P-007 P-008 後下小脳動脈瘤(PICA:posterior inferior cerebellar artery) に対するコイル塞栓術の検討 大型動脈瘤治療中のマイクロカテーテルループ解除においてコ イルアンカー法が有用であった 1 例 広島市立広島市民病院 千葉大学 千葉大学附属病院

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1 P-001 P-002 Pipeline Embolization Device 留置後の内頚動脈瘤に発生し た inflow zone の残存血流による遅発性脳動脈瘤破裂 病理学 的検討 京都大学 脳神経外科 池田宏之 Ikeda Hiroyuki 石井 暁 菊池隆幸 安藤充重 千原英夫 新井大輔 服部悦子 宮本 享 目的 Flow diverter(fd)留置後に発生する脳動脈瘤破裂は重大な合併症である 我々 は FD 留置後に脳動脈瘤の血栓化の過程で inflow zone の残存血流による直接的な瘤 壁へのストレスにより内頚動脈瘤が破裂したと思われる症例を経験したので報告する 症例 67 歳 女性 大型内頚動脈瘤による進行性の視神経圧迫症状を認めていた 臨 床試験で Pipeline Embolization Device(PED)による治療を受けた PED と母血管の 密着は満足のいく状態であり 手技は合併症なく終了した 術直後より視神経の圧迫症 状は改善し経過は良好であったが 患者は治療から 34 日後に突然死亡した 病理解剖 が行われ 死因は PED が留置された脳動脈瘤破裂によるくも膜下出血であった 動脈 瘤腔内の大部分は血栓化していたが inflow zone は血栓化してなかった 壁穿孔部位 は inflow zone にある neck 近傍の瘤壁であり 血栓に覆われていなかった 免疫染色 考察 FD 留置後の脳 では 壁穿孔部周囲にはマクロファージの浸潤は認めなかった 動脈瘤破裂のメカニズムとして 瘤内圧上昇 瘤壁の変性と不安定化 瘤内血栓の再開 通 瘤壁の機械的伸展 FD 変形 動脈瘤腔内の残存血流が示唆されている 本症例で は 動脈瘤腔内の inflow zone に残存血流が存在し その残存血流腔の瘤壁が破裂して おり 残存血流による直接的な瘤壁へのストレスが破裂の原因と考えられた 結語 本症例の経過より FD 留置後に完全血栓化に至る過程で血行力学的に不安定な時期の 存在が示唆され 血圧管理や適切な抗血小板療法による管理が重要であると考えられ た P-003 血管内治療にて治療をおこなった破裂ʠ真のʡ後交通動脈瘤の一 例 多摩南部地域病院 順天堂大学脳神経外科 2) 順天堂大学脳神経外科脳神経血管内治療学講座 3) 三橋 立 1,2) Mitsuhashi Takashi 大石英則 2,3) 新井 一 2) はじめに ʠ真のʡ後交通動脈瘤の発生は少なく その治療に遭遇する機会は多く ないと考えられる また治療方法についても これまでの多くの文献報告におい ては 開頭クリッピング術を推奨することが散見されている 我々は破裂ʠ真のʡ 後交通動脈瘤に対してコイル塞栓術を施行し 良好な結果を得たのでここに報告 する 症例 71 歳女性 意識消失後の意識障害が出現したため 救急車にて来院 頭部 CT にて SAH と診断し 同日精査加療目的に入院(Hunt & Hess grade2 WFNS grade2 Fischer CT group2) 脳血管撮影を施行し左ʠ真のʡ後交通動脈瘤 が認められており 血管内治療にて前方循環および後方循環の両側面から治療ア プローチを行い 動脈瘤を含む後交通動脈の一部をコイル塞栓した 術後経過は 考察 ʠ真のʡ後交 良好であり 神経学的脱落症状はなく自宅に独歩退院となる 通動脈瘤の発生率は全脳動脈瘤の を占めると指摘されているが 報告例 の多くは開頭クリッピング術による治療が主体である コイル塞栓術による治療 についての報告例はこれまで 4 例が報告されており その詳細が記されているも のは 1 例のみである 我々はʠ真のʡ後交通動脈瘤に対する治療戦略について文献 的考察を交えて検討をおこなった P-004 部分血栓化動脈瘤による眼周囲痛に対しステント併用コイル塞 栓術が著効した 1 例 北海道大学病院 北海道医療センター 2) 月花正幸 Gekka Masayuki 長内俊也 数又 研 牛越 聡 2) 高宮宗一郎 斉藤巧実 中山若樹 七戸秀夫 鐙谷武雄 寶金清博 背景 目的 動眼神経麻痺を合併する脳動脈瘤に対しコイル塞栓術を施行し動眼 神経麻痺が改善した報告は散見され 術後の拍動の減弱が神経機能回復をもたら すと考えられている 一方 三叉神経痛を合併する脳動脈瘤は文献的にも非常に 稀で コイル塞栓術により三叉神経痛が改善した症例は過去に 1 例報告があるの みである 今回我々は 片側眼周囲痛(V1-2 領域)にて発症した 類もやもや病に 合併した後大脳動脈部分血栓化動脈瘤という治療困難な症例を経験した 術前画 像上 動脈瘤(最大径 20mm)による三叉神経 Root exit zone への明らかな圧迫は認 められなかったが ステント併用コイル塞栓術を施行し三叉神経様痛が消失し良 好な転機を得ることができたため報告する また本症例における三叉神経様痛の 病態生理を文献的に考察したい 症例 39 歳女性 眼周囲痛を主訴に近医受診 し 右後大脳動脈血栓化動脈瘤が指摘された 外来経過中に 急激な右顔面 V1-2 領域の疼痛が出現し 血栓化動脈瘤の増大も認めたため 動脈瘤の圧迫による三叉 神経痛と診断し テグレトール処方されると症状は緩和された その後当院に手 術目的に紹介となり EC-IC バイパス(OA-PCA)併用の血管内母血管閉塞術を試み たが バイパス血管閉塞のため断念した 後日 血管内ステント併用(Enterprise) コイル塞栓術を施行し 60 程度の充填率で終了 術後翌日より 眼周囲痛の発作 は消失しテグレトール内服が不要となった 結語 血栓化動脈瘤による三叉神経 様の眼周囲痛に対して ステント併用コイル塞栓術が有用であると考えられた P-005 脳動脈瘤塞栓術においてコイルの遠位逸脱を来たした 3 症例 佐々総合病院 西湘病院 脳神経外科科 2) 杏林大学付属病院 脳神経外科科 3) 島田 篤 Shimada Atsushi 佐藤栄志 3) 小西善史 2) 清本 政 木村唯子 塩川芳昭 3) 目的 脳動脈瘤塞栓術において コイル逸脱は稀な合併症である 1997 年 5 月 現在までの自験例 208 例中 3 例(1.4 )でコイル逸脱を経験したので各症例を報告 する 症例 1 64 歳男性 SAH 既往のある再発 IC-PC 動脈瘤で small & wide neck 破裂急性期 gradev でコイル塞栓術を選択 dome filling で終了 3 週間後 の CT で PCA 末梢へのコイル逸脱と同領域の梗塞あり 後日追加塞栓術を施行 症例 2 69 歳女性 頭痛精査の MRI にて IC(C2 部)動脈瘤指摘 バルーン併用塞 栓術施行 1 本目コイル挿入中に delivery wire から外れ 遠位逸脱(M2-3) Goose neck snare 2mm にて回収し 塞栓術は中止 後日再度コイル塞栓術施行 症例 3 76 歳女性 脳梗塞後精査の MRI にて IC-cave 動脈瘤指摘 バルーン併用 塞栓術施行 6 本目コイル detach 直後 瘤外に逸脱し M3 まで移動 Goose neck snare 2mm にて回収し塞栓術は中止 考察 症例 1 は塞栓自体が困難でコイルが 不安定な状態であった 症例 2 は 意図せぬコイルの detach 症例 3 はコイルの 径を小さくしたことが 先行コイルの隙間をぬって逸脱する原因となった 症例 2.3 は ステントが使用出来なかった時期で 現在ならステント併用を考慮すべき と考える また幸い snare で回収出来たものの 回収中の不十分なバルーン拡張 や 回収に難渋したことで さらに遠位に逸脱を来たす結果となった 結語 コ イル塞栓術中および遅発性の遠位逸脱を来たした症例を経験した 広頚動脈瘤に 対するコイル塞栓術の際には ステント併用も考慮し 慎重な塞栓術と手技の際の 工夫 術後の十分な経過観察が必要である また万が一に備え 回収デバイスの準 備とその使用方法の熟知が必要である P-006 脳動脈瘤コイル塞栓術後に出現した白質病変について 動脈瘤塞栓術後に多発脳浮腫を起こした 1 例 市立奈良病院 神経内科 埼玉医科大学国際医療センター 横浜旭中央総合病院 相模原中央病院 放射線科 2) 脳血管内治療科 2) 掛樋善明 1,2) Kakehi Yoshiaki 出口 潤 宮崎将行 清水久央 長見周平 高橋信行 中瀬健太 徳永英守 永田 清 二階堂雄次 山根文孝 2) 石原正一郎 2) PurposePost embolization high intensity signal areas in FLAIR MRI images (HISA) are infrequent. Pathogenesis of HISA that appeared following endovascular treatment was poorly understood. In this presentation, we demonstrated 2 cases of cerebral lesion after coil embolization, and the mechanism of lesion appearance was discussed.case presentationscase1.58 years old.female.coil embolization to unruptured left internal carotid ophthalmic aneurysm was performed. 39 days later after procedure,higher brain dysfunction was developed. HISA appeared throughout subcortical regions in MRI image.case2.39 years old.female.coil embolization with stent assist to unruptured right internal carotid dorsal aneurysm was performed. 27 days later after procedure, the patient got an epileptic seizure. HISA appeared throughout subcortical regions in MRI image.in these cases,the patterns of HISA resembled images of aggressive acute disseminated encephalomyelitis, and the association with allergic reaction was considered. Methylprednisolone was administered to both cases, and symptoms disappeared. ConclusionsThe mechanisms of HISAs after coil embolization were unknown, the adverse inflammatory reactions were proposed. Some of these cases seem to be curable in use of steroid, we should take care of not only to the appearance of neurologic deficits but HISA in brain parenchyma. 鈴木祥生 Suzuki Sachio 北原孝雄 岩本和久 仁木 小櫃久仁彦 菅 信一 2) 淳 大木敬章 堀江政宏 はじめに 脳動脈瘤に対する塞栓術の合併症としては出血性や塞栓性などの血管 性合併症が主であるが 髄膜炎や水頭症や脳浮腫なども稀ではあるが経験する 今回塞栓術後に MRI で多発脳浮腫を認めた症例を経験したので文献的考察を加え て報告する 症例 53 歳男性 2014 年 9 月 27 日に左眼瞼下垂を自覚 10 月 8 日 に頭痛を訴え他院を受診し入院となった 10 月 14 日に CT 検査を行いくも膜下 出血(Gr.I)の診断で当院に紹介転院された CTA で左 ICPC 動脈瘤を認め 翌 15 日に瘤内塞栓術を行った 瘤は wide neck で大きなブレブを認めた デルタプ ラッシュとターゲットコイルで塞栓術を施行 neck が残存したため 10 月 18 日に ステント支援瘤内塞栓術を追加施行した この時は前述のコイルの他に ED コイ ルを使用した 術中術後に合併症なく 11 月 12 日に退院した 退院直前の 11 月 10 日の MRI では異常を認めなかった 2015 年 1 月 16 日の経過観察目的に施行し た MRI で左右前頭葉と左後頭葉に脳浮腫を認めた 症状はごく軽い頭痛のみで あった 神経学的にも異常を認めなかった 3 月 13 日の MRI では右前頭葉の脳 浮腫は消失した 6 月 13 日の MRI では左後頭葉のみに脳浮腫を認めた 神経学 的には異常なく外来で経過観察している 考察 Cruz らは 2014 年に脳動脈瘤に 対する塞栓術後に多発する脳浮腫を認めた症例を報告し hydorophric coating の 塞栓症と報告した 我々の症例も発症時期 MRI 所見などが類似し同様の塞栓症 と考えられた S374 JNET Vol.9 No.6 November 2015 S374-S445_13_ポスター 発表なし.smd Page 2

2 P-007 P-008 後下小脳動脈瘤(PICA:posterior inferior cerebellar artery) に対するコイル塞栓術の検討 大型動脈瘤治療中のマイクロカテーテルループ解除においてコ イルアンカー法が有用であった 1 例 広島市立広島市民病院 千葉大学 千葉大学附属病院 包括的脳卒中センター 2) 高橋 悠 Takahashi Yu 細本 翔 冨田陽介 大熊 佑 田邉智之 村岡賢一郎 目黒俊成 廣常信之 西野繁樹 緒言 今日において PICA 動脈瘤に対する開頭手術の難易度は高く 合併症率が 高いため血管内治療が第一選択に選ばれることが多いが PICA に発生する動脈瘤 は比較的稀であり まとまった報告は多くない そこで当院で経験した症例を検 対象 1989 年以降で 当院での PICA 動脈瘤に 討し 参考文献を加え発表する 対して手術を施行した 53 例の内 血管内治療を施行した 20 症例(37.7 )を対象 とした 平均年齢は 66 歳(39-88 歳)で 男女比は 1:4 であった 結果 破裂瘤が 18 例 未破裂瘤が 2 例であり 発生部位は VA-PICA 17 例 distal PICA 3 例であっ た 原因として特発性以外に AVM に併発する動脈瘤を 2 例 大動脈解離瘤を 1 例認めた 手術の adjuvant technique として NBCU 併用を 2 例 catheter assisted technique を 1 例 double catheter technique を 1 例に行い 手術達成率は 95 (19/20 例) で 動 脈 瘤 閉 塞 率 は complete obliteration が 65 (13/20 例) neck remnant が 15 (3/20) dome filling 5.0 (1/20)であった 術中合併症として動 脈瘤破裂 2 例 動脈解離 1 例 脳梗塞 1 例を認め 術後経過中に再発 再増大 再 出血し追加治療を要した症例をそれぞれ 1 例認めた 予後良好(mRS0-2)群は 60 (12/20 例)であった 考察 VA-PICA 動脈瘤は PICA に動脈瘤が騎乗してい る事が多く 塞栓時に難渋するが simple technique でも十分な塞栓率が得られて いた P-009 吉田陽一 Yoshida Yoichi 小林英一 1,2) 足立明彦 1,2) 河内大輔 佐伯直勝 大型動脈瘤のコイル塞栓術において Neck bridge を行う際のカテーテル誘導が困 難であり瘤内をループさせてカニュレーションする方法がしばしば行われる 今 回 このループ解除に際してコイルをアンカーとすることが有用であった 1 例を 経験したので 文献的考察を加え報告する 症例は 83 歳女性 頭痛精査の MRI にて脳底動脈遠位部動脈瘤を指摘され当科紹介となった 当初は血栓化していた が 経過観察中に増大傾向あり血栓化も認めなくなったため全身麻酔下にコイル 塞栓術を施行した 動脈瘤は 11.1mm 9.2mm 9.3mm neck8.1mm 6Fr Slim Guide をガイディングカテーテルとしてステントアシスト塞栓の方針とした が 左後大脳動脈へはマイクロカテーテルを直接カニュレーションできず 瘤内を ループさせて Excelsior XT-27 を挿入 Kaneka/ ED Coil Extrasoft Type R 2mm 6cm を左後大脳動脈内でアンカーとして使用することでループを解除し Neuroform を留置 右後大脳動脈には Enterprise を留置して Y ステントアシス トとした上で 2 本のマイクロカテーテルを trans cell technique にて瘤内へ挿入 しコイル塞栓を施行したところ塞栓率 53.2 を得た 術後経過は良好である 同 様にループを解除する方法にはそのまま引く方法やバルーン ステントを用いた 報告もあるが コイルによるアンカー法も安定した手技が可能であった P-010 DSA 以外では診断困難であった kissing aneurysm の 2 治療 例 当施設における高齢者(80 才以上)の破裂脳動脈瘤に対する血管 内治療の治療成績 兵庫県災害医療センター/神戸赤十字病院 近畿大学 石井大嗣 Ishii Taiji 原 淑恵 山下俊輔 林 成人 山下晴央 P-011 布川知史 Fukawa Norihito 潔 久保田尚 加藤天美 中川修宏 辻 目的 高齢者のくも膜下出血(SAH)は発症時神経学的重症例が多く また重症度 が低くても脳の可逆性の低下や基礎疾患の存在により予後不良となることが多い 再破裂にて重症度が上がるのも事実であり 当施設では H&K G4 以上であっても 脳血管内治療を第 1 選択として治療を行ってきた その治療成績について検討を 行ったので報告する 対象 最近 10 年間で 181 例の SAH 患者が搬送され 80 才 以上は 23 例であった 平均年齢 86.1 才(80 95 才) 血管内治療群は 11 例で ク リッピング術(MCA 瘤のため)を施行したのは 5 例 初期治療後も瞳孔散大状態の 7 例は保存的加療とした 結果 血管内治療群は男性 2 例 女性 9 例 平均年齢 85.9 才(80 91 才) H&K G2 3 例 G3 2 例 G4 2 例 G5 4 例 部位 Acom 3 例 IC 5 例 MCA 1 例 BA 2 例 全例を経大腿動脈にて開始したが 1 例のみ経上腕動 脈への変更が必要で その塞栓術中に no filling となり治療を断念した 残り 10 例 は CO 7 例 NR 3 例で良好な塞栓で終了した GOS GR 2 MD 2 SD 2 VS 0 D 5 で予 後不良例が多いが 原因は primary brain damage によるものと考えられた 考 察 高齢者に対する脳血管内治療は アクセスルートの問題や動脈硬化性病変の合 併により adjunctive technique が使用しづらい問題が存在する これに対して初 診時 3DCTA でアクセスルートの評価をすることやデバイスの熟知と技術向上に より良好な塞栓が可能である 予後良好例は少数であったが 経過中の再破裂や 著明な血管れん縮の発症がないことから 高齢者に対しても低侵襲の手技と考え られる 結語 脳血管内治療は治療困難と考えられた高齢者の重症くも膜下出血 例に対しても低侵襲で行える治療である P-012 当施設における破裂脳動脈瘤コイル塞栓術の治療成績 宗 剛平 So Gohei 平山航輔 野田 満 徳永能治 はじめに 近年血管内治療の進歩により くも膜下出血で発症した破裂脳動脈瘤 に対してコイル塞栓術が選択される症例が増加している 当院ではクリッピング 術とコイル塞栓術のどちらも施行可能な症例に対してはコイル塞栓術を優先して おり その治療成績を後方視的に検討した 対象 2013 年 1 月より 2015 年 6 月 までに SAH を発症した破裂脳動脈瘤 20 例を対象とした 男性 4 例 女性 16 例 平均年齢は 68 歳(47 86 歳) H&K grade1 3 までが 15 例 grade4 5 が 5 例で あった 動脈瘤部位は内頸動脈が 8 例 前交通動脈が 5 例 前大脳動脈 2 例 脳底 動脈 3 例 椎骨動脈 2 例であった 動脈瘤サイズの平均は 5mm であった コイル は全て Target を使用した 結果 治療による合併症は動脈瘤穿孔が 2 例 血栓症 が 2 例あったが それ以外はなかった 治療後半年後に再発による再出血を来し たものが 1 例あったが それ以外の再発はなかった 治療後の転帰は mrs0 1 が 6 例 mrs2 3 が 7 例 mrs4 6 が 6 例であった H&K grade1 3 の 15 例中 mrs2 以下は 10 例(67 ) H&K grade4 5 の 5 例中 mrs5 6 は 3 例(60 )であっ た mrs4 6 の半分は術前 H&K grade5 であった 結語 これまでの報告と同 様 術前グレードが軽症 中等症では転帰良好が多く 重症では転帰不良が多かっ た 術前グレードが軽症 中等症で転帰不良であった原因は脳血管攣縮 術中血 栓症などであった 術後再発による再出血を 1 例認めており 術後経過観察の重 要性を認識した 治療の初期対応に難渋した破裂微小脳動脈瘤の 2 例 河野脳神経外科病院 大分大学 脳神経外科 2) 久光慶紀 Hisamitsu Yoshinori 久保 毅 2) 杉田憲司 2) 河野義久 佐藤公則 藤木 はじめに 小型脳動脈瘤は直達術でも血管内治療でも難易度が高く 特に長径が 1mm 以下の動脈瘤(我々は微小脳動脈瘤と定義)の破裂例に対する急性期の根治術 は 術中破裂など合併症のリスクが高いと考えられる 今回 2 例の破裂微小脳動 脈に対して 慎重に治療適応を考慮して根治術を行い 比較的良好な経過を得られ たので報告する 症例 1 67 歳 女性 脳底動脈-右上小脳動脈分岐部の動脈瘤 (1mm 大)破裂による SAH(H K grade 血圧管理を中心とした保存的加療 MRI による慎重な画像 follow を行い 形態変化なく経過 SAH 発症 day23 に施 行した脳血管撮影にて 2mm 大に動脈瘤の増大を認め 瘤内コイル塞栓術施行 術 後合併症なく経過良好にて SAH 発症 day38 に独歩自宅退院 症例 2 66 歳 女 性 左 後 大 脳 動 脈 P3 segment の 動 脈 瘤 (1mm 大) 破 裂 に よ る SAH (H K grade3) 血圧管理を中心とした保存的加療 MRI による慎重な画像 follow を行 い 形態変化なく経過 SAH 発症 day11 に少量の再出血を認めたが 状態悪化な く経過 SAH 発症 day16 に施行した脳血管撮影にて 2mm 大に動脈瘤の増大を認 め 母血管閉塞施行 術後 左後頭葉に一部脳梗塞の出現 また正常圧水頭症に対 して L-P shunt 術施行 SAH 発症 day64 で回復期リハビリテーション病院へ転院 約 40 日のリハビリテーション継続後に ADL ほぼ自立にて独歩自宅退院 結語 破裂微小脳動脈瘤に対する根治術は急性期がより適切ではあるが 技術的に困難 なことが多く 慎重な画像 follow を行いながら 治療時期と治療方法を見極める必 要性があると考えられた JNET S374-S445_13_ポスター 発表なし.smd Page 3 稔 2) Vol.9 No.6 November 2015 S375 ポスター 発表なし 柄部を別にした 2 個の動脈瘤が相接して生じたものは kissing aneurysms と称さ れ その頻度はまれとされている Kissing aneurysms は その剥離の困難さから 手術難易度が高い動脈瘤と考えられる また MRA や造影 CT では近接した柄部 の分離が難しく 血管撮影を行わないと診断できない場合がある 今回 内頚動脈 kissing aneurysms をコイル塞栓術で治療した 2 例を経験したので報告する 症例 1 71 歳女性 右上肢痛の精査で頭部 MRI を撮影したところ 両側内頚動脈瘤を 指摘され当科を受診した 造影 CT で右 IC-PC に 10 5 mm 左 IC-PC に 3 7 mm の動脈瘤を認めた 両動脈瘤ともにコイル塞栓術を行った 2 年後の follow up から MRA で左内頚動脈瘤の再発を疑う所見を認め 経時的に拡大を認めた 6 年後にコイル塞栓術による再治療目的で血管撮影を行ったところ前回治療した動 脈瘤は完全閉塞しており その近傍に新たな動脈瘤ができ kissing aneurysms の形 態を呈していた 新たな動脈瘤もコイル塞栓術で完全閉塞することができた 症 例 2 57 歳女性 突然の頭痛で救急搬送された 頭部 CT でくも膜下出血を認め 造影 CT で右 IC-PC に不整形の動脈瘤を認めた 緊急でコイル塞栓術を施行した 血管撮影で動脈瘤は kissing aneurysms であることがわかった それぞれの動脈 瘤に対して完全閉塞することができた 血管撮影を行わないと診断が困難であっ た kissing aneurysms を 2 例経験した Kissing aneurysms に対する血管内治療は 剥離による破裂の危険などがない点で開頭術と比べると有用な治療法と考えられ る 長崎県島原病院

3 P-013 P-014 大量吐血で発症した感染性総頚動脈瘤の一例 東邦大学医学科 脳神経外科学講座(大森) 寺園 明 Terazono Sayaka 栄山雄紀 渕之上裕 小此木信一 安藤俊平 福島大輔 桝田博之 野本 淳 近藤康介 原田直幸 根本匡章 周郷延雄 はじめに 今回われわれは食道癌術後の創部感染がきっかけで 総頸動脈に感染 性動脈瘤を形成し 血管内治療で良好な経過をたどった症例を経験したので報告 する 症例 67 歳 男性 4 年前に食道癌と診断され根治手術を施行 その後 下咽頭癌に対して放射線療法を行い それによる両側声帯の可動性不良に対して 気管切開術を施行された 1 か月前に吻合部再発 食道気管瘻を認め手術加療を 行っている 数日前から吐血が持続していたため消化器外科を受診した 緊急で GF を施行したが明らかな出血源を認めなかった 翌朝までに計 2L の出血を認 め RCC 6U 輸血された 造影 CT で右総頚動脈周辺に動脈瘤と膿瘍形成を認め 動脈瘤破裂による吐血が疑われ当科紹介となった 脳血管撮影検査で右総頚動脈 分岐部に 17mm 11mm 大の動脈瘤を認めたが 造影剤の漏出はなく 消化管出 血を否定のため GF を行ったところ 吻合部の瘻孔から拍動性の出血を確認できた ため 緊急で全身麻酔下で塞栓術を施行した 血管内治療 Merci balloon catheter 8Fr を右総頚動脈に留置し flow control 下で double catheter technique を用 い 内頚動脈 外頸動脈にそれぞれ microcatheter を挿入し 内頚動脈 外頸動脈 総頚動脈の順に coil を留置し母血管閉塞を行った 合計 52 本(701cm)留置したと ころで 順行性の血流と瘤内への描出が消失したことを確認し 手術を終了した 頭蓋内の血流は対側と後方からの collateral flow によって保たれていた 術後経 過 第 2 病日の脳血管撮影検査でも瘤の描出はなく 対側と後方循環からの血流も 保たれていた 明らかな神経学的所見はなく 抗菌薬による治療で状態は改善し 独歩退院となった P-015 放射線科 2) 津田聖一 Tsuda Masakazu 久保 毅 杉田憲司 藤木 稔 清末一路 2) 田上秀一 2) はじめに 上小脳動脈に発生する解離性動脈瘤は非常に稀であり 直達術では trapping + bypass 併用術が 血管内治療では母血管閉塞が行われることが多い部 位である 今回 我々は 解離部に Stent 留置を行うことで 母血管も温存した治 療を行い 経過も比較的良好であった症例を経験したので報告する 症例 59 歳 男性 X 年 1 月 11 日朝 突然の激しい後頭部痛が出現 嘔吐も伴ったため 当院救 急搬入 頭部 CT 上 後頭蓋窩に強いび慢性のくも膜下出血が見られた 出血源 は椎骨動脈系と考え 脳血管撮影施行 通常の脳血管撮影正面像と側面像からは 出血源をとらえることができず 回転 DSA で なんとか出血源(動脈解離と瘤)を 捉えることができた 上小脳動脈分岐直後が解離しており 同部位を含め母血管 閉塞は広範囲の小脳梗塞が生じることが予想され trapping + bypass も穿通枝温 存などの観点から困難と判断し stent 留置のみを行うこととした 留置後 解離 瘤は造影されなくなっており stent 閉塞を予防する目的で 抗血小板剤を loading 後に アスピリンとクロピドグレルの投与を行った 術翌日は経過良好であっ た 術 3 日目に脳幹周囲に出血を来し 脳血管撮影を行ったが 解離の進展など出 血源は見当たらなかった 抗血栓療法をゆるやかにすることで その後は頭蓋内 の問題は生じずに経過し 回復期病院へ転院後 自宅に戻られた 結語 本症例 は上小脳動脈分岐直後から解離しており 同部位に対して stent 留置のみで 解離 腔を閉鎖することができたものと考えられる しかしながら出血急性期の Stent 留置は術後管理を含め反省すべき点がまだあり 今後の経験の蓄積が必要であろ う P-017 小笠原大介 Ogasawara Daisuke 大橋智生 原岡 怜 一桝倫生 青柳 滋 斎田晃彦 はじめに 脳動脈瘤の治療に際し コイル塞栓術と開頭クリッピング術の絶対的 な適応基準は存在しない 今回当施設における 85 歳以上の超高齢者破裂脳動脈瘤 患者に対するコイル塞栓術と開頭クリッピング術の合併症や治療成績について検 討した 対象 方法 2007 年 2 月 2014 年 8 月までの期間に当院で外科的治療を 行った破裂脳動脈瘤患者を対象に患者背景 手術前の重症度(Hunt Kosnik 分 類) 症 候 性 脳 血 管 攣 縮 正 常 圧 水 頭 症 退 院 時 の mrs あ る い は Glasgow Outcome Scale(GOS)についてコイル塞栓術とクリッピング術の差を統計学的に検 討した 結果 症例は 14(コイル塞栓術 9 開頭クリッピング術 5)例であり 年齢 は平均 89(85 94)歳であった 手術前の重症度(Hunt Kosnik 分類)はともに有 意差は認めなかった 脳室ドレナージ術施行は 4(コイル塞栓術 4)例および正常圧 水頭症に対し VP シャント施行例は 6(コイル塞栓術 4 開頭クリッピング術 2)例 であった 退院時の平均 mrs はコイル塞栓術で 4.9 開頭クリッピング術で 4.4 GOS はコイル塞栓術で 1.9 開頭クリッピング術で 2.4 と共にコイル塞栓術で良 好な結果が得られた 死亡例だけでは 4(コイル塞栓術 3 開頭クリッピング術 例であった 結語 高齢であったり全身状態が不良な場合はコイル塞栓術が選択 されることが多い 当施設において来院時の重症度に差はないが 転帰はコイル 塞栓術において良好であった 今後は 重症度 動脈瘤部位 画像所見などから治 療方法に関して十分検討する必要がある ステント留置後の脳底動脈の分岐形状変化による動脈瘤にかか る負荷の比較 CFD による検証 東京医科歯科大学 血管内治療科 土浦協同病院 脳神経外科 2) 佐藤公紀 Sato Koki 根本 繁 千葉慶太郎 芳村雅隆 2) 目的 脳底動脈の分岐部動脈瘤の破裂予防の治療術としてステント留置術がある しかし どのようにステントを留置すれば破裂予防に効果を発揮するのかは今ま で研究されてこなかった 本研究の目的は 分岐角度の違いや左右の脳底動脈の 血管径の違いによって動脈瘤にかかる負荷がどのように変化するのかを比較評価 方法 本研究の方法では 分岐角度や左右の血管径の異なる複 することである 数の脳底動脈の血管モデルをコンピューターにて作成した 分岐角度は左右それ ぞれ 30 おきに分岐様式を変え 血管径においては直径差がそれぞれ 0.5mm 1.0mm 1.5mm となるモデルを作成した そして CFD を用いて定常解析による シュミレーションを行い 壁面せん断応力(WSS)やその不均一性を比較検討した 結果 上記のように検証を行った結果 分岐角度や左右の血管径の差の違いによっ て明確な差が生じた 結論 今回の比較検討によって 分岐角度や分岐後の左右 の血管径の違いは分岐部動脈瘤にかかるストレスに重要な影響を与えるファク ターであることが分かった 今回の研究を第一歩として 患者の血管形状に応じ た 破裂予防に最大限の効果の得られるステント留置法のマニュアル化が進んで いくのが望ましい P-018 三叉神経痛に対する定位放射線治療の 14 年後に くも膜下出血 を発症した上小脳動脈末梢部の脳動脈瘤の 1 例 鳥取県立厚生病院 鳥取大学 東京医科大学茨城医療センター P-016 ステント留置にて根治できた上小脳動脈解離性動脈瘤破裂の一 例 大分大学 大分大学 当院における 85 歳以上の破裂脳動脈瘤患者に対するコイル塞栓 術と開頭クリッピング術の治療成績の比較 脳神経外科 2) 宇野哲史 Uno Tetsuji 紙谷秀規 坂本 誠 2) 放射線治療後の照射野に発生する動脈瘤は 頭頚部腫瘍の治療後の内頚動脈の報 告は多く 聴神経腫瘍の定位放射線治療後に前下小脳動脈に発生した例も散見さ れる この度 三叉神経痛に対する定位放射線治療後に上小脳動脈に発生したと 考えられる稀な症例を経験したため 報告する 症例は 83 歳男性 左三叉神経 痛に対し 薬物での疼痛コントロールが困難で 14 年前にガンマナイフで加療さ れた その後 V2 3 領域にしびれが残存したものの 疼痛は軽減し 8 年前より 通院されなくなっていた 某日 突然の激しい頭痛を認め 当院へ救急搬送 頭部 CT にて 左小脳橋角部を中心にくも膜下出血を認め 3D-CTA では 左上小脳動 脈末梢に約 4mm の動脈瘤を認めた 動脈瘤の発生部位が 三叉神経に近く 以前 の画像所見では認められなかった事から 放射線誘発性の動脈瘤が示唆された 局所麻酔下に脳動脈瘤塞栓術を施行 右椎骨動脈からのアプローチで 動脈硬化 のためにカテーテルの誘導に難渋したが 上小脳動脈を温存し コイルを 6 本 26cm 留置して手技を終了した 術後 後大脳動脈や右内頚動脈領域に 点状の虚 血巣を数カ所認めたが 新たな神経症状の出現はなかった その後 脳血管れん縮 による悪化もなく 瘤の塞栓状態も良好であり 良好な転機が得られた 上小脳動 脈末梢部の動脈瘤は 頭蓋内の動脈瘤の と非常に稀な動脈瘤であり 三叉神経痛に対する定位放射線治療後に発生したものは 渉猟し得た限りでは報 告例はない 三叉神経痛がガンマナイフの保険適応となり 今後 症例の増加が見 込まれる事から 極めて稀であるものの 定期的な画像フォローを行い 見逃しを 防ぐ必要がある 脳動脈瘤に対する瘤内塞栓術後に穿通枝梗塞を生じた 2 例 北里大学 宮坂和弘 Miyasaka Kazuhiro 近藤竜史 山本大輔 小泉寛之 中原邦晶 隈部俊宏 緒言 2014 年 1 月から 2015 年 6 月に当院で瘤内塞栓術を施行した嚢状動脈瘤連 続 68(未破裂 44/破裂 24)例のうち 穿通枝領域に脳梗塞を呈した 2 例を報告する 症例 1 64 歳女性 未破裂前交通動脈瘤(Acom AN)に対し瘤内塞栓術を施行し た 術後 MRI-DWI にて脳梁膝部に無症候性脳梗塞を認めた 術前後の血管撮影 (DSA)を後方視的に検討した結果 AcomA 背側から起始する median artery of corpus callosum(macc)が 術後 DSA で描出されないことが確認された 梗塞巣 は MACC の灌流域に含まれることから 脳梗塞の原因は MACC 閉塞と判断され た 症例 2 53 歳女性 くも膜下出血(Hunt and Kosnik grade 2)にて発症した右 内頚動脈後交通動脈分岐部動脈瘤(IC-PC AN)に対して瘤内塞栓術を施行した 塞 栓術の過程で 動脈瘤体部から起始している太い右後交通動脈(PcomA)が閉塞し たが 術後造影で右後大脳動脈(PCA)皮質枝領域は右 P1 を介して良好に造影され ていた 術後 遷延性意識障害 左不全片麻痺 左全感覚障害を生じ 頭部 MRIDWI にて右内包膝部と視床前内側に梗塞巣を認めた 術前 DSA(右内頚動脈造影 お よ び Allcock 試 験) で は 右 PcomA か ら 起 始 す る 右 thalamotuberal artery (TTA)が確認された しかし 術後 DSA では右 PcomA 閉塞に伴って右 TTA が 描出されなくなっていた 梗塞巣は右 TTA の灌流域であることから 脳梗塞の原 因は右 PcomA 閉塞にともなう右 TTA 領域の血行力学性虚血と判断された 結 語 脳動脈瘤に対する脳血管内治療による穿通枝障害の予防には 動脈瘤頚部近傍 の穿通枝起始部の位置及び治療に伴って血行力学的影響を被る可能性のある穿通 枝を詳細に把握し 塞栓の限界を正確に見極める必要がある S376 JNET Vol.9 No.6 November 2015 S374-S445_13_ポスター 発表なし.smd Page 4

4 P-019 P-020 破裂後大脳動脈瘤の 2 例 都立墨東病院 東京警察病院 脳神経外科 2) 花川一郎 Hanakawa Kazuo 長島 良 堤 恭介 松本隆洋 田中健太郎 柳橋万隆 中村安伸 村尾昌彦 井手隆文 佐藤博明 2) 後大脳動脈遠位部動脈瘤は比較的稀な動脈瘤であるが 通常の clipping や coil 塞 栓のみで治療困難な症例が存在する 今回我々は 脳血管内治療を施行した P2 動 脈瘤 2 例を経験したので若干の文献的考察を加え報告する 症例 1 36 歳 男性 出張中に意識障害出現し 前医に搬送 くも膜下出血(Fisher3)の診断にて入院 既往歴 高血圧 初診時の Hunt and Kosnik grade4 当初動脈瘤は不明で保存的 治療を施行 右後大脳動脈 P2portion に血栓化動脈瘤を指摘され当院転院となっ た 当院受診時は意識は清明で明らかな運動麻痺なし Terson synd を認めた 入院後も動脈瘤は 1cm 大に増大傾向を認めたため 発症 1 カ月半に開頭クリッピ ングを施行 術後経過は良好で 神経症状の悪化なし 他院眼科で Terson synd に対する加療を行ったが 発症 3ヶ月目に施行した CT にて 3mm 大の残存動脈瘤 を認めたため 脳動脈瘤コイル塞栓術を追加した その後の 2 年の経過にて動脈 瘤 の 再 発 は な し 症 例 2 23 歳 女 性 突 然 の 頭 痛 に て 発 症 く も 膜 下 出 血 (Fisher3)の診断にて当院入院 既往歴 妊娠高血圧 3D-CT にて右後大脳動脈 P2portion に紡錘状動脈瘤を認めた 初診時の Hunt and Kosnik grade2 当初保存 的治療施行したが 動脈瘤は増大傾向を認めたため day12 に stent 併用の coil 塞 栓を施行 3 週間後に追加塞栓を施行したが その後は経過良好にて自宅退院 約 1 年半の経過にて再発は認めない 後大脳動脈遠位部動脈瘤は動脈瘤の局在に よっては bypass 併用での治療が報告されるているが いずれの外科治療において も難易度が高いものが多いと思われる 今後は flow diverter を含めた急性期動脈 瘤へのステント使用拡大が期待される P-021 久保田真彰 Kubota Masaaki 小林英一 足立明彦 河内大輔 吉田陽一 佐伯直勝 長谷川浩 Hasegawa Hiroshi 田之上俊介 井関征祐 三島有美子 矢富謙治 寺西功輔 山本宗孝 大石英則 はじめに 脳底動脈本幹部瘤は全頭蓋内動脈瘤の 1 以下と稀である 同部位の 動脈瘤は解離性動脈瘤も比較的多く 難渋する症例も少なくない 今回我々は自 験例をもとに同部位に対する脳血管内治療の治療成績を後方視的に検討した 対 象 方法 対象は 2002 年 1 月から 2015 年 7 月まで当院及び関連施設にて血管内治 療を行った未破裂脳底動脈本幹部瘤 16 例 年齢 男女比 治療法 合併症 転帰を 後方視的に検討した 結果 全症例 16 例のうち男女比は男:女=29 :71 平均 年齢 63.1(37-85) 発症契機は偶発性が 56 症候性が 19 破裂脳動脈瘤に合 併が 25 であった ステント認可前後での治療成績を比較した 認可前では治療 直後塞栓状況は CO:60 NR:0 BF:40 手術手技は simple:20 balloon remodeling:60 母血管閉塞術 20 最終的な予後は mrs0:40 mrs6:60 治療した動脈瘤による直接死因例は 1 例(20 )であった 合併症は無症候性の脳 梗塞が 1 例(20 )に生じた 認可後では治療直後の塞栓状況は CO:46 NR: 36 BF:18 手術手技は simple:9 stent assist:91 合併症率は 27 で脳 梗塞が 2 例 脳浮腫が 1 例に認められた 転帰は mrs0:73 mrs1:9 mrs2: 18 であった 考察 コイル塞栓術支援用ステント型デバイスの認可以降 同部 位に対する手術直後の完全塞栓率は低下するも予後は良好であった しかし 脳 底動脈の穿通枝領域の脳梗塞や脳幹浮腫等の合併症の可能性も少なからず存在し 十分な注意が必要である 近年 flow diverter stent による治療経験の報告も散見 され 更なる期待が見込まれる 結語 自験例における未破裂脳底動脈本幹部瘤 に対する血管内手術の治療成績を検討報告した P-023 再開通症例に対する CFD 解析と治療方針への活用 東京理科大学大学院 工学研究科 機械工学専攻 東京慈恵会医科大学 脳神経外科 2) シーメンスジャパン株式会社 3) 東京理科大学 工学部第一部 機械工学科 4) 藤村宗一郎 Fujimura Soichiro 高尾洋之 1,2) 渡邊充祥 2) 鈴木貴士 篠原孔一 高山 翔 鈴木倫明 2) ダフマニ シヘブ 2,3) 守 裕也 4) 石橋敏寛 2) 山本 誠 4) 村山雄一 2) 目的 コイル塞栓術は未破裂嚢状脳動脈瘤に対する非侵襲的かつ有効な治療法として施術さ れている 一方 塞栓術後の経過観察における再開通症例が少なからず報告されており 問 題となっている 客観的な指標に基づく術前での再開通を防ぐための評価等は成されていな い 我々は再開通症例 安定症例の双方に数値流体力学(CFD)を用いた血流解析を行うこと で 再開通発生に関わる流体力学的因子の特定を目的とした 方法 計 26 症例(再開通症例 12 安定症例 14)に対し 初回手術時における術前 術後での血流解析を行った 解析は 血液密度 粘度をそれぞれ 1100 kg/m Pa s とした定常計算とした また 形態学 的(ネック面積 VER)かつ血行動態学的(圧力)な影響を考慮し 単位コイルあたりに付加さ れる力を示した独自パラメータ(FpV)を定義した FpV について再開通症例 安定症例間で 統計的比較検討を行った 結果 解析結果より FpV の平均値は再開通症例 安定症例でそ れぞれ ± と ± であり 再開通症例において高い傾向にあった 両 症例間において FpV に対する統計学的検定を行ったところ 有意な差が見られた(P=0.0 同様に ROC 解析を行ったところ FpV の至適カットオフ値は であった(AUC=0.80) 結論 FpV の統計学的有意差より 単位コイルあたりに付加される力が再開通の発生に関 与している可能性がある また 至適カットオフ値より各症例に対する適正な VER を求め ることで 再開通を予想できる可能性が示唆された P-024 未破裂動脈瘤に対して T ステントテクニックを用いてコイル塞 栓術を施行した 2 例 栗原伴佳 Kuribara Tomoyoshi 原口浩一 清水匡一 松浦伸樹 尾金一民 伊藤丈雄 目的 未破裂動脈瘤に対して T ステントテクニックを用いてコイル塞栓術を行っ た 2 例を報告する 症例 1 49 歳 女性 頭痛 両手異常感覚を主訴に近医受診 した CT 上 BA-top AN が疑われたことから当院紹介受診となった 検査上 mm の Wide neck の未破裂 BA-top AN を認めた 形状 サイズ から コイル塞栓術の方針とした まず瘤内にマイクロカテーテルを挿入した 次に左 PCA から BA に EnterpriseVRD を留置し マイクロカテーテルを jail し た 右 PCA にそのステントと重ならないように EnterpriseVRD を留置し T ス テントとした fraiming 後 size down しながら filling していき DF で終了した 症例 2 82 歳 女性 以前より指摘されていた未破裂左 IC-PC AN が増大したた め コイル塞栓術の方針とした 検査上 mm の Wide neck の動脈瘤であり Pcom が dome から起始していた まず Prowler select plus を左 ICA distal と Pcom にそれぞれ挿入した 次にマイクロカテーテルを瘤内に留置 し ICA に EnterpriseVRD を留置し マイクロカテーテルを jail とした Pcom にも EnterpriseVRD を先ほどのステントと重ならないよう留置し T ステントと した framing 後 size down しながら filing していき DF で終了した 考察 結 論 本例は Wide neck の未破裂動脈瘤に対して T ステントテクニックを用いた 2 症例である T ステントでは Y ステントに比べてステント留置が困難であるが きちんと留置できれば Y ステントで認められるような ステント狭小化に伴う血 栓形成促進 ステントの血管壁への密着性の阻害などが起こらず 虚血性合併症の リスクが低いと考えられる Bleb を伴う破裂前交通動脈紡錘状動脈瘤の 2 例 富士吉田市立病院 武蔵野赤十字病院 脳神経外科 2) 荻島隆浩 Ogishima Takahiro 今江省吾 佐藤洋平 2) 戸根 症例 1 45 歳男性 高血圧の既往あり 突然の頭痛と嘔吐で発症 WFNS grade2 左前大脳動脈 A1-A2 を中心に紡錘状拡張を認めた 保存的に経過観察し day13 の血管撮影で bleb が出現したため同部を出血点と判断し day20 に bleb のみのコ イル塞栓術を施行した 脳血管攣縮による軽度右不全麻痺を認めたが改善し 発 症 3ヶ月後 mrs は 0 で元の仕事に復帰した 4ヶ月後の MRA では明らかな再開 通を認めなかった 症例 2 64 歳女性 高血圧の既往あり 頭痛 嘔吐にて発症 WFNS grade3 前交通動脈に紡錘状拡張を認めた Bleb を伴い出血源と判断し day0 に bleb のみの塞栓術を施行した 再出血なく経過し 4ヶ月後の mrs0 MRA では明らかな再開通を認めなかった 考察 2 症例とも病変全体の治療は 困難であったが 出血点と考えられた bleb のみを塞栓し良好な結果を得られた 紡錘状動脈瘤は虚血発症や頭痛発症であれば自然経過にて治癒する例も多数報告 されているが 出血発症では再出血率が高く早期の外科的治療が必要となる し かし前交通動脈を含む前大脳動脈近位部の紡錘状動脈瘤では開頭術 コイル塞栓 術いずれも治療が困難である 一般的に壁の脆弱な bleb への塞栓については否定 的な意見が多いが 近年の塞栓物質の進歩により術中破裂のリスクは低減してい る また bleb のみの塞栓では出血予防として十分ではないとされるが 他に有効 な治療がなく出血源が明らかであれば 急性期に bleb のみを塞栓して厳重に経過 観察を行う方法は有効な可能性がある JNET S374-S445_13_ポスター 発表なし.smd Page 5 修 2) Vol.9 No.6 November 2015 S377 ポスター 発表なし 目的 巨大血栓化椎骨動脈瘤は 一般に難治性の病態で 緩徐に増大傾向を示す ことが多く 症状発現時には脳幹の顕著な圧迫を併発していることも稀ではない 今回我々は バルーン閉塞試験(BOT)ののち internal trapping 術にて mass effect の減少がえられた 1 例を経験した 本病変に関しては 治療反応性と抵抗性 のものがあり 治療戦略を立てる上で重要である 若干の分家的考察を加え報告 する 症例と経過 37 才男性 頭痛とめまいの精査目的で MRI を施行し 右椎 骨動脈に大型の脳動脈瘤が発見された 当初 14mm で 他院で外来追跡されてい た 15ヵ月の経過で 26mm に増大し MRI 上の脳幹圧迫も顕著になり めまいが 増悪したため当科にコンサルトされた MRI では 右椎骨動脈の巨大血栓化動脈 瘤で Sarpentine type で明確なネックは認めなかった 脳血流検査を併用した BOT にて 閉塞可能と判定された 全身麻酔下に 後下小脳動脈の近位部と vertebral union 近位で計 12 本のコイルを用いて internal trapping 術を施行 遠位部 は対側椎骨動脈からもカテーテルを誘導し double catheter 法で塞栓した 術翌 日には CT で縮小が確認され 問題なく退院となった 9ヶ月の経過で瘤は顕著に 縮小し 脳幹圧迫はほぼ解消された 結語 巨大血栓化椎骨動脈瘤の瘤内塞栓術 には 議論があるが 本症例のように瘤内にコイルを詰めない internal trapping 術 が有効な症例が存在する 反面 本治療法にも抵抗性の病変があり 時に開頭によ る血栓除去術やバイパス術が必要とされる例も存在する 正確な病態把握が重要 であり 治療戦略に関して考察する 函館新都市病院 順天堂大学 P-022 巨大血栓化椎骨動脈瘤に対して internal trapping が有用で あった 1 例 千葉大学 脳血管内手術における未破裂脳底動脈本幹部瘤に対する治療成 績

5 P-025 P-026 脳底動脈上小脳動脈分岐部血栓化瘤に対する瘤内塞栓術 美原記念病院 美原記念病院 美原記念病院 後期高齢者クモ膜下出血に対する治療 小規模地方病院におけ る二刀流治療の現状と問題点 神経内科 2) 脳卒中部門 3) 赤路和則 Akaji Kazunori 望月洋一 谷崎義生 志藤里香 木村浩晃 2) 美原 神澤孝夫 3) 片野雄大 3) 市立角館総合病院 血管内 秋田大学大学院 医学系研究科 医学専攻 経外科学講座 2) 盤 2) 目的 血栓化脳動脈瘤に対する瘤内塞栓は完全塞栓困難であり再開通が多いため よい適応ではないと言われている 当院にて 脳底動脈上小脳動脈分岐部血栓化 瘤に対する瘤内塞栓を 2 例経験した 塞栓術から 5 年以上経過し 経過が良好で あったので報告する 症例 1 39 歳 男性 1997 年 くも膜下出血発症し 他院 搬送 他院で開頭したところ クリッピング不可能であり 瘤内塞栓施行 右動眼 神経麻痺悪化あり 当院受診 瘤の再発あり 血栓化部含めた瘤全体は 1.3cm 2009 年 瘤内塞栓施行 Neck remnant 瘤の再発あり 2010 年 再び瘤内塞栓施 行 Neck remnant 2015 年 複視かわらず mrs 1 瘤は 再破裂なし 2mm 程 度の再発あり 血栓化部含めた瘤全体は縮小 症例 2 65 歳 女性 2005 年 他 院で発見 手術不可能と説明され 他院で経過観察 2010 年 くも膜下出血で発症 し 当院搬送 JCS200 一時呼吸停止あり WFNS G5 血栓化部含めた瘤全体は 3cm 2 日後 意識改善あり 瘤内塞栓施行 Neck remnant 2015 年 歩行可能 結論 開頭術 記銘力障害あり mrs 3 瘤は 再破裂なし 再発なし 増大なし 不可能と診断された脳底動脈上小脳動脈分岐部血栓化瘤 2 症例に対し 瘤内塞栓 を施行した 脳底動脈上小脳動脈分岐部血栓化瘤は neck が狭いため 瘤内塞栓が 有効な症例もあると考えられた P-027 脳神 山口 卓 Yamaguchi Suguru 西野克寛 清水宏明 2) 背景 本邦において高齢化が言及されるようになって久しいが 地方においては 特にその傾向が顕著であり 当院はその最先端を走っているような地方施設であ る クモ膜下出血症例においても高齢者が増加してきており 特に 80 才以上の後 期高齢者が散見される 当院では 2 名の常勤脳神経外科医が脳動脈瘤治療方法の 選択 治療を行っているが このような小規模地方病院における 後期高齢者クモ 膜下出血患者に対する治療選択 成績 問題点等について検討し 現状と課題を報 告する 方法 症例は 2007 年から現在まで経験した 80 歳以上のクモ膜下出血 結果 平均年齢 患者 11 例 治療方法 結果 予後等につき後方視的に検討した は 82.3 才で 最高齢は 95 才 男女比は 1 10 開頭クリッピング術が 6 例 コイ ル塞栓術が 5 例に行われた 前者の平均年齢は 81.3 才 後者は 85.4 才 術前 H&K グレードは前者で平均 3.8 後者で 2.4 クリッピング術群では中大脳動脈 症例が 5 例を占め その内脳内血腫合併例が 4 例であった 3ヶ月後の mrs はク リッピング術群で平均 3.6 コイル塞栓術群で 2 であり コイル塞栓術群では脳内 血腫を伴わない分術前 grade が良好で mrs も良好であった 結論 超高齢患者 に対しても 適切な治療方法を選択することで比較的良好な予後を得ることが可 能であると思われ これからの脳血管障害を専門とする脳神経外科医には 開頭手 術と脳血管内治療の両方の知識 技術が必要とされるであろうと考えられる P-028 Basilar artery fenestration aneurysm. コイル塞栓術にて 良好な結果を得られた 3 例 横浜新都市脳神経外科病院 石森久嗣 Ishimori Hisatsugu 服部伊太郎 佐々木亮 大高稔晴 根本哲宏 疋田ちよ恵 佐藤純子 岩崎充宏 福田慎也 森本将史 はじめに fenestration of the basilar artery(fba)に合併した動脈瘤の頻度は稀 であるが 破裂するリスクが高い 臨床現場では 小サイズでも破裂例を経験する 今回我々は 3 例の比較的小さい FBA 動脈瘤症例に対して 血管内治療にて良好な 結果を得られたので文献的考察を加えて報告する 症例 結果 症例 1 は 50 歳男 性の SAH 症例 mm の瘤を lower FBA に認め balloon-assist に てコイル塞栓術を行い 35 日目に自宅退院となった 症例 2 は 70 歳女性の SAH 症例 mm の lower FBA aneurysm を認め balloon-assist にてコ イル塞栓術を行い 29 日目に自宅退院となった 症例 3 は 76 歳女性 頭痛の精査 で mm の lower FBA aneurysm を認め 先の 2 例の破裂例を経験 していたので 瘤は小さかったが 血管内治療を行った Broad neck で size が小 さく カテの安定が得られず balloon-assist が困難であった non-aneurysm side にステントを留置して母血管を確保し Jail technique で 瘤内塞栓を施行し 7 日 考察 FBA に合併した動脈瘤は 破裂率が高く 今回の 目に独歩退院となった ようにサイズが小さくても破裂する症例が存在する この部位の小動脈瘤はカテ が不安定で困難な症例も存在するが 今回のように ステントの使用によって治療 の応用範囲も広まり 今後より安全に治療が行える可能性があると考えた P-029 破裂広頚脳動脈瘤急性期のステント併用瘤内塞栓術の検討 武蔵野赤十字病院 原 睦也 Hara Mutsuya 戸根 修 佐藤洋平 橋本秀子 橋詰哲広 金子 川並麗奈 折原あすみ 玉置正史 聡 は じ め に 当 院 で は 破 裂 脳 動 脈 瘤 に 対 し て 血 管 内 手 術 を 第 一 選 択 と し Adjunctive technique も併用し 瘤内塞栓を達成することを目標としている Enterprise VRD 認可後急性期にステント併用瘤内塞栓術を施行した 3 症例につい て検討した 症例 84 歳 85 歳 42 歳の女性 H&K grade2; 2 例と grade1; 1 例 IC-PC(neck 6.8mm size 6x7mm) (neck 5.3mm size 5.3x5.5mm 部分血栓 化)の 2 例 IC paraclinoid(neck 2.2mm size 2.1x1.9mm) ; 1 例 D/N 比全て 1 以下であった 術中より全身ヘパリン化 TXA2 阻害剤投与し aspirin clopidogrel を術中 術後のいずれかから開始し 継続した 周術期合併症は脳梗塞 2 例 で 出血性合併症はなかった 水頭症手術行ったのが 1 例 脳梗塞の 2 症例はリハ ビリテーション目的で転院し mrs 3 4 で退院した 合併症なく経過した症例は mrs 0 で自宅退院した 1 年以上経過した 2 症例について 1 例は脳血管撮影で明 らかな再開通のないことを確認し もう 1 例は脳血管撮影未施行だが X-p で coil 考察と結論 破裂脳動脈瘤で clipping が困難でステント の変形は認めなかった 併用瘤内塞栓術が必要な症例も存在する 破裂脳動脈瘤急性期のステント併用瘤 内塞栓術の周術期合併症は血栓性合併症と出血性合併症があるが 出血性合併症 の方が致命的である 今回 虚血性合併症を最小限にでき 出血性合併症は起こら なかった 従って手術適応を観血的手術を要する重症例を除くなど厳密にすれば 急性期ステント併用瘤内塞栓術は治療の選択肢の一つとして考えられる P-030 破裂前交通動脈瘤治療における二刀流術者の一刀流術者に対す る非劣性の検証 新潟市民病院 機能展開医学系 菊池文平 Kikuchi Bumpei 齋藤祥二 太田智慶 渡部正俊 斉藤明彦 佐々木修 目的 くも膜下出血の治療において最良の結果を得るためには開頭術と脳血管内 手術のいずれの選択肢も欠くことはできない 脳神経外科専門医でかつ脳血管内 治療専門医であれば二刀流術者として両治療の責任を果たすことになるが 一方 で開頭術に専念する一刀流術者に対して二刀流術者の開頭術の成績が劣る可能性 について疑念は生じうる 本研究では破裂前交通動脈瘤治療症例を用いてこの疑 念を検証する 対象 2007 年 11 月から 2015 年 5 月に当施設で行った破裂脳動脈 瘤に対する開頭術 282 件 脳血管内手術 105 件のうち 破裂前交通動脈瘤に急性期 初期治療として実施したクリッピング術(76 例)を対象とした 結果 年齢 59.5 ± 12.0 歳 男/女=38/38 一刀流術者によるクリッピング術は 59 例(1-Cl 群) 二 刀流術者によるクリッピング術は 17 例(2-Cl 群)であった 同期間の破裂前交通 動脈瘤に対するコイル塞栓術は 16 例であった Hunt&Kosnik grade 1-2/3-4/5 は 1-Cl 群: 42.4 /44.1 / Cl 群: 35.3 /47.1 /17.6 で 両 群 に 差 は な かった 術中 術後に生じた転帰を悪化させた重大な有害事象は 1-Cl 群:3/59 例 (5.1 ) 2-Cl 群:0/17 例(0 )であった 退院時 mrs 0-2/3-4/5-6 は 1-Cl 群: 54.2 /30.5 / Cl 群:64.7 /23.5 /11.8 であった 結論 二刀流 術者によるクリッピング術の成績は一刀流術者のそれに劣らない 症例ごとに最 良の転帰を期待できる治療法を慎重に選択するべきである くも膜下出血急性期に EC-IC bypass 経由で塞栓術を施行した 大型内頚動脈瘤 名古屋大学 田島隼人 Tajima Hayato 泉 孝嗣 松原功明 新帯一憲 伊藤真史 今井 資 西堀正洋 岡本 奨 荒木芳生 坂本悠介 若林俊彦 目的 巨大内頚動脈瘤に対し clipping や coiling 単独での治療は困難なことが多 い 今回 破裂内頚動脈瘤に対し saphenous vein graft で EC-IC bypass および ICA ligation を行い その直後に graft 経由で動脈瘤塞栓術を行い有効であった症 例を経験したので報告する 症例 66 歳女性 1 年前から左目の視力低下と視野 障害を自覚 精査にて左巨大床上部内頚動脈瘤による視神経の圧迫が原因と考え られた Balloon Occlusion Test で intolerance と判断した 手術待機中にくも膜 下出血を発症した まず左外頚動脈と左 M2 segment に saphenous vein graft で high flow bypass を形成 次に trapping のために動脈瘤と後交通動脈間の剥離を 試みたが困難であり断念した そこで動脈瘤への圧を軽減するため頚部内頚動脈 で ligation を行い 血管内治療に移行した ガイディングカテーテルを左総頸動脈 に誘導 bypass 経由でマイクロカテーテルを動脈瘤に誘導し塞栓した 術後一過 性に左動眼神経麻痺 右片麻痺が出現したがその後改善した 3 か月時点の MRI MRA で動脈瘤への血流を認めず 以後外来通院している 結論 破裂内頚動脈 瘤に対し trapping bypass ができない場合 ligation bypass を行い その直後 に graft 経由で動脈瘤塞栓術することは有用である S378 JNET Vol.9 No.6 November 2015 S374-S445_13_ポスター 発表なし.smd Page 6

6 P-031 P-032 病理組織からみた前大脳 前交通動脈合流部の破裂嚢状動脈瘤 における母動脈と瘤の形態的特徴 前脈絡叢動脈を involve した超高齢者の破裂大型広頸内頸動脈 瘤の 2 治療例 東京都監察医務院 総合南東北病院 国立病院機構栃木医療センター脳神経外科 2) 国立病院機構仙台医療センター脳神経外科 3) 呂 彩子 景山則正 Ro Ayako 対象 生前診断 加療歴のない前大脳動脈 前交通動脈(Acom)合流部破裂嚢状動 脈瘤の 29 剖検例(男 23 例 女 6 例 平均 58 ± 11 歳) 方法 左右の前大脳動脈 (A1 A2 部)と Acom 瘤を一括に摘出 パラフィン包埋して全体を 0.1mm 間隔 の連続組織標本とした エラスチカワンギーソン染色にて 母動脈と瘤の関係を 組織構造から観察した 結果 1 A1 の太さの非対称性 なし 10 例 軽度 8 例 高度 9 例 その他(A1 が 3 本存在)2 例 2 Neck の存在部位 (A1 ACOM 1 例 (2)Acom 4 例 (3)A2 Acom13 例 (4)A2(Acom 分岐直後 4 例 A2 の側壁 3 例 Y 字分岐型 A2 の分岐部 4 例)11 例 3 Neck の広さ WideNeck 型が 13 例 (内訳 上記 2(3)8 例 (4)5 例)あった 4 破裂場所 動脈瘤の先端 23 例(うちバー スト型 3 例) 中位 2 例 根元 4 例 考察 前大脳動脈 Acom は走向 発達に個 体差が多く 動脈瘤の発生 成長に関与すると考えられている 検討例は 1 例を除 き Neck が Acom 合流部より遠位に存在しており WideNeck 型は全例 A2 を Neck に含んでいた このことから 合流 分岐など血管の解剖学的構造に伴って 生じる血流ストレスが瘤の発生と成長に関与すると考えられる さらに Y 字分岐 型 A2 では中大脳動脈分岐部瘤のような形態をとるなど 母動脈の構造と瘤発生様 式の関連性が示唆された 事例の多くが瘤の先端の破裂であったが 根元で破裂 する例もみられた 動脈壁が均一に拡張すれば先端が破裂すると考えられる 病 理組織では瘤の血管壁に不規則な内膜肥厚が認められる例があり 瘤の成長に伴 う形態変化から瘤内の血行動態が変化して再拡張や破綻部位に影響する可能性が ある P-033 大型広頸の内頸動脈 後交通動脈瘤(IC-PC AN)は前脈絡叢動脈(Ach A.)が involve されていることがあり 超高齢者ではその傾向が強くなり治療が非常に困難 となる 今回 当施設で治療し得た Ach A. を involve した破裂大型広頸 IC-PC AN の超高齢者 2 治療例について報告する 症例 1 89 歳女性 直径約 15mm の 左大型 broad neck IC-PC AN 破裂によるくも膜下出血(SAH)(H & K grade 5)を発 症し当科入院となった 第 28 病日 全身麻酔下 ステントアシストのもと動脈瘤 体部から分岐する Ach. A. を温存した瘤塞栓術を施行 術後 多発性脳塞栓症に て右片麻痺を合併したが 内科的補助療法ならびにリハビリにて症状は改善傾向 となり 他院へ転院となった 症例 2 86 歳女性 直径約 17mm の左大型 broad neck IC-PC AN 破裂による SAH(H & K grade 3)を発症し当科入院となった 第 4 病日 全身麻酔下に double catheter 法にて 動脈瘤体部から分岐する Ach. A. を 温存した瘤塞栓術を施行 術後 塞栓症等の合併は見られず 内科的補助療法なら びにリハビリを施行して自宅退院となった Ach A. が involve された大型広頸の IC-PC AN 破裂による超高齢者のくも膜下出血症例であっても 治療方法を工夫す ることにより Ach A. を温存した瘤塞栓を行い再破裂が回避されれば 神経機能を 可及的に温存した救命が可能になるものと考えられた P-034 後下小脳動脈遠位部の偽性脳動脈瘤に対して母血管閉塞術を施 行した 1 例 北九州市立八幡病院 平野孝幸 Hirano Takayuki 高橋義晴 奥山澄人 窪田圭一 松山純子 倉前卓実 2,3) 西村真実 江面正幸 3) 奈良医療センター 大阪府立急性期 総合医療センター 脳神経外科 2) 奈良県西和医療センター 脳神経外科 3) 福田修志 Fukuda Shuji 岩永充人 越智 章 P-035 下川原立雄 Shimokawara Tatsuo 藤本憲太 2) 藤本京利 3) 平林秀裕 星田 はじめに 後大脳動脈に発生する動脈瘤は全頭蓋内動脈瘤の約 1 と少ない 近 年 血管内治療による報告が増えてきているが 瘤内塞栓が困難であるものも多く その場合親血管閉塞が行われる 今回 われわれは NBCA を併用して親血管閉 塞を行った後大脳動脈末梢部大型動脈瘤の 1 例を経験したので報告する 症例 74 歳 男性 突然の激しい頭痛の後 嘔吐 意識障害が出現し当院へ救急搬送と なった 来院時 意識レベル JCSIII-100 頭部 CT 検査で小脳正中部に血腫を伴う くも膜下出血を認めた 3D-CTA 検査では左後大脳動脈 P3 部に約 1.5cm 大の動 脈瘤を認め 同部の破裂によるくも膜下出血と診断し緊急で動脈瘤塞栓術を施行 した 5F ガイディングカテーテルを左椎骨動脈に挿入 マイクロカテーテルを瘤 内に留置した 術中行った DSA では 動脈瘤より末梢の親血管の描出は不良で あった ED コイルアンフィニ(計 6 本)で瘤内塞栓を行い NBCA を用いて瘤内お よび親血管閉塞を施行した 術後 併発した水頭症に対して脳室ドレナージ術を 施行 また小脳正中部の血腫は開頭術により血腫除去を行った 術後の CT では 後頭葉に NBCA の末梢への migration を認めるものの 広範囲な梗塞巣は認めな 考察 結 かった 意識レベルは徐々に改善し 意思疎通 発語も可能となった 語 後大脳動脈末梢部の破裂大型動脈瘤に対して NBCA を併用し瘤内塞栓および 母血管閉塞を行った症例を経験した コイル塞栓術に NBCA を併用することに よって より確実な塞栓術が行えると考えられた P-036 コイル塞栓術で治療した巨大血栓化内頸動脈瘤の 1 例 大谷敏幸 Ohtani Toshiyuki 狩野忠滋 飯島圭哉 笹口修男 宮本直子 2) 内藤 栗原秀行 功 2) 目的 増大傾向にあった巨大血栓化内頸動脈瘤に対しステント支援下コイル塞栓 術を施行し その増大が停止した 1 例を経験したので報告する 症例 症例は 65 歳 男性 頭痛で発症 未破裂脳動脈瘤を指摘された 初診時長径 17mm の大型 血栓化右内頸動脈瘤あり 脳血管撮影では右内頸動脈終末部に脳動脈瘤を認めた 神経症状はなく外来画像フォローを行ったが 約 18 か月の経過で長径 26mm の巨 大血栓化動脈瘤となった バルーン閉塞試験では虚血耐性あり ステント支援下 のコイル塞栓術を施行した 全身麻酔 右大腿動脈穿刺 瘤の内腔は約 10mm の 広頸瘤で Enterprize VRD 28mm を中大脳動脈より内頸動脈にかけて留置 jailing にて Presidio 18 10mm 34cm より開始 計 11 本 227cm のコイルを挿入 neck remnant で終了した 周術期の経過は問題なく外来画像フォローに移行した 治 療 6 か月後の MRI で瘤頸部に軽度再開通を認めるが 脳動脈瘤の増大は認めてい ない 考察 本症例は 母血管閉塞 2)バイパス併用クリッピング術 3)ステン ト支援下のコイル塞栓術などの治療法を検討した 巨大でしかも内頸動脈先端部 に位置していたため直達手術で瘤周囲の穿通枝を守るのは困難と判断し ステン ト支援下のコイル塞栓術を先行させ 再発時には母血管閉塞を追加する治療方針 とした 治療後 6 か月と短期間であり今後のコイルコンパクションや瘤の増大再 開に注意を要するが 瘤の増大が一旦は停止したことより ステント支援下コイル 塞栓術は一定の効果があったと判断している 結論 短期間の経過観察であり今 後の変化に注意を要するが コイル塞栓術により巨大血栓化脳動脈瘤の増大進行 が停止する症例が存在する Neuroform Stent 支援下 Coil 塞栓術後に Steroid 反応性の 脳実質変化を呈し Allergy の関与を疑った 1 症例 医療法人桜ケ丘会 水戸ブレインハートセンター 杏林大学 脳神経外科 2) 医療法人財団報徳会 西湘病院 脳神経外科 3) 東京逓信病院 放射線科 4) 東邦大学医療センター 大橋病院 放射線科 5) 林 基高 Hayashi Mototaka 田中雅樹 山下圭一 原田洋一 畑山 徹 河野拓司 佐藤栄志 2) 塩川芳昭 2) 小西善史 3) 土屋一洋 4) 飯塚有応 5) はじめに 脳血管内治療に使用される頭蓋内留置 Stent は Nitinol を材料としている Nitinol は Nickel を含有する合金であり その Nickel は金属 Allergy の代表的な原因物質としても知られて いる 今回 Nickel allergy を疑う症例の治療を経験し 今後安全に Nitinol 製 Device を使用するた めに役立つ知見を得たので報告する 症例 未破裂動脈瘤(Rt.C3)に対し Neuroformstent 支援 下 Coil 塞栓術を実施した 術後 6 日目に 右大脳半球に散在する病変を確認した 病変は中心部が T1/2 低信号で 周辺部は T2 高信号であった その後も病変は増多 拡大したため Steroid pulse 療法(Methylprednisolone1000mg)を実施した Steroid pulse は著効し MRI 所見は速やかに消退 した 考察 脳血管内治療における遅発性合併症については 多くの症例報告がなされ様々な機序 が推察報告されている しかしながら病理学的な検討等は十分に実施されておらず その診断及び 治療法は確立していない これまでに脳虚血 造影剤脳症 PRES Hydorophilic Polymer による塞 栓及び肉芽腫形成 そして Nitinol に含有される Nickel の漏出による Allergy の惹起など様々な発 症機序が提起され その臨床像検査所見の報告など貴重な経験が蓄積されている また循環器領域 では広く Nitinol が使用されており 先行して様々な知見が得られている これらを踏まえ周術期 管理における問題点 発症時の対処法などを整理する 結語 病歴 発症治療経過 検査所見など から 我々は Nitinol に含有される Nickel の血中移行に注目している このため脳血管内治療領域 での Nitinol 製品の多用に伴い 今後さらに金属 Allergy に注意を払う必要性があると提起する JNET S374-S445_13_ポスター 発表なし.smd Page 7 徹 Vol.9 No.6 November 2015 S379 ポスター 発表なし 症例は 頭痛 意識障害で発症したくも膜下出血の 88 歳女性 頭部 CTA では右 後下小脳動脈遠位部に約 3mm の嚢状動脈瘤を認めた 動脈瘤に対して 脳動脈瘤 内塞栓術を施行した 7 Fr launcher を右椎骨動脈にアクセスしたところウェッジ した 左椎骨動脈は頭蓋外で閉塞していた 右椎骨動脈は右後下小脳動脈分岐後 に高度狭窄を呈しており 脳底動脈も一部に描出を認めるのみであった 両側 P1 も描出は認めず 両側後大脳動脈は後交通動脈を介して描出されていた そのた め 脳幹虚血のリスクを考え launcher は腕頭動脈にとどめた 4.2F Fubuki を後 下小脳動脈起始部近位に留置し 右椎骨動脈の血流を確保できた 動脈瘤は neck remnant であった 術後 17 日目の脳血管造影で動脈瘤が約 5mm と増大し 形状 の変化を認め コイルの瘤外逸脱の所見が疑われた 偽性脳動脈瘤を疑い母血管 閉塞術を施行した 術後経過は良好であり 再発の所見は認めていない 後下小 脳動脈に限局して発生する動脈瘤は と報告されている その多くは嚢 状動脈瘤であり まれに解離性瘤が報告されており 治療方針については症例毎に 検討されている 本症例は 右後下小脳動脈遠位部に発生した嚢状動脈瘤に対し 脳動脈瘤内塞栓術を施行した 術後早期に増大し偽性脳動脈瘤を疑い 母血管閉 塞術を施行し良好な結果を得た また 脳幹虚血のリスクが高い症例であり 4.2Fr Fubuki を用いることで血流の確保が得られ 安定した治療が可能であった 独立行政法人国立病院機構 高崎総合医療センター 老年病研究所附属病院 脳神経外科 2) NBCA (n-butyl 2 cyanoacrylate)を併用して親血管閉塞を 行った破裂後大脳動脈末梢部大型動脈瘤の 1 例

7 P-037 P-038 Ruptured Tiny Aneurysm に対する血管内治療の有効性 医学医療系 筑波大学 杉浦嘉樹 Sugiura Yoshiki 鶴田和太郎 寺門利継 伊藤嘉朗 丸島愛樹 滝川知司 山本哲哉 松村 明 はじめに 3mm 以下の tiny aneurysm に対する血管内治療は 高い技術が必要で あり 合併症率が高いと報告されている 今回 当施設において施行された ruptured tiny aneurysm に対する血管内治療の成績を検討し報告する 方法 当 院にて 2004 年 5 月から現在までに ruptured tiny aneurysm( 3mm)に対して 治療を行った 5 例を対象とした 結果 コイル塞栓術が 3 例 クリッピング術が 2 例であった 動脈瘤の平均サイズは 2.43mm(1.6mm-3mm) 局在は 前交通動 脈が 2 例 内頚動脈が 1 例 前大脳動脈遠位部が 1 例 椎骨動脈-後下小脳動脈が 1 例であった コイル塞栓術は 1 例がバルーンアシスト下 1 例がステントアシス ト下 1 例がシンプルテクニックにて行った 3 例の Complete occlusion を得たが 術中破裂を 1 例に認めた クリッピング術の 2 例は ワイドネックであり コイル 考察 過去の報告では tiny aneur塞栓術が困難と判断された症例であった ysm の血管内治療中の術中破裂率は 5 倍にのぼると報告されており マイクロカ テーテルのポジショニング コイルの選択など 難易度の高い手技と考えられてい る 一方 クリッピング術においても tiny aneurysm の壁は薄く クリップの選 結語 ステントア 択など難易度は高く 治療選択には詳細な検討が必要である シスト バルーンアシストなどの技術を駆使することで 合併症を避け治療が可能 と考えるが 依然 高度な技術を有する手技であり 今後の症例の積み重ねが必要 である P-039 神戸市立医療センター中央市民病院 先端医療センター病院脳血管内治療科 2) 奥田智裕 Okuda Tomohiro 今村博敏 谷 正一 足立秀光 坂井千秋 2) 有村公一 船津尭之 別府幹也 武部軌良 1,2) 松井雄一 鈴木啓太 坂井信幸 1,2) はじめに 巨大脳動脈瘤の治療の選択肢として母血管閉塞(parent artery occlusion;pao)は有効な治療の一つである その再発率は低く 特に逆行性の血流に より再発することは稀である 今回 巨大椎骨動脈瘤に対して PAO を行い 対側 椎骨動脈の血流により再発を来たし 再度 PAO を行った症例を経験したので報告 する 症例 61 歳女性 めまい 歩行障害の精査で右後下小脳動脈(posterior inferior cerebellar artery;pica)遠位部の巨大椎骨動脈瘤(26mm)を発見され当院を 紹介受診した 切迫破裂と診断し balloon test occlusion(bto)を行い tolerance を 確認した後 動脈瘤内から瘤の近位部椎骨動脈(PICA 遠位部)にかけて PAO を 行った 術後 コイルの mass effect により嚥下障害 嘔気を認めリハビリテーショ ン目的に他院へ転院となった 初回治療から 1 年後に誤嚥性肺炎で他院に入院と なり その後 1 年間の経過で動脈瘤の mass effect による水頭症が徐々に増悪し 意識障害が進行したため当院へ再度紹介となった 入院後の脳血管撮影で対側椎 骨動脈から瘤内への血流を認め 瘤は最大径 48mm に拡大していた 水頭症の治 療の前に再治療が必要と考えられ左椎骨動脈から union を経由して瘤内に microcatheter を誘導し 再度 PAO を行った 術後 脳室腹腔短絡術を施行して全身状 態は安定して経過している 考察 結論 対側の椎骨動脈からの血流で再発した PAO 後の巨大椎骨動脈瘤の 1 例を経験した 大型の血栓化動脈瘤では 逆行性血 流による再発の危険性があり 慎重な経過観察が必要である P-041 吉田病院付属脳血管研究所 櫻井靖夫 Sakurai Yasuo 山浦生也 南 浩昭 松本洋明 岡田崇志 増田 敦 宮地勝弥 富永正吾 平田 温 夏目重厚 吉田泰久 吉田耕造 目的 脳動脈瘤内コイル塞栓術において 術前の抗血小板療法は周術期虚血合併症の 予防に重要である とくに近年頭蓋内血管ステント導入以降は 血小板凝集能の評価と して VeryfiNow を用いられることが多くなってきた 今回当施設では 脳動脈瘤コイ ル塞栓術における周術期虚血性イベントを症候及び MRI 拡散強調画像で評価して VeryfiNow を用いた血小板凝集能の評価がこれに相関するかを ステント併用群(SA 群)とバルーン併用群(BA 群) シンプルテクニック群(S 群)それぞれで検討した 対 象 2013 年 11 月から 2015 年 7 月までの期間に当院で行った未破裂脳動脈瘤コイル塞 栓術のうち術前に VerifiNow 検査を行った 22 例(SA 群 6 例 BA 群 14 例 S 群 2 例)手 術施行予定患者には 術前 1 週間以上前から抗血小板剤 2 剤を服用して 術前に 結果 症候性虚血性合併症は BA 群に 2 例認めた DWI 高信 VeryfiNow を計測した 号を多く認めた例(10 個以上あるいは直径 10mm 以上のものを 1 個以上)は SA 群と S 群では 0 例であったが BA 群で 9 例あった DWI 高信号多数症例では DWI 少数症例 とを比較すると ARU 平均値(417:428)PRU 平均値(229:172)であり PRU がカットオ フ値を超えている例が多かった 考察 VerifiNow による術前抗血小板療薬の効果判 定は 虚血性合併症抑制に有用であると考えられた 術後 DWI 陽性は SA 群よりも BA 群に多くみられた これには SA 群は VeryfiNow の結果をより重視して抗血小板 療法を強化したことも考えられるが バルーン拡張による灌流量低下と血栓 塞栓によ る血流減少が重なることが要因であると推測した 少数例での検討であり今後更なる 検討が必要である 脳動脈瘤塞栓術に対する adjunctive technique および guiding system の検討 信楽園病院 新潟大学 脳研究所 脳神経外科 2) 北澤圭子 Kitazawa Keiko 伊藤 靖 2) 長谷川仁 2) 西野和彦 2) 藤井幸彦 2) 目的 脳動脈瘤塞栓術には microcatheter1 本のみで行う simple technique(st)と balloon assist technique (BAT) stent assist technique (SAT) double catheter technique(dct)などの adjunctive technique(at)がある また guiding catheter (GC)も通常の system と triple co-axial system(tcs)がある 今回我々が使用し た technique 及び GC を後方視的に検討した 対象 2013 年 1 月 1 日から 2015 年 5 月 31 日までの 2 年 5ヶ月間 当院及び関連施設で行われた脳動脈瘤コイル塞 栓術 239 例を対象とし 使用された technique GC の各年における経時的な変遷 につき検討した 結果 脳動脈瘤コイル塞栓術は 2013 年 91 例 2014 年 109 例 2015 年(5 月まで)39 例施行された AT は 2013 年: 年: 年: 64 に使用 破裂動脈瘤に対して AT は 2013 年: 年: 年: 48 に使用 未破裂動脈瘤に対して AT は 2013 年: 年: 年: 78 に使用した AT の内訳は 2013 年: BAT74 SAT22 DCA 年: BAT69 SAT 年: BAT56 SAT44 で あ っ た GC に 関 し て は TCS が 2013 年 年 年 67 に用いられた 経時的に AT の使 用率に大きな変化はなかったが SAT の使用頻度が上昇していた GC は経時的 に TCS の使用率が増大傾向にあった 結論 脳動脈瘤治療は SAT や TCS 等の technique の使用頻度が上昇してきており 脳動脈瘤治療の安全性 有効性を高め るための試みの結果と考えられる これらの治療が長期的な治療成績の向上に寄 与しているかは今後の検討が必要である P-042 Preshaped カテーテルの有用性と pitfall 武田総合病院 医療法人榮昌会 P-040 母血管閉塞後に逆行性の再灌流により再発した巨大椎骨動脈瘤 医仁会 脳動脈瘤コイル塞栓術における術前 VerfyNow の結果と術後 MRI 拡散強調画像の検討 山田 誠 Yamada Makoto 横山邦生 田中秀一 伊藤 Stent assist をしなかった難治性破裂動脈瘤の検討 独立行政法人 国立病院機構 災害医療センター 裕 川西昌浩 目的 脳動脈瘤に対する血管内治療に於いて simple 法では勿論 複数の device を併用した場合でも engage させた microcatheter の先端形状が治療に大切であ る steam shape(ss)と preshaped device(ps)にはそれぞれの特性がある preshaped device の 功 罪 に 関 し て 自 験 例 を も と に 検 証 し た 対 象 2005/ /04 までの約 10 年で行った動脈瘤治療 169 症例 172 病変 解離病変や巨大 動脈瘤に対する母血管閉塞術 治療諸経過で複合的な治療を施行し catheter tip の形状に関する検証に不適切な 54 病変を除外した 検討方法 術前検討より選 択した 1st catheter で完結できた例 複数本開封したが結果的に 1 本の catheter で完結できた例 複数本 catheter を用いるのが適切だった症例群に分け 不適切 と判断した理由や複数本使用せざるを得なかった理由を症例毎に検討した 結 果 70 病変の治療で初回選択した PS で治療でき 28 病変では初回に PS を選択す るも SS に変更することで治療できた 20 病変は複数本の使用も仕方ないと判断 した 先端不適切な背景としては三次元的要素 折り返し 半径の制約 瘤の大き さ などに起因していた 考察 PS は簡便で用途が広く 時間が経っても形状が 戻るということがないので安定している 先端が硬いので抜けにくく カテコン トロールもしやすいが自由に微妙な先端形状がつけられない 文献的考察を加え てその功罪を報告する 重田恵吾 Shigeta Keigo 八ツ繁寛 早川隆宣 住吉京子 百瀬俊也 榎本真也 佐藤 慎 平 直記 正岡博幸 高里良男 目的 治療困難な広頚動脈瘤への stent 併用は未破裂脳動脈瘤に限られ 破裂瘤 に使用した場合の高い合併症率が知られている しかし治療困難な破裂瘤に stent 対象と を使用しない場合の治療成績 合併症は不明で 本研究で明らかにする 方法 2010 年 1 月 2014 年 12 月の 216 瘤治療中 瘤形状は stent の適応だが 破 裂瘤で適応しなかった症例で 技術的に stent なしの治療が困難(Dome neck ratio 1 か母血管分離不能)と判断した 10 件が対象 患者背景 瘤の形状 部位 塞栓 方法 技術的成功の有無 Raymond score 合併症 拡散強調画像(DWI)高信号 再出血有無 追加治療有無について検証した 結果 10 瘤の大きさは 7-10mm:2 例 10mm-25mm:8 例 部位は BA tip 5 例 BA-SCA 1 例 BA trunk 1 例 paraclinoid 2 例 A.com.1 例 治療方法は double catheter 5 例 balloon assist 4 例 両 者併用 1 例 全例で coil 留置成功 Raymond score は 1(CO):1 例 2(NR):5 例 3(BF):4 例 合併症は分枝閉塞 1 例 術中破裂 1 例 9 例(90 )で DWI 高信号を 認めた 90 日以降の血管画像のある 7 例で再破裂は無し 2 例で追加塞栓を行っ た 結語 stent なしで治療が困難な破裂瘤に対しても adjuvant technique で塞 栓できたが 高い合併症率が判明した これらの瘤に限定して適応拡大が望まれ る S380 JNET Vol.9 No.6 November 2015 S374-S445_13_ポスター 発表なし.smd Page 8

8 P-043 P-044 未破裂前交通動脈瘤に対するコイル塞栓術後に発症した可逆性 白質脳症の 1 例 名古屋大学附属病院 安城更生病院 脳神経外科 2) 玉利洋介 Tamari Yosuke 泉 孝嗣 松原功明 太田圭祐 2) 新帯一憲 田島隼人 伊藤真史 西堀正洋 佐藤雅基 若林俊彦 目的 可逆性白質脳症 posterior reversible encephalopathy syndrome(pres)は 高血圧 子癇 片頭痛 尿毒症性脳症 自己免疫疾患 薬剤(免疫抑制剤 化学療法 剤) 造影剤 頭部外傷後などが原因とされ脳血管内治療後急性期に発症する症例 報告は散見される 今回我々は未破裂動脈瘤で亜急性期に発症した PRES の症例 症例 64 歳男性 主訴なし 未 を経験したので文献的考察をふまえて報告する 破裂前交通動脈瘤 既往なし アルコール 720ml 日 喫煙歴なし 最大径 8mm の広頸動脈瘤に対して両側の前大脳動脈からアプローチし バルーンアシスト下 に 15 個の bare platinum coil で塞栓を行った 手技時間 510 分 造影剤使用量 280ml 収縮期血圧 150mmHg 台で変動はなかった 術後 5 日目 MRI で DWI にて 多発性に微小梗塞を認めたがカテーテル手技に起因した無症候性梗塞と考えられ た 術後 65 日目の follow up MRI で両側前頭頭頂葉および左後頭葉白質に T2W 高信号 T1W 低信号 DWI 高信号 ADC 上昇を示す多発性の斑状病変を認めた 血圧は mmHg で頭重感はあるが明らかな神経脱落症状は認めなかった PRES と診断し降圧剤内服を開始し 1ヶ月後の MRI で異常所見は縮小し 9ヶ月後 の MRI では大部分が消失していた 考察及び結論 過去の報告によると PRES の原因として多量の造影剤 血圧の変動 コイルによる炎症などが推察されている コイル塞栓術後に亜急性に PRES を発症することはまれだが鑑別に挙げるべき病 態と考えられる P-045 工藤陽平 前川正義 Maekawa Masayoshi 福田清輔 粟屋 栄 目的 アシストステント(AS)はコイリング(CO)の治療域を拡大する以外に 塞 栓率上昇という副次的効果も期待できる その副次的効果の有無を検証し その 結果を考察した 対象と方法 2010 年以降 15 年 5 月までに CO を行った 137 瘤 (症例数 126 人 破裂瘤 96 個)を対象とした 解離性瘤 部分血栓化瘤 再治療瘤 サイズ計測無し瘤 一部コイルが瘤外に逸脱あり瘤(本幹閉塞を含む) バルーンア シスト法で治療瘤は除外した AS は 30 瘤(エンタープライズ 11 瘤 ニューロ フォーム 19 瘤) AS 無しは 107 瘤(シングル法 104 瘤 ダブル法 3 瘤)であった 瘤のサイズ計測は 3DCTA で行い 長径と短径の平均値を大きさとした 137 瘤を 0.5mm 範囲ごとの大きさで仕分けし(例 4.0 大きさ 4.5) それぞれの大きさ 群で挿入コイル総長(CL)の平均値を求め AS 有無群間で比較した 使用コイル は 10 サイズを基本とし コイル 2 次径 9mm については 18 サイズを使用した 結果 AS は 13 の大きさ群で行われたが うち 7 群で AS 無しよりも CL が長かっ た(平均上昇率 31.1 ) AS 無しよりも CL が短かった 5 つの大きさ群では うち 3 群は AS が各々 1 瘤しかなかった また 1 つの大きさ群では AS 無し群が 0 瘤 であったため比較できなかった 考察と結語 本結果は AS の塞栓率上昇という 副次的効果を追認するに矛盾しないものであった 一方 78.1 (うち 97.2 がシ ングル法)は AS 無しで行われており 親または分岐血管の開存を確保する必要が ない瘤に対しては AS 無しが基本かつ十分でもあることも銘記しなければならな い 塞栓率上昇を一次的目的として AS を使用することは 必要度および合併症回 避の観点から避けなければならない P-046 くも膜下出血急性期治療後の脳血管再評価の重要性 三友堂病院 アシストステント繁用で見えてくること 考えること 目白病院 Stent 留置により後下小脳動脈 (PICA) を温存し得た破裂解離 性椎骨動脈瘤の一例 土浦協同病院 Kudoh Yohei P-047 廣田 晋 Hirota Shin 芳村雅隆 京極千恵子 タンマモングッド ティプアーパー 清川樹里 山本信二 はじめに Vertebral artery dissecting aneurysm involving PICA(VADA)の塞栓 術 に お い て PICA の 温 存 と 病 変 部 の 閉 塞 の 両 立 は 容 易 で は な い PICA に Enterprise VRD を留置して血流を確保し 解離腔の internal trapping を施行しえ た 1 例を報告する 症例 49 歳男性 右 VADA 破裂によるクモ膜下出血のため 前医から治療目的に気管内挿管 全身麻酔下で当院に搬送された 合併した急性 水頭症に外誘導術を施行した後 脳血管内手術を施行した VADA は PICA 起始 部周囲で 6.2mm と最も膨隆し 遠位に向かって伸展していた PICA は約 30 の 角度で分岐した後にヘアピンカーブをなしており 直径は 2.1mm だった 最初に 患側椎骨動脈経由で PICA の確保を試みたが PICA にカテーテルを誘導するにあ たり 解離腔内でたわんでしまい誘導できなかった よって先ず PICA 起始部よ り遠位椎骨動脈内にコイル塞栓を行った これにより PICA へのカテーテル挿入 が可能となり Enterprise VRD を PICA から近位椎骨動脈にかけて展開し PICA の温存と解離膜の安定化を得た 半年後の脳血管撮影でも安定している 考察 結論 PICA へステントを誘導した症例報告は散見されるが 嚢状動脈瘤を対象と したものが中心である 通過経路の血管壁は正常であり操作上の制限が少なく 血管形状に応じて PICA へのアプローチを工夫しやすい しかし出血発症 VADA では病的血管が経路であり慎重な操作を要し また本症例では解離腔の形状のた めにカテーテル誘導が困難だった VADA での施行にあたっては より慎重で安 全な操作と治療戦略が必要である P-048 前脈絡叢動脈分岐異常に合併した動脈瘤破裂により内頚動脈海 綿静脈動瘻を来した 1 例 ワイドネック脳動脈瘤に対するステント併用コイル塞栓術の適 応 Aspect Ratio と最大径に着目して 兵庫医科大学 国立病院機構大阪医療センター 国立循環器病研究センター 脳神経外科 2) 黒田淳子 Kuroda Junko 中川智義 2) 吉村紳一 はじめに 前脈絡叢動脈(AchoA)の分岐異常は比較的稀な血管破格稀である 一 方 床上部内頚動脈に生じた非外傷性動脈瘤が海綿静脈洞内に破裂し内動脈海綿 静脈動瘻(CCF)を主体とした症状を来すことは極めて稀である 今回 CCF を主 体とした破格を伴った AcomA と後交通動脈(Pcom)分岐に生じた動脈瘤破裂の 1 症例 48 歳 女性 頭痛と嘔吐により救急搬送され 例を経験したので報告する た 頭部 CT では明らかな異常を認めず MRI(FLAIR)でも明らかな SAH は認め なかった MRA で内頚動脈 supraclinoid segment に後下方に突出する径 6mm の 動脈瘤を認め 腰椎穿刺による髄液検査により SAH と診断した 脳血管撮影では 動脈瘤から海綿静脈洞内への direct CCF を認めた 動脈瘤の頚部からは AchoA および Pcom が同一部位から起始していた 同動脈瘤の破裂による CCF と診断 し 動脈瘤コイル塞栓術を行った AcomA および Pcom の血流が温存され CCF が消失している事を確認し手術を終了した 術後 合併症を来すことなく経過し 独歩退院となった 考察 AcomA の分岐や起始部 形成異常については 解剖学 的 発生学的に多くの variation が存在することが報告されており 本症例は AchoA と Pcom とが内頚動脈の同一部位から起始した破格である 過去の文献に は 破格血管に生じた動脈瘤やその破裂による SAH の報告が散見されるが AchoA の破格に伴う動脈瘤の破裂主として CCF となった症例は 我々が検索し た限りでは報告がなく 極めて稀な病態であると考えられる 結語 AchoA の破 格に伴う動脈瘤破裂によって CCF が主体となり発症した 非常に稀な症例を経験 したため 文献的考察を交えて報告する 植松幸大 Uematsu Kodai 佐藤 徹 菅田真生 丸山大輔 濱野栄佳 織田祥至 江口盛一郎 宮田 武 堀尾欣伸 片岡大治 高橋 淳 背景 ワイドネック未破裂脳動脈瘤に対しての stent-assisted coiling(sac)は 治療適 応の拡大などの利点もある一方 塞栓性合併症等の問題も存在する 当施設で施行した 未破裂脳動脈瘤コイル塞栓術をもとに SAC 症例を後方視的に検討した 方法 2010 年 7 月 2015 年 5 月に施行した未破裂脳動脈瘤コイル塞栓術 166 例中 ネック径が 4mm 以上かつ最大径が 7mm 以上の動脈瘤 57 例 これらにつき stent 使用の有無 Aspect Ratio(AR) 最大径 体積塞栓率(VER) 術後拡散強調画像(DWI)陽性率 合併 症率 再発等に関して検討した 再発の評価には consensus grading scale を用いた 抗血小板療法は stent 群(S 群)では dual antiplatelet therapy(dapt)を半年 以後は 1 剤を継続とし 非 stent 群(N 群)では DAPT を 1ヵ月 その後 2ヵ月 1 剤投与で終了と した 結果 S 群は 23 例 N 群は 35 例 平均観察期間は 29.1ヵ月 最大径 7mm 以 上 10mm 未 満 の 40 例 (S 群: 11 N 群: 29) で は AR は S 群 で 低 い 傾 向 が あ り (1.06vs1.29 p=0.058) cut off 値は 1.23 であった また最大径が 10mm 以上の 17 例 (S 群:11 例 N 群:6 例)では AR は有意に S 群で低く(1.30vs1.83 p 0.05) cut off 値 は 1.49 で あ っ た 治 療 成 績 に つ い て は S 群 と N 群 で VER (29.7 vs29.4 p=0.88) 術後 DWI 陽性率(59.1 vs45.7 p=0.32) 周術期合併症(4 例 vs4 例 p=0.48) 再発(2 例 vs5 例 p=0.55)に有意差を認めなかった 再治療は S 群で 1 例の みであった 考察 当施設では(最大径 7mm 以上 10mm 未満かつ AR 1.2 (2)最 大径 10mm 以上かつ AR 1.5 の動脈瘤に対して SAC が施行される傾向にあった ま た両群間で治療成績に有意差を認めなかったことから 当施設の治療選択は妥当である と考えられた JNET S374-S445_13_ポスター 発表なし.smd Page 9 Vol.9 No.6 November 2015 S381 ポスター 発表なし 緒言 くも膜下出血(SAH)急性期に 出血源が同定できない症例は少なからず経 験する SAH 急性期に診断がつかず day4 に上下垂体動脈分岐部(ICA-SHA)の 脳動脈瘤(An)に対しコイル塞栓術(coiling)を施行した後 day20 に真の出血源と 考えられる右内頸動脈-前脈絡叢動脈分岐部(IC-Acho) An を認め coiling を追加 した症例を経験したので報告する 症例 54 歳女性 突然の頭痛で発症 SAH を認め 造影 3DCTA 検査で右 ICA-SHA に最大計 3mm の An を認めた 他に出 血源と考えられる所見はなく コイル塞栓術を施行した 合併症なく経過し day20 の頭部 MRA で右 IC-Acho の An を示差する所見を認め 脳血管撮影(an 治療 wide neck gio)を行ったところ 最大計 9mm の右 IC-Acho An を認めた であり simple technique での coiling は困難と考え ステント支援下での coiling を行った 右大腿動脈アプローチによる jailing technique で coiling を行ったが 途中でマイクロカテーテルが An より逸脱し transcell technique を試みたがステ ント cell 内を通過できず手技を終了した 考察 SAH 急性期に診断がつかず angio の再検により出血源が同定できる確立は と報告されている 優 れた手技と注意深い読影力により false negative は 2 以下になることから angio の再検は再出血が起きない限り必要なしと結論している報告もあるが 多くの 報告では再検により出血源を同定すべきと結論づけている また 本症例のよう に出血源と思われる病変に治療を行った後 真の出血源と考えられる所見が新た に発見される症例もあり 血管内治療に関わらず SAH 急性期に治療を行った An 症例においても血管の再評価は重要であると考えられた

9 P-049 P-050 前交通動脈破裂動脈瘤塞栓術後に近傍にできた新生動脈瘤が破 裂した一例 CFD 解析から予測できること 埼玉医科大学国際医療センター 埼玉医科大学国際医療センター 脳血管内治療科 脳卒中外科 2) 上宮奈穂子 Uemiya Nahoko 山根文孝 神山信也 大塚俊宏 溝上康治 根木宏明 石原正一郎 栗田浩樹 2) はじめに 新生動脈瘤については これまで破裂脳動脈瘤治療後の経過中や未破 裂脳動脈瘤術後に発生する報告が散見され その発生率は 1 前後と言われる し かし 最初の破裂脳動脈瘤に対するコイル塞栓術後に 非常に近い部位に発生した 新生動脈瘤の報告は稀である 今回 我々が経験した前交通動脈破裂脳動脈瘤治 療後に 近傍にできた動脈瘤が破裂し SAH を発症した症例に対し CFD 解析結果 から予測できる事を報告する 症例 42 歳男性 前交通動脈瘤破裂による SAH を発症 simple technique でコイル塞栓術を施行した 他に脳動脈瘤を認めなかっ た 4 年後 2 度目の SAH を発症 DSA より前交通動脈新生動脈瘤破裂が原因と 診断した 新生動脈瘤は初発動脈瘤の近傍に発生 初発動脈瘤は完全塞栓を維持 している事を確認した 我々は 新生動脈瘤に対してコイル塞栓術を施行したが 3 週間後に再出血を発症した DSA にて coil compaction を認めたため 開頭ク リッピング術による処置を施行した 経過中の 3DDSA の DICOM データを使用 して CFD 解析を施行 初回のコイル塞栓術前後で比較した結果から 新生動脈瘤 が発生した部位(orifice)では一貫して WSSvector variant が高値であった さら に 新生動脈瘤の破裂点では 1 心拍周期中の flow pattern に特徴的な変化がある ことが分かった 結語 周囲より極端に高い WSSvv 値を有する部分では新生動 脈瘤が発生する risk がある また CFD 解析により明らかな変化がある場合には 開頭術後のみならず コイル塞栓術後も長期のフォローアップが勧められる P-051 動脈瘤はどこまで血管内治療で可能か 流山中央病院 大川原脳神経外科病院 2) みさと健和病院脳神経外科 3) 会田記念リハビリテーション病院脳神経外科 4) 杏林大学第一内科 5) 金澤隆三郎 Kanazawa Ryuzaburo 吉原智之 大渕英徳 大川原舞 2) 落合育雄 3) 嶋口英俊 4) 傳法倫久 5) 当院では脳動脈瘤に対し血管内治療(IVR)を第一選択としている 確実にできれば開頭術に劣らな いこと 低侵襲であること 患者さんの希望は血管内治療が多く IVR 困難という理由がなければ 開頭術を納得させることが難しい事例がある(特に未破裂瘤) などが理由である 平成 24 年 5 月 から 27 年 5 月 31 日までの約 3 年で合計 141 例の嚢状動脈瘤治療が行われたが 70.9 が IVR で 施行された(Retrograde に見て うち 2 例 後述 は開頭術 better であったと思われるため 69.3 が IVR で可能であったと判断できた) 原則ステント使用はせず single double catheter balloon remodeling technique など 瘤内のみの処置で治療が済むような手術を心掛け ステントは使 用がやむを得ない場合に限定している Major complication として 2 例(Acom1 例 M1M2 1 例) 部位別でみると Acom は 64.9 が IVR で処置され 開頭術は interhemispheric approach が大半 であった M1M2 は 45.5 が IVR であり ICPC については broad neck は当初開頭術で行ってい たがここ数年のコイルの進歩でそのようなものでも IVR が可能になり 全体でも 87.5 が IVR で ある 後頭蓋窩は全例 IVR であった 手術時間に関しては IVR の方が 1 時間半ほど短い 塞栓後 の再出血は幸い今のところ経験がなく compaction から再治療になった症例は 2 例で(Acom 1 M1M2 その後は順調に経過している 患者さんの転帰を優先した場合 現状が IVR の上限と 思われる 頭蓋内ステントを効果的に使用すればこの割合はさらに高くなると思われるが 抗血小 板剤の長期内服という問題を考えると 開頭術とのバランスを考慮した適応選択が重要であると思 われた P-052 当施設に於ける 脳動脈瘤コイル塞栓術の役割の推移 脳動脈瘤コイル塞栓術中に発生する血栓への対処法 旭川医科大学 網走脳神経外科リハビリテーション病院 2) 医療法人社団親和会 西島病院 東京女子医科大学 脳神経外科 2) 和田 始 Wada Hajime 齊藤仁十 2) 三井宣幸 鎌田恭輔 石黒太一 1,2) Ishiguro Taichi 今岡 充 岡本沙織 1,2) 大石 渉 二木智子 竹下 裕 木根一典 堀越 徹 坂本真幸 西島洋司 吉本高志 目的 日本での脳動脈瘤コイル治療が始まって 15 年以上経過した 2010 年 4 月 に当施設では科長の交代とともに開頭クリッピング術 コイル塞栓術の術者が固 定され これまで脳動脈瘤治療を分担してきた この分担の推移について コイル 治療を中心に retrospective に検討した 対象 方法 2010 年 4 月以降 2015 年 7 月までのおよそ 5 年間を前期 後期に分けすべての脳動脈瘤治療を破裂未破裂 部 結果 開頭手術 83 例 コイル塞栓術 101 例計 184 例 コ 位 サイズで検討した イル治療は 42.4 から 52.6 になった ステントアシスト治療は 4 例から 16 例 ACA の瘤の治療が開頭術 : コイル塞栓術が 15:8 から 4:11 とコイル塞栓術が半 数以上となった(p=0.02) 破裂瘤は 56 例あり開頭手術 42 例 コイル塞栓術 14 例 で 前後期で開頭 コイル分担に変化はなかった 一方で 10mm 以上の動脈瘤は 前期 3:3 で開頭 コイル同数だったが 後期は 1:5 でコイルが多い結果となった コイル間で検討してみると嚢状瘤での塞栓率は 23.4 から 28.3 となり後期で高 い結果となった(P=0.027) 合併症は視野障害が 1 例 穿刺部トラブルで外科治療 考察 結論 血管内治療による瘤塞 を要したものが 3 例 morbidity はなかった 栓術が始まり相当の時間を経過したが 最近 5 年間で検討しても 成績は安定し コイル充填率は上昇していた 血管内治療におけるデバイスの進化 新デバイス 出現により 結果として脳動脈瘤の適応が広がっていると考えられる P-053 P-054 Large aneurysm に対してステント留置を極力行わない当院の 治療成績 Volume embolization rate を基盤とした治療戦略 埼玉医科大学国際医療センター 黒沢病院 2) 緒言 脳動脈瘤コイル塞栓術中において 稀に血栓形成をきたす例が経験される 血栓はしばしば増大し重大な虚血性合併症に直結するため 迅速かつ適切に対処 せねばならない 今回筆者らはコイル塞栓術中に発生した血栓に対し Ozagrel Na の急速点滴投与にて解決し得た例を経験した 教訓的症例であり考察を含め報 告する 症例 51 歳女性 未破裂内頚動脈眼動脈分岐部動脈瘤に対し コイル塞 栓術を施行 薬剤アレルギーのため 術前抗血小板剤は Cilostazol 100mg/日内服 のみであった Balloon assist 下にコイル塞栓を進め完全塞栓を得たが 手技終了 直前の確認撮影でコイル塊に血栓形成が認められた 血栓は急速に増大したため 直ちに Ozagrel Na 80mg/5 糖液 100ml を末梢静脈ラインより約 5 分間で急速点 滴 投 与 し た と こ ろ 血 栓 は 速 や か に 縮 小 傾 向 と な っ た 術 後 は Ozagrel Na 160mg/日 3 日間 および少量の Prednisolone 併用下に Aspirin 100mg/日 Clopidogrel 75mg/日等を追加し 3ヶ月後に全投薬を終了した 全経過において神 経脱落症状は認めず 脳梗塞にも至らなかった 考察 結語 脳動脈瘤コイル塞 栓術中に発生する血栓は 何らかの術中操作に伴う血管内皮障害に起因する血小 板血栓であり 対策の主眼は血小板凝集抑制である 対処法の一つとして抗血小 板 剤 の 局 所 動 注 が 推 奨 さ れ て い る が 血 小 板 凝 集 は ATP/ADP TXA2 等 の chemical mediators を介する全身反応であるため 十分量の抗血小板剤を速やかに 全身投与する方が理に適っている 今回の症例は Ozagrel Na の急速点滴投与が 有効な解決法であることを示唆しており 覚えておくと役に立つ 脳神経外科 脳血管内治療科 根木宏明 Neki Hiroaki 石原正一郎 上宮奈穂子 石原秀章 2) 溝上康治 大塚俊宏 神山信也 山根文孝 はじめに 大型動脈瘤に対しても可能な限りステント留置を行わず 高い塞栓率 (Volume embolization rate: VER)を得る事で良好な成績を目指してきた当院の治療結 果を報告する 対象 方法 2007 年 4 月から 2015 年 1 月までの初回コイル塞栓術を施 行した嚢状動脈瘤 841 例中 大型脳動脈瘤は 80 例(9.5 うち破裂 32 例)であった 年齢 破裂の有無 動脈瘤部位 動脈瘤サイズ(neck 径 最長径 Dome/neck ratio 動 脈瘤体積) ステント使用 VER 塞栓術時動脈瘤状態 フォローアップ脳動脈瘤状態 増悪傾向の有無 再治療を評価した 結果 80 例中 ステント使用が 6 例(7.5 )であっ た VER は 28.4 ± 7.5 であり good result 62 例 poor result 18 例であった 血管 造影フォローアップは 70 例(87.5 ) 14.1 ± 9.2ヶ月で可能であり 動脈瘤状態の悪 化は 37 例(52.8 )で認め 再塞栓術は 13 例(18.6 )で必要であった 高齢者 破裂瘤 では VER が低く(p 0.0 VER が高い症例ほど塞栓状態は良く(p 0.0 フォ ローアップ結果も良好(p 0.05)であったが 再治療には neck の大きさや最大径が影 響を及ぼしていた(p 0.05) 考察 VER:30 以上にて手術時塞栓状態としては良 好な結果が得られ 32 以上の塞栓ができれば再治療率は減少するが 塞栓状態を維持 するには VER:40 が必要であった wide neck な動脈瘤や最大径が大きな動脈瘤にお いては VER だけでは解決できない問題もある まとめ 大型脳動脈瘤はステントを 極力使用しないコイル塞栓術でも高い VER を得る事で良好な結果を得る事が可能と考 えられるが wide neck 動脈瘤や巨大脳動脈瘤はやはり治療困難な動脈瘤であり 更な る治療工夫が必要である可能性が示唆された コイル塞栓術を前提とした治療環境における前大脳動脈遠位部 脳動脈瘤の中 長期予後からみた破裂予防の意味 大田市立病院 福田 稔 福田理子 Fukuda Minoru はじめに 前大脳動脈遠位部動脈瘤(DACA 瘤)は破裂 未破裂に関わらず低頻度 のためか塞栓術の適応から年月を経たもののその長期予後や破裂予防処置の意味 に関する検討は少ない そこでコイル塞栓術を前提とした治療環境において経験 した DACA 瘤の中 長期予後から破裂予防の意味について検討した 対象 方法 対象は 年の 10 年間に当院を受診した DACA 瘤を持つ患者である 内訳はくも膜下出血(SAH)9 多発動脈瘤 1 未破裂瘤 1 例で平均経過観察期間は 8.4 年 動脈瘤診断時の平均年齢は 67.7 才であった 結果 SAH 例は全例に対し て塞栓術を試みた うち 1 例は技術的問題で塞栓を断念し経過観察としたが問題 無く退院し再発はない また SAH の重症度が軽 中等症の 6 例は全例高次脳機能 を含めた機能障害を残すことなく退院し長期にわたりその治療状況に問題は生じ ていない 一方未破裂瘤例は大型血栓化瘤が自然消退するのを経験した 考察 DACA 瘤は処置した瘤に問題は生じず 現状の SAH 治療レベルからみた予後に 問題はないと考えられた その一方で塞栓術自体はコイルの瘤外逸脱をみるなど 治療直後には安定感を欠いたケースでもその後に安定した血流が担保されるよう になるなど 半ば自然治癒力に目を向けざるを得ない症例が存在し塞栓の限定的 役割を意識させられた また破裂 再破裂予防処置が不要なケースがあることも 今後の重要な検討課題であると考えた 結論 DACA 瘤の破裂に対する塞栓術は 他部位のそれと比較し予後に悪影響はなく その治療環境は現状においては患者 に勧めるべきものと考えられる 一方で DACA 瘤の破裂予防処置そのものの意味 は今後も検討の余地がある S382 JNET Vol.9 No.6 November 2015 S374-S445_13_ポスター 発表なし.smd Page 10

10 P-055 P-056 瘤壁に分枝を有する脳動脈瘤のステント併用瘤内塞栓術 武蔵野赤十字病院 ステント併用コイル塞栓術後に再発を来した椎骨動脈解離性動 脈瘤の一例 根治的治療になりえるのか 戸根 修 Tone Osamu 原 睦也 佐藤洋平 橋本秀子 橋詰哲広 金子 川並麗奈 折原あすみ 玉置正史 聡 瘤壁から重要血管が分岐する脳動脈瘤は 瘤内塞栓術が困難な脳動脈瘤の一つで ある 分枝の起始部を温存して塞栓すると再開通が生じやすくなるが 親血管へ の脳血管用ステント留置を併用することで 再開通を防止できる可能性がある 今回このような方法で塞栓術を行い その有用性と問題点につき検討した 対象 は瘤壁から重要血管が分岐する脳動脈瘤症例で ステントを併用して分岐部を温 存する塞栓を試みた 42 例で 破裂 22 例 未破裂 20 例だった 破裂瘤のうち 2 例 は急性期に 20 例は慢性期の再開通時に行った 平均 63 才 女性 30 例 10mm 以 上の大型 15 例 10mm 未満が 27 例だった うち部分血栓化瘤は 3 例だった 温 存を企図した動脈は 後交通動脈が 21 例 中大脳動脈 5 例 前脈絡叢動脈 4 例 そ の他 12 例だった 脳血管用ステントは Enterprise VRD を使用した ステント長 は 28mm が 6 例 22mm が 30 例 14mm が 6 例だった このうち 40 例で目的通 り VRD と coil の留置に成功した 1 例は VRD のみの留置に終わり 1 例では VRD の先端が瘤内に migration したため waffle corn 法で塞栓した 抗血小板薬 は術 1 週間前から術後 3ヶ月まで 2 剤を投与し その後 1 剤を計 1 年間以上投与し た 破裂急性期では抗血小板薬を loading した 術中出血が 2 例で生じたが神経 症状は生じなかった 症状が残存した脳梗塞は 2 例で生じた 1 年後の再開通は 内頚動脈瘤の 2 例で認めた ステント併用塞栓術で瘤壁からの分枝を温存し 再 開通を防止する本法は有用な方法と考えられる ステントにより microcatheter の動きが制限されること 破裂急性期は脳梗塞のリスクが高いこと 抗血小板療法 の厳重な管理が必要であることなどが問題点である P-057 付属 八王子病院 脳神経外科 2) 百瀬浩晃 Momose Hiroaki キッティポン スィーワッタナクン 滝沢 賢 林 直一 2) 重松秀明 平山晃大 2) 青木吏絵 長田貴洋 反町隆俊 松前光紀 剛 坂倉和樹 上村和也 はじめに くも膜下出血で発症した両側解離性椎骨動脈瘤に対して一期的にステント 併用コイル塞栓術を施行したが その後再発を来したため追加ステント併用コイル塞栓 術を施行した一例を経験したので報告する 症例 32 歳女性 くも膜下出血で発症し た両側性椎骨動脈瘤に対して 一期的に頭蓋内ステント併用でのコイル塞栓術を施行し て急性期を乗り切った 術後順調であったが 2 年半後のフォローアップ血管造影にて 左椎骨動脈瘤の再発と紡錘状拡張の増大を認めた 初回留置したステントは拡張した 動脈瘤内に落ち込んで展開しており 左後下小脳動脈(PICA)起始部も動脈瘤の一部と 化していた 追加塞栓術を企図し 拡張部に 2 本の microcatheter を留置したのちに 椎骨動脈本幹温存するようにステントを留置し 真腔を Balloon 併用で確保しつつステ ント外周をカバーするような cage を作成し塞栓術を行った PICA の血流は温存でき た 最終段階で椎骨動脈遠位への血流遅延を認めたためステントをもう 1 枚追加し手 技を終了した 翌日の血管造影では残存していた椎骨動脈の拡張は正常化しており PICA も太くなっていた 考察とまとめ 椎骨動脈に発生する紡錘状動脈瘤の多くは 解離性であり 通常は親血管閉塞で治療されることが多いが 近年ではステント併用コ イル塞栓術の報告も散見される Flow diverter が使用できない現状では 今回用いた ような in-stent balloon assist と double catheter を用いた治療が有効と考えられた し かし 対側椎骨動脈瘤にも再発を疑う兆しがあり 椎骨動脈解離性動脈瘤の 真の 根 治を得るには更なる疾患理解と治療法の検討が必要である P-059 破裂急性期にステント併用コイル塞栓術を施行した両側椎骨動 脈瘤の 1 例 鈴鹿回生病院 三重大学 大学院医学系研究科 脳神経外科 2) 三重中央医療センター 脳神経外科 3) 三浦洋一 Miura Yoichi 当麻直樹 2) 寺島美生 石田藤麿 3) 荒木朋浩 霜坂辰一 3) 金丸憲司 はじめに 現在 破裂脳動脈瘤に対する Enterprise stent の適応はないが ステン トを併用しなければ治療が困難な症例は存在する また 出血発症した両側解離 性椎骨動脈瘤に対しての治療に関しては 確立された方法はない 今回 解離性と 考えられる両側椎骨動脈瘤の破裂急性期にステント併用コイル塞栓術を施行し 良好な経過を得たので 文献的考察を加え 報告する 症例 47 歳女性 突然の 頭痛で発症し 頭部 CT でくも膜下出血と診断され 3DCTA で両側椎骨動脈瘤を 認めた 右側は ブレブを有し dome が 14mm neck が 7mm の動脈瘤であり 一方 左側は ブレブはなく dome が 14mm neck が 7mm の動脈瘤であった 両側とも瘤形状から解離性脳動脈瘤と考えた CT で血腫の局在は左側に多かっ た 数値流体解析(CFD)を行ったが 血行力学的評価では破裂状態の予測は困難 であった 以上より破裂側の予測が困難であったが 一期的な治療が必要と考え 両側椎骨動脈瘤に対して Enterprise stent を併用したコイル塞栓術を施行した 術後 左顔面麻痺が出現したが軽快し 独歩退院した 考察 出血発症の両側解 離性椎骨動脈瘤に対する治療については bypass を併用した trapping などの報告 はあるが 治療難易度 合併症率ともに高い 今回の症例では 両側同時に処置が 可能な血管内治療を選択し 良好な経過を得ることができた 今後 再開通や血栓 塞栓合併症に留意し follow-up を行っていく予定である P-060 脳動脈瘤コイル塞栓術時の Y コネクターの使用法 田中敏樹 Tanaka Toshiki 金子雅春 渡辺一良 目的 脳動脈瘤コイル塞栓術を術者一人で容易に行うための Y コネクターの使 用法を報告する 方法 2007 年 10 月より 2015 年 5 月まで 同一術者が脳動脈瘤 連続 50 病変に対して ガイディングカテーテルとマイクロカテーテルそれぞれに 適した異なる Y コネクターを使用する方法を用いてコイル塞栓術を施行した 結果 術中のガイディングカテーテルからは最小限の出血しかなく 両手による マイクロカテーテルとコイルの繊細な操作が可能であった 結論 異なる適切な Y コネクターを用いることにより two-handed technique 時に繊細なコイル挿入操 作ができた 対側の鎖骨下動脈盗血症候群に合併した末梢性後下小脳動脈瘤 の一例 医療法人社団養生館苫小牧日翔病院 菊地 統 Kikuchi Osamu MRI 検査で未破裂脳動脈瘤を指摘され当科紹介となった 63 歳男性 運動時に右 手の冷感と重だるさを以前から自覚していた AG では左後下小脳動脈末梢部に 動脈瘤を認める他 右鎖骨下動脈の高度狭窄 右鎖骨下動脈盗血症候群を併発して いた 動脈瘤の瘤内塞栓術と右鎖骨下動脈の血行再建術を 2 期的に施行し術後の 経過は良好である 文献的には末梢性脳動脈瘤の場合 mycotic なものの頻度が高 いといわれているが 末梢性後下小脳動脈瘤では例外的に少ない 一方で 後下小 脳動脈を feeder とする AVM に末梢性動脈瘤の合併例の報告が散見され その中 で後下小脳動脈の血流増加が動脈瘤の発生に関与しているとの考察がなされてい る 今回 左後下小脳動脈にかかった脳血流負荷の評価は困難であったが 右鎖骨 下盗血症候群に伴い左椎骨動脈の収縮期血流速度 平均血流速度は上昇しており 同側の後下小脳動脈に対しても血行力学的ストレスの増加が瘤の発生に関与して いるものと考えられた JNET S374-S445_13_ポスター 発表なし.smd Page 11 Vol.9 No.6 November 2015 S383 ポスター 発表なし はじめに 脳動脈瘤が原因で閉塞性水頭症は来たすことはまれであり 水頭症と 脳動脈瘤の両方の治療を行う必要がある 今回我々は閉塞性水頭症で発症した脳 症例 71 歳女 底動脈先端部の動脈瘤を経験したので文献的考察を加え報告する 性で 2 か月前より歩行障害出現 半月前より意識障害 尿失禁 右麻痺あり 近医 入院精査 脳動脈瘤による閉塞性水頭症認め 加療目的に転院 第 3 脳室に脳底 動脈先端部の 14mm 台の脳動脈瘤認め double catheter 法でコイル塞栓 側脳室 の大きさに左右差があり モンロー孔狭窄も考え 2 日後に両側脳室 腹腔短絡術 施行 水頭症は改善され 麻痺を含めた症状も改善 現在外来通院しているが coil compaction なく経過 結論 水頭症を伴う脳動脈瘤に対し 先に脳室ドレナージ や脳室 腹腔短絡術を行うと 1ヵ月から数か月で脳動脈瘤の破裂や増大を認めた 報告もあり 脳動脈瘤の治療を先行させることが安全な治療と考える 公立甲賀病院 渡辺憲幸 Watanabe Noriyuki 中居康展 伊藤嘉朗 2) 池田 椎貝真成 3) 松村 明 2) P-058 閉塞性水頭症で発症した脳底動脈先端部の動脈瘤の 1 例 東海大学 東海大学 筑波メディカルセンター病院 筑波大学付属病院 脳神経外科 2) 筑波メディカルセンター病院 放射線科 3)

11 P-061 P-062 コイル塞栓術後に症候性の perianeurysmal edema を認めた 破裂脳底動脈瘤の一例 伊那中央病院 信州大学 脳神経外科 2) 佐々木哲郎 Sasaki Tetsuo 小山淳一 2) 小林秀企 佐藤 愛知厚生連海南病院 小林 篤 目的 コイル塞栓術後に perianeurysmal edema や無菌性髄膜炎 水頭症を合併 する場合がまれにあり これらは動脈瘤の血栓化やコイルの異物反応による炎症 反応が主な原因と考えられている 塞栓術後に症候性の perianeurysmal edema を認めた症例を経験したので 文献的考察を加えて報告する 症例 69 歳女性 突然の激しい頭痛と嘔吐で発症した WFNS grade 2 のくも膜下出血で 初診時に 脳神経麻痺や四肢の運動麻痺は認めなかった CTA で長径 18mm の脳底動脈先 端部動脈瘤を認め 相当な wide neck であったため 両側の後大脳動脈から脳底動 脈にかけて Y ステントを留置した後 ダブルカテーテル法で塞栓術を行った 術 後 11 日目に右動眼神経麻痺と左片麻痺が出現し MRI で中脳右側に perianeurysmal edema を認めた ステロイドを長期間投与したところ 術後 30 日頃から緩徐 考察 塞栓術後に症候性の に症状の改善がみられ 中脳の edema は消失した perianeurysmal edema を認めた報告は多くなく 比較的稀な合併症と考えられた Bioactive coil の使用によって perianeurysmal edema や水頭症のリスクが上昇す るとの報告もあるが 過去の文献では bioactive coil 単独ないし併用治療の報告と bare coil 単独治療の報告がほぼ同数であり bioactive coil の使用が必ずしも問題 になるとは限らないと思われた 大型で脳実質に埋没した動脈瘤と塞栓術後の瘤 壁造影効果との相関が報告されていることから そのような脳動脈瘤の治療に際 しては 塞栓術後に perianeurysmal edema が起こり得ることを想定しておくこと が重要と考えられた P-063 望 脳卒中センター Kobayashi Nozomu 目的 コイル塞栓術後に特異な MRI 所見を呈した経験を報告する 症例 1 64 歳女性 冠動脈治療(PCI)の既往あり 右内頚動脈先端部の脳動脈瘤に対しコイ ル塞栓術を施行 術後約 1 か月で MRI 上右中大脳動脈領域に周囲浮腫を伴う造影 病変を多数散在性に認めた 髄液所見 腫瘍マーカーは正常 術後約 6 週目に開 頭生検術を行い病理結果は膠原線維塊であり腫瘍性病変ではなかった 症状の改 善が得られないため脳浮腫の軽減目的でステロイドを使用すると浮腫及び造影病 変が縮小した 約 4 か月後にステロイドを中止したが その後再発は認められな 症例 2 63 歳女性 PCI の既往あり 脳底動脈先端部の脳動脈瘤に対しコイ い ル塞栓術を施行した 術後約 1 か月の MRI にて症例 1 に酷似した脳浮腫を伴う造 影病変が小脳及び後頭葉に散在性に出現 症例 1 の経験を基にステロイドの内服 を開始したところ浮腫及び造影病変は著名に縮小 消失した 術後約 5 か月にて ステロイドの内服を中止したがその後再発は認められない 考察 病理診断にて 腫瘍性病変は否定されている ステロイドにて軽減することから炎症性変化と考 えられるが コイルの留置は継続されているがステロイド中止後も病変の再発は 無く 症例 2 にてコイル留置部より近位部にも病変が見られていることからコイ ルに起因する反応ではないと考えられる 共に冠動脈疾患の既往があることから 動脈硬化性変化の強い血管であったと考えられ 局所的なコレステリン血栓によ る炎症性肉芽腫ではないかと推定するが病理上コレステリン結晶は証明されてお 結論 上記について画像所見を供覧しつつ報告する らず原因は不明である P-064 コイルコンパクションを繰り返す未破裂脳動脈瘤の 1 例 Distal PCA aneurysm に対する母血管閉塞術前の Balloon test occlusion の有用性とその pitfall 南東北福島病院 総合南東北病院 脳神経外科 2) 新百合ヶ丘総合病院 3) 生沼雅博 Oinuma Masahiro 佐藤光夫 仲野雅幸 浅利 渡邉一夫 2) 術後特異な MRI 所見を示した脳動脈瘤コイル塞栓術の 2 例 日本医科大学付属病院 日本医科大学千葉北総病院 脳神経外科 2) 潤 堀内一臣 2) 糸川 博 3) 目的 未破裂脳動脈瘤のコイル塞栓術後にコイルコンパクションによる再開通は 少なからず生じる 今回我々はネックが山の裾野の様な形の未破裂脳動脈瘤に対 しコイル塞栓術を行い neck remnant(nr)で終了し その後コイルコンパクショ ンを繰り返した症例を経験したので報告する 症例 初回治療時 52 歳の男性 脳ドックで内側向きの最大径 8mm の rt. IC-SHA 未破裂動脈瘤を指摘された 治療 初回治療はバルーンアシストで塞栓術を施行し NR で終了した 1 年後に はコイルコンパクションが生じ 2 回目治療もバルーンアシストで塞栓術を施行し NR で終了した 山の裾野の様な形にネックが残存した その後はコイルの形は 保たれたが 初回治療から 5 年後にコイルコンパクションが再び生じた 3 回目治 療は Neuroform EZ Stent を使用し これまで残存していた山の裾野の様な形の ネックも含めて塞栓し完全閉塞を得た 結果 6ヶ月経過した現在のところコイ ルコンパクションは生じていない 考察 NR で安定している時期があったとし ても コイル充填率やネックの形状からコイルコンパクションを来たし再開通す る症例があることを念頭に置き経過観察を行う必要がある また山の裾野の様な ネックを有する動脈瘤にはステントは有用であった P-065 はじめに 後大脳動脈 P2/P3 動脈瘤は一般的に瘤内塞栓や Parent artery occlusion(pao)を選択することが多い 過去の文献上 PAO 前の Balloon test occlusion(bto)に関しては懐疑的とする意見も散見される一方で Fetal type PCA に おいては PAO の虚血性合併症のリスクが高く術前 BTO をすすめる意見もある 今回 Fetal type PCA 動脈瘤に対し BTO を実施後 PAO をおこなった症例を報告 する 症例提示 38 歳 男性 incidental に発見された 8mm 大の右 PCA P2/P3 動脈瘤に対する加療目的に当科を紹介受診した 初診 3ヶ月後の精査入院時に瘤 内血栓化 サイズ 形態変化を認めた 臨床経過から解離性動脈瘤と診断し PAO を行う方針とした 術前 BTO の結果 側副血行が保たれていると判断し 後日 PAO を実施した 術後皮質症状の出現は認めず 核医学検査においても明らかな 血流低下所見は認めなかった 術後 8 日目に施行した頭部 MRI で splenium に梗 塞を認めたものの 症状は軽快し独歩退院した 考察 本症例は術前 BTO の結 果と一致して 術後皮質梗塞は出現しなかった しかし 術後数日経過してから穿 通枝領域の梗塞を認めた おそらく側副血行が perforator end となっており 同 部位に血栓が形成されたものと考えられた 結語 Fetal type PCA 動脈瘤に対す る術前 BTO は閉塞血管が潅流する皮質枝領域の評価に関しては非常に有用で あった しかし 後大脳動脈 P2/P3 部動脈瘤に関しては thalamogeniculate artery posterior pericallosal artery posterior choroidal artery などの比較的細い血 管レベルの虚血が生じる可能性があり 3DDSA で血管の分布を把握すると共に術 後抗凝固療法の強化などを検討する必要がある P-066 術後再発例に対する頭蓋内ステント併用コイル塞栓術例の検討 東京都立広尾病院 順天堂大学 脳神経血管内治療科 2) ステント併用コイル塞栓術後早期の虚血性脳卒中に対する抗血 小板剤 3 剤投与の有効性 田主丸中央病院 福岡大学筑紫病院 脳神経外科 2) 吉田賢作 Yoshida Kensaku 大石英則 2) 工藤健太郎 原田佳尚 三橋 井手口稔 Ideguchi Minoru 鈴木雅規 2) 森田明夫 匠 緒言 コイル塞栓術後の再発例に対して 再治療を行う場合に追加塞栓術を考慮 するが その際に頭蓋内ステントを併用し塞栓術を施行した 2 例を経験した 文 献的考察を交えて報告する 症例 1 72 歳女性 左 IC-PC 分岐部動脈瘤破裂に対 して塞栓術を行い 完全閉塞で終了したが コイル圧縮に伴い 2 回追加塞栓術を施 行した しかし 再度コイル圧縮に伴う再発を認めたため ステント併用でのコイ ル塞栓術を施行した 治療後 2 年経過しているが再発は認めていない 症例 2 43 歳男性 左 IC-PC 分岐部動脈瘤破裂に対して塞栓術を施行し 完全閉塞で終了 した 術後 1 年でコイル圧縮を認めたため ステント併用でのコイル塞栓術を施 行した ステントを使用した治療後 2 年経過しているが再発は認めていない 考 察 ステント使用したコイル塞栓術の利点としては 親動脈へのコイル逸脱を防止 できることが挙げられる 欠点としては 抗血小板薬の使用に伴う弊害も考慮す る必要がある 頭蓋内ステント使用は 広頸動脈瘤では特に有用なデバイスであ 結語 破裂脳動脈瘤コイル塞栓術 るが 再発例でも考慮しても良いと思われる 後の再発例に対してステント併用したコイル塞栓術を施行した 2 例につき報告を 行った 松本佳久 Matsumoto Yoshihisa 伊香 稔 2) 堤 正則 2) 光武尚史 江藤 坂本王哉 2) 井上律郎 2) 花田迅貫 2) 相川 歩 2) 新居浩平 2) 博 2) 風川 清 2) 目的 ステント併用コイル塞栓術は 特に広頚脳動脈瘤の治療に有効とされる しかし 適切な術後抗血小板剤治療については まだ確立されていない 方法 ステント併用コイル塞栓術が行われた 未破裂脳動脈瘤ないしは破裂後 4 週間以 上を経過した破裂脳動脈瘤例に対して 術後 140 日目までに発生した術後虚血性 脳卒中と術後出血性合併症について 後方視的に検討を行った 結果 79 例に対 して検討を行った 抗血小板剤 2 剤投与が 51 例で行われ 抗血小板剤 3 剤投与が 28 例で行なわれていた 抗血小板剤 3 剤の投与期間は 手術日から平均 49 日で あった 7 例で術後虚血性脳卒中所見が認められたが 何れも抗血小板剤 2 剤投与 群であった 出血性合併症については 抗血小板剤 2 剤群と 3 剤群で有意な差は 認められなかった 結論 抗血小板剤 3 剤投与群は 2 剤投与群に比較し 有意に 術後虚血性脳卒中発生率が低く 術後出血性合併症発生率はほぼ同等であった S384 JNET Vol.9 No.6 November 2015 S374-S445_13_ポスター 発表なし.smd Page 12

12 P-067 P-068 破裂前大脳動脈動脈瘤に対してコイル塞栓術を行った 1 例 中東遠総合医療センター 打田 淳 Uchida Atsushi 鳥飼武司 内田賢一 梅津正成 小出和雄 市橋鋭一 前大脳動脈(Aの動脈瘤は稀な疾患であり 全脳動脈瘤の 1 2 と報告される 今回 非常に小さな A1 近位部の破裂脳動脈瘤をコイル塞栓術で治療したので報告 する 症例は 40 歳男性で 突然の頭痛とめまいで発症し その後意識障害で近医 総合病院へ搬送され CT でくも膜下出血を認め 当院へ転院搬送された 意識レ ベルは一桁 CT ではやや左側優位のびまん性のくも膜下出血を認め 少量の脳室 内血腫を伴っていた 3D-CTA を施行すると左 A1 の内頚動脈分岐直後に 2mm 弱 の動脈瘤を認めた 動脈瘤は後方でやや下向きに突出し コイル塞栓術を行った 左側からアプローチするものの内頚動脈から A1 の分岐角度や動脈瘤自体の小さ さ 頚部狭さもあり誘導困難であったため 右側から前交通動脈を介してアプロー チを行い 動脈瘤の塞栓をした 前大脳動脈の動脈瘤自体も稀であり また動脈瘤 も小さくコイル塞栓のリスクも高かったが 血管内治療を行った 若干の文献的 報告を加えながら 今回の治療アプローチについて報告する P-069 田附興風会 医学研究所 北野病院 永井靖識 Nagai Yasunori 後藤正憲 山本 優 寺田行範 吉本修也 箸方宏州 西田南海子 戸田弘紀 岩崎孝一 橋本憲司 Hashimoto Kenji 梶原基弘 鐘本 学 脳底動脈先端部動脈瘤の塞栓術における balloon-assisted technique は 脳底動脈 から後大脳動脈にかけてバルンを留置することが多い 我々はこのような通常の 方法が困難な破裂動脈瘤の症例に遭遇し 後交通動脈経由で neck plasty を行い動 脈瘤塞栓術を行った 術中破裂を来たし その反省点 注意点を含めて報告する 43 歳女性 くも膜下出血 脳底動脈先端部動脈瘤の症例 瘤は 5 4mm と 4 3mm の二葉からなるハート型で 非常に広頚であった まずは脳底動脈経由で後 大脳動脈にマイクロガイドワイヤーを通そうとしたが 左右ともに後大脳動脈の 分岐角度が強くてどうしてもガイドワイヤーが進まなかった 左後交通動脈が発 達しており やむなく左後交通動脈経由でバルン(SepterXC)を進めて neck plasty を行った 2 本目のコイル挿入時にマイクロカテーテル(Echelon10)をわずかに奥 に進めようとした際に カテーテルがジャンピングしてコイルが bleb を穿通した バルンを inflate して動脈瘤を完全に遮断し 瘤外から徐々に瘤内になるように 次々にコイルを挿入して動脈瘤を塞栓した バルンを deflate しても動脈瘤は造影 されなくなった 塞栓後の脳血管撮影では明らかな遠位部閉塞を認めなかった 後交通動脈を経由した neck plasty の場合 脳底動脈経由のコイル塞栓用マイクロ カテーテルと後交通動脈経由のバルンが直交し干渉しあうことでカテーテルが ジャンピングするリスクがあること バルンの長径が動脈瘤底部に平行になるた め動脈瘤遮断の効果は非常に高いことを実感した P-071 産業医科大学 産業医科大学 放射線科 脳神経外科 2) 井手 智 Ide Satoru 森谷淳二 大成宣弘 掛田伸吾 小笠原篤 二ツ矢浩一郎 真崎弘美 西澤 茂 2) 興梠征典 緒言 脳動脈瘤のコイル塞栓術では 安定したガイディングカテーテル(GC)の留置は マイクロカテーテル(MC)の誘導およびコイル留置の成功において重要である 近年 デバイスの進化により 動脈瘤近傍まで GC の誘導が可能となり 安定したコイル塞栓 術に寄与している 後交通動脈(Pcom)経由で瘤内コイル塞栓を行った後大脳動脈 (PCA)起始部の破裂脳動脈瘤の一例を経験したので報告する 症例 意識障害を主訴 に救急搬送された 50 歳代男性 来院時は JCS300 で 除脳硬直を認めた CT で 脳幹 腹側に動脈瘤と思われる 22mm 大の高吸収域を認め 広範囲なくも膜下出血を認めた 右総頸動脈造影で Pcom を介して右 PCA 起始部に 6 10mm の動脈瘤が描出され CT と合わせて破裂血栓化動脈瘤と診断した 全身状態は不良であるも 比較的若年で 治療 血管造影で 右 あり 家族の治療希望が強く 瘤内コイル塞栓術の方針とした 椎骨動脈は合流部前で高度狭小化しており 上記の動脈瘤は描出されなかった なお 左椎骨動脈は後下小脳動脈で終わっていた 後方循環からのアプローチは難しいと考 え 左内頸動脈から Pcom を介した瘤内コイル塞栓術を企図した Pcom の蛇行が強く MC の誘導困難が予想されたため 6FrGC を内頸動脈頸部の遠位部に 4Fr インナーカ テーテルをサイフォン部に留置し システムを安定させた MC を Pcom 経由で瘤内に 誘導し シンプルテクニックで瘤内コイル塞栓を行い dome filling の消失を得た 結 語 内頸動脈から Pcom を介した瘤内へのアプローチにより 良好な塞栓を得た右 PCA 起始部の破裂動脈瘤を経験した Pcom を経由した MC の誘導は難度が高いが 安定した GC の留置が重要である P-072 3mm 以下の微小脳動脈瘤に対するコイル塞栓術の検討 札幌医科大学附属病院 東京労災病院 2) 後交通動脈経由で瘤内コイル塞栓を行った後大脳動脈起始部の 破裂脳動脈瘤の一例 微小破裂内頸-後交通動脈分岐部動脈瘤に対してコイル塞栓術を 施行した 1 例 神経再生医療科 産業医科大学 産業医科大学 愛 Namioka Ai 隆 2) 門山 茂 2) 富永禎弼 2) 中川将徳 2) 氏家 弘 2) 目的 小型動脈瘤は術中破裂が多く手技が難しいとされている 今回 我々は当 対象 科における 3 mm 以下の小型動脈瘤の手技 治療成績等に関して検討した 方法 1999 年 4 月 2015 年 6 月までに行われた動脈瘤塞栓術の症例を対象として 手技 合併症に関して検討を行った 結果 最大径 3mm 以下の 35 瘤(33 症例)の 内 男性 8 例 女性 24 例 年齢は 歳(平均 64.1 歳)が対象となった 破裂 瘤 19 瘤 incidental に発見されたものが 15 瘤であった ICA 6 個 A-com A 5 瘤 MCA 3 瘤 PCA 3 瘤 BA tip 4 瘤 BA-SCA 4 瘤 BA trunk 3 瘤 VA 4 瘤 true P-com A と ACA がそれぞれ 1 個であった 35 瘤のうち 33 瘤で瘤内塞栓術が可 能であり 使用したコイルは 1 4 本(平均 2.7 本) コイル長は 2 13cm(平均 5.8cm) 体積塞栓率(VER)は (平均 38.6 )であった 術直後の血 管撮影で完全閉塞(CO)は 22 瘤 neck remnant(nr)4 瘤 dome filling(df)6 瘤で あった 術中 extravasation をきたした 2 瘤のうち 1 瘤は破裂 1 瘤は未破裂で あった 塞栓術施行後の破裂例 1 例で術後再出血を認め CO の 2 瘤は経過中に DF に移行し 追加の塞栓術を行った 瘤内塞栓が不可能であった 2 例のうち 破 裂瘤の 1 例では離脱したコイルが distal migration をきたしたため回収し 後日ク リッピングを行った 考察 微小脳動脈瘤に対するコイル塞栓術では マイクロ カテーテルやコイルの自由度に制限があり 操作およびその適応には細心の注意 が必要であるが コイルや technique の進歩により以前は治療が難しかった動脈瘤 も可能となってきている 放射線科 脳神経外科 2) 真崎弘美 Masaki Hiromi 森谷淳二 井手 智 村上 優 大成宣弘 掛田伸吾 渡邊啓太 小笠原篤 二ツ矢浩一郎 興梠征典 西澤 茂 2) はじめに 3mm 以下の微小脳動脈瘤の破裂に遭遇することは稀ではないが 微小 脳動脈瘤のコイル塞栓術は技術的に困難であり 術中破裂も比較的多い 我々は 短径 1.3mm の微小脳動脈瘤に対してコイル塞栓を施行し 術中破裂を認めたもの の良好な塞栓が得られた症例を経験した 文献的考察をふまえ報告する 症例 61 歳 女性 高血圧内服加療中 自宅で着替えている際に突然頭痛が出現し 救 急 要 請 さ れ 当 院 に 搬 送 に な っ た CT で く も 膜 下 出 血 (H&K gradeii fisher group3 WFNS gradeii)を認め 脳神経外科入院となった 血管造影で右内頸-後 交通動脈分岐部に短径 1.3mm 長径 1.5mm ネック径 1.3mm の嚢状動脈瘤を認 め 出血点と考えた クリッピング困難と判断し 同日コイル塞栓を施行した ED コイル Extrasoft 1.5 3mm を留置途中にコイルの一部が瘤外に逸脱し 直後 の血管造影で血管外漏出像を認めた バルーンカテーテルをインフレートして止 血をはかり ヘパリンをプロタミンでリバースした そのまま留置を継続し 留置 後の撮影では血管外漏出像は消失していた その後の経過は良好で独歩退院と なった 塞栓 1ヶ月後に 動脈瘤の一部に残存血流が疑われたためコーティング術 を施行 その際に動脈瘤先端部から逸脱したコイルが確認された JNET S374-S445_13_ポスター 発表なし.smd Page 13 Vol.9 No.6 November 2015 S385 ポスター 発表なし 目的 窓形成に関連した脳底動脈瘤は 開頭手術の困難性もあり 血管内手術が 多く行われている 今回 片側椎骨動脈経由での塞栓に続き 対側椎骨動脈経由で の塞栓追加を行った破裂動脈瘤の一例を経験したので報告する 症例 83 歳女 性 33 歳時にくも膜下出血(SAH)と診断された既往歴があるが詳細は不明 数年 前より脳ドックで脳底動脈窓形成部近位に動脈瘤を指摘されて経過観察となって いた 突然の頭痛を主訴に独歩で救急外来を受診し 頭部 CT で後頭蓋窩に厚い Fisher Group3 の SAH を指摘された CTA では既知の最大径 6mm 長の脳底動脈 瘤以外に動脈瘤は認めず 同病変破裂による WFNS Grade1 Hunt and Kosnik Grade2 の SAH と診断し 全身麻酔下での血管内治療を行う方針とした 両鼠径 穿刺 両側椎骨動脈にガイディングカテーテルを誘導し 左椎骨動脈経由で framing に続き 2 本のコイル塞栓を行った 次のコイルを進めた時点でマイクロカ テーテルは瘤外に押し出され 再留置が不可能となった コイルが疎である部位 への再留置を企図し 右椎骨動脈経由で瘤内に再留置した 3 本のコイルを追加 し neck remnant で手技を終えた 術後経過は問題なく mrs 0 で自宅退院とし 結語 脳底動脈窓形成部破 た 術半年後の血管撮影で瘤の完全閉塞を確認した 裂動脈瘤に対して 異なるルートからのマイクロカテーテルを用いることで コイ ルを動脈瘤全体に充填することが可能となり 良好な経過が得られた 浪岡 比嘉 市立岸和田市民病院 P-070 脳底動脈窓形成部破裂動脈瘤に対するコイル塞栓術の一例 公益財団法人 後交通動脈経由の balloon-assisted technique にて塞栓した 脳底動脈先端部破裂動脈瘤の 1 例

13 P-073 P-074 外転神経麻痺をきたした破裂前交通動脈瘤の 1 例 脳動脈瘤塞栓術中の血栓性合併症の検討 JCHO 星ヶ丘医療センター 星ヶ丘医療センター 脳卒中内科 2) 高槻病院 総合南東北病院 脳神経外科 2) 早崎浩司 Hayasaki Koji 杉浦史郎 2) 森川和要 本田雄二 前野和重 Maeno Kazushige 堀内一臣 2) 宗像良二 2) 赤須 目的 くも膜下出血(以下 SAH)後にみられる外転神経麻痺は 頭蓋内圧亢進や脳 幹周囲の血腫による圧迫が原因とされるが 報告例は少なく詳細は不明な点が多 い 今回 破裂前交通動脈瘤のコイル塞栓術中に術中破裂をきたし 術後に一側の 外転神経麻痺を生じた症例を経験したので 文献的に考察を加え報告する 症例 症例は 72 歳女性で突然の後頭部痛と嘔吐が出現し救急搬送された 意識レベルは JCS10 点で局所症状は認めなかった CT でびまん性の SAH を認め 前下方向き の 7 4mm の前交通動脈瘤を認めた 翌日コイル塞栓術を施行し filling の際に 少量の術中破裂をきたしたが そのまま filling を継続して止血できた 術後の CT で脳底槽の SAH の増加を認めたが 水頭症は軽度でドレナージは施行しなかった 術後の意識レベルも 10 点で右外転神経麻痺が認められた その後著明な脳血管攣 縮の合併はなく MRI でも脳幹梗塞は認めなかった ビタミン B12 の内服のみで 外転神経麻痺は 1 か月ほどで改善した 考察 くも膜下出血後にみられる外転神 経麻痺は文献的に頻度が で 動脈瘤の局在は後方循環に限らず内頚動 脈や前交通動脈瘤にも認められ 片側性 両側性のいずれの例も同程度報告されて いる 橋前槽の血腫量が多い例にみられることが多く血腫による圧迫が原因のひ とつと考えられている P-075 目的 脳動脈瘤のコイル塞栓術で血栓性合併症は頻度の高い合併症である コイ ル塞栓術中に血栓が出現した 3 症例を経験した いずれの症例も抗血小板剤の追 加投与により症状の改善を認めることができたので検討を行い報告する 症例 61 才男性 未破裂脳底動脈瘤にコイル塞栓術を行い外来経過観察中であった 再 発を認めたため再度脳血管内治療を施行した Balloon assist によりコイル塞栓術 を行い 最終の血管撮影を行ったところ左 PCA に血栓を認めた 59 才女性 くも 膜下出血(H&K4 Fisher3)で発症 右内頚動脈に balloon を待機させてコイル塞栓 術を行った 塞栓終了後に左 ACA に血栓の形成を認めた 81 才女性 左中大脳 動脈瘤に対してコイル塞栓術を施行した 手術後 1 時間後に右片麻痺と失語症が 出現した 頭部 CT にて出血はなく血栓性合併症と考え直ちに脳血管撮影を行っ た 母血管にあきらかな血栓の形成はなかった いずれの症例もヘパリンを追加 静注し さらにオザグレルナトリウム 80mg を静注した 血管撮影を繰り返し観 察すると血栓の縮小を認めたためシースを残し手技を終了した 翌日の血管撮影 で血栓の消失を確認した 考察 動脈瘤近傍の血栓への対応は全身ヘパリン化と 抗血小板剤の追加投与 血栓溶解剤の局所投与 directpta などの機械的破砕療法 などがある 血栓性合併症に対してはこれらを組み合わせながら対応すべきであ る 我々の経験した neck 近傍の血栓に対しては抗血栓療法の強化で症状の消失を 結語 コイル塞栓術後の母血管に血栓形成が出現した症例 認めることができた を経験した 抗血栓療法の強化にて管理することは最初に対応する方法であると 思われた P-076 当院における超高齢くも膜下出血患者に対する脳血管内治療の 成績 慈泉会 相澤病院 脳血管内治療センター 伊那中央病院 脳神経外科 2) 信州大学 脳神経外科 3) 木内貴史 Kiuchi Takafumi 佐藤大輔 佐々木哲郎 2) 長島 功 2) 渡辺善一郎 2) 渡邉一夫 2) 久 3) はじめに 高齢者破裂脳動脈瘤に対しては その低侵襲性より脳血管内治療にて 治療することが多い 一方 治療方法に関わらず 超高齢者破裂脳動脈瘤に対する 治療転帰が不良であることも多くの報告により指摘されている 今回我々は 当 院における 85 歳以上の超高齢者破裂脳動脈瘤に対する脳血管内治療の成績を検討 した 対象 過去 7 年間に脳血管内治療を施行した 85 歳以上の超高齢くも膜下 出血患者 17 例 発症前の ADL は mrs0-2:11 例 mrs3:4 例 mrs4:2 例 来院 時の SAH WFNS grade は grade1:2 例 grade2:3 例 grade4:11 例 grade5:1 例 と重症例が多かった 結果 全 17 例で脳血管内治療を完遂できたが 動脈硬化性 変化が強く難渋するものが多かった 退院時に独歩退院可能となったのは(mRS03) 5/17 例(29.4 )で 特に病前 ADL が自立していなかった(mRS3-5)6 例と SAH WFNS grade4-5 の重症例の予後は不良だった 逆に病前 ADL が自立してお り(mRS0-2) かつ SAH WFNS grade1-2 だった 4 例は全例で独歩退院可能となっ た 結語 超高齢者くも膜下出血に対する脳血管内治療の成績は全体的には決し て満足できるものではなかったが 病前 ADL が自立しており かつ軽症の患者で あれば 良好な予後が期待できる可能性が高いと考えられた これに文献的考察 を加え報告する P-077 破裂末梢性後下小脳動脈瘤に母血管塞栓術を施行し 転帰良好 であった 1 例 当院における破裂末梢性後下小脳動脈瘤に対す る血管内治療 4 例の検討 Regrowth を来した小径破裂脳動脈瘤の検討 高邦会高木病院 脳神経外科 脳卒中科 久留米大学脳神経外科 2) 中原公宏 Nakahara Kimihiro 山口絵美 森岡基浩 2) 目的 初回治療にて"Coʡと考えていた small Neck の破裂脳動脈瘤の経過観察中 発症 4 年の経過の中で 18ヶ月後より regrowth 傾向出現 42ヶ月後に再治療を 行った IC Anterior wall の動脈瘤の症例を経験したので文献的考察を交えて症例 対象 45 歳男性くも膜下出血にて発症 Rt.IC anterior wall type の を提示する 破裂脳動脈瘤を認め 1 病日目に Balloon Neckremodeling 下に瘤内塞栓術をおこ なった 初回治療にてʡCoʡと判断され 12ヶ月目まで順調に経過していたものの 18ヶ月目より neck 部の regrowth を認めはじめその後は緩徐に増大したため 42ヶ 月目に VRD stent 支援下に再治療を行った 考察 当所在瘤は解離性の事もあり 治 療 に 苦 慮 す る こ と が 散 見 さ れ る 一 般 的 な 脳 動 脈 瘤 瘤 内 塞 栓 術 後 の Compaction Regrowth の危険因子として 後方循環でサイズ 10mm より大きい もの ワイドネックの動脈瘤 母血管と脳動脈瘤の位置関係 母血管の走行の違い から生じる血行学的負荷 Wall shear stress や破裂脳動脈瘤が未破裂脳動脈瘤に対 し若干小さくかつ狭いネックでコイル充填率(VER)が影響するなど様々な報告が ある 今回の症例では内頸動脈内の血流走行方向が neck 部に強くあたることで terminal type の瘤と同じようにʠWater hammer effectʡにより再発しやすいもの と思われた 瘤内塞栓に VRD stent を併用し Terminal type から Sidewall type への血流改変を併用することにより 完全塞栓を得られやすくなるものと考えら れた 結語 Coil compaction ならびに regrowth を来した破裂脳動脈瘤について 提示した 動脈瘤の大きさ Neck dome ratio 塞栓率のみならず動脈瘤への血行 動態も考慮する必要性を再認識した P-078 開頭手術とステントアシスト下コイル塞栓術の併用で根治し得 た破裂脳動脈瘤の一例 脳卒中科 2) 船橋市立医療センター 聖マリアンナ医科大学東横病院 聖マリアンナ医科大学東横病院 新美 淳 Niimi Jun 田坂研太 鈴木孝典 根本文夫 畑山和己 唐澤秀治 内藤博道 野田昌幸 Noda Masayuki 小野 元 高田達郎 2) 徳浦大樹 2) 水上平祐 2) 深野崇之 2) 高石 智 2) 吉江智秀 2) 野越慎司 2) 植田敏浩 1,2) 症例 65 歳女性 突然の頭痛 嘔気にて発症 他院にて脳 MR 施行されるも有意所見 認めず 経過観察となった その後 異常行動が出現し前医救急搬送 頭部 CT にて水 頭症認め 当院搬送 来院時 GCS E2V1M5 眼球下転位 頭部 CT にて中脳水道を pack する血腫および水頭症を認め 緊急内視鏡的血腫除去術施行 MR DSA にて左 末梢性後下小脳動脈瘤認めた 解離性動脈瘤が疑われ 瘤内および母血管塞栓術施行 術後 小脳梗塞を認めたが mrs 1 で自宅退院となった 考察 当院では 破裂末梢性 後下小脳動脈瘤に対し 4 例の血管内治療(解離性瘤が疑われ母血管塞栓術施行 3 例 嚢 状動脈瘤内塞栓術施行 1 例)が施行されている 母血管塞栓術例のうち 2 例は caudal loop 部解離性瘤であり 後下小脳動脈起始部まで塞栓した うち 1 例は患側小脳梗塞 を合併し mrs 3 で他院転院 もう 1 例は対側後下小脳動脈が低形成であり 両側小脳 梗塞を合併し 外減圧術施行後 mrs 4 で他院転院となった 本症例は cranial loop 部 解離性瘤であり 対側後下小脳動脈および同側前下小脳動脈発達が良好であった 瘤の 存在する vermian trunk のみを塞栓し hemispheric trunk を温存すれば 脳幹および 小脳梗塞を回避できると判断し 母血管塞栓術を施行した 軽度の小脳梗塞は合併した ものの mrs 1 で自宅退院となった 末梢性後下小脳動脈瘤は稀な疾患であり 治療法 は確立されていない 解離性瘤の場合 バイパス併用トラッピング術が選択される事も 多いが 急性期開頭術の合併症率は高いとも報告されている 瘤の部位 血管分岐 側 副血行路の発達具合等を考慮し 適切な症例を選べば 母血管塞栓術は比較的安全に施 行できる治療と考えられた 脳卒中センター 脳卒中センター 7mm を超える動脈瘤の治療では ステントアシストでのコイル塞栓術の報告が散見さ れるが 瘤から直接血管が分岐していたり 複雑な形状だったり ステントアシストが 可能となった現在でも治療に難渋することが多い 血管内治療が困難な症例は開頭手 術でも難易度が高い手術になる場合が多く 当然術中トラブルや術後合併症のリスクも 高まる しかし 開頭手術と血管内手術を併用して根治的な治療が可能となることがあ る 今回我々は 血管内手術と開頭手術を単独での根治的治療困難であった前大脳動脈 瘤(AocmA)破裂に伴うくも膜下出血の症例に対して 当初は開頭クリッピング術を行 い 二期的にステントアシストでのコイル塞栓術を施行して 良好な経過が得られた症 例を経験したので報告する 症例 52 歳男性 左前頭葉皮質下出血を伴った SAH (WFNS grade4 H&K g4)で入院 動脈瘤は AcomA 全体が拡張し 瘤から両側 A1 と A2 が分岐した 11 12mm の大動脈瘤 内視鏡下血腫吸引術を施行後 入院 16 日目に 開頭クリッピング術を施行 動脈瘤の破裂部以外は動脈硬化が強く complete clipping を行うと 両側 A2 が閉塞してしまうため dome clipping で終了した 術後 1ヶ月 目に残存瘤に対してステントアシスト下でコイル塞栓術を行った ステントは動脈瘤 内が血栓化している可能性があることから Enterprise VRD を選択し 両側の A2 を温 存するため Y configured stenting(crossing Y)で施行した コイル塞栓術後 1 週間(発 症後 3 か月)で 合併症なく mrs3 で転院となった 血管内治療 クリッピング術単独 での根治が困難な症例も双方の利点を補完し合うことで 難治例に対しても根治を目指 すことが可能である S386 JNET Vol.9 No.6 November 2015 S374-S445_13_ポスター 発表なし.smd Page 14

14 P-079 P-080 血管モデル作成のための ABS 樹脂平滑化法の検討 自治医科大学 東北大学流体科学研究所 2) 金子直樹 Kaneko Naoki 太田 信 2) 益子敏弘 渡辺英寿 目的 3D プリンタの低価格化により実際の動脈瘤症例の画像を用いた血管モデ ル作製が容易となった 低価格帯の 3D プリンタの中で最も頻用されているのが ABS 樹脂を用いたプリンタであるが 約 150μm の積層段差によりこのままシリ コーン血管を作製すると抵抗が強く血管内治療シミュレーションを行うことがで きない ABS 樹脂の平滑化にはやすり アセトン キシレンなどが用いられてい るがどれも実際に行うとかなりの手間がかかる 今回新たな ABS 樹脂の平滑化の 方法を開発したので報告する 方法 ABS 樹脂を溶解できる ABS 樹脂溶解液(ハ ロゲン化アルキル)を用いると 4mm 径の ABS 血管が 2 時間程度で溶解できる この溶解液を短時間つけることで平滑化ができると考え その時間ごとの平滑化 成績 30 秒 の程度とデバイスを入れた時にどの程度の抵抗があるかを検討した 結論 ABS 樹脂溶解液を用いることで血 程度で最も平滑化され抵抗がなかった 管モデル作製が容易となった 実症例の術前シミュレーションや新デバイス開発 教育などにより血管モデルが利用しやすくなると考える P-081 日本医科大学多摩永山病院 日本医科大学多摩永山病院 救命救急センター 循環器科 2) 金子純也 Kaneko Junya 中野博之 2) 谷 将星 北橋章子 工藤小織 畝本恭子 症例 52 歳男性 2ヶ月前にクモ膜下出血(血腫合併の左中大脳動脈瘤)に対してク リッピング術 血腫除去を行った 極軽度の右麻痺を後遺するのみでリハビリ病 院へ転院となった 転院前に右上肢のしびれと動きにくさを訴えていたが 症状 が軽く術後後遺症と考えていた 転院後 3 日目朝に意識障害 右半身麻痺で発見 され当院へ搬送された 来院時 JCS2 左完全麻痺 構音障害であった MR で左 視床 橋の脳梗塞 MRA で脳底動脈先端部(BA top)閉塞と判明した さらに初診 時にあった右椎骨動脈(VA)狭窄が更に描出不良となっていた 左 VA は頭蓋内で 無形成となっており 不整脈歴もないことから 右 VA 狭窄の進行による血流停滞 と 狭窄部からの塞栓症が原因と考えた 発症時間不明かつ開頭術後で tpa 適応 無く IVR を行った BA top の治療を優先し 愛護的に VA 狭窄部を lesion cross し Penumbra(3 MAX)で吸引を試みたが再開通せず stent retriever(trevo) 1 pass で再開通を得た 次に VA 狭窄部は IVUS で評価したところアテローム性狭 窄と判断した 冠動脈 stent(integrity)留置し良好な拡張を得た 意識は清明と なったが上肢の重度麻痺を後遺し 再度リハビリ病院へ転院となった 近位部狭 窄を合併した遠位部閉塞の治療は 治療順とデバイスの選択に注意を要する 本 症例の提示と文献的考察を行う P-082 5Max ACE とステント用マイクロカテーテルで治療開始する急 性期再開通療法 multi device に対応したシステムについて 佐賀県医療センター好生館 佐賀県医療センター好生館 佐賀県医療センター好生館 椎骨動脈狭窄(対側無形成)を合併した脳底動脈先端部閉塞に対 して血行再建を行った一例 脳血管内科 2) 脳神経内科 3) 溝上泰一朗 Mizokami Taichiro 上床武史 2) 劉 軒 井上浩平 松本健一 石束光司 2) 榊 祐介 2) 森 法道 3) 高島 洋 3) 杉森 宏 3) 坂田修治 P-083 藏本智士 KURAMOTO SATOSHI 藤森健司 勝間田篤 小野恭裕 合田雄二 河内正光 はじめに 脳底動脈本幹閉塞は比較的まれな虚血性脳卒中であるが 極めて高い 死亡率と重度の後遺症を残す疾患である 近年 前方循環の脳梗塞に対しては積 極的な血栓回収療法が行われているが 脳底動脈本幹閉塞に対しては不明な点が 方法 当院において血栓回収デバイスが使用で 多く 自験例について検討した きるようになった 2013 年から 2015 年に入院した脳梗塞症例連続 419 例について 後ろ向きに検討した 結果 血管撮影などにより閉塞および狭窄部位が評価可能 であった脳梗塞 208 例中 脳底動脈先端部閉塞や椎骨脳底動脈解離以外で アテ ローム血栓による脳底動脈本幹部閉塞による脳梗塞と診断した症例は 6 例のみ (3 )であった 入院時の NIHSS は 29 ± 12 と極めて悪く 予後も死亡が 3 例 mrs3-5 が 2 例であり mrs0-2 が 1 例のみであった 発症後 4.5 時間以内に血管 撮影が行われていた症例は無く 急性期再開通療法を行った症例は 2 例であり 両 例とも Penumbra System MAX を用いて吸引を試みた後 残存した狭窄病変に対 し balloon angioplasty を行い 1 例には動注療法を追加し再開通を確認していた うち 1 例は独歩退院することができたが 残り 1 例は植物状態となった 考察 脳底動脈本幹部閉塞は 他部位と比較して破壊的な病態を呈しており 明確な治療 方針は無い ステント回収デバイスなどによる大規模研究にも脳底動脈が含まれ ているか 本報告のような症例に対する指針は示されていない 国際共同研究 (BASICS)などの結果からも 本疾患に対しては動注療法よりもアグレッシブな治 療が要求されると考えられ 今後も引き続き検討が必要であると考えられた P-084 新規デバイス導入後の急性期血栓回収術治療成績に関する検討 日本医科大学千葉北総病院 日本医科大学 脳神経外科 2) 鈴木雅規 Suzuki Masanori 小南修史 井手口稔 2) 藤木 急性期血行再建により良好な転帰を辿った DWI-ASPECTS3 点の広範囲脳梗塞の 1 例 昭和大学 悠 小林士郎 森田明夫 2) Stent retriever を使用した Randomized controlled trial にて血管内手術による急 性期血行再建術の有効性が示され 今後多くの施設で治療が行われると予測され る 本邦でも昨年より Trevo Provue Solitaire FR Penumbra ACE といった海外 で使用されている新規デバイスが使用可能となり その治療の成績改善に大きく 寄与している 今回 我々はデバイス変更前後の治療成績について報告する 対 象 急性期再開通療法を開始した 2011 年 2 月より 2015 年 7 月までに当施設で施 行した 24 症例を対象とした 治療適応は 80 才未満とし 発症 8 時間以内の患者 に加え wake-up stroke 患者に対しても治療を行った 閉塞部位は IC 閉塞 5 例 M1 近位閉塞 11 例 M1 遠位閉塞 1 例 M2 閉塞 6 例 脳底動脈閉塞 1 例 t-pa 併 用症例は 10 例であった また Stent retriever 及び Penumbra 5MAX ACE 導入 (2014 年 10 月)以前を前期群(13 例) 以降の症例を後期群(11 例)に分類し その 比較を行った 結果 TICI IIb/III 以上の再開通率は 15 例(62 )であり 後期群 で特に再開通率 82 と良好であった 3 か月後の mrs0-2 は 41 であった 症候 性頭蓋内出血は 4 例と比較的高率であり 全てが前期群であった 両群間で複数 の異なる背景を認めるものの 再開通率及び術 3ヶ月後 mrs0-2 群 術後症候性頭 蓋内出血共に後期群で有意に改善していた 来院より再開通までの時間 穿刺よ り再開通までの時間 来院より穿刺までの時間に関しては前期群 後期群で有意差 は得られなかった 結論 新規デバイスの導入により 再開通率の改善 転機良 好例の増加が得られており 今後更なる手術成績の改善を追及すべく再開通時間 までの短縮を図る必要がある 藪崎 肇 Yabuzaki Hajime 奥村浩隆 中條敬人 水谷 はじめに 急性期再開通の今後の重要な課題の一つに重症例に対する急性期再開 通療法の適応判断がある 今回我々は 初診時頭部 MRI にて DWI-ASPECTS3 点 の広範囲脳梗塞に対し急性期再開通療法を行い 転帰良好であった 1 例を報告す る 症例 44 歳男性 既往歴にアルコール依存症あり 意識障害 左片麻痺を認 め 当 院 へ 救 急 搬 送 最 終 未 発 症 確 認 時 刻 か ら 2 時 間 10 後 に 到 着 初 診 時 E1V1M5/GCS 左共同偏視 左片麻痺を認め NIHSS32 点 MRI にて右内頚動脈閉 塞と右大脳半球の広範囲に DWI high intensity area を認め DWI-ASPECTS3 点 であった t-pa 投与 急性期再開通療法ともに適応外と判断したが 家族の強い 希望にて急性期再開通療法を施行した Solitaire FR を使用して TICI 2b の再開通 を得ることができ 術前の DWI high area に一致した脳梗塞所見を認めたが 術後 NIHSS は 13 点へ改善 POD2 には 6 点となった POD25 には軽度構音障害 左顔 面麻痺が残存するのみで NIHSS2 点 mrs2 となり リハビリ病院に転院された 考察 重症例に対する急性期再開通療法の適応についてのエビデンスは無いが DWI-ASPECTS が低くても特に TICI3 が得られた場合再開通療法により良好な転 帰を得る可能性があるという報告や 年齢が若い場合に転帰が良好となる可能性 を示唆する報告がある 本症例では 年齢の他に 梗塞が皮質領域中心であり錐体 路に梗塞を認めなかったこと 術後出血性梗塞をきたさなかったことなどが良好 な経過につながった理由と考えた 結語 我々は 広範な脳梗塞をきたした症例 に対して急性期再開通療法を施行し 良好な結果を得ることができた 今後 重症 例に対する適応判断基準の確立が必要である JNET S374-S445_13_ポスター 発表なし.smd Page 15 徹 Vol.9 No.6 November 2015 S387 ポスター 発表なし 前方循環の超急性期脳梗塞に対して Balloon Guiding Catheter Penumbra 5Max ACE: ACE Stent Retriever:SR 対応 MicroCatheter(Marksman Trevo pro)のシステムを標 準化しておこなった血栓回収治療について検討する 対象)ステント承認後 2014 年 7 月から 2015 年 7 月までに急性期血行再建術をおこなった 14 例のうち 前述のシステム でアプローチをした症例は 6 例であった 男/女=4/2 平均値は年齢 77.6 歳 [70-85] DWI ASPECTS 7.8 [5-9] 治療前 NIHSS 17.6[14-23]であった IV tpa 施行率は 50 で 閉塞血管は M1:4 例 ICA:2 例であった 結果)TICI 2b 再開通は 6 例(100 ) TICI3 4 例(67 )で得られた 初回手技使用デバイスは ACE 4 例(ADAPT) SR2 例 であった 3 例(ACE 2 例 SR1 例)が fist pass で有効再開通を得た 追加手技を行う際 はデバイスを変更した SR を使用する際は抜去時に ACE からも吸引をおこなった ACE 単独使用の場合は Direct Aspiration をおこなった 有効再開通までの平均手技時 間は 65 分[28-89]で手技に伴う合併症 遠位塞栓は認めなかった 2 例で無症候性脳出 血をみとめた 退院時の平均 NIHSS 4.8[0-11] mrs 0-2:3 例(50 ) mrs4:3 例で あった 考察)当院で標準化したシステムは 病変部近くの血管構造を把握したのちに デバイスを決定できる点 Stent 使用の際は sol-numra /tre-numbra として使用できる 点 デバイス変更を迅速に行える点で有効であった それぞれのデバイスを補完的に使 用することにより高い再開通率を得て 地方中核病院でも転機改善に寄与する良好な 成績を上げることができた 脳底動脈本幹閉塞に対する急性期血栓回収療法の検討 香川県立中央病院

15 P-085 P-086 当院における超急性期脳血栓回収術の治療成績 永寿総合病院 篠田 純 Shinoda Jun 金井隆一 林佐衣子 目的 2014 年 7 月にステント型血栓回収機器が保険収載され また Penumbra )も参入し 超急性期虚血性脳血管疾患に対する治 5MAX ACE(以下 Penumbra 療デバイスの選択肢が多様化している このたび 当院におけるこれら血栓回収 機器の治療成績を検討した 対象 2014 年 7 月以降 発症 8 時間以内に血栓回収 術を施行した脳主幹動脈閉塞患者 10 例を対象とした 方法 iv tpa の適応例に 対してはまず同治療を行い 終了後速やかに血管内治療を施行した iv tpa の非 適応例に対しては 可及的速やかに血管内治療を行った 2015 年 2 月以降は iv tpa の適応例に対しては 同治療の途中から脳血管撮影を開始し 同治療の終了後 速やかに血栓回収を行えるよう 院内体制を整備した 血管内治療においては Trevo ProVue(以下 Trevo )あるいは Penumbra を単独で使用した 結果 閉 塞部位別に 内頚動脈は 3 例 中大脳動脈は 7 例(M1 proximal 3 例 M1 distal 4 例) であった 使用デバイス別では Penumbra 2 例 Trevo 8 例であった 再開通は Penumbra の 2 例ではそれぞれ TICI grade 3 および 2B Trevo では TICI grade 3 4 例(/8 50 ) grade 2B 1 例(/8 13 )であった 出血性合併症は Penumbra では 0 例(0 ) Trevo では 4 例(/8 50 )であり うち 1 例で TICI grade 3 にも かかわらず退院時 mrs 4 と転帰不良であった 退院時 mrs 0-1 の予後良好例は Trevo の 2 例((/8 25 )で認められた 結論 両デバイスとも操作が簡便であり 再開通率においても大変優れている 出血性合併症には注意を要し 転帰改善の ためには より早期の治療開始 各デバイスの併用など 更なる検討の余地がある と考えられた P-087 日本医科大学千葉北総病院 日本医科大学 救急医学教室 2) 日本医科大学 脳神経外科 3) 藤木 悠 Fujiki Yu 小南修史 鈴木雅規 小林士郎 横田裕行 2) 森田明夫 3) はじめに Acute tandem ischemic lesion に対しての治療戦略は確立されていない 今 後の治療法に一考を要する Acute tandem lesion に対して Penumbra 5MAX ACE を用 いた 2 症例を報告する 症例 1 67 歳男性 来院時 NIHSS17 点 MRI にて左内頚動 脈閉塞を認めた rtpa 投与下に血管撮影し左内頚動脈高度狭窄 左中大脳動脈起始部 閉塞を認めた 頭蓋内閉塞血管の再開通を優先に考え 頚部頚動脈狭窄病変に対して PTA 施行 その後頭蓋内病変に対して血栓吸引を行った(TICI IIb) 頚動脈病変に対 しては第 20 病日 CAS を行い 第 37 病日にリハビリ病院へ転院 症例 2 61 歳男性 来院時 NIHSS11 点 MRI にて右中大脳動脈起始部閉塞を認めた rtpa 投与下に血管 撮影し右内頚動脈起始部に軽度狭窄病変 左中大脳動脈起始部閉塞を認めた 頚動脈病 変をそのまま lesion cross し 頭蓋内病変に対して血栓吸引を行った(TICI IIb) 第 32 病日 CAS を行い 第 58 病日に転院 考察 Acute tandem lesion に対する血行再建術 の様々な論文において症候性出血性合併症が報告されている これは手技侵襲に加え 超急性期における血行学的リスク評価が不十分であり 過潅流症候群を予測できないこ と ステント留置前の抗血小板剤前投薬の関与が推測される 今回我々は最低限の前投 薬を投与したうえで急性期再開通療法を行い 二期的に CAS を行うことで症候性出血 性合併症を回避することができた 結論 Acute tandem lesion に対して二期的に thrombectomy に加え CAS を施行した 2 症例を報告した プラーク性状次第では再 梗塞を急性 亜急性期に併発するリスクもあるが 出血リスクが高いと思われる症例に 対しては重要な option の一つと考える P-088 心原性塞栓症の回収血栓内赤血球割合は血管内治療に影響を与 えるか 日本医科大学大学院 Acute ischemic tandem lesion に対する Penumbra 5MAX ACE を用いた急性期血行再建 医学研究科 神経内科学分野 阿部 新 Abe Arata 鈴木健太郎 坂本悠記 青木淳哉 木村和美 はじめに 近年の報告より 血行再建術は超急性期脳梗塞治療の有力な選択肢の 一つとなっている そして 血行再建術を行う場合に 完全再開通とともに穿刺か ら再開通までの時間を短縮することが求められている 我々は心原性塞栓症の超 急性期血行再建術により得られた血栓の赤血球割合から解析検討したのでここに 報告する 方法 超急性期心原性脳塞栓症 40 例中 血栓回収でき 組織解析を行っ た 21 例を後ろ向きに検討した 血栓は倍率 100 倍で撮影し 画像解析ソフト Image-J にて血栓内の赤血球の割合を求めた 3 群に分け 群間比較を行った 転 帰良好 不良はそれぞれ mrs とした 結果 赤血球割合が少ない群(A 群)は多い群(C 群)と比較し 有意差はないものの糖尿病や慢性心房細動の合併が 多く D ダイマーと BNP は高く 頭部 MRIT2*で認められる SVS(susceptibility vessel sign)が陰性になる症例があった(a 群 60 対 C 群 0 ) また前方循環に血 栓が飛ぶことが多く NIHSS は低い傾向にあった 穿刺から再開通までの時間は 長かった(A 群 118 分対 C 群 60 分) 総パス回数 3 回以上(血栓回収器具を使用す る回数 A 群 57 対 C 群 14 P=0.04)が有意に多かった 各群間で年齢 性別 合併症等の相違は認められなかった 3 か月後の転帰良好や不良も赤血球割合と 関連しなかった 考察 赤血球割合が少ないと 穿刺から再開通までの時間が長 くなった これは総パス回数が多いことが一因となっていると考えた また 赤 血球割合が少ない血栓は T2*の SVS 陰性となる症例も認められる可能性も示唆さ れた 結語 心原性塞栓症の血栓内赤血球割合により超急性期血行再建術の再開 通時間に影響がでる可能性がある P-089 急性期脳梗塞の機械的血栓除去術における Penumbra ACE の 有用性 京都第一赤十字病院 急性期脳卒中センター 脳神経 脳卒中科 京都府立医科大学附属北部医療センター 神経内科 2) 京都第一赤十字病院 救急科 3) 傳 和眞 Tsuto Kazuma 今井啓輔 濱中正嗣 山崎英一 五影昌弘 山本敦史 山田丈弘 2) 竹上徹郎 3) 池田栄人 3) 目的 急性期脳梗塞に対する Penumbra 5MAX ACE(以下 ACE)の有用性を明らかに する 方法 2013 年 6 月から 2015 年 7 月までに ACE あるいは Penumbra System 5MAX(5MAX)を用いて緊急脳血管内血行再建術を実施した連続例を対象とした 対 象を ACE を用いた群(A 群)と 5MAX を用いた群(M 群)の二群に分類し 両群間で背 結果 A 群 21 例 M 群 19 例であった 背景 景因子 手技内容 手術成績を比較した 因子について A 群/M 群で 年齢中央値は 78(49-98)/79(56-89)歳 術前 NIHSS 中央値 は 24(6-36)/24(15-36)点 ASPECT score 平均値は 5.9/6.4 点 閉塞部位(ICA-MCAACA-VB)は / 例 O2DT 中央値は 295(0-900)/200(0-1460)分 D2PT 中央値は 67(30-506)/ )分であった 手技内容について A 群/M 群で tpa 静 注先行例は 3(14 )/3(17 )例 複数手技使用は 12(57 )/3(16 )例(Solumbra あるい は Trenumbra 6/0 頭蓋内 PTA 2/0 例) ADAPT/RAT 併用は 15(71 )/15(79 )例 Penumbra System を頭蓋内 PTA 用の distal access catheter(dac)として使用したも のは 2/0 例であった 手術成績について A 群/M 群で 完全再開通(CR TICI2b-3)は 18(86 )/17(90 )例 手術時間中央値は 69(21-316)/51(17-132)分 無症候性のクモ膜 下出血は 2(0.9 )/ 1(0.5 )例 症候性頭蓋内出血は 0/1(0.5 )例 術後 24 時間での NIHSS4 点以上の改善は 12(57 )/10(53 )例 予後良好例(3 か月後の mrs 2)は 7 結論 ACE は 5MAX と同様に有用であり 5MAX と異 (33 )/5(26 )例であった なり Solumbra Trenumbra や頭蓋内 PTA 時の DAC など様々な用途も持っていた ステント型血栓回収デバイスを用いた急性期血行再建術の初期 成績 徳島赤十字病院 徳島赤十字病院 石原 西山 三宅 神経内科 2) 学 Ishihara Manabu 徹 仁木 均 2) 花岡真実 松崎和仁 佐藤浩一 一 目的 急性期脳主幹動脈閉塞に対する機械的血栓回収療法として 2014 年 7 月か ら stent retriever(sr)が保健承認された 以降 当院では SR による治療を積極的 対象 2014 年 7 月から 2015 年 5 に行っており その初期治療成績を検討した 月までに 11 症例で急性期に機械的血栓回収療法を行った そのうちステント型血 栓回収デバイスを用いて急性期血行再建療法を施行した 8 例を対象とした 結 果 男性 3 例 女性 5 例 平均年齢 69.8 歳(39-86) 来院時平均 NIHSS19.3 平均 DWI-ASPECT score6.4 点であった t-pa 先行例は 7 例であった 閉塞部位は内 頸動脈 4 例 中大脳動脈 4 例であった 単独デバイス使用は 4 例(Solitaire 4 例) 複数デバイス 手技使用は 4 例(Trevo CAS2 例 Solitaire + Gateway1 例 Solitaire Penumbra1 例)であった TICI2b 以上の再開通例は 6 例であった 有 害事象は無症候性頭蓋内出血(くも膜下出血)が 1 例であった 退院時の mrs は 結語 ステン 0 1 が 1 例 2 3 が 3 例 4 5 が 4 例だった 死亡例はなかった ト型血栓回収デバイスを用いた急性期血行再建療法の再開通率は良好で 合併症 も少なかった 一方で 機能的予後にはばらつきが見られた P-090 脳卒中ホットライン 導入後における血行再建術の現状 順天堂大学附属浦安病院 脳神経内科 順天堂大学附属浦安病院 脳神経内科 2) 順天堂大学脳神経外科 脳神経血管内治療学講座 3) 渡邉雅男 Watanabe Masao 野中宣秀 2) 宮元伸和 島田佳明 志村秀樹 卜部貴夫 大石英則 3) 背景 当院では患者搬送から専門的治療の開始までの時間的ロスの短縮を目的に 脳卒中ホットライン を創設した 2013 年 4 月より運用を開始し t-pa 静注療法 の施行件数はホットライン導入前の 3 倍に増加した さらに 超急性期脳梗塞に おける血栓回収術が普及し 当院では 2014 年より本格導入となった 治療成績と 課題について考察する 方法 本研究は後ろ向き研究である 2014 年 4 月から 2015 年 7 月まで当院に脳卒中ホットラインで搬入され 血管内治療による血行再 建術を施行した症例を登録し その臨床背景 転帰を解析した 結果 9 例が登録 された(平均年齢 73 ± 13 歳 男性 5 例) 発症から搬入までの平均は 91 ± 92 分 来院時の NIHSS スコアの中央値は 20 点で t-pa 静注療法を併用したのは 7 例 (78 )だった 発症から t-pa 投与までは平均 75 ± 23 分だった 搬入から穿刺ま での平均は 164 ± 35 分 穿刺から再開通までの平均は 61 ± 23 分 発症から再開 通までの平均は 320 ± 105 分だった 退院時の modified Rankin's scale が 0-2 の ものは 3 例(33 )で 死亡は 2 例(22 )だった 手技に伴う合併症は無かった 考察 t-pa 静注療法が無効な症例に併用して行われることが多く また 血管造 影室の受け入れ状況により待機を余儀なくされる場面があり 搬入から穿刺まで の時間にロスが多いのが現状である 一方で 従来の t-pa 静注療法単独では予後 不良が予測される症例の転帰を向上できているのも確かであり さらなる治療成 績の向上には院内の協力体制の充実が課題である S388 JNET Vol.9 No.6 November 2015 S374-S445_13_ポスター 発表なし.smd Page 16

16 P-091 P-092 昭和大学藤が丘病院における急性期血行再建の治療成績 昭和大学藤が丘病院 梅嵜有砂 Umesaki Arisa 樫村洋次郎 松崎 丞 桑島淳氏 河面倫有 河野健一 和田 晃 山家弘雄 松本浩明 寺田友昭 はじめに 急性期血行再建の device として 2014 年 3 月に stent retriever が本邦 で薬事承認され 使用可能となった 当院での急性期血行再建の治療成績を報告 する 対象 2014 年 7 月から 2015 年 6 月までの急性期血行再建症例 13 例 結 果 男性 5 例(38 ) 女性 8 例(62 ) 年齢 80 歳以下 8 例 81 歳以上 5 例 病型 は心原性 11 例(85 ) アテローム血栓性 2 例(15 )であった 受診時 NIHSS 平 均 23.9 点(6-40 点) CT ASPECT 平均 7.45 点(5 10 点 脳底動脈閉塞 2 例を除 く) 閉塞血管 ICA3 例(23 ) M1p4 例(31 ) M1d3 例(23 ) M2 1 例(7 ) BA2 例(15 )であった 治療成績は 来院から穿刺までの時間中央値 135 分 発 症から再開通までの時間中央値 347 分 再開通率 TICI2b 以上が 9 例(69) 30 日 後または退院時 mrs0-2 4 例(30.7 )であった 合併症で症候性頭蓋内出血は 0 結語 当院での治療成績は 2015 年に発表された stent retriever を 例であった 用いた study の結果と比べても再開通率はまずまずの結果であったが 30 日後の mrs は不良であった 今後 更なる時間短縮 手技の習熟が課題である P-093 医翔会 札幌白石記念病院 リハビリテーション 医翔会 札幌白石記念病院 脳血管内治療セン 安部陽子 Abe Yoko 恩田敏之 2) 米増保之 2) 高橋 明 2) 野村達史 2) 野中 雅 2) 目的 脳主幹動脈閉塞に対する急性期血行再建療法は様々なディバイスや手技の検討 が多くなされているが その後のリハビリテーション(以下 リハビリ)については 明 確な介入基準が示されていない そこで血行再建術後のリハビリ実施状況を明らかに し その安全性を検討することを目的とした 方法 2010 年 12 月から当院にて急性 期血行再建術を行った連続 67 例を対象とし 年齢 術前 術翌日 NIHSS 出血合併率 1 週目(術日 7 日目)及び 2 週目(8 14 日目)の 1 日平均リハビリ実施単位数(1 単位 =20 分) 90 日後の転帰良好(mRS 0-2)について再開通( TICI 2B)の有無で比較検討 した 結果 再開通例(43 例 64.2 )では非再開通例と比較し 年齢 術前 NIHSS 出血合併率に差はなく 術翌日 NIHSS は有意に良好であった 1 週目のリハビリ単位 数は再開通例で多いが(5.8 vs 5.2 単位) 2 週目では逆転した(5.4 vs 5.5 単位) 90 日 後の転帰については再開通例が有意に良好だった 結論 当院では急性期血行再建術 後のリハビリ介入において 術翌日に DVT 出血 合併症 穿刺部合併症を否定し 医 師の指示の下 血圧管理を行いつつ 365 日体制で離床を進めている 1 週目のリハビリ 介入は再開通例の方が約 6 単位実施 可能であり 2 週目になると重症例の多い非再開 通例の方により多く単位数をかけている傾向となった 全体を通して 上記のリハビリ を実施してもこれによる 穿刺部腫脹等の合併症は経験せず 安全に行えていると考え られる また 転帰良好例においても社会復帰を果たすには継続したリハビリが必要な 場合も存在するため 急性期から一貫したリハビリが重要と考える P-094 当院における機械的血栓回収療法の協力体制と初期経験 順天堂大学附属静岡病院 順天堂大学脳神経外科 2) 急性期血行再建術後の早期リハビリテーション 特定医療法人 部 特定医療法人 ター 2) 菅 康郎 Suga Yasuo 寺本紳一郎 木村孝興 伊藤敬孝 渡邉瑞也 中尾保秋 山本拓史 山本宗孝 2) 大石英則 2) P-095 堺市立総合医療センター 竹綱成典 Taketsuna Shigenori 福田竜丸 西田武生 中島義和 はじめに トルソー症候群は悪性疾患に伴う凝固異常により脳梗塞をきたす疾患 である 今回 トルソー症候群によると考えられる脳塞栓症に対して Penumbra による血管内治療を行ったところ白色血栓が回収された症例を経験したためここ 症例 72 歳 男性 前立腺癌 深部静脈血栓症 肺塞栓症で当院泌 に報告する 尿器科および循環器内科に通院していた 平成 27 年 5 月 6 日未明より右不全麻 痺 失語が出現 症状が不安定な状態で 5 月 8 日に救急受診 MRI の DWI で両側 大脳半球に HIA を認め MRA では左中大脳動脈 M1 distal で閉塞を認めていた 救急外来受診時にも症状が不安定であったことから左中大脳動脈領域の血行力学 的な脳梗塞が考えられ経皮的血栓回収術をおこなった TICI 2B で終了した ADAPT テクニックで回収した血栓は赤色血栓に一部白色の付着物を認めた ヘ パリン投与で術後管理をしていたが 1 週間後の 5 月 15 日にエドキサバンに変更し たところ 同日 左中大脳動脈の閉塞を認めた 再度 ADAPT テクニックで血栓 回収を行ったところ 白色の血栓が回収され TICI 2A が得られた 血栓の病理検 査では 層状に凝集するフィブリンと好中球の集塊が確認され白色血栓と診断さ れた また悪性腫瘍細胞は確認されなかった 2 回目の術後はヘパリンに加えて 抗血小板剤も併用したところ 再発なく経過している 考察および結語 トルソー 症候群に関連した脳塞栓症に対し血栓回収を行い白色血栓が回収された報告は 渉猟しうる限りない トルソー症候群は血液凝固異常が原因とされているが 詳 細な病態は明らかになっていない 今後の症例の蓄積によりトルソー症候群の病 態解明および治療の最適化が期待される P-096 急性期血栓回収療法における Stent Retriever と Penumbra 吸引カテーテルの比較検討 頚動脈病変に起因する塞栓性脳梗塞に対して 血栓回収療法を 施行した 2 症例 昭和大学 昭和大学 藤が丘病院 脳神経外科 2) 昭和大学 江東豊洲病院 脳血管センター 3) 横須賀市立うわまち病院 4) 岡山市立市民病院 岡山市立市民病院 奥村浩隆 Okumura Hirotaka 寺田友昭 2) 中條敬人 藪崎 肇 川内雄太 久保美奈子 神谷雄己 3) 廣田暢夫 4) 梅嵜有砂 2) 水谷 徹 はじめに 2014 年 3 月に stent retriever(sr)が本邦で承認され 以後 Penumbra 吸引カテーテル (PAC)との使い分けが議論となっている 今回我々は 治療成績をデバイス別に比較検討した 方法 対象 2013 年 4 月より 2015 年 6 月までの間に当院および関連施設にて施行した急性期再開 通療法 82 例のうち SR もしくは PAC を使用した脳塞栓症 67 例について後ろ向きに検討した 結果 女性 29 例(43.3 ) 年齢 歳(平均 75.1 歳) 初診時 NIHSS 5-40 DWI ASPECT 211 閉塞血管は ICA 14 例 M1 33 例 M2 13 例 その他 7 例 TICI 2b 以上の再開通 ヶ 月後の mrs 症候性頭蓋内出血 3 例(4.5 )であった デバイス選択は 術者の任意と され SR PAC が使用されたのは それぞれ 41 例 35 例 併用 9 例であった 穿刺から再開通ま での時間は SR first 例にて 分(中央値 57 分) PAC first 例にて 分(中央値 95 分)で あった それぞれのデバイスだけで 2b 以上の再開通は ICA にて 77.8 と 75.0 M1 では 90.0 と 66.7 M2 では 100 と 25.0 であった また SR にて再開通が得られず PAC に変更 した 7 例のうち 吸引で再開通が得られたのは 2 例(28.6 )のみであった 術後 SAH は SR 33.3 PAC 18.2 に生じ 特に SR 症例にて M2 閉塞例では pass 以上の症例では 71.4 (p=0.007と高率であった 考察 PAC では 末梢側での開通率が低下する傾向にあり 特に M2 では SR が有効であった 穿刺から再開通までの時間は SR にて短かった SR 症例では 3pass 以上 にて SAH が多かったが いずれも無症候であった 結語 Stent retriever は Penumbra に比し て M2 病変に有効で 再開通時間も短いが SAH が増加する傾向にあった 神経内科 2) 渡邊恭一 Watanabe Kyoichi 徳永浩司 河内 哲 大谷理浩 出口章子 2) 井上 出口健太郎 2) 桐山英樹 松本健五 はじめに 2010 年 10 月以降 本邦でも血栓回収治療が保険適応となり 2014 年 7 月以 降は stent retriever も使用可能となった 時に我々は 頚動脈病変に起因する塞栓性脳 梗塞を経験し 血栓回収療法に加えて頚動脈病変に対しても治療が必要となる場合があ る その際どちらの病変の治療を優先するかについては いまだ議論の余地がある 今 回我々は 内頚動脈高度狭窄に起因する a. to a. embolism によって中大脳動脈閉塞を 来した症例と頭蓋外内頚動脈解離が原因で中大脳動脈閉塞を来した症例を経験したの で文献的考察とともに報告する 症例 1 45 歳男性 突然の右片麻痺と失語を主訴に救 急搬送された 来院時 NIHSS 24 点 頭部 MRA では左中大脳動脈が M1 遠位部で完全 閉塞していた 頚部 MRA では左内頚動脈に高度狭窄所見を認めていた 頭部 MRI 上 梗塞巣は軽微で まず rt-pa 静注療法を行ったが 症状の改善が得られず 引き続いて 血管内治療を行った 頚動脈狭窄症に対して MO.MA ウルトラを用いてステント留置 術を行った後に Penumbra システムによる血栓回収を試みたところ 再開通が得られ た 症例 2 59 歳男性 会議中突然の右片麻痺と失語を発症し 当院へ救急搬送され た 来院時 NIHSS 13 点 頭部 MRA では 左内頚動脈が描出されず 前交通動脈を介 して描出される左中大脳動脈の遠位部で閉塞が認められた 頭部 MRI 上梗塞巣は軽微 で まず rt-pa 静注療法を行ったが 症状の改善が認められず 引き続き血管内治療を 行った 造影により頭蓋外内頚動脈に解離を認めたため まず解離部を越えて stent retriever による血栓回収を行った 血栓回収後に解離部にステントを留置し 再開通 が得られた JNET S374-S445_13_ポスター 発表なし.smd Page 17 智 Vol.9 No.6 November 2015 S389 ポスター 発表なし 緒言 ステント型血栓回収デバイスの保険収載に伴い 急性期脳塞栓症に対する 機械的血栓回収療法が本邦でも急速に普及しつつある その現況に鑑み 当院で も本年 4 月より急性期脳塞栓症の治療として rt-pa 静注療法に加えて機械的血栓 回収療法を導入したためその協力体制と初期経験について報告する 対象と結 果 2015 年 4 月 7 月までに機械的血栓回収療法を施行した 8 例を対象とした 当院初の血管内治療本格導入となったため 6 例で大学本院から経験豊富な医師の 協力を仰いでの施行となった 閉塞血管は内頚動脈 2 例 中大脳動脈 3 例 脳底動 脈 3 例で 治療前 NIHSS は 点(中央値 25 点) onset to door time は 分(同 97.5 分) door to puncture time は 分(同 156 分) puncture to reperfusion time は 分(同 99 分) onset to reperfusion time は 分 (同 381 分)であった TICI(Thrombolysis in cerebral infarction) grade は grade 3 が 4 例 grade 2b が 3 例 grade 2a が 1 例であった 考察 昨今の大規模試験で onset to reperfusion time の短縮と高い再開通率が臨床転帰を改善するために最重 要であると示唆された 欧米のガイドラインと比較して当院では特に door to puncture time に改善の余地があると思われた door to puncture time 遅延の主因 は 導入初期特有の適応判断の遅れや他職種への治療準備の周知不十分などと思 われた 特に脳底動脈閉塞症例は適応判断の遅れが顕著であった 今後症例の蓄 積と医師及び他職種の知識 技量の習熟により上記パラメータの改善 ひいては臨 床転機の改善を図れるものと思われた 結語 当院における機械的血栓回収療法 の初期経験ついて報告した トルソー症候群に関連した左中大脳動脈閉塞に対して血管内治 療を行い白色血栓が回収された一例

17 P-097 P-098 画像の質を落とさない door-to-reperfusion time の改善 札幌白石記念病院 恩田敏之 Onda Toshiyuki 野村達史 米増保之 橋本祐治 本田 野中 雅 大坊雅彦 徳島赤十字病院 修 高橋 明 目的 door-to-reperfusion time(以下 D2R)の改善は急性期再開通療法の治療成 績に直結する 時間短縮を目指すと 検査や手技をいかに減らしていくかという 問題に突き当たる 画像による情報量を減らすと不必要な治療を行い 患者を悪 化させる可能性も出てくる 今回 我々は画像の質を落とさない D2R の改善を試 みた 対象 2010 年 12 月から 2015 年 7 月までで急性期主幹動脈閉塞にて血管内 治療を施行した患者 2014 年 12 月から初期対応のプロトコルを改変し その前後 で 成 績 を 比 較 し た 方 法 撮 影 画 像 は MRI (DWI FLAIR T2*) MRA CT perfusion 大動脈評価のための胸腹部 CT を施行 以下の改変を行った 院内コー ル体制の整備 夜間外注であった採血検査を CBC 迅速キット(PT-INR Cre)に 絞り医師や看護師により施行 キットを組み 治療の用意をだれでも対応可能に した 院内教育を行い 目標時間を設定した Stent retriever を第一選択とした 成績 Door to puncture time 改変前(平均値 分 中央値 110 分) 改変後(平 均値 83.5 分 中央値 88 分)有意な短縮を認めた(p 0.05) Puncture to reperfusion time 改変前(平均値 87.3 分 中央値 85.5 分) 改変後(平均値 49.4 分 中央値 38 分)有意な短縮を認めた(p 0.05) 結論 初期対応の改変により画像の質を落 とさずに D2R の短縮を認めた 今後 画像の選択は十分考慮しなければならない P-099 脳神経外科 脳卒中センター 黒山貴弘 Kuroyama Takahiro 坂東鋭明 三神和幸 下 大輔 篠田成英 蔵本要二 松本眞人 平井 収 上野 泰 目的 急性期血行再建術において 国内でも 2014 年 3 月から Trevo 2014 年 7 月から SoliaireFR が承認され 急性期主幹動脈閉塞症に対する治療は発達を続け ている 今回我々は当施設で経験したステント型血栓回収デバイスの初期結果に 方法 対象 当院で 2014 年 4 月から 2015 年 6 月末 ついて後方視的に検討した までの 15 か月間に 血管内治療を行った症例の中で 前方循環主冠動脈の急性閉 塞症に対して 新規ステント型血栓回収デバイスを用いて血管内治療を行った 10 結果 症例は男性 8 例 平均年齢 73.3 歳 内 症例について後方視的に検討した 頚動脈閉塞 4 例 中大脳動脈閉塞 6 例であった 治療前 NIHSS は平均 16.4 ± 7.8 穿刺から再開通までの治療平均時間は 81 分 iv t-pa 使用は 4 例 全例で TICI 2a 以上 TICI2b 以上の再開通は 80 であった 退院時 modified Rankin 考察 血流再開までの時間 再開通率については良好 Scale は平均 3.3 であった な成績であり TICI 2b 以上の再開通率も 80 と高値であった デバイスの発達 に加え 早期治療開始へ向け院内プロトコールを作成することで 来院から穿刺 再開通までの時間短縮が得られてきており さらなる症例の蓄積によってより詳 細に検討を重ねていくことが今後必要であると考えられた P-101 西山 徹 Nishiyama Akira 佐藤浩一 石原 学 花岡真実 松崎和仁 三宅 一 内頚動脈病変に伴う脳梗塞 特に内頚動脈閉塞急性期においては重症例が多く機 能 生命予後不良で急性期治療の適応外となることが多い しかし近年では stent 型血栓回収機器の導入や機器の進歩により治療時間短縮 開通率の向上に伴い予 後の改善の可能性が示唆されている 今回当院での内頚動脈病変(高度狭窄 閉塞 病変を含む)に対し超急性期に血管内治療を施行した 17 例に対して血管内手術の 結果および予後に関して考察する 対象 2013 年 2015 年 6 月までに当院に入 院した急性期虚血性脳卒中患者のうち内頚動脈病変に対し急性期血行再建術(血管 考察 平均年齢 80.1 歳 男性 11 例であっ 内治療)を必要とした患者 17 例結果 た 病型は内頚動脈閉塞 13 例 高度狭窄(いずれも 99 狭窄)4 例 高度狭窄病変 に対してはいずれも CAS を施行した 閉塞症例に対しては以下の手技を施行した (CAS:4 MERCI:5 PENUMBRA:4 Stent retriever:3) 退院時 mrs は 0:2 例 1:2 例 2: 0 例 3: 0 例 4:2 例 5:8 例 6:3 例であり予後不良な傾向であった 内頚動脈 病変に伴う脳梗塞 特に内頚動脈閉塞に関しては保存的療法では予後不良であり 血管内治療による積極的な血行再建の適応と考えられる 経皮脳血栓回収療法において親カテーテルの径と 術後貧血の 進行度 遠位塞栓の発生率は相関するか 晃友脳神経外科眼科病院 久保田俊介 Kubota Shunsuke 岩井良成 西 達郎 西本英明 はじめに 急性主幹動脈閉塞症に対する適切な経皮的再開通療法は有効な治療法 として確立したといえる 早期の再開通を目指して血栓回収を行うが 手技中に 回収しきれない血栓がより遠位を塞栓してしまうことも稀ではない 現状は遠位 塞栓防止のためバルーン付きカテーテルによる proximal protection が推奨されて いる 一方 このとき血液を逆流させることで貧血を惹起して脳虚血に悪影響を 及ぼすことがあるとも考えられる そこで 症例ごとのガイディングカテーテル の径と留置部位によって それぞれの術前術後のヘモグロビン濃度の変化と 遠位 症例 2014 年 7 月から 2015 年 7 月まで 21 症 塞栓の頻度について検討してみた 例に急性期血栓回収療法を行った 平均年齢は 73.2 歳 全例でバルーン付きカ テーテルを使用し 6Fr は 3 例で Torevo 7Fr は 8 例で Torevo 9Fr は 6 例で Torevo 4 例で Penumbra ACE を使用した TICI2b 以上の再開通率はそれぞれ 2/3 6/8 4/4 4/6 で 全体で 76.2 であった 吸引した血液量はそれぞれ ml で 術前後の体重あたりの Hb の差はそれぞれ (g dl kg)であった 回収できたものも含めて手技中の遠位塞栓の発生 結論 親カテーテルを細くしても 率はそれぞれ 0/3 3/8 1/4 2/6 であった 術後貧血が軽減されるわけではないが 遠位塞栓の発生率も増えなかった P-102 急性期血栓回収療法における術前画像診断としての ASL 法を 用いた MRI 灌流画像 福井赤十字病院 P-100 当院におけるステント型血栓回収デバイスの初期治療成績 神鋼記念病院 脳梗塞で発症した内頚動脈病変に対する超急性期血行再建術(血 管内治療)の検討 早瀬 睦 Hayase Makoto 北原孝宏 服部悦子 宮腰明典 多喜純也 中村威彦 波多野武人 目的 最近相次いで急性期脳梗塞に対する血管内治療の有効性を示したランダム 化比較試験の結果が報告された 最新の治療デバイスの使用や再開通までの時間 の短縮により再開通率の改善 さらには予後の改善がもたらされた また 灌流評 価に基づいた患者選択がなされたことも有効性を示せたもう一つの理由と考えら れ て い る 当 院 で は 急 性 期 脳 梗 塞 の 患 者 の MRI 検 査 で Arterial spin labeling (ASL)法による灌流画像を追加しており 今回は急性期脳梗塞に対する血管内治 療における ASL 法による灌流画像の有用性について検討した 方法と対象 2013 年 4 月 1 日より 2015 年 6 月 30 日までに当院で急性期再開通療法を行った 38 例を対象とし 治療開始前の MRI での ASL 所見と拡散強調画像(DWI)所見 治療 後の再開通率 DWI 所見 臨床所見を検討した 結果 38 例中 29 例で再開通療 法の前に ASL での評価を行った 29 例の術前 NIHSS は 1 29 点(中央値 11 点) 術前の ASPECTS-DWI は 5 11 点(中央値 9 点)であった 閉塞部位は中大脳動脈 M1 近位部が 2 例 M1 遠位部が 8 例 M2 が 10 例 内頚動脈(IC-T2 例 頸部 頭 蓋底 3 例)PCA2 例 BA2 例であった 全例で ASL 画像から脳灌流に関する評価 が可能であった TICI2b 以上は 93 であり 30 日後の mrs 0 2 は 41.3 であっ た 一方 ASL での評価を行わずに再開通療法を行った 11 例では TICI2b 以上は 日後の mrs0 2 は 9 であった 考察 ASL を追加することで側副血 行の程度を推測する事ができ 血管内治療により予後の改善する症例を選択でき たと考えられた ASL 検査の追加による時間の損失は短時間であり許容可能と考 えられる 頸動脈閉塞 急性期脳梗塞患者の MR perfusion による CBF grade と長期臨床転帰 湘南鎌倉総合病院 脳卒中センター 脳卒中診療科 森 貴久 MORI TAKAHISA 岩田智則 丹野雄平 笠倉至言 吉岡和博 平田有美恵 背景 脳梗塞症状で来院した患者の緊急 MRA で内頸動脈閉塞でも予後不良にな るとは限らず perfusion 検査で転帰が予測できれば再開通治療の決定に有用であ 目的 頸動脈閉塞患者の生存率や臨床転帰と MR perfusion で定義する CBF る grade との関係を明らかにする 対象 方法 2005 年 1 月から 2015 年 2 月 症状 発症後 24 時間以内に来院し 来院時 NIHSS(NIH adm):0 点以上 緊急 MRA で頸 動脈(CA)閉塞と診断し MR perfusion(mrp)検査を受けた症例 tpa 含む再開通 治療を受けた症例は除外した 患者基本情報 入院時 NIHSS(NIH adm)と DWIASPECTS(D-ACT) CBF grade 120 日以内の死亡を調査した CBF grade は MRp で得られる Time -intensity Curve(TIC)を用いた MCA 領域の左右対称部 位に ROI を置き time to peak(tp)と peak signal(ps)を病側(a)と反対側(c)とで 計 測 し 病 側 CBFa を PSa/TPa 健 側 CBFc を PSc/TPc と し CBF を CBFa/CBFc と定義した CBF grade1 CBF 0.2 grade2 0.2= CBF 0.7 grade3 0.7= CBF と定義した 結果 条件に合った解析対象は 84 例 平均年齢 77.9 歳 男 43 人 NIH adm(中央値) 19 D-ACT(中央値) 3 CBF grade1 27 人 grade2 32 人 grade3 25 人 120 日以内の総死亡数 38 人(45.2 ) grade1 2 3 それぞれ 22 人 14 人 2 人で 120 日生存率はそれぞれ (Kaplan-Meier 法 p ど の 2 群 間 に も 有 意 差 が あ っ た (p 0.016) 結 論 MRp で 定 義 し た CBF grade は 長 期 臨 床 転 帰 を 予 測 で き た grade1 の生存率は低く grade3 の生存率は高かった S390 JNET Vol.9 No.6 November 2015 S374-S445_13_ポスター 発表なし.smd Page 18

18 P-103 P-104 亜急性期分水嶺梗塞に対してステント型血栓回収デバイスによ る血栓回収療法を施行した 1 例 石切生喜病院 永田 三橋 崇 Nagata Takashi 豊 杉野敏之 井上 りんくう総合医療センター りんくう総合医療センター 剛 はじめに 急性期脳梗塞において t-pa の静脈内投与が適応外あるいは奏功しな かった患者に対し 原則として発症後 8 時間以内であれば血栓回収療法を検討す る 今回 発症 4 日目に血栓回収療法を施行し良好な結果を得たので報告する 症例 75 歳男性 維持透析中で 溢水の既往のある心房細動患者 6ヶ月前の画像 では 両側内頚動脈ともに狭窄は認めず 後交通動脈は両側とも fetal type 前交 通動脈も発達していた 今回 突然に左不全片麻痺を生じ 左内頚動脈閉塞症を認 めた 両側内頚動脈領域の心原性塞栓症と考えられたが 症状は急速に改善した ため t-pa は適応外であった 抗凝固療法を導入したが 翌日でも左内頚動脈は再 開通しておらず 左半球は主に右内頚動脈からの cross flow により潅流されてい る状態と考えられた その後 第 3 病日に失語を来たし 左分水嶺梗塞を認めた 溢水の既往があり 輸液負荷は困難であり 第 4 病日にステント型血栓回収デバイ スを用いて血行再建を施行し 症状の改善を得た 考察 本症例では 当初は塞 栓性梗塞 その後は分水嶺梗塞という 2 つの異なる病態を呈し 亜急性期に生じた 分水嶺梗塞に対して機械的血栓回収を施行した 血栓回収の機器としては 吸引 型のものとステント型のものが主に使用される どちらを選択するか選択に苦慮 したが 発症から数日が経過しており 血栓が硬くなっている可能性を考慮して 吸引型をスタンバイのうえ ステント型を選択し 遠位部塞栓を来すことなく血栓 を良好に回収できた P-105 神経内科 2) 川井正統 Kawai Masato 中津大輔 出原 誠 萩原 靖 宗田高穂 2) 森内秀祐 昨今急性期脳塞栓症に対してステント型血栓回収デバイスを用いて 良好な成績 が報告されている しかし時としてアクセスルートが困難である症例を経験する 今回椎骨動脈慢性閉塞を合併した脳底動脈閉塞症に対して 椎骨動脈血行再建を 行った上で 急性期血栓回収術を施行した 1 例を経験したので提示する 症例 64 歳男性 意識障害を主訴に救急搬送され MR angiography で脳底動脈閉塞症 を認め当科 consult となった 発症後 2 時間で MRI 施行され 拡散強調画像で明 らかな高吸収域認めず t-pa 施行しながら angiography 施行となった 心房細動 は認めなかった 右椎骨動脈は後下小脳動脈終始であり 左椎骨動脈は起始部よ り閉塞していた 後交通動脈は未発達であった 以上から左椎骨動脈源性の塞栓 症で脳底動脈閉塞症となっていることが予想された 左椎骨動脈閉塞部をワイ ヤーで貫通させられたので 9Fr Optimo Trevo Pro 18 Microcatheter を coaxial にし左椎骨動脈閉塞部を貫通させ 撮影を行うと 末梢部での血流は Basilar Trunk までは良好であったが その末梢は描出されず Basilar Trunk にも塞栓が あると考えられた 左椎骨動脈に経皮的血管形成術施行し 9Fr Optimo を左鎖骨 下動脈に留置し proximal protection を行い Trevo ProVue Retriever で塞栓を 回収した 再度左鎖骨下動脈造影を行ったところ 左椎骨動脈が再狭窄していた ため 左椎骨動脈起始部に stent を留置し TICI3 で術を終えた 脳幹梗塞を来し ており mrs5 で転院となった 本症例の経過を 文献的考察を含め報告したい P-106 Penumbra ACE first による機械的血栓回収療法 独立行政法人国立病院機構 豊橋医療センター 石黒光紀 Ishiguro Mitsunori 酒井秀樹 堀 貴光 西村康明 P-107 当院における Stent-Retriever 承認後の急性期脳梗塞に対する 血管内血行再建術の検討 宮崎県立日南病院 二見宗智 Futami Munetomo 杉本哲朗 横山貴裕 2012 年より tpa 静注療法の適応時間が 4.5 時間に延長されたものの 時間的制約 による適応外症例や tpa 無効の脳主幹動脈閉塞などの症例は存在する これらに 対する追加治療として血管内治療の役割は大きい 2014 年より Proximal flow control(pfc)併用下での stent-retriever(solitarie FR Trevo ProVue Retriever) も我が国にて承認された 当院では 2014 年 10 月より同デバイスを使用開始し 8 カ月で 11 例の stent-retriever を用いた血栓回収療法症例を経験した 症例の内訳 は 男 性 5 例 女 性 6 例 の 計 11 例 で 平 均 年 齢 は 80 歳 (65 93 歳) 治 療 前 の NIHSS は平均 26 点(19 35 点)であった tpa 静注療法併用例はわずか 3 症例 (27 )にとどまり 8 症例(73 )は血栓回収療法単独で治療した 血栓回収療法に より 9 例(81 )で閉塞血管の再開通を得た 再開通した 9 例において発症より閉 塞血管再開通までに平均 6 時間 20 分 病院到着より再開通まで平均 4 時間 26 分 を要した また術後 1 か月の時点で 5 例(45 )が mrs 0-2 と良好な転機を得た Stent-retriever のみならず tpa 局所動注療法や血管形成術を併用し 再開通を得 た症例も経験した 再開通には様々な手技 デバイスを柔軟に組み合わせること も重要である 当院での血管内血行再建術の治療成績に 文献的考察を加え報告 する P-108 Penumbra 5 MAX ACE を第一選択とした血栓回収療法の治療 成績 田島洋佑 Tajima Yosuke 早坂典洋 海老原幸一 奥山 須田純夫 翼 村山浩通 岡 陽一 はじめに 2014 年 7 月から本邦で保険認可されたステントリトリーバーは その 有効性を示す体規模臨床試験が立て続けに報告されており 今後より頻回に使用 されると思われる 当院では以前から Penumbra system を使用しており ステン トリトリーバー時代でも Penumbra 5 MAX ACE を第一選択としている 今回そ の治療成績を検討した 対象 方法 2014 年 7 月から当院で Penumbra 5 MAX ACE を使用し血栓回収療法を試みた連続 19 例を対象とした Pass 回数 他のデ バイス使用の有無 TICI 穿刺から再開通までの時間 合併症の有無 90 日後の mrs を調査した 結果 患者背景は 平均年齢 71 歳 男性が 14 例 女性が 5 例 であった 1 例は 9Fr のガイディングカテーテルを誘導できず ステントリトリー バーによる治療を行った 平均 pass 回数は 1.5 回で 5 例(26 )にステントリト リーバーを併用した 穿刺から再開通までの平均時間は 74 分で ガイディングカ テーテル留置までの平均時間は 33 分であった TICI2b/3 は 84 で得られた 合 併症はガイディングカテーテル誘導時に血管攣縮をきたし血管形成術を要した 1 例に認めた 90 日後 mrs0-2 の転記良好例は 63 であり 全例 TICI2b/3 であっ た 結語 Penumbra 5 MAX ACE を第一選択にした血栓回収療法は安全に行え 成功率も高い しかしステントリトリーバーの併用例が比較的多く改善の余地が あると思われる 更に 9Fr のバルーン付きガイディングカテーテルを留置する必 要があることが問題となる 文献的考察を加え Penumbra 5 MAX ACE を第一選 択とした血栓回収療法の利点 欠点 改善点を中心に報告する 急性脳主幹動脈閉塞症に対する血栓回収療法の初期治療成績 石川県立中央病院 石川県立中央病院 金沢大学 神経内科 2) 脳神経外科 3) 南出尚人 Hisato Minamide 林 裕 上野 恵 村上健一 土屋勝裕 島 啓介 2) 松本泰子 2) 山口和由 2) 見崎孝一 3) 毛利正直 3) 内山尚之 3) 目的 急性脳主幹動脈閉塞症に対する血栓回収療法の初期治療成績を検討した 対象 と方法 2015 年 3 月から 7 月までに当科にて血栓回収療法を施行した 4 例を対象とし た 適応は治療前 NIHSS 値 4 以上かつ JCS100 以下 発症から 6 時間以内 閉塞血管は 内頚動脈(IC) 中大脳動脈(M1-2)または脳底動脈(BA) ASPECTS-DWI は 6/11 点以 上 DWI-Clinical DWI-MRA ミスマッチを示す症例とした 各症例に対し治療前 NIHSS ASPECTS-DWI t-pa 静注の有無 脳血管造影所見 再灌流の有無 合併症な どを検討した また発症から再灌流 来院から穿刺 穿刺から再灌流までの時間を検討 した 結果 年齢 66-81(平均 73)歳 男性 3 例 女性 1 例であった 閉塞血管は IC が 2 例 M1 が 1 例 BA が 1 例であった 術前の NIHSS 値 6-23(平均 15) ASPECTSDWI 6-11(平均 8.5)点 t-pa 静注療法は 2 例に行われ 消化管出血の 1 例は投与され なかった 使用機器は Trevo 3 例 Penumbra 1 例であった 脳血管造影所見では全例 再灌流が得られ TICI2A 1 例 TICI2B 1 例 TICI3 が 2 例であった 手技による合併 症はみられなかった 発症から再灌流 来院から穿刺 穿刺から再灌流までの時間はそ れぞれ (平均 364)分 (平均 205)分 (平均 78)分であった 転 帰は退院時(平均 30.5 日)で mrs2 が 1 例 3 が 2 例 4 が 1 例であった 結論 急性 脳主幹動脈閉塞症に対する血栓回収療法の初期治療成績を検討した 再灌流が得られ 合併症もみられず 治療成績はほぼ受け入れられるものであり 血栓回収療法は有用で あった 診断および治療において更なる時間短縮が求められ 院内体制整備などの改善 が必要と思われた JNET S374-S445_13_ポスター 発表なし.smd Page 19 Vol.9 No.6 November 2015 S391 ポスター 発表なし はじめに ナッシュビルで開催された今年の ISC では 3 つの RCT で血管内治療 の有用性が報告された 世界で初めて有効性を示した MR CLEAN も含め 一つ のキーワードはステント型デバイスの使用となっている 一方 従来から使用可 能であった Penumbra system も ADAPT technique が導入され有効性が示唆され て い る 加 え て 改 良 さ れ た Penumbra ACE が 使 用 可 能 と な り 当 院 で は Penumbra ACE first による機械的血栓回収療法を行っている 今回 この device 症例 1 94 歳 女 の有用性 問題点とその解決策について自験例より報告する 性 NIHSS 24 で 左中大脳動脈起始部の閉塞あり 機械的血栓回収療法を追加 術中に血栓は M2 に移動したため Penumba 3MAX にて吸引を追加 DAC として 使用した Penumbar ACE から血栓が回収され TICI 3 の再開通を得た 症例 2 79 歳 女性 NIHSS 16 で 右内頚動脈の閉塞あり Penumbar ACE にて機械的血 栓回収療法を追加 Penumbar ACE とともに Guiding カテーテルから血栓が回収 考察 以前の Penumbra system と比較して され TICI 3 の再開通を得た Penumbra Ace は柔軟で操作性が良くなった また 先端が 5.4Fr に広がり強い 吸引圧をかけることができ血栓が回収しやすくなった 一方で Guiding カテーテ ルや DAC にも 50ml のロック付きシリンジから吸引をかけ 末梢に血栓を移動さ せないように治療を行うことが必要であった Penumbra Ace を使用した国内初 期成績も TICI 3 が 50 以上と高く 末梢に血栓を移動させないことにより TICI 3 を目指して治療を行うことが可能な device であると考えた Penumbra Ace を 用いた代表的症例を提示し 当施設における使用経験とともに報告する 君津中央病院 アクセスルートのない脳底動脈閉塞症に対して急性期塞栓回収 術を施行した一例

19 P-109 P-110 Drip, ship, retrieve and bypass を行った一例 東京医科大学 茨城医療センター 青柳 滋 Aoyagi Shigeru 大橋智生 一桝倫生 小笠原大介 原岡 怜 斎田晃彦 症例 急性期血行再建の現場において血栓回収 device の成績の向上に伴い t-pa 静注後に脳卒中病院への搬送し 血管内治療を考慮する drip ship and retrieve と いう概念が浸透してきた 今回 drip ship and retrieve に加え bypass 術を施行 した一例を経験したので報告する 症例 66 歳男性 左上下肢麻痺が出現し近医 に救急搬送 発症から 150 分で t-pa 投与され当院へ drip and ship.mri では右 M1 閉塞を認めており搬送後に血管造影室へ搬入 脳血管撮影を施行すると血栓 溶解は残存し右 M1 閉塞があり TrevoProVue を用いて血栓回収を行った 発症 から 410 分で TICI2B の再開通が得られたが 高度狭窄を有したため PTA を追加 した 術後の MRI では右放線冠の一部の梗塞巣を認めたが広範囲脳梗塞は免れ 経過良好であり mrs1 で独歩退院となった 経過中の MRA では右 M2 以降の描 出が悪く SPECT でも右中大脳動脈領域の血流低下を認めたため 第 99 病日に STA-MCA 吻合術を施行 術後の SPECT でも血流は改善を認め 現在も外来フォ ローアップ中である 考察 本症例では発症当初の段階では不整脈を認めず心原 性よりもアテローム血栓性の可能性があった アテローム血栓性である場合は 高度狭窄を有するため PTA を考慮するが stent 型 retriever を使用することで一 度再開通を得られたため 脳梗塞の増悪を回避することができたと考えられる 本症例のように心原性 アテローム血栓性の判断が困難な状態において まずは stent 型 retriever を使用し 速やかな再開通を得ることで良好な転帰を得た ま た 頭蓋内血管の狭窄病変を有した症例には本症例のようにバイパス術を併用し 脳梗塞の再発予防を行うことで さらに良い転帰を得ることが可能と考える P-111 小松市民病院 石川県立中央病院 脳神経外科 2) 金沢大学附属病院 脳神経外科 3) 東 良 Higashi Ryo 渡邉卓也 新多 寿 村上健一 2) 内山尚之 3) はじめに 近年 脳主幹動脈閉塞による脳梗塞に対し 機械的血栓回収術の有効性が示 されつつある しかし その治療後の抗血栓療法について 明確な治療指針は未だ示さ れていない 今回 我々は機械的血栓回収術を行い再開通が得られたものの 亜急性期 症例 64 歳 男性 16 時 20 分こ に再閉塞をきたした症例を経験したので報告する ろ突然の構音障害 左片麻痺を自覚した 症状の改善が得られなかったため救急車を要 請 17 時 50 分に当院救へ搬送された 来院時 JCS3 右共同偏視 左片麻痺等を認め NIHSS は 19 点 ASPECTS-DWI は 5 点であった 右内頚動脈閉塞による脳梗塞と診 断 tpa 静注後に血栓回収術を施行し 発症から 4 時間 15 分後に再開通(TICI2B)を得 た 再発予防として術 24 時間後からヘパリン 単位/日の持続点滴を開始した 翌日に施行した APTT は前値の 1.3 倍であったが 経食道エコーで異常を指摘されな かったため ヘパリンの増量は行わずにワーファリンの内服へ切り替えながら塞栓源の 検索を続ける方針とした しかし 発症 5 日目に施行した 3DCTA 検査で右内頚動脈の 再閉塞を認めた 再度塞栓源の検索を行ったが明らかな原因は指摘できず mrs3 でリ ハビリテーション病院へ転院となった 考察 再開通療法後の重篤な合併症として頭 蓋内出血が挙げられる そのため tpa 静注療法後 24 時間以内の抗血栓療法は制限さ れ 24 時間以降にヘパリンを投与する場合でも前値の 2 倍を超えないことが推奨され ている 本症例が再閉塞した原因として 術後亜急性期の頭蓋内出血を嫌い 抗血栓薬 の量が不十分であった可能性が考えられる 再開通療法後の亜急性期再発予防につい て検討する P-112 頚部内頸動脈急性閉塞に対する治療 東京医科大学病院 機械的血栓回収術後 亜急性期に再閉塞をきたした塞栓源不明 の1例 頭部 CT のみで急性期再開通療法をおこなった脳主幹動脈閉塞 症例の検討 新井佑輔 Arai Yusuke 橋本孝朗 渡辺大介 生天目浩昭 田中悠二郎 岡田博史 伊澤仁之 河野道宏 はじめに 近年 tpa 静注療法や血管内治療の発達に伴い急性期脳梗塞に対する 治療の option は増えてきている しかし急性期の緊急 CAS に関しては evidence が乏しいのが現状である 今回 tpa 静注療法後に再開通を認めた頚部内頸動脈 高度狭窄に対して緊急 CAS を施行した一例を経験したので報告する 症例 83 歳の男性 朝 入浴中に気分不快を訴え救急要請 当院搬送時 JCS 3 左不全片麻 痺 MMT2/5 NIHSS 19/42 であった 心房細動は認めない 頭部 CT ASPECTS 6 3DCTA 右内頸動脈閉塞 頭部 MRI DWI ASPECTS 7 であり 発症後 2 時間 で tpa 静注療法を開始した 直ちに血管撮影を施行したところ 右頚部内頸動脈 は高度狭窄の状態となっており tpa の効果が出現したものと考えられた しか し順行性の血流は非常に遅く停滞しており 十分な血流ではないこと 歳閉塞を来 す可能性が高いことを考慮して緊急 CAS を施行した Rt. MCA M2 の superior branch の一部で再開通が得られなかったが 発症後 4 時間 33 分で TICI 2B を得 ることが出来た 術直後より NIHSS 6/42 と改善を認め 3 週間の経過で ADL は 自立した 考察および結論 急性期の CAS に関しては plaque の不安定性の点 から塞栓性合併症が多いとされており evidence に乏しい しかし 本症例のよ うに急性期の緊急 CAS が必要なことも稀ながら経験する その際のデバイス選 択 抗血小板薬あるいは抗凝固薬の使用法を十分に検討することで良好な経過を 得ることが可能と考える 特に tpa 静注療法 CAS 後の管理に関しては一定の 見解はなく これらに関して考察する P-113 小松原弘一郎 Komatsubara Koichiro 傳法倫久 2) 鳥居正剛 笹森寛生 佐藤栄志 塩川芳昭 平野照之 3) はじめに 当院における脳梗塞急性期の画像診断は 頭部 CT に引き続いて頭部 MRI をおこなうことを原則としているが 状況によっては頭部 MRI を施行しない あるい はできない場合もある これまでに頭部 CT のみで急性期再開通療法を行った症例を 分析し 今後の課題について検討する 対象と方法 2012 年 1 月から 2015 年 6 月まで で 当院にて加療をおこなった急性期主幹動脈閉塞に対して血管内治療にて血栓回収を おこなった連続 68 例を対象とした 男性は 40 例 女性 28 例 年齢は 33 から 90 歳で あった 結果 画像診断を頭部 CT のみとして急性期再開通療法を行ったのはこのうち 4 例であった 院内発症が 2 例 他院にて既に頭部 MRI が行われていたため搬送後頭 部 CT のみになった症例が 1 例 PM 留置に伴い MRI が施行不可であったものが 3 例 でであった 頭部 CT plain 画像のみを施行したものが 3 例 3DCTA 灌流画像まで 行ったものが 1 例であった 閉塞部位は BA 閉塞が 1 例 ICA 閉塞が 1 例 M1 近位部 閉塞が 1 例 M2 閉塞が 1 例であった t-pa 先行例はなく 頭部 CT から穿刺までの平 均時間は 59 分であった これは 同じく t-pa 先行なく頭部 MRI まで施行した 22 例の 考察とまとめ 症例数が少 平均時間 114 分と比較すると 有意差をもって短かった ないものの 少なくとも画像診断から穿刺までの時間は有意に短かった 施設毎に画像 診断までの動線は異なり 急性期再開通療法の更なる時間短縮のための院内体制構築は 急務であり 頭部 CT のみの画像プロトコール構築も視野に入れた再検討が望まれる P-114 動脈硬化性脳主幹動脈 tandem occlusion に対する急性期血行 再建の治療戦略 筑波記念病院 筑波メディカルセンター病院 脳神経外科 2) 茨城県立中央病院 脳神経外科 3) 筑波大学 医学医療系 脳神経外科 4) Trevo と Penumbra を併用した急性期再開通療法の 1 例 呉医療センター 中国がんセンター 米澤公器 Yonezawa Koki 大庭信二 伊藤陽子 大下純平 田口 中村和弘 Nakamura Kazuhiro 中居康展 2) 高橋利英 3) 渡部大輔 池田 上村和也 2) 谷中清之 松村 明 4) 杏林大学 杏林大学 神経内科 2) 杏林大学 脳卒中医学 3) 剛 2) 滝川知司 4) はじめに 動脈硬化性 tandem occlusion の病変に対する急性期再開通療法を検討した 対象 Stent retriever の使用を開始した 2014 年 6 月から 2015 年 5 月までの 12ヶ月間に 当施設等で施行 した急性期血栓回収療法 19 例のうち 内頚動脈起始部閉塞と頭蓋内主幹動脈閉塞を合併した 3 例 を検討した 結果 3 例とも心房細動なく 動脈硬化性の機序と考えられた 1 例目は右内頚動脈 閉塞と M1 閉塞の症例 tpa は時間で適応外 ADAPT Solitaire の順で M1 の血栓回収を施行 残存する頚部内頚動脈起始部閉塞に対して balloon PTA を施行し TICI grade3 で終了 術翌日に 頚部内頚動脈が起始部より再閉塞し mrs=4 の結果であった 2 例目は右内頚動脈閉塞と M1 閉塞 の症例 tpa 使用 Solitaire で M1 の血栓を回収し 残存する内頚動脈起始部閉塞に対して balloon PTA を施行 TICI grade3 の再開通を得たが 内頚動脈の狭窄病変の進行あり CAS を置い て終了 術直後に SAH と脳内血腫を発症 mrs=6 の結果であった 3 例目は右内頚動脈閉塞と M1 閉塞の症例 tpa 使用 内頚動脈起始部病変に balloon PTA 施行し guiding を内頚動脈に導 入した後に Solitaire で M1 の血栓を回収した 内頚動脈の狭窄病変に recoil の所見なく CAS は置 かず TICI grade3 で終了 mrs=1 まで改善 エコーで内頚動脈起始部病変の狭窄が進行し 術後 6 週で CEA を施行した 考察 Tandem lesion においては CAS の有効性の報告が散見されるが 本症例では出血性合併症のため転機不良であった 最近の症例では 内頚動脈起始部病変への PTA の後に頭蓋内血栓回収を行い CAS を置かずに良好な転帰を得た CAS 留置の要否や順序な どについては今後も症例の蓄積が必要と考えている 慧 目的 脳主幹動脈急性閉塞に対する血管内治療の進歩は目覚ましく 急性期再開 通療法の選択肢の幅が広がっている 今回 我々は内頸動脈閉塞に対して Trevo と Penumbra を併用することで完全再開通を得ることができた 1 例を報告する 症例 70 歳 男性 3 年前に大動脈弁狭窄症に対して生体弁による大動脈弁置換 術の既往があり 心房細動を認めるためワーファリゼーション中であった 僧帽 弁閉鎖不全症による心不全で入院となり 心臓カテーテル検査の 1 時間半後に病 室で突然の失語 右片麻痺が出現した NIHSS score21 MRI の DWI で左大脳基 底核に淡い高信号を認め DWI-ASPECTS8/11 MRA で左内頸動脈閉塞を認めた PT-INR が 2.63 で tpa の適応外であったため 血管内治療による再開通療法を 施行した 9Fr. Optimo を左内頸動脈に留置し 血管撮影を行ったところ 左内頸 動脈 C1 部での閉塞を認めた 閉塞部まで Penumbra 5MAX ACE の誘導を試みる も C3 部の屈曲により困難であったため C4 部へ留置し 同軸で Trevo を狭窄部 へ 誘 導 展 開 し た Optimo inflation 下 に 用 手 吸 引 を し な が ら Trevo を Penumbra ごと回収するも再開通は得られず 2 pass 目は同様の手順で展開した が 回収の際 Optimo inflation 下に用手吸引し さらに Penumbra より吸引をかけ たところ Optimo 内に白色の固い血栓を回収することができ TICI3 の再開通を得 た 考察 通常 Trevo は血栓をステントストラットへ食い込む形で捕捉するが 本症例の血栓は非常に固かったためストラットへの十分な食い込みができず Trevo 単独での捕捉が難しかったと予想される 2 pass 目には血栓の中枢側で Penumbra による持続吸引を併用したことで回収し得たと考える S392 JNET Vol.9 No.6 November 2015 S374-S445_13_ポスター 発表なし.smd Page 20

20 P-115 P-116 急性脳底動脈閉塞症に対する再開通治療 急性期血行再開通時に未破裂脳動脈瘤をみとめた一例 市立角館総合病院 血管内 秋田大学大学院 医学系研究科 医学専攻 経外科学講座 2) 大分市医師会立アルメイダ病院 大分大学 脳神経外科 2) 機能展開医学系 脳神 郷田 久保 山口 卓 Yamaguchi Suguru 西野克寛 清水宏明 2) はじめに 急性脳底動脈閉塞症は生命に関わる予後不良の疾患である 保存的治 療では死亡率が に至るとの報告も有り 再開通治療が特に重要と考えら れる 今回 当院で血管内治療を行った急性脳底動脈閉塞症について検討し現状 方法 症例は 年に経験した急性脳底動脈閉塞症 4 と課題を報告する 例 全て男性で 平均年齢は 68.3 才 治療方法 結果 予後等につき後方視的に 検討した 結果 EVT 開始時期は それぞれ発症後 3 時間 6 時間 30 分 31 時 間 4 日 t-pa 静注併用は 1 例 病型は塞栓性機序と考えられたものが 2 例 アテ ローム硬化性病変によると考えられたものが 2 例 EVT 方法は ウロキナーゼ動 注 PTA(経皮的血管拡張)が 2 例 ステントによる血栓回収術が 2 例 開通度は TICI grade 0 が 2 例 grade 2A 1 例 grade 3 が 1 例 発症から再開通までの時間 は 再開通した 2 例でそれぞれ 4 時間 50 分 96 時間(4 日)であった 3ヶ月後の mrs は 6 が 2 例(いずれも TICI grade 0 発症から EVT までの時間はそれぞれ 6 時間 30 分 31 時間) 1 が 2 例であった 発症から 4 日後に EVT を行った症例で も完全再開通により神経機能の劇的な改善が得られた 結論 再開通が得られた ものは予後良好であった 一方 再開通が得られない場合は死亡に直結するため 出来うる限り病型を正確に診断し それに応じたデバイス 手技を選択し再開通さ せることが重要と思われる P-117 稔 2) 症例は 76 歳 女性 失語 右片麻痺出現し 発症約 1 時間 20 分後に当院救搬 来 院時 JCS-10 失語と重度右片麻痺をみとめ NIHSS:18/42 で MRI では 左 M1 閉塞と拡散強調画像で左放線冠に淡い梗塞巣をみとめた 発症から約 1 時間 50 分 後に t-pa 投与したが症状の改善なく 血栓回収療法を行うこととし 発症から約 3 時間 20 分後に穿刺した この頃より右上下肢にやや動きはみられていたが発語 がなかった 脳血管撮影では 閉塞していた左 M1 は再開通していたが 左中大脳 動脈分岐部には約 6mm 大の未破裂脳動脈瘤もみとめた TICI 2b の再開通ではあ るが 右上下肢の動きはさらに改善している上 発語もみられるようになっており 未破裂脳動脈瘤もみとめることから手技を終了した リハビリテーションも行い 症状はさらに改善して 発症から 19 日目に mrs:1 の状態で 回復期リハビリテー ション病院へ転院となった SWIFT PRIME MR CLEAN ESCAPE EXTENDIA などにより 急性期脳主幹動脈閉塞に対する mechanical thrombectomy の有効 性が評価され 今後適応症例への積極的な脳血管内治療件数はさらに増加してい くと考えられる 一方で 一般に約 2-6 に脳動脈瘤が発見されるといわれてお り 本症例のように 血行再開通後に未破裂脳動脈瘤が発見されることもありえ 閉塞より遠位の情報がない分 より慎重な操作も求められる これまでにも同様 の報告は散見され 文献的考察を加え報告する P-118 当科における急性期血管内血行再建術の現状 旭川赤十字病院 周 Goda Makoto 毅 2) 村田久美 中野俊久 藤木 櫻井寿郎 Sakurai Juro 浅野 剛 瀧澤克己 竹林誠治 小林 齋藤久泰 徹 小林理奈 P-119 張 哲肇 Chang Che-Chao 眞野 唯 2) 佐藤健一 2) 松本康史 2) Acute arterial occlusion is a rare but severe complication after intracranial aneurysm embolization. We report a case of acute ophthalmic artery occlusion after coil embolization of right internal carotid-ophthalmic artery (IC-Oph) aneurysm on a 62-year-old female. There was acute loss of visual acuity after the patient awaking from anesthesia. Brain angiography showed no coil migration or displacement, but acute occlusion of right ophthalmic artery was noticed. Emergent intra-arterial (IA) injection of thrombolytic agent was performed. After the IA treatment, the patientʟs visual acuity recovered to normal. The patient was discharged without any other events. In this case, although acute arterial occlusion after intracranial aneurysm embolization is rare complication, but we still have to be aware of such complication, and perform neurologic examination soon after the patient awaking from anesthesia to timely detect and manage this complication. P-120 中大脳動脈閉塞症に対して急性期血栓回収療法を試み中大脳動 脈瘤が明らかとなった症例 神経内科 2) 取越貞治 Torikoshi Sadaharu 田中寛大 2) 山名則和 堀川恭平 松井雄哉 北村智章 設楽智史 松本敦仁 時女知生 秋山義典 74 歳女性 突然の意識障害と左上下肢脱力で搬送された 意識 JCS10 右共同偏視 全 失 語 左 不 全 麻 痺 で NIHSS21 点 で あ っ た MRI で 右 放 線 冠 に 急 性 期 梗 塞 を 認 め DWIaspect10 点 MRA で右中大脳動脈水平部閉塞を認めた rtpa 静注投与したが症 状改善なく血栓回収療法の方針となり 4Fr catheter で右内頚動脈撮影を行うと MRA と同様の所見であった ヘパリン 3000 単位静注後右内頚動脈に 9Fr guiding catheter を留置し再度造影を行うと閉塞部位の再開通が得られており TICIgrade2B の所見であ り 同時に右中大脳動脈の M1-M2 分岐部に動脈瘤を認めた 症状は徐々に改善し翌日 には完全に消失した 心房内血栓のリスクは低く抗血小板療法を開始し 脳動脈瘤に対 しては発症後 27 日にクリッピング術を行った 急性期血栓回収療法後に動脈瘤の出現 を認めた症例は少数ではあるが報告されており 瘤内に血栓形成が起こりその結果 母 血管閉塞となったとする症例や塞栓により動脈瘤の近位部が閉塞したとする症例など がある 本症例では後方視的には発症時の CT 及び MRIT2*で動脈瘤が描出されてお り瘤内にも血栓があったものと推測され動脈瘤の血栓化によるものか塞栓によるもの 定かではないが 脳血管撮影上は血栓形態から後者の機序が疑われる 本症例では再開 通が得られたため動脈瘤近傍で血栓回収デバイスを操作する必要はなかったが そうで なければ手技中に動脈瘤破裂の危険も十分にあったものと危惧された 主幹動脈閉塞 症例で急性期血栓回収療法を施行する際には術前画像により閉塞遠位部に動脈瘤の合 併がないかを検討すべきであり動脈瘤が予見出来ない場合であっても常にその可能性 を考慮したカテーテル操作が必要である 脳梗塞急性期に頭蓋内ステント留置術を施行した一例 信州大学 附属病院 脳血管内治療センター 諏訪赤十字病院 脳神経外科 2) 小山淳一 Koyama Jun-ichi 柿澤幸成 2) 和田直道 2) 症例は 57 歳女性 大腸癌の診断で腹腔鏡下高位前方切除術を施行された 術後 12 時間 右完全麻痺 失語症状態で発見された 最終確認から 1 時間 45 分を経過 していた MRI で左半卵円中心および皮質に急性期脳梗塞を認め 中大脳動脈は 近位から描出されなかった 心房細動を認めなかった 心原性脳塞栓症を疑い 血栓回収治療を行うことにした 左内頚動脈撮影では MRI 所見と同様に M1 は起 始部から完全に途絶していた Solitaire 4-20mm を MCA に展開すると直後から 再開通するも血栓は回収できず再閉塞した 回収デバイスを TREVO Pro4-20mm に変更した やはり展開直後から再開通したがストラットは M1 近位付近で細く 変形している所見が認められた やはり血栓は回収できず再閉塞した 閉塞部に アテロームが存在していると判断し Bandicoot2.5mm 20mm を用いて PTA を 行った MCA は再開通したもののすぐに描出が悪化したため再閉塞の危険があ ると判断し Integrity BMS 2.5mm 18mm を留置した ステント留置後順行性 血流が維持された 術後 4 日目の血管撮影で中大脳動脈は開通していたが CT 上 は広範囲な脳梗塞を認めた 本症例では 脳塞栓症とアテローム血栓性の鑑別と アテローム性と判断した場合の血行再建方法がポイントになる 心房細動の有無 CT 及び MRI 所見 血液検査等が術前の判断材料になるがいずれも確定的なもの ではない 術中では ステント拡張の形状や血栓回収の有無が判断材料になる 結果的に冠動脈用ステントを留置したが順行性血流を再開させる場合のステント 留置の是非についても考察を加える JNET S374-S445_13_ポスター 発表なし.smd Page 21 Vol.9 No.6 November 2015 S393 ポスター 発表なし はじめに 近年急性期主幹動脈閉塞に対する血管内血行再建術は Penumbra system やステント型デバイスの相次ぐ登場により治療の選択肢が広がった 当科で この 1 年間に経験した症例について検討し 現状を報告する 対象 ステント型 デバイスが使用可能となった昨年 7 月以降に当科で血管内血行再建術を施行した 24 例 方法 当初はステント型デバイスを第一選択としていたが 本年 4 月以降 は原則として Penumbra 5MAX Ace を第一選択としている 結果 TICI 3 が 12 例(50 )で 2B が 7 例(29 ) 2A が 3 例(13 ) 1 が 2 例(8 )であった ステン ト型デバイスを用いた 5 例で血栓を回収する際に強い抵抗が生じ 一部あるいは 完 全 に ス テ ン ト を resheath し て 回 収 せ ざ る を 得 な か っ た う ち 2 例 で は Penumbra system を追加使用することで TICI 2B 以上の再開通を得ることができ た また 1 例で Trevo の先端チップが遠位に到達できず血栓内にステントの active zone を留置できなかったが Solitaire に変更することで血栓を回収すること ができた Penumbra 5MAX Ace で ADAPT を用いた症例では短時間で有効な再 開通を得ることができた 結語 ステント型デバイスは 閉塞部位までのアクセ スが比較的容易であるが 血栓を回収する際に強い抵抗が生じ resheath せざるを 得ない場合がある 一方 Penumbra system(特に 5MAX Ace)は血管の屈曲の強い 症例では閉塞部位まで到達させることが困難な場合がある それぞれのデバイス に一長一短があり 今後の症例の蓄積により最適なデバイスの選択が明らかになっ てくるであろう 天理よろづ相談所病院 天理よろづ相談所病院 内頸動脈-眼動脈瘤栓塞後の急性眼動脈梗塞 台湾 國立成功大学医學院附設医院 外科部 神経外科 一般財団法人 広南會 広南病院 血管内脳神經外科 2)

21 P-121 P-122 当院において急性脳血管閉塞に対する脳血管内治療は rt-pa 静 注療法のみより転帰を改善させたか 翠清会梶川病院 翠清会梶川病院 脳神経内科 脳神経外科 2) 今村栄次 Imamura Eiji 須山嘉雄 2) 石井洋介 2) 相原 寛 2) 若林伸一 2) 梶川 博 2) はじめに 内頚動脈および中大脳動脈の急性脳血管閉塞に対して rt-pa 静注療 法に加えて主にステントリトリーバーを用いた脳血管内治療を追加することによ り 内科治療単独の場合よりも 90 日後の日常生活自立度を有意に改善させたとい うランダム化比較試験結果が相次いで発表された 当院における治療成績をまと め 転帰の改善の有無について検討した 対象と方法 内頚動脈および中大脳動 脈 M2 までの急性脳血管閉塞で当院を受診し rt-pa 静注療法をおこなった症例を 後方視的に抽出した 発症前 mrs 0 1 の患者において 経皮経管的脳血栓回収用 機器を用いた脳血管内治療群と rt-pa 静注療法単独群(ただし rt-pa 投与終了時 NIHSS 6 以上)とで退院時転帰を比較検討した 結果 単独群 14 例 脳血管内治 療群 14 例で 治療開始前 NIHSS 中央値(四分位)はそれぞれ 15.5( ) 17.5( ) ASPECTS-DWI はそれぞれ 7(6 8.5) 8(7 9) 発症から rt-pa 投与までの平均時間はそれぞれ 121 分 133 分で いずれも有意差は認めなかった また単独群の閉塞血管は内頚動脈 7.1 中大脳動脈 M1 近位部 14.3 中大脳動 脈 M1 遠位部 28.6 中大脳動脈 M2 50 脳血管内治療群では (p=0.017)であった 症候性頭蓋内出血の合併率はそれぞれ 7.1 結 14.3 退院時 mrs はそれぞれ 3(1.75-5) 3(2-5)で有意差は認めなかった 論 前方循環系の急性脳血管閉塞に対する治療として rt-pa 静注療法に加え 脳血 管内治療を追加しても転帰を改善することはできていなかったが 脳血管内治療 群では内頚動脈や中大脳動脈近位部の閉塞が有意に多かったことが影響している と考えられた P-123 中井完治 清水 崇 脳卒中センター Nakai Kanji 目的 症候性頸動脈狭窄で near occlusion から数日で進行性に閉塞した場合に 治療適応や時期に悩むことがある 今回我々は 症候性右内頚動脈高度狭窄症で 数日で症状が進行したため 脳血管内治療を行った症例を経験したので報告する 症例 83 歳女性 朝起床時から左上肢不全麻痺あり 翌日近医受診 頭部 MRI で 右大脳に散在性に急性期脳梗塞 MRA で右 IC 領域の血流信号低下あり 当院紹 介入院 ただちに抗血小板療法を開始した 頸動脈 MRA にて右 IC 起始部高度狭 窄を認めた 入院 2 日後より左上下肢麻痺が進行したため CTA で右内頚動脈閉 塞を確認 さらに MRI にて梗塞領域が増大 頭部 MRA で右 MCA 領域の血流信 号低下がみられたことから 血栓回収 CAS を行うこととなった 全身麻酔導入 後 血管撮影施行 rt.mma から眼動脈への吻合 rt.p-com を介した側副路及び Rt.ACA からの leptomeningeal anastomosis を認めた 9F Optimo を右総頚動脈 に留置 血流を遮断し FUBUKI 及び Excelsior1018 と CHIKAI で lesion cross し た PTA balloon で内頚動脈狭窄部を拡張し Penumbra 5MAX ACE を IC の頭 蓋入口部まで誘導 血栓吸引操作を 2 回行ったが 血流はあまり再開されないこと から CAS を行った Guardwire による distal protection でステントを留置し後 拡張した 血流は改善しないことから 再度 Penumbra をサイフォン部分まで誘 導し 血栓を吸引した結果 IC はすべて描出されるようになった P-125 神経内科 2) 曽我部周 Sogabe Shu 里見淳一郎 桑山一行 多田恵曜 吉岡正太郎 山口 泉 山本伸昭 2) 永廣信治 Stent retriever はより早く安全な血行再建を目指して 2013 年 12 月に本邦で薬事 承認された 以降 多くの施設で使用症例数が蓄積され 良好な成績をおさめてい るが 吸引による血行再建のシステムである Penumbra system も MAX や ACE といった modify をおこなっており その使い分けについては明確な基準はない 当施設でのデバイス選択の推移は初期は Solitaire Trevo を交互に選択したが 後 述する Solitaire 離断例を経験し 中期は Penumbra を選択 その後 ISC2015 で発 表された 4 論文の使用デバイスの多くが stent retriever だったことを受け 後期 は Trevo を選択している 以降の急性期血行再建 24 例のうち 上記の 3 デバイスを用いた 14 例を後方視的に検討した 平均年齢は 78 歳 男性 9 例 アテ ローム血栓性脳梗塞 5 例 心原性脳塞栓 8 例 閉塞血管は ICA 9 例 MCA 5 例 tpa 併用例は 5 例 第 1 選択のデバイスは Solitaire 2 例 Trevo 5 例 Penumbra 7 例 TICI2b 以上の再開通が 71 で見られた 合併症として症候性頭蓋内出血が 1 例で見られ 手技のトラブルとして Solitaire の離断が 2 例 ガイディングカテー テルによる内頸動脈解離を 1 例で認めた 各デバイスの特徴 問題点 従来のデバ イスとの組み合わせの方法等の把握にはさらなる経験の蓄積が必要と思われる 若干の文献的考察を加えて報告する 頭蓋内内頚動脈狭窄から中大脳動脈閉塞症を発症し血栓回収療 法を施行した 1 例 君津中央病院 田島洋佑 Tajima Yosuke 早坂典洋 奥山 翼 海老原幸一 村山浩通 岡 須田純夫 陽一 はじめに 頚部内頚動脈狭窄症を伴う主幹動脈閉塞症に対する血栓回収療法の報 告は散見されるが 頭蓋内内頚動脈狭窄を伴う症例の報告は無い 今回我々は 頭 蓋内内頚動脈狭窄から中大脳動脈閉塞症を発症し血栓回収療法を施行した 1 を経 症例 75 歳男性で 最終健常から 6 時間後に右麻痺 運動 験したので報告する 性失語で発見され 当院へ搬送された 来院時 NIHSS は 14 点で 明らかな不整脈 は認めなかった MRI では左前頭葉 放線冠 レンズ核 島皮質に梗塞像を認め DWI-APSPECTS は 7 点であった MRA にて左頭蓋内内頚動脈狭窄及び左中大 脳動脈狭窄が明らかとなった 血管内治療 血管造影検査では左内頚動脈 petrous portion に高度狭窄を認めた まず左内頚動脈起始部に 9Fr バルーン付きガ イディングカテーテルを誘導した まず petrous portion の狭窄部にバルーンによ る血管形成術を施行した それにより十分な拡張が得られたため ステントは留 置せず Penumbra 5MAX ACE を中大脳動脈血栓部まで誘導した 1pass にて TICI 3 が得られ そこで治療は終了した 術後右麻痺 運動性失語は改善し 24 時 間後 NIHSS は 2 点となった その後 MRI 血管造影検査を行っているが内頚動脈 考察 Tandem の再狭窄は認めず 抗血小板剤内服にて経過観察を行っている lesion を伴う血栓回収療法の治療手順は症例毎に検討する必要があるが いかに安 全かつ早急に血栓回収を行うかが重要である P-126 急性期血行再建療法における arterial spin labeling を用いた 脳血流所見による予後の検討 美原記念病院 美原記念病院 美原記念病院 徳島大学 徳島大学 P-124 症候性右頸動脈高度狭窄症から数日で閉塞に至り 脳血管内治 療を施行した症例 行徳総合病院 Stent retriever 導入後の当院での急性期血行再建術 神経内科 脳神経外科 2) 脳卒中部門 3) 木村浩晃 Kimura Hiroaki 赤路和則 2) 片野雄大 3) 志藤里香 2) 望月洋一 2) 谷崎義生 2) 美原 盤 目的 Arterial spin labeling(asl)により MR 拡散強調画像などの撮影に続けて 脳血流評価を低侵襲に行うことができる 前方循環系の急性再開通療法を行った 症例で術前に ASL を撮影し予後との関連を検討した 方法 2010 年 10 月から 2015 年 3 月に治療を行った前方循環系の急性期脳主幹動脈閉塞症 34 例を対象に した ASPECTS-DWI と同様の方法でʡASPECTS-ASLʡを規定し DWI-ASL score を 算 出 し た ([DWI-ASL score] = [ASPECTS-DWI]-[ASPECTS-ASL]) DWI-ASL score と機能予後(3 か月後 mrs)との関係を検討した 血行再建療法に よる良好な再開通(TICI 2b 3)の有無についてさらに検討した 成績 対象症例 34 例の内訳は 男性 25 例 女性 9 例 年齢は平均 70.5 歳だった 来院時 NIHSS は 5-35(中央値 19)だった DWI-ASL score が 6 以上 6 未満の場合 3 か月後 mrs 0-2 の割合はそれぞれ であり 6 以上であるとき機能予後良 好の割合が増加する傾向がみられた(p=0.097) 良好な再開通が得られた例では DWI-ASL score が 6 以上 6 未満の場合 3 か月後 mrs 0-2 の割合はそれぞれ であり 6 以上であるとき機能予後良好の割合が有意に増加した (p=0.039) 結論 DWI-ASL score が 6 以上であるとき 急性再開通療法により 良好な再開通が得られれば 機能予後良好につながる 超高齢者に血栓回収療法を行い 良好な転帰を得た 1 例 大学院医学研究科 神経内科学分野 坂本悠記 Sakamoto Yuki 鈴木健太郎 青木淳哉 阿部 新 木村和美 日本医科大学 はじめに 超高齢者の急性期主幹動脈病変に対する緊急血管内治療の有用性は不 明である 我々は 緊急血管内治療により良好な転帰を得た超高齢者の 1 例を経 験したので これを報告する 症例 95 歳女性 部屋で倒れている所を発見され 最終無事確認時刻から約 5 時間後に当院搬送された 来院時の心電図で心房細動 リズムを認め JCSII-20 の意識障害 右完全片麻痺 全失語を呈しており 来院時 の National Institute of Health stroke scale(nihss)スコアは 23 点であった ペー スメーカー挿入されており 頭部 CT を施行したところ 左レンズ核 内包 左中 大脳動脈前方領域に早期虚血性変化を認め Hyperdense middle cerebral artery (MCA)sign を左 MCA 水平部に認めた 頸部血管エコーでは 左内頸動脈起始部 に oscillating thrombus を認め 左内頸動脈は起始部から閉塞していた 病前の日 常生活動作は自立しており 明らかな認知症の既往もなく CT 上広範な早期虚血 性変化は認めなかったことから緊急血管内治療を施行 Penumbra ACE を用いて TICI gradeiii の完全再開通を認め 症状は翌日には NIHSS 7 点 第 4 病日には NIHSS 1 点と劇的に改善し 退院時にはごく軽度の運動性失語が残存するのみで あった 結語 緊急血管内治療により良好な転帰を得た 超高齢者の 1 例を経験 した 超高齢者に対しても 緊急血管内治療が有効な可能性がある S394 JNET Vol.9 No.6 November 2015 S374-S445_13_ポスター 発表なし.smd Page 22

22 P-127 P-128 ステントリトリーバー導入前後での急性期再開通療法の変化 西宮協立脳神経外科病院 鱒渕誉宏 Masubuchi Takahiro 山田佳孝 遠藤 秀 英賢一郎 浮田 三宅裕治 大村武久 透 辻 雅夫 はじめに 脳梗塞急性期治療は tpa 静注療法の適応時間延長や血管内治療デバ イスの発達により 年々変化している 当院では 2010 年 12 月より急性期再開通 療法を行っており 2014 年 7 月よりステントリトリーバーを導入している 方 法 今回 ステントリトリーバー導入前後における 急性期再開通療法による治療 成績について比較検討した 導入前である 2014 年 6 月までを前期 2014 年 7 月 から 2015 年 7 月までを後期とした 結果 症例数は前期 27 例 後期 19 例 平均 年齢は前期 74 歳 後期 81 歳であった 術前の NIHSS は平均で前後期とも 18 点 で ASPECTS-DWI の平均は前期 8 点 後期 7 点とほぼ変わらなかった 終了時 TICI grade の 2b + 3 は前期が 27 例中 12 例 後期が 19 例中 15 例と改善がみられ た また Door to reperfusion time は前期が 305 分 後期が 169 分と大幅な改善が みられた 退院時 modified Rankin Scale で 0 2 は前期が 27 例中 4 例 後期が 19 例中 7 例と改善がみられた 考察 病型や閉塞部位 onset to arrival time の違い を考慮し更なる検討を要するが 概ね後期では治療成績の向上がみられる 全例 ステントリトリーバーを使用しているわけではないが Penumbra システムを含め て 症例に応じて適切と考えるデバイスを選択することができたことが影響して いると考える 結語 ステントリトリーバー導入前後での 当院での急性期再開 通療法の現状について検討し報告する P-129 循環器内科 2) 神経内科 3) 救急科 4) 田中達也 Tanaka Tatsuya 内山 拓 桃崎宣明 後藤公文 3) 松永和雄 2) 吉田昌人 4) 松本浩一 4) はじめに 当院でのステント型血栓回収機器導入後の院内発症脳梗塞に対する血管再 対象と方法 2014 年 7 月から 2015 年 6 月の期間に当院に他疾 開通療法を検討した 患で入院中に発症した脳梗塞に対し 血管再開通療法を行った 4 例である 入院の原因 結果 男性 1 例 女性 3 疾患 梗塞型 手技時間 退院時 mrs 等を後方視的に検討 例で平均年齢 86 歳 入院の原因疾患は心不全 3 例 鎖骨下動脈盗血症候群 1 例 梗塞 型は心原性脳塞栓 3 例 動脈原性脳塞栓 1 例 閉塞血管は内頸動脈 1 例 中大脳動脈 M1 近位部 1 例 M2 2 例 抗血栓薬内服 3 例 rt-pa 静注療法は 2 例に施行 使用デバ イスは Solitaire 4 例 再開通(TICI2b 3)は 4 例 頭蓋内出血は 2 例に認め 症候性は 1 例 発見から画像検査までの時間平均 34.5 分(17 56 分) 発見から rt-pa 静注療法 までの時間平均 65 分(58 76 分) 発見から脳血管内治療までの時間平均 104 分( 分) 発見から再開通までの時間平均 分( 分) 退院時 mrs は 考察 院内発症脳梗塞で血管内再開通療法を行っ mrs1 1 例 mrs2 2 例 mrs6 1 例 た症例は 循環器内科に心不全で入院した患者に多く 発見から再開通までの時間が短 い症例は予後良好であった 発見から画像検査までの時間短縮のため 脳卒中が超緊急 疾患との認識を医療スタッフ全員がもち 発見後の対処をスムーズにする院内システム の構築が必要である 特に循環器内科スタッフへの周知が急務と考える その後の rtpa 静注療法 血管再開通療法は既存の救急システム(救急室での加療 準備など)の活 用により 院外発症脳梗塞と同等の診療が可能であった P-130 Eisenmenger 症候群による奇異性塞栓に対し急性期血栓回収 療法を施行した一例 函館脳神経外科病院 脳神経外科 脳卒中センター 山崎貴明 Yamazaki Takaaki 森脇 寛 西谷幹雄 P-131 急性期血栓回収療法後にアピキサバンを開始し 遅発性穿刺部 出血を来たした 1 例 聖マリア病院 聖マリア病院 脳血管内科 脳神経血管内治療科 2) 東 英司 Higashi Eiji 福嶌由尚 澁谷 直 桑野 幸 芝原友也 熊本将也 松下知永 福田賢治 高橋研二 2) 症例 ADL の自立した 72 歳女性 突然の意識障害 左片麻痺を主訴に救急搬送 となった(NIHSS14) 来院時の CT-ASPECTS は 10 と早期虚血変化を認めず CTA では右 MCA 水平部閉塞を認めた 未治療の心房細動を認めたことから 心 原性脳塞栓症と診断した IV-tPA 療法を施行するも再開通は得られず 血栓回収 療法を施行した 右大腿動脈より 9Fr シースを挿入し Solitaire FR を用いて TICI grade3 の再開通が得られた 終了時には穿刺部造影を行い 穿刺部合併症が 無いことを確認してから Angio-Seal で止血を行った 第 2 病日には NIHSS0 ま で症状は改善し 画像上も出血を認めなかったため アピキサバン 10mg/日を開 始した しかし 第 7 病日に穿刺部の腫脹と貧血の進行を認めたため 圧迫止血を 行い 止血を確認した なお入院中も発作性心房細動を認めたため アピキサバン は継続した しかし 第 10 病日に再度穿刺部出血を認めたため 一時的にアピキ サバンをヘパリンに変更し 圧迫止血を行った その後は止血が得られ 退院時の mrs は 0 であった 考察 本症の穿刺部出血にはアピキサバンの血中濃度の変化 の関与が疑われた 心原性脳塞栓症に対して血栓回収術を行い その後に NOAC を投与する機会は今後増加することが想定される NOAC は安全性が高く 用量 調節やモニタリングが不要と考えられているが 血中濃度の変化など薬理学的特 徴を考慮し 適切な観察と対処が必要であると考えられた P-132 マルチデバイス時代の血栓回収療法における Penumbra 5MAX ACE の有用性についての検討 内頚動脈急性閉塞に対する血管内治療の有効性 徳島大学 徳島大学 神経内科 2) 祖母井龍 Ubagai Ryu 朝来野佳三 松尾成吾 白水秀樹 善本晴子 石田敦士 湯澤美季 新村 核 根本暁央 森山 貴 桑山一行 Kuwayama Kazuyuki 山口 泉 曽我部周 吉岡正太郎 山本伸昭 2) 多田恵曜 里見淳一郎 永廣信治 急性期脳梗塞に対する血栓回収療法はマルチデバイス時代を迎え 選択肢の多様 化とともに成績向上が期待されている アメリカ心臓協会/アメリカ脳卒中協会 (American Heart Association/American Stroke Association)の脳卒中治療ガイド ラインでも 適応患者に対し現行の標準治療である IV-tPA に ステント型血栓回 収デバイスをはじめとする血栓除去術の併用が治療の第 1 選択として推奨されて いる 国内でもステントリトリバー導入 Penumbra 5MAX ACE と血栓回収療法 の選択肢はさらに広がっている 適切なデバイス選択は迅速で有効な血行再建を 可能にするが 不適切なデバイス選択や治療方針は血管損傷をきたすことや 患者 の自然再開通のチャンスを奪う可能性がある 急性期脳梗塞に対する血栓回収療 法の合併症としては脳出血や新規塞栓性脳梗塞などが考えられる 代表症例を提 示し Penumbra 5MAX ACE の有用性についての検討する マルチデバイス時代 における急性期脳梗塞に対する血栓回収療法で 合併症を減少させる Penumbra 5MAX ACE の使用法について 若干の解剖学的な考察を加えて報告する 背景と目的 内頚動脈急性閉塞は 保存的加療を行った場合非常に予後不良であ り tpa 静脈内投与単独治療では再開通を得られない場合が多い 当院で内頚動 脈急性閉塞に対し血管内治療を行った症例を後方視的に検討し 血管内治療が予 後改善に寄与しているかどうかを検討した 対象と方法 2011 年 1 月から 2015 年 4 月に 当院脳卒中センターに入院した脳梗塞 481 例のうち内頸動脈急性閉塞 と診断された 54 症例を対象とした 平均年齢 76.2 歳 男性 55.6 発症から来 院までの平均時間は 分 発症時間不明 37.0 入院時の平均 NIHSS 17.6 点 であった 血管内治療を行わなかった症例を IVR(-)群 行った症例を IVR(+)群 とし両群の治療成績について検討を行った 結果 IVR(-)群は 27 例(50.0 ) IVR(+)群が 27 例(50.0 )であった IVR(-)群の 26.9 が頭蓋内内頚動脈閉塞 で 18.5 に tpa 静脈内投与を行った IVR(+)群のうち頭蓋内内頚動脈の閉塞は 40.7 Tandem lesion の合併症例は 30.8 であった tpa 先行投与は 33.3 に 行われ IVR による再開通(TICI2b 以上)は 66.7 で 手技に伴う合併症を認めな かった IVR(+)群では IVR(-)群と比較し NIHSS 改善例(63.0 VS33.3 ) 3 カ 月後 mrs0-2 例(14.8 VS 0 )は有意に多かった 考察 神経症状の改善には アテローム血栓性脳梗塞 IVR 施行 再開通が有意に関連していた 内頚動脈閉塞 の超急性期症例では血管内手術により予後の改善が期待できることが示唆された 結語 内頸動脈急性閉塞例は重症例が多いが 血管内手術は安全に施行可能であっ た 適応を選択することにより神経症状の改善を期待できる有用な治療と考えら れる JNET S374-S445_13_ポスター 発表なし.smd Page 23 Vol.9 No.6 November 2015 S395 ポスター 発表なし Eisenmenger 症候群は 左右短絡をきたす先天性心疾患が未修復の際に起きる合 併症の一つで 肺高血圧により右左短絡への逆転が起き チアノーゼをきたす 今 回われわれは心房中隔欠損による Eisenmenger 化により 右左短絡からの奇異性 塞栓をきたした急性期脳梗塞症例に対し 血栓回収療法を施行した一例を経験し たので報告する 症例は 63 歳女性 心房中隔欠損の Eisenmenger 化により 運動 耐用能低下 低酸素血症にて在宅酸素となっていた 起床時より右半身麻痺 失語 を認め当院搬入となる NIHSS29 点 ASPECT-DWI 9 点 MRA で左内頚動脈閉 塞を認めた 救済可能領域が広範にあるも発症時刻不明のため アルテプラーゼ の適応除外となり速やかに血栓回収療法施行となる 右大腿動脈よりバルーン付 きガイディングカテーテルを左内頚動脈に留置しマイクロカテーテルを閉塞部位 の遠位に誘導 Solitaire FR6*30 を展開 7 分待ってからガイディングカテーテル から吸引を行いステントを回収した 血栓が回収され TICI3 の再開通を得られ神 経症状の改善を認めた Eisenmenger 症候群では 肺出血が致命的となることな どから 抗凝固療法の施行は慎重にせざる得ない 本例でも抗凝固療法は施行さ れておらず 運動能力の低下 多血症などの要因で血栓形成が促され 奇異性塞栓 をきたしたものと考えられた 森山記念病院 血管再開通療法を施行した院内発症脳梗塞 4 例の検討 伊万里有田共立病院 伊万里有田共立病院 伊万里有田共立病院 伊万里有田共立病院

23 P-133 P-134 特発性内頚動脈解から生じた中大脳動脈閉塞に対し SolitaireFR による急性期血行再建術と CAS を併用した 1 例 秀和総合病院 山田健嗣 宍戸恒郎 Yamada Kenji はじめに 今回 我々は特発性内頚動脈解離からの A to A embolism による中大 脳動脈閉塞症に対し stent retriever を用いた急性期血行再建術及び頚動脈ステン ト留置術を行い良好な経過をたどった一例を経験したので報告する 症例 41 歳 男性 自宅にて倒れているところを発見され救急搬送された 搬送時 軽度の構 音障害 右不全麻痺を認め MRI にて左 IC 閉塞及び左内包周囲の脳梗塞を診断し たが 最終無事確認から 9 時間が経過しており 軽症のため保存的治療を開始した その後に症状が急速に増悪 MRI 再検では梗塞巣の拡大は認めず clinical-dwi mismatch の状況となったため急性期血行再建術を施行した 左頚部 IC は分岐直 後にて完全閉塞しており 近位を遮断した上で吸引し血栓を回収したところ 頭蓋 内移行部に解離と思われる壁不整病変が出現した 解離部は PTA を施行 直後の 造影で描出良好になるものの A to A embolism による左 MCA 閉塞を認めたため Solitair FR による機械的血栓除去術を行い TICI 3 の再開通を得た その後解離部 の確認を行うと再狭窄しており 近位遮断下での PTA を繰り返したが 再狭窄を 繰り返すため緊急で wall stent を取り寄せ CAS を施行 良好な血行再建が得られ た 術後から症状の著明な改善が得られ 術後 12 日目に無症候の状態で独歩退院 した 考察 頚動脈狭窄症による MCA 閉塞に対し 急性期血行再建術と緊急 CAS を同時に行う報告は散見されるが 特発性内頚動脈解離に起因するものは比 較的稀であり 文献的考察を加えて報告する P-135 中野智伸 Nakano Tomonobu 鈴木 聡 尤 郁偉 阿部悟朗 背景 目的 今回我々はステント型血栓回収デバイスが本邦で保険収載された 2014 年度の当院における患者背景 施行手技 治療成績を検討した 方法 2014 年 4 月から 2015 年 3 月までに当院で発症 24 時間以内に血管内治療を受けた急性 結 期脳梗塞患者 12 例を対象とした 患者背景 施行手技 治療成績を検討した 果 年齢中央値 80.5 歳(36-93)で 7 例(58.3 )が 80 歳以上だった NIHSS 中央値 23.5(5-30) 10 例はテント上の虚血で(DWI-)ASPECTS は中央値 9 点(5-10)だっ た 残る 2 例は脳底動脈高度狭窄および閉塞で術前 DWI 画像上主に橋に一部高信 号を認めた 先行 rt-pa 静注例は 1 例 ウロキナーゼ局所動注併用は 5 例 頭蓋内 の経皮的脳血管形成術(PTA)併用は 3 例 頸動脈 PTA 1 例 頸動脈ステント留置 術(CAS)併用は 3 例だった ステント型血栓回収デバイス使用可能となって以後 7 例治療していたが同デバイスを使用した患者は 1 例だった 同デバイスを使用 しなかった 6 例の理由は 近位頸動脈解離 1 例 ATBI3 例 末梢病変(血管損傷を 危惧)2 例だった 全例で TICI2A 以上の再開通を得た 緊急 CAS を施行した 3 例のうち 1 例で術後過灌流による致死的基底核出血をきたした 6 例(50 )で予 後良好(mRS 2)だった 頸動脈病変に伴う頭蓋内 tandem occlusion を認める症 例ではそれ以外の例に比べ穿刺から再開通までの時間は有意に長かった(143 分 vs 100 分 p=0.040) 考察 当院では高齢 頸動脈病変の合併などの治療困難な要素 を伴う症例が多く多様な手技が用いられていたが 成績は許容できるものと考え られた 頸動脈病変を伴う症例では再開通までに時間を要する傾向があり 今後 手技の工夫を要するものと考えられた P-137 樋口一志 齊藤 晃 Higuchi Kazushi 脳主幹動脈の急性閉塞に対する治療において Stent retriever の有用性は種々の study で示され標準的治療の一つとなりつつある 一方 遠位の閉塞に対しては血 管径が細く屈曲蛇行も強くなっていくため血管内治療のリスクが高くなると考え られる 当院で行った M2 以遠での Stent retriever を用いた血栓回収例について 検討した 2014 年 10 月から 2015 年 6 月の間に当院にて行った急性期の血栓回収 術で 中大脳動脈の末梢での閉塞(M2 M3 portion)に対し M2 以遠でステント展 開した症例は 4 例であった 4 例とも主幹動脈(M2)は再開通しており TICI 2b が 3 例 TICI 3 が 1 例であった 術後 CT では 2 例でシルビウス裂にくも膜下出血を 生じ その内の 1 例では一過性に動顔神経麻痺を生じた 4 例とも治療前には片側 完全麻痺であったが 術後には著明な改善を認め全例歩行可能な状態まで改善 3ヶ月後の mrs で mrs 0 が 2 例 mrs 1 が 2 例であった ステント誘導のための カテーテル誘導 ステント誘導時 ステント回収時における道具の選択 技術的問 題に関しても検討する 当院における急性脳主幹動脈閉塞症に対する再開通療法 獨協医科大学 金谷英明 Kanaya Hideaki 安部欣博 玉谷真一 金 彪 はじめに 脳主幹動脈閉塞症に対する機械的再開通療法が認可され (Merci Clot Retriever は既に使用されることはないが)Penumbra Aspiration system および Stent Retriever がそれぞれの場面で使用されてきている これら専用 device を用 対象と方法 2012/1 月から いての当院にての治療現状 成績について報告する 上記 device を用い 急性期血行再建を行った 25 症例 男性 17 例 女性 8 例 男 性平均年齢 70.5 歳 女性 63.1 歳 結果 結論 傾向として Merci のみを使用し ていた時期よりも Penumbra 導入後に再開通率 再開通までの時間の改善が また Stent Retriever 使用開始に伴い予後良好例も増加した ただし治療開始に至る 院内 院外のシステム整備については 今後の課題であった P-138 脳塞栓の急性期血栓回収術時に内頚動脈解離を起こし Neuroform EZ でレスキューした 1 例 東京労災病院 長浜赤十字病院 P-136 当院における急性期脳梗塞に対する緊急血管内治療 福岡輝栄会病院 Stent retriever による脳主幹動脈遠位(M2 M3 領域)での再 開通療法 中川将徳 Nakagawa Masanori 比嘉 隆 門山 茂 富永禎弼 朝見正宏 寺島華江 氏家 弘 患者は右片麻痺と失語で発症し 発症 1 時間後に搬送された 来院時 JCS10 失 語 右片麻痺 NIHSS 18/42 頭部 CT で明らかな異常を認めず 頭部 MRI で DWI 上 左放線冠 被殻などに新鮮梗塞を認め D-ASPECTS で 6 点だったが 皮 質領域は保たれていた MRA で左 M1 の内側 1/3 で閉塞していた アルテプラー ゼを発症後 2 時間 17 分で投与開始し 30 分経過を見るも症状の改善がないため 血管内治療に移行した 局所麻酔下に発症後 3 時間 35 分で右大腿動脈を穿刺し 9F オプティモを 4-6FCX カテーテル ガイドワイヤーで左 IC に誘導しよう とした 9F オプティモが大動脈弓に落ちるためガイドワイヤーをスティッフタイ プに変更し ワイヤーの先端を IC の屈曲部の末梢側まで入れた状態で 9F オプ ティモを左 CC に誘導した 左 CAG にて左 IC の屈曲部末梢側にスパスムが起き ていたが ペナンブラ 5MAX に 3MAX を挿入し CHIKAI0.014 で左 M1 への誘導 した この時 IC のスパスム部分でガイドワイヤーが何度も引っ掛かるため角度 を変えて撮影したり GT ワイヤー 度で探っていたところ スパスム部 を通過したので 3MAX を M1 の血栓の近位まで誘導した 続いて 5MAX を誘導 するも IC の眼動脈分岐部付近までしか上がらないため 3MAX からポンプで吸引 した 1 pass で穿刺後 67 分 発症後 4 時間 42 分で左 MCA の TICI2b の再開通が 得られた 一方 スパスム部に解離が起き同部の血流が低下していた 初め冠動 脈 ス テ ン ト を 誘 導 し よ う と し た が 屈 曲 部 を 超 え ら れ な い た め Neuroform EZ4.0mm 30mm を解離部に 2 本留置し手技を終了した 急性期血栓回収療法 の際には手技を急ぎがちだが 医原性合併症を起こさぬよう注意が必要である 内頚動脈急性閉塞にて tpa 療法施行後に緊急ステント留置術を 施行した 3 症例に関する検討 蒲郡市民病院 神田佳恵 Yoshie Kanda 杉野文彦 日向崇教 大沢知士 症例 内頚動脈急性閉塞にて tpa 療法を施行後症状改善なく 血栓吸引術を施行 後も血流再開不十分で内頚動脈に高度狭窄を認めた 3 症例に緊急でステント留置 術をした 症例 1 78 歳男性 既往歴なし NIHSS10 点 右内頸動脈閉塞にて発 症 3 時間 5 分で tpa 療法開始 血栓回収後 TICI0 右内頚動脈に高度狭窄を認め 発症から 7 時間 55 分でステント留置し TICI2b となった 出血性合併症なく経過 し mrs0 にて自宅退院となった 症例 2 80 歳男性 糖尿病 高血圧 喘息 心房 細動にて内服加療中 NIHSS24 点 左内頚動脈閉塞にて発症 1 時間 54 分で tpa 療法を開始 血栓回収後 TICI1 発症から 8 時間 51 分でステント留置し TICI2a となった 軽度の出血性梗塞所見を来したが血腫形成なく経過 mrs5 で転院 症例 3 74 歳男性 狭心症 心房細動 高血圧にて内服加療中 NIHSS11 点 右内 頸動脈閉塞にて発症 2 時間 6 分で tpa 療法を開始 血栓吸引術後 TICI1 発症か ら 4 時間 50 分でステント留置し TICI3 となった 出血性合併症なく経過し mrs0 にて自宅退院 考察 内頚動脈急性閉塞に対して tpa 療法後血栓吸引術を施行し TICI0 1 で高度内頚動脈狭窄を認めた 3 症例に引き続きステント留置術を施行し た 3 例中 2 例は mrs0 と予後良好であった ステント留置術は過灌流症候群の 問題や抗血小板療法の問題がありリスクも伴うが 内頚動脈急性閉塞では血流再 開が得られないと強い脳浮腫による脳ヘルニアを来し予後不良であり ステント 留置術は治療の選択となり得る 結語 tpa 療法および血栓吸引術後に高度内頚 動脈狭窄を認める症例へのステント留置術は治療法の選択肢となり得る S396 JNET Vol.9 No.6 November 2015 S374-S445_13_ポスター 発表なし.smd Page 24

24 P-139 P-140 当院にて脳梗塞超急性期に急性期再開通療法を行った 15 例の検 討 荒木脳神経外科病院 山崎弘幸 Yamasaki Hiroyuki 渋川正顕 太田雄一郎 谷 到 加納由香利 江本克也 鮄川哲二 沖 修一 荒木 攻 当院へ脳血管内治療学会専門医が常勤となった 2011 年 8 月以降 当院にて超急性 期脳梗塞に対して再開通療法を 15 例に施行している 今回我々はその結果を報告 するとともに 反省点とともに考察を行った 症例は男性 8 名 女性 7 名で 年齢 は 48 歳から 91 歳(平均 75.8 歳)であった 閉塞血管は内頸動脈 5 例 中大脳動脈 7 例 脳底動脈 3 例であった 施行前に tpa 静注を行った症例は 5 例であった 発症(発見)から穿刺までの時間は殆どの例で 4 時間を超えており もう少し短縮 する必要があると思われた 使用したデバイスは延べで Merci3 例 Penumbra6 例 Trevo7 例 PTA バルーン 4 例であった 再開通に関しては初期の成績は余り 良くなかったが Trevo 導入後は良くなってきている印象があった 施行後 6 例 に出血性合併症が認められたが 明らかに予後に影響を与えたと思われる症例は 無かった 退院時(転院時)の予後に関しては mrs 0:1 例 1:3 例 3:2 例 4:5 例 5:4 例と 余り良好ではなかった 高齢者が多い事や 発症(発見)時間から時 間が経過している症例が多かった事が原因と思われた また Penumbra を使用し た中で 内頸動脈のサイフォン部を 5Max が超えない症例が多く これも時間をロ スした可能性があると考え 今後改善する必要があると考えた P-141 都城市郡医師会病院 都城市郡医師会病院 放射線科 2) 宮崎大学 臨床神経科学講座 脳神経外科学分野 3) 内之倉俊朗 Uchinokura Shunro 入佐 剛 笠 新逸 宮田史朗 大田 生嶋一朗 2) 竹島秀雄 3) 元 菊池拓紀 2) 目的 急性期脳主幹動脈閉塞のうち 従来内頚動脈閉塞症例は血行再建療法適応 外と言われていた 近年のステント レトリーバー( SolitaireFR & Trevo ProVue) 導入後 当院における急性期血行再建法の治療成績を 内頚動脈閉塞症例に絞って 対象と方法 対象は当院で 2014 年 5 月から 2015 年 5 月まで まとめ 検討した の期間に治療を行った急性期脳主幹動脈閉塞症 17 例のうち IC 閉塞 4 症例 男性 3 例 女性 1 例 年齢は 歳(平均年齢 71 歳) ASPECT 術前 NIHSS 術前 tpa 静注療法の有無 治療開始時間 再開通までの時間 血流再開通率 TICI グ レード 併用療法 手技合併症 出血性梗塞 症候性出血 退院時 NIHSS と mrs を後方視的に検討した 結果 4 症例中全てにおいてステント レトリーバー展 開可能で 再開通率 75 (TICI 2A 1 例 TICI 3 3 例) 手技に伴う合併症は無し 出血性合併症もない 予後良好例(mRS 0 2)は 2 例(50 ) 1 例は対側 PCA 領域 に新たな梗塞を合併し mrs 4 で転院した 結論 従来 内頚動脈閉塞症例は血 行再建療法適応外と言われたが ステント レトリーバーを使用することで効果的 な治療が可能になる P-142 IVR-CT を用いた急性期血行再建術についての検討 東京都立墨東病院 当院における急性期内頚動脈閉塞症に対するステント レトリー バーを用いた血行再建療法の治療成績 田中健太郎 Tanaka Kentaro 花川一郎 長島 良 堤 恭介 松本隆洋 柳橋万隆 中村安伸 村尾昌彦 井手隆文 P-143 JCHO 東京新宿メディカルセンター 日高幸宏 飯島 明 Hidaka Yukihiro 緒言 頚部内頚動脈狭窄症に対するステント拡張術(CAS)は一般的な治療手技と して認識されつつある ただ 2 7 に生じるステント内再狭窄が問題であり こ れ対する治療方法に関連した様々な報告がなされている その中でもカッティン グバルーンを用いた経皮的血管形成術の有効性を結論づけるものが散見される 2014 年 4 月より我々の施設ではステント内再狭窄に同手技を用いており これら 対象 2011 年 4 月から当院で施行した CAS の早期 中期成績に関して報告する 86 例のうち再狭窄をきたした 8 病変 に対する 11 手技(再狭窄は Open Cell stent 1 例 Closed Cell Stent7 例)を検討の対象とした 5 手技に通常のバルーンを用いた 経皮的血管形成術 6 手技にカッティングバルーンを用いた経皮的血管形成術を適 応した 結果 通常のバルーンを用いた血管形成術 5 例中 2 例にステント内再々 狭窄を認めた.2 例ともカッティングバルーンで再治療を行いその後の狭窄は認め ていない カッティングバルーンを用いた血管形成術 6 例中 1 例にステント内 再々狭窄を認めた.Stent Distal Edge 前後に狭窄所見を認めた 2 病変とカッティ ングバルーン治療後再狭窄の 1 例は Stent in Stent を追加した カッティングバ ルーンを用いた手技で 治療に伴う合併症を認めることは無かった 考察 ステ ント内再狭窄の原因は新生内膜の過形成と考えられ 3DRA や血管内エコー結果 の検討から カッティングバルーンのマイクロブレードの加わる割により 線維性 皮膜の拡張が得られ プラーク面積の縮小が確認できている カッティングバルー ンを用いた血管形成術は 再ステント留置治療適応までの期間を延長し 適応症例 を減少させる可能性が期待できる P-144 当院での CAS の治療成績 Proximal Balloon Occlusion + Filter type のプロテクションデバイスは有効か 内頚動脈 nearly occlusion に対する STA-MCA bypass と CAS による staged therapy の一例 順天堂大学付属浦安病院 順天堂大学附属浦安病院 脳神経内科 2) 順天堂大学 脳神経外科 3) 順天堂大学大学院 医学研究科 脳神経血管内治療学講座 4) 昭和大学 野中宣秀 Nonaka Senshu 渡邉雅男 2) 卜部貴夫 2) 安本幸正 山本宗孝 3) 大石英則 3,4) 緒言 頚動脈ステント留置術(CAS)が 2008 年に保険収載されて以降 様々な Embolic Protection Device(EPD)が使用することが可能となった 2013 年 9 月以 降当院は対側頚動脈閉塞例以外では EPD は MoMA Ultra と Filter type の組み合 わせを first choice としているが 今回 CAS の合併症や治療成績を後方視的に検 討した 対象 方法 2011 年 1 月 2015 年 6 月に当院で施行された頚動脈狭窄症 の 19 症例を対象とし全例で EPD を選択 合併症や退院後 1ヶ月の mrs を治療成 績として評価した 結果 男 女=17 例(89.5 ) 2 例(10.5 ) 症候性 無症候 性=8 例(42.1 ) 11 例(57.9 ) 平均狭窄率(NASCET 法)は 80.7 であった EPD は FilterWireEZ は 8 例(42.1 ) CarotidGuardWire は 1 例(5.2 ) MoMA Ultra は 10 例(52.7 )であった 術後脳出血は 1 例(5.2 ) 再狭窄例は 2 例 (10.5 ) 無 症 候 性 脳 梗 塞 は 6 例 (31.5 MoMA Ultra; 使 用 例 で は 4 例 (40.0 )) 術後脳梗塞なしの症例は 13 例(68.4 MoMA Ultra;使用例では 6 例 (60.0 )) 症候性脳梗塞は見られなかった 退院後 1ヶ月の mrs で術前と比べ増 悪 し た 症 例 は 1 例 (5.2 ) で あ っ た 考 察 結 語 今 回 の 後 方 視 的 検 討 で は MoMA Ultra と Filter type の EPD の組み合わせによる 合併症の予防効果ははっ きり見られなかったが更なる症例の積み重ねが必要であると考えられた 藪崎 水谷 肇 Yabuzaki Hajime 徹 奥村浩隆 中條敬人 はじめに CAS のリスクの一つに 過灌流症候群がある 今回我々は nearly occlusion 症例に対し STA-MCA bypass と CAS を用いた staged therapy を行い 過灌流症候群の予防を試みた一例を経験したため報告する 症例 71 歳女性 右 片麻痺を主訴に近医受診 精査で脳梗塞 左内頚動脈閉塞の診断で加療開始された が徐々に麻痺症状の悪化(MMT1/5)を認め 失語症状も出現 発症 18 日目に当院 へ転院 治療経過 転院時 左基底核 放線冠領域の脳梗塞と SPECT で左大脳半 球の血流低下を認めた DSA で内頚動脈は nearly occlusion で 順行性の flow は ほぼ消失していた 緊急 CAS も検討したが 過灌流症候群や staged CAS による 塞栓症のリスクを懸念したため まず緊急で STA-MCA bypass を施行 慢性期に CAS を行い 脳血流の段階的な増加を目指す方針とした bypass 術後脳血流左右 差の減少を認め 脳梗塞の拡大なく経過したが 術後 2 か月時の SPECT(diamox 負荷)で左大脳半球の血流予備能低下残存を認め 予定通り CAS を施行した Parodi 法を行い proximal protection 下に GUARDWIRE で lesion cross carotid wall stent1 枚を留置し終了した 術後過灌流症候群 脳梗塞拡大など無く経過良 好である 考察 過灌流症候群ハイリスク症例では STA-MCA bypass を CAS に先行することで staged CAS に似た段階的な脳血流の増加が得られ 過灌流症 候群を抑えられる可能性がある ただし開頭術と血管内治療の 2 段階の侵襲とな るため リスク評価と適応判断は慎重に行う必要がある 結論 過灌流症候群ハ イリスクの症例に対し STA-MCA bypass を CAS に先行する段階的な脳血流の 増加は有効である可能性がある JNET S374-S445_13_ポスター 発表なし.smd Page 25 Vol.9 No.6 November 2015 S397 ポスター 発表なし 急性期脳梗塞をとりまく治療環境は アルテプラーゼ以後 近年使用開始となった 新たなデバイスと デバイスによって確立されつつあるエビデンスによって大き く変化した その中でも特に急性期再開通療法の果たす役割は大きい 急性期再 開通療法においては 予後を改善させるために 発症から再開通までの時間短縮の 重要性が叫ばれている 当院では従来 頭部 CT 後に頭部 MRI を行い 治療をす すめてきたが 2014 年 7 月に IVR-CT が整備された IVR-CT 室にて初療から診 断 急性期再開通療法を行うに至った 2 例について検討するとともに 当院での救 急体制 及び地域の救急体制について報告する 頚動脈ステント留置術後再狭窄に対するカッティングバルーン を用いた血管形成術の早期 中期成績

25 P-145 P-146 Mobile plaque に対する頚動脈ステント留置術の 2 例 弘前大学 奈良岡征都 Naraoka Masato 嶋村則人 松田尚也 大熊洋揮 目 的 頸 動 脈 エ コ ー で Mobile plaque を 認 め た 症 例 に 対 す る 治 療 法 選 択 は Controversial である 当科にて治療した 2 症例について文献的考察を加えて報告 する 方法 症例 1 66 歳男性 HgbA1c 10 の糖尿病 網膜症 CABG(6 枝) 心房細動にて通院中 某年 左内頸動脈狭窄からの a to a 塞栓を発症し スタチン と抗血小板剤を追加した 1 年後 左中大脳動脈領域に多発性梗塞を再発 頸動脈 エコーで狭窄の悪化とキノコ状に突出する Mobile plaque を認め 発症 14 日後に 当科入院 Proximal protection 下に頸動脈ステント留置術(CAS) Slow flow と なったが無症候で DWI-High spot も 1ヶのみであった 周術期合併症無く転院 症例 2 70 歳男性 HgbA1c 8 の糖尿病併発 某年 左片麻痺を来たし 前医入 院 右大脳の多発性梗塞あり 発症 9 日後に頚部エコーで右内頸動脈に Mobile plaque を認め 即日 当科紹介 Proximal protection 下に緊急 CAS 施行 DWI では脳梗塞無かったが 網膜分枝閉塞による視野欠損を来した その他合併症無 く 独歩自宅退院 成績 Mobile plaque に対して Proximal protection による CAS にて良好な転帰を得ることができた 脆弱かつ多量のプラークが見込まれる ため Debris を飛ばさずに回収することが重要であった また 糖尿病などの全 身併発症を持っており 周術期管理での Pitfall に注意が必要であった 結論 Mobile plaque を持つ頸動脈狭窄例に対して Proximal protection を活用した CAS は比較的安全に行い得る Debris のコントロールと周術期管理の Pitfall に注意が 必要である P-147 松尾直樹 Matsuo Naoki 名倉崇弘 青山正寛 川口礼雄 渡部剛也 大須賀浩二 高安正和 はじめに 頸動脈ステント留置術(CAS)での術中塞栓症は主要な合併症であるが 術後しばらくしてからの亜急性期の塞栓症も時に経験する 今回 CAS 翌日と 1 週間後に拡散強調画像(DWI)を施行し遅発性に新たな塞栓症を認めた症例につい 対象 2009 年 4 月以降に CAS を行い てステントデザインの違いで検討した 術翌日と 1 週間後の DWI で評価可能な 45 例を対象とした 男性 42 例 平均年齢 71 歳 症候性 25 例 平均狭窄率 83 不安定プラーク 23 例であった 結果 使 用したステントは Precise が 26 例 Wallstent が 19 例であった 術 1 週間後の DWI で新たに高信号を認めたのは Precise で 7 例(26.9 P 陽性群) Wallstent で 3 例(15.8 W 陽性群) 認めなかったのは Precise で 19 例(73.1 P 陰性群) Wallstent で 16 例(84.2 W 陰性群)で Precise の使用で多かった P 陽性群と P 陰 性 群 の 術 前 平 均 狭 窄 率 は 86.9 と 85.9 術 前 不 安 定 プ ラ ー ク は 4 例 (57.1 )と 8 例(42.1 )であった W 陽性群と W 陰性群の術前平均狭窄率は 84.7 と 78.0 術前不安定プラークは 2 例(66.7 )と 5 例(31.2 )であった P 陽 性 群 と P 陰 性 群 の う ち 術 翌 日 の DWI で 高 信 号 を 認 め て い た も の は 5 例 (71.4 ) と 5 例 (26.3 ) で W 陽 性 群 と W 陰 性 群 で は 2 例 (66.7 ) と 5 例 (31.2 )で 術翌日に DWI 高信号を呈した症例が 1 週間後の DWI でも別部位に 考察 Wallstent より Precise の方が 新たな高信号を呈しやすい傾向にあった 広い free cell area や強い radial force という open-cell design の特性が関与し亜急 性期にも塞栓症を来してくる可能性が示唆された 亜急性期の時期も厳重な経過 観察が特に Precise 使用時に必要と考えられた P-149 脳神経外科/脳血管内治療センター 2) 村橋威夫 Murahashi Takeo 上山憲司 荻野達也 2) 杉尾啓徳 遠藤英樹 2) 高平一樹 2) 進藤孝一郎 大里俊明 中村博彦 はじめに 放射線治療後の頸動脈狭窄症に対する頚動脈内膜剥離術(CEA)は high risk と位置付けられ 頸動脈ステント留置術(CAS)が行われることが多いが 最近 CEA で の良好な成績報告がなされてきている 今回 当院での放射線治療後の頚動脈狭窄症に 対しての治療戦略と治療成績について報告する 対象と方法 2000 年 3 月から 2015 年 7 月まで 放射線治療後の頸動脈狭窄症に対して CEA あるいは CAS を施行した 12 症例 14 病変(CEA2 症例 2 病変 CAS10 症例 12 病変) 平均年齢 70.4 歳(男性 11 例 女性 1 例)を対象とした 症候性 8 病変 無症候性 6 病変であった 放射線治療から治 療までの期間は平均 15.6 年(4-21 年)であった 放射線治療原因疾患は喉咽頭癌など多 岐にわたった 結果 CEA CAS 全例で手技は成功し 良好な拡張が得られた CAS 施行例のうち 1 例で術後低血圧となり 昇圧剤を要し 術後 MRI では 3 例で DWI 高信 号域を認めた そのうち 潰瘍形成を伴う不安定プラークかつステントを 3 つ要した long lesion の 1 例で片麻痺を認めたが 術後 5 日で改善した CEA 施行例では 術後 合併症なく経過した CEA CAS 群ともに退院後の follow up 期間で脳梗塞再発や再狭 窄など新規イベントは認めていない 結語 放射線治療後の頸動脈狭窄症に対する CEA CAS 群いずれも治療成績は良好であった 放射線治療後の頸動脈狭窄症は CEA high risk と言われているが 潰瘍 不安定プラーク long lesion など CAS high risk の 要素を有することも多く 術前の狭窄病変の評価や頚部の手術歴の有無などに応じて治 療選択を行うべきと考える 頚動脈ステント留置術後の in-stent plaque protrusion の検 討 三重大学 安田竜太 Yasuda Ryuta 中塚慶徳 梅田靖之 当麻直樹 阪井田博司 鈴木秀謙 は じ め に 頚 動 脈 ス テ ン ト 留 置 術 (CAS) に お け る in-stent plaque protrusion (ISPP)は 頻度は低いが後に重篤な血栓塞栓性合併症を引き起こす可能性がある ため その早期発見と対策が重要と思われる 方法 ISPP の発生について調査す るため 2009 年 1 月から 2015 年 7 月までの間に当科で CAS を施行された症例の database を後ろ向きに review した IVUS 術後エコー(術翌日 4-7 日後 それ 以降)における ISPP の有無を調べ ISPP 陽性群においてその発生時期と経過につ いて検討した 結果 対象期間中 120 例に CAS が施行された うち ISPP 陽性 は 35 例(29.2 )であった その内訳は IVUS にて陽性で術後も継続してみられ たもの(ISPP ++)が 6 例 IVUS で陽性であったが術後に経時的に消失したもの (ISPP +-)が 8 例に対し IVUS で陰性だが術後経過中新たに陽性となったもの (ISPP-+)が 21 例も認められた ISPP-+例のうち術翌日エコーで陰性であったも のも 術後 4-7 日のエコーでは全例陽性となっていた 術後経過中に虚血性合併 症を認めたものは 3 例で ISPP ++群で 2 例 ISPP-+群であった 3 例とも 術翌 日エコーで ISPP が陽性であった 考察 ISPP の検出には angiography CTA 頚動脈エコーなどの modality が報告されているが 頚動脈エコーは検出率が高い うえに低侵襲で繰り返し施行できる利点がある IVUS で ISPP 陰性でも術翌日か ら陽性となった症例 術翌日に陰性でも後に陽性化した症例が少なからずあり 特 に術後急性期に繰り返しエコー検査を行うことが有用と考えられた 今後 ISPP 陰性群との比較を行い ISPP 発生のリスク因子についても検討する予定である P-150 頚動脈狭窄症治療後の過潅流症候群回避のための Staged angioplasty 新古賀病院 中村記念病院 中村記念病院 P-148 頸動脈ステント留置術後の亜急性期塞栓症に関する検討 愛知医科大学 当院における放射線治療後頚部頚動脈狭窄症に対する治療戦略 と成績 脳卒中脳神経センター 田中俊也 Tanaka Shunya 伊藤 理 高野陽子 石堂克哉 一ツ松勤 頚動脈狭窄病変に対して当施設では CEA を第一選択に治療を行っている CAS の適応として外科的高リスク症例を中心に治療を行ってきているが 術前の脳血 流評価において脳循環予備の低下した症例に対しては過潅流症候群を回避するた めに CEA 術後の全身麻痺下での血圧管理だけでなく 症例によっては CAS の適 応症例として Staged angioplasty(1st PTA 2nd CAS)を行っている 2010 年 4 月 から 2015 年 5 月までに 29 例(男性 22 例/女性 7 例)に対して CAS を行っている が そのうち 6 例に対して術後の過潅流症候群を回避するため Staged angioplasty を予定して 4 例に実際に施行できた 施行できた 4 例では特に合併症なく 過潅流症候群が回避でき良好な結果を得た 2 例は 1st PTA 時に解離 recoil が生 じたため一期的に CAS を行った 過潅流症候群の予防として Staged angioplasty は有効な方法と考えられるが 解離 recoil を起こした症例ように 1st PTA 時に十 分な血管の開存が得られず急性閉塞を来たしたり 逆に PTA により過潅流症候群 を引き起こす可能性を回避できない また治療を二期的に行うための危険性の増 大等の問題点が考えられる 加えて 2nd CAS の施行時機についても一定の見解は なく さらなる検討が必要と思われた 頸動脈高度狭窄症例に対する血管形成術 手技と周術期合併症 の検討 埼玉医科大学国際医療センター 脳血管内治療科 埼玉医科大学国際医療センター臨床支援部 2) 山根文孝 Yamane Fumitaka 石原正一郎 神山信也 上宮奈穂子 溝上康治 大塚俊宏 根木宏明 日下部聡美 2) 宮沢彩花 2) 飯田 優 目 的 内 頸 動 脈 高 度 狭 窄 症 High risk 症 例 に 対 し 経 皮 的 血 管 形 成 術 (percutaneus transluminal angioplasty:以下 PTA)を行うことがある 今回 その手技および周術期 合併症に関与する要因を検討し PTA をより安全に施行する方法について検討した 対象と方法 対象は 2011 年 1 月 2015 年 5 月まで SAPPHIRE 基準かつ循環予備能障 害または不安定プラークあるいはその両者を有する症例に施行した PTA 68 症例 69 病 変(女性 11 例 平均 72.7 歳) 術前検査として超音波検査 脳血管造影 diamox 負荷 SPECT MRI(BB 法 T1 強調画像) 術後 72 時間超音波および MRI 拡散強調画像(MRIDWI)施行 検討項目は NASCET 他 PTA 施行時における最狭窄径他種々の計測を行 い 術 後 合 併 症 再 狭 窄 と 関 連 す る 因 子 を 検 討 し た 方 法 (slow inflation-deflation technique): 拡張する部位をエコーあるいはプラーク MRI(BB 法 T1 強調画像)にて詳 細に検査し その結果著しい不安定プラークの場合は適応としないかあるいはスタチン 等投与にて一定の期間待機する Gateway balloon を用いて拡張は half nominal pressure まで非常にゆっくり行い ゆっくり収縮させ 3 回繰り返す つぎに nominal pressure にて同様に行う 結果 術後 30 日 primary outcome は minor 4 major 1 death 1(周術期合併症以外の原疾患にて)PTA 後 CAS(いわゆる Staged stenting)は 43 症例 45 病変(女性 4 例 平均 72.1 歳)で施行 術後最狭窄 5 例 このうち 4 例で再 PTA を 施行した 合併症例と上記検討項目と有意な関連を示した因子はなかった 結語 安 全な PTA のためには適応の決定が重要であり PTA は特に high risk 症例では段階的 CAS 考慮にいれ検討すべきと考えられた S398 JNET Vol.9 No.6 November 2015 S374-S445_13_ポスター 発表なし.smd Page 26

26 P-151 P-152 頭蓋内内頸動脈狭窄症に対するステント留置術の経験 徳島赤十字病院 徳島赤十字病院 血管内治療科 2) 松田 拓 Matsuda Taku 佐藤浩一 2) 花岡真実 2) 西山 三宅 一 徹 石原 館林厚生病院 学 松崎和仁 2) 頸部内頸動脈狭窄症に関するステント留置術や内膜剥離術は確立された治療法と なりつつある 今回我々は (通常の頸動脈用自己拡張ステントでは到達できない) 頭蓋内内頸動脈狭窄症に対して 我々の行っている 主に冠動脈ステントを併用し た拡張術につき報告する 対象 方法 結果 2011 年 2015 年にステント留置術 を施行した頭蓋内内頸動脈狭窄症 9 例で 年齢は 54 歳から 82 歳(平均 68.0 歳)で 男性 7 例 女性 2 例である 症候性が 5 例 無症候性が 4 例 狭窄率は 75 から 95 (平均 86.7 )であった 前半の 4 例は 6F 9Fr の様々な親カテを用い PTA balloon で病変部を拡張し冠動脈ステントを留置した バルーン付き親カテ の場合でも一時遮断後に cc 程度の血液を吸引排除するのみで 遮断解除し ていた その一例で遮断解除と同時に塞栓性合併症を来たし 神経症状の悪化を 経験した そこで その後の 5 例は全て全身麻酔下 Optimo(9Fr.) balloon catheter を親カテとし 同時に大腿静脈に 5Fr シースを留置して 血流遮断した場合に は完全な flow reversal(parodi 法)状態で治療を行った 狭窄部を PTA balloon で 前拡張し 冠動脈ステントあるいは Wingspan stent を狭窄部に留置した 後半の 結語 頭蓋内内頸 5 例では DWI 高信号を認めず 虚血性合併症も認めていない 動脈狭窄は頸部内頸動脈狭窄症に比べて プラーク量が少ないが 一部の症例では プラーク破綻により遠位塞栓を来す可能性がある Parodi 法でのステント留置は 安全で有効な方法である P-153 松本正弘 Matsumoto Masahiro 高橋 潔 宮城 修 はじめに 症候性頸動脈病変に対して CAS が CEA に対して非劣性であること を証明できた報告は少ない 当院では 同一術者が CAS と CEA を施行しており 手術成績向上のための工夫および結果を報告する 症例および方法 2011 年 7 月 1 日 2015 年 6 月 30 日までの 4 年間に 血行再建術を施行した症候性頸動脈閉塞 性病変 53 病変(53 名)を後方視的に評価した 術前に虚血性心疾患評価 脳循環評 価 プラーク診断 アクセスルートの評価を行った後 治療を行なった 結果 CAS 群 27(72.4 才) CEA 群 26(73.4 才)と半々であった CAS 群は 全例 CEA 高リスクであり 高位病変 10 名 対側閉塞 4 名 頚部放射線治療 郭清術後の 3 名 などであった CEA が有利な理由としては CAS のアクセスルートの問題 6 名 高度石灰化病変 4 名などであった どちらも同等リスクと判断したものは CEA を優先した 有意な冠動脈病変は 13 名(25 )に認め 5 名に冠動脈ステント留置 術を施行 術後 神経症状が悪化したものはいなかったが CEA 群の 1 名が虚血 性腸炎により死亡した 考察 CAS は アクセスルート プラーク性状 造影剤 腎症 DAPT による出血性有害事象など CEA にはないトラブル要因が多々ある CAS の成績を良好にするためには CAS か CEA かという考えではなく 内科的 管理を含め どれがより安全かという観点で治療を選択することが重要と考えた CEA が容易でなく CAS で合併症が生じにくい症例を選んで行うことが CAS の 成績向上に重要であり 術前評価により勝負はほとんど決まると考えている P-154 頚動脈高度狭窄に対して staged CAS を施行した 3 例の経験 横浜新都市脳神経外科病院 症候性頸動脈病変の血行再建術を成功させるための術前評価と 意思決定 岩崎充宏 Iwasaki Mitsuhiro 服部伊太郎 石森久嗣 佐々木亮 根本哲宏 大高稔晴 疋田ちよ恵 佐藤純子 福田慎也 森本将史 P-155 頚動脈ステント留置術後の頚動脈エコーによるフォローアップ についての検討 JCHO 東京山手メディカルセンター 脳神経外科 脳卒中科 東京医科大学 脳神経外科 2) 小山俊一 Koyama Shunichi 橋本孝朗 2) 渡辺大介 2) 武田泰明 目的 頚動脈ステント留置術(CAS)後の頚動脈エコーによるフォローアップ期間 に明確な基準はない 自験例より CAS 後再狭窄が生じる時期 頚動脈エコーによ るフォローアップ期間の目安を検討した 対象と方法 対象は当院にて 2013 年 8 月 2015 年 1 月までに CAS を施行した連続 19 例 頚動脈エコーは術直後 術後 3ヶ月 術後 6ヶ月 以後 6ヶ月毎に実施 ステント内腔の径 ステント内プラーク の有無を後方視的に検討した 成績 使用ステントの内訳は PRECISE6 例 CarotidWall4 例 PROTEGE9 例 術直後に再狭窄を認めた例は無く 3 例で術後 3ヶ月 6ヶ月の時期に再狭窄の傾向を認めた(術直後に比べステント内腔の径がそ れぞれ-1.1mm -0.6mm -1.0mm) これら 3 例のステントは全て PROTEGE で 術前のプラーク診断では 3 例中 2 例が不安定プラーク 1 例が高度石灰化病変 3 例中 1 例にステント内プラークの形成を認めたが 3 例とも再狭窄の程度は軽く無 症候性であったため 内科的治療にて経過観察中 他の 12 例はステント内腔に変 化はなく 4 例でステント内腔が拡大傾向( mm)であった 再狭窄を認 めない 16 例のうち 1 年以上フォローしている 15 例ではそれ以降も変化はなかっ た 結論 再狭窄は CAS 後 6ヶ月以内に生じ術後 1 年以降の再狭窄は認めなかっ たことより エコーのフォローアップ期間は最低 1 年以上 2 年程度を目安にする のが妥当と考えられた 文献的考察を加え報告する 白鬚橋病院 相模原協同病院 2) 日本大学 脳神経外科 3) 渋谷 肇 1,3) Shibuya Tadashi 梅沢武彦 2) 片桐彰久 2) 松崎粛統 3) 須磨 目的 distal filter protection(dfp)下の経皮的頚動脈ステント留置術(cas)の治療成 績向上には device 選択が重要である そこで当院における DFP 下 CAS の device 選 択と治療成績について検討したので報告する 方法 2012 年 5 月から 2015 年 6 月ま でに当院および関連施設で DFP 下 CAS を施行した連続 122 例中 単独ステント留置 を行った 105 例を対象に device の選択理由 術後の MRI 拡散強調画像(DWI)陽性率 合併症について検討を行った 結果および考察 平均年齢 71.0 歳 男性 ) 症 候 性 59.3 で 平 均 狭 窄 率 ) device の 選 択 は Spider + Protege 64 例 (61.0 )が最多でとくに Tapered Protege 49 例(46.6 )が多く 次いで FilterWire + Carotid Wallstent 31 例(29.5 )であった 4)FilterWire + Carotid Wallstent 選択例は 潰瘍性病変を伴った直線状の比較的長い病変が多く Spider + Protege 例は 石灰化病 変のある屈曲性病変が多く とくに Tapered Protege 例では ICA と CCA に血管径の 差がある例や CCA 径が比較的大きい例に多く使用されていた 5)DFP を手技中に安 定して保持するためには クリップオン型のトルクデバイスが有効であった 6)DWI 陽性率は 29.4 であったが 症候性の合併症は minor stroke 1 例 hyperperfusion 1 例 の 2 で他は予後良好であり ステント留置の手技自体での重篤な合併症はみられな 結論 DFP 下の CAS は 病変に応じて device を選択することで良好な治療 かった 成績が期待できるが まだ DWI 陽性率が高率であり 潜在的な虚血性合併症に注意す る必要がある P-156 当院における急性期 亜急性期に施行した CAS の治療成績 岐阜県総合医療センター 岐阜大学附属病院 脳神経外科 2) 兵庫医科大学 脳神経外科 3) 松原博文 Matsubara Hirofumi 榎本由貴子 2) 山内圭太 2) 辻本真範 2) 高木俊範 2) 吉村紳一 3) 岩間 亨 2) はじめに 当院における症候性頚動脈狭窄症に対する急性期 CAS に関し その有効性 につき検討した 対象および方法 当院で 2004 年 4 月から 2015 年 4 月までの間に当 該頚動脈狭窄を原因とした脳梗塞発症 2 週間以内に CAS を施行した 14 例(男性 11 例 女性 3 例 平均年齢 72.3 ± 11.3 歳)を後方視的に検討した 結果 急性閉塞で発症し 24 時間以内の急性期に CAS を施行したのは 9 例(すべて男性 平均年齢 68.3 ± 12.0 歳) 一方 脳梗塞発症から 24 時間以上経過(平均 3.4 ± 3.3 日後)した亜急性期 CAS は 5 例(男性 2 例 女性 3 例 平均年齢 79.4 ± 5.6 歳)であった 12 例は抗血小板薬 2 剤 以 上 の loading dose 投 与 を 行 っ た 手 技 に 伴 う 症 候 性 脳 梗 塞 を 2 例 (14 ) に Subacute thrombosis(sat)による stent 閉塞を 1 例(7 )に認めたが その他の 12 例 では有意な梗塞巣の拡大を認めなかった その他合併症として穿刺部合併症 1 例 (7 ) 過還流症候群 1 例(7 )に認めた 退院時の mrs は 2.2 ± 1.7 であった 考 察 脳梗塞急性期から亜急性期に頚動脈狭窄へ血行再建術を行うメリットは虚血症状の 進行を食い止める事にある CAS は急性期 慢性期共に周術期合併症のリスクは同等 であるという報告もあるが 安全性や治療結果に関して定まった見解は得られていな い 亜急性期までに CAS を行うデメリットとして 抗血小板薬の効果不十分に伴う SAT があげられるが 当院の経験では 1 例のみであった 亜急性期までの治療であっ たとしても抗血小板薬を loading dose で内服する事で SAT のリスクは十分に軽減で きると思われる 本検討では 退院時 mrs2.2 と比較的良好な値であり 早期治療介入 は積極的な早期離床が可能になり 結果的に機能予後改善につながると考えられる JNET S374-S445_13_ポスター 発表なし.smd Page 27 健 3) 吉野篤緒 3) Vol.9 No.6 November 2015 S399 ポスター 発表なし はじめに 重度の血流予備能低下を伴う頚部内頚動脈高度狭窄症においては 術 後の過灌流症候群(cerebral hyperperfusion syndrome CHS)予防のため まず細 径のバルーンにて経皮的血管形成術(percutaneous transluminal angioplasty PTA)のみ行い 期間を設けて頚動脈ステント留置術(carotid artery stenting CAS)を行う staged CAS が有効である との報告がある 当施設で staged CAS を施行した症例について検討した 対象 2013 年 4 月から 2015 年 3 月までに施 行した CAS120 例のうち staged CAS を施行したのは 3 例であった すべて男性 で 80 歳以上(平均年齢は 85.3 歳) かつ症候性病変であった 狭窄率は NASCET 法で平均 86.6 と高度で 全例において 側副循環不良かつ術前の定量的 SPECT にて患側の脳循環予備能は盗血現象にて安静時より低下していた 方法 1 例は distal balloon protection を行い 2 例は Parodi 変法にて protection を行った mm 径の balloon で PTA を行い IVUS で術前より拡張が得られた時点で 一旦終了とし 2 8 週後に CAS を施行した 実際の拡張径を測定し 術後に頭蓋 内出血の有無 頭痛 意識障害 痙攣などの CHS と考えられる神経学的症状の有 無を評価した 結果 staged CAS を施行した 3 例において 最狭窄部径は 平均 で術前 0.59mm PTA 後 1.71mm CAS 後 3.04mm であった 全例において 2 度 考 の血行再建にわたり術後の CHS を疑う所見なく 他の合併症も認めなかった 察 結語 高齢者 頸動脈高度狭窄 側副循環不良 盗血現象の認める CHS ハイリ スクの症例に対して 段階的に血流を改善させる staged CAS は CHS の予防に有 効である可能性がある Distal filter protection による経皮的頚動脈ステント留置術に おける device 選択

27 P-157 P-158 当院における CAS の治療成績 獨協医科大学越谷病院 田中喜展 Tanaka Yoshihiro 藤井淑子 井上佑樹 杉浦嘉樹 河村洋介 津田恭治 清水信行 永石雅也 鈴木謙介 兵頭明夫 はじめに 本院において内頚動脈狭窄症に対する治療は全周性の石灰化病変以外 は基本的に CAS first で施行している 今回 過去 3 年間の当院における治療成績 を報告する 対象 2012 現在までの 152 例 結果平均年齢は 70.9 歳 女性比 率 14.3 平均狭窄率(NACET)81.0 症候性の割合 56 EPD の内訳 distal balloon116 例(75.8 ) Filter 17 例(11.3 ) Proximal protection 19 例(12.9 ) 約 80 は distal balloon protection closed cell stent にて行っており 当院のスタ ンダードな方法である 屈曲の強いケ-スなどは open cell(protage)を使用してい る 術者は必ず 特定された指導医の下 担当医 血管内治療専門医の少なくとも 3 人以上で行っている 結果 術翌日の MRIDWI 陽性率は 27.2 だったが 術 後の周術期の合併症(MAE)は 4.1 Stroke の合併症は 2 例 1.33 であった 考察 CREST においては 周術期の脳卒中は CEA 群では 2.3 CAS 群は 4.2 と有意差をもって CEA 群の治療成績がよいが 本院の CAS 群は 1.3 と低く CEA と遜色ない成績であった 術後の DWI 陽性率は比較的に高いが ほとんど 問題のないレベルのものであった 結語 ISR shortning の問題はあるが 術者 CAS の方法を使い分けることにより CEA と同等もしくはそれ以上の治療成績を 残すことが可能と思われた P-159 筑波大学 医学医療系 細尾久幸 Hosoo Hisayuki 鶴田和太郎 鶴嶋英夫 山本哲哉 松村 明 頸動脈狭窄症に対する血管形成術は 近年 CEA と同様にスタンダードな治療とな りつつあるが 術後再狭窄が一定の割合で生じ 長期的な問題点の一つである 我々は 再狭窄予防をめざし DDS(Drug delivery system)を用いた研究を行って いる 損傷血管においては血管内皮において E-selectin が発現し 白血球表面に存 在する糖鎖 SLX と接着し 炎症が惹起され内膜過形成による狭窄を生ずる ラッ ト頸動脈バルーン内膜損傷モデルでも 内膜損傷後 E-selectin の発現と関連し 内 膜過形成による狭窄を生じる このモデルを用いて SLX 発現ドキソルビシン封入 liposome の 狭窄予防効果を以前報告した この E-selectin をモニタリングする ことは 再狭窄の予測 さらには再狭窄予防治療のプロトコール確立につながると 考えられる ラットの頸動脈血管損傷後の E-selectin 発現の経時的変化を 免疫染 色にて検討 さらに SLX 表現 Gd 封入 liposome(gd-lipo-slx)を尾静脈より静脈 投与したのち ラットを sacrifice し ICP-MS を用いて 頸動脈を含めた各臓器の Gd の集積を評価した Gd-Lipo-SLX が機能し 今後 MRI で E-selectin をモニタリ ングしうるかどうかを検証している これまでの研究経過および 今後の展望を 報告する P-160 NIRS を用いて protection の選択を行った CAS の治療成績 日赤和歌山医療センター 頸動脈血管形成術後再狭窄に対するナノ粒子を用いた診断 治 療についての基礎的研究 松田芳和 Matsuda Yoshikazu 辻 栄作 山中宏孝 宮武伸行 田中禎之 津浦光晴 諸言 Distal balloon protection や proximal balloon protection は filter device と 比べ液状成分の debris の捕捉に有用であると考えられるが intolerance の症例で は問題となる NIRS は 間接的に虚血や過潅流の予知に有用とされる 今回 NIRS を用いて protection を選択した CAS の治療成績について検討を行った 方法 2013 年 8 月から 2015 年 6 月まで急性期 CAS を除いた CAS を施行した 23 人のうち proximal balloon protection を用いた 11 例を対象 black blood MRI を 参考にして proximal balloon protection の検討を行った 術中 test occlusion を行 い NIRO の TOI 症状を参考に tolerance の有無を決定した Tolerance ありの場 合は proximal balloon protection を継続し intolerance の場合は device の変更を 検 討 し た 術 後 DWI で の 陽 性 率 complication に つ い て 検 討 し た 結 果 Proximal protection11 例のうち triple balloon 6 例 double balloon(cca + ECA) + filter 2 例 double balloon(cca + ICA)3 例であった tolerance あり群で balloon を inflation させたまま手技を継続した例 6 例 intolerance なし群で 閉塞解 除の時間短縮の工夫を行った症例 2 例 distal protection device の変更 1 例 plaque volume が多いため balloon を inflation させたまま手技を継続した症例 1 例 DWI では 11 例中 9 例陰性 1 例は 1spot 1 例は 2spot のみであった 周術期 morbidity/mortality は 0 あった 考察 結論 High risk の plaque を有する IC stenosis の患者でも NIRO を用いることで より安全な protection の選択 良好 な outcome を得ることできる可能性がある P-161 Primitive hypoglossal artery を合併した CAS 症例 戸田中央総合病院 東京女子医科大学東医療センター脳神経外科 2) 独協医科大学越谷病院脳神経外科 3) 木附 宏 Kizuki Hiroshi 秋山真美 新居弘章 兼子尚久 糟谷英俊 1,2) 兵頭明夫 3) はじめに Primitive hypoglossal artery(pha)は と報告され稀な内 頚動脈脳底動脈遺残吻合である 我々は術前 診断がつか CAS を施行する際に PHA を確認できた高度頚部内頚動脈狭窄症例を経験したので報告する 症例 70 歳女性 狭心症にて冠動脈ステント留置時 無症候性右頚部内頚動脈高度狭窄 を指摘され精査 術前 MRA 3DCTAngio 脳血管撮影施行 脳血管撮影では両 側 CAG を施行した NASCET90 狭窄に対して PercuSurge GuardWire(GW) にて distal protection Carotid Wallatent にてステント留置術を施行とした 8F 親カテを総頚動脈に留置 総頚動脈撮影後 roadmap 画像を作成 GW を cross lesion petrous portion 手前にて GW を拡張 造影したところ PHA が確認された ため GW を PHA 分岐部より proximal に引き戻し手技を終了した 考察 本例で は術前脳血管撮影で両側 Pcom は fatal で左椎骨動脈は起始部狭窄 右椎骨動脈は 造影不良であった 内頚動脈狭窄のため PHA が描出されなかったが幸い分枝部 が高位であったため GW の移動にて CAS を施行できた PHA が近位部から分岐 した場合 手技の変更を余儀なくされる場合も想定され術前の 3DCT や MRA 原 画などの詳細な検討が必要と考えられた P-162 頚動脈ステント留置後にステント内血栓症をきたした症例の検 討 遠位塞栓予防のための 吸引血自己輸血を併用した頸動脈ステ ント留置 清恵会病院 大阪府立急性期総合医療センター 2) 徳島赤十字病院 徳島赤十字病院 木村 新 Kimura Hajime 木村僚太 奥村嘉也 下村隆英 藤本憲太 2) 佐藤浩一 Satoh Koichi 花岡真実 西山 徹 2) 石原 目的 頚動脈狭窄症に対するステント留置術(CAS)では 術後の合併症としてス テント内血栓症が大きな問題となる 今回我々は CAS 後にステント内血栓症をき たした症例に関して検討し その危険因子や対処方法等について文献的考察を加 えて報告する 方法 2008 年 9 月から 2015 年 6 月まで著者が治療に関わった CAS 連続症例 165 病変のうち ステント内に血栓が確認された 5 病変(3.0 )を対 象とした ステント内血栓は術後 1ヶ月以内に頚動脈エコーで確認されたものす べてを対象とした また これらの症例が有した共通因子や手技上の問題点 発症 時期等について検討を行った 成績 ステント内血栓をきたした 5 例は いずれ も男性の症候性病変で且つ soft plaque であった 2 例は頚部放射線治療後であっ た 使用ステント別では Precise 2 病変 Carotid Wall 3 病変 発症はすべて 2 週 間以内であり 3 例では内科的治療の強化で血栓の消退を認めたが うち 1 例は retinal embolism を発症した 他の 2 例においてステント内で完全閉塞に至り 1 例は超急性期に Penumbra Aspiration System での血栓回収と stent in stent にて 再開通を得たが minor stroke に至った もう 1 例は慢性期に STA-MCA bypass を施行した 結論 症候性病変および soft plaque radiation therapy の既往等に 関してステント内血栓との関連性が示唆された 不安定プラークに対する CAS で は術後早期に plaque protrusion が生じて症候性となる可能性があり CAS を選択 するのであれば細心の抗血小板療法と CAS 直後から厳重な follow up が必要と思 われた 血管内治療科 脳神経外科 2) 学 2) 松崎和仁 2) 三宅 一 2) 目的 頸動脈ステント留置術(CAS)の最大の課題は遠位塞栓である 遠位バルー ン遮断下 吸引血自己輸血併用 CAS を報告する 対象 方法 薬事承認後 頸部 内頸動脈狭窄症に対して 2007 年 11 月 2015 年 7 月の期間に 249 病変を CAS で 治療した(同時期の CEA は 52 件) 初期の症例は filter protection を用い device の種類により の塞栓性合併症が出現した その後の症例は遠位 balloon 血流遮断下の CAS の方針としたが 3.6 の塞栓性合併症を経験した そこで 2012 年 10 月 以 降 の 症 例 で は 遠 位 balloon 遮 断 で ス テ ン ト 留 置 を 行 い Thrombuster などで吸引した血液を 体外で cell strainer で濾過 自己輸血用バッ グに採集した cell strainer 上の debris 完全消失までこれを継続し 採取血液は自 己輸血した 結果 2012 年 10 月以降 (超急性期例を除く)待機的 CAS を 75 病 変で施行した 遮断時間は 10 分 0 秒 91 分 55 秒(平均 19 分 35 秒)で遮断単独の 時期より約 7 分(58.2 )延長していた 自己輸血量は ml(平均 285ml) であったが 1000ml 以上となった症例が 2 例存在した また 遮断不耐性の可能 性が高い 6 例(8.5 )は全身麻酔で手技を行った 75 例全例で遠位塞栓による合 併症を認めておらず(塞栓性合併症率 0 ) DWI 陽性率は 26.0 であった 結 語 CAS の遠位塞栓の予防には balloon による遮断と 自己輸血併用により debris 消失まで血液吸引することが有用である S400 JNET Vol.9 No.6 November 2015 S374-S445_13_ポスター 発表なし.smd Page 28

28 P-163 P-164 進行性虚血症状を呈する両側頭蓋外頚動脈解離に対する両側頚 動脈ステント留置術 東京都立多摩総合医療センター 虎の門病院 脳神経血管内治療科 2) 堀川弘吏 Horikawa Hiroshi 當銀壮太 寺西 裕 天野達雄 2) 佐藤允之 2) 松丸祐司 2) 太田貴裕 頭蓋外内頚動脈解離はまれな疾患であり 治療法に関しては議論のあるところである 今回両側共に進行性に虚血症状を呈する内頚動脈解離に対し 一期的に頚動脈ステント 留置術(CAS)を行った例を経験したため報告する 48 歳女性 3 日前からの左手脱力 左眼の見えにくさを自覚 その後右半身の脱力を自覚し近医受診 MRI 撮影後 四肢 脱力が出現し当院搬送 来院時右麻痺を認め MRI にて両側大脳半球分水嶺に梗塞巣 を認め MRA にて両側内頚動脈の描出が不良で 後方循環からの側副血行により前方 循環がわずかに描出された 脳血管撮影にて両側内頚動脈は near occlusion であった その後進行性に失語 四肢麻痺 意識レベルの低下をきたし 内科的治療においても症 状の改善なく CAS を行うこととした 両側 CAS に先立ち temporary pacing を挿入 左内頚動脈は Carotid Guardwire にて distal protection を行い carotid wallstent を留 置 右側はほぼ閉塞しており Optimo balloon を inflate したうえで Carotid Guardwire を lesion cross し carotid wallstent を留置した 術後過還流の危険性が高いと判断し 気管挿管の上 鎮静管理下に血圧管理を行った 若干の梗塞巣の拡大を認めたが 次第 に意識は改善 失語 麻痺も改善し歩行も可能な程度に回復した 両側同時 CAS に関 しては過還流症候群が多いという報告や 重度の徐脈 低血圧の危険性が増加するとい う報告がある一方で 片側 CAS と比べ予後には差がないという報告もある 今回進行 性の両側共に虚血症状を呈する内頚動脈解離に対して一期的に CAS を行った 周術期 の管理を慎重に行うことで このような例においては治療の選択肢の一つとなりうると 考えられる P-165 京都第二赤十字病院 南都昌孝 Nanto Masataka 山本紘之 後藤雄大 谷川成佑 武内勇人 中原功策 天神博志 目的 CAS において embolic protection system(eps)や stent 等の device の選択 が可能となってきた 当院での tailored CAS の治療成績について検討する 対 象と方法 2010 年 4 月から 2015 年 6 月の間に 121 例の CAS を施行 うち急性期 治療を行った 4 例を除いた 117 例を対象 男性 102 例 女性 15 例 歳 症 候性 81 例 無症候性 36 例 狭窄率は EPS stent と術後 DWI 新規 陽性率 30 日以内の major adverse event(mae)発生率の相関について検討 EPS について distal protection 群(n=7 partial flow reverse 群(n=4) total flow reverse 群(n=4に分けて検討 stent については Carotid Wallstent 群(n=48) Precise 群(n=47) Protege 群(n=20)に分けて検討した 結果 全 117 例中 術後 DWI の新規陽性率は 44/117 例(37.6 )であり major stroke 4 例 minor stroke 2 例の計 6 例(5.1 )に MAE を認めた EPS の 3 群間で術前狭窄率 仮性閉塞症例 数に有意差(p p 0.00を認めたが術後 DWI 新規陽性率 30 日以内の MAE に有意差は認めなかった(p=1 p=0.73 stent の 3 群間で性別 高血圧 病 変長で有意差を認めた(p= p=0.008 p 0.00 術後 DWI 新規陽性率は 3 群間で有意差を認めなかった(p=0.543) 30 日以内の MAE は 3 群間で有意差を 認めた(p=0.019) 各 2 群間での検討では Carotid Wallstent vs Precise Carotid Wallstent vs Protege Precise vs Protege で有意差を認めなかった(p=1 p=0.071 p=0.07が Protege は MAE が多い傾向にあった 結語 病変性状に合わせた tailored CAS を行うことで device 間に治療成績に有意な差を認めなかったが Protege は MAE が多い傾向にあった P-166 頚動脈ステント留置術における全自動血液学分析装置による血 小板自然凝集測定の有用性 横浜市立脳卒中 神経脊椎センター 白鬚橋病院 脳神経外科 2) 横浜市立脳卒中 神経脊椎センター 脳神経血管内治療科 神経内科 3) 甘利和光 Amari Kazumitsu 渋谷 肇 2) 天野 悠 3) 渡邊耕介 3) 工藤洋祐 3) 今関良子 3) 桔梗英幸 3) 城倉 健 3) 山本正博 3) P-167 下咽頭癌放射線治療の 12 年後に両側頸動脈および椎骨動脈に狭 窄をきたし 多発性脳梗塞を発症した 1 例 公立那賀病院 平山勝久 Hirayama Katsuhisa 尾形衣美 辻 直樹 はじめに 頸部放射線照射の晩発的合併症として頸部動脈狭窄はよく知られてお り 照射後年数が経過するほどその発生頻度は高くなる 今回我々は 頸部放射線 照射の 12 年後に両側頸動脈および両側椎骨動脈の狭窄により同時期に多発性脳梗 症例 塞を発症した稀有な 1 例を経験したので 文献学的考察を加えて報告する 79 歳男性 左不全麻痺を主訴に受診された 下咽頭癌で 12 年前に手術及び放射線 治療を行い再発なく経過している MRI-DWI で両側内頚動脈領域大脳半球に散在 性の梗塞像および右後頭葉および右視床にも梗塞像を認めた MRA では右後大 脳動脈の閉塞を認めた CTA および血管撮影では右頸部内頚動脈 左総頚動脈お よび左頸部椎骨動脈と右椎骨動脈の起始部とその遠位の頸部に tandem に多発性 に高度狭窄を認めた 両側鎖骨下動脈の椎骨動脈を分岐した遠位にも約 50 の狭 窄を認めた それらすべての狭窄は 12 年前の放射線照射野に一致していた 両側 頸動脈および椎骨動脈の狭窄すべてが脳梗塞の原因である可能性があり 高度狭 窄であっためすべての病変に対して血管内治療を施行した まず右頸部内頚動脈 と左椎骨動脈狭窄に対して PTA および stent 留置を施行した その 2 週間後 左 総頚動脈および右椎骨動脈の起始部とその遠位の頸部狭窄に PTA および stent 留 置を施行した 患者は約 1 か月半で独歩退院した P-168 抗血小板薬多剤併用療法抵抗性に進行し 且つ薬剤性好中球減 少症を来した 症候性内頸動脈偽閉塞症に対する経皮的頸動脈 ステント留置術 厚生会 多治見市民病院 厚生会 木沢記念病院 脳神経センター 脳神経 救急部門 2) 大脇久敬 OOWAKI Hisayuki 山田実貴人 2) 岩越孝恭 背景と目的 頸動脈狭窄に対して Best Medical Treatment が第一選択で在る事は共通の認 識と為って居るが 薬剤不応例も在り 治療抵抗例は外科的加療の適応で在り 国内調査でも 手術選択肢として 旧来からの CEA に対する CAS は全体の約 6 割を占める 不安定 Plaque に対する周術期管理の課題も残るが Strong Statin 等の登場に依り 治療成績も向上 して来た 併し 投与薬剤での副作用も症例に依っては生じ得る 今回 当該例を経験し 何 とか克服したので報告する 対象と方法 症例は 63 歳 男性で 測定障害様の半側空間失認 や巧緻運動障害に始まる右不全片麻痺にて当院 ER 外来を受診 脳 MRI&Angio 上 左内頸 動脈描出の消失を伴う 散在性の多発性脳梗塞を指摘にて 不安定性 Plaque での内頸動脈偽 閉塞と判断 即日 HCU 収容 抗血小板剤 2 剤併用と共に Statin の服用と 急性期脳血栓症 に対する点滴加療を開始したが 治療抵抗性に麻痺増悪と意識レベル低下に至った 結局 抗血小板剤 3 剤の併用と Ozagrel + Argatroban 持続点滴にて漸く症状の改善傾向を見 点 滴管理終了後も幸い病状の安定化を得 機能回復訓練後に 待機的な外科的介入を企図も 経 過中 薬剤性と思しき好中球減少を来たした 病変が瀰漫性で在った為 已む無く比較的早 期の CAS を選択した 結果と考察 誘因と考えられた Plavix は中止し白血球減少症への対 症的療法にて回復を得た上 DSA にて頸部内頸動脈の高度狭窄病変と Sipon 部の縦列性病変 で在る事を確認後 医療経済も考慮し 先ずは CAS のみ施行 幸い臨床症状は著明に改善し 自宅退院の運びと為った 結語 CAS は内科的管理が必須の治療で在り 薬剤療法での偶 発症を予期し各対処法を熟知した上で手技に臨む事が肝要と思われた 急性期 CAS の検討 東京警察病院 脳血管内治療部 阿部 肇 Abe Hajime 佐藤博明 平岡史大 金中直輔 はじめに 内頚動脈狭窄症が原因で脳梗塞を発症した際の急性期 CAS について は明らかなエビデンスは報告されてはいない CEA と CAS においては治療を行 うことを考慮してもよいとガイドライン 2015 では上がっているが ともに推奨グ レードは C1 である 今回 我々の施設において脳梗塞または TIA の発症急性期 に CAS を行った症例につき検討を行ったので若干の文献考察を含め報告する 対象 2008 年 4/ 年 7/30 で施行された CAS 121 治療(110 症例 男 95 女 15)のうち 脳梗塞または TIA を発症後 2 週間以内に CAS が施行された 10 治療 結果 2 週以内治療 10 治療 2 3 週まで 5 治療 それ以降 106 治療 (8.3 ) 急性期に行われた 10 治療(10 症例)の平均年齢 73.5 歳 男 7 女 3 1 週間以内に 限定すると 7 治療 治療後 3ヶ月の mrs 0 2 が 8 mrs 5 が 1 mrs 6 が 1 考 察 入院後 加療を行っていても症状が動揺し さらには進行所見を呈するものに 限定して急性期 CAS を施行した 当院における急性期 CAS では 治療の 8 割で 良好なアウトカムを得ることができた これは症例ごとに迅速な対応 検討を行 うことができ また抗血小板薬や適切なデバイスが使える環境であったことが関 与していると思われる 結語 当院での急性期 CAS の成績につき報告した ま だ症例も少なくエビデンスが得られているものではないが 症例に応じて検討を 行うことで良好な成績を得ることが可能と思われた JNET S374-S445_13_ポスター 発表なし.smd Page 29 Vol.9 No.6 November 2015 S401 ポスター 発表なし 目的 頚動脈ステント留置術の周術期に全自動総合血液学分析装置による血小板自然凝集測 定を行い 周術期の脳梗塞の病態解析をする 対象と方法 2014 年 3 月以降頚動脈ステント 留置術(CAS)を施行した 38 例中全自動血液学分析装置を使用できた 32 例(症候性 26 例 無 症候性 6 例)を対象とした ステント留置は全例バルーン プロテクション下で行った プ ラーク長が 2cm 以上のときは MoMa も併用した 採血はステント留置部 その遠位および 動脈ライン(2014 年 12 月以前は留置後 以降は留置前後)から行った 抗血小板剤は 2 剤投 与し 効果は血小板凝集能検査で判定した 血小板自然凝集が術後の TIA/脳梗塞および DWI 高信号と MR black blood 法によるプラークイメージに関連するか検討した 結果 TIA と脳梗塞は 1 例ずつ生じ ともに血小板自然凝集を認めた プラークイメージの脂肪抑 制 T1 の高信号と DWI の術後高信号は血小板自然凝集と関連していた 脳梗塞例は 血小板 凝集能検査ではコラーゲン ADP ともに十分抑制されていたが運動領から頭頂葉にかけて梗 塞は広く生じた デブリスは吸引されず エコーでステント内突出物は治療当日 翌日で認 めなかった 血小板自然凝集は ステント留置部前後だけでなく ステント留置を行う前の 動脈ライン採血からも著明に認められた また 血小板自然凝集は静脈採血で 2 週間後にも 認められた 結論 血小板自然凝集測定は CAS に伴い血小板血栓が生じることを明確に示 すことができた 特に血小板凝集能検査では捉えられない血小板活性化を血小板自然凝集と して捉えられ 術前の血小板自然凝集の存在は CAS により脳梗塞を引き起こすマーカーに なりえることが示唆された 社会医療法人 外科 社会医療法人 当院における Tailored CAS の治療成績

29 P-169 P-170 CAS 後の徐脈 低血圧の改善後に 遅発性の過灌流症候群を繰 り返した 1 例 聖マリア病院脳血管内科 聖マリア病院脳神経外科 2) 昭和大学 脳神経外科学講座 福嶌由尚 Fukushima Yoshihisa 東 英司 桑野 幸 澁谷 直 熊本将也 芝原友也 松下知永 福田賢治 高橋研二 2) 症例 81 歳 女性 既往歴 高血圧症 2 型糖尿病 脂質異常症 3 か月前の軽症脳梗 塞 経過 症候性右内頚動脈狭窄の治療目的に入院し 精査で NASCET 82 狭窄 PMR 1.22 であった 全周性に石灰化を認めたが 高齢のため CAS を選択した CVR は Power's stage 2 で 血圧は 130/70 mmhg 程度に管理されていた 治療は double protection 下に PRECISE 10 x 40 mm を留置し Aviator 4 x 30 mm 10 気圧の後拡張に よって 狭窄部 IVUS 径は 2.3 mm から 3.3 mm に拡張した 直後から徐脈 低血圧が 出現したため DOA にて収縮期血圧 mmhg に管理したところ 術翌日の安静 時脳血流は前値の 1.2 倍程度で 第 4 病日には漸減 中止が可能となった しかし 第 7 病日に 178/105 mmhg の血圧上昇とともに痙攣発作が出現し ニカルジピンで緊急降 圧しても重責状態が持続したため 全身麻酔管理を要した 第 16 病日に一旦人工呼吸 器から離脱したものの 第 32 病日に再び 150/90 mmhg の上昇とともに 2 度目の痙攣 重責を来し 同様の治療と抗癲癇薬内服も併用した いずれの発作も頭部 MRI で右側 頭葉 頭頂葉の浮腫 脳血流 SPECT で同部の血流増加を認め 過灌流症候群と考えら れた 第 38 病日に 2 度目の呼吸器離脱を果たし その後 3 か月に亘るリハビリを経て mrs 3 で在宅復帰した 考察 通常 過灌流症候群は CAS 後 24 時間以内に生じるが 術後 2 週間以降に遅発性に生じた例も報告されており どれ位の期間 どの程度に血圧 を維持すべきか 明かではない 本例のように多重する危険因子を有し 血圧変動が大 きく 脳循環予備能が極めて低下した症例では 厳重かつ長期の血圧管理と 予防的な 脳保護療法が有用な可能性がある P-171 川内雄太 Kawauchi Yuta 奥村浩隆 藪崎 肇 中條敬人 水谷 飯塚一樹 徹 清水克悦 はじめに 頸動脈の chronic total occlusion(cto)に対する経皮的再開通療法の有 用性が報告されている 今回 我々は ICA の CTO に対し再開通療法を施行し IVUS が有効であった 1 例を経験したので報告する 症例 76 歳男性 既往歴に 糖尿病 両側緑内障 白内障 右黄斑変性症あり 視力は光覚弁 座位時に突然の 意識消失発作を認め内科救急外来を受診 CT MRI にて右後頭葉 右視床 右放 線冠に梗塞像 MRA にて右 ICA および右 PCA の閉塞を認め当科紹介 DSA で は ICA 分岐部より閉塞認め ECA からの側副血行路により ICA(C3 以降)の描出 あり Pcom は fetal type SPECT では右 MCA 領域の安静時血流低下を認めた 以上より 右 ICA 閉塞時に A to A 塞栓を来し 血栓が Pcom 経由で PCA 閉塞を 来したと考えられた 今後の脳梗塞発症のリスクが高いと考え再開通治療を行っ た proximal protection を行い ICA 閉塞部に lesion cross を行った この時 真 腔に lesion cross を行うことが困難であり IVUS を用いて内腔を確認しながら CTO wire を用いて lesion cross した C3 C4 で True lumen を確保し C4 より CCA にかけて Stent を 4 本留置した 一部 stent に変形を認めたが血栓等の問題 はなかった 術後 7 日目に stent 内血栓を認めたが オザグレル投与を行い血栓は 消失 明らかな合併症なく転院した 考察および結語 ICA の CTO に対し IVUS が有効であった 1 例を経験した IVUS は CTO 症例においても血管壁とガ イドワイヤーを確認する事ができるため lesion cross の際に有用な場合がある P-172 頚動脈ステント留置術における Flow Reverse 法の有用性 東京医科大学茨城医療センター 東京医科大学 脳神経外科 2) 大橋智生 Ohashi Tomoo 青柳 滋 小笠原大介 一桝倫生 小山俊一 2) 渡辺大介 2) 橋本孝朗 2) 斎田晃彦 フィルター型デバイスを用いた頚動脈ステント留置術が保険収載されて 8 年にな るが 現在はプラーク性状に合わせて適切なデバイスを選ぶようにな ってきてい る 当施設では 平成 17 年より 91 件の頚動脈ステント留置術を施行しているが そのうち 44 例にバルーン型プロテクションデバイスを 29 例にフィルター型を 18 例にプロキシ マルプロテクション法うち 17 例に Flow Reverse 法を施行して おり 術後に症候性虚血性合併症となったケースはバルーン型で 1 例(2.3 ) フィ ルター型で 2 例(6.9 ) 総頸動脈のみを止めたプロキシマルプロテクション法で は 1 例(5.6 )であったが Flow Reverse 法では 0 例(0 )となっている バルー ン型では術中に虚血症状が出現したケースであり フィルター型では 2 例ともに stop flow に陥ったケースであった プロキシマルプロテクション法では mobile plaque 例での一例のみであり その後全例 Flow Reverse 法を行うようになってか らは虚血性合併症は見られておらず現時点では最も安全な方法となっている ま た術中に適宜経皮的超音波を併用することにより 造影剤を使用しない手技を行 うことも出来 また mobile plaque なども安全に治療が行えるようになった 現在 では複数のデバイスから選択出来るようになっており より安全に手技を行える と思われるが 今回我々は過去の経験に若干の文献的考察を加え Flow Reverse 法の有用性につき検討したい P-173 頚動脈狭窄症に対するハイブリッド治療 筑波大学 医学医療系 伊藤嘉朗 Ito Yoshiro 鶴田和太郎 滝川知司 丸島愛樹 山本哲哉 松村 明 はじめに 頚動脈狭窄症に対する治療法の論点は 頚動脈内膜剥離術(CEA)vs 頚 動脈ステント留置術(CAS)から それらを相補的に施行することに向けられつつ ある 当施設では CEA と CAS のいずれも施行できるハイブリッドシステムを構 築しており 今回ハイブリッドシステムにおける治療成績と問題点を検証する 方法 08 年 4 月 15 年 7 月までに頚動脈狭窄症に対して CEA CAS が施行され た症例における 周術期症候性脳卒中 周術期全身合併症を後方視的に検証した 結果 外科治 治療選択は術前評価によって同一チーム内で総合的に行っている 療を施行したのは 109 例(CEA31 例 CAS78 例)で 平均年齢 71.9 歳 症候性 43 例 無症候性 66 例であった 周術期症候性脳卒中は 6 例(5.5 )に認め 虚血性合 併症は 4 例 出血性合併症は 2 例であった 全身合併症は 9 例(8.2 )で狭心症 1 例 心不全 3 例 肺炎 1 例 消化管症状 4 例であった 安定プラーク症例(35 例)で は CAS(30 例) 低リスク不安定プラーク症例(23 例)では CEA(18 例)が施行され ている傾向であった 高リスク不安定プラーク症例(39 例)では CAS(32 例)が多 かったが 術前評価によって CEA も施行されていた 症候性脳卒中は 安定プ ラーク症例では 1 例(2.9 ) 低リスク不安定プラーク症例では 1 例(4.3 ) 高リ スク不安定プラーク症例では 4 例(10 )であった 結語 頚動脈狭窄症に対して 術前評価によるハイブリッドシステムで治療成績は良好であり それぞれの治療 方法を習得することは治療成績の向上につながる 低リスク症例に対する CEA の治療成績は良好であったが 今後は CAS 高リスク症例に対する CEA の治療成 績向上が課題と考えられる P-174 Direct road map を用いた CAS の一例 Mo.Ma Ultra と PercuSurge GuardWire の併用による新法の試み 仙台医療センター IVUS が有効であった Chronic total occlusion の 1 例 西澤威人 Nishizawa Taketo 園部真也 石田朋久 下田由輝 江面正幸 上之原広司 背景 CAS に頻用される微小塞栓防止デバイスとして近位型の Mo.Ma Ultra (MOMA) と 遠 位 型 の PercuSurge GuardWire (PSGW) な ら び に FilterWire EZ (FW)がある PSGW は血流の完全遮断を行うため 塞栓防止効果は確実である が 手技中に脳血管造影ができないという欠点がある 目的 MOMA と PSGW を併用した direct road map という新法を考案し PSGW 使用時に脳血管の状態を 把握できるようにした 症例 62 歳男性 進行性の左頚動脈狭窄に対して CAS を施行した MOMA を誘導して外頚動脈と総頚動脈を遮断した後に 内頚動脈に PSGW を誘導した MOMA からゆっくりと造影剤を流しながら PSGW を拡張さ せ 内頚動脈に造影剤をトラップした この造影剤を視認しながら一連の手技を 施行した 考察 PSGW 単独による手法では 手技開始前の画像を元に road map を作成して手技に臨むが 手技中に血管の形状や位置が著しく変化し正確な評価 が困難になることがある 本法は内頚動脈に造影剤がトラップされており 血管 の形状と位置を正確かつリアルタイムに観察することが可能である さらに遮断 が維持されていることの確認や debris の洗浄における wash out の確認など 動 的な変化に対する評価としても応用が可能であり 従来の手法と比較して視認性 が高いと考えられる また 本法は PSGW による遠位部遮断を施行しており MOMA 単独および FW と比較して微小塞栓防止効果が高いと期待される 結 語 MOMA と PSGW を併用した direct road map は 視認性と微小塞栓防止効果 を両立した有用な手法であると考えられる 左総頚動脈狭窄症に対する CAS における Guiding Catheter 留置の工夫 名古屋掖済会病院 鈴木 宰 Suzuki Osamu 宮崎素子 木村雅昭 服部新之助 伊藤祐一 頚動脈ステント留置術の中でも総頚動脈の場合 guiding の留置と手技中の安定性 が問題となる 特に解剖学的な観点から左側ではより難渋することが多いが 大 動脈分岐から狭窄部までの長さと分岐の角度により難易度は大きく異なる そこ で 当院では難易度を術前に検討し 適切な方法を選択している 当院で行ってい る guiding 留置の際の工夫について報告する 狭窄部が総頚動脈の遠位側で 分岐 の角度が鋭角でない場合は通常の方法で guiding 留置を施行 狭窄部が総頚動脈 の近位側の場合や 分岐の角度が鋭角となる場合は guiding 留意の際に guidewire や inner catheter で lesion を先に超える必要があることが予想されるため まず triple coaixal で左総頚動脈を選択し 300cm の GuardWire Plus を内頚動脈遠位部 まで進めた後に 4F catheter を抜去 Distal protection 下に 0.035inch の guidewire を外頚動脈に進めることにより guiding を留置している 狭窄部が大動脈分 岐直後の場合は 浅側頭動脈を穿刺し 0.014inch の guidewire で大腿動脈との間 で pull through の状態を形成 この状態で 300cm の GuardWire Plus を内頚動脈 遠位部まで進め 2 本の guidewire を同軸にして 0.035inch 対応の balloon expandable stent を 狭 窄 部 ま で 進 め て stent を 留 置 し て い る こ れ ま で も GooseNeck snare を用いた方法や頚部から retrograde に stent を留置する方法な どが報告されている 一般的に guiding の安定性と protection の確実性を求める とより侵襲の高い方法が必要となることが多いが 狭窄部までの距離 分岐の角度 により難易度を予想し 適切な方法を選択することにより 手技を安全に施行する ことが可能になると思われた S402 JNET Vol.9 No.6 November 2015 S374-S445_13_ポスター 発表なし.smd Page 30

30 P-175 P-176 過灌流症候群ハイリスク例に対し DSA 2D perfusion モニタ リング下に CAS を行った 1 例 島根大学 萩原伸哉 Hagiwara Shinya 江田大武 中川史生 宮嵜健史 大洲光裕 永井秀政 秋山恭彦 目的 CEA や CAS 後の過灌流症候群は重篤な結果となる このため術前の CBF 検査等によってハイリスク症例を診断し 何らかの対策を行って治療することが 必要である 今回 過灌流ハイリスク症例に対し DSA 2D perfusion モニタリン グ下の CAS を試みたので報告する 症例 82 歳の男性 農作業中に一過性の左 半身麻痺を発症し当院へ紹介となった MRI では明らかな虚血巣は認められな かったが MRA で右内頚動脈の偽性閉塞が診断された IMP SPECT では 右 MCA 灌流領域の rest CBF は対側の 80 同領域の CVR は約-30 であり CAS 後過灌流のハイリスクと推測された 治療 2D perfusion モニタリング下に modified Parodi 法で CAS を行った 2mm 径 Gateway で初回拡張 PTA 後の elastic recoil により僅かな血管拡張を認めたが Arrival Time は術前の 3.4sec か ら 2.7sec となり CBF(AUC/MMT)は術前の 150 となった 約 30 分間のイン ターバルをとったのちに 3mm 径 Gateway で拡張し PRECISE 6mm 径-30mm 長 を留置したところ Arrival Time は 1.8sec CBF は 190 となった 2D perfusion の評価をもとにここで治療を終了した MCA 灌流領域の SPECT 評価では 結 翌日は対側の 日目は 100 と診断され 過灌流を回避し治療し得た 論 2D perfusion モニタリングには 種々の限界があるものの 術中にどこまで拡 張するか どこで治療を終了すべきか 術直後血圧管理をどうするか の目安と して有効な指標となる可能性が有る P-177 半田 明 Handa Akira 小林雅子 福田 仁 安田貴哉 上里弥波 高山直樹 紀之定昌則 高田 芽 松本直樹 黒﨑義隆 沈 正樹 山形 専 目的 脳梗塞急性期における CAS に関して 脳卒中ガイドラインでは行うことを 考慮しても良いが 十分な科学的根拠はないとされる しかし 急性期の繰り返さ れる TIA や進行性脳梗塞例では 急性期 CEA とともに考慮されるべき治療法で ある 今回 最後の症状発現から 2 週間以内に施行した CAS を急性期 CAS とし て 当院での治療成績について報告する 方法 2006 年 1 月から 2015 年 6 月に 当院で 116 例に CAS を施行したが そのうち急性期に治療を行ったのは 15 例(平 均年齢 73.9 歳 男性 11 例 女性 4 例)で 症候は TIA が 1 例 進行性脳梗塞が 9 例 発症直後が 3 例であった この 15 例で術前後の NIHSS および退院時転帰に ついて検討を行った 結果 t-pa 静注後に血栓回収とともに CAS を施行したの は 3 例で 発症 48 時間以内が 6 例で 全 15 症例で CAS を行い得た 術前 NIHSS は 1 から 23 で 術後 NIHSS の改善を認めたのは 11 例で NIHSS が改善しなかっ た例は 中大脳動脈閉塞症を伴っていた例で 緊急 CAS および PTA や血栓回収 を行った 3 例 他の並存疾患にて死亡した 1 例であった 退院時転帰(mRS)は 1: 3 人 2: 4 人 3: 4 人 4: 3 人 6:1 人であった 結論 症状が急速に進行する症 例では内科的治療が奏効しにくく 緊急 CEA で急性期の進行を抑制できるという 報告もみられ 急性期 CEA が行われている 急性期 CAS についても詳細な記述 がなく 今後 更なる検討が必要ではあるが 考慮すべき治療法である P-178 当科における内頸動脈起始部高度狭窄症に対する血行再建術に ついての現状と検討 大阪警察病院 急性期頚動脈ステント留置術(CAS)施行症例の治療成績 倉敷中央病院 輪島大介 Wajima Daisuke 米澤泰司 明田秀太 井上美里 新 靖史 鄭 倫成 金 泰均 岡本 愛 森崎雄大 角谷美帆 古田隆徳 P-179 杉本圭司 Sugimoto Keiji 金子 彰 伊原郁夫 秋山恭彦 2) 目的 経皮的経動脈ステント留置術(CAS)は 術後頭部 MRI(DWI)にて陽性例が 多いことが報告されている 成績向上には周術期塞栓性合併症を減らすことが重 要である distal filter protection のみでは 高度狭窄 long lesion 不安定プラー クなどの症例で no protection の状態となるタイミングがあることや slow/stop flow になる可能性があり 塞栓性合併症を起こす危険性が高くなる distal balloon protection の場合では虚血耐性が問題となる 当施設では CAS を開始した当 初より proximal balloon protection が重要と考え 原則全例に行っている 対象 当施設で CAS を開始した 2012 年 5 月から 2015 年 6 月までに施行した連続 38 病 変を対象とした 全例においてバルーン付ガイディングカテーテルを病変側総頸 動脈に留置した Proximal balloon protection distal filter protection で手技を行 い filter device を lesion cross できなかった 1 病変を除いた 37 病変で distal filter protection を用いて加療を行った 後拡張時に proximal balloon protection を行 い 血液吸引除去を行う 結果 全例でテクニカルサクセスを得た 術後頭部 MRI(DWI)にて陽性例を 15 病変(37.1 )で認めた そのうち 症状を呈したもの は 3 病変であり 2 病変は一過性であったが 1 病変において視力低下の後遺症を 残した 結語 術後頭部 MRI(DWI)にて陽性例が 13 病変(39.5 )と決して低い ものではないが 症候性となったものは 1 病変(2.6 )であった 特に後拡張時に Proximal balloon protection を行うことにより 拡張後の血液除去を行うことがで き また slow/stop flow の対処にも活用でき 塞栓性合併症を低減できると考えて いる P-180 頚部頚動脈狭窄に対する若手二刀流術者が学んだ勘所 北海道医療センター 社会医療法人さくら会 さくら会病院 島根大学脳神経外科 2) 宮本倫行 MIYAMOTO MICHIYUKI 安喰 稔 安田 宏 牛越 聡 目的 脳神経外科 13 年目である演者は 5 年目より CEA を 9 年目より CAS を師 の元で学んできた 2012 年から CAS と CEA を共に行う二刀流術者として経験を 積み 現在までに約 50 例の頚部頸動脈狭窄病変を加療してきた その治療選択の 勘所に関して文献的考察を加味して報告する 対象 2012 年より現在までに加療 した症候性あるいは無症候性頚動脈狭窄 45 例を対象とした 性別は男性 32 例 女性 13 例で年齢は 歳(平均 72 歳) 無症候性 27 例 症候性 18 例であった 自院では CEA が 9 例 CAS が 21 例であり 出張手術で CAS が 15 例であった 結果 手術合併症は CEA では認めず CAS においては 2 例(staged angioplasty にて術後 1 周間で閉塞 CAS から約 1 週間後にステント閉塞)認めたものの 永続 的合併症をきたした症例はなかった この 2 例はどちらも高度石灰化病変であり 他の石灰化病変の CAS においても高圧にて拡張せざる負えないため術後 DWI high の割合が高いことを考慮して 石灰化病変は CEA を選択する傾向にあった ハイリスクプラークであっても closed-cell stent を用いて balloon protection 下に 十分にデブリスの吸引が可能な症例は CAS を選択した CEA の平均手術時間は 2014 年までは 4 時間 2 分で 2015 年は 3 時間 27 分と短縮していた 結語 CEA は年間 3 4 例程度の経験でも他の手術も行っていれば 技術の維持は可能である かもしれない CAS と CEA の選択は全身合併症を加味して選択すべきであると 考えられ 二刀流術者は双方の治療手技に精通しているという点で有利であり よ り安全な治療が行えうると考えた 一方で CEA CAS 共に困難な症例はもう一 方の治療を選択するために 技術的な限界には精通しづらい弱点もあった 頸動脈分岐部に生じた可動性プラークに対する CAS と CEA の治療戦略 小樽市立病院 北海道大学大学院 医学研究科 川堀真人 Kawabori Masahito 長内俊也 2) 新谷好正 岩崎素之 馬渕正二 寶金清博 頸動脈分岐部の可動性プラーク(Mobile plaque/ flap)は 脳梗塞の High risk にな りうると考えられている疾患であるが 比較的まれな病態であり その治療方針(内 科治療/CEA/CAS)については Controversial である 今回 2 例の頸動脈可動性 プラークに対して一例は CEA 一例は CAS を行い良好な経過を認めたので報告 する CEA 80 歳男性 高血圧 脂質異常症で他院にてフォローされていたが 健康診断エコーにて狭窄を認めて当院紹介となった 内頚動脈分岐部にエコーに て比較的高輝度のプラーク(Max-IMT 4.7mm 狭窄率 NASCET 法 70 )を認め その頂点と外頸動脈分岐部に可動性のプラークを認めた 脳梗塞予防目的に CEA を行い 術中所見でカリフラワー状に突出した可動性プラークを確認し 内膜と一 塊に摘出した 病理所見は内膜の高度肥厚と Cholesterin 沈着 一部石灰化も認め る atherosclerosis による Plaque という診断であった CAS 76 歳男性 ラクナ 梗塞にて他科にてフォロー中であったが 頸動脈スクリーニングエコーにて内頚 動脈分岐部にフラップ状のプラークを認め当科紹介となった 内頚動脈の狭窄は ほとんど認められなかった 脳梗塞予防目的に CAS を行う方針となった 血管造 影上はプラークを確認できなかったが 術中に頚動脈エコーを行い 病変を確認し た Optimo によって proximal protection 下に Carotid wall を Deploy した 術後 経過は順調で Stent によって壁に圧排されたフラップが確認できた 本発表では 合わせて頸動脈分岐部の Mobile plaque/flap に対しての治療方針を Review する JNET S374-S445_13_ポスター 発表なし.smd Page 31 脳神経外科 2) Vol.9 No.6 November 2015 S403 ポスター 発表なし はじめに 内頚動脈起始部高度狭窄症(ICAOS)に対する血行再建術については NASCET ECST の結果から症候性 ICAOS の内科的治療群と比較して CEA の有 用性が ACAS ACST の結果から無症候性 ICAOS の内科的治療群と比較して CEA の有用性が報告されている 一方で SAPPHIRE の結果から CEA high risk group に対して CREST の結果から CEA standard risk group に対しての CAS の CEA に対しての非劣性が報告されている 当科における ICAOS に対する外科的 治療の現状につき考察を加えて報告する 対象 2011 年 4 月 2014 年 12 月に施 行した ICAOS に対する血行再建術の症例(CEA 104 例 CAS 118 例) 血行再建術 の適応については ACAS ACST CREST の結果から 症候性 50 無症候性 60 の病変を対象とした 全症例で術前に脳血管撮影検査を施行し MATAS study にて A-com artery からの対側 ICA までの血流が良好に描出され 病変部遠 位が C2 下縁までの病変で CEA high risk group でない症例に対しては CEA それ 以外の病変に対しては CAS を施行する方針とした 結果 US plaque と DM HT HL 併発については有意な相関関係は認められなかった CEA CAS 群にお いて動脈硬化 risk factor での有意差は認めなかったが 心筋虚血の既往が CAS 群 で多く認められた CEA CAS ともに男性患者が多い傾向にあった CEA CAS ともに total perioperative complications は 3 未満であり これまでの RCT の合 併症率より良い結果であった 結語 perioperative complications は過去の RCT と比較しても良好な結果であり CEA high-risk 群の選択と CAS での double protection が有効であると考えられた 自験例における proximal balloon protection を用いた経皮的 経動脈ステント留置術の有用性

31 P-181 P-182 右上肢への pull-through 法で親カテーテルを安定化しステント 留置した左総頚動脈起始部狭窄症の 1 例 鈴鹿中央総合病院 川口健司 Kawaguchi Kenji 田中克浩 金丸英樹 はじめに 左総頚動脈起始部狭窄症に対するステント留置では大動脈弓の親カ テーテルの安定性が悪いため治療が困難である 今回 pull-through 法でガイドワ イヤーを右上肢に抜いて親カテーテルを安定させて円滑に治療し得た 1 例を経験 した 症例 73 歳男性 右片麻痺で発症 MRI で左中心前回に脳梗塞を認めた 脳血管造影で左内頚動脈起始部閉塞 左総頚動脈起始部 70 狭窄を認めた 左内 頚領域へ左眼動脈を介して側副血行を認めたが SPECT で広範に血流低下あり 左 STA-MCA バイパスの適応と考えられた バイパスの近位となる左総頚動脈起 始部狭窄に対するステント留置を先行することとした 左大腿動脈から 8F 親カ テーテルを大動脈弓に留置 右上腕動脈に 5F シース留置 スネアで ガイ ドワイヤーを左大腿から右上腕に pull-through し親カテーテルを安定化 親カ テーテルからカロチドガードワイヤーで狭窄部通過し外頚動脈へ誘導 外頚動脈 を protection して狭窄部にバルーン拡張型ステントを留置 3ヶ月後にステントの 開存を確認してからバイパスを行う予定とした 考察 左総頚動脈起始部狭窄症 に対するステント留置では 親カテーテルを大動脈弓に留置するため安定性が悪 い 鎖骨下動脈のように病変末梢側への pull-through が不可能 distal protection が必須 などの問題がある そのため病変末梢部をカットダウンして逆行性にア プローチする方法も報告されているが 全身麻酔が望ましく慣れない手技のため リスクが高まる 今回の方法は通常の手技の組み合わせで局所麻酔で行うことが でき 安全で有効と考えられた P-183 桑名市総合医療センター 三重大学大学院 医学系研究科 先進的脳血管内治療学 2) 濱田和秀 Hamada Kazuhide 阪井田博司 2) 古川和博 黒木香行 村松正俊 はじめに 浮遊血栓を伴う頚動脈狭窄は比較的まれな病態といわれている 治療 の原則は 内科的治療を先行させ 血栓の消褪を待ってから治療するのが一般的と されている しかし 今回抗凝固療法を行ったにもかかわらず血栓が増大したた め CAS を行った症例を経験したので報告する 症例 86 歳男性 既往に脳梗塞 がありアスピリン内服中 入院 1 ケ月前に構音障害 右下肢の動きにくさを訴え 外来受診 MRI でははっきりとした急性期梗塞を認めず MRA でも右椎骨動脈 の狭窄を指摘されたのみであり 経過観察となった 入院 2 日前から右上下肢の 動きが悪くなったとの訴え有り 再度外来受診 MRI では明らかな急性期梗塞は 認めないものの 頚動脈で左総頚動脈に浮遊血栓を認めたため 内科的治療目的に 入院 同日よりヘパリンの持続投与を行った 症状の悪化はなかったが 1 週間後 のフォローの頚動脈エコーで浮遊血栓が増大していたため 抗血小板剤を追加し たうえで proximal balloon protection と distal filter protection を併用し IVUS で浮遊血栓を確認したうえで CAS を行った 術後 神経症状の悪化なく退院と なった 考察 浮遊血栓を伴った頚動脈病変に対しては 抗凝固療法を含めた内 科的治療が大原則であると思われる また 外科的治療に関しては 血栓の飛散が 懸念されるため頚動脈内膜剥離術が選択されることが多いと思われる しかし 内科的治療抵抗性で高齢者の際には CAS を積極的に行うことを考慮してもよい のではないかと思われた P-185 神経内科 脳血管内治療科 2) 脳神経外科 3) 清水久央 Shimizu Hisao 出口 潤 2,3) 中瀬健太 3) 徳永英守 3) 永田 二階堂雄次 3) 宮崎将行 掛樋善明 清 3) 両側性頸部内頸動脈狭窄に対しては経皮的頸動脈ステント留置術であっても術後 の過還流症候群を危惧し片側ずつ期間をあけて staged で行われることが多い し かしながら残存狭窄側の脳血流維持のため十分な降圧が図れないことや 2 度手術 を受けなければならない患者の負担の問題もある 我々は術前の脳血流 SPECT 検査で術後過還流症候群の可能性が低いと考えられる症例に関しては両側同時治 療を行っている 我々が両側同時治療を行った 3 例を提示して文献的考察を加え る 症例は片側が症候性 片側が無症候性であるものが 2 例 両側とも無症候であ るものが 1 例であった 術前の SPECT では Powers 分類 Stage I が広範にみられ たものが 1 例 ほとんど全域が Stage 0 と考えられたのが 2 例であった 全例局所 麻酔下に治療した 1 例では症候側に stent 留置を行い 無症候側は PTA にとど めた 他の 2 例は両側に stent 留置を行った 術後 12 時間は ICU 管理 それ以降 は病棟管理を行い 術後 7 日間は収縮期血圧 140mmHg 以下を目標とし 血圧は厳 重にモニターした 結果全例頭痛などの過還流症状は認めず 脳塞栓症も含め明 らかな合併症は認めなかった 両側性頸部内頸動脈狭窄症に対する両側同時治療 は患者の精神的 肉体的 経済的負担の軽減だけでなく 術後十分な降圧を図れる 利点もあり術後過還流症候群の可能性の低い患者には有用であると考えらえる 頚部放射線治療後の頚動脈狭窄症に対するステント留置術 日本赤十字社 日本赤十字社 和歌山医療センター 和歌山医療センター 神経救急科 2) 辻 栄作 Tsuji Eisaku 松田芳和 山中宏孝 宮武伸行 田中禎之 中 津浦光晴 大輔 2) はじめに 頭頚部癌患者の頚部放射線治療後に頚動脈狭窄症(Radiation-induced carotid stenosis: RI-CS)を発症することは以前より知られている RI-CS は数年の 経過とともに狭窄病変が進行し 不安定プラークを呈することが多く 十数年後に 脳梗塞を発症する危険が高い病態である 当院で経験した RI-CS について検討を 行った 対象と方法 2007 年 3 月から 2015 年 7 月までに RI-CS に対して 頚動 脈ステント留置術(CAS)を実施した自験例 4 例 5 病変を対象とした 結果 治療 時の平均年齢: 67.2 歳(60-78 歳) 性別: 男性 4 例 女性 0 例 部位: 内頚動脈 3 例(1 例は再発) 内頚動脈から総頸動脈を含む 2 例 その内の対側頚動脈閉塞症例 は 2 例であった 症候性病変が 3 例 無症候性病変は 2 例であった 原疾患: 舌癌 2 例 咽頭癌 1 例 喉頭癌 1 例 放射線照射から CAS 実施までの期間は平均 11 年 (5-20 年) EPD は フィルター 2 例 バルーン 3 例であった 結論 近年 癌の 予後が改善し長期生存例において頚部放射線治療後に発症する頚動脈狭窄病変が 問題となっている 両側頚動脈病変および頚部の手術歴や放射線照射に伴う変形 を有するときもあり CAS のいい適応であるとされてきたが虚血耐性が低い場合 や不安定プラークかつ病変長が長い場合においては CAS のリスクも高い しか し 遠位塞栓防止デバイスの選択や手技中の工夫により周術期虚血合併症率を増 加させることなく治療可能と考える P-186 頸動脈ステント留置術後の過灌流現象と MRA 所見の関係 歯学部附属 市立奈良病院 市立奈良病院 市立奈良病院 P-184 浮遊血栓を伴う総頚動脈病変に対して頚動脈ステント留置術を 施行した 1 例 朝日大学 両側性頸部内頸動脈狭窄に対する両側同時治療 村上記念病院 山下健太郎 Yamashita Kentaro 武井啓晃 中川二郎 石澤錠二 郭 泰彦 背景と目的 頸動脈ステント留置術(CAS)後の過灌流を検出するには脳血流検査 が必須とされている しかし hyperpefusion の消長を SPECT や PET で繰り返し フォローアップするのは現実的ではない そこで今回我々は MRA 所見から過灌 流を簡便に検出できないかを検討した 対象 2008 年以降当院で CAS を行った 症例のうち術後 SPECT で過灌流を認め かつ反対側が健常であった 10 例 10 病変 を対象とした 方法 CAS 後 24 時間以内に IMP-SPECT を施行し さらに 48 時 間以内に MRA を行った IMP-SPECT にて健常側との比で 101 以上の過灌流を 結果 10 例中 4 例にお 認めた 10 例で SPECT と MRA の所見を比較 検討した いて MRA で対側と比べ病側動脈の拡張や信号増強をみとめた 過灌流が高度な ものほどこれらの所見を呈す傾向にあり 特に対側比 115 以上の過灌流症例では 全例で認められた 過灌流が改善するとこれらの所見も改善した 結論 CAS 後 の過灌流現象が高度であれば MRA で簡便に判別できる可能性がある 内頚動脈狭窄症に対する CEA/CAS の選択 名古屋市立大学 名古屋市立大学 神経内科 2) 西川祐介 Nishikawa Yusuke 間瀬光人 柴田帝式 山田紘史 大村真弘 2) 相原徳孝 片野広之 山田和雄 背景 内頚動脈狭窄症(ICS)に対する CEA/CAS 両者の治療選択で最も重視すること は 無症候性(ASx.)および症候性(Sx.)病変として acceptable な結果を出せる選択を することである High risk の基準は CEA に関しては周知されているが CAS に関し てはガイドラインで決まっておらず これをどう考えるかが CEA/CAS 選択のポイン トになると思われる 目的 2010 年 4 月から 2015 年 6 月までの当施設での ICS の治 療 結 果 を 検 討 し 治 療 選 択 に か か わ る 因 子 お よ び 治 療 成 績 を 検 討 し た 結 果 ASx.ICS35 例 Sx.ICS72 例の 107 例に対し CAS67 例(ASx./Sx.:19/48) CEA40 例 (ASx./Sx.:16/24)を施行した CEA:CAS の比率は経年的に CEA CAS から CAS CEA に移行していた 術後 1 か月 any stroke/mi/death で mrs が悪化したのは ASx. ICS で 1/35 例(2.8 ) Sx. ICS で 3/72 例(4.1 )であった 多変量解析の結果 CAS が多く選択されたのは高齢(p=0.01 急性期(p=0.017) SAPPHAIRE の基準に 該当する(p 0.00場合で CEA が多く選択されたのは病変部の高度石灰化(血管断 面で 50 以上の石灰化)を認める(p=0.003)場合であった 考察 ASx. および Sx. と もに良好な治療成績であった 経年的に CAS が増えたのは急性期の症例に対し積極的 に急性期 CAS を行う方針に変更したためであった 高度石灰化病変で CAS を選択し ないことが拡張不良によるトラブルを回避できた理由であると考えらえた一方で 予見 が難しい plaque protrusion が虚血性合併症の原因になっており 今後の検討課題であ る 結語 CEA/CAS 両者の手術の特性を理解することが ICS の治療成績向上のため に重要であり CAS high risk の基準を確立させていくことが今後の課題であると思わ れた S404 JNET Vol.9 No.6 November 2015 S374-S445_13_ポスター 発表なし.smd Page 32

32 P-187 P-188 CAS 後遅発性に Plaque protrusion を起こした症候性頚動脈 狭窄症の一例 産業医科大学 産業医科大学 放射線科 2) 横浜新都市脳神経外科病院 梅村武部 Umemura Takeru 森谷淳二 2) 村上 優 2) 井出 智 2) 二ツ矢浩一郎 2) 真崎弘美 2) 興梠征典 2) 北川雄大 西澤 茂 72 歳男性 狭心症 脳梗塞の既往あり 症候性右内頚動脈狭窄症(NASCET 50 ) を認めた MRI plaque image では高信号を呈し潰瘍を伴う fragile plaque の所見 であった CEA を考慮したが心疾患 閉塞性肺疾患があり CAS を施行すること になった Optimo による proximal protection は総頚動脈が太くできなかった Spider FX に よ る distal protection の み を 行 い 病 変 部 は wall stent 10mm 31mm を留置した stent 内に plaque の突出は認めず手術を終了した 回収した filter には plaque 片あり 術翌日の MRI で無症候性の散在性脳梗塞認めた エ コーで plaque の突出は認めなかった 術後 7 日目にエコーで stent 内に可動性の ない plaque の突出を認めた 術後 10 日目に左上肢脱力を自覚し MRI で散在性 脳梗塞を認め plaque protrusion からの塞栓と考えられた fragile plaque であり 再度 CAS による脳梗塞の可能性があるため抗血小板剤強化による内科的治療が望 ましいと考えた アスピリン クロピドグレルに加えシロスタゾールを追加し経 過観察を行ったところ その後脳梗塞の再発なく plaque はしだいに縮小を認めた 本症例のように症候性患者で fragile plaque であれば CAS もハイリスクであり 治療法の選択には十分な検討が必要をと考えられた 遅発性の plaque protrusion に対して 文献的に賛否両論あるが 早期の抗血小板剤強化は重要であり フォロー を行った後に追加治療を検討する必要がある P-189 大高稔晴 Otaka Toshiharu 服部伊太郎 石森久嗣 佐々木亮 根本哲宏 疋田ちよ恵 岩崎充宏 佐藤純子 福田慎也 森本将史 はじめに 内頚動脈狭窄病変(ICA stenosis: ICS)に対する頸動脈ステント留置術 (CAS)後のステント内血栓症の頻度は比較的稀であるが 急性閉塞に至ると予後 不良となることがある 今回 我々が経験した CAS 後ステント内血栓症例につい 対象 方法 当 て 発生要因 治療法を検討し 今後の対処法に関して考察した 施設で経験した ICS 症例において CAS 後にステント内血栓症を合併した 3 例を 対象とし(全例 minor stroke) 術前 術中 術後の諸因子について検討した 結 果 いずれも MRI black blood 法で不安定プラークの存在が示唆され 血管造影に て高度の ICS だったので 再虚血発症予防のため 発症後急性期から亜急性期に CAS を施行していた 3 例とも 術中 IVUS にて CAS 直後は plaque protrusion を認めなかった 初回 CAS 後 3 例中 2 例が 7 日 1 例が 43 日の時点で神経症状 の再燃に伴いステント内血栓が認められたため PTA の後に stent in stent 治療が 考察 結 施行された 追加治療後 独歩可能な状態まで症状の改善が得られた 語 今回 3 例全例が 症候性 不安定プラークの存在 発症早期の CAS であり これらはステント内血栓の危険因子となる可能性がある 最長で 43 日後に発症し た症例もあり 上記危険因子を伴う CAS の場合は 慎重な経過観察が必要である また stent in stent 治療は CAS 後のステント内血栓症の治療に有効であることが 示唆された P-190 Percusurge の lesion cross に難渋した頸動脈ステント留置 術の 1 例ガイドワイヤー入れ替え法で通過可能であった症例 国家公務員共済組合連合会 国家公務員共済組合連合会 頸動脈ステント留置術後にステント内血栓症をきたした 3 症例 について 特に発生要因 治療法に関する検討 東京共済病院 東京共済病院 渡辺 玲 Watanabe Akira 鮫島直之 関要次郎 佐藤 救急部 2) 章 2) 桑名信匡 P-191 下咽頭癌に合併した非圧迫性総頚動脈高度狭窄の 1 例 福島県立医科大学 脳神経外科学講座 南東北福島病院 脳神経外科 2) 古川佑哉 Furukawa Yuya 織田惠子 生沼雅博 2) 村上友太 黒見洋介 山田昌幸 岩楯兼尚 佐藤 拓 藤井正純 佐久間潤 齋藤 清 症例 70 歳 男性 既往 高血圧 糖尿病 脳梗塞 下肢 ASO 現病歴 50 年の 喫煙歴 2014 年 7 月に喉の違和感を自覚した 10 月当院耳鼻咽喉科受診し 下咽 頭扁平上皮癌(T4aN2bM0)と診断された 咽頭喉頭食道全摘を予定していたが 頸部 CT にて癌に接触する部分の右総頚動脈に高度狭窄が認められた 腫瘍全摘 後の再建に右外頸動脈系グラフトを使用するため 狭窄解除目的に当科紹介となっ た 血管造影では NASCET80 の辺縁平滑な狭窄があり 血管内腫瘍浸潤はな いと考えた Acom/Pcom を介した良好な cross flow があり 脳血流シンチでも明 らかな血流の左右差は認めなかった IVUS の所見では 繊維成分が主体な安定プ ラークであった 内頸動脈に対して distal balloon protection を置き ステントは closed-cell stent を用いた IVUS にて ステントの圧着とステント内血栓がない ことを確認し 手技を終えた 術中 術後に明らかな合併症は認めなかった 耳鼻 咽喉科にて放射線療法がおこなわれ 化学療法継続中である 総頚動脈狭窄は内 頚動脈狭窄と比較すると非常に稀で 多くの症例で側副血行が発達し 症例報告は 完全閉塞例が殆どである しかも 本症例の様に癌に接する部分が非圧迫性に内 膜肥厚による狭窄を起こしたという報告は渉猟し得なかった 総頚動脈狭窄の原 因として 炎症 放射線治療 外科手術などが挙げられるが 本症例では癌による 炎症の波及が何らかの影響を及ぼしているものと推察される 今回非常に稀な病 態を有する症例を経験したので その病態生理についての考察を報告する 近藤康介 Kondo Kosuke 福島大輔 栄山雄紀 渕之上裕 小此木信一 寺園 明 安藤俊平 桝田博之 野本 淳 原田直幸 根本匡章 周郷延雄 はじめに 内頚動脈閉塞症に対する結構再建術は外科的なバイパス手術が主体で あり 手技も確立されている 一方で血管内治療での再開通の報告も近年散見さ れるようになり その安全性が報告されるようになった 今回我々は CAS によっ て良好な改善が得られた内頚動脈高度狭窄症の一例を経験したので報告する 症 例 72 歳男性 サウナで意識消失発作をきたし 熱傷にて救急搬送された 入院 後の原因精査で左内頚動脈閉塞症と診断されたため 血管撮影を施行したところ 頸動脈分岐部から閉塞していたが 側副血行路からわずかに末梢血流が確認でき たため 再開通目的で血管内手術を施行した ガイドワイヤーを慎重に閉塞部を 通過させた後に coaxial catheter を追従させ バルーン付ワイヤーを末梢で拡張し て distal protection とした 狭窄は tandem lesion であり ステントを 2 本使用し て良好な拡張を得た 術後は明らかな合併症なく独歩退院となったが 約 12 か月 で最狭窄をみとめた 再治療時の際には留置した末梢側のステントに shortning が確認された 考察 頸動脈閉塞症に対する CAS の最大の利点は 所麻酔下で順 行性の結構再建が可能なことである しかし問題点として 術前に狭窄部位や距 離を確認することが困難であることや 術後の過還流症候群の可能性などが挙げ 結語 内頚動脈閉塞症に対する CAS は有用だが protection device やス られる テントの選択には 症例ごとに十分な検討が必要と考えられた P-192 当施設での急性内頚動脈閉塞及び狭窄における急性期 CAS の 治療経験 佐賀大学 脳神経外科学 江橋 諒 Ebashi Ryo 緒方敦之 高瀬幸徳 増岡 淳 河島雅到 阿部竜也 目的 急性内頚動脈閉塞及び狭窄に対して 発症後速やかな CAS(以下 緊急 CAS) が考慮されうる症例にしばしば遭遇する 当施設での緊急 CAS の治療成績を検討 する 対象と方法 当施設で 2013 年 1 月から CAS を施行した 30 例のうち 緊急 CAS を施行した 4 例(発症後 8 時間以内)について 治療成績を後方視的に検討し た 結果 2 例は術前 rt-pa 静注療法を施行した 1 例は術前抗血小板剤 2 剤投 与されており 3 例は直前に 2 剤の loading dose を行った DWI-ASPECTS は 5-8 点であった 3 例は tandem lesion を認めており 2 例に頭蓋内血栓除去術 1 例に 総頸動脈起始部ステント留置術を追加した 遠位塞栓防止デバイスは全例バルー ンプロテクションを用い いずれも手技は成功した 1 例は 24 時間以内にステン ト内閉塞をきたした 全例入院時 mrs5 であり 退院時 mrs2;2 例 4;1 例 6;1 例であった 当院での通常の CAS と比較すると 手技時間は有意に長く(平均手 技時間 263 分 vs127 分 P=0.03) 症候性脳卒中は緊急 CAS で有意に多かった (50 vs3.8 P=0.002) 考察 緊急 CAS では術前の精査が不十分となる tandem lesion など術前の評価が難しい所見が存在することで 血栓回収の追加な ど手技の煩雑化やデバイスの準備不足により手技時間は延長したと考えられた 症 候 性 脳 卒 中 の 合 併 率 は 緊 急 CAS 群 で 有 意 に 高 い 一 方 で 予 後 良 好 の 転 機 (mrs2)を辿った症例も半数存在しており 有効例の選定が必要であると考えられ た 結語 緊急 CAS は通常の CAS と比較して有意に手技時間は延長し 症候性 脳卒中の合併率は高かった 一方で予後良好の転機を辿る症例も存在し 今後適 応を判断するにあたりさらなる症例の蓄積が望まれる JNET S374-S445_13_ポスター 発表なし.smd Page 33 脳神経外科学講座(大森) Vol.9 No.6 November 2015 S405 ポスター 発表なし はじめに Percusurge 通過困難であった内頸動脈狭窄症に対して 狭窄部を通過 したガイドワイヤーと Percusurge を入れ替える様にして狭窄部通過が可能であっ た症例を報告する 症例 81 歳 男性 症候性左内頸動脈高度狭窄に対してステ ント留置術を施行 手術所見 9F Optimo を左総頸動脈に留置し Percuserge を 挿入したが lesion cross 出来なかった SL-10 と CHIKAI を進めたところ狭窄部 通過出来た Optiomo で総頸動脈遮断し flow reversal 下に Coyote 2mm 4mm で前々拡張し 5F Cerulean を誘導したが通過困難であった Cerulean を残して CHIKAI を抜去し cm GT Wire を lesion cross させて Cerulean を抜去 この GT Wire を Buddy wire として Percusurge を誘導したところ 狭窄入口まで 誘導することは容易であったが 狭窄部が狭く通過は出来なかった Percusurge 先 端 は 狭 窄 入 口 に 引 っ 掛 か っ て 安 定 し て い た た め GT Wire が 無 け れ ば Percusurge の lesion cross は可能と考えられた Percusurge が狭窄入口から抜け ない様に維持しながら GT Wire を緩徐に抜去 GT Wire が狭窄直前まで抜ける と同時に Percusurge を入れ換える様に狭窄部に進めたところ lesion cross 可能 であった 以降は distal protection 下に Carotid Wall Stent 10mm 24mm を留 置して十分な拡張が得られた 後拡張後の吸引で debris が完全消失したのを確認 して 血流再開し終了 翌日の MRI 拡散強調画像では梗塞認めず 神経学的異常 所見なく退院 結語 Percusurge 単独では lesion cross 困難であった症例に対し て 予め通過させておいたガイドワイヤーと Percusurge を交換するように通した ところ 狭窄部通過が可能であった 1 例を経験した 血管内治療にて再開通が得られた内頚動脈高度狭窄症の一例 東邦大学医学科

33 P-193 P 歳以上の超高齢者に対する頸動脈ステント留置術(CAS)の検 討 大阪府立急性期 総合医療センター 堀内 薫 Horiuchi Kaoru 藤本憲太 橋本宏之 西口充久 乾登史孝 谷 茶谷めぐみ 松岡龍太 八重垣貴英 直樹 P-195 宗光俊博 MUNEMITSU TOSHIHIRO 澤田眞寛 森本貴昭 北条雅人 背景 ステントを用いた血管形成術には一定の血栓性合併症のリスクがあること を常に意識し 周術期の抗血栓 抗血小板療法の徹底に努める必要がある 一度血 栓症が疑われた場合 迅速な検査による病態把握と投薬 時に追加治療を検討しな くてはならない 当施設で経験した数例の血栓症から得られた経験と反省をもと に 内科的 外科的治療戦略について検討する 対象 2012 年 4 月から現在まで 施行した頭頸部血管形成術の 68 例を対象とした 頭蓋内病変の 1 例と頚動脈病の 3 例で周術期の症候性血栓症を認めた また 術中の plaque protrusion が 1 例 術 後評価で無症候性ステント内血栓を 2 例認めた 結果 術中の血栓症については 抗血栓薬や血栓溶解剤の静脈 動脈投与で 術後の症候性血栓症については 抗血 栓薬 抗凝固薬の持続投与や TAPT などの内科的加療を十分に行うことで 血栓 症の増悪を回避できた plaque protrusion の症例は 術後 2 週間の抗血栓薬投与 と密な画像評価で事なきを得た 無症候性血栓症については TAPT への変更の みで血栓は消退した 唯一 薬剤抵抗性の進行性卒中を呈する血栓症に対し stent in stent での外科的介入を行った 内腔狭小化のため血栓症を増悪させ 後 日に同病変に PTA を追加することで改善した 結語 異物留置直後に一度血栓 形成の方向に傾くと 改善困難な状況に容易に陥ってしまい 重篤な神経脱落症状 を出してしまう 大部分の血栓症は内科的加療で対応できると思われるが 外科 的介入が必要と判断した時には 可能な限り異物追加は避けるという原則は遵守 されるべきと思われる P-196 頸動脈ステント留置術後の長期成績 頸動脈エコーを中心に 脳卒中センター 高畠靖志 Takabatake Yasushi 山崎法明 向井裕修 若松弘一 宇野英一 目的 頸動脈ステント留置術(CAS)後 当院で行っている頸動脈エコーを中心と する長期成績を報告する 対象と方法 2008 年 4 月から 2014 年 12 月までに当院 で CAS を施行し 1 年以上の経過観察を行えた 28 例を対象とした 年齢は 56 歳か ら 84 歳まで平均 71.9 歳で 全例男性 症候性狭窄が 25 例 無症候性狭窄が 2 例 右側が 15 例 左側が 13 例 ステントは Precise が 16 例 CarotidWall が 11 例 Protege が 1 例 頸動脈エコーは CAS 翌日 その後は半年ごとに行った 観察期 結果 エコー上の血管径は 術翌日に 間は 1 年から 6 年(平均 2.9 年)であった 比べ半年後には拡張し それが維持されている例が大多数であった 1 例で再狭窄 のため PTA を行った また 1 例で半年目に閉塞していたが無症候であった い ずれも Carotidwall の例であった 15 例(54 )でステント内プラークをみとめた ステント別では Precise が 9 例(56 ) CarotidWall が 5 例(45 ) Protege が 1 例(100 )であった 同側の脳梗塞(非心原性脳塞栓症)を生じたものが 2 例(7 ) あったがいずれもステント内プラークを認めない症例であった 心原性脳塞栓症 を生じたものが 1 例あった 死亡例は 5 例で 4 例は 75 歳以上の高齢者であった 1 例は肺炎で 2 年後に 1 例は肺癌で 2.7 年後に 1 例は大動脈解離で 4.3 年後に 死亡した CAS に関連した死亡はなかった 結語 頸動脈ステントは自己拡張型 ステントであるため 半年以上経過すると術直後よりも拡張することが示された 頸動脈エコーは術後の経過観察に有用であった CAS はあくまで予防的治療であ るので 高齢者の適応には全身状態も考慮すべきと考えられた 長期的には CAS の成績は受け入れられるものと考えられた P-197 当院における頚動脈狭窄症に対する staged angioplasty の経 験 東京大学附属病院 小野秀明 Ono Hideaki 庄島正明 堂福翔吾 中冨浩文 斉藤延人 背景 CAS 後の過灌流症候群予防のために staged angioplasty が考案されてい る 当院における 2 例の経験を報告する 方法 術前の SPECT で安静時血流 予備能低下 また術後厳密な降圧が困難である対側頚動脈閉塞症例を CAS 後過潅 流のリスクが高いと考え これらに対して staged angioplasty を予定した 術前後 には各種検査を行い評価した 結果 2006 年から 2013 年の間 4 例に対して staged angioplasty を予定し 実際に 2 例に施行した 症例は 65 歳と 70 歳であり 共に男性 症候性の NASCET 99 狭窄 対側内頚動脈は軽度狭窄であり 術前の SPECT で misery perfusion の状態であった 1 回目の angioplasty により狭窄率 は となり 続いての CAS で 6 2 まで拡張を認めた 2 例とも周術 期の過灌流による合併症を起こすことなく良好に経過した 予定を遂行しなかっ た 2 例のうち 1 例に関しては 1 回目の angioplasty にて良好な拡張を得ることが 考 察 当 院 で の 出 来 ず 動 脈 解 離 を 合 併 し た た め 同 時 に CAS を 施 行 し た staged angioplasty の経験を報告した 遂行できた症例に関しては良好な経過を 辿った 一方 POBA による拡張を得られなかった症例もあり 適切な症例を選択 する必要が考えられた さらなる症例の蓄積が必要だが staged angioplasty は症 例により有用である可能性が示唆された P-198 外頚動脈の閉塞を行わず内頚動脈起始部を閉塞する seatbelt & airbag technique による頸動脈ステント留置術 済生会松阪総合病院 滋賀県立成人病センター 背景 頚部頚動脈狭窄に対するステント留置術(CAS)あるいは内膜剥離術(CEA) は脳梗塞発症もしくは再発予防に有用な手技であり 長期的予後の改善が見込ま れる 近年 高齢者の増加に伴い治療が必要な高齢者症例が増加しているが あく まで予防手術であり 高齢者においてはその治療適応は限定される 当院でも無 症状の場合は経過観察の方針であるが 症候性 あるいは画像上進行している場合 には 高齢者でも積極的に治療を行っている 今回 85 歳以上の超高齢者の内頚 対象 方法 治 動脈狭窄に対して CAS を行った症例を retrograde に検討した 療時 85 歳以上であった内頚動脈狭窄患者 7 例に対して 治療契機や合併症 経過 観察中の脳梗塞発症の有無などを検討した 結果 治療契機は 2 例が画像上狭窄 進行 残る 5 例は黒内障などの一過性脳虚血発作であった 術後観察期間は 28.1 ± 14.7(5-73)ヶ月であったが この期間中に脳梗塞を発症した症例は認めなかっ た 死亡により 3 例が脱落となったが いずれも呼吸不全や癌疾患など脳卒中以 外の疾患であった CAS に関連する合併症としては 無症候性ではあったもの術 後 MRI で DWI 陽性例が 1 例 穿刺部仮性動脈瘤形成例が 1 例であった 結語 85 歳以上の超高齢者においては 全身合併症も多く 長期的予後改善を来してい るとは言い難い状況ではあるが 経過観察期間中に脳卒中を来した症例はなかっ た このことから 85 歳以上の超高齢者においても CAS は有効且つ安全な治療と なり得るが その適応はあくまでも症候性病変を中心として慎重に判断すること が重要と考えられる 福井県済生会病院 頭頸部血管形成術における血栓性合併症の管理 土屋拓郎 Tsuchiya Takuro 朝倉文夫 藤本昌志 村田浩人 久保和親 諸岡芳人 はじめに 頸動脈ステント留置術時の遠位塞栓防止として種々の distal protection device と proximal protection device が現在選択可能である 我々は基本的に は 可 能 な 症 例 で あ れ ば distal protection device と proximal balloon protection device を用いた seatbelt & airbag technique で行ってきた 今回 頸動脈分岐部に までは高度の狭窄が及んでいない内頚動脈狭窄症例に対して内頚動脈起始部に proximal balloon protection を行い seatbelt & airbag technique を行い良好な結果 を得ているので報告する 方法 distal protection device を用いて狭窄部を通過 させる前に OPTIMO を内頚動脈起始部にあてがうように留置し OPTIMO のバ ルーンを拡張して flow reversal とした上で distal protection device の誘導し頸動 脈ステント留置術を施行 対象 結果 現体制となった 2014 年 4 月から 2015 年 7 月末まで当院で行われた CAS17 例中の 7 例 平均年齢は 68.7 歳 男性 6 例( 86 ) 症候性は 4 例( 57 )であった 手技成功は 7 例( 100 )であった 術 後 手技に伴う有害事象の出現は認められず 術前よりの神経学的増悪をきたすこ とはなかった 考察 OPTIMO の内頚動脈起始部への誘導 また OPTIMO を誘 導後細径の device の遠位への誘導は通常より容易となりまた外頚動脈遮断のため の device も必要とせず医療経済的にも有用であった 結論 頸動脈分岐部にまで 高度狭窄が及んでいない症例に対して内頚動脈起始部での proximal balloon protection を用いた seatbelt & airbag technique は有用である 頸動脈ステント留置術周術期における経時的な血小板凝集検査 の有用性 名古屋共立病院 藤田保健衛生大学脳神経外科 2) 入江恵子 Irie Keiko 中原一郎 2) 橋出秀清 佐々木富男 目的 頸動脈ステント留置術(CAS)の周術期管理において 抗血小板薬の 2 剤投 与(DAPT)が行われているが 個々により薬剤の低反応性が報告されている 今 回 5 次元レーザー多角度偏光散乱分離法を用いて CAS 周術期における血小板凝 集の経時的変化を検討した 対象および方法 待機的な CAS13 例(症候性 6 例 無症候性 7 例)を対象とした 血小板凝集の測定時期は DAPT(aspirin 100mg/ 日 clopidogrel 75mg/日)開始前 2)開始から 1 週間後 3)術前 4)術翌日 5)術後 7 日目に全血を採血して CELL DYN Sapphire(Abbott 社製)を用いて血小板凝集 の経時的な変化を検討した 惹起物質は ADP( μm) コラーゲン( μM)を用いた 結果 13 例中 12 例で DAPT 開始 1 週間後に ADP コラーゲ ン凝集とも著明な抑制効果を認めたが 1 例では惹起物質による十分な凝集抑制を 認めず薬剤低反応が示唆され さらに本症例は不安定プラークであったために術 前に cilostazol の追加投与を行い 術中にはヘパリンの投与を綿密に行った また CAS の遠位塞栓を予防するために Filter wire EZ と OPTIMO 8Fr. を用いた flow reversal 法を併用した 本例を含め全例(13 例中 11 例)で術後の DWI で新たな梗 塞巣は認めなかった 結論 CAS 周術期管理にレーザー多角度偏光散乱分離法を 用いた血小板凝集塊の経時的な測定は 抗血小板薬の低反応例の診断に有用であ る さらに 今後は患者個々のデバイスの選択など テーラーメイド治療の指標の ひとつになることも期待できる S406 JNET Vol.9 No.6 November 2015 S374-S445_13_ポスター 発表なし.smd Page 34

34 P-199 P-200 頸動脈狭窄症における数値シミュレーションの妥当性 頚部放射線照射後に生じた頚動脈狭窄に対するステント留置術 の特徴及び治療成績 東京理科大学大学院 工学研究科 機械工学専攻 東京慈恵会医科大学 脳神経外科 2) 大森赤十字病院 脳神経外科 3) シーメンス ジャパン株式会社 4) マッコーリ大学 先進医学科 5) 東京理科大学 工学部第一部 機械工学科 6) 北里大学 山本大輔 Yamamoto Daisuke 近藤竜史 宮坂和弘 小泉寛之 中原邦晶 隈部俊宏 篠原孔一 高尾洋之 1,2) 神林幸直 3) 鈴木貴士 ダフマニ シヘブ 2,4) 鈴木倫明 2) 守 裕也 6) 銭 逸 5) 石橋敏寛 2) 山本 誠 6) 村山雄一 2) Shinohara Kouichi 目的 近年 数値流体力学(CFD)は医療分野でも注目され 血流を中心として様々な研究が行われており 頸動脈病変を対象とした研究も多い しかし CFD の解析結果は出口境界条件に強く依存する これは 内頚動脈に狭窄を持つケースで顕著であり 未だに適切な出口境界条件の設定は難しい この問題に対し て MEL(Minimum Energy Loss)法と呼ばれる 頸動脈分岐部でエネルギー損失が最小になると仮定した 出口境界条件が提案されている 本研究では 血管造影を施行した頸動脈狭窄症患者のデータをもとに血 流を数値流体解析し 65 以上の狭窄率のケースにおいて この出口境界条件が適切であるかを調査する ことを目的とした 方法 血管造影を施行した 65 以上の狭窄率の頸動脈狭窄症患者 19 症例のデータを 基に 血流の定常流体解析を行った ソルバーには ANSYS CFX 14.5 を使用した 流入境界には CCA に おける高齢者の平均流量を用いた 流出境界には MEL 法を適用した 定量パラメータとして CCA に流 れる流量に対する ICA に流れる流量比 Rica を調査し近似式を求め PCMRI(Phase Contrast Magnetic Resonance Imaging)で計測した Rica の文献式と統計学的に比較した 近似式の統計解析には 共分散分 結果 統計結果は MEL 法を用いた場合の Rica の近似式と文献式との間に有 析(ANCOVA)を用いた 意な差を示さなかった(P=0.68) 結論 MEL 法を用いた場合の解析結果と PCMRI における計測結果は 違いがなかった 内頚動脈に高度の狭窄を持つ患者において MEL 法を用いた解析結果は 実測値に近い 傾向がある P-201 目的 頚部放射線照射後の頚動脈狭窄(radiation-induced carotid stenosis:ri-cs) に対する頚動脈ステント留置術(carotid artery stenting:cas)の特徴 治療成績に 方法 2014 年 1 月から 2015 年 7 月の間に待機的に CAS を施行 ついて検討した した連続 14 例を頚部放射線照射後頚動脈狭窄(RI-CS 群)3 例と頚部放射線照射を 受けていない頚動脈狭窄(non RI-CS 群)11 例に分けて群間比較した 結果 平均 年齢は RI-CS 群 74.3 歳 non RI-CS 群 71.5 歳であった(P=0.49) 性差および動脈 硬化リスク因子の合併率に有意差はなかった 周術期抗血小板療法は両群とも全 例で clopidogrel 75mg と aspirin 100mg の併用が行われ Cilostazol 併用例は RICS 群 33.3 (n=に対して non RI-CS 群 63.6 (n=7)であった(p=0.35) 遠位塞 栓防止手技は RI-CS 群では全例が近位側遮断と遠位プロテクションの併用 non RI-CS 群では近位-遠位併用が 81.8 (n=9) 遠位バルーンプロテクション単独が 18.2 (n=2)であった(p=0.43) 使用ステントは全例 Carotid Wallstent であった 狭窄病変の特徴は同側頚動脈内の多発狭窄例が RI-CS 群で高頻度であり(66.7 対 9.1 P=0.29 不安定プラークが RI-CS 群で高頻度であった(100 対 50 P=0.19) 周術期合併症は治療側症候性虚血性合併症(脳梗塞/網膜中心動脈閉塞 考察 RI-CS は頚動 症)が RI-CS 群で有意に多かった(66.7 対 0 P=0.003) 脈内膜剥離術の高リスク因子とされ CAS が第一選択と考えられている しかし自 験例の RI-CS は non RI-CS と比較して多発狭窄および不安定プラークの頻度が高 く 周術期の症候性合併症が有意に高率に生じた 結論 放射線治療は CAS にお いても高リスク因子となる可能性がある P-202 施設方針 CAS 術者は CEA 熟練の外科医であるべし 下での 頸動脈狭窄症治療 頚動脈 mobile plaque に対する CAS の有効性について 帝京大学附属病院 帝京大学附属病院 神経内科 2) 帝京大学ちば総合医療センター 脳神経外科 3) 伊藤明博 Ito Akihiro 千葉隆司 2) 鈴木康隆 保谷克巳 3) 渡邉丈博 松野 出水総合医療センター 済生会熊本病院脳卒中センター脳神経外科 2) 済生会みすみ病院脳神経外科 3) 彰 P-203 はじめに 演題如くの施設方針下にて 頸動脈狭窄症 185 例(CEA120/CAS65)を術者とし て経験した 専門医取得後 2 年間は血管内治療を施行せず 直達手術の訓練を受けた CAS 認可後はガイドラインに従い相補的に施行したが CAS は CEA に勝らないことが自験例及 び RCT から明らかとなり 現在は CEA を第一選択とし 心合併症等が存在しても全身麻酔 可能となるまでリスク管理し CEA を行っている CAS は以前はマルチデバイスであった が 現在は FilterWire で CAS 低リスクの短病変少量プラーク例のみに施行している 目 的 現方針の妥当性の検証 対象方法 対象は 2008 年から 2015 年 6 月までの自験例 157 例 (CEA97/CAS60)を 2012 年までの CAS 導入期 107 例(CEA59/CAS48)A 群と それ以降の CEA 第一選択期の 50 例(CEA38/CAS12)B 群に分けて解析を行った 手術アウトカムは DWI の陽性率と術 1ヶ月後の mrs の増悪にて評価した 結果 A 群では CAS 群が高齢で あったが B 群では逆転した DWI 陽性率は A 群 CEA0 CAS31 B 群 CEA0 CAS0 mrs の増悪は A 群の CAS3 例のみであった 考察 CEA 第一選択に変更後 DWI 陽性率 も含め合併症はゼロとなった 二刀流術者の最大の利点は 患者の全身状態と検査結果を総 合し二つの治療を行った場合の結果が十分に予想され その利点が活かされ CEA 同様限り なく安全と確信した場合にのみ CAS が選択できることであると考える 結語 CEA にセ レクションバイアスを持つ二刀流術者が シャント非使用短時間剥離手技+術後プロポ フォール 3 時間鎮静の CEA 2)限定症例に対する 6Fr ガイディングシース Filterwire 用手 圧迫止血の CAS の組み合わせで行う頸動脈狭窄症治療が合併症ゼロに繋がるベストマッチ と考える P-204 Staged angioplasty が有効であった頸部内頸動脈狭窄の一例 CAS 翌日に IMP-SPECT で脳低潅流を示した 1 症例 大曲厚生医療センター 国立病院機構仙台医療センター 脳神経外科 2) 網走脳神経外科 リハビリテーション病院 旭川医科大学 脳神経外科 2) 大前智也 Omae Tomoya 江面正幸 2) 佐々木順孝 畠山潤也 齊藤仁十 Saito Masato 和田 始 2) 川崎和凡 泉 頸動脈ステント留置術では複数の困難な条件により治療困難な症例がある 血管 蛇行が顕著な症例は合併症率が高いと指摘され 血管反応性が低下している症例 は過還流症候群のリスクが高いと報告されている 我々は血管蛇行 血管反応性 低下を伴った症例を合併症なく治療したので報告する 73 才男性 右半身麻痺で 発症し MRI で左大脳半球に多発性新鮮梗塞がみられた MRI 脳血管撮影検査 で左内頸動脈起始部に潰瘍を伴った高度狭窄が指摘された 安静時 SPECT で患 側は対側比 3 血流低下しており ダイアモックス負荷 SPECT で血管反応性は 0 であった 過還流症候群の高リスクと考え Staged angioplasty を計画した 発症後 70 日目に血管形成術を行った 大動脈弓の左総頸動脈起始部が高度に屈曲 し ガイディングカテーテル留置に難渋し デバイスを変更し 病変部へのアクセ スに成功 proximal protection で狭窄部血管拡張術を施行した 術後 7 日目まで に血管反応性が顕著に改善しており 10 日目に distal protection で頸動脈ステン ト留置術を行った 術後 症候性脳梗塞 過還流症候群なく 経過良好であった 種々のデバイスの使用と Staged angioplasty により高リスク症例も合併症なく 治療しうると考えられた 頚部内頚動脈狭窄症治療の合併症のうち 頻度は低いものの重篤なものに術後過 潅流症候群がある このため 当院では術翌日に IMP-SPECT による脳血流評価 を行っている 今回 脳主幹動脈に血管造影による血流遅延がないにもかかわら ず CAS 翌日に IMP-SPECT で同側脳血流低下を示した症例を経験したので報告 する 症例は 67 歳男性 脳ドックで右頚部内頸動脈狭窄を指摘された 約 70 の狭窄と脳 FLAIR 画像で右優位の無症候性虚血巣を認めた 冠動脈狭窄症で薬 剤溶出ステントを留置され DAPT 中であり CAS を選択した 全身麻酔下で右 CAS を施行した 8F Optimo Spider FX で double protection とし Protege 10-7 taper 40mm を留置 Spider の回収に若干難渋したが 脳主幹動脈に塞栓症はなく 手技を終えた 覚醒後 左不全麻痺を認め DWI で右大脳半球に散在性小高信号 域を認めた 翌日 DWI で高信号域の増加はなく 脳 MRA で頭蓋内血管の描出 に問題ないが IMP-SPECT(マイクロスィア法)で右中大脳動脈領域全体に約 2030 の血流低下を認めた 造影 CTA でステント内血栓はなく 頭蓋内血管の描出 も良好 血管造影でも術前と比較し脳低潅流を示唆する循環遅延はなかった 以 後 DWI 病変の増加はなく 術後 6 日の還流 CT で MTT TTP の延長はなかっ た 左不全麻痺は約 1 週間のリハビリテーションで改善し術後 16 日目に脱落症状 なく独歩自宅退院した この血管造影所見と SPECT 所見の乖離について文献的 考察も含め報告する JNET S374-S445_13_ポスター 発表なし.smd Page 35 直人 橋本政明 Vol.9 No.6 November 2015 S407 ポスター 発表なし 頚動脈 mobile plaque に対する治療については 以前より緊急外科的治療の適応と 考えられてきたが 近年 外科 内科的治療の有効性について 様々な報告がなさ れている 今回 我々は mobile plaque の一例を報告するとともに 現在までの文 症例 症例は 79 歳男性 一過 献報告をふまえ その治療方針について考察する 性の左上肢麻痺にて発症 MRI では明らかな梗塞巣を認めず MRA では両側頚 部内頚動脈狭窄(軽度から中等度)を認めるのみであった 頚部エコーを施行した ところ 右頚部内頚動脈に mobile plaque を認め 当院入院となった 抗血小板薬 ヘパリンにて内科的加療が施行されたが 1ヶ月後の頚部エコーにて mobile plaque の可動性が増悪したため 速やかに CAS を施行し 経過良好にて独歩退院と なった 考察 今回 我々は plaque の可動性が増悪したために CAS を施行した 症例を呈示したが その発見のためには エコーによる close observation が非常に 重要であったと考えられた また mobile plaque に対する緊急外科的治療につい ては その塞栓性合併症の高さから 逆に 内科的治療による有効性を指摘する報 告もあり 慎重な対応が必要とされる また 適切なタイミングでの外科的介入が 重要であると考えられた 結語 Mobile plaque の可動性が増悪し CAS を施行 した症例を呈示した Mobile plaque においては その塞栓リスクを常に念頭にお き 内科 外科的治療の選択において 適切な対応が必要とされる 加治正知 Kaji Masatomo 西 徹 2) 瀬戸 弘 藤岡正導 3)

35 P-205 P-206 頚動脈ステント留置術中にステント内部への折れ込みを呈した 2例 弘前大学 奈良岡征都 Naraoka Masato 嶋村則人 松田尚也 大熊洋揮 目的 頚動脈ステント留置術中に stent strut が屈曲変形するなどの報告が散見さ れているが ステント内部への折れ込みの報告は未だ少数である 当科にて経験 したステント内部への折れ込みを呈した 2 症例を報告する 症例 症例 1 は 60 歳男性 糖尿病あり 左内頚動脈狭窄に対しステント留置術を行った MOMA 及 び Guardwire を使用 Protage 10 60mm を留置 手技上のトラブルなく後拡張 も終了したが IVUS にて異常陰影あり Cone beam CT にて stent strut の内部へ の折れ込みが認められた 確認撮影にて血流障害なく経過観察となった 周術期 も問題なく m-rs 0 にて退院 症例 2 は 64 歳男性 糖尿病あり 右内頚動脈狭窄 症に対しステント留置術施行 MOMA 及び Guardwire を使用 Precise 10 40mm 留置 後拡張後 血栓吸引カテーテルの引っかかりあり IVUS も異常陰影 あり Cone beam CT にて stent strut の内部への折れ込みが認められた この症 例でも血流障害なく経過観察となった m-rs 0 にて退院 考察 結語 Protage でのステント内部への折れ込みはこれまで少数例報告があったが Precise での報 告は渉猟し得た範囲では本症例が初めてであった 2 症例ともに 特に CAS 困難 例ではなく 留置術の手技は問題なく終了している 折れ込み自体が Precise にて も認められたため 内部への折れ込みはステントの特性のみでは説明し難く 他の 因子の検討が必要である また 折れ込み自体に対しては後拡張を繰り返しても 効果なく 現段階では抗血栓療法の継続と頻回な画像検査が必要と考えられた P-207 松阪中央総合病院 伊勢赤十字病院 血管内治療科 2) 伊勢赤十字病院 脳神経外科 3) 佐藤 裕 Sato Yu 柴田益成 2) 北野詳太郎 3) 西川拓文 3) 毛利元信 3) 清水重利 3) 宮 史卓 3) 谷岡 悟 津田和彦 丹羽惠彦 緒言 公平 無理の無い治療戦略を実践するために 二刀流術者として頚動脈病変の治 療に携わってきた 実際に治療成績向上に繋がっているか自験例にて検証した 対象 と方法 まで CAS または CEA を行った頚動脈病変のうち 助手 術者 として関わった 219 症例 225 病変を対象とした 症例の振り分けは脳神経外科 神経内 科 血管内治療科で週 2 回合同カンファランスにて最終的に検討した CAS は原則 CEA 困難例を対象とした 患者背景 術後塞栓症 合併症 退院時 mrs 再狭窄率等ま とめ 手術方法の選択に対して問題となった症例の是非を retrospective に検討した 結果 両者間で年齢 男女比 狭窄率等の患者背景には有意差はなかった DWI 陽性 率は CEA 2.8 CAS 25 だった 主な合併症は CEA では嗄声 1 脳梗塞 1 再狭窄 1 考察 CEA では不安定プラーク 高度 CAS では脳出血 1 脳梗塞 3 再狭窄 4 だった 石灰化病変が有意に多かった 高位病変や 80 歳以上の高齢者でも治療成績は変わらな かった CAS では神経症状の急性増悪や 80 歳以上の高齢 多発病変 Pseudo-occlusion など脳卒中急性期が多かった 他科術前で抗血小板剤投与困難例 大動脈瘤合併 例 高度屈曲病変は CEA を選択した CAS での塞栓症は 全例不安定プラーク症例に て生じた CAS と CEA の適応には 両者が可能なグレーゾーンが存在し skill up に よりその選択の幅はさらに広がる 同一術者で振り分けると learning curve が長くな る危惧があるが 治療成績の悪化には結びつかなかった 合併症例はプラーク評価に基 づく手術適応と異なる際に生じていた より公平な治療選択で 最善な治療成績が得ら れると思われた P-208 解離による症候性頚部内頚動脈狭窄の治療において逆行性造影 が有用であった 1 例 青森市民病院 二刀流術者により見えてきたもの 失ったもの 武蔵野赤十字病院 飛嶋 華 Tobishima Hana 竹村篤人 田畑英史 片貝 武 はじめに 解離による狭窄病変の治療においては解離部の同定と真腔確保が重要 である しかし全周性に解離が及んでいる場合にそれが困難なことがある 今回 症候性内頚動脈解離性病変に対し 逆行性に撮影を行うことによりステント留置 症例 82 歳の女性 左片麻 術(CAS)を施行できた 1 例を経験したので報告する 痺を呈し MRI では右中大脳動脈領域に脳梗塞を認め当科入院となった 頚動脈エ コーでは可動性のない低輝度病変 頚部 MRA-BB 法では狭窄部に一致して血腫を 疑わせる所見が確認された 脳血管撮影では第 1 頚椎の下端から第 4 頚椎の下端 に及ぶ壁不整と隔壁様の陰影欠損が認められ MRA 所見と合わせて解離性病変と 判断した 真腔と考えられる部位での狭窄率は約 80 であった 以上から CAS の適応と判断し第 38 病日に施行した 治療 Parodi 法で適宜返血しつつ CAS を 施行した 最初の順行性造影では多数の lumen があるように撮影され どれが真 腔なのか判断が困難であった そこで CCA と ECA を遮断し smooth に進められ る血管腔からマイクロカテーテルを解離部遠位に進めた そこから逆行性に造影 することにより 1 つの血管腔のみが確認できたため真腔と判断できた 解離部を 完全に覆うように Protage10mm 6cm を展開したところ 壁不正なく容易に拡 張することができ真腔であったことの裏付けとなった 術後は新たな症状なく 経過良好にて第 52 病日に独歩退院となった 結語 解離性病変が限局性もしく は偏心性であれば順行性造影によって治療は十分に可能である しかし本症例の ように全周性に及んでいる場合には真腔確保が困難であり 逆行性造影により診 断精度をあげることが治療の一助になると考えられた P-209 橋本秀子 Hashimoto Hideko 佐藤洋平 戸根 修 原 睦也 橋詰哲広 金子 川並麗奈 折原あすみ 玉置正史 聡 症例 78 歳男性 左同名半盲で発症し 翌日当院を受診 診察時半盲は改善して いたが頭部 MRI で右前脈絡叢動脈(AChA)領域の急性期脳梗塞 MRA で右内頸 動脈閉塞と左内頸動脈の中等度狭窄と診断した 血管撮影では右内頸動脈起始部 の完全閉塞および右外頸動脈からの側副血行による内頸動脈 cavenous portion か ら末梢の順行性の血流を認めた その後 症状の悪化はなかったが 左内頸動脈か ら前交通動脈を介した側副血流の改善を図る目的で 第 34 病日に左内頸動脈狭窄 に対して左頸動脈ステント留置術を施行した 術後経過良好で第 43 病日に自宅退 院した 外来にて経過観察中 頸部エコーで右内頸動脈の再開通が認められたの で 第 143 病日に脳血管撮影を施行したところ 右内頸動脈起始部は完全閉塞から 不整な高度狭窄の状態に再開通し 順行性の血流を認めた 以上の所見から 症候 性右内頸動脈高度狭窄の病態と診断し 第 185 病日に右頸動脈ステント留置術を 施行した 外頸動脈と総頸動脈の flow control を行った上で 0.035stiff guidewire で狭窄部の数本の細いチャンネルから真腔を確保し 前々拡張後にフィルターワ イヤーを通過させ ステント留置を達成した 術後 MRI/DWI で虚血病変は認め 結語 症候性の右内頸動脈閉塞で抗血小板薬投 ず経過良好で独歩退院となった 与中に部分再開通を認め ステント留置術に成功した症例を経験した 同様のま れな症例も報告されており 内頸動脈の完全閉塞例においてもフォローアップが 重要と考えられる P-210 全身性血管病である頚動脈狭窄症に対する二刀流医師の選択 災害医療センター 部分再開通をきたした症候性内頸動脈閉塞に対するステント留 置術の一例 佐藤 慎 Sato Shin 重田恵吾 平 直記 榎本真也 百瀬俊也 住吉京子 八ツ繁寛 早川隆宣 長らく頚動脈狭窄症に対する標準的血行再建術は CEA であったが 2008 年に頸 動脈狭窄症に対するステント留置術(CAS)が国内で認可されて以来 devise の向 上と術者の熟達によってその適応可能症例は広がってきている 一方で CAS は 太い device で 動脈硬化の著しく強い血管の中を長距離触る侵襲の高い手技であ り 全身血管病による minor な合併症も少なくはない 当院では 2 人の血管内治 療専門医が CEA を第一選択として治療を行い 一方で CAS も行っている 38 回 の頸動脈狭窄症に対する CAS のうち 3 回(8.3 )で全身血管病が原因と考えられ る合併症を経験した ASO の悪化 狭心症 Aorta の plaque 破綻によるものと考 えられる非治療領域での新規虚血の 3 件であった 当院で施行した CEA 120 症例 における結果と比較しつつ 当院における CAS の課題と対策を検討する 頚動脈ステント留置術中に外頚動脈から出血した一例 青森市民病院 片貝 武 Katagai Takeshi 竹村篤人 田畑英史 飛嶋 華 はじめに 頚動脈ステント留置術(CAS)の合併症として 脳虚血 過灌流症候群 穿刺部合併症などが知られているが 外頚動脈(上行咽頭動脈 APA)から出血を 来したという報告例は稀である 今回 当施設に於いて CAS 術中に頚部出血 腫 脹を来した一例を経験したので報告する 症例 72 歳 男性 右眼虚血症候群で 発症 精査にて右頚部および頭蓋内内頚動脈高度狭窄を指摘され当科紹介入院と なった 既往に右脳梗塞後遺症とコントロール不良な糖尿病がある Tandem stenosis であるため頚部 頭蓋内ステント留置術を一期的に行った 術後症状の悪 化は認めず 術後第 5 病日に施行した頚部 3D-CTA においてステント内にプラー クの突出が疑われ 同日緊急で脳血管撮影施行後にステントを追加留置した こ の手技中に頚部腫脹および呼吸困難が出現 血管撮影上 頚部内頚動脈周囲の解離 を疑わせる造影剤濾出を認めた 外頚動脈起始部を GuardWire(GW)で遮断し撮 影したところ造影剤濾出が消失するため 内頚動脈の解離ではなく外頚動脈から の出血と判断し再度 GW による再遮断を行い止血を確認し手技を終えた 術後気 管内挿管および鎮静下に人工呼吸器管理を行い 血腫による頸部圧迫所見の改善 後抜管した 経過中に施行した経時的頭部 MRI 検査上新たな脳虚血巣は認めず リハビリ施行し ADL 低下なく自宅退院となった 考察 本例における頚部出血 は 術前後の血管撮影所見比較から上行咽頭動脈からの出血と考えられた 原因 としてガイドワイヤーによる穿孔の他 ステント追加により内頚動脈が移動 直線 化し周囲組織や小血管に機械的刺激が与えられたことによる可能性が考えられた 文献的考察を加え報告する S408 JNET Vol.9 No.6 November 2015 S374-S445_13_ポスター 発表なし.smd Page 36

36 P-211 P-212 頚動脈狭窄治療に対するグループ病院での CEA/CAS の二刀 流 藤が丘病院 脳神経外科 2) 昭和大学 昭和大学 山家弘雄 Yamaga Hiroo 寺田友昭 松本浩明 和田 晃 河野健一 梅嵜有砂 桑島 淳 松崎 丞 樫村洋次郎 鷲見賢司 2) 奥村浩隆 2) 水谷 徹 2) 目的 昭和大学本院に CEA の得意な指導者 昭和大学藤が丘病院に CAS の得意な指 導者が在籍し 毎月定期的にミィーティングを行い 治療方針 結果などを検討してい る いわばグループ病院として CEA/CAS の二刀流の機能を兼ね備えた施設といえ る 2 施設の治療結果より より良い頚動脈狭窄治療法について検討した 対象 方法 昭和大学と藤が丘病院にて 平成 26 年 4 月から平成 27 年 6 月に治療を行った頚部内頚 動脈狭窄症患者を対象とした 昭和大学では約 80 に CEA 藤が丘病院では約 90 に CAS が選択された 昭和大学での CEA は 53 例(無症候 33 例 症候性 20 例) CAS は 15 例(無症候 9 例 症候性 6 例) 藤が丘病院での CEA は 4 例(症候性 4 例) CAS は 35 成績 施行された CEA/CAS は全体で 107 例(無症候 21 例 症候性 14 例)であった 例 平均年齢は 73.8 歳で 性別は男性 94 例 女性 13 例 1ヶ月時点での motality は全 体で 1.87 昭和大学の CEA は 1.89 (1 例で末梢性顔面神経麻痺)CAS は 0 (1 例 で過環流症候群) 藤が丘病院の CEA は 25 (1 例で術後内頚動脈閉塞) CAS は 0 (1 例で一過性構音障害 1 例で一過性片麻痺)であった 昭和大学の CEA 施行例で術後合 併症としての症候性脳梗塞は 1 例もみとめず 術後 MRI 拡散強調画像で陽性をみとめ たのは 1 例(1.89 )のみと 非常に良好な成績であった 両施設とも CAS の成績も良 好 な 成 績 で あ っ た 結 論 一 流 の 指 導 者 が 適 応 を 決 め 慎 重 に 治 療 を 行 え ば CEA/CAS のいずれを選択しても 良好な成績がえられると考えられた P-213 中川二郎 Nakagawa Jiro 武井啓晃 山下健太郎 石澤錠二 郭 泰彦 目的 頚部内頚動脈の急性血栓性完全閉塞に対する血管拡張術の検討を行った 対象 2012 年 4 月から 2015 年 7 月までに血管拡張術を行った頚部内頚動脈の急 性血栓性完全閉塞 4 例を対象とした 年齢は 歳(平均 73.5 歳) 全例男性 であった 結果 来院時の NIHSS は 14 21(平均 17.8)で 3 例に tpa 静注療法 が先行された 4 例中 2 例では Merci/Penumbra により末梢部の再開通を行った 後に CAS を追加した 残りの 2 例のうち 1 例では CAS 後に Penumbra による 頭蓋内血管の再開通療法を追加し 1 例では CAS のみで再開通が得られた 予後 に関しては GR: 1 例(25 ) MD: 2 例(50 ) SD: 1 例(25 )で 頭蓋内血管閉塞 の再開通が得られなかった 1 例では予後不良であった 術後の IMP SPECT では 1 例に hyper-perfusion phenomenon を認めたが 無症候性に経過した 結語 頚 部内頚動脈完全閉塞に対する急性期血管拡張術は技術的に可能であり 予後は比 較的良好であった 頭蓋内血管閉塞の併発が予後に関係する因子であった P-214 MOMA を使用した CAS にて MRI DWI 画像で皮質に沿っ た高信号を呈した 1 例 津島市民病院 頚部内頚動脈の急性血栓性完全閉塞に対する血管拡張術 朝日大学歯学部付属村上記念病院 辻有紀子 Tsuji Yukiko 船井三規子 松下康弘 奥村輝文 P-215 押方章吾 Oshikata Shogo 原田 啓 角本孝介 2) 吉田卓史 肥後尚樹 谷口俊介 福山幸三 目的 閉塞性動脈硬化症 大動脈の蛇行 大動脈病変を伴う患者 総頚動脈(CCA) 起始部病変の CAS では大腿動脈 上腕動脈経由のアクセスに難渋する 親カテー テルの誘導困難例にハイブリッド手術室で頚部開創による総頚動脈(CCA)直接穿 刺を用いた CAS を行ったので報告する 方法 2014 年 4 月にハイブリッド手術 室を稼働以降 頚部開創による総頚動脈直接穿法で CAS を 4 例施行した Aortic Arch Type III 1 ASO 1 CCA 起始部病変 1 Kommerell 憩室を伴う大動脈変異 1 全例全身麻酔下で頚部を伸展 2.5cm の皮膚切開で CCA を露出し血管テープ を 2 本かけ 穿刺部は 6-0 糸でたばご縫合 穿刺後ロードマップ下に外頚動脈にガ イドワイヤを誘導し 6F ガイドシースを留置した 遠位フィルター 3 CCA 起始 部病変は CCA 遮断+血栓吸引でプロテクションした CCA 遮断はブルドッグ鉗 子を用いた 結果 全例で手技成功 合併症はなかった 術後の DWI 陽性は 1/4 考察 透視装置と術者助手の配置のシミュレーション 手技中のシー 例であった スの移動に工夫を要した 以前の血管造影室での頚部開創 手術室でのポータブ ル DSA による CAS よりと比較し 清潔度 手術操作 血管造影能はすべてにおい て優れた P-216 腎機能不全患者の内頚動脈狭窄症に対して CAS を施行した 1 例 遺残舌下神経管動脈を合併した症候性頚部頸動脈狭窄症に対し て頸動脈ステント留置術を行った一例 愛媛県立中央病院 脳卒中センター 愛媛大学大学院 医学系研究科 脳神経外科 2) 愛媛大学附属病院 放射線部 3) 新別府病院 放射線科 大分大学 放射線科 2) 鶴見病院 放射線科 3) 新別府病院 神経内科 4) 井上明宏 Inoue Akihiro 田川雅彦 2) 渡邉英昭 2) 久門良明 2) 古用太一 3) 河野兼久 大西丘倫 2) 頚動脈ステント留置術(carotid artery stenting; CAS)は protection device の進歩 に伴い増加傾向にあるが 腎機能障害を有する症例には施行し難いのが現状であ る 今回我々は 慢性腎不全の内頚動脈狭窄症患者に対して様々なデバイスを駆 使することにより ほとんどヨード造影剤を使用することなく安全に CAS を施行 し得たので報告する 症例は 68 歳 男性 既往歴として高血圧 高脂血症に加え 糖尿病性腎症に伴う腎機能不全(eGFR 16.2 ml/min/1.73 m2 BUN 52 mg/dl Cr 3.19 mg/dl)を認めている 他院にて偶然に施行された頭部 MRI で内頚動脈 狭窄症を指摘され当科を紹介された 初診時 明らかな神経脱落症状は認めなかっ たが 頚部 MRA にて左内頚動脈狭窄症(NASCET 82.3 )が認められた 無症 候ではあったが 患者が CAS による治療を強く希望したため 全身 MRA 3D-CT and MRI fusion image 術中頸動脈エコー IVUS などを駆使して CAS を施行 約 4ml のヨード造影剤を使用するのみで安全に手技を施行することが出来た 術後 経過は良好で 明らかな神経脱落症状も認められず 現在外来にて経過観察中であ る 岡原美香 Okahara Mika 清末一路 2) 相良佳子 3) 金子典正 渡邊征典 迫 森 宣 2) はじめに persistent primitive hypoglossal artery(ppha)は内頸動脈と脳底動脈吻合を結ぶまれ な胎生期遺残動脈吻合である 今回 PPHA と内頚動脈の分岐部近位に生じた症候性頚動脈狭窄に 対して頸動脈ステント留置術(以下 CAS)を施行した一例を経験したので報告する 症例 67 歳女 性 めまいとふらつきを主訴に当院を受診し 頚部 MRA にて左内頚動脈起始部は閉塞しているが 頭蓋内内頚動脈より遠位は比較的良好に描出されていた DWI では左中大脳動脈領域に急性期脳 梗塞が散見された 頸動脈 CTA にて PPHA が存在し PPHA と内頚動脈の分岐部近位に 62 の 狭窄を認めた 後日の MRI では初診時閉塞していた左内頚動脈および PPHA は良好に描出されて おり 狭窄部にて一時的に血栓性閉塞を生じていたものと推察された 症候性有意狭窄症例で 高 位分岐であったため CAS を行うこととした 手技は proximal balloon occlusion 外頚動脈の balloon occlusion お よ び 内 頚 動 脈 へ の filterwir に よ る distal protection 下 に 行 っ た Precise (7mm/40mm)を PPHA と内頚動脈の分岐部直下から総頚動脈にかけて留置した 明らかな合併症 は見られなかった 考察 本症例では MRA にて両側椎骨動脈が描出されており 初診時の内頚動 脈閉塞時に椎骨動脈系の描出の方が内頚動脈よりも良好であったことから 総頚動脈および外頚動 脈の閉塞により PPHA から内頚動脈への flow reversal になると推測された このため distal protection は内頚動脈のみで合併症なく CAS を行えた 結語 PPHA を合併する頚部頚動脈狭窄症 に対し 総頚動脈と外頚動脈のバルーン閉塞下に filterwire を内頚動脈に留置することにより 安 全に CAS を行うことができた JNET S374-S445_13_ポスター 発表なし.smd Page 37 祐介 4) Vol.9 No.6 November 2015 S409 ポスター 発表なし はじめに CAS を施行する際 distal protection 下で intolerance の場合 遮断時 にしばしば不穏状態に陥る症例があるが 大部分は遮断解除により症状は改善さ れる 今回症候性の頸動脈狭窄症 不安定プラークを有する症例に対して MOMA を使用し DWI で大脳皮質に沿った高信号領域が認められた症例を経験したので 報告する 症例 73 歳男性 左上肢の脱力発作にて受診 精査したところ 脳梗 塞と右内頚動脈狭窄症が認められ当科紹介となった MRA 検査にて右内頚動脈 狭窄症 T1 および T2 で高信号 TOF 画像でも高信号が認められた エコーにて 狭窄率 78 SPECT で血流低下は認められなかった MOMA を使用したステン ト留置術を施行した 閉塞開始直後より急激な血圧上昇が また遮断中経度不穏 行動と意識レベルの低下が認められた 後拡張とともに速やかに血圧は低下し 血栓吸収と遮断解除とともに意識レベルは改善された 術直後 左上下肢の麻痺 が出現 血管撮影では主幹動脈に明らかな閉塞所見は認められなかったが MRI DWI で大脳皮質に沿った高信号領域と散在性の梗塞所見が認められた ノバスタ ン エタボラン 抗痙攣剤の追加投与を行った 帰室直後より下肢の動きは改善 結 語 ま た 上 肢 の 動 き も 徐々 に 改 善 し リ ハ ビ リ 病 院 に 転 院 と な っ た Intolerance の症例では 遮断時に不穏症状にいたることはしばしば経験するが MRI 画像上出現することはない 今回の症例は MOMA の使用による合併症の一 つとして検討が必要と思われた ハイブリッド手術室で施行した頚部開創による CAS 福岡和白病院 福岡新水巻病院 2)

37 P-217 P-218 protage の拡張に異常を認めた CAS の一例 長野赤十字病院 土屋尚人 Tsuchiya Naoto 症例は 83 歳 男性 内頸動脈の症候性高度狭窄に対して CAS を施行 Proximal protection 下に gurd wire で lesion cross sterling3.0 30mm で前拡張後に protege10 60 を留置 ステント内に造影欠損があり PTA を試みたが balloon の通 過が出来なかった CT にてステントの一部が凹んでおり U 字状に拡がっていた 拡張力が低いことが悪く作用したと考えられ オープンセル構造のため balloon 通 過困難となったことが非常に問題となった P-219 開胸術後の胸骨偽関節が原因で腕頭動脈から右内頚動脈にかけ て連続性の解離を起こした一例 天理よろづ相談所病院 北村智章 Kitamura Tomoaki 山名則和 堀川恭平 松井雄哉 松本敦仁 時女知生 秋山義典 症例 62 歳男性 以前から右頚部痛を自覚し 左下肢脱力や構音障害を一過性に 認め 近医にて脳梗塞として保存的に加療していた 右眼痛や一過性黒内障の発 作を認めることもあった その後左半身の運動感覚障害 構音障害を認め当院受 診となった 症状は自然軽快も MRI にて右大脳半球に多発性梗塞があった 精 査にて腕頭動脈から IC top 近傍に至る動脈解離及び血栓形成を認めた また左総 頚動脈起始部に瘤状変化及び血栓を認めた 約 18 年前に開胸術の既往があり 胸 骨が偽関節を形成し 大動脈弓に機械的刺激が加わったために上記の解離や瘤状 変化 血栓形成を来たしたと考えられた 経過 当初保存的加療を施行したが 経過中突然の左片麻痺が出現 画像上 右内頚動脈の急性閉塞を認めたため 緊急 にて血栓回収術及びステント留置術を施行した これによる左片麻痺は改善した が 体位変換によって誘発される意識消失発作を繰り返した 胸骨偽関節による 腕頭動脈の機械的変形が解離を進行させ 血流低下を来たしているものと考えた 本来は total Arch が必要であったが再開胸のリスクが高いと判断し 姑息的に右 鎖骨下動脈から人工血管にて左総頸動脈と左鎖骨下動脈にバイパスし 左総頸動 脈を近位で結紮し 腕頭動脈にステントを留置した その後 入院から 1ヵ月後に 独歩退院となった 結語 今回 開胸術後の胸骨偽関節が原因で腕頭動脈から内 頚動脈にかけての解離を起こし 脳梗塞の原因となった稀な症例を経験したので 報告する P-220 同側可逆性びまん性脳血管攣縮を合併した CAS 後の 1 症例 造影剤を使わないエコーガイド下での CAS みさと健和病院 流山中央病院 脳神経外科 2) 山口県立総合医療センター 山口県立総合医療センター中央放射線部 2) 山口県立総合医療センター中央検査部 3) 落合育雄 Ochiai Ikuo 大渕英徳 2) 吉原智之 2) 金澤隆三郎 2) CAS の虚血合併症は術中や術直後だけでなく 遅発的に発生するものも知られて いる 今回術後短期間で出現 改善したびまん性脳血管攣縮合併症例を経験した ためその経過を検討する 一過性脳虚血発作にて判明した 70 歳男性の右高度内頚 動脈狭窄症に対して CEA を予定の上 過灌流症候群のリスクを考慮し 1 次的治 療として PTA を計画した 全身麻酔下 近位バルーン閉塞に遠位フィルターを併 用し PTA を行ったところ プラーク破綻による急性閉塞を合併し 緊急避難的に 一期的 CAS となった 吸引血液から多量の debris が確認されたが 血管撮影上 ステント留置部や末梢血管に明らかな異常はみられなかった 麻酔から覚醒後 JCS2 軽度左麻痺 右共同偏視傾向をみとめた CT では右前頭葉 頭頂葉脳溝に 造影剤漏出と思われる高濃度がみられ 浮腫性変化も疑われた MRI 拡散強調画 像では右前頭葉皮質に塞栓合併症と思われる高信号域をみとめた 術翌日の血管 撮影にてステント留置部には異常をみとめなかったが 右中大脳動脈領域を主体 にびまん性に血管径の狭小化をみとめた ヘパリン エダラボン 高浸透圧利尿薬 を用いた保存的加療を行った 神経学的症状は日々改善がみられ 術後 5 日には 無症候となった 術後 8 日の血管撮影では血管の狭小化所見は完全に改善してい た その後もあらたな症状は出現せず 術後 14 日独歩退院となった 本例におけ る脳虚血合併症の原因として debris の飛散が最も関与していると思われたが そ の遷延には可逆的脳血管攣縮との関連も否定できなかった 一方発症が比較的急 激で 頭痛などの症状がみられなかった点から典型例とも言い難く その他造影剤 脳症の可能性についても検討した P-221 田岡病院 真鍋進治 櫻間一秀 目的 2008 年の保険収載以来 CAS(carotid artery stenting)は本邦で症例数が増 え続けている しかし 腎機能障害や造影剤アレルギーのある患者には CAS は禁 忌とされている 腎機能障害のある患者に対して造影剤を使わずにエコーガイド 下で CAS を施行している施設もある 同手術の当院での工夫を報告する 症例 手術前日にエコーで病変の位置(分岐部 最狭窄部 狭窄を越えて正常になった部 位等)をマーキングしておく 手術当日 術直前に手術台の上で再度エコーで病変 を確認する その後に穿刺を行い MRI 単純 CT 等を参考に lesion cross を行う エコーで lesion cross できていることを確認し distal protection balloon(dpb)で あればバルーンを拡張後 エコーで血流がないことを確認する 通常の CAS の如 く前拡張 stent 留置 後拡張を行う DPB であれば血栓吸引を行い 血流遮断解 除し エコーで血流再開 狭窄改善を確認する distal protection filter(dpf)であ ればエコーで slow flow no flow になっていないことを確認 また 狭窄改善を確 認する その後 DPB または DPF を回収し 手技を終了する 検査技師の被爆を 考えエコー検査中は透視を出さない 考察 MRI 単純 CT 等の情報から lesion cross の際にエコーの併用は不要と考えられた 結語 腎機能障害のある患者に 対して造影剤を使用せず CAS を施行した 通常の CAS に慣れていれば比較的安 全に施行可能で有用な手技と思われた P-222 心房細動合併例の CAS -リバロキサバンの有用性倚山会 安田浩章 Yasuda Hiroaki 山下哲男 林田 修 浦川 学 長綱敏和 金子奈津江 岡本修二 2) 永井仁志 3) 守田みゆき 3) Manabe Shinji はじめに CAS(carotid artery stenting)を行う際には術前から多剤抗血小板療法 を行うのが一般的である 心房細動を有する症例には抗凝固薬の併用が必要とさ れているが 出血性合併症の危険性が高くなるため 周術期の抗血栓療法が重要に なる 活性型血液凝固第 X 因子(FXa)阻害薬であるリバロキサバンの抗炎症作用 に着目し 抗凝固薬をワルファリンから変更して CAS を行った症例について 若 症例 68 歳 女性 心房細動による心原性脳塞 干の文献的考察を加え報告する 栓の既往あり MRA 定期検査で右内頸動脈狭窄の進行を認め CAS 目的で他院 より紹介された 術前にワルファリンをリバロキサバンに変更し アスピリンと クロピドグレルを追加して CAS を行った 術後 微小な皮下出血が多発してきた ため CAS 施行後 1ヶ月でクロピドグレルを休薬した 以後 皮下出血は消失し経 過良好である 考察 心房細動を有する症例の PCI(percutaneous coronary intervention)における DAPT(dual antiplatelet therapy) ワルファリン(3 剤併用 群)とクロピドグレル ワルファリン(2 剤併用群)を比較した WOEST 試験では 3 剤併用群の出血性合併症が多いと報告されている 近年 NOAC(novel oral anticoaglants)であるリバロキサバンには出血性合併症の低減のみならず マクロ ファージの活性化を抑え動脈硬化性病変の不安定化を抑制する作用があるとの報 告が散見される 本症例からも 心房細動合併例の CAS ではリバロキサバン 抗 血小板薬単剤で安全に施行できる可能性が示唆された 頚部内頸動脈慢性閉塞に対する段階的血管形成術中に見られた 特異な造影所見 枡記念病院 佐藤直樹 Sato Naoki 石川敏仁 遠藤雄司 遠藤勝洋 太田 守 頚部内頸動脈慢性閉塞病変を有する 70 才女性が hemodynamic な原因の進行性 脳卒中を呈したため 緊急で血行再建を行う方針とした 過還流による合併症が 危惧されるため 同病変に対して 段階的な血管形成を行うこととした まず最初 の段階として 閉塞した頚部内頸動脈を 2.5mmPTA バルーンを用い 順行性の血 流を再開させた 神経症状は改善し 術後経過も良好 第二段階として CAS も しくは CEA を予定している 術中 再開通した直後から 頸動脈病変末梢の虚脱 していた頭蓋外内頸動脈に特異な造影所見を認めた 内頸動脈内で 血流が一旦 2 つに別れ 各々 2 つのルートは遅延なく造影剤は流れ 再び 1 つに合流 その末梢 の内頸動脈の造影には問題ないという所見であった 追加処置も検討しながら 継時的に血管撮影を繰り返したが 30 分後の血管造影でも全く変化がないため そのまま手技は終了とした 術後 3D-CTA MRA でフォローしているが やは り同所見に変化は見られていない 同様症例の治療経験は少ないものの これま での段階的な血管形成なしに一期に CAS を施行していた場合には経験のない所見 でもあり 同所見を術中に認めた場合の対処方法を中心に 若干の考察を加え報告 する S410 JNET Vol.9 No.6 November 2015 S374-S445_13_ポスター 発表なし.smd Page 38

38 P-223 P-224 急激な転帰を辿ったコレステロール血栓症の一例 血管内治療で止血を得た Carotid Blowout Syndrome の 4 例 南和歌山医療センター 名古屋市立大学 石井政道 Ishii Masamichi 川端将之 中西陽子 吉村 良 中村善也 中井國雄 コレステロール血栓症はカテーテル治療や血管外科領域にて稀に起こりうる合併 症である 今回我々は急激な転帰を辿った症例を報告する 症例 84 歳男性現症 前日より尿失禁あり左片麻痺軽度認め 改善しないため当院救急搬送となる 既 往歴 高血圧 頚動脈ステント留置術術後(2008 年)MRI にて右境界水域の梗塞巣 あり 頚動脈 MRA ではステント留置部以降の内頚動脈描出が若干不良な状態で 救急外来で行った頚動脈エコーでは再狭窄が疑われた 本人によると一週間前よ り左片麻痺の症状があり 増悪寛解を繰り返していた様子であった 再狭窄進行 による血行動態的な梗塞を考え 緊急 CAS スタンバイで診断アンギオを施行 右 鼠径アプローチにて 4Fr カテーテルを上げる際に腹部大動脈の通過が困難な箇所 があった ステント内再狭窄を認めたためステント in ステントの形で治療を行 い 血流は改善された 術直後より両下肢特に右下肢のチアノーゼが強かった 翌日より CPK 急増し 乏尿となり血圧低下され 2 日後に永眠された 文献学的 考察を加え報告する P-225 柴田帝式 Shibata Teishiki 間瀬光人 西川祐介 相原徳孝 片野広之 谷川元紀 大蔵篤彦 岡 雄一 坂田知宏 青山公紀 山田紘史 山田和雄 はじめに Carotid Blowout Syndrome(CBS)は頭頚部癌の致死的合併症である 今回我々は CBS に対し血管内治療を行った 4 例を経験したので報告する 代表 症例 68 歳男性 喉頭癌に対して摘出術 放射線療法後に食道 腕頭動脈周囲に転 移を認め放射線化学療法を施行された 2 年後に右頚部から動脈性出血をきたし 脳血管撮影で右総頚動脈に出血点を認めた balloon occlusion test(bot)で虚血耐 性がなく 総頚動脈温存のために covered stent(niti-s ComVi)を留置し止血を得 た 1ヶ月経過後も stent の開通は良好であった 他 3 例中 1 例は同様に covered stent(passager)を留置し止血が得られたが 6ヶ月後には無症候性の stent 内 閉 塞 を 認 め た 1 例 は 頚 動 脈 の 出 血 点 に 対 し て self-expandable stent (Easy Wallstent)を stent-in-stent で留置し さらに血管外から筋膜グラフトで閉鎖した 7 年後に仮性動脈瘤の形成による再出血をきたし covered stent(niti-s ComVi)を 留置し止血を得た 9ヶ月経過後も stent は良好に開通しており 動脈瘤内に血流 は認めなかった 残り 1 例は BOT で虚血耐性が確認され internal trapping によ る総頚動脈閉塞術を施行した 考察 CBS の治療は血管内治療による頚動脈閉塞 や covered stent 留置が第一選択となる 虚血耐性があれば頚動脈閉塞が最も確実 な治療法となるが 虚血耐性がない症例や BOT を行う時間的余裕がない症例には 母血管の温存可能な covered stent が考慮される covered stent は抗血小板薬の 開始のタイミングや血栓塞栓症 stent 内閉塞の問題があるが CBS が非常に高い 致命率を有する疾患であることを考慮すると 頚動脈閉塞ができない症例では非 常に有効な治療法と考えられる P-226 血管内治療を行った pial arteriovenous fistula の 2 例 乳児期に小脳出血で発症した脳動脈奇形の 1 例 伊勢崎市民病院 老年病研究所付属病院 脳神経外科 2) 筑波メディカルセンター病院 筑波メディカルセンター病院 富澤真一郎 Tomizawa Shinichiro 中島重良 矢内由美 宮本直子 2) 内藤 功 2) P-227 剛 2) はじめに 乳児期に発症する出血性脳血管障害は極めて稀である 今回我々は乳 児期に小脳出血で発症し 出血源であった上小脳動脈瘤にコイル塞栓を施行され た症例で 15 年後に脳動静脈奇形(AVM)の存在が明らかとなった 1 例を経験した ので報告する 症例 11ヵ月時に嘔吐で発症し 右小脳出血の診断で開頭血腫除 去術を施行された 13ヶ月時に脳血管造影による精査が行われ 右上小脳動脈末 梢に動脈瘤を認めた 出血源と考えられたため同病変に対して流入血管のコイル 塞栓術を施行し 治療後は小児科でフォローとなっていた 16 歳時に施行された 頭部 MRI で 小脳出血痕に flow void を認め AVM が疑われた 脳血管造影で右 上小脳動脈を feeder とする 13mm 大の nidus を認め AVM の残存と診断された (Spetzler Martin grade 2) 同病変について 塞栓術後に開頭摘出術を施行され根 治が得られた 考察とまとめ 本症例は小脳出血で発症したが 当初 AVM の存 在は明らかとなっておらず 脳動脈瘤の破裂として診断 治療されていた 16 年 後に AVM の存在が明らかになったのは 初回治療の影響により AVM の残存が 不明瞭になっていた可能性 患者の成長発達に伴って AVM が顕在化してきた可 能性などが考えられ AVM の自然歴を考察する上で興味深い 1 例と思われた 乳 幼児期に初回治療が行われた出血性脳血管障害では 上記の経過を念頭に置いた 継続的なフォローが重要である P-228 当科の上矢状静脈洞部硬膜動静脈瘻について 桑名恵風会 山田依里佳 Yamada Erika 中居康展 2) 大橋麻耶 2) 渡辺憲幸 2) 坂倉和樹 2) 池田 上村和也 2) 桑名病院 コイルおよび n-bca を用いた経動脈的塞栓が奏功した特発性 頚動脈海綿静脈洞瘻(Barrow type B)の一例 中里真二 Nakazato Shinji 森田幸太郎 森田健一 近 貴志 佐賀大学 渡邉正人 上矢状静脈洞部硬膜動静脈瘻(SSS duralavf)は硬膜動静脈瘻の約 5 と稀な疾患 である 当科で経験した SSSduralAVF について発症形式 治療法などについて検 討したので報告する 対象 2007/4 から 2015/3 までの 8 年間に経験した 6 症例 年齢 平均 68.4 歳(47 81 歳) 全例男性 発症形式 脳出血 4 例(うち 3 例進 行性認知症) incidental2 例 流入動脈は両側 MMA STA が全例関与 その他シャ 分類 Borden では 6 例全 ント部位により OA ant.falcian art. が関与していた 例 typeiii Cognard は typeiia + b4 例 III 1 例 IV1 例 観察期間 6 66 か月間 治療 6 例中 5 例に治療を行った 複合治療は 3 例で 経動脈塞栓術(TAE)& 直 達手術(DS)2 例 TAE&DS& 経静脈塞栓術(TVE) 1 例 単独治療は TVE 2 例 結果 観察期間中は 治療を行った 5 例すべて治癒し 再発はなかった 合併症 は 1 例 TAE で頭皮壊死をおこし治療を要した TAE では全例治癒できず DS TVE の追加治療を必要とした DS は 2 例で治癒できたが 1 例は long lesion の ために TVE の追加治療が必要となった TVE は 2 例とも単独で治癒できた 結論 1. 高齢者で 進行する認知症 脳出血の中に治療可能な SSS DuralAVF が あることを念頭に置き 時機を逸することなく早期診断と治療をすべきである 2..SSS duralavf は複合手術になることが多いが BordenIII/Cognard typeiia + b の場合は 血管内治療 TVE 単独で Sinus packing で治癒できる その場合 triple coaxial system が有用である 3..Cognard typiii/iv は血管内治療 TAE のみ では palliative treatment になりやすく 根治するには直達手術を必要とする 古川 隆 Furukawa Takashi 高瀬幸徳 江橋 諒 高口素文 若宮富浩 吉岡史隆 緒方敦之 中原由紀子 増岡 淳 下川尚子 河島雅到 阿部竜也 目的 稀とされる Barrow type B の特発性頚動脈海綿静脈洞瘻(carotid-cavernous fistula CCF)に対し コイルおよび n-bca を用いて経動脈的塞栓術(transarterial embolization TAE)を行い 良好な経過を得た症例を報告する 症例 32 歳 男性 現病歴 半年前より緩徐に進行する左眼の視力低下 眼球突出 眼 球結膜血管怒張を認め 当院を紹介受診となった MRI 検査で 左海綿静脈洞の 拡張があり 左眼窩内の筋肉 脂肪組織の腫脹を認めた 血管造影検査で 左内頚 動脈から起始する Inferolateral trunk(ilt)より海綿静脈洞への瘻孔形成を認め た 外頸動脈からの描出は認められなかった 画像所見から特発性 CCF(Barrow typeb)と考え 症候性であったため 早期治療が必要と判断した 手術所見 左 内頚動脈より ILT へアプローチを行い マイクロカテーテル先端を瘻孔直前まで 進めた まずプラチナコイル(計 3 本)による塞栓を行った ガイディングカテー テルからの造影では瘻孔は消失していたが マイクロカテーテルからの造影では 瘻孔に順行性の血流を認めた コイルのみでは ILT への吻合血管流入部から瘻 孔までの塞栓が困難と考えられたため 50 濃度の n-bca を注入し feeder occulusion とした 術後経過 術後 MRI では 左眼窩内の筋肉 脂肪組織の縮小を 認め 他覚的所見として眼球突出 眼球結膜血管怒張の改善を認めた 結語 dural CCF(Barrow type B)において 限られた症例では コイルと n-bca を用い た血管塞栓は有用な場合がある JNET S374-S445_13_ポスター 発表なし.smd Page 39 Vol.9 No.6 November 2015 S411 ポスター 発表なし 症例 1 21 歳女性 頭痛 反復性嘔吐で発症し救急搬送された 頭部 CT で大脳 半球間裂にクモ膜下出血および脳梁に脳内出血を認めた MRI では大脳半球間裂 に varix を伴う拡張した静脈を認めた 第 2 病日に施行した脳血管撮影では nidus を介さない動静脈 shunt を脳梁膝部と体部の 2 箇所に認め それぞれ third A2 お よび右 pericallosal A. を feeder としていた 遺伝性出血性毛細血管拡張症(HHT) を疑う家族歴 所見はなし pial Arteriovenous fistula(pavf)の診断で第 18 病日 IVR を施行した それぞれの feeder から経動脈的に fistula を超え直ぐ遠位の varix にマイクロカテーテルを誘導し ここから feeder までコイルを挿入した Fistula 近位に淡く造影される shunt が残存したが 1 週後の脳血管撮影で消失し た 症例 2 16 歳男性 突発性頭痛と嘔吐で発症し救急搬送された 頭部 CT で 後頭蓋窩にクモ膜下出血を認めた 第 3 病日に施行した脳血管撮影では延髄後方 に両側 PICA より nidus を介さない動静脈 shunt を認め varix を伴う拡張した drainig vein を認めた HHT を疑う家族歴 所見はなし pavf の診断で IVR 予 定である 考察 pavf は稀な疾患で頭蓋内動静脈短絡疾患の に認め るとされる 約 30 が HHT に関連するが 先天性のほか外傷性 医原性にも発生 する 今回 2 症例に IVR を施行した 文献的考察を加えて報告する 臨床研修科 脳神経外科 2)

39 P-229 P-230 静脈拡張による圧迫症状で発症し経動脈的塞栓術を行った腰椎 硬膜外動静脈瘻の一例 大津市民病院 阿河祐二 Agawa Yuji 林 英樹 高山柄哲 横山洋平 牧 貴紀 光野優人 はじめに 脊椎硬膜外動静脈瘻は静脈の鬱血による脊髄症で発症することが多く 静脈拡張による圧迫症状を発現することは比較的稀である 今回 坐骨神経痛で 症 発症し経動脈的塞栓術により治癒した腰椎硬膜外動静脈瘻の一例を報告する 例 68 歳 男性 1 年前に右大腿前面の痛みを主訴に外来を受診した レントゲン CT で変形性腰椎症を疑い腰椎 MRI を予約したが来院せず 以後通院が途絶えて いた 今回症状が増悪したため外来を再診した 腰痛 右大腿前面の激痛あり 運動障害 腱反射異常 膀胱直腸障害なし MRI で L3-5 椎体後面に flow void が あり 脊柱管狭窄および硬膜嚢圧迫を認めた 血管撮影で両側 L3 L4 腰動脈より 分岐する dorsal somatic branches が L3-4 の ventral epidural venous plexus に multiple shunt を形成し 両側の上行腰静脈へ流出する硬膜外動静脈瘻を認めた Dorsal somatic branches の各枝からキシロカインテストを実施した上で 25 の NBCA による塞栓を計 8 回実施し shunt の完全消失を得た 症状は速やかに改 善し 腰椎 MRI で ventral epidural venous plexus の縮小および脊柱管の拡大を認 めた 考察 脊椎硬膜外動静脈瘻に対する外科治療の報告もあるが shunt 量が 多い場合は出血のリスクが高いため血管内治療が優先される Perimedullary vein への流出がない症例は経動脈的塞栓術単独では治療が困難であるとの報告がある が 本症例において経静脈的塞栓術は神経圧迫を増悪させる恐れがあり multiple shunt ではあるが経動脈的塞栓術を実施した Shunt は消失し 拡張した静脈の縮 小に伴い神経根症状の改善が得られた 今後は長期的な経過観察が必要と思われ る P-231 神鋼記念病院 下 大輔 Shimo Daisuke 蔵本要二 坂東鋭明 三神和幸 黒山貴弘 篠田成秀 上野 泰 序文 腹部内臓動脈瘤は稀な疾患であるが 破裂例の多くが突然の腹痛で発症し 出血性ショックに陥る 重篤な疾患である その成因の一つとして 近年分節性動 脈中膜融解 Segmental arterial mediolysis(以下 SAM)の報告が散見される 今回 我々は 右椎骨動静脈瘻の治療を契機に多発性腹部内臓動脈瘤を診断し SAM と 診断された症例を経験したので報告する 症例 45 歳男性 半年前からの拍動性 耳鳴と高血圧を主訴に 当科紹介受診した 脳血管造影で 右椎骨動脈 V2-V3 部 に数珠状の血管不整と 10mm を越える硬膜外椎骨動脈瘤 同部から椎骨動静脈瘻 の形成を認めた 右椎骨動脈の母血管閉塞術を施行し 瘻孔の消失を得た 形態 不整が強いことから基礎疾患の存在を疑い 精査で腹腔動脈から脾動脈に及ぶ解 離性動脈瘤 左胃動脈瘤 左腎動脈瘤を認めた 解離性動脈瘤は 後日放射線科に より血管内治療を施行された 考察 SAM は腹部大動脈から分岐する中型筋性 動脈に中膜壊死が起こり 解離性動脈瘤を形成し破裂する疾患である 複数の動 脈系に分節的に起こりえるため に複数の病変部を有すると報告される 特に血管造影検査にて 血管の数珠状の不整な拡張と狭窄が特徴的である 非外 傷性椎骨動脈瘻はの成因は依然不明であるが 本症例においては 血管造影上の強 い血管不整は SAM の特徴と合致するものであった 特徴的な稀な疾患が併存し 結語 椎骨動脈の形態 ており 同様の病態である可能性も示唆されると考えた 不整が強い場合や瘤 瘻孔がある場合は SAM を含めた他臓器疾患併存の可能性 も念頭に精査を行う必要がある P-232 硬膜動静脈瘻に対する NBCA を用いた塞栓術後に残存した シャントが follow up で治癒するかどうかの検討 老年病研究所附属病院 椎骨動静脈瘻に併発した分節性動脈中膜融解(SAM)の 1 例 青森市民病院 宮本直子 Miyamoto Naoko 高玉 真 岩井丈幸 内藤 Detachable balloon を用いた外傷性内頚動脈-海綿静脈洞瘻の 治療後の中期経過 飛嶋 華 Tobishima Hana 竹村篤人 田畑英史 片貝 功 はじめに 硬膜動静脈瘻に対する NBCA を用いた塞栓術後 シャントが残存した 症例において follow up で治癒する症例とそのまま残存する症例がある その手 対象と方法 当院にて硬膜動静脈瘻に対する NBCA を用い 技的な要因を探る た塞栓術後にシャントが残存した 15 例中 follow up が可能であった 13 例を対象 とした Follow up で治癒したもの(治癒群)が 9 例 シャントが残存したもの(残 結果 Borden 分類 存群)が 4 例であり 両群の治療手技について比較検討した は治癒群で type1 1 例 type2 3 例 type3 5 例 残存群では type1 1 例 type2 1 例 type3 2 例であった 術式は 治癒群で TVE 4 例 TAE 7 例 残存群で TVE 1 例 TAE 4 例であった コイルの併用は 治癒群で 5 例 残存群で 1 例であった NBCA が drainer に入ったものは 治癒群で 8/9 例(88.9 ) 残存群で 1/4 例 (25 )であった Drainer に届いた NBCA 濃度の平均は 治癒群で 38.1 残存 群では 20 であった NBCA が drainer に cast を形成したものの治癒率は 8/9 (88.9 )であった 残存した 1 例は drainer の一部に低濃度(20 )NBCA が cast を形成した症例であった 反対に drainer に cast が形成できなくても 治癒した 症例は fistula に中等濃度(50 )NBCA が入った症例であった まとめ 治療後 残存した davf が follow up で治癒するかどうかは NBCA が drainer に入って いることが重要である 中等濃度以上の NBCA が drainer に cast を形成していれ ば follow up での治癒が期待できると思われる P-233 武 はじめに 外傷性内頚動脈-海綿静脈洞瘻に対して detachable balloon(db)を用い て治療を行った症例について 治療経過とともに治療 9 年後に MRA 及び脳血管 撮影を施行したのでその所見をについて報告する 症例 当時は 37 歳の男性 2006 年に転落受傷 頭部 CT で外傷性くも膜下出血 左前頭部脳挫傷 頭蓋底骨 折を認め当科入院の上保存的加療とした 受傷 24 日目に突然の左眼球突出及び充 血が出現した 脳血管撮影では Barrow type A の左 CCF が認められた 本人に よる用手的頚動脈圧迫を指導しつつ待機手術とした しかし その後徐々に臨床 所見の悪化があり受傷 31 日目には結膜から持続出血をきたし 同日準緊急的に脳 血管内手術を施行した 治療 Shunt flow が早いことと比較的大きな瘻孔を有し ていたため コイルではなく体積を稼げる DB を用いた経動脈的閉塞術を選択し た 幸い DB のみでシャントの消失が得られ症状も改善した その後も CCF の再 発は認められなかったものの 受傷 38 日目の脳血管撮影で DB の移動によって形 成された偽性左内頚動脈瘤が確認されたた 受傷 54 日目に偽性動脈瘤に対しコイ ル塞栓術を施行し完全閉塞を得た 術後は問題なく経過し受傷 63 日目に独歩退院 となった 退院後も症状の再発なく 2015 年に脳血管撮影を施行したところ手術 結語 の際に使用した DB が消失することなく残存していることを確認できた 既に販売中止となっている DB であるが閉塞術後約 9 年で使用した DB が残存し ていた報告は稀である 文献的考察を加え報告する P-234 海綿静脈洞部硬膜動静脈瘻 IPS 閉塞例におけるアクセスルート の検討とその術前評価 横 S 状静脈洞部硬膜動静脈瘻の根治的経静脈塞栓術後に発生 した海綿静脈洞部硬膜動静脈瘻の一例 東大阪市立総合病院 大阪警察病院 脳神経外科 2) 大阪府立中河内救命救急センター 脳神経外科 3) 刈谷豊田総合病院 玉置 亮 Tamaki Ryo 明田秀太 2) 横山和弘 杉本 奥田和功 3) 岸 文久 3) 正 渡邉敦彦 岸 山本太樹 Yamamoto Taiki 大島共貴 今井 資 昌宏 背景 海綿静脈洞部硬膜動静脈瘻(CSdAVF)に対しては経静脈的塞栓術(TVE)が第一 選択となる 海綿静脈洞は解剖学的にさまざまな静脈 静脈洞と連絡しており 多彩な 逆流パターンを呈し得るとともに 様々なアクセスルートが検討可能である 下錐体静 脈洞(IPS)を介してのアプローチが多く選択されるが 特に IPS 閉塞例では TVE に際 してアクセスルートの検討と適切な術前評価が必要である TVE を施行した CSdAVF 対象 2011 年 7 月から 2015 年 症例の内 IPS が閉塞していた症例について検討した 7 月までに当院で TVE を行った CSdAVF 症例の内 患側 IPS が閉塞していた 3 例 結果 全例で まず患側の IPS 経由でアプローチを試みた 2 例では閉塞した IPS を 通過することができ TVE を施行した 1 例では通過困難であり facial vein から SOV 経由でアプローチし TVE を施行した 全例でシャント血流は消失した IPS 経由で TVE を行った 1 例で術後 CT にて少量の SAH を認めており アプローチの際の静脈損 考察 閉塞した IPS 経由での TVE は多くの場合可能とされるが 合流 傷が疑われた する静脈等血管損傷の可能性もあり注意が必要である facial vein-sov 経由のアプ ローチも すでに SOV の拡張がみられている症例では検討に値し シャントポイント との関係では第一選択として検討するべきであるとの報告もある またアクセスルー トとなる静脈には様々な variation があることもあり 術前に 3D-CTA で評価しておく ことも有用である 目的 今回われわれは 横 S 状静脈洞部硬膜動静脈瘻の根治的治療後に海綿静 脈洞部硬膜動静脈瘻を発症した一例を経験したため報告する 症例 72 歳 女性 頭痛と左拍動性耳鳴りにて発症した左横 S 状静脈洞硬膜動静脈瘻 経静脈的塞 栓術にて治療後 症状は改善し 根治と考えた しかし その治療から 3 年後に左 拍動性耳鳴りと複視を訴えた 脳血管撮影にて同側の海綿静脈洞部硬膜動静脈瘻 を認め 再度 経静脈的塞栓術を施行した 結論 膜動静脈瘻は 経静脈的塞栓術 による根治性が高いと言われている しかしながら 本症例のように治療後から ある程度時間が経過したのちに別の部位に発症する可能性がある 根治的治療の 後も 長期にわたる経過観察が必要である S412 JNET Vol.9 No.6 November 2015 S374-S445_13_ポスター 発表なし.smd Page 40

40 P-235 P-236 血管内治療直後に致死的皮質下出血を来したテント部硬膜動静 脈短絡の一例 広南病院 血管内 井上泰豪 Inoue Yasuhide 佐藤健一 眞野 唯 松本康史 目的 経動脈的塞栓術後に致死的皮質下出血を来したテント部硬膜動静脈短絡の 一例を経験したので報告する 症例 40 歳男性で脳ドックにて指摘された 画像 上 右外頚動脈系と右後大脳動脈硬膜枝及び右内頚動脈由来のテント動脈から血 流を受ける動静脈短絡を Labbe 静脈起始部に認め 皮質静脈逆流が著明であった (Cognard type IV) 無症候であったが局所麻酔下に根治的血管内治療を施行し た 右後頭動脈 mastoid branch と右中硬膜動脈 petrosquamous branch から 30 NBCA を用いて塞栓術を行い 右中硬膜動脈分枝由来の main feeder から Onyx を用いた塞栓術を施行した Onyx Cast は動静脈短絡を構成する Labbe 静脈起始 部と周囲の異常血管網に形成され 僅かなシャント血流が残存した状態で治療を 終了した 治療中に神経脱落症状の出現はなかった 直後の頭部 CT で右側頭葉 皮質下出血及び急性硬膜下血腫の出現と血腫による正中偏位を認めたため 緊急 開頭術を施行した 術中所見では Onyx で塞栓された Labbe 静脈起始部に右後 大脳動脈硬膜枝より血流を受ける異常血管網の残存を認め 同部から動脈性出血 を認めた 同血管を凝固切断し 残存異常血管網と血腫を摘出して手術を終了し た 術後再出血なく経過し 左半側空間無視及び左半盲に対するリハビリテーショ ンを施行している 考察 Non-sinal type 硬膜動静脈短絡ではシャント部位がク モ膜腔に達することがある このような場合 頭蓋内動脈由来の硬膜枝からの血 流が残存した状態で根治的治療を行うと頭蓋内出血を来しうる 結語 Non-sinal type 硬膜動静脈短絡に対する根治的血管内治療では 頭蓋内動脈起始の栄養動脈 の扱いに特別な注意が必要である P-237 医学医療系 寺門利継 Terakado Toshitsugu 伊藤嘉朗 松田真秀 鶴田和太郎 滝川知司 山本哲哉 松村 明 P-239 はじめに Posterior condylar canal(pcc)近傍の dural arteriovenous fistuls(davf)は清末 ら(2007)の報告以降稀である 我々は 2 例を経験したので報告する 症例報告 症例 1: 3ヶ 月前から左拍動性耳鳴による睡眠障害を呈した 65 才男性 MRI で左頭蓋頸椎移行部の arteriovenos fisutula(avf)を疑われた DSA では左 PCC/PCV 近傍の davf であり 左側内頚 静脈 suboccipital cavernous sinus(scs) IPS lateral condylar vein(lcv)に流出していた shunted pouch と PCV をコイルで閉塞し 血管撮影所見および症状の消失を得た 症例 2: 6ヶ月前に右 Janetta 手術を受け 3ヶ月前から右拍動性耳鳴による睡眠障害を呈した 62 才女 性 MRI で右頭蓋頸椎移行部の AVF を疑われた DSA では右 PCC/PCV 近傍の davf で あり 右側内頚静脈 SCS に流出していた PCV をコイルで閉塞し 血管撮影所見および症 状の消失を得た 考察 PCC/PCV davf は清末ら(2007)が初めて記載してからこれまでに 2 症例が報告されている いずれも拍動性耳鳴で発症し 主に内頚静脈 椎骨静脈叢に流出 皮質静脈逆流はなく TVE で良好に治療されている 我々の 2 症例も TVE で良好な治療経 過を得ている PCC は後頭骨に存在し 中を emissary vein である PCV が中を走行するが脳 神経は走行しない この部位における davf の微小解剖学的な発生機序は成書 文献で明ら かにされていない 術前画像で静脈解剖を正確に把握できれば TVE で根治できる可能性が 高く 治療適応と考えられる 無症候性のテント部硬膜動静脈瘻に対して経動脈的塞栓術を 行った 1 例 産業医科大学 産業医科大学 放射線科 脳神経外科 2) 二ツ矢浩一郎 Futatsuya Koichiro 森谷淳二 井手 智 真崎弘美 村上 優 掛田伸吾 大成宣弘 山本淳考 2) 西澤 茂 2) 興梠征典 背景 テント部硬膜動静脈瘻は Non-sinusal type かつ aggressive lesion である ことが多い 症例 無症状の 60 代男性 肺癌術後経過観察中の頭部 MRI で 後 頭蓋窩の flow void が目立つことから硬膜動静脈瘻を疑った 血管造影でテント部 硬膜動静脈瘻(Cognard type 3 Borden type 3)と診断した feeder は Lt. OA mastoid branch Lt. MMA posterior convexity branch petrosquamous branch drainer は後頭静脈 1 本のみであり静脈洞を介さずガレン大静脈 脳底静脈 直静 脈に順行性に灌流していた 治療方針 経静脈的塞栓術 外科治療なども考慮さ れたが NBCA による経動脈的塞栓術を行う方針とした 治療 Lt. OA mastoid branch Lt. MMA petrosquamous branch を 33 NBCA で 塞 栓 Lt. MMA posterior convexity branch は shunt 近傍までアクセスできなかったため proximal から 17 NBCA で塞栓したが feeder occlusion となった 治療後の外頸動脈造 影では feeder はすべて消失していたが 内頸動脈の Lt. tentorial artery が feeder として残存していた 定位放射線治療を追加し 現在経過観察中である テント 部硬膜動静脈瘻の治療戦略に関して文献的考察を加えて報告する P-240 cortical reflux を有する稀な intercavernous dural AVF の 1 治療例 脳研究所 神谷実佳 Kamiya Mika 平松久弥 2) 神尾佳宣 3) 大石知也 4) 難波宏樹 2) 脳神経外科学分野 佐藤圭輔 Sato Keisuke 伊藤 靖 西野和彦 長谷川仁 藤原秀元 藤井幸彦 症例 64 歳 女性 左眼充血自覚し左強膜炎の診断で点眼開始されるも改善無く 近医脳外科施行の MRI で CCF を疑われ他院紹介 血管撮影にて両側性 CS davf 治療 経過 feeder は Bil. IMA Rt. MHT を主 の診断で 治療目的に当院紹介 体とし Rt. CS から intercavernous を介し Lt. CS へ至り Lt. SMCV/SPS への dangerous drainage を有する CS davf を認めた マイクロカテ テルは Lt. IPS 経由で Lt. CS 内へ誘導し A: intercavernous sinus 経由で Rt. CS 近傍 及び治療 中の dangerous drainage への shunt 量増加に備え B: Lt. SMCV 内へ 2 本留置し た A より塞栓を開始したところ CS 内にはコイルは展開されず intercavernous sinus 内を密に塞栓する形となり Lt. side へ塞栓を続けた結果 Rt. ECAG にて 明らかな shunt flow の減少を認め 最終的に消失した Bil. ICAG/Lt. ECAG に おいても明らかな AV shunt は認めず 結果的に intercavernous sinus に限局した 塞栓により全ての fistula point を閉塞し治癒を得ることができ 術後症状も速やか 考察 結語 稀な intercavernous sinus davf 症例につき 文献的考 に改善した 察を踏まえ 検討する 開頭術を要した davf における TAE の有用性 前橋赤十字病院 山口 玲 Yamaguchi Rei 佐藤晃之 吉澤将士 藤巻広也 朝倉 (Tentorial davf 5 年前に TAE による塞栓術が施行されたが OA mastoid branch の屈曲が強く 塞栓できなかったが antegrade flow であったため残存 今 年 痙攣を起こし救急外来へ搬送 精査により OA mastoid branch からの shunt が発達し 直静脈洞 脳表静脈への逆流を認め Borden Type3 Cognard Type4 へ 増悪 開頭術により shunt 離断 (2)SSS davf SSS 血栓症 1 年後の f/u で脳表 静脈への逆流が発見された Borden Type3 Cognard Type3 の davf 両側の STA MMA が feeder 対側の ECA を Optimo 同側の STA に guardwire を用 いて flow control MMA より NBCA による TAE 施行 Feeder の MMA は全て 閉塞するも shunt は残存 開頭術を追加 術中の出血はほぼ無く shunt 離断可能 (3)Convexity davf 頭頂葉皮質下出血発症の Borden Type3 Cognard Type4 の davf 入院後意識障害の進行のため緊急で開頭血腫除去+ shunt 離断術施行 血 腫除去と shunt 離断は問題なく可能 Shunt 離断後頭側と尾側の 2 カ所の開頭野 外に硬膜外血腫が発生していたため 可及的に血腫除去を施行 術後は後出血認 めず 考察 開頭術は shunt を直接離断できるため non-sinus type davf の治 療として有効である しかし shunt 離断時に硬膜の充血が発生するため硬膜外血 腫を起こす危険性がある 開頭術前 TAE を行っておくことで 硬膜上の血流を減 少させておくことは安全に治療を行う為には重要と考える JNET S374-S445_13_ポスター 発表なし.smd Page 41 健 Vol.9 No.6 November 2015 S413 ポスター 発表なし 症例 44 歳男性 突然の頭痛で発症し 近医に搬送 頭部 CT でくも膜下出血と 診断された その後の精査で occipital sinus dural AVF(OSdAVF)と診断され当 院に搬送となった 脳血管撮影では 両側後頭動脈 上行咽頭動脈 中硬膜動脈 後硬膜動脈から多数の流入動脈がみられ occipital sinus でシャントを形成して小 脳の皮質静脈逆流のみへの静脈流出路となっていた OSdAVF(Borden type 3)と 診断 シャント閉塞を目的として 2 回の脳血管内手術を施行したが シャントは 残存した その為 C1 椎弓切除を加えた正中後頭下開頭で術中 DSA ICG モニタ リング下でのシャント離断術を施行した ICG で流入血管が occipital sinus に シャントしている所見が得られた 硬膜を切開していくと 皮質静脈逆流への移 行部を視認することができた Occipital sinus から流出静脈側を切断して DSA をおこなうとシャントが消失したことを確認できた また 病理所見では occipital sinus 近傍の硬膜内で流入血管が硬膜静脈にシャントしている所見が得られ た 考察 OSdAVF は稀であり 渉猟し得た限りでは報告を認めない 本例では isolated sinus からの皮質静脈逆流に hemodynamic stress がかかることにより SAH を発症したと考えられた 組織学的には 流出静脈において筋層や内弾性板 が不均一にみられることが davf の特徴とされるが 本例でも同様の所見が確認 された 結論 SAH で発症した OSdAVF の 1 例を経験した OSdAVF の報告 はこれまでみられず その自然歴は明らかになっていないが 本例のように agressive な経過をたどる例が存在することが確認された 新潟大学 浜松医科大学 放射線科 浜松医科大学 脳神経外科 2) Department of Anesthesia, UCSF School of Medicine, San Francisco, CA, United States 3) 焼津市立総合病院 脳神経外科 4) P-238 Occipital sinus dural arteriovenous fistula(davf)の一例 筑波大学 経静脈的塞栓術を施行した posterior condylar canal 近傍の dural AVF の 2 例

41 P-241 P-242 急速進行する脊髄症を伴う脊髄硬膜動静脈瘻の 1 例 付属 八王子病院 東海大学 東海大学 脳神経外科 2) 重松秀明 Shigematsu Hideaki キッティポン スィーワッタナクン 百瀬浩晃 滝沢 賢 林 直一 2) 平山晃大 2) 青木吏絵 長田貴洋 反町隆俊 松前光紀 はじめに 脊髄硬膜動静脈瘻は中年以降の男性に多く 症状は緩徐に進行してく ることが多いといわれている 今回我々は脊髄症が急速進行を来たし 緊急手術 症例 65 歳女性 1 か月 が必要となった脊髄動静脈瘻を経験したので報告する 半前より両下肢の痺れ自覚あり 前日まで畑仕事をしていたが 朝から歩行困難 となり 昼には起立困難となったため近医救急搬送 第 1 病日に MRI 撮影し 脊 髄の硬膜動静脈奇形の診断で精査加療目的に当院搬送 来院時は両下肢の重度の 筋力低下 Th12 以下の触圧覚 温痛覚 位置覚の低下 直腸膀胱障害あり 第 2 病 日では前医で撮った前日の MRI と比べて T2WI での高信号領域が明らかに拡大 (Th7 から Th2 まで上昇)しており 下肢の麻痺の進行も認めた 第 3 病日には MRI 所見がさらに増悪し 両下肢も完全麻痺なったため 同日緊急治療となった 右第 1 腰椎の segmental artery を feeder とする硬膜動静脈瘻を認め 33 NBCA でシャント部位を塞栓し シャントの消失を得た 位置覚は障害が残存するも 比 較的早期に触圧覚低下の範囲 運動麻痺の程度は改善し リハビリ転院となった 結論 Foix-Alajouanine 症候群のような血栓化を伴うことがなくても まれに脊 髄症が急速進行を来たすことがあり この様な症例では緊急手術が必要と考える P-243 神戸市立医療センター中央市民病院 鈴木啓太 Suzuki Keita 有村公一 今村博敏 足立秀光 谷 正一 船津尭之 別府幹也 武部軌良 吉田泰規 松井雄一 坂井信幸 目的 塞栓術中に対側のシャント部位が明らかになった cavernous sinus dural AVF を報告する 症例 76 歳 女性 拍動性耳鳴 右外転神経麻痺 右眼球突 出 右眼結膜充血で発症し 頭部 MRI で dural arteriovenous fistula(davf)を疑 わ れ た た め 当 科 を 紹 介 さ れ た 脳 血 管 造 影 で 左 cavernous sinus DAVF (CSDAVF) (Barrow type D)を認めた 流入動脈は両側 middle meningeal artery (MMA) artery of foramen rotundum ascending pharyngeal artery 左 meningohypophyseal trunk で shunt point は左 CS 内側に存在し posterior intercavernous sinus より右 CS から右 superior orbital vein(sov)に流出していた 両側 inferior petrosal sinus(ips)は閉塞していた まず TAE を施行した後に右 IPS か ら posterior intercavernous sinus 経由で TVE を施行し 左 CS 内側の shunt point に対して target embolization を施行したが 直後の造影で右 CS 後方に術前には認 識できなかった新たな shunt を認めた 引き続き右 SOV から右 CS までの sinus packing を行い shunt は完全に消失した 術後軽度の外転神経麻痺が後遺したが その他の症状は改善し 半年後も再発なく経過している 考察 本症例は CSDAVF に対する target embolization 後に他部位の潜在的な channel が顕在化した と考えられるまれな症例である DAVF では shunt point 塞栓後に術前に認識で きなかった shunt が顕在化してくる可能性があり注意が必要である P-244 くも膜下出血で発症した marginal sinus dural AVF の 1 例 大阪赤十字病院 塞栓術中に対側のシャント部位が明らかになった cavernous sinus dural AVF の 1 例 堀口聡士 Horiguchi Satoshi 山下耕助 金本幸秀 西村英祥 小原次郎 緒言 Marginal sinus に発生する硬膜動静脈瘻(dAVF)は稀である くも膜下出 血で発症した marginal sinus davf の 1 例を経験したので報告する 症例 66 歳 男性 突然発症した頭痛 嘔吐のため救急搬送された 頭部 CT でくも膜下出血 3DCTA で大孔近傍に異常血管を認めた 血管撮影で 左後硬膜動脈 左後頭動脈 および上行咽頭動脈の頚静脈枝を feeder とする marginal sinus davf が認められ た 延髄 上位頸髄および小脳への leptomeningeal venous flow および varix 様の 静脈拡張を認めたが 隣接する静脈洞は描出されなかった 左後頭動脈の頚静脈 枝および後硬膜動脈から 33 NBCA/lipiodol 溶液を注入 さらに左上行咽頭動脈 の頚静脈枝と舌下神経管枝を coil で閉塞した 以上により davf はほぼ消失し た 発症 9 日目の follow-up 血管撮影で davf を介して頭蓋内静脈が描出された ため 脳血管攣縮の消退を待って 発症 22 日目に後頭下開頭による静脈離断を行っ た 術後経過は良好であった 考察 marginal sinus は前方は basilar plexus 後 方は occipital sinus 外側で sigmoid sinus および jugular vein と交通しており こ の部分に発生する davf は複雑な静脈還流経路をとりうる 近接する anterior condylar confluence の davf と混同されることもあり 診断確定には慎重な画像 診断を要する 本症例では経動脈的塞栓術および脳神経外科的治療を併用したが 周囲の静脈洞との交通路の如何によっては経静脈的塞栓術も可能と考えられる P-245 筑波メディカルセンター病院 筑波メディカルセンター病院 放射線科 2) 筑波大学附属病院 脳神経外科 3) 坂倉和樹 Sakakura Kazuki 中居康展 椎貝真成 2) 池田 松村 明 3) 剛 渡辺憲幸 上村和也 はじめに anterior condylar confluence(acc)近傍に発生する硬膜動静脈瘻(davf) は比較的稀であるが ACC 周辺の血管解剖の知見が深まるにつれ報告も増えている 治療法として経静脈的塞栓術(TVE)の有用性の報告も多く認められる 今回我々は対 側からのアプローチで TVE が可能であった ACC 近傍の davf の一例を経験したので 報告する 症例 80 歳女性 右耳鳴で発症し精査で ACC 近傍の davf が疑われたた め当院紹介となった 脳血管造影では両側上行咽頭動脈を main feeder とし 骨内に シャント部を有して舌下神経管から ACC 右下錐体静脈(IPS)への逆流を伴う右 ACC 近傍の davf と診断した 耳鳴が高度で治療の希望があり TVE を施行した 右 jugular bulb(jb)経由で ACC へのアプローチを試みたが マイクロカテーテルの留置は困 難であった そこで右 IPS から海綿静脈洞を介して左 IPS への静脈逆流が認められた ことから 対側からのアプローチを試みることにした 左 IPS にガイディングカテー テルを留置して海綿静脈洞経由で右 IPS から逆行性に ACC にアプローチすると 骨内 のシャント部にマイクロカテーテルを留置できた シャント部をコイルで塞栓し病変 考察と結論 ACC は JB IPS vertebral venous plexus と交 の完全消失が得られた 通し 症例ごとに流出静脈の吻合形式など解剖は複雑で治療は必ずしも容易ではない 当施設では非造影 CT と CT angiography の動脈相で作成した bone subtraction CT angiography(bs-cta)を術前検討に用い シャント部の同定 到達経路の検討を行っ ている ACC 近傍の davf に対する BS-CTA の有用性と合わせて報告する P-246 頭部単純 MRA で硬膜瘻静脈瘻が疑われた症例の検討 埼玉医大国際医療センター 対側アプローチで治療した anterior condylar confluence 近 傍の硬膜動静脈瘻の一例 大塚俊宏 Otsuka Toshihiro 石原正一郎 山根文孝 神山信也 溝上康治 上宮奈穂子 根木宏明 はじめに 硬膜動静脈瘻は脳血管内治療が治療の中心となることが比較的多い疾 患であるが 本邦における発生頻度は 0.29 人/10 万人/年と比較的まれな疾患であ る 本疾患の診断のゴールデンスタンダードは脳血管撮影となるが 耳鳴りなど の軽微な臨床症状などから本疾患が疑われる場合には頭部 MRI にてスクリーニン グする必要がある しかし 頭部 MRA の Time of flight 法(以下 TOF)では正常静 脈洞が高信号に描出されることがあり 本疾患の存在を否定できないことがある 対象症例 2007 年 5 月から 2015 年 4 月までの 8 年間に頭部 MRI にて頭蓋内硬膜 動静脈瘻が疑われ当院にて脳血管撮影を施行した症例は計 155 例あり この中で 頭部 MRI の TOF および原画像にて本疾患が疑われたのが 68 例であった (海綿 静脈洞部 23 例 横 S 状静脈洞部 31 例 舌下神経管部 5 例 その他 9 例)一方で頭 部 MRA にて頭蓋内硬膜動静脈瘻が疑われた症例は 7 例あった (海綿静脈洞部 3 例 横 S 状静脈洞部 4 例) 考察 頭部 MRA にて本疾患が疑われたが脳血管撮影 にて本疾患が存在した症例としなかった症例の頭部 MRA の TOF および原画像を 比較することで 腎機能障害等により造影剤の使用が躊躇される症例において頭 部単純 MRA のみで疾患の存在診断が可能かを考察する 開頭術後に発生した硬膜動静脈瘻の 2 例 福岡大学病院 脳神経外科 救命救急センター 神崎由起 Kouzaki Yuki 大川将和 福田健治 安部 井上 亨 洋 岩朝光利 東登志夫 背景 硬膜動静脈瘻の多くは特発性であるが 静脈洞血栓症 開頭手術 頭部外傷 などに続発し発生するものも散見される 今回我々は 開頭術後に硬膜動静脈瘻 症例 症例 1 48 歳女性 片側顔面 が発生した 2 症例を経験したので報告する 痙攣に対し外側後頭下開頭で神経血管減圧術を施行した 6ヵ月後 両側の耳鳴り と頭痛が出現し当科外来受診した 脳血管造影検査で右横静脈洞部硬膜動静脈瘻 (Borden Type1 Cognard Type2a)を認めたため経静脈的塞栓術を施行し シャ ントの完全閉塞が得られ 6ヶ月後も再発は認めなかった 症例 2 73 歳女性 左未 破裂中大脳動脈瘤に対し前頭側頭開頭でネッククリッピング術施行した 術後 8 か月後の頭部 MRI で硬膜動静脈瘻を指摘され 脳血管造影検査を施行したところ 左蝶形頭頂骨洞部近傍に硬膜動静脈瘻(Borden Type2 Cognard2a + 2b)を認めた 経静脈的 経動脈的塞栓術を施行しシャントの完全閉塞を得た 6ヶ月後も再発を 認めなかった 考察 開頭部位に発生する硬膜動静脈瘻は 手術操作による静脈 洞の圧迫や狭窄あるいは静脈洞血栓症や血栓性静脈炎による静脈圧上昇が原因で あるとされている 発生部位としては横-S 状静脈洞部が多く渉猟した限り十数例 の報告がある 一方蝶形頭頂骨洞の硬膜動静脈瘻は報告がなく極めて稀と思われ た 発生時期は開頭術後 1-24ヶ月とされており フォローアップが思われた S414 JNET Vol.9 No.6 November 2015 S374-S445_13_ポスター 発表なし.smd Page 42

42 P-247 P-248 外傷に起因しない中硬膜動脈硬膜動静脈瘻が原因と思われるく も膜下出血の 1 例 渓和会 江別病院 国立病院機構 北海道医療センター 脳神経外科 2) 岡本迪成 Okamoto Michinari 宮本倫行 2) 石井伸明 野村三起夫 牛越 聡 2) 背景 中硬膜動脈硬膜動静脈瘻は比較的稀な疾患であるものの報告が散見され 頭蓋骨骨折に伴う外傷に多いとされる その構造は 中硬膜動脈から fistula を介 して伴走する中硬膜静脈に流出する 今回 我々は外傷歴のない SAH において 出血部位に中硬膜動脈硬膜動静脈瘻を認め 他の原因を認めないために これが原 因であると考えた 1 例を経験したので 文献的考察を加えて報告する 症例 24 歳男性 突然出現した頭痛と嘔吐のため当科を受診し CT で左シルビウス裂に薄 い SAH を認めた MRI で動脈瘤を認めず DSA を施行したところ 左外頚動脈 造影で中硬膜動脈の拡張と中硬膜静脈への流出を認め 中硬膜動脈硬膜動静脈瘻 を認めた 部位が同一であることと 他の原因がないことから責任病変と考え 発 症 11 日目にマイクロカテーテルで NBCA を用いて塞栓術を施行した 術後 SAH の再発なく 自宅退院となった 結語 逆流した中硬膜静脈から頭蓋内へ の架橋静脈から出血した SAH の可能性があると考えた SAH の原因として 中 硬膜動脈硬膜動静脈瘻も起因する可能性があり 原因不明の場合は鑑別診断の候 補とあがる可能性があった P-249 青木吏絵 Aoki Rie キッティポン スィーワッタナクン 重松秀明 長田貴洋 反町隆俊 松前光紀 加藤大地 Kato Daichi 渡辺大介 2) 大坪 豊 大賀 優 生天目浩昭 2) 橋本孝朗 2) はじめに 頭蓋内硬膜動静脈瘻の中でも導出静脈が皮質静脈に逆流するタイプは 頭蓋内出血の危険性が高いとされている 今回 我々はくも膜下出血で発症した cognard typiv の円蓋部硬膜動静脈瘻に対して経動脈的塞栓術(TAE)を施行した 症例を経験し 文献的考察を含め報告する 症例 51 歳男性 バドミントン中に 突然転倒 数分間の意識消失を来したため当院搬送された 頭部 CT で後頭部に くも膜下出血を認め 頭部 MRI を施行し出血部周辺に皮質静脈の拡張所見を認め た くも膜下出血で発症した円蓋部硬膜動静脈瘻(Cognard typiv)と診断し TAE を施行し後大脳動脈を流入血管とする動静脈シャントが一部残存した状況で終了 となった TAE 術後 1 か月目の頭部 MRI で病変は残存しており 今後 放射線治 療の追加を検討している 考察および結論 硬膜動静脈瘻に対する血管内治療に 対する根治性は経静脈的塞栓術が高いが Congard typiv の硬膜動静脈瘻には困 難である 一般的に Non-sinus type 硬膜動静脈瘻には外科治療が第一選択となる が 血流動態によって経動脈的塞栓術単独での根治または放射線治療を加える事 によって治癒に導く事が可能と考えられる P-251 獨協医科大学 わたまクリニック 2) 荒川明子 Arakawa Akiko 金谷英明 玉谷真一 1,2) 金 脳神経外科 2) 長田貴洋 Osada Takahiro キッティポン スィーワッタナクン 百瀬浩晃 滝沢 賢 林 直一 2) 平山晃大 2) 重松秀明 青木吏絵 反町隆俊 松前光紀 目的 Intraosseous dural arteriovenous fistula(avf)は舌下神経管や中頭蓋窩な どで認めることはあるが後頭骨での報告はなく非常にまれな疾患ある また板間 層内でのシャントは外傷や fibrous dysplasia などの基礎疾患での報告はあるもの の 今回は明らかなエピソードはなく 特発性の後頭骨の intraosseous dural AVF と診断され 治療により根治を得たので報告する 症例 68 歳男性 10 年前に耳 鳴りで発症し 硬膜動静脈瘻として治療を施術された既往あり 術後に耳鳴りは軽 減されていた 最近 近医で MRI 検査をしたところ静脈洞の描出があり頭蓋内へ の逆流が疑われたため当院紹介 脳血管撮影上 両側後頭動脈及び椎骨動脈の筋 肉枝 硬膜枝を feeder とし 後頭骨の板間層にシャントを認め 静脈洞交会に流出 するシャントを認めた 静脈の鬱滞及び静脈の逆流はなく 後頭骨の intraosseous ʠduralʡ AVF Borden type1 と診断した 板間層内をパッキングすること で根治可能であり 安全に根治できると判断し治療を行った 経静脈的に板間層 内にマイクロカテーテルを誘導し 板間層内をコイルで塞栓しシャントの消失を 得た 術後に耳鳴りも完全に消失した 結論 後頭骨の intraosseous dural AVF は非常にまれであり 静脈洞交会の dural AVF と思われるような画像であるが 画像技術の向上 詳細な画像の検討により 安全に根治できた 目的 海綿静脈洞部動静脈シャント疾患に対する経静脈的塞栓術の際 下錐体静 脈(inferior petrosal sinus;ips)が閉塞していたため顔面静脈を経由して治療を 行った 2 例を報告する 症例 1 例目は 72 歳女性 2ヶ月前から耳鳴り 目の充 血 腫脹 複視が出現したため近医受診 右海綿静脈洞部硬膜動静脈瘻を指摘され 紹介 来院時意識清明 右眼球突出 祈眼球結膜の血管拡張 右外転神経麻痺を認 めた 血管雑音は聴取されなかった 経静脈的塞栓術を行ったが 右 IPS が閉塞 しており カテーテル留置できなかった 右顔面静脈を経由し 上眼静脈(superior orbital vein;sov)から海綿静脈洞(cs)に到達し 塞栓術を行った 術直後から 症状軽減し 術後 3ヶ月目の MRI で完治を確認 2 例目は 66 歳男性 脳梗塞後遺 症のため右不全編麻痺があり 3ヶ月前に転倒し 右前額部を強打 直後より右眼 瞼下垂が出現 皮下血腫が改善しても眼瞼下垂が改善しないため紹介 来院時意 識レベル 3(JCS) 右不全片麻痺 MMT 4/5 右動眼神経麻痺 右眼球突出 結膜浮 腫 結膜充血 右眼窩部での血管雑音を聴取する MR 血管造影にて外傷性右海 綿静脈洞部動静脈瘻と診断し経静脈的塞栓術を行った 右 IPS へカテーテルが留 置できず 顔面静脈から SOV CS に到達し 塞栓術を行った 術後 1ヶ月目の MRI で完治を確認した 結語 経静脈塞栓術では内頚静脈から IPS を経由し CS に達する事が多いが IPS が閉塞している場合は眼窩に小切開を置き SOV を確保 した上で治療が行われる事もある 今回 transfemoral approach で顔面静脈を経 由し治療し得た海綿静脈洞部動静脈シャント症例を経験したので文献的考察を加 え報告する 海綿静脈洞部硬膜動静脈瘻に対し superselective shunt occlusion を施行した一例 九州大学大学院医学研究院 秋山智明 Akiyama Tomoaki 西村 中 迎 伸孝 森 恩 空閑太亮 橋口公章 吉本幸司 佐山徹郎 飯原弘二 目的 近年 海綿静脈洞部硬膜動静脈瘻に対する superselective shunt occlusion (SSSO)の有効性が報告されている 今回我々はこの治療法が奏功した症例を経験 したため 具体的な戦略とその手技に関して報告する 症例 78 歳女性 左眼の 充血 腫脹 複視(左眼外転障害)を自覚し 近医眼科より CCF を疑われ当科紹介 となった 脳血管造影にて accessory meningeal artery を main feeder とし cavernous sinus の posterosuperior component に shunt point が存在する dural AVF を認めた この病変に対し経静脈的に塞栓術を施行した 全身麻酔下に治療を行 い 同側の inferior petrosal sinus からの approach で microcatheter を cavernous sinus まで誘導した まずは superior orbital vein を塞栓した後 posterosuperior component の shunt point まで microcatheter を誘導し この部位で SSSO を行っ た 術後の選択的血管造影にて shunt の血流が消失していることを確認し 治療 を終了した 術後 左眼球結膜の充血 左外転障害は改善傾向であり 自宅退院と なった 考察 海綿静脈洞硬膜動静脈瘻に対して shunt point を正確に診断でき れば SSSO で根治可能な症例が存在し 本症例においても 3D-DSA と選択的血管 造影を用いて shunt point を同定し 同治療にて根治することが可能であった JNET S374-S445_13_ポスター 発表なし.smd Page 43 彪 P-252 後頭骨の intraosseousʠduralʡarteriovenous fistula の一 例 付属 八王子病院 顔面静脈経由で治療を行った海綿静脈洞部動静脈シャントの 2 例 Vol.9 No.6 November 2015 S415 ポスター 発表なし 目的 Borden typeiii の横 S 状静脈洞部硬膜動静脈瘻(TS-SS davf)は 頭蓋内 出血などを起こす危険性が高いため積極的に早期に根治的治療を行う必要がある 治療法は 閉塞した静脈洞を経由した経静脈的塞栓 穿頭の上直接穿刺による経静 脈的塞栓術あるいは開頭で shunt 離断などを行うのが一般的である 今回我々は 経動脈的塞栓術(TAE)で根治を得ることができた症例を連続 7 例経験したので呈 示する 方法 2012 年 1 月から 2015 年 3 月までに経験した Borden typeiii TSSS davf 7 例を検討した すべての症例において NBCA による TAE を第一選択 とした 結果 全 7 例に NBCA による TAE を行い 全例において罹患静脈内に NBCA を充填させることができ 1 回の治療で shunt は消失 その後も再発は認め ていない 治療による合併症は 1 例のみで塞栓術と直接関連性のない塞栓子によ る無症候性の梗塞を認めた 結語 硬膜動静脈瘻における TAE とは かつては feeder である血管をそれぞれ塞栓する事で shunt への血流負荷を落とす目的で行 われる補助的治療の意味合いが大きかった しかし 今回 Borden type III の TSSS davf において 経動脈的に shunt を通じて sinus ごと塞栓することで根治が 得られた Onyx と比べ NBCA は熟練を要するものの 接着性と血栓形成性を有 しており 第一選択としての NBCA を用いた TAE は適切に行われれば効率的か つ根治的な治療法である可能性がある 代表症例を参考に当院で行っている実際 の手術手技を供覧したい 東海大学 東海大学 脳神経外科 2) P-250 NBCA による Borden typeiii の横 S 状静脈洞部硬膜動静脈 瘻の根治的経動脈的塞栓術 東海大学付属病院 くも膜下出血で発症した円蓋部硬膜動静脈瘻の 1 治療例 東京都立大塚病院 東京医科大学病院

43 P-253 P-254 症候性の Borden Type 1 硬膜動静脈瘻における治療介入の検 討 国立循環器病研究センター 江口盛一郎 Eguchi Seiichiro 佐藤 徹 濱野栄佳 菅田真生 丸山大輔 織田祥至 植松幸大 宮田 武 堀尾欣伸 片岡大治 高橋 淳 背景/目的 皮質静脈への逆流を認めない Borden Type I の硬膜動静脈瘻(dAVF) では出血/虚血イベントのリスクは低く経過観察となることが多い 脳卒中治療ガ イドライン 2015 には 症候性の例では積極的治療を考慮しても良い とあるが 実際には治療の有効性を示した報告は少ない そこで 本研究では症候性の Type 1 davf 症例自然経過群と治療介入群の間で予後を後方視的に比較検討した 対 象/方法 2000 年 1 月 2015 年 6 月までの間に症候性の Borden type I davf と診 断された 38 例を対象とした 上眼静脈(SOV)への逆流所見のみの Cavernous sinus(cs)davf は Borden の原法では Type I となるが本研究では Type II に分類 し除外した 経過観察群(O 群)15 例(Transvers-Sigmoid: TS12 例 Anterior condylar confluence: ACC1 例 Tentorial1 例 Other1 例) 治療介入群(I 群)24 例(CS3 結果 O 群では経過中 6 例 TS18 例 ACC3 例) 画像の追跡は MRA で行った 例(40.0 )で症状が消失し 2 例(13.3 )で Shunt の消失を認めた 一方 I 群で は術後症状が完全に消失したのは 15 例(62.5 ) Shunt が消失したのは 15 例 (62.5 )であった 両群間で症状消失に関しては有意差を認めなかった(p.05) が I 群では Shunt の消失率が有意に高かった(p.0 また O 群では 1 例で 経過中に Type II に進行し脳内出血を認めたが I 群で残存 Shunt が Type II に進 行した症例は認めなかった 結論 Borden Type I の davf では経過観察 治療 介入とも良好な成績が得られたが 後者では患者の満足度が高かった また 自然 経過で Type II に進行する例があり 定期的な画像検査と症状変化の確認が重要で あると考えられた P-255 秋田大学 放射線科 秋田大学 脳神経外科 2) 高橋 聡 Takahashi Satoshi 大谷隆浩 古賀 誠 菅原真人 浅野友之 和田優貴 戸沢智樹 松田雅純 橋本 学 國分康平 2) 柳澤俊晴 2) 清水宏明 2) 目的 海綿静脈洞部硬膜動静脈瘻(CSDAVF)に対する経静脈性 target embolization(te)の 終了間際に 主流入動脈側の外頸動脈造影で AVF が消失しているものの 同側の内頸動脈 造影あるいは対側の頸動脈造影で瘻孔部付近に淡い染まりの描出されることがある この染 まりを faint stain と定義し これが TE の end point なのか それとも TE をあきらめて sinus packing への切り替えを行う turning point なのか 評価を行う 方法 当院で連続 32 例の症候性 CSDAVF(男性 5 例 女性 27 例 47 歳-81 歳 平均 67.3 歳)に対して TVE が遂 行され 全例で DAVF の消失が得られた このうち 11 例に対して TE が試みられ 9 例で完 遂し 2 例では途中で sinus packing に移行した この 11 例を対象とし TE 終了間際の faint stain の有無とその性状 TE 完遂の有無について評価した 結果 11 例中 2 例でコイ ル近傍に faint stain が観察された 1 例では同側の内頸動脈造影にて faint stain が認められ これに連続した静脈還流の描出を認めなかった 若干のコイルを追加し faint stain の消失を 得た もう 1 例では対側の総頸動脈造影で faint stain が認められ 連続して微かな静脈還流 の描出を認めた Sinus packing に移行し faint stain の消失を得た 結論 TE における faint stain は閉塞間際の瘻孔部を表している 連続した静脈還流が見られない場合は問題と ならないが 静脈還流が見られる場合は AVF 残存としての対処が要求され sinus packing への切り替えを要する場合もある P-257 入佐 剛 Irisa Go 内之倉俊朗 大田 元 症例は 83 歳の男性で 意識障害と構音障害を主訴に近医受診し CT で脳出血を 認め 当科に紹介となった 来院時 意識障害を認め 明らかな麻痺は認めなかっ たが 疎通が困難であった CT/MRI で両側基底核や皮質下に散在性出血を認め た さらに造影 MRI では後頭蓋窩の静脈 静脈洞の拡張を認め 左 S 状静脈洞の 閉塞を認めた 以上から 脳出血を発症した硬膜動静脈瘻と診断 脳血管造影検 査を施行すると 両側外頚動脈から流入する動静脈瘻を認めた 両側横静脈洞は 連続しておらず 右側は上矢状静脈洞から横静脈洞を経て 内頚静脈にながれるが 左側は横静脈洞から逆流し直状静脈洞 内大静脈に流れる状態であった 当初 経 静脈塞栓術を計画したが 同側内頚静脈から S 状静脈洞への侵入は困難であり ま た 対側横静脈洞から対側横静脈洞へは交会部分で侵入困難であった そのため 経動脈塞栓術とし 左外頚動脈中硬膜動脈を選択的に塞栓した 後日 後頭蓋窩に 小開頭を行い 左横静脈洞直接穿刺による 動静脈瘻コイル塞栓術を行った その 後 見当識障害等の高次脳機能障害が残存し 現在も他病院で経過観察加療中であ る 本症例は S 状静脈洞で閉塞しており また 対側横静脈洞の連続性が乏しく 直状静脈洞を介し 内大静脈から末梢の静脈に逆流を認めており 血管内治療につ いてのアプローチも困難な症例であった 動静脈瘻の病変部は横-S 状静脈洞であ り 同部位の孤立性硬膜動静脈瘻と同様に直接穿刺による塞栓術が有効であった 経動脈的塞栓術後の再発に対し離断術を行った出血発症上矢状 静脈洞部硬膜動静脈瘻の 1 例 埼玉県済生会栗橋病院 埼玉県済生会栗橋病院 神経内科 2) 東京労災病院 脳神経外科 3) 加藤宏一 Kato Koichi 比嘉 隆 3) 岡田俊一 2) 郡山峻一 鰐渕 博 患者 68 歳男性 症例 右上肢の痺れを主訴に近医受診し亜急性期の左前頭葉皮質下 出血を指摘 当科紹介受診予定となっていたが右片麻痺 痙攣重積発作を生じ救急搬送 された Thiopenthal coma therapy を開始し follow up CT で皮質下出血の増大を認め 脳血管造影施行 上矢状静脈洞(SSS)左側に Borden typeii の硬膜動静脈瘻(dAVF)を 認めた 両側の中硬膜動脈(MMA)から上矢状洞壁と思われる shunt point に流入し左 前頭葉の cortical vein から皮質逆流を生じていた 手術所見 術後経過 経動脈的に 右側 MMA から NBCA にて塞栓術を行い 左側 MMA は血管の蛇行が強く末梢へマイ クロカテーテルが誘導できないため中枢側でコイル塞栓術を行った AVshunt は閉塞 し 術後は意識も著明に回復した しかし 2 週間後の脳血管造影にてそれまで造影され ていなかった後頭動脈(OA)から shunt point への流入 davf 再発が確認された 皮 質静脈への逆流は見られなかった 塞栓術では再発の危険があると判断し開頭での離 断術を行うこととした 開頭手術では OA が sagittal suture を介し頭蓋内へ入り SSS の shunt point へ流入していた OA を離断し 硬膜上 硬膜内に異常血管の flow が残 存していないことを確認し 術中血管造影でも AVshunt の消失を確認した 術後は右 考察 初回手術時は SSS davf への流入動脈は両 麻痺も改善し独歩で自宅退院した 側 MMA しか確認できなかったが 塞栓術後に OA からの流入動脈により再発した Shunt point 自体が残存していたため再発を招いたと思われたが OA は sagittal suture から骨内へ入り込んでおり 初回手術時は確認できなかったが流入動脈としては 以前から長期に存在していたと推測された P-258 Isolated sinus を呈する横-S 状静脈洞部硬膜動静脈瘻に対す る治療戦略 都城市郡医師会病院 P-256 海綿静脈洞部硬膜動静脈瘻に対する transvenous target embolization における faint stain は end point を示すのか あ るいは turning point か 神戸大学 直接穿刺による静脈洞塞栓術を施行した横-S 状静脈洞硬膜動静 脈瘻の 1 例 藤田敦史 Fujita Atsushi 甲田将章 田中 潤 細田弘吉 甲村英二 緒言 硬膜動静脈瘻(dAVF)の治療では経静脈的塞栓術(TVE)が第一選択となる が 罹患静脈洞の血栓化等によりそのアプローチが妨げられる場合もある isolated sinus を呈する横-S 状静脈洞(TS/SS)部 davf に対する当科での治療戦略を 報告する 対象 2008 年以降治療した TS/SS 部 davf 25 例中 isolated sinus を 呈した 11 例を対象とした 年齢は 歳 男性 7 例 女性 4 例 発症様式は脳 出血 9 例 痙攣 1 例 1 例は急性期脳梗塞の精査で発見 罹患静脈洞は左側 8 例 右側 3 例 結果 小切開による静脈洞直接穿刺による TVE を行った症例が 1 例 発症時の血腫が大きく 開頭血腫除去が必要となった 1 例に対しては 開頭時に露 出された静脈洞に対して直接穿刺 TVE を行っている アプローチ困難と考えら れた 1 例に対しては Onyx による経動脈的塞栓術(TAE)を行った Isolated sinus へのアプローチは 1 例のみ同側からアプローチし 他の 7 例はすべて対側の横静 脈洞から静脈洞交会を経由して閉塞した横静脈洞へアプローチした 全ての症例 考察 対側アプローチの利 で davf の閉塞が得られ 再発症例は認めていない 点は SS 近傍のシャントを早い段階で閉塞することができる 静脈洞とのなす角 度からラベ静脈等の皮質静脈へのカニュレーションが容易になることである 結 語 isolated sinus を呈する TS/SS 部 davf に対する TVE の際には 対側からの アプローチが有用であると考えられた 当院における海綿静脈洞硬膜動静脈瘻に対する target embolization の成績 慈泉会 相澤病院 脳血管内治療センター 伊那中央病院 脳神経外科 2) 信州大学 脳神経外科 3) 佐藤大輔 Satoh Daisuke 木内貴史 佐々木哲郎 2) 長島 久 3) 目的 海綿静脈洞部硬膜動静脈瘻(CSdAVF)に対しては 選択的に shunt 部位を 閉塞する target embolization にて shunt の閉塞が得られること多く 当院でも CSdAVF に対しては target embolization を基本として治療方針を検討してきた 今回我々は 当院での CSdAVF に対する target embolization の治療成績を報告す る 対象 方法 2005 年より CSdAVF に対して脳血管内治療を施行した 23 症例 塞栓方法は shunt 部位に対する target embolization を第一選択とし 必要に応じ て sinus packing に移行した 結果 23 例中 18 例(78.3 )で target embolization にて shunt の閉塞を得ることが出来た 残りの 5 例は sinus packing を必要と した 閉塞に要した coil 本数は target embolization 群で平均 6.4 本 sinus packing 群で平均 28.2 本だった 手技時間は target embolization 群で平均 225 分 sinus packing 群で平均 373 分だった 両群内にそれぞれ 1 例ずつ 2nd session を必 要とした症例があった フォロー中の再発例や 術後に眼球運動障害を呈した症 例は無かった 結語 CSdAVF に対する target embolization は有効と考えるが sinus packing への移行が必要な場合もあり その際には手技時間が延長し 放射 線照射線量が多くなるという問題点がある その為 術前の詳細な検討と 術中の 治療方針転換に関する適切な判断が重要と考えられた S416 JNET Vol.9 No.6 November 2015 S374-S445_13_ポスター 発表なし.smd Page 44

44 P-259 P-260 ステントを用いた治療が功を奏した硬膜動静脈瘻の 2 例 榮昌会吉田病院 脳神経外科 Klippel - Trenaunay 症候群に合併した海綿静脈洞部硬膜動静 脈瘻の 1 例 附属脳血管研究所 南 浩昭 Hiroaki Minami 岡田崇志 松本洋明 櫻井靖夫 増田 宮地勝弥 山浦生也 吉田泰久 総合大雄会病院 敦 富永正吾 緒言 硬膜動静脈瘻(dAVF)に対する血管内治療は TAE TVE が一般的である が 複雑な多数のシャントを有する例や流入静脈洞の還流状況によっては通常の 治療が困難な場合がある 我々はシャントを用いた静脈還流の正常化により症状 改善の得られた davf の 2 例を経験したので報告する 症例 1 71 才女性 痙攣 に伴う意識障害 左片麻痺にて発症 MRI にて左後頭頭頂葉に著明な flow void を 認め DSA にて同部への著明な皮質静脈逆流を伴う上矢状洞部 d-avf 及び右横静 脈洞閉塞 左横静脈洞高度狭窄を認めた その後も痙攣を繰り返し 血管内治療に よる根治術は困難と判断し左横静脈洞狭窄に対する PTA 及びステント留置を 行った 術後巣症状は遷延化したが徐々に改善した 以後痙攣発作はなく経過し 半年後の DSA では d-avf は不変ながら stent は開存し皮質静脈逆流はなかった 症例 2 無症候の上矢状洞 横静脈洞部 davf の経過観察中であった 3 週間で 進行する歩行 構音障害にて受診 MRI では flow void が顕著になっており入院 DSA では上矢状洞 直静脈洞への静脈逆流を伴い confluence 近傍にシャントを持 つ d-avf 及び両側横静脈洞狭窄を認めた TVE は行えないと判断され 両側横 結語 静脈洞に PTA 及びステント留置を行った 術後症状は徐々に改善した ステントを用いた d-avf の治療にはいくつかの留意点が存在するが 順行性の静 脈還流を再開させることによる臨床症状の著明な改善が得られ 根治に難渋する 症例では有用な手段と考えられた P-261 加藤貴之 Kato Takayuki 秋 達樹 岡 直樹 白紙伸一 今井 秀 Klippel-Trenaunay 症候群(KTS)は血管母斑 静脈形成異常 骨や軟部組織の過形 成を主徴とする非遺伝性の先天性症候群である KTS に合併した海綿静脈洞部硬 膜動静脈瘻(CS-dAVF)の 1 例を経験したので報告する 症例は 58 歳女性 生下時 から四肢体幹の母斑を指摘 若年期には左上肢に血管腫を認め KTS と診断され た 患肢である左上肢は腫脹肥大しており 弾性ストッキングを着用し硬化療法 を受けていた 頭部外傷や悪性疾患などの既往もなく 突然の眼瞼下垂と複視で 発症し受診した 初診時 左不全動眼神経麻痺に加えて 左眼球突出と眼窩部血管 雑音を認めた 精査にて上眼静脈 蝶形頭頂静脈洞に流出する Borden type II の CS-dAVF を認めた また 血液検査では FDP 39.1μg D-dimer 20.5μg と高値 を示していた 治療は大腿穿刺で経静脈的塞栓術を行うこととした 患肢側であ る左鎖骨下静脈と左内頚静脈の合流部近傍には明らかな血栓性狭窄病変は認めず 左下錐体静脈洞からマイクロカテーテルを CS 内に誘導し 皮質逆流部から順に塞 栓とした 直後から拍動性の耳鳴は消失し 動眼神経麻痺も改善傾向である KTS に合併する脊髄 davf の報告は散見されるが CS-dAVF の報告はなく そ の成因に関して文献的考察を加えて報告する P-262 脊髄動静脈奇形 動静脈瘻の病変診断における打ち上げ造影の 有用性 長崎大学病院 長崎大学病院 放射線科 2) 前田 肇 Maeda Hajime 堀江信貴 諸藤陽一 出雲 松尾孝之 胸腰椎硬膜動静脈瘻におけるシャント周辺静脈および脊椎変性 疾患の調査 名古屋大学 医療法人豊田会 刈谷豊田総合病院 剛 石丸英樹 2) 森川 実 2) P-263 背景及び目的 頭蓋内硬膜動静脈瘻(dural AVF)においてシャントが生じる機序 として静脈圧亢進が報告されている Spinal dural AVF 症例で脊椎変性疾患の合 併例を多く経験したことから ヘルニアや骨棘による静脈路の圧迫がシャント発 生の一因になる と我々は仮説を立て 今回後方視的に調査した 方法と対象 年まで自施設で治療を行った胸腰椎の dural AVF もしくは epidural AVF の中で congenital な要素を除外するために 30 歳以上の患者 10 例を対象と した 術前の単純 CT や MRI などからシャントのレベル及び上下 1 椎体以内(関 心領域)の外側型の椎間板ヘルニアや静脈路に影響する骨棘の有無 造影 CT から 静脈の狭窄や閉塞を調査した 結果 対象患者は 10 例 平均年齢 69 歳 女性は 1 例のみであった Dural AVF が 7 例 Epidural AVF が 3 例であった 胸椎病変と 腰椎病変は 5 例ずつであった シャントを有する側に何らかの脊椎変性病変を有 するのは 10 例中 7 例であった 内訳としては椎間板ヘルニアのみが 3 例 骨棘の みが 1 例 3 例は両方を合併していた 残り 3 例については上記要因を一つも有し なかった 脊椎病変を有し かつ造影 CT で静脈の評価ができた 6 例中の内 静脈 狭窄もしくは閉塞についてはシャント側に 3 例 対側にも 2 例認めた 結論 胸 腰椎 dural AVF はシャント側の関心領域に椎間板ヘルニアや骨棘を半数以上有し ていた また半数においても脊椎病変による静脈路圧迫を認めており 椎体及び 椎間板の加齢性変化がシャント発生に寄与している可能性が示唆された P-264 当院における spinal AVM/AVF に対する血管内治療の治療成 績 名古屋大学 大阪医科大学 脳神経外科 2) 新帯一憲 Shintai Kazunori 泉 孝嗣 松原功明 田島隼人 伊藤真史 今井 西堀正洋 宮地 茂 2) 若林俊彦 西堀正洋 Masahiro Nishihori 泉 孝嗣 松原功明 田島隼人 新帯一憲 伊藤真史 今井 資 1,2) 若林俊彦 資 背景 spinal AVM/AVF に対して血管内治療も普及してきたが まれな疾患であるた めその治療成績に関する報告は少ないのが現状である そこで当院での血管内治療の 成績をまとめ報告する 方法 2007 年から 8 年間に当院で初回の血管内治療が施行さ れた 20 例の spinal AVM/AVF を対象に 病態分類 治療目的 治療方法 術後経過に 結果 分類は intramedullary AVM(以下 AVM)6 例 ついて後方視的に検討を行った perimedullary AVF(PAVF)4 例 dural AVF(DAVF)8 例 epidural AVF(EDAVF)2 例 治療目的は動脈瘤破裂による出血 2 例に対しての再出血予防 症候性の脊髄静脈 うっ滞 18 例に対してのフローリダクションであった 全例 NBCA での経動脈的塞栓 術が行われ 平均フォローアップ期間は 28.4ヶ月であった MRI 上根治(flow void お よ び 脊 髄 浮 腫 の 消 失) が 得 ら れ た 症 例 は 7 例 (AVM1 例 /PAVF2 例 /DAVF3 例 /EDAVF1 例)で 全例シャント部位から流出静脈側へ NBCA の penetration ができた ものであった 一方 術中に完全なシャント閉塞が得られた症例でも栄養動脈閉塞によ るものは MRI 上の根治は 4 例中 1 例(EDAVF1 例)のみであった 総じて運動機能障 害は改善が見られるも(68.8 ) 知覚/膀胱直腸障害は改善が得られにくい傾向であっ た(31.3 /20 ) 初回治療時に栄養動脈閉塞に留まった PAVF2 例および不完全閉塞 となった DAVF1 例で再発を来たし再治療を要した 結果として今回のフォローアッ プ期間で治療目的が達せられた症例は 20 例中 17 例(85 )であった 手技による合併 症を来した症例はなかった 結論 病態により根治率に差はあるが 血管内治療によ り治療目的は達することができ 症状の改善 悪化抑制も期待できる結果であった 当院における脊髄動静脈奇形の治療成績 東京慈恵会医科大学 慈恵医大附属葛飾医療センター 2) 菅 一成 Kan Issei 村山雄一 谷 論 石橋敏寛 結城一郎 大橋洋輝 高尾洋之 郭 樟吾 梶原一輝 2) 西村健吾 川村大地 目的 当院では脊髄動静脈奇形に対して血管内治療(IVR)を第一選択として治療 を施行してきた 2003 年より過去 12 年間で 34 例経験し その治療成績を検討し た 対象 2003 年 4 月より 2015 年 7 月までに 34 例の脊髄動静脈奇形の治療を施 行した 男性 27 名 女性 7 名で 疾患別では脊髄硬膜動静脈瘻 64 7 (22 例) 頸部動静脈瘻 26 5 (9 例) 頸部動静脈奇形 5 9 (2 例) 脊髄動静脈奇形 2 9 (1 例)であった 初発症状は 脊髄症状が最多で 79 4 (27 例) 出血発症 14 7 (5 例) その他(耳鳴など)は 5 9 (2 例)であった 結果 初回治療で IVR は 85 (29 例)に施行し 残りの 14 7 (5 例)は外科手術を施行した IVR の内訳は NBCA 単独 NBCA + Coil Coil 単独はそれぞれ とほぼ同 等であった IVR の放射線学的転帰は 完全閉塞 51 7 (15 例) ほぼ完全閉塞 31 (9 例) 部分閉塞 17 2 (5 例)であった 再治療は全体で 23 5 (8 例)に施 行し IVR 群では 20 7 (6 例) 外科手術群では 40 (2 例)であった 初回 IVR 後に外科手術施行したものは 4 例であった 入院期間中の神経所見の改善は 32 4 (11 例)に認め その他は不変で増悪例は認めなかった 治療合併症は 2 9 (1 例 頸部 AVF 治療後の脳幹梗塞)に認めた 結語 IVR を第一選択とした脊髄動 静脈奇形に対する治療成績を検討した 初回治療の 85 に IVR を施行し 完全ま たはほぼ完全閉塞は 82 に得られた 外科手術の症例数の蓄積は必要だが IVR 群の再治療率 20 は比較的良好な成績であると思われた JNET S374-S445_13_ポスター 発表なし.smd Page 45 Vol.9 No.6 November 2015 S417 ポスター 発表なし はじめに 脊髄動静脈奇形はまれな疾患である 診断治療のためには血管造影検査が Gold standard であるが 脊髄血管造影は脳外科医にとって経験する機会が少なく 必 要に応じて多数の血管を検査する必要もあり しばしば難渋する 我々は下位脊髄血管 においては血管撮影の際に打ち上げ造影による病変の同定を行っており その有用性に 方法 2010 年 4 月から 2015 年 6 月までに当院で腰部硬膜動静脈瘻 ついて報告する を 4 症例経験した 4Fr のシースを大腿動脈に留置し シースから高流量の造影剤を病 変部の手前から大動脈を逆行させるように注入した 描出された分岐血管へはコブラ やシェファードフックのカテーテルを挿入し 選択的血管撮影を行い 病変の診断また は治療を行った 結果 考察 男性 3 例 女性 1 例で 3 例は外傷や手術の既往があっ た 腰痛 歩行障害や感覚障害で発症し 脊髄 MRI でいずれも T2WI にて高信号を認 めた 打ち上げ造影では全例において良好に大動脈からの腰動脈分岐血管が描出され 目標血管へのカテーテリゼーションに有用であった 胸部 腰仙椎部の脊髄血管の orifice は後壁に位置し 山なりのカーブ状に走行することが多いため 近位側から高流量 の造影剤を逆行させるように圧入すると 造影剤は重力により血液と混合しにくく 下 壁を沿うように流れるため 前壁を走行する腸管動脈が描出されにくく 一度に多椎体 結語 下位脊髄の動静脈奇形 腫瘍栄養血管における打ち上げ レベルを描出できる 造影を用いた脊髄血管造影は時間 被曝量 造影剤量のいずれも軽減することができ有 用である 脳神経外科 2)

45 P-265 P-266 Sheath からの逆行性造影が診断に有用であった仙骨部脊髄硬 膜動静脈瘻の一例 後下小脳動脈が main feeder であった頭蓋頸椎移行部傍髄質動 静脈瘻に対する血管内治療の一例 国際医療福祉大学 三田病院 脳卒中 血管内治療センター 白岡中央総合病院 2) 国際医療福祉大学三田病院 脊椎脊髄センター 3) 札幌医科大学附属病院 内藤雄一郎 Naito Yuiciro 上野俊昭 西山恭平 篠原毅之 2) 中村 聡 3) 朝本俊司 3) 背景 脊髄硬膜動静脈瘻は下位胸椎 上位腰椎に多く見られ 仙骨部はまれであり 脊 髄硬膜動静脈瘻の に見られると報告されている 今回我々は診断に難渋し た仙骨部脊髄硬膜動静脈瘻の一例を経験したので文献的考察を加えて報告する 症 例 症例は 75 歳の女性で 2013 年 5 月頃から下肢筋力低下 排尿障害が出現した 当 院脊椎外科を受診し 両下肢に 5-/V の筋力低下と両下肢感覚低下 膀胱直腸障害を認 めた 腰椎 MRI で T5 T12 に T2WI で髄内高信号域があり 脊髄血管撮影で左 T8 肋 間動脈からの AVF が疑われたため T6-10 椎弓切除 shunt 焼灼術が行われた 術後歩 行障害が一旦改善したが 2014 年 8 月頃から歩行障害が進行し CTA を行ったところ左 T9 からの AVF が疑われ 2015 年 2 月 26 日に脊髄血管撮影を再検した 胸髄 腰髄の 選択的血管撮影では明らかな AVF は描出されず 大動脈造影で尾側から脊髄静脈が上 行して描出される所見が得られたため 仙骨部の AVF が疑われた Short sheath から 逆行性に血管撮影を行うと AVF は右外側仙骨動脈から主に流入し S1 背側の硬膜外 静脈叢に shunt point を持ち 左 S1 の根静脈から T3 付近まで前 後脊髄静脈を逆流し ていた 後日 NBCA を用いて血管内塞栓術を行い AVF の消失を認め 新たな神経脱 落症状なく歩行障害も改善した 考察 仙骨部硬膜動静脈瘻は腸骨動脈の枝が栄養動 脈となるため 脊髄血管撮影による AVF の描出が難しく 診断が遅れることも少なく ない 通常の胸髄 腰髄血管撮影で AVF が描出されず 大動脈造影で尾側の shunt が 疑われる場合には short sheath からの逆行性造影を加えることで shunt が容易に描出 され 診断に有用と考えられた P-267 藤井教雄 孫 宰賢 CCJ-PAVF は非常にまれな頭蓋内血管障害であり 頭蓋内くも膜下出血の原因の 一つである 主な流入血管は VA の branch である ASA や上位頸髄 radicular artery と報告されている 今回我々は小脳動脈が主な流入血管である本疾患を経験 した 74 歳男性は重症くも膜下出血で搬入された 3D-CTA では延髄の右前面に 血管奇形が認められた 後下小脳動脈を主要流入血管とする PAVF に対して NBCA による経動脈的塞栓術が行なわれた 追加の C1 radicular artery からの経 動脈的塞栓は小脳扁桃と小脳半球に脳梗塞を来した CCJ-AVF では下小脳動脈が 栄養血管に関与している可能性を考慮すべきである また上位頸髄の RPA と小脳 の血管には危険な潜在的吻合があり 血管内治療の際には十分な注意を要する P-268 脊椎手術から約 2 年経過したのちに発症した脊髄硬膜動静脈瘻 の1例 豊見城中央病院 宮田 圭 Miyata Kei 飯星智史 外山賢太郎 小松克也 三國信啓 Fujii Norio はじめに 脊髄動静脈奇形は脊髄脊椎疾患の中でも稀な疾患である その中で 脊髄硬膜動静脈瘻(spinal dural arteriovenous fistula :SDAVF)は全体の約 を占める 中位胸髄以下に好発し 多彩な下肢症状を呈するため診断に難渋 することも少なくないが 近年の画像診断の進歩によって早期に発見される機会 が増えている また外傷歴 脊椎手術歴などにも認められることがあり 後天的に 発生すると考えられている 今回われわれは脊椎手術後約 2 年の経過で発症した 脊髄硬膜動静脈瘻を経験し 血管内治療にて治療しえたので報告する 症例 症 例 71 歳男性 2009 年に膀胱直腸障害を認め 2011 年頃から両下肢筋力低下によ る歩行障害が出現 当院整形外科で黄色靭帯骨化症による脊柱管狭窄症と診断さ れ 2011 年と 2012 年に胸腰椎の椎弓形成術を実施されている 術後歩行障害は改 善し経過は良好であったが 2013 年に突然両下肢脱力が出現 脊髄炎と診断され ステロイド治療を受けていた その後 MRI で胸髄硬膜動静脈瘻を指摘され当科へ 紹介された 2014 年に TAE を実施 術後両下肢の筋力低下と感覚障害は改善し 合併症なく退院された 考察 結語 脊椎手術後約 2 年の経過観察を経て発症し た脊髄硬膜動静脈瘻の 1 例を経験した 渉猟する限りにおいて症例報告は極めて 少なく 発症頻度 機序ともに不明な点が多いが 脊椎手術後の慢性期合併症の 1 つとして念頭に置く必要があると考えられた P-269 椎骨動脈解離によるくも膜下出血に対する外科的治療後の脳血 管イベント 東京大学附属病院 小野秀明 Ono Hideaki 庄島正明 堂福翔吾 中冨浩文 斉藤延人 背景 頭蓋内椎骨動脈解離によるくも膜下出血は再出血しやすく 早期の再出血 予防処置が望まれ 血管内による椎骨動脈閉塞が広く行われている 合併症とし て術後の脳梗塞があり 予後不良の原因と報告されている 今回我々の施設での 状況を報告する 方法 2004 年から 2013 年まで 当院にて外科的治療を行った 椎骨動脈解離によるくも膜下出血 12 例に関して 術後の脳血管イベントを調べた 結果 12 例の内訳は男性 8 例 平均 52.8 歳 左椎骨動脈が 9 例であった 解離部 が PICA より近位のもの 4 例(A) 遠位のもの 3 例(B) PICA 起始部を含む 2 例 (C) VA に PICA を認めないものが 3 例(D)であった 治療法は A B に対して は PICA を温存するように coil による VA 閉塞 C に対しては PICA を温存する ような coil が 1 例 OA-PICA と proximal clip が 1 例 D には解離前後に渡り coil による VA 閉塞を行った 術後 A の内 1 例に延髄に脳梗塞を認め B のうち 2 例 に小脳の PICA 領域に脳梗塞 C のうち coil で治療したものには小脳梗塞 また proximal clip の例では再破裂がおき D に関しては延髄背外側と腹側に梗塞を 1 例ずつ 残り 1 例は他部位によると思われる再出血を認めた 考察 12 例のうち 梗塞が 6 例に 再出血が 2 例に起こった 再出血を予防するためには椎骨動脈解 離部の全長を trap することが理想的であるが術後脳梗塞が起きる可能性も高くな ること またこれを避けるために trap する部分を短くすると再出血の危険が残る ことが予想され 新しい modality による治療が望まれる P-270 破裂椎骨動脈解離性脳動脈瘤における internal trapping は拡 張部および近位血管をコイル塞栓することが望ましいか 経時的に形態変化を認めた破裂脳底動脈紡錘状動脈瘤に対し 慢性期にステント支援コイル塞栓術を施行した 1 例 秋田県立脳血管研究センター 徳島大学大学院 脳神経外科 2) 順心病院 田邉 淳 Tanabe Jun 師井淳太 吉岡正太郎 1,2) 齋藤浩史 石川達哉 破裂椎骨解離性脳動脈瘤の根治的治療として Internal trapping は 広く行われて いる しかし internal trapping にも拡張部のみの塞栓 拡張部および正常血管の 塞栓等がありどの方法が望ましいかは議論の余地がある 今回我々は 拡張部の みの塞栓を行い短期間で珍しい形態の順行性再開通を生じた症例を経験したので 報告する 症例は 61 歳の男性で突然の頭痛で発症した左椎骨動脈解離性脳動脈 瘤破裂である 同日 拡張部のみのコイル塞栓を行い 動脈瘤 左椎骨動脈の閉塞 を得た 術後 16 日目の血管撮影で coil compaction なく動脈瘤 左椎骨動脈の順行 性再開通を認めた 順行性血流は初回コイル塞栓部を経由せず coil mass の近位か ら外側の compartment へ流入し coil mass の遠位へ流出していた さらに その compartment は動脈瘤様に拡張する形態変化を認めた 同部をコイル塞栓し再 度 動脈瘤 左椎骨動脈の閉塞を得た 破裂椎骨解離性脳動脈瘤の病理学的検討に おいて多くは one entry type で 破裂点は拡張部の頂点にあり その直下に entry が存在するとされる 本例では これを踏まえ初回治療で瘤状拡張部を中心にコ イル塞栓を行っており one entry type であれば十分に破裂点および entry を塞栓 できているはずである よって 再開通の形態から本例は entry-exit type であり 初回塞栓部の近位に存在した entry から偽腔を介して順行性再開通を生じたと推 察する 術前に破裂解離性脳動脈瘤がどちらの type であるかは判断できないた め entry を確実に塞栓すべく拡張部 正常近位側椎骨動脈も含めて動脈瘤を trapping する事が望ましい Surg Neurol Int 2014;5:150. 井上悟志 Inoue Satoshi 溝脇 卓 黒田竜一 潤井誠司郎 栗原英治 緒言 脳底動脈紡錘状動脈瘤は外科治療 血管内治療ともに未だ困難である く も膜下出血で発症し 経過中に bleb の増大を認めた脳底動脈紡錘状動脈瘤に対し 症例 慢性期に stent 支援 coil 塞栓術を施行した症例を経験したので報告する 50 歳女性 看護師 入浴中に倒れている所を発見された 初診時 JCS 30 CT で 後頭蓋窩優位のびまん性 SAH を認め Hunt & Hess grade 3 WFSN grade 4 3DCTA で脳底動脈紡錘状動脈瘤を認めた Day 16 の MRA で右側壁に bleb 様の突 出部を新たに認め 切迫再破裂と判断した 経過 親血管に Enterprise VRD を 留置し jailing technique による bleb のみの coil 塞栓を行った 治療 1 か月後の 血管撮影で著変なし 5 か月後の現在も出血 虚血性合併症なく経過し通院中 結語 脳底動脈紡錘状動脈瘤で継時的に形態変化を認めた場合 親血管の血流を 温存した stent 支援 coil 塞栓術は治療の option となりうる S418 JNET Vol.9 No.6 November 2015 S374-S445_13_ポスター 発表なし.smd Page 46

46 P-271 P-272 Guiding catheter により生じた内頚動脈解離に対する CAS 福岡大学筑紫病院 福岡輝栄会病院 2) 当施設で血管内治療を行った出血発症椎骨動脈解離症例の検討 札幌医科大学 川口美里 Kawaguchi Misato 堤 正則 江藤 歩 井上律郎 尤 郁偉 2) 新居浩平 坂本王哉 伊香 稔 花田迅貫 相川 博 風川 清 はじめに 標的血管への guiding catheter の誘導は最も基本的な手技であるが 思わぬ合併症を生じることもある 今回 guiding catheter による内頚動脈解離に 対して CAS を施行した 3 症例を報告する 症例 症例 1 58 歳 女性 未破裂右 内頚動脈瘤 大腿動脈経由で 6F Guider softip を右内頚動脈へ誘導した 特に困難 はなかったが DSA にて Guider 先端部に解離を認めた 8F Guider へ入れ替え 解離を十分カバーするように Wallstent RP を留置した その後動脈瘤塞栓術を施 行し mrs 0 で退院となった 症例 2 73 歳 女性 未破裂左中大脳動脈瘤 大腿 動脈経由 6F Road Master を左内頚動脈高位まで誘導しようとしたが困難であっ た DSA で解離を認めたため 総頚動脈直接穿刺によるアプローチへと切り替え 解 離 部 を 超 え た 内 頚 動 脈 ま で 6F Fubuki を 誘 導 し た そ の 後 予 定 通 り Enterprise VRD を用いたコイル塞栓術を施行した 最後に Protégé を解離部へ留 置し手技を終了した mrs 0 で退院となった 症例 3 60 歳 女性 未破裂左中大 脳動脈瘤 大腿動脈経由で 6F Road Master を右内頚動脈高位まで特に困難無く誘 導した Neuroform 併用コイル塞栓術を施行した 塞栓術直後の DSA では内頚 動脈の血流が停滞しており Road Master 先端部で解離による血管閉塞を認めた Neuroform(4.5mm-20mm)を解離部に留置し 内頚動脈の描出は良好となった mrs 0 で退院となった 考察 問題無く guiding catheter を誘導できたと考えら れる症例でも予期せぬ解離が生じていたり 症例 3 のように術中に新たに解離が 生じたりすることもあるため guiding catheter 誘導後および手技終了時には DSA による確認が必要である P-273 外山賢太郎 Toyama Kentaro 飯星智史 宮田 圭 鰐渕昌彦 三國信啓 はじめに 本邦での頭蓋内解離性動脈病変は椎骨脳底動脈系に圧倒的に多く く も膜下出血で発症することが多い 当院は高度救命センターを有しており 搬入 されるくも膜下出血は呼吸停止などの重症例が多い 当院での出血発症椎骨動脈 解離症例について治療成績を検討した 対象 当施設で 2005 年 4 月から 2015 年 4 月までの 10 年間に搬入され 根治術が施行された椎骨動脈解離性動脈瘤破裂 12 症例を対象とした 結果 出血発症椎骨動脈解離性動脈瘤 12 症例の平均年齢は 歳であり 男性 10 例 女性 2 例であった 解離部位は PICA involved type が 3 例 PICA proximal type が 3 例 PICA distal type が 5 例 PICA 本幹の解離 が 1 例であった PICA involved type proximal type distal type の 11 例はコイ ルによるトラッピング術が行われ PICA 本幹の解離 1 例は OA-PICA bypass とト ラッピング術が施行された 退院時の転帰は mrs 0 が 1 例 1 が 1 例 3 が 1 例 4 が 1 例 6 が 8 例であった 結語 当施設の出血発症椎骨動脈解離性動脈瘤の特 徴は 呼吸停止や心肺停止状態で搬入されることが多く 重症度は低酸素脳症の程 度によるところが大きく 退院時 mrs に影響を与えていた 診断後はすみやかに 血管内治療を選択することでより予後を改善できる可能性が高いが PICA involved type や両側椎骨動脈解離例など治療戦略に難渋する事もあり十分な検討が 必要である P-274 Stent assist technique による coil embolization をおこ なった椎骨動脈瘤の 4 例 Telescoping Stent Technique で治療した椎骨動脈解離性動 脈瘤の一例 福井大学 脳脊髄神経外科 市立敦賀病院 2) 杉田玄白記念公立小浜病院 3) 土浦協同病院 松田 謙 Ken Matsuda 新井良和 2) 磯崎 誠 3) 常俊顕三 川尻智士 荒井大志 東野芳史 根石拡行 有島英孝 小寺俊昭 北井隆平 菊田健一郎 P-275 緒言 椎骨動脈解離性動脈瘤(VADA)によるくも膜下出血(SAH)は発症 24 時間 以内の再出血率が高く 急性期の治療が望まれる 我々は破裂 VADA に対して急 性期に telescoping stent technique(tst)を用いた血管内治療で良好な成績を得た ので報告する 症例 41 歳 女性 頭痛 嘔吐で発症した SAH WFNS grade II 造影 CT で右 VADA と診断した 脳内血腫と水頭症は無かった 同日 再出 血予防目的に血管内治療を施行した 右椎骨動脈(VA)の後下小脳動脈分岐部以遠 で 2ヶ所に血豆状の膨隆が確認された 対側 VA は低形成であり 右 VA の母血管 閉塞は不可能 膨隆部へのコイル塞栓も困難と判断し 整流効果を期待して TST を選択した 抗血小板剤急速飽和のため aspirin 200mg と clopidogrel 300mg を胃 管投与し 術中は全身ヘパリン化に ozagrel 80mg を追加した TST は 3 本の Enterprise VRD を膨隆部に重なりを持って留置することで達成した 術後 血管 撮影で膨隆部の治癒傾向を確認するまでの 2 週間 継続して鎮静管理を行った その後 リハビリ転院を経て ADL は自立し 術 3ヶ月後には膨隆部が消失してい た 経過中に出血性及び虚血性合併症はなかった 考察 解離性動脈瘤に対する TST は有用な方法として多く報告されてきているが stent 血栓症を避けるために は抗血小板療法が必須である 海外では abciximab の使用頻度が高いが 本邦で は未認可である 本例では aspirin clopidogrel に加えて ozagrel を使用し良好な 経過となった 脳内血腫や水頭症合併例などで抗血栓療法に慎重を要する症例以 外では 解離性動脈瘤に対する TST による急性期治療は有効な方法となり得る P-276 非典型的解離性動脈瘤に対する当院での治療経験について 中東遠総合医療センター タンマモングッド ティプアーパー THAMAMONGOOD THIPARPA 芳村雅隆 廣田 晋 京極千恵子 清川樹里 山本信二 内田賢一 Uchida Kenichi 鳥飼武司 打田 淳 梅津正成 小出和雄 市橋鋭一 目的 解離性動脈瘤は様々な病態を考慮する必要があり 治療の難しい動脈瘤で ある 本邦では出血群 非出血群とも椎骨動脈が多いが それ以外の部位において も生じる場合が多く治療方針の決定が困難となる場合も多い 今後 flow diverter など新しい治療選択が増えることも踏まえ当院の経験例について 反省も含め後 方視的にその検討を行う 方法 SAH で発症した脳底動脈本幹部 頭蓋内低灌流 による神経症状で診断された内頚動脈海綿静脈洞部 気道閉塞にて気管切開後に 診断された頭蓋外内頚動脈など いずれも非典型的部位及び病態おける解離性動 脈瘤に対し 血管内治療にての治療選択とした 結果 血管内治療にて追加治療 要した症例も含め解離病変は収束し 全例 mrs 1 ADL 自立にて退院となる 考察 解離性動脈瘤においては その病態の理解や治療に伴う合併症の予測など その治療方針は極めて難しく 非典型病変においては更に困難となる また今後 flow diverter による出現に伴い 従来治療に難渋していた症例に対しても治療選 択が増えると考えられる 一方 海外含めた方向においても様々な問題が生じえ ること報告されており万能な治療選択でないとも考えられる 結論 今後も治療 経験の蓄積による正確な病態判断と 新しいデバイスの導入により非典型的解離 性動脈瘤に対しても より良い結果を期待できると考えられる 母血管閉塞後再開通した破裂椎骨動脈解離性動脈瘤の 1 例 公立藤岡総合病院 老年病研究所付属病院脳神経外科 2) 若林和樹 Wakabayashi Kazuki 甲賀英明 内藤 功 2) 症例 42 歳女性 WFNS3 のくも膜下出血で発症した破裂左椎骨動脈解離性動脈 瘤(distal PICA type) 発症当日に動脈瘤を含む近位部母血管閉塞を行い PICA は温存した 術後肺水腫を合併し人工呼吸器管理を要したが改善した 発症 7 日 目の MRA で解離部の再開通所見が疑われたが経過観察した 発症 1ヶ月目の MRA で明らかな解離腔の拡大および再開通所見が認められたため 再治療を行う 事とした 同側からの塞栓のみでは母血管閉塞が困難であったため 右椎骨動脈 から椎骨動脈合流部を介しての治療を試みたがアクセスが困難であった 脳底動 脈に Scepter C を留置 遮断することで誘導可能であった 右椎骨動脈から動脈瘤 の遠位まで塞栓し完全なトラッピングとした 術後神経症状の出現なく動脈瘤も 再開通なく経過している 考察 椎骨動脈解離性動脈瘤の母血管閉塞後の再開通 はこれまでも報告がある 通常は順行性血流がなくなることで瘤内の血栓化が促 進すると考えられるが 解離固有の問題として 狭窄した母血管が変化して早期に 再開通が生じる可能性が考えられる 血管壁の脆弱性もあり 破裂急性期では比 較的柔らかめのコイルを用いることが多いと思われるが コンパートメントを形 成し真腔の塞栓が不十分になると再開通が起りやすいのではないかと考えられた またカテーテル留置位置があまり偽腔側に偏っていると真腔側の塞栓が不十分に なる可能性があると考えられた 再発自体に再出血リスクがあること 再治療は 必ずしも容易でないことから 破裂急性期の解離性動脈瘤の母血管閉塞時にも均 一にコイルが充填できるようなコイル選択やカテーテ位置が重要であると考えら れた JNET S374-S445_13_ポスター 発表なし.smd Page 47 Vol.9 No.6 November 2015 S419 ポスター 発表なし 今回我々は 動脈解離ないしその影響と考えられる VA An に対してステント支援下によるコイル 塞栓術の 4 例を経験したので これを報告する 症例 1 54 歳男性 incidental に発見された左 症例 2 37 歳女性 頭痛と Wallenberg VA An(PICA distal size mm neck4.5mm) syndrome にて発症 左 VA dissection(vad)による延髄梗塞 経時的に解離部(PICA proximal)が 瘤状形成(size mm neck4.37mm) 症例 3 63 歳男性 眩暈発作で発症 頭部 MR に て左小脳梗塞 左 VA の描出は不良であった 半年後の follow で左 VA の描出が変化し VAD と診 断 また右 VA(PICA proximal)の膨隆を確認 左 VAD による血流動態の変化で増大した右 VA 症例 4 61 歳男性 右後頭部痛にて発症のくも膜 An(size mm neck4.75mm)と診断 下出血 DSA 上 右 VA は解離のため PICA distal より自然閉塞 しかし対側から union をこえて 一部血管描出がみられ 解離部の遠位に対して Parent artery occlusion(pao)を施行 治療後 左 VA(PICA distal)に瘤状変化(fusiform size mm) これらの症例にステント支援下脳動 脈瘤コイル塞栓術を施行 VA An の治療は Conventional な瘤内塞栓術が基本であるが 形状的に 困難な場合に対側の循環が十分なら PAO が一般的である しかし PICA involved type や Anterior spinal artery との位置関係 Dominant VA で対側の循環が不十分などで PAO が困難な 場合もある また自験例の様に VAD により もしくは VAD に対して PAO を施行した後 血流 動態が変化し対側の VA が瘤状化してくることは文献上散見される よって患側の VA を温存す るために stent assist technique は有用であるといえる

47 P-277 P-278 解離性椎骨動脈瘤の血管内治療成績 東京都保健医療公社豊島病院 虚血にて発症した頭蓋内内頚動脈解離の 1 例 船橋市立医療センター 虎の門病院 脳神経血管内治療科 2) 清田 満 Seida Mitsuru 山本崇裕 熊谷廣太郎 山口武兼 はじめに 解離性椎骨動脈瘤(DVA)の治療は直達手術の侵襲の大きさから血管内 治療が多く行われるが 当科での本疾患に対する endovascular trapping(evt)の 治療成績が満足できるものか検討したので報告する 対象 2002 年 9 月より 2015 年 6 月までに EVT を施行した 14 例(16 手技)で 男性 9 例 女性 5 例 平均 年齢 50.6 ± 11.8 歳(30 68 歳) 初発症状は(SAH 9 例(64 ) (2)虚血症状 1 例(7 ) (3)頭痛 4 例(29 )で 主な既往症は高血圧症を 8 例(57 )に認めた 解 離部位は(a)post-PICA 7 例(50 ) (b)pica-involved 6 例(43 ) (c)pica 描出 なし 1 例(7 ) 左右はそれぞれ 7 例(50 )で 2 例(14 )では初回 EVT 施行後近 治療成績 follow-up 期間は平均 位側への解離進行を認め追加治療を要した 55.1 ± 51.8 月(1 144 月)で 予後良好は mrs 0 が 9 例 mrs 1 が 2 例の 11 例で 79 mrs 3 5(各 1 例)の予後不良は入院までに再(再々)出血を見た 3 例で 21 であった EVT 直後梗塞巣の出現を 8 手技(50 )で認め高率であった PICA 温 存が可能であった 10 手技(63 )中 3 手技でも直後梗塞巣が出現した PICA-in 考察 volved 6 例中で PICA 温存が可能だったのは 1 例(17 )のみであった SAH 発症例では再出血のない 6 例はすべて予後良好であり 再出血予防が最重要 で可及的速やかな治療が望まれる 再出血 3 例を除けば PICA 温存が困難であっ た 3 例も予後は良く PICA-involved を理由に治療を躊躇すべきではないと考え る 増強する頭痛を訴えた 4 例中 1 例で治療後梗塞を生じた このような症例に EVT を施行すべきか慎重な検討を要する P-279 症例 30 歳男性 既往に特記すべき事項なし 頭痛を訴えた後に会話が成立しな くなり救急受診される 初診時 全失語及び右不全片麻痺を認め NIHSS は 6 点 であった CT 検査上脳出血や早期脳虚血所見は認めなかった MRI DWI にて左 内包後脚及び外側膝状体に高信号を認め脳梗塞と診断した MRA では左頭蓋内 内頚動脈に軽度の拡張を認めた 発症時に頭痛を認めており動脈解離の可能性も 考慮したが 発症後 2 時間 40 分で rt-pa 静注療法を行った 投与後 症状の改善 を認めた 発症 1 日目の MRA にて内頚動脈の瘤状変化を認め解離性動脈瘤と診 断した 降圧療法を行うも動脈瘤の増大を認めたため発症 3 日目にステント併用 動脈瘤コイル塞栓術を施行した 術後神経所見に悪化は認めず 画像上の脳梗塞 の悪化所見も認めなかった 発症 10 日目脳血管撮影検査施行 解離性動脈瘤の再 増大を認めたため同日再治療を行った 動脈瘤の増大部分にコイルを追加 血流 の整流を目的にステントを追加留置した 発症 21 日目脳血管撮影検査施行 動脈 瘤内に少量の血流残存は認めるものの解離性動脈瘤の悪化所見は認めなかった その後リハビリテーションを継続し発症 80 日目に mrs0 にて自宅退院となった 発症 6ヶ月後の脳血管撮影検査でも解離性動脈瘤はほぼ閉塞していた 考察 頭 蓋内内頚動脈解離性動脈瘤は多様な病態を呈するため治療は確立されていない 今回我々は脳梗塞にて発症した頭蓋内内頚動脈解離性動脈瘤に対しステント併用 コイル塞栓術を行い良好な結果を得ることができた 内科治療に抵抗する外科治 療困難な頭蓋内内頚動脈解離性動脈瘤に対してステント併用コイル塞栓術は有効 な治療となる可能性が考えられた P-280 SAH による脳血管攣縮に対して Triple coaxial system を用 いた塩酸ファスジル動注療法が有効であった 1 例 脳血管攣縮に対する血管内治療 長崎大学 根本文夫 Nemoto Fumio 新美 淳 内藤博道 松丸祐司 2) 田坂研太 畑山和己 諸藤陽一 Morofuji Yoichi 堀江信貴 林健太郎 出雲 剛 松尾孝之 目的 脳血管攣縮はくも膜下出血患者の予後を低下させる重要な因子である 本 邦では内科的治療に抵抗性の脳血管攣縮に対しては 塩酸ファスジル動注を含め た血管内治療が広く行われている しかし その治療適応に決まったものはなく 治療方法 治療効果 及び合併症の頻度などはよく分かっていない 本研究では 当院における脳血管攣縮に対する内科的治療及び血管内治療の現状を報告する 方法 当院では脳動脈瘤治療後 塩酸ファスジルもしくはオザグレルナトリウム の静注を基本に normovolemia での管理を行っている 重症例では PiCCO monitoring を導入し volume management を行い 症候性脳血管攣縮をきたした症例 に 塩酸ファスジル動注を中心とした脳血管内治療を行っている 2009 年 4 月以 降 くも膜下出血にて当院に搬送され 動脈瘤治療が行われた連続 161 例(平均 64 歳 女性 73 )を対象とした 結果 64 例に開頭クリッピング術 97 例にコイル塞 栓術が行われていた 症候性脳血管攣縮は 23 例(14 ) そのうち 15 例(9 )に脳 血管内手術が施行されていた 画像上の脳血管攣縮の改善は 15 例(100 )で得ら れ 症状改善は 11 例(74 )で認めた 血管内治療の技術的成功は 100 で 治療 に関連した合併症は 2 例(13 )認めたが いずれも一過性のものであった 結論 脳血管攣縮に対する脳血管内治療は安全に施行でき 有用であると考えられた P-281 演題取下げ 東京女子医科大学 八千代医療センター 東京女子医科大学 脳神経外科 2) 神戸市立医療センター 中央市民病院 3) 林 正孝 Hayashi Masataka 船津尭之 1,3) 細野純仁 今中康介 名柄江満 川俣貴一 2) 川島明次 背景 SAH 後の遅発性脳血管攣縮時には血管内治療として塩酸ファスジル(エリル)の 選択的動注療法が選択されることがある ただし高齢者で主幹動脈が tortuous で前大 脳動脈や中大脳動脈への approach が困難な症例も存在する 今回初回の治療で approach 困難であった症候性脳血管攣縮の患者に triple coaxial system を用いて狭窄部 症例 70 位である遠位に microcatheter を誘導し得た症例を経験したので報告する 歳女性 WFNS grade2 H&K grade2 の SAH で来院 3DCT angiography では Acom に下向きの動脈瘤を認め同日開頭 clipping を施行 術後経過は良好であったが Day 5 より右不全麻痺 意識障害が出現 画像所見上両側 M1 に脳血管攣縮を認めエリル動注 を企図した 左側 bifurcation から先の IC が非常に tortuous であり microcatheter が IC C3 portion までしか誘導できず やむを得ずここからエリル動注を行った その後 も症状は徐々に悪化を続けたため再度 Day10 に治療を企図した 6Fr Guiding catheter に 4Fr CerlianG catheter を組み合わせることにより microcatheter を再狭窄部の M1 distal まで誘導が可能であり 同部位よりエリル動注を行った 血管の拡張は良好で あった その後も症状の持続があり Day12 に同様の治療を施行 結果的には両側性に 散在する脳梗塞を来したが 徐々に意識レベルは改善 VP シャント術を施行後リハビリ 病院転院となった 結語 access の困難な脳血管攣縮症例では triple coaxial system による動注療法が有効な Case がある P-282 頭頸部悪性腫瘍の頚動脈浸潤により急性出血を来した 2 症例の 検討 聖路加国際病院 聖路加国際病院 神経血管内治療科 脳神経外科 2) 茂木陽介 Moteki Yosuke 新見康成 佐藤慎祐 2) 井上龍也 2) 藤井本晴 2) 篠田正樹 2) 背景 頭頸部を主座とする悪性腫瘍は解剖学的位置関係からしばしば周囲の重要 臓器へ浸潤するが 特に頚動脈への浸潤を来した場合 出血性合併症が問題となる 今回 頭頸部悪性腫瘍の浸潤により 大量出血を来した 2 症例を経験したため 若 症例 2 症例ともに再発性舌癌に対する加療 干の文献的考察を加え 報告する 中であった 症例 1:51 歳 男性 右下顎部の瘻孔より大量出血を来した 一旦止 血が得られ 第 2 病日に血管撮影を施行したところ 腫瘍濃染像以外に明らかな所 見は認めず 腫瘍への血流減少目的で Embosphere による塞栓を行った 第 4 病 日に再度大量出血を来したため 緊急で血管撮影を施行 外頚動脈分岐直後で腫 瘍内への仮性動脈瘤が形成されていたため 母血管閉塞を行い 瘤への血流を遮断 した その後出血は来さず 5ヶ月後に原疾患により死亡 症例 2:69 歳 女性 瘻 孔からの出血に対する加療目的で入院し 第 1 病日の夜間に再出血を来したが 止 血が得られたため 待機的に第 2 病日で治療を前提とした血管撮影を施行したが 出血源は同定できなかった その後 ご本人 ご家族ともに追加治療を希望されず 緩和医療を行っていたが 第 15 病日に再度大量出血を来し 死亡した 考察 結 語 頭頸部悪性腫瘍の頚動脈浸潤による出血に対しては 時間の経過とともに血栓 化などが原因で出血源の同定が困難となるため 出血急性期に血管撮影を施行し 早期に治療を行うことが重要である S420 JNET Vol.9 No.6 November 2015 S374-S445_13_ポスター 発表なし.smd Page 48

48 P-283 P-284 超低濃度 NBCA を用いた腫瘍栄養血管塞栓術が有効であった 血管芽細胞腫の 1 例 独立行政法人国立病院機構 福岡東医療センター 福岡大学 脳神経外科 2) 湧田尚樹 Naoki Wakuta 保田宗紀 河井伸一 大城真也 東登志夫 2) 井上 亨 2) 目的 易出血性の脳腫瘍に対する腫瘍栄養血管塞栓術は 術中の出血リスクを低 減することを目的に施行されている 用いられる塞栓物質としては 粒子やコイ ル 液体塞栓物質が挙げられる 我々は血管芽細胞腫の手術に先行して 超低濃度 症例 71 歳 NBCA を用いた腫瘍塞栓術を行い 良好な結果を得たので報告する 女性 ふらつきの精査で施行した MRI で 左小脳に脳浮腫を伴う 4.5cm 大の腫瘍 を指摘された 腫瘍は Gd 造影で強く増強され 内部に拡張した血管を示唆する flow void が指摘され 小脳血管芽細胞腫であると思われた 脳血管造影で左上小 脳動脈および左後下小脳動脈からの feeder による tumor stain を認めた 同腫瘍 に対して 腫瘍摘出手術の前日に超低濃度 NBCA による腫瘍塞栓術を施行した 結果 栄養血管の末梢までマイクロカテーテルを進め 12.5 の NBCA で塞栓を 行った 翌日 左後頭窩開頭で腫瘍摘出を行い 手術に際しては殆ど出血を認めず 安全かつ容易に摘出が可能であった 病理診断で腫瘍は血管芽細胞腫であり 考察 12.5 の超低濃度 NBCA による腫瘍内の血管塞栓を病理学的に確認した NBCA による腫瘍栄養血管塞栓術は 術中の出血コントロールに有用であると思 われる 易出血性の脳実質内腫瘍の摘出においても より安全に手術を行うこと が可能であり その有用性が示唆された P-285 長崎北徳洲会病院 福岡大学筑紫病院脳神経外科 2) 鬼塚正成 風川 清 2) Masanari Onizuka 目的 頭蓋内へ進展する頭蓋骨起源の腫瘍 高齢者 2 例の症例を提示し 腫瘍血 管塞栓術の有効性 問題点を検討する 症例 86 歳女性 2 年前に脳梗塞で入院 した際に頭蓋骨腫瘍を指摘されていた 右不全片麻痺の精査で頭部 MRI を撮ると 頭蓋骨髄膜腫が増大して mass effect を呈していたが高齢で手術を希望せず ジェ ルパート(10 倍希釈) ファイバー付プラチナコイルを用いて姑息的栄養血管塞栓 術のみ施行 根治術は出来ず姑息的手段であったが 亡くなる 10 日前まで経口か ら食事摂取が可能となった 治療から 9 か月後に永眠 67 歳男性 右不全片麻痺 にて発症した頭蓋骨腫瘍であり硬膜を超えて左運動野に浸潤していた 左中硬膜 動脈のみエンボスフィア μm を用いて塞栓を行い 浅側頭動脈は温存し た 塞栓術後 4 日目に開頭腫瘍摘出術を行い 頭蓋内に進展した腫瘍は柔らかく なっており 亜全摘可能で輸血は施行しなかった 前立腺癌からの転移性腫瘍で あり術後放射線治療を追加した 結果 頭蓋骨腫瘍の開頭術を前提にした場合 術後の皮膚血行を考慮すると浅側頭動脈は避けて中硬膜動脈系を粒状塞栓物質を 用いた塞栓のみで開頭術の際出血も少なく容易に摘出可能であった 姑息的塞栓 術の場合は浅側頭動脈を塞栓しても皮膚血行の問題は生じなかった 考察 可能 な限り合併症に注意して外頸動脈系の腫瘍血管塞栓術をすることが望ましいが 高齢者では外頸動脈の屈曲蛇行が強く 安定性 追従性の優れた親カテーテルを選 択し工夫を要す 適応に関しては慎重に検討し 延命 QOL 改善目的で安全性が 確保できれば姑息的塞栓術は一つの選択肢となる可能性がある P-286 髄膜腫の術前塞栓の有用性 エンボスフェアの使用経験 北海道大学病院 頭蓋内に進展する頭蓋骨腫瘍に対する腫瘍血管塞栓術 2 例の検 討 大阪大学大学院 医学系研究科 脳神経外科学 国立病院機構 大阪医療センター 脳神経外科 2) 下田祐介 Shimoda Yusuke 長内俊也 寺坂俊介 小林浩之 山口 秀 寶金清博 P-287 浅井克則 Asai Katsunori 中村 元 重松朋芳 尾崎友彦 井間博之 木谷知樹 角野喜則 村上知義 藤中俊之 2) 吉峰俊樹 はじめに 2014 年脳神経血管内治療領域での Embosphere が認可後 当科では腫 瘍血管塞栓術の塞栓物質として Embosphere を第一選択としており その治療成 績を報告する 方法 2014 年より当科で多血性頭頚部腫瘍および脳腫瘍に対して 摘出前腫瘍血管塞栓術を行った全例を対象とし 使用した塞栓物質及び塞栓術に 結果 症例は 9 例(天幕上髄膜腫 4 例 頚 よる有害事象を後方視的に調査した 動脈小体腫瘍 2 例 1 頚静脈孔腫瘍 1 例 小脳血管芽腫 1 例 頚部神経鞘腫 1 例)であった 標的血管は 4 例が中硬膜動脈 3 例が上行咽頭動脈 1 例が上小脳 動脈 1 例が椎骨動脈であった 標的血管と眼動脈の吻合を認めた 1 例と後方循環 系 の 2 例 で は コ イ ル を 用 い た feeder occlusion の み を 行 い 残 り の 6 例 で は Embosphere を標的血管に注入した 出血性合併症 虚血性合併症を認めなかった が Embosphere を使用した 2 例(33 )で発熱及び疼痛が出現し うち髄膜腫の 1 例では炎症によると考えられる巣症状の悪化を認めたが いずれも摘出術後には 消失し塞栓術後症候群と診断した 結語 標的血管を適切に選択することにより 脳神経血管内治療領域においても Embosphere を用いた術前塞栓術は安全に施行 することが可能であった 髄膜腫の術前塞栓術においては塞栓術後症候群による 巣症状の悪化に留意する必要がある P-288 Embosphere による腫瘍塞栓術が有効であった大型テント上 下髄膜腫の 1 例 高橋義晴 Takahashi Yoshiharu 西村真実 平野孝幸 奥山澄人 窪田圭一 風間 健 冨井雅人 松山純子 水野順一 2) 松島忠夫 渡邉一夫 3) 江面正幸 4) 緒言 2014 年に脳神経血管内領域でも Embosphere が正式に認可され使用可能となった 今回 Embosphere を用いた腫瘍塞栓術が有効であった大型テント上下髄膜腫の 1 例を経験したので報告 する 症例 39 歳 女性 頭痛 めまい 右同名半盲を自覚し 頭部 MRI で左側テント上下に進 展する大型髄膜腫( cm)を認めた 脳血管撮影で 栄養血管として Lt.VA からの Lt.posterior meningeal a. により腫瘍内側 Lt.ICA からの Lt.tentorial a. により腫瘍外側の濃染 を認めた 腫瘍塞栓術を併用した開頭腫瘍摘出術を行う方針とした まず マイクロカテーテルを Lt.posterior meningeal a. proximal へ留置し 塞栓物質として Embosphere を選択し 腫瘍を embolization した 次に マイクロカテーテルを Lt.tentorial a.proximal に誘導し コイルにより Lt.tentorial a. proximal のみ embolization した 術後造影 MRI で Embolization は腫瘍内側で良 好 外側で不十分だった 翌日 開頭腫瘍摘出術を施行した 術中所見でも 特に腫瘍内側の出血 はコントロールされていた 術中出血量 200ml(輸血なし) 直静脈洞部硬膜付着部を意図的に残し ほぼ完全に腫瘍摘出された 術後経過は良好で 軽度の視野障害を認めるのみで自宅退院となった 残存腫瘍に対しては γナイフを施行する方針とした 考察 Embosphere による腫瘍塞栓術は 神経栄養硬膜枝や内頚動脈 椎骨動脈等との吻合に十分注意を払う必要がある 術者と十分な検討 の上 治療方針を決定するべきである 結語 Embosphere による腫瘍塞栓術が有効であった大型 テント上下髄膜腫の 1 例を経験した embosphere を用いて術前腫瘍栄養血管塞栓術を行った頭蓋内 腫瘍摘出術の治療経験 東京都立多摩総合医療センター 国家公務員共済組合連合会虎の門病院 脳神経外科 2) 寺西 裕 Teranishi Yu 有澤 慶 山田恵祐 當銀壮太 齊藤 徹 堀川弘吏 太田貴裕 天野達雄 2) 佐藤允之 2) 松丸祐司 2) 背景 Vascularity の強い頭蓋内腫瘍の治療において術前腫瘍栄養血管塞栓術は重 要である Coil NBCA PVA 顆粒が使用されてきたが 2014 年 11 月から embosphere が承認された 今回我々は embosphere を用いて術前腫瘍栄養血管塞栓 術を行い その後摘出術を行った 5 症例を経験したため報告する 対象および方 法 2014 年 11 月 2015 年 5 月までに当院で加療した 5 例を対象とした 平均年 齢は 69.6 歳 髄膜腫 4 症例 転移性骨腫瘍 1 例 平均 size は 54.8mm であった 対象となった feeder は MMA4 症例 STA1 症例であった 全症例においてなる べく feeder 遠位部までマイクロカテーテルを進め embosphere μm を 注入した 結果 全症例にて embosphere を注入した部分に関しては著明な造影 減少を認めた 塞栓後の画像所見では注入できた部分と出来なかった部分の境界 が認められた 術中所見では塞栓できた部分では白色化し 摘出時も出血は少量 であった 考察 embosphere は小さな粒子であるため 腫瘍 feeder の末梢に届 き diffuse に腫瘍全体を塞栓することができる 腫瘍塞栓効果は強く 画像上 手 術所見上も明らかであったが マイクロカテーテルを腫瘍直前の feeder まで進め る必要がある 今回の症例でも main feeder は embosphere で塞栓できたが 他の feeder では遠位部までマイクロカテーテルを進められなかった症例おいては coil 塞栓術に変更している 結語 embosphere を用いた術前腫瘍栄養血管塞栓術は 著明な造影減少を認め 腫瘍摘出術の出血コントロールに有効であった JNET S374-S445_13_ポスター 発表なし.smd Page 49 Vol.9 No.6 November 2015 S421 ポスター 発表なし 背景と目的 2014 年 1 月以降 脳神経領域の塞栓術にエンボスフェアを使用する ことが可能となった 当施設で巨大な髄膜腫に対して実施した塞栓術の有効性 特徴的な画像 病理組織変化に注目して文献的考察を含めて報告する 対象 方 法 2014 年 1 月から 2015 年 6 月までに当施設にて摘出術前に塞栓術を実施した髄 膜腫 28 例中 エンボスフェアを使用した 3 例を対象として 年齢 性別 腫瘍最大 径や体積の変化 MRI 画像所見の変化 合併症の有無 病理組織型を検討した 当 科では塞栓術後数日以内に摘出術を行なう事を原則とした 結果 平均年齢は 65.7 歳(52-76 歳)で 3 例とも女性であった 平均腫瘍径は 55.7 ± 7mm 平均腫 瘍体積 59.9 ± 29.6mL 塞栓した血管は平均 2.7 本であり 2 例は塞栓術前後で 神経所見は変化なかったが 1 例で網膜中心動脈閉塞症を来した 画像上 塞栓術 前後で体積変化や FLAIR 画像での perifocal edema 領域の変化はみられなかった が 全例 DWI で信号変が確認された 病理組織では一部に塞栓による壊死と考え られた領域を認めた 結語 エンボスフェアによる塞栓術は視認性が悪く 潜在 的な吻合を介した合併症には注意が必要であると思われた 塞栓術後の早期摘出 術では MRI 画像上組信号変化はみられるものの 組織変化はわずかであり腫瘍 の軟化壊死は期待できない 術者の印象としては摘出術の際に出血量が少なく 塞栓術後出血 脳浮腫 再開通などの可能性が低く 摘出前処置として有効性が高 いと思われるが 摘出時期については今後さらなる検討が必要である 将道会 総合南東北病院 新百合ヶ丘総合病院 2) 総合南東北病院 3) 仙台医療センター 4) Embosphere を用いた腫瘍血管塞栓術の初期治療成績

49 P-289 P-290 術前塞栓術が有効であった充実性小脳血管芽腫の 1 例 脳腫瘍に対するエンボスフィアによる術前塞栓術の初期成績 長野市民病院 長野市民病院 病理診断科 2) 聖マリアンナ医科大学 脳神経外科 3) 東邦大学医学科 脳神経外科学講座(大森) 徳重一雄 Tokushige Kazuo 草野義和 兒玉邦彦 保坂典子 2) 田中雄一郎 3) 竹前紀樹 福島大輔 Fukushima Daisuke 近藤康介 栄山雄紀 渕之上裕 寺園 明 小此木信一 安藤俊平 桝田博之 野本 淳 原田直幸 根本匡章 周郷延雄 緒言 血管芽腫はしばしば導入血管と導出静脈が複雑な血管構築を有し 特に嚢 胞を伴わない充実性腫瘍においては治療に難渋することがある 今回充実性の小 脳血管芽腫に対して術前塞栓術が有効であった 1 症例を経験したので報告する 症例 30 才の男性 2015 年 3 月両目の奥の痛みとめまいを自覚 5 月より頻度が 増加し近医を受診 頭部 CT にて軽度の脳室拡大を伴う小脳腫瘍を認め当科へ紹 介となった 頭部 MRI では腫瘍内部と周囲にに flow void を伴い 強い増強効果 を有する最大径 25mm の右小脳腫瘍を認めた 脳血管撮影では左後下小脳動脈 左上小脳動脈 後髄膜動脈が栄養血管として確認された 腫瘍摘出術の 4 日前に 左後下小脳動脈および左上小脳動脈にコイルを用いて塞栓術を施行 術後は腫瘍 の上前方において腫瘍濃染の低減がみられた 塞栓術後の腫瘍内出血や浮腫の増 悪はみられなかった 5 月 18 日腫瘍摘出術を施行し 輸血を要することなく腫瘍 は全摘出された 考察 腫瘍摘出術前の塞栓術は 術中出血の低減 術野の視認 性改善 手術時間短縮により 低侵襲な摘出術の実現に寄与するとされる 一方で 血管芽腫に対する塞栓術後の腫瘍内出血の報告もあり 腫瘍血管の血流量 吻合血 管の有無 摘出術までの期間 適切な塞栓物質の選択を考慮しながら 慎重に適応 を検討する必要があると考えられる 結語 充実性の小脳血管芽腫に対して術前 の塞栓術が有効であった 1 症例を経験した 今回のように充実性で血流量が多く 栄養血管に吻合血管のない小脳血管芽腫の治療において 術前塞栓術は術中出血 の低減 術野の視認性確保などの点において 低侵襲な摘出術の実現に寄与しうる ものと考えられた 腫瘍摘出術の術前に血管内治療による塞栓は腫瘍の栄養欠陥を閉塞し腫瘍への血 流を減少させ摘出時の出血の減少と摘出を容易にするために広く行われている 保険認可された塞栓物質としては今までコイルのみであった 各施設で適応外使 用であるが様々な塞栓物質を使用されてきていた しかしながら 2014 年より非吸 収性ポリマーであるエンボスフィアが頭頸部および脳神経領域で認可された 当 院でも採用し術前塞栓物質としての使用を始めている そこでエンボスフィアに よる治療の当院での初期成績および使用のポイントに関して報告する 対象症例 は 7 例で 髄膜腫および骨腫瘍に対して使用した 日本脳神経血管内治療学会の 適正使用指針に沿って全症例外頚動脈に μm を使用した その大きさを 使用するためには 1018 コイルが必要であるが 発達した腫瘍栄養血管であれば腫 瘍近傍まで挿入でき その場合には有効な塞栓が可能であった 有効な塞栓がで きたと思われる症例では術中出血はほとんど認めなかった しかしながら腫瘍近 傍までの誘導困難な症例において 正常血管が分岐する手前からの塞栓術は危険 であり 使用を控えた症例もあった あくまで術前の補助治療であり 安全性が最 重要であり状況に応じて使用する必要があると考えられた 状況に応じて使用す れば術前塞栓物質として有用な塞栓物質であると考えられた また使用経験とし て栄養血管の太さおよび マイクロカテーテルを誘導できる部位によって注入速 度の調節および希釈濃度の調節が必要であると考えられた さらなる症例を重ね ることによりより安全で効果的な使用方法が確立してくるものと思われる P-291 P-292 当院における手術困難な進行性頭頸部癌に対する抗癌剤動注療 法の紹介 森山記念病院 森山記念病院 頭頸部外科 2) 横浜市立大学 平塚共済病院 白水秀樹 Shiramizu Hideki 横山純吉 2) 斎田昴佑 2) 朝来野佳三 松尾成吾 善本晴子 石田敦士 根本暁央 湯澤美季 祖母井龍 新村 核 森山 貴 当院では 頭頸部外科と脳神経外科の協力のもと 特に 手術困難な進行頭頸部癌 に対し 超選択的動注化学療法を用いた集学的治療を行っている これは 癌の栄 養血管から高濃度の抗癌剤(シスプラチン タキソテール)を投与する治療であり 同時に 抗癌剤の中和剤(チオ硫酸ナトリウム)を静脈より投与することで 他の臓 器への副作用(特に腎機能障害)を抑えている また術中 ICG 動注し内視鏡による 病変部位の観察 術中 Dyna CT による栄養血管造影で確認を行い 病変へ抗癌剤 が確実に到達するように 工夫をしている これまでに手術困難な頭頸部癌再発 5 例に対し計 21 クールの抗癌剤動注療法を施行した 内訳は 外耳道癌再発 1 例に 4 クールで完全緩解 頸部嚢胞腺癌再発 1 例に 5 クールで縮小し全摘出術施行 上 顎洞癌再発 1 例に 4 クールで縮小しホウ素補足療法待ち 舌癌再発患者 2 例にそ れぞれ 4 クールを施行しで 1 例は全摘出術 1 例は縮小しホウ素補足療法待ちと なっている これら手術困難な頭頸部癌に対して 腫瘍の縮小を図り 手術可能に し またホウ素補足療法などの代替えの根治治療を受けるまでの猶予を長くする 役割も果たしており 満足すべき効果を得ている これら症例を提示し 頭頸部進 行癌の治療の一翼を担う脳血管内治療医の立場から抗癌剤動注療法の意義とその 価値を紹介する P-293 脳神経外科 2) 東田哲博 1,2) Higashida Tetsuhiro 笹目 丈 安久正哲 川原信隆 血流豊富な頭蓋底腫瘍を摘出する際には 予想される術中出血を低減させる目的 で しばしば腫瘍の栄養血管に対する術前塞栓療法が行われる 今回われわれは 新たに頭頚部領域で認可された Embosphere を用いた術前塞栓療法を行うことで 安全かつ容易に摘出が可能となった頭蓋底髄膜腫の 2 症例を経験したため その 有用性について報告する 症例 1 56 歳女性 進行性の視力低下の精査で 嗅溝 部髄膜腫が発見された 腫瘍の栄養血管であった両側の後鼻中隔動脈に対して Embosphere とコイルを用いて術前塞栓術を行い 腫瘍を全摘出した 術中出血量 症例 2 77 歳男性 20 年 は 480ml で輸血は不要であり 術後合併症もなかった 前に摘出した左蝶形骨縁髄膜腫の再発を認め 摘出術を行う方針となった 腫瘍 の栄養血管であった左中硬膜動脈に対して Embosphere とコイルを用いて術前塞 栓術を行い 腫瘍を全摘出した 術中出血量は 210ml で輸血は不要であり 術後合 併症もなかった P-294 当院における上顎洞癌 上歯肉癌上顎洞進展例に対する放射線 同時併用超選択的動注化学療法の検討 呉医療センター 中国がんセンター 広島赤十字 原爆病院 耳鼻咽喉科 2) 呉医療センター 中国がんセンター 耳鼻咽喉科 頭頚部外科 3) 大下純平 Oshita Jumpei 大庭信二 伊藤陽子 米澤公器 田口 西 康行 3) Embophere による術前塞栓療法が有用であった頭蓋底髄膜腫 の2例 慧 平川治男 2) はじめに 上顎洞癌に対しては化学療法 放射線治療 手術の 3 者併用療法が広く行われて いる 一方 放射線同時併用超選択的動注化学療法も 3 者併用療法と同等の治療効果が報告 されており 当院では耳鼻咽喉科と脳神経外科が協力し治療を行っている 上顎洞癌 上歯 肉癌上顎洞進展例に対して 当院で行った放射線同時併用超選択的動注化学療法について報 告する 対象と方法 2009 年 1 月 2014 年 3 月までに同治療を施行した 13 例 年齢 才 性別は男性 8 例 女性 5 例 腫瘍因子は T3:3 例/T4a:8 例/T4b:2 例 N0:11 例/N2a: 1 例/N2b:1 例 M0:13 例 腫瘍組織型は扁平上皮癌 12 例 腺癌 1 例 放射線治療開始日に 腫瘍栄養血管にマイクロカテーテルを誘導し 100mg/m2のシスプラチン(CDDP)を 5mg/分 で超選択的に動注 同時に患側前腕の末梢静脈から CDDP モル比 200 倍のチオ硫酸ナトリウ ムを投与した 翌日より末梢静脈から 1000mg/body/日の 5 フルオロウラシル(5FU)を 5 日 間持続投与した 4 週間後同様に CDDP と 5FU を投与した 放射線治療は総線量 50 60Gy を 6 週間かけて施行 3 か月後の FDG-PET で治療効果を判定した 結果 13 例中 11 例で プロトコールを完遂した 3 か月後の治療効果は CR76.9 (10 例) PR23.1 (3 例) 奏効率 は 100 であった 有害事象は 粘膜炎 口内炎が多く Grade3 を 13 例中 3 例に認めた そ の他 Grade3 の白血球減少 ヘモグロビン減少を 1 例ずつ認めた 考察 上顎洞癌 上歯肉 癌上顎洞進展例に対する 3 者併用療法は有用な治療法として確立されているが 頭頸部のカ テーテル操作に習熟した脳神経外科医が超選択的動注化学療法に参加することで より低侵 襲で有効性の高い治療を行うことも可能になる エンボスフィアを用いた頭蓋内腫瘍血管塞栓術の有用性 天理よろづ相談所病院 山名則和 Yamana Norikazu 北村智章 松井雄哉 堀川恭平 松本敦仁 時女知生 秋山義典 背景 頭蓋内腫瘍に対する腫瘍血管塞栓術は 摘出術時の出血量を減少させ 摘 出を容易にするという報告が数多く見られる 塞栓物質として これまでは NBCA などの液体塞栓物質や PVA などの粒状塞栓物質が用いられてきた 2014 年より頭蓋内多血性腫瘍に対して 腫瘍血管塞栓術の塞栓物質としてエンボスフィ ア(日本化薬株式会社)が発売され 本邦でも使用可能となった 今回 当院におけ る腫瘍血管塞栓術でのエンボスフィア初期使用経験に基づき 治療成績について 方法 2014 年 11 月 2015 年 7 月までの間 腫瘍摘出を 検討したので報告する 目的に 術前腫瘍血管塞栓術を施行した髄膜腫 7 例を対象とし 術中出血量 合併 症などについて検討した 結果 全症例で エンボスフィア による腫瘍内塞栓が 可能であり 腫瘍陰影の消失を認めた 全症例で MMA からの feeder を塞栓し 塞栓術に要した時間は平均 43 分であった 1 例でエンボスフィア μm を 用いたが その他は μm を使用した 摘出術中出血量は平均 200ml 程度 であり 腫瘍摘出時間は平均 3.1 時間であった 腫瘍摘出時に SSS から出血を来 した parasagittal meningioma の 1 例に対して輸血を要した 術後合併症は認めな かった 結語 エンボスフィアを用いた腫瘍血管塞栓術は 安全かつ有効な治療 であったと考える Feeder が細径の場合 μm のサイズを用いた方がよ り遠位に塞栓できる一方で early vein を認める症例では drainer へと流入する 危険性もあり注意を要する S422 JNET Vol.9 No.6 November 2015 S374-S445_13_ポスター 発表なし.smd Page 50

50 P-295 P-296 体幹部 CT を用いた大動脈弓の分岐および破格に関する検討 さいたま市立病院 永冨脳神経外科病院 放射線科 大分大学付属病院 放射線科 2) 小嶋篤浩 Kojima Atsuhiro 嵯峨伊佐子 川合 恵 目的 今回我々は 体幹部造影 CT にて得られた画像を用いて大動脈弓の分岐お よび破格について検討した 方法 対象は 2010 年 3 月から 2015 年 3 月にかけ て 64 列 CT (SIEMENS Somatom Definition) な い し 128 列 CT (SIEMENS Somatom Definition Flash)を用いて大動脈から頭蓋内にかけて動脈の走行を評価 した 140 例である 得られた画像をもとにして大動脈弓の分岐および破格を評価 した 結果 腕頭動脈の分岐は Type I:20 例(14.2 ) Type II: 30 例(21.4 ) Type III: 89 例(63.6 )であった 平均年齢は Type I: 56.1 歳 Type II: 66.3 歳 Type III: 71.1 歳であった Type II および Type III を示す症例は Type I の 症例と比較して有意に高齢であった 一方 喫煙歴 飲酒歴 性別 高血圧や糖尿 病の有無と腕頭動脈の分岐との間には明らかな相関は認められなかった bovine arch は 20 例(14.3 )に認められた なお 腕頭動脈の分岐が Type III であり bovine arch も認める症例は 10 例(7.1 )であった 大動脈起始の左椎骨動脈は 3 例 (2.1 )に 右大動脈弓は 1 例(0.7 )に認められた なお左椎骨動脈から分岐す 考察 腕頭動脈へのカテーテルの誘 る左総頸動脈は 1 例(0.7 )に認められた 導が困難である Type III を示す症例は加齢に伴い増加することが確認された ま た bovine arch および大動脈起始の左椎骨動脈は これまでの報告と同様の頻度 で認められた 一方 頻度の少ない破格について検討するためには さらに症例数 を重ねる必要があると考えられた P-297 門山 比嘉 氏家 井手里美 Ide Satomi 清末一路 2) 堀 雄三 永冨裕文 田上秀一 2) 森 宣 2) Purpose: The inferior sagittal sinus (ISS) is a small dural sinus situated in the free edge of the falx cerebri. The development of the ISS is midely varied among individuals, and variations of the ISS have not been well-investigated. In this study, we evaluate the imaging anatomy and variations of ISS on CT angiography and cerebral digital subtraction angiography (DSA). Materials and Methods: CT angiography and DSA in 30 patients with normal cerebral venous return were reviewed by two radiologists. Presence and terminations of ISS, complementarity with the superior sagittal sinus (SSS) and the posterior pericallosal vein (PPCV) were evaluated. Results: ISS was identified in 26 cases (87 ). ISS terminated into the straight sinus in 25 and the superior sagittal sinus (SSS) in one patient. The tributaies of the ISS were drained the blood from the corpus callosum at the genue in 13, at the body in 18, from the cingulate gyrus at the anterior third part in 7, the middle third in 13, and the posterior third in 13 patients. The PPCV were identified in 24 patients (Bil: 18, Rt: 3, Lt: 3). In the patients with the hypoplastic ISS, the PPCV was markedly developed in one patient. Conclusion: ISS can be identified in the most cases with normal cerebral venous circulation, and it plays important roles in cerebral venous drainage together with SSS and the PPCV. P-298 脳底動脈先端部の窓形成の末梢部に動脈瘤を認めた一例 東京労災病院 CT angiography および血管造影検査による下矢状静脈洞の画 像解剖とそのバリエーションの検討 茂 Kadoyama Shigeru 隆 中川将徳 富永禎弼 朝見正宏 寺島華江 弘 寺本 明 P-299 浜砂亮一 西都児湯医療センター Hamasuna Ryoichi はじめに non-bifurcating carotid artery は 内頚動脈と外頚動脈が分岐せず そ の共通幹から外頚動脈の分枝が発生する稀な血管奇形として知られている 今回 動脈硬化性狭窄を有する non-bifurcating carotid artery に対してステント留置術 症例 79 歳 男性 主訴 一過性の意識消失 現病歴 慢性閉塞性肺 を行った 疾患にて近医通院治療中 平成 27 年 3 月バイク運転中に意識消失をきたして転 倒 左上腕骨骨折にて治療を受けたが 平成 26 年 11 月にも同様の意識消失発作 があり 精査目的にて近医脳神経外科受診 MRA にて左頸動脈の高度狭窄を指摘 経過 入 され 精査治療目的にて当科紹介となり 平成 27 年 7 月 8 日入院した 院時神経症状なし CTA では左総頚動脈から内頚動脈 外頚動脈の分岐がなく 外頚動脈の分枝がすべてその共通幹から発生し 後頭動脈より末梢側で内頸動脈 へと移行していた その形態から non-bifurcating carotid artery と診断 また上 甲状腺動脈の分岐部から後頭動脈分岐部までの間で の高度狭窄を認めて 結語 動 いたことから ステント留置術を行った 術後合併症なく 自宅退院 脈硬化性狭窄を有する non-bifurcating carotid artery に対してステント留置術を 行ったので 文献的考察を踏まえて報告する P-300 頸動脈閉塞による急性期脳梗塞患者における DWI-ASPECTS の時間依存性と MR perfusion CBF grade 湘南鎌倉総合病院 医療法人財団 脳卒中センター 脳卒中診療科 吉岡和博 Yoshioka Kazuhiro 森 貴久 岩田智則 丹野雄平 笠倉至言 平田有美恵 高橋雄治 背景 脳梗塞急性期 perfusion 検査の必要性が再認識されているが 発症からの 時間と DWI-ASPECTS(D-ACT)と MR perfusion(mrp)との関係は明らかではな い 目的 内頸動脈閉塞患者の発症から MRI 撮像までの時間(onset to MRI)と来 院時画像検査所見 MRp で定義する CBF grade との関係を調査し CBF grade 別 の再開通治療の therapeutic window を明らかにする 方法 当センターを 2005 年 1 月から 2015 年 5 月に受診した脳梗塞患者のうち onset to MRI が 6 時間以内 で 緊急 MRA で内頚動脈(ICA)閉塞と診断し MRp 検査を受けた症例を抽出し 患者基本情報 onset to MRI D-ACT CBF grade を調査した CBF grade は MRp で得られる Time intensity Curve(TIC)を用いた MCA 領域の左右対称部 位に ROI を置き time to peak(tp)と peak signal(ps)を病側(a)と反対側(c)とで 計 測 し 病 側 CBFa を PSa/TPa 健 側 CBFc を PSc/TPc と し CBF を CBFa/CBFc と定義した CBF grade1 CBF 0.2 grade2 0.2= CBF 0.7 grade3 0.7= と定義した 結果 条件にあった解析対象は 68 人 平均年 齢 75 歳 男 40 人(59 ) onset to MRI(中央値) 1.9 D-ACT(中央値) 7 CBF grade1 11 人 grade2 30 人 grade3 27 人 CBF grade と D-ACT の関係は grade1 の D-ACT(中央値) 1 grade2 5.5 grade3 9(p どの 2 群間 にも有意差があった(p 0.016) D-ACT 6 点以上あったのは CBF grade 1:1 人 /11 人(0.9 ) grade 2 15 人/30 人(50 ) grade 3 26 人/27 人(96.3 )だった 結論 Onset-to-MRI6 時間以内で D-ACT6 点以上である可能性は CBF grade 1 だ とほとんどなく grade 2 だと約 50 grade 3 だと約 96 だった 未破裂脳動脈瘤に対する TAE 後の MRA の経時的変化 名古屋大学 大阪医科大学 脳神経外科 2) 新帯一憲 Shintai Kazunori 泉 孝嗣 松原功明 田島隼人 伊藤真史 今井 西堀正洋 宮地 茂 2) 若林俊彦 背景 現在脳動脈瘤に対する血管内塞栓術(TAE)後のフォローアップとして MRA が広く用いられている 経験的に MRA で瘤内に信号変化を認めても安定す るものは術後数年で安定する傾向にあると考えられるが 渉猟した限りその変化 の傾向についての報告はない そこで今回 TAE 後の MRA の経時的変化につい 方法 2009 年から 4 年間に当院で施行された未破裂嚢状 て後方視的に検討した 脳動脈瘤に対する TAE 初回治療例のうち 術後 4-5 日 2-4ヶ月 6-10ヶ月 1218ヶ月 24-30ヶ月の全ての時点において MRA が行われた 79 例を対象とし ステ ント使用例は除外した 各々の時点の TOF-MRA source image での前回からの瘤 内高信号の増大を陽性所見とし 再治療あるいは術後 24-30ヶ月時点でも増大傾向 を認めた症例との関連性を各々の時点での MRA 所見の陽性的中率および感度か ら評価した 結果 平均 57.9 歳 女性 51 例 動脈瘤の部位は前方循環 67 例 平 均動脈瘤最大径 6.3mm TAE はシングルカテーテル(42 例) ダブルカテーテル (9 例) バルーンカテーテル併用(28 例)で行われた 術後 4-5 日の MRA で完全 閉塞 ネック残存 瘤体部高信号を認めた症例は各々 35 例 38 例 6 例 再治療あ るいは術後 24-30ヶ月時点でも増大傾向を認めた症例は各々 4 例 3 例であった それぞれのフォローアップ時点で増大あるいは再治療となった症例数(陽性的中 率 感度)は 術後 2-4ヶ月 18 例( ) 6-10ヶ月 14 例( ) 12-18ヶ月 6 例( )であった 結論 6-10ヶ月時点で増大傾向を示さな ければその後に増大する可能性は低く 動脈瘤の予後を予見する指標になりうる と考えられた JNET S374-S445_13_ポスター 発表なし.smd Page 51 資 Vol.9 No.6 November 2015 S423 ポスター 発表なし 脳底動脈の窓形成は通常 中枢側に多い また 窓形成に合併する動脈瘤はその中 枢側に多く認められる 我々は脳底動脈先端部に窓形成を呈しその末梢側に動脈 瘤を認めた 1 例を経験したので報告する 症例 68 歳 女性 既往に 30 年来の 上室性不整脈がある 今回 光視症と嘔吐の精査のために 3T-MRI を行い脳底動 脈先端部に長径約 4mm の動脈瘤を認めた 患者が治療を希望したため脳血管撮 影を行った 脳底動脈先端部に窓形成を呈し動脈瘤をその末梢側に認めた 左後 大脳動脈 上小脳動脈は脳底動脈より分岐していたが 右後大脳動脈は窓の右の leg より分岐し 右上小脳動脈は leg の分岐部とほぼ同じ部位から分岐しているよ うにみえた 動脈瘤はやや前方を向き長径は約 3mm であった 動脈瘤に対して 塞栓術を予定している 考察 脳底動脈は胎長 4 5mm 胎週 5 週の頃に一対の longitudinal neural arutery が頭尾方向へ癒合して形成される 窓形成は癒合が不 完全に終わった結果で proximal に多いとされている Basilar tip の形状は吻合の 程度により caudal fusion type と cranial fusion type に分類され 更に左右の対称 性により symmetrical type と asymmetric type に分類される 本症例は右が caudal fusion 左が cranial fusion を呈する asymmetric type と思われる または 本 来 は cranial fusion で あ っ た が そ の distal の 癒 合 不 全 と も 考 え ら れ る Fenestration に稀に動脈瘤が合併することが知られている そのほとんどは proximal end に合併し 機序としては medial layer の欠損や hemodynamic stress 等が 考えられている 本症例のように distal end に動脈瘤が発生することは稀である が同様の機序が考えられる non-bifurcating carotid artery stenosis に対して行ったス テント留置術の 1 例

51 P-301 P-302 診断的脳血管造影後の脳梗塞の検討 東京ベイ 浦安市川医療センター 山内崇弘 Yamauchi Takahiro 平井作京 澤田佳奈 三枝邦康 背景 目的 診断的脳血管造影後の神経学的合併症は 一般に 1-2 程度という報 告が多いが 無症候性の脳梗塞の頻度についての報告は少ない 我々は 診断的脳 血管造影後の脳梗塞を 翌日の頭部 MRI の拡散強調画像(以下 DWI)で評価し 患 者背景や手技の問題について検討した 対象 方法 対象は当院において 2014 年 12 月から 2015 年 7 月までの期間に 診断的脳血管造影の翌日に DWI を施行した 連続 44 症例 男性 26 名 女性 18 名 平均年齢は 63 歳(22-85 歳) 原疾患は 閉 塞性血管障害が 61 (27/44 症例)であった 穿刺部位は橈骨動脈 34 症例 大腿動 脈 10 症例であった 全例で 4Fr 診断カテーテルを用い ヘパリンの持続灌流は行 結果 DWI 陽性率は わず 適宜生理食塩水をフラッシュして血管造影を行った 21 (9/44 症例)で 症候性の脳梗塞はみられなかった 患者背景では年齢 性別 糖尿病 高血圧 脂質異常症 慢性腎臓病 抗血小板薬の使用 抗凝固薬の使用の いずれも DWI 陽性率と有意な相関はなく 原疾患としての閉塞性血管障害の有無 も DWI 陽性率と有意な相関はなかった 手技に関しては DWI 陽性群で有意に 考察 結語 診断的脳血管造 手技時間が長かった(37.8 分 vs27.6 分 p=0.014) 影後の無症候性の脳梗塞の発症率は 30 程度という報告があり 当院での DWI 陽 性率はそれよりも少なかった ヘパリンの持続灌流を行うことで 塞栓子を陽圧 で飛ばしていた可能性がある また 検査手技に習熟し短時間で検査を終えるこ とで さらに DWI 陽性率を下げられる可能性がある P-303 土岐市立総合病院 北島英臣 Kitajima Hideomi 米澤慎吾 野田伸司 目的 意識障害を伴う出血発症の脳動静脈奇形では 神経所見を診察しながら血 管内治療を行うことは困難である 塞栓術施行時に運動誘発電位(MEP)モニター 症例 36 歳男性 両上下肢麻痺にて発症 CT に が有用であったので報告する て右前頭葉の脳出血をみとめ当院へ紹介された JCS30 両下肢は完全弛緩性麻 痺 両上肢は MMT2 3/V ほどの不全麻痺 MRI にて右前大脳動脈の皮質枝を feeder とする 3cm 弱の AVM と 11mm の feeder aneurysm を認めた 脳出血は 右前頭葉の上前方にあり 1 次運動野には出血は認めず 麻痺は補足運動野の障害 によるものと考えた Spetzler grade1 であるため 摘出術を計画 開頭術に先立 ち 近位部の動脈瘤の塞栓と前大脳動脈の皮質枝である feeder 塞栓を全身麻酔下 に施行した 両上下肢の麻痺を呈していたが MRI の拡散テンソル画像では錐体路 神経線維束が描出されており安易な feeder 塞栓は危険と判断し MEP モニター下 に塞栓を行なった 麻痺を認めるものの MEP にて波形が描出されたためバルー ンで血管閉塞させ波形が消失しない feeder をコイルにて塞栓した その後 開頭 にて AVM を摘出した 術後は徐々に麻痺は改善し 60 日後には mrs0 と神経学 的異常を認めず復職した 考察 結語 安全に血管内治療を行なう場合は AVM だけでなく動脈瘤塞栓術においても 全身麻酔での治療が望まれる その場合に 親血管閉塞や動脈瘤塞栓による神経機能への影響が診察できない MEP モニター があれば 塞栓すべき血管の決定に有用で治療戦略の指標となり得る また 術前 に麻痺があるからといって安易な救命のための母血管塞栓はおこなわず MEP を モニターし 機能温存を試みることが重要と思われた P-304 頚動脈ステント留置術後の CTA によるステント内腔評価 小牧市民病院 小牧市民病院 運動誘発電位(MEP)モニター下に急性期にコイル塞栓術を行っ た脳出血で発症した AVM の 1 例 放射線部 2) 飯塚 宏 Iizuka Hiroshi 西川文也 2) 加藤直毅 伊藤 長谷川俊典 洋 西川知秀 加藤丈典 目的 頚動脈狭窄症に対してステント留置を施行する機会が多くなってきている が術後の再狭窄が問題になることがある フォローアップは頚動脈エコーを施行 することが多いが 石灰化が多い病変であったり術者によって結果に差が出るこ とがある それに比べて CTA(CT angiography)は目的以外の血管も評価でき有 用であるが ステント部にアーチファクトを呈するために内腔の評価が難しくな る そこで当院の CTA の施行時にアーチファクトを軽減する方法を検討した 方法 ワイヤーファントムを用いて MTF(Modulation Transfer Function)を測定 し MPR(multi-planar reconstruction)表示に適した関数を選別した 解析は CT measure ver.9.3 (日本 CT 技術学会)を用いた その後 頚動脈に使用するステ ント 3 種類を用いた自作のファントムを用いて最適を考えられる関数を割り出し た 撮像には当院の CT 装置 SOMATOM Definition Edge(Siemens 社)を使用し た 結果 Carotid WALL(Striker 社)はコバルト合金でありアーチファクトを引 きやすく CTA での内腔の評価が困難であった MTF が 1 を超えることによる undershooting が原因であると考えられた ワイヤーファントム 自作ファント 考察 CTA は ム 実臨床症例の結果から MPR に最適な関数は I44f と決定した 有用な検査であり冠動脈領域でも使用されるようになってきている 冠動脈では 最適な関数が検討されているが頚動脈に当てはめてもうまく評価ができず 頚動 脈用の最適な関数の設定が必要である P-305 中規模病院において TeleStroke の補助で血栓回収療法まで行 えた脳梗塞の 1 例 東京慈恵会医科大学 葛飾医療センター 東京慈恵会医科大学 葛飾医療センター 東京慈恵会医科大学病院 脳神経外科 3) 救急部 2) 南本新也 Minamimoto Shinya 梶原一輝 武石英晃 加藤正高 長島弘泰 行木太郎 2) 郭 樟吾 3) 高尾洋之 3) 村山雄一 3) 当院は 365 床の中規模病院で 脳外科は 5 名の常勤医(血管内治療医 1 名)が所属する 当直 帯においては 1 名が院内に待機しているが 血管内治療の機材は常備していない また遠隔 ʠSYNAPSE 医療システムとして 2012 年 1 月より遠隔画像診断治療補助システムʠi-strokeʡ ERmʡが導入され 2014 年 11 月よりシステムをクラウド化し病院同士の連携も可能となっ た医用画像共有システムʠJoinʡに update された 今回の症例は 80 歳女性で心房細動に対 して近医でジギタリス内服を継続していた(抗凝固療法は未施行) 自宅内で倒れているとこ ろを発見されて当院へ救急搬送.MRI で右中大脳動脈閉塞と右基底核から放線冠の梗塞を認 め 最終確認時間より 1 時間 20 分で診断確定に至った この段階で院内には当直医 1 名のみ であった.NIHSS40 と慎重投与であったため Join を用いて院外にいた他の脳外科医へ画像 を転送し 情報の共有を開始した そして緊急協議の結果 clinical-dwi mismatch の状態で あり 3 時間以内であったため t-pa 投与を開始 また血管内治療医はこの時 約 40km 離れ た病院に出張していたためスマートフォンを用いて画像を確認し 血栓回収療法について当 直医へ指示した そこで当直医は院内の血管造影室や麻酔医の確保などの準備も開始し 血 管内治療医は院外で機材の手配などを行い病院へ向かった 当初 当直医は血栓回収療法の 施行は困難と認識していたが Join を利用した院内外での連携により人員と機材の確保を効 率的に行えて 8 時間以内の施行を可能にした 本症例は人的 機材的限界のある市中病院に 近い環境において Join による画像や情報の共有が超急性期の脳卒中治療にも有用であるこ とが示唆された P-306 穿刺部合併症予防のための大腿動脈撮影の有用性 プラーク性状を反映させた実形状モデルでの構造解析 東京大学 NTT 東日本関東病院 2) 静岡県立総合病院 株式会社 Biomedical Solutions 2) ロナルドレーガン UCLA メディカルセンター神経血管内治療部 門 3) 小泉 聡 1,2) Koizumi Satoshi 庄島正明 堂福翔吾 斉藤延人 背景 脳血管領域では大腿動脈より血管撮影及び血管内治療が行われることが多 いが 橈骨動脈アプローチに比しその合併症発生率は高い 我々はその軽減を目 指し 穿刺後の大腿動脈撮影を積極的に施行してきた 当科の取り組みとその結 果を紹介する 対象 方法 2014 年 4 月から 2015 年 3 月までの 12ヶ月間で筆頭 演者が術者ないし監督者として行った脳血管撮影及び脳血管内治療における動脈 シース挿入 229 件のうち 大腿動脈へのシース挿入 190 例を検討対象とした 大 腿動脈穿刺における皮膚穿刺点は透視上の大腿骨頭下縁を目安とし 大腿骨頭中 央部での血管刺入を目標とした 血管確保後シースないし穿刺針から大腿動脈撮 影を行い 血管刺入点が下腹壁動脈分岐部より上にあった場合に高位穿刺と判断 したほか 浅大腿動脈と深大腿動脈の分岐部と刺入点の関係にも注意し刺入点の 確認を行った 結果 190 例のうち大腿動脈の撮影を行っていたのは 155 例 (71 )であった 外筒から撮影をした 1 例において高位穿刺が見つかり 穿刺針 抜去後の用手圧迫と同側大腿動脈の再穿刺を行った 大腿骨頭下縁より低位での 穿刺はなかったが 骨頭部穿刺でも血管撮影上は分岐部/分岐後穿刺となっている 症例が 29 例(15 )みられた これらの症例では止血の際に止血デバイスの使用を 避ける 次回以降の血管撮影や血管内治療を対側大腿動脈から行うなどの対策を 行った 明らかな穿刺部合併症は安静解除後離床時に再出血を認めた 1 例のみで あったが これは至適な穿刺が行われていた例であった 結語 穿刺後の大腿動 脈撮影は透視上の大腿骨頭高位確認のみでは困難な分岐部/分岐後穿刺の検出に有 用であり 合併症軽減に効果的である 藤本基秋 Fujimoto Motoaki 正林康宏 2) 立嶋 智 3) Gary Duckwiler 3) 目的 Wingspan stent を用いたランダム化比較試験(SAMMPRIS clinical trial)で は 積極的内科治療群に対するステント群の劣性が示され 症候性頭蓋内動脈狭窄 に対するステント留置術の適応が限定的となっている しかし 内科的治療だけ では脳梗塞の再発を十分に予防できるとは言えず(1 年間再発率 ) より 安全で かつ有効なステント留置術の確立が待ち望まれている 我々はこれまで にシリンダーモデルやブタの実形状モデルを用いた Wingspan stent の構造解析を 行い 留置時の応力分布や構造変形が新生内膜過形成や穿通枝梗塞に及ぼす影響 を解析してきた 今回はより実臨床に近づけるべく プラーク性状を考慮した実 形状モデルを作成し Wingspan stent 留置術の構造解析を行った 方法 脳底動 脈狭窄症例において CT 値を基準にプラーク組成を決定し その物性を反映させ た動脈硬化モデルを作成した そのモデルに対し Wingspan stent を留置するシ ミュレーションを行った 結果 構造解析によって Wingspan stent 留置後の血 管壁における応力分布や構造変形を想定することができた 特に半径方向応力で 考察 プラーク はステントストラットやリンク部分で 応力の集中を確認した 性状を反映させた実形状の動脈硬化モデルを作成することで より実践的な解析 を行うことが可能であった 構造解析によって Wingspan stent 留置術後の虚血性 合併症の原因を追究することは ステント留置術の最適化だけでなく 新規デバイ スの開発に役立つと考えられる S424 JNET Vol.9 No.6 November 2015 S374-S445_13_ポスター 発表なし.smd Page 52

52 P-307 P-308 ESCAPE study での側副血行評価と CT perfusion を用いた 血流評価との相関の検討 湘南鎌倉総合病院 湘南鎌倉総合病院 脳卒中センター 放射線科 2) 脳卒中診療科 丹野雄平 Yuhei Tanno 森 貴久 岩田智則 笠倉至言 吉岡和博 平田有美恵 卯月大輔 2) 目的 ESCAPE study での造影 CT 原画像を用いた側副血行評価と CT perfusion での time density curve(tdc)を用いた血流評価が相関するかどうかを後見的に 明らかにする 対象 方法 対象は 2012 年 8 月 2015 年 4 月の間に急性期脳 梗塞で入院 2)発症から 12 時間以内に来院し入院日に造影 CT を施行 3)造影 CT で病側 CCA M2 の間に閉塞があった患者 それらの患者基本情報 ESCAPE study に倣った側副血行評価 CTP の TDC による血行評価 これら 2 つの血行評 価の相関について解析した TDC は MCA 領域の左右対称部位に ROI を置き time to peak(tp)と peak value(pv)を病側(a)と反対側(c)とで計測した CBF grade1 TTP delay =2 かつ PV 25 grade2 TTP delay =2 かつ PV =25 かつ PV 75 grade3 TTP delay 2 あるいは PV 75 と定義した 結 果 対象は 39 例(平均年齢 74.5 才 女性 17 例) ESCAPE study での評価法によ る Good collateral が 18 例 Moderate collateral は 20 例 Poor collateral は 1 例だっ た Poor collateral 例は CBF grade1 だった Moderate collateral 例は CBF grade 1;1 例 grade 2;15 例(75 ) grade 3;4 例 Good collateral は CBF grade 1;0 例 grade 2;2 例 grade 3;16 例(88 )だった 結論 Poor collateral は CBF grade 1 Moderate は CBF grade 2 Good は CBF grade 3 として扱えそうだった P-309 藤田保健衛生大学 藤田保健衛生大学 先端画像診断科 2) 早川基治 Hayakawa Motoharu 定藤章代 安達一英 長谷部朗子 鈴木健也 渡邉定克 森谷茂太 大場茂生 中江俊介 中原一郎 片田和広 2) 廣瀬雄一 目的 閉塞した動脈は場所や側副血行の状態で虚血耐性が異なる 急性期脳梗塞に対 して再開通療法前に行った CTP の結果と閉塞した動脈の再開通後の結果から閉塞血管 対象と方法 2002 年 7 月から 2014 年 3 月までに当院へ搬 領域の TTW を検討した 送された急性期脳梗塞患者で再開通療法をおこなった 133 例中 治療前に CTP が施行 された anterior circulation area の脳梗塞で再開通療法の結果 TICI 2a 以上が得られた 51 例であった CTP にて得られた CBF CBV MTT TTP をそれぞれ健側に対する 結果 発症時間の 患側の比率( )で求め 再開通までの時間とその予後を検討した 明確な 48 症例 150 Region of interest(roi)の判別分析では CTP 開始時間から再開通 までの時間(P=0.016)が発症から再開通までの時間(P= )より良好に判別できた CTP の結果では CBF(P= CBV(P=0.009) MTT(P= ) TTP (P= )で CBV が良好に判別できた 全 51 症例 159 ROI の判別関数は Z = Time(分) - CBV 判別正解率=80.50 であった こ れは CBV が 70 では 150 分 80 では 250 分の TTW を示した 70 歳以上の高齢者 考察 TTW は患 では CBV が同じでも TTW は全体に比べ約 50 分程度短かった 者間の違いだけでなく 同一患者の虚血領域内でも異なる 従って領域に応じた治療戦 略を考える必要がある 結語 急性期脳梗塞の CTP の結果から CBV が CTP 開始時 間を起点とした TTW を示した 70 歳以上の高齢者では TTW は 50 分程度短くなる P-310 救急外来で心房細動性脳塞栓症の診断に利用可能な独立決定因 子の検討 湘南鎌倉総合病院 急性期脳梗塞に対する治療前の CT Perfusion(CTP)からの Theraputic Time window(ttw)の検討 脳卒中センター 脳卒中診療科 平田有美恵 Hirata Yumie 森 貴久 岩田智則 丹野雄平 笠倉至言 吉岡和博 P-311 脳血管撮影後に atypical PRES を発症した一例 昭和大学藤が丘病院 樫村洋次郎 Kashimura Yojiro 松崎 丞 桑島淳氏 梅嵜有砂 河野健一 山家弘雄 和田 晃 松本浩明 寺田友昭 背景 Posterior reversible encephalopathy syndrome(pres)は臨床的に多彩な発 症様式を呈し 時に診断に難渋する 症例 症例は 34 歳女性 妊娠 10ヶ月目に頭 痛 左半身の痺れ 呂律障害が出現した 数時間で症状は改善した 近医受診 右 後頭葉 AVM を指摘された 脳血管撮影行ったところ 3 時間経過したところで頭 痛が出現し 2 日目に意識状態の低下(E4V3M6/13)と左上肢に麻痺(MMT 3/5)が 出現した その後 神経症状は更に悪化し 6 日目の意識状態は E2V2M4/8 左麻 痺は MMT 0/5 となった 9 目には痙攣発作を起こし 抗けいれん薬の投与行った 13 日目から神経症状の改善が見られ始めた 15 日目に意識状態は E4V5M6/15 と なり 麻痺もほぼ改善した 24 日目にわずかに呂律障害と記銘力低下 言語理解 表出の困難がみられる程度となり 独歩退院した 考察 脳血管撮影後に激しい 頭痛から発症した脳症を経験した MRI で病態は Vasogenic edema であることが 強く示唆された 本症例においては 血圧コントロールと脳浮腫の改善 抗けいれ ん薬の投与で症状は完全に改善し 診断としては Atypical PRES と考えた Atypical PRES は臨床的に多彩な所見を呈し 早期診断が困難な事が多い 今回 造影剤負荷後に発症した PRES を経験したので報告する 脳血管内治療科 城山病院 三輪博志 Miwa Hirsohi 盛岡 潤 村尾健一 目的 解離性脳底動脈瘤のステント支援コイル塞栓術において ステントストラッ ト内へのコイル逸脱の判断に 3D-fusion 画像が有効であったので報告する 症 例 63 歳女性 突然の意識障害で搬送 WFNS4 脳室内血腫を伴う Fischer4 の SAH 解離性脳底動脈瘤(長さ 14mm 径 10x9mm)を認めた これに対してステ ント併用ダブルカテーテルテクニックでのコイル塞栓術を行った 血管撮影装置 はシーメンス社製の Artis Q Zen ワ クステーションは syngo Workplace を使 用した BA 本幹に Enterprise4.5*37mm 留置後 jail した SL 10 より coiling した coil loop のステント内逸脱の有無及び trans cell のカテーテルの位置を確認 するため 術中コイル留置前後の各 ConeBeamCT を用いて ステントと coil mass の 3D-fusion 画像を作成した これによりストラット内の視認性を高めて逸脱の ないことを確認でき 安全に塞栓術を終了しえた 考察 ステントアシスト法を 用いた脳動脈瘤コイル塞栓術では CBCT(corn beam CT)によるステントの 3D 画 像とコイルの 3D 画像による 3D-fusion 画像は 母血管と neck の分離が不可能な 症例において コイルによるステント内母血管へのコイルの逸脱 ジェイル腔への コイルの迷入を把握できる 結論 コイル留置前後のステントの 3D-fusion 画像 は コイルによるステントへの影響や血管内腔へのコイル逸脱 ジェイル腔へのコ イル迷入を確認できることから 予後を推測するにも臨床的に有用な支援画像で ある P-312 頚動脈ステント留置術術後の過還流評価に MRI 2D PhaseContrast 法が有用であった 1 例 大阪大学大学院 大阪大学大学院 大阪大学大学院 医学系研究科 医学系研究科 医学系研究科 村上知義 Murakami Tomoaki 中村 元 田中 壽 2) 尾崎友彦 浅井克則 井間博之 木谷知樹 角野喜則 坂口 学 3) 吉峰俊樹 はじめに 頚動脈ステント留置術(以下 CAS)後の過灌流症候群は注意すべき合併症である 過灌流の評価に TCD や SPECT PET などが用いられるが MRI での脳血流量測定による 評価法は未だ確立されていない 今回 CAS 後過灌流の評価に MRI(3T GE 750)の 2D Phase-Contrast 法(以下 PC 法)を用いた脳血流量測定が有用であった 1 例を経験したので報 告する 症例 69 歳 男性 右視野障害の精査で左頚部 ICA 狭窄症(NASCET77 ) 右頚 部 ICA 閉塞症 両側 VA 狭窄症と診断された PET では安静時 CBF は両側低下 OEF は右 MCA 領域で軽度上昇していた 左症候性 ICA 狭窄症に対して CAS を施行した TCD を装 着し 型通りのステント留置術を行った 最終造影で左 ICA 狭窄は著明に改善しており 頭 蓋内は Acom を介して右 MCA 領域全域までも描出された 術直後の TCD で左 MCA は術 前の約 2 倍の血流速度があり 過灌流対策として降圧治療を開始した 術翌日の SPECT で は対側比で約 1.2 倍のみの血流増加であった しかし治療により対側脳血流量も増加してい たため SPECT のみの評価では不十分と考えた PC 法では術前と比し左 MCA の血流量は 約 2.5 倍に上昇していた PC 法および TCD の結果から過灌流と判断して厳重な降圧治療 を継続し 経過良好であった 考察 PC 法は位相シフトの大きさを検出して画像化する方 法で 血流方向および流速を反映した血流画像を得る事ができる PC 法による脳血流量測 定の報告は散見されるが CAS 後の過灌流の評価に使用された報告はなかった 本症例のよ うに SPECT のみでは過灌流の評価が不十分な場合 PC 法は有用であると思われる 結語 CAS 後の過灌流の評価に PC 法を用いた脳血流量測定が有用であった 1 例を経験した JNET S374-S445_13_ポスター 発表なし.smd Page 53 放射線科 2) 神経内科 3) Vol.9 No.6 November 2015 S425 ポスター 発表なし 背景 脳梗塞患者の救急搬送時に心房細動性心原性脳塞栓症なのか否かの判別が すぐにできれば緊急治療戦略を立てる上で有益である 目的 救急外来ですぐに 利用可能な項目で心房細動と関係が強いものを明らかにする 対象 方法 2014 年 11 月から 2015 年 5 月の間に当脳卒中センターに虚血性脳卒中の診断で入院し 24 時間心電図記録を受けた患者 心房細動の既往が明らか或いは急性期入院中に 心房細動が見つかった患者(Af 群)と 心房細動の既往が無く入院中にも検出され なかった患者(非 Af 群)の 2 群に分け 救急室において利用可能な患者基本情報 重症度 検査結果を比較した 結果 241 例が解析対象となった 女性 106 例 (44 ) 年齢中央値は 79 歳 Af 群 80 例 非 Af 群 161 例 各項目と Af 有無との 二項目検定で Af 有と強い関係があったのは 高齢(85 歳以上) 女性 神経学的重 症度(NIHSS 5 点以上) DWI-ASPECTS(8 点以下) MRA 上で中大脳動脈(MCA) 閉塞 頸動脈(CA)閉塞 糖尿病(DM)無 低 BMI 値(19.7 以下) 高 CHADS2 score(2 点以上) 低 egfr 値(55.5 以下) 低 中性脂肪(TG)値(98 以下) 低アル ブミン(Alb)値(3.7 以下) 高 INR 値(1.2 以上)だった ステップワイズ ロジス ティック解析を行うと ASPECTS(8 点以下)(p DM 無(p CHADS2:2 点以上(p 0.005) egfr(55.5 以下)(p 0.005) INR1.2 以上(p 結論 救急外来で虚血性脳卒中と診断 0.005)が Af 有の独立決定因子だった した際に 心房細動性脳塞栓症である独立決定因子は D-ASPECTS(8 点以下) DM 無 CHADS2 スコア(2 点以上) egfr55.5 以下 INR1.2 以上であった 解離性脳動脈瘤に対するステント支援コイル塞栓術における 3D-fusion 画像の有用性

53 P-313 P-314 脳血管内治療におけるクロピドグレル不応性と周術期塞栓性合 併症 公益財団法人 設楽智史 秋山義典 天理よろづ相談所病院 Shitara Satoshi 目的 脳血管内治療において clopidogrel(clp)不応性と予定治療症例における周 術期塞栓性合併症との関連を VerifyNow system を用いて検討する 方法 周術 期抗血小板療法として CLP を用いた 2013 年 3 月から 2015 年 2 月までの間に当 科で脳血管内治療を行った連続 72 例(頚動脈ステント留置術 42 例 未破裂脳動脈 瘤コイル塞栓術 30 例)で シースから採取した全血採血により P2Y12 Reaction Units (PRU) を 測 定 し 手 術 施 行 時 間 後 に 撮 影 し た MRI Diffusion Weighted Image(DWI)による Hyper-intensity area(hia)と PRU の関連を検討し た 結果 症候性塞栓性合併症は 3 例で認められ その全てが PRU 226 以上の CLP hypo-response の患者であった CLP 不応率は PRU 208 以上と定義すれば 46 例(63.8 )で PRU 230 以上としても 37 例(51.3 )であった 術後 DWI HIA 陽 性率と PRU の相関は PRU 208 以上を CLP hypo-responder と定義した場合に Fisher の正確確率検定で P= となり PRU 230 以上と定義すると P= であったため PRU 208 以上と定義した場合のみに有意に DWI HIA 陽性率と CLP response の相関が見られ CLP hypo-responder としての cut-off 値は PRU 208 とすることが妥当となる可能性があると言える 結論 VerifyNow system を 用いての PRU と術後 DWI 陽性率との相関が見られ 個人の CLP に対する反応性 により出血性合併症や塞栓性合併症が発生する可能性を鑑みて 今後脳神経血管 内治療においてオーダーメイドの抗血小板療法を行っていく必要性があると考え る P-315 熊本大学 賀耒泰之 Kaku Yasuyuki 中川隆志 大森雄樹 河野隆幸 倉津純一 背景 バルーン閉塞試験(BOT)は母血管を閉塞した場合の虚血耐性をみる検査で ある 当院では BOT 中の脳血流検査時にアセタゾラミド負荷(ACZ)を行ってき 対象/方法 2010 年から たが その際の脳血行動態の変化について報告する 2014 年の期間で 内頚動脈海綿静脈洞部動脈瘤の患者で BOT を施行した 13 例(男 性 3 例 平均 58 歳)を対象とした後方視的研究である BOT の評価は 神経症状 の有無 stump pressure 血管撮影上の静脈相の遅延 安静時(rest)脳血流および ACZ 負荷時脳血流の左右差(AR: asymmetry ratio)の 5 項目で行った 脳血流検 査は 99mTc-ECD SPECT を行い 定性測定のため中大脳動脈領域を関心領域とし た ACZ 負荷による脳血行動態の変化を安静時脳血流と比較し評価した 結果 stump pressure の低下と ACZ-AR は相関があり(p 0.0 静脈相の遅延と ACZ-AR も相関があった 一方 rest-ar と stump pressure 低下 rest-ar と静脈 相 遅 延 の 相 関 は な か っ た ACZ-AR と rest-ar は 直 線 的 な 関 係 が あ り (p 0.0 rest-ar が 0.9 の時 ACZ-AR は 0.8 となった 考察 ACZ の反応は脳血 管予備能を表し 血行学的脳虚血の Powers 分類 stage1 では脳灌流圧の低下とと もに直線的に低下すると考えられる しかし 脳血管の自動調節能が破綻し脳血 流が低下する stage2 での ACZ の反応は不明であった 今回 BOT で母血管を急 性閉塞させたことにより stage2 においても ACZ 反応性は脳灌流圧の低下に伴い 直線的に低下することが示唆された 本研究の結果より BOT 時の stump pressure と安静時脳血流から ACZ 負荷時の脳血流が推測でき BOT 時には ACZ 負 荷は不要であると考えられた P-316 頚動脈ステント術における MRI による脳血流評価 南和歌山医療センター 内頚動脈バルーン閉塞試験時のアセタゾラミド負荷による血行 動態の変化 吉村 良 Yoshimura Ryo 川端将之 中西陽子 石井政道 中村善也 中井國雄 はじめに 頚動脈ステント術(Carotid-Artery Stenting; CAS)において 周術期の 脳 血 流 評 価 は 重 要 で あ る が 近 年 Acetazolamide の 使 用 に 注 意 が 必 要 と な り SPECT による評価に躊躇する場合がある MRI による脳血流評価が可能かを検 討した 方法 CAS を施行した 52 例のうち 術前後に MRI ASL(arterial spin labeling)を施行した例を対象とした 各症例での年齢 性別 症候の有無 狭窄率 Powers stage 術後過潅流症候群の出現について検討した 過潅流症候群は頭痛 痙攣 局所神経症状をみとめ かつ脳血流評価により 50 以上の増加と考えて評 価を行った SPECT も合わせて施行し Powers stage を評価 術前後の rcbf と ASL の信号値を比較検討した 検討には健側比を術前後で計算し各 modality で 評価した 結果 20 例が登録可能であった 平均年齢は 75.9 歳 18 例が男性だっ た 14 例が Powers stage 0 5 例は stage I 1 例が stage II で 過潅流症候群になっ た例はなかった rcbf の変化は Stage stage I stage II だった ASL での変化は stage stage I stage II だった 結論 ASL perfusion はトレーサーを用いずに施行できる非侵襲的検査であり 腎機能障害患者などに有用である しかしパルス波を頚部血管にあてることから ステントによる散乱が懸念されるが 今回 3D ASL のシークエンスを用いること により相関が見いだされ CAS 周術期に有用である可能性が示唆された P-317 感染性脳動脈瘤に対するマルチモダリティートリートメント外科治療 血管内治療 内科的治療 治療成績とトレンドの分 析名古屋大学 松原功明 Matsubara Noriaki 泉 孝嗣 太田圭祐 新帯一憲 田島隼人 伊藤真史 西堀正洋 若林俊彦 目的 感染性脳動脈瘤(IA)は稀な動脈瘤であるが 通常の動脈瘤と性質が異なり 多 くは感染症や心不全等の全身合併症を伴うことから治療困難な脳動脈瘤の一つである 直達手術 血管内治療 内科的治療が IA に対する治療モダリティとして挙げられる 低侵襲性により血管内治療が選択される機会が増えつつあるも 治療法の選択には一定 のコンセンサスが得られていない IA に対する治療成績とトレンドについて検討し た 方法 1999 年-2013 年の 15 年間に 関連 8 施設において治療が行われた IA20 症 例 23 動脈瘤(男 10 例 女 10 例 平均 46 才)を対象とした 治療モダリティの選択は各 施設の判断で決定された 成績 動脈瘤サイズは平均 6.5mm 11 個(48 )が出血発 症 2 個(9 )が mass effect 発症 7 個(30 )は無症候性であった 15 例(75 )が感染 性心内膜炎に起因していた 6 個(26 )が直達手術 10 個(44 )が血管内手術 7 個 (30 )が内科的に治療された トレンドをみると 直達手術と内科的治療は継続的に施 行されていたが 血管内治療は経時的に増加しており直近 3 年では最も多く施行され た 直達手術は 脳内出血合併例や血行再建必要例に対して選択された 直達手術の 1 例で永続的な合併症が生じ 血管内手術では 3 例で一過性の神経症状が出現した 平均 28.8ヵ月の経過観察にて動脈瘤からの出血や再発はいずれ治療法にてもみとめられな かった 臨床転帰は 13 人(65 )が予後良好(mRS:0-2) 4 人(20 )が予後不良であっ た(mRS:5-6) 結論 IA に対する治療として血管内治療が好まれる傾向であるが 直 達手術も欠かせない治療である 内科的治療を含め各病変に応じた治療方法の選択 (Multimodality treatment)が重要である P-318 脳血管内治療の地方病院における新規立ち上げについて 遠隔脳卒中治療で 医療費は削減できるか 石巻赤十字病院 八戸市民病院 脳神経外科 2) 広南病院 血管内脳神経外科 3) 仙台医療センター 脳神経外科 4) 東北大学 脳神経外科 5) 東京慈恵会医科大学 鈴木一郎 Suzuki Ichiro 石川修一 川村 強 2) 松本康史 3) 江面正幸 4) 冨永悌二 5) 脳血管内治療の発展 普及とともに今後地方病院で新規に脳血管内治療を立ち上げる病 院が増加する可能性がある 筆者は 脳血管内治療専門医の資格取得後に 2 つの地方 病院において脳血管内治療の新規立ち上げに関わった 実際の現場での経験を基に 地 方病院において脳血管内治療を新規に立ち上げる際の注意点 問題点について報告す る 設備について 安全な治療には biplane 3D 撮影が行える血管撮影装置が必要 である 計画的に血管撮影装置が配備されていることが望ましいが 現実的には難しい こともある 筆者の場合 2 つの病院とも当初は single plane 3D 撮影が行えない装置 であった 血管撮影装置購入の交渉を病院と早期から行い 血管撮影検査を増やすなど の地道な実績作りを行った 2)実際の治療について 安全な治療を行い良い結果を出 すことがすべてである 初期症例の結果が悪いとその施設で脳血管内治療を行えなく なる可能性があるので 最初は難易度の高くない症例を選択して行った 一人でやらず 脳血管内治療専門医あるいは指導医と 2 人以上で行い 地方病院における役割を自覚し て難易度の高い症例はハイボリュームセンターに紹介し無理をしないことも心がけた 血管撮影室で全身麻酔下に治療ができるようにするためには麻酔科との連携も重要で ある 3)スタッフについて 治療に関わる看護師 技師の教育が必要である 定期的に 勉強会 また他施設やハイボリュームセンターの見学を行った 4)その他 症例を集め る努力が必要である 院内 周辺病院 開業医に脳血管内治療について知ってもらうた めに 勉強会 講演会などの活動を行った 以上の注意点 問題点をふまえて考察する 高尾洋之 TAKAO HIROYUKI 石橋敏寛 結城一郎 郭 樟吾 菅 鈴木倫明 渡邊充祥 村山雄一 一成 西村健吾 脳卒中治療の地域連携に関してはその重要性が注目されている 日本の脳卒中ガ イドラインでも地域連携の項目に遠隔医療システムが掲載された 脳梗塞の治療 で tpa 投与までの判断が短くなれば 障害や死亡に繋がるリスクを減らすことが 出来ると報告されている その時間を短縮させる手段として 遠隔医療システム は注目されている インターネットなどを用いた ICT で 診断から治療までの判 断をサポートするシステムを特に Telemedicine や脳卒中に限定している場合 Telestroke とも呼んでいる 米国脳卒中学会の 2013 ガイドラインにおいても Telemedicine が脳卒中治療に有益であるとされ 積極的利用を推奨している 米 国は広大な敷地ゆえに ハブアンドスポークと言われる 地域の病院から脳卒中セ ンターに患者を転送するシステムがないと脳卒中治療が難しいと言える 日本に おいても 専門医医師の地域の偏りが指摘されていて 脳卒中専門医や脳血管内治 療医が その分野の一つであると言える それでも 地域連携システムなどは 日 本においては ランニングコストの捻出が課題や使用頻度など少ないなどの問題 があるのが現状である 国策でも ICT の推進は進むべき方向である 我々は日本 においても 2007 年よりこの課題に取り組み 様々なシステムの構築をしてきた 医療関係者間コミュニケーションのためのアプリケーションの開発を行い 大学 内や大学の関連病院とのネットワークを構築した 今回 我々は Telemedicine 導入前後の 1 年間で緊急患者の 1 年間の医療費を比較したところ 1 人あたりの医 療 費 が 6 万 円 減 額 し て い る こ と が わ か っ た こ れ ら の 課 題 を 整 理 し て Telemedicine の有用性を報告する S426 JNET Vol.9 No.6 November 2015 S374-S445_13_ポスター 発表なし.smd Page 54

54 P-319 P-320 脳出血の 4D-CT を使用した出血量の予測に対する検討 湘南鎌倉総合病院 放射線科 清水利光 Shimizu Toshimitsu 笠倉至言 石田峻也 目的 当院において脳出血が CT にて確定した後 3D-CT 又は 4D-CT を撮影しそ の後約 3 時間後に follow CT を撮影している 出血の患者においては入院後に Angio を行ったり follow up CT を行うなど被曝する機会が必然と増えてくる そ こで 必ず診断がついた後に撮影している CTA(今回は 4D-CT に限る)を使用し 出血量が増大傾向にあるかどうかを予測できるか検討する 方法 2014 年 11 月 2015 年 1 月までに脳出血の診断がついた後 4D-CT を撮影した 22 症例を対象 に出血部分で time density curve(tdc)を作成しサブトラクションされた箇所で 造影剤による TDC が出来るかを確認した また 後日撮影された follow CT と出 血当初の CT から出血量を計算し比較した 結果 22 症例中出血部分に造影剤に よる TDC の curve が確認されたのは 10 症例だった 計算による脳出血量が 5ml 以上増加していた症例が 5 症例 TDC が確認された症例のうち 5ml 以上の出血量 増加症例が 4 症例だった また 上記の 4 症例に関しては高い TDC 又は静脈相辺 りでの TDC 増加を認めた P-321 看護部 脳神経外科 2) 白戸加代子 Sirato Kayoko 佐藤直樹 2) 太田 守 2) 診療技術部 放射線科 Ohki Noriyoshi 諸言 脳動脈瘤コイル塞栓術等 biplane でのワーキングアングル設定は 3D-RA を基にワークステーションで角度決定を行うが双方ともに最適な角度設定ができ るとも限らない 特に F 側の角度が装置ジオメトリーの制限を受ける場合 2D ロードマップ 3D ロードマップ共にその情報量が少なくなる可能性が高い 目的 とする病変 血管の分離ができないことが主たる要因である 目的 症例を通し Xper-Guide 機 能 を 利 用 し た 血 管 の Gradient 表 示 に よ る 3D ガ イ ダ ン ス (以 下 症例 L-ICPC 動脈瘤 Gradient 3D ロードマップ)の有効利用について報告する 症例 biplane において両側概ね良好な角度設定ができたが F 側の動脈瘤 neck 外 側が母血管と重なった 通常の 3D ロードマップは shated surface もしくは volume colored で あ る た め 2D 同 様 他 血 管 が 障 害 と な る 一 方 Xper-Guide は shated surface 以外すべてのレンダリングオプションに対応している Gradient 表示により重なった部分の情報を得ることができる 考察 3D ロードマップは 病変へのアクセスとして利用する場面が多く coilling 時は 2D ロードマップが主 体となる coilling 時において 3D の情報が決して多いわけではないことに起因す ると考える Xper-Guide を利用した Gradient 3D ロードマップは 新たな視点と して隠れた情報が提供できる画像支援法である また 3D ロードマップ同様コー ン角 視差の補正はされるがオートピクセル機能は無いため位置の補正には注意 が 必 要 で あ る 結 語 病 変 と 他 血 管 の 分 離 が 乏 し い 部 分 の 情 報 を 補 完 す る Gradient 3D ロードマップは 3D ガイダンスを有効利用する一つの方法となる P-323 広島市立病院機構 広島市立広島市民病院 村岡賢一郎 Muraoka Kenichiro 細本 翔 冨田陽介 高橋 悠 大熊 目黒俊成 廣常信之 西野繁樹 脳 佑 田邉智之 目的 頭蓋内血管内手術において デバイスのアクセスルートとなる動脈に対し て穿孔損傷を発生することがある その対処に関しては 意外と報告が少ない 我々は 2 例の動脈穿孔損傷を経験し 慎重に対処することで良好な結果を得たの で報告する 症例 1 例目は 脳動静脈奇形の feeder 塞栓術において発生した 中大脳動脈から分岐する feeder にマイクロカテーテルを先進させた際に マイク ロカテーテルから造影すると extravasation が認められた 動脈壁をカテーテルで 穿孔したと判断した マイクロカテーテルを慎重に引き戻し 先端が血管内に復 したところで NBCA(n-butyl-cyano-acrylate)を注入し feeder および穿孔部の閉 鎖に成功した 2 例目は 難治性慢性硬膜下血腫に対する中硬膜動脈(middle meningeal artery: MMA)塞栓術において MMA 分枝をカテーテルで穿孔した マ イクロカテーテルからの造影では硬膜外腔と思われるスペースに造影剤の流出が 認められた コイルを硬膜外から血管内に詰め戻ることで止血処置に成功した まとめ いずれの症例においても 穿孔したカテーテルを穿孔部から抜去する前 に損傷を認知できたため 出血が制御されており 落ち着いて対応可能であった 同時に 損傷血管の特性 局在特性を考慮して 適切に対処することで 良好な結 果が得られた 提示症例を参考に 頭蓋内動脈穿孔時に続発しうる合併症 それに 対する対処法 また穿孔予防のために心掛けるデバイス選択や戦略に関して 文献 的考察を交えて報告する P-324 外傷性内頸動脈海綿静脈洞瘻に対するカテーテル治療後に造影 剤脳症を生じた 1 例 血管内手術における頭蓋内動脈穿孔時の対処 地方独立行政法人 神経外科 神経内科 2) 脳卒中医学 3) 小松原弘一郎 Koichiro Komatsubara 傳法倫久 2) 笹森寛生 川井田善太郎 佐藤栄志 平野照之 3) 塩川芳昭 脳血管内治療において造影剤脳症は稀な合併症である 外傷性内頸動脈海綿静脈 洞瘻に対するカテーテル治療後に造影剤脳症を生じた 1 例を報告する 症例は 45 歳男性 左耳鳴りと左眼球突出で外傷性 CCF を発症し コイル塞栓術を施行した 術後に右片麻痺および失語を発症し 術直後の頭部 CT にて左シルビウス裂に限 局するくも膜下腔への造影剤の漏出と 左大脳半球領域に脳浮腫を伴ったような 皮質の高吸収域を認めた 続けておこなった頭部 MRI では責任病巣は認められな かった 神経症状は術後 2 日で速やかに消退した 以上の経過より造影剤脳症が 疑われた 神経毒性脳症における神経症状の出現機序は明確にされていない 高 浸透圧の造影剤を同一血管に繰り返し注入すること および造影剤自体の毒性に よって生じる blood-brain-barrier(bbb)の破綻が 現時点では最も有力であるとさ れている 頻度は低いものの脳血管造影および脳血管内治療を行ううえで考慮さ れうるべき合併症である Direct CCF の治療における工夫 Trigeminal-cavernous fistula の 2 例を含む自験例の検討 大崎市民病院 吉田昌弘 Yoshida Masahiro 三野正樹 横沢路子 はじめに 内頚動脈海綿静脈洞瘻(CCF)は脳血管内治療の独壇場といえる疾患だ が 遭遇することは比較的少ない 離脱型バルーンにかわってコイルによる瘻孔 閉鎖術が主流となった現在 様々な治療上の工夫が考えられる 極めてまれな trigeminal-cavernous fistula の 2 例を含む自験例 5 例を供覧する 症例呈示 1 例目 は特発性 CCF 経静脈的に sinus packing(sp)で治療した シャント消失後に内 頚動脈(IC)後壁の小さな動脈瘤が原因であったことが判明し 瘤内塞栓術も可能 であったと考えられた 2 例目は外傷性 CCF で 瘻孔が極めて広く SP で根治で きず IC を sacrifice した ステントを用いて IC を温存する余地があったかもしれ ない 3 例目は外傷性で SP の際に sinus および IC 内でのバルーンアシストが有 用であった 4 例目は原始遺残三叉動脈(PPTA)瘤の破裂によるまれな CCF で瘤 内塞栓にて根治 5 例目は PPTA と cavernous sinus の非外傷性 direct fistula で PPTA の trapping でシャント消失を得た 急峻な血管へのカテーテル誘導にバ ルーンアシストが有用だった 考察 特発性 CCF の場合 動脈瘤や PPTA の関 与など病態を正確に把握することで target embolization 可能な症例が存在する SP を選択する場合でも over packing を避けコイル使用量を低減するための努力 が必要で adjunctive technique による技術介入の余地がある 瘻孔が広い外傷性 の例などでは stent による IC 温存も有力な方法であろう JNET S374-S445_13_ポスター 発表なし.smd Page 55 Vol.9 No.6 November 2015 S427 ポスター 発表なし 血管内治療(IVR)時に ガイディングカテーテルの Y 字コネクターからの血液や ヘパリン加生理食塩水の逆流する量が多くなり ドレープからあふれて床が血液 で汚染される事がしばしばある 術者が足元から汚染され 危険にさらされ 術後 の清掃の観点からも 血液汚染の範囲が著しく拡大してしまうことになり 清掃従 事者の危険度および医療経済的にもおおきな不利益が生じる そこで血液汚染を ドレープのみに食いとどめる方策として ドレープをホチキスで術者側の長辺を 折り曲げてポケットを作成し 血液汚染をくいとどめる効果を得られた さらに 血液汚染を最小限にとどめるためドレープの形状を文房具用の目玉クリップ(大)2 個を利用し 穿刺部周囲をポーチ状に作成する事によって ドレープの下部まで血 液で汚染される事が無くなり この方法は非常に簡便でコストもかからない しか も短時間でできるちょっとした工夫で 血液汚染の観点からは非常に有用と考え る 杏林大学 杏林大学 杏林大学 大木規義 P-322 IVR 時の血液汚染を減らすために改良を加えたちょっとした工 夫 枡記念病院 枡記念病院 Xper-Guide 機能を利用した 3D ロードマップの活用法 総合病院国保旭中央病院

55 P-325 P-326 大腿動脈仮性動脈瘤の 3 症例 舌癌の放射線治療後に頚動脈穿孔を来しコイル塞栓術を施行し た一例 流山中央病院 東京女子医科大学東医療センター 2) 佐久総合病院 3) 大川原脳神経外科病院 4) 流山中央病院 内科 5) 大渕英徳 1,2) Ohbuchi Hidenori 金澤隆三郎 吉原智之 落合育雄 3) 大川原舞 4) 国吉 糟谷英俊 2) 市立砺波総合病院 富山大学 市立砺波総合病院 昇 5) 目的 近年 大腿動脈や静脈は 血管内治療や中心静脈カテーテル挿入において 重要な血管である 今回 当院における大腿動脈での仮性動脈瘤の 3 症例を経験 したので報告する 対象 くも膜下出血に対してコイル塞栓術施行され その後 大腿動脈仮性動脈瘤を認め 血管内治療が施行された 3 例 部位は左が 2 例 右が 1 例で 3 例ともに女性であった 結果 原因として 2 例は中心静脈カテーテル穿 刺によるもので 1 例は動脈穿刺後のものであった 3 例ともに血管内治療を施行 し 2 例はコイル塞栓術+ NBCA 投与 1 例はコイル塞栓術のみで行い仮性動脈瘤 を処理した 考察 結論 仮性動脈瘤の発生については 穿刺後より時間を経て からの大腿部の腫脹や貧血の進行がみられている 治療法については 簡便な超 音波ガイド下での用手圧迫や経皮的トロンビン注入などがあるも治療困難な症例 やトロンビンの遠位塞栓のリスクなどが考慮される 今回 いづれの症例もくも 膜下出血治療中であり 塩酸ファスジル等の投与を行っており 高い治癒率と確実 な止血が必要と考え 血管内治療を施行した このような穿刺部トラブルは QOL 低下を招く危険もあり 早期の発見と確実な治療が必要である また 予防のため の穿刺部位の決定や止血操作にも意識を持つことが重要である P-327 演題取下げ 脳神経外科 2) 口腔外科 3) 瀬川莉恵子 1,2) Segawa Rieko 由良晋也 3) 塚田剛史 増岡 徹 桑山直也 2) はじめに 放射線照射により頚動脈プラークが誘発されることはよく知られてい る 我々は大量に放射線照射を受けた頚動脈が破綻し 緊急にコイル治療を行っ た 1 例を経験したので報告する 症例 患者は 35 歳の男性で 右舌癌(T3N0M0) に対する舌部分切除が施行された 手術にて脈管浸潤が確認されたため 術後に 化学療法(シスプラチンおよびタキソテール)と右上頚部に 40Gy の放射線治療を 施行した しかし その 8ヶ月後に右頚部リンパ節転移を認めたため 同部位に 60G の放射線治療を施行した 1 回目と 2 回目の放射線照射野には重複部位があ り そこには計 100Gy が照射されたことになった 2 回目の照射が終了して 1ヶ月 後 シャワーから上がった際に突然 右頚部から大量の出血をきたし ショック状 態で当院に救急搬送された 搬入時 右頚部には皮膚欠損(瘻孔)があり そこから 噴水状の動脈性出血が見られた 頚部 CT で右総頚動脈分岐部近位に壊死巣と腫 瘍残存を認め 総頚動脈からの出血であると診断した 救命のため 緊急に輸血を 行いつつ 全身麻酔下で総頚動脈から内頚動脈までをコイル(PC400 メディコス ヒラタ)で閉塞した 幸い 前交通動脈 後交通動脈から良好な側副血行路があり 脳梗塞は生じなかった まとめ 大量の放射線照射により皮膚欠損 頚動脈穿孔 をきたして大量出血をきたした症例を報告した その機序や頻度 治療法 予防法 などについて考察する P-328 中小規模病院における二刀流術者(外科手術と血管内治療)の現 状と問題点 石巻赤十字病院 鈴木一郎 石川修一 Suzuki Ichiro 中小規模病院である当施設において一般的外科手術と血管内治療を行う二刀流術 者の現状と問題点について報告する 人口約 15 万人の地方都市にある当院(452 床)は 現在脳神経外科医 2 人体制 二刀流術者は 1 人で 2014 年度の脳神経外科 手術件数の総数は 195 件 うち血管内治療は 51 件であった この期間の二刀流術 者の外科手術の内訳は 総数 56 件 動脈瘤クリッピング術 6 件 STA-MCA バイ パス術 4 件 CEA2 件 脳腫瘍摘出術 1 件 開頭血腫除去術 4 件 シャント術 9 件 慢性硬膜下血腫ドレナージ術 8 件 その他 22 件であった 一方 血管内治療の内 訳は 動脈瘤塞栓術 24 件 CAS8 件 腫瘍塞栓術 5 件 血栓回収術 3 件 davf TAE2 件 AVM 塞栓術 1 件 その他 8 件であった 一つの疾患対しての外科手術 か血管内治療かの選択 例えば動脈瘤に対するクリッピング術か塞栓術かの選択 は いずれの治療特性が患者の病態により相応しいかで決定された そのことは 患者にとっては一方の治療法に偏重せずにより良い術式が選択された可能性があ ることや同一施設で治療が完結できたことが利点になったと考えている 一方で 術者にとっては 治療の選択肢を多く持てる利点がある一方で 少ない症例のなか で外科手術も血管内治療も一定以上の技術を有し維持して行かなくてはならない という難しさがある 特に血管内治療は 新しいデバイスに対応しなくてはいけ ないために 殊更である 血管内治療の更なる進歩 中小規模病院における手術時 間の制約 麻酔科の問題などを考えると 当施設において今後は二刀流術者の脳血 管内治療の割合が更に増加していくことが予想される P-329 脳血管内治療後に大腿動脈穿刺部に仮性動脈瘤を認めた 3 症例 済生会川口総合病院 順天堂大学 脳神経外科 2) 眞上俊亮 Magami Shunsuke 石丸純夫 山本宗孝 2) 大石英則 2) 脳血管内治療では右側大腿動脈穿刺を行うことが多く その に術後穿刺 部大腿動脈仮性動脈瘤を生じるとされる 今回未破裂脳動脈瘤のコイリング術後 に右大腿動脈仮性動脈瘤を発症し いずれもエコーガイド下に用手圧迫し治癒し 得た 3 例を経験したため報告する 症例は 60 から 70 歳代の女性 BMI20 台後半 と obesity を呈していた また 術前よりバイアスピリン 100mg プラビックス 50mg もしくは 75mg の投与がされ 右大腿動脈穿刺で治療が行われた 3 例とも 治療後から鼠径部腫脹 仮性動脈瘤が確認される時間はまちまちでいずれも総大 腿動脈上に仮性動脈瘤を認めた 全て超音波検査で仮性動脈瘤の位置をマーキン グ プローベで圧迫し瘤への血流が遮断されることを確認した上で 病室で同様に 用手圧迫しアンギオロールで固定した 用手圧迫 アンギオロールでの圧迫固定 を繰り返し 超音波検査 3DCTA 上仮性動脈瘤は消失し 症例は全て自宅退院と なった 近年未破裂脳動脈瘤のコイリングでは 複数の抗血小板薬が投与される ことが増えており シース抜去時のトラブルに留意する必要がある 1991 年に Fellmeth が大腿動脈穿刺部の仮性動脈瘤に対して Ultrasound guided compression repair を提唱して以来 エコーガイド下での圧迫は direct surgery と比較して簡便 で侵襲が低い為治療の第一選択となっている 特に本症例のように obesity があ り有効な用手圧迫が困難な症例では 総大腿動脈末梢側に確実に穿刺することや 超音波で確認した上で圧迫する等 より穿刺部に注意を払う必要があると考えら れた P-330 横静脈洞狭窄症に伴う頭蓋内圧亢進症に対しステント留置術を 施行した一例 前橋赤十字病院 山口 玲 Yamaguchi Rei 佐藤晃之 吉澤将士 藤巻広也 朝倉 健 背景 慢性的な頭蓋内圧亢進によって難治性の頭痛を生じる 横静脈洞狭窄によ り頭蓋内圧亢進を認める症例では静脈洞の狭窄前後で圧較差を生じていることが 報告 (Neurology 1995)その後 横静脈洞狭窄に伴う経静脈的ステント治療成功例 が報告された (Lancet 2002)我々は既存の治療でコントロール困難であった横静 脈洞狭窄症に伴う頭蓋内圧亢進症が原因の頭痛症例に対する IVR を経験したので 報告する 症例 アトピー性皮膚炎の既往のある 33 歳男性 慢性頭痛を主訴に 他院より紹介 自宅内でベッド上の生活が主体となるほどの頭痛であった 脳脊 髄液減少症候群を疑い腰椎穿刺施行 初圧 27cmH2O 髄液排除で症状改善が得ら れた CTA/MR で右横静脈洞狭窄を認めたため血管撮影施行 右横静脈洞と右後 頭静脈洞に重度狭窄を認めた 上矢状静脈洞と 遠位部である S 状静脈洞での静 脈圧較差は 11mmHg であった 鎮痛薬 抗アレルギー薬 利尿薬は無効 腰椎腹 腔短絡術施行するも無効 以上より 標準的な医療での対応が困難な状況 論文 で報告されているステント治療を行うために院内倫理委員会を通じて治療を承認 した上で治療施行 経静脈的にアプローチし横静脈洞へ Precise 8mm x 30mm を 留置 静脈洞の拡張は良好 術後頭痛は軽減 術後腰椎穿刺では 17cmH2O と正 常域まで改善 考察 同様の病態に対して最多 52 例のステント治療により頭痛 は 93 で改善という報告あり 合併症として穿孔による頭蓋内出血 2 例 ステン ト再狭窄 6 例であった (AJNR 201稀な病態ではあるが 上記のように論文報 告もされており 今後 IVR による治療効果が期待できる領域と考えられる S428 JNET Vol.9 No.6 November 2015 S374-S445_13_ポスター 発表なし.smd Page 56

56 P-331 P-332 内頸動脈 上眼静脈瘻の一例 短期間に急性増悪を繰り返した難治性慢性硬膜下血腫に対し塞 栓術を行った 1 症例 三宿病院 順天堂大学 脳神経外科 2) 香川県立中央病院 小野健一郎 Ono Kenichiro 大石英則 2) 田之上俊介 2) 勝間田篤 Katsumata Atsushi 藤森健司 藏本智士 合田雄二 河内正光 はじめに 血管内治療中に内頸動脈(ICA)より直接上眼静脈(SOV)への瘻孔を来 した極めて稀な症例に対し 経動脈的コイル塞栓にて治療したので報告する 症 例 77 歳女性 破裂 IC-PC 瘤クリッピング後 症候性脳血管攣縮に対する血管形 成術の際 Geteway Monorail 2.5mm 9mm/ RADIFOCUS Guide Wire M を左 ICA に誘導中 症候性動静脈瘻がみられた ヘパリンリバース後 Excelsior SL-10 にて ICA 海綿静脈洞部を検索したが 瘻孔同定困難であった 血流コント ロールすべく Scepter C 4mm 10mm / ASAHI CHIKAI 14 を上行させたところ 抵抗なくマイクロガイドワイヤ先端が ICA から SOV に到達した Excelsior SL 10 を Scepter C に併走させ瘻孔に挿入し SOV からコイル塞栓を開始 ASAHI CHIKAI cm を挿入し balloon カテーテルを抜去 ガイドワイヤは SOV に保 持しつつ SOV から海綿静脈洞の一部にわたりコイル計 9 本 36cm にて塞栓し 瘻 は消失した 考察 血管内治療中の CCF 例は 渉猟しえた限り 1 文献 2 症例にす ぎない また ICA から SOV に直接瘻孔を来した報告は 穿通外傷 1 例以外みあ たらない 本例の瘻孔は ICA 前上行部 / 水平部の屈曲部において SOV への直接 穿孔の可能性が高いと判断された 解剖学的にも SOV が上眼窩裂を通じ海綿静脈 洞に流入する部分は ICA と近接しており 穿孔方向によっては直接 SOV へと瘻 形成しうるものと考えられた 結論 ICA-SOV 瘻はカテーテル操作中形成しう る稀な合併症であることを念頭におき 特に ICA 前屈曲部における慎重な操作が 大切である またマイクロカテ/ガイドワイヤによる動静脈瘻孔は経動脈的コイル 塞栓術により治療可能であり 最初試みてよい方法と考えられた P-333 背景 難治性の慢性硬膜下血腫に対する外頚動脈の分枝の塞栓術は一方法であり 当院においては 1999 年より再発を繰り返す症例に対し行い良好な結果が得られて いる 今回我々は短期間に急速に再貯留を繰り返した難治性の硬膜下血腫に対し 塞栓術を行い軽快に転じた症例を経験したため報告する 症例 67 歳男性 慢性 骨髄性白血病にて加療中 心筋症の精査にて当院循環器科入院中に左上下肢の不 全麻痺が出現 精査で右慢性硬膜下血腫を認め当科紹介となった 同日穿頭洗浄 術を施行した 初回手術 2 日後に血腫の増大と左不全麻痺を認め再度穿頭術を施 行した いったんは状態改善するも翌日に再度麻痺が出現し血腫の急性増大を認 め開頭血腫除去術を施行した さらに開頭術 3 日後に急性増悪に対し再開頭術を 行った 計 7 日間の間に穿頭術 2 回 開頭術を 2 回行ったにもかかわらず血腫増 大傾向を認めたため 再開頭術 3 日後に粒子状塞栓物質を用いて中硬膜動脈の塞 栓術を施行した 塞栓術以後は血腫の増大 症状の悪化をきたすことなく 症状も 改善し独歩転院となった 結語 難治性の慢性硬膜下血腫に際し 急性増悪に対 してもほかの治療法が有効でない場合 塞栓術も検討すべき治療法である P-334 診断 治療に難渋したトルソー症候群による奇異性脳塞栓症の 1 例 高知県 高知市病院企業団立高知医療センター 岡田憲二 Okada Kenji 太田剛史 松岡賢樹 福田真紀 政平訓貴 大西広一 森本雅徳 P-335 中塚慶徳 Nakatsuka Yoshinari 梅田靖之 安田竜太 当麻直樹 阪井田博司 鈴木秀謙 目的 ステントリトリーバー時代になり 前方循環における急性期脳主幹動脈閉 塞に対する血管内治療の有効性が報告された しかし 後方循環における血管内 治療の有効性については未だ示されていない 当院でステントリトリーバーが使 用可能になった 2014 年 7 月以降に経験した 脳底動脈閉塞に対する脳血管内治療 の 5 例について検討する 方法 2014 年 7 月から 2015 年 6 月までに経験した脳 底動脈閉塞に対する血管内治療施行 5 症例を対象とした 来院時 NIHSS 再開通 率 Door to Puncture time(d2p) Onset to Reperfusion Time(ORT) 退院時 mrs 結果 平均年齢 68 歳 4 例は心原性 3ヶ月後 mrs について後方視的に検討した 塞栓症 1 例はアテローム血栓性梗塞の疑いであった 平均 NIHSS 30.4 であり 4 例に Trevo Provue を用い 1 例には PTA 後 coronary stent を留置した(留置時 に血管破裂の合併症あり) 5 例全てで TICI 2b 以上の再開通が得られた D2P ORT はそれぞれ平均 分 282 分 転帰は死亡 3 例 3ヶ月後 mrs3 と 4 がそ れぞれ 1 例であった 結論 良好な再開通率に比し 転帰不良例が多かった こ れには 来院時重症例が多かった事が関係している可能性がある また D2P ORT が長く これは意識障害で発症しているため脳梗塞の診断に時間がかかって いる可能性が考えられる 早期診断により ORT を短縮する事が良好な転帰のた めに必要と考えられる P-336 ADAPT 導入後の M2 閉塞に対する機械的血栓回収療法につい ての成績 超急性期血行再建術が効果的であった DWI-ASPECTS 4 点の 中大脳動脈閉塞症の 2 例 川崎幸病院 脳血管センター 富山大学 脳神経外科 2) 日本医科大学大学院 壷井祥史 Tsuboi Yoshifumi 津村貢太朗 成清道久 長山剛太 永尾征弥 神林智作 桑山直也 2) はじめに Penumbra system を用いた A Direct Aspiration First Pass Technique(以 下 ADAPT)が報告され 急性期主幹動脈閉塞の治療成績向上が期待できるようになっ た 一方 M2 閉塞では以前より再開通率が低いことが知られており ADAPT でも再 開通率が改善するか否かは未だ明らかではない 今回 ADAPT 導入後の M2 閉塞に対 する治療成績を検討した 対象と方法 当院で ADAPT を導入した 2014 年 7 月から 2015 年 7 月までに当院に搬送され 急性期 M2 閉塞と診断し ADAPT にて治療を行っ た M2 閉塞の 4 例を対象とした 来院時 NIHSS rt-pa 療法の有無 TICI grade 臨床 転帰について検討した 転帰良好例を退院時 modified Rankin Scale 0-2 とした 結 果 全例女性で年齢は 74 歳から 83 歳(平均 78.8 歳)であった 術前 NIHSS は 11-16(平 均 13)で 2 例は術前に rt-pa を投与した 再開通は TICI grade で 0-1: 0 例 2a: 1 例 2b: 0 例 3: 3 例であり 75 で TICI grade 3 が得られた 完全再開通が得られなかっ た 1 例は M2 の末梢で血管の分岐部に血栓があり回収が困難であった 完全再開通が 得られた 3 例の閉塞部は比較的蛇行が少ない直線部位であった 頭蓋内出血は症候性 無症候性ともに認めなかった 退院時 mrs 0-2 は 4 例で 全例で転帰良好な結果で あった 穿刺から開通までの時間は平均で 47 分(31-63 分)であった 考察 結語 ADAPT により M2 閉塞においても良好な再開通率と転帰が得られた M2 閉塞におい ても ADAPT による機械的血栓回収療法が有効な可能性はあるが まだ症例が少なく 今後さらに検討が必要である 医学研究科 神経内科学分野 青木淳哉 Aoki Junya 鈴木健太郎 坂本悠記 阿部 新 木村和美 はじめに 最近の報告は 急性期脳梗塞例に対する超急性期の血行再建術の有効 性を示している しかし 大規模臨床試験は早期虚血性変化が乏しい症例が対象 とされている 我々は 超急性期血行再建術が安全かつ効果的であった DWIASPECTS 4 点の 2 例を経験した 症例 1 60 歳男性 発症 2 時間 19 分で転院搬 送 意識障害 全失語 顔面を含む右片麻痺あり NIHSS スコア 19 点 頭部 DWI では左大脳半球に高信号あり(DWI-ASPECTS 4 点) 頭部 MRA では左中大脳動 脈は M1 遠位で閉塞していた 来院 9 分で穿刺 Penumbra 4MAX とウロキナー ゼ 12 万単位で TICI 2B の再開通を得た 第 3 病日には感覚性の失語のみ残存し 麻痺は消失し 経口摂取も可能となった NIHSS スコアは 2 点 症例 2 56 歳男 性 発症 2 時間 5 分で救急搬送 意識障害 全失語 顔面を含む右片麻痺を認めた NIHSS スコア 14 点 頭部 DWI では左大脳半球に高信号あり(DWI-ASPECTS 4 点) 頭部 MRA では左中大脳動脈は近位で閉塞していた 発症 2 時間 59 分で tpa 療法を開始 発症 3 時間 50 分で Penumbra 5MAX ACE を用いて TICI 3 の再 開通を得た 術後 CT では出血なく 直後から麻痺は著明に改善し 会話も可能と なった 考察 tpa 療法例の検討では DWI-ASPECTS が 7 点未満であっても早 期再開通現象が得られると良い転帰を示す可能性があると示されている 高い再 開通率が得られる 最近のデバイスを用いた血行再建術では その傾向はさらに強 いと考える 結語 DWI-ASPECTS が 4 点であっても 最近のデバイスを用いた 急性期血行再建術で転帰が改善する症例がある JNET S374-S445_13_ポスター 発表なし.smd Page 57 Vol.9 No.6 November 2015 S429 ポスター 発表なし 症例は 74 歳 女性 運動失語(NIHSS:5)で発症した左前頭葉の脳梗塞患者 MRA で左 M2 inferior trunk の閉塞を認め 当初アテローム血栓性脳梗塞と診断し た 保存的に加療をおこない NIHSS:2 mrs:grade 2 の状態で回復期リハビリ 施設に転院となった(day 22) 転院先で右同名半盲が出現し(day 42 NIHSS:5) MRI で左頭葉に梗塞を認めた 短期間での再発であり 原因検索をやり直した 心房細動はなく 血液検査では D ダイマーが 12.7 と上昇していた 初回の入院時 に奇異性能塞栓症が鑑別に上がっておらず 再入院後にやっと疑いを持った 下 肢静脈エコー検査で DVT が判明し 経食道エコー検査で PFO とそれによる右 左シャントを認め 奇異性能塞栓症の確定診断に至った DVT があるのでエドキ サバントシルの投与を開始し 再発予防とした day 52 に突然 JCS 200 右片麻痺 が出現(NIHSS:2 右 M2 の閉塞でさらなる再発であった 緊急で Penumbra TREVO を用いて血栓回収をおこない TICI 2B で終了した IVR 後に抗凝固療法 を強化したが そのことで特発性後腹膜血腫を合併 ショック状態となり 集中治 療が必要になった この時の CT で卵巣腫瘍わかり 悪性腫瘍の可能性があった 短期間で再発を繰り返し 神経所見 全身状態が悪化した後に トルソー症候群に たどり着いた 1 例報告であるが 痛恨 反省の症例で 奇異性塞栓症 トルソー 症候群についての文系的考察を加え報告する 当院における脳底動脈閉塞に対する血管内治療の経験 三重大学

57 P-337 P-338 急性期脳主幹動脈閉塞に対する機械的血栓回収術ー device の 使い分け 馬場記念病院 脳外科 宇野淳二 Uno Junji 連 乃駿 高岸 創 長岡慎太郎 亀田勝治 伊飼美明 魏 秀復 目的 急性期脳主幹動脈閉塞に対する血行再建術 は 5 つの RCT が発表され そ の有効性は揺るがないものとなった 現状の問題点として再開通が有効な患者選 択の確立が急務であることと 各種 device の習熟と選択方法が挙げられる 方 法 対象は機械的血栓回収療法を行った急性期脳主幹動脈閉塞 196 例である First-line として 167 例で Penumbra System(P)を用いた 29 例でステントリト リーバー(S)を用いた 患者選択には CTA perfusion CT を用い CBF/CBV mismatch を適応とした t-pa 投与の適応が有る場合には tpa 投与を併用してい る 再開通率 再開通に要した手技時間 重篤な出血性合併症 3 か月後の mrs に つき検討した 成績 平均年齢 74.6 歳 再開通率は TICI2B 以上が(P)で 84.6 (S)で 92.0 であった (P)の中の ADAPT(78 例)では 87.9 ACE 使用では(32 例)では 96.8 であった 再開通に要した手技時間は 49 分であった onset- torecanalization time は 分であった 重篤な出血性合併症は 3.4 で device complication は 0.5 であった 3 か月後の mrs 良好群(0 1 2)は全体で 42.8 であったが prestroke mrs が の群に限ると 52.9 であった 結論 CTP を用いた penumbra image は迅速に撮影が出来 出血性合併症の減少と良好 な予後に有用であった 発症時間不明の例 さらには therapeutic time window の 拡大に用いることが出来る device の習熟と適切な組み合わせにより 90 以上の 有効な再開通率は達成できる 現状では IC M1 BA は ACE より末梢動脈では (S)としている 適切な患者選択と 適切な device 選択 より高率な再開通率は本 治療法の有用性を確立させるための必須の条件である P-339 藤田保健衛生大学 西知多総合病院 脳神経外科 2) トヨタ記念病院 脳神経外科 3) 森谷茂太 1,2) Moriya Shigeta 定藤章代 早川基治 安達一英 大場茂生 長谷部朗子 鈴木健也 渡邉定克 高亀弘隆 前田晋吾 3) 中原一郎 廣瀬雄一 目的 血栓回収療法の有効性を示す報告が相次いで報告され 血栓回収療法は行うべき治療に変遷 していくと考えられる しかし 時間的制約 治療施設 治療適応の判断が困難など普及には課題 も多い 当院は多領域の患者が搬送される大学病院であり 迅速な脳梗塞治療を行うには様々な課 対象 2014 年 6 月 2015 年 7 月 題がある 当院での脳梗塞診療の現状と課題について考察する に血栓回収療法を施行した 16 症例 適応は発症 8 時間以内の主幹動脈閉塞例を基本とした 適応 判断は perfusion CT で行った 平均年齢 74.1 歳(男性 8 例 女性 8 例) 心原性塞栓 9 例 アテロー ム血栓性脳梗塞 6 例 その他 1 例であった 初療時 NIHSS の中央値は 13 点(6-38)であった 結 果 16 症例中 7 例で penumbra を 11 例でステントリトリーバーを使用した t-pa 静注療法は 6 例で施行した 発症 穿刺の中央値(以下全て中央値)は 225 分(84-385) Door to Needle Time は 75 分(57-79) Needle to Puncture は 68 分(52-89) Door to Puncture(D2P)は 分(15-230) Puncture to Recanalization は 42.5 分(25-152)であった TICI 2b 以上は 69 で得られた 考察 発症 穿刺は既報の RCT とほぼ同等であった 有意差は認めないが MRI の施行が穿刺を遅延さ せる原因となる可能性が考えられた D2P において t-pa 非施行例が t-pa 施行例より遅れる傾向 にあり 血栓回収療法が初療医に十分認知されておらず専門医への連絡が遅れている可能性が考え られた 結論 当院の血栓回収療法の現状について検討した t-pa 静注療法の施行率 治療に関 わる各々の時間短縮が課題である 初療時の専門医への素早い連絡体制の構築が重要と考えてい る P-340 血管内治療まで至った脳梗塞患者の院外発症と院内発症の比較 東京慈恵会医科大学 柏病院 東京慈恵会医科大学附属病院 東京慈恵会医科大学 柏病院 東京慈恵会医科大学 柏病院 脳神経外科 2) 救急部 3) 神経内科 4) 波多野敬介 Hatano Keisuke 入江是明 武井 淳 丸山史晃 山本洋平 栃木 悟 田中俊英 長谷川譲 村山雄一 2) 奥野憲司 3) 長谷川意純 3) 谷口 洋 4) 背景 院内発症の脳卒中は入院中にも関わらず 発見の遅れや専門医へのコンサルテーショ ンの遅れなどにより緊急対応が不十分となることが多いと言われている 当院脳神経外科で も脳梗塞急性期の脳血管内治療を積極的に行っており 当院に置ける脳梗塞院内発症時の対 応について検討していく 方法 結果 2014 年 4 月から 2015 年 6 月において当院で血栓除 去術を施行した 13 例の患者を後向き調査し 院外発症の症例と院内発症の症例を比較検討し た 院外発症の症例は 8 例で 来院時から画像検査まで平均 17.8 分 来院時から血管内治療 開始まで 分を要していた 一方で 院内発症の症例は 5 例で 発見時から画像検査ま で平均 57.6 分 発見から血管内治療開始まで 分を要しており 院内発症時の方が時間 を要していた 院内発症の症例は循環器内科入院中が 1 例 頭蓋内動脈狭窄 TIA で神経内 科入院中が 3 例 心臓外科手術後が 1 例であった 考察 当院に置いても院内発症時の対応 が遅れているという結果であった 当院での特徴として 頭蓋内動脈狭窄で神経内科入院中 の症例や循環器病棟内での発症が多いことが挙げられ 神経内科病棟や循環器病棟での脳卒 中時の対応を教育する事で院内発症の対応がより迅速化すると考えられた 脳梗塞院内発症 のハイリスク患者として 心疾患 悪性腫瘍 内頸動脈狭窄症 抗血栓薬中止などが言われて おり 当院でも今後院内発症を起こしやすい症例を検討していく必要があると考えられた 結語 院内発症時の緊急対応は不十分である事が多い 早期発見 迅速な対応のためには環 境整備 アルゴリズム作成 教育など解決すべき問題が多いと考えられる P-341 当院における脳梗塞超急性期治療の検討 福岡新水巻病院 角本孝介 Kakumoto Kosuke 金 茂成 宇田賢司 三小田享弘 はじめに 脳梗塞急性期治療は 2005 年に rt-pa 静注療法が開始 2010 年には血 栓回収デバイスである Merci Retrieval System をかわきりに Penumbra System ステント型血栓回収機器である Solitaire Trevo Pro が本邦でも導入され 予後改 善の期待が集まっている また MR CLEAN により初めて血管内治療の有効性が 目的 当院では 2014 年 1 月より Penumbra MAX シリーズ 同年 7 月 示された より Solitaire Trevo を導入し治療にあたっている その使用経験について報告 方法 2014 年 1 月から 2015 年 7 月までの 19ヶ月間に発症した脳主幹動脈 する 閉塞を伴う脳梗塞患者 52 症例 54 病変を対象とした rt-pa 静注療法を第一選択 とし 非対象例 無効例に対して血栓回収療法を行った 結果 内頚動脈閉塞(IC) が 17 例 前大脳動脈閉塞(ACA)が 2 例 中大脳動脈閉塞が 30 例(M1 proximal 14 例 M1 distal 8 例 M2 8 例) 椎骨動脈閉塞(VA)が 1 例 脳底動脈閉塞(BA)が 4 例であった 全体の再開通率は TICI grade 2B 以上が 72.5 であった 転帰良好 (90 日後の mrs 0-2 または病前の mrs の維持と規定する)は 47.4 であった 部 位別でみると TICI grade2b 以上は IC 40 M1 proximal 85.7 M1 distal M2 以遠 BA は全例 2b 以上であった また 予後良好は IC 29.4 M1 proximal 50 M1 distal 71.4 M2 以遠 57.1 であり BA は全例予後良好であった 結 論 rt-pa 静注療法の非対象例 無効例に対し 血栓回収療法を施行し 良好な再 開通が得られた M2 以遠に関しては再開通率と予後が比例しない結果となった 当院におけるデバイス選択を含めた手技や再開通までの時間の再検討を行い 今 後の予後良好に努めていく P-342 Trousseau 症候群による脳梗塞に対する急性期血管内治療の 検討 小倉記念病院 ステントリトリーバー使用開始後の当院における急性期脳梗塞 治療の現状と課題 瀧田 亘 Takita Wataru 高下純平 園田和隆 西 秀久 岡田卓也 坂 真人 甲斐康稔 石橋良太 定政信猛 松本省二 石井 暁 永田 泉 目的 Trousseau 症候群は 悪性腫瘍を基礎疾患とする過凝固により血栓形成傾向と なり脳塞栓症を来す状態である 担癌患者に急性期脳血管閉塞を合併する事で 低下し た全身状態が更に悪化し致命的になる場合もある この病態に対する急性期脳血管内 治療の成績について検討する 対象と方法 当院での 2006 年 4 月 2015 年 3 月まで の 9 年間における急性期血行再建症例 170 例の中から 悪性腫瘍を基礎とした患者に発 症した脳塞栓症(Trousseau 症候群)を選別し これを検討した 結果 対象症例 170 例のうち Trousseau 症候群と思われる症例は 3 例あった 症例 1:68 歳男性 進行胃 癌術後に化学療法中の方 左片麻痺で発症した右 M1 閉塞に対して tpa 静注を行うも 症状改善せず Gateway を用いた PTA を行い M2 inferior trunk の再開通を得た(TICI 2A) しかし 左片麻痺は改善せず mrs4 で転院となった 症例 2:62 歳男性 下咽頭 癌で化学療法中 左共同偏視 右片麻痺で発症した左 M1 閉塞に対して tpa 静注を行 うも症状改善せず Gateway を用いた PTA でも再開通得られず Merci を用いた血栓除 去にて再開通(TICI 3) 症状は劇的に改善し ほぼ無症状(mRS0)で自宅退院となった 症例 3:74 歳男性 肺癌治療中の方 左片麻痺 構音障害で発症した右 M1 閉塞 血小 板低値(5 万)で tpa 適応外であったため ADAPT Trevo による緊急血行再建術を行 い TICI 2A の再開通を得たが 梗塞巣の拡大あり mrs4 で転院となった 結論 癌患 者の脳梗塞を急性期血行再建療法により治療出来れば QOL の更なる悪化を食い止め る事が出来る可能性がある Trousseau 症候群による脳梗塞に対する急性期脳血管内 治療の特徴を文献的考察を加えて報告する 血栓回収術と頸動脈ステント留置術を一期的に施行した急性期 脳梗塞 3 例の検討 赤穂市民病院 公益財団法人 大原記念倉敷中央医療機構 倉敷中央病院 2) 高山直樹 Takayama Naoki 福田 仁 2) 黒﨑義隆 2) 小坂 朝日 稔 沈 正樹 2) 山形 章 野島邦治 半田 専 2) 明 2) はじめに 頚動脈脈狭窄症からの動脈原性塞栓による中大脳動脈閉塞に対して血栓回 収術と頚動脈ステント留置術を一期的に施行した 3 例について報告する 症例 1 84 歳男性 左内頚動脈狭窄からの動脈原性塞栓による左中大脳動脈閉塞で入院時 NIHSS は 20 であった 発症 4 時間 30 分で t-pa 静注療法を施行し 頚動脈狭窄部に対して経 皮的血管形成術を施行した後 Penumbra system で血栓回収し TICI grade2b の再開 通を得た その後頚動脈狭窄部に wallstent を留置した 術後 NIHSS は 18 とやや改善 が得られるも 急性腎不全で第 35 病日に死亡した 症例 2 64 歳男性 左内頚動脈狭 窄からの動脈原性塞栓による左中大脳動脈閉塞で入院時 NIHSS は 23 であった 発症 4 時間 30 分で t-pa 静注療法を開始 頚動脈狭窄部に対して wallstent でのステント留置 術を施行した後 Penumbra system で血栓回収し TICI grade3 の再開通を得た 失語 症状が僅かに残存したものの NIHSS1 まで改善し mrs 1 で第 59 病日にリハビリテー ション継続目的に転院した 症例 3 57 歳男性 右内頚動脈狭窄からの動脈原性塞栓 による右中大脳動脈閉塞 入院時 NIHSS 12 であった 発症 4 時間で t-pa 静注療法を 開始し 頚動脈狭窄部に対して wallstent でステント留置術を施行した後 Trevo Provue Retriever で血栓回収し TICI grade3 の再開通を得た 後遺症としては構音障 害のみ残存し 第 15 病日に mrs 1 で自宅退院した 考察 3 症例の内 1 例は血栓回 収を先行した後ステント留置を 2 例はステント留置を先行し血栓回収術を施行した いずれの方法においても 利点や手技における pitfall が症例の経験から浮び上がった 為 文献的考察を交えて報告する S430 JNET Vol.9 No.6 November 2015 S374-S445_13_ポスター 発表なし.smd Page 58

58 P-343 P-344 椎骨脳底動脈急性閉塞に対する血行再建の適応椎骨脳底動脈急 性閉塞に対する血行再建の適応. どこまで治療可能か医誠会病院 松本勝美 Matsumoto Kastsumi 鶴薗浩一郎 佐々木学 梅垣昌士 芝野克彦 呉村有紀 目的 椎骨脳底動脈の急性閉塞は早期再開通でも予後不良な症例がある一方 発 症 8 時間以上経過した例でも良好な例もあり 治療可能な時間については不明な 点が多い 当院では Diffusion MRI で椎骨脳底動脈系の血行再建の判断を行って いるが 成績についてまとめた 症例と方法 過去 12 年間に血行再建した急性椎 骨脳底動脈閉塞 32 例について NIHSS 治療開始時間 再開通の有無 3ヶ月後の mrs について検討した 適応は diffusion MRI で高信号の volume が 20cc 以下か つ 脳 幹 全 体 に ま で 拡 が っ て い な い こ と と し た 平 均 年 齢 は 70.3 歳 初 診 時 NIHSS21 治療までの時間は平均 9.2(1.5-48)時間であった TPA は 5 例 機械 的血栓除去(Merci/Solitarie)は 6 例 マイクロカテーテルによる UK 動注は 19 例 UK 動注と PTA 併用は 2 例であった 成績 TICI2B 以上の再開通を認めた例は 17 例 (53 ) で mrs0-2 は 8 例 (25 ) に 認 め た TICI2A 以 下 の 15 例 で は mrs0-2 は 1 例で mrs4-6 は 14 例(93 )であった 発症 8 時間以内の治療例は 22 例で mrs0-2 が 7 例(32 ) 発症 8 時間以上は 10 例で mrs0-2 は 1 例(10 ) であった 初診時 NIHSS が 25 点以上の重症例では発症 3 時間以内での再開通例 で予後良好な例があった 結論 急性椎骨脳底動脈閉塞は再開通は必須条件で TPA で再開通しない場合は機械的血栓除去が望まれる 8 時間以上経過した例で も Diffusion MRI で脳幹に強い高信号がないなどを条件に積極的な血行再建が望 まれる P-345 中川修宏 Nakagawa Nobuhiro 布川知史 辻 潔 岩倉倫裕 村上沙織 長束一紘 加藤天美 はじめに 進行性脳卒中に対する治療は難渋することが多い 通常抗血栓療法を 中心に治療を行うが 内科治療に抵抗し完成脳卒中をきたす例も少なくない 進 行性卒中に対する急性期血行再建術の有効性は明らかではないが 完成脳卒中に 至るまえの積極的な外科的血行再建術は一つの治療選択である 今回私どもは内 頚動脈病変の進行性脳卒中に対する頚動脈ステント留置術例を検討した 対象と 方法 血行再建術を施行した進行性脳卒中病 10 例を検討した 男性 8 例 平均年 齢 72 歳(54-85 歳) アテローム硬化病変は 9 例 特発性解離 1 例であった NIHSS2 点以上の悪化を進行性病変と判断した 症状進行時は抗血栓療法の強化 昇圧 水分負荷を行った すみやかに症状改善がなければ積極的に血行再建術を 行った 結果 発症時 NIHSS は平均 5.4 点(2-15 点) 進行時 NIHSS は平均 14.3 点(6-20 点)であった 発症から症状進行確認までの期間は平均 2.9 日(4 時間 9 日)であった ステント留置術は全例局所麻酔下で行った 塞栓防止デバイスは 7 例に flow reversal 法(distal protection との併用 6 例 単独 1 例)を使用した ステ ントは closed cell type が 6 例であった 術後 7 日の NIHSS は平均 4.8 点(1-8 点) に改善 退院時 mrs0-2 の転帰良好例は 6/10(60 )であった 1 例で誤嚥性肺炎 を合併した 症状進行時に脳梗塞拡大が認められなかった例 神経症状と画像の ミスマッチ例は転帰良好であった 考察 内頚動脈病変の進行性脳卒中に対する 積極的血行再建術は早期の神経症状改善 リハビリ介入が可能となり転帰良好に 繋がると考えられた 頚動脈ステント留置術は迅速に治療が可能であり進行性病 変に有用である P-346 Drip and Ship を決断し Picture to Puncture を短縮 Stent Retriever が有効であった 2 例についての検討 東京都済生会中央病院 脳卒中センター 杉村勇輔 Sugimura Yusuke 小池和成 高橋未来 山田 淺田英穂 星野晴彦 哲 此枝史恵 寺尾 聰 P-347 Stent-retriever 並びに ADAPT を基軸とした機械的血栓回 収術 治療成績と今後の課題 特定医療法人医翔会 札幌白石記念病院 特定医療法人医翔会 札幌白石記念病院 市立釧路総合病院 脳神経外科 3) 脳血管内治療センター 脳神経外科 2) 野村達史 1,3) Nomura Tatsufumi 野中 雅 恩田敏之 米増保之 高橋 明 橋本祐治 2) 本田 修 2) 大坊雅彦 2) 稲村 茂 3) 今泉俊雄 3) はじめに 急性期脳梗塞に対する機械的血栓回収術において stent retriever 並びに ADAPT の登場により高い確率で再開通を得られる時代となった しかし 治療手技の 変化による再開通率の向上が予後の改善が結びついているかについては不明である 今回 演者が昨年度まで勤務した施設において施行した機械的血栓回収術の結果を分析 し検討した 方法 2010 年 10 月 1 日から 2015 年 3 月 31 日までに血栓回収術を行っ た 54 例を対象とした Merci retriever Penumbra system(セパレータ法)で治療した A 群と ADAPT stent retriever で治療した B 群の 2 群間で患者背景 搬入 穿刺時間 画像撮影 穿刺時間 有効再開通(TICI 2B) 完全再開通(TICI=3) 穿刺 再開通時 間 頭蓋内出血 予後良好例(90 日後の mrs0-2) 予後不良例(90 日後の mrs 5-6)につ いて検討した 結果 A 群 B 群共に 27 例であった B 群で有意差を持って男性が少 なく(48 vs 77 P=0.04) 発症-搬入時間が長く(77 ± 47 分 vs161 ± 104 分 P 0.0 完全再開通が多く(59 vs 18 P 0.0 穿刺 再開通時間が短縮(76 ± 54 分 vs101 ± 51 分 P=0.04)した また有意差は認めなかったが B 群で DWI-ASPECT 7 未満が多く(8 vs 22 P=0.06)有効再開通が多く(81 vs 59 P=0.07) 予後不良 例(25 vs 48 P=0.07)が少ない傾向がみられた しかし 穿刺 再開通時間 頭蓋 内出血 予後良好例については有意差を認めなかった 結論 治療手技の変化により 再開通率は改善したが治療成績の向上には至っていなかった 治療成績向上のために は治療体制の整備に加え 適切な症例の選択が重要である P-348 睡眠中発症および発症時刻不明の脳梗塞患者に対する緊急血行 再建術の治療成績の検討 岡田卓也 Okata Takuya 石井 暁 松本省二 定政信猛 甲斐康稔 石橋良太 五味正憲 坂 真人 瀧田 亘 宮田 悠 西 秀久 永田 泉 背景 目的 睡眠中発症および発症時刻不明の脳梗塞は 脳梗塞患者全体の約 1/4 を占 める これらの患者の中には本来 rt-pa 静注療法や緊急血行再建術に適う患者が含ま れていると推定されるが 適応患者の選択方法や治療介入の有効性や安全性については 一定の見解は得られていない 方法 2014 年 4 月-2015 年 5 月までに当院入院となっ た睡眠中発症および発症時刻不明の急性期脳梗塞患者のうち 主幹脳動脈閉塞を有し DWI-ASPECTS 5 点(/10 点)あるいは ASPECTS 6 点 2)DWI(CT)-clinical mismatch を満たし rt-pa 静注療法不適格で緊急血行再建術を施行した 6 例の治療成績を 後方視的に検討した 結果 対象症例は年齢 78 ± 9 歳 女性は 4 例 治療前 NIHSS 中央値 16 点 閉塞主幹脳動脈は M1 が 4 例(DWI-ASPECTS 中央値 9/10 点) 脳底動脈 が 2 例であった 最終未発症確認及び発見から来院までの時間は各々中央値 分であった 全例で Penumbra もしくは Solitaire を用いた血栓回収術を行い うち 1 例では患側の高度内頚動脈狭窄病変に対し経皮的血管形成術を先行した 有効再開通 (TICI grade 2b)は 4 例で得られ 穿刺から再開通までは中央値 125 分であった 治 療翌日の神経徴候改善(NIHSS 4 点)はうち 3 例で得られ 治療前に MRI 施行不可で あった 1 例でのみ完全再開通にもかかわらず不変であった 一方 有効再開通の得られ なかった 2 例では 1 例は不変 1 例で増悪した 結語 睡眠中発症および発症時刻不明 の主幹脳動脈閉塞を有する脳梗塞例のうち MRI-DWI で軽度の虚血性変化に比し高度 な神経徴候を呈する場合には血行再建術による早期再開通により臨床転帰の改善が得 られる可能性がある 急性期血行再建術における ADAPT technique の有用性の検 討 広島市立 広島市民病院 田邉智之 Tanabe Tomoyuki 細本 翔 冨田陽介 高橋 悠 大熊 目黒俊成 廣常信之 西野繁樹 佑 村岡賢一郎 緒言 近年急性主幹動脈閉塞に対して脳血管内治療の有用性が文献上多く報告さ れている 今回当院において急性主幹動脈閉塞に対して行った ADAPT technique による急性期血行再建術の有用性について検討した 対象と方法 2014 年 8 月 2015 年 7 月に ADAPT technique を行った 13 症例を対象とした 血行再建術は tpa 静脈内投与後の非再開通症例 または投与適応外症例に対して施行し Penumbra を ADAPT technique でまず使用し 非再開通症例に対しては追加治療 を行った 穿刺から再開通までの時間 TICI グレード 術前後の NIHSS を評価し た 結果 12 例が心原性脳塞栓症で 1 例がアテローム血栓性であった 男性 8 例 女性 5 例で平均年齢 76.5 歳であった tpa 投与症例は 8 例であった 来院から穿 刺までの時間の中央値 98 分( 分) 10 例が ADAPT 単独 2 例が ADAPT + stent retriever 使用 1 例は Penumbra が閉塞部位に到達せず UK 動注となった 3 例は症状の進行を認めた為 6 時間を過ぎてから治療を行った 穿刺から再開通 までの時間中央値 44 分( 分) ADAPT 単独では中央値 37.5 分( 分) であった TICI は 1 例が 2a 5 例が 2b 7 例が 3 であった 術前 NIHSS の中央値 21 点(4-33 点) 術後 NIHSS の中央値 10 点(0-20 点) 術前後での改善数は中央値 9 点(-2 26 点)改善した 合併症は stent 併用例で 1 例出血性梗塞及びくも膜下 出血を認めた 1 例は肺炎 心不全で死亡した ADAPT 単独では出血性合併症を 認めなかった 結語 今回の結果 ADAPT technique は穿刺から再開通までの時 間および再開通率において stent 推奨の文献と比べ遜色なく 出血性合併症 解離 も認めず安全な方法と考えられた JNET S374-S445_13_ポスター 発表なし.smd Page 59 Vol.9 No.6 November 2015 S431 ポスター 発表なし 症例 1 87 歳 女性 経過 既往に心房細動を認めており 右片麻痺および失語で 発症した 発症 60 分で到着し NIHSS21 点 頭部 MRA にて左内頚動脈先端部に 塞栓を認め rt-pa および脳血管内治療の適応を検討した 脳血管内治療専門医が 院内不在であったため 要請しつつ転送先も検索 術者の到着を待つより転送が早 いと判断し rt-pa を到着後 57 分で施行しつつ転送した 搬送先にて solitaire FR にて血栓回収施行し TICI 3 mrs 0 にて退院となった 症例 2 77 歳 男性 経過 心房細動 洞不全症候群にてペースメーカー埋め込み術後 意識障害にて 3 次救急 搬送された 最終確認から 80 分で到着し NIHSS35 点 3DCTA にて脳底動脈先端 部に塞栓を認めており rt-pa および脳血管内治療の適応を検討した 血管造影室 使用中であったため加療準備しつつ転送先も同時に検索 搬送先が早急に決まっ たため rt-pa を到着後 65 分で施行しつつ転送した 搬送先にて solitaire FR にて 血 栓 回 収 施 行 し TICI 3 mrs 2 に て 転 院 と な っ た 考 察 当 院 で は Stent Retriever の承認から 2015 年 6 月の時点で rt-pa 施行し脳血管内治療の適応も検 討され Drip and Ship を行ったのは上記 2 症例であった 当院で適応時間内に加療 をすることも可能であったと考えられる症例だが Picture to Puncture に時間を 要する可能性が高いと判断した 迅速な対応が困難な場合には適応時間内に加療 ができる見込みがあっても院内加療にこだわらず 可能なら近隣に速やかに搬送 できる体制を整えておくことが有用と考えられた 小倉記念病院 進行性脳卒中に対する緊急頚動脈ステント留置術 近畿大学

59 P-349 P-350 Door to Reperfusion Time 90 分以内を目指した当院の取り組 みと初期治療成績 神戸市立医療センター中央市民病院 神戸市立医療センター中央市民病院 神経内科 脳神経外科 2) 河野智之 kono Tomoyuki 坂井信幸 2) 別府幹也 2) 有村公一 2) 星 足立秀光 2) 幸原伸夫 拓 流山中央病院 横浜市立大学 今村博敏 2) 背景 急性期脳梗塞に対する再開通療法に於いて 発症から再灌流までの時間を短縮 することの重要性が報告されている 当院は 2015 年 4 月より診療体制を刷新し来院再灌流時間(D2R)を 90 分以下に短縮する試みを開始しており その初期治療成績を報 方法 対象はステント型血栓回収機器が使用可能になって以降 急性期脳梗 告する 塞に対して血管内治療を行った 48 例 Door to Reperfusion Time(D2R)90 分以内を達 成するための診療体制の主な変更点は(術前 MRI の省略 (2)簡易迅速測定装置の活 用 (3)術前脳血管造影の省略である 2015 年 4 月以前の症例を前期群 それ以降を後 期群に分類し各手技に要した時間 TICI 2B 以上の再開通率と退院時または 90 日後の 転帰良好(mRS 0-2)の割合を比較した 結果 患者背景は年齢中央値 78 歳(IQR 6983) 女性 17 例(35 ) NIHSS 中央値 19(IQR 13-23) 発症-来院時間 85 分(IQR 55260) 術前 t-pa 投与 24 例(50 )で 前期群(37 例)と後期群(11 例)の間に有意差は認 めなかった 手技に要した時間は来院-穿刺(前期群 88 分 後期群 70 分 p=0.23) 穿 刺-ガイディングカテーテル留置(前期群 35 分 後期群 16 分 p 穿刺-最終 造影(前期群 102 分 後期群 46 分 p 0.000であった TICI 2b の再開通率に有 意差はなく(前期群 81 後期群 91 p=0.44) 再開通症例の D2R は後期群で有意に 短縮した(174 分 vs 133 分 p=0.02) 治療後 36 時間以内の頭蓋内出血は 2 群間に有意 差なく(前期群 30 後期群 36 p=0.68) 後期群で転帰良好例が多い傾向がみられ た(前期群 32 後期群 64 p=0.06) 結論 D2R 短縮の試みは安全に遂行できてお り 転帰改善効果が期待される P-351 脳神経外科 2) 東田哲博 1,2) Higashida Tetsuhiro 吉原智之 大渕英徳 金澤隆三郎 昨今 急性期脳血管閉塞に対する血管内治療では 短時間かつ確実な血栓回収が可 能となり 合併症回避や手順効率化の重要性が増している こうした観点から興 味深かった以下の 3 症例を提示し ちょっとした工夫が安全かつ効率的な血栓回 収に寄与することを示す 症例 1 レンズ核線条体動脈起始部の塞栓症に対し PX Slim から Solitaire を誘導したことが有用であった症例 症例 2 Trevo 回収 困難時に あらかじめ使用していた 4.2F Fubuki が有用であった症例 症例 3 M2-3 の血栓に対し 4MAX が血管に wedge することなくスムーズな血栓回収を 達成できた症例 当施設では 血管径の細い領域(主に M2 以遠)では Penumbra ACE ではなく あえて 4MAX を使用することも考慮している この理由として 4MAX では reperfusion catheter を 2 本必要としないこと 細い脳血管における wedge のリスクが低くなること 4MAX と同軸に用いる PX Slim に Solitaire Trevo とも特に問題なく通ることが挙げられる また stent retriever で血栓回収 を試みる場合 4.2F Fubuki を使用することも考慮している この理由として stent retriever 抜去時の抵抗を減じるのと同時に 抜去困難時に snare 等のデバイ スが比較的容易に誘導 使用可能であるためである 頭蓋内急性期血行再建に用 いられるデバイスは多岐にわたり それらが手技の安全性や有効性に影響する可 能性があるため 個々の症例において適切なデバイスの選択が重要である P-352 9F Optimo による直接吸引が有効であった急性頚部頚動脈閉塞 の2例 札幌宮の沢脳神経外科病院 市立函館病院函館病院 脳神経外科 2) 脳卒中センターでの急性期血行再建の現状 関西医科大学付属滝井病院 関西医科大学 脳神経外科学講座 2) 岩瀬正顕 IWASE MASAAKI 須山武裕 大重英行 山原崇弘 淺井昭雄 2) 古明地孝宏 Komeichi Takahiro 對馬州一 2) 丹羽 潤 2) はじめに 頚部頚動脈の急性閉塞は稀な疾患であり その治療は確立されていな い 今回我々は 9F バルーン付き親カテーテル Optimo による血栓の直接吸引が有 効であった頚部頚動脈急性閉塞の 2 例を経験したので報告する 症例 1 36 歳 男性 精巣腫瘍のため泌尿器科で化学療法中(シスプラチン)であった 軽度の右 麻痺と呂律不良を自覚後 3 時間おいて症状が急速に進行した DWI で左半球に 淡い梗塞巣を認めた DSA を行ったところ左総頚動脈に充満する巨大な血栓を認 めるとともに 内頚動脈系の血流遅延 左中大動脈 M2 より末梢の描出が不良で あった 総頚動脈に 9F Optimo を上げ バルーン拡張下にカテーテル先端部分を 血栓に密着させ 吸引を行ったところ 多量の血栓を除去することができ 総頚動 脈を完全に再開通させることができた 引き続き M2 に Penumbra 3MAX で血栓 除去を行った しかし 頭蓋内は TICI 2a までの再開通しか得られず 広範な脳梗 塞は回避できなかった 症例 2 74 歳男性 CAS 施行 4 日後 3D-CTA 施行直後 に血圧 が 50 台まで低下 ショック状態となる 昇圧剤にて血圧安定後 右麻痺と 失語を認めため MRA を施行したところ 左内頚動脈閉塞を認めた DSA でステ ント内閉塞を確認後 前症例と同様に 9F Optimo を上げた ステント直下までし か上がらず 血栓に密着させることはできなかったが 一回の用手吸引により 多 量の血栓を吸引することができ ステント内の再開通が得られた 穿刺からの時 間は 10 分であった 右麻痺は完全回復した 結論 頚部頚動脈の急性閉塞に対 して 9F Optimo により直接吸引は手技が単純かつ迅速で 極めて有用と思われた P-353 目的 大学附属病院に併設する脳卒中センターでの脳卒中センターでの急性期血 行再建の現 状ついて検討した 方法 米国ブレインアタック連合の一次脳卒中セ ンター設置基準(201に準じて 専属医 師 専属ベッド ホットライン 脳卒中 データベース登録に加え 無線モニター MRI- WDI MRA 3D-CTA に対応し た t-pa4.5 時間対応への院内マニュアルの改定を行った 院 内クリニカルパス の整備状況 地域連携クリニカルパスの整備状況 大学附属病院間で診療連 携し た 脳血管専門医 指導医が緊急時に移動して 附属病院 2 施設配属をカバーでき 成績 平成 24 年 1 月から大学附属 るよう に配置を整備し緊急対応可能とした 病院 脳卒中センターを開設 脳梗塞急性期患者の搬入 は 23 度 1 年間 75 名 平 成 24 年度 62 例(t-PA2 例 血管内 3 例)となった 脳卒中症例の 8 割は 脳神経外 科入院 脳神経外科の入院症例中に脳卒中患者は 5 割 脳神経外科が担当した脳卒 中 のうち急性期虚血性脳卒中は 3 割であった 考察 近年の報告では drip ship retrieve を行う包括的脳卒中センターの治療成績 は t-pa 静注療法と比し て有効性を示すことができないでいる また 外科治療後や 抗凝固 剤を休薬中 の脳梗塞発症の問題もある 結論 1 t-pa 地域格差の是正を目的に平成 24 年 度 脳卒中センターを開設した 2 脳卒 中診療の主体を脳神経外科が占めてい た 3 急性期血行再建を要す症例は 5 であっ た 4 Web 会議を利用した附 属病院の脳卒中センター間の情報共有している P-354 総頚動脈および頚部内頚動脈急性閉塞に対する血栓回収療法 旭川赤十字病院 頭蓋内急性期血行再建のデパイス選択におけるちょっとした工 夫 ー 3 症例の報告ー 社会医療法人 櫻井寿郎 Sakurai Juro 浅野 剛 齋藤久泰 小林理奈 小林 瀧澤克己 当院における急性期再開通療法の現状と問題 桑名恵風会 桑名病院 徹 竹林誠治 背景 目的 頚部頚動脈の急性閉塞では 多量の血栓の処理と遠位塞栓の防止を 両立させる必要があり 短時間での治療は容易ではない これら病変に対する経 症例 頚部頚動 皮的血栓回収療法の経験を報告し 注意点などにつき考察する 脈急性閉塞に対し緊急血栓回収療法を行った 3 例 症例 1 87 才女性 左片麻痺 などで発症 来院時画像精査にて総頚動脈から内頚動脈に血栓が疑われた 9F Optimo にて近位遮断の後 Penumbra 5Max Solitaire 6 30mm Hyperform 7 7mm 牽引などで血栓を破砕回収 多量の血栓にて Penumbra および GC の閉 塞が複数回あり 約 2 時間で完全再開通 症例 2 63 才女性 右 CAS 後 4ヶ月時 に急性閉塞 右麻痺 失語 意識障害で発症 8F Optimo で近位遮断下に PS を血 栓遠位に誘導 近位遠位遮断下に stent 内での PTA balloon 拡張 牽引操作を実 施 その後 Penumbra 5Max で吸引を行ったところ大量の血栓が吸引された 約 70 分で完全再開通 症例 3 64 才男性 右内頚動脈起始部高度狭窄および右 M1 閉塞 左麻痺にて発症 ICA は狭窄遠位の血栓により閉塞していた 9F Optimo で近位遮断の後 PS を遠位に誘導 狭窄部 PTA 後に Solitaire 6 30mm で ICA の血栓回収 さらに Solitaire 4 20mm で M1 の血栓を回収(TICI3 再開通まで 約 60 分) ICA 狭窄部に Wall stent を留置した 結果 全例で症状改善 拡散制 限の範囲拡大も僅かであった 結論 頚部頚動脈急性閉塞に対する血栓回収療法 は有効であるが 巨大血栓に対しては何らかの破砕手技を要するため 厳重な血行 遮断の併用が必須であると考えられる 森田幸太郎 Morita Kotaro 中里真二 森田健一 近 貴志 渡邉正人 目的 今年になり脳塞栓症に対する急性期再開通療法(ART)の有用性について幾 つもの研究が報告された 当院は新潟市の ART を担う一病院となっておりこれ らを踏まえて現状と成績 問題点を明らかにし報告する 方法 2014 年 1 月から 2015 年 1 月まで当院で ART を行った 21 例(男 9 女 12 平均年齢 78 歳 閉塞血管 右 10 左 10 両側 についてまとめ各時間的パラメーター 予後良好および不良群 結果 いずれも心原性脳塞栓症であり抗 の比較 合併症について検討を行った 血小板抗凝固療法中の発症は 5 例であった 発症時間帯は午前中にやや多くみら れた 発症から来院迄は平均 70 分 tpa 使用例では来院から開始まで平均 71 分 かかっていた ART は大多数(19 例)でペナンブラシステムが使用され穿刺はい ずれも大腿で来院から平均 107 分であった 発症から再灌流までの平均時間は 249 分で 経過良好群と不良群を各パラメーターで検討した限りでは有意な差異は みられなかった 成績は再開通率が 76 転帰良好群(mRS0-2)29 死亡率(30 日)14 でこれ迄の大規模試験の報告と同等であったが 症候性頭蓋内出血(sICH) の合併が 24 と極端に多かった この理由として精査したところ担当術者の適 応 手技時間に問題があった 結論 当院の ART の成績はこれ迄の報告同等で あったが向上のためには当然だがこれまでの問題例の十分な把握検討と改善が必 要である S432 JNET Vol.9 No.6 November 2015 S374-S445_13_ポスター 発表なし.smd Page 60

60 P-355 P-356 頸部内頸動脈および頭蓋内動脈閉塞 tandem 病変に対する血栓 回収療法の治療戦略検討 国家公務員共済組合連合会 国家公務員共済組合連合会 虎の門病院 虎の門病院 神経内科 脳神経血管内治療科 2) 宮内淑史 Miyauchi Yoshifumi 天野達雄 2) 佐藤允之 2) 松丸祐司 2) 背景 急性期脳梗塞に対する血栓回収療法では頭蓋外頸動脈病変は穿刺-再開通 時間を遅延させる 頸部内頸動脈(ICA)および頭蓋内動脈閉塞 tandem 病変に対 する血栓回収療法の報告があるが治療戦略に一定の見解はない 本検討では 頸 動脈病変の治療を優先した場合と頭蓋内動脈再開通を優先した場合との時間推移 治療成績について検討した 方法 当院で 2012 年 7 月から 2015 年 6 月までに発 症 8 時間以内に血栓回収療法を行った症例のうち 頸部 ICA 狭窄/閉塞と頭蓋内動 脈閉塞 tandem 病変を有するアテローム血栓性脳梗塞 6 例を対象とした 対象を 頸動脈ステント留置術(CAS)を優先した群(CAS 群)と頭蓋内再開通を優先した群 (血栓回収群)に分類し手技内容 時間推移 転帰について検討した 結果 CAS 群において CAS 時の protection として総頸 外頸動脈 balloon protection(bp)を 1 例 遠位 ICABP を 2 例で行った 頭蓋内血栓回収には Penumbra を 2 例 Merci を 1 例で用いた 血栓回収群では 全例でまず頸部 ICA に対して総頚動脈 BP でのバルーン拡張を行い 直後に Stent Retriever を用いた頭蓋内血栓回収を 行った 頭蓋内血栓回収後に 2 例で CAS を行いいずれも遠位 ICABP を用いた TICI 2b 以上の再開通は CAS 群では全例 血栓回収群では 2 例で得られ 3 か月後 mrs0-2 は両群とも 2 例ずつだった 穿刺-頭蓋内血栓回収開始までの平均時間 は CAS 群で 61 分 血栓回収群で 30 分で 穿刺-頭蓋内再開通はそれぞれ 100 分 69 分でともに血栓回収群で短かった 穿刺-最終造影はそれぞれ 113 分 117 分と 差はなかった 結論 頸部 ICA および頭蓋内閉塞 tandem 病変に対する血栓回収 療法では血栓回収を優先して行うことで穿刺-再開通時間を短縮できる P-357 聖路加国際病院 聖路加国際病院 神経血管内治療科 2) 朝霞台中央総合病院 脳神経外科 3) 熱海所記念病院 4) 佐藤慎祐 1,2) Sato Shinsuke 新見康成 2) 茂木陽介 1,2) 島 彰吾 佐々木康輔 井上龍也 藤井本晴 1,2) 中本英俊 3) 久保田有一 3) 劉 美憬 4) 阿南英典 4) 杉浦 誠 4) 目的 急性主幹動脈閉塞に対する stent retrieval の使用成績より有用性と課題を明らかにする 方法 2014 年 11 月から 2015 年 7 月までの stent retriever を用いた急性期血行再建術を施行した 17 症例(他施設 11 症例を含む)を対象とした 結果 男性 9 例 平均年齢 73 歳(42-90) 術前 NIHSS 中央値 20 点(8-40) CT-ASPECT 中央値 9 点(4-10) 閉塞部位(ICA-MCA-VB)はそれぞれ 例 onset to picture time 中央値 76 分(32-305) picture to puncture time 中央値 113 分(38196) picture to reperfusion time 中央値 198 分(97-312) procedure time は平均 90 分(35-192)(血 管内治療専門医常駐施設においては平均 73 分(35-92)であった t-pa 先行 12 例(70.5 ) 複数手 技 1 例(CAS)であった 17 例中合計 27 回(平均 1.6pass)展開した TICI2b-3 の再開通は 12 例 (70.5 ) TICI2a-3 の再開通は 17 例(100 )であった (血管内治療専門医常駐施設においては TICI2b-3 の再開通率は 5 例(83.3 ))無症候性くも膜下出血は 2 例で 症候性頭蓋内出血は 2 例で あった 術後 30 日後の mrs 0-2 は 7 例(41.1 ) 3-4 は 7 例(41.1 ) 5-6 は 3 例(17.6 )であっ た 血管内治療専門医が常駐ではない施設では 治療に関わるスタッフなどの人的問題 治療に関 わる人数や システム誘導困難症例に慣れていないなどにより時間短縮に制限があると思われた 結論 病院到着から検査 治療への迅速な対応を目指している 画像から再開通までの時間短縮に は様々な問題点があった 血管内治療専門医が常駐していない施設でも 指導施設と症例検討を行 い治療への問題点を抽出し 次の治療へ改善を目指している P-358 急性期脳虚血症例における C-arm CT を用いた脳血液量 (Cerebral Blood Volume)測定の検討 東京慈恵会医科大学 急性期脳主幹動脈閉塞症に対する Stent retriever の治療成績多施設合同- 当院における頸部内頸動脈閉塞及び中大脳動脈閉塞の tandem lesion に対する急性再開通療法の検討 医療法人讃和会 池村絢子 Ikemura Ayako 結城一郎 石橋敏寛 郭 樟吾 西村健吾 菅 鈴木倫明 渡邊充祥 佐々木雄一 村山雄一 寺本佳史 Teramoto Yoshifumi 山田公人 藪内伴成 田崎貴之 湯上春樹 一成 P-359 はじめに 頸部内頸動脈高度狭窄病変では末梢の血流停滞により発生する血栓が 残存血流によって遠位塞栓を来たし脳梗塞となる事がある 当院で経験した頸部 内頸動脈閉塞及び中大脳動脈閉塞(tandem lesion)に対する急性再開通療法を検討 したので報告する 対象 2013 年 4 月から 2015 年 7 月まで 当院で急性期再開 通療法を施行した 41 例中 頸部内頸動脈閉塞及び中大脳動脈閉塞の tandem le 結果 年齢 歳 男性 4 例 女性 3 例 病型 sion を認めた 7 例を対象とした はアテローム性 6 例 内頸動脈解離 1 例 発症時 NIHSS は 7-20 点 tpa 投与は 3 例であった 内頸動脈閉塞治療時の protection は全例 proximal protection とし Stent は 6 例に留置した 中大脳動脈閉塞に対しては 6 例で血栓回収療法を施行し た Stent 留置を先行させた antegrade approach は 4 例 遠位塞栓を先行させた retrograde approach は 2 例 で あ っ た 血 栓 回 収 の デ バ イ ス 選 択 は 5 例 に Penumbra 1 例に Solitaire + Penumbra を使用した すべての症例で TICI IIb 以 上の再開通が得られた 再開通療法に伴う頭蓋内出血は認めなかったが Solitaire 使用例では血管攣縮を併発した 全例で NIHSS は改善を認め 3ヶ月後の mrs は 結論 様々な血栓回収デバイスの導入により 0: 2 例 2: 2 例 3: 2 例であった 再開通率は向上してきている 頸部内頸動脈閉塞及び中大脳動脈閉塞の tandem lesion でも再開通する事ができれば機能予後を大きく改善できる可能性がある 今後症例を蓄積しさらに検討する必要がある P-360 Multi-device による急性期血栓回収療法の有用性と問題点 都城市郡医師会病院 都城市郡医師会病院 放射線科 2) 宮崎大学 臨床神経科学講座 新逸 脳静脈血栓症に対して multi device を用いて脳血管内治療を施 行した 3 例 聖マリアンナ医科大学東横病院 脳神経外科学分野 3) 宮田史朗 菊池拓紀 2) 目的 当院における multi-device を用いた急性期血栓回収療法の治療成績を示し その有用性と問題点を retrospective に検討 方法 対象はステント型回収器材 (ST)が使用可能となった 2014 年 5 月から 15ヶ月間に当院で経験した急性期主幹 動脈閉塞による脳梗塞 19 例(男/女=11/8 平均年齢 73 歳) 血栓回収治療は ST を 第一選択とし ペナンブラ吸引システム(PS)はステント不成功時や M2-M3 遠位 部閉塞症例に使用する方針とした 閉塞部位 再開通 治療時間 手技合併症 NIHSS の変化 退院時予後 3ヶ月後の予後などについて検討 成績 閉塞部位 機序別では ICA:6 例 MCA 本幹 7 例 M2 以遠 5 例 BA1 例で 心原性塞栓症 16 例 ATBI3 例であった 有効な再開通は 15 例(78.9 )で TICI 3; 9 例 TICI 2B; 6 例の内訳であった シース挿入から再開通までの平均時間は 70 分(30 分 200 分)で 症例を積み重ねる事で再開通時間を短縮できた ただ ST 単独使用例は 6 例で 残り 6 例は PS との併用治療を要した 手技合併症は血管穿孔 1 例 治療後 36 時間以内の症候性頭蓋内出血は 1 例(10 ) 死亡例は呼吸器合併症例 1 例 平 均 NIHSS 値は治療前 16.1 治療後 7.7 で 予後良好群(mRS 0-2)は退院時 12 例 (63.2 ) 3ヶ月後 13 例(68.4 ) 結論 ST は取り扱いが容易で再開通効果も高 く有用だが 血栓の取りこぼしや血管直線化による血管痛 穿通枝損傷など問題点 もあり 症例によっては PS 使用が良いと思われた ST と PS を併用した Multidevice による治療効果は高く 今後症例の積み重ねが必要と思われる 深野崇之 Fukano Takayuki 高田達郎 鹿島 悟 野越慎司 高石 水上平祐 徳浦大樹 野田昌幸 小野 智 吉江智秀 元 植田敏浩 はじめに 近年 脳静脈洞血栓症に対して新規 device を用いた脳血管内治療の報 告が散見されている 今回脳静脈洞血栓症に対し脳血管内治療を行った 3 例を報 告する 症例 1 62 歳男性 開頭クリッピング術施行歴あり 間代性痙攣を主訴 に救急搬送された 第 7 病日に一過性の右不全麻痺が出現した 頭部 CTA にて 上矢状静脈洞の閉塞を認めた ヘパリン投与行うも翌日意識障害(JCS I-2) 右不 全麻痺出現し 脳血管内治療を行った UK 局所投与 PTA を行い 再開通を得 た 第 35 病日に mrs=0 にて退院となった 症例 2 44 歳男性 増悪する頭痛 失見当識にて近医を受診 頭部 CT にて脳静脈洞血栓症が疑われ当院搬送となっ た 頭部 MRV にて両側横静脈洞の描出が認められなかった 意識障害(JCS I-3) の 出 現 継 時 的 な 症 状 の 進 行 あ り 脳 血 管 内 治 療 を 行 っ た UK 局 所 投 与 Penumbra5max での吸引にて部分再開通を得た 第 15 病日に mrs=0 にて退院と なった 症例 3 33 歳女性 妊娠 7 週であった 左後頭部痛が増悪するため 第 4 病日に来院した 一度帰宅するも 翌日頭痛増悪 右側半盲出現し再度来院 頭 部 MRV にて左横静脈洞 S 状静脈洞の描出なく 脳静脈洞血栓症と診断した ヘパリン投与行うも 翌日失語症状出現し 脳血管内治療を行った Penumbra 5max Ace Solitaire 使用し 再開通を得た 第 35 病日に mrs=1 にて退院となっ た まとめ 脳血管内治療を行い 3 例とも良好な経過をたどった 脳静脈洞血栓 症は動脈閉塞に比べ血栓量が多いが 複数の device を用いて全例で再開通を得る ことが可能であった 内科的治療抵抗例 症状進行例に対する血栓回収療法の有 用性が示唆された JNET S374-S445_13_ポスター 発表なし.smd Page 61 脳卒中センター Vol.9 No.6 November 2015 S433 ポスター 発表なし 目的 近年 C-arm CT を利用して脳血液量(Cerebral Blood Volume:CBV)を評価 するソフトウエア(C-arm CT CBV)を用いた血管撮影が行われるようになり その 臨床上の利用方法が注目されている 今回我々は C-arm CT CBV を用いて急性期 脳虚血症例の CBV を評価し 脳血管撮影前後で施行した MRI の所見と比較検討 したため報告する 方法 急性期脳虚血のため脳血管撮影または血栓除去術を施 行した 8 症例に対して C-arm CT を用いて CBV を測定した 3 症例に対し血栓 除去術が行われ そのうち 2 症例は手術後 1 症例は手術前後に CBV 測定を行っ た 5 症例に対しては診断的脳血管撮影のみを行い 内科的治療が行われた 結 果 C-arm CT CBV を施行した脳梗塞症例において 健常側に比べて虚血側は CBV が低下する傾向にあった またそのうちの 6 症例において CBV の低下を認 めた部位に一致して 脳血管撮影後に行った MRI の DWI 画像で高信号を呈して おり同部位に虚血が完成していたことが確認された 結語 急性期脳虚血におい て施行した C-arm CT-CBV の所見と 治療(もしくは血管撮影)前後に施行した MRI の所見には相関性が認められた 急性期血栓除去術の適応症例においては 術前後に CBV を施行することで 虚血の状態に関して付加的な情報を得ることが 出来ると考えられる しかしながら 脳還流の代謝機構は複雑であり 今後症例を 重ね CBV の経時的変動の解釈を検討する必要がある 大田 元 Ohta Hajime 入佐 剛 内之倉俊朗 笠 生嶋一朗 2) 竹島秀雄 3) 友愛会病院

61 P-361 P-362 急性再開通療法における出血性合併症の予測因子 兵庫医科大学 急性内頚動脈閉塞に対する再開通療法の検討と今後の課題 脳神経外科学講座 横浜新都市脳神経外科病院 白川 学 Shirakawa Manabu 吉村紳一 内田和孝 進藤誠悟 背景 目的 急性期主幹動脈閉塞脳梗塞に対する急性再開通療法の有効性は証明 されたが 術後に頭部 CT で出血性変化を認める症例が存在する 本事象におけ る血管の屈曲蛇行の関与を確認するため 中大脳動脈の屈曲度と術後出血につい て検討した 方法 当院にて 2013 年 9 月 1 日から 2014 年 6 月 30 日までに 前 方循環の頭蓋内主幹動脈閉塞症に対し急性再開通療法を施行した連続 75 症例を対 象とした 術後 12 時間 24 時間後の頭部 CT で高吸収域を認める症例を出血群 とし 頭部 CT で高吸収域を認めない非出血群と比較検討を行った 中大脳動脈 の屈曲度は血管撮影の正面像における中大脳動脈 M1 部の最上点と最下点の垂直 距離で評価した 結果 出血群は 29 例(39 ) 非出血群 46 例(61 )であった 両群間で年齢 ASPECTS には有意差を認めなかった Stent retriever 使用症例で は術後出血が多い傾向にあり(p=0.06) 出血群では予後良好例(mRS0-2)が有意に 少なかった(39 vs 61 p=0.0 中大脳動脈の距離は出血群で有意に大きく(出 血群 8.0mm 非出血群 7.1mm p=0.02) 多変量解析でも術後出血の独立した予 結論 急性再開通療法後の出血と M1 の屈曲度は有意 測因子であった(p=0.02) に相関していた 対象血管の屈曲が強い症例には使用デバイスの選択や組み合わ せに工夫が必要と考えられた P-363 佐々木亮 Sasaki Makoto 服部伊太郎 石森久嗣 根本哲宏 疋田ちよ恵 大高稔晴 佐藤純子 岩崎充宏 福田慎也 森本将史 目的 近年 stent の使用により超急性期再開通療法の有効性が報告されているが 急性内頚動脈(internal carotid artery:ica)閉塞の予後は未だ不良で 治療戦略に ついて問題点も多い 今回 当院にて再開通療法を施行した ICA 閉塞症例につい て 治療成績と問題点の検討を行った 対象 方法 stent 導入後 2014 年 7 月か ら 2015 年 3 月までに再開通療法を施行した 22 例中 ICA 閉塞 9 例を対象とした 平均年齢は 75.3 歳(41 89 歳) 閉塞部位は頭蓋内 6 例 頸部 3 例 閉塞原因とし ては心原性が 5 例 アテローム血栓性が 4 例 これらの治療法 TICI grade 転帰 結果 頭蓋内群は stent penumbra PTA UK 動注で治療施 予後を検討した 行 頚部群では更に CAS も併用した TICI grade は 7 例が 2B 以上 2 例は再開 通が得られず 90 日後の mrs は 0 2:4 例 3 4:1 例 5 6:4 例であった 転帰 良好群の平均年齢は 75.3 歳(不良群 83.8 歳) 心原性が 1 例(不良群は全例)であっ た 再開通までの時間 TICI grade 等に関しては 2 群間で差を認めなかった 考 察 結語 ICA 閉塞においては 年齢が若く アテローム血栓性が予後良好な傾向 にあり 積極的に治療を検討するべきと思われる 一方 高齢で心原性の症例は再 開通しても 時間など術前状態が良くても予後不良となる場合も多い また IC top が開存している ICA 閉塞に対しては ICA を開存できても 遠位塞栓による IC top 閉塞にて側副循環不良を招くリスクもあり 治療戦略については慎重な判 断を要する P-364 担癌患者に対する超急性期血栓回収術の経験 関西医科大学 頸動脈内膜剥離術後に頸動脈急性閉塞をきたしたが血栓回収術 にて治療し得た一例 神経内科 三宅浩介 Miyake Kosuke 國枝武伸 豊島千絵 岩崎優子 森勢 諭 村上 柘植彩子 中村正孝 金子 鋭 日下博文 市立豊中病院 綾 目的 悪性腫瘍に脳血管障害が合併しやすいことはよく知られている 担癌患者 の超急性期脳梗塞への脳血管内治療は 予後と施術のリスクとを踏まえて適応が 検討されるのが実情であるが 緊急脳血管内治療の主流が血栓回収デバイスとなっ た現在 我々は担癌患者へも積極的な緊急脳血管内治療を行っている 今回その 治療成績を検討した 対象 2012 年 3 月から 2015 年 4 月の間に当科で超急性期 血栓回収術を施行した 22 例のうち 悪性腫瘍を有していた症例 4 例 症例 1 51 歳女性 子宮体癌の治療中に脳梗塞を発症 右 M1 閉塞 NIHSS17 点 再開通を得 られず(TICI 0) 3ヶ月後の mrs 4 症例 2 67 歳男性 悪性リンパ腫の治療中に 左 M1 閉塞を発症 NIHSS22 TICI2A で mrs4 症例 3 71 歳男性 膀胱癌治療 中 右 M1 閉塞を発症 TICI 2B mrs0 で自宅退院 症例 4 78 歳男性 右 M1 閉 塞(NIHSS13)で入院後に肺癌が発覚 TICI2A 微小な脳梗塞を繰り返した後 mrs6(悪性腫瘍による死亡) 用いた血栓回収デバイスは Merci retriever1 例 Penumbra system3 例 t-pa 静注療法を併用した症例はいなかった いずれの症 例も術中は ACT200 秒以上となるよう ヘパリン投与を行った 手技は特に問題 なく行うことができ 術中に血栓形成はみられず 1 例で術後 SAH を認めたが軽 微であった 考察 出血傾向を有する症例も含めて担癌患者の超急性期血栓回収 術は大きな合併症なく 安全に手技を全うすることができ 再開通を得たものでは 良好な経過をたどった 悪性腫瘍により生命予後が不良である症例もあったが 機能予後改善の可能性がある以上 担癌患者に対しても超急性期血栓回収術は積 極的に考慮すべきであると考える P-365 寺田栄作 TERADA EISAKU 矢野喜廣 西尾雅実 はじめに 頸動脈内膜剥離術(CEA)術後の稀ながら重篤な合併症として急性閉塞 があるが対処法は確立していない 今回 CEA 後急性閉塞を経皮的血栓除去で再 症例 36 歳男性 繰り返す左上肢の痺 開通できた症例を経験したので報告する れ 巧緻運動障害で当院神経内科受診し多発脳梗塞と診断され入院 右 CCA から ICA に中等度狭窄を認めたため 抗血小板薬 2 剤内服下に CEA を行った 手術は 問題なく終了し新規神経症状を認めなかったが 6 時間後に右眼視野欠損を自覚 CTA で CCA から ICA の急性閉塞を認めたため経皮的血栓除去を行った 血管造 影では右 CCA 分岐直後から頭蓋内 ICA まで閉塞し MCA は対側からの血流を認 めた 右 CCA に Penumbra 5MAX 留置 遠位部へ移動しながら血栓吸引したと ころ CCA から ICA 近位部まで再開通した その段階で意識障害と左半身麻痺を 認め 撮影を行うと ICA 終末から右 MCA が閉塞していた Trevo Pro を使用し て血栓回収を行い完全に再開通 症状は改善した CEA 部に壁在血栓のわずかな 残存を認めたため再度直達手術を行い 壁在血栓を除去した 術中より抗血小板 薬 3 剤とヘパリンを使用し術後も継続した 術後新規神経症状は残存せずリハビ リテーション目的に術後 24 日目に転院となった 考察 CEA 後急性閉塞の生じ る頻度は明らかではない 急性閉塞を疑った場合 従来は再手術が一般的に行わ れていたが 頭蓋内病変や解離に対する対処が難しいことなどから 血管内治療を 行うべきとの報告もみられる ステント留置は血管破裂につながる危険性を考慮 し今回は使用しなかった 結語 CEA 後急性閉塞に経皮的血栓除去は有効であ ると考えられる P-366 非ビタミン K 阻害経口抗凝固薬服用中の急性期脳梗塞に対する 血管内治療の治療成績 国立循環器病研究センター 国立循環器病研究センター 国立循環器病研究センター 脳血管内科 脳神経内科 2) 脳神経外科 3) 徳田直輝 Tokuda Naoki 山上 宏 2) 早川幹人 日野天佑 宮崎雄一 佐藤 高橋 淳 3) 長束一行 2) 豊田一則 搬送時に心房細動を認めなかった主幹動脈閉塞の 7 症例に対す る Penumbra 5MAX ACE の成績 会津中央病院 武田康寛 Takeda Yasuhiro 石川 治 藤谷茂太 後藤晴雄 三浦啓介 前田佳一郎 徹 3) 目的 NOAC 服用中に発症した急性期脳梗塞に対する血管内治療の安全性について 自験例により検討する 方法 2015 年 6 月までに NOAC 服用中に脳梗塞を発症し 当 院で血管内治療を行った連続例について背景因子 出血性合併症および治療成績を調査 した 結果 対象は 4 例(年齢 歳 男性 3 例) 発症前の NOAC はダビガトラン 2 例 リ バ ー ロ キ サ バ ン 1 例 エ ド キ サ バ ン 1 例 治 療 前 NIHSS は 9-30 DWIASPECTS(10 点法)は 8-10 閉塞血管部位は内頚動脈 1 例 中大脳動脈 2 例 脳底動脈 1 例であった 来院時の aptt は 秒 PT-INR は と著明な延長はなく 1 例で rt-pa 静注療法が施行された NOAC 最終内服から動脈穿刺まで 時間 発症から動脈穿刺まで 時間で血管内治療を開始した 2 例で Penumbra システ ムと Solitaire FR を併用し 1 例で Penumbra システム 1 例で Solitaire FR を使用した 2 例で再開通(それぞれ TICI 2b 3)が得られたが 他の 2 例では再開通が得られなかっ た(ともに TICI 0) 症候性頭蓋内出血や出血性合併症はなく 3 か月後 mrs は 再開 通が得られた例ではそれぞれ 1 2 再開通が得られなかった例ではそれぞれ 5 6 であっ た 死亡例は脳梗塞 肺塞栓 下肢静脈血栓症を繰り返し 剖検にて悪性リンパ腫が判 結論 NOAC 服用下で発症した脳梗塞に対して血管内治療を行った 4 例では 明した 出血性合併症を認めず 再開通が得られた 2 例で転帰良好であった NOAC 服用下で も安全に血管内治療を実施できる可能性がある 現在 急性期血栓回収療法を施行する際のデバイス選択について明らかな指針は 存在しない そのため各治療医の判断に委ねられているのが現状であり controversial な点が多く存在する 搬送時に Af を認めない主幹動脈閉塞の症例は臨床 上多く遭遇するが そのような場合のデバイス選択も consensus に至っていない 本題では Penumbra 5MAX ACE を用いて血栓回収を施行した症例の内 搬送時 に Af を認めなかった主幹動脈閉塞の 7 症例に対する成績を検討した 症例は全て 2015 年 1 月から 6 月までの間に当院へ搬送され ER 収容時の EKG で Af を呈さ なかった 7 症例の内 6 症例に対して Penumbra 5MAX ACE を最初に使用し 再 開通が得られなかった 2 例に Solitaire を追加した 1 例は再開通が得られたが 1 例は得られなかった 逆に 7 症例の内 1 症例については Solitaire を最初に使用し たが 再開通が得られなかったため Penumbra 5MAX ACE を追加し 再開通を得 た 患者背景は平均年齢 74 歳(47-89)で 閉塞部位は M1 閉塞が 5 人 BA 閉塞が 1 人 VA 閉塞が 1 人存在した 搬送時 NIHSS は平均 20.4 点(13-32)で 発症から 機械的再開通までの時間は平均 213 分( ) puncture to recanalization time は平均 57.6 分(40-102)を要した 退院時 mrs は前方循環閉塞群で( )の 一方 後方循環閉塞群では(5 6)と不良であった 再開通時 TICI Grade は TICI2b が 2 人 TICI3 が 4 人であった 総括すると Penumbra 5MAX ACE の使用で TICI2b 以上の再開通率は 71 Solitaire の追加により再開通率は 86 に達した この結果は既存の ADAPT FAST study と比して遜色がなかった Af なしの主幹 動脈閉塞に対する Penumbra 5MAX ACE の使用は有用な可能性が示唆された S434 JNET Vol.9 No.6 November 2015 S374-S445_13_ポスター 発表なし.smd Page 62

62 P-367 P-368 急性期再開通療法 ー新しいエビデンスを踏まえてー 同一医療 圏における中核病院としてのこれからの取り組み東京警察病院 東京警察病院 脳神経外科 脳卒中センター 脳神経外科 2) 脳血管内治療部 佐藤博明 Sato Hiroaki 阿部 肇 金中直輔 平岡史大 鳥橋孝一 2) 楚良繁雄 2) 目的 急性期脳主幹動脈閉塞に対する脳血管内治療は 2015 年に 5 つの positive study の結果が発表され 今までは 行わなくても許容された治療 が これから は 行うべき治療 へと変貌しつつある 主にステント型血栓回収デバイスを用 いたこれらの study からわかることは より血栓を確実に補足できるデバイスの 使用と 病院到着から再開通までの時間を短縮することが重要であるという点で ある 今回今までの当施設での治療結果を分析しその有効性と今後の課題につい て報告する 対象 2011 年 1 月から 2015 年 7 月に当院で施行した急性期脳血管 再建術 32 例が対象である 年齢 45 歳から 93 歳 男性 22 例 女性 10 例 rt-pa 使用例 10 例 rt-pa 非使用例 22 例 閉塞血管は内頚動脈 8 例 中大脳動脈 M1: 14 例 M2: 3 例 椎骨脳底動脈系 5 例 使用デバイスは Merci6 例 Penumbra16 例 両者の併用 4 例 Solitaire6 例 8 例に POBA や stenting を追加した 結果 12 例に TICI 3 の再開通を 14 例に TICI 2B の再開通を得た 5 例に SAH などの 出血性の合併症を生じたが血腫除去などの追加手術は必要としなかった 治療 1ヶ月後の mrs 2 以下の予後良好例は 15 例であった 2 例はその後の肺炎で死亡 した 手技に伴う morbidity rate は 17.8 mortality rate は 0 であった 結 論 当院での急性期脳主幹動脈閉塞に対する治療は概ね安全に施行可能でその成 績も妥当なものであった 今後はこの治療の有効性の啓発活動をより積極的に行 い同一医療圏における中核的脳卒中病院として近隣病院とのより有機的な連携が 構築されるように努力することが重要であると考えられる P-369 近江八幡市立総合医療センター 谷本匡浩 Tanimoto Masahiro 初田直樹 中島正之 はじめに rt-pa 静注療法の適応時間の拡大や血栓回収機器の発達により急性期 脳梗塞治療の発展が続いているが 急性期の緊急 CAS については未だ十分な evidence に乏しいのが現状である 今回我々は脳梗塞で発症した急性内頚動脈閉塞 症に対して緊急 CAS を施行し良好な転機を得た 2 例を経験したので 考察を加え て報告する 症例 1 77 歳男性 意識障害および左片麻痺を主訴に当院へ救急搬 入となった 来院時左片麻痺(NIHSS 3 点)であり MRI で右前頭頭頂葉に散在性の 脳梗塞を MRA で右内頚動脈閉塞を認めた 頭蓋内の rt-pa 静注開始後 30 分程 で意識障害および左片麻痺の増悪を認めたため脳血管撮影を施行し 右内頚動脈 起始部閉塞を認めた 閉塞部通過しての右内頚動脈撮影では遠位脳動脈の閉塞所 見を認めず CAS を施行し TICI 3 での再開通を得た 術後より DAPT を開始し たが 左利きであり失語が後遺した 症例 2 58 歳男性 左片麻痺および構音障 害を主訴に当院へ救急搬入 来院時意識清明で NIHSS 5 点 MRI では右島回と穿 通枝領域に脳梗塞を MRA では右内頚動脈閉塞を認めた rt-pa 静注療法を継続 しつつ脳血管撮影を行い 右内頚動脈起始部閉塞を認めたため CAS を施行した CAS 後の右総頚動脈撮影で右中大脳動脈 M1 distal 以遠の描出が認められなかっ たため 引き続き Penumbra system による血栓回収を施行し TICI3 での再開通 を得た 術後 NIHSS 0 点 mrs 0 で自宅退院となった 考察 急性内頚動脈閉塞 症に対しては 早期の血流再開通が予後を左右する 急性内頚動脈閉塞症に対す る緊急 CAS の施行は 慎重な適応の選択が肝要ではあるが 転機改善を得るため の重要な option であると考えられる P-370 Door to Puncture time を短縮するために 社会医療法人近森会 社会医療法人近森会 脳梗塞で発症した内頚動脈閉塞症に対して急性期 CAS を施行 し改善を得た 2 例 近森病院 近森病院 放射線科 2) 西本陽央 Nishimoto Yo 悟 細田幸司 2) 宮崎延裕 2) 長谷川義仁 林 P-371 中林規容 Nakabayashi Kiyo 相見有理 吉田光宏 白石大門 市原 薫 伊藤八峯 目的 急性期の塞栓性血管閉塞に対する治療は t-pa 静注療法に加え その無効例 適応外症例に対して血栓除去装置を用いて治療が積極的に行われるようになって きた 種々の血栓除去装置なかで血栓吸引療法の有効例について検討した 対象 及び方法 血栓除去治療例で吸引療法が有用であった 4 例について検討した 結 果 2 例はペナンブラ 5MAXACE 使用例であり 2 例はガイドカテーテルからの吸 引例であった 全例で TICI2b - 3 の再開痛が得られた ガイドカテーテル有用例 では血栓存在部位は内頸動脈 C4 C5 部位の症例であった 頭蓋内閉塞例では閉 塞中大脳動脈近位の内頸動脈に動脈瘤が存在し ステントリトリバーの使用が危 険と判断された症例 脳底動脈先端部閉塞例で血栓が固く ステントでの血栓捕捉 が困難な症例で血栓吸引によりそれぞれ有効な再開痛が得られた 考察 血栓が C4-C5 部分にとどまっていると予想される症例ではガイドカテーテルからの吸引 が有用であった ステントリトリバーの使用が危険と判断される症例 ステント 拡張不良症例では血栓吸引を積極的に使用することで有用であった P-372 Solitaire による再開通に続き緊急頚動脈ステント留置術を施行 するも 急性期にステント内閉塞を来した内頚動脈完全閉塞の 1 例 三重県立総合医療センター 鈴鹿回生病院 脳神経外科 2) 深澤恵児 Fukazawa Keiji 亀井裕介 三浦洋一 2) 岡田 健 田代晴彦 症例は 73 歳男性 2 日前からの書字困難のため当院受診となった 外来検査中に意識 障害 右片麻痺を来して救急外来搬入となった NIHSS は 15/42 MRI-DWI にて左分 水嶺に散在性の HIA 左側頭頭頂葉に広範な淡い HIA が認められた MRA にて左内 頚動脈閉塞を認め rt-pa 静注療法除外例であったためそのまま脳血管撮影を行った 左総頚動脈撮影では内頚動脈起始部の閉塞 右総頚動脈撮影では左前大脳動脈まで描出 を認めるも 左中大脳動脈の順行性の描出は認められず 左内頚動脈完全閉塞の診断と なった 遠位部の撮影にて M1 distal までの閉塞と診断し Solitaire FR を M1 distal まで誘導して血栓除去を行った これにより左内頚動脈の再開通を得たが 起始部に狭 窄を認めたため 前拡張を行った上で Wallstent を留置した 後拡張は行わなかった 発症 5 時間で TICI Grade IIb の再開通を得た 術直後より DAPT を開始した 術後も 著明な神経症状の改善は認められず 術翌日 CT にて広範囲な脳梗塞を認めた 術後 2 日目に施行した MRA にて左内頚動脈の再閉塞が認められ 内科的加療を継続した 症 状は徐々に改善し 発症 37 日目に mrs 3 にて転院となった 内頚動脈起始部狭窄に起 因する内頚動脈閉塞に対しては 狭窄病変の解除を行った上で遠位部の血栓を除去する 報告が多い 本症例では内頚動脈起始部の狭窄があったことに確信が持てず 遠位部の 血栓除去を先行した 結果として一度再開通は得たが 早期に再閉塞に至った 再閉塞 の原因としては DAPT 開始の遅れ 後拡張の未施行 Solitaire による狭窄部での内膜 損傷の可能性などが考えられた 本症例における反省点について 若干の文献的考察を 加えてこれを報告する 当院での院内発症心原性脳卒中症例に対する血管内治療 東京女子医科大学 大村佳大 Omura Yoshihiro 石川達也 阿南英典 佐藤慎祐 山口浩司 岡田芳和 川俣貴一 はじめに 急性期脳梗塞に対する治療は 新規デバイスの導入により rt-pa 静注 療法無効/非適応症例にも積極的な血管内治療が可能となった 院外発症脳卒中に 対するシステムの構築がなされているが 院内発症症例に対するシステムは施設 により様々である 当院での院内発症脳卒中症例の治療成績と今後の課題につい て報告する 対象 2011 年 4 月から 2015 年 5 月に当院で頭蓋内主幹部動脈閉塞 に対し 脳血管内治療を施行した症例 38 症例のうち 院内発症症例 9 例(23.6 ) 性別 男性 5 例 女性 4 例 年齢 平均 67.1 歳(49-83 歳)で検討した 結果 発 症から穿刺まで平均 182 分( 分) 穿刺から再開通まで平均 77.1 分(36145)であった 開通率は TICI 2A 以上 100 TICI 2B 以上 77.8 であったが術 後の頭蓋内出血を 5 例(55.5 )で認め mrs0-2 が 0 例 mrs3-4 が 3 例(33 ) mrs5-6 が 6 例(67 ) 死亡率 44.4 であった 考察 当院での院内発症症例で は 併存疾患のため rt-pa 療法が施行できない症例が大半だった ステント型レ トリーバなどの導入により 手技時間は短縮してきている一方で 発症から穿刺ま での時間は長く 急性期結構再建術に対する他職種との知識の共有 他科との連携 システムの改善等が今後の課題と考えられる JNET S374-S445_13_ポスター 発表なし.smd Page 63 Vol.9 No.6 November 2015 S435 ポスター 発表なし 急性脳動脈閉塞症例の t-pa 静注療法に引き続いて行われる脳血管内治療の有効性 は複数の試験で証明されている 当院では t-pa 静注療法を年間約 30 例施行して おり Door to Needle time を短縮すべく医師 看護師 放射線技師等で各種工夫を 行ってきた また 2014 年 5 月から t-pa 静注療法後の脳血管内治療を開始し Door to Puncture time(d2p)を短縮する努力を続けている t-pa 静注療法後の脳 血管内治療について 成書や論文報告には実際にどのような流れで手技を行って いるのか細かな点が記載されていないことが多く MRI 撮影方法や穿刺の工夫な どで試行錯誤している 当院で行っている流れをできるだけ具体的に示し 細か な点に関しても議論を深め改善につなげることが本発表の目的である 2014 年 5 月から 2015 年 4 月までの 1 年間で t-pa 静注療法は 34 例 機械的血栓回収療法 14 例 そのうち t-pa 静注療法を先行したものは 5 例であった D2P は平均 146 分で あった 当院のプロトコールを示す t-pa 適応は原則 CT で判断し 救急外来で t-pa 投与を開始して MRI 室へ搬入する MRI のドアの下の隙間を通して細い延 長チューブを操作室まで伸ばし ここからシリンジポンプで t-pa の投与を継続す る 撮影は DWI MRA T2*の順番に撮影し MRA が撮れた時点で血管内治療を 行うかどうかを決定する MRI 室からアンギオ室へ搬入し エコーガイド下に穿 刺を行う 4Fr シースを留置してシース造影を行い 問題なければ 9Fr シースに 入れ替える 現在の D2P の平均は 146 分と満足できる結果ではなく 様々な意見 をいただき時間短縮につなげていきたいと考えている 急性期脳血管閉塞に対する血栓吸引療法有効例の検討 市立四日市病院

63 P-373 P-374 当院における緊急血栓回収療法の治療成績の変化 関西医科大学付属枚方病院 神経内科 岩崎優子 Iwasaki Yuko 三宅浩介 國枝武伸 森勢 金子 鋭 日下博文 諭 柘植彩子 中村正孝 目的 2011 年に本邦でも血栓回収術が保険収載され 現在までに 4 つの血栓回収 デバイスを用いることができるようになった 治療戦略の選択肢が増えたことに くわえ ADAPT technique など手技の面においても新たな技術が加わった これ ら 4 年間での変化は 血栓回収術の治療成績にどのような影響を与えたか 自験例 から考察した 方法 対象 当院にデバイスが導入された 2012 年 1 月以降に血栓 回収術を施行した 16 例 ADAPT technique 導入前を前期 導入後を後期とし治 療成績を比較した 前期 7 例 後期 9 例 患者背景として 年齢は前期 65 ± 18 歳 後期 73 ± 5.9 歳 男性は前期 3 例 後期 8 例 病型は前期に心原性脳塞栓症 6 例 NBTE1 例 後期に心原性脳塞栓症 8 例 アテローム血栓性脳梗塞 1 例 閉塞 部位は前期 ICA1 例 MCA6 例 後期 ICA3 例 MCA5 例 BA1 例 NIHSS 前期 17 点 後期 21 点(中央値) 用いたデバイスは Merci Retriever 前期 4 例 後期 0 例 Penumbra system 前期 3 例 後期 8 例 Solitaire FR 前期 0 例 後期 4 例 結 果 発症から穿刺までの時間は 前期 288 分 後期 168 分 TICI2B 以上の再開通 率は前期 43 (3/7) 後期 55 (5/9)であり 穿刺から再開通までの時間は前期 143 分 後期 85 分(p=0.04)であった mrs2 以上の予後良好例は前期 1 例(14 ) 後期 5 例(55 )であった 考察 当院で血栓回収術が始まって以降 主とする血 栓回収デバイスの変更と術者の習熟 ADAPT technique の導入など手技の向上が あった その結果 手技時間が約 60 分も短縮し再開通率が向上するという治療成 績の変化を認めた これらは患者の予後向上に寄与していると考える P-375 翠清会梶川病院 翠清会梶川病院 脳神経内科 2) 石井洋介 Ishii Yosuke 須山嘉雄 今村栄次 2) 相原 寛 若林伸一 梶川 博 背景 2 種類の stent retriever が保険収載された 2014 年 7 月以降 主幹動脈閉塞 を伴う急性期虚血性脳卒中に対する血栓回収療法は Penumbra(PN) Trevo(TR) Solitaire(ST)の 3 種の機器が中心となっている 当院における血栓回収療法の成 績を評価し 各機器の特性と選択について検討した 対象と方法 2014 年 7 月以 降に経皮的脳血栓回収術を施行した 15 例について後方視的に検討した 結果 15 例のうち PN を 11 例 TR を 5 例 ST を 5 例に対して使用し 6 例に対しては 複数の機器を使用した 閉塞血管は内頚動脈(ICA)6 例 中大脳動脈(MCA)7 例 椎骨脳底動脈(VABA)2 例であり ICA 閉塞例では PN5 例 TR3 例 ST1 例 MCA では PN4 例 TR2 例 ST3 例 VABA では PN2 例 TR0 例 ST1 例で使用 した 再開通(TICI2b 以上)は 13 例(87 )で得られ 機器別では PN 7 例(63 ) TR 4 例(80 ) ST 3 例(60 )で再開通が得られた 症候性の出血性合併症は 2 例 (13 )で起こり PN と ST の使用例が 1 例ずつであったが いずれも転帰には影 響しなかった 穿刺から再開通までは平均 74 分を要し 単独の機器で再開通した 症例では PN 74 分 TR 60 分 ST 40 分だった 複数の機器を使用した症例では平 均 87 分だった また 8 例目までの前期と 9 例目以降の後期に分けると 94 分と 52 結論 MCA 閉塞例では TR ST の再開通率 分と有意差がみられた(p 0.0 が高く全例で再開通が得られた しかし蛇行や動脈硬化を伴う血管では回収時の 頭痛が強く 出血性合併症もみられた PN は閉塞部の詳細な評価が困難な ICA 閉塞例やバルーン付きガイディングカテーテルの使用が困難な VABA 閉塞例で有 用だった また遠位に移動した血栓に対してもサイズの選択肢が多く有用だった P-376 当院および関連施設における急性期血栓回収療法の現状 順天堂大学 血栓回収療法における使用機器の比較と選択 寺西功輔 Teranishi Kohsuke 田之上俊介 三島有美子 井関征祐 山本宗孝 大石英則 目的 急性期血栓回収療法の現状について各種デバイス 病変部位で比較検討す る 対象 H26.5 H27.7 当院および関連施設における血栓回収療法を行った 50 症例 結果 平均年齢 72.5 歳(22-89) 男性 32 例(64 ) NIHSS 平均 19 点(3 40) 内頸動脈閉塞 22 例 中大脳動脈閉塞 23 例 脳底動脈閉塞 5 例 tpa 投与 36 例(72 ) DWI ASPECTSscore による厳密な適応可否は定めず 症例毎に判断し た デバイス別では Penumbra system(ps)単独 16 例 PS および stent retriever (Solitaire(SR)9 例 Trevo(TR)6 例 Stent retriever(sr TR または両方)単独 19 例 使用デバイス別の再開通率(TICI IIb 以上)は PS 単独 93 PS + SR77 PS + TR100 SR または TR 単独 68 であった 治療後 mrs(0-2)は全体で 20 出血合併症は 2 例に認められた tpa 投与は再開通率に影響せず 考察 当院の 現状は 関連施設毎に治療に関わるスタッフの数や体制 専門チームが到着するま での時間 治療に至るまでの動線が異なる 治療の質を保ち 発症から再開通まで の時間短縮のためには 施設毎で短縮できる部分がどこにあるか 症例を経験する 毎に常に評価 改善していくことが重要 また内科や救急科等との連携 デバイス の常設 指導医の下専門医それぞれの learning curve のみならず 治療に携わるス タッフの習熟にも時間短縮は関連していると思われる 今後各症例の長期成績に ついても評価が必要と思われる P-377 ステントリトリーバーを用いた血栓回収療法の治療成績 松阪中央総合病院 伊勢赤十字病院 血管内治療科 2) 伊勢赤十字病院 脳神経外科 3) 佐藤 裕 Sato Yu 柴田益成 2) 北野詳太郎 3) 西川拓文 3) 毛利元信 3) 清水重利 3) 宮 史卓 3) 谷岡 悟 津田和彦 丹羽惠彦 は じ め に 急 性 期 血 行 再 建 術 EVT は に な り NEJM に て ESCAPE EXTEND-IA SWIFT PPRIME REVASCAT 等著しく良好な成績が報告された 待 ち望んだ evidence が確立された現在 多種の血栓回収デバイスを駆使して高い再開通 率 転帰の改善が当然のように要求される時代となっている Penumbra system を中 心としたこれまでの EVT と比較し stent retriever の問題点 治療成績を自験例にて 検証した 対象 まで stent retriever による EVT を施行した 27 症例 および stent retriever 以外による まで 92 症例 結果 年齢平均 70 ± 15 歳 男性比 62.5 閉塞血管は IC 8 例(34.8 )M1p 5 例(21.7 ) M1d 9 例(39.1 ) M2 3 例(13 ) BA3 例(13 ) Baseline NIHSS 16.5 であった 最終未発症から搬送ま で 223 分 搬送から穿刺まで 107 分 穿刺から再開通まで 63 分であった TICI 2B 以 上の有効再開通率は 24 例(88.9 ) TICI3 は 14 例(51.9 )であった 90 日 mrs は 0 2 転帰良好群 19 例(70.4 ) mrs 4 6 の転帰不良群 8 例(29.6 )であった mrs6 は悪性疾患 心疾患合併例で 脳卒中による直接的な死亡例は認めなかった 考察 solitairefr TrevoProvue 等 stent retriever は 上記 evidence を凌ぐ驚異的な血栓回 収率を認めた これまでのデバイスと比較し 再開通率ばかりでなく 留置直後の一時 血流再開通 および手技時間の著しい短縮が認められ 予後の改善に貢献していると思 われた しかし牽引の際 穿通枝損傷による出血も生じやすく 問題点も認められた IC 閉塞 M2 閉塞等症例によっては Penumbra system との併用が有効と思われた Stent retriever を中心とした EVT の有効性と安全性が確かめられた 頚動脈狭窄を伴う頭蓋内急性期血行再建術についての考察 群馬大学 老年病研究所附属病院 脳神経外科 2) 館林厚生病院 脳神経外科 3) 相島 薫 Aishima Kaoru 藍原正憲 清水立矢 宮本直子 2) 内藤 好本裕平 功 2) 松本正弘 3) はじめに 頚動脈狭窄を原因とした急性期頭蓋内主幹動脈閉塞症例(tandem lesion)に対する血管内治療は 頸部病変への対応 t-pa 併用下での抗血小板薬の使 用 デバイスの選択など検討を要する点が多い 今回我々の治療方法 結果につい て報告する 対象と方法 2010 年 4 月から 2015 年 6 月に群馬大学および関連施 設にて急性期血行再建術を行った症例のうち tandem lesion11 例を対象とした 平均年齢 73 ± 8 歳 男性 10 例 頸部狭窄病変への対応 t-pa と抗血小板薬使用 の有無 デバイスの選択 結果と予後を調査した 結果 頚動脈病変に対しては 頭蓋内へのアクセスが困難であった 9 例に頸動脈ステント留置(CAS)を施行した CAS 施行例の 7/9 例では t-pa 静注が先行して行われていた 多くは術中オザグ レルナトリウム 80mg 点滴と術後抗血小板薬 2 剤内服していたが出血性合併症は なかった 抗血小板剤を使用しなかった 1 例は翌日の MRI で Stent 内閉塞を生じ て い た 頭 蓋 内 閉 塞 病 変 に 対 す る 手 技 は Penumbra 5 例 Stent retriever + Penumbra 2 例 UK 動注 1 例であった 合併症は CAS を施行しなかった 1 例に 後交通動脈への塞栓がみられた 治療結果は TICI grade 3 が 7 例 2b が 3 例とほ ぼ全例で良好な再開通が得られた 退院時 mrs 0-2 の予後良好例は 6 例であっ た 結論 出血性梗塞や遠位塞栓 亜急性期 stent 閉塞などに対する配慮は必要 であるが 抗血小板剤併用下に CAS を先行しての頭蓋内血行再建術は妥当な治療 と思われる P-378 頚部内頚動脈急性閉塞に対する血管内治療後に過灌流症候群を 呈した 1 例 福岡徳洲会病院 原 健太 Hara Kenta 吉田英紀 長谷川亨 坂元孝光 本原慶彦 金子好郎 68 歳男性 平成 27 年某日構音障害 左片麻痺を主訴に当院救急搬入 来院時意識 清明 構音障害 左上下肢麻痺 左半側空間無視認め 来院時の NIHSS9 点であっ た CT で出血性病変なく 発症から 100 分で t-pa 投与開始(Door to Needle 60 分) t-pa 投 与 中 に 行 っ た MRI MRA で 右 MCA 領 域 の 新 規 脳 梗 塞 像 (DWI ASPECT score 8 点) 右 ICA 閉塞を認めた t-pa 投与後も症状改善得られず 緊 急で脳血管造影検査施行(Door to Puncture 115 分) 右 cervical ICA の Pseudo occlusion を認め distal balloon protection で頸動脈ステント留置術施行した 術 後左片麻痺は改善し 構音障害 空間無視も改善傾向にあり NIHSS は 2 点まで改 善したが 術後高血圧が持続し 術後 13 時間経過したところで頭痛 左片麻痺増 悪 JCS-200 程度の意識障害出現し 頭部 CT で右側頭葉 右視床などの脳出血を 認め 術後過灌流症候群と判断した 緊急で開頭血腫除去術施行したが その後も 症状改善なく mrs 5 で経過している 上記の症例について文献的考察をふまえ 報告する S436 JNET Vol.9 No.6 November 2015 S374-S445_13_ポスター 発表なし.smd Page 64

64 P-379 P-380 院内発症の主幹動脈急性閉塞に対する急性期再開通療法の治療 成績と予後 倉敷中央病院 小林雅子 Kobayashi Miyako 福田 仁 安田貴哉 山田大輔 上里弥波 高山直樹 川崎敏生 紀之定昌則 高田 芽 松本直樹 黒﨑義隆 半田 明 目的 主幹動脈急性閉塞に対しては 急性期再開通療法のエビデンスが確立され 社会的にも注目されている しかしながら 院内発症の主幹動脈閉塞に対する再 開通療法の有効性は確立されていない 今回我々は院内発症の主幹動脈急性閉塞 に対する急性期の治療成績を検討した 方法 2011 年 1 月 2015 年 6 月に主幹 動脈(内頚動脈 中大脳動脈 M1 M2 部)閉塞に伴う急性期脳梗塞に対し 当科へ入 院もしくは転科となり 血管内治療による再開通療法を施行した 36 症例を対象と した 予後については退院時の modified Rankin Scale(mRS): 3 以下を良好と判 断し 再開通については thrombolysis in cerebral infarction grade(tici grade): 2b 3 を良好と評価した 結果 36 例のうち 院内発症は 9 例 院外発症は 27 例 であった 院内発症の全例で心不全もしくは悪性腫瘍の合併を認めた 予後良好 なものは院内発症の 11.1 (9 例中 1 例) 院外発症の 51.9 (27 例中 14 例)であ り 院内発症例は予後が有意に悪かった(p=0.03; χ 2 検定) また良好な再開通が 得られたものは 院内発症の 33.3 (9 例中 3 例) 院外発症の 85.2 (27 例中 23 例)であり 院内発症例は再開通率が有意に低かった(p=0.003; χ 2 検定) 結論 院内発症の主幹動脈急性閉塞は 院外発症に比べて予後が悪い 心不全 悪性腫瘍 の合併 低い再開通率が関与している可能性がある P-381 久保田俊介 Kubota Shunsuke 岩井良成 西 達郎 西本英明 はじめに 急性主幹動脈閉塞症に対する適切な経皮的再開通療法は有効な治療法 として確立したといえる 早期の再開通を目指して血栓回収を行うが 有効性が 示された論文でも 原則禁忌でなければ tpa 療法を行い それに加えて経皮的再 開通療法を行っている 一方 先行する冠動脈の急性期再開通療法は door to puncture が 90 分以内に可能であれば PCI を先行することがすでにガイドライン で示されている 脳主幹動脈塞栓においても tpa に IVR を先行することのメリッ トとして 出血合併症の低下 IVR 開始までの時間短縮 術後投薬の制限が減るこ となどが考えられる 時間的には tpa の適応でありながら他の因子によって IVR 症例 2014 年 7 月から 2015 年 7 月 を先行した症例の再開通率転帰を検討した まで 21 症例に急性期血栓回収療法を行った このうち発症から 4 5 時間以内で ありながら tpa が適応されず IVR を施行したのは 5 例であった 理由は担癌患者 1 名 6ヶ月以内の脳梗塞 2 例 既往不明のため 1 例 不詳 1 例であった TICI2b 以上の再開通は 4 5 例で得られた mrs0-2 は 2 5 例であった 考察 症例 は少ないが tpa を先行しなくても再開通率は下がらず tpa の合併症を回避でき る可能性が示された P-382 短期間に再発を来したが 急性期再開通療法にて良好な転機を 得た心原性脳塞栓症の 2 症例の検討 明理会中央総合病院 高島平中央総合病院 脳血栓回収療法に tpa は先行する必要はあるか 晃友脳神経外科眼科病院 脳神経外科 2) 星野達哉 Hoshino Tatsuya 中村 秀 江里口隆 藤原徳生 村田佳宏 石原隆太郎 2) P-383 脳卒中センター 長畑守雄 Nagahata Morio 近藤 礼 毛利 渉 佐藤慎治 齋藤元太 山木 長畑仁子 森下陽平 齋藤伸二郎 哲 はじめに 最新の stent 型 retriever による血栓回収療法(MT)に関しては 本年 欧米における複数の RCT でその有効性が証明され しかし 2013 年の国際学会で は複数の RCT が血管内治療の優位性を証明できず これまで急性期脳梗塞に対す る血管内治療には懐疑的な意見も多かった そこで今回我々は初期デバイス (Merci/Penumbra)時代に施行した我々の脳血管内治療が 果たして正当化されう るのかを検証する 方法 発症から 6 時間以内に来院し MRI で前方循環系の主 幹動脈閉塞が確認された脳梗塞患者を MT 認可導入以前の 12 か月間(pre-MT 群) と MT が導入されかつ静注 tpa の適応が発症 3 時間に限定されていた 22 か月間 (post-mt 群) に 分 け 施 行 さ れ た 治 療 法 使 用 し た デ バ イ ス 治 療 前 重 症 度 結果 pre(nihss) 30 日後転帰自立(mRS0-2)と死亡(mRS6)率を比較した MT 群は 35 例で NIHSS は中央値 17 静注 tpa の施行は 10 例(28.6 )で転帰 (mrs0-2/6)は 22.9 /17.1 であった post-mt 群は 86 例で NIHSS は中央値 14 静注 tpa の施行は 38 例(44.2 ) 血管内治療は 35 例(40.7 )に施行され うち 17 例は静注 tpa 無効例であった 使用したデバイスは Merci が 26 例 Penumbra が 8 例(重複使用 2 例) 血栓回収デバイスを使用しない血栓破砕 吸引 のみが 3 例であった post-mt 群の患者転帰(mRS0-2/6)は 33.7 /12.8 で 脳 結論 血管内治療を受けた患者に限れば(mRS0-2/6)は 40.0 /14.3 であった 当院では MT の導入後前方循環系急性主幹動脈閉塞患者の 4 割に対して血管内治 療が施行され 静注 tpa 単独の時代と比較して転帰良好率が 11 ポイントほど改善 し死亡率の上昇は無かった 初期デバイスによる MT でも患者の転帰改善に十分 寄与していた P-384 当院中東遠地区における急性期脳卒中連携システム(病院前 病 院内)の確立に向けての取り組み Trevo を用いた急性期脳血管再開通治療中の血栓ʠ質ʡの評価 と治療戦略 中東遠総合医療センター 刈谷豊田総合病院 市橋鋭一 Ichihashi Toshikazu 梅津正成 打田 淳 内田賢一 鳥飼武司 小出和雄 中東遠医療圏は 静岡県西部 5 市 1 町で人口約 47 万 各公立病院と 2 つの基幹病 院があります 当院は脳卒中の機能分担を担う唯一の病院であります 今回 中 東遠地区における急性期脳卒中連携の現状とシステム確立に向けての取り組みに ついて提示します すべての脳卒中疑いを含む救急搬送患者は一度 地元の市中 病院に運ばれます その後 各病院の判断にて CT や MRI 後 当院救急医または 脳外科医に搬送依頼があります 主幹動脈閉塞疑いの場合 当院にて rt-pa 使用 適性を判断 投与 引き続いて血栓除去療法を行っています しかし この体制で は同じ医療圏内でも 当院が一定の手技による安定した主幹動脈血栓除去療法を 行っても予後の差が生じます 特に 搬送先病院での rt-pa 静注療法が適性に行 われるかどうかが大きな差がでます 今年 2 月 全国で初めて 当院にて rt-pa 静 注療法適性治療講習会第 3 類型を開催しました 救急に携わる近隣の医師 救急 医が rt-pa 適性使用講習会受講証を取得することができ rt-pa 投与できる資格を 得ていただきました 今回は 当医療圏での急性期脳卒中連携システムの現状 さ らに市民 救急隊 脳卒中に携わる医師等の医療関係者への啓蒙活動の重要性 rtpa 適性使用講習会受講証取得後の適正使用のための勉強会 (特に CT 撮影のみ で rt-pa 適性使用を判断 MRI 撮影と搬送依頼を同時に行い MRI にて出血リス クがあるなら直ちに中止する方法の統一化) また 脳卒中初期において救急隊に よる PSLS 院内における ISLS の啓蒙 研修 PSLS から ISLS への連携の取り組 みについて 重要性 問題点について実体験を述べます 大島共貴 Ohshima Tomotaka 今井 資 山本太樹 目的 急性期脳梗塞に対する血管内治療の治療戦略は確立されていない Trevo ステント型レトリーバーを第一選択とした機械的血栓回収は 迅速な再開通が期 待できる 我々は Trevo を用いた血栓回収手技中に 血栓の質を評価することに よって 治療プロトコールを作成し 迅速な再開通が可能かどうかを検証した 方 法 2014 年 7 月より 2015 年 2 月まで 当院で急性期脳梗塞に対する血管内治療が 行われた全症例を調査対象とした 我々のプロトコールに従って Trevo を第一 選択とした Trevo 展開直後に デリバリーワイヤーを押し込んで 強制的にステ ントを拡張させた(ACAPT 法) Trevo 展開直後の再開通の状態と 5 分間経過し た後の状態に基づいて 血栓の質を評価した 1 回目の Trevo 回収で再開通に失 敗した場合 血栓の質に応じて次のデバイス選択を行った 結果 急性期主幹動 脈閉塞の 12 症例が検証された TICI score 2b と 3 の再開通は 11 症例(91.7 )に 認めた 90 日後の mrs score 2 以下は 9 症例(75 )に認めた 症候性頭蓋内出血 結論 Trevo を第一選択とした血管内治療は安全か は 1 症例(8.3 )に認めた つ有効である JNET S374-S445_13_ポスター 発表なし.smd Page 65 Vol.9 No.6 November 2015 S437 ポスター 発表なし 症例 1 75 歳 男性 右片麻痺 意識障害で発症 MRA で内頸動脈 C1 での閉 塞をみとめていたが 左 MCA 領域は対側からの cross flow により潅流されてい た 緊急にて TREVO PROVUE を用いた血栓回収を行い TICI 3 の再開通を得 た 左尾状核に梗塞を認めたが 神経症状は全快した 初発より 54 日後 右不全 麻痺と失語にて再び救急搬送 MRA 上 初発時と全く同様の所見を呈しており 再び TREVO PROVUE を用いた血栓回収を行い やはり TICI 3 の再開通を得た 症例 2 83 歳 男性 意識障 術後 左視床に梗塞を認め 見当識障害が残存した 害と右片麻痺で発症 MRA では左 C1 での閉塞をみとめていた 症例 1 と同様に A-com を 介 す る cross flow に よ る 右 MCA の 描 出 は 認 め て い た 緊 急 に て Penumbra 5MAX ACE を用いて再開通療法を行い TICI 3 の再開通を得て 神経 症状なく良好に経過した 入院 4 日目 再び一過性の意識障害を来し MRI を施 行したところ MRA にて発症時と全く同様の左 C1 での閉塞をみとめていた 緊 急にて TREVO PROVUE を用いた血栓回収を行い TICI 3 の再開通を得て MRI 上も脳梗塞の出現なく良好に経過した 考察 症例 1 においては初発時には体表 心エコーやホルター心電図において 有意な所見は認めず アテローム血栓と診断 されたが 再発後に経食道エコーにおいて診断が確定された 左房径や BNP など の補助的診断とともに 積極的に経食道エコーを確定診断のために取り入れるべ きと考えられた 初期デバイス時代の機械的血栓回収療法は正当化されうるか 山形市立病院済生館

65 P-385 P-386 急性期血栓回収と待機的頸動脈内膜剥離術を組み合わせて得ら れた tandem intra and extra-cranial circulation occlusions の病理についての検討 秋田県立脳血管研究センター 秋田県立脳血管研究センター 脳神経外科 脳神経病理学研究部 2) 稲葉眞貴 Inaba Maki 師井淳太 宮田 元 2) 石川達哉 引地堅太郎 小林慎弥 佐野圭昭 佐野由佳 齋藤浩史 田邉 淳 前田匡輝 鈴木明文 はじめに Tandem intra and extra-cranial circulation occlusions は神経学的予後不良 なことが知られている 治療については血栓溶解療法 血栓回収術 急性期頚動脈ステ ント術など報告されているが病理についての検討は少ない 症例 64 歳女性 買い物 中突然のめまいを訴え転倒した 救急車内で左麻痺が出現し徐々に進行した 来院時 NIHSS10 陳急性右被殻出血 右内頚動脈閉塞 右中大脳動脈閉塞の診断で血栓回収術 を施行した 頚部内頚動脈について PTA を施行し MCA 閉塞は ADAPT technique を用いて血栓回収に成功し 術後 NIHSS2 に改善した その後抗血小板療法 リハビリ テーションを開始し発症から 56 病日に頚動脈内膜剥離術を施行した 術後の経過は良 好で mrs1 で自宅退院となった 考察 アテローム血栓症については脳血管障害の原 因として重視されており超音波検査 MRI を用いた頚動脈 plaque の不安定性評価が広 く研究されている 実際に頚動脈内膜剥離術で狭窄部位を摘出し術前画像と比較する 研究も報告されているが tandem intra and extra-cranial circulation occlusions について 病理報告された症例は我々が調べ得た限り存在しない 今回急性期に MCA の血栓を 回収し さらに待機的に施行した頚動脈内膜剥離術で塞栓源となった頚動脈 plaque を 摘出しそれぞれの病理所見を得ることができたので文献的考察を加えて報告する P-387 独立行政法人国立病院機構 姫路医療センター 小柳正臣 Koyanagi Masaomi 織田 雅 五百蔵義彦 小林 環 鳴海 治 目的 急性期主幹動脈閉塞に対する再開通療法においては短時間かつ高い再開通 率が重要である また新たなデバイスの導入には そのラーニングカーブが急で あること重要である 今回我々は 現在 急性期再開通療法に用いられるデバイス であるステントリーバー(SS)およびアスピレーションカテーテル(PS)の導入時か らの初期治療成績を検討しラーニングカーブを比較した 方法 当院に PS が導 入された 2012 年 11 月から 2015 年 4 月の間当院で施行した急性期再開通療法症例 を対象とし SS と PS の再開通率および治療時間のパラメータを解析した 成績 30 症例に対して急性期再開通療法を施行した PS は 10 例 SS は 20 例であった SS は初期 10 例(SS-と後期 10 例(SS-2)に分けて検討した Thrombolysis in Cerebral Infarction score が 2B 以上は PS で 40 SS-1 で 80 SS-2 で 80 で あったが有意差を認めなかった(p=0.122) 発症から再開通までの時間は 3 群で有 意差を認めた(p=0.014) 穿刺から再開通までの時間(中央値)は PS で 143 分 SS-1 で 59.5 分 SS-2 で 51.5 分と有意差を認めた(p=0.004) 結論 二種類のデ バイスで再開通率に有意差は認めなかったものの 再開通までの時間は導入時よ り SS の方が有意に短時間で ラーニングカーブが急であった SS は PS に比して 急性期再開通療法デバイスの導入には適していると考えられた P-388 内頚動脈閉塞の診断のもと治療前予想と異なる部位に急性期再 開通療法を行った 2 例 北播磨総合医療センター 北播磨総合医療センター 伊丹恒生脳神経外科病院 急性期再開通療法におけるステントリーバーとアスピレーショ ンカテーテルのラーニングカーブおよび再開通時間の検討 神経内科 2) 脳神経外科 3) 鵜山 淳 Uyama Atsushi 岡田真幸 岡村有祐 三宅 茂 濱口浩敏 2) 山本浩隆 3) 緒言 内頚動脈閉塞は MRA では閉塞部位の同定が困難なことがある 今回 内頚動 脈閉塞の診断のもと血管撮影を施行し 治療前の予想と異なる部位に閉塞が同定され再 症例 1 67 歳女性 左内頚動脈終 開通療法を施行した 2 例を経験したので報告する 末部の狭窄にて当院フォロー中で 今回左半球の脳梗塞を発症し当院入院中であった 入院後左頚部内頚動脈の狭窄病変が出現し 解離病変を疑っていた 狭窄病変の同定後 9 日目に 失語 右完全麻痺の状態で発見された NIHSS は 25 点 緊急で MRI を施行 すると新たな DWI high はなくも MRA では左内頚動脈分岐直後で途絶を認めた 解 離病変の進行による左頚部内頚動脈の閉塞と考え 緊急で頚動脈ステント留置を企図し た 血管撮影にて閉塞部位は元々存在していた左内頚動脈終末部から M1 の狭窄病変 と判明し Penumbra ACE で血栓吸引を行い発症から 3 時間 18 分で TICI grade 3 の再 開通を得た 症例 2 79 歳男性 自宅で右麻痺 失語を発症し当院に救急搬送された 来院時 NIHSS は 26 点 MRI で DWI 上左大脳半球に広範に淡い high lesion を認め MRA では左内頚動脈分岐直後で途絶を認め Acom を介して左 M1 の僅かな描出を認め た 左内頚動脈のサイフォン部付近での閉塞を想定し t-pa 静注を開始後 血栓回収療 法を企図した 血管撮影にて左頚部内頚動脈の高度狭窄を認め 頚動脈ステント留置を 行った 同病変より遠位には再開通療法の対象となる閉塞病変はなく 発症から 6 時間 結語 MRA の内頚動脈分岐直後の途絶所見で 4 分で TICI grade 2B の再開通を得た は内頚動脈の頚部から終末部までの閉塞が想定され 再開通療法では様々な閉塞部位を 念頭に置くことが肝要と考えられた P-389 ステント型血栓回収デバイスを第一選択とした急性期脳梗塞に 対する血栓回収術の検討 (財)田附興風会 北野病院 後藤正憲 Goto Masanori 山本 優 永井靖識 寺田行範 吉本修也 箸方宏州 西田南海子 戸田弘紀 岩崎孝一 目的 急性期主幹動脈閉塞に対する血栓回収術の有用性の報告があり 様々なデ バイスを用いた治療が行われている 当院では Stent retriever が使用可能となっ た 2014 年 7 月以降 第一選択として使用している 今回 当院にて Stent retriever を用いて血栓回収術を行った症例について検討した 対象 対象は 2014 年 7 月から 2015 年 4 月までに Stent retriever を用いて血栓回収術を行った 14 例 平均年齢は 79.6 歳(65-90 歳) 男性 8 例 女性 6 例である 結果 治療前 NIHSS 平均値は 21.7(11-34) 85 が心原性塞栓症であり 閉塞血管は ICA 5 例 MCA 5 例 BA 4 例であった 最終未発症から搬入まで平均 189 分( 分) tpa 投与は 4 例(28 )に行われた 搬入後に画像検査を行った症例では 搬入から鼠 径穿刺まで平均 136 分( 分)であった 8 例(57 )が単一デバイス 6 例 (43 )は複数デバイスの使用であり 2 例(14 )で Stent retriever 以外も併用した が 有効な再開通に寄与しなかった TICI 2B 以上の再開通は 10 例(71 ) TICI 3 は 8 例(57 )であり 穿刺から再開通までの平均時間は 61 分(31-87 分)であっ た 治療 3 日後 NIHSS 8 点以上の改善は 5 例(35 )で得られた 合併症は 2 例 (14 母血管穿孔とアクセスルートの動脈解離) 出血性梗塞を含めた術後出血性 変化は 7 例(50 )に見られた NIHSS 改善例と非改善例では手技時間や再開通ま での時間に有意差はなかった NIHSS 改善例では単一デバイスによる手技 結語 Stent retriever を用いた血栓回収術 TICI3 の再開通が多い傾向にあった は 短時間で再開通が得られ 予後改善の期待ができるが 適応症例や手技終了段 階の判断が必要である P-390 当院における血栓回収療法導入前後での急性期脳梗塞に対する 治療成績の比較検討 脳主幹動脈急性閉塞患者における磁化率強調画像-prominent cortical vein-の意義 順天堂大学附属練馬病院 順天堂大学 脳神経外科 2) 順天堂大学 脳神経血管内治療学講座 3) 流山中央病院 杏林大学付属病院 神経内科学 2) みさと健和病院 脳神経外科 3) 大川原脳神経外科病院 脳神経外科 4) 会田記念リハビリテーション病院 5) 矢富謙治 1,2) Yatomi Kenji 徳川城治 菱井誠人 山本宗孝 2) 大石英則 2,3) 諸言 急性期脳梗塞に対する recombinant tissue-type plasminogen activator(rt-pa)静 注療法の有効性は確立されている さらに血栓回収療法による閉塞血管の再開通が転 帰を改善するという科学的根拠が示され 早期開通であるほど良好な転帰が期待でき る そこで 当院における血栓回収療法導入前後での急性期脳梗塞に対する治療成績に ついて比較検討した 対象 当院では 2014 年 12 月より血栓回収療法を導入してお り その前後 8 か月間に rt-pa 静注療法 血栓回収療法を受けた急性期脳梗塞患者を 対象とした 血栓回収療法導入前後における各群の患者背景と治療までの時間経過お よび転帰(modified Rankin Scale ; mrs)を比較検討した 結果 導入前では 12 例に rt-pa 静注療法が行われ(平均 76.3 歳) 治療前の National Institute of Health Stroke Scale(NIHSS)は中央値 15.5 pt で病院到着から rt-pa 投与まで平均 104 分を要してい た 導入後は rt-pa 静注療法単独が 7 例 血栓回収療法単独が 2 例 併用が 6 例であ り(平均 74.7 歳) 治療前の NIHSS は中央値 19 pt 病着から rt-pa 投与までの平均所 要時間は 75 分 病着から血管穿刺までは 100 分で血栓回収療法を行った全例で thrombolysis in cerebral infarction grade 2b 以上の開通が得られた 転院 退院時にお ける mrs 0-3 の割合は導入前では 33.3 導入後では 53.3 だった 考察 血栓回 収療法導入後で治療までの時間が有意に短縮し予後が改善している 脳卒中診療への 積極的介入と関連部署への啓発活動が治療の迅速化をもたらしたと思われる 血栓回 収療法導入にあたって診療体制の整備が重要である 吉原智之 Yoshihara Tomoyuki 金澤隆三郎 大渕英徳 傳法倫久 2) 落合育雄 3) 大川原舞 4) 嶋口英俊 5) 背景 脳主幹動脈急性閉塞では 虚血に瀕している領域を救済するため 血栓回収術の果たす役割は大き い また MRI susceptibility-weighted imaging(swi)における低潅流領域の拡張した皮質静脈(prominent cortical vein PCV)は OEF の上昇を示唆すると言われる 目的 脳主幹動脈急性閉塞患者におい て PCV の臨床的意義を検討すること 対象 2013 年 7 月より 2 年間で当院に入院された急性期脳梗塞患 者のうち MRA で(後方循環を除く)脳主幹動脈急性閉塞と診断された患者 方法 PCV を認めた病側大 脳半球皮質領域を ASPECTS の皮質領域(7 か所)にならって 7 点満点から引き算したものを modified ASPECTS of SWI(mAP SWI)とした 皮質領域に限定した DWI-ASPECTS を同様に map DWI と定義 した 閉塞血管別の map 発症から MRI 撮影時間までの時間との相関について検討した 結果 対象患 者は 40 例(男/女:26/14 平均年齢 73 歳) 閉塞血管は ICA 11 例 M1:14 例 M2 15 例 発症から MRI 撮影までの平均時間は 105 分(不明の 7 例を除く) M1 閉塞では ICA 閉塞と比較して PCV が現れやす い傾向にあり DWI 高信号領域より有意に広い領域に PCV を認めた(p 0.05 Kruskal-Wallis test) M1 閉塞において 発症からの時間経過とともに PCV が現れにくくなる傾向を示した(n=12 r=0.58 p 考察 M1 閉塞で PCV が現れ易いのは ACA や PCA に依存する側副血 0.05 Spearman's correlation) 行の存在を示しているのかもしれない PCV が顕著に認められる M1 閉塞では 血栓回収術の積極的な適 応になるかもしれない 発症時刻不明例では PCV の存在が血栓回収術の適応時間の判断根拠として役立 つかもしれない S438 JNET Vol.9 No.6 November 2015 S374-S445_13_ポスター 発表なし.smd Page 66

66 P-391 P-392 経上腕動脈的に balloon guide catheter を使用した超急性期 血行再建 湘南鎌倉総合病院 脳卒中センター 脳卒中診療科 笠倉至言 Kasakura Shigen 森 貴久 岩田智則 丹野雄平 吉岡和博 背景 超急性期の血行再建に際して遠位塞栓を防ぐことは重要であり balloon guide catheter(bgc)の使用はその一助となる BGC はその大径ゆえ通常は大腿 動脈アプローチが選択されるが 9Fr Optimo は sheathless に上腕動脈から挿入で きるため 大腿動脈からのアプローチが困難な場合にも BGC が使用可能である 目的 BGC を上腕動脈から挿入し超急性期血行再建を行う有用性と問題点を検討 対象 方法 対象は 2014 年 1 月 2015 年 6 月に当施設で (前方循環の する 超急性期脳虚血と診断され (2)頭頸部 CTA で上腕アプローチが可能と判断され (3) 9Fr Optimo が上腕動脈から挿入され緊急血行再建術を受けた患者 患者背 景 手技時間 再開通 合併症などについて後方視的に調査した 結果 対象患者 は 10 例 途中で BGC が折れたため大腿動脈アプローチに変更となった 1 例を除 いて 右上腕動脈から目的の総頸 内頸動脈に BGC を留置できた 経上腕動脈的 に BGC 治療を完遂できた 9 例のうち 頸部 ICA 閉塞が 3 例 頭蓋内 ICA 閉塞が 3 例 M1 閉塞 3 例 右頸動脈 5 例 左頸動脈 4 例 穿刺から BGC の Balloon 拡張ま での中央値は 0.3 時間(IQR: )であった 術中に血栓が Optimo 内腔に嵌 頓し その回収に難渋した症例があった TICI 0 が 2 例 それ以外の患者では TICI 2b 以上の再開通が得られた 術中の遠位塞栓 穿刺部およびその他周術期合 併症は生じなかった 結論 BGC が折れた 1 例を除き 術前 CTA を確認して BGC を目標血管に誘導し 近位血流遮断下で緊急血行再建術を行うことが可能で あった BGC を sheathless に挿入するため BGC 内に大量血栓が嵌頓したと考え られる際の判断と対応が問題として残った P-393 Stent retriever 導入後の当院における超急性期再開通療法の 初期治療成績 横浜新都市脳神経外科病院 根本哲宏 Nemoto Akihiro 服部伊太郎 石森久嗣 佐々木亮 大高稔晴 疋田ちよ恵 佐藤純子 岩崎充宏 福田慎也 森本将史 目的 stent retriever が本邦に導入されて以後 当院で施行した Multi-device 活 用による超急性期再開通療法の治療成績について 後方視的に検討を行ったので 報告する 対象 方法 対象は 平成 26 年 7 月から平成 27 年 6 月に当院で急性 期 再 開 通 治 療 を 施 行 し た 連 続 26 症 例 で あ る 26 例 中 stent 使 用 は 18 例 Penumbra 使用は 15 例(stent + penumbra 併用は 12 例)Guiding Catheter からの 吸 引 4 例 UK 動 注 3 例 入 院 時 平 均 NIHSS は 16.5 閉 塞 部 位 は ICA 11 例 MCA14 例 BA1 例 これら 26 例に対し TICI grade 再開通までの時間 合併症 術後 7 日の NIHSS 退院時 mrs について検討した 結果 病着から穿刺時間は 平均 85.0 分 再開通症例は 24/例(92.3 )で うち TICI 2B/3 は 19 例(73 ) 症 候性頭蓋内出血は 2 例(7.7 )であった 平均 NIHSS の変化は(術前: 16.5 Day7: 9.7) 退院時 mrs0-2 は 12 例(46.2 ) 死亡例は 4 例(15.4 )であった TICI2B/3 の再開通症例は 治療法に関わらず t-pa 投与例(15 例/17 例)で多く 閉 塞 部 位 に 偏 り は な か っ た ま た mrs0-2 と な っ た 症 例 で 10 例 /12 例 が TICI2B/3 の再開通が得られた症例であり 穿刺 再開通時間も mrs5-6 の 90.5 分と比較し 52 分と短い傾向にあった 非再開通例は 2 例共に内頚動脈閉塞で 考察 結論 Multi-device の活用で 明らかに再開通率改善と治療時間短 あった 縮を認めたが その一方で内頸動脈閉塞など部位による課題もある 今回の解析 から t-pa 投与例 TICI grade 良好例 短時間での再開通症例が 予後良好となる 傾向にあるため 今後も穿刺までの時間短縮を図るチーム体制強化に加え 症例に 応じた Stent と Penumbra の的確な選択と手技の確立が求められる P-394 血栓回収デバイスを用いた心原性脳塞栓症に対する血管内治療 の治療成績の検討 テント上下の静脈にドレナージを認めた海綿静脈洞部の硬膜動 静脈瘻の一例 大分赤十字病院 放射線科 大分大学 放射線医学講座 2) 永冨脳神経外科病院 放射線科 3) 新別府病院 放射線科 4) 大分県立病院 放射線科 5) 浜松医科大学 浜松医科大学 目的 近年急性期脳主幹動脈閉塞に対する血管内治療の良好な治療成績が報告されてきている 今回我々は当院及び連携施設での急性期心原性脳塞栓症に対する血管内治療について後ろ向きに検 討した 対象と方法 2012 年 7 月以降当院および連携施設にて血栓回収デバイスを用いて血行再 建術を施行した心原性脳塞栓症 22 例を対象とした 治療手技 再開通率 手技に伴う合併症 臨床 転帰について検討した TICI IIb-III を再開通 30 日後もしくは 90 日後の modified Rankin Scale (mrs) 0-2 を予後良好と定義した 結果 対象症例の年齢は 歳(平均 73 歳) 平均 NIHSS は 22 点 閉塞部位は内頸動脈 4 例 中大脳動脈 12 例 脳底動脈 6 例であり 全 22 例中 20 例(91 ) で再開通が得られた 血栓回収デバイスは Penumbra のみの使用が 11 例 ステント型血栓回収デ バイス(Trevo)のみの使用が 5 例で Penumbra で閉塞部位に到達した 12 例のうち 11 例(92 )で 再開通が得られ 1 例(8 )では閉塞部位に到達できなかった Trevo を使用した 9 例中では 7 例 (78 )に再開通を得た Trevo は全例で閉塞部位まで到達できた 来院から治療(穿刺開始)まで の時間は 分(平均 113 分)で治療手技に伴う合併症はなく 臨床転帰で予後良好群は 6 例 (27 ) 死亡例は 2 例(9 )であった 結語 血栓回収デバイスによる再開通率は 91 と良好な再 開通が得られたが 臨床転帰良好 27 といまだ低く 治療成績の向上には治療手技の習熟 発症か ら治療開始 再開通までの時間短縮 適切な治療デバイスの選択が重要である P-395 平松久弥 Hiramatsu Hisaya 神谷実佳 2) 神尾佳宣 山下修平 2) 難波宏樹 はじめに 海綿静脈洞部(CS)の硬膜動静脈瘻(CSDAVF)は眼症状で発症するこ とが多く 稀にテント上の皮質下出血を呈する症例も報告されている 今回 CSDAVF の部分塞栓術後にテント上下の皮質静脈逆流による虚血性症状を呈した 症例を経験したので報告する 症例 70 歳 男性 両眼の充血浮腫 右眼球突出 外転制限で発症した両側 CSDAVF 症例(両側 CS にシャントを有し 左右の上眼 静脈 SOV および浅大脳静脈 SMCV へのドレナージあり)に対して右 IPS 経由で経 静脈的塞栓術(TVE)施行した 右側にもシャントは残存し 左側にも未治療の シャントが残存したが 右 SOV や右 SMCV へのドレナージはほぼ消失 右眼症状 の改善は期待できると判断し 1 回目の治療を終了した 術後 右眼症状は軽快消 失した しかし 術後 5ヶ月で頭重感を呈し頭部 MRI 施行したところ 脳幹(左 右)に T2 高信号域を認めた 特に頭重感のみであったため 経過観察したところ 頭重感は 1ヶ月以内に軽快した しかし 術後 7ヶ月で右上肢の巧緻運動障害 構 音障害が出現した T2 では左前頭側頭葉皮質下に高信号域が新たに出現 脳幹病 変も改善なし DSA では右 CS にシャントを有し 右 DMCV および右 SPS petrosal vein への逆流のみを認めた TVE にて病変消失を確認した 術後 症状は 速やかに改善し MRI でも病変消失した まとめ 脳実質 T2 高信号を呈した硬 膜動静脈ろう症例は脳皮質静脈逆流によるうっ血を示唆する所見である 同所見 を呈する症例は症状の有無に関わらず 積極的な血管内治療の適応ありと判断す べきである P-396 経動脈的コイル塞栓術で根治できた海綿静脈洞部硬膜動静脈瘻 の一例 中村記念病院 放射線科 2) 脳神経外科 / 脳血管内治療センター 立田泰之 Tatsuta Yasuyuki 荻野達也 遠藤英樹 高平一樹 中村博彦 はじめに 海綿静脈洞部硬膜動静脈瘻に対する根治的治療では血管内治療が選択 されることが多く 下錐体静脈洞経由での経静脈的塞栓術が一般的である 経動 脈的塞栓術は姑息的治療または経静脈的塞栓術の前処置として行われることが多 い 今回 われわれは経動脈的コイル塞栓術で根治できた海綿静脈洞部硬膜動静 脈瘻の一例を経験したので報告する 症例 58 歳女性 右拍動性耳鳴を自覚する ようになり 耳鼻咽喉科を受診した 異常所見を指摘されなかったが 耳鳴は徐々 に悪化した 3ヶ月後 右眼球突出が出現し 時々 複視を自覚するようになった 検診で硬膜動静脈瘻を疑われ 当院へ紹介となった 受診時 眼球結膜充血や眼球 運動障害は認められなかった 軽度の眼球突出を認めた 明らかな外傷歴はな かった MRI/MRA 検査では右海綿静脈洞部に異常血管影を認め 上眼静脈の拡 張を認めた 脳血管造影検査で右海綿静脈洞部硬膜動静脈瘻と診断した 右副硬 膜動脈が主な流入動脈であり 上眼静脈や浅側頭静脈などへ流出していた 右下 錐体静脈洞は閉塞していた 副硬膜動脈が太く発達しており また シャント部位 は 1ヶ所と判断した 副硬膜動脈経由でマイクロカテーテルを海綿静脈洞内へ到 達させ シャント部位をコイルで塞栓した シャントの消失を得て 症状も改善し た 外来で経過観察中であるが 再発はしていない 結語 副硬膜動脈経由でシャ ント部位に到達し 経動脈的コイル塞栓術で根治できた海綿静脈洞部硬膜動静脈 瘻の一例を報告した 流入血管が太く シャント部位が限局している場合など 症 例を選択すれば本法が有用と考えられた 治療戦略を立てる上で血管構築の理解 が重要である 椎骨動脈起始部の窓形成に発生した椎骨-椎骨動静脈瘻の 1 例 大分県立病院 放射線科 大分大学附属病院放射線科 2) 大分県立病院神経内科 3) 柏木淳之 Junji Kashiwagi 清末一路 2) 得丸有美 道津剛明 2) 兒玉憲人 3) 法化図陽一 3) 小松栄二 前田 徹 森 宣 2) 症例 27 歳女性 2009 年に交通事故に遭い 脳挫傷 外傷性くも膜下出血 硬膜下血 腫と重度の意識障害 四肢麻痺を生じたが 長期のリハビリにより 意識レベルは清 車いす移動 右上肢不全麻痺 左下肢麻痺の状態であった 2013 年 10 月頃より右上肢 の挙上困難が出現 次第に悪化 2014 年 1 月当院受診した 頭部 MRI 頚椎 MRI など を施行されたが病変の指摘に至らず 2015 年 2 月の頚椎 MRI にて脊柱管内の異常な flow void を指摘された 即時入院は患者に拒否され外来経過観察していたところ 4 月 に症状増悪を訴え入院となった 現症 右上肢挙上不可 両下肢麻痺にて車いす移動 脳血管造影 右椎骨動脈起始直後に slit 構造が有り 窓形成と思われた 合流部直後 の腹側に fistulous point を有する動静脈瘻を認め 椎骨周囲静脈叢と内椎骨静脈叢を上 行し 内頸静脈へと還流 一部の血流は右 S 状静脈洞から横静脈洞を介して左内頸静脈 へと還流していた 外傷の関与は否定出来ないが 窓形成遠位に動静脈瘻を生じ 右麻 痺増悪を生じたものと考えた 血管内治療 右椎骨動脈の温存を企図し double catheter 法により fistulous point 直後の静脈内を離脱式コイルにて塞栓した 神経症 状の増悪を防ぐため コイルは神経孔に留置しないよう 動脈側に突出しないように留 意した 術後椎骨動脈造影では AVF は消失し 右椎骨動脈は温存された 術後 3ヶ月 の経過で 右上肢麻痺はわずかに改善している まとめ 稀な椎骨動脈窓形成に合併 した椎骨-椎骨動静脈瘻を経験した double catheter technique を用いることで 椎骨 動脈を温存した AVF の根治が可能であった JNET S374-S445_13_ポスター 発表なし.smd Page 67 Vol.9 No.6 November 2015 S439 ポスター 発表なし 島田隆一 Ryuichi Shimada 清末一路 2) 高木 一 姫野隆洋 堀 雄三 3) 田上秀一 2) 岡原美香 4) 柏木淳之 5) 井手里美 3) 道津剛明 2) 森 宣 2)

67 P-397 P-398 経動脈的塞栓術および開頭血腫摘出術後 経静脈的塞栓術にて 良好な経過を得たテント部硬膜動静脈瘻の 1 例 富永病院 関西医科大学附属滝井病院 脳神経外科 2) はじめに テント部硬膜動静脈瘻は nonsinus fistula を形成することが多く そのた め 経静脈的塞栓術は適応にならないことが多い 今回 我々は 出血による麻痺症状 で発症した lateral tentorial sinus(lts)に病変を有するテント部硬膜動静脈瘻に対し て 速やかな血腫摘出術後 閉塞した横静脈洞経由で経静脈的塞栓術を行い 良好な経 過を得た一例を経験したので報告する 症例 70 歳 女性 突然の意識障害と右上下 肢の片麻痺にて発症 来院時意識レベルは JCS10 失語および 右上下肢に MMT2/4 の麻痺を認めた 頭部 CT 検査にて左側頭葉に mass effect を呈する mm の皮質下出血を認めた 脳血管撮影にて 左内頚動脈からの tentorial artery 外頚動脈 か ら の middle meningeal artery ascending pharyngeal artery occipital artery posterior auricular artery を流入血管とし LTS から temporobasal vein temporal vein へ逆行性の流出経路をもつテント部硬膜動静脈瘻(Cognard-type3 Borden-type3) と診断した 左内経静脈から横静脈洞は閉塞していた シャント血流量を減らす目的 で経動脈的に左 occipital artery のコイル塞栓術を行い 速やかに開頭血腫除去術を行っ た 翌日 根治目的に閉塞静脈からの経静脈的塞栓術を行った 術後 血管造影にて シャントの消失を認めた 麻痺症状は著明に改善し 術後 5 日目には MMT5 までの回 復を認めた その後 回復期リハビリ病棟に転棟し 術後約 4ヶ月で自宅退院となった 結語 開頭血腫摘出術後 閉塞静脈洞からのアプローチにて根治し 良好な経過を得た テント部硬膜動静脈瘻を経験した P-399 浅野 剛 Asano Takeshi 櫻井寿郎 齋藤久泰 小林理奈 小林 瀧澤克己 徹 竹林誠治 目的 前頭蓋底部(篩骨部)硬膜動静脈瘻(DAVF)は比較的稀であるが 出血発症 の比率が高いことが知られており non-sinus type の病変で両側眼動脈および内顎 動脈系から複数の硬膜動脈が関与するなどの解剖学的特徴を有するため 本邦で は開頭による流出静脈遮断が主に選択されてきた 前頭蓋底部 DAVF に対する根 治目的の塞栓術の結果を報告する 対象 2005 年以降に当院および関連施設にお いて単一術者により塞栓術を実施した DAVF70 例中 前頭蓋底部に病変を有する 4 例 全例男性(平均 70.8 才)無症候性で 単一の皮質静脈に流出する Borden 方法 まず 病 type3 の病変形態であった うち 3 例には Varix が認められた 変の流速低下と正常動脈への塞栓物質迷入を防止することを目的とした意図的近 位塞栓 血流改変を行ない その後 主に外頚動脈系の feeder から plug and push 法にて加温低濃度 NBCA を用いた根治的注入を行う方針とした また経静脈的ア クセスが可能な症例では静脈側へのコイル留置も検討した 結果 4 例中 3 例に 対し経動脈的塞栓術(TAE)を 1 例に対しコイルを用いた経静脈的塞栓術(TVE) を実施 全例で完全閉塞が得られた NBCA の注入回数は一例あたり平均 3.7 回 であった 合併症は一過性軽度の頭痛 鼻痛が 2 例で認められたのみであった 結論 前頭蓋底部 DAVF に対する塞栓術の安全性 確実性は向上しており 治療 の第一選択として考慮可能と考えられる 技術的な観点からは 加温低濃度 NBCA を使用した plug and push 法や意図的近位塞栓による血流改変など 計画 的な塞栓と適切な注入経路の選択が良好な結果を得る上で重要であると考えられ る 白石啓太朗 Shiraishi Keitaro 秋岡直樹 富田隆浩 柏﨑大奈 田邊 黒田 敏 望 桑山直也 はじめに 我々は複雑な血行動態を伴う頭蓋頚椎移行部硬膜動静脈瘻(CCJdAVF) に対し 経動脈的塞栓術後に DSA を併用した開頭術で根治した一例を経験したの で報告する 症例 76 歳男性 排尿後の失神で後頭部を強打し 近医へ救急搬送 された 頭部 CT で軽度の側脳室内出血を認めた 当院転院時は意識清明であっ たが 吃逆と小脳失調症を呈していた MRI にて小脳に多発性の微小出血 およ び延髄周辺に多数の拡張した flow void が認められ TOF 画像より CCJdAVF と 診断した 入院 4 日目に失調症の増悪と意識低下を認めたため 緊急で経動脈的 塞栓術を施行した feeder は右上行咽頭動脈と右椎骨動脈硬膜枝(C1 C2 枝)で suboccipital cavernous sinus を介して脳幹静脈と小脳静脈に逆行性に還流してい た 右上行咽頭動脈の流入枝を NBCA で C1 と C2 枝をコイルで閉塞し シャン ト量の減弱を得た 入院 15 日目に transcondyle approach で手術を行った 椎骨 動脈の硬膜貫通部に varix が形成され 脳幹部を上向する赤色静脈と 脊髄を下降 する赤色静脈が観察された 硬膜内の椎骨動脈周辺を剥離すると 動脈壁から直 接 varix に入る部位が同定された varix 全体を横断するようにクリップをかけた 結果 還流静脈は虚脱し 術中 DSA にてシャントの完全閉塞を確認した 術後は 意識障害 小脳失調ともに改善し SPECT では小脳の低潅流も改善した 考察 頭蓋頚椎移行部の動静脈短絡性疾患には硬膜枝の成分 実質枝の成分が混在する ことが多いとされ 術前には正確な判断が困難である 特に本例は血行動態が複 雑であったが 開頭と術中 DSA により明確な microanatomy が得られ 有効な治 療が可能であった P-401 附属病院 附属病院 放射線診断科 2) 國分康平 Kokubun Kohei 高橋 聡 2) 柳澤俊晴 富樫俊太郎 浜崎 亮 古賀 誠 2) 戸沢智樹 2) 和田優貴 2) 大谷隆浩 2) 橋本 学 2) 清水宏明 はじめに Tentorial dural AVF(TdAVF)は経動脈性塞栓術や外科的治療が選択 されることが多く 経静脈性塞栓術(TVE)単独で治療した報告は少ない 今回 我々は SAH で発症した TdAVF に対し TVE で治療できた症例を経験したため報 告する 症例 56 歳の女性 平成 27 年 3 月 19 日に頭痛 嘔吐で発症した 近医 を受診し頭部 CT で SAH を指摘され 同日当院に紹介入院となった 転院時 意 識清明で明らかな神経脱落症状はなかった DSA では 左 OA を main feeder と し 左 inferior vermian vein(ivv)-confluence 合流部の tenotrial sinus に shunt を有する dural AVF が認められた Drainer は 左 IVV であり varix を有してお り(Cognard 4) 交通静脈を介して左横静脈洞に還流していた 入院翌日に全身麻 酔下に右横静脈洞経由で TVE を行い shunt の完全閉塞がみられた Follow up の DSA にて shunt の再開通がみられため 4 月 21 日に局所麻酔下に TVE を追加 し shunt の完全閉塞が得られた 再治療後にリハビリテーション継続のため 5 月 21 日に転院した 結語 TdAVF であっても静脈還流路の吻合状態によっては TVE 可能な場合がある P-402 Tentorial dural AVF に対する閉塞静脈洞経由の経静脈塞栓術 医学医療系 経静脈性塞栓術にて治療しえた出血発症 tentorial dural AVF の1例 秋田大学 秋田大学 筑波大学 P-400 術中撮影により局在診断が確定した頭蓋頚椎移行部硬膜動静脈 瘻の一例 旭川赤十字病院 下里 倫 Shimozato Rin 久貝宮仁 松田 康 須山武裕 2) 木本敦史 長尾紀昭 宮崎晃一 乾 敏彦 山里景祥 北野昌彦 富永良子 富永紳介 富山大学 前頭蓋底部硬膜動静脈瘻に対する塞栓術 細尾久幸 Hosoo Hisayuki 鶴田和太郎 伊藤嘉朗 滝川知司 丸島愛樹 山本哲哉 松村 明 はじめに 閉塞静脈洞を経由した TVE にて治療した Tentorial dural AVF の症 例を経験したため報告する 症例 症例は 3 例 いずれの症例も シャントはテ ント外側 SPS 近傍に存在し 後頭蓋窩静脈に逆流する Borden type3 であった 3 例中 2 例では 術前 MRI 造影 3D T1 FFE にて SPS の造影効果を認めたため ア プローチ可能と判断し 閉塞 SPS を介して TVE を施行 根治を得た もう 1 例は SPS は造影 MRI でも描出されず低形成と考えらえた 閉塞 straight sinus の造影 効果があり 閉塞 straight sinus から BVR を経由した TVE を企図した しかし閉 塞静脈洞は超えるもののシャントへは到達できず 断念した 後日直達手術にて 根治を得た 考察 われわれは dural AVF 症例において 術前に造影 3D T1 FFE および T1 VISTA BB を用いて血栓閉塞した静脈洞の評価を行い 閉塞静脈洞の発 達状態 距離 走行などを把握したうえで 閉塞静脈洞経由の TVE 施行している Tentorial dural AVF では TAE や直達手術が選択されることが多く TVE 施行 症例は少ないが 今回造影 3D T1 FFE にて閉塞 SPS の造影効果を認め アプロー チ可能と判断し TVE を選択した 3 例中 2 例で根治を得た 結論 術前造影 MRI による閉塞静脈洞の評価は 治療戦略を立てる上で有用であり 閉塞静脈洞を介し た TVE も Tentorial dural AVF の治療選択肢となりうる 症状が急速に軽快したため後日経静脈的塞栓術のみにて完治せ しめた頚椎硬膜外血腫で発症した extradural AVF の 1 例 済生会松阪総合病院 土屋拓郎 Tsuchiya Takuro 朝倉文夫 藤本昌志 市川尚己 村田浩人 久保和親 諸岡芳人 Spinal cord vascular malformation の中で arteriovenous fistula(avf)は dural perimedullary extradural と大きく分類される そのうち extradural AVF は比 較的稀であり硬膜内への静脈還流の有無によりさらに分類される 我々は頚椎急 性硬膜外血腫にて発症した extradural AVF を経験したので報告する 症例は 69 歳女性 特記すべき既往はなし 洗顔終了後に顔を上げた際に後頚部痛 続いて 四肢麻痺をきたし当院に救急搬送された 来院時は意識清明であるものの四肢完 全麻痺であった CT MRI にて頚椎急性硬膜外血腫を認めた 入院後 麻痺は急 速に改善を認めたため保存的加療を選択した 出血源精査にて C1-2 高位に左椎 骨動脈を feeder とする硬膜内への静脈還流のない extradural AVF を認めた 大 腿静脈経由ではアクセス不可能と判明した深頚静脈に対する直接穿刺による塞栓 引き続き塞栓後に明白となった椎骨動脈周囲の AVF に対し右大腿静脈経由によ る塞栓術を行った 術後経過良好で神経学的脱落症状を後遺せず独歩退院となっ た 術後の血管撮影でシャントの消失が また MRI で硬膜外血腫の消失が確認さ れた Extradural AVF に対しては一般的には血管内手術が選択されることが多い が 本症例のように頚椎急性硬膜外血腫で発症し症候性の場合には血腫除去術が 一般的には必要と考えられる しかしながら急速に症状が軽快したため後日経静 脈的塞栓術のみで加療を行い良好な結果を得ることができた 若干の文献的考察 を加えて報告する S440 JNET Vol.9 No.6 November 2015 S374-S445_13_ポスター 発表なし.smd Page 68

68 P-403 P 年の経過で再発をきたした occipital sinus dural AVF 立川綜合病院 立川綜合病院 循環器 脳血管センター 循環器 脳血管センター 神経内科 2) 神保康志 Jimbo Yasushi 阿部博史 高橋陽彦 高野弘基 2) 市立札幌病院 堀田祥史 瀧上真良 はじめに Isolate された occipital sinus を罹患静脈洞とする dural AVF は非常に 稀である 今回 12 年の経過で再発をきたした occipital sinus dural AVF を経験し たので報告する 症例 64 歳 女性 頭部外傷 手術の既往なし 2002 年両側 VA 髄膜枝 右 APA を feeder とし isolate された occipital sinus から延髄および 脊髄表面の静脈に流出する occipital sinus dural AVF による SAH を発症 静脈洞 交会と occipital sinus の交通がなく横静脈洞経由での TVE を断念 左 VA 髄膜枝 と右 APA から NBCA を用いて TAE を施行し shunt は消失 6ヶ月後に右 VA 髄 膜枝から同部位の dural AVF が再発 NBCA にて TAE を施行し shunt は消失 初回治療から 12 年後の 2014 年にバイクで転倒し後頭部を打撲 4 日後頭痛 嘔吐 が出現し他院で SAH と診断され当科紹介 以前は流入していなかった両側 OA から同部位の dural AVF が再発 Shunt point は 12 年前と同部位で isolate され た occipital sinus から varix を伴った延髄および脊髄表面の静脈に流出しており出 血源と考えられた 両側 OA から TAE を試みるも microcatheter の wedge にて fistula が描出されず困難 辛うじて右 OA から TAE を施行したが 左 OA からの shunt が残存したため根治目的に外科的手術を施行 正中後頭下開頭にて occipital sinus を焼灼 離断し 硬膜および varix ごと罹患静脈洞を摘出 術後新たな神 経症状の出現はなく 脳血管撮影で fistula の完全消失を確認し mrs 0 で独歩退院 考察 静脈洞交会近傍の dural AVF の報告は存在するが 本症例のように isolate された occipital sinus のみを罹患静脈洞とする症例の報告はない また TAE 後の再発に関しても 12 年の経過で再発を生じた症例は稀である P-405 Horita Yoshifumi はじめに 外傷性脳動脈瘤は脳動脈瘤全体の 1 以下とされる稀な疾患である 早期発見が困難な場合も多く破裂した場合の予後は不良とされている 種々の治 療法が報告されているが 多くは仮性動脈瘤であるため瘤内コイル塞栓術が選択 されることは少ない 今回 鈍的頭部外傷受傷直後から大量の鼻出血を繰り返し た蝶形骨洞内内頸動脈瘤に対して 瘤内コイル塞栓術を施行し良好に治療できた 症例を報告する 症例 79 歳男性 3ヶ月前に交通外傷にて近医脳神経外科に入 院となり急性硬膜外血腫 蝶形骨線状骨折などを認めたが 同日大量の鼻出血があ り他院 ICU へ転送され止血処置が実施された その後 2 回鼻出血を起こし止血処 置を受けていたが 今回排便後に大量鼻出血を起こし 当院救命センターに搬入と なった 左鼻腔内からの動脈性出血が認められ止血処置が行われたが 出血源が 左蝶形骨洞自然口付近で 同部の凝血塊に拍動がみられたため 精査目的に 3DCT angiography が実施された その結果左内頸動脈から蝶形骨の骨折部を介して 蝶形骨洞内に突出する動脈瘤が認められ当科紹介となった 血管造影では左内頸 動脈の眼動脈よりわずか近位部に細径のネックを有する内側下方を向く不整形の 嚢状動脈瘤を認めた 内頸動脈閉塞試験で虚血耐性を確認し 直達手術へ変更で きる準備を整え まず瘤内コイル塞栓術を実施したところ合併症なく完全閉塞が 得られた 以後鼻出血は起こらず 神経症状なく自宅退院となった 3ヵ月後に実 結論 施した血管造影では動脈瘤の描出を認めず 現在も外来経過観察中である 外傷性脳動脈瘤のなかには条件が揃えば 瘤内コイル塞栓術もひとつの治療選択 肢になると考えられる P-406 外傷性及び医原性頚動脈疾患に対し血管内治療を行った 5 症例 大阪府立急性期 総合医療センター 八重垣貴英 Yaegaki Takahide 藤本憲太 橋本宏之 西口充久 谷 堀内 薫 茶谷めぐみ 松岡龍太 直樹 乾登史孝 P-407 難治性両側慢性硬膜下血腫に対し術前塞栓術を行った一例 千葉西総合病院 昭和大学藤が丘病院 脳神経外科 2) 鈴木泰篤 Suzuki Yasuhiro 松本浩明 2) 熊井潤一郎 矢作宣之 両側交互に再発を繰り返す難治性慢性硬膜下血腫への塞栓術のタイミングについ て考察し報告する 症例は 76 歳男性 歩行障害を主訴に 2015 年 2 月 10 日来院し た 心房細動 高血圧の既往あり 来院時長谷川式簡易認知評価スケール 28 点で あった 頭部単純 CT では左慢性硬膜下血腫 右慢性硬膜下水腫を認めた 左側 病変に対し 2 月 14 日 局所麻酔下に穿頭血腫洗浄除去術を行った 症状著明な改 善をみるも 下旬には動作緩慢 自発性 認知機能低下が出現した 対(右)側の水 腫が血腫化し増大したため 3 月 1 日に 2 回目の手術を行ったが 認知機能低下を 残した 3 月中旬に傾眠傾向となり 両側に血腫の再再貯留を認めたため 3 月 24 日に 3 度目の手術(両側血腫洗浄術)を行った 意識障害は改善 監視下歩行の状 態であったが 4 月に入り自立歩行不能となった 両側 2 度目の再発を認めるに至 り 21 日に 4 度目の治療を行った 全身麻酔下に両側中硬膜動脈塞栓術(NBCA 使用)を行い 続いて両側血腫洗浄除去術を行った 7 月の時点で両側前頭葉に少 量の血腫貯留は認めるが 明らかな進行性の増大はない しかし 4 度目の治療以 降 患者は歩行に監視介助が必要となり 長谷川式は 18 点となった 難治性慢性 硬膜下血腫に対する塞栓術は 二度の手術にも再発する場合 三度目の手術前後に 行うのが一般的である 我々の症例は両側交互に再発を繰り返したことに特徴が ある 一般的な治療方針に則り二度の再発後に塞栓術を加えて手術を行い治癒せ しめたが 3ヶ月の治療経過を要したことで 高次機能障害や廃用症候群をきたす に至った 両側病変に再発兆候がある場合は 早い段階での塞栓術の選択が重要 であると考えられた P-408 医原性小児椎骨動静脈瘻に対して血管内治療を行った 1 例 横山林太郎 Yokoyama Rintaro 飯星智史 宮田 圭 外山賢太郎 小松克也 鰐渕昌彦 三國信啓 目的 医原性椎骨動脈損傷は中心静脈カテーテルやスワンガンズカテーテルの内 頚静脈挿入時に多く と報告されている 右椎骨動脈起始部から C6 横突孔に最も多く発生し 椎骨動静脈瘻や仮性動脈瘤の病態が多いと言われてい る 治療方針に関しては血管内治療が有用との報告が多いが一定の見解はない 今回当院で治療した医原性椎骨動静脈瘻を供覧し 過去の同病態の 4 症例も加え 適応や治療方針 治療方法について文献的考察を加えて報告する 代表的症例 5 歳男児 生下時より総肺静脈還流異常症で複数回の手術歴あり 4 歳頃より右頚部 血管怒張に母親が気付く 定期血管造影検査にて右椎骨動静脈瘻を認め当科紹介 となる 神経学的には異常なく 右頚部頚静脈怒張と右心負荷による肺高血圧症 を合併していた 経動脈的に血管内治療を行い シャントの完全閉塞が得られた 術後 1 年経過するが再開通なく 右心負荷症状も改善した 結語 医原性椎骨動 脈損傷に対する治療に関して血管内治療を含めた報告が多いが この病態の自然 歴も不明であり治療介入 治療方法には十分な検討が必要である 血管内治療の 安全性 根治性は徐々に高まっており 治療の first choice と考えて良いと思われ る 外傷性椎骨動脈損傷に対するコイル塞栓術 愛知医科大学 名倉崇弘 Nakura Takahiro 川口礼雄 青山正寛 松尾直樹 大須賀浩二 高安正和 はじめに 種々の外傷により椎骨動脈損傷を来した場合 急性期から慢性期にか けて脳梗塞のリスクが生じる 場合によっては脳幹梗塞を生じ 重度の神経障害 を生じる可能性もあり 迅速な診断と対応が肝要である 急性期の治療として抗 凝固療法 抗血小板療法が一般的な治療として推奨されているが 遠位塞栓予防と してコイル塞栓術も治療選択肢の一つである 外傷性椎骨動脈損傷に対してコイ ル塞栓術を行った 5 例について報告する 結果 2007 年 4 月から 2015 年 5 月の 期間に当院において 5 例の椎骨動脈損傷に対してコイル塞栓術を行った 全例外 傷により椎骨動脈閉塞を来している症例に対して急性期にコイル塞栓術を行った 全例術後に症候性脳梗塞を生じることなく経過した 考察 本国では外傷性椎骨 動脈損傷は主に頭頸部外傷や 頸椎手術の合併症などで遭遇する機会がある 特 に頚椎損傷において脱臼や横突孔骨折が認められる症例では椎骨動脈損傷を効率 に合併し 頭頸部血管の評価が必須である 椎骨動脈損傷の約半数の例で受傷後 数時間から数週間と遅れて脳梗塞が出現すると報告されており 迅速な診断と治 療が求められる しかし多発外傷などを合併している症例では抗凝固を導入し難 く 症例に応じて治療時期を検討する必要がある 当院の治療方針として閉塞を 来している椎骨動脈損傷に対しては再開通時の遠位塞栓を防止するためコイル塞 栓術を行っている 現在のところ 重大な合併症もなく遠位塞栓予防が可能となっ ている 結論 外傷性椎骨動脈損傷に対するコイル塞栓術は遠位塞栓予防の治療 手段として有効であると考えられた JNET S374-S445_13_ポスター 発表なし.smd Page 69 Vol.9 No.6 November 2015 S441 ポスター 発表なし 内頚動脈の外傷および医原性の偽性動脈瘤は 出血 虚血どちらをも起こしうる 治療法としては 母血管を閉塞することで出血は予防できるが 虚血に関しては側 副血行等の factor から必ずしも罹患血管閉塞が可能とは限らない 当院で血管内 治療にて治療した内頚動脈の外傷および医原性偽性動脈瘤を retrospective に検討 し 症例を提示する 外傷性は 歳(男 2 例 女 1 例)で 受傷機転はすべて交 通事故であった 2 例は脳梗塞を来し(うち 1 例は遠位塞栓 1 例は解離による閉 塞) 1 例は受傷から 3 週間後に鼻出血を来して発症した 虚血発症の 2 例は 母 血管を温存したステント併用コイル塞栓術を施行した 鼻出血を来した例は緊急 で母血管閉塞を行ったが 術後に脳梗塞を来した 医原性のうち 1 例は 51 歳の 女性で咽頭癌術後に拍動性の頸部腫瘤で発症した カバードステントを用いて治 療した もう 1 例は 74 歳の男性で咽頭癌の手術及び放射線治療後に大量の鼻出血 にて発症した 緊急で母血管閉塞を行ったが 中大脳動脈に遠位塞栓を起こし 脳 梗塞となった 医原性 外傷性に関わらず 出血例を緊急で母血管閉塞する際は 大量出血による貧血やショック状態 凝固系の亢進 解離部への血小板集積などの 起こりやすい状態もあってか 2 例共に遠位塞栓による合併症を来してしまった が 確実な止血のためには母血管を犠牲にすることはやむを得ないことが多いと 考えた 虚血例 2 例は共に慢性期に治療した母血管を温存した治療が可能であっ た 母血管を閉塞する場合にも時間的に余裕がある場合はバイパス等の併用が望 まれる また 適応外使用にはなるが カバードステントは効果的で将来の適応追 加が望まれる 札幌医科大学 繰り返す鼻出血で発症した蝶形骨洞内外傷性内頸動脈瘤に対し て瘤内コイル塞栓術を行った 1 例

69 P-409 P-410 エンボスフィアによる中硬膜動脈塞栓術によって治癒した難治 性慢性硬膜下血腫の一例 独立行政法人 国立病院機構 千葉医療センター 福岡大学筑紫病院 脳神経外科 2) 田主丸中央病院 脳神経外科 3) 大石博通 Oishi Hiromichi 風川 清 2) 松本佳久 3) 後藤 尾崎裕昭 丹野裕和 伸 3) 伊東大祐 川崎宏一郎 はじめに これまでも難治性の慢性硬膜下血腫にする中硬膜動脈塞栓術の良好な結果 が報告されてきた 今回 抗凝固薬による難治性慢性硬膜下血腫に対して エンボス フィアによる塞栓術を施行し良好な結果が得られたので報告する 症例 65 歳男性 2015 年 1 月 7 日 転倒にて頭部打撲 頭痛が継続するため 1 月 9 日に当科外来受診 頭部 CT にて左急性硬膜下血腫を認めたため同日入院となる 既往症に急性大動脈解 離があり 大動脈基部置換術 大動脈弁置換術(機械弁)を受けていためワーファリンを 内服していた 受傷から 2 日経過しており 循環器内科からワーファリンの継続が推奨 されたため ワーファリンを継続し経過観察した 経過中 右片麻痺 意識障害が出現 し 頭部 CT にて慢性硬膜下血腫への移行を認めたため ワーファリンをヘパリンへ置 換し 1 月 16 日 穿頭洗浄ドレナージ術を施行した 術後 一旦症状は軽快した ワー ファリンの内服は継続した その後 再発を認めたため 1 月 27 日に 2 回目の穿頭洗浄 ドレナージ術を施行した 術後 症状 CT 所見とも 1 回目ほどの改善は得られなかっ た 血腫腔が隔壁で分割されさらに器質化してきているためと思われた 1 月 30 日 新たな burr hole を 2 か所穿って 3 回目の穿頭洗浄ドレナージ術を施行した 同日 引 き続き エンボスフィアにて中硬膜動脈塞栓術を施行した その後 血腫腔は縮小し 最終的には完全消失した 考察 塞栓物質としては これまでの報告では NBCA PVA particle ゼラチンスポンジ コイルが使用されてきたが 今回 エンボスフィアで も同様に良好な効果が得られた P-411 齋藤 新 SHIN SAITO 進藤誠悟 棚田秀一 杉浦由理 立林洸太朗 内田和孝 白川 学 吉村紳一 今回 症候性腕頭動脈狭窄症と右鎖骨下動脈狭窄症合併例に対して複数の脳保護 システム下にステント留置術を行ったので報告する 症例は 70 代男性 主訴は左 半身麻痺と感覚障害 現病歴 左顔面を含む左半身麻痺と感覚障害にて当院に搬 入された NIHSS は 7 点であった 頭部 MRI では後頭葉と頭頂葉に新規脳梗塞 を認め 精査で腕頭動脈狭窄と右鎖骨下動脈狭窄の合併が認められた 腕頭動脈 狭窄が塞栓源と考えられ 高度狭窄であったため血管内治療を行う方針とした 治療 右上腕動脈から FUBUKI 6Fr ST を挿入し 左大腿動脈からシャトルシー ス 7Fr を挿入した まず右上腕動脈から GuardWire を右椎骨動脈へ誘導し 脳保 護に備えた 次に右上腕動脈から右内頚動脈へ Filterwire EZ の誘導を試みたが 右鎖骨下動脈狭窄が高度で しかも右総頚動脈との角度が急峻であったことから 誘導困難であった このため左大腿動脈からシャトルシース 7Fr を挿入し 右鎖 骨下動脈狭窄に対してバルーン形成術を行い 更に上腕動脈からピッグテールカ テーテルを用いることで Filterwire EZ を右内頚動脈に誘導した 腕頭動脈狭窄に は 大 腿 動 脈 経 由 で ス テ ン ト (ASSURANT mm) を 留 置 し バ ル ー ン (Mustang mm)でステントを密着させた 右鎖骨下動脈狭窄には上腕動脈 からステント(ASSURANT 9 30 mm)を留置した Filterwire 内には多量のデ ブリスが確認された 術後経過 MRI では右小脳半球と右大脳半球に新規脳梗塞 病変を認めたが 神経学的増悪はなかった 脳保護デバイスの選択や誘導に関し て 若干の文献を交えて考察する P-413 藤村直子 1,2) Fujimura Naoko 駒谷英基 2,3) 山本真文 2) 坂本六大 2,3) 音琴哲也 2,3) 岡本右滋 2,3) 廣畑 優 2) 森岡基浩 2) 目的 大動脈分枝起始部病変に対する逆行性ステント留置術は 有用な手段であるが 慣れていないと難渋する 今回左総頚動脈起始部狭窄に治療を行い 2 例目はその反省 点を踏まえて腕頭動脈病変の治療を行ったので報告する 症例 1 76 歳女性 一過性 左黒内障で発症 CTA で左総頚動脈起始部 左内頚動脈起始部に高度狭窄を認める tandem lesion と診断 慢性期に逆行性のステント留置術と CEA を一期的に予定した 総頚動脈から分岐部までを露出し 近位部に 6F シースを挿入 右大腿動脈の 4F pig tail を撮影用とした ポータブル DSA の解像度が悪く シースの先端が不明瞭で シー スの内部で stent を展開しようとしたトラブルがあったが 最終的にシースを引き 予 定位置に stent を留置した 引き続き CEA を行い 終了した 症例 2 76 歳男性 一 過性右黒内障で発症 CTA で腕頭動脈起始部に解離性病変を認めた 経過観察中に右 大脳半球に梗塞を生じたため DSA 室での逆行性ステント術を予定した 右大腿から 4F pig tail を誘導し 撮影は注入器を用いた working angle と 総頚動脈分岐部から病 変までの距離を事前に CTA で確認しておいた 右 VA の protection は右上腕から誘 導した HyperForm を用いた 総頚動脈から分岐部を剖出 7F シースは先端から 5cm の部分に印をつけておき 挿入 固定した 前拡張 ステント留置を行った CCA 穿刺 部の縫合を行い 閉創した 結果 2 例とも周術期の問題はみられず CTA で狭窄部 結論 左総 の良好な拡張を認めた DWI で新たな病変は認めず 無症状で退院した 頚動脈 腕頭動脈起始部病変に対する逆行性ステント術は 要領を知れば安全で確実な 治療と考えられた 鎖骨下動脈狭窄症に対するステント留置後に再度ステント留置 を施行した一例 滋賀医科大学 横井俊浩 Yokoi Toshihiro 中澤拓也 辻 篤司 野崎和彦 症例は 61 歳男性 鎖骨下動脈狭窄症に対して近医で 3 年前に PTA 施行 治療 1 年後 再狭窄に対して 同院で stent 留置施行 治療 2 年後 再狭窄に対して 治 療目的で当院に紹介 当院の治療方針としては 術前 1 週間前から DAPT とした 後 Lt. VA の protection は 左の radial artery から access し jail で stent 留置 後に回収を行い ステントは VA orifice を cover するかたちで留置 stent 留置 近位側は arch から距離があるため cover しないこととした 局所麻酔下に手技 を行い Rt. Femoral A. に 4F. 10cm sheath を留置した後 conventional DSA 施 行 6F. Guiding sheath に exchange 施行 Lt. brachial A. に 4F. 10cm sheath 留置 Gurd wire にて Lt. VA の protection 施行 Chikai で lesion cross し た後 IVAS 施行 PTA 施行後 径 7mm 長さ 40mm Express stent 留置した後 post dilatation 施行 DSA で確認したところ Stent の distal edge が corning して いる所見を認めたため 再度 post dilatation 施行 今回 以前に留置されたステン ト留置遠位部に生じた狭窄所見に対して ステント再留置を行った症例を経験し た 鎖骨下動脈狭窄症に対して stent distal edge は VA orifice を cover するか たちで 留置することが必要と考えられる症例も含まれる P-414 動脈硬化性頭蓋内動脈狭窄症に対する Wingspan の初期治療経 験 大阪医科大学 済生会二日市病院 久留米大学 脳神経外科 2) 済生会八幡総合病院 脳神経外科 3) P-412 末梢保護に難渋した症候性腕頭動脈狭窄症及び右鎖骨下動脈狭 窄症に対するステント留置術の 1 例 兵庫医科大学 大動脈分枝動脈起始部病変に対する逆行性ステント留置術 脳神経外科脳 血管内治療科 大西宏之 Ohnishi Hiroyuki 宮地 茂 平松 亮 黒岩敏彦 動脈硬化性頭蓋内動脈狭窄症に対しては抗血小板薬などの内科的治療が第一選択 であるが 薬物療法を行っても脳梗塞を再発する症例が少なからず存在する こ れらに対しては経皮的血管形成術が行われてきたが血管解離 再狭窄などをしば しば経験する これらを解決すべく昨年 7 月に Wingspan stent が承認されたが SAMMPRIS でも本器機の有効性が科学的に証明されていないため使用にあたっ ては慎重に行う必要がある 当科では椎骨動脈 脳底動脈 中大脳動脈(M1 M2) の 4 症例に対し本器機を使用しており 自験例を元に手技におけるピットフォー ルなど文献的考察を交え報告する 症例 1 76 歳 女性 繰り返す minor stroke で発症し 椎骨動脈狭窄に対し Wingspan mm を留置した 術後発作は消 失し独歩退院となったが 56 日目小脳梗塞が出現しステント閉塞が確認された 症例 2 73 歳 女性 めまいで発症し 脳底動脈狭窄に対し Wingspan 4.015mm を留置した 術後発作は消失し独歩退院となり再狭窄無く経過良好 症例 3 74 歳 男性 繰り返す minor stroke で発症し 中大脳動脈狭窄(Mに対し Wingspan mm を留置した 術後発作は消失し 再狭窄無く経過良好 症 例 4 45 歳 男 性 繰 り 返 す TIA で 発 症 し 中 大 脳 動 脈 狭 窄 (M2) に 対 し Wingspan mm を留置した 術後発作は消失し 再狭窄無く経過良好 SAMMPRIS では高度狭窄があれば内科治療抵抗性の有無を考慮せずに対象とし ており 内科治療に勝る有効性を証明し得なかっただけで Wingspan そのものを 否定するものではない 試験の失敗から穿通枝梗塞などの問題を再認識しより慎 重な適応決定 手技を心がけることで良好な結果が得られるものと考えている 経皮的脳血管形成術におけるステント留置を予測する modified Mori 分類の検討 京都第一赤十字病院 脳神経 脳卒中科 京都府立医科大学附属北部医療センター 神経内科 2) Department of Interventional Neuroradiology, Foundation Rothschild Hospital 3) 国立循環器病センター 脳血管内科 4) 京都第一赤十字病院 急性期脳卒中センター 救急科 5) 濱中正嗣 Hamanaka Masashi 今井啓輔 山崎英一 五影昌弘 傳 和眞 山本敦史 中村拓真 山田丈弘 2) 武澤秀理 3) 徳田直輝 4) 竹上徹郎 5) 池田栄人 5) 目的 経皮的脳血管形成術(PTCBA)の術前評価として当施設では Mori 分類を改訂した modified Mori 分類(MM 分類)を用いている MM 分類では病変の特徴(長さ 狭窄率 屈曲度 石灰化 偏在性)により 短い病変あるいは やや長いが比較的均一な病変を typea/b1 長い病変あるいはやや長く不均一な病変を typeb2/c と定義している 今回 PTCBA 術中のステント留置の予測に MM 分類が有用であるかを明らかにする 方法 2006 年 4 月から 2015 年 7 月までに当施設で PTCBA(ステント留置を含む)を実施した連続例を対象 対象を PTCBA 中にステン ト留置したステント群(S 群)と留置しなかった群(P 群)に分類し 術前因子について 2 群間で比較した 術前因子 として 既往歴(高血圧症 糖尿病 脂質異常症 虚血性心疾患) 閉塞部位(ICA) 緊急手術の有無 プロテクショ ンの有無 病変の特徴(病変長 5mm 未満 or 以上 狭窄率 90 未満 or 以上 屈曲度 45 度未満 or 以上 中等度石灰 化の有無 求心性 or 偏心性 MM 分類 typea/b1 or B2/C)について検討した 結果 PTCBA 連続 96 例中 S 群 53 例 P 群 43 例であった 単変量解析でステント留置の予測に有意(p 0.05)であった因子は ICA(S 群 26 例 /P 群 20 例) プロテクション有(16 例/5 例) 病変長 5mm 以上(28 例/31 例) 偏心性(26 例/25 例) MM 分類 typeb2/c(36 例/26 例)であった それらの因子を用いた多変量解析では MM 分類 typeb2/c のみがステント留 置予測に相関していた 結語 MM 分類(typeB2/C)は PTCBA 術中のステント留置の予測に有用である S442 JNET Vol.9 No.6 November 2015 S374-S445_13_ポスター 発表なし.smd Page 70

70 P-415 P-416 当院における頭蓋内主幹動脈狭窄症に対する治療成績の検討 和歌山県立医科大学 井澤大輔 Izawa Daisuke 川口 匠 八子理恵 増尾 修 中尾直之 序論 頭蓋内動脈硬化性狭窄(ATIS)に対する血管内治療は 未だ十分なコンセン サスは得られていない 今回 当院にて ATIS に対して施行した PTA/stenting の 治療成績を報告する 対象 方法 対象は 2010 年 4 月 2015 年 7 月末までに WASID 法 50 の ATIS に対して PTA/S を施行した 19 症例(うち 6 例は PTA のみ)を対象とし 治療合併症 1 年後までの再狭窄の有無について検討した 平 均年齢は 69.9 歳で 平均狭窄率は 71.9 であった また 症例の内訳は 無症候 性 4 例 狭窄進行 4 例 minor stroke11 例で 部位別には ICA-petrous 6 例 ICAcavernous 3 例 MCA 3 例 VA-BA 7 例であった 結果 治療成功率は 94.7 で 2 例(10 )に手技に伴う血管解離を認めたが 手技に起因する mobidity/mortality は 0 であった また 1 年後までの評価では全例再狭窄なく良好な開存が得られ ていた 考察 ATIS に対する治療は一般的には内科的治療が選択されるが そ の再発率は決して低くなく 内科的治療抵抗性の ATIS に対する PTA/stenting の 有効性も散見される しかし合併症も多く その有効性/安全性におけるエビデン スは乏しい 今回 我々が検討した症例では 良好な成績が得られており 治療成 功率 合併症率も諸家の報告に比しても遜色ない結果であった これは 十分な抗 血栓療法を施行した上で 適切な症例選択を行うことにより 良好な結果が得られ たものと考えている しかし 今回の検討では最大 1 年間での評価で有り さらな る長期成績を検討する必要がある 結語 ATIS に対する PTA/ステント留置の 成績を報告した 適切な症例選択により良好な成績が期待出来るが 今後さらな る長期成績を検討する必要がある P-417 ガイディングカテーテル留置困難例に対する SEL-E の有用性 岩手県立中央病院 岩手県立中央病院 神経内科 2) 長田佳整 Osada Yoshinari 木村尚人 土井尻遼介 2) 高橋 菊池貴彦 2) 菅原孝行 賢 2) 原 一志 三河茂喜 はじめに 血管内治療の治療において安定したガイディングカテーテル留置が最 初のポイントとなる Bovine arch や TypeII III の場合留置が困難もしくは留置 後に不安定となる 我々は 8Fr のサポートカテーテルを作成し その有用性を検 討した サポートカテーテルは SEL-E(メディキット 東京) 全長 83cm 有効長 75cm で内腔 0.088inch 硬質の素材で先端に湾曲を有している 対象/方法 当 院で 2014 年 1 月 1 日 2015 年 7 月で血管内治療を施行した例のうち他のガイ ディングカテーテルを留置できなかった 12 例(男性 3 例 女性 9 例 平均年齢 76 歳)に用いた 結果 症例は脳動脈瘤コイル塞栓術 7 例 ステント留置術/PTA3 例 血栓除去 2 例 挿入血管は重複例含み右腕頭動脈 5 例 左総頸動脈 7 例 左鎖 骨下動脈 2 例 カテーテルに起因する合併症は認めず Aortic arch の形状は Bovine arch が 2 例 Type II 3 例 Type III 5 例であった 血管内治療手技が 完遂できたのは 11/12 例であった 手技が完遂できなかった 1 例は右椎骨動脈に カニュレーションを試みた一例であった 結語 サポートカテーテルである 8fr SEL-E は血栓回収 ステント留置術の際は proximal occlusion ができない 堅いカ テーテルのため血管損傷の可能性などのデメリットもあるが他のガイディングカ テーテル挿入困難例に対して高い確率で手技成功が得られており 有用なカテー テルである P-418 屈曲血管における EnterpriseVRD と EnterpriseVRD2 の壁 密着性についての比較 ex vivo study ダブルルーメンオクルージョンカテーテルを用いた椎骨動脈閉 塞術の 3 例 京都大学 平成紫川会 小倉記念病院 2) 大阪大学大学院 医学系研究科 独立行政法人 国立病院機構 大阪医療センター 2) 千原英夫 Chihara Hideo 石井 暁 2) 菊池隆幸 武信洋平 池田宏之 新井大輔 安部倉友 宮本 享 角野喜則 Kadono Yoshinori 中村 元 藤中俊之 2) 尾崎友彦 浅井克則 木谷知樹 井間博之 村上知義 吉峰俊樹 P-419 P-420 頭蓋内ステント留置におけるカテーテルリポジション時の先端 荷重の検討 虎の門病院 はじめに 椎骨動脈(以下 VA)の母血管閉塞を行う際に 虚血耐性判定や術中の 遠位塞栓予防の目的で バルーン付きガイディングカテーテル(以下 BalloonGC)を 用いることがある しかし 血管径の問題などで BalloonGC が誘導困難なことも あり そのような例では double lumen occlusion balloon catheter である Scepter (Terumo 社)を用いたコイル塞栓術が可能である 今回 上記方法で VA 塞栓術 を行った症例について報告する 症例 2013 年 4 月 2015 年 7 月に当院で行っ た VA の母血管閉塞 13 例を対象とした 13 例中 5 例は外傷性 VA 損傷で 3 例が 椎骨動脈瘤(うち 1 例は破裂) 3 例が弓部大動脈解離 2 例が頸部腫瘍であった バルーン補助で閉塞したのは 5 例で うち 3 例で Scepter を用いた 結果 Scepter を用いた 3 例は全て弓部大動脈解離に対するステント留置術(TEVER)に 先行して行った塞栓術であった 2 例は鎖骨下動脈まで解離が及んでおり 解離部 への BalloonGC の挿入を避け 上腕動脈経由で Scepter を VA に誘導した 残り の 1 例は大動脈起始の VA であり これも解離部位近傍での BalloonGC 使用を避 けて Scepter による塞栓を選択した 3 例全例において Scepter による閉塞試験 後 血流を遮断したまま塞栓術を行った 全例で塞栓性合併症を起こすことなく 手技を完遂できた 結語 小径血管に対する Scepter を用いた母血管閉塞は 血 管 へ の 負 担 を 軽 減 し 術 中 の 遠 位 塞 栓 も 予 防 す る こ と が で き る そ の た め BalloonGC を誘導できない状況において 有用な代替法と考える 脳神経血管内治療科 佐藤允之 Sato Masayuki 天野達雄 宮内淑史 森脇拓也 松丸祐司 目的 頭蓋内ステント留置におけるカテーテルリポジションを想定し カテーテ ル先端にかかる荷重を評価した 方法 マイクロカテーテル(MC)にものが挿入 されている状態で 精密はかりに対して MC を 5cm 挿入する間の先端荷重を 角 度(90 度 45 度)を変えて計測した MC(Prowler select plus 150cm STR)のみ MC とステント(EnterpriseVRD4.5mm*22mm) MC とマイクロガイドワイヤー (Traxcess cm)を設定した MC 内にものが挿入されているときは 先端 まで挿入されている 先端から 3cm のところまで挿入されているもので測定した それぞれ各 5 回測定し解析した 結果 90 度の時に MC 先端までステントが挿 入されている場合は 先端荷重が 15g あり 有意に他の場合と比較して重かった ステント群以外は初圧のみ高い傾向にあったが MC 先端までステントが挿入され ている場合は 5cm 押し込んだ段階でも荷重は高いままであった 45 度の場合に は 全ての場合で低く 差異を認めなかった 考察 仮に MC 先端までステント を挿入したままの状態で血管壁に MC が固定されているような場合 リポジショ ンすると先端が高い穿通力があり 血管壁への強いストレスを有しているので注 意を要する 結論 ステント挿入時にカテーテルリポジションが必要なときは 手間ではあるがステントを回収して MC の位置調整を行う 難しい場合には 最 低でも 3cm 以上ステントをカテーテル内に収納して カテーテル先端の状態に細 心の注意を払いながら行う 脳神経外科医のための CFD ソフトウェアの優位性 東京理科大学大学院 工学研究科 機械工学専攻 東京慈恵会医科大学 脳神経外科 2) シーメンス ジャパン株式会社 3) 東京理科大学 工学部第一部 機械工学科 4) 鈴木貴士 Suzuki Takashi 高尾洋之 1,2) 篠原孔一 ダフマニ シヘブ 2,3) 高山 翔 藤村宗一郎 鈴木倫明 2) 渡邊充祥 2) 守 裕也 4) 石橋敏寛 2) 山本 誠 4) 村山雄一 2) 目的 数値流体力学(CFD)が医学研究に普及してきており CFD を行うことで 脳動脈瘤 の破裂や壁性状が予測できる可能性が報告されている その研究の多くは理工学の専門家に よるものが多く CFD の技術は臨床医へは浸透していない CFD の結果を得るまでの行程 が技術的に難しいことが一因であると考えられる SIEMENS 社が開発した CFD Research Prototype(Prototype)は 全ての行程が完結しており 医師でも簡単に解析可能である そ のソフトウェアの操作性と妥当性に関して調査したので報告する 方法 ICA MCA の脳 動脈瘤各 6 症例に対し CFD 解析を行った 全解析に対し 血液の密度は 1000 kg/m3 粘度 は Pa s の一定値とし 共通の流速波形を流入条件に使用した 出口境界には圧力 0 Pa を与えた 破裂に関わるとして提案されている Wall Shear Stress( WSS ) Pressure のパ ラメータに関して Prototype を使用した結果を 汎用解析ソフトウェアである ANSYS CFX(ANSYS Inc.)を使用した結果と比較した 成績 DICOM 画像からサーフェス形状の 作成 計算実行までの行程が単純であり 計算条件 メッシュ生成など 専門知識や技術 経 験が必要な設定は完全に自動化されている 計算実行までの処理は約 10 分程度で完了する ANSYS CFX と比較した結果 WSS Pressure の分布に定性的な一致が確認された 結論 定量的な検証に課題があり 改善の必要がまだあると思われるが 臨床医のための CFD ソフ トウェアとして自動化されており 誰でも簡単に使える 将来的に臨床医による診断に活用 できる可能性がある JNET S374-S445_13_ポスター 発表なし.smd Page 71 Vol.9 No.6 November 2015 S443 ポスター 発表なし 背景 目的 EnterpriseVRD(以下 Eは頻用されている脳動脈瘤コイル塞栓支援ス テントである しかし 屈曲血管や大径血管では incomplete stent apposition(isa)が 報告され 慢性期の塞栓性合併症が危惧されている EnterpriseVRD2(以下 E2)は ISA の軽減を目的として改良されたステントである この研究は屈曲血管における両 ステントの挙動を比較し ISA の改善を確認するとともに臨床使用における注意点の検 討を目的としている 方法 角度調整が可能なシリコン製動脈瘤付き血管モデルを温 度管理可能な回路で灌流した 留置血管の角度を変化させながら E1:4.5 22mm mm 及び E2:4.0 23mm mm を各 30 回留置し計測した ISA の 評価は Cone beam CT を撮影し 得られた DICOM date を用いて検討した ISA の指 標は屈曲部でのステント断面積率(屈曲部ステント断面積/直線部ステント断面積)とし た 結果 全てのステントで留置血管屈曲が強くなるに従い 断面積率が低下してい た E2 は対応する長さの E1 よりも屈曲の強い血管上で断面積率を維持した また 考察 結論 本研究は ex-vivo kink の出現もより高度の血管屈曲まで抑えられていた であり 断面積率低下 kink 出現の限界角度をそのまま臨床使用へ応用することは出来 ないが 生体内に近い条件下で屈曲血管における E2 の E1 に対する ISA 軽減の優位性 を示した 本研究は留置方法による挙動の評価は行えていないが kink 耐性に優れる E2 では E1 留置よりも advance wire を重視し out-course での展開が許容されると推察 される この手技上の注意により ISA がより軽減されると期待される

71 P-421 P-422 Pipeline embolization device 留置に伴う中期的な動脈瘤内圧 の推移についての検討 京都大学 平成紫川会 小倉記念病院 2) 千原英夫 Chihara Hideo 石井 暁 2) 菊池隆幸 武信洋平 池田宏之 新井大輔 安部倉友 宮本 享 背景 目的 Flow diverting approach は治療困難な動脈瘤に対して高い塞栓効果を示 す治療方法である しかし 留置後 遅発性に出血を来す例が報告されている Flow diverter 留置後の動脈瘤内圧は早期には変化しないとの報告があるが 中長期的に観察 した報告はない 本研究の目的は flow diverter 留置による中期的動脈瘤内圧の推移を 方法 エラスターゼ誘導ウサギ動脈瘤モデル 5 例で測定を 明らかにすることである 行った Pipeline embolization device(covidien/ev3)を親血管に留置し Combowire (volcano)で動脈瘤内圧を測定し 大動脈圧と比較した 圧測定は留置の 20 分前から 6 時間後まで行った 血管撮影で動脈瘤の塞栓状況を観察した また Cone beam CT か ら MIP 画像を作成し留置状態を評価した 結果 動脈瘤サイズは最大径 mm (中央値 8.7mm)であり 3 例は wide neck type 2 例は narrow neck type であった 4 例では 1 本の Pipeline を留置 1 例では 2 本留置した 全例において留置 6 時間後の 動脈瘤内圧は大動脈圧よりも低下していた 留置から平均血圧が 5 以上の圧較差が出 現するまでの時間は 分 10 以上の圧較差が出現するまでの時間は 分 と症例間に差異を認めた また 6 時間後の動脈瘤圧低下率も と症例間差を認め た 考察 結論 短時間で動脈瘤内圧低下を認めた例は動脈瘤ネックでの stent porosity が低く 動脈瘤内圧低下率が高い例は近位親血管の stent porosity が低く 壁密 着性が高い例であった また 良好に留置できた例でも大動脈圧が高い例では動脈瘤内 圧低下までに時間を要した Pipeline 留置後の動脈瘤内圧低下には留置手技と血圧が影 響していると考えられた P-423 NBCA を用いた頭蓋内経動脈的塞栓術 京都府立医科大学 独立行政法人 国立病院機構 舞鶴医療センター 脳神経外科 2) 大和田敬 Owada Kei 井上靖夫 2) 後藤幸大 会田和泰 古野優一 川邊拓也 立澤和典 笹島浩泰 橋本直哉 目的 近年 Onyx や Embosphere などの塞栓物質が認可され 経動脈的塞栓術 (TAE)は新時代を迎えている これまでに行ってきた TAE における NBCA の役 割について検討を行った 対象 方法 対象は NBCA を用いて頭蓋内の TAE を 行 っ た 33 例 で あ る 対 象 病 変 は 脳 動 静 脈 奇 形 (AVM) が 4 例 硬 膜 動 静 脈 瘻 (davf)が 14 例 腫瘍が 14 例(髄膜腫 11 例 血管周皮腫 2 例 線維性異形成 1 例) 慢性硬膜下血腫 1 例である AVM では摘出術 ガンマナイフ前処置として比較的 高濃度の NBCA を用いて feeder occlusion を主体に行った davf では経静脈的 塞栓術困難例や不完全閉塞例に対する根治目的で 腫瘍では腫瘍内血管床まで到 達させるため 加温した低濃度 NBCA を中心に使用した 難治性慢性硬膜下血腫 結果 全例で周術期合 に対しては再発防止すべく加温低濃度 NBCA を用いた 併症は生じなかった AVM では coil の併用で塞栓した動脈をマーキングするこ とによって摘出術中のオリエンテーションが良好となり nidus を圧排した剥離操 作が可能になった davf では全例で症状の寛解が得られ 6 例(43 )で短絡が残 存したが定位放射線治療を追加して完全閉塞を得た 腫瘍では 9 例(56 )に術後 MRI で造影効果の消失が得られ 同部の術中出血はわずかで腫瘍は軟化していた 慢性硬膜下血腫では治療翌日に穿頭術を行い 以降の再発を生じていない 考 察 結語 NBCA は濃度による硬化時間や加温による粘度を調整することによっ て 塞栓物質の到達領域をコントロールすることが可能である このため疾患や 治療戦略上の役割 リスクに応じて 可変的な塞栓術を施行することができる P-424 Excelsior XT-27 Flex の誘導に CHIKAI black18 GT16 が有 効であった 3 症例 ワイドネック動脈瘤に対するガイドワイヤアシストの有用性に ついての検討 大川原脳神経外科病院 流山中央病院 脳神経外科 2) 高知医療センター 高知大学 大川原舞 Okawara Mai 金澤隆三郎 2) 吉原智之 2) 大渕英徳 2) 政平訓貴 Masahira Noritaka 太田剛史 福井直樹 2) 福田真紀 岡田憲二 松岡賢樹 森本雅徳 上羽哲也 2) XT-27 は広径であり血管分岐部や動脈瘤頸部においてワイヤーの偏在による ledge effect を生じ通過困難になることがある XT-27 が通常の 14wire では誘導 困難であったが CHIKAI black18 GT16WA が有効であった 3 症例を報告する 症例 1 右 IC paraclinoid2 個の動脈瘤に対して Transend Hard の long wire で exchange method を行うも IC の straightening が起こり断念 Traxcess を用いて XT27 の誘導を試みるも neck に引っ掛かり誘導が困難であった そこでワイヤー を CHIKAI black18 に変更すると IC の偏移も軽度で XT27 の誘導が可能となった 症例 2 左 P1 に neck が広い BA top AN Traxcess14 は左 PCA へ容易に誘導さ れるも XT-27 は追従せず瘤内に逸脱してしまい NEUROUTE14 を用いて誘導を 試みると wire 自体が瘤内に迷入してしまい PCA へ誘導できなかたが GT wire 症例 3 左 MCA AN Traxcess を 16WA に変更すると誘導が可能であった M2-3 へ誘導は可能も XT-27 は追従せず neck でひっかかり瘤内逸脱傾向が見ら れ CHIKAI14 に変更した CHIKAI14 も M2 に誘導可能であったが動脈瘤頸部 での ledge effect のため XT が誘導できず CHIKAI black18 に変更した 考察 カテーテル誘導困難な状況の原因として動脈硬化による血管の蛇行や動脈瘤部の 親血管分岐角度 ledge effect などの原因がある 今回のシリーズでは血管の蛇行 による XT の挿入困難 ledge による挿入困難ともに CHIKAI black GT 16 によ る誘導が可能であった P-425 脳神経外科 2) 緒言 ワイドネック動脈瘤はコイル塞栓術が困難な動脈瘤のひとつであり バルーン やステントを用いたアシストテクニックが行われることが多い しかしながら 血管の 蛇行や母血管の径によって利用しにくい状況に遭遇する そのような状況下において 他のアシストデバイスとしてガイドワイヤやカテーテルを用いた報告がある 特にガ イドワイヤは誘導性に優れており 血行障害をきたす危険性も少ないため 安全に使用 できると考えられる しかし バルーンやステントと比較して支持機能は脆弱であり アシストとして成り立っているのか疑問がある そこで 動脈瘤モデルを用いてカテー テルアシスト ガイドワイヤアシストについての有用性を実験的に検討した 方法 シリコンのワイドネック動脈瘤モデル(4x6mm neck 4mm)に対して 透視下にてシン プルテクニック ガイドワイヤアシスト カテーテルアシストでコイル挿入を行い 成 功率を比較した コイルは Target 360 soft 6mm x 15cm アシスト用カテーテルとして 結 SL-10 STR アシスト用ガイドワイヤとして Transend floppy を使用した 果 成功率は シンプルテクニック 18.5 ガイドワイヤアシスト 37.0 カテーテル アシスト 44.4 であった シンプルテクニックに対して ガイドワイヤアシスト カ テーテルアシストの成功率は有意に高かった ガイドワイヤとカテーテルでは有意差 は認められなかった 考察 ガイドワイヤは支持機能としてはバルーンやステントに 劣るが 他のデバイスが使用困難な状況では試してみる価値のある方法と考えられた P-426 高精度圧ゲージを用いた脳動脈瘤コイル塞栓のマイクロカテー テルキックバックに関する検討 ホットエアガンによるマイクロカテーテルシェーピングの最適 条件 千葉大学 千葉大学附属病院 包括的脳卒中センター 2) 千葉メディカルセンター 脳神経外科 3) 千葉大学附属病院 包括的脳卒中センター 千葉大学 脳神経外科 2) 誠馨会 千葉メディカルセンター 脳神経外科 3) 千葉大学附属病院 放射線部 4) 吉田陽一 Yoshida Yoichi 小林英一 1,2) 足立明彦 1,2) 荷堂 謙 3) 佐伯直勝 目的 脳動脈瘤コイル塞栓術において 良好な塞栓を阻害する大きな要因として キックバックが挙げられる 今回 キックバックを生じる因子としてコイルの挿 入速度 コイルの種類 コイル挿入手技に着目し検討したので報告する 方法 キックバックはマイクロカテーテルを瘤外に垂直に押し出す力として定義する 径 3mm の side-wall 型動脈瘤モデルに対して 先端 90 のマイクロカテーテルを 瘤中央に留置し 上記検討因子に基づく様々な方法でコイルを挿入した際の力を 高精度圧ゲージにて計測した コイルの挿入速度は 0.5mm/s から 4mm/s まで 4 段階 Axium Galaxy fill Target Ultra ED coil ES Delta Plush Hypersofter の 6 種類の 3x60mm コイルを用いた 挿入手技としては 自動挿入 目視しながら 時々挿入停止 さらにループを再形成の 3 通りで比較した 結果 挿入速度に関 して キックバックの最大圧(40mN 以下)および上昇パターンには有意差はなかっ た コイルの種類では Axium と Galaxy にて挿入とともにキックバックが増加 する傾向を示した一方 Hypersofter と ED coil では塞栓後半でもキックバックは 軽微であった 挿入方法では ループを再形成することで最大圧が大幅に低減し た 結論 コイル挿入速度による最大圧の変化は認めなかった 一方 コイルに よる性能の違いを認めたため状況に応じた使い分けが可能と考えられた また 用手的にループをこまめに巻き直すことでキックバックを低減できる可能性が示 唆された 足立明彦 1,2) Adachi Akihiko 小林英一 1,2) 荷堂 謙 3) 梅北英夫 1,4) 佐伯直勝 1,2) 目的 マイクロカテーテルシェーピングは 動脈瘤コイル塞栓時のマイクロカテーテ ルの導入 留置に際して プリシェープの先端形状では誘導やコイル挿入が困難な瘤の 際に必要となる 瘤および親血管の形状 サイズ 部位にあわせ 添付文書上は スチー ム源から約 25mm 離して約 30 秒間スチームに当て 形作ることになっているが 形成 が不充分なことや 途中で鈍ってしまうことも多い 今回 マイクロカテーテルの 方法 マイクロカテーテルとして シェーピングの最適条件を検索したので紹介する は従来から最もシェーピングに向いているといわれている Headway(テルモ 東京)を 用いた ホットエアガン(BOSCH)で実際の温度を測定した上で シェーピングを行う 上での最適な温度設定を検索した 結果 蒸気の温度は吹き出し口から 25mm 離した 状態で安定して(設定温-20) を示した 設定(実測温は )の範囲 で 秒間シェーピングを行ったところ Headway は 140 設定(実測 120 )以上 に耐えられず 先端に毛羽立ちや水泡 孔開きがみられた またシェーピング直後 マ イクロガイドワイヤー摺動操作後 および血管モデル内留置後の形状変化を比較し 保 持力につき検討したところ 120 設定(実測 100 ) 秒間でのシェーピングが 結論 使用するマイクロカテーテルの構造 材 最も形状保持力が高い事が分かった 質によっては若干最適温度が異なる可能性はあるが Headway においてはホットエア ガン 120 設定 秒間でのシェーピングが最も有効であった S444 JNET Vol.9 No.6 November 2015 S374-S445_13_ポスター 発表なし.smd Page 72

72 P-427 P-428 血管内治療後の止血デバイス(エクソシール)の有用性 滋賀医科大学 吉村弥生 Yoshimura Yayoi 横井俊浩 辻 篤司 中澤拓也 河野浩人 松井宏樹 齋藤 実 高木健治 地藤純哉 新田直樹 深見忠輝 野崎和彦 背景 血管内治療後の確実な穿刺部の止血は 治療手技と同様に重要である 抗 血小板剤 抗凝固薬の使用や 使用シース径などにより止血に難渋する例もあり 重篤な合併症や入院期間の延長につながる 現在まで複数の止血デバイスが使用 可能となっているが 使用方法が煩雑であったり 血管内に異物が残ること 感染 の危険性などが懸念される エクソシールは血管内に異物を残さず 比較的短期 間での再穿刺が可能という特徴を持つ 方法 2014 年 4 月 2015 年 7 月に 大腿 動脈穿刺で血管内治療を行い エクソシールを用いた 34 回の治療において合併症 安全性 有用性を検討した シースが 9Fr の場合は 7Fr のショートシースに交換 し 5 分程度圧迫した後 7Fr エクソシールを使用した エクソシール使用後はシー スサイズの数字を安静時間とし 歩行は治療翌朝から開始した 穿刺部は枕子と 弾性テープで軽度圧迫を行った 結果 患者背景は平均年齢 64 歳 男性 13 人 女性 17 人 シースは 6Fr19 回 7Fr 10 回 9Fr 5 回であった 留置後の穿刺部周 囲の皮下出血は 1 例で認めた 血管損傷(穿孔 解離) 仮性動脈瘤 感染は生じて いない 2 例で止血不全と考えられたが 用手圧迫を加えトラブルは生じなかっ た また 他の止血デバイスで生じることがある留置時の疼痛や血管迷走神経反 射は エクソシール使用例では認めなかった 穿刺部の硬結や皮膚のひきつれを 生じないため 患者の穿刺部に対する愁訴は非常に少なくなっている 手技は簡 略であり 一人での操作が可能である 結語 エクソシール使用により穿刺部の 重篤なトラブルは認めておらず 血管内治療において有用な止血デバイスである と考えられる P-429 大津赤十字病院 大津赤十字病院 高度救急救命センター 脳神経外科 2) 竹市康裕 Takeichi Yasuhiro 尾市雄輝 2) 辻 芳仁 2) 山添直博 2) 斎木雅章 2) 松原峰生 はじめに ハイドロコイルは脳動脈瘤塞栓術において 再発率や再治療率を減少 させることを期待して使用されている 今回 我々は未破裂脳動脈瘤塞栓術にお いて HydroFrame が回収中に 突然デタッチポイントで離断された症例を経験し たので報告する 症例 60 代女性 めまいの精査にて行なわれた MRA にて両側 の ICPC 未破裂脳動脈瘤を診断(rt.10mm lt.17mm) 全身麻酔にて左 ICPC 動脈 瘤塞栓術を施行した SeptorXC(4.0 11mm)を内頸動脈に Neck plasty のため に留置し SL10(90 度プリシェイプ)を動脈瘤内に留置した Target XL14 50cm Target XL12 45cm を瘤内に留置 HydroFrame mm の挿入中 Neck plasy を試みるが 逸脱するため回収した その途中に突然 伸びる感触もな く抵抗がなくなった HydroFrame 挿入から 8 分の経過であった デリバリーワ イヤにて一部瘤内に押し込んだが カテからコイルが完全に逸脱した デタッチ せずにデリバリーワイヤを引いたところ デタッチポイントにて切断されていた そこで Neck と逸脱したコイルをカバーするように内頸動脈に Neuroform EZ4.5 20mm を留置した trans cell にて SL10 を瘤内に留置 コイルを 11 本 72cm を 挿入して Neck remnant で終了した 麻酔覚醒後 神経学的異常はなかった 術 後の MRI DWI にて high intensity spotts をみとめた 術後半年の MRA では完全 閉塞であった 結語 SR 機構がほとんどの動脈瘤塞栓用コイルについているた め 現在では unravelling することは少なくなったが 今回 報告もほとんどない デタッチポイントでの離断を経験した リカバリーとしては unravelling 時と同じ で問題ないと思われた P-430 脳血管内治療における大腿動脈穿刺部合併症回避のための工夫 と実際の合併症例について 国際医療福祉大学 白岡中央総合病院 脳動脈瘤塞栓術の回収中にデタッチポイントで突然切れた HydroFrame 三田病院 脳卒中 血管内治療センター 脳神経外科 2) 西山恭平 Nishiyama Kyohei 内藤雄一郎 上野俊昭 篠原毅之 2) 桑名恵風会 桑名病院 森田健一 Morita Ken-ichi 中里真二 森田幸太郎 近 貴志 渡邉正人 目的 当院における頭蓋外アテローム血栓症(ATIS)による急性期主幹動脈閉塞 症の治療成績について検討する 対象と方法 2012 年 1 月から 2015 年 5 月まで に当院で施行した急性期血行再建術 64 例のうち ASPECTS-DWI 5/11 以上で 頭 蓋外 ATIS が原因と判断しステント留置と血行再建術を施行した 9 症例(14.1 ) を対象とした ATIS による閉塞と考える根拠として発症様式と神経症状の段階 的悪化 発症前の画像指摘 動脈硬化のリスク因子 心疾患 心房細動の有無等を 考慮し 最終的に血管撮影と合わせ ATIS と判断した 結果 ATIS 治療群は平 均年齢 68.7 ± 10.7 歳 男性 7 例(77.8 ) NIHSS mean 16.7 ± 8.8 閉塞部位は ICA 群 7 例 BA-VA 群 2 例であった 全例にステント留置(頚部内頚動脈 7 例 椎骨動脈起始部 2 例)を行い 血行再建術(Penumbra 2 例 Solitaire 3 例 頭蓋内 PTA 2 例 頭蓋内ステント留置 1 例 局所注入療法 1 例)を施行した 手技時間は ± 27.8 分 TICI 2B 以上の再開通は 6 例(66.7 ) 合併症は 2 例で無症候性 脳出血 1 例 急性腎不全 1 例であった 術後 3 か月の mrs 0-2 は 3 例(33.3%)で あった 考察 頭蓋外 ATIS に起因した脳主幹動脈閉塞症に対するステント留置 は技術的には全例に行え 高い再開通率が得られた 治療適応と脳虚血が頭蓋外 ATIS に起因したと判断し 頭蓋外血管狭窄に対しステントを留置し再狭窄を防 ぎ 急性期血栓回収術を行うことは有効であると考えられた JNET S374-S445_13_ポスター 発表なし.smd Page 73 Vol.9 No.6 November 2015 S445 ポスター 発表なし 血管内治療手技における穿刺部合併症は数 程度発生するとされている 脳神経 血管内治療においては使用デバイスの profile により大腿動脈からのアプローチを 行うことが多い 大腿動脈穿刺部の合併症を回避するためには 鼠径靱帯よりも 末梢の総大腿動脈を確実に穿刺することが基本であり大腿骨頭中央の高位が指標 とされる 加えて各施設ごとに術前の血管評価などが行われているものと思われ るが 当院での穿刺部合併症回避のための工夫を紹介する また そのような中で も過去に実際に起きた穿刺部合併症例について報告する 頭蓋外アテローム血栓症に起因した脳主幹動脈閉塞症に対する 急性期血行再建術

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症例_原先生.indd 症例報告 JNET 7:266-274, 2013 破裂脳底動脈分岐部動脈瘤に対して Y ステントテクニックを用いて瘤内コイル塞栓術を施行した 2 例 1 1 1 1 1 2 2 2 Y-configured Stent-assisted Coil Embolization of Basilar Bifurcation Aneurysms: report of 2 cases Takeshi HARA

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