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Transcription:

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Source Category Loss Distribution Internal Loss Data Original Risk Type Category Event-Type Category Lv 1 Actual Loss Data Eposure-based Discrete Distribution Eternal Loss Data DB Scenario Original Risk Type Category Event-Type Category Lv 1 Estimated Worst Case Loss Eposure-based Discrete Distribution CSA BEICF 8

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10 DB DB) etc DB

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16 dtds t st s v u Cp u v ) 2(1 2 ep 1 2 1 ), ( 2 2 2 ) ( ) ( 2 1 1

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18 q n p n p ) ( e p p! ) ; ( ) ( r n n M N M r m n p ),, ( r q p r r p! ) ( ) ( ) (

19 e p p! ) ; ( ) ( r q p r r p! ) ( ) ( ) (

20 2 2 1 ) ( 2 i X n i 2 2 2 1 ep 2 1 ) ( f 2 2 log 2 1 ep 2 1 ) ( f f ep ) ( ) ( ) 1, ( 1 m t e m t f m t m f ep ) ( 1

パラメトリック アプローチ 正規分布/対数正規分布 正規分布 f ( ) 1 1 2 ep 2 2 2 対数正規分布 Y=logXが正規分布するときの Xの分布 正規分布の形状 f ( ) 1 1 2 ep 2 log 2 2 対数正規分布の形状 21

パラメトリック アプローチ ガンマ分布/ワイブル分布 βの違いによるガンマ分布の形状 1 f ( ) αの違いによるワイブル分布の形状 αの違いによるガンマ分布の形状 1 t m 1 f (t m, ) m e t ( m) ep ワイブル分布のパラメータαは一般に形状パラメータといい α=1 指数分布 αが小さいほど非対称性の強い分布形状 α>3 4で正規分布に代用されるような形状 ガンマ分布よりもデータへの当てはまりがよい傾向がある 22

パラメトリック アプローチ パラメータの多い分布 g-h分布 g-h分布は以下の式で表現され A B g hの4つのパラメータを持っている X g, h ( Z ) A B (e gz ep(hz 2 / 2) 1) g 尖度と歪度の自由度が大きい 出所 Kabir Dutta and Jason Perry A Tale of Tails: An Empirical Analysis of Loss Distribution Models for Estimating Operational Risk Capital Federal Reserve Bank of Boston Working Paper (2007) 23

パラメトリック アプローチ EVT-POT Etreme Value Theory Peak over threshold オペレーショナル リスクにおける損失の場合 分布の裾野に注目点がある 分布を当てはめると 分布の中心 Body)への当てはまりが良いことが一般的で 注目すべき裾野 Tail での当 てはまりを評価することは少ない 分布の裾野に注目し その部分にスポットを当てて推計を行う オペレーショナル リスクの影響度分布 分布の裾野に一般化パレート分布 GPD)を当てはめる G( :, ) 24 1 1 1 1 ep ( 0) ( 0)

パラメトリック アプローチ パラメータの推計方法 最尤法 分布のパラメータの推計方法にはいくつかの方法がある ここでは 最も一般的な 最尤法 の説明をする 仮にこの部分の当てはまりを評価する場合 1)想定した分布の確率 密度 p i 2)実際の発生頻度=このクラスの発生件数 総件数 q i とすると 1 2)のそれぞれの比率 確率 が一致していると当てはまりが良いことになる p (i ) 1 q (i ) p (i ) log 0 q (i ) 対数をとって となる 分布全体に拡張 それぞれのクラスの重みは 想定した分布の確率 密度 になるのでp i となる したがって n 最尤法とは 実際に起こったデータにもとづいて 分布のパラ メータを調節することで 分布の当てはまりが最 も良くなる 第②項 対数尤度を最大化する パ ラメータを選択する方法をいう n p (i ) n p(i) log p(i) log p(i ) p(i ) log q (i ) q (i ) i 1 i 1 i 1 ①項 ②項 右辺第①項は分布p i にのみ依存した定数になる したがって 第②項が大きいほど 式は0に近づき 当てはまりが良いことになる 第②項 対数尤度 が大きいほど当てはまりが良いといえる この第②項を最大にするように分布のパラメータを推計する方法を最尤法という 25

パラメトリック アプローチ 参考 パラメータ推計手法の特徴 パラメータ推計手法 最小2乗法 特徴 実際の数値 損失額合計に対する当該損失額の比率 と予想される確率分布値との差の2乗平均が最小 になるようパラメータを求める方法 N y n 1 f ( n ) 最小化 2 n 裾の部分は 理論上も実際上も確率1にほぼ接近しているため 計算結果への影響度が低い したがっ て 分布全体の形状へのあてはまりがよくても 裾部分の影響については大きなずれが生じうる 最尤法 各実測値を分布関数にあてはめた場合にその積が最大になるようパラメータを求める方法 N f ( n 1 n ) 最大化 分布関数によって違いはあるものの 一般に実際の数値の1乗あるいは それ未満の値を使ってパラ メータが求められることになることが多いようであり このため 裾部分の取扱は 本体部分の数値と同等 程度であるから 裾部分の影響の評価が大きくはない モーメント法 分布に対するモーメント関数を求め パラメータを求める方法 関数によって違いはあるものの 一般に実 際の数値の2乗を使うため 裾部分の取扱が本体部分より大きくなるため 裾部分の影響の評価が大き い クォンタイル推定 Q-Qプロットのように 理論値と特定のパラメータ推定値とを設定した場合のプロットの当てはまり具合を 目で確認する 上位の分位点で理論値と推定値が一致するようにすることで 裾部分の影響を精度よく評 価できる 26

パラメトリック アプローチ 分布の特定 いくつかの分布から データと比べて 最も当てはまりの良い分布を選択するのが 一般的な方法である このため 比べる分布がいくつかある場合は 対数尤度が最大 で評価することが多い しかし オペリの場合は分布の中心よりも分布の裾野が大事な場合もある この場合は 確率プロット p-pプロ ット q-qプロット を用いる事もある q-qプロット p-pプロット 分位数プロット (累積分布プロット 累積分布 F ( ) f ( ) G ( ) g ( ) 分位数をプロット 頑健性は高い 27

参考 パラメトリック分布の当てはめ評価方法 検定方法 χ2乗検定 特徴 分布関数0から1の範囲を複数の区分に分け 各クラスにおける実測値の数と分布から推定される数の差の2 乗を推定値で割ったものの合計につきχ2乗法により有意性を検討するもの K nk E (nk ) 2 k 1 E (nk ) 2 nk 実測値の数 E(nk) 分布から推定される数 どのように範囲区分するかについて恣意性がある また基本的に裾の部分の実測数は少ないため 裾の部分を多くのクラスに分類することが困難なため 結果的 には データの多い部分の影響を受けやすい コルモゴロフ-スミルノフ検定 KS検定 実際の数値に基づく累積確率値と理論上の累積分布値の差の最大値を利用し当てはまり具合を検討する方法 Hn()は実際の数値に基づく累積確率値 H()は理論上の累積分布値 KS n sup Hn( ) H ( ) 差の最大値は本体部分で生じやすいことから 裾部分の影響は少ない アンダーソン-ダーリング検定 AD検定 次の関数を利用し あてはめ具合を検討するもの H n H 2 n dh H 1 H A 2 分母において両裾が同等に扱われている分 上側の裾の影響は少ない なお 同様の関数で 分母を 1 H 2 で割る手法A-Dupもあり このほうが上側の裾の影響を評価できる Q-Qプロット Q-Qプロットのように 理論値と特定のパラメータ推定値とを設定した場合のプロットの当てはまり具合を目で確 認する 上位の分位点で理論値と推定値が一致するようにすることで 裾部分の影響を精度よく評価できる 28

パラメトリック アプローチ VaRの計測 発生頻度分布と影響度分布の推計 想定 ができたら シミュレーションによりVaRを推計する STEP1 オペリスク発生件数の設定 0 1 の乱数を発生させ 頻度 n を決定する STEP2 損失金額の設定 0 1 の乱数をn回発生させ 頻度分布の該当 パーセンタイルの引っ張り損失金額とする 発生頻度分布 STEP3 損失金額を合計する STEP1に戻る 1,000,000回程度実施する 影響度分布 件数 頻度 乱数で決定 決められた頻度に応じて シミュレーション結果の分布 EL 乱数で決定 頻度回数分抽出 UL 乱数は 0,1 のため これを確率と見なし f ( )d p となるを決定する バーゼル規制に応じて 金融機関は99.9%タイル 伸す内が求められている 29

ノンパラメトリックな計量化の方法 影響度として特定の分布を仮定しない方法 ノンパラメトリックのアプローチ ブートストラップ カーネル密度関数による確率密度の推定 MCMC マルコフ連鎖モンテカルロシミュレーション 30

ノンパラメトリック アプローチ ノンパラメトリックのアプローチ 影響度分布を考えたとき 特定の分布を仮定することに無理があるケースに遭遇する 1. 多峰系の分布で 複数の分布が混じりあっていると思われるケース 2. 不自然な尖りや歪みを持っているケース 3. データが少なくて形状そのものを特定できない あるいはデータが十分に有り 分布を仮定する必要が ないと思われるケース このような場合に あえて特定の分布を仮定せず 損失データをそのまま利用することがある これをノンパラ メトリックアプローチと呼んでいる ただし 以下のような手法を知っておくと ノンパラメトリックアプローチをより有効にすることができる データの基づいて ブートストラップ 母集団特性値の推定量の変動を調べ 推定量の信頼区間等を推計する カーネル関数K( を重み関数として用いて カーネル密度関数による確率密度推定 データのスムージングを行う 影響度分布を複数の分布の混合分布と仮定し マルコフ連鎖モンテカルロ法 MCMC 混合分布の各パラメータを推計する 31

ノンパラメトリック アプローチ ブートストラップによる母集団特性値の変動の推計 ブートストラップとは 元データ X1 X2 X3 Xnからの復元抽出によって得られる標本 ブートストラップ 標本 に基づいて推定量の変動制に関する情報を得ようというもの 標本母集団がMセット 例えば10,000セット N個のデータ 元データ 復元抽出なので分布が少しずつ異なる N個の中からN個を復元抽出 例えば90%タイルの精度が判る 平均値の情報 1 平均値の情報 2 平均値の情報 3 90%タイルの情報 90%タイルの情報 90%タイルの情報 例えば 10,000セットのブートストラップを実施すれば 10,000個の平均と10,000個の90 タイル. を得ることができる このそれぞれ10,000個の情報 ばらつき から 例えば平均の精度 90%タイ ルの精度が推計される 32

ノンパラメトリック アプローチ カーネル密度関数による確率密度の推定 下図にあるような凸凹な実データの分布をスムージングしたい場合 カーネル関数K を重み関数として ス ムージングする方法が利用されている f ( ) 1 nh n i h K i 1 K( は原点を中心とする対象な関数で 分散が1に規格化されている したがって 任意のxを中心として1 xnのすべての点までの距離をhで基準化し その距離の近さに応じて重みを付けて集計する方法である ひとつひとつの点 データ を分布の 代表点と考えて 分布が重なりあっ たものとみなしてこれらを合成する 方法 2 3 1 その際 分布はカーネル関数にて 行われる 代表的なカーネル関数 gaussian triangular rectangular 33 epanechnikov

ノンパラメトリック アプローチ マルコフ連鎖モンテカルロシミュレーション MCMC マルコフ連鎖 ベイズ統計学を用いた推論を行うために シミュレーションを用いて モンテカルロシミュレーション 関心のあるパラメータについての情報を引き出す方法 MCMC マルコフ連鎖が正則条件のもとで 反復することによって確率標本の分布が不 変分布π x に収束する性質を用いて 不変分布としての事後分布から確率分 布を得るのがMCMCである ベイズ推論 事前情報 標本情報を受けた上での条件付き確率 事後情報 標本情報 事後確率 事前確率 通常雨は20 の確率で降る 明日の天気予報は雨 明日の天気予報は雨という情報を受けた上での 雨の降る確率 ベイズの定理 Pr( Ai B) 34 Pr( B Ai ) Pr( Ai ) n j 1 Pr( B A j ) Pr( A j )

ノンパラメトリック アプローチ マルコフ連鎖モンテカルロシミュレーション MCMC 表面的に見えている分布 実際には3つの正規分布の混合分布 混合分布のパラメータは3つの正規分布の 平均 μ 標準偏差 σ2)と混合割合 重み の 合計9つになる N ( 1, 12 ) N ( 2, 22 ) N ( 3, 32 ) 一通り終わったら 最初の変数に新しくパラメータを与える パラメータに分布を仮定する 初期パラメータを与える パラメータのひとつを 尤度 データを計算する 変える 尤度 データを計算する 他のパラメータを変える 残りのパラメータは変えない 順次1つずつパラメータを与える 尤度 データの分布で母数を推計する 35

ノンパラメトリック アプローチ サンプル例 ノンパラメトリックな方法 擬似的に影響度分布として正規分布の混合分布を想定し データを1万個用意してダミーの内部損失データを構築した 分布パラメーター 平均 標準偏差 重み 99%点の値 正規分布1 正規分布2 正規分布3 1.0 5.0 10.0 1.0 2.0 5.0 29% 14% 57% データ 1万個 理論値 用意した混合分布 99% tile 20.18 20.54 <<dist.png>> 黄色のヒストグラム ランダムに用意した1万個のヒ ストグラム 黒線 混合分布の確率密度関数 青い点線 各分布の確率密度関数 99 点 36

ノンパラメトリック アプローチ サンプル例 ノンパラメトリックな方法 ブートストラップ 擬似的に作成した損失データから 重複を許したサンプリングを複数回行い それぞれの99%点から全体の99%点を推定して みる サンプリング数 8000個 サンプリング回数 1000回での99%点の経験分布 99%点の値 99% tile 理論値 20.54 1万個 20.18 ブートストラップ推定 20.15 確率密度が最大となる値を 99%点と推定 シュミレーション回数=1000回に固定した場合 1 回のサンプリング数が多いほど 99%点推定値 のブレは小さくなる 37 そもそも用意した1万個の 99%点と比べて 大きくずれ ることはない 1回のサンプリング数 1000個で固定し た場合 サンプリング回数が多いほど 99%点の偏りが小さい 均等に分布する

ノンパラメトリック アプローチ サンプル例 ノンパラメトリックな方法 カーネル密度関数 ガウシアン 正規分布 カーネルを用いて 損失データの密度関数を推計し これに基づいて99 点を推定した結果は以下の 通り 99%点の値 バンド幅の算出方法には いく つか手法が提案されているが どの値が最も適切なバンド幅な のかについては恣意性が残る 理論値 1万個 ブートストラップ推定 カーネル密度推定 99% tile 20.54 20.18 20.15 20.19 今回のデータでは カーネ ルによる違いはあまり見ら れなかった 38

ノンパラメトリック アプローチ サンプル例 ノンパラメトリックな方法 MCMC マルコフ連鎖モンテカルロ法を用いたて 複合分布の母数パラメータ 平均 標準偏差 重み を推計し これに基づき99 点 を推定した結果は以下の通り 99%点の値 分布パラメーター 平均 標準偏差 重み 正規分布1 正規分布2 正規分布3 1.0 5.0 10.0 1.0 2.0 5.0 2 1 4 繰り返し回数 2000回での推定結果 平均 標準偏差 重み 理論値 1万個 ブートストラップ推定 カーネル密度推定 MCMC 一部のみ 正規分布1 正規分布2 正規分布3 1.09 5.00 9.90 0.97 2.00 4.91 27.4% 14.3% 58.4% 理論値とMCMCで推定した確率密度 99% tile 20.54 20.18 20.15 20.19 20.29 今次推計では 全部のパラメーターの同 時推定は困難だったため 分布2について は事前に与えることにした MCMCを用いる際は 分布間の背後の構 造を仮定する必要がある 重みの事後確率分布 重み推定値の推移 P[1] 0.32 0.3 0.28 0.26 0.24 0.22 1001 1250 1500 1750 2000 iteration シミュレーション回数と推計した母数のぶれ 平均値推定値の推移 平均値の事後確率分布 mu[1] 1.4 1.2 1.0 0.8 1001 1250 1500 1750 2000 iteration 39

まとめ 40

計量化方法のまとめ 計量化の4要素 内部損失データ 外部データ シナリオ 内部統制 業務環境 計量化の論点 シミュレーション 発生頻度と影響度の組合せにより 損失がどうなるか どういう分布になるか をシミュレート 発生頻度 ポアソン分布 負の二項分布 1)影響度にどんな分布を想定するか しないか 2)分布のパラメータをどう推定するか 3)分布の当てはまりをどう評価するか 4)分布を想定しない場合のテールの評価と精度 5)計測単位と合成の方法 影響度 パラメトリック アプローチ 特定の分布を仮定 対数正規分布 ガンマ分布 ワイブル分布 ノンパラメトリック アプローチ 分布を仮定しない EL 平均的損失 UL 最大損失 1)収集されたデータの量と分布形状から判断 2)最尤法等 分布のボディとテールのどちらに関 心があるのか 3)Χ二乗検定等 テールに関心があればテール を切り出して判断 4)精度評価 セミパラメトリックアプローチなど 5)何のための計量化か 相関を校了する必要性 41

参考 影響度分布のモデル比較 長所 短所 ①ノンパラメトリックモデル 現実の値を利用するので ボストン連銀の結果を見ても資本や 粗利益との関係で見てBIS規制と整合的 パラメトリックモデルの適切さを確認する際の基準になる 現実の値の損失以上の金額が算出されることはない テールの捕捉はそのままではできないと考えられている ②一般化パラメトリックモデル (g-h分布) パラメータを4つ 4つで当てはまりが悪い場合は7つ 用いている 分 分布の柔軟性が高い ボストン連銀の結果では あらゆる企業 ビジネスライン イベン トラインにつき 整合的な値を得ている唯一つのパラメトリック分 布 ただしノンパラもほぼ同様の結果 パラメータ数多い 推計にはn数が必要 300以上 マイナスの値が得られることがある Gおよびhのパラメータの組み合わせによっては劣加法性から優 加法性に変化する Gおよびhの2パラメータに敏感 ③古典的パラメトリックモデル ワイブル分布 ガンマ分布 対数正規分布等があるが これらは 古くから知られており またパラメータも少ないため 当てはめに あたっての恣意性が小さい 三菱信託銀行の報告によれば これらの分布のパラメータをモー メント法により推計すれば99.9%値で比較的近い値を得る また日 本銀行の報告でもモーメント法により推計すればノンパラメトリッ ク手法により得られるデータと比較的近い値を得る ボストン連銀 日銀 三菱信託いずれもパラメータを尤度により設 定した場合の実測値等との整合性が低い モーメント法により推定した場合は 実データ等との整合性は高 いものの 分布形状については 確率分布の高いところでの当て はまり状況がよくない ④EVT(POT)モデル 閾値を設け それ未満はノンパラメトリック又は古典的なパラメト リック分布 それ以上はGPD分布を用いる 理論的には極値にお いてはGPD 一般化パレート分布 に従うとされている 既往の複数の論文では 当てはまりが良いとされているものも比 較的ある 閾値の設定が恣意的になりやすく 閾値の設定によって推計結 果が大きく異なる 裾が太い分 シミュレーションによっては巨大な額が出る可能性 が他の分布より高い 特に最尤法や最小二乗法でパラメータを 推定した場合は 損失額が巨大になりやすい ⑤閾値を設けた古典的パラメトリッ ク分布 閾値未満はノンパラメトリック分布とし 閾値以上は対数正規分 布等のパラメトリック分布とする 日銀の報告によれば 対数正 規分布やワイブル分布を仮定した場合 良好な結果が得られて いる 現実に一つの分布で全体を良好にあてはめるのは難しい 三 菱信託銀行の結果やNorthern Trustの報告 この研究の発展系として混合分布を仮定する方法も考えられる 閾値の設定が恣意的になりやすい EVT-POTのような理論的な裏づけがない またそのため どのよ うなパラメトリック分布を裾の部分でとるかは計算結果に依存す る 42

参考文献 1 三菱信託銀行オペレーショナル リスク研究会 オペレーショナル リスクのすべて 東洋経済新報社 2002年 2 竹内啓 確率分布と統計解析 日本規格協会 1975年 3 小西貞則 越智義道 大森裕浩 計算統計学の方法 朝倉書店 2008年 4 室町幸雄 信用リスク計測とCDOの価格付け 朝倉書店 2007年 5 Kabir Dutta and Jason Perry A Tale of Tails: An Empirical Analysis of Loss Distribution Models for Estimating Operational Risk Capital Federal Reserve Bank of Boston Working Paper [2007] 6 De Fontnouvelle et al Implications of Alternative Operational Risk Modeling Techniques NBER Working Paper No. W111003 2004 7 Chapelle et al. Basel II and Operational Risk: Implications for risk measurement and management in the financial sector, National Bank of Belgium, 2004 8 Moscadelli, M,. The modeling of operational risk : eperience with the analysis of the data collected by the Basel Committee, Bank of Italy 2004 9 日本銀行金融機構局 損失額分布やパラメータ推定手法の選択が オペレーショナルリスク計量結果に与える影響について リ スク管理と金融機関経営に関する調査論文 [2007年] 43

金融ソリューション本部 100-8141 東京都千代田区大手町2丁目3番6号 三菱総合研究所ビルヂング 担当者 所属 金融ソリューション本部 あくつ 氏名 圷 雅博 河内 善弘 河田 雄次 TEL FAX 03-3277-3468 03-3277-3466 本資料は発表者個人の見解であり 発表者が所属する機関の見解ではありません 44