固体物理学固体物理学固体物理学固体物理学 B ここではフェルミ球内における電子の総和を考えているから 次元極形式の積分により si (.) となるから は以下のようになる 8 (.) 単位体積当たりの電子数 つまり電子密度 / を用いると フェルミ波数 は以下のように求められる. / (.) が求め

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1 固体物理学 B. 金属の Sorfl 理論 [] 金属の 次元 Sorfl モデル金属中の電子を量子力学的に扱う. 最初に絶対零度 (TK) における場合を考える. 金属を その中に電子が閉じこめられている体積 の箱と考える. 電子は箱の中では自由に運動できるが 箱の外には出られない ( 箱の外に電子は存在しない ). このようなモデルを金属の Sorfl モデルという. 箱の中の電子のシュレーディンガー方程式は以下のようになる. ψ ( r) ψ ( r) なぜならば ポテンシャル U(r)(r が箱の中 ) だからである. 次に 金属を 辺がマイクロオーダの小さな cub に分解して考える. この cub の体積を とする. この cub でも同様に波動関数を考える. この cub は同じものがいくつも並んだ構造をしていて 並進性を持つから 周期境界条件を適用できる. 以下の周期境界条件を考える. ( ) ψ ( + ) ψ ( + ) ψ ( ) ψ + (.) ( + ) ( + ) ( + ) ( ) 以上の つの周期境界条件を Bor o Kara の周期境界条件 ( BK の周期境界条件 ) と呼ぶ. 波動関数を以下のように置く. ir ir ( r) A (.) (.) ψ (.) BK の周期境界条件を用いると i i i ( + ) i ( + ) A A ± i 同様にして 以下の関係が得られる. A i i A i i i i (.) (.6) ここで 各 は整数である.(.) の解から エネルギは以下のようになる. ( ) このように BK の周期境界条件から 離散化された波数とエネルギが得られる. エネルギ と波数 の関係を分散関係 (isrsio rlatio) という. (.7) 固体物理学 B [] 絶対零度における金属の性質 次に TK における電子の占有状態を考える. 金属内に存在する電子の状態は 波数 とスピン σ で指定される. ゆえに 波数 の状態には スピンの u と ow を含めて最大 個の電子を収容 できる. 波数空間は BK の周期境界条件によって (.6) 式のように量子化 ( 離散化 ) されている.(.6) 式か ら 電子が入りうる最小の領域 は i の場合の以下のような場合である. (.8) の場合 は以下のようになる. 8 8 (.9) ここで 金属を微小に分けた cub の体積を とした. この の領域に電子が 個まで入ること ができる. 金属を微小に分けた cub 波数空間における電子の入りうる最小領域 電子の入り方は Pauli の排他律 (Pauli clusio ricil) に従いながら 最もエネルギの低い配 置を取る. 存在し得る 番外側の状態にある電子 つまり最も波数の大きい電子の波数をフェル ミ波数 とし その電子のエネルギをフェルミエネルギ (ri rg) とする. 次元的に 電子は分布しており フェルミ波数を持つ電子が作る面をフェルミ面という. フェルミ面で作ら れる球をフェルミ球という. フェルミ面の外には電子は存在しない. 同じように フェルミエネ ルギよりも大きいエネルギを持つ電子は存在しない. つまり フェルミ波数 フェルミエネルギ は電子の存在しうる上限の波数 エネルギを示している. TK では の球の中に電子が詰まっている. 電子のスピンを考えると 金属内の電子数 は以下のようになる. ( ) (.) ここで >> であるから (.) 式の和を積分で以下のように近似することができる. 上式における積分は 次元極形式の積分である. 次元でのヤコビアンは 次元でのヤコビアンは si となる. (.)

2 固体物理学固体物理学固体物理学固体物理学 B ここではフェルミ球内における電子の総和を考えているから 次元極形式の積分により si (.) となるから は以下のようになる 8 (.) 単位体積当たりの電子数 つまり電子密度 / を用いると フェルミ波数 は以下のように求められる. / (.) が求められると フェルミ運動量 フェルミエネルギ フェルミ速度 そしてフェルミ温度 T が求められる. (.) (.6) (.7) B T (.8) (.) 式で和を積分に変える近似を行った. この変形を一般の物理量 () について考えると以下のようになる. (.) ゆえに フェルミ球内の電子のエネルギの平均値は以下のようになる (Sorfl モデルでは エネルギは運動エネルギのみを考える ). tot (.) Sorfl モデルでは エネルギは運動エネルギのみを考えるから si (.) となる. よって エネルギの平均値は次のように求められる ( 変形では (.) 式を用いた ). 固体物理学固体物理学固体物理学固体物理学 B 8 (.) つまり 電子の持つエネルギの平均値は 電子の持てる最大エネルギであるフェルミエネルギ の 6% の値となるのである. (.) 式は に関する積分であるが に関する積分にすると利用しやすいため 以下のような式変形をする. (.) (.) 式の を以下の の式を用いて に比例するように変換する. / / (.) (.) 式を全微分することで / / / / (.6) 以上より (.) 式を に関する積分に変換した結果が以下のようになる. g (.7) ここで g() を状態密度状態密度状態密度状態密度 (sit of stat; DOS) という. 次元での状態密度は以下のようになる. g (.8) g() は + の間にエネルギを持つ電子の単位体積当たりの座席数であり g() はその電子の数を表す. 一般に状態密度は電子密度 のエネルギ微分で与えられる. ε ε g (.9)

3 [] 次元および 次元の Sorfl モデル 固体物理学 B 基本的に 次元のそれぞれにおいても 電子密度 を求めることが重要であると言ってよい. 次元および 次元における を以下に示す. 次元電子密度 (.) 次元電子密度 (.) S S S S (.9) 式より 次元および 次元での DOS は (.) 式および (.) 式をエネルギ微分することで 求めることができる. [] 有限温度における金属の性質 絶対零度では フェルミエネルギ よりも大きなエネルギを持つ電子は存在できなかった. 電 子の存在確率を f(t) とすると 以下の図のような分布になる. 統計力学的には 有限温度 ( T f() (.) ) における電子の分布は ri - Dirac 分布関数 (ri - Dirac istributio fuctio) に従う.ri - Dirac 分布関数は 逆温度 β / B T を用いて 次のように 表される. f ( T ) β ( µ ) (.) + ri - Dirac 分布関数は以下のような形になり µ を中心として約 B T の幅で電子の存在確率が から に急激に変化する.µ は cical ottial であり 温度に依存する. 絶対零度では µ となる. f(t) T f(t) B T µ 6 固体物理学 B しかし 常温においても B T. 程度であり µ 程度であるから 存在確率が急激 に変化する幅は非常に小さく 電子の大半は常温においても絶対零度の状態に極めて近いことに なる. このような状態を縮退電子ガス状態という.. 金属中電子の古典的動力学と電気伝導度 各原子の最外殻電子は比較的自由に金属内を移動し 電気伝導や熱伝導に寄与する. 例えば a 原子 (s s 6 s []s ) の最外殻 s 電子はその典型である. このような電子を伝導電子 (couctio lctro) という. このような自由電子の原子との衝突を考える. 電子間の衝突を無視し 電子が各原子とのみ非弾 性衝突 ( 運動量が保存される ) すると考える. 原子と電子の衝突が /τ [/s] の確率で起こるとす ると 時刻 t から考えて 時刻 t に初めて衝突する確率 P(t) は以下のように表される. P t τ τ ( t) 上式は 初めて原子と電子が衝突する時刻 t が長い つまり長い時間衝突が起こらない確率はよ り小さいということである. ここで上式から 衝突間の平均時間間隔 <t> は τ に等しくなる. ゆえ に τ を原子と電子間の平均衝突時間もしくは緩和時間という. 次に 一様な電場中での電子の運動を考えると 以下の波数 に関する運動方程式が得られ + t τ 定常解は以下のようになる. (.) (.) τ (.) ここから 電場による電子の速度の減速分は以下のようになる. τ このように 電子は電場と逆方向に 電場の大きさに比例した分だけ減速されることがわかる. よって DC 電気伝導度 σ が以下のように求められる. (.) τ τ j σ σ (.) 次に AC 電気伝導度を求める. ここでは角振動数 ω で振動する電場中の電子の運動を考える. 電 子の運動量を ( t) ( iωt) とすると (.) 式を以下のように変形することで れる. ( t) t ( t) ( t) -iω( t) (.6) τ τ (.7) iωτ が得ら

4 よって AC 電気伝導度 σ が以下のように求められる. τ ω σ σ 固体物理学 B 7 σ j (.8) iωτ iωτ iωτ ここで ( t) ( iωt) とし Mawll 方程式から比誘電率を求めると iσ roth ε + j iωε σ iωε + t + ωε iσ i σ ε ω + + ωε ωε iωτ となる. ωτ >> となるときでは (.9) 式は以下のようになる. σ ω σ ε ω ω ω τε 上式の ε τε (.9) (.) を複素比誘電率 ω を Plasa 振動数 (lasa frquc) という.Plasa 振動とは 電場によって動かされた電子雲が電気的中性を取り戻すために元に戻ろうとするとき 慣性によ って元の位置を往復運動することで起こる振動である. 金属に垂直入射する電磁波は その角振動数がω <ω のときには ε < となり 金属は光を全反射することになる. 一方でω >ω のときには ε > となり 金属は光を透過することになる.. 周期場中の電子の一般論 基礎編 ここでは周期的に配列したポテンシャル中の電子状態を考える. 結晶中のイオン配置は周期的に 規則正しく並んでいる. ゆえに 結晶中のポテンシャル U(r) も周期的となる. 格子における並進 ベクトルを R とすると U(r) U(r+R) を満たす. ゆえに 周期ポテンシャル中の電子の振る舞い を考える必要がある. シュレーディンガー方程式に従う周期ポテンシャル中の電子を Bloc 電子 という. 逆格子空間全体での波数を q 第 ブリルアンゾーン (Brilloui o) 内での波数を というよ うに分けて定義する. ただし 逆格子ベクトル b を用いて q+b というように 全ての波数を stb.z. 内にシフトすることができる. 周期ポテンシャル中の電子の波動関数について 位置 r から並進ベクトル R 分だけ離れた位置に ある波動関数は 位置 r における波動関数と並進ベクトル R の位置における平面波との積で表さ れ 以下のように stb.z. 内の波数 つまり で特徴付けられる. ψ ( r) ψ ( r) ψ ( r + R) ( R) ( r) (.) i ψ これを Bloc の定理 (Bloc tor) という. つまり 周期ポテンシャルに対するシュレーディ ンガー方程式の解は (.) 式を見たさなければならないのである. これからは第 ブリルアンゾーンを stb.z. と表記する. 同様に第 ブリルアンゾーンは B.Z. となる. 周期ポテンシャルが の場合は 自由電子となる. 8 固体物理学 B Bloc の定理を別の形で表すと 並進ベクトルの周期を持つ関数 u (r) を用意し これと平面波と の積で以下のように表すことができる. ( r) ( i r) u ( r) ψ (.) (.) 式では波動関数が で特徴付けられているが 実際には のみで特徴付けることはできず 同じ に対して無限に多くのエネルギ固有値 () が存在する. を固定すると 離散的な整数 に対して固有エネルギと固有関数のセット { () ψ (r)} を得ることができる. この をバンド指標という. つまり 周期場中の電子状態は バンド指標 と stb.z. 内部の波数 のセットで指定される..Bloc の定理の応用原子が周期的に並んだ 次元のモデルを考える. それぞれの原子が持つ電子は その電子の持つ波数に応じて 持つエネルギの値が変わる. 電子の持つエネルギと端数の関係を示した図を分散関係という. 次元的に並んだ全ての原子の分散関係を図示すると その結晶の持つ大きな分散関係が得られる. これをバンドという. 波数空間において ある波数 を持つ電子 つをとっても 逆格子ベクトル b に応じて分散関係は複数存在する. それらの各分散関係をまとめて { -b } のように示す. 各分散関係の違いは逆格子ベクトルの組 {b} で表されることになる. 以下の図のように 複数あるバンドを stb.z. である -b/b/ の範囲で切り取って考える近似を空格子近似 (t lattic aroiatio) という. これは 結晶の周期性のみを考慮して ポテンシャルは非常に小さいと近似し Bloc の定理に従う Bloc 電子が自由電子でよく近似できることを表す. 空格子近似で得られた分散関係は 結晶中の つの格子がつくる uit 内での端数とエネルギの関係を表している. そして 結晶全体では この uit の分散関係が周期的に並んでいるのである. 空格子近似において 図のように o 端では つのバンドがクロスしている. つまり 特定の波数では複数のバンドが同じエネルギ値を取り エネルギに縮退があるのである. 重縮退の場合において o 端でのエネルギを b/ 弱い周期場を U b とし o 端近傍 b/+s でのエネルギ を考える. ここで s は微小な波数ベクトルであり ss +s のように b に垂直な成分と平行な成分に分けて考える. すると は次のように与えられる. +b () -b -b () stb.z. 波数空間の原点と逆格子ベクトルを結ぶベクトルの垂直 等分面を Bragg 面という. b

5 b / ± U b + s + * ± s ここで * ± は電子の有効質量 (ffcti ass) である. * ± は以下のように表される. b / ± * ± U b 固体物理学 B 9 (.) 式からわかるように o 端におけるエネルギは b/ を中心に U b だけ増減し 幅 U b を 持って縮退が分裂する. 金属内には多数の原子が並んでいて Bloc 電子は多数の原子核からの作用を受けるため その 運動を記述することは非常に難しい. しかし 空格子近似によって電子が本来の質量 ではなく 有効質量 * を持っているとして近似することで Bloc 電子を古典的な自由電子の振る舞いと同 様に扱うことが出来るのである. 有効質量は 本来の自由電子の質量よりも大きいこともあれば 小さいこともあり さらには負の値を取ることもある. ここまでは 次元のバンドについて考えてきた. しかし 実際の結晶は 次元であるから 次 元のバンドは理論を理解するためのステップであると言ってよい. 次は 次元エネルギバンドと 縮退について考えることにする. () U b 次元のバンドを描くことは容易ではないので stb.z. 内に定義されている点や線について こ こでは高対称点と高対称線のみのエネルギについて考えることで十分である. ここでは 代表的 な ( 名前の付いている ) 点におけるエネルギの縮退について考えることにしよう. 例として f.c.c. 格子 ( 面心立方格子 ) について考える. バンドを考えるときは逆格子を用いて考 える.f.c.c. 格子のぶりルアンゾーンを図示すると以下のようになる. (.) (.) 固体物理学 B ここで考える逆格子空間における代表的な点は以下の通りである. ( ξ η ς ) Γ ( ) X ( ) W (.) エネルギは以下の式で表されるから 各点でのエネルギの値はわかっている. ここで重要なのは その点のエネルギが何重に縮退しているかである. ( + ) + (.) 空格子近似では つの uit 内のバンドを考えれば その構造が周期的に並んでいると考えるこ とができる. その uit は 基準とする場所から逆格子ベクトルの整数倍だけ移動したところに点々 と存在するから 全体のバンド構造を考えるには 逆格子ベクトルだけ移動した uit のバンドか らの寄与も考慮する必要がある. 複数の逆格子ベクトルの組を {b } とすると エネルギには以下 の関係がある. () (-b ) (.) f.c.c. 格子の逆格子ベクトル つまり f.c.c. 格子の並進ベクトルは以下のようになる. b (-) b (-) b (-) (.6) 任意の格子から基本並進ベクトルだけ移動したところに同種の原子が存在するから そこにもま た同じ uit が存在するのである. これらの逆格子ベクトルをまとめて以下のように表すと b lb + b + b ( ) (.7) (.6) 式を (.7) 式に代入すると b l(-) + (-) + (-) ( ) (.8) l + - l - + -l + + (.9) が得られ (.9) の連立方程式を l について解くと以下の式が得られる. + l + + (.) ここで重要なのは l そして は全て整数である. (.) 式について / を単位にして成分ごとに書くと以下の式が得られる. () (-b )(ξ - ) + (η - ) + (ζ - ) (.) (.) に示す代表的な点について その座標を上式のξ η ζ に代入し に任意の整数を代入してエネルギを求める. 基底状態ではエネルギが最小になるから 最初はそのようになる の組み合わせを見つけるとよい. しかし 重要なのは任意に選んだ を (.) 式に代入したときに l が整数とならなければならない.

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