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1 MEDICAL IMAGING TECHNOLOGY Vol.28 No.1 January 特集 / 認知症診断の最前線 認知症診断の実際 Practical Diagnosis of Dementia 玉岡晃 * Akira TAMAOKA 要 旨本邦における老年期認知症では, アルツハイマー病 (Alzheimer s disease; AD), 血管性認知症 (vascular dementia; VaD), レビー小体型認知症 (Dementia with Lewy bodies; DLB) の頻度が高く, 認知症を呈する神経変性疾患では,AD,DLB, 前頭側頭型認知症 (frontotemporal dementia; FTD) の頻度が高いとされている. 認知症の鑑別診断のためには, 病歴聴取, 身体所見, 神経心理検査, 血液検査, 形態画像検査, 髄液検査を行う. 認知症の診断にはまず加齢による生理的な物忘れ, アルコール多飲, 薬剤性精神障害, せん妄, うつ病, 妄想性障害などを除外していく. これらが除外された後, 見逃してはならないのは, いわゆる治療可能な認知症である. 以上が鑑別された後, 順次 VaD, クロイツフェルト ヤコブ病,DLB, 進行性核上性麻痺, 大脳皮質基底核変性症, ハンチントン病などによる認知症をそれぞれの特徴から除外し,AD を診断していく. キーワード : アルツハイマー病, 血管性認知症, レビー小体型認知症, 認知症の行動 心理症状, 前頭側頭型認知症 Geriatric patients with dementia in Japan suffer from Alzheimer s disease (AD), vascular dementia (VaD) and dementia with Lewy bodies (DLB) in order of the morbidity rate. Among neurodegenerative disorders causing dementia, AD, DLB and frontotemporal dementia (FTD) are the three major diseases. For differential diagnosis of dementia, we need history taking, physical examination, neuropsychological tests, blood chemistry, morphological imagings, cerebrospinal fluid examination, and so on. First of all, forgetfullness due to physiological aging, alcoholism, drug-induced psychosis, delirium, depression and delusional disorder should be ruled out. We should not overlook treatable dementia. Then, we should diagnose VaD, Creutzfeldt-Jakob s disease, DLB, progressive supranuclear palsy, corticobasal degeneration, Huntington s disease and AD differentially from their clinical features. In this review, the clinical features of the major disorders causing dementia are described. Key words: Alzheimer s disease, Vascular dementia, Dementia with Lewy bodies, Behavioral and psychological symptoms of dementia, Frontotemporal dementia Med Imag Tech 28(1): 3-7, はじめに本邦における 65 歳以上の老年期認知症の有病率は 3.8% ~ 11.0% と報告されているが, その内訳は, アルツハイマー病 (Alzheimer s disease; AD), 血管性認知症 (vascular dementia; VaD) に次いでレビー小体型認知症 ( Dementia with Lewy * 筑波大学大学院人間総合科学研究科疾患制御医学専攻神経病態医学分野 ( 臨床医学系神経内科 ) つくば市天王台 :Department of Neurology, Doctoral Program in Clinical Sciences, Graduate School of Comprehensive Human Sciences, University of Tsukuba. atamaoka@md.tsukuba.ac.jp 論文受付 :2009 年 10 月 27 日最終稿受付 :2010 年 1 月 5 日 bodies; DLB) の頻度が高いと報告されている 1, 2. また, 認知症を呈する神経変性疾患では, AD,DLB, に次いで前頭側頭型認知症 (frontotemporal dementia; FTD) の頻度が高いとされている. 本稿では,AD,VaD,DLB,FTD を含めた主要な認知症の診断の実際について概説する. 画像診断については, 本特集の他の項で触れられるため簡単に触れるに止めた. 2. 認知症の症状認知症とは, 一度正常に発達した認知機能が後天的な脳の障害により持続的に低下し, 日常生活や社会生活に支障をきたすようになった状態であり, 意識障害を伴わない. 国際疾病分類

2 4 Med Imag Tech Vol.28 No.1 January 2010 第 10 版 ICD-10 では, 通常, 慢性あるいは進行性の脳疾患によって生じ, 記憶, 思考, 見当識, 理解, 計算, 学習, 言語, 判断など多数の高次脳機能の障害からなる症候群 と定義されている 3. アメリカ精神医学協会の精神疾患の診断と統計のためのマニュアル第 4 版 DSM- Ⅳでは, 認知症をきたす疾患の診断基準として, 記憶障害と記憶以外の失語, 失行, 失認, 遂行機能の障害が 1 つ以上あることがあげられており 4, これらの高次脳機能障害が認知症の中核症状とされている. 一方, 認知症に伴う行動異常および精神症状を周辺症状と呼び, 最近では認知症の行動 心理症状 behavioral and psychological symptoms of dementia(bpsd) と称されている. 行動異常としては攻撃性, 不穏, 焦燥, 脱抑制, 収集癖などがあり, 精神症状としては不安, 抑うつ, 幻覚, 妄想などがあげられる. 3. 認知症診断の要点 1)AD の診断 ADは潜行性に発症し, 緩徐に進行する. 近時記憶障害で発症することが圧倒的に多く, 進行に伴い見当識障害や頭頂葉症状 ( 視空間失認, 構成障害 ) が加わる. 初老期発症の AD では, 失語症状や視空間失認 構成障害などの記憶以外の認知機能障害が前景に立つことも多い. うつやアパシーなどの精神症状, 取り繕い反応や夕方などに帰宅したがる夕暮れ症候群がみられ, 病識は低下していく. 物盗られ妄想が比較的初期から認められる場合がある. 局所神経症状を初期から認めることは少ない. 以上のような臨床的特徴を有する場合 AD を疑い, さらに画像検査を行う.ADではCTやMRI 検査で内側側頭葉の萎縮が認められ, 機能画像である SPECT や FDG-PET にて両側側頭 頭頂葉と後部帯状回の血流低下や糖代謝障害が認められる.PIB-PET によるアミロイドの広範な蓄積も明らかにされている. 2)VaD の診断 VaD の診断の要点は,1 認知症があること,2 脳血管障害 (cerebrovascular disease; CVD) があること,3 両者に因果関係があること, の 3 点である.1 は病歴, 簡易知能検査, 高次脳機能検査などにより診断し,2 は病歴, 神経症候, 画像診断による.3 については CVD 発症と認知症発症との時間的関係および部位的関係が認知症の責任 病巣として妥当かどうかの判断による.VaD の臨床診断基準の 1 つである NINDS-AIREN では CVD 発症から 3 カ月以内の認知症出現を条件にしているが, 知的機能の急激または階段的な増悪がなく, 無症候のうちに CVD を発症している例もあり,3 カ月という期間の設定は必ずしも適切ではない.VaD の画像所見は, 脳梗塞, 脳出血, くも膜下出血のいずれも認知症の原因となり得るため, 多彩な画像所見を呈する. 後大脳動脈灌流領域, 角回周辺, 視床, 前大脳動脈灌流域 ( 帯状回前部 ) の虚血性病変や広範な皮質梗塞または出血は単一病変でも認知症をきたし得る. 多発する小病変は, 多発梗塞性認知症 (multi-infarct dementia) や皮質下性血管性認知症 (subcortical vascular dementia) の責任病巣となり得, 主幹動脈の境界領域や脳室周囲白質の脳梗塞は低灌流に起因する緩徐進行性の認知症を生じ得る. SPECT では大脳半球のびまん性の低灌流を呈することが多い. 3)DLB の診断 DLB の臨床的特徴は, 変動する認知機能障害, パーキンソニズム, 繰り返す具体的な幻視, うつ, 妄想, アパシー, 幻視以外の幻覚などの精神症状, 転倒や失神, レム睡眠行動異常などである. 病初期には認知症は必ずしも前景に立たず, 精神症状がめだつことがしばしばある. 123 I- MIBG 心筋交感神経シンチグラフィで MIBG の取り込み低下が認められ, 脳血流 SPECT では後頭葉の血流低下が特徴的である. 糖代謝の PET にて後頭葉の代謝低下が認められる. 認知症を伴う Parkinson 病 (PDD) は DLB と同一のスペクトラム ( Lewy 小体病 ) に属しているとみなされており, パーキンソニズムと認知症の出現する順序の違いによると考えられている. 4)FTD の診断 FTD は前頭葉と側頭葉前方部に病変の主座を有する変性疾患であり, 上位分類として前頭側頭葉変性症 (frontotemporal lobar degeneration; FTLD) がある.FTLD は失語が前景に立つ側頭葉やシルビウス裂周囲の限局性萎縮を含む前方型認知症全体を指しており, 下位分類として FTD, 進行性非流暢性失語 (progressive nonfluent aphasia; PNFA), 意味性認知症 (semantic dementia; SD) の3 型が含まれる.FTD は臨床症状より, 脱抑制型 (disinhibited type), 無欲型 (apathetic type),

3 Med Imag Tech Vol.28 No.1 January 常同型 (stereotypic type) の3 亜型に分類されている. 性格変化と社会的行動の障害が初期からの顕著な症候であり, 記憶などの認知機能は比較的保たれている. コアとなる診断的特徴は,1 少なくとも 6 カ月以上の潜行性の発症と緩徐な進行,2 社会的人間関係を維持する能力が早期から低下,3 自己行動の統制が早期から障害,4 感情が早期から鈍化,5 洞察力が早期から喪失する点である. 支持的特徴としては, 自己の衛生や身繕いの低下, 精神的柔軟性の欠如, あきっぽさ, 過剰摂食と食餌嗜好の変化, 保続と常同的行動, 道具の強迫的使用などの行動障害や, 自発語の減少や発話の省略, 多弁で止まらない言語促迫, 常同的発話, 反響言語, 保続, 無言症などの発語や言語の変化があげられる. 身体徴候としては原始反射, 失禁, 無動, 筋固縮, 振戦, 不安定な低血圧などがみられることがある. 神経心理検査では前頭葉機能検査で有意な障害がみられ, 脳波は正常であるが, 形態 機能画像では前頭葉や側頭葉の前方での顕著な異常が認められる. 一方,PNFA は左側の弁蓋部から上側頭回優位に病変がみられ, 非流暢性の表出性言語障害が病初期より目立ち, それ以外の認知機能は比較的よく保たれているのが特徴である. また, SD は左側頭葉前方が病変の主座であり, 言葉の意味理解や対象物の同定障害が主な症状であり, やはりそれ以外の認知機能は比較的よく保たれる. 5) 進行性核上性麻痺 (progressive supranuclear palsy; PSP) の診断 PSP は核上性の垂直性眼球運動障害とパーキンソニズムを主徴とする変性疾患であるが, 進行とともに認知症の発現率は高くなる. 認知症の特徴は,1 十分な時間を与えれば思い出す物忘れ,2 思考の緩慢,3 人格や気分の変化 ( アパシー, うつ, 易刺激性 ),4 獲得した作業能力の障害 ( 計算や抽象化能力の低下 ) などがあげられる. 神経心理検査では,Wisconsin card sorting test, Trail making test, 語の流暢性,Stroop test,frontal Assessment Battery(FAB) などでの低下がみられ, 遂行機能障害が目立つ. 原始反射などの前頭葉解放徴候 (frontal release signs) もしばしば認められる. 視空間機能の低下もみられる. 記憶の低下は AD に比して軽度であり, 手がかり ( キュー ) を与えることにより記憶の再生が改善される特 徴がある. 一部に認知症で発症する例があり, 人格変化や行動異常を主徴として FTD の臨床像を呈することがある. 早期から認知症を呈する例は DLB や大脳皮質基底核変性症などとの鑑別が問題となる. 形態画像では, 中脳被蓋部の萎縮を示すハミングバードサイン, 四丘体槽の拡大, 第三脳室の拡大などが特徴的であり,SPECT では前頭葉の血流低下が認められる. 6) 大脳皮質基底核変性症 (corticobasal degeneration; CBD) の診断 CBD は失行などの大脳皮質症状と筋固縮などの錐体外路症状を呈する変性疾患であり, 運動症状以外に認知症が高率に認められる. 神経心理検査では,Wisconsin Card Sorting Test, 語の流暢性,FAB で低下がみられ, 遂行機能 ( 前頭葉機能 ) の障害が目立つ. その他, 視空間機能の低下や記憶の障害も認められる. 記憶はキューを与えると改善する点が AD とは異なるとされている. CBD では認知症で発症する例が稀ではなく, 人格変化や問題行動を主徴として FTD の臨床像をとることがある. 画像診断では,MRI にて病初期より左右差を示す前頭 頭頂領域の萎縮, SPECT で萎縮領域に対応した血流低下があることが参考になる. 7) ハンチントン病 (Huntington s disease; HD) の診断 HD は運動障害 ( 舞踏病 ),choreopathy と称される人格変化 ( 易興奮性や易怒性 ), 認知症を三主徴とする. 全般的認知機能低下に至る前に神経心理検査での異常が検出される. 記憶の獲得障害や遅延再生の障害, 抽象化の障害, 注意の低下などが認められ, 言語能力の障害は軽度である. 初期の HD の認知機能の評価には,Stroop test, Trail making test, 語の流暢性試験が適切である. 精神症状としては, 抑うつ気分, 不安, 易刺激性, アパシー, 強迫症状が高率に認められる. 自殺のリスクも他疾患より高い. 形態画像にて尾状核萎縮に伴う側脳室の拡大, 大脳皮質の萎縮による脳溝の開大が認められ,PET で尾状核, 被殻の低代謝が見られる.DNA 解析によりハンチンチン遺伝子の CAG リピートが 36 以上であれば診断が支持される.

4 6 Med Imag Tech Vol.28 No.1 January ) クロイツフェルト - ヤコブ病 (Creutzfeldt- Jakob s disease; CJD) の診断感染性のある異常プリオン蛋白が蓄積して進行性の神経障害をきたす疾患がプリオン病であるが,CJD はヒトのプリオン病の代表的なものである. ヒトのプリオン病は1 孤発性プリオン病,2 遺伝性プリオン病,3 感染性プリオン病に大別される. プリオン蛋白のコドン 129 番目がメチオニン (M) かバリン (V) か, 異常プリオン蛋白が proteinase K 処理後 21kD(1 型 ) か19kD(2 型 ) かによる分類も行われている. 認知症においてプリオン病を疑うポイントは,1 認知症の進行が急速である,2 経過中に視覚異常, ミオクローヌス, 運動失調などの神経症候を伴う,3 末期は無動性無言に至る,3 MRI, 脳波, 髄液所見で特徴的な異常を呈する, すなわち, 形態画像所見での著明な脳萎縮に加えて,MRI 拡散強調画像,FLAIR,T2 強調像における大脳皮質と基底核の高信号病変, 脳波上周期性同期性放電 (periodic synchronous discharge; PSD), 髄液 蛋白, 総タウ蛋白, 神経細胞特異的エノラーゼの高値などである. 非典型例も多く, 少しでも疑われる場合は,MRI や脳波はもちろん, 髄液 やプリオン遺伝子検査も施行すべきである. 4. 認知症診断のプロセス 5 ~ 7 (Fig. 1) 認知症の鑑別診断のためには, 病歴聴取, 身体所見, 神経心理検査, 血液検査, 単純 CT または MRIによる形態画像検査, 場合によっては髄液検査を行う.ICD-10 の認知症の概念に合致するものを広義の認知症とすると, 認知症の診断にはまず加齢による生理的な物忘れを除外しなければならない. 加齢に基づく記憶障害では,1 一部を忘れる,2 ヒントにより想起可能,3 社会生活に支障なし,4 最近 1 ~ 2 年の変化なし,5 他の高次脳機能障害なし, などの特徴がある. 次に病的な記憶障害では, アルコール多飲や薬剤性精神障害の有無を確認し, せん妄などの軽度の意識障害, うつ病 ( 仮性認知症 ), 妄想性障害などを除外していく. せん妄では,1 急激な発症,2 変動性,3 数時間 ~ 数日の持続,4 脳波上の徐波, 開眼による α 波の残存, などの特徴がある. うつ病では,1 物忘れに対する深刻さ,2 気分の落ち込み,3 心気妄想, などが特徴的である. 妄想 Dementia (ICD-10) Dementia Age-dependent forgetfullness Alcohol Drugs Delirium Depression Delusion <by history, physical examination, neuropsychological tests, blood & CSF examination, CT, MRI, etc> Treatable dementia metabolic & endocrine disorders, infections (medical) chronic subdural hematoma, brain tumor, normal pressure hydrocephalus (surgical) AD VaD CJD FTD DLB PSP CBD HD MRI findings stepwize progression emotional incontinence depression, etc acute progression myoclonus PSD, MRI findings, etc character change anti-social behaviour relatively mild memory loss frontotemporal atrophy, etc fluctuation hallucination extrapyramidal signs, etc vertical eye movement disorder atrophy of midbrain tegmentum parkinsonism, etc laterality cortical signs including apraxia extrapyramidal signs, etc chorea chereopathy atrophy of caudate head, etc recent memory loss disorientation atrophy of mesial temporal lobe parietal signs, etc Fig. 1 Outline of process for differential diagnosis of dementia.

5 Med Imag Tech Vol.28 No.1 January 性障害では被害関係妄想が中心である. これらが除外された後, 見逃してはならないのは, いわゆる治療可能な認知症 treatable dementia である. 内科的疾患では代謝性疾患, 内分泌系疾患, 感染症などがあり, 脳外科的疾患では, 慢性硬膜下血腫, 脳腫瘍, 正常圧水頭症などがある. 血液検査や画像検査を含めた諸検査を駆使して見落としがないようにしなければならない. 以上が鑑別された後に残るのが, 狭義の認知症であり, まず VaD を画像所見とともに,1 歩行障害や腱反射亢進などの神経症候,2 階段状の進行,3 感情失禁や抑うつ, などの特徴より鑑別する. 次にCJDを1 急速な進行,2 ミオクローヌスなどの神経症状,3 脳波上 PSDの出現, などの特徴から, FTDを1 性格変化や反社会的行為,2 比較的軽度な記憶障害,3 前頭 側頭葉の限局的脳萎縮, などの特徴から,DLB を1 症状の動揺性,2 幻視などの幻覚,3 錐体外路症状, などの特徴から鑑別していく. さらに,PSP,CBD,HD など他の神経変性疾患による認知症をそれぞれの特徴から除外すると, 最後に残される主な認知症が AD であるが, 初期は1 記銘力障害,2 時間の失見当識, 3 物盗られ妄想などが特徴的である. 5. おわりに主要な認知症である AD,VaD,DLB,FTD を含めて認知症診断の実際について概説した. 認知症は疾患によって臨床経過や予後, 治療方針が 異なってくるため, 慎重な鑑別診断が重要である. 文献 1 Wada-Isoe K, Uemura Y, Suto Y et al: Prevalence of Dementia in the Rural Island Town of Ama-cho. Japan Neuroepidemiology 32(2): , Mastui Y, Tanizaki Y, Arima H et al: Incidence and survival of dementia in a general population of Japanese elderly: the Hisayama study. J Neurol Neurosurg Psychiatry 80(4): , World Health Organization. International Classification of Diseases. 10th revision. Geneva: World Health Organization; American Psychiatric Association. Diagnostic and statistical manual of mental disorders, 4th ed(dsm-iv). APA, Washington D.C., 新井平伊 : 認知症の診断. 日本認知症学会編 : 認知症テキストブック. 中外医学社, 東京,2008, pp 玉岡晃 : アルツハイマー病. スズケンメディカル 4(2): 4-6, 玉岡晃 : アルツハイマー病. スズケンファーマ 4(2): 6, 2001 玉岡晃 ( たまおかあきら ) 1980 年東大医学部卒,1982 年東大神経内科入局,1986 年東京都老人総合研究所研究員,1989 年ハーバード大学研究員,1992 年筑波大学臨床医学系講師,1997 年同助教授,2004 年筑波大学大学院人間総合科学研究科助教授,2005 年同教授. 医学博士. 神経内科の臨床, 教育, 研究に従事. 日本内科学会, 日本神経学会, 日本老年医学会, 日本神経治療学会, 日本認知症学会各評議員. * * *

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