19 倍に増加したが, 中等度肝機能障害被験者では 0.92 倍に減少した しかし, いずれの比較においても,t 1/2 の比の 90% 信頼区間は肝機能障害の影響がないとみなす目安とした範囲内に含まれていた 表 YM178 の血漿中薬物動態に及ぼす肝機能障害の影響 :ANOVA 及び 90% 信頼区間 : 薬物動態解析対象集団 肝機能 パラメータ 最小二乗平均値比 90% 正常肝機能肝機能障害 ( 肝機能障害 / 信頼区間被験者被験者正常肝機能被験者 ) AUC inf (ng h/ml) , 2.05 AUC last (ng h/ml) , 2.28 軽度 C max (ng/ml) , 2.80 肝機能障害 t 1/2 (h) , 1.32 CL/F (L/h) , 1.45 V z /F (L) , 1.76 中等度肝機能障害 f u , 1.25 AUC inf (ng h/ml) , 2.85 AUC last (ng h/ml) , 3.13 C max (ng/ml) , 6.98 t 1/2 (h) , 1.10 CL/F (L/h) , 1.05 V z /F (L) , 0.92 f u , 1.09 Source:CL-039 総括報告書,Table 5 軽度又は中等度の肝機能障害被験者並びにそれぞれに対応する正常肝機能被験者における YM178 の尿中 PKパラメータのまとめを表 に示し,YM178 の尿中薬物動態に及ぼす肝機能障害の影響の解析結果を表 に示した YM mg を単回投与したとき, 投与量に対する未変化体 YM178 の尿中への排泄率は, 正常肝機能被験者では平均で 5.0~6.8%, 軽度及び中等度肝機能障害被験者ではそれぞれ 6.3% 及び 9.3% であった 正常肝機能被験者と中等度肝機能障害被験者における排泄率の差は統計的に有意であった 軽度肝機能障害被験者では YM178 の腎クリアランス (CL R ) は正常肝機能被験者の 0.70 倍に減少したが, 中等度肝機能障害被験の CL R は正常肝機能被験者と比べ有意な差はみられなかった 212

213 表 パラメータ Ae inf (mg) Ae last (mg) CL R (L/h) YM178 の尿中 PK パラメータのまとめ : 薬物動態解析対象集団 統計量 軽度肝機能障害被験者 (n=8) 対応する正常肝機能被験者 (n=8) 中等度肝機能障害被験者 (n=8) 対応する正常肝機能被験者 (n=8) 平均値 (SD, %CV) (3.40, 54) (3.12, 46) (3.79, 41) (1.73, 35) 最小値, 最大値 0.86, , , , 6.4 中央値 平均値 (SD, %CV) (2.74, 54) (2.80, 51) (2.97, 38) (1.41, 35) 最小値, 最大値 0.63, , , , 5.5 中央値 平均値 (SD, %CV) (2.74, 33) (4.5, 37) (1.6, 13) (2.9, 27) 最小値, 最大値 5.6, , , , 16 中央値 Source:CL-039 総括報告書,Table 6 表 YM178 の尿中薬物動態に及ぼす肝機能障害の影響 :ANOVA 及び 90% 信頼区間 : 薬物動態解析対象集団 最小二乗平均値比 90% 肝機能パラメータ正常肝機能肝機能障害 ( 肝機能障害 / 信頼区間被験者被験者正常肝機能被験者 ) Ae inf (%) , 1.71 軽度 Ae last (%) , 1.81 肝機能障害 中等度肝機能障害 Source:CL-039 総括報告書,Table 7 CL R (L/h) , 0.91 Ae inf (%) , 3.03 Ae last (%) , 3.26 CL R (L/h) , 1.41 (2) YM178 の代謝物の薬物動態 YM178 の代謝物のPKパラメータを表 に示し,YM178 のAUC last 及びC max に対する代謝物のAUC last 及びC max の比 ( 代謝比 ) を表 に示した 軽度肝機能障害被験者において, 正常肝機能被験者に比べ 2 倍を超える AUC last の増加を示したのは M5,M12,M13,M15 であり,2 倍を超える C max の増加を示したのは M5 と M13 であった 一方, 中等度肝機能障害被験者では, 正常肝機能被験者に比べ 2 倍を超える AUC last の増加を示したのは M5,M13,M15,M16 であり,2 倍を超える C max の増加を示したのは M5 と M13 であった 肝機能障害被験者では, 代謝物の t max の平均値は対応する正常肝機能被験者に比べ遅延した また, 肝機能障害の程度にかかわらず,YM178 の t max と比べてもおおむね遅延した 正常肝機能被験者では, 主要な代謝物である M11 と M12 の曝露量 (AUC last ) は, 親化合物の曝露量のそれぞれ約 33~34% 及び 14~19% であった 軽度肝機能障害被験者では,M11 の親化合物に対する AUC last 及び C max の平均値の比は対応する正常肝機能被験者と同様であった 中等度肝 213

214 機能障害被験者では,M11 の親化合物に対する AUC last 及び C max 比はそれぞれ約 21% 及び 17% であり, 正常肝機能被験者 (34% 及び 30%) に比べ減少した M12 については, 軽度肝機能障害被験者において AUC last 及び C max の代謝比 ( それぞれ 33% 及び 24%) がいずれも正常肝機能被験者 ( それぞれ 14% 及び 14%) より高かった 一方, 中等度肝機能障害被験者では,C max の代謝比 (9%) は正常肝機能被験者 (16%) に比べ減少し,AUC last の代謝比は正常肝機能被験者と同様であった 正常肝機能被験者で生成量が少ない代謝物である M5,M8,M13,M14,M15 及び M16 の曝露量 (AUC last ) は, 親化合物の曝露量の 1~14% であった これらの代謝物の濃度は YM178 濃度に比べはるかに低濃度であるため, これらの代謝物の肝機能障害の影響については解釈が困難であった 代謝物 M5 については, 軽度及び中等度肝機能障害被験者での AUC last の代謝比 ( それぞれ約 20%,21%) は対応するそれぞれの正常肝機能被験者 ( それぞれ約 7%,6%) に比べ顕著に増加した 一方,C max の代謝比には明らかな変化はみられなかった M13 でも肝機能障害を有する被験者において代謝比の大きな増加がみられた 軽度及び中等度肝機能障害被験者の AUC last の代謝比は, 対応する正常肝機能被験者 ( いずれも 1%) からそれぞれ約 4% 及び 5% に増加した AUC last の代謝比の増加に伴い,C max の代謝比が軽度肝機能障害被験者では増加したが, 中等度肝機能障害被験者では増加はみられなかった その他の代謝物 (M8, M14,M15 及び M16) の肝機能障害被験者における AUC last 及び C max の代謝比については, 正常肝機能被験者と比較して一定の傾向は認められなかった 214

215 表 代謝物パラメータ M5 M8 C max (ng/ml) t max (h) AUC last (ng h/ml) t 1/2 (h) C max (ng/ml) t max (h) AUC last (ng h/ml) t 1/2 (h) 代謝物の血漿中 PK パラメータ : 薬物動態解析対象集団 統計量 軽度肝機能障害被験者 (n=8) 対応する正常肝機能被験者 (n=8) 中等度肝機能障害被験者 (n=8) 対応する正常肝機能被験者 (n=8) 平均値 (SD, %CV) (2.40, 60) (2.45, 117) (2.90, 62) (1.16, 65) 最小値, 最大値 0.0, , , , 3.3 中央値 平均値 (SD) (1.81) (1.86) (3.19) (0.54) 最小値, 最大値 3.0, , , , 4.0 中央値 n 平均値 (SD, %CV) (102, 64) (72.2, 141) (90, 61) (44.7, 101) 最小値, 最大値 0, 334 0, 217 0, 286 0, 129 中央値 平均値 (SD, %CV) (25.4, 49) (13.9, 63) (5.43, 19) (18.5, 70) 最小値, 最大値 23, 94 13, 38 21, , 46 中央値 n 平均値 (SD, %CV) (1.50, 79) (1.31, 111) (0.88, 89) (1.55, 139) 最小値, 最大値 0.0, , , , 3.3 中央値 平均値 (SD) (1.90) (0.71) (1.34) (0.58) 最小値, 最大値 3.0, , , , 4.0 中央値 n 平均値 (SD, %CV) (8.82, 122) (5.41, 145) (2.73, 127) (6.96, 148) 最小値, 最大値 0.0, , , , 17 中央値 平均値 (SD, %CV) (1.8, 47) 最小値, 最大値 3.5, 3,5 4.3, , 5.7 中央値 n ( 次頁につづく ) 215

216 代謝物パラメータ M11 M12 M13 C max (ng/ml) t max (h) AUC last (ng h/ml) t 1/2 (h) C max (ng/ml) t max (h) AUC last (ng h/ml) t 1/2 (h) C max (ng/ml) t max (h) AUC last (ng h/ml) t 1/2 (h) 統計量 軽度肝機能障害被験者 (n=8) 対応する正常肝機能被験者 (n=8) 中等度肝機能障害被験者 (n=8) 対応する正常肝機能被験者 (n=8) 平均値 (SD, %CV) (16.1, 72) (17.2, 97) (8.4, 49) (10.3, 78) 最小値, 最大値 1.6, , , , 31 中央値 平均値 (SD) (1.89) (0.89) (1.85) (1.60) 最小値, 最大値 3.0, , , , 8.0 中央値 平均値 (SD, %CV) (146, 58) (162, 82) (80, 50) (110, 69) 最小値, 最大値 24, , , , 371 中央値 平均値 (SD, %CV) (19.5, 63) (15.9, 59) (14.9, 84) (9.4, 41) 最小値, 最大値 14, , , , 40 中央値 平均値 (SD, %CV) (8.5, 56) (7.19, 85) (8.2, 71) (4.29, 66) 最小値, 最大値 2.4, , , , 14 中央値 平均値 (SD) (1.85) (1.07) (1.69) (0.74) 最小値, 最大値 3.0, , , , 5.0 中央値 平均値 (SD, %CV) (96, 43) (55.4, 63) (116, 72) (67.5, 70) 最小値, 最大値 62, , , , 188 中央値 平均値 (SD, %CV) (19.5, 71) (6, 38) (16.5, 65) (9.2, 53) 最小値, 最大値 10, , 22 11, , 32 中央値 n 平均値 (SD, %CV) (3.26, 58) (3.00, 97) (4.71, 71) (1.40, 80) 最小値, 最大値 1.0, , , , 3.7 中央値 平均値 (SD) (2.13) (0.76) (1.57) (0.98) 最小値, 最大値 3.0, , , , 4.0 中央値 n 平均値 (SD, %CV) (14.4, 46) (8.66, 99) (30.6, 79) (7.37, 102) 最小値, 最大値 3.4, , , , 19 中央値 平均値 (SD, %CV) (3.01, 49) (0.99, 48) (5.57, 80) (3.35, 65) 最小値, 最大値 2.4, , , , 9.2 中央値 n ( 次頁につづく ) 216

217 代謝物パラメータ M14 M15 M16 C max (ng/ml) t max (h) AUC last (ng h/ml) t 1/2 (h) C max (ng/ml) t max (h) AUC last (ng h/ml) t 1/2 (h) C max (ng/ml) t max (h) AUC last (ng h/ml) t 1/2 (h) 統計量 Source:CL-039 総括報告書,Table 8 軽度肝機能障害被験者 (n=8) 対応する正常肝機能被験者 (n=8) 中等度肝機能障害被験者 (n=8) 対応する正常肝機能被験者 (n=8) 平均値 (SD, %CV) (4.33, 45) (3.92, 53) (6.9, 56) (3.10, 46) 最小値, 最大値 2.6, , , , 13 中央値 平均値 (SD) (1.98) (1.17) (1.31) (0.92) 最小値, 最大値 3.0, , , , 5.0 中央値 平均値 (SD, %CV) (49.5, 51) (31.2, 54) (69.8, 70) (25.4, 43) 最小値, 最大値 19, , , , 101 中央値 平均値 (SD, %CV) (4.31, 45) (3.62, 49) (4.21, 56) (2.26, 24) 最小値, 最大値 4.9, , , , 11 中央値 n 平均値 (SD, %CV) (4.02, 57) (4.23, 75) (3.04, 48) (4.12, 84) 最小値, 最大値 1.0, , , , 13 中央値 平均値 (SD) (2.00) (0.71) (1.98) (0.84) 最小値, 最大値 3.0, , , , 4.0 中央値 平均値 (SD, %CV) (42.9, 65) (29.7, 97) (18.2, 47) (21.3, 83) 最小値, 最大値 3.6, , , , 57 中央値 平均値 (SD, %CV) (5.68, 62) (1.61, 36) (3.68, 62) (3.20, 60) 最小値, 最大値 3.9, , , , 11 中央値 n 平均値 (SD, %CV) (1.54, 71) (1.29, 63) (2.36, 77) (0.83, 51) 最小値, 最大値 0.0, , , , 2.9 中央値 平均値 (SD) (1.60) (1.69) (1.83) (1.60) 最小値, 最大値 4.0, , , , 8.0 中央値 n 平均値 (SD, %CV) (35.6, 86) (34.8, 91) (56.1, 95) (23.2, 98) 最小値, 最大値 0.0, , , , 75 中央値 平均値 (SD, %CV) (13.1, 64) (12.0, 59) (12.9, 47) (14.8, 84) 最小値, 最大値 6.6, , 39 13, , 44 中央値 n

218 表 YM178 の親化合物に対する代謝物の PK パラメータの比に及ぼす肝機能障害の影響 :ANOVA 及び 90% 信頼区間 : 薬物動態解析対象集団 代謝物 肝機能 パラメータ 最小二乗平均値比 90% 正常肝機能被肝機能障害 ( 肝機能障害 / 信頼区間験者被験者正常肝機能被験者 ) 軽度 AUC last , 7.79 M5 肝機能障害 C max , 2.68 中等度 AUC last , 7.78 肝機能障害 C max , 1.37 軽度 AUC last , 2.49 M8 肝機能障害 C max , 1.23 中等度 AUC last 肝機能障害 C max 軽度 AUC last , 1.27 M11 肝機能障害 C max , 1.72 中等度 AUC last , 0.92 肝機能障害 C max , 0.98 軽度 AUC last , 3.71 M12 肝機能障害 C max , 2.87 中等度 AUC last , 1.94 肝機能障害 C max , 1.26 軽度 AUC last , 6.94 M13 肝機能障害 C max , 2.88 中等度 AUC last , 肝機能障害 C max , 4.15 軽度肝機能 AUC last , 1.60 M14 障害 C max , 1.79 中等度 AUC last , 1.23 肝機能障害 C max , 1.10 軽度 AUC last , 2.81 M15 肝機能障害 C max , 1.84 中等度 AUC last , 2.00 肝機能障害 C max , 0.98 軽度 AUC last , 1.76 M16 肝機能障害 C ma , 1.51 中等度 AUC last , 2.40 肝機能障害 C max , 0.93 Source:CL-039 総括報告書,Table 9 5. 安全性有害事象の要約を表 に示した 死亡例, 重篤な有害事象及び中止に至った有害事象, 特に注目すべき有害事象はみられなかった 有害事象は, 正常肝機能被験者及び軽度肝機能障害被験者では報告されなかった 中等度肝機能障害被験者で,1 例の女性被験者に軽度の下痢 (SOC は 胃腸障害 ) が 1 件,Day 2 に発現した 下痢は 8 時間持続し,YM178 との関連性は 関連あるかもしれない と判断され, 無治療で消失した 218

219 正常肝機能被験者では臨床検査値に臨床的に意味のある変動はみられなかったが, 肝機能障害被験者では, 臨床検査値の異常変動が多くみられ, 肝機能障害に関連した異常変動であると判断された 心電図検査において臨床的に意味のある変動は認められなかった YM178 の投与後に, 正常肝機能被験者, 軽度及び中等度肝機能障害を有する被験者のすべてにおいて, 収縮期血圧の平均値の減少がみられた 中等度肝機能障害被験者での減少が最も大きく, 正常肝機能被験者と軽度肝機能障害被験者では同程度の減少であった 心拍数の平均値は正常肝機能被験者と軽度肝機能障害被験者では増加したが, 中等度肝機能障害被験者では減少した 表 有害事象の要約 : 安全性解析対象集団 軽度肝機能障害被験者 n (%) 中等度肝機能障害被験者 n (%) 正常肝機能被験者の全例 n (%) 総被験者数 有害事象発現件数 有害事象発現例数 0 1 (6.3%) 0 軽度 0 1 (6.3%) 0 中等度 重度 重篤な有害事象発現件数 重篤な有害事象発現例数 試験中止に至った有害事象発現例数 YM178 との関連性がある有害事象発現例数, 0 1 (6.3%) 0 死亡例数 各試験群で治験薬を少なくとも 1 回投与した被験者を対象に集計した 有害事象の集計は治験薬投与後に発現 ( 又は悪化 ) した事象を対象とした 1 件以上の有害事象が発現した被験者は 1 例として集計した 中止の主な理由が有害事象である場合 YM178 との関連性がある有害事象は, 関連性が可能性ありと判定された有害事象又は関連性が判定されていな い有害事象とした 割合は, 群ごとの被験者数又は全体の被験者数を分母とした Source:CL-039 総括報告書,Table 結論 YM mg 単回投与後, 軽度肝機能障害被験者における C max 及び AUC inf の平均値は, 正常肝機能被験者に比べそれぞれ約 1.09 倍 (90% 信頼区間 :0.42~2.80),1.19 倍 (90% 信頼区間 :0.69~2.05) に増加した 中等度肝機能障害被験者における C max 及び AUC inf の平均値は, 正常肝機能被験者に比べそれぞれ 2.75 倍 (90% 信頼区間 :1.08~6.98),1.65 倍 (90% 信頼区間 :0.95~2.85) に増加した 軽度肝機能障害被験者では YM178 の t 1/2 の平均値が約 11 時間延長したが, 中等度肝機能障害被験者では約 4 時間短縮した これらの変化は臨床的に意味のあるものではなかった 肝機能障害は YM178 の血漿蛋白結合に影響を与えなかった ( 非蛋白結合分画の平均値の範囲は,0.27~0.30) 219

220 YM178 未変化体の尿中排泄率は軽度肝機能障害被験者 (6.3%) 及び肝機能正常被験者 ( 平均値の範囲は 5.0~6.8%) で同様であったが, 中等度肝機能障害被験者 (9.3%) では増加した 正常肝機能被験者では, 主要な代謝物である M11 と M12 の曝露量 (AUC last ) は, 親化合物の曝露量のそれぞれ約 33~34% 及び 14~19% であった 中等度肝機能障害被験者では,M11 の曝露量は親化合物の曝露量の約 21% にまで減少し, 軽度肝機能障害被験者では,M12 の曝露量は約 33% にまで増加した 肝機能障害被験者において, 生成量が少ない代謝物である M5 と M13 が正常肝機能被験者に比べ増加した M5 の代謝比は, 正常肝機能被験者での約 7% に対し, 肝機能障害被験者では約 21% であった M13 の代謝比は, 正常肝機能被験者での 1% に対し, 肝機能障害被験者では約 5% であった その他の代謝物については肝機能障害による影響はみられなかった 220

221 薬物相互作用試験 ( ケトコナゾール )[ 試験番号 CL-036]( ) 治験課題名 : 健康成人男女を対象とした YM178 OCAS 単回投与の薬物動態に及ぼすケトコナゾール反復投与の相互作用を検討するための第 I 相, 非盲検,2 期, クロスオーバー試験治験責任医師名 : 治験実施医療機関 :1 施設 公表文献 : 未公表 治験期間 : 約 4 カ月 治験開始日 :20 年 月 日 治験終了日 :20 年 月 日 開発のフェーズ : 第 I 相 目的 : 主要目的 : 健康成人での YM178 OCAS 単回投与の薬物動態に及ぼすケトコナゾール反復投与の相互作用を検討する 副次的目的 : 健康成人での YM178 OCAS 単独投与及びケトコナゾールとの併用投与時の安全性並びに忍容性を評価する 治験デザイン 治験方法 : 本試験は, 第 I 相, 非盲検,2 期, クロスオーバー試験である 24 例 ( 男性 12 例及び女性 12 例 ) が試験に組み入れられた YM178 OCAS 100 mg は第 1 期と第 2 期に各 1 回単回経口投与された ( 第 1 期の投与日は Day 1, 第 2 期の投与日は Day 4) 第 2 期では,Day 1~Day 9 にケトコナゾール 400 mg が 1 日 1 回経口反復投与された 第 1 期の Day 1 及び第 2 期の Day 4 に, 被験者は少なくとも 8 時間絶食した後, 翌朝,YM178 OCAS を投与され, その後も 4 時間絶食を継続した 被験者には YM178 の投与直前までの水摂取が許可され, 投与後も 2 時間以降に再び水の摂取が許可された 有害事象の調査はすべての被験者について行われ, すべての有害事象が記録された 身体検査, 臨床検査, 心電図検査, バイタルサインの結果は指定された時点で記録された 薬物動態の評価はすべての被験者について行われた 投与前の血漿中ケトコナゾール濃度を測定するため, 第 2 期 Day 1~Day 7 のケトコナゾール投与前に血液が採取された 血漿中 YM178 濃度を測定するため,YM178 の投与前から投与後 144 時間まで血液が採取された ( 第 1 期 Day 1~Day 7 及び第 2 期 Day 4~Day 10) 目標被験者数 :24 例 設定根拠 男性 12 例, 女性 12 例を本試験に組み入れ, 少なくとも男女各 8 例が試験を完了することと仮定した この被験者数は本試験と類似した先行する他の薬物動態試験の被験者数を基に決定されたものであり, ケトコナゾールが YM178 OCAS に及ぼす相互作用を評価する上で妥当な数であると考えられた なお, 少なくとも 18 例の薬物動態解析症例を確保するため, 被験者が試験から早期に脱落した場合は治験依頼者の判断により被験者の補充を可能とした 診断及び選択 除外基準 : 選択基準以下の基準をすべて満たす場合, 本試験の対象とした 1. 本試験に関連するあらゆる手続きの実施に先立ち, 十分な説明を受け,HIPAA に適合し IRB が承認した同意文書に自らの意思で署名した者 2. 19~55 歳の男性又は女性 221

222 3. 外科的不妊 ( 文書化された記録を要する ), 閉経後 ( 最終月経から 2 年以上経過 ) 又はダブルバリア避妊薬若しくは非ホルモン性子宮内避妊器具 (IUD) を使用している女性 4. 授乳中でなく, スクリーニング時, 第 1 期及び第 2 期の Day 1, 並びに試験期間中の血清妊娠検査が陰性の女性 5. スクリーニング時の既往歴, 並びにスクリーニング時, 第 1 期及び第 2 期の Day 1 の身体検査により治験責任医師が健康と判断した者 6. スクリーニング時並びに第 1 期及び第 2 期の Day 1 に体重 45 kg 以上で BMI 18~30 kg/m 2 の者 7. スクリーニング時及び試験期間中の臨床検査結果が正常な者, あるいは異常であっても治験責任医師により臨床上問題ないと判断された者 8. スクリーニング時並びに第 1 期及び第 2 期の Day 1 の 12 誘導心電図所見 ( 時間間隔を含む ) が正常な者, あるいは異常所見があっても臨床上問題ないと判断され, 各パラメータが以下の要件を満たす者 :PR 間隔が 220 ms を超えない, 補正後の QTc 間隔が男性では 450 ms, 女性では 470 ms を超えない 9. スクリーニング時及び試験期間中の薬物及びアルコール中毒スクリーニング検査が陰性の者 試験期間中に薬物又はアルコール中毒のスクリーニング検査が陽性となった者は試験を中止することとした 除外基準以下の基準のいずれかに該当する場合, 本試験の対象としなかった 1. 臨床上問題となる疾病 ( 例 : スクリーニング前 3 カ月以内にみられた心臓血管系, 肝臓系, 腎臓系, 胃腸系の異常 ) を経験した者で, 医師が治験参加は適切でないとみなした者 2. スクリーニング時に肝炎を有する者, 抗 HAV 抗体陽性,HBs 抗原陽性, 抗 HCV 抗体陽性の者又は抗 HIV-1 又は HIV-2 抗体陽性の者 3. YM178, ケトコナゾール又は他のイミダゾール化合物に対し過敏性を有する者 4. スクリーニング時, 第 1 期又は第 2 期の Day 1 又は Day 1 の投与前に安静時臥位脈拍数が <50 bpm 又は >90 bpm の者 5. スクリーニング時, 第 1 期 Day 1, 第 1 期 Day 1 の投与前又は第 2 期 Day 1 に測定した座位脈拍と立位脈拍の差が 20 bpm を超える者, 又は脈拍数が 120 bpm 以上の者 6. ホルモン性経口避妊薬を服用している者 7. CYP3A4 又は CYP2D6 を阻害する可能性のある物質を摂取している者 8. 第 1 期 Day 1 の直前の 14 日間に全身又は局所の薬物療法を受けた若しくは受ける予定の者, 第 1 期 Day 1 の前 30 日間に長時間作用型の治療 ( 例えばデポ製剤 ) を受けた若しくは受ける予定の者 9. 第 1 期 Day 1 の前 14 日間に漢方薬を含む市販薬を服用した者 ( 週 4 日を超えない 2000 mg/d までのアセトアミノフェンの一時使用を認める ) 10. スクリーニング直前の 30 日間 ( 又は当該薬剤の半減期 10 倍のいずれか長い方 ) に, 他の臨床試験に参加し治験薬の投与を受けている者, 若しくは治験薬の投与を受けていた者 11. 第 1 期 Day 1 の YM178 初回投与 48 時間前から試験期間を通じて, アルコール, カフェイン, 若しくはグレープフルーツ又はグレープフルーツジュースの摂取を絶つことができないと予想される者 12. 過去 6 カ月間にタバコ含有物及びニコチン又はニコチン含有物を使用した者 13. 過去 2 年間に週 5 ユニットを超えるアルコール飲料を摂取した者, あるいは薬物乱用歴, 薬物又はアルコール依存歴を有する者 (1 ユニット = ビール 12 オンス, ワイン 4 オンス又は蒸留酒 1 オンス ) 14. 試験開始前 56 日間に, 献血, 重大な失血, 若しくは血液又は血液製剤を輸血した者又は試験開始前 7 日間に血漿献血した者 222

223 15. 過去 10 年間に精神疾患の既往を有する者又は試験手順を遵守できない者 16. 英語又は保証された翻訳により他の言語に翻訳された同意説明文書を口頭及び / 又は文書により理解できない者 17. 前立腺肥大症又は尿失禁の既往を有する者治験薬, 投与量及び投与方法 : YM mg 錠 1. 投与量 :100 mg, 第 1 期, 第 2 期で各 1 回, 単回投与 2. 投与方法 : 約 240 ml の水とともに空腹下経口投与 ( 第 2 期 Day 4 における投与では約 120 ml の水で服用 ) 3. ロット番号 :05073A 4. 投与期間 : 第 1 期の Day 1, 第 2 期の Day 4 にそれぞれ単回投与ケトコナゾール 200 mg 錠 1. 投与量 :400 mg,1 日 1 回投与 2. 投与方法 : 約 240 ml の水とともに空腹下経口投与 ( 第 2 期の Day 4 の投与では約 120 ml の水で服用 ) 3. ロット番号 :5GG 投与期間 : 第 2 期に Day 1 から Day 9 まで 9 日間連日投与評価項目, 評価スケジュール及び評価基準 : 薬物動態の評価 血漿中薬物動態パラメータ :C max,t max,c last,t last,auc last,auc inf,k el,t 1/2,CL/F,V z /F AUC inf 及び C max を薬物相互作用を検討する主要なパラメータとした 尿中排泄量 (Ae last ), 尿中排泄率 (Ae last %) 安全性の評価身体所見, 有害事象, バイタルサイン, 心電図, 臨床検査統計手法 : 単回投与時の YM178 に対する反復投与時のケトコナゾールの相互作用を評価する指標として, AUC inf 及び C max を主要な薬物動態パラメータとした 第 2 期 Day 4(YM178+ ケトコナゾール ), 第 1 期 Day 1(YM178 単独 ) における血漿中 YM178 の AUC inf の幾何平均値の比 ( 第 2 期 / 第 1 期 ) の 90% 信頼区間を算出した 同様に,C max の 90% 信頼区間も算出した 両薬物動態パラメータとも 90% 信頼区間が 80~125% の範囲内であれば, ケトコナゾールの反復投与は YM178 単回投与時の薬物動態に影響を及ぼさないと結論することとした 第 1 期 Day 1 及び第 2 期 Day 4 の YM178 の尿中排泄量 (Ae) についても, 前述と同様の方法にて信頼区間を算出し比較した 第 1 期 Day 1 及び第 2 期 Day 4 それぞれにおける YM178 単回投与後の C max 到達時間 (t max ) を Wilcoxon の符号付き検定により比較した ケトコナゾールの定常状態における薬物動態は, 第 2 期 Day 2,3,4,5,6,7 のケトコナゾールのトラフ濃度をもとに評価した 症例ごとの YM178 濃度及びケトコナゾール濃度データ, 症例及び測定日ごとの YM178 の薬物動態パラメータ及び要約統計量を示した 有害事象は MedDRA version 9.1 を用いてコード化した 有害事象の発現率は,YM178 単独投与期, ケトコナゾール単独投与期,YM178+ ケトコナゾール併用期及び YM178 投与期全体について要約した 臨床検査パラメータとそのベースラインからの変化及びバイタルサインとそのベースラインからの変化は, 投与時期と測定日別に要約した 報告書の日付 :20 年月日 223

224 1. 被験者の内訳及び解析対象集団本試験の被験者の内訳を図 に示した 24 例が試験に登録され, 第 1 期に 24 例全例に YM178 が投与された このうち 1 例はバイタルサインの基準を満たさなかったため, 第 2 期には登録されなかった 他の 23 例全例に第 2 期のケトコナゾール及びYM178 が投与された 安全性解析対象集団には 24 例が採用され, 第 2 期に登録されなかった 1 例を除く 23 例が薬物動態解析対象集団に採用された スクリーニング 登録 (n=24) 安全性解析対象集団 (n=24) 薬物動態解析対象集団 (n=23) 中止 (n=1) 第 2 期登録の基準からの逸脱 完了 (n=23) 図 被験者の内訳と解析対象集団 安全性解析対象集団 : 治験薬を 1 回以上投与された登録被験者薬物動態解析対象集団 : 薬物動態解析担当者が主要な YM178 の薬物動態パラメータの算出に使用可能と判断した薬物動態のデータが得られた安全性解析対象集団の被験者 Source:CL-036 総括報告書,Figure 2 2. 被験者背景安全性解析対象集団の男女の数は, 試験デザインを反映し, 同数であった 24 例中 20 例 (83.3%) が白人であり, 平均年齢 (SD) は 30.9(12.46) 歳であった 薬物動態解析対象集団には 1 例の被験者 ( 白人女性 ) が含まれなかったが, 安全性解析対象集団と薬物動態解析対象集団の被験者背景に臨床的に明らかな違いは認められなかった 3. 治験薬の曝露全被験者に YM178 が少なくとも 1 回投与された 24 例中 23 例が試験を完了し,1 例がバイタルサインの基準を満たさなかったことより第 2 期の Day 1 に試験を中止した 4. 薬物動態 YM178 の平均血漿中濃度の推移を図 に示した 血漿中 YM178 濃度 ( 中央値 ) は, 第 1 期, 第 2 期とも投与から 4 時間後に最高値となった YM178 が単独投与された第 1 期 Day 1 と比較して,YM178 とケトコナゾールが併用された第 2 期 Day 4 ではYM178 の平均 C max は 1.43 倍高く (66.39 ng/mlに対して ng/ml), 平均 AUC inf は 224

225 1.79 倍高かった ( ng h/mlに対して ng h/ml) また, 第 2 期のYM178 の消失半減期, 見かけの分布容積, 見かけのクリアランスはそれぞれ約 25%, 約 60%, 約 45% 低下した 尿中排泄率 (Ae%) は約 100% 増加した ( 表 ) 第 2 期 Day 4 と第 1 期 Day 1 の血漿中 YM178 のAUC inf の幾何平均値比 ( 第 2 期 / 第 1 期 ) の 90% 信頼区間は 180.9(162.6,201.2) であった 第 2 期 Day 4 と第 1 期 Day 1 の血漿中 YM178 のC max の幾何平均値比の 90% 信頼区間は,145.0(122.5,171.5) であった AUC inf,c max とも 90% 信頼区間は 80~125% の範囲に含まれなかったため, ケトコナゾールの反復投与がYM178 の単回投与時の薬物動態に影響を及ぼさないとは結論できなかった ( 表 ) 第 1 期 Day 1 と第 2 期 Day 4 の YM178 の t max を Wilcoxon の符号付き検定で比較した結果, 両時期間で統計的に有意な差は認められなかった (P=0.2799)(CL-036 総括報告書,Table ) 第 2 期 Day 4 と第 1 期 Day 1 の YM178 の Ae の幾何平均値の比の 95% 信頼区間は,202.6(181.6, 225.9) であった (CL-036 総括報告書,Table ) 表 YM178 の血漿中 PK パラメータ ( 平均値 ±SD): 薬物動態解析対象集団 パラメータ Day 1 Day 4 YM178 単独 YM178 + ケトコナゾール C max (ng/ml) ± ± t max (h) 4 (2.0, 6.0) 4 (1.0, 6.0) AUC inf (ng h/ml) ± ± CL/F (L/h) ± ± V z /F (L) ± ± 2150 t 1/2 (h) ± ± 9.76 Ae (%) 6.65 ± ± 4.33 中央値 ( 範囲 ) Source:CL-036 総括報告書,Synopsis Table 3 表 YM178 の薬物動態に及ぼすケトコナゾールの影響 : 薬物動態解析対象集団 パラメータ 性別 n YM178 単独 YM178 + ケト比 (YM178 + ケトコナゾール / コナゾール YM178 単独 ) 90% 信頼区間 全体 , AUC inf 女性 , 男性 , 全体 , C max 女性 , 男性 , ANOVA による自然対数変換後の最小二乗平均値 最小二乗平均値は均等目盛に再変換した 自然対数に変換した差とその信頼区間を均等目盛に再変換し, 百分率で示した Source:CL-036 総括報告書,Synopsis Table 2 225

226 Concentration (ng/ml) Concentration (ng/ml) Females D1 P1 Males D1 P1 Females D4 P2 Males D4 P Nominal Time (hr) (h) 図 投与後 24 時間までの血漿中 YM178 濃度 ( 平均値 ±SE): 薬物動態解析対象集団 第 1 期では,YM178 のみが投与された 第 2 期では,YM178 とケトコナゾールが併用投与された D1P1: 第 1 期の Day 1,D4P2: 第 2 期の Day 2 Source:CL-036 総括報告書,Figure 5 5. 安全性治験薬との関連性が否定できない有害事象 ( 関連あるかもしれない, 多分( おそらく ) あり と判定された有害事象 ) を以下では 副作用 と定義した 投与時期にかかわらず 2 例以上でみられた有害事象及びその発現率を表 に示した 投与時期, 治験薬との関連性にかかわらず,YM178 を投与された被験者でよくみられた有害事象は頭痛 (15/24;62.5%), 悪心 (5/24;20.8%), 鼻漏 (5/24;20.8%) 及び疲労 (4/24;16.7%) であった 第 1 期の Day 1 の YM178 投与から第 2 期のケトコナゾール投与前までに発現した有害事象のうち,2 例以上でみられた副作用は, 頭痛 (3/24;12.5%), 便秘 (2/24;8.3%), 傾眠 (2/24;8.3%) 及び鼻漏 (2/24;8.3%) であった また,YM178 及びケトコナゾールの併用投与時に 2 例以上でみられた副作用は, 頭痛 (11/23;47.8%), 悪心 (5/23;21.7%), 腹痛 (2/23;8.7%) 及び疲労 (2/23; 8.7%) であった 有害事象のほとんどは軽度であり, 重度のものはなかった 226

227 表 治験薬との関連性にかかわらずよくみられた有害事象 : 安全性解析対象集団 MedDRA version 9.1 治療期器官別大分類 (SOC) YM178 単独ケトコナゾール単独 YM178+ YM178 全体ケトコナゾール基本語 (PT) (n=24) (n=23) (n=23) (n=24) 全事象 11 (45.8%) 11 (47.8%) 16 (69.6%) 18 (75.0%) 胃腸障害腹痛 1 (4.2%) 0 2 (8.7%) 2 (8.3%) 便秘 2 (8.3%) 1 (4.3%) 1 (4.3%) 2 (8.3%) 悪心 0 3 (13.0%) 5 (21.7%) 5 (20.8%) 全身障害及び投与局所様態疲労 1 (4.2%) 1 (4.3%) 2 (8.7%) 4 (16.7%) 神経系障害頭痛 6 (25.0%) 4 (17.4%) 11 (47.8%) 15 (62.5%) 傾眠 2 (8.3%) (8.3%) 呼吸器, 胸郭及び縦隔障害鼻漏 3 (12.5%) 1 (4.3%) 1 (4.3%) 5 (20.8%) 副鼻腔うっ血 0 2 (8.7%) 1 (4.3%) 3 (12.5%) 皮膚及び皮下組織障害そう痒症 0 2 (8.7%) 0 2 (8.3%) 同一被験者が同一 SOC に分類される有害事象を 2 件以上発現した場合には,PT 別発現率の合計が 100% を超える 投与時期にかかわらず 2 例以上でみられた有害事象を示した Source:CL-036 総括報告書,Table 5 試験期間中に死亡, 重篤な有害事象, 投与中止に至った有害事象はみられなかった 脈拍数のわずかな上昇が, 第 1 期 Day 1 の YM178 単独投与から 5~12 時間後にみられた しかし, 変化量はわずかであり, 臨床的に意味のある変化ではないと考えられた 他に臨床的に意味のあるバイタルサインの変化は認められなかった 試験期間を通じて, 身体検査において臨床的に意味のある異常やベースラインからの変化は認められなかった 臨床検査結果及び臨床検査結果のベースラインからの変化量に関して, 臨床的に意味があるとみなされたものはなかった また, 心電図についても, 試験期間を通じて臨床的に意味のある異常は認められなかった 6. 結論強力な CYP3A4 阻害剤であるケトコナゾール (400 mg 1 日 1 回反復投与 ) の併用下において YM178 を単回投与したとき,YM178 の薬物動態に軽度の阻害が認められた YM178 単独投与時と比べ, ケトコナゾール併用時の YM178 の C max 及び AUC inf はそれぞれ 倍及び 倍に増加した 第 1 期 (YM178 単独の単回投与 ), 第 2 期 (Day 1~Day 9: ケトコナゾール,Day 4: YM178) ともに, 健康な成人男女被験者における忍容性は良好であった 227

228 薬物相互作用試験 ( リファンピシン )[ 試験番号 CL-070]( ) 治験課題名 : YM178 単回投与時の薬物動態に及ぼすリファンピシン反復投与の影響を検討する第 I 相, 非盲検, 薬物相互作用試験治験責任医師名 : 治験実施医療機関 :1 施設 公表文献 : 未公表治験期間 :2 カ月治験開始日 :2008 年 10 月 3 日治験終了日 :2008 年月日, the United States 開発のフェーズ : 第 I 相 目的 : 主要目的 : 強力な CYP3A4 誘導剤であるリファンピシンの反復投与が YM178 単回投与時の薬物動態に及ぼす影響を検討する 副次的目的 : YM178 単独及びリファンピシンとの併用単回投与時の安全性並びに忍容性を検討する 治験デザイン 治験方法 : 本試験は, 第 I 相, 非盲検, 薬物相互作用検討試験であり,YM mg を単回投与したとき及びリファンピシンの反復投与 (600 mg 1 日 1 回 11 日間 ) 時に YM178 を単回投与したときの薬物動態, 安全性及び忍容性を評価した 投与期間は 16 日間とした 薬物動態解析用の血液及び尿検体を試験期間中の所定の時点で採取した すべての被験者に対し, あらかじめ規定した以下の順序で治験薬が投与された Day 1~Day 5:YM178 単独投与期 Day 5~Day 12: リファンピシン単独投与期 Day 12 から治験終了時の来院 :YM178 とリファンピシンの併用投与期各被験者は,Day 1 に YM mg が単回投与され, その後 3 日間のウォッシュアウト期間 (Day 2~Day 4) をとった 次に, リファンピシンの血中濃度を定常状態で維持し, かつ CYP3A4 を確実に誘導するため, リファンピシン 600 mg を 1 日 1 回,Day 5~Day 15 まで投与した Day 12 に, リファンピシン 600 mg とともに YM mg を再び単回投与した 被験者は Day 1 に施設に入院し,Day 16 の最終評価が完了した後に退院した 被験者は, 治験薬の最終投与から 7~14 日以内に, 投与後評価のため来院した 目標被験者数 :24 例 設定根拠 統計解析を行うに足る被験者を確保することとし,YM178 投与例として計 24 例, 評価可能例数として少なくとも 18 例, 男女いずれも少なくとも 8 例を含むこととした YM178 投与例数 24 例の設定根拠は, 本試験と類似した他の薬物動態試験の被験者数を基に決定したもので, 検出力を考慮したものではない 診断及び選択 除外基準 : 選択基準以下の基準をすべて満たす場合, 本試験の対象とした 1. 試験に関連する手続きの実施 ( 該当する場合には, 禁止療法の中止を含む ) に先立ち,IRB が承認した同意文書, 並びに, 薬事規制 ( 例えば, 米国の施設では HIPAA) に基づくプライバシー規定に本人又は代諾者の同意が得られた者 2. スクリーニング時に 18~55 歳の者 228

229 3. スクリーニング時に体重 45 kg 以上,BMI 18~32 kg/m 2 の者 4. スクリーニング時の臨床検査値が正常範囲内の者又は異常であっても治験責任医師により臨床上問題ないと判断された者 5. スクリーニング時の 12 誘導心電図所見が正常な者又は異常であっても治験責任医師により臨床上問題ないと判断された者 6. 閉経後 ( 定義 : 最終月経から 2 年以上経過 ) の女性, スクリーニングの 1 カ月以上前に不妊手術を受けた女性又は有効な非ホルモン性の避妊法を実行している女性 授乳中でなく, スクリーニング時及び Day 1 の妊娠検査結果が陰性である女性 7. 薬物及びアルコール中毒スクリーニング検査で陰性の者 8. 治験実施計画書を遵守でき, 試験を完了できると考えられる者 除外基準以下の基準のいずれかに該当する場合, 本試験の対象としなかった 1. YM178 又は製剤中に含まれる成分に対し過敏性を有する者, 若しくは疑いのある者 2. リファンピシン又は製剤中に含まれる成分に対し過敏性を有する者, 若しくは疑いのある者 3. 肝酵素検査 (ALT,AST 又はビリルビン ) で正常域上限を超える異常を認めた者 4. 治験責任医師により, 本試験への参加の妨げとなる精神疾患, 重症の活動性又は再発性感染症, 肝炎, その他の疾患 / 障害を有する者, 若しくはそれらの既往を有すると判断された者 5. 治験薬投与前の少なくとも 5 年間に寛解期にない癌 ( 基底細胞癌又はステージ 1 の扁平上皮癌を除く ) の既往を有する者 6. 治験薬投与前 56 日間に 450 ml 以上の失血又は献血をした者, 若しくは治験薬投与前 7 日間以内に血漿献血をした者 7. 英語又は他の言語に翻訳された同意説明文書を口頭又は文書で理解できない者 8. 錠剤の嚥下が困難な者 9. Day 1 の施設への入院前 14 日間 ( デポ製剤のような長時間作用型薬剤の場合は Day 1 の前 30 日間 ) に処方薬を投薬された者, 又は投薬される予定となっていた者 Day 1 の前 14 日間に補助療法及び代替療法を含む OTC 薬 ( 週 4 日を超えない 2000 mg/ 日までのアセトアミノフェンの一時使用を除く ) を服用した者 10. Day 1 の施設への入院前 48 時間以内に, アルコール, カフェイン含有食品又は飲料, グレープフルーツジュース, グレープフルーツ含有食品, 若しくはダイダイ ( 苦いマーマレード等 ) を摂取した者 11. スクリーニング前 6 カ月間に薬物を乱用したことのある者 12. 治験薬投与前 30 日間又は薬剤の半減期の 10 倍のいずれか長い方の間に, 他の臨床試験に参加又は治験薬を服用した者 13. 肝炎ウイルス又はヒト免疫不全ウイルスである HIV 1+2 に感染している者, 若しくはスクリーニング時の検査で抗 HAV 抗体,HBs 抗原, 抗 HCV 抗体が陽性であった者 14. 何らかの理由により, 試験を完了できないと治験責任医師が判断した者治験薬, 投与量及び投与方法 : 1. 治験薬及びロット番号 YM mg 錠ロット番号 :L /Fisher 製造ロット リファンピシン 300 mg カプセルロット番号 :

230 2. 投与量及び投与方法 YM mg を 240 ml の水とともに Day 1 及び Day 12 の朝,8 時間以上絶食した後に経口単回投与した 投与後 4 時間も絶食とした リファンピシン 600 mg(300 mg カプセルを 2 個 ) を Day 5~Day 11 及び Day 13~Day 15 の朝食 1 時間前に 240 ml の水とともに経口投与した Day 12 の朝,8 時間以上の絶食後に,YM mg 及びリファンピシン 600 mg(300 mg カプセルを 2 個 ) を 240 ml の水とともに経口単回投与した 投与後 4 時間も絶食とした 評価期間被験者は施設に計 17 日間入院した 試験期間は最長 51 日間であった ( スクリーニング期間 : 最長 20 日, ベースライン :Day 1, 治験薬投与期間 :Day 1~Day 16, 終了 / 中止時来院 : 治験薬最終投与後 7~14 日以内 ) 評価項目, 評価スケジュール及び評価基準 : 薬物動態 : 主要 PK パラメータを, ノンコンパートメントモデルを用い,YM178 の血漿中濃度をもとに算出した :AUC inf,auc last,c max,t max,k el,t 1/2,CL/F,V z /F さらに, 以下のパラメータを YM178 尿中濃度をもとに算出した :Ae last,ae last %,CL R 安全性 : 有害事象, 臨床検査 ( 血液学的検査, 血液生化学検査, 尿検査 ), バイタルサイン, 身体検査,12 誘導心電図 有害事象は MedDRA version 9.1 を用いてコード化した 統計手法 : 人口統計学的特性, 他の基準値の特性及び安全性のパラメータは, 適宜要約統計量にて表示した YM178 の主要な PK パラメータは要約統計量を用いて表示した 薬物相互作用を評価するため,2 標本片側の対応のある t 検定を用い, 自然対数変換した YM178 の血漿中 AUC inf 及び C max の幾何平均値について,YM178 とリファンピシンの併用投与後 (Day 12) と YM178 単独投与後 (Day 1) の比の 90% 信頼区間を求めた AUC inf と C max の比の 90% 信頼区間が両方とも 80.0~ 125.0% の範囲内であれば,YM178 とリファンピシンの薬物相互作用はないと結論できることとした 投与後の検体採取時期別と 24 時間累積での 6β-ヒドロキシコルチゾールとコルチゾールの比について,Day 1 に対する Day 12 の幾何平均値比 (Day 12/Day 1) の 95% 信頼区間を,2 標本片側の対応のある t 検定を用いて算出した 報告書の日付 :20 年月日 230

231 1. 被験者の内訳及び解析対象集団 本試験の被験者の内訳を図 に示した 24 例が試験に組み入れられ, 全例が試験を完 了した 24 例全例が安全性及び薬物動態解析対象集団となった 登録例 (n=24) 投与例 (n=24) 中止例 (n=0) 完了例 (n=24) 安全性解析対象集団 (n=24) 薬物動態解析対象集団 (n=24) 図 被験者の内訳 安全性解析対象集団 : 治験薬を投与されたすべての登録被験者薬物動態解析対象集団 : 主要な薬物動態パラメータの算出に適切である薬物動態のデータが得られた安全性解析対象集団の被験者 Source:CL-070 総括報告書,Figure 1 2. 被験者背景被験者背景を表 に示した 231

232 表 被験者背景 : 安全性 薬物動態解析対象集団 パラメータ分類全体 (n=24) 性別 (%) 人種 (%) 民族 (%) 年齢 ( 歳 ) 体重 (kg) 身長 (cm) BMI (kg/m 2 ) Source:CL-070 総括報告書,Table 3 男性女性白人黒人又はアフリカ系アメリカ人ヒスパニック又はラテン系ヒスパニック又はラテン系以外平均値 SD 最小値中央値最大値平均値 SD 最小値中央値最大値平均値 SD 最小値中央値最大値平均値 SD 最小値中央値最大値 13 (54.2) 11 (45.8) 22 (91.7) 2 (8.3) 23 (95.8) 1 (4.2) 治験薬の曝露 24 例全例に YM mg が 2 回投与され (Day 1:YM178 単独投与,Day 12 にリファンピシンとの併用投与 ),Day 5~Day 15 にはリファンピシン 600 mg が 1 日 1 回,11 日間反復投与された 4. 薬物動態 YM178 投与後の血漿中濃度推移 ( 平均値 ) を図 に示した YM178 の血漿中及び尿中の主要なPKパラメータのまとめをそれぞれ表 及び表 に示した YM178 の薬物動態にリファンピシンが及ぼす薬物相互作用の統計学的評価を表 に示した 尿中の 6β-ヒドロキシコルチゾールとコルチゾール量の比を表 に示した 本試験の結果から,Day 1 での YM178 単回投与時に比べると,Day 12 での YM178 とリファンピシン併用投与時では,YM178 の C max 及び AUC inf が最小二乗平均値でそれぞれ 35%(90% 信頼区間 :49.82~85.62) 及び 44%(90% 信頼区間 :49.07~64.94) 減少することが示された t 1/2 の平均値は,Day 1 と Day 12 で差がみられなかった 232

233 また, 尿中 PK パラメータの解析により,Day 1 での YM178 単回投与時と比べると,Day 12 での YM178 とリファンピシンの併用投与後では,YM178 の Ae last 平均値が約 42% 減少することが示された CYP3A4 誘導の指標として 6β-ヒドロキシコルチゾールとコルチゾールの排泄比を用いたが, 投与後 0~24 時間の 6β-ヒドロキシコルチゾールとコルチゾールの最小二乗平均値の比は 4.4 倍に増加しており, リファンピシン 600 mg の反復投与により CYP3A4 の代謝活性が増加することが確認された 平均 CL R は Day 1 投与後と Day 12 投与後で差がみられなかったことから, リファンピシン投与による YM178 の腎排泄への影響は小さいことが示された Plasma Concentration (ng/ml) 図 YM mg 単回投与時 (Day 1) 及びリファンピシンとの併用投与時 (Day 12) の YM178 血漿中濃度推移 : 薬物動態解析対象集団 平均値 Source:CL-070 総括報告書,Figure 2 (B) Scheduled Time (h) 233

234 表 YM mg 単回投与時 (Day 1) 及びリファンピシンとの併用投与時 (Day 12) の YM178 血漿中 PK パラメータのまとめ : 薬物動態解析対象集団 PK パラメータ ( 単位 ) C max (ng/ml) AUC last (h ng/ml) AUC inf (h ng/ml) t max (h) t 1/2 (h) CL/F (L/h) V z /F (L) Source:CL-070 総括報告書,Table 5 統計量 n 平均値 ± SD % CV 中央値最小値, 最大値幾何平均値 n 平均値 ± SD % CV 中央値最小値, 最大値幾何平均値 n 平均値 ± SD % CV 中央値最小値, 最大値幾何平均値 n 平均値 ± SD % CV 中央値最小値, 最大値 n 平均値 ± SD % CV 中央値最小値, 最大値 n 平均値 ± SD % CV 中央値最小値, 最大値 n 平均値 ± SD % CV 中央値最小値, 最大値 YM178 単独 (Day 1) ± , ± , ± , NA ± , ± , ± , ± , YM178 + リファンピシン (Day 12) ± , ± , ± , ± , ± , ± , ± ,

235 表 PK パラメータ ( 単位 ) YM178 の薬物動態にリファンピシンが及ぼす薬物相互作用の統計学的評価 : 薬物動態解析対象集団 YM178 単独 (Day 1) YM178 + リファンピシン (Day 12) 比 (Day 12/Day 1) 比の 90% 信頼区間 n 最小二乗平均値 n 最小二乗平均値 AUC inf (h ng/ml) (49.07, 64.94) C max (ng/ml) (49.82, 85.62) YM178(100 mg) は Day 1 及び Day 12 に投与し, リファンピシン (600 mg) は Day 5 から Day 15 まで投与した ANOVA( 分散分析 ) により算出した自然対数変換データの最小二乗平均値 最小二乗平均値を元のスケールに戻した 自然対数変換後の差及び信頼区間を元のスケールに戻し, 値は % で示した Source:CL-070 総括報告書,Table 6 表 YM mg 単回投与時 (Day 1) 及びリファンピシンとの併用投与時 (Day 12) の YM178 尿中 PK パラメータのまとめ : 薬物動態解析対象集団 PK パラメータ ( 単位 ) Ae last (μg) Ae last % CL R (L/h) Source:CL-070 総括報告書,Table 7 統計量 平均値 ± SD % CV 中央値最小値, 最大値平均値 ± SD % CV 中央値最小値, 最大値平均値 ± SD % CV 中央値最小値, 最大値 YM178 単独 (Day 1, n=24) ± , ± , ± , 15.3 YM178 + リファンピシン (Day 12, n=24) ± , ± , ± , 15.4 表 YM mg 単回投与時 (Day 1) 及びリファンピシンとの併用投与時 (Day 12) の尿中 6β- ヒドロキシコルチゾールとコルチゾールの比 : 薬物動態解析対象集団 YM178 単独 YM178 + リファンピシン予定の比 (Day 1) (Day 12) 時間間隔 (Day 12/Day 1) n 最小二乗平均値 n 最小二乗平均値 比の 95% 信頼区間 0~4 時間 (443.02, ) 4~8 時間 (358.60, ) 8~12 時間 (323.65, ) 12~24 時間 (353.08, ) 0~24 時間 (392.52, ) YM178(100 mg) は Day 1 及び Day 12 に投与し, リファンピシン (600 mg) は Day 5 から Day 15 まで投与した ANOVA( 分散分析 ) により算出した自然対数変換データの最小二乗平均値 最小二乗平均値を元のスケールに戻した 自然対数変換後の差及び信頼区間を元のスケールに戻し, 値は % で示した Source:CL-070 総括報告書,Table 8 235

236 5. 安全性治験薬との関連性が否定できない有害事象 ( 関連あるかもしれない, 多分( おそらく ) あり と判定された有害事象 ) を以下では 副作用 と定義した 有害事象全体及び個々の有害事象の発現率は低く, 各投与期間とも同様であった ( 表 参照 ) 死亡, 他の重篤な有害事象, 治験薬の投与中止に至った有害事象はなかった 重度の有害事象はなく, 中等度の有害事象は 1 例に発現した頭痛であった 2 例以上に発現した有害事象を表 に示した リファンピシン単独投与時,1 例を除くすべての被験者が着色尿の有害事象を発現し, ほぼ半数の被験者が変色便の有害事象を発現したが, これらはリファンピシン投与時に発現が予想された事象であった YM178 とリファンピシンの併用投与時に, 着色尿と変色便が各 1 例の被験者で発現したが, これら 2 例の被験者ではリファンピシン単独投与時にも他のリファンピシンに関連する有害事象がみられていた 臨床検査値及び血圧の平均値にはベースラインと比べ臨床的に意味のある変動はなく, 心電図にも臨床的に意味のある変動は認められなかった 脈拍数が 10 bpm を超えて増加した被験者は, リファンピシン単独投与時に比べ,YM178 単独投与時及び YM178 とリファンピシンの併用投与時に多くみられた 表 有害事象の発現状況 : 安全性解析対象集団 投与時期別の有害事象発現例数 (%) YM178 単独 (n=24) リファンピシン単独 (n=24) YM178 + リファンピシン (n=24) 全体 (n=24) 有害事象発現件数 有害事象発現例数 2 (8.3) 24 (100) 4 (16.7) 24 (100) 副作用発現例数 2 (8.3) 24 (100) 4 (16.7) 24 (100) 重篤な有害事象発現例数 重症度別の有害事象発現例数 軽度 1 (4.2) 24 (100) 4 (16.7) 23 (95.8) 中等度 1 (4.2) (4.2) 有害事象により投与中止に至った被験者数 件以上の有害事象が発現した被験者を 1 例として集計した 治験責任医師により 関連あるかもしれない, おそらく関連あり と判定された有害事象 同一症例に複数の異なる重症度の有害事象が発現した場合, 最も重い程度での発現を 1 例として集計した Source:CL-070 総括報告書,Table

237 表 有害事象の要約 : 安全性解析対象集団 MedDRA version 9.1 投与時期別の有害事象発現例数 (%) 器官別大分類 (SOC) YM178 単独リファンピシン単独 YM178 + 全体リファンピシン基本語 (PT) (n=24) (n=24) (n=24) (n=24) 全事象 2 (8.3) 24 (100.0) 4 (16.7) 24 (100.0) 心臓障害動悸 1 (4.2) 0 1 (4.2) 2 (8.3) 胃腸障害変色便 0 10 (41.7) 1 (4.2) 11 (45.8) 神経系障害浮動性めまい 1 (4.2) 1 (4.2) 0 2 (8.3) 頭痛 2 (8.3) 0 1 (4.2) 3 (12.5) 腎及び尿路障害着色尿 0 23 (95.8) 1 (4.2) 24 (100.0) 生殖系及び乳房障害女性陰部そう痒症 0 2 (8.3) 0 2 (8.3) YM178 単独投与期 :Day 1~Day 5, リファンピシン単独投与期 :Day 5~Day 12,YM178 + リファンピシン併用投 与期 :Day 12~ 試験終了時まで, と定義した YM178(100 mg) は Day 1 及び Day 12 に投与し, リファンピシン (600 mg) は Day 5 から Day 15 まで投与した 有害事象は,Day 1 の投与後から試験終了時の来院までに発現した有害事象とした 被験者の中には同一 SOC の複数の有害事象が発現している可能性もある Source:CL-070 総括報告書,Table 結論 YM178 及びリファンピシン併用投与時の YM178 の C max 及び AUC inf は,YM178 単独投与時と比較してそれぞれ 35% 及び 44% 減少した YM178 とリファンピシンの併用投与時に YM178 の腎排泄に変化は認められなかった YM mg の単回経口投与及び本剤とリファンピシン 600 mg 1 日 1 回との併用投与において安全性上の問題はなく, 忍容性は良好であった リファンピシン単独投与時に比べ,YM178 単独投与時及び YM178 とリファンピシンの併用投与時に脈拍数が増加する被験者が多くみられた 237

238 薬物相互作用試験 ( ワルファリン )[ 試験番号 CL-040]( ) 治験課題名 : ワルファリンの薬物動態に及ぼす YM178 反復投与の影響を検討するための健康被験者を対象とした非盲検, クロスオーバー試験治験責任医師名 : 治験実施医療機関 :1 施設 公表文献 : 未公表治験期間 : 約 3 カ月治験開始日 :2008 年 月 日 治験終了日 :20 年 月 日 France 開発のフェーズ : 第 I 相 目的 : 主要目的 : 定常状態の YM178 によるワルファリン単回投与後の薬物動態への影響を検討する 副次的目的 : 単独投与時及び YM178 との併用投与時のワルファリンの安全性及び忍容性を検討する ワルファリンの薬力学に及ぼす YM178 反復投与の影響を探索的に検討する 治験デザイン 治験方法 : 本試験は, 非盲検, クロスオーバー試験である ワルファリン 25 mg の単回経口投与を単独で行った場合及び YM mg の 1 日 1 回投与と併用した場合で評価した 被験者は第 1 期に 9 日間, 第 2 期に 17 日間入院した 目標被験者数 :24 例 ( 男女各 12 例 ) 設定根拠 被験者数を統計解析により算出し, 合計 24 例とした YM178 とワルファリンの間に臨床的に意味のある相互作用 ( ワルファリン単独投与と比較した YM178 との併用投与後のワルファリンの対数変換後の C max 及び AUC inf の比として示す ) がないことを示すのに必要な被験者数は, 個々の検定の CV が 25%, 検出力が 90%( 結果として, 組み合わせの検出力 80%) として算出した 診断及び選択 除外基準 : 選択基準以下の基準をすべて満たす場合, 本試験の対象とした 歳 ~55 歳の健康な男女 2. 妊娠の可能性のない女性 ( 閉経後, 不妊手術後 [ 卵管結紮術等 ], 子宮摘出の既往を有する女性, あるいは非ホルモン性の適切な避妊法を用いている女性 ) 3. BMI:18.5 kg/m 2 以上 30.0 kg/m 2 未満 4. 文書による同意が得られた者 除外基準以下の基準のいずれかに該当する場合, 本試験の対象としなかった 1. 妊娠している女性 2. YM178, ワルファリンあるいは製剤中に含まれる成分に対し過敏性を有する者, 又はその疑いのある者 3. 肝機能検査 (ALT,AST 及びアルカリホスファターゼ ) のいずれかが正常値上限を超える者 4. 好中球減少症, 血小板減少症, 血小板症, 血小板無力症, 血友病,Von Wildebrand 病及び血管性紫斑病等を示唆する止血異常又は血液疾患の症状, 歯肉出血又は鼻出血の合併又は 238

239 既往を有する者 5. 臨床上問題となる喘息, 湿疹, 他アレルギー症状又は重度の薬物過敏症の既往 ( 発症していない花粉症を除く ) を有する者 6. 施設への入院前 4 週間に臨床上問題となる上部消化管症状 ( 悪心, 嘔吐, 腹部不快感又は不調, 胸焼け ) の既往を有する者 7. 治験責任医師により臨床上問題となると判断された消化管疾患, 心血管疾患, 呼吸器疾患, 腎 肝機能障害, 神経疾患, 皮膚疾患, 精神障害, 代謝異常の既往を有する者 8. 試験前の身体所見, 心電図及び臨床検査において, 治験責任医師により臨床上問題となる異常がみられるとされた者 9. 試験前の来院において, 以下に示す脈拍数又は血圧の異常所見が認められる者 : 脈拍数が <40 bpm 又は >90 bpm, 平均収縮期血圧が >140 mmhg, 平均拡張期血圧が >90 mmhg( 血圧は臥位で 5 分間安静後に 3 回測定し, 脈拍数は自動測定した ) 10. 反復測定後のベースラインの QT/QTc 間隔が >450 ms と著しい延長が認められた者, 予期しない失神, 心不全, 原因不明の不整脈又はトルサード ド ポワンツ, 器質的心疾患の既往を有する者, あるいは QT 延長症候群の家族歴を有する者 11. 施設への入院前 2 週間にパラセタモール (3 g/ 日以内 ) を除く処方薬, 若しくは OTC 薬 ( ビタミン, セント ジョーンズ ワート等の自然療法及び漢方薬を含む ) を使用した者 12. 施設への入院前 3 カ月間に肝代謝誘導剤 ( バルビツール酸, リファンピシン等 ) を定期的に使用していた者 13. 施設への入院前 3 カ月間に乱用薬物を使用したことがある者 14. 施設への入院前 3 カ月間に,1 日 10 本を超える ( 又はそれに相応する量のタバコ ) 喫煙歴のある者 15. 施設への入院前 3 カ月間に, アルコール量が週 21 ユニットを超える飲酒歴のある者 (1 ユニット = ビール 270 ml, 蒸留酒 40 ml 又はグラス 1 杯のワイン ) 16. 施設への入院前 3 カ月間に血液又は血液製剤の献血歴のある者 17. 血清学的検査で HBs 抗原, 抗 HAV 抗体, 抗 HCV 抗体又は抗 HIV 1/2 抗体が陽性であった者 18. 理由を問わず, 治験責任医師が本試験の終了が期待できないと判断する者 19. 本試験への登録予定日前の 3 カ月間に他の臨床試験に参加したことがある者, 若しくは登録予定日前の 12 カ月間に 3 試験を超える他の臨床試験に参加したことがある者 20. 本試験を安全に終了することに支障をきたすような臨床症状を有すると治験責任医師が判断する者 21. 治験依頼者又は本試験に関与する CRO の社員治験薬, 投与量及び投与方法 : 1. 治験薬及びロット番号 YM mg OCAS 錠 : ロット番号 :BX ワルファリン 5 mg 錠 : ロット番号 :BX 投与量及び投与方法 投与量 : ワルファリン 25 mg,ym mg 投与方法 : ワルファリン,YM178 とも 240 ml の水とともに空腹時に経口投与した 最初の食事はワルファリン投与から 4 時間後とした YM mg を単独で投与する場合は, 一晩絶食後,240 ml の水とともに経口投与し, 最初の食事は投与から 2 時間後とした 239

240 評価期間 Day 1 にワルファリン 25 mg を単回経口投与した 14 日間のウォッシュアウト期間後,YM mg を Day 15~Day 30 まで 1 日 1 回,16 日間投与した Day 23 にワルファリンを再び単回投与した 被験者は 2 期に分けて入院した ( 入院期間 :9 日間及び 17 日間 ) YM178 の最終投与から 7~14 日以内に試験後の最終来院日を設定した 評価項目, 評価スケジュール及び評価基準 : 主要評価項目 薬物動態 : 血漿中 R- 及び S- ワルファリンの AUC inf,auc last,c max,t max,t 1/2,CL/F 両光学異性体の AUC inf と C max を薬物相互作用の解析に用いた 副次評価項目 薬物動態 : 血漿中 YM178 の C trough,auc tau,c max,t max,cl/f 安全性 : 有害事象, 臨床検査 ( 血液学的検査, 血液生化学検査, 尿検査 ), バイタルサイン,12 誘導心電図, 身体検査 薬力学 : 抗凝固パラメータ :AUC PT;0-168h ( ワルファリン投与後 0~168 時間のプロトロンビン時間 時間曲線下面積 ),AUC INR;0-168h,PT の最大値 (PT max ),PT max 到達時間 (t PT;max ),INR max,t INR;max 統計手法 : ワルファリン単独投与時と比較したワルファリン + YM178 投与時のワルファリンの AUC と C max の比を 1.0 と予想した R- 及び S- ワルファリンの AUC と C max を対数変換し, ワルファリン単独投与に対する YM178 との併用投与の比の 90% 信頼区間を投与条件と被験者を固定効果とした ANOVA モデルにより算出した R- 及び S- ワルファリンの AUC と C max の比の 90% 信頼区間が同等性の基準とした 0.80~1.25 の範囲内に入れば, 臨床的に意味のある相互作用はないと結論することとした AUC inf を AUC として用いることとした 外挿法により AUC inf が 20% 以上増加すると推定されない場合は,AUC last を AUC inf の代わりに用いた AUC PT;0-168h,PT max,auc INR;0-168h 及び INR max を対数変換し, ワルファリン単独投与に対する YM178 との併用投与の比の 90% 信頼区間を,ANOVA により算出した また, ワルファリン単独投与時と YM178 とワルファリンの併用投与時のワルファリンの薬物動態 (AUC と C max の比 ) と薬力学について男女別の検討も行い, 性別並びに投与条件と性別の間の相互作用をモデルに当てはめて評価した その他のデータについては, 投与期 ( スクリーニング, ワルファリン単独投与, 併用投与, 試験後の来院 ) と規定の観察時期別に要約統計量を算出した 報告書の日付 :20 年月日 240

241 1. 被験者の内訳及び解析対象集団本試験の被験者の内訳を表 に示した 49 例がスクリーニング検査を受け, このうち 25 例が脱落し, 男性 12 例, 女性 12 例の計 24 例が本試験に登録された 登録された被験者は全例が投与を完了し, 早期中止はなく, 解析対象集団からの除外もなかった 表 被験者の内訳 例数 (%) 登録例 24 完了例 24 (100) 安全性解析対象集団 24 (100) 薬物動態解析対象集団 24 (100) 薬力学解析対象集団 24 (100) Source:CL-040 総括報告書,Table 1 2. 被験者背景被験者背景を表 に示した 被験者の年齢範囲は 19~54 歳 ( 平均値は 32.1 歳 ) であった スクリーニング検査時の妊娠, 血清学, 薬物及びアルコール検査結果は, 登録例ではすべて陰性であった 表 被験者背景 : 安全性解析対象集団 特性 ( 統計量 / カテゴリー ) n = 24 (100%) 性別 男性 12 女性 12 年齢 ( 歳 ) 平均値 (SD) 32.1 (11.0) 中央値 ( 最小値, 最大値 ) 27 (19, 54) 体重 (kg) 平均値 (SD) 73.2 (11.9) 中央値 ( 最小値, 最大値 ) 72.2 (52.3, 100.4) 身長 (m) 平均値 (SD) 1.73 (0.08) 中央値 ( 最小値, 最大値 ) 1.71 (1.6, 1.9) 人種 白人 (%) 14 (58.3%) 黒人 (%) 10 (41.7%) 年齢, 体重, 身長及び人種の解析は全被験者を対象とし, 性別の解析は実施しなかった Source:CL-040 総括報告書,Table 2 241

242 3. 治験薬の曝露すべての被験者に, ワルファリンが Day 1 及び Day 23 に単回経口投与され,Day 15~30 に YM178 が反復経口投与された (Day 23 は YM178 とワルファリンの併用投与 ) 治験薬投与時に, 治験実施医療機関のスタッフは被験者の手と口腔内を検査し, 確実に治験薬が服用されたかどうかを確認した また, 服薬コンプライアンスは, 間接的ではあるが薬物動態解析結果からも確認された 4. 薬物動態 (1) YM178 の薬物動態 YM mgをday 15~30(16 日間 ) に 1 日 1 回反復投与後, 血漿中 YM178 濃度はDay 23 には定常状態に達しており, ワルファリン 25 mgの単回投与後も定常状態が維持された ( 図 ) YM178 (ng/ml) 図 YM mg 反復投与時の平均血漿中 YM178 トラフ濃度推移 : 薬物動態解析対象集団 Source:CL-040 総括報告書,Figure 4 (2) ワルファリンの薬物動態 Day 1( ワルファリン単独投与 ) 及びDay 23( ワルファリンとYM178 の併用投与 ) のS- 及びR- ワルファリンの血漿中 PKパラメータをそれぞれ表 , 表 に示した YM178 投与後に,S- 及び R-ワルファリンの平均 AUC inf 及び C max が単独投与時に比べ大きく増加することはなかった また,S- 及び R-ワルファリンとも,YM178 併用投与後の消失半減期は単 242

243 独投与に比べ約 8% 延長し, 見かけのクリアランスは約 10% 減少した 平均 t max は YM178 併用の有無にかかわらず,S- 及び R-ワルファリンとも約 1 時間であった AUC inf とC max のYM178 併用の有無別の比 (YM178+ワルファリン/ ワルファリン単独 ) の 90% 信頼区間は, いずれも同等性の基準とした 0.80~1.25 の範囲内に含まれていた ( 表 ) 表 治験薬 ワルファリン ワルファリン + YM178 S- ワルファリンの血漿中 PK パラメータのまとめ : 薬物動態解析対象集団 t max (h) C max (ng/ml) AUC last (ng h/ml) AUC inf (ng h/ml) t 1/2 (h) CL/F (L/h) 平均値 SD, CV% 0.55, NA 390, 22% 20294, 33% 25126, 39% 8.49, 23% , 32% 最小値, 最大値 0.50, , , , , , 0.37 中央値 n 平均値 SD, CV% 0.48, NA 381, 21% 19968, 30% 25000, 36% 8.53, 21% , 29% 最小値, 最大値 0.50, , , , , , 0.34 中央値 n Source:CL-040 総括報告書,Table 5 表 R- ワルファリンの血漿中 PK パラメータのまとめ : 薬物動態解析対象集団 治験薬 t max C max AUC last AUC inf t 1/2 CL/F (h) (ng/ml) (ng h/ml) (ng h/ml) (h) (L/h) 平均値 SD, CV% 0.55, NA 363, 21% 19186, 23% 25691, 28% 11.7, 25% 0.039, 27% ワルファリン 最小値, 最大値 0.50, , , , , , 0.23 中央値 n 平均値 SD, CV% 0.49, NA 382, 22% 15730, 18% 21392, 22% 8.55, 17% , 21% ワルファリン最小値, 最大値 0.50, , , , , , YM178 中央値 n Source:CL-040 総括報告書,Table 6 表 血漿中濃度が定常状態にある YM178 が S- 及び R- ワルファリンの薬物動態に及ぼす影響 : 薬物動態解析対象集団 比の平均値 [90% 信頼区間 ] PK パラメータ YM178 + ワルファリン / ワルファリン単独 S-ワルファリン AUC inf (ng h/ml) 1.10 [1.06, 1.15] C max (ng/ml) 1.04 [0.98, 1.10] R-ワルファリン AUC inf (ng h/ml) 1.10 [1.04, 1.16] C max (ng/ml) 1.05 [0.99, 1.10] 投与条件と被験者を固定効果とする ANOVA モデルを用い, 対数変換した PK パラメータの比 (YM178 + ワルファリン / ワルファリン単独 ) とその 90% 信頼区間を算出した 比とその 90% 信頼区間はノーマルスケールに変換して得た Source:CL-040 総括報告書,Table 7 243

244 5. 薬力学 (1) プロトロンビン時間 (PT) ワルファリン 25 mg により誘導された血漿中の平均 PT の推移は,YM mg の併用の有無にかかわらず同様であった t PT;max の中央値は, ワルファリン単独投与時,YM178 との併用投与時とも 10.0 時間であったが, t PT;max の被験者ごとのばらつきは大きかった ワルファリン単独投与時とYM178 との併用投与時のPT max とAUC PT;0-168h を比較したところ,YM178 併用による影響は認められなかった ( 表 ) また, 男女別に PT max と AUC PT;168h の検討も行った AUC PT;0-168h の比は, 男性で約 0.95, 女性で約 1.04 であった 90% 信頼区間はいずれも同等性の基準とした 0.80~1.25 の範囲内に含まれていた 表 血漿中濃度が定常状態にある YM178 がワルファリンの薬力学パラメータ (PT) に及ぼす影響 : 薬力学解析対象集団 最小二乗平均値 YM178 + ワルファリンワルファリン単独 比 [90% 信頼区間 ] PT max (%) [0.92, 0.97] AUC PT; 0-168h (% h) [0.96, 1.02] Source:CL-040 総括報告書,Table 9 (2) 国際標準化率 (INR) ワルファリン 25 mg により誘導された血漿中の平均 INR の推移は,YM mg の併用の有無にかかわらず同様であった ワルファリン単独投与時のt INR;max の範囲 ( 最小 ~ 最大 ) は,YM178 とワルファリンの併用投与時のそれより大きく, 特に 1 例でワルファリン単独投与時のt INR;max が 120 時間と遅かった ワルファリン単独投与時とYM178 との併用投与時のINR max とAUC INR;0-168h を比較したところ,YM178 の併用による影響は認められなかった ( 表 ) また, 男女別に INR max と AUC INR;0-168h の検討も行った INR max の比の平均値は男性で 0.96, 女性で 0.89,AUC INR;0-168h の比は男性で約 1.03, 女性で約 0.95 であった 90% 信頼区間は, いずれも同等性の基準とした 0.80~1.25 の範囲内に含まれていた 表 血漿中濃度が定常状態にある YM178 がワルファリンの薬力学パラメータ (INR) に及ぼす影響 : 薬力学態解析対象集団 最小二乗平均値 YM178 + ワルファリンワルファリン単独 比 [90% 信頼区間 ] INR max (%) [0.89, 0.96] AUC INR;0-168h (% h) [0.96, 1.02] Source:CL-040 総括報告書,Table

245 6. 安全性治験薬との関連性が否定できない有害事象 ( 関連あるかもしれない, 多分( おそらく ) あり と判定された有害事象又は関連性不明の有害事象 ) を以下では 副作用 と定義した 有害事象の発現状況を表 に示し, 器官別大分類及び基本語別の有害事象及び副作用の発現率をそれぞれ表 及び表 に示した 各治験薬投与時の忍容性は良好であった 計 10 件の有害事象が 7 例 ( 総被験者の 29.2%) に発現したが, その程度はほとんどが軽度であり, 各 1 例に発現した気管支炎, リンパ節炎及び嘔吐が中等度と判定された 重度の有害事象は発現しなかった ほとんどの有害事象は 1 例のみでみられたものであった ワルファリン単独,YM178 単独, 両剤併用の各投与条件期間で発現率に偏りはなかった 死亡例, 重篤な有害事象, 中止に至った有害事象は認められなかった 表 有害事象の発現状況 : 安全性解析対象集団 ワルファリン 25 mg 単独 (P1) YM mg 単独 (P2A) YM mg + ワルファリン 25 mg (P2B) 総被験者数 有害事象発現件数 有害事象発現例数 2 (8.3%) 3 (12.5%) 3 (12.5%) 軽度 1 (4.2%) 2 (8.3%) 2 (8.3%) 中等度 1 (4.2%) 1 (4.2%) 1 (4.2%) 重度 重篤な有害事象発現件数 重篤な有害事象発現例数 中止に至った有害事象発現例数 ワルファリンとの関連性がある有害事象発現例数, 1 (4.2%) 0 0 YM178 との関連性がある有害事象発現例数, 0 1 (4.2%) 1 (4.2%) 死亡例 P1 = Day 1 から Day 15 の YM178 投与前まで,P2A = Day 15 から Day 23 のワルファリンと YM178 の併用投与前ま で,P2B = Day 23 以降 各期 (P1,P2A,P2B) で治験薬を少なくとも 1 回投与した被験者を対象に集計した 各期の最初の投与から 次期の最初の投与前までに発現 ( 又は悪化 ) した有害事象をその期に発現した有害事象として集計した 各期において 1 件以上の有害事象が発現した被験者をその期での有害事象発現例として 1 例と集計した 中止の主な理由が有害事象である場合 ワルファリン又は YM178 との関連性が 関連あるかもしれない, 多分( おそらく ) あり と判定された有 害事象又は関連性不明の有害事象 投与期ごとの総被験者数に対する発現例の割合を括弧内に示した Source:CL-040 総括報告書,Table

246 表 MedDRA version 9.1 器官別大分類 (SOC) 基本語 (PT) 器官別大分類及び基本語別の有害事象発現率 : 安全性解析対象集団 ワルファリン 25 mg 単独 (P1) YM mg 単独 (P2A) YM mg + ワルファリン 25 mg (P2B) 被験者数 全有害事象発現例数 2 (8.3) 3 (12.5) 3 (12.5) 7 (29.2) 血液及びリンパ系障害 0 1 (4.2) 0 1 (4.2) リンパ節炎 0 1 (4.2) 0 1 (4.2) 胃腸障害 1 (4.2) 1 (4.2) 1 (4.2) 2 (8.3) 下腹部痛 0 1 (4.2) 0 1 (4.2) 下痢 0 1 (4.2) 0 1 (4.2) 嘔吐 1 (4.2) 1 (4.2) 1 (4.2) 2 (8.3) 感染症及び寄生虫症 0 1 (4.2) 1 (4.2) 2 (8.3) 気管支炎 (4.2) 1 (4.2) ウイルス性咽頭炎 0 1 (4.2) 0 1 (4.2) 生殖系及び乳房障害 (4.2) 1 (4.2) 不正子宮出血 (4.2) 1 (4.2) 呼吸器, 胸郭及び縦隔障害 1 (4.2) (4.2) 鼻出血 1 (4.2) (4.2) P1 = Day 1 から Day 15 の YM178 投与前まで,P2A = Day 15 から Day 23 のワルファリンと YM178 の併用投与前ま で,P2B = Day 23 以降 各期 (P1,P2A,P2B) で治験薬を少なくとも 1 回投与した被験者を対象に集計した 各期の最初の投与から 次期の最初の投与前までに発現 ( 又は悪化 ) した有害事象をその期に発現した有害事象として集計した 同じ事象が 1 つの投与期に 2 件以上発現した被験者は, その事象については 1 例として集計した 括弧内は, 投与期ごと又は全期の総被験者数に対する発現例の割合 Source:CL-040 総括報告書,Table 13 表 器官別大分類及び基本語別の副作用の発現率 : 安全性解析対象集団 MedDRA version 9.1 器官別大分類 (SOC) 基本語 (PT) ワルファリン 25 mg 単独 (P1) YM mg 単独 (P2A) YM mg + ワルファリン 25 mg (P2B) 被験者数 全副作用の発現例数 1 (4.2) 1 (4.2) 1 (4.2) 3 (12.5) 胃腸障害 0 1 (4.2) 1 (4.2) 2 (8.3) 下腹部痛 0 1 (4.2) 0 1 (4.2) 下痢 0 1 (4.2) 0 1 (4.2) 嘔吐 0 1 (4.2) 1 (4.2) 2 (8.3) 呼吸器, 胸郭及び縦隔障害 1 (4.2) (4.2) 鼻出血 1 (4.2) (4.2) P1 = Day 1 から Day 15 の YM178 投与前まで,P2A = Day 15 から Day 23 のワルファリンと YM178 の併用投与前ま で,P2B = Day 23 以降 各期 (P1,P2A,P2B) で治験薬を少なくとも 1 回投与した被験者を対象に集計した 各期の最初の投与から 次期の最初の投与前までに発現 ( 又は悪化 ) した有害事象をその期に発現した有害事象として集計した 同じ事象が 1 つの投与期に 2 件以上発現した被験者は, その事象については 1 例として集計した 括弧内は, 投与期ごと又は全期の総被験者数に対する発現例の割合 Source:CL-040 総括報告書,Table 14 臨床検査値については, 正常範囲外となった検査値はなく, 臨床的に意味のある異常はみられなかった 全体 全体 246

247 ワルファリンの単回投与から 6 時間後に心拍数の増加がみられ, ベースラインからの増加量の平均値は 5.4 bpm( 範囲 : 23~22 bpm) であった YM178 の単回投与後 (Day 15) では, 増加量の平均値は 15.5 bpm( 範囲 :2~38 bpm),ym178 とワルファリンの併用投与後では, 増加量の平均値は 11.6 bpm( 範囲 : 5~43 bpm) であった YM178 はワルファリン投与後の拡張期又は収縮期血圧の変化に影響を及ぼさなかった 臨床的に意味のある心電図の異常は認められなかった 7. 結論 YM mg を Day 15 から 1 日 1 回反復投与開始後,Day 23 には血漿中 YM178 濃度は定常状態に達しており, ワルファリン 25 mg を単回投与した後も定常状態が維持された 血漿中濃度が定常状態にある YM178(1 日 1 回,100 mg 反復投与 ) は, ワルファリンのラセミ体 25 mg 単回投与後の各光学異性体 (R- 及び S-ワルファリン ) の薬物動態に影響を及ぼさなかった R- 及び S-ワルファリンの C max の比 (YM178+ワルファリン/ ワルファリン単独 ) の平均値はそれぞれ 1.05,1.04,AUC inf の比はいずれも 1.10 であり, 比の 90% 信頼区間はいずれも同等性の基準とした 0.80~1.25 の範囲に含まれていた 血漿中濃度が定常状態にある YM178(1 日 1 回,100 mg 反復投与 ) は, ワルファリンのラセミ体 25 mg 単回投与後の各光学異性体 (R- 及び S-ワルファリン ) の薬力学に影響を及ぼさなかった 90% 信頼区間は同等性の基準とした 0.80~1.25 の範囲に含まれていた YM178(100 mg,1 日 1 回投与 ) とともにワルファリンのラセミ体 25 mg を単回投与したとき, 男女別のワルファリンラセミ体の薬力学に臨床的に意味のある差は認められなかった 90% 信頼区間は, いずれも同等性の基準とした 0.80~1.25 の範囲に含まれていた YM178 及びワルファリンの安全性及び忍容性に問題はみられなかった 有害事象の発現頻度は低く, 発現した有害事象のほとんどは軽度であり, 治験薬との関連性がないものであった 247

248 薬物相互作用試験 ( メトプロロールと IR カプセル )[ 試験番号 CL-005] ( ) 治験課題名 : CYP2D6 の表現型が異なる健康男性 (PM 及び EM) における YM178 単回投与後の薬物動態の比較, 並びに CYP2D6 の基質であるメトプロロールの代謝に及ぼす YM178 反復投与の影響を検討するための非盲検試験治験責任医師名 : 治験実施医療機関 :1 施設 公表文献 : 未公表 治験期間 :2 カ月 治験開始日 :20 年 月 日 治験終了日 :20 年 月 日 開発のフェーズ : 第 I 相 目的 : 第 1 部 : CYP2D6 の poor metabolizer(pm) 及び extensive metabolizer(em) に YM178 IR カプセルを単回投与したときの YM178 の薬物動態を比較すること第 2 部 : YM178 IR カプセルを反復投与し,CYP2D6 の基質であるメトプロロールの代謝に及ぼす影響を検討すること治験デザイン 治験方法 : 単施設, 非盲検試験として実施した 本試験開始までに全被験者の CYP2D6 の遺伝子型を決定し, 表現型はデキストロメトルファンによるフェノタイピングにより確定した 第 1 部 : CYP2D6 の poor metabolizer(pm) 及び extensive metabolizer(em) 各 8 例に YM178 IR カプセルを単回投与したときの PK を比較した 被験者は投与前日から投与後 72 時間まで入院した 血漿中及び尿中 YM178 濃度測定のため, 投与前及び投与後 72 時間までの血漿及び尿を採取した 第 2 部 : CYP2D6 の遺伝子型及び表現型ともに EM とされた男性被験者 12 例を対象に,CYP2D6 の基質であるメトプロロールの代謝に与える YM178 の影響をクロスオーバー法にて検討した 初回投与日 (Day 1) に酒石酸メトプロロールを各被験者に投与した 1 日休薬後,Days 3~Day 6 に YM178 を単独で 4 日間投与し,Day 7 に YM178 を酒石酸メトプロロールとともに投与した Day 1 及び Day 7 に酒石酸メトプロロールの PK プロファイルを測定した 血漿中 YM178 濃度を単独投与最終日 (Day 6) と, 酒石酸メトプロロールとともに投与した Day 7 に測定した YM178 のトラフ濃度は YM178 の投与期間を通して測定した 目標被験者数第 1 部 : 解析対象例として PM 及び EM 各 8 例第 2 部 : 解析対象例として EM12 例 設定根拠 第 1 部 : 探索的試験であるため被験者数設定のための計算は行っていない 第 2 部 : 被験者数を 12 例とした場合,YM178 存在下又は非存在下におけるメトプロロールの AUC inf 及び C max の比 (YM178 存在下 / 非存在下 ) の 90% 信頼区間が 0.8~1.25 の範囲内に入る検出力は, 下表のとおり算出された 比は 1.0,1.05,1.10 の 3 ケースを想定した メトプロロール 248

249 の個体内変動係数 (CV) は, メトプロロール 100 mg を用いて実施した 2 試験 の併合結果をもとに AUC inf では 14.1%,C max では 16.6% と推定した また,C max と AUC inf を組み合わせた同時検出力を算出するため,C max と AUC inf は互いに独立した変数であると仮定した 比の想定値 (YM178 存在下 / 非存在下 ) AUC inf 検出力 (%) C max AUC inf と C max の組み合わせ (CV=14.1%) (CV=16.6%) Yuen KH et al. Int.J.Clin.Pharmacol.Ther :37-40 診断及び選択 除外基準 : 選択基準第 1 部 : 1. 18~55 歳の健康な白人男性 2. CYP2D6 の遺伝子型及び表現型が確定された者 3. 体重 60~100 kg,bmi 30 kg/m 2 以下の者 4. 文書による同意が取得できている者第 2 部 : 1. 18~55 歳の健康な白人男性 2. CYP2D6 の遺伝子型及び表現型が EM と確定された者 3. 体重 60~100 kg,bmi 30 kg/m 2 以下の者 4. 文書による同意が取得できている者 除外基準 1. β アドレナリン受容体作動薬又は治験薬の成分に対し過敏性を有する者, 若しくは疑われる者 2. 喘息, 発疹, その他のアレルギーの既往歴を有する者, 又は過去に重篤な薬物過敏症を起こした経験がある者 3. 施設への入院前 4 週間に, 臨床的上問題となる上部消化管症状 ( 吐き気, 嘔吐, 腹部不快感, 胸焼け等 ) を経験したことがある者 4. 臨床上問題となる他の疾病や障害 ( 胃腸系, 心臓血管系, 呼吸器系, 腎臓系, 肝臓系, 神経系, 皮膚科系, 精神科系, 代謝系 ) を経験したことがある者 5. 試験開始前の身体所見, 心電図, 臨床検査において, 臨床上問題となる異常があると治験責任医師が判断する者 6. QTcF 間隔が 430 ms を超える者 7. 試験開始前来院時に臥位で 5 分間安静後に測定した脈拍数が異常値 (<40 又は >90 bpm) を示す者 8. 試験開始前来院時に臥位で 5 分間安静後に測定した血圧値が以下に該当する異常値を示す者収縮期血圧が <95 又は >160 mmhg; 拡張期血圧が <40 又は >95 mmhg. 9. スクリーニング時の起立性検査が陽性の者 : めまいや立ちくらみ等の発現, 臥位で 5 分間安静後,2 分間立位を保った後に測定した収縮期血圧が 20 mmhg 低下, 脈拍数が 20 bpm 増加 10. 施設への入院前 4 週間に, パラセタモール ( ただし 3 g/ 日以内 ) 以外の処方薬若しくは OTC 薬を定期的に使用していた者, あるいは, 施設への入院前 2 週間にそのような薬物を少し 249

250 でも使ったことがある者 11. 薬物乱用歴がある者, 若しくは施設への入院前 3 カ月間に乱用薬物を使用したことがある者 12. 施設への入院前 3 カ月間に,1 日 10 本以上の紙巻きタバコ ( 又は同量のタバコ ) の喫煙歴がある者 13. 施設への入院前 3 カ月間に,1 週間に 21 ユニットを超える飲酒歴がある者 (1 ユニット = ビール 270 cc, 又はスピリッツ 40 cc, グラス 1 杯のワイン ) 14. 施設への入院前 2 カ月間に献血又は成分献血を行ったことがある者 15. 血清学的検査で HBs 抗原, 抗 HAV 抗体, 抗 HCV 抗体又は抗 HIV 1/2 抗体が陽性であった者 16. 理由を問わず, 治験責任医師が本試験の終了を期待できないと判断する者 17. 予想される本試験への登録日の前 3 カ月間に他の臨床試験に参加したことがある者, 若しくは登録日の前 12 カ月間に 3 試験を超える他の臨床試験に参加したことがある者 18. 本試験を安全に終了することに支障をきたすような臨床症状を有すると治験責任医師が判断する者 19. 治験依頼者又は本試験に関与する CRO の社員 20. 過去に YM178 の投与を受けたことがある者治験薬, 投与量及び投与方法 : YM178 IR カプセル 80 mg 1. 投与量 :160 mg,1 日 1 回投与 2. 投与方法 :200 ml の水とともに空腹下経口投与 3. ロット番号 :JE-015L-00B 4. 投与期間 : 第 1 部では単回投与, 第 2 部では 5 日間 (Day 3~Day 7) 酒石酸メトプロロール 100 mg 錠 1. 投与量 :100 mg,1 日 1 回投与 2. 投与方法 : 朝食前に水とともに経口投与 3. ロット番号 :01G20K 投与期間 : 第 2 部の Day 1 と Day 7 に単回投与評価項目, 評価スケジュール及び評価基準 : 薬物動態の評価第 1 部 : YM178 IR カプセル単回投与後の AUC inf,auc last,c max,t max,t 1/2, 尿中排泄量 (Ae 72h ), 尿中排泄率,CL/F,CL R,V Z /F を算出した 第 2 部 : メトプロロール及び α- ヒドロキシメトプロロールの AUC last,auc inf,c max,t max,t 1/2,CL/F, V z /F を算出した YM178 の AUC 24h,C max,c min,t max,t 1/2,CL/F,V Z /F を算出した 安全性の評価有害事象, バイタルサイン ( 臥位拡張期及び収縮期血圧, 臥位脈拍数 ), 心電図, 臨床検査 ( 血液学検査, 生化学検査, 尿検査 ) 250

251 統計手法 : 第 1 部 : 要約統計量を算出した 第 2 部 : 要約統計量を算出した また,YM178 存在下及び非存在下でのメトプロロールの AUC inf 及び C max の比 (YM178 存在下 / 非存在下 ) の検定と比の 90% 信頼区間を算出するため, 分散分析を行った 報告書の日付 :20 年月日 251

252 1. 被験者の内訳及び解析対象集団 121 例の被験者が遺伝子検査を受け, このうち 78 例がPM 又はEMと判定された 第 1 部ではPM 及びEM 32 例, 第 2 部ではEM 17 例がそれぞれのスクリーニング検査に進んだ 第 1 部では, 目標被験者数である各 8 例のPM,EMが試験に組み入れられ, 治験薬の投与を終了した 第 2 部においても, 目標どおり 12 例のEMが試験に組み入れられ, 治験薬の投与を終了した ( 図 ) 第 1 部の 16 例, 第 2 部の 12 例は全例が安全性解析対象集団として採用された 遺伝子検査を受けた被験者 (n=121) PM,EM 以外の遺伝子型 (n=43) PM 第 1 部 (n=14) 例 EM (n=32) (n=64) 第 2 部 例 (n=17) 不適合となった被験者 (n=9) 予備とした被験者 (n=7) 組み入れられた被験者 (n=16) 不適合となった被験者 (n=3) 予備とした被験者 (n=2) 組み入れられた被験者 (n=12) PM (n=8) EM (n=8) 完了した被験者 (n=8) 完了した被験者 (n=8) 完了した被験者 (n=12) 図 被験者の内訳 Source:CL-005 総括報告書,Text Figure 3 2. 被験者背景第 1 部には CYP2D6 代謝活性の表現型が PM 又は EM と確定された各 8 例の健康被験者が組み入れられた 全員が白人男性であった 平均年齢は PM が 29.6 歳 (18~55 歳 ),EM が 28.0 歳 (20 ~48 歳 ), 平均体重は PM が 75.9 kg(59~88 kg),em が 75.6 kg(65~86 kg),bmi の平均値は PM では kg/m 2 (17.6~27.8 kg/m 2 ),EM では kg/m 2 (19.3~25.6 kg/m 2 ) であった 第 2 部には 12 例の EM が組み入れられた 全員が白人男性であった 平均年齢は 32.9 歳 (19 ~55 歳 ), 平均体重は 78.6 kg(63~96 kg),bmi の平均値は kg/m 2 (19.7~28.4 kg/m 2 ) であった 3. 治験薬の曝露第 1 部では, 全被験者 (16 例 ) に対し,Day 1 に 160 mg の YM178 が単回投与された 第 2 部では, 全被験者 (12 例 ) に対し,Day 1 及び Day 7 に 100 mg のメトプロロールが投与され ( 合計 200 mg),day 3~Day 7 に 160 mg の YM178 が 5 日間投与された ( 合計 800 mg) 252

253 4. 薬物動態第 1 部及び第 2 部において, 全被験者は規定時刻に治験薬を投与され, 規定の全測定時点で採血並びに採尿が行われた したがって, 第 1 部では EM 及び PM の全例 ( 各 8 例 ) が血漿中及び尿中 PK パラメータの解析対象集団として採用され, 第 2 部では 12 例全例が薬物動態解析対象集団として採用された (1) 第 1 部 YM178 IRカプセル 160 mgをcyp2d6 のEM 及びPMに空腹時単回投与したとき,C max 及びAUC inf は,EMではそれぞれ 230 ng/ml,1253 ng h/ml,pmではそれぞれ 263 ng/ml,1493 ng h/mlとem の方がわずかに低かった C max に到達後, 血漿中 YM178 濃度は二相性に減少したが,t 1/2 の平均値もEM(22.9 時間 ) の方がPM(25.0 時間 ) に比べ若干短かった 各 PKパラメータの個体間のばらつき (CV) はEMに比べPMの方が若干大きかった ( 表 , 図 ) 表 CYP2D6 の表現型 EM PM YM178 IR カプセル 160 mg 単回投与時の血漿中 PK パラメータ : 薬物動態解析対象集団 要約統計量平均値 (SD, CV) 最小値, 最大値中央値平均値 (SD, CV) 最小値, 最大値中央値 t max (h) 2.3 (0.5) 2, (1.2) 1, t max の CV は算出しなかった Source:CL-005 総括報告書,Text Table 7 C max (ng/ml) 230 (53, 23%) 149, (113, 43%) 128, AUC last (ng h/ml) 1173 (141, 12%) 998, (373, 27%) 929, AUC inf (ng h/ml) 1253 (153, 12%) 1047, (394, 26%) 1061, t 1/2 (h) 22.9 (2.8, 12%) 20, (4.6, 19%) 15, CL/F (L/h) 129 (16, 12%) 107, (30, 26%) 83, V z /F (L) 4268 (661, 15%) 3489, (1367, 33%) 2701,

254 YM178 Plasma concentration (ng/ml) 図 単回投与時の血漿中 YM178 濃度推移 : 薬物動態解析対象集団 平均値 Source:CL-005 総括報告書,Text Figure 4 YM178 未変化体の Ae% 及び CL R の平均値は PM の方が EM より大きかった ( 表 ) 表 YM178 IR カプセル 160 mg 単回投与時の尿中 PK パラメータ : 薬物動態解析対象 集団 CYP2D6 の表現型 要約統計量 Ae 72h Ae% CL R (mg) (%) (L/h) 平均値 (SD, CV) EM 最小値, 最大値中央値平均値 (SD, CV) PM 最小値, 最大値中央値 Source:CL-005 総括報告書, Text Table (4.8, 26%) 9, (6.7, 27%) 15, (3.0, 26%) 5, (4.2, 27%) 9, (4.0, 25%) 7, (3.1, 17%) 15, (2) 第 2 部メトプロロールを単回投与したとき ( 以下,YM178 非存在下 ), 又は YM178 前投与後にメトプロロールを単回投与したとき ( 以下,YM178 存在下 ) のメトプロロール及びその代謝物である α- ヒドロキシメトプロロールの血漿中 PK パラメータを算出した メトプロロール単回投与後のメトプロロールのC max は,YM178 非存在下では 132 ng/mlであったが,ym178 存在下では 247 ng/mlへとほぼ倍増し,auc last は 408 ng h/mlから 1242 ng h/mlへと 254

255 3 倍以上増加した ( 表 , 図 ) 一方, メトプロロール単回投与後のα-ヒドロキシメトプロロールのC max はYM178 非存在下及び存在下でそれぞれ 81.7 ng/ml,33.6 ng/ml,auc last はそれぞれ 540 ng h/ml,260 ng h/mlとなり, いずれもYM178 存在下で減少した ( 表 , 図 ) 表 治験薬 メトプロロール メトプロロール +YM178 YM178 存在下及び非存在下におけるメトプロロールの血漿中 PK パラメータのまとめ : 薬物動態解析対象集団 要約統計量平均値 (SD, CV) 最小値, 最大値中央値平均値 (SD, CV) 最小値, 最大値中央値 t max (h) 0.79 (0.26) 0.5, (0.69) 0.5, t max の CV は算出しなかった Source:CL-005 総括報告書,Text Table 9 C max (ng/ml) 132 (41, 31%) 64, (67, 27%) 133, AUC last (ng h/ml) 408 (147, 36%) 212, (317, 26%) 821, AUC inf (ng h/ml) 439 (153, 35%) 240, (286, 21%) 986, t 1/2 (h) 2.96 (0.35, 12%) 2.3, (0.24, 6%) 3.6, CL/F (L/h) 200 (70, 35%) 119, (13, 22%) 42, V z /F (L) 844 (288, 34%) 485, (72, 21%) 250, 表 治験薬 メトプロロール メトプロロール + YM178 YM178 存在下及び非存在下における α- ヒドロキシメトプロロールの血漿中 PK パラメータのまとめ : 薬物動態解析対象集団 要約統計量平均値 (SD, CV) 最小値, 最大値中央値平均値 (SD, CV) 最小値, 最大値中央値 t max (h) 1.1 (0.42) 0.5, (0.78) 0.5, t max の CV は算出しなかった ND: 算出できなかった Source:CL-005 総括報告書,Text Table 10 C max (ng/ml) 81.7 (23, 28%) 55, (17, 50%) 14, AUC last (ng h/ml) 540 (143, 26%) 343, (127, 49%) 120, AUC inf (ng h/ml) 665 (125, 19%) 501, t 1/2 (h) 6.34 (1.0, 16%) 4.3, CL/F (L/h) 128 (23, 18%) 89, V z /F (L) 1167 (272, 23%) 805, ND ND ND ND 255

256 Plasma concentration (ng/ml) 図 YM178 非存在下及び存在下における血漿中メトプロロール及び α- ヒドロキシメトプロロール濃度 : 薬物動態解析対象集団 平均値 Source:CL-005 総括報告書,Text Figure 10 AUC inf 及びC max の比 (YM178 存在下 / 非存在下 ) の推定値はそれぞれ 3.285,1.897 と算出され, その 90% 信頼区間はいずれも事前に定めた同等性の範囲 (0.8~1.25) を逸脱していた 分散分析の結果,YM178 存在下におけるメトプロロールのAUC inf 及びC max の増加は統計学的に有意であることが確認された ( それぞれP<0.0001,P=0.0002)( 表 ) 表 解析対象集団 YM178 存在下及び非存在下における AUC inf 及び C max の比較 : 薬物動態解析対象集団比 (YM178 存在下 / 非存在下 ) 治験薬 PK パラメータ 90% 信頼区間変動係数 (%) 推定値下限上限 PPS メトプロロール AUC inf PPS メトプロロール C max Source:CL-005 総括報告書,Text Table 11 Day 3(YM178 の投与初日 ) から Day 7( 同最終投与日 ) にかけて YM178 血漿中トラフ濃度は増加した Day 7 の平均トラフ濃度は Day 6 のそれとほぼ同じであったことから,Day 7 には血漿中 YM178 濃度は定常状態に達したと考えられた しかし,Day 8( 最終投与翌日 ) に測定した YM178 の平均トラフ濃度は Day 7 のトラフ濃度を 40% 上回った 256

257 Day 7( 最終投与日 ) のYM178 のC max の平均値は 297 ng/ml,t max の平均値は 2.3 時間であった PKプロファイルは概して一様でなく, 中には 2 峰性のC max もみられた C max に到達後, 血漿中 YM178 濃度は二相性に減少し,t 1/2 の平均値は 20.3 時間であった AUC 24h の平均値は 1700 ng h/ml, CL/Fの平均値は 96.5 L/h,V z /Fの平均値は 2820 Lであった ( 表 ) 表 投与量 160 mg YM178 の最終投与時 (Day 7) の血漿中 PK パラメータ : 薬物動態解析対象集団 解析項目 平均値 (SD, CV) 最小値, 最大値中央値 t max (h) 2.3 (0.9) 1, t max の CV は算出しなかった Source:CL-005 総括報告書,Text Table 13 C max (ng/ml) 297 (55, 19%) 207, AUC 24h (ng h/ml) 1700 (270, 16%) 1177, t 1/2 (h) 20.3 (7.7, 38%) 15, CL/F (L/h) 96.5 (17, 18%) 77, V z /F (L) 2820 (1118, 40%) 1714, 安全性 治験薬との関連性が否定できない有害事象 ( 関連あるかもしれない, おそらく関連あり と 判定された有害事象 ) を以下では 副作用 と定義した (1) 第 1 部被験者 16 例中 10 例 (62.5%) に計 15 件の有害事象が発現し,15 件中 10 件が副作用とされた 死亡及び重篤な有害事象はみられなかった 有害事象及び副作用の発現例数はPMとEM 間で類似していた ( 表 ) 表 第 1 部における有害事象の発現状況 : 安全性解析対象集団 CYP2D6 の表現型 ( 例数 ) 有害事象発現例数 ( 割合 ) 有害事象発現件数 副作用発現例数 ( 割合 ) 副作用発現件数 PM (n=8) 4 (50.0%) 6 2 (25.0%) 3 EM (n=8) 6 (75.0%) 9 4 (50.0%) 7 Source:CL-005 総括報告書,Text Table 14 よくみられた有害事象は動悸と体位性めまいであった ( それぞれ 3 例,2 例 ) 動悸はいずれも投与から 1~2 時間後に発現し, 程度は軽度,YM178 との関連性は おそらく関連あり と判定された 有害事象のほとんどは軽度であったが,1 件の体位性めまいは中等度,YM178 との関連性は 関連あるかもしれない と判定された ( 表 ) 処置として薬剤等による治療を要する有害事象はなく, 試験終了までにすべて回復が確認された 治験薬との関連性が否定できない臨床上問題となる臨床検査値の変動はみられなかった YM178 を単回投与して約 3 時間後に体位性めまいが 2 例にみられた この 2 例以外では試験期間中に臨床上問題となるバイタルサインの変動はみられなかった 平均脈拍数 ( 臥位, 立位とも ) は YM178 投与後 6 時間まで増加し, 臥位及び立位での平均収縮期血圧は YM178 投与後それぞれ 257

258 3 時間,12 時間まで増加した 脈拍数及び収縮期血圧の増加の程度は,PM,EM 群間で同程度で あった 心電図検査では臨床上問題となる異常はみられなかった 表 第 1 部でみられた有害事象の要約 : 安全性解析対象集団 MedDRA version5.1 PM(n=8) EM(n=8) 器官別大分類 (SOC) 軽度 中等度 軽度 基本語 (PT) 例数 ( 割合 ) 件数 例数 ( 割合 ) 件数 例数 ( 割合 ) 件数 心臓障害 3 (37.5%) 3 動悸 3 (37.5%) 3 全身障害及び投与局所様態 2 (25.0%) 2 無力症 1 (12.5%) 1 熱感 1 (12.5%) 1 神経系障害 1 (12.5%) 1 3 (37.5%) 4 浮動性めまい 1 (12.5%) 1 体位性めまい 1 (12.5%) 1 1 (12.5%) 1 頭痛 1 (12.5%) 1 傾眠 1 (12.5%) 1 Source:CL-005 総括報告書,Text Table 15 (2) 第 2 部 Day 1 のメトプロロール投与から Day 3 の YM178 投与開始までの期間を メトプロロール単独, Day 3 の YM178 投与開始から Day 7 のメトプロロール投与開始までを YM178 単独,Day 7 のメトプロロール投与後を メトプロロール及び YM178 と区分し, 有害事象の集計を行った 被験者 12 例中 10 例 (83.3%) に計 26 件の有害事象がみられた ( 表 ) 表 第 2 部における有害事象の発現状況 : 安全性解析対象集団 治験薬 有害事象有害事象副作用副作用発現例数 ( 割合 ) 発現件数発現例数 ( 割合 ) 発現件数 メトプロロール単独 3 (25.0%) 3 YM178 単独 5 (41.7%) 10 4 (33.3%) 8 メトプロロール及び YM178 9 (75.0%) 13 8 (66.7%) 10 Source:CL-005 総括報告書,Text Table 16 第 2 部において死亡及び重篤な有害事象はみられなかった よくみられた有害事象はアラニン アミノトランスフェラーゼ増加 (ALT 増加 ), 頭痛及び動悸であり, 各事象の発現率はそれぞれ 33.3%,33.3%,25.0% であった これらの事象はすべて治験薬との関連が 関連あるかもしれない 又は おそらく関連あり と判定された ALT 増加はメトプロロール及びYM178 投与期間内に 4 例, 動悸はYM178 単独投与期間内に 3 例, 頭痛はYM178 単独投与期間内に 3 例及びメトプロロール及びYM178 投与期間内に 1 例にみられた ( 表 ) 薬剤による処置を要した有害事象は各 1 件の頭痛 ( 軽度 ) 及び体位性めまい ( 軽度 ) であり, いずれもメトプロロール及び YM178 と 関連あるかもしれない と判定された すべての有害事象は試験終了時までに回復した 258

259 治験薬との関連性が否定できない臨床上問題となる臨床検査パラメータの変動はみられなかった Day 9 に ALT 増加が 4 例にみられ, うち 1 例はアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ増加 (AST 増加 ) を伴っていた ALT 及び AST のレベルは試験終了後の来院時には正常に回復していた これら以外に臨床的に問題と考えられる臨床検査値の異常変動はみられなかった Day 7 のメトプロロール及び YM178 の投与から約 3 時間後,1 例において血圧低下を伴う体位性めまいがみられた 本被験者以外では試験期間中に臨床上問題となるバイタルサインの変動はみられなかった Day 1 のメトプロロール単独投与後, 及び Day 7 のメトプロロール及び YM178 投与後に, 平均脈拍数及び収縮期血圧 ( 臥位, 立位とも ) が投与前値に比べ低下した 低下の程度はメトプロロール単独投与後, メトプロロール及び YM178 投与後とも同程度であった Day 6 の YM178 単独投与後, 平均脈拍数は投与から 6 時間後まで, 収縮期及び拡張期血圧は 1 時間後まで投与前値に比べ増加した Day 7 のメトプロロール及び YM178 投与後, 平均脈拍数及び収縮期血圧は投与前値に比べ低下したが, その後の平均脈拍数及び収縮期血圧は Day 6 と同様の推移を示した 心電図検査では臨床上問題となる異常はみられなかった 表 第 2 部でみられた有害事象の要約 : 安全性解析対象集団 MedDRA version5.1 器官別大分類 (SOC) YM178 (n=12) メトプロロール及び YM178 (n=12) 基本語 (PT) 例数 ( 割合 ) 件数 例数 ( 割合 ) 件数 心臓障害 3 (25.0%) 4 動悸 3 (25.0%) 4 耳及び迷路障害 1 (8.3%) 1 耳鳴 1 (8.3%) 1 胃腸障害 2 (16.7%) 2 下痢 NOS 1 (8.3%) 1 悪心 1 (8.3%) 1 全身障害及び投与局所様態 1 (8.3%) 1 口渇 1 (8.3%) 1 臨床検査 4 (33.3%) 5 アラニン アミノトランスフェラーゼ増加 4 (33.3%) 4 アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ増加 1 (8.3%) 1 神経系障害 3 (25.0%) 3 2 (16.7%) 2 体位性めまい 1 (8.3%) 1 頭痛 3 (25.0%) 3 1 (8.3%) 1 Source:CL-005 総括報告書,Text Table 結論 (1) 薬物動態の結論第 1 部 PM 及び EM に YM178 IR カプセルを単回投与したとき,C max 及び AUC は PM の方が EM に比べ高値であったが, 両者の差は小さく, 臨床的に意味のある差ではないと考えられた 259

260 第 2 部 YM178 IR カプセル 160 mg を 1 日 1 回,5 日間 (Day 3~Day 7) 投与後にメトプロロール 100 mg を単回投与 (Day 7) したところ, メトプロロールの C max 及び AUC inf は, 単独投与時に比べ統計学的に有意に増加した 本結果は,YM178 による CYP2D6 活性の阻害によりメトプロロールの代謝が抑制され, 初回通過効果が減弱したことにより, メトプロロールのバイオアベイラビリティが増加したことを示唆するものである メトプロロールが CYP2D6 の代謝を受けることにより生成する α-ヒドロキシメトプロロールは,ym178 投与後にその生成量が減少した Day 8 における YM178 の平均トラフ濃度は Day 7 のトラフ濃度より 40% 高かった YM178 単独投与時の血漿中 YM178 濃度は Day 7 には定常状態に達していたことから,YM178 とメトプロロール同時投与したとき, メトプロロールは YM178 の薬物動態に影響を及ぼすことが示唆された (2) 安全性の結論第 1 部 CYP2D6 に対する代謝能が遺伝子型分類で PM 又は EM とされた健康被験者に対し, YM mg を単回経口投与したときの忍容性は良好であった よくみられた有害事象は動悸と体位性めまいであった YM mg を単回経口投与したとき, 平均脈拍数の増加は PM と EM 間で類似していた 臨床検査及び心電図検査において安全性上問題となる所見はみられなかった 第 2 部 CYP2D6 に対する代謝能が EM とされた健康被験者に対し,YM mg を単独又はメトプロロール 100 mg とともに反復投与したとき, 忍容性は良好であった よくみられた有害事象は ALT 増加, 頭痛及び動悸であった メトプロロール 100 mg 投与後の平均脈拍数及び血圧は, その時点で定常状態にある血漿中 YM178 濃度に影響を受けなかった YM178 の平均脈拍数及び血圧に与える効果はメトプロロールによって影響を受けなかった 臨床検査及び心電図検査において安全性上問題となる所見はみられなかった 260

261 薬物相互作用試験 ( デシプラミン )[ 試験番号 CL-058]( ) 治験課題名 : 健康被験者を対象に,CYP2D6 の基質であるデシプラミンの薬物動態に及ぼす YM178 反復投与の影響を検討するための非盲検, クロスオーバー試験治験責任医師名 : 治験実施医療機関 :1 施設 公表文献 : 未公表 治験期間 :3 カ月 治験開始日 :20 年 月 日 治験終了日 :20 年 月 日 開発のフェーズ : 第 I 相 目的 : 主要目的 : 血漿中濃度が定常状態にある YM178 のデシプラミン単回投与後の薬物動態に及ぼす影響を検討する 副次的目的 : 安全性及び忍容性における YM178 とデシプラミンの相互作用を検討する YM178 ウォッシュアウト後のデシプラミンの薬物動態を検討する 治験デザイン 治験方法 : 本試験は非盲検, クロスオーバー試験であった デシプラミン 50 mg を単独で単回経口投与したとき, 及び定常状態にある YM178(100 mg 1 日 1 回投与 ) と併用投与した時の薬物動態を検討した さらに,YM178 のウォッシュアウト期間 (2 週間 ) 経過後に, デシプラミンの薬物動態及び安全性プロファイルを比較することにより,CYP2D6 活性の回復についても探索的に評価した 目標被験者数 :28 例 ( 男女各 14 例 ) 設定根拠 評価可能な被験者を少なくとも 23 例確保するため, 被験者数を 28 例と設定した YM178 は CYP2D6 の軽度 ~ 中程度の阻害剤であると予想された 178-CL-005 試験において,YM178 存在下又は非存在下におけるメトプロロール (CYP2D6 のモデルの基質 ) の比は,AUC inf で 3.3(90% 信頼区間 = 2.7~4.0),C max で 1.9(90% 信頼区間 = 1.5~2.3) と推定された YM178 存在下 / 非存在下でのデシプラミンの比がメトプロロールと同様であると仮定し,YM178 が CYP2D6 の強力な阻害剤ではない ( すなわち,FDA が強力な阻害剤と定義している AUC 比が 5.0 を 90% 信頼区間の両端が超えない ) ことを示し得るための検出力を算出した 被験者内のばらつきの CV は, 文献で報告されたデシプラミン ( 併用薬の存在下 / 非存在下 ) の AUC と C max 比の 90% 信頼区間を基に評価した AUC の CV は 12.4%[3] から約 30% の範囲であった C max の CV は 11.4~22.1% の範囲であった デシプラミンでは,AUC 比 (4.48 まで ),C max 比 (2.03 まで ) ともに, それが大きいときに CV も大きくなった C max と AUC の間には正の相関があると考えられた AUC の被験者間のばらつきが 30% 未満であり, 真の AUC 比が 4.0 に近いとき, 評価可能な被験者数が 23 例あれば,AUC と C max 比のいずれの 90% 信頼区間の上限も,YM178 が CYP2D6 の強力な阻害剤ではないと結論できる 5.0 を下回ることを約 80% の検出力で示すことができると考えられた 上の検出力の算出は, 男女のデータをプールして,YM178 の血漿中濃度が最大となった時点のデシプラミンの AUC と C max 比をもとに算出した しかし, 女性では同じ投与量でも YM178 の曝露量が大きいため, 本試験では性別の影響も探索的に検討した 試験期間中に 20%(5 例 ) が脱落すると予想し, 各 14 名の男女を登録することとした 261

262 検出力の予測 AUC 又は C max の CV AUC 又は C max の真の比 差の SD ( 自然対数スケール ) AUC の検出力 (%) 22.00% % % C max の検出力 (%) 23 例の評価可能な被験者で, また異なる仮定において, デシプラミンの AUC と C max 比 (YM178 存在下 / 非存在下 ) の 90% 信頼区間上限値が, 強力な阻害剤と結論する 5.0 を下回るときの予測検出力 * nquery Advisor 6.0 を用い,2 つの片側の対応のある t 検定により平均値の同等性を検出するパワーを推定した α = 0.05, 平均 AUC の差の同等性の限界値 = log 5.0 log 4.0 = 0.223, 平均 C max の差の同等性の限界値 = log 5.0 log 2.0 = Source:CL-058 総括報告書,Table 1 診断及び選択 除外基準 : 選択基準以下の基準をすべて満たす場合, 本試験の対象とした 1. 18~55 歳の健康な男性又は 2. 18~55 歳の健康な女性妊娠の可能性のない女性 [ 閉経後, 不妊手術後 ( 卵管結紮術等 ), 子宮摘出の既往を有する, 又はホルモン以外の避妊法を用いている女性 ] のみを対象とした 3. BMI:18.5 以上 30 kg/m 2 未満 4. CYP2D6 の代謝能が EM( 遺伝子型及び表現型 ) 5. 文書による同意が得られた者 除外基準以下の基準のいずれかに該当する場合, 本試験の対象としなかった 1. YM178 あるいは製剤中に含まれる成分に対し過敏性を有する者, 又はその疑いのある者 2. デシプラミンあるいは製剤中に含まれる成分に対し過敏性を有する者, 又はその疑いのある者 3. スクリーニング検査前の 6 カ月間に妊娠していた者, 又は授乳していた者 4. 大うつ病性障害, 心血管疾患, 尿閉, 緑内障, 甲状腺疾患, 又は発作性疾患の既往を有する者 5. 肝機能検査 (ALT,AST 及びアルカリホスファターゼ ) のいずれかが, 反復測定で正常域上限を超える者 6. 臨床上問題となる喘息, 湿疹, 他アレルギー症状又は重度の薬物過敏症の既往 ( 発症していない花粉症を除く ) を有する者 7. 治験責任医師により臨床上問題となると判断された他の疾患又は障害 - 消化管疾患, 心血管疾患, 呼吸器疾患, 腎 肝機能障害, 神経疾患, 皮膚疾患, 精神障害, 代謝異常の既往を有する者 8. 試験前の身体所見, 心電図, 臨床検査におい t え, 治験責任医師により臨床上問題となる異常がみられるとされた者 9. 試験前来院時の脈拍数又は血圧に以下の異常所見が認められる者 : 脈拍数 <40 又は >90 bpm, 平均収縮期血圧 >140 mmhg, 平均拡張期血圧 >90 mmhg( 血圧は臥位で 5 分間安静後に 3 回測定し, 脈拍数は自動測定 ) 10. 反復測定後のベースラインの QT/QTc 間隔が >450 ms と著しい延長が認められた者, 原因不明の失神, 心不全, 原因不明の不整脈又はトルサード ド ポワンツ, 器質的心疾患の既往を有する者, あるいは QT 延長症候群の家族歴を有する者 11. 施設への入院前 2 週間に, パラセタモール (3 g/ 日以内 ) 以外の処方薬若しくは OTC 薬 ( ビ 262

263 タミン, 経口避妊薬又はホルモン補充療法, セント ジョーンズ ワート等の自然療法及び漢方薬を含む ) を使用した者 12. 施設への入院前 3 カ月間に肝代謝誘導剤 ( バルビツール酸, リファンピン等 ) を定期的に使用していた者 13. 施設への入院前 3 カ月間に乱用薬物を使用したことがある者 14. 施設への入院前 3 カ月間に,1 日 10 本を超える紙巻きタバコ ( 又はそれに相応する量のタバコ ) の喫煙歴のある者 15. 施設への入院前 3 カ月間に, アルコール量が男性で週 21 ユニット, 女性で週 14 ユニットを超える飲酒歴のある者 (1 ユニット = ビール 270 ml, 蒸留酒 40 ml 又はグラス 1 杯のワイン ) 16. 施設への入院前 3 カ月間に血液又は血液製剤の献血歴のある者 17. 血清学的検査で HBs 抗原陽性, 抗 HAV 抗体陽性, 抗 HCV 抗体陽性又は抗 HIV 1+2 抗体陽性と判定された者 18. 理由を問わず, 本試験の完遂が期待できないと治験責任医師が判断する者 19. 本試験への登録予定日の前 3 カ月間に他の臨床試験に参加したことがある者, 若しくは登録予定日の前 12 カ月間に 3 試験を超える他の臨床試験に参加したことがある者 ( 消失半減期が長い生物製剤の臨床試験は対象外とする ) 20. 本試験を安全に終了することに支障をきたすような臨床症状を有すると治験責任医師が判断する者 21. 治験依頼者の社員又は本試験に関与する CRO の社員治験薬, 投与量及び投与方法 : 1. 治験薬及びロット番号 YM mg OCAS 錠ロット番号 :BX デシプラミン (Norpramin )25 mg 錠ロット番号 :BX 投与量及び投与方法 投与量 :YM mg, デシプラミン 50 mg 投与方法 : 一晩絶食後,YM mg 錠を立位で 240 ml の水とともに経口投与した 最初の食事は,YM178 単独投与の場合, 投与から 2 時間後 (PK 測定の場合は 4 時間後 ) とした デシプラミン 50 mg(25 mg 錠 2 錠 ) は, 一晩絶食後, 立位で 240 ml の水とともに経口投与し, 最初の食事は投与から 4 時間後とした 評価期間 第 1 期 (Day 1~Day 23):Day 1 にデシプラミン 50 mg が単回経口投与され,Day 5 から Day 23 まで,YM mg が連日経口投与された Day 18(YM178 の初回投与から 13 日後 ) に YM178 とともにデシプラミン 50 mg が単回投与された Day 16~Day 19 の規定された時点において, YM178 の薬物動態解析のための採血を行った 被験者は Day 23 に退院した ウォッシュアウト期間 (Day 24~Day36):YM178 のウォッシュアウト期間として 13 日間が設定された 第 2 期 (Day37~Day41):Day 37 に再入院の上, 投与前検査が実施された Day 38 に被験者にデシプラミン 50 mg が単回経口投与された ( 最終投与 ) 被験者は Day 41 に退院した 最終投与から 7~14 日以内に試験後の最終来院日を設定した 評価項目, 評価スケジュール及び評価基準 : 263

264 主要評価項目 薬物動態 : 血漿中デシプラミンの C max,auc inf (Day 1,Day 18 及び Day 38) 副次評価項目 薬物動態 : 血漿中デシプラミンの AUC last,t max,t 1/2,t lag,v z /F,CL/F(Day 1,Day 18 及び Day 38) 血漿中 2- ヒドロキシデシプラミンの C max,auc inf,auc last,t max,t 1/2,V z /F,CL/F,t lag (Day 1, Day 18 及び Day 38) AUC inf, 2- ヒドロキシデシプラミン / AUC inf, デシプラミン 血漿中 YM178 の C trough (Day 16,Day 17,Day 18 及び Day 19 の投与前 ),C max,t max,auc tau, t 1/2,V z /F,CL/F(Day 18),C Day 38 (Day 38, デシプラミンの投与前 ) 分析後の残検体は,PK プロファイルに関する追加情報を得るため,YM178 の代謝物の分析に使用することとした 安全性 : 有害事象, 臨床検査 ( 血液学的検査, 血液生化学検査, 尿検査 ), バイタルサイン,12 誘導心電図, 身体検査統計手法 : デシプラミンの薬物動態に及ぼす YM178 の影響 AUC inf と C max を対数変換し, デシプラミン単独投与 (Day 1) に対する YM178 とデシプラミンの併用投与 (Day 18) の比 (Day 18/Day 1) の 90% 信頼区間を,ANOVA により算出した 主要なモデルでは, 投与条件と被験者を固定効果とした 別のモデルで性別の影響を探索的に評価した AUC と C max の比の 90% 信頼区間が同等性の基準とした 0.80~1.25 の範囲内に入れば, 臨床的に意味のある相互作用はないと結論することとした また,AUC と C max の比の 90% 信頼区間の上限値が 5.0 を下回る場合に,YM178 は CYP2D6 の強力な阻害剤ではないと結論することとした YM178 のウォッシュアウト後の CYP2D6 活性の回復について探索的に検討するため,ANOVA モデルを用いて, Day 1 に対する Day 38 及び Day 18 に対する Day 38 の比及び信頼区間を副次的に算出した 本解析により算出した平均値及び個々値の時間推移は図としても表示した 外挿法により AUC inf が 20% 以上増加すると推定された場合,AUC last を AUC inf の代わりに用いた 相互作用の性差を探索的に検討するため,AUC と C max の比及び対応する信頼区間を男女別に算出した その他のデータその他のデータについては, 投与期別 [ スクリーニング, 第 1 期のデシプラミン単独投与 (Day 1~Day 4),YM178 単独投与 (Day 5~Day 17), 併用投与 (Day 18~Day 23), ウォッシュアウト期間 (Day 24~Day 37), 第 2 期のデシプラミン単独投与 (Day 38~Day 41), 試験後の来院 ], 及び規定の観察時期別に要約統計量のみを算出した Day 41 以降に発現した有害事象については追跡調査として要約した 発現あるいは悪化した有害事象は投与期別に要約した 被験者背景及び PK パラメータについては, 性別でも集計した 報告書の日付 :20 年月日 264

265 1. 被験者の内訳及び解析対象集団本試験の被験者の内訳を表 に示した 63 例がスクリーニング検査を受け, このうち 35 例が脱落し, 男性 14 例, 女性 14 例の計 28 例が本試験に登録された 28 例の被験者のうち 27 例が投与を完了し,1 例はウォッシュアウト期間中に有害事象 ( 副鼻腔炎 ) 治療に処方薬を使用したため ( 除外基準違反 ), 試験中止となった 28 例すべてが安全性及び薬物動態解析対象集団に採用された 表 被験者の内訳 例数 (%) 登録例 28 完了例 27 (96.4) 安全性解析対象集団 28 (100) 薬物動態解析対象集団 28 (100) Source:CL-058 総括報告書,Table 2 2. 被験者背景被験者背景を表 に示した 年齢の範囲は 18~53 歳 ( 平均値は 34.9 歳 ) であり, 男女各 14 例であった スクリーニング検査として実施した妊娠検査, 血清学的検査, 薬物及びアルコール検査の結果はすべて陰性であった 表 特性 ( 統計量 / カテゴリー ) 被験者背景 : 安全性解析対象集団 男性 n=14 女性 n=14 全体 n=28 性男性 女性 年齢 ( 歳 ) 平均値 (SD) (9.85) (12.94) (11.52) 中央値 ( 範囲 ) 37.5 (21, 51) 27.0 (18, 53) 32.0 (18, 53) 体重 (kg) 平均値 (SD) (10.89) (9.25) (12.95) 中央値 ( 範囲 ) 81.3 (58.6, 93.6) 62.0 (51.1, 80.4) 68.1 (51.1, 93.6) 身長 (m) 平均値 (SD) 1.78 (0.04) 1.66 (0.05) 1.72 (0.07) 中央値 ( 範囲 ) 1.79 (1.7, 1.8) 1.64 (1.6, 1.8) 1.73 (1.6, 1.8) 人種アジア人 (%) 1 (7.1) 0 1 (3.6) 黒人 (%) 2 (14.3) 1 (7.1) 3 (10.7) 白人 (%) 10 (71.4) 12 (85.7) 22 (78.6) その他 (%) 1 (7.1) 1 (7.1) 2 (7.1) Source:CL-058 総括報告書,Table 3 265

266 3. 治験薬の曝露被験者には,Day 1 にデシプラミン 50 mg が単回経口投与,Day 5~Day 23 に YM mg が反復経口投与された Day 18 にデシプラミン 50 mg が YM mg とともに投与され,Day 38 にデシプラミン 50 mg を単回経口投与された 28 例中 1 例は Day 23 の投与後に試験を中止した 全被験者が薬物動態解析対象集団に採用され, 服薬状況は良好であったと考えられた 4. 薬物動態 (1) YM178 の薬物動態 YM178 のDay 16 及びDay 17 でのC trough の平均値 (SD) は, それぞれ 25.0(7.6) 及び 25.3(7.9)ng/mL と同様であり,YM178 が定常状態に達していることが示唆された ( 図 ) Day 18 のデシプラミンとYM178 の投与直前のC trough の平均値 (SD) は 22.3(6.6)ng/mLであり,Day 16 及びDay 17 の測定値よりやや低かった YM178 の最終投与から 24 時間後に測定したC trough は 29.1(9.7)ng/mL に増加した このようなわずかな変化は薬物動態を評価した 28 例中 26 例でみられた YM178 (ng/ml) 図 Source:CL-058 総括報告書,Figure 3 YM mg 投与後の平均血漿中 YM178 トラフ濃度推移 : 薬物動態解析対象集団 (2) デシプラミンの薬物動態 Day 1( 第 1 期のデシプラミン単独投与 ),Day 18( 第 1 期のデシプラミン +YM178 併用投与 ) 及び Day 38( 第 2 期のデシプラミン単独投与 ) におけるデシプラミン投与後のデシプラミンの平 266

267 均血漿中濃度推移を図 に示した なお,1 例は Day 23 で試験を中止したため,Day 38 は 27 例の血漿中濃度を解析対象とした Desipramine (ng/ml) 図 Source:CL-058 総括報告書,Figure 5 Time (h) Day 1,18 及び 38 のデシプラミン 50 mg 単回投与後の平均血漿中デシプラミン濃度推移 : 薬物動態解析対象集団 主要なPKパラメータの要約統計量を表 に示した YM178 の存在下において (Day 18), デシプラミンの平均 AUC last は著しく増加したが, ウォッシュアウト期間後 (Day 38) にベースライン付近値にまで減少した デシプラミンの AUC inf は YM178 存在下で増加し, それに伴い, 見かけのクリアランス及び分布容積の減少がみられた ウォッシュアウト期間後には, それらの平均値はベースラインとほぼ同様であった デシプラミンの t max の中央値 (6 時間 ) は YM178 の存在下, 非存在下にかかわらず不変であった 試験期間中のデシプラミンへの曝露量は,YM178 非存在下及び非存在下にかかわらず, 男性より女性被験者で概して高かった 267

268 表 PK パラメータ t max (h) C max (ng/ml) AUC last (ng h/ml) AUC inf (ng h/ml) t 1/2 (h) CL/F (L/h) V z /F (h) デシプラミンの血漿中 PK パラメータのまとめ : 薬物動態解析対象集団 統計量 平均値 (SD) 最小値, 最大値中央値平均値 (SD, CV) 最小値, 最大値中央値平均値 (SD, CV) 最小値, 最大値中央値平均値 (SD, CV) 最小値, 最大値中央値平均値 (SD, CV) 最小値, 最大値中央値平均値 (SD, CV) 最小値, 最大値中央値平均値 (SD, CV) 最小値, 最大値中央値 Source:CL-058 総括報告書,Table 5 Day 1 ( デシプラミン単独 ) (N=28) 5.18 (1.93) 2.0, (6.0, 39%) 5.6, (243, 61%) 126, (397, 85%) 137, (8.4, 43%) 13, (77, 56%) 20, (1647, 48) 1638, Day 18 ( デシプラミン+YM178) (N=28) 6.39 (2.18) 2.0, (7.7, 29%) 12, (542, 43%) 469, (731, 50%) 479, (10.5, 29%) 21, (22.2, 57%) 13, (612, 34%) 1094, Day 38 ( デシプラミン単独 ) (N=27) 4.85 (1.81) 2.0, (7.2, 41%) 6.8, (286, 62%) 119, (453, 84%) 134, (8.5, 43%) 11, (79, 63%) 18, (1519, 50%) 1444, 血漿中濃度が定常状態にあるYM178 のデシプラミンの薬物動態に及ぼす影響の有無についての検討結果を表 に示した YM178 非存在下の Day 1 と比べたとき,YM178 存在下の Day 18 におけるデシプラミンの C max 及び AUC inf の平均値の比 (Day 18/Day 1) は増加した (C max は 1.79,AUC inf は 3.41) C max 及び AUC inf の増加は全被験者でみられた その後,15 日間のウォッシュアウト期間を経た Day 38 においても, デシプラミンの C max 及び AUC inf の平均値の比 (Day 38/Day 1) はベースラインと比較して高かった (C max は 1.12,AUC inf は 1.13) 268

269 表 血漿中濃度が定常状態にある YM178 がデシプラミンの薬物動態に及ぼす影響 : 薬物動態解析対象集団 比の平均値 [90% 信頼区間 ] PK パラメータ Day 18 / Day 1 (n=28) Day 38 / Day 1 (n=27) AUC inf (ng h/ml) 3.41 [3.07, 3.80] 1.13 [1.05, 1.20] C max (ng/ml) 1.79 [1.69, 1.90] 1.12 [1.05, 1.20] 投与条件と被験者を固定効果とする ANOVA モデルを用い, 対数変換した PK パラメータの Day 1 に対する各時点の比とその 90% 信頼区間を算出し, 更にノーマルスケールに変換して表中に示した Source:CL-058 総括報告書,Table 6 (3) 2- ヒドロキシデシプラミンの薬物動態 2- ヒドロキシデシプラミンの平均血漿中濃度推移を図 に示した 2OH-Desipramine (ng/ml) Time (h) 図 平均血漿中 2-ヒドロキシデシプラミン濃度推移 : 薬物動態解析対象集団 Source:CL-058 総括報告書,Figure 6 主要なPKパラメータの要約統計量を表 に示した YM178 非存在下の Day 1 と比べたとき,YM178 の存在下の Day 18 における 2-ヒドロキシデシプラミンの C max は約 50% 低くなり,24 例中 22 例で減少が認められた ウォッシュアウト期間後 (Day 38) に C max はベースラインと同様の値に復した 269

270 YM178 存在下の Day 18 における 2-ヒドロキシデシプラミンの平均 AUC inf は,Day 1 に比べ約 1.3 倍に増加した 23 例 (1 例では AUC inf が算出できなかった ) 中 21 例で増加が認められた 15 日間のウォッシュアウト期間後の Day 38 では, 平均 AUC inf はベースラインと同様であった 試験期間中の 2-ヒドロキシデシプラミンへの曝露量は,YM178 非存在下及び非存在下にかかわらず, 男性より女性被験者で概して高かった デシプラミンの AUC inf に対する 2-ヒドロキシデシプラミンの AUC inf の平均比は Day 1 の から Day 18 には に減少した この結果から,2-ヒドロキシデシプラミンに代謝されるデシプラミンは比較的少量であることが示された 15 日間のウォッシュアウト期間後の Day 38 での比は Day 1 に近い値となり, 代謝能が回復したことが示された 表 PK パラメータ t max (h) C max (ng/ml) AUC last (ng h/ml) AUC inf (ng h/ml) t 1/2 (h) AUC inf の比 (2- ヒドロキシデシプラミン / デシプラミン ) 2- ヒドロキシデシプラミンの血漿中 PK パラメータのまとめ : 薬物動態解析対象集団 統計量 平均値 (SD) 最小値, 最大値中央値平均値 (SD, CV) 最小値, 最大値中央値平均値 (SD, CV) 最小値, 最大値中央値平均値 (SD, CV) 最小値, 最大値中央値平均値 (SD, CV) 最小値, 最大値中央値平均値 (SD, CV) 最小値, 最大値中央値 Source:CL-058 総括報告書,Table 7 Day 1 ( デシプラミン単独 ) (N=28) 3.00 (0.98) 2.0, (4.6, 28%) 6.8, (73, 24%) 188, (95, 28%) 199, (9.4, 45%) 13, (0.352, 37%) 0.26, Day 18 ( デシプラミン+YM178) (N=28) 4.46 (2.53) 2.0, (3.45, 40%) 3.4, (92, 24%) 207, (109, 25%) 274, (12, 31%) 22, (0.155, 42%) 0.12, Day 38 ( デシプラミン単独 ) (N=27) 3.56 (1.42) 2.0, (5.2, 32%) 5.7, (92, 28%) 190, (107, 30%) 200, (7.9, 39%) 12, (0.351, 40%) 0.17, 安全性 (1) 有害事象治験薬との関連性が否定できない有害事象 ( 関連あるかもしれない, おそらく関連あり と判定された有害事象又は関連性不明の有害事象 ) を以下では 副作用 と定義した 有害事象発現状況のまとめを表 に示した 270

271 各投与期の忍容性は良好であった 9 例の被験者 (32.1%) に計 17 件の有害事象がみられた 有害事象の件数は, デシプラミン単独投与後に比べ YM178 単独投与後に多く認められたが, これはデシプラミンが単回投与であったのに対し YM178 が反復投与であったためと考えられた 有害事象の程度はすべて軽度又は中等度であった 中等度の有害事象は 6 例に発現し, その内訳は月経困難症, 硬便, 起立性低血圧, 悪心, 副鼻腔炎, 洞性頻脈及び失神寸前の状態であった 本試験期間中に死亡例及び重篤な有害事象はみられなかった 1 例の被験者が有害事象のため試験を中止した 本被験者は Day 2( デシプラミンの初回投与後, YM178 の初回投与前 ) に中等度の副鼻腔炎及び鼻茸が発現し, その治療のために処方された治療薬が除外基準に抵触したため, 試験を中止した 当該事象と治験薬との関連性はないと判断された 表 有害事象の発現状況のまとめ : 安全性解析対象集団 デシプラミン単独 (P1A) n (%) YM178 単独 (P1B) n (%) YM178+ デシプラミン (P1C) n (%) デシプラミン単独 (P2) n (%) 総被験者数 有害事象発現件数 有害事象発現例数 3 (10.7) 6 (21.4) 4 (13.3) 1 (3.7) 軽度 0 6 (21.4) 1 (3.6) 0 中等度 3 (10.7) 0 3 (10.7) 1 (3.7) 重度 中止に至った有害事象発現例数 1 (3.6) デシプラミンとの関連性がある有害事象発現例数, 1 (3.6) (3.7) YM178 との関連性がある有害事象発現例数, 0 5 (17.9) 3 (10.7) 0 P1A = Day 1 のデシプラミン単独投与後から Day 5 の YM178 初回投与前まで,P1B = Day 5 の初回 YM178 単独投 与から Day 18 の YM178 とデシプラミンの併用投与前まで,P1C = Day 18 の YM178 とデシプラミンの併用投与か ら Day 38 のデシプラミン単独投与前まで,P2 = Day 38 のデシプラミン単独投与以降 各期 (P1A,P1B,P1C,P2) で治験薬を 1 回以上投与した被験者を対象に集計した 各期の最初の投与から次 期の最初の投与前までに発現 ( 又は悪化 ) した有害事象をその期に発現した有害事象として集計した 各期において 1 件以上の有害事象が発現した被験者をその期での有害事象発現例として 1 例と集計した 中止理由が有害事象である場合 デシプラミン又は YM178 との関連性が 関連あるかもしれない, おそらく関連あり と判定された有害事 象又は関連性不明の有害事象 Source:CL-058 総括報告書,Table 8 器官別大分類及び基本語別の有害事象及び副作用の発現例数と割合を, それぞれ表 及び表 に示した デシプラミン単独投与時の副作用は,Day 1 の投与後に 1 例 ( 悪心 ),Day 38 の投与後に 1 例 ( 洞性頻脈 ) にみられた 一方,YM178 単独投与時の副作用は 5 例にみられ, このうち 4 例の器官別大分類は胃腸障害であった 271

272 表 MedDRA version 9.1 器官別大分類 (SOC) 基本語 (PT) 器官別大分類及び基本語別の有害事象の発現例数と割合 : 安全性解析対象集団 デシプラミン単独 (P1A) n (%) YM178 単独 (P1B) n (%) YM178+ デシプラミン (P1C) n (%) デシプラミン単独 (P2) n (%) 被験者数 全有害事象発現例数 3 (10.7) 6 (21.4) 4 (14.3) 1 (3.7) 心臓障害 (3.7) 洞性頻脈 (3.7) 胃腸障害 2 (7.1) 4 (14.3) 0 0 腹痛 0 2 (7.1) 0 0 硬便 1 (3.6) 3(10.7) 0 0 悪心 1 (3.6) 感染症及び寄生虫症 1 (3.6) 1 (3.6) 0 0 鼻炎 0 1 (3.6) 0 0 副鼻腔炎 1 (3.6) 神経系障害 0 1 (3.6) 2 (7.1) 0 頭痛 0 1 (3.6) 1 (3.6) 0 失神寸前の状態 (3.6) 0 生殖系及び乳房障害 (7.1) 0 月経困難症 (7.1) 0 呼吸器, 胸郭及び縦隔障害 1 (3.6) 鼻茸 1 (3.6) 血管障害 (3.6) 0 起立性低血圧 (3.6) 0 P1A = Day 1 のデシプラミン単独投与後から Day 5 の YM178 初回投与前まで,P1B = Day 5 の初回 YM178 単独投 与から Day 18 の YM178 とデシプラミンの併用投与前まで,P1C = Day 18 の YM178 とデシプラミンの併用投与か ら Day 38 のデシプラミン単独投与前まで,P2 = Day 38 のデシプラミン単独投与以降 各期 (P1A,P1B,P1C,P2) で治験薬を少なくとも 1 回投与した被験者を対象に集計した 各期の最初の投与 から次期の最初の投与前までに発現 ( 又は悪化 ) した有害事象をその期に発現した有害事象として集計した 同一事象が同一投与期に 2 件以上発現した被験者は, その事象については 1 例として集計した Source:CL-058 総括報告書,Table 9 272

273 表 MedDRA version 9.1 器官別大分類 (SOC) 基本語 (PT) 器官別大分類及び基本語別の副作用の発現例数と割合 : 安全性解析対象集団 デシプラミン 50 mg 単独 (P1A) N (%) YM mg 単独 (P1B) YM mg + デシプラミン 50 mg (P1C) 関連性あり N (%) デシプラミン 50 mg 単独 (P2) N (%) N (%) YM178 デシプラミン 被験者数 全有害事象発現例数 1 (3.6) 5 (17.9) 3 (10.7) 0 1 (3.7) 心臓障害 (3.7) 洞性頻脈 (3.7) 胃腸障害 1 (3.6) 4 (14.3) 腹痛 0 2 (7.1) 硬便 0 3(10.7) 悪心 1 (3.6) 神経系障害 0 1 (3.6) 1 (3.6) 0 0 頭痛 0 1 (3.6) 1 (3.6) 0 0 生殖系及び乳房障害 (7.1) 0 0 月経困難症 (7.1) 0 0 血管障害 (3.6) 0 0 起立性低血圧 (3.6) 0 0 P1A = Day 1 のデシプラミン単独投与後から Day 5 の YM178 初回投与前まで,P1B = Day 5 の初回 YM178 単独投与から Day 18 の YM178 とデシプラミンの併用投与前まで,P1C = Day 18 の YM178 とデシプラミンの併用投与から Day 38 のデシプラミン投与前まで,P2 = Day 38 のデシプラミン単独投与以降 各期 (P1A,P1B,P1C,P2) で治験薬を少なくとも 1 回投与した被験者を対象に集計した 各期の最初の投与から次期の最初の投与前までに発現 ( 又は悪化 ) した有害事象をその期に発現した有害事象として集計した 同じ事象が 1 つの投与期に 2 件以上発現した被験者は, その事象については 1 例として集計した デシプラミン又は YM178 との関連性が 関連あるかもしれない, おそらく関連あり と判定された有害事象又は関連性不明の有害事象 Source:CL-058 総括報告書,Table 10 (2) 臨床検査値 正常範囲を逸脱し, 臨床的に意味のある変動とされた検査値はなかった (3) バイタルサイン各投与期において, デシプラミン投与後に平均脈拍数は投与前値に比べ最初はわずかに減少したが, その後徐々に増加し, 投与後 8 時間で脈拍数の平均変化量は最大となった 脈拍数の平均変化量の最大値は,Day 1 では 9.14 bpm( 範囲 : 13~21 bpm),day 38 では 9.3 bpm( 範囲 : 8 ~21 bpm) であった Day 18 の YM178 とデシプラミンの併用投与後に, デシプラミン単独投与後にみられた平均脈拍数に対する効果への影響はみられず, 脈拍数の平均変化量は投与後 8 時間に最大の 6.96 bpm( 範囲 : 10~22 bpm) となった YM mg の反復投与により, 脈拍数のトラフ値にわずかな影響が認められ, 平均変化量は Day 17 の朝に最大の 2.29 bpm( 範囲 : 17~19 bpm) となった YM178 の投与により, 収縮期及び拡張期血圧のトラフ値にわずかな増加が認められ, ベースラインからの平均変化量は Day 17 の朝に約 4.5 mmhg( 範囲 : 収縮期で 23~30 mmhg, 拡張期で 12~24 mmhg) であった 273

274 (4) 12 誘導心電図心電図の大部分は正常であったが,1 例で臨床的に意味のある心電図異常がみられた 本所見は Day 38( デシプラミン単独投与時 ) に発現し, 洞性頻脈 ( 投与後 6.5 時間の心拍数 134 bpm, 投与後 8 時間では 99 bpm) と報告された 投与後 12 時間の心電図 ( 心拍数は 91 bpm) では, 異常ではあるが臨床的に問題はないと判断された 洞性頻脈は有害事象とみなされ, 程度は中等度, デシプラミンとの関連性は 関連あるかもしれない と判断された 6. 結論 YM mg を 1 日 1 回,19 日間反復投与したところ, デシプラミン 50 mg 単回投与後の AUC inf は 3.41 倍 (90% 信頼区間 :3.07~3.80) に,C max は 1.79 倍 (90% 信頼区間 :1.69~1.90) に増加した YM178 とデシプラミンの併用投与により,2-ヒドロキシデシプラミンの平均 C max は約半分に減少し,AUC inf は 1.3 倍に増加した デシプラミンに対する 2-ヒドロキシデシプラミンの AUC inf の平均比は から に減少した YM178 の最終投与から 15 日後, デシプラミンの AUC inf 及び C max の平均比 (Day 38 / Day 1) 及び 90% 信頼区間は 0.80~1.25 の範囲内に入った デシプラミン及び 2-ヒドロキシデシプラミンの他の PK パラメータの平均値はベースラインに復した デシプラミン単独,YM178 単独及びデシプラミンと YM178 の併用投与の安全性及び忍容性に問題はみられなかった YM178 投与後にみられた有害事象の大部分は胃腸障害に関連したものであり, 軽度であった YM178 をデシプラミンと併用したとき,YM178 はデシプラミンの心血管に対する反応に影響を及ぼさなかった 274

275 薬物相互作用試験 ( ジゴキシン )[ 試験番号 CL-059]( ) 治験課題名 : ジゴキシンの薬物動態に及ぼす YM178 反復投与の影響を検討するための健康被験者を対象とした非盲検, クロスオーバー試験治験責任医師名 : 治験実施医療機関 :1 施設 公表文献 : 未公表 治験期間 : 約 2 カ月 治験開始日 :20 年 月 日 治験終了日 :20 年 月 日 開発のフェーズ : 第 I 相 目的 : 主要目的 : 定常状態の YM178 による単回投与後のジゴキシンの薬物動態に対する影響を検討する 副次的目的 : 安全性及び忍容性における YM178 とジゴキシンの相互作用を検討する 治験デザイン 治験方法 : 本試験は, 非盲検, クロスオーバー試験であった ジゴキシン mg を単独で単回経口投与したとき, 及び YM mg の連日投与と併用したときの薬物動態を検討した 目標被験者数 :24 例 ( 男女各 12 例 ) 設定根拠 本試験では, 被験者数を計 24 例 (50% が男性,50% が女性 ) と設定した 被験者数は臨床的な考えと薬物動態試験での一般的な実施方法に基づいて設定したが, 検出力算出によっても裏付けられた 非高齢男性被験者を対象にした 3 つの試験において,90% 信頼区間に基づき, ジゴキシンの C max と AUC tau 比 ( 併用投与あり / なし ) の被験者間の CV は C max が 10.9~22.0%,AUC tau が 7.2~16.8% と報告されている これらの試験では, ジゴキシン反復投与後の定常状態における AUC tau と C max の解析を行っている 本試験の検出力の算出においては,1 ジゴキシン単回投与後の AUC tau と C max のばらつきは, 参考とした試験での反復投与後のばらつきと同様であること,2 被験者に女性が含まれる場合にばらつきがやや大きくなる, との仮定を設けた 更に, 臨床的に大きな性差はなく, 全被験者のデータを統合することができると仮定した 検出力の予測 AUC inf C max AUC inf と C max の組み合わせ CV 20% 23% 予測された比 % 86% 81.7% % 77% 67.0% 評価可能な 22 例の被験者で, ジゴキシン単回投与後の薬物動態に及ぼす YM178 反復投与の影響を評価するこ とができる予測検出力 nquery Advisor 6.0 (Elashoff et al, 2005) Source:CL-059 総括報告書,Table 1 YM178 存在下 / 非存在下でのジゴキシン単回投与後に, 血漿中濃度の AUC inf と C max 比の真の被験者内 CV がそれぞれ 20%,23% を超えず, 真の比が 1.0 に近ければ, 少なくとも 81.7% の検出 275

276 力で,AUC inf と C max 比がともに 0.80~1.25 の範囲に入り, ガイドラインで定義されているように, 臨床的に意味のある薬物間相互作用はないと結論できることができると予測した 上記の検出力算出では,2 つの変数は独立していると仮定し,AUC と C max を組み合わせた AUC inf と C max には正の相関があるため, 本試験での真の検出力は推定値より高くなると考えられる 診断及び選択 除外基準 : 選択基準以下の基準をすべて満たす場合, 本試験の対象とした 1. 18~55 歳の健康な男性又は 2. 18~55 歳の健康な女性妊娠の可能性のない女性 ( 閉経後, 不妊手術後 ( 卵管結紮術等 ), 子宮摘出の既往を有する女性 ), 又はホルモン以外の避妊法を用いている女性を対象とした 3. BMI:18.5 以上 30 kg/m 2 未満 4. 文書による同意が得られた者 除外基準以下の基準のいずれかに該当する場合, 本試験の対象としなかった 1. YM178 あるいは製剤中に含まれる成分に対し過敏性を有する者, 又はその疑いのある者 2. ジゴキシンあるいは製剤中に含まれる成分に対し過敏性を有する者, 又はその疑いのある者 3. スクリーニング検査前 6 カ月以内に妊娠していた者, 又は授乳していた者 4. 不整脈 ( 第 1 度及び第 2 度の房室ブロックを含む ) を含め, 心臓障害の合併又は既往を有する者 5. 低カリウム血症, 高カルシウム血症又は低マグネシウム血症の既往を有する者 6. 肝機能検査 (ALT,AST 及びアルカリホスファターゼ ) のいずれかが, 反復測定で正常域上限を超える者 7. 臨床上問題となる喘息, 湿疹, 他アレルギー症状又は重度の薬物過敏症の既往 ( 発症していない花粉症を除く ) を有する者 8. 施設への入院前 4 週以内の臨床上問題となる上部消化管症状 ( 悪心, 嘔吐, 腹部不快感又は不調, 胸焼け ) の既往を有する者 9. 治験責任医師により臨床上問題となると判断された他の疾患又は障害 - 消化管疾患, 心血管疾患, 呼吸器疾患, 腎 肝機能障害, 神経疾患, 皮膚疾患, 精神障害, 代謝異常の既往を有する者 10. 試験前の身体所見, 心電図, 臨床検査において, 治験責任医師により臨床上問題となる異常がみられるとされた者 11. 試験前来院時に以下に示す脈拍数又は血圧の異常所見が認められる者 : 脈拍数 <40 又は >90 bpm, 平均収縮期血圧 >140 mmhg, 平均拡張期血圧 >90 mmhg( 血圧は臥位で 5 分間安静後に 3 回測定し, 脈拍数は自動測定した ) 12. ベースラインで, 反復測定後の QT/QTc 間隔が >450 ms と著しい延長が認められた者, 原因不明の失神, 心不全, 原因不明の心不整脈又はトルサード ド ポワンツ, 器質的心疾患の既往を有する者, あるいは QT 延長症候群の家族歴を有する者 13. 施設への入院前 2 週間に, パラセタモール (3 g/ 日以内 ) 以外の処方薬若しくは OTC 薬 ( ビタミン, 経口避妊薬又はホルモン補充療法, セント ジョーンズ ワート等の自然療法及び漢方薬を含む ) を使用した者 14. 施設への入院前 3 カ月間に肝代謝誘導剤 ( バルビツール酸, リファンピン等 ) を定期的に使用していた者 276

277 15. 施設への入院前 3 カ月間に乱用薬物を使用したことがある者 16. 施設への入院前 3 カ月間に,1 日 10 本を超える紙巻きタバコ ( 又はそれに相応する量のタバコ ) の喫煙歴のある者 17. 施設への入院前 3 カ月間に, アルコール量が男性で週 21 ユニット, 女性で週 14 ユニットを超える飲酒歴のある者 (1 ユニット = ビール 270 ml, 蒸留酒 40 ml 又はグラス 1 杯のワイン ) 18. 施設への入院前 3 カ月間に血液又は血液製剤の献血歴のある者 19. 血清学的検査で HBs 抗原, 抗 HAV 抗体, 抗 HCV 抗体又は抗 HIV 1/2 抗体が陽性であった者 20. 理由を問わず, 本試験の完遂が期待できないと治験責任医師が判断する者 21. 本試験への登録予定日前の 3 カ月間に他の臨床試験に参加したことがある者, 若しくは登録予定日前の 12 カ月以内に 3 試験を超える他の臨床試験に参加したことがある者 ( 臨床試験は, 消失半減期が長い生物製剤の臨床試験は対象外とする ) 22. 本試験を安全に終了することに支障をきたすような臨床症状を有すると治験責任医師が判断する者 23. 治験依頼者の社員又は本試験に関与する CRO の社員治験薬, 投与量及び投与方法 : 1. 治験薬及びロット番号 YM mg OCAS 錠ロット番号 :BX ジゴキシン (Lanoxin )0.125 mg 錠ロット番号 :BX 投与量及び投与方法 投与量 :YM mg, ジゴキシン mg 投与方法 : 一晩絶食後,YM mg 錠を立位で 240 ml の水とともに経口投与した 最初の食事は, 投与から 2 時間後 (PK 測定の場合は 4 時間後 ) とした ジゴキシン mg(0.125 mg 錠 2 錠 ) は, 一晩絶食後, 立位で 240 ml の水とともに経口投与し, 最初の食事は投与から 4 時間後とした 評価期間 Day 1 にジゴキシン mg を単回経口投与した Day 7 の朝, 規定の検査終了後に被験者は一旦退院し,Day 9 に再入院した Day 10~Day 23 まで, 被験者に YM mg が 1 日 1 回連日投与された Day 18(YM178 の初回投与から 8 日後 ) に YM178 とともにジゴキシン mg が単回投与された 最終投与から 7~14 日以内に試験後の最終来院日を設定した 評価項目, 評価スケジュール及び評価基準 : 主要評価項目 薬物動態 : 血漿中ジゴキシンの C max,auc inf (Day 1 及び Day 18) 副次評価項目 薬物動態 : 血漿中ジゴキシンの AUC last,t max,t 1/2,CL/F,t lag,v z /F(Day 1 及び Day 18) 尿中ジゴキシンの Ae last,cl R,Ae last %,Ae inf,ae inf % 血漿中 YM178 の C trough (Day 16,Day 17 及び Day 18 の投与前 ),C max,auc tau,t max,t 1/2,CL/F, V z /F(Day 18) 277

278 安全性 : 有害事象, 臨床検査 ( 血液学的検査, 血液生化学検査, 尿検査 ), バイタルサイン,12 誘導心電図, 身体検査統計手法 : AUC inf と C max を対数変換し, ジゴキシン単独投与 (Day 1) に対する YM178 とジゴキシンの併用投与 (Day 18) の比 (Day 18/Day 1) の 90% 信頼区間を,ANOVA により算出した AUC inf と C max の幾何平均比の 90% 信頼区間が同等性の基準とした 0.80~1.25 の範囲内に入れば, 臨床的に意味のある相互作用はないと結論することとした 相互作用の性差を探索的に検討するため,AUC inf と C max の比及び対応する信頼区間を男女別に算出した その他のデータについては要約統計量を算出した 被験者背景及び PK パラメータについては, 性別でも集計した 報告書の日付 :20 年月日 278

279 1. 被験者の内訳及び解析対象集団本試験の被験者の内訳を表 に示した 48 例がスクリーニング検査を受け, このうち 23 例が脱落し, 男性 13 例, 女性 12 例の計 25 例が本試験に登録された 25 例の被験者のうち 23 例が投与を完了し,2 例が試験を中止した 中止理由は,1 例は有害事象 ( 蕁麻疹 ), 他の 1 例は その他 の理由 ( 第 2 期の Day 9 にみられた AST,ALT,CPK 増加後に治験責任医師が中止を決定 ) であった 25 例すべてが安全性解析対象集団及び薬物動態解析対象集団に採用された 表 被験者の内訳 例数 (%) 登録例 25 中止例 2 (8) 完了例 23 (92) 安全性解析対象集団 25 (100) 薬物動態解析対象集団 25 (100) Source:CL-059 総括報告書,Table 4 2. 被験者背景被験者背景を表 に示した 年齢の範囲は 18~53 歳 ( 平均値は 33.4 歳 ) であり, 男性 13 例, 女性 12 例であった スクリーニング検査として実施した妊娠検査, 血清学的検査, 薬物及びアルコール検査結果の結果はすべて陰性であった 表 特性 ( 統計量 / カテゴリー ) 被験者背景 : 安全性解析対象集団 全体 n=25 男性 n=13 女性 n=12 年齢 ( 歳 ) 平均値 (SD) 33.4 (11.2) 34.0 (10.3) 32.8 (12.5) 中央値 ( 最小値, 最大値 ) 32.0 (18, 53) 34.0 (18, 51) 28.0 (20, 53) 体重 (kg) 平均値 (SD) (11.07) (9.39) (9.63) 中央値 ( 最小値, 最大値 ) 72.1 (48.6, 93.7) 76.0 (60.5, 93.7) 61.8 (48.6, 82.8) 身長 (m) 平均値 (SD) (0.087) (0.064) (0.049) 中央値 ( 最小値, 最大値 ) 1.72 (1.55, 1.89) 1.80 (1.67, 1.89) 1.65 (1.55, 1.73) 人種白人 (%) 16 (64.0) 8 (61.5) 8 (66.7) 黒人 (%) 6 (24.0) 3 (23.1) 3 (25.0) アジア人 (%) その他 (%) 3 (12.0) 2 (15.4) 1 (8.3) Source:CL-059 総括報告書,Table 5 279

280 3. 治験薬の曝露被験者には,Day 1 にジゴキシンが単回経口投与され,Day 10~Day 23 に YM mg が反復経口投与された Day 18(YM178 の初回投与から 8 日目 ) にジゴキシンが YM mg とともに投与された 25 例中 2 例が試験を中止した 全被験者が薬物動態解析対象集団に採用され, 服薬状況は良好であったと考えられた 4. 薬物動態 (1) YM178 の血漿中薬物動態 Day 16~Day 19 のYM178 の血漿中トラフ値より,Day 18 のジゴキシンの 2 回目の単回投与までに定常状態に達したことが確認された ( 図 ) YM178 (ng/ml) 図 Source:CL-059 総括報告書,Figure 3 Time (day) YM mg 投与後の平均血漿中 YM178 トラフ濃度推移 : 薬物動態解析対象集団 Day 18 におけるYM178 の血漿中薬物動態パラメータを表 に示した C max と AUC tau の平均値は男性に比べ女性の方が 28% 大きく, 見かけのクリアランスの平均値は女性の方が 23% 低かった YM178 の t max の平均値は男女とも約 3.5 時間と同様であった 280

281 表 性別 全体 女性 男性 NA: 該当せず Day 18 における YM178 の血漿中薬物動態パラメータの要約 : 薬物動態解析対象集団 統計量 t max C max C trough AUC tau CL/F (h) (ng/ml) (ng/ml) (ng.h/ml) (l/h) 平均値 SD,CV% 1.05, NA 49, 33% 6.0, 27% 330, 28% 29.0, 31% 最小値, 最値大 2.0, , , , , 157 中央値 n 平均値 SD, CV% 0.92, NA 51, 31% 4.1, 17% 307, 24% 22, 27% 最小値, 最値大 2.0, , , , , 126 中央値 n 平均値 SD, CV% 1.20, NA 40, 31% 7.1, 36% 301, 30% 31, 29% 最小値, 最値大 2.0, , , , , 157 中央値 n Source: CL-059 総括報告書,Table 6 (2) ジゴキシンの血漿中薬物動態 YM178 非存在下及び存在下におけるジゴキシンの平均血漿中濃度推移を図 に示した Digoxin (ng/ml) 図 Source:CL-059 総括報告書,Figure 5 Time (day) ジゴキシン mg 単回投与後の平均血漿中ジゴキシン濃度推移 : 薬物動態解析対象集団 281

282 ジゴキシンの血漿中薬物動態パラメータを表 に示した t max の中央値は, ジゴキシン単独投与後の 1 時間からジゴキシン+YM178 投与後に 1.5 時間に延長した 一方,t 1/2 には YM178 の併用投与による影響が認められなかった CL/F 及び V z /F の平均値は,YM178 との併用投与後に約 15% 減少した 表 治験薬 ジゴキシン mg 単独 ジゴキシン mg + YM mg ジゴキシンの血漿中薬物動態パラメータ : 薬物動態解析対象集団 統計量 t max C max AUC last AUC inf t 1/2 CL/F V z /F (h) (ng/ml) (ng h/ml) (ng h/ml) (h) (L/h) (L) 平均値 SD, CV% 0.53, NA 0.29, 28% 4.1, 33% 4.1, 24% 6.5, 16% 3.9, 25% 239, 26% 最小値, 最大値 0.50, , , 20 11, 24 30, 52 10, , 1382 中央値 n 平均値 SD, CV% 0.93, NA 0.43, 33% 3.8, 24% 4.5, 23% 8.2, 20% 3.0, 22% 191, 24% 最小値, 最大値 0.50, , , , , , , 1234 中央値 n Source:CL-059 総括報告書,Table 7 ジゴキシン投与後のC max とAUC last に及ぼすYM178 の影響についての解析結果を表 に示した 外挿によるAUC inf の推定値は 20% を超えたため,AUC last をAUC inf に代わる主要評価項目として評価した ジゴキシン単独投与後に比べ, ジゴキシン+YM178 投与後のジゴキシンの AUC last 及び C max はそれぞれ 27%,29% 増加した AUC last 及び C max の比 ( ジゴキシン+YM178/ ジゴキシン単独 ) の信頼区間はいずれも同等性の基準とした 0.80~1.25 の範囲を超えた 被験者を固定効果でなく変量効果とした探索的解析においても同様の結果であった 血漿中 YM178 に対する曝露量 (C max 及び AUC) は女性被験者では男性被験者より 28% 上回ったため,YM178 とジゴキシンの相互作用に及ぼす性別の影響を ANOVA モデルを用いて検討した AUC last 及び C max それぞれの比 ( ジゴキシン+YM178/ ジゴキシン単独 ) を男女別に検討したが, 統計学的に有意な差 (p 値 ) は認められなかった 表 血漿中濃度が定常状態にある YM178 がジゴキシンの薬物動態に及ぼす影響 : 薬物動態解析対象集団 PK パラメータ比の平均値 [90% 信頼区間 ] AUC last (ng h/ml) 1.27 [1.14, 1.42] C max (ng/ml) 1.29 [1.17, 1.42] 投与条件と被験者を固定効果とする ANOVA モデルを用い, 対数変換した PK パラメータの比 (YM178 + ジゴキシン / ジゴキシン単独 ) とその 90% 信頼区間を算出した 比とその 90% 信頼区間はノーマルスケールに変換して表示した Source:CL-059 総括報告書,Table 8 282

283 (3) ジゴキシンの尿中薬物動態未変化体ジゴキシンの尿中排泄率 (Ae last %) は YM178 投与による影響を受けず, ジゴキシン単独後, ジゴキシン+YM178 投与後のいずれにおいても約 40% であった ジゴキシンの腎クリアランスは YM178 投与後に 9.0% 減少した 5. 安全性 (1) 有害事象治験薬との関連性が否定できない有害事象 ( 関連あるかもしれない, 多分( おそらく ) あり と判定された有害事象又は関連性不明の有害事象 ) を以下では 副作用 と定義した 有害事象発現状況のまとめを表 に示した 各投与期の忍容性は良好であった 計 16 件の有害事象が 11 例 ( 総被験者の 44%) から報告された 有害事象の程度は軽度が 7 例, 中等度が 6 例であり, 重度の有害事象はみられなかった 中等度の有害事象は, 背部痛 ( 併用投与 ), 月経困難症 ( ジゴキシン単独 ), 頭痛 (2 例 ;1 例はジゴキシン単独,1 例は YM178 単独 ), 筋骨格系胸痛 (YM178 単独 ), 蕁麻疹 ( 併用投与 ) であった 表 有害事象発現状況のまとめ : 安全性解析対象集団 ジゴキシン mg 単独 (P1) n (%) YM mg 単独 (P2A) n (%) YM mg + ジゴキシン mg (P2B) n (%) 総被験者数 有害事象発現件数 有害事象発現例数 2 (8.0) 6 (25.0) 7 (29.2) 軽度 0 4 (16.7) 5 (20.8) 中等度 2 (8.0) 2 (8.3) 2 (8.3) 重度 重篤な有害事象発現件数 (4.2) 重篤な有害事象発現例数 (4.2) 中止に至った有害事象発現例数 (4.2) ジゴキシンとの関連性がある有害事象発現例数, 1 (4.0) 1 (4.2) 0 YM178 との関連性がある有害事象発現例数, 0 6 (25.0) 4 (16.7) 死亡例 P1 = Day 1 のジゴキシン単独投与後から Day 10 の YM178 初回投与前まで,P2A = Day 10 の初回 YM178 単独投与 から Day 18 の YM178 とジゴキシンの併用投与前まで,P2B = Day 18 の YM178 とジゴキシンの併用投与以降 各期 (P1,P2A,P2B) で治験薬を 1 回以上投与した被験者を対象に集計した 各期の最初の投与から次期の 最初の投与前までに発現 ( 又は悪化 ) した有害事象をその期に発現した有害事象として集計した 各期において 1 件以上の有害事象が発現した被験者をその期での有害事象発現例として 1 例と集計した 主な中止理由が有害事象である場合 ジゴキシン又は YM178 との関連性が 関連あるかもしれない, 多分( おそらく ) あり と判定された有害 事象又は関連性不明の有害事象 Source:CL-059 総括報告書,Table

284 器官別大分類及び基本語別の有害事象及び副作用の発現例数と割合をそれぞれ表 , 表 に示した ほとんどの有害事象は,YM178 の投与後 ( 単独投与又はジゴキシンとの併用投与 ) に発現した すべての事象は 1 例か 2 例に発現し, 特徴的な傾向は認められなかった 表 MedDRA version 9.1 器官別大分類 (SOC) 基本語 (PT) 器官別大分類及び基本語別の有害事象の発現例数と割合 : 安全性解析対象集団 ジゴキシン mg 単独 (P1) n (%) YM mg 単独 (P2A) n (%) YM mg + ジゴキシン mg (P2B) n (%) 被験者数 全有害事象発現例数 2 (8.0) 6 (25.0) 7 (29.2) 心臓障害 0 2 (8.3) 0 動悸 0 2 (8.3) 0 耳及び迷路障害 0 1 (4.2) 0 回転性めまい 0 1 (4.2) 0 胃腸障害 0 1 (4.2) 1 (4.2) 硬便 0 1 (4.2) 1 (4.2) 筋骨格系及び結合組織障害 0 1 (4.2) 1 (4.2) 背部痛 (4.2) 筋骨格系胸痛 0 1 (4.2) 0 神経系障害 1 (4.0) 1 (4.2) 1 (4.2) 頭痛 1 (4.0) 1 (4.2) 1 (4.2) 妊娠, 産褥及び周産期の状態 (4.2) 妊娠 (4.2) 腎及び尿路障害 (8.3) 排尿困難 (8.3) 生殖系及び乳房障害 1 (4.0) 0 0 月経困難症 1 (4.0) 0 0 皮膚及び皮下組織障害 (4.2) 蕁麻疹 (4.2) P1 = Day 1 のジゴキシン単独投与後から Day 10 の YM178 初回投与前まで,P2A = Day 10 の初回 YM178 単独投与 から Day 18 の YM178 とジゴキシンの併用投与前まで,P2B = Day 18 の YM178 とジゴキシンの併用投与以降 各期 (P1,P2A,P2B) で治験薬を少なくとも 1 回投与した被験者を対象に集計した 各期の最初の投与から次 期の最初の投与前までに発現 ( 又は悪化 ) した有害事象をその期に発現した有害事象として集計した 同一事象が同一投与期に 2 件以上発現した被験者は, その事象については 1 例として集計した 括弧内は, 投 与期ごとの総被験者数に対する発現例数の割合 Source:CL-059 総括報告書,Table

285 表 MedDRA version 9.1 器官別大分類 (SOC) 基本語 (PT) 器官別大分類及び基本語別の副作用の発現例数と割合 : 安全性解析対象集団 ジゴキシン mg 単独 (P1) n (%) YM mg 単独 (P2A) n (%) YM mg + ジゴキシン mg (P2B) n (%) 関連性あり YM178 ジゴキシン 被験者数 全有害事象発現例数 1 (4.0) 6 (25.0) 4 (16.7) 0 心臓障害 0 2 (8.3) 0 0 動悸 0 2 (8.3) 0 0 耳及び迷路障害 0 1 (4.2) 0 0 回転性めまい 0 1 (4.2) 0 0 胃腸障害 0 1 (4.2) 1 (4.2) 0 硬便 0 1 (4.2) 1 (4.2) 0 筋骨格系及び結合組織障害 0 1 (4.2) 0 0 筋骨格系胸痛 0 1 (4.2) 0 0 神経系障害 1 (4.0) 1 (4.2) 0 0 頭痛 1 (4.0) 1 (4.2) 0 0 腎及び尿路障害 (8.3) 0 排尿困難 (8.3) 0 皮膚及び皮下組織障害 (4.2) 0 蕁麻疹 (4.2) 0 P1 = Day 1 のジゴキシン単独投与後から Day 10 の YM178 初回投与前まで,P2A = Day 10 の初回 YM178 単独投与 から Day 18 の YM178 とジゴキシンの併用投与前まで,P2B = Day 18 の YM178 とジゴキシンの併用投与以降 各期 (P1,P2A,P2B) で治験薬を 1 回以上投与した被験者を対象に集計した 各期の最初の投与から次期の 最初の投与前までに発現 ( 又は悪化 ) した有害事象をその期に発現した有害事象として集計した 同一事象が同一投与期に 2 件以上発現した被験者は, その事象については 1 例として集計した ジゴキシン又は YM178 との関連性が 関連あるかもしれない, 多分( おそらく ) あり と判定された有害 事象又は関連性不明の有害事象を副作用とした Source:CL-059 総括報告書,Table 12 本試験中に死亡例はみられなかった 重篤な有害事象は,1 例に 1 件 ( 試験後の来院時に妊娠検査結果が陽性 ) 報告された 有害事象による試験中止は 1 例であった この男性被験者では, 併用投与後の Day 21 に蕁麻疹 ( 医師記載名 : 蕁麻疹, 頭部を除く全身に広がった 1 cm 未満の大きな紅斑病変及びそう痒 ) が発現し, 投与を中止した YM178 との関連性は 関連あるかもしれない と判断され,Day 21~Day 23 にジルテック ( セチリジン ) を投与し, 症状は回復した (2) 臨床検査値臨床的に意味のある臨床検査値の異常変動はみられなかった 被験者ごとの検査値の中には正常範囲外のものもあったが, 有害事象と判定されたものはなかった 1 例で, 第 2 期の YM178 投与前 (Day 9) に AST,ALT 及び CPK が増加し, 治験責任医師の判断により中止した 本被験者への治験薬の投与は Day 1 のジゴキシンのみであり, 有害事象の報告はなかった 285

286 (3) バイタルサインジゴキシン単独単回投与後 (Day 1) に平均心拍数は増加し, 投与後 8 時間におけるベースラインからの増加量は 4.3 bpm( 範囲 : 9~18 bpm) であった ジゴキシン+YM178 投与後 (Day 18) のベースラインからの増加量は 6.8 bpm( 範囲 : 20~19 bpm) であった ジゴキシン投与後の収縮期及び拡張期血圧に対して YM178 投与による影響は認められなかった ジゴキシン単独投与後の収縮期血圧の変化量の最大値は投与後 1 時間の 5.6 mmhg( 範囲 : 8 ~18 mmhg), ジゴキシン+YM178 投与後 (Day 18) では 7.1 mmhg( 範囲 : 11~24 mmhg) であった ジゴキシン単独投与後の拡張期血圧の変化量の最大値は 4.4 mmhg( 範囲 : 25~9 mmhg), ジゴキシン+YM178 投与後 (Day 18) では 4.6 mmhg( 範囲 : 15~10 mmhg) であった YM mg の反復投与後に脈拍数, 収縮期及び拡張期血圧のトラフ値の増加が認められた 脈拍数 ( トラフ値 ) のベースラインからの平均変化量は,Day 14 の朝に最大の 9.4 bpm( 範囲 : 3~32 bpm) となった 収縮期及び拡張期血圧 ( トラフ値 ) のベースラインからの平均変化量は Day 16 の朝に最大となり, それぞれ 7.0 mmhg( 範囲 : 11~24 mmhg),4.1 mmhg( 範囲 : 20 ~19 mmhg) であった (4) 12 誘導心電図 いずれの投与期においても心電図に臨床的に意味のある異常は認められなかった 6. 結論 ジゴキシン mg 単回投与後の C max 及び AUC last は, 単独投与時に比べ,YM178 との併用投与時にそれぞれ 1.29 倍,1.27 倍に増加した 比の 90% 信頼区間は同等性の基準とした 0.80 ~1.25 の範囲を超えたため,YM178 はジゴキシンの薬物動態に有意に影響を及ぼすと考えられた 血漿中濃度が定常状態にある YM178 は, ジゴキシンの t max ( 中央値 ) を YM178 非存在下の 1 時間から 1.5 時間に延長した ジゴキシンの t 1/2 には YM178 の影響はみられなかったが, ジゴキシンの見かけ上のクリアランス及び分布容量は,YM178 との併用投与後に約 15% 減少した 血漿中濃度が定常状態にある YM178 はジゴキシンの尿中排泄率に影響を及ぼさなかったが, 腎クリアランスは 9.0% 減少した YM178 の C max 及び AUC last は男性より女性で 28% 高かったが, 血漿中濃度が定常状態にある YM178 は男女別の血漿中ジゴキシン濃度に影響を及ぼさなかった ジゴキシン単独投与後に比べ,YM178 単独反復投与後, 及びジゴキシン+YM178 投与後に有害事象が多く認められたが, 安全性及び忍容性に特記すべき問題はみられなかった 286

287 薬物相互作用試験 ( メトホルミンと IR 錠 )[ 試験番号 CL-006]( ) 治験課題名 : 薬物動態, 薬力学及び安全性に及ぼす YM178 とメトホルミンの相互作用の影響を検討するための健康被験者を対象としたクロスオーバー試験治験責任医師名 : 治験実施医療機関 :1 施設 公表文献 : 未公表 治験期間 : 約 2.5 カ月 治験開始日 :20 年 月 日 治験終了日 :20 年 月 日 開発のフェーズ : 第 I 相 目的 : 主要目的 : 健康男性を対象に YM178 及びメトホルミンの薬物相互作用の有無を検討する 副次的目的 : 1. 健康男性を対象に YM178 及びメトホルミンの安全性及び薬力学に及ぼす相互作用の有無を探索的に検討すること 2. YM178 錠を反復投与したときの薬物動態学的データを得ること 治験デザイン 治験方法 : 被験者は初回投与前日から 18 日間施設に入院した 被験者はシークエンス A 群 (YM178 を 11 日間投与した後, メトホルミン又はプラセボと YM178 を 5 日間併用投与 ) 又はシークエンス B 群 ( メトホルミンを 5 日間投与した後,YM178 又はプラセボとメトホルミンを 11 日間併用投与 ) に割り当てられた 各シークエンスでは併用投与中,4 例がプラセボに,12 例が実薬に割り付けられた シークエンス A 群において,Day 11 と Day 16 に YM178 の 24 時間の PK プロファイルを評価した シークエンス B 群において,Day 5 と Day 16 にメトホルミンの 12 時間の PK プロファイルを評価した シークエンス A 群及びシークエンス B 群において, それぞれメトホルミン及び YM178 のトラフ濃度を Day 15,Day 16 及び Day 17 に測定した また, シークエンス A 群では YM178 のトラフ濃度を Day 10 と Day 11 に, シークエンス B 群ではメトホルミンのトラフ濃度を Day 4 と Day 5 に測定した YM178 の尿中濃度測定のため, シークエンス A 群では Day 11 と Day 16 に 24 時間にわたって採尿した メトホルミンの尿中濃度測定のため, シークエンス B 群では Day 5 と Day 16 に 12 時間にわたって採尿した 薬力学の評価は初回投与前,Day 5( シークエンス B 群 ),Day 11( シークエンス A 群 ) 及び Day 16( シークエンス A 群及び B 群 ) に行った 目標被験者数 :32 例 設定根拠 新規化合物を反復投与し, 本試験から得られる利益がない被験者への曝露を最小限にしながら, メトホルミンと YM178 の相互作用を評価するのに必要な被験者数を医学的見地から設定した 各シークエンスの被験者数を 12 例とした場合, メトホルミンに及ぼす YM178 の薬物動態学的効果, すなわち AUC 12h 及び C max の比 (YM178 存在下 / 非存在下 ) の 90% 信頼区間が 0.80~1.25 の範囲内に入る予測検出力を下表に示した 定常状態における被験者でのメトホルミンの個体間変動係数 (CV) は AUC 24h が約 35%,C max が約 33%( 個体内 CV は不明 ), 健康被験者では AUC 12h が 17.7%,C max が 19.7% と報告されている 287

288 メトホルミンに及ぼす YM178 の影響の予測検出力 真の比 (YM178 存在下 / 非存在下 ) AUC 12h 検出力 (%) C max AUC 12h と C max の組み合わせ (CV メトホルミン =17.7%) (CV メトホルミン =19.7%) Source:CL-006 総括報告書,Table 8-5 個体内 CV が個体間 CV より小さいと予測されるため, 検出力はより高くなると期待された 各シークエンスの被験者数を 12 例とした場合,YM178 に及ぼすメトホルミンの薬物動態学的効果の予測検出力を下表に示した Y178 の個体間 CV は AUC 24h が約 15.9%,C max が約 18.5%( 個体内 CV は不明 ) であった YM178 に及ぼすメトホルミンの影響の予測検出力真の比 ( メトホルミン存在下 / AUC 24h 非存在下 ) (CV YM178 =15.9%) 検出力 (%) C max AUC 24h と C max の組み合わせ (CV YM178 =18.5%) Source:CL-006 総括報告書,Table 8-6 本試験は各シークエンス 12 例で行い, 予測検出力は低いが, 探索的試験であるため問題はないと考えられた 診断及び選択 除外基準 : 選択基準以下の基準をすべて満たす場合, 本試験の対象とした 1. 18~55 歳の健康な男性 2. 体重 60~100 kg,bmi 18~30 kg/m 2 3. 文書による同意が得られた者 除外基準以下の基準のいずれかに該当する場合, 本試験の対象としなかった 1. β アドレナリン受容体作動薬又は製剤中に含まれる成分に対し過敏性を有する者, 若しくは疑いのある者 2. クレアチニンが 150 μmol/l を超える者,AST,ALT 又は LDH が正常域上限の 2 倍を超える者,γ-GTP が正常域上限の 3 倍を超える者, あるいは血清ビリルビンの異常により, 血清クレアチニン又は肝酵素の臨床上問題となる上昇が認められる者 3. 臨床上問題となる喘息, 湿疹, その他のアレルギーの既往歴を有する者, 又は過去に重篤な薬物過敏症を起こした経験がある者 4. 施設への入院前 4 週以内に, 臨床上問題となる上部消化管症状 ( 吐き気, 嘔吐, 腹部不快感又は不調, 胸焼け等 ) を経験したことがある者 5. 臨床上問題となる他の疾病や障害 ( 胃腸系, 心臓血管系, 呼吸器系, 腎臓系, 肝臓系, 神経系, 皮膚科系, 精神科系, 代謝系障害 ) を経験したことがある者 6. 試験開始前の身体所見, 心電図, 臨床検査において, 臨床上問題となる異常がみられると治験責任医師が判断する者 7. スクリーニング時又は入院日午後の QTcB 間隔 >430 ms(2 回測定の QTcB 平均値 >430 ms) 288

289 の者 8. 試験開始前来院時に臥位で 5 分間安静後に測定した脈拍数が異常値 (<40 又は >90 bpm) を示す者 9. 試験開始前来院時に仰臥位で 5 分間安静にした後に測定した血圧値が以下に該当する異常値を示す者収縮期血圧が <95 又は >160 mmhg 拡張期血圧が <40 又は >95 mmhg 10. スクリーニング時の起立性検査が陽性の者 : めまい, 立ちくらみ等の発現, 臥位で 5 分間安静の後に 2 分間の立位を保った後に測定した収縮期血圧が >20 mmhg 低下, 心拍数が 20 bpm 増加 11. 施設への入院前 4 週間に, パラセタモール ( ただし 3 g/ 日以内 ) 以外の処方薬若しくは OTC 薬を定期的に使用していた者, あるいは, 施設への入院前 2 週間に, このような薬物 ( パラセタモールの偶発的な使用を除く ) を少しでも使用した者 12. これまでに薬物乱用歴がある者, 若しくは施設への入院前の 3 カ月間に, 乱用薬物を使用したことがある者 13. 施設への入院前 3 カ月間に,1 日 10 本を超える紙巻きタバコ ( 又はそれに相応する量のタバコ ) の喫煙歴がある者 14. 施設への入院前 3 カ月間に,1 週間に 21 ユニットを超える飲酒歴がある者 (1 ユニット = ビール 270 ml, 蒸留酒 40 ml 又はグラス 1 杯のワイン ) 15. 施設への入院前 3 カ月間に献血又は成分献血を行ったことがある者 16. 血清学的検査で HBs 抗原, 抗 HAV 抗体, 抗 HCV 抗体又は抗 HIV 1/2 抗体が陽性であった者 17. 理由を問わず, 治験責任医師が本試験の終了が期待できないと判断する者 18. 予想される本試験への登録日の前 3 カ月間に他の臨床試験に参加したことがある者, 若しくは登録日の前 12 カ月間に 3 試験を超える臨床試験に参加したことがある験者 19. 本試験を安全に終了することに支障をきたすような臨床的な問題を有すると治験責任医師が判断する者 20. 治験依頼者又は本試験に関与する CRO の社員 21. 過去に YM178 の投与を受けたことがある者治験薬, 投与量及び投与方法 : YM178 錠 1. 投与量 :160 mg,1 日 1 回投与 2. 投与方法 :200 ml の水とともに空腹下経口投与 3. ロット番号 :JE-074-F(02I)(30 mg 錠 ),JE-075-F(02I)(100 mg 錠 ) 4. 投与期間 : シークエンス A 群では 16 日, シークエンス B 群では 11 日メトホルミン錠 1. 投与量 :500 mg,1 日 2 回投与 2. 投与方法 :200 ml の水とともに経口投与 ( 朝の投与は空腹下 ) 3. ロット番号 :01H232(500 mg 錠 ) 4. 投与期間 : シークエンス A 群では 5 日, シークエンス B 群では 16 日プラセボ錠 [ メトホルミン ( シークエンス A 群 ) 及び YM178( シークエンス B 群 ) のプラセボ ] 1. 投与方法 :200 ml の水とともに経口投与 2. ロット番号 :JE-049-F(01K)(YM mg 錠のプラセボ錠 ),JE-050-F(01K)(YM mg 錠のプラセボ錠,JE-068-F(02I)( メトホルミン 500 mg 錠のプラセボ錠 ) 3. 投与期間 : シークエンス A 群では 5 日, シークエンス B 群では 11 日 289

290 評価項目, 評価スケジュール及び評価基準 : 薬物動態の評価 YM178 AUC 24h,C max,c trough,t max, 尿中排泄量 (Ae 24h ), 尿中排泄率,CL R メトホルミン AUC 12h,C max,c trough,t max,t 1/2,V z /F,CL/F, 尿中排泄量 (Ae 12h ), 尿中排泄率,CL R 薬力学の評価 HbA 1c,FPG,NEFA, グリセロール, 乳酸, インスリン, 体重, 体温安全性の評価有害事象, バイタルサイン ( 拡張期及び収縮期血圧, 脈拍数 ), 心電図, 臨床検査 ( 血液学的検査, 血液生化学検査, 尿検査 ) 統計手法 : YM178 の薬物動態に及ぼすメトホルミンの影響をみるための主要解析は,YM178 投与後の AUC 24h 及び C max (Day 11 及び Day 16) に対して行った メトホルミンの薬物動態に及ぼす YM178 の影響をみるための主要解析は, メトホルミン投与後の AUC 12h と C max (Day 5 及び Day 16) に対して行った 2 つの変数, すなわち AUC 24h ( メトホルミンの場合は AUC 12h ) と C max を対数変換し, 投与条件と被験者を固定因子とした分散分析 (ANOVA) を行った 各変数について,ANOVA により, 単独投与に対する併用投与の比の点推定値及び 90% 信頼区間を算出した AUC 24h,AUC 12h,C max の 3 つのパラメータの累乗した 90% 信頼区間があらかじめ定義した 0.80~1.25 の範囲内に入ったときに薬物間の相互作用はないと結論することとした 他の薬物動態パラメータについては, 要約統計量を算出した HbA 1c と FGP については, 薬物動態の主要変数と同様の方法により, 単独投与に対する併用投与の比の点推定値及び 90% 信頼区間を算出した 他の薬力学パラメータについては, 要約統計量のみを算出した 報告書の日付 :20 年月日 290

291 1. 被験者の内訳及び解析対象集団本試験の被験者の内訳を図 に示した 32 例に治験薬が投与された 1 例が有害事象により投与を中止し,31 例が試験を完了した 治験薬を投与された全例が安全性及び FAS 解析対象集団となったが, 中止した 1 例は薬力学及び薬物動態の解析から除外した スクリーニングからの脱落例 n = 23 スクリーニング例 n = 57 登録例 n = 32+2 シークエンス A 群 YM mg 1 日 1 回 (11 日間 ) シークエンス B 群メトホルミン 500 mg 1 日 2 回 (5 日間 ) n = 16 n = 16 YM mg 1 日 1 回 + プラセボ 1 日 2 回 (5 日間 ) YM mg 1 日 1 回 + メトホルミン 500 mg 1 日 2 回 (5 日間 ) メトホルミン 500 mg 1 日 2 回 + プラセボ 1 日 1 回 (11 日間 ) メトホルミン 500 mg 1 日 2 回 + YM mg 1 日 1 回 (11 日間 ) n = 4 n = 12 n = 4 n = 12 中止例 N = 1 理由 : 有害事象 完了例 完了例 完了例 完了例 n = 4 n = 11 n = 4 n = 12 図 被験者の内訳 2 例の被験者は予備とした Source:CL-006 総括報告書,Text Figure 被験者背景被験者背景及び社会的習慣の既往歴を表 に示した 全例が男性であり, 大部分の被験者は白人であった 年齢は 18~54 歳であった 大部分の被験者は試験登録時に飲酒歴を有していた アルコール摂取量の中央値は, 週あたり 3~6 ユニットであった 7 例の被験者が試験登録時に喫煙歴を有していた 1 日あたり 10 本を超えて喫煙する被験者はなかった スクリーニング時に被験者背景及び他の基準値の特性に投与群間で臨床的に意味のある差は認められなかった 291

292 表 年齢 ( 歳 ) 体重 (kg) 身長 (cm) BMI (kg/m 2 ) 飲酒歴 喫煙歴 被験者背景 YM mg 1 日 1 回 + プラセボ 1 日 2 回 シークエンス A YM mg 1 日 1 回 + メトホルミン 500 mg 1 日 2 回 メトホルミン 500 mg 1 日 2 回 + プラセボ 1 日 1 回 シークエンス B メトホルミン 500 mg 1 日 2 回 + YM mg 1 日 1 回 (n=4) (n=12) (n=4) (n=12) 平均値 SD 中央値 最小値, 最大値 23, 49 19, 51 25, 39 18, 54 平均値 SD 中央値 最小値, 最大値 70, 90 66, , 82 59, 96 平均値 SD 中央値 最小値, 最大値 178, , , , 194 平均値 SD 中央値 最小値, 最大値 22.0, , , , 26.0 なし 2 (50.0%) 1 (8.3%) 0 3 (25.0%) 過去にあり (25.0%) 1 (8.3%) 現在もあり 2 (50.0%) 11 (91.7%) 3 (75.0%) 8 (66.7%) なし 3 (75.0%) 4 (33.3%) 3 (75.0%) 6 (50.0%) 過去にあり 0 4 (33.3%) 0 5 (41.7%) 現在もあり 1 (25.0%) 4 (33.3%) 1 (25.0%) 1 (8.3%) 飲酒歴, 喫煙歴は例数 ( 割合 ) を示した Source:CL-006 総括報告書,Text Table 9-1,Text Table 治験薬の曝露シークエンス A 群の被験者には YM mg を 1 日 1 回 11 日間投与し, 続いてこのうち 12 例には YM mg 1 日 1 回とメトホルミン 500 mg 1 日 2 回の併用投与,4 例には YM mg 1 日 1 回とプラセボ 1 日 2 回の併用投与を 5 日間行った シークエンス B 群の被験者にはメトホルミン 500 mg を 1 日 2 回 5 日間投与し, 続いてこのうち 12 例には YM mg 1 日 1 回とメトホルミン 500 mg 1 日 2 回の併用投与,4 例にはプラセボ 1 日 1 回とメトホルミン 500 mg 1 日 2 回の併用投与を 11 日間行った 4. 薬力学メトホルミンの薬力学パラメータ (HbA 1c 及びFPG) に対するYM178 の影響を検討し, その結果をそれぞれ表 , 表 に示した FGP,HbA 1c 及び副次的薬力学パラメータに, 臨床的に意味のある薬力学的相互作用はみられなかった 292

293 HbA 1c の最大値を指標としたとき, メトホルミンの薬力学パラメータに対する YM178 の影響は 統計的に有意であったが, その程度は小さく, 臨床的に意味のあるものではないと考えられた 表 シークエンス A 群 YM178 単独 Day 11 シークエンス A 群 YM178+ メトホルミン / プラセボ Day 16 シークエンス B 群メトホルミン単独 Day 5 シークエンス B 群メトホルミン +YM178/ プラセボ Day 16 メトホルミンの薬力学パラメータ (HbA 1c ) のまとめ : 薬力学解析対象集団 Source:CL-006 総括報告書,Text Table 10-5 平均値 SD 最小値最大値中央値 n 平均値 SD 最小値最大値中央値 n 平均値 SD 最小値最大値中央値 n 平均値 SD 最小値最大値中央値 n プラセボ投与 実薬投与 最大値 (%) AUE 4h (% h) 最大値 (%) AUE 4h (% h)

294 表 シークエンス A 群 YM178 単独 Day 11 シークエンス A 群 YM178+ メトホルミン / プラセボ Day 16 シークエンス B 群メトホルミン単独 Day 5 シークエンス B 群メトホルミン +YM178/ プラセボ Day 16 メトホルミンの薬力学パラメータ (FPG) のまとめ : 薬力学解析対象集団 Source:CL-006 総括報告書,Text Table 10-6 平均値 SD 最小値最大値中央値 n 平均値 SD 最小値最大値中央値 n 平均値 SD 最小値最大値中央値 n 平均値 SD 最小値最大値中央値 n プラセボ投与 最大値 AUE 4h (mmol/l) (mmol h/l) 実薬投与 最大値 AUE 4h (mmol/l) (mmol h/l) 薬物動態シークエンスA 群におけるYM178 のPKパラメータを表 に,YM178 の平均血漿中濃度の推移を図 に示した シークエンスB 群におけるメトホルミンのPKパラメータを表 に, メトホルミンの平均血漿中濃度の推移を図 に示した シークエンス A 群において,YM178(160 mg,1 日 1 回投与 ) とメトホルミン (500 mg,1 日 2 回投与 ) の併用投与により,YM178 の C max と AUC 24h は約 20% 減少した 90% 信頼区間は AUC 24h で 0.70~0.90,C max で 0.68~0.93 であり, 事前に定義した区間である 0.80~1.25 の範囲外であった 同様の減少が YM178 の尿中排泄量でも認められた t max 及び CL R には併用投与の影響は認められなかった シークエンス B 群において, メトホルミンの C max は YM178 との併用によりわずかに減少したが (AUC 12h の 90% 信頼区間 :0.87~1.08,C max の 90% 信頼区間 :0.79~1.01), 臨床的に意味のあるものではなく,YM178 はメトホルミンの薬物動態に影響を及ぼさないと考えられた 294

295 表 シークエンス A 群 YM178 単独 (n=12; Day 11) YM178 単独 (n=4; Day 11) YM178+ メトホルミン (n=11; Day 16) YM178+ プラセボ (n=4; Day 16) YM178 の PK パラメータのまとめ : 薬物動態解析対象集団 t max (h) 1.88 (0.86) 1.50 (1.00) 1.87 (1.02) 1.88 (1.11) 平均値 (SD) Source:CL-006 総括報告書,Text Table 10-1,10-2 C max (ng/ml) 398 (206) 320 (97) 310 (106) 302 (81) AUC 24h (ng h/ml) 2265 (650) 2092 (597) 1811 (563) 2139 (644) Ae 24h (mg) 24.4 (7.6) 22.2 (9.9) 19.3 (5.9) 23.3 (13.2) Ae 24h % (%) 15.3 (4.8) 13.9 (6.2) 12.0 (3.7) 14.6 (8.3) CL R (L/h) 11.3 (3.1) 11.6 (7.2) 11.3 (3.6) 11.6 (7.7) 表 シークエンス B 群 メトホルミン単独 (n=12; Day 5) メトホルミン単独 (n=4; Day 5) メトホルミン +YM178 (n=12; Day 16) メトホルミン + プラセボ (n=4; Day 16) メトホルミンの PK パラメータのまとめ : 薬物動態解析対象集団 t max (h) 1.71 (1.28) 2.13 (0.63) 1.79 (1.03) 1.75 (0.96) C max (ng/ml) 1048 (265) 1156 (236) 938 (234) 1143 (268) 平均値 (SD) Source:CL-006 総括報告書,Text Table 10-3,10-4 AUC 12h (ng h/ml) 6253 (1548) 7115 (2003) 6056 (1519) 6608 (2213) t 1/2 (h) 6.98 (1.94) 6.93 (0.76) 7.01 (1.72) 7.71 (0.46) CL/F (L/h) 66.4 (16.2) 59.5 (20.9) 69.0 (18.8) 64.8 (21.7) V z /F (L) 687 (310) 599 (228) 726 (366) 732 (286) Ae 12h (mg) 210 (52) 238 (33) 221 (53) 195 (41) Ae 12h % (%) 53.5 (13.3) 60.6 (8.4) 56.3 (13.4) 49.6 (10.4) CL R (L/h) 35.7 (9.7) 31.6 (2.4) 38.1 (7.3) 31.4 (9.4) 295

296 (A) Day 12~16 にプラセボを併用した被験者 (B) Day 12~16 にメトホルミンを併用した被験者 YM178 mean plasma conc. (ng/ml) YM178 mean plasma conc. (ng/ml) 図 メトホルミン非存在下 (Day 11) 及び存在下 (Day 16) における YM178 の平均血漿中濃度推移 : 薬物動態解析対象集団 Source:CL-006 総括報告書,Text Figure

297 (A) Day 6~16 にプラセボを併用した被験者 (B) Day 6~16 に YM178 を併用した被験者 Metformin mean plasma conc. (ng/ml) Metformin mean plasma conc. (ng/ml) 図 YM178 非存在下 (Day 5) 及び存在下 (Day 16) におけるメトホルミンの平均血漿中濃度推移 : 薬物動態解析対象集団 Source:CL-006 総括報告書,Text Figure

298 6. 安全性治験薬との関連性が否定できない有害事象 ( 関連あるかもしれない, 多分( おそらく ) あり と判定された有害事象又は関連性不明の有害事象 ) を以下では 副作用 と定義した シークエンスB 群のメトホルミンとYM178 又はプラセボの併用投与中,16 例全例 (100%) に有害事象が発現した ( 表 ) 他の 3 つの投与条件 (YM178 単独投与, メトホルミン単独投与, シークエンスA 群のYM178 とメトホルミン又はプラセボの併用投与 ) での有害事象発現率は, 58.3%~75.0% であった 表 有害事象の発現状況 : 安全性解析対象集団 シークエンス A 群 シークエンス B 群 YM178 単独 (11 日間 ) (n=16) YM178+ メトホルミン (5 日間 ) (n=12) YM178+ プラセボ (5 日間 ) (n=4) メトホルミン単独 (5 日間 ) (n=16) メトホルミン +YM178 (11 日間 ) (n=12) メトホルミン + プラセボ (11 日間 ) (n=4) 発現例数 ( 割合 ) 死亡 中止に至った有 0 1 (6.3%) 害事象 重篤な有害事象 重要な有害事象 重度の有害事象 0 1 (6.3%) 有害事象 10 (62.5%) 7 (58.3%) 3 (75.0%) 10 (62.5%) 12 (100%) 4 (100%) 副作用 10 (62.5%) 4 (33.3%) 1 (25.0%) 9 (56.3%) 11 (91.7%) 4 (100%) 発現件数有害事象 副作用 投与期間中に発現した有害事象 治験薬との関連性が 関連あるかもしれない, おそらく関連あり と判定された有害事象又は関連性不明の 有害事象 Source:CL-006 総括報告書,Text Table 11-1 本試験中に死亡例及び重篤な有害事象はみられなかった シークエンス A 群において, メトホルミン併用投与中の 1 例が Day 15 の朝投与後, 失神のため投与中止に至った よくみられた有害事象は, 神経系障害 ( 頭痛, 浮動性めまい, 傾眠, 体位性めまい ) 及び胃腸障害 ( 軟便, 腹部不快感, 下痢 NOS, 悪心, 腹痛 NOS) であった ( 表 ) YM178 単独投与, メトホルミン単独投与,YM178 とメトホルミンの併用投与により発現した有害事象は同様であった 有害事象の程度は大部分が軽度であり, 処置を要することなく回復した 298

299 表 例以上に発現した有害事象 : 安全性解析対象集団 シークエンス A 群 シークエンス B 群 MedDRA version 5.1 器官別大分類 (SOC) 基本語 (PT) YM178 単独 (11 日間 ) (n=16) YM178+ メトホルミン (5 日間 ) (n=12) YM178+ プラセボ (5 日間 ) (n=4) メトホルミン単独 (5 日間 ) (n=16) メトホルミン +YM178 (11 日間 ) (n=12) メトホルミン + プラセボ (11 日間 ) (n=4) 心臓障害 (16.7%) 0 動悸 (16.7%) 0 胃腸障害 6 (37.5%) 3 (25.0%) 2 (50.0%) 6 (37.5%) 6 (50.0%) 1 (25.0%) 腹部不快感 1 (6.3%) 1 (8.3%) 0 1 (6.3%) 2 (16.7%) 0 腹痛 NOS 1 (6.3%) (12.5%) 0 0 アフタ性口内炎 1 (6.3%) 0 1 (25.0%) 便秘 1 (6.3%) 1 (8.3%) 下痢 NOS 0 1 (8.3%) 1 (25.0%) 2 (12.5%) 1 (8.3%) 0 鼓腸 2 (12.5%) 軟便 2 (12.5%) (6.3%) 2 (16.7%) 1 (25.0%) 悪心 0 1 (8.3%) 0 1 (6.3%) 3 (25.0%) 0 全身障害及び投与 1 (6.3%) 3 (25.0%) 0 3 (18.8%) 2 (16.7%) 2 (50.0%) 局所様態 無力症 (12.5%) 0 0 疲労 0 1 (8.3%) 0 1 (6.3%) 0 0 注射部位疼痛 0 1 (8.3%) 0 1 (6.3%) 0 2 (50.0%) 傷害, 中毒及び処置 (25.0%) 1 (25.0%) 合併症 節足動物咬傷 (16.7%) 0 筋骨格系及び結合 3 (18.8%) 1 (8.3%) 0 1 (6.3%) 2 (16.7%) 3 (75.0%) 組織障害 筋痛 2 (12.5%) (6.3%) 1 (8.3%) 1 (25.0%) 足部痛 (8.3%) 1 (25.0%) 四肢痛 1 (6.3%) 1 (8.3%) 神経系障害 9 (56.3%) 5 (41.7%) 1 (25.0%) 9 (56.3%) 10 (83.3%) 3 (75.0%) 注意力障害 (25.0%) 1 (6.3%) 0 0 浮動性めまい 4 (25.0%) 2 (16.7%) 0 3 (18.8%) 3 (25.0%) 1 (25.0%) 体位性めまい 3 (18.8%) (6.3%) 2 (16.7%) 0 頭痛 6 (37.5%) 2 (16.7%) 0 5 (31.3%) 5 (41.7%) 1 (25.0%) 傾眠 2 (12.5%) 1 (8.3%) 1 (25.0%) 3 (18.8%) 3 (25.0%) 3 (75.0%) 呼吸器, 胸郭及び縦 3 (18.8%) (6.3%) 2 (16.7%) 1 (25.0%) 隔障害 鼻炎 NOS 1 (6.3%) (25.0%) 咽喉刺激感 1 (6.3%) (6.3%) 1 (8.3%) 0 各 SOC に対して,1 例のみに発現した有害事象も含めた合計を示した Source:CL-006 総括報告書,Text Table 11-2 生化学検査値及び血液学的検査値の平均値に投与に関連した変動傾向はみられなかった 臨床上問題となる臨床検査値の異常値はみられず, 有害事象と判断された臨床検査パラメータの異常変動もなかった いずれの投与条件でも, 臥位及び立位の収縮期及び拡張期血圧の平均値は一時的に増加あるいは減少したが, 正常変動の範囲内であり, 投与に関連した明らかな傾向はみられなかった 299

300 体位性めまいの発現は少なく,YM178 単独投与中に 3 例, メトホルミンと YM178 の併用投与中に 2 例, メトホルミン単独投与中に 1 例で発現したのみであった このうち 3 件は, 血圧データに基づく他覚的所見であった 体位性めまいはいずれも軽度であり, 処置を要することなく回復した 心電図検査では,YM178 の単回及び反復投与後に心拍数の一時的な増加がみられた メトホルミン単独投与中にも増加がみられたが,YM178 投与時の増加に比べると軽度であった YM178 投与時にみられた心拍数増加には, 正常な日内変動も関与している可能性がある シークエンス A 群及び B 群の被験者において, 併用投与後に心拍数の一時的増加がみられたが,YM178 又はメトホルミン単独投与時に比べ増加する可能性を示唆するデータではなかった QTcB と QTcF 間隔の平均値に投与と関連するような変化はみられず, 臨床上問題となる心電図の異常も認められなかった 7. 結論メトホルミン (500 mg 1 日 2 回 ) の併用投与により,YM178(160 mg 1 日 1 回 ) の定常状態における C max 及び AUC 24h の減少が認められたが,t max 及び CL R に影響はみられなかった 一方, YM178 の併用投与により, メトホルミンの薬物動態は,C max 以外に変動はみられなかった C max はわずかに減少したが, 臨床的に意味のある変動ではなかった HbA 1c の最大値を指標とした検討において,YM178 はメトホルミンに対し統計的に有意な影響を及ぼしたが, その影響の程度は小さかった FGP,HbA 1c 及び副次的薬力学パラメータに対して, メトホルミンと YM178 の間に臨床的に意味のある薬力学的相互作用はみられなかった 健康成人男性被験者に YM178 又はメトホルミンを単独で反復投与したとき, 安全性に問題はなく, 忍容性は良好であった 両剤の併用投与下においても, 安全性と忍容性は併用投与により影響を受けなかった 以上より,YM178 とメトホルミン併用投与時において, 安全性上の相互作用はみられないことが示唆された 300

301 薬物相互作用試験 ( 経口避妊薬 )[ 試験番号 CL-068]( ) 治験課題名 : 混合型経口避妊薬 (COC) に含まれるエチニルエストラジオール (EE) 及びレボノルゲストレル (LNG) の薬物動態に及ぼす YM178 反復投与の影響の検討を目的とした二重盲検クロスオーバー試験治験責任医師名 : 治験実施医療機関 :1 施設 ( フランス ) 公表文献 : 未公表治験期間 : 約 6.5 カ月治験開始日 :2008 年 10 月 16 日治験終了日 :2009 年 3 月 31 日 開発のフェーズ : 第 I 相 目的 : 主要目的 : 混合型経口避妊薬に含まれる EE 及び LNG の薬物動態に及ぼす YM mg 反復投与の影響を検討する 副次的目的 : 混合型経口避妊薬に含まれる EE 及び LNG と YM mg との併用投与時の安全性及び忍容性を検討する 治験デザイン 治験方法 : 本試験は, 二重盲検, 無作為化, クロスオーバー試験であった (2 種の投与順 ) 第 1 期の Day 1 から 21 日間, 被験者に 30 μg の EE 及び 150 μg の LNG を含む治験用の混合型経口避妊薬 (Minidril ) が連日投与された その後 7 日間, 混合型経口避妊薬の投薬を休止したのち, 第 2 期において再び, 被験者に混合型経口避妊薬が 21 日間投与された 各期において,COC 投与開始から 12 日目以降, 被験者に YM mg 又はプラセボが 1 日 1 回,10 日間投与された 被験者の入院期間は各期 11 日間とした 目標被験者数 :24 例 設定根拠 AUC tau と C max の双方の比 (COC + YM178/COC + プラセボ ) の 90% 信頼区間が 0.80~1.25 の範囲内に入ったときに, 混合型経口避妊薬が含有する 2 つのホルモン (EE 及び LNG) それぞれと YM178 の間に臨床的に意味のある相互作用はないと結論することとした 全部で 4 つの検定の信頼区間がすべて 0.80~1.25 の範囲内に入ることを絶対条件としたため, 検出力の算出には慎重を期すこととし,EE 及び LNG それぞれについて AUC tau,c max ごとに被験者数を算出して検出力を求め, それらを掛け合わせることで全体の検出力を算出した 実際には, AUC tau と C max は密接に相関することが知られている 比 (COC + YM178/COC + プラセボ ) が 1.0 未満は YM178 存在下で非存在下に比べホルモン量が低いことを意味するので, 比の推定値が 0.90,0.95,1.0 の各ケースを想定して被験者数数を算出した 文献では,EE 及び LNG の AUC tau の CV はそれぞれ 13.4%,11.1%,C max の CV はそれぞれ 17.3%,15.3% と報告されている 被験者数を 24 例としたとき, いくつかの比 (COC + YM178/COC + プラセボ ) の推定値に対応する全体の検出力 (%) を以下に示した 301

302 検出力の予測 n 比 C max EE AUC tau, EE C max LNG AUC tau, LNG 全体の検出力 診断及び選択 除外基準 : 選択基準以下の基準をすべて満たす場合, 本試験の対象とした 1. 18~45 歳の妊娠可能な健康な女性 歳以上の者では, 混合型経口避妊薬使用のリスクについて再評価を行った 3. 文書による同意が得られた者 4. BMI:18.5~30.0 kg/m 2 の者 5. 無作為化の前に 3 カ月以上, 経口避妊薬 (30 μg の EE 並びに 125 μg か 150 μg の LNG を含む ) を服用し, 忍容性が良好であった者 6. 試験期間中に, 適切な避妊法を用いる意志のある者 除外基準以下の基準のいずれかに該当する場合, 本試験の対象としなかった 1. YM178 あるいは製剤中に含まれる成分に対し過敏性を有する者, 又はその疑いのある者 2. スクリーニング評価実施前の 6 カ月間に妊娠又は授乳していた者 3. 肝機能検査 (ALT,AST 及びアルカリホスファターゼ ) のいずれかが正常域上限を超える者 4. 臨床上問題となる喘息, 湿疹, 他アレルギー症状又は重度の薬物過敏症の既往 ( 発症していない花粉症を除く ) を有する者 5. 治験責任医師により臨床上問題となると判断された消化管疾患, 心血管疾患, 呼吸器疾患, 腎 肝機能障害, 神経疾患, 皮膚疾患, 精神障害, 代謝異常の既往を有する者 6. 試験前の身体所見, 心電図及び臨床検査において, 治験責任医師により臨床上問題となる異常がみられるとされた者 7. 試験前来院時の脈拍数又は血圧に以下に示す異常所見が認められた者 : 脈拍数が <40 又は >90 bpm, 平均収縮期血圧が >140 mmhg, 平均拡張期血圧が >90 mmhg ( 血圧は臥位で 5 分間安静後に 3 回測定し, 脈拍数は自動測定 ) 8. 反復測定後のベースラインの QT/QTc 間隔に >450 ms と著しい延長が認められた者, 予期しない失神, 心不全, 原因不明の不整脈又はトルサード ド ポワンツ, 器質的心疾患の既往を有する者, あるいは QT 延長症候群の家族歴を有する者 9. 施設への入院前 2 週間に, パラセタモール (3 g/ 日以内 ) を除く処方薬若しくは OTC 薬 ( ビタミン, セント ジョーンズ ワート等の自然療法及び漢方薬を含む ) を使用した者 10. 施設への入院前 3 カ月間に肝代謝誘導剤 ( バルビツール酸, リファンピン等 ) を定期的に使用していた者 11. 施設への入院前 3 カ月間に乱用薬物を使用したことがある者 12. 施設への入院前 3 カ月間に, アルコール量が週 14 ユニットを超える飲酒歴のある者 (1 ユニット = ビール 270 ml, 蒸留酒 40 ml 又はグラス 1 杯のワイン ) 13. 施設への入院日に薬物又はアルコール中毒のスクリーニング検査が陽性となった者 14. 施設への入院前 3 カ月間に,1 日 10 本を超える紙巻きタバコ ( 又はそれに相応する量のタバコ ) の喫煙歴のある者 15. 本試験への登録予定日前の 3 カ月間に他の臨床試験に参加したことがある, 若しくは登録 302

303 予定日前の 12 カ月間に 3 試験を超える他の臨床試験に参加したことがある者 16. 施設への入院前 3 カ月間に血液又は血液製剤を供与したことのある者 17. 血清学的検査で HBs 抗原, 抗 HAV 抗体, 抗 HCV 抗体又は抗 HIV 1/2 抗体が陽性であった者 18. 理由を問わず, 本試験の完遂が期待できないと治験責任医師が判断する者 19. 試験期間中及び最終来院後 1 カ月間にバリア型避妊具を追加で用いる意志のない者 20. 本試験を安全に終了することに支障をきたすような臨床症状を有すると治験責任医師が判断する者 21. 治験依頼者の社員又は本試験に関与する CRO の社員治験薬, 投与量及び投与方法 : 1. 治験薬及びロット番号 YM mg OCAS 錠ロット番号 :BX YM178 プラセボ錠ロット番号 :BX 混合型経口避妊薬 (Minidril ) ロット番号 : フランスの市販品を使用 2. 投与量及び投与方法 投与量 :YM mg,30 μg の EE 及び 150 μg の LNG を含む混合型経口避妊薬 投与方法 : 施設に入院中は, 混合型経口避妊薬と YM178 又はプラセボを, 朝食の 1 時間以上前の朝に同時に投与した 退院時には, 混合型経口避妊薬を朝食前 (1 時間の間隔を置くことは不要 ) の朝に同時に投与した 薬物動態測定日には, 朝食はなしとした 両方の治験薬を同時に投与する場合は, 初めに混合型経口避妊薬を投与し, すぐに YM178( 又はプラセボ ) を投与した 評価期間被験者は本試験に参加する以前に, 混合型経口避妊薬 (30 μg の EE 及び 125 μg 又は 150 μg の LNG を含む ) を 3 カ月以上服用していた 本試験の第 1 期において, 被験者は 30 μg の EE 及び 150 μg の LNG を含む治験用の混合型経口避妊薬 (Minidril ) を Day 1 から Day 21 に毎朝, 服薬した Day 11 に被験者は入院し,Day 12~ Day 21 に YM mg 又はプラセボが経口避妊薬投与直後に連日経口投与された Day 21 が最終投与日となり, 被験者は Day 22 に退院した その後,7 日間のウォッシュアウト期間を経て第 2 期が開始された 第 1 期で YM178 を投与された被験者は第 2 期ではプラセボが, 第 1 期でプラセボを投与された被験者は第 2 期では YM178 が投与された 第 2 期の退院日 ( 又は中止 ) から 7~14 日以内に最終の来院日を設定した 評価項目, 評価スケジュール及び評価基準 : 主要評価項目 薬物動態 : 血漿中 EE 及び LNG の C max 及び AUC tau 副次評価項目 薬物動態 : 血漿中 EE 及び LNG の t max 及び C trough 血漿中 YM178 の C max,auc tau,t max,cl/f,c trough 安全性 : 有害事象, 臨床検査 ( 血液学的検査, 血液生化学検査, 尿検査 ), バイタルサイン,12 誘導心 303

304 電図, 診察統計手法 : 混合型経口避妊薬の薬物動態に及ぼす YM178 の影響 EE 及び LNG の AUC tau 及び C max の比 (COC+YM178/COC+ プラセボ ) が 0.8~1.25 の範囲内にあれば,COC と YM178 との間に臨床的に意味のある相互作用はないと判断し,0.8~1.25 の範囲を超える場合はより詳細な検討が必要と判断することとした AUC tau 及び C max の比 (COC+YM178/COC+ プラセボ ) とその 90% 信頼区間を得るため, 各治療下での差の最小二乗平均 (90% 信頼区間 ) をもとのスケールに戻した 主解析では被験者を固定効果とし, 副次解析では被験者を変量効果とするモデルを用いた 本解析は 1 時点でもデータがある被験者すべてを対象に行った その他のデータ連続型変数では要約統計量を算出し, 薬物動態パラメータについては変動係数 (CV%),AUC tau 及び C max については幾何平均も算出した カテゴリー別の割合の算出はデータ欠損のない被験者数をベースにした 統計比較は有意水準を α = 0.05 とする両側検定を用いた 報告書の日付 :20 年月日 304

305 1. 被験者の内訳及び解析対象集団本試験の被験者の内訳を表 に示した 30 例が本試験に登録され, このうち 23 例が試験を完了した 全例が安全性解析対象集団 (SAF) に採用され,24 例が薬物動態解析対象集団 (PKAS) に採用された PKAS に採用されなかった 6 例の内訳は,PK サンプリング前の中止が 3 例,1 回のみ PK サンプリング後の中止が 3 例であった 表 被験者の内訳 例数 (%) 登録例 30 完了例 23 (76.7) 中止例 7 (23.3) 中止理由 : 有害事象 1 (3.3) 同意撤回 4 (13.3) その他 2 (6.7) 尿道感染 ( 被験者番号 4003) 併用薬による中止 ( 被験者番号 4002), プロトコル不遵守 ( 被験者番号 4006) Source:CL-068 総括報告書,Table 2 2. 被験者背景被験者背景を表 に示した 女性被験者の平均年齢は 26.7 歳 ( 最小 ~ 最大 :19~45 歳 ) であった スクリーニング検査として実施した妊娠検査, 血清学的検査, 薬物及びアルコール検査は全例が陰性であった 表 被験者背景 : 安全性解析対象集団 特性 ( 統計量 / カテゴリー ) 全被験者 n= 30 平均値 26.7 年齢 ( 歳 ) 標準偏差 (SD) 7.5 最小値, 最大値 19, 45 中央値 24.0 体重 (kg) 平均値 (SD) (6.71) 中央値 ( 範囲 ) 58.4 ( ) 身長 (m) 平均値 (SD) 1.64 (0.06) 中央値 ( 範囲 ) 1.64 ( ) アジア人 0 人種 黒人 10 (33.3) 白人 19 (63.3) その他 1 (3.3) Source:CL-068 総括報告書,Table 3 305

306 3. 治験薬の曝露被験者は各投与期の Day 1~Day 21 に, エチニルエストラジオール (EE) 及びレボノルゲストレル (LNG) を含有する混合型経口避妊薬 (COC) を服用し,Day 12~Day 21 には YM mg 又はプラセボが 1 日 1 回投与された 試験を中止した 7 例の被験者は予定された治験薬投与を完了することができなかった すべての被験者で服薬コンプライアンスは良好であった 4. 薬物動態 Day 21 及び Day 49 の薬物動態測定日には, エチニルエストラジオール (EE) 及びレボノルゲストレル (LNG) のトラフ濃度は定常状態に達していた 定常状態においてCOCを単独投与したとき又はYM178 と併用投与したときの, 血漿中 EE 及び LNG 濃度推移をそれぞれ図 , 図 に示した YM178 の存在下では単独投与に比べ, 血漿中 EE 及びLNG 濃度はわずかに低かった Ethinyl Estradiol (pg/ml) 図 Source:CL-068 総括報告書,Figure 5 Time (h) 定常状態における COC 単独投与後, 又は COC と YM mg の併用投与後の血漿中平均 EE 濃度の推移 : 薬物動態解析対象集団 306

307 Ethinyl Estradiol (pg/ml) 図 Source:CL-068 総括報告書,Figure 6 Time (h) 定常状態において COC 単独投与後, 又は COC と YM mg の併用投与後の血漿中平均 LNG 濃度の推移 : 薬物動態解析対象集団 EE 及びLNGの薬物動態パラメータのまとめをそれぞれ表 , 表 に示し, 統計解析結果を表 に示した. 定常状態における EE 及び LNG の C max,auc tau,c trough は,COC 単独投与時に比べ YM178 存在下でわずかに低くなった EE 及び LNG が最高濃度に達するまでの時間 (t max ) の平均値は YM178 の存在下, 非存在下とも同様であった 定常状態における EE 及び LNG の C max 及び AUC tau の最小二乗平均値の比 (YM178 併用 /YM178 非併用 ) は,EE ではそれぞれ 0.958,0.961,LNG ではそれぞれ 0.938,0.955 であった 90% 信頼区間はいずれも同等性の目安とした範囲 0.80~1.25 に完全に含まれていたことから,YM178 は EE 及び LNG の血漿中濃度に影響を与えないことが示唆された 307

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