日本内科学会雑誌第106巻第1号

Size: px
Start display at page:

Download "日本内科学会雑誌第106巻第1号"

Transcription

1 特集 Helicobacter pylori 感染陰性時代の消化管疾患 トピックス Helicobacter pylori 感染陰性時代の消化管疾患 : 機能性ディスペプシア (FD) 要旨 胃が痛い, 胃がもたれるなどの症状はディスペプシアと呼ばれるが, 機能性ディスペプシア (functional dyspepsia:fd) とは器質的疾患がないのに胃の症状を慢性的に訴える疾患である. これまで慢性胃炎と混同されていたが, 本来, 胃粘膜の組織学的炎症を指す慢性胃炎と症状で規定されるFDは異なるものである.FDはストレス関連疾患と考えられ,Helico- bacter pylori(h. pylori) 感染との関連は少ない. 複雑化するストレス社会を背景にして,H. pylori 陰性時代においてますます注目される疾患である. 三輪洋人 日内会誌 106:39~46,2017 Key words Helicobacter pylori, ディスペプシア, 慢性胃炎,Helicobacter pylori 関連ディスペプシア はじめにディスペプシアとは耳慣れない用語であるが, ディス とは できない, 不能な ということを, また ペプシア とは 消化 を表すギリシャ語が語源となっている. それ故, 直訳的には 消化不良 との意味になってしまうが, 現在では胃が痛い, 胃がもたれるなど, 上腹部を中心とする症状を表す医学用語である. ディスペプシア症状の原因として潰瘍や食道炎, 癌などの器質的疾患があるが, これら器質的疾患がないのに症状が起きることも多い. このように, 原因となる明らかな器質的疾患がないのにディスペプシア症状を訴える疾患を機能性ディ スペプシア (functional dyspepsia:fd) と呼んでいる. これまでFDに対する保険病名がないために慢性胃炎と診断 治療されることが多かったが,2014 年にこの疾患が保険病名として認められた.FDはストレスとの関連が比較的強い疾患と考えられており, どんどん複雑化するストレス社会を背景に, 今後, この疾患がますます注目されると思われるが, 本稿ではこの疾患を概説するとともに, 今後, この疾患が消化器診療においてどのように位置づけられるかを論じてみたいと思う. 兵庫医科大学内科学消化管科 Gastrointestinal diseases in the era without Helicobacter pylori infection. Topics:V. Functional dyspepsia. Hiroto Miwa:Department of Gastroenterology, Hyogo College of Medicine, Japan. 日本内科学会雑誌 106 巻 1 号 39

2 トピックス 表機能性ディスペプシア (FD) の定義日本消化器病学会診療ガイドライン 2) とRome Ⅲ 基準 1) での定義を並べて示した. 日本消化器病学会機能性ディスペプシアの診療ガイドラインの定義 症状の原因となる器質的, 全身性, 代謝性疾患がないのにもかかわらず, 慢性的に心窩部痛や胃もたれなどの心窩部を中心とする腹部症状を呈する疾患 ( 文献 2 より抜粋 改変 ) 機能性ディスペプシアの Rome Ⅲ 基準の定義 以下の四つのうち少なくとも一つ以上の症状がある食後愁訴症候群 (Postprandial distress syndrome;pds) 1. 食後膨満感 2. 早期満腹感 (early satiation) 心窩部痛症候群 (Epigastric pain syndrome;eps) 3. 心窩部痛 4. 心窩部灼熱感 症状を説明できる明らかな器質的疾患がないもの 少なくとも 6ヶ月以上前に症状が始まり, 最近 3ヶ月間症状が続いているもの 症状が持続しているとはPDSに関しては週に数回 ( 二回以上 ),EPSに関しては週に一回以上の頻度で生じることをいう ( 文献 1 より引用 改変 ) 1. 機能性ディスペプシアの定義 FDは一般的に 症状の原因となる器質的疾患がないのにもかかわらずディスペプシア症状が慢性的に存在するもの と定義される. しかし, この定義ではあまりに漠然としていてこの疾患の病態研究を行うには不十分であるとされ, 臨床研究などで用いるためのより詳しい定義がなされた.1998 年にアメリカ消化器病学会の作業部会でNUD(non-ulcer dyspepsia) として定義されたのが始まりであるが, その後,FDと呼ばれるようになった. よく用いられるのはRome 委員会により作成されたRome 基準であるが, 現在では2006 年に発表されたRome III 分類がよく用いられている 1).2016 年春にRome IV 分類が発表されたが, 基本的にはRome III 分類と大差ない. Rome III 基準では因子解析の結果からディスペプシア症状を食後のもたれ感, 早期飽満感, 心窩部痛, 心窩部灼熱感の四症状に絞り,4 症状のうち1つ以上の症状を有することを必須条件とした. また, 症状の持続期間を 6カ月以上前から症状があり, 最近 3カ月間は継続して症状を有していること とした. このうち, 食後 のもたれ感, 早期飽満感を有するものを食後愁訴症候群 (postprandial distress syndrome:pds) と呼び, また, 心窩部痛, 心窩部灼熱感を有するものを心窩部痛症候群 (epigastric pain syndrome:eps) と呼んでいる. 注意すべきは, この定義が臨床研究や疫学研究を行うための定義であることである.Rome 基準にとらわれすぎると, この病気がとても難しいものとなる. 日本消化器病学会では2014 年にガイドラインを刊行したが 2), そこではFDは 症状の原因となる器質的, 全身性, 代謝性疾患がないのにも関わらず, 慢性的に心窩部痛や胃もたれなどの心窩部を中心とする腹部症状を呈する疾患 と定義され, 日常臨床で使用しやすいようにしている. 表に両者の定義をまとめた. 2. 機能性ディスペプシアと慢性胃炎これらFD 患者はこれまで慢性胃炎と診断されて治療されることが多かったし, 患者も胃炎があるから胃が痛いのだと妙に納得してしまう傾向があった. 胃の不調の犯人は誰かいるはずだ, と考える方がより理解しやすいからであ 40 日本内科学会雑誌 106 巻 1 号

3 特集 Helicobacter pylori 感染陰性時代の消化管疾患 慢性胃炎 ( 組織学的胃炎 ) 病理学的な診断名でその多くの原因は H.pylori 感染 機能性ディスペプシア (FD) 症状によって規定される疾患 図 1 慢性胃炎と FD の関係性慢性胃炎は胃粘膜の組織学的炎症を指すもので, 症状の有無とは切り離して考えるべきものである. また,FD とは症状に基づいた診断名であり, 胃粘膜の炎症の有無とは関連しない. 組織学的胃炎があるからといって症状があるわけではなく, 逆に症状があるからといって組織学的胃炎があるわけではなく, 本来別のものである. る. 患者だけでなく, 医師にさえこの傾向はみられる. 科学的にいえば, 体性痛と内臓痛はその発生メカニズムや症状の種類が完全に異なるものであるが, 医師でさえ内臓痛の特殊性に対する理解が十分ではない. このことが慢性胃炎という診断名が頻用された理由の1つではないかと思う. しかし, 本来であれば, 慢性胃炎は胃粘膜の組織学的炎症を指すもので, 症状の有無とは切り離して考えるべきものである. 実際には, 組織学的胃炎があるからといって症状があるわけではなく, 逆に症状があるからといって必ずしも組織学的胃炎があるわけではない. 現在, 組織学的胃炎はそのほとんどがHelico- bacter pylori(h. pylori) 感染によるものであることが明らかになっているが,H. pylori 感染者でも胃の症状がない人は多く, また,H. pylori 非感染者でも胃の症状を呈する人は多い. すなわち,FDと慢性胃炎は次元の違う異なる疾患であり, この両者は意識して使い分ける必要がある ( 図 1). 3.FDの病態なぜ胃が痛くなったりもたれたりするのだろ うか. この命題に解答することは極めて難しい. 考えてみると, 健常人でも心配事や不安なことなどがあると, 胃が痛くなったりもたれたりすることはしばしばある. それではFD 患者は健常人とどこが異なるのであろうか. 異なるのは症状の起こる頻度ではないか. たまに胃の調子が悪いなら許容できるが, 慢性的に胃の調子が悪ければとても憂鬱で, 生活を楽しむことはできない. 病気なのである. 実際にFD 患者ではディスペプシア症状によってQOL(quality of life) が大きく低下していることが知られている. たかが胃の症状であるが,FD 患者の悩みは深刻で, 治療が必要なのである. とはいえ,FD 患者でもいつも症状があるわけではない. 症状は慢性的に現れるが, 持続的ではない. すなわち, 症状は消長し, また時折出現する. そして, その症状発現の引き金となるのがストレスであると考えられている. 少しのストレスで胃の症状が出てくる. すなわち, ストレスに対して消化管が過剰に応答しているのではないか. このことから, 私はFD 患者の症状発現に関して, 次のような疾患モデルを考えている. すなわち なんらかの原因でストレスに対する過剰応答性を獲得した患者が, 上部消化管生理機能異常により直 日本内科学会雑誌 106 巻 1 号 41

4 トピックス 外的刺激 ストレス 炎症 免疫 遺伝子 幼児期成長期環境 ストレス応答性を規定する因子 H.pylori 酸 食事 生活習慣 症状発現を修飾する因子 精神心理的因子 運動機能異常 内臓知覚過敏 直接症状発現に関わる因子 ディスペプシア症状の発現 図 2 FD の病態の解釈モデルのシェーマ ( 文献 3 より改変引用 ) 様々な因子が FD 患者における症状発現と関連しているが, この図は FD の病態を なんらかの原因でストレスに対する過剰応答性を獲得した患者が, 上部消化管生理機能異常により直接的に症状を起こし, その過程を様々な因子が修飾している という仮説に基づいて描かれたシェーマである. 多くの因子が複雑に影響し合って病態を形成していることがわかる. 青線 ( 実線 ): これまで関連性にエビデンスが示されているもの赤線 ( 点線 ): 関連性が強く示唆されるが, これを証明するエビデンスがないもの 接的に症状を起こし, その過程を様々な因子が修飾している という仮説である. このモデルに従うと,FDの症状発現に関連する病態は以下の3つの因子に分けて考えることができる. すなわち,FD 患者のストレス応答性を規定する因子, 直接的に症状発現と関連する因子, 間接的に症状発現を修飾する因子である 3) ( 図 2). まず, 患者のストレス応答性を規定する因子であるが, これを特定することはなぜ特定の人だけがストレスに過剰反応して胃の症状が出てくるかに答えるのと同義である. これまでの研究で, 幼児期 成長期における強いストレス, 消化管感染症後の残存炎症, 遺伝子異常などがその因子の候補として考えられている. 乳幼児期 成長期に強いストレスを経験した個体は刺激に対して過剰応答することが実験的にも, また, 疫学調査でも明らかになっている. このメ カニズムはいまだ不明であるが, 動物実験で新生ラットに強い電気刺激を繰り返し与えると, 海馬のグリア細胞の壊死と同部位への骨髄からの幹細胞の動員が生じることから, 恐怖やストレスに対する脳内ネットワークが再構築され, 個体のストレス応答性を変化させている可能性がある 4). また, 消化管感染症罹患後にFD 発症リスクが高まることが報告されているが, 炎症の残存が刺激に対する消化管の応答を変化させることにより, ストレスに対する過剰応答を獲得している可能性がある. さらに,FDになりやすさに関する可能性のある遺伝子多型があるのではないかとの仮説もあり, 実際には様々な遺伝子が解析され, 症状との関連が報告されている 5). しかし, 遺伝子変異のFD 発症に与えるオッズ比は2~3 倍程度にとどまるものが多く, 病態の中核をなすものではないと考えられる. 42 日本内科学会雑誌 106 巻 1 号

5 特集 Helicobacter pylori 感染陰性時代の消化管疾患 次に, 直接的に症状の発現に関わる因子である. 平たくいえば, ストレスがかかったときに何が起きて症状を誘発しているのか という疑問である. 症状は頭の中の空想の産物ではなく, 体の変化を頭が感じ取っているのである. 結論からいえば, ストレスにより消化管運動機能異常や内臓知覚過敏が誘発され, これが症状の原因となっている と考えられている.FDのうち,PDSは早期満腹感や食後膨満感を主訴とするものであるが, その症状は特に食後期運動の異常と関連するとされる. 早期満腹感は適応性弛緩反応が傷害されたときに起きると考えられているが 6), 適応性弛緩反応とは胃内に食物が入ってくると胃上部が弛緩して食事を同部位に貯留するという反応で, 胃貯留能ともいう. すなわち, この適応性弛緩反応が障害されると, 少ししか食事をしていないのに満腹感を感じてしまう. いわゆる早期飽満感である. また, 胃もたれは胃からの消化された食物の排出遅延と関連するとされている. また,FD 患者の胃内でポリエチレンビニル性の風船を伸展させ, その痛みの出現の様子を調べると,FD 患者では健常者に比して早く, そして強く痛みを感じることが知られている. つまり,FD 患者では痛みの閾値が低下している場合が多い. これが内臓知覚過敏であるが, 知覚過敏は食後の痛み, ゲップ, 体重減少などの症状に関連していることが報告されている 7). これら以外に胃酸,H. pylori 感染, 精神的因子, 食事 生活習慣, 胃の形状などがFDの病因として挙げられているが, これらは症状を修飾する因子として考えられている. 例えば胃酸である. 胃酸は直接的にFD 発現と関連する因子との考え方も根強く, 実際に酸を健常人やFD 患者の胃や十二指腸内に投与すると, ディスペプシア症状が発現されることが知られている. しかし,FD 患者が胃酸分泌の過剰の状態にあるとのデータはない. つまり,FD 患者では過剰な酸が症状を引き起こすというより, むしろ知覚過敏 の存在が酸を介して症状を発現していると考えるのが自然である. 我々は健常人やFD 患者の胃に酸を同量投与したが,FD 患者では健常人に比して有意にディスペプシア症状が強く出現した 8). すなわち, 健常人とFD 患者の差は酸分泌量ではなく, 酸に対する知覚の差であると推測される. このことは酸が症状発現を間接的に修飾する因子であることを示唆している. 4.FDの病態におけるH. pylori 感染の役割 H. pylori 感染は胃粘膜に慢性の炎症を惹起することにより, 消化性潰瘍やMALT(mucosa-as- sociated lymphoid tissue) リンパ腫, 胃癌など様々な器質的疾患を発症させることが知られている. 胃疾患におけるその病的意義はすでに確立され,2013 年には全てのH. pylori 感染胃炎に対する除菌治療が健康保険で認められるようになったことは記憶に新しい. 様々な胃疾患がH. pylori 感染と関連し, また,H. pylori 感染が慢性胃炎の原因ともなれば,H. pylori 菌がディスペプシア症状を引き起こすといっても違和感がないのは当然であろう. しかし, 実際はディスペプシア症状とH. pylori 菌感染の関連はそれほど強くはない. 全くなければわかりやすいのだが, 少しだけ関係するので話は複雑である. H. pylori 菌感染がFDとどのように関連しているかを調べる手段として, 当初はH. pylori 感染者と非感染者で消化管機能が異なるかどうかが調べられたが, 結果は様々で一定の傾向が得られなかった. そこで, この問題に対する研究のメインストリームは除菌によるFD 症状の改善に関する臨床試験となっている. そして, 数多くの厳密でレベルの高い臨床研究が行われてきた. このような臨床研究をまとめたメタ解析の結果, 除菌治療により1 人の患者の症状をとるのに必要な患者数 (NNT:number need to treat) は14~15 人と考えられており 9), 除菌による症状改善効果はそれほど大きなものではないこと 日本内科学会雑誌 106 巻 1 号 43

6 トピックス が明らかにされている. 換言すれば, たとえH. pyloriを除菌したからといってディスペプシア症状が消失することはそれほど多くはないのである. これは前述したように,H. pylori 感染は間接的に症状を修飾する因子に過ぎないからだと私は考えている. しかし, 消化器病学会が作成したFD 診療ガイドラインに記されている治療のアルゴリズムにおいては,H. pylori 除菌が特別扱いされていることは興味深い.H. pylori 感染しているFDは通常のFDとは区別して考えようとの意見がその根底にある.FDとは器質的疾患のないディスペプシアであるが,H. pylori 感染による慢性胃炎は器質的疾患とみなすべきであるとの主張である. これは定義に関わる概念的な議論であり, 結論の出る問題ではないが,2014 年の1 月に消化器病学会が中心となって行われたH. pyloriに関する国際会議 (The Kyoto global consensus meeting on H. pylori gastritis) でこの問題に対する討議が行われた. この会議で除菌を行ってディスペプシア症状が消失し, 半年から1 年経過しても, ディスペプシア症状が再発しない患者を H. pylori associated dyspepsia (H. pylori 関連ディスペプシア ) と呼ぶことが決まった 10). そして, これは早速,FD 診療ガイドラインに取り入れられた 2). つまり, 除菌可能な施設であれば,H. pylori 陽性のFD 患者はまずH. pylori 除菌を行い,H. pylori associated dyspepsia を除外しようとのアルゴリズムが生まれたのである ( 図 3). 除菌後, 半年 ~1 年経過してからしかH. pylori associated dyspepsiaと診断できない, また, ディスペプシア症状の評価をどのように行えばよいかが示されていないなど, このアルゴリズムを実際に運用するにはいささか無理がある. しかし,H. pylori 除菌は組織学的胃炎の治癒を導き, 将来の潰瘍発症や胃癌発生を予防するという社会的な有用性が期待されるため,H. pylori 感染患者に対して除菌治療を積極的に施行すべきであることは間違いない. 除菌 治療の社会的適応を鑑みて, そのFD 治療における位置づけを示したアルゴリズムの意義は評価されるべきであろう. 5.H. pylori 菌陰性時代における FDの位置づけ H. pylori 菌感染率は衛生状態と深く関連することが知られているが, 日本ではH. pylori 感染率は急速に低下しており, 加えて全てのH. pylori 感染胃炎に対する除菌治療が保険で認められるようになった. 間違いなくH. pylori 陰性時代に突入している.H. pylori 感染率の低下で胃潰瘍, 十二指腸潰瘍, 胃癌,MALTリンパ腫などの器質的疾患は大きく減少するのは間違いないが,FDはどうであろうか. 前述したように,H. pylori 感染はFDの主要な病因ではない. FDはむしろストレスと深く関連する疾患である. 個人主義が広がり, 価値観が多様化する中, 特に人間関係のストレスは確実に増加している. 世界におけるFD 罹患率をみたとき, いわゆる先進国でその頻度が高いのは社会のストレスを反映したものと思われるが, 日本でも同様の状況が起こる可能性がある. 実際に消化器の外来診療を行っていても, 胃潰瘍や十二指腸潰瘍は極端に減少している感じはするが, 一方では胃の症状を訴えてくる患者はむしろ増加しているように感じる. このように考えると, 今後も FDはどんどん増え続けていき, 消化管疾患診療においてますますその重要性が増してくる疾患ではないかと思われる. 改めて考えてみれば, 当然のことではあるが, 患者は症状を主訴にして医療機関を受診する. 胃の症状もしかりである. 胃が痛いから, 胃がもたれるから病院へ来る. もちろん, 症状の原因の探索は重要であり, 故にこれまでは胃癌や胃潰瘍などの生命に関わる疾患を除外することに診療の主眼が置かれていた. 器質的疾患の存在が除外できれば 大したことはないので安心してください で済んでいたのである. し 44 日本内科学会雑誌 106 巻 1 号

7 特集 Helicobacter pylori 感染陰性時代の消化管疾患 慢性的なディスペプシア症状患者 注 1 警告徴候とは以下の症状をいう 原因が特定できない体重減少 再発性の嘔吐 出血徴候 嚥下困難 高齢者また NSAID, 低用量アスピリンの使用者は FD 患者には含めない 注 5 HP 未検の時 HP 診断へ戻る 注 6 H.pi 除菌治療, 初期 二次治療で効果がなかった患者をいう 注 7 心療内科的治療 ( 自律訓練法, 認知行動療法, 催眠療法など ) などが含まれる, 初期治療 二次治療 専門治療 問診 身体所見 採血 注 1 警告徴候あり 内視鏡検査所見あり 他疾患 なし 所見なし HP 診断陽性 HP 除菌 Hp 関連 dyspepsia 酸分泌抑制薬, 運動機能改善薬 漢方薬, 抗不安 抗うつ薬 特殊機能検査, 心療内科的治療 症状不変または再燃 陰性 症状不変 症状改善症状再燃 注 2 機能性ディスペプシア疑い 説明と保障 / 食事 生活指導 ( 除菌治療抵抗性 FD) 初期治療 機能性ディスペプシア 説明と保障 / 食事 生活指導 初期治療 二次治療 注 3 他の画像診断所見なし所見あり 他疾患 注 5 症状不変 全体像簡略版 注 2; 内視鏡検査を行わない場合には FD の診断がつけられないため, FD 疑い 患者として治療を開始してもよいが,4 週を目途に治療し効果のないときには内視鏡検査を行う. 注 4 注 3; 二次治療の薬剤も状況に 4 週を応じてしようしてもよい. ここで目処とは Evidence level A のものを初する期治療に, それ以外を二次治療とし, 使用しても良い薬剤とした 注 4; これまでの FD の治療効果を調べた研究では効果判定を 4 週としている研究が多く, また治療効果が不十分で治療法を再考する時期として多くの専門家が 4 週間程度を目安としていることから 4 週を目途とした 注 6 治療抵抗性 FD 消化管機能検査 心理社会的因子の評価 他疾患の検索 注 7 専門治療 図 3 機能性ディスペプシアの診療アルゴリズム ( 文献 2 より引用改変 ) 日本消化器病学会による FD の診断と治療のフローチャートである. 内視鏡を施行し, 器質的疾患がなければ FD と診断されるが, このときにまず H. pylori 菌感染をチェックすることが推奨されている.H. pylori 菌陽性の場合には除菌を行い, 半年 ~1 年経過してもディスペプシア症状が消失 再発しない患者を H. pylori associated dyspepsia (H. pylori 関連ディスペプシア ) と呼ぶ.H. pylori 菌を調べない場合,H. pylori 菌陰性の場合, あるいは除菌治療によってもディスペプシアの改善がない場合には FD として初期治療が施行される. NSAID:nonsteroidal anti-inflammatory drug かし,H. pylori 陰性時代ではそうはいかない. 器質的疾患がほとんどなくなり, それと同時に FDなどの機能性消化管障害が多くを占めることになるからである. すなわち, 今後は器質的疾患を除外するだけではなく,FDを適切に診断 治療することが必要な時代になるのではないかと思う. このような状況下では, 医師はFD の病態や治療法を理解することが必要となってくるであろう. 残念ながら, 現在 なぜ胃が痛くなるのか という命題に適切に答えられる医師はほとんどいない. もちろん, この命題に答えることはそれほど簡単なことではない. それ でもこの命題に答えるべく, 研究者たちは絶え間なく研究を進めており, この命題に対する理解は着実に深まっているのである. 現状では日本の臨床医の機能性消化管疾患に対する関心は高いとはいえないが, 今後はFDという疾患の病態や治療法を理解することが必要となってくるであろう. そして,FDを含めた機能性消化管疾患への関心の高まりがH. pylori 陰性時代の消化器診療を変えていくに違いないと思う. 著者の COI(conflicts of interest) 開示 : 本論文発表内容に関連して特に申告なし 日本内科学会雑誌 106 巻 1 号 45

8 トピックス 文献 1 ) Tack J, et al : Functional gastroduodenal disorders. Gastroenterology 130 : , ) 日本消化器病学会編 : 機能性消化管疾患診療ガイドライン 2014 機能性ディスペプシア (FD). 南江堂, 東京, ) 三輪洋人 : 機能性ディスペプシアの考え方. 日消誌 109 : , ) Brevet M, et al : Chronic foot-shock stress potentiates the influx of bone marrow-derived microglia into hippocampus. J Neurosci Res 88 : , ) Oshima T, et al : Genetic factors for functional dyspepsia. J Gastroenterol Hepatol 26(Suppl): 83 87, ) Tack J, et al : Role of impaired gastric accommodation to a meal in functional dyspepsia. Gastroenterology 115 : , ) Tack J, et al : Symptoms associated with hypersensitivity to gastric distention in functional dyspepsia. Gastroenterology 121 : , ) Oshima T, et al : Generation of dyspeptic symptoms by direct acid and water infusion into the stomachs of functional dyspepsia patients and healthy subjects. Aliment Pharmacol Ther 35 : , ) Moayyedi P, et al : Systematic review and economic evaluation of Helicobacter pylori eradication treatment for non-ulcer dyspepsia. Dyspepsia Review Group. BMJ 321 : , )Sugano K, et al : Kyoto global consensus report on Helicobacter pylori gastritis. Gut 64 : , 日本内科学会雑誌 106 巻 1 号

150800247.indd

150800247.indd ヘリコバクター ピロリ ピロリ菌 感染症について 消化器内科 藤澤 聖 1983 年に胃の粘膜からピロリ菌が発見されて以来様々な研究がなされ ピロリ菌と胃の関係や 種々の病気との関連について明らかになってきました ピロリ菌が胃に感染すると長い年月をかけて 萎縮性胃炎 腸上皮化生という状態を惹き起こし そこから大部分の胃癌が発生すると言われてい ます また胃潰瘍 十二指腸潰瘍や胃 MALT リンパ腫など胃腸疾患のみならず

More information

したことによると考えられています 4. ピロリ菌の検査法ピロリ菌の検査法にはいくつかの種類があり 内視鏡を使うものとそうでないものに大きく分けられます 前者は 内視鏡を使って胃の組織を採取し それを材料にしてピロリ菌の有無を調べます 胃粘膜組織を顕微鏡で見てピロリ菌を探す方法 ( 鏡検法 ) 先に述

したことによると考えられています 4. ピロリ菌の検査法ピロリ菌の検査法にはいくつかの種類があり 内視鏡を使うものとそうでないものに大きく分けられます 前者は 内視鏡を使って胃の組織を採取し それを材料にしてピロリ菌の有無を調べます 胃粘膜組織を顕微鏡で見てピロリ菌を探す方法 ( 鏡検法 ) 先に述 ピロリ菌のはなし ( 上 ) 大阪掖済会病院部長 消化器内科佐藤博之 1. はじめにピロリ菌という言葉を聞いたことがある方も多いと思います ピロリ菌はヒトの胃の中に住む細菌で 胃潰瘍や十二指腸潰瘍に深く関わっていることが明らかにされています 22 年前に発見されてから研究が精力的に進められ 以後 胃潰瘍や十二指腸潰瘍の治療法が大きく様変わりすることになりました 我が国では 2000 年 11 月に胃潰瘍

More information

日本内科学会雑誌第104巻第11号

日本内科学会雑誌第104巻第11号 機能性ディスペプシアの最近の話題 大島忠之 三輪洋人 要旨 機能性消化管障害の1つである機能性ディスペプシア (functional dyspepsia:fd) とHelicobacter pylori(h. pylori) 感染胃炎が保険診療病名となったことでFD 診療は大きく変化した. これまで慢性胃炎として扱われてきた胃炎の概念は, このFDとH. pylori 感染胃炎の2つに集約されつつある.FDの病態として胃適応性弛緩障害,

More information

消化性潰瘍(扉ページ)

消化性潰瘍(扉ページ) 患者さんと家族のための 消化性潰瘍 ガイドブック 編集 日本消化器病学会 Copyright C THE JAPANESE SOCIETY OF GASTROENTEROLOGY. d 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 1 消化性潰瘍の理解のために 2 消化性潰瘍の原因は 日本での消化性潰瘍の原因は

More information

26 川崎医学会誌 間は頻度や症状の基準を満たしている必要がある. しかし, 本邦の一般臨床では, 症状を数週間も我慢してから病院を受診する患者は少ないため, 病悩期間でローマ基準を満たす患者は少なく, 結果として本邦は他国と比較して FD 患者が少ないという特徴がある. 今回われわれは, 川崎医科

26 川崎医学会誌 間は頻度や症状の基準を満たしている必要がある. しかし, 本邦の一般臨床では, 症状を数週間も我慢してから病院を受診する患者は少ないため, 病悩期間でローマ基準を満たす患者は少なく, 結果として本邦は他国と比較して FD 患者が少ないという特徴がある. 今回われわれは, 川崎医科 川崎医学会誌 38(1):25-31,2012 25 川崎医科大学附属病院総合診療科における腹部不定愁訴患者と機能性ディスペプシア患者の現況 楠裕明 1), 塚本真知 1), 山下直人 1), 本多啓介 1), 井上和彦 1), 眞部紀明 2), 畠二郎 2), 筒井英明 3), 村尾高久 3), 鎌田智有 3), 塩谷昭子 3) 3), 春間賢 1) 川崎医科大学総合臨床医学 701-0192 倉敷市松島

More information

日本内科学会雑誌第105巻第9号

日本内科学会雑誌第105巻第9号 招請講演 機能性ディスペプシアの診断と治療 木下芳一 Key words 胃酸分泌, 知覚過敏, 消化管運動機能改善薬, プロトンポンプ阻害薬, 腸内細菌 はじめに上腹部に痛みや胃もたれ症状が持続するにもかかわらず, 臨床的に使用される血液検査, 内視鏡検査,CTなどの画像検査を行っても慢性的な症状の原因となる胃 十二指腸潰瘍, 進行胃癌, 慢性膵炎, 膵癌などの器質的疾患や膠原病, 糖尿病などの全身性疾患,

More information

学位論文の要旨 Impact of endoscopic duodenitis on functional dyspepsia: quantitative analysis of duodenal endoscopic images and medical multimodal data minin

学位論文の要旨 Impact of endoscopic duodenitis on functional dyspepsia: quantitative analysis of duodenal endoscopic images and medical multimodal data minin 学位論文の要旨 Impact of endoscopic duodenitis on functional dyspepsia: quantitative analysis of duodenal endoscopic images and medical multimodal data mining ( 機能性ディスペプシアにおける内視鏡的十二指腸炎のインパ クト : 内視鏡画像の定量的評価とメディカル

More information

D961H は AstraZeneca R&D Mӧlndal( スウェーデン ) において開発された オメプラゾールの一方の光学異性体 (S- 体 ) のみを含有するプロトンポンプ阻害剤である ネキシウム (D961H の日本における販売名 ) 錠 20 mg 及び 40 mg は を対象として

D961H は AstraZeneca R&D Mӧlndal( スウェーデン ) において開発された オメプラゾールの一方の光学異性体 (S- 体 ) のみを含有するプロトンポンプ阻害剤である ネキシウム (D961H の日本における販売名 ) 錠 20 mg 及び 40 mg は を対象として 第 2 部 CTD の概要 一般名 : エソメプラゾールマグネシウム水和物 版番号 : 2.2 緒言 ネキシウム カプセル ネキシウム 懸濁用顆粒分包 本資料に記載された情報に係る権利はアストラゼネカ株式会社に帰属します 弊社の事前の承諾なく本資料の内容を他に開示することは禁じられています D961H は AstraZeneca R&D Mӧlndal( スウェーデン ) において開発された オメプラゾールの一方の光学異性体

More information

患者 ID: 氏名 : ピロリ菌外来説明文書 1. ピロリ菌はいつ誰によって発見されたのでしょうかピロリ菌はオーストラリアのウォレンとマーシャルによって 1983 年ヒトの胃の中から発見されました その後 ピロリ菌がヒトの胃に与える様々な影響が解明

患者 ID: 氏名 : ピロリ菌外来説明文書 1. ピロリ菌はいつ誰によって発見されたのでしょうかピロリ菌はオーストラリアのウォレンとマーシャルによって 1983 年ヒトの胃の中から発見されました その後 ピロリ菌がヒトの胃に与える様々な影響が解明 ピロリ菌外来 についてのお知らせ ( 平成 21 年 11 月開設 ) 平成 21 年 11 月より当院消化器内科外来において 保険適応のない方についてピロリ菌の判定 除菌を目的とする ピロリ菌外来を実施してきましたが 平成 26 年 4 月からは 内視鏡検査を 6 ヶ月以内に行った方については 原則すべての患者において保険診療でピロリ菌の除菌ができるようになりました しかしながら 保険診療では除菌治療は

More information

<4D F736F F F696E74202D208E7396AF835A837E B814088DD82AA82F1975C966882C68C9F D838A8BDB82C682CC90ED82A >

<4D F736F F F696E74202D208E7396AF835A837E B814088DD82AA82F1975C966882C68C9F D838A8BDB82C682CC90ED82A > 胃がん予防と検診 ピロリ菌との戦い けいあいクリニックク木村正之 2012.01.21 横浜市民セミナー 本日の内容 ピロリ菌の発見 ピロリ菌の感染 ピロリ菌の特徴 ピロリ菌の検査方法 ピロリ菌と胃の病気 ピロリ菌の治療 ( 除菌治療 ) 胃がんの予防 ピロリ菌の発見 細菌は胃内に棲息できない? 胃の中に細菌がすみつくことはありえるのだろうか? ピロリ菌って ピロリ菌の正式名 : ヘリコバクターピロリHelicobacter

More information

スライド 1

スライド 1 1. 胃の構造 胃の構造 胃底部 胃底部 胃体部 幽門部 胃液の成分ペプシン胃酸粘液 1. 胃の構造 胃の構造と役割 噴門胃底部胃体部幽門部 粘液を分泌胃酸 ( 塩酸 ) ペプシンを分泌胃酸 ( 塩酸 ) ペプシンを分泌ガストリンを血液中に分泌 ペプシン 胃酸 粘液 タンパク質を分解 病原菌の殺菌やペプシノーゲンの活性化 ペプシンや胃酸から胃粘膜を保護 1. 復習 胃の構造と役割 噴門 胃底部 胃体部

More information

Microsoft PowerPoint - __________________________ ppt

Microsoft PowerPoint - __________________________ ppt 日本ヘリコバクター学会のガイドラインについて教えて下さい ピロリ菌を除菌すると胃癌の予防になるのですか? 2009 年 1 月 日本ヘリコバクター学会よりピロリ菌除菌に関するガイドラインが発表されました それによるとピロリ菌に感染している人はすべて除菌を受けることを強く勧められています (%) 12 8 内視鏡治療後の別の胃癌の発生率 除菌しない場合 : 4.1 %/ 年 除菌できた場合 :1.4

More information

10 年相対生存率 全患者 相対生存率 (%) (Period 法 ) Key Point 1 10 年相対生存率に明らかな男女差は見られない わずかではあ

10 年相対生存率 全患者 相対生存率 (%) (Period 法 ) Key Point 1 10 年相対生存率に明らかな男女差は見られない わずかではあ (ICD10: C91 C95 ICD O M: 9740 9749, 9800 9999) 全体のデータにおける 治癒モデルの結果が不安定であるため 治癒モデルの結果を示していない 219 10 年相対生存率 全患者 相対生存率 (%) 52 52 53 31 29 31 26 23 25 1993 1997 1998 01 02 06 02 06 (Period 法 ) 21 17 55 54

More information

はじめに 胃の中に住みつくヘリコバクター ピロリ ( ピロリ菌 ) が発見されたのは 1982 年のことです 以後 今日までにさまざかいようまな研究が進められ ピロリ菌感染が胃炎や消化性潰瘍 ( 胃潰じゅうにしちょうかいよう瘍 十二指腸潰瘍 ) の重要な原因であることが明らかになりました 現在では

はじめに 胃の中に住みつくヘリコバクター ピロリ ( ピロリ菌 ) が発見されたのは 1982 年のことです 以後 今日までにさまざかいようまな研究が進められ ピロリ菌感染が胃炎や消化性潰瘍 ( 胃潰じゅうにしちょうかいよう瘍 十二指腸潰瘍 ) の重要な原因であることが明らかになりました 現在では ヘリコバクター じゅうにしちょうピロリと胃 十二指腸 監修 医療法人新生会 高田中央病院 総院長藤岡利生 ( 大分大学名誉教授 ) はじめに 胃の中に住みつくヘリコバクター ピロリ ( ピロリ菌 ) が発見されたのは 1982 年のことです 以後 今日までにさまざかいようまな研究が進められ ピロリ菌感染が胃炎や消化性潰瘍 ( 胃潰じゅうにしちょうかいよう瘍 十二指腸潰瘍 ) の重要な原因であることが明らかになりました

More information

2015 年 11 月 5 日 乳酸菌発酵果汁飲料の継続摂取がアトピー性皮膚炎症状を改善 株式会社ヤクルト本社 ( 社長根岸孝成 ) では アトピー性皮膚炎患者を対象に 乳酸菌 ラクトバチルスプランタルム YIT 0132 ( 以下 乳酸菌 LP0132) を含む発酵果汁飲料 ( 以下 乳酸菌発酵果

2015 年 11 月 5 日 乳酸菌発酵果汁飲料の継続摂取がアトピー性皮膚炎症状を改善 株式会社ヤクルト本社 ( 社長根岸孝成 ) では アトピー性皮膚炎患者を対象に 乳酸菌 ラクトバチルスプランタルム YIT 0132 ( 以下 乳酸菌 LP0132) を含む発酵果汁飲料 ( 以下 乳酸菌発酵果 2015 年 11 月 5 日 乳酸菌発酵果汁飲料の継続摂取がアトピー性皮膚炎症状を改善 株式会社ヤクルト本社 ( 社長根岸孝成 ) では アトピー性皮膚炎患者を対象に 乳酸菌 ラクトバチルスプランタルム YIT 0132 ( 以下 乳酸菌 LP0132) を含む発酵果汁飲料 ( 以下 乳酸菌発酵果汁飲料 ) の飲用試験を実施した結果 アトピー性皮膚炎症状を改善する効果が確認されました なお 本研究成果は

More information

標準的な健診・保健指導の在り方に関する検討会

標準的な健診・保健指導の在り方に関する検討会 第 3 章保健指導対象者の選定と階層化 (1) 保健指導対象者の選定と階層化の基準 1) 基本的考え方生活習慣病の予防を期待できる内臓脂肪症候群 ( メタボリックシンドローム ) の選定及び階層化や 生活習慣病の有病者 予備群を適切に減少させることができたかを的確に評価するために 保健指導対象者の選定及び階層化の標準的な数値基準が必要となる 2) 具体的な選定 階層化の基準 1 内臓脂肪型肥満を伴う場合の選定内臓脂肪蓄積の程度を判定するため

More information

日本内科学会雑誌第104巻第1号

日本内科学会雑誌第104巻第1号 専門医部会 シリーズ : 患者の言葉 身体所見を読み解く 悪心 嘔吐で発症し診断に長期間を要した機能性ディスペプシアの 1 例 塚原浩章 日内会誌 104:133~138,2015 Key words Nausea, vomiting, weight loss, insomnia, anxiety 今回の症候 悪心, 嘔吐, 体重減少, 不眠, 不安 症例 患者 :43 歳, 女性. 主訴 : 悪心

More information

博士論文 考え続ける義務感と反復思考の役割に注目した 診断横断的なメタ認知モデルの構築 ( 要約 ) 平成 30 年 3 月 広島大学大学院総合科学研究科 向井秀文

博士論文 考え続ける義務感と反復思考の役割に注目した 診断横断的なメタ認知モデルの構築 ( 要約 ) 平成 30 年 3 月 広島大学大学院総合科学研究科 向井秀文 博士論文 考え続ける義務感と反復思考の役割に注目した 診断横断的なメタ認知モデルの構築 ( 要約 ) 平成 30 年 3 月 広島大学大学院総合科学研究科 向井秀文 目次 はじめに第一章診断横断的なメタ認知モデルに関する研究動向 1. 診断横断的な観点から心理的症状のメカニズムを検討する重要性 2 2. 反復思考 (RNT) 研究の歴史的経緯 4 3. RNT の高まりを予測することが期待されるメタ認知モデル

More information

33 NCCN Guidelines Version NCCN Clinical Practice Guidelines in Oncology (NCCN Guidelines ) (NCCN 腫瘍学臨床診療ガイドライン ) 非ホジキンリンパ腫 2015 年第 2 版 NCCN.or

33 NCCN Guidelines Version NCCN Clinical Practice Guidelines in Oncology (NCCN Guidelines ) (NCCN 腫瘍学臨床診療ガイドライン ) 非ホジキンリンパ腫 2015 年第 2 版 NCCN.or 33 NCCN Clinical Practice Guidelines in Oncology (NCCN Guidelines ) (NCCN 腫瘍学臨床診療ガイドライン ) 2015 年第 2 版 NCCN.org NCCN Clinical Practice Guidelines in Oncology (NCCN Guidelines ) (NCCN 腫瘍学臨床診療ガイドライン ) の Lugano

More information

がんの診療の流れ この図は がんの 受診 から 経過観察 への流れです 大まかでも 流れがみえると心にゆとりが生まれます ゆとりは 医師とのコミュニケーションを後押ししてくれるでしょう あなたらしく過ごすためにお役立てください がんの疑い 体調がおかしいな と思ったまま 放っておかないでください な

がんの診療の流れ この図は がんの 受診 から 経過観察 への流れです 大まかでも 流れがみえると心にゆとりが生まれます ゆとりは 医師とのコミュニケーションを後押ししてくれるでしょう あなたらしく過ごすためにお役立てください がんの疑い 体調がおかしいな と思ったまま 放っておかないでください な 各種がん 101 がんの診療の流れ この図は がんの 受診 から 経過観察 への流れです 大まかでも 流れがみえると心にゆとりが生まれます ゆとりは 医師とのコミュニケーションを後押ししてくれるでしょう あなたらしく過ごすためにお役立てください がんの疑い 体調がおかしいな と思ったまま 放っておかないでください なるべく早く受診しましょう 受診 受診のきっかけや 気になっていること 症状など 何でも担当医に伝えてください

More information

10 年相対生存率 全患者 相対生存率 (%) (Period 法 ) Key Point 1

10 年相対生存率 全患者 相対生存率 (%) (Period 法 ) Key Point 1 (ICD10: C81 85, C96 ICD O M: 9590 9729, 9750 9759) 治癒モデルの推定結果が不安定であったため 治癒モデルの結果を示していない 203 10 年相対生存率 全患者 相対生存率 (%) 71 68 50 53 52 45 47 1993 1997 1998 2001 2002 2006 2002 2006 (Period 法 ) 43 38 41 76

More information

Microsoft Word _ アコファイド新発売

Microsoft Word _ アコファイド新発売 各 位 2013 年 6 月 5 日 会社名ゼリア新薬工業株式会社代表者名代表取締役社長伊部幸顕 ( コード番号 4559 東証第一部 ) 問合せ先常務取締役広報部長森山茂 (TEL 03-3661-1039) 会社名アステラス製薬株式会社代表者名代表取締役社長畑中好彦 ( コード番号 4503 東証 大証各第一部 ) 問合せ先広報部長河村真 (TEL 03-3244-3201) 機能性ディスペプシア治療剤

More information

Untitled

Untitled 上原記念生命科学財団研究報告集, 25 (2011) 86. 線虫 C. elegans およびマウスをモデル動物とした体細胞レベルで生じる性差の解析 井上英樹 Key words: 性差, ストレス応答,DMRT 立命館大学生命科学部生命医科学科 緒言性差は雌雄の性に分かれた動物にみられ, 生殖能力の違いだけでなく形態, 行動などそれぞれの性の間でみられる様々な差異と定義される. 性差は, 形態や行動だけでなく疾患の発症リスクの男女差といった生理的なレベルの差異も含まれる.

More information

別紙様式第1

別紙様式第1 胃 MALT リンパ腫における API2-MALT1 t(11;18) 転座およびトリソミー 18 テトラソミー 18 症例の特徴に関する研究 へのご協力のお願い - 当院において胃 MALT リンパ腫と診断された方へ - 研究機関名岡山済生会総合病院 責任研究者岡山済生会総合病院消化器内科部長診療部長吉岡正雄 分担医師 岡山済生会総合病院内科医長齊藤俊介 研究主幹機関名 : 岡山大学病院 研究主幹機関責任研究者

More information

< F2D C D838A8BDB92CA926D2E6A7464>

< F2D C D838A8BDB92CA926D2E6A7464> 保医発 0221 第 31 号平成 25 年 2 月 21 日 地方厚生 ( 支 ) 局医療課長都道府県民生主管部 ( 局 ) 国民健康保険主管課 ( 部 ) 長都道府県後期高齢者医療主管部 ( 局 ) 後期高齢者医療主管課 ( 部 ) 長 殿 厚生労働省保険局医療課長 ヘリコバクター ピロリ感染の診断及び治療に関する取扱いについて の一部改正について 今般 ヘリコバクター ピロリ感染の診断及び治療に使用する医薬品の効能

More information

2017 年 8 月 9 日放送 結核診療における QFT-3G と T-SPOT 日本赤十字社長崎原爆諫早病院副院長福島喜代康はじめに 2015 年の本邦の新登録結核患者は 18,820 人で 前年より 1,335 人減少しました 新登録結核患者数も人口 10 万対 14.4 と減少傾向にあります

2017 年 8 月 9 日放送 結核診療における QFT-3G と T-SPOT 日本赤十字社長崎原爆諫早病院副院長福島喜代康はじめに 2015 年の本邦の新登録結核患者は 18,820 人で 前年より 1,335 人減少しました 新登録結核患者数も人口 10 万対 14.4 と減少傾向にあります 2017 年 8 月 9 日放送 結核診療における QFT-3G と T-SPOT 日本赤十字社長崎原爆諫早病院副院長福島喜代康はじめに 2015 年の本邦の新登録結核患者は 18,820 人で 前年より 1,335 人減少しました 新登録結核患者数も人口 10 万対 14.4 と減少傾向にありますが 本邦の結核では高齢者結核が多いのが特徴です 結核診療における主な検査法を示します ( 図 1) 従来の細菌学的な抗酸菌の塗抹

More information

ン (LVFX) 耐性で シタフロキサシン (STFX) 耐性は1% 以下です また セフカペン (CFPN) およびセフジニル (CFDN) 耐性は 約 6% と耐性率は低い結果でした K. pneumoniae については 全ての薬剤に耐性はほとんどありませんが 腸球菌に対して 第 3 世代セフ

ン (LVFX) 耐性で シタフロキサシン (STFX) 耐性は1% 以下です また セフカペン (CFPN) およびセフジニル (CFDN) 耐性は 約 6% と耐性率は低い結果でした K. pneumoniae については 全ての薬剤に耐性はほとんどありませんが 腸球菌に対して 第 3 世代セフ 2012 年 12 月 5 日放送 尿路感染症 産業医科大学泌尿器科学教授松本哲朗はじめに感染症の分野では 抗菌薬に対する耐性菌の話題が大きな問題点であり 耐性菌を増やさないための感染制御と適正な抗菌薬の使用が必要です 抗菌薬は 使用すれば必ず耐性菌が出現し 増加していきます 新規抗菌薬の開発と耐性菌の増加は 永遠に続く いたちごっこ でしょう しかし 近年 抗菌薬の開発は世界的に鈍化していますので

More information

診療のガイドライン産科編2014(A4)/fujgs2014‐114(大扉)

診療のガイドライン産科編2014(A4)/fujgs2014‐114(大扉) !!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! !!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! α!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! !!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

More information

~ 副腎に腫瘍がある といわれたら ~ 副腎腫瘍? そもそも 副腎って何? 小さいけれど働き者の 副腎 副腎は 左右の腎臓の上にある臓器です 副腎皮質ホルモンやカテコラミンと呼ばれる 生命や血圧を維持するために欠かせない 重要なホルモンを分泌している大切な臓器です 副腎 副腎 NEXT ホルモンって 何? 全身を調整する大切な ホルモン 特定の臓器 ( 内分泌臓器 ) から血液の中に出てくる物質をホルモンと呼びます

More information

ROCKY NOTE 食物アレルギー ( ) 症例目を追加記載 食物アレルギー関連の 2 例をもとに考察 1 例目 30 代男性 アレルギーについて調べてほしいというこ

ROCKY NOTE   食物アレルギー ( ) 症例目を追加記載 食物アレルギー関連の 2 例をもとに考察 1 例目 30 代男性 アレルギーについて調べてほしいというこ 食物アレルギー (100909 101214) 101214 2 症例目を追加記載 食物アレルギー関連の 2 例をもとに考察 1 例目 30 代男性 アレルギーについて調べてほしいということで来院 ( 患者 ) エビやカニを食べると唇が腫れるんです 多分アレルギーだと思うんですが 検査は出来ますか? ( 私 ) 検査は出来ますが おそらく検査をするまでも無く アレルギーだと思いますよ ( 患者 )

More information

平成14年度研究報告

平成14年度研究報告 平成 14 年度研究報告 研究テーマ 多嚢胞性卵巣発症に関する遺伝性素因の解析 - PCO の解析 - 北海道大学大学院医学研究科 助手菅原照夫 現所属 : 北海道大学大学院医学研究科 医学部連携研究センター サマリー 多嚢胞性卵巣 (PCO) は生殖可能年齢の婦人の 5 10% に発症する内分泌疾患である 臨床症状は 月経不順 多毛 肥満 排卵障害が主な特徴であり 難治性の不妊症の主な原因である

More information

抗ヒスタミン薬の比較では 抗ヒスタミン薬は どれが優れているのでしょう? あるいはどの薬が良く効くのでしょうか? 我が国で市販されている主たる第二世代の抗ヒスタミン薬の臨床治験成績に基づき 慢性蕁麻疹に対する投与 2 週間後の効果を比較検討すると いずれの薬剤も高い効果を示し 中でもエピナスチンなら

抗ヒスタミン薬の比較では 抗ヒスタミン薬は どれが優れているのでしょう? あるいはどの薬が良く効くのでしょうか? 我が国で市販されている主たる第二世代の抗ヒスタミン薬の臨床治験成績に基づき 慢性蕁麻疹に対する投与 2 週間後の効果を比較検討すると いずれの薬剤も高い効果を示し 中でもエピナスチンなら 2011 年 3 月 3 日放送第 26 回日本臨床皮膚科医会総会 3 主催セミナー 5より 皮膚科診療における抗ヒスタミン薬の限界と可能性 広島大学大学院皮膚科教授秀道弘はじめに皮膚科診療において 痒みを伴う疾患の数は多く 本邦における皮膚科患者数の上位 20 疾患のうち 9 疾患が痒みを伴い それらの疾患患者数は全体の 56.6% に該当します 中でも蕁麻疹 アトピー性皮膚炎は患者数が多く その病態ではヒスタミンが重要な役割を果たします

More information

汎発性膿疱性乾癬のうちインターロイキン 36 受容体拮抗因子欠損症の病態の解明と治療法の開発について ポイント 厚生労働省の難治性疾患克服事業における臨床調査研究対象疾患 指定難病の 1 つである汎発性膿疱性乾癬のうち 尋常性乾癬を併発しないものはインターロイキン 36 1 受容体拮抗因子欠損症 (

汎発性膿疱性乾癬のうちインターロイキン 36 受容体拮抗因子欠損症の病態の解明と治療法の開発について ポイント 厚生労働省の難治性疾患克服事業における臨床調査研究対象疾患 指定難病の 1 つである汎発性膿疱性乾癬のうち 尋常性乾癬を併発しないものはインターロイキン 36 1 受容体拮抗因子欠損症 ( 平成 29 年 3 月 1 日 汎発性膿疱性乾癬のうちインターロイキン 36 受容体拮抗因子欠損症の病態の解明と治療法の開発について 名古屋大学大学院医学系研究科 ( 研究科長 髙橋雅英 ) 皮膚科学の秋山真志 ( あきやままさし ) 教授 柴田章貴 ( しばたあきたか ) 客員研究者 ( 岐阜県立多治見病院皮膚科医長 ) 藤田保健衛生大学病院皮膚科の杉浦一充 ( すぎうらかずみつ 前名古屋大学大学院医学系研究科准教授

More information

がん登録実務について

がん登録実務について 平成 28 年度東京都がん登録説明会資料 2-1 がん登録届出実務について (1) 1. 届出対象 2. 届出候補見つけ出し 3. 診断日 4. 届出票の作成例示 東京都地域がん登録室 1 1. 届出対象 1 原発部位で届出 2 入院 外来を問わず 当該腫瘍に対して 自施設を初診し 診断あるいは治療の対象 ( 経過観察を含む ) となった腫瘍を届出 3 届出対象となった腫瘍を 1 腫瘍 1 届出の形で届出

More information

データの取り扱いについて (原則)

データの取り扱いについて (原則) 中医協費 - 3 2 5. 1. 2 3 データの取り扱いについて 福田参考人提出資料 1. 総論 1 費用効果分析で扱うデータ 費用や効果を積算する際は 様々なデータを取り扱う データを取り扱う際の考え方を整理しておく必要がある (1) 評価対象の医療技術及び比較対照の医療技術の 費用 と 効果 を別々に積算する 費用効果分析の手順 (2) 評価対象の医療技術と比較対照の医療技術との増分費用効果比の評価を行う

More information

スライド 1

スライド 1 感染と CRP 感染と CRP メニュー 1.Sepsis 1 診断的 価値 Intensive Care Med 2002 2 重症度 3 治療効果 予後判定 判定 Crit Care 2011 Infection 2008 2.ICU Patients 3.VAP Crit Care 2006 Chest 2003 Crit Care Med 2002 Heart & Lung 2011

More information

イルスが存在しており このウイルスの存在を確認することが診断につながります ウ イルス性発疹症 についての詳細は他稿を参照していただき 今回は 局所感染疾患 と 腫瘍性疾患 のウイルス感染検査と読み方について解説します 皮膚病変におけるウイルス感染検査 ( 図 2, 表 ) 表 皮膚病変におけるウイ

イルスが存在しており このウイルスの存在を確認することが診断につながります ウ イルス性発疹症 についての詳細は他稿を参照していただき 今回は 局所感染疾患 と 腫瘍性疾患 のウイルス感染検査と読み方について解説します 皮膚病変におけるウイルス感染検査 ( 図 2, 表 ) 表 皮膚病変におけるウイ 2012 年 12 月 13 日放送 第 111 回日本皮膚科学会総会 6 教育講演 26-3 皮膚病変におけるウイルス感染検査と読み方 川崎医科大学皮膚科 講師山本剛伸 はじめにウイルス性皮膚疾患は 臨床症状から視診のみで診断がつく例もありますが ウイルス感染検査が必要となる症例も日常多く遭遇します ウイルス感染検査法は多種類存在し それぞれに利点 欠点があります 今回は それぞれのウイルス感染検査について

More information

一次サンプル採取マニュアル PM 共通 0001 Department of Clinical Laboratory, Kyoto University Hospital その他の検体検査 >> 8C. 遺伝子関連検査受託終了項目 23th May EGFR 遺伝子変異検

一次サンプル採取マニュアル PM 共通 0001 Department of Clinical Laboratory, Kyoto University Hospital その他の検体検査 >> 8C. 遺伝子関連検査受託終了項目 23th May EGFR 遺伝子変異検 Department of Clinical Laboratory, Kyoto University Hospital 6459 8. その他の検体検査 >> 8C. 遺伝子関連検査受託終了項目 23th May. 2017 EGFR 遺伝子変異検査 ( 院内測定 ) c-erbb/egfr [tissues] 基本情報 8C051 c-erbb/egfr JLAC10 診療報酬 分析物 識別材料測定法

More information

いることが推測されました そこで東京大学医科学研究所の氣駕恒太朗特任研究員 三室仁美 准教授と千葉大学真菌医学研究センターの笹川千尋特任教授らの研究グループは 胃がんの発 症に深く関与しているピロリ菌の感染現象に着目し その過程で重要な役割を果たす mirna を同定し その機能を解明しました スナ

いることが推測されました そこで東京大学医科学研究所の氣駕恒太朗特任研究員 三室仁美 准教授と千葉大学真菌医学研究センターの笹川千尋特任教授らの研究グループは 胃がんの発 症に深く関与しているピロリ菌の感染現象に着目し その過程で重要な役割を果たす mirna を同定し その機能を解明しました スナ ピロリ菌感染による胃がん発症の鍵となる小さな RNA の発見 1. 発表者 : 氣駕恒太朗 ( 東京大学医科学研究所感染症国際研究センター感染制御系細菌学分野特任研究員 ) 三室仁美 ( 東京大学医科学研究所感染症国際研究センター感染制御系細菌学分野准教授 ) 笹川千尋 ( 千葉大学真菌医学研究センター特任教授 ) 2. 発表のポイント : ピロリ菌への感染が原因の胃の病態形成に 小さな RNA が寄与していることを発見しま

More information

日本消化器病学会機能性消化管疾患診療ガイドライン 機能性ディスペプシア (FD) 作成 評価委員会は, 機能性消化管疾患診療ガイドライン 機能性ディスペプシア (FD) の内容については責任を負うが, 実際の臨床行為の結果については各担当医が負うべきである. 機能性消化管疾患診療ガイドライン 機能性

日本消化器病学会機能性消化管疾患診療ガイドライン 機能性ディスペプシア (FD) 作成 評価委員会は, 機能性消化管疾患診療ガイドライン 機能性ディスペプシア (FD) の内容については責任を負うが, 実際の臨床行為の結果については各担当医が負うべきである. 機能性消化管疾患診療ガイドライン 機能性 日本消化器病学会 機能性消化管疾患診療ガイドライン 機能性ディスペプシア (FD) Evidence-based Clinical Practice Guidelines for Functional Dyspepsia 機能性消化管疾患診療ガイドライン 機能性ディスペプシア (FD), 南江堂, 日本消化器病学会機能性消化管疾患診療ガイドライン 機能性ディスペプシア (FD) 作成 評価委員会は,

More information

2 4 診断推論講座 各論 腹痛 1 腹痛の主な原因 表 1 症例 70 2 numeric rating scale NRS mmHg X 2 重篤な血管性疾患 表

2 4 診断推論講座 各論 腹痛 1 腹痛の主な原因 表 1 症例 70 2 numeric rating scale NRS mmHg X 2 重篤な血管性疾患 表 2 4 診断推論講座 各論 腹痛 1 腹痛の主な原因 表 1 症例 70 2 numeric rating scale NRS 4 10 50 160 90mmHg691836.3 X 2 重篤な血管性疾患 表 2 72 73 表 1 腹痛をきたす疾患の緊急度と治療担当診療科による分類 1 2 3 4 5 表 2 3 血管性疾患と炎症性疾患の症状 腹膜刺激症状 表 1 表 3 74 75 表 3 腹膜刺激症状を修飾する因子

More information

4 月 20 日 2 胃癌の内視鏡診断と治療 GIO: 胃癌の内視鏡診断と内視鏡治療について理解する SBO: 1. 胃癌の肉眼的分類を列記できる 2. 胃癌の内視鏡的診断を説明できる 3. 内視鏡治療の適応基準とその根拠を理解する 4. 内視鏡治療の方法 合併症を理解する 4 月 27 日 1 胃

4 月 20 日 2 胃癌の内視鏡診断と治療 GIO: 胃癌の内視鏡診断と内視鏡治療について理解する SBO: 1. 胃癌の肉眼的分類を列記できる 2. 胃癌の内視鏡的診断を説明できる 3. 内視鏡治療の適応基準とその根拠を理解する 4. 内視鏡治療の方法 合併症を理解する 4 月 27 日 1 胃 日付 時限 4 月 6 日 1 食道腫瘍の病理 GIO: 食道腫瘍の病理学的所見を理解する SBO: 1. 食道の構造を説明できる 内 容 2. 食道の良性上皮性腫瘍の分類と病理所見を説明できる 3. 食道の悪性上皮性腫瘍の分類と病理所見 ( 肉眼所見 組織所見 ) を説明できる 4. バレット食道 バレット腺癌について説明できる 5. 食道の非上皮性腫瘍を良性病変と悪性病変と分けて説明できる 4

More information

化を明らかにすることにより 自閉症発症のリスクに関わるメカニズムを明らかにすることが期待されます 本研究成果は 本年 京都において開催される Neuro2013 において 6 月 22 日に発表されます (P ) お問い合わせ先 東北大学大学院医学系研究科 発生発達神経科学分野教授大隅典

化を明らかにすることにより 自閉症発症のリスクに関わるメカニズムを明らかにすることが期待されます 本研究成果は 本年 京都において開催される Neuro2013 において 6 月 22 日に発表されます (P ) お問い合わせ先 東北大学大学院医学系研究科 発生発達神経科学分野教授大隅典 報道機関各位 2013 年 6 月 19 日 日本神経科学学会 東北大学大学院医学系研究科 マウスの超音波発声に対する遺伝および環境要因の相互作用 : 父親の加齢や体外受精が自閉症のリスクとなるメカニズム解明への手がかり 概要 近年 先進国では自閉症の発症率の増加が社会的問題となっています これまでの疫学研究により 父親の高齢化や体外受精 (IVF) はその子供における自閉症の発症率を増大させることが報告されています

More information

医療関係者 Version 2.0 RET 遺伝学的検査の実施について Ⅰ.RET 遺伝学的検査の対象 甲状腺髄様癌に対する RET 遺伝学的検査 平成 28 年 4 月より甲状腺髄様癌に対する RET 遺伝学的検査が保険収載された 診療報酬点数表によると 保険適用による RET 遺伝学的検査は 遺

医療関係者 Version 2.0 RET 遺伝学的検査の実施について Ⅰ.RET 遺伝学的検査の対象 甲状腺髄様癌に対する RET 遺伝学的検査 平成 28 年 4 月より甲状腺髄様癌に対する RET 遺伝学的検査が保険収載された 診療報酬点数表によると 保険適用による RET 遺伝学的検査は 遺 医療関係者 RET 遺伝学的検査の実施について Ⅰ.RET 遺伝学的検査の対象 甲状腺髄様癌に対する RET 遺伝学的検査 平成 28 年 4 月より甲状腺髄様癌に対する RET 遺伝学的検査が保険収載された 診療報酬点数表によると 保険適用による RET 遺伝学的検査は 遺伝性甲状腺髄様癌 ( すなわち MEN2) が疑われる場合に限り算定できることになっている 診療報酬点数は 5,000 点である

More information

Microsoft Word - 博士論文概要.docx

Microsoft Word - 博士論文概要.docx [ 博士論文概要 ] 平成 25 年度 金多賢 筑波大学大学院人間総合科学研究科 感性認知脳科学専攻 1. 背景と目的映像メディアは, 情報伝達における効果的なメディアの一つでありながら, 容易に感情喚起が可能な媒体である. 誰でも簡単に映像を配信できるメディア社会への変化にともない, 見る人の状態が配慮されていない映像が氾濫することで見る人の不快な感情を生起させる問題が生じている. したがって,

More information

新潟市ピロリ菌検査 ( 施設 ) 実施要領 新潟市ピロリ菌検査 ( 施設 ) 実施要領 1 目的 ピロリ菌の検査をすることにより, 将来の胃がん発生のリスクの高さを知ることができ, 市民の健康の保 持増進に寄与することを目的とする 2 対 象 者 ⑴ 新潟市に住民票があり,40 歳,45 歳,50 歳及び55 歳の者とする 年齢は, 年度末に達する年齢とする ⑵ 対象者の確認は, 受診券及び健康保険証等により行う

More information

られる 糖尿病を合併した高血圧の治療の薬物治療の第一選択薬はアンジオテンシン変換酵素 (ACE) 阻害薬とアンジオテンシン II 受容体拮抗薬 (ARB) である このクラスの薬剤は単なる降圧効果のみならず 様々な臓器保護作用を有しているが ACE 阻害薬や ARB のプラセボ比較試験で糖尿病の新規

られる 糖尿病を合併した高血圧の治療の薬物治療の第一選択薬はアンジオテンシン変換酵素 (ACE) 阻害薬とアンジオテンシン II 受容体拮抗薬 (ARB) である このクラスの薬剤は単なる降圧効果のみならず 様々な臓器保護作用を有しているが ACE 阻害薬や ARB のプラセボ比較試験で糖尿病の新規 論文の内容の要旨 論文題目アンジオテンシン受容体拮抗薬テルミサルタンの メタボリックシンドロームに対する効果の検討 指導教員門脇孝教授 東京大学大学院医学系研究科 平成 19 年 4 月入学 医学博士課程 内科学専攻 氏名廣瀬理沙 要旨 背景 目的 わが国の死因の第二位と第三位を占める心筋梗塞や脳梗塞などの心血管疾患を引き起こす基盤となる病態として 過剰なエネルギー摂取と運動不足などの生活習慣により内臓脂肪が蓄積する内臓脂肪型肥満を中心に

More information

3. 胃がんの診断について胃透視や上部消化管内視鏡検査により病変を検出するとともに病変の範囲や深さを詳細に観察し 内視鏡検査で採取します生検標本を病理組織学的に診断します 拡大内視鏡検査によりさらに詳細に観察したり 超音波内視鏡検査により病変の深さを観察します また 腹部超音波検査や CT 検査など

3. 胃がんの診断について胃透視や上部消化管内視鏡検査により病変を検出するとともに病変の範囲や深さを詳細に観察し 内視鏡検査で採取します生検標本を病理組織学的に診断します 拡大内視鏡検査によりさらに詳細に観察したり 超音波内視鏡検査により病変の深さを観察します また 腹部超音波検査や CT 検査など 胃がんの予防 ~ ピロリ菌の除菌 ~ 大学病院総合診療内科 今枝博之 1. はじめに我が国における胃がんの死亡率は徐々に減少していますが 年間罹患数は約 11 万人とすべてのがんの約 20% を占め 年間死亡数は約 5 万人といまだに多くみられます 近年 胃に棲息するヘリコバクター ピロリ ( ピロリ菌 ) が胃がんの原因として明らかとなり ピロリ菌の除菌による胃の発がん予防の有用性が報告されています

More information

H27_大和証券_研究業績_C本文_p indd

H27_大和証券_研究業績_C本文_p indd 分子病理疫学を用いた大腸発癌早期における微生物群ゲノムの解析 札幌医科大学医学部消化器 免疫 リウマチ内科学講座 研究員五十嵐央祥 ( 共同研究者 ) 札幌医科大学医学部消化器 免疫 リウマチ内科学講座教授篠村恭久 はじめに近年 分子生物学の進歩により人体に存在する微生物群ゲノム (microbiome) 解析が可能になった 微生物細胞数は人体の細胞数の約 10 倍といわれ 個々の臓器 ( 消化管

More information

別紙

別紙 臨床研究の参加と協力のお願い 中学生に対するピロリ菌検診と除菌治療に関する調査研究 ( 中学生 保護者用説明文書 ) この説明書は 中学生に対するピロリ菌検診と除菌治療に関する調査研究 の内容について説明したものです この研究について十分理解された上で 研究の対象者として研究に参加されるかどうかを決めてください また この研究を途中で辞退してもなんら不利益を受けることはありませんのでご安心ください

More information

乳がん術後連携パス

乳がん術後連携パス 私の治療カルテ 大腸連携パス ( 術後フォローアップ ) 堺市立総合医療センター はじめに 連携パス とは 地域のと堺市立総合医療センターの医師が あなたの治療経過を共有できる 治療計画表 のことです 連携パス を活用し と堺市立総合医療センターの医師が協力して あなたの治療を行います 病状が落ち着いているときの投薬や日常の診療はが行い 専門的な治療や定期的な検査は堺市立総合医療センターが行いますので

More information

佐賀県肺がん地域連携パス様式 1 ( 臨床情報台帳 1) 患者様情報 氏名 性別 男性 女性 生年月日 住所 M T S H 西暦 電話番号 年月日 ( ) - 氏名 ( キーパーソンに ) 続柄居住地電話番号備考 ( ) - 家族構成 ( ) - ( ) - ( ) - ( ) - 担当医情報 医

佐賀県肺がん地域連携パス様式 1 ( 臨床情報台帳 1) 患者様情報 氏名 性別 男性 女性 生年月日 住所 M T S H 西暦 電話番号 年月日 ( ) - 氏名 ( キーパーソンに ) 続柄居住地電話番号備考 ( ) - 家族構成 ( ) - ( ) - ( ) - ( ) - 担当医情報 医 佐賀県肺がん地域連携パス様式 1 ( 臨床情報台帳 1) 患者様情報 氏名 性別 男性 女性 生 住所 M T S H 西暦 電話番号 氏名 ( キーパーソンに ) 続柄居住地電話番号備考 家族構成 情報 医療機関名 診療科 住所 電話番号 紹介医 計画策定病院 (A) 連携医療機関 (B) 疾患情報 組織型 遺伝子変異 臨床病期 病理病期 サイズ 手術 有 無 手術日 手術時年齢 手術 有 無 手術日

More information

はじめに 連携パス とは 地域のと大阪市立総合医療センターの医師が あなたの治療経過を共有できる 治療計画表 のことです 連携パス を活用し と総合医療センターの医師が協力して あなたの治療を行います 病状が落ち着いているときの投薬や日常の診療はが行い 専門的な治療や定期的な検査は総合医療センターが

はじめに 連携パス とは 地域のと大阪市立総合医療センターの医師が あなたの治療経過を共有できる 治療計画表 のことです 連携パス を活用し と総合医療センターの医師が協力して あなたの治療を行います 病状が落ち着いているときの投薬や日常の診療はが行い 専門的な治療や定期的な検査は総合医療センターが 大腸がん術後連携パス 大阪市立総合医療センター 大阪府がん診療連携協議会 はじめに 連携パス とは 地域のと大阪市立総合医療センターの医師が あなたの治療経過を共有できる 治療計画表 のことです 連携パス を活用し と総合医療センターの医師が協力して あなたの治療を行います 病状が落ち着いているときの投薬や日常の診療はが行い 専門的な治療や定期的な検査は総合医療センターが行いますので ちょっとしたケガや日常の相談は

More information

医療連携ガイドライン改

医療連携ガイドライン改 睡眠医療入門キットのご紹介 厚生労働省委託研究 睡眠医療における医療機関連携ガイドラインの有効性検証に関する研究 班主任研究者 : 清水徹男 ( 秋田大学教授 日本睡眠学会理事長 ) 睡眠医療入門キット ( 入門キット ) の目的は 睡眠医療の専門家ではない医師が睡眠障害の初期診断を行い 適切な医療連携を行うための指針を提供することです このキットは スクリーニングガイドライン と 医療連携ガイドライン

More information

1508目次.indd

1508目次.indd 成人の溶連菌感染の診断 國島広之 成人の溶連菌感染の診断についてご教示ください 日常診療において 成人で咽頭痛 扁桃に膿栓 高熱を認める場合があります 1. 成人における溶連菌感染の頻度 2. 感染の迅速診断キットの有用性 3. 成人においても治療はペニシリンの10 日間服用が基本処方でしょうか 4. センタースコアは 成人にも適応できますか 國島 5 15% 10% 5 15% 國島 59

More information

<4D F736F F D20322E CA48B8690AC89CA5B90B688E38CA E525D>

<4D F736F F D20322E CA48B8690AC89CA5B90B688E38CA E525D> PRESS RELEASE(2017/07/18) 九州大学広報室 819-0395 福岡市西区元岡 744 TEL:092-802-2130 FAX:092-802-2139 MAIL:koho@jimu.kyushu-u.ac.jp URL:http://www.kyushu-u.ac.jp 造血幹細胞の過剰鉄が血液産生を阻害する仕組みを解明 骨髄異形成症候群の新たな治療法開発に期待 - 九州大学生体防御医学研究所の中山敬一主幹教授

More information

Taro-01 胃がん内視鏡検診手引き

Taro-01 胃がん内視鏡検診手引き 鳥取県胃がん内視鏡検診実施に係る手引き 1 目的 胃がんの死亡率は全国的に減少傾向にあるが 依然として非常に高い状況にある このような中で 早期の胃がん発見に努めるため 胃がん内視鏡検診を実施することとする 2 実施主体 県内市町村 3 検診の対象者当該市町村の区域内に居住地を有する40 歳以上の者 ( 被用者職域等において事業主または保険者が実施する検診で この事業に相当する検診を受けることができる者を除く

More information

東邦大学学術リポジトリ タイトル別タイトル作成者 ( 著者 ) 公開者 Epstein Barr virus infection and var 1 in synovial tissues of rheumatoid 関節リウマチ滑膜組織における Epstein Barr ウイルス感染症と Epst

東邦大学学術リポジトリ タイトル別タイトル作成者 ( 著者 ) 公開者 Epstein Barr virus infection and var 1 in synovial tissues of rheumatoid 関節リウマチ滑膜組織における Epstein Barr ウイルス感染症と Epst 東邦大学学術リポジトリ タイトル別タイトル作成者 ( 著者 ) 公開者 Epstein Barr virus infection and var 1 in synovial tissues of rheumatoid 関節リウマチ滑膜組織における Epstein Barr ウイルス感染症と Epstein Barr nuclear antigen 1 の変異増岡, 正太郎東邦大学 発行日 2019.03.13

More information

理学療法学43_supplement 1

理学療法学43_supplement 1 1 2 3 運動器理学療法のトピックス 19 図 4 意識下における右膝関節内の感覚閾値 9 Dye SF, et al.: onsciousneurosensory mapping of the internal structures of the human knee without intraarticular anesthesia. Am J Sports Med, 26: 773 777,

More information

, , & 18

, , & 18 HBV と B 型肝炎 1970 142002 200234,637200334,089 5060 1991 142002 1612& 18 1 5 Q1 肝臓は どのような働きをしているのですか? Q2 B 型肝炎とはどのようなものですか? Q3 B 型肝炎ウイルスはどのようにして感染しますか? 34 Q4 B 型肝炎ウイルスは輸血 ( 血漿分画製剤を含む ) で感染しますか? 11199910:

More information

学位論文の内容の要旨 論文提出者氏名 佐藤雄哉 論文審査担当者 主査田中真二 副査三宅智 明石巧 論文題目 Relationship between expression of IGFBP7 and clinicopathological variables in gastric cancer (

学位論文の内容の要旨 論文提出者氏名 佐藤雄哉 論文審査担当者 主査田中真二 副査三宅智 明石巧 論文題目 Relationship between expression of IGFBP7 and clinicopathological variables in gastric cancer ( 学位論文の内容の要旨 論文提出者氏名 佐藤雄哉 論文審査担当者 主査田中真二 副査三宅智 明石巧 論文題目 Relationship between expression of IGFBP7 and clinicopathological variables in gastric cancer ( 論文内容の要旨 ) < 要旨 > Insulin-like growth factor ( 以下 IGF)

More information

学位論文の内容の要旨 論文提出者氏名 小川憲人 論文審査担当者 主査田中真二 副査北川昌伸 渡邉守 論文題目 Clinical significance of platelet derived growth factor -C and -D in gastric cancer ( 論文内容の要旨 )

学位論文の内容の要旨 論文提出者氏名 小川憲人 論文審査担当者 主査田中真二 副査北川昌伸 渡邉守 論文題目 Clinical significance of platelet derived growth factor -C and -D in gastric cancer ( 論文内容の要旨 ) 学位論文の内容の要旨 論文提出者氏名 小川憲人 論文審査担当者 主査田中真二 副査北川昌伸 渡邉守 論文題目 Clinical significance of platelet derived growth factor -C and -D in gastric cancer ( 論文内容の要旨 ) < 要旨 > platelet derived growth factor (PDGF 血小板由来成長因子)-C,

More information

64 は認められなかった 術前に施行したIVIgの効 きた 特に 小児例では血漿交換は肉体的侵襲が 果が明らかでなかったため 2月20日より単純血 大きく Blood Accessも難iしいことから1 IVIg 漿交換を施行した 第1回施行直後より 開瞼3 mmまで可能となり 眼球運動も改善 3回目終了 が推奨されてきている11 12 後より水分経口摂取開始 4回目終了後には人工 呼吸器から離脱が可能となり著明な改善効果を認

More information

外来在宅化学療法の実際

外来在宅化学療法の実際 平成20年度第1回高知医療センター 地域がん診療連携拠点病院 公開講座 食道がんの放射線 化学療法について 高知医療センター 腫瘍内科 辻 晃仁 がん薬物療法専門医 がん治療認定医 2008.7.19. 高知市 ウエルサンピア高知 レインボーホール 食道の構造 食道がんの進行 食道の内面の粘膜から発生したがんは 大きくなると粘膜下層に広がり さらにその下の筋層に入り込みます もっと大きくなると食道の壁を貫いて食道の外まで広がっていきます

More information

肝臓の細胞が壊れるる感染があります 肝B 型慢性肝疾患とは? B 型慢性肝疾患は B 型肝炎ウイルスの感染が原因で起こる肝臓の病気です B 型肝炎ウイルスに感染すると ウイルスは肝臓の細胞で増殖します 増殖したウイルスを排除しようと体の免疫機能が働きますが ウイルスだけを狙うことができず 感染した肝

肝臓の細胞が壊れるる感染があります 肝B 型慢性肝疾患とは? B 型慢性肝疾患は B 型肝炎ウイルスの感染が原因で起こる肝臓の病気です B 型肝炎ウイルスに感染すると ウイルスは肝臓の細胞で増殖します 増殖したウイルスを排除しようと体の免疫機能が働きますが ウイルスだけを狙うことができず 感染した肝 エンテカビル トーワ を服用されている方へ B 型慢性肝疾患の治療のために 監修 国立大学法人高知大学医学部消化器内科学講座 教授西原利治先生 施設名 2017 年 10 月作成 (C-1) 肝臓の細胞が壊れるる感染があります 肝B 型慢性肝疾患とは? B 型慢性肝疾患は B 型肝炎ウイルスの感染が原因で起こる肝臓の病気です B 型肝炎ウイルスに感染すると ウイルスは肝臓の細胞で増殖します 増殖したウイルスを排除しようと体の免疫機能が働きますが

More information

「手術看護を知り術前・術後の看護につなげる」

「手術看護を知り術前・術後の看護につなげる」 2017 年 2 月 1 日 作成者 : 山田さおり 慢性心不全看護エキスパートナース育成コース 1. 目的江南厚生病院に通院あるいは入院している心不全患者に質の高いケアを提供できるようになるために 看護師が慢性心不全看護分野の知識や技術を習得することを目的とする 2. 対象レベルⅡ 以上で各分野の知識と技術習得を希望する者 ( 今年度は院内スタッフを対象にしています ) 期間中 80% 以上参加できる者

More information

Microsoft Word - <原文>.doc

Microsoft Word - <原文>.doc 隔離予防策のための CDC ガイドライン医療現場における感染性微生物の伝播の予防 2007 年 2007 Guideline for Isolation Precautions: Preventing Transmission of Infectious Agents in Healthcare Settings 監訳県西部浜松医療センター矢野邦夫 < 原文 > http://www.cdc.gov/ncidod/dhqp/pdf/guidelines/isolation2007.pdf

More information

, , & 18

, , & 18 HCV と C 型肝炎 1970 142002 200234,637200334,089 5060 1991 142002 1612& 18 1 5 Q1 肝臓は どのような働きをしているのですか? Q2 C 型肝炎とはどのようなものですか? 70 Q3 C 型肝炎ウイルスはどのようにして感染しますか? Q4 C 型肝炎ウイルスは輸血 ( 血漿分画製剤を含む ) で感染しますか? 198911

More information

染症であり ついで淋菌感染症となります 病状としては外尿道口からの排膿や排尿時痛を呈する尿道炎が最も多く 病名としてはクラミジア性尿道炎 淋菌性尿道炎となります また 淋菌もクラミジアも検出されない尿道炎 ( 非クラミジア性非淋菌性尿道炎とよびます ) が その次に頻度の高い疾患ということになります

染症であり ついで淋菌感染症となります 病状としては外尿道口からの排膿や排尿時痛を呈する尿道炎が最も多く 病名としてはクラミジア性尿道炎 淋菌性尿道炎となります また 淋菌もクラミジアも検出されない尿道炎 ( 非クラミジア性非淋菌性尿道炎とよびます ) が その次に頻度の高い疾患ということになります 2015 年 3 月 4 日放送 淋菌 クラミジア感染症の現状と問題点 産業医科大学泌尿器科講師濵砂良一主な性感染症淋菌感染症およびクラミジア感染症は 性感染症の一つであり 性感染症のなかで最も頻度の高い疾患です 性感染症とは 主に性的な行為によって病原体が感染する疾患であり この淋菌 クラミジア感染症の他に 梅毒 性器ヘルペス 尖圭コンジローマ HIV 感染症など数多くの疾患が含まれます これらの疾患の一部は

More information

家族の介護負担感や死別後の抑うつ症状 介護について全般的に負担感が大きかった 割合が4 割 患者の死亡後に抑うつ等の高い精神的な負担を抱えるものの割合が2 割弱と 家族の介護負担やその後の精神的な負担が高いことなどが示されました 予備調査の結果から 人生の最終段階における患者や家族の苦痛の緩和が難し

家族の介護負担感や死別後の抑うつ症状 介護について全般的に負担感が大きかった 割合が4 割 患者の死亡後に抑うつ等の高い精神的な負担を抱えるものの割合が2 割弱と 家族の介護負担やその後の精神的な負担が高いことなどが示されました 予備調査の結果から 人生の最終段階における患者や家族の苦痛の緩和が難し 報道関係各位 患者の人生の最終段階における苦痛や療養状況に関する初めての全国的な実態調査の結果を公表 ~ 医療に対する満足度は高いものの 人生の最終段階で多くの患者が痛みや気持ちのつらさを抱えてすごしており 緩和ケアの改善が必要なことが明らかになりました~ 218 年 12 月 26 日 国立研究開発法人国立研究センター 国立研究開発法人国立研究センター ( 理事長 : 中釜斉 東京都中央区 ) 対策情報センター

More information

表紙.indd

表紙.indd 教育実践学研究 23,2018 1 Studies of Educational Psychology for Children (Adults) with Intellectual Disabilities * 鳥海順子 TORIUMI Junko 要約 : 本研究では, の動向を把握するために, 日本特殊教育学会における過去 25 年間の学会発表論文について分析を行った 具体的には, 日本特殊教育学会の1982

More information

C 型慢性肝炎に対するテラプレビルを含む 3 剤併用療法 の有効性 安全性等について 肝炎治療戦略会議報告書平成 23 年 11 月 28 日

C 型慢性肝炎に対するテラプレビルを含む 3 剤併用療法 の有効性 安全性等について 肝炎治療戦略会議報告書平成 23 年 11 月 28 日 C 型慢性肝炎に対するテラプレビルを含む 3 剤併用療法 の有効性 安全性等について 肝炎治療戦略会議報告書平成 23 年 11 月 28 日 C 型慢性肝炎に対するテラプレビルを含む 3 剤併用療法の 有効性 安全性等について 1. 有効性及び対象について セログループ 1 のC 型慢性肝炎に対する ペグインターフェロン リバビリン及びテラプレビル3 剤併用療法 ( 以下単に 3 剤併用療法 という

More information

第76回日本皮膚科学会東京支部学術大会 ランチョンセミナー4 213年2月16日 土 京王プラザホテル 東京 座 長 日本大学医学部皮膚科学教室 教授 照井 正 先生 講 演1 アトピー性皮膚炎の多様な病態 角層バリア障害 フィラグリン遺伝子変異 から内因性アトピーまで 名古屋大学大学院医学系研究科皮膚病態学分野 教授 秋山 真志 先生 講演2 アトピー性皮膚炎に対する外用療法 ステロイド外用薬による

More information

助成研究演題 - 平成 23 年度国内共同研究 (39 歳以下 ) 重症心不全の集学的治療確立のための QOL 研究 東京大学医学系研究科重症心不全治療開発講座客員研究員 ( 助成時 : 東京大学医学部附属病院循環器内科日本学術振興会特別研究員 PD) 加藤尚子 私は 重症心不全の集学的治療確立のた

助成研究演題 - 平成 23 年度国内共同研究 (39 歳以下 ) 重症心不全の集学的治療確立のための QOL 研究 東京大学医学系研究科重症心不全治療開発講座客員研究員 ( 助成時 : 東京大学医学部附属病院循環器内科日本学術振興会特別研究員 PD) 加藤尚子 私は 重症心不全の集学的治療確立のた 助成研究演題 - 平成 23 年度国内共同研究 (39 歳以下 ) 重症心不全の集学的治療確立のための QOL 研究 東京大学医学系研究科重症心不全治療開発講座客員研究員 ( 助成時 : 東京大学医学部附属病院循環器内科日本学術振興会特別研究員 PD) 加藤尚子 私は 重症心不全の集学的治療確立のための QOL 研究 という題目で ファイザーヘ ルスリサーチ振興財団より助成をいただきました 本日はその結果を報告したいと思います

More information

Microsoft Word _ソリリス点滴静注300mg 同意説明文書 aHUS-ICF-1712.docx

Microsoft Word _ソリリス点滴静注300mg 同意説明文書 aHUS-ICF-1712.docx 患者様同意説明文書 非典型溶血性尿毒症症候群 (ahus) ソリリスの投与開始前に 医師または医療従事者から ソリリスを投与される方へ (ahus) 及び 患者安全性カード に従ってこの薬の安全性 有効性の説明 髄膜炎菌ワクチン等の接種の必要性及び患者様のデータの取扱いの説明を十分に理解できるまで受け さらにこの 患者様同意説明文書 の記載に従ってご確認ください 担当医師または医療従事者は 患者様にこの薬を投与する場合

More information

PowerPoint プレゼンテーション

PowerPoint プレゼンテーション ピロリ菌と胃がん ピロリ菌の早期除菌で 胃がんは予防できる ナポレオンの死因は胃癌だった!? 社内資料 ピロリ菌って何ですか ピロリ菌は正式にはヘリコバクター ピロリという細菌で 1983 年にオーストラリアのウォレンとマーシャルによって発見されました ピロリ菌が胃 十二指腸かいようなどの原因になっていることがわかり ウォレンとマーシャルは 2005 年にノーベル医学生理学賞を受賞しています

More information

学位論文要旨 牛白血病ウイルス感染牛における臨床免疫学的研究 - 細胞性免疫低下が及ぼす他の疾病発生について - C linical immunological studies on cows infected with bovine leukemia virus: Occurrence of ot

学位論文要旨 牛白血病ウイルス感染牛における臨床免疫学的研究 - 細胞性免疫低下が及ぼす他の疾病発生について - C linical immunological studies on cows infected with bovine leukemia virus: Occurrence of ot 学位論文要旨 牛白血病ウイルス感染牛における臨床免疫学的研究 - 細胞性免疫低下が及ぼす他の疾病発生について - C linical immunological studies on cows infected with bovine leukemia virus: Occurrence of other disea s e a f f e c t e d b y cellular immune depression.

More information

学位論文の内容の要旨 論文提出者氏名 庄司仁孝 論文審査担当者 主査深山治久副査倉林亨, 鈴木哲也 論文題目 The prognosis of dysphagia patients over 100 years old ( 論文内容の要旨 ) < 要旨 > 日本人の平均寿命は世界で最も高い水準であり

学位論文の内容の要旨 論文提出者氏名 庄司仁孝 論文審査担当者 主査深山治久副査倉林亨, 鈴木哲也 論文題目 The prognosis of dysphagia patients over 100 years old ( 論文内容の要旨 ) < 要旨 > 日本人の平均寿命は世界で最も高い水準であり 学位論文の内容の要旨 論文提出者氏名 庄司仁孝 論文審査担当者 主査深山治久副査倉林亨, 鈴木哲也 論文題目 The prognosis of dysphagia patients over 100 years old ( 論文内容の要旨 ) < 要旨 > 日本人の平均寿命は世界で最も高い水準であり, 高齢者の人口は全人口の約 25% を占め, 介護の問題なども含め, 高齢化は深刻な問題である. 平均寿命の延伸とともに,100

More information

(4940 人を 48 ヵ月間追跡した試験 )Kaplan-Meier s 法による解析により 4 年での累積再発率は 7.8% となり 年率 1.9% と計算された 胃潰瘍では 9.3%(2.3%/ 年 ) 十二指腸潰瘍 6.2%(1.6%/ 年 ) 胃十二指腸潰瘍 6.4%(1.6%/ 年 )

(4940 人を 48 ヵ月間追跡した試験 )Kaplan-Meier s 法による解析により 4 年での累積再発率は 7.8% となり 年率 1.9% と計算された 胃潰瘍では 9.3%(2.3%/ 年 ) 十二指腸潰瘍 6.2%(1.6%/ 年 ) 胃十二指腸潰瘍 6.4%(1.6%/ 年 ) ヘリコバクター ピロリ除菌のパンフレット (111130) 消化性潰瘍患者に対して ピロリ菌の除菌を勧めることもある 一体 どれくらいの効果があるのか デメリットはどの様なものがあるのか 何に注意するべきなのかについて分かりやすく説明する必要がある 自分自身が十分に理解していないと説明できないのだが パンフレットがあれば説明の助けになる 自分で説明しやすいように作ってみることにした その前に 基本的な情報が書いてある資料の整理

More information

<955C8E862E657073>

<955C8E862E657073> メ モ 目次 地域連携クリテイカルパスについて手帳の使い方定期検診の検査と必要性術後の注意患者さん基本情報診療計画表 役割分担表診療経過 ( 連携医情報 ) 診療経過 ( 専門病院情報 ) 2 3 4 5 6 8 12 32 ー 1 ー 地域連携クリテイカルパスについて 地域連携クリテイカルパスは がんの診断 治療 定期的な検査などの診療を 複数の医療機関 ( 専門病院と地域のかかりつけ連携診療所

More information

【1

【1 輸血拒否患者に対するマニュアル はじめに 2008 年 2 月 日本輸血 細胞治療学会 日本麻酔科学会 日本小児科学会 日本産婦人科学会および日本外科学会の輸血治療に関与する 5 学会合同で 宗教的輸血拒否に関するガイドライン が示された 本ガイドラインは過去の宗教的輸血拒否に関係する判例等を考慮しつつ 年齢や医療に対する判断能力等を考慮したものである 特に 15 歳未満または医療に対する判断能力がない場合に

More information

スライド 1

スライド 1 日経メディカル開発では 日経メディカル ON LINE の登録医師を対象に 漢方薬の使用実態と漢方医学教育に関する考え方を把握するため 漢方薬使用実態及び漢方医学教育に関する意識調査 2012 を実施 その調査結果がまとまった 調査実施概要は 以下の通り 調査概要 調査対象 : 日経メディカル ON LINE 登録医師 調査主体 : 日経メディカル開発 調査機関 : 日経 BP コンサルティング 調査期間

More information

- 1 - - 2 - - 3 - - 4 - - 5 - - 6 - - 7 - - 8 - - 9 - - 10 - - 11 - - 12 - - 13 - - 14 - - 15 - - 16 - - 17 - - 18 - - 19 - - 20 - - 21 - - 22 - - 23 - - 24 - - 25 - - 26 - - 27 - - 28 - - 29 - - 30 -

More information

( 7 5) 虫垂粘液嚢胞腺癌の 1切除例 F g 5 H s t l g lf d g sshwdm s y s t d r m ( H E s t ) 考 型度粘液腫蕩で再発リスクが低い ) C I低異型度を示 察 す粘液産生腫蕩で 腫蕩成分を含む粘液が虫垂以外に 原発性虫垂癌は全大腸癌手術件数の 8 3 %で 大 存在する群(低異型度粘液腫蕩で再発リスクが高い ) 腸癌取扱い規約 却によると

More information

学位論文の内容の要旨 論文提出者氏名 松尾祐介 論文審査担当者 主査淺原弘嗣 副査関矢一郎 金井正美 論文題目 Local fibroblast proliferation but not influx is responsible for synovial hyperplasia in a mur

学位論文の内容の要旨 論文提出者氏名 松尾祐介 論文審査担当者 主査淺原弘嗣 副査関矢一郎 金井正美 論文題目 Local fibroblast proliferation but not influx is responsible for synovial hyperplasia in a mur 学位論文の内容の要旨 論文提出者氏名 松尾祐介 論文審査担当者 主査淺原弘嗣 副査関矢一郎 金井正美 論文題目 Local fibroblast proliferation but not influx is responsible for synovial hyperplasia in a murine model of rheumatoid arthritis ( 論文内容の要旨 ) < 要旨

More information

健康な生活を送るために(高校生用)第2章 喫煙、飲酒と健康 その2

健康な生活を送るために(高校生用)第2章 喫煙、飲酒と健康 その2 11 1 長期にわたる大量飲酒が 引き起こす影響 脳への影響 アルコールは 脳の神経細胞に影響を及ぼし その結果 脳が縮んでいきます 脳に対 するアルコールの影響は 未成年者で特に強いことが知られています 写真B 写真A 正常な脳のCT 写真C 写真D アルコール 依 存 症 患者の脳の 正常な脳のCT Aに比べてやや CT Aとほぼ同じ高さの位置の 低い位置の断面 断面 脳の外側に溝ができ 中央

More information

CQ1: 急性痛風性関節炎の発作 ( 痛風発作 ) に対して第一番目に使用されるお薬 ( 第一選択薬と言います ) としてコルヒチン ステロイド NSAIDs( 消炎鎮痛剤 ) があります しかし どれが最適かについては明らかではないので 検討することが必要と考えられます そこで 急性痛風性関節炎の

CQ1: 急性痛風性関節炎の発作 ( 痛風発作 ) に対して第一番目に使用されるお薬 ( 第一選択薬と言います ) としてコルヒチン ステロイド NSAIDs( 消炎鎮痛剤 ) があります しかし どれが最適かについては明らかではないので 検討することが必要と考えられます そこで 急性痛風性関節炎の [web 版資料 1 患者意見 1] この度 高尿酸血症 痛風の治療ガイドライン の第 3 回の改訂を行うことになり 鋭意取り組んでおります 診療ガイドライン作成に患者 市民の立場からの参加 ( 関与 ) が重要であることが認識され 診療ガイドライン作成では 患者の価値観 希望の一般的傾向 患者間の多様性を反映させる必要があり 何らかの方法で患者 市民の参加 ( 関与 ) に努めるようになってきております

More information

頭頚部がん1部[ ].indd

頭頚部がん1部[ ].indd 1 1 がん化学療法を始める前に がん化学療法を行うときは, その目的を伝え なぜ, 化学療法を行うか について患者の理解と同意を得ること ( インフォームド コンセント ) が必要である. 病理組織, 病期が決定したら治療計画を立てるが, がん化学療法を治療計画に含める場合は以下の場合である. 切除可能であるが, 何らかの理由で手術を行わない場合. これには, 導入として行う場合と放射線療法との併用で化学療法を施行する場合がある.

More information

Microsoft Word - ③中牟田誠先生.docx

Microsoft Word - ③中牟田誠先生.docx RA 治療と肝炎 中牟田誠国立病院機構九州医療センター肝臓センター (2012 年 第 13 回博多リウマチセミナー ) はじめに RA 治療の基本は免疫抑制をかけることになると思われるが そのためには種々の薬剤 ステロイド メトトレキサートを代表として 特に最近は生物学的製剤と呼ばれ強力な免疫抑制効果を持つ インフリキシマブ エタネルセプトなどが使用されている これらの治療経過中に肝障害が出現してくることも稀なことではなく

More information

untitled

untitled Japan Community Health care Organization 神経内科について 神経内科 鈴 木 秀一郎 神経内科が主に診療している病気は れば後遺症なく完治できる病気も少なか 脳 脊髄 末梢神経 筋肉の病気になり らずあります 精神的な問題ではなく手 ますが 近年人口の高齢化と共に患者数 足に力が入らない 思うように動かすこ が増えています 具体的な病気としては とができないなど体が不自由になった場

More information

スライド 1

スライド 1 1/5 PMDA からの医薬品適正使用のお願い ( 独 ) 医薬品医療機器総合機構 No.6 2012 年 1 月 ラミクタール錠 ( ラモトリギン ) の重篤皮膚障害と用法 用量遵守 早期発見について ラミクタール錠は 用法 用量 を遵守せず投与した場合に皮膚障害の発現率が高くなることが示されている ( 表 1 参照 ) ため 用法 用量 を遵守することが平成 20 年 10 月の承認時より注意喚起されています

More information

シトリン欠損症説明簡単患者用

シトリン欠損症説明簡単患者用 シトリン欠損症の治療 患者さんへの解説 2016-3-11 病因 人は 健康を維持するために食物をとり 特に炭水化物 米 パンなど 蛋白質 肉 魚 豆など 脂肪 動物脂肪 植物油など は重要な栄養素です 栄養は 身体の形 成に また身体機能を維持するエネルギーとして利用されます 図1に 食物からのエ ネルギー産生経路を示していますが いずれも最終的にはクエン酸回路を介してエネル ギー ATP を産生します

More information

図 B 細胞受容体を介した NF-κB 活性化モデル

図 B 細胞受容体を介した NF-κB 活性化モデル 60 秒でわかるプレスリリース 2007 年 12 月 17 日 独立行政法人理化学研究所 免疫の要 NF-κB の活性化シグナルを増幅する機構を発見 - リン酸化酵素 IKK が正のフィーッドバックを担当 - 身体に病原菌などの異物 ( 抗原 ) が侵入すると 誰にでも備わっている免疫システムが働いて 異物を認識し 排除するために さまざまな反応を起こします その一つに 免疫細胞である B 細胞が

More information

医療連携ノートとは 手術などの治療を行った病院とかかりつけ医が協力して ( 医療連携 ) 専門的医療と総合的な診療を適切に提供するために使用する患者さん用のノートです 安全で質の高い医療を切れ目なく提供するため 専門医が協力して新潟県共通のものを作成しました 医療連携ノートの内容 1 患者さんの病状

医療連携ノートとは 手術などの治療を行った病院とかかりつけ医が協力して ( 医療連携 ) 専門的医療と総合的な診療を適切に提供するために使用する患者さん用のノートです 安全で質の高い医療を切れ目なく提供するため 専門医が協力して新潟県共通のものを作成しました 医療連携ノートの内容 1 患者さんの病状 内視鏡治療 医療連携ノート ( 胃 ) 病院名 : 医療連携ノートとは 手術などの治療を行った病院とかかりつけ医が協力して ( 医療連携 ) 専門的医療と総合的な診療を適切に提供するために使用する患者さん用のノートです 安全で質の高い医療を切れ目なく提供するため 専門医が協力して新潟県共通のものを作成しました 医療連携ノートの内容 1 患者さんの病状 治療内容等の診療情報 2 今後の診療予定表 3

More information

Microsoft Word - 疫学_ _.doc

Microsoft Word - 疫学_ _.doc 疫学等 喫煙とピロリ菌感染が胃がん発がんにおよぼす影響の 疫学的研究 * 三上春夫 目的胃がんと喫煙習慣のリスクに関する過去の調査研究によれば 弱いながら有意の関連を認めるとする研究報告が多い 1)-3) しかし現在有力な胃がんの危険因子と考えられているピロリ菌 Helicobacter pylori (HP) 感染とその経過である萎縮性胃炎を考慮した研究が少ないことから 胃がんに対する喫煙のリスクについては一定の結論を得るに至っていないのが現状である

More information

インプラント周囲炎を惹起してから 1 ヶ月毎に 4 ヶ月間 放射線学的周囲骨レベル probing depth clinical attachment level modified gingival index を測定した 実験 2: インプラント周囲炎の進行状況の評価結紮線によってインプラント周囲

インプラント周囲炎を惹起してから 1 ヶ月毎に 4 ヶ月間 放射線学的周囲骨レベル probing depth clinical attachment level modified gingival index を測定した 実験 2: インプラント周囲炎の進行状況の評価結紮線によってインプラント周囲 学位論文の内容の要旨 論文提出者氏名 MADI Marwa Ibrahim Khalil Ibrahim 論文審査担当者 主査和泉雄一 副査山口朗寺島達夫 論文題目 The Influence of different implant surface modifications on peri-implantitis progression and treatment ( 論文内容の要旨 ) ( 緒言

More information

スイッチ OTC 医薬品の候補となる成分についての要望 に対する見解 1. 要望内容に関連する事項 組織名日本消化器病学会 要望番号 H28-11 H28-12 H28-16 成分名 ( 一般名 ) オメプラゾール ランソプラゾール ラベプラゾールオメプラゾール : 胸やけ ( 胃酸の逆流 ) 胃痛

スイッチ OTC 医薬品の候補となる成分についての要望 に対する見解 1. 要望内容に関連する事項 組織名日本消化器病学会 要望番号 H28-11 H28-12 H28-16 成分名 ( 一般名 ) オメプラゾール ランソプラゾール ラベプラゾールオメプラゾール : 胸やけ ( 胃酸の逆流 ) 胃痛 スイッチ OTC 医薬品の候補となる成分についての要望 に対する見解 1. 要望内容に関連する事項 組織名日本消化器病学会 要望番号 H28-11 H28-12 H28-16 成分名 ( 一般名 ) オメプラゾール ランソプラゾール ラベプラゾールオメプラゾール : 胸やけ ( 胃酸の逆流 ) 胃痛 もたれ むかつき 要望内容 効能 効果 ランソプラゾール : 繰り返しおこる胸やけ ( 食道への胃酸の逆流

More information

医療事故防止対策に関するワーキング・グループにおいて、下記の点につき協議検討する

医療事故防止対策に関するワーキング・グループにおいて、下記の点につき協議検討する 大阪府立病院機構医療事故公表基準 1 公表の目的この基準は 府立 5 病院における医療事故の公表に関する取り扱いについて必要な事項を定めるものとする 病院職員は 次に掲げる公表の意義を正しく認識し 医療事故防止に努めるものとする (1) 病院職員が事故原因の分析や再発防止への取組みなどの情報を共有化し 医療における安全管理の徹底を図るため 自発的に医療事故を公表していくことが求められていること (2)

More information

70 例程度 デング熱は最近増加傾向ではあるものの 例程度で推移しています それでは実際に日本人渡航者が帰国後に診断される疾患はどのようなものが多いのでしょうか 私がこれまでに報告したデータによれば日本人渡航者 345 名のうち頻度が高かった疾患は感染性腸炎を中心とした消化器疾患が

70 例程度 デング熱は最近増加傾向ではあるものの 例程度で推移しています それでは実際に日本人渡航者が帰国後に診断される疾患はどのようなものが多いのでしょうか 私がこれまでに報告したデータによれば日本人渡航者 345 名のうち頻度が高かった疾患は感染性腸炎を中心とした消化器疾患が 2014 年 4 月 23 日放送 輸入感染症の鑑別診断 東京医科大学病院感染制御部部長水野泰孝はじめに近年の国際化に伴い 日本人海外渡航者は 1800 万人を超える時代となっています このような背景のもと 一般臨床でも海外渡航者の診療機会は日常的になっていると思われます 本日は 海外渡航者が帰国後に何らかの症状を訴えて医療機関を受診した場合に どのような問診をし どのような疾患を鑑別に挙げ もし日本国内には存在しないあるいは稀な輸入感染症が疑われた場合の診断へのアプローチについて解説します

More information