平成 27 年度 兵庫県児童生徒体力 運動能力調査報告書 平成 28 年 3 月 兵庫県教育委員会
目 次 Ⅰ 調査の概要 1 頁 Ⅱ 調査結果の概要 1 平成 26 年度全国児童生徒の体力 運動能力の結果 3 頁 2 本県児童生徒の体力 運動能力と全国平均値の比較 3 頁 3 本県児童生徒の得点合計平均値と全国平均値の比較 5 頁 4 本県児童生徒の体力 運動能力と昭和 60 年頃及び昨年度との比較 6 頁 5 月例と各測定項目の関係 7 頁 6 生活習慣との関係 ( 食事 休養 ( テレビ視聴時間 )) 11 頁 7 運動 生活環境の関係 13 頁 8 まとめ 13 頁 Ⅲ 調査結果からみた本県体力向上事業の結果 1 体力アップスクール表彰受賞校と非受賞校の比較 14 頁 2 体力アップサポーター派遣校の体力 15 頁 3 体力アップサポーター派遣前と派遣後の同一校における学校の総合得点平均値比較 15 頁 Ⅳ 平成 27 年度体力アップスクール表彰校の取組事例 1 まえがき 16 頁 2 平成 27 年度表彰校一覧 16 頁 3 取組事例尼崎市立常陽中学校 17 頁加東市立東条西小学校 18 頁芦屋市立浜風小学校 19 頁香美町立長井小学校 20 頁南あわじ市立広石小学校 21 頁
Ⅰ 調査の概要 1 調査目的 県下小 中 高等学校児童生徒の体力 運動能力の調査を行い 実態を把握することにより 指導の基礎資料を得る 2 調査期間 平成 27 年 5 月 ~7 月 3 調査対象 (1) 調査人員県内各市町の公立小 中学校は 各学年男女とも40 名を原則とする 高等学校は県下 32 校 各学年男女とも 40 名を原則とする (2) 調査校の選定小 中学校は 各市町教育委員会において 学校規模等を勘案して決定する 高等学校は 県教育委員会が地域 学校規模等を勘案して決定する (3) 小学校 1 年生からの経年調査 (6 年間 ) 神戸市を除く6 地区で体力アップサポーターを派遣した学校 体力アップスクール表彰受賞校 サポート事業を実施していない学校から 男女それぞれ 10 名 ( 阪神 播磨東 播磨西の未実施校からは 20 名 ) を原則とする 4 調査内容 (1) 小学校 1~6 年生の男女文部科学省スポーツ 青少年局新体力テスト実施要項 (6 歳 ~11 歳対象 ) による (2) 中学校 高等学校 1~3 年生男女文部科学省スポーツ 青少年局新体力テスト実施要項 (12 歳 ~19 歳対象 ) による 5 経年調査校 地区名 体力アップスクール表彰体力アップサポーター派サポート事業を実施して受賞校遣実施校いない学校 阪神 芦屋市立精道小学校 三田市立三輪小学校 西宮市立上ヶ原南小学校川西市立けやき坂小学校 播磨東多可町立八千代南小学校西脇市立桜丘小学校 稲美町立加古小学校小野市立中番小学校 播磨西 姫路市立東小学校 宍粟市立山﨑西小学校姫路市立前之庄小学校 但馬 朝来市立糸井小学校 豊岡市立福住小学校 香美町立村岡小学校 丹波 篠山市立西紀北小学校丹波市立遠阪小学校 篠山市立篠山小学校 丹波市立和田小学校 淡路 洲本市立洲本第三小学校淡路市立石屋小学校 南あわじ市立榎列小学校 - 1 -
6 調査実施校 小学校 中学校 高等学校 神戸市立魚崎 塩屋 桂木 井吹の丘 神戸市立本山 上野 兵庫 神戸 須磨東 神戸 4 渚 白川台桜の宮 9 神戸商御影 平野 舞子 駒ヶ林 須磨友が丘 尼崎市立立花西 小園 尼崎市立若草 大庄 尼崎 阪神南西宮市立上ヶ原 深津 上ヶ原南 7 西宮市立苦楽園塩瀬 6 西宮北西宮南 芦屋市立精道 宮川 芦屋市立精道 山手 西宮今津 伊丹市立摂陽 池尻 伊丹市立松崎 荒牧 伊丹北 宝塚市立美座 西谷 丸橋 山手台長尾台 宝塚市立安倉 南ひばりが丘 宝塚東 良元 宝塚 高司 光明 売布 川西市立川西 明峰 川西緑台 阪神北 中山五月台 21 三田市立富士 けやき台 11 三田西陵 川西市立陽明 清和台けやき坂 猪名川町立中谷 六瀬 猪名川 三田祥雲館 三田市立三輪 学園 ゆりのき台 猪名川町立大島 つつじが丘 明石市立王子 大観 明石市立錦城 二見 明石北 加古川市立西神吉平荘 上荘 東神吉八幡 加古川市立平岡 氷丘 明石南 川西高砂市立高砂荒井加古川東播磨東 19 10 高砂市立米田米田西稲美町立稲美稲美北東播磨 稲美町立加古 母里 天満 天満南天満東 播磨町立播磨 播磨南 松陽 播磨町立播磨 蓮池 播磨西播磨南 高砂南 西脇市立西脇 桜丘 西脇市立西脇東西脇南 社 三木市立三樹 口吉川自由が丘 三木市立三木東吉川 小野市立中番下東条小野市立旭丘河合北播磨 16 加西市立北条東賀茂下里九会加西市立泉北条 11 加東市立米田 滝野東 加東市立社 滝野 多可町立松井 杉原谷八千代南 多可町立加美 姫路市立東 前之庄荒川 古知 別所 姫路市立安富 増位 林田 姫路別所 神河町立神崎 寺前 越知谷長谷 高丘 香寺 中播磨市川町立川辺 瀬加 甘地 鶴居 15 神河町立神河 8 福崎町立福崎 高岡 市川町立市川 鶴居 福崎町立福崎東 赤穂市立尾崎 御崎 赤穂市立赤穂 赤穂西赤穂東 龍野 たつの市立龍野 越部 御津 室津 たつの市立龍野東御津 赤穂 佐用町立佐用 上月 南光 三日月 佐用町立佐用 上月 上郡 播磨高原広域事務組合立播磨高原東播磨高原広域事務組合立播磨高原東山崎西播磨 26 14 太子町立龍田斑鳩太田石海太子町立太子西太子東 相生市立相生 那波 双葉 相生市立双葉 上郡町立上郡 山野里 高田 上郡町立上郡 宍粟市立山崎西山崎 河東 城下 神野 宍粟市立山崎西山崎東 豊岡市立静修 福住 小野 豊岡市立港 但東 豊岡総合 朝来市立大蔵 糸井 朝来市立和田山朝来 但馬農業 但馬 養父市立広谷 大屋 11 養父市立養父 関宮 10 豊岡 香美町 村岡 小代 香美町 村岡 香住第二 新温泉町立浜坂南浜坂北 新温泉町立夢が丘浜坂 篠山市立篠山 城北畑 城東 西紀北味間 篠山市立篠山 西紀 今田 有馬 丹波 古市今田丹波市立市島春日 14 丹波市立崇広新井上久下久下小川 5 和田 遠阪 淡路市立釜口 学習 浦 石屋 富島 淡路市立津名 東浦 淡路三原 洲本市立洲本第一洲本第二洲本第三加茂 洲本市立青雲 五色 大野 由良 中川原安乎 都志 南あわじ市立西淡 淡路 鮎原 広石 鳥飼 堺 29 南あわじ市 洲本市組合立広田 6 南あわじ市立市 倭文 松帆 榎列 北阿万 神代 賀集 福良 八木 阿万 南あわじ市 洲本市組合立広田 合計 162 90 5 4 5 6 1 2 4 3 1 1 32 7 調査人数 ( 経年調査分を含む ) 校種 小学校 中学校 高等学校 学年 1 2 3 4 5 6 1 2 3 1 2 3 年齢 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 男子 1,530 1,560 1,463 1,546 1,595 1,584 1,741 1,721 1,738 1,135 1,100 1,004 新体力女子 1,454 1,371 1,465 1,574 1,506 1,552 1,714 1,746 1,808 1,187 1,112 1,040 テスト計 2,984 2,931 2,928 3,120 3,101 3,136 3,455 3,467 3,546 2,322 2,212 2,044 小学校男子 : 9,278 小学校女子 : 8,922 計 : 18,200 中学校男子 : 5,200 中学校女子 : 5,268 計 : 10,468 高等学校男子 : 3,239 高等学校女子 : 3,339 計 : 6,578 合計 17,717 17,529 35,246-2 -
Ⅱ 調査結果の概要 1 平成 26 年度全国児童生徒の体力 運動能力の結果スポーツ庁の体力 運動能力に関する調査によると 児童生徒の体力 運動能力は 長期的に年次変化の比較が可能である 握力及び走能力 (50m 走 持久走 ) 跳能力 ( 立ち幅とび ) 投能力 ( ソフトボール投げ ハンドボール投げ ) などの基礎的運動能力について 以下のように報告されている 握力及び走 跳 投能力にかかる項目は 体力水準の高かった昭和 60 年頃と比較すると 男子の 50m 走 ハンドボール投げ及び男子の 50m 走を除き 依然低い水準となっている 新体力テスト施行後の 17 年間の基礎的運動能力をみると 男子の握力及びソフトボール投げについては 低下傾向を示している しかし 持久走 立ち幅とび ハンドボール投げでは 一部の年代を除いて 横ばいまたは向上傾向がみられる さらに 上体起こし 長座体前屈 反復横とび 20m シャトルラン 50m 走ではほとんどの年代で向上傾向を示している 新体力テスト施行後の 17 年間の合計点の年次推移をみると ほとんどの年代で 緩やかな向上傾向を示している 2 本県児童生徒の体力 運動能力 ( 平成 27 年度 ) と全国平均値 ( 平成 26 年度 ) の比較 (1) 全国平均との比較本県平均値と全国平均値の有意差を求めた結果 男女ともに小学校の 1 部の学年を除き全国平均と 同程度 もしくは 上回る 項目が多かったが 昨年度の状況と比較すると全ての校種において低い結果となった (2) 児童生徒の傾向ア男子 小学校では 全国平均を 上回る が 0 項目 (0%) 同程度 が 26 項目 (54.2%) 下回る が 22 項目 (45.8%) であった 中学校では 全国平均を 上回る が 1 項目 (3.7%) 同程度 が 13 項目 (48.1%) 下回る が 13 項目 (48.1%) であった 高等学校では 全国平均を 上回る が 6 項目 (22.2%) 同程度 が 17 項目 (63.0%) 下回る が 4 項目 (14.8%) であった 表 1-1 性別 男 子 種目 校種小学校中学校高等学校年齢 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 握力 上体起こし 長座体前屈 反復横とび 持久走 20mシャトルラン 50m 走 立ち幅とび ソフトホ ール投げ ハント ホ ール投げ 合計数 割合 0 0 0 1 1 0 1 1 1 2 1 3 11 10.8% 全国平均より上回っている 0 0 0 0 0 0 1 0 0 1 4 1 7 6.9% 4 5 5 5 5 7 5 2 5 6 7 6 62 60.8% 全国平均と同程度 2 4 5 5 5 5 4 4 5 7 4 6 56 54.9% 4 3 3 2 2 1 3 6 3 1 1 0 29 28.4% 全国平均を下回っている 6 4 3 3 3 3 4 5 4 1 1 2 39 38.2% 表 1-1 上段が昨年度 ( 県 H26 と国 H25) 下段が本年度 ( 県 H27 と国 H26) の 1% 有意差検定による比較 印は 本県が全国平均値に比較し上回っていることを示す 印は 全国平均値と県平均値が同程度であることを示す 印は 本県が全国平均値に比較し下回っていることを示す 本県の男子は 走能力においてほとんどの校種と学年で全国平均と 同等もしくは上回る 傾向を示している 一方で の筋力 の柔軟性と投能力 の敏捷性で低さを示しており 特に小学校では 3 年生を除き下回る項目が増えた - 3 -
イ女子 小学校では 全国平均を 上回る が 0 項目 (0.0%) 同程度 が 25 項目 (52.1%) 下回る が 23 項目 (47.9%) であった 中学校では 全国平均を 上回る が 3 項目 (11.1%) 同程度 が 19 項目 (70.4%) 下回る が 5 項目 (18.5%) であった 高等学校では 全国平均を 上回る が 3 項目 (11.1%) 同程度 が 15 項目 (55.6%) 下回る が 9 項目 (33.3%) であった 表 1-2 性別 女 子 種目 校種小学校中学校高等学校年齢 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 握力 上体起こし 長座体前屈 反復横とび 持久走 20mシャトルラン 50m 走 立ち幅とび ソフトホ ール投げ ハント ホ ール投げ 合計数 割合 0 0 0 0 0 0 1 4 1 0 0 1 7 6.9% 全国平均より上回っている 0 0 0 0 0 0 1 0 2 1 0 2 6 5.9% 5 7 5 5 4 5 6 4 8 6 8 8 71 69.6% 全国平均と同程度 4 2 6 3 5 5 6 8 5 5 5 5 59 57.8% 3 1 3 3 4 3 2 1 0 3 1 0 24 23.5% 全国平均を下回っている 4 6 2 5 3 3 2 1 2 3 4 2 37 36.3% 表 1-2 上段が昨年度 ( 県 H26 と国 H25) 下段が本年度 ( 県 H27 と国 H26) の 1% 有意差検定による比較 印は 本県が全国平均値に比較し上回っていることを示す 印は 全国平均値と県平均値が同程度であることを示す 印は 本県が全国平均値に比較し下回っていることを示す 本県の女子は 走能力においてほとんどの校種と学年で全国平均と 同等もしくは上回る 傾向を示している また の瞬発力においては 小 2 を除く全ての学年で全国平均と 同等 傾向にある 一方で の筋力と敏捷性 の柔軟性 の筋力と投能力で低さを示している (3) 全国平均を上回る項目数の変化長期的な年次変化でみると は近似直線が示すとおり 全国平均と同等以上の割合は増加傾向を示している 一方で 昨年度と比較すると全ての校種で下回った 図 1 全国平均値を有意に上回る項目数の経年推移 - 4 -
3 本県児童生徒の得点合計平均値と全国平均値の比較 (1) 男子表 2-1 小学校男子中学校男子高等学校男子 1 年 2 年 3 年 4 年 5 年 6 年 1 年 2 年 3 年 1 年 2 年 3 年 全国 兵庫県 得点 30.38 37.95 44.76 50.27 55.62 61.45 35.47 44.67 51.60 52.81 56.49 59.92 標準偏差 6.10 6.56 7.39 7.75 8.00 8.30 8.28 8.89 9.13 9.38 10.10 9.89 得点 29.13 36.68 43.73 49.12 54.68 60.67 33.75 42.29 49.14 52.38 56.37 58.81 標準偏差 5.73 6.39 7.11 7.20 7.40 7.77 7.20 7.79 8.40 8.02 8.67 8.57 図 2-1 得点合計平均値の全国と全国との比較 ( 男子 ) (2) 女子表 2-2 小学校女子中学校女子高等学校女子 1 年 2 年 3 年 4 年 5 年 6 年 1 年 2 年 3 年 1 年 2 年 3 年 全国 兵庫県 得点 30.17 37.85 44.39 50.86 57.12 62.07 45.40 51.44 53.99 52.40 53.68 54.95 標準偏差 5.96 6.48 7.16 7.65 7.78 7.87 10.09 10.21 10.43 10.80 11.80 11.92 得点 28.90 36.65 43.15 49.38 56.00 61.60 44.04 50.34 52.47 50.56 52.20 53.87 標準偏差 5.55 6.26 6.58 7.05 7.25 7.25 8.61 9.15 9.67 9.29 10.17 10.14 図 2-2 得点合計平均値の全国と全国との比較 ( 女子 ) - 5 -
4 本県児童生徒の体力 運動能力の昭和 60 年頃及び昨年度との比較 昭和 60 年頃 ( 昭和 59~61 年度の全国平均値 ) の児童生徒との比較 体力水準の高かったとされる昭和 60 年頃の全国平均値と比較できる 握力 ( 小学校 5 年生以降 ) 50m 走 持久走 ( 以降 ) ボール投げの項目について比較すると 50m 走では中学校男女と高等 学校の男子 持久走 (1,500m) では 中学校と高等学校の男子の記録がほぼ 100% に到達した 表 3 しかし 小学校と中学校の男女は ほとんどの種目で記録が昨年度より下回った 特に ボール投げ の記録は下降傾向にある 投動作の基本やコツを教え 投能力の向上を図る対策を考える必要がある 表 3 平成 27 年度兵庫県と昭和 60 年頃の各種目平均値比較 学 性 年別 (H26) H27 (H26) 小学校ソフトボール投げ 29.42m 23.66m -5.76m 24.95m 80.4 84.8 5年生男女種目 昭和 60 年頃 平成 27 年 平均値 記録の差 (H27- S60) 昭和 60 年頃を 100 とした 指数 (%) 握力 18.40 kg 16.16 kg -2.24kg 16.48 kg 87.8 89.6 50m 走 9.10 秒 9.17 秒 +0.07 秒 9.14 秒 99.2 99.6 握力 17.15 kg 15.81 kg -1.34kg 15.81 kg 92.2 92.2 50m 走 9.37 秒 9.48 秒 +0.11 秒 9.50 秒 98.8 98.6 ソフトボール投げ 17.44m 14.17m -3.27m 14.28m 81.3 81.9 中学校2年生男ハンドボール投げ 22.35m 20.91m -1.44m 21.18m 93.6 94.8 女握力 31.53kg 29.09kg -2.44kg 29.16 kg 92.3 92.5 50m 走 7.97 秒 7.84 秒 -0.13 秒 7.83 秒 101.6 101.8 持久走 (1,500m) 371.38 秒 369.29 秒 -2.09 秒 370.01 秒 100.6 100.4 握力 25.32kg 24.14kg -1.18kg 24.16 kg 95.3 95.4 50m 走 8.69 秒 8.69 秒 ±0 秒 8.63 秒 100.0 100.7 持久走 (1,000m) 274.28 秒 275.88 秒 +1.60 秒 274.93 秒 99.4 99.8 ハンドボール投げ 15.42m 13.42m -2.00m 13.61m 87.0 88.3 高等学校2年生男女握力 44.09kg 40.34kg -3.75kg 40.00 kg 91.5 90.7 50m 走 7.38 秒 7.22 秒 -0.16 秒 7.30 秒 102.2 101.1 持久走 (1,500m) 360.94 秒 353.63 秒 -7.31 秒 364.62 秒 102.0 99.0 握力 28.70kg 26.29kg -2.41kg 26.19 kg 91.6 91.3 ハンドボール投げ 27.86m 26.28m -1.58m 26.08m 94.3 93.6 50m 走 8.81 秒 8.85 秒 +0.04 秒 8.94 秒 99.6 98.5 持久走 (1,000m) 291.45 秒 292.77 秒 +1.32 秒 303.03 秒 99.6 96.2 ハンドボール投げ 16.60m 14.08m -2.52m 14.24m 84.8 85.8 項目数 22 項目 5 項目 4 項目 は昭和 60 年頃の水準に達している項目 ( 指標が 100% 以上 ) はほぼ達している項目 ( 指標が 99% 以上 ) は課題のある項目 ( 指標 90% 未満 ) - 6 -
5 月齢と各測定項目の関係生年月日をもとに 生まれてから経過した月数を月齢とし それぞれの学年ごとに体力テストの測定項目 ( 持久走を除く ) との相関関係を調査した (1) 男子中学校期終了まで 上体起こし 長座体前屈 シャトルラン以外の項目において 月齢との間に有意な相関関係が認められた 図 3-1 Y=0.467X+79.6 (r=0.997) Y=0.267X-0.454 (r=0.992) Y=0.521X+74.3 (r=0.985) Y=0.425X-21.6 (r=0.982) Y=0.166X-4.520 (r=0.990) Y=0.175X-2.563 (r=0.985) Y=0.427X-40.432 (r=0.990) Y=0.244X-12.459 (r=0.962) Y=0.158X+12.68 (r=0.980) Y=0.303X+3.397 (r=0.993) Y=0.288X-5.814 (r=0.961) Y=0.254X+11.224 (r=0.974) - 7 -
Y=0.755X-41.147 (r=0.994) Y=-0.043X+14.649 (r=0.980) Y=1.007X-76.231 (r=0.936) Y=-0.037X+13.984 (r=0.978) Y=0.872X+45.63 (r=0.994) Y=0.327X-17.671 (r=0.995) Y=1.233X-3.48 (r=0.990) Y=0.218X-14.703 (r=0.980) Y=0.512X-9.861 (r=0.995) Y=0.616X-58.359 (r=0.985) 図 3-1 生まれ月による比較 - 8 -
(2) 女子小学校期終了まで 上体起こし 長座体前屈 シャトルラン以外の項目において 月齢との間に有意な相関関係が認められた 図 3-2 Y=0.512X+74.948 (r=0.998) Y=0.282X-2.232 (r=0.989) Y=0.095X+138.83 (r=0.864) Y=0.156X+20.605 (r=0.919) Y=0.170X-5.552 (r=0.998) Y=0.159X-1.844 (r=0.986) Y=0.075X-11.422 (r=0.898) Y=0.062X+12.164 (r=0.787) Y=0.202X+11.548 (r=0.984) Y=0.278X+4.43 (r=0.993) Y=0.124X+24.012 (r=0.936) Y=0.054X+37.759 (r=0.847) - 9 -
Y=0.537X-20.44 (r=0.969) Y=-0.031X+13.247 (r=0.966) Y=0.053X+49.453 (r=0.252) Y=0.001X+8.993 (r=0.172) Y=0.729X+61.973 (r=0.970) Y=0.124X+148.40 (r=0.715) Y=0.158X-4.727 (r=0.970) Y=0.794X+6.355 (r=0.040) Y=0.127X+27.571 (r=0.799) Y=0.439X+3.749 (r=0.973) 図 3-2 生まれ月による比較 - 10 -
6 生活習慣との関係 ( 食事 休養 ( テレビ視聴時間 )) 子どもたちが健やかに成長していくためには 適切な運動 調和のとれた食事 十分な休養 睡眠が大切である しかしながら 最近の子ども達を見ると よく体を動かし よく食べ よく眠る という成長期の子どもにとって当たり前で必要不可欠である基本的な生活習慣に乱れが見られる 今日の子供の基本的な生活習慣の乱れは 学習意欲や体力 気力の低下の要因の一つとして指摘されている ( 平成 27 年版食育白書より ) (1) 食事ア兵庫県の児童生徒の朝食摂取状況は 朝食を毎日食べる割合が 80% を超えている しかし 朝食を食べないことがある割合は 小学校男子が 10.0% 女子が8.1% 中学校男子が 11.1% 女子が 11.1% 高等学校男子が 13.8% 女子が 15.0% となっている また 年齢が増すごとに 朝食を食べないことがある割合は増加している 図 4-1 図 4-1 兵庫県児童生徒の朝食の摂取状況 イ朝食摂取状況と体力 運動能力の関係では 体力 運動能力の9 項目のうち 校種別項目合計は (6 学年 ) では 男子 31 項目 (64.6%) 女子で 27 項目 (56.2%) (3 学年 ) 男女ともに 16 項目 (59.3%) (3 学年 ) 男子 25 項目 (92.6%) 女子 22 項目 (81.5%) と朝食を毎日食べる児童生徒の成績が上回った 表 4 表 4 兵庫県児童生徒の朝食摂取状況と体力 運動能力の関係 男子 (6 学年 )(3 学年 )(3 学年 ) 項目合計 握力 2 1 2 5 上体起こし 4 3 3 10 長座体前屈 3 2 3 8 反復横とび 4 3 3 10 持久走 - 3 3 6 20mシャトルラン 6 1 3 10 50m 走 5 1 3 9 立ち幅とび 5 1 3 9 ホ ール投げ 2 1 2 5 校種別合計 31 16 25 72 女子 (6 学年 )(3 学年 )(3 学年 ) 項目合計 握力 1 2 2 5 上体起こし 5 2 2 9 長座体前屈 1 1 2 4 反復横とび 4 3 3 10 持久走 - 2 3 5 20mシャトルラン 5 3 3 11 50m 走 6 2 3 11 立ち幅とび 3 1 2 6 ホ ール投げ 2 0 2 4 校種別合計 27 16 22 65 表 4 は 小学校 体力 運動能力の 8 項目 小学校 6 学年 =48 項目 体力 運動能力の 9 項目 3 学年 =27 項目のうち 朝食を食べている児童生徒の記録が上回っている項目数 - 11 -
ウ体力 運動能力の項目別を見ると 9 項目中 男子の上体起こし (83.3%) 女子の50m 走 (91.7%) 男女の反復横とび ( 男女とも 83.3%) 持久走( 男 100% 女 83.3%) 20m シャトルラン ( 男 83.3% 女 91.7%) において高い値を示した しかし 女子の長座体前屈 (33.3%) 男女とも握力( 男女とも 41.7%) ボール投げ( 男 41.7% 女 33.3%) と低い値を示した 図 4-2 図 4-2 朝食摂取状況と体力 運動能力の関係 ( 体力 運動能力項目 ) (2) 休養 ( テレビ視聴時間 ) ア運動実施時間減少の原因としては 成人同様に交通手段の発達の他 外遊びの減少や テレビ テレビゲームなどの非活動的に過ごす時間の増加が指摘されている 本県の結果をみると 1 日の睡眠時間は男女とも学年が上がるごとに減っている 図 5-1 図 5-1 兵庫県児童生徒の 1 日の睡眠時間イ 1 日のテレビ ( テレビゲームも含む ) 視聴時間が 1 日 3 時間以上の児童 生徒の校種別平均割合は男女どちらとも 小学校 6 年生 ( 男子 27.3% 女子 22.2%) がもっとも高い結果となった 図 5-2 図 5-2 兵庫県児童生徒の 1 日のテレビの視聴時間 - 12 -
7 運動 生活環境の関係 本県の結果をみると 学校体育の授業を除く運動 スポーツの実施時間が 1 日 1 時間以上の割合の各校種毎の平均値は 男子で 57.5% 女子で 39.3% 男子 88.0% 女子で 68.4% 男子で 71.4% 女子で 36.9% となっており 特にと女子において運動時間が不足していると考えられる 図 5-3 表 5 図 5-3 兵庫県児童生徒の 1 日の運動時間 表 5 学校体育授業を除く 1 日 1 時間以上の運動実施 (%) 男子 女子 男子 女子 男子 女子 小学 1 年 36.1 24.5 中学 1 年 85.7 66.8 高校 1 年 79.0 42.2 小学 2 年 49.1 30.1 中学 2 年 91.6 69.2 高校 2 年 74.4 36.8 小学 3 年 59.1 41.4 中学 3 年 86.7 69.1 高校 3 年 59.6 31.0 小学 4 年 65.1 43.5 平均 88.0 68.4 平均 71.4 36.9 小学 5 年 66.6 46.4 合計平均 78.1 合計平均 53.9 小学 6 年 68.6 48.1 平均 57.5 39.3 合計平均 48.6 8 まとめライフスタイルの多様化などにより 家庭や社会の影響を受けやすい子供たちの生活習慣の乱れが 学習意欲や体力 気力の低下の要因の一つとして指摘されており 特に生活圏の拡大や行動の多様化等により生活リズムが乱れやすい環境にある中高生以上の普及啓発を進めるとともに 社会全体の問題としての取組を定着する必要がある そのため 子どもの体力の長期的な傾向を判断し 子どもたちの体力の実態を定量的に分析する指標として 体力 運動能力調査 を実施し体力を把握する必要がある 表 6( 参考 ) 新体力 運動能力の構成と体力 運動能力 テスト項目 体力評価 基礎運動能力評価 健康評価 50m 走持久走 20m シャトルラン立ち幅とびボール投げ握力上体起こし長座体前屈反復横とび スピード全身持久力 瞬発力巧緻性 瞬発力筋力筋力 筋持久力柔軟性敏捷性 走能力跳能力投能力 心肺機能 ( 粘り強さ ) 筋機能柔軟性 調整力 - 13 -
Ⅲ 調査結果からみた本県体力向上事業の結果 1 体力アップスクール表彰受賞校と非受賞校の比較ア体力アップスクール表彰受賞校と非受賞校について 小学校 中学校男女の得点合計とを比較すると 体力アップスクール表彰受賞校の方が 小学校 ( 男子 1.12 女子 0.98) 中学校 ( 男子 0.7 女子 2.89) ともにポイントが高かった また 得点合計だけでなく A B 判定の生徒の割合も受賞校 ( 小学校 37.8% 中学校 50.1%) の方が非受賞校 ( 小学校 35.5% 中学校 48.3%) よりも高かった 図 6-1 図 6-2 イ D E 判定の生徒の割合は受賞校 ( 小学校 25.43 中学校 15.0%) の方が非受賞校 ( 小学校 26.15 中学校 18.0%) よりも低かった ウ当然の結果ではあるが 受賞校の取組を県下の小学校に普及するとともに 体力向上に係る取組を積極的に実施するよう啓発していくことが重要である 図 6-1 体力アップスクール表彰受賞校 ( 小学校 ) 図 6-2 体力アップスクール表彰受賞校 ( 中学校 ) - 14 -
2 体力アップサポーター派遣校の体力体力アップサポーターの派遣校と非派遣校について 小学校男女の得点合計とを比較すると 体力アップサポーター派遣校の方が 0.94 ポイント得点が高かった また 割合でも 派遣校の方が A B 判定の児童の割合が高く ( 派遣校 36.20% 非派遣校 35.62%) D E 判定の児童の割合は低かった ( 派遣校 25.18% 非派遣校 26.31%) 図 6-3 体力アップサポーター派遣校 (H24~H26) は調査校中 32 校 /162 校であるが 十分な効果が見られることから 今後 派遣日数及び回数を拡充するとともに 継続して調査していく必要があると思われる 図 6-3 体力アップサポーター派遣校と非派遣校 ( 小学校 ) 3 体力アップサポーター派遣前と派遣後の同一校における学校の総合得点平均値比較体力アップサポーターの派遣前 ( 派遣の年 ) と派遣後 ( 派遣の翌年 ) の同一校における総合得点平均値を学校 (7 校 ) ごとに比較したところ 男子 5 校 女子 6 校において 派遣前よりも派遣後の値が上回った 図 6-4 図 6-4 体力アップサポーター派遣前と派遣後の学校総合得点平均値比較 - 15 -
Ⅳ 平成 27 年度体力アップスクール表彰校の取組事例 1. まえがき児童生徒の健康の保持増進や体力の向上を図るため 学校教育活動における体育 スポーツ活動の積極的かつ特色ある優れた実践を行っている学校を表彰することにより 体力向上に向けた取組意識の高揚を図ることを目的に 平成 25 年度より体力アップスクール表彰を行っている 各校の体力向上に活かしてもらうため 平成 27 年度の表彰校の取組を紹介する 2. 平成 27 年度表彰校一覧 地区校数 平成 27 年度体力アップスクール表彰校 阪神 2 芦屋市立浜風小学校 尼崎市立常陽中学校 播磨東 2 加東市立東条西小学校 西脇市立桜丘小学校 播磨西 1 たつの市立御津小学校 但馬 1 香美町立長井小学校 淡路 3 淡路市立学習小学校 洲本市立広石小学校 南あわじ市立市小学校 計 9 ( 小学校 8 校 中学校 1 校 ) < 参考 > 平成 25 26 年度表彰校 地区校数平成 25 年度受賞校平成 26 年度受賞校 神戸 1 神戸市立東垂水小学校 阪神 9 播磨東 3 播磨西 2 西宮市立深津小学校芦屋市立精道小学校西宮市立甲武中学校伊丹市立天王寺川中学校高砂市立中筋小学校加西市立富田小学校 芦屋市立朝日ケ丘小学校西宮市立上ケ原小学校川西市立多田東小学校猪名川町立大島小学校西宮市立塩瀬中学校多可町立八千代南小学校姫路市立東光中学校宍粟市立山崎西中学校 但馬 3 豊岡市立小野小学校朝来市立糸井小学校 丹波 2 篠山市立西紀北小学校丹波市立遠阪小学校 淡路 2 洲本市立洲本第三小学校 南あわじ市立灘小学校 洲本市立鳥飼小学校 計 22 ( 小学校 9 校 中学校 2 校 ) ( 小学校 8 校 中学校 3 校 ) - 16 -
3. 取組事例 尼崎市立常陽中学校 1. 実施内容 持久力アッププロジェクト として毎時間 距離 タイムを計測し 月に 1 回程度 校内ランキングを発表している また 距離 タイムの結果だけでなく 各自で目標設定をさせ自己新記録を目指させたり 継続的な取組に注目させたりしている さらに 同じ能力や違う能力の生徒を 意図的にグループ編成を行い より仲間と楽しくできるよう工夫し学習意欲の向上を図っている 2. 体力テスト等の成果 3 年連続で全体平均が上昇している 平成 25 年度 合計 13 24 38 23 25 123 48 (%) 10.6 19.5 30.1 18.7 20.3 100 39.0 平成 26 年度 38.0 合計 16 26 39 24 19 124 43 (%) 12.9 20.1 31.5 19.4 15.3 100 34.7 平成 27 年度 43.0 合計 17 26 38 26 16 123 42 (%) 13.8 21.1 30.9 21.1 13.0 100 34.1 45.0 3. 今後の課題 常陽中学校は 自主的にランニングに取組みなどの 運動習慣及び生活習慣の改善に ある程度の成果が現れている これらの結果を分析し取組の成果として 生徒 及び保護者に発信していくことで 生徒の意欲向上とともに 保護者の理解 協力が得られるものと考えられる 今後は この取組を一時的なものに終わらせず 継続することがもっとも大切であり 意欲的に運動に親しむ生徒の育成を図るだけでなく 保護者の理解 協力を得ながら 何事にも粘り強く自己の可能性に挑戦できる生徒の育成をしていく - 17 -
加東市立東条西小学校 1. 実施内容 全児童対象とした 夏休み水泳教室 学年間交流ができるよう学年の枠を超えた縦割り班での 業間遊び 保護者と連携した 陸上競技教室 や保護者も参加できる マラソン大会 など 年間を通して運動に親しませ 児童の運動の意欲関心を高めることにより 運動習慣を図っている さらに体力アップサポーター派遣事業を活用し 市内小学校の研修の場として公開授業を実施し教員の指導力を高めた 2. 体力テスト等の成果 3 年連続で全体平均が上昇している 平成 25 年度 合計 15 35 35 23 4 112 27 (%) 13.4 31.3 31.3 20.5 3.6 100 24.1 平成 26 年度 48.5 合計 5 15 18 15 9 62 24 (%) 8.0 24.2 29.0 16.1 14.5 100 38.7 平成 27 年度 53.3 合計 5 13 19 12 5 54 17 (%) 9.3 24.1 35.2 22.2 9.3 100 31.5 53.7 3. 今後の課題 東条西小学校では 約半分の児童が運動やスポーツを週 3 日以上しており 業間休みなどに 遊具遊びやボール遊ぶなど 集団で楽しく遊ぶ姿が多く見られるようになった しかし 児童の運動への取組み方や運動能力に 二極化傾向が見られる 今後は 1 運動をする動機付けとして 運動の楽しさを児童会活動とタイアップさせて経験させる 2 学校行事 ( 体育的行事 ) 等で 家庭や地域と連携し学校以外の場面 ( 家庭や地域活動 ) でも運動機会が充実するよう働きかける 3 児童相互の交流や互いを認める場として体育的活動を計画的に実施し 児童の人間関係調整力や自己肯定間を高める取組みを推進する などの取組みを実施していく - 18 -
芦屋市立浜風小学校 1. 実施内容 毎月 1 回のペア活動 (1 年と6 年 2 年と4 年 3 年と5 年 ) の時間を設け リーダーを中心に楽しく活動できる遊びを考えさせ 異なる学年での交流を深めている また 体育授業では 苦手な児童も楽しめるようなルール作りの工夫や グループ学習を積極的に取り入れた さらに 児童会が着買う運営し 全校生徒による しっぽとり大会 などの大会を行い全校生の運動意欲を高めている 2. 体力テスト等の成果 3 年連続で全体平均が上昇している 平成 25 年度 合計 11 17 26 28 21 103 49 (%) 10.7 16.5 25.2 27.2 20.4 100 47.6 平成 26 年度 49.3 合計 5 22 27 36 20 110 56 (%) 4.5 20.0 24.5 32.7 18.2 100 50.9 平成 27 年度 53.0 合計 11 17 26 25 17 96 42 (%) 11.5 17.7 27.1 26.0 17.7 100 43.8 57.2 3. 今後の課題 浜風小学校は グループ学習を取り入れることやルールなどの教材を工夫することで 運動が得意な児童も苦手に感じている児童も運動意欲を高めることができ体力向上につながった 児童会 ( 運動委員会 ) が企画する 大会 は どの学級でも意欲的に取り組む様子が見られるため 体育授業以外の運動機会を多く確保するため今後も取り組んでいく また 学年の児童に同じ指導をする教科交換を実施しているが 成長段階に合った課題を設定したり グループ編成等を円滑に実施するためには もっと児童のことを理解する必要があり 学年団での児童の情報交換をより密にしていくことが今後の課題である - 19 -
香美町立長井小学校 1. 実施内容 業間の時間を利用し 学年の枠を超えた班に より 運動場と体育館で 4 種類の運動をローテ ーションで取組む 長井っ子運動タイム を実 施した また月に一度 運動能力の差に比較的左右さ れない運動種目 ( 雑巾がけリレーなど ) を 上 記の縦割り班の 4 色対抗チーム戦により競う 長いカップ を児童会が中心となって実施 し 共に学び合う活動により体力向上を図って いる 2. 体力テスト等の成果 平成 27 年度の合計得点平均値が多くの学年で全国平均を上回る 学校の全体平均も上昇している 合計得点平均値 ( 平成 27 年度 )( 全国平均を上回る値は塗りつぶし ) 1 年生 2 年生 3 年生 4 年生 5 年生 6 年生全体 男子平均値 31.0 50..0 51.0 51.0 56.3 53.0 50.8 女子平均値 38.0 44.5 48.0 45.0 56.0 64.0 49.5 平成 26 年度 合計 0 14 7 4 0 25 4 (%) 0 56.0 28.0 16.0 0 100 16.0 平成 27 年度 47.3 合計 2 14 5 3 1 25 4 (%) 8.0 56.0 20.0 12.0 4.0 100 16.0 50.1 3. 今後の課題 長井小学校は さまざまな運動を体験させる時間を定期的に確保することで 児童の運動に親しむ習慣化が図られ 運動技能や体力を向上させることができた 学年の枠を超えた班編成による活動を通して 学年間の学び合いが生まれるとともに 高学年のリーダーシップの育成にもつながった しかし 年間を通じた取組みのため活動内容を固定化する傾向があり 今後 児童の実態に合わせて内容や方法をさらに工夫していく必要がある 体育科の実践研究においても 生き生きと活動する長井っ子の育成 をめざして3 年目となる 今後 授業づくりでも課題へ迫るための場づくり 教師の効果的な支援など さらなる研究課題として取り組んでいく - 20 -
洲本市立広石小学校 1. 実施内容 広石っ子走育プロジェクト では 走る ことを中心とした多様な運動の取組み トップアスリートやトレーニングの専門家を招聘し指導する 夢授業 ( 年 4 回 ) を実施した また 児童会が中心となり 学年の枠を超えた班による全校遊びを実施し 他の学年間で教えあったり 遊んだりする機会を増やすことで 体力向上を図った 2. 体力テスト等の成果 3 年間を比較すると 3 年連続で全体平均が上昇している 平成 25 年度 合計 1 4 6 5 2 18 7 (%) 5.6 22.2 33.3 27.8 11.1 100 38.9 平成 26 年度 51.7 合計 0 2 10 8 7 27 15 (%) 0 7.4 37.0 29.6 25.9 100 55.6 平成 27 年度 46.6 合計 3 7 7 5 1 23 6 (%) 13.0 30.4 30.4 21.7 4.3 100 26.1 55.0 3. 今後の課題 広石小学校は 新体力テストの分析結果を基に 児童の苦手な運動を把握し 簡単に取り組むことのできる運動プログラムを取入れたり 学年の枠を超えた班による全校遊び等で児童の運動意欲が向上した また 今年度より実施した 夢授業 により 足と手を動かすタイミングやリズムなどを意識した運動を継続的に行ってきたため 児童の走る姿勢やフォームの改善が見られた 体力テストのボール投げで 投げる 経験が浅く慣れていない児童が多く なれている児童との差も大きいため 今後は 走る という要素に加えて 投げる ことにも取り組んでいく - 21 -
平成 27 年度体力アップサポート専門家会議構成員 ( 職名は 平成 28 年 3 月 7 日現在 ) 座長平川和文京都学園大学健康医療学部教授座長代理國土将平神戸大学大学院人間発達環境学研究科教授構成員平野直美神戸女子短期大学食物栄養学科教授構成員大野圭一兵庫教育文化研究所事務局次長構成員関本則子伊丹市立天神川小学校主幹教諭構成員田口雄士高砂市立曽根小学校教諭構成員橋野泰輝西宮市立高木小学校教諭構成員芦田久志丹波市立遠阪小学校教諭構成員田口妙子たつの市立体育館主催教室講師構成員髙良明美南あわじ市 洲本市組合立広田中学校教諭構成員今西聡県立出石高等学校教諭構成員船田一彦兵庫県教育委員会事務局体育保健課長