税が課税される所得を生み出す事業活動に使われているか否かを基準に損金算入規制を設けていると考えられます 株式などの出資の取得のために資金を使った場合, 株式から生じる配当やキャピタルゲインは資本参加免税により非課税となります このケースでは, オランダでの課税所得を生じないことが想定されるため, 出

Similar documents
税調第20回総会 資料2-1

3. 改正の内容 法人税における収益認識等について 収益認識時の価額及び収益の認識時期について法令上明確化される 返品調整引当金制度及び延払基準 ( 長期割賦販売等 ) が廃止となる 内容改正前改正後 収益認識時の価額をそれぞれ以下とする ( 資産の販売若しくは譲渡時の価額 ) 原則として資産の引渡

IFRS基礎講座 IAS第12号 法人所得税

CONTENTS 第 1 章法人税における純資産の部の取扱い Q1-1 法人税における純資産の部の区分... 2 Q1-2 純資産の部の区分 ( 法人税と会計の違い )... 4 Q1-3 別表調整... 7 Q1-4 資本金等の額についての政令の規定 Q1-5 利益積立金額についての政

【問】適格現物分配に係る会計処理と税務処理の相違

法人による完全支配関係下の寄附金 1.100% グループ内の法人間の寄附 ( 法法 372) 現行税制上では 寄附金は支出法人では損金計上限度額を超える部分が損金不算入 受領法人では益金算入です 平成 22 年度税制改正により 100% グループ内での支出法人では寄附金全額を損金不算入とし 受領法人

その他資本剰余金の処分による配当を受けた株主の

実務特集1. 寄附修正 Ⅰ はじめに グループ法人税制 100% グループ内の法人間での譲渡損益の繰り延べ 100% グループ内の法人間の寄附 ( 以上 2010 年 11 月号 ) 100% グループ内の法人間の寄附 ( 寄附修正 ) 支配関係 完全支配関係の判定 100% グループ内の法人のステ

日本基準でいう 法人税等 に相当するものです 繰延税金負債 将来加算一時差異に関連して将来の期に課される税額をいいます 繰延税金資産 将来減算一時差異 税務上の欠損金の繰越し 税額控除の繰越し に関連して将来の期に 回収されることとなる税額をいいます 一時差異 ある資産または負債の財政状態計算書上の

日本基準基礎講座 資本会計

Microsoft Word - News_Letter_Tax-Vol.43.docx

目 次 問 1 法人税法における当初申告要件及び適用額の制限に関する改正の概要 1 問 2 租税特別措置法における当初申告要件及び適用額の制限に関する改正の概要 3 問 3 法人税法における当初申告要件 ( 所得税額控除の例 ) 5 問 4 法人税法における適用額の制限 ( 所得税額控除の例 ) 6

投資法人の資本の払戻 し直前の税務上の資本 金等の額 投資法人の資本の払戻し 直前の発行済投資口総数 投資法人の資本の払戻し総額 * 一定割合 = 投資法人の税務上の前期末純資産価額 ( 注 3) ( 小数第 3 位未満を切上げ ) ( 注 2) 譲渡収入の金額 = 資本の払戻し額 -みなし配当金額

「経済政策論(後期)」運営方法と予定表(1997、三井)

「経済政策論(後期)《運営方法と予定表(1997、三井)

【表紙】

6 課税上の取扱い日本の居住者又は日本法人である投資主及び投資法人に関する課税上の一般的な取扱いは 下記のとおりです なお 税法等の改正 税務当局等による解釈 運用の変更により 以下の内容は変更されることがあります また 個々の投資主の固有の事情によっては異なる取扱いが行われることがあります (1)

平成 29 年度税制改正解説国際課税 ~ 外国子会社合算税制の改正 2 4. 外国子会社合算税制の適用フローチャート 改正前 合算課税の適用対象となる内国法人等の判定 用語解説 丸数字は左のフローチャートと対応 合算対象法人における判定 1 外国法人の株式を 10% 以上保有しているか? 合算所得な

海運関係事項

「経済政策論(後期)《運営方法と予定表(1997、三井)

自己株式の消却の会計 税務処理 1. 会社法上の取り扱い取得した自己株式を消却するには 取締役会設置会社の場合は取締役会決議が必要となります ( 会 178) 取締役会決議では 消却する自己株式数を 種類株式発行会社では自己株式の種類及び種類ごとの数を決定する必要があります 自己株式を消却しても 会

[2] 財務上の影響 自己株式を 取得 した場合には 通常の有価証券の Ⅰ. 株主資本 ように資産に計上することはせず 株主との間の資本取 1. 資本金 引と考え その取得原価をもって純資産の部の株主資本 2. 資本剰余金 (1) 資本準備金 から控除します そのため 貸借対照表上の表示は金額 (2

1. 国際的二重課税の発生理由と態様 3 税を行っていますが 諸外国においても 一般に 我が国の場合と同様に 国だけでなく地方公共団体も独自に課税権を有していますので 国の段階と地方公共団体の段階とで重複して 国際的二重課税 が生ずることとなっています 国際的二重課税 とは 基本的には このように捉

CC2: 連結貸借対照表の科目と自己資本の構成に関する開示項目の対応関係 株式会社三井住友フィナンシャルグループ ( 連結 ) 項目 資産の部 イロハ 公表連結貸借対照表 (2019 年 3 月末 ) 現金預け金 57,411,276 コールローン及び買入手形 2,465,744 買現先勘定 6,4

24年度税制改正(案)の解説

1 繰越控除適用事業年度の申告書提出の時点で判定して 連続して 提出していることが要件である その時点で提出されていない事業年度があれば事後的に提出しても要件は満たさない 2 確定申告書を提出 とは白色申告でも可 4. 欠損金の繰越控除期間に誤りはないか青色欠損金の繰越期間は 最近でも図表 1 のよ

はじめに 会社の経営には 様々な判断が必要です そのなかには 税金に関連することも多いでしょう 間違った判断をしてしまった結果 受けられるはずの特例が受けられなかった 本来より多額の税金を支払うことになってしまった という事態になり 場合によっては 会社の経営に大きな影響を及ぼすこともあります また

貸借対照表 (2019 年 3 月 31 日現在 ) ( 単位 : 千円 ) 科目 金額 科目 金額 ( 資産の部 ) ( 負債の部 ) 流動資産 3,784,729 流動負債 244,841 現金及び預金 3,621,845 リース債務 94,106 前払費用 156,652 未払金 18,745

TAC2017.indb

iii. 源泉徴収選択口座への受入れ源泉徴収ありを選択した特定口座 ( 以下 源泉徴収選択口座 といいます ) が開設されている金融商品取引業者等 ( 証券会社等 ) に対して 源泉徴収選択口座内配当等受入開始届出書 を提出することにより 上場株式等の配当等を源泉徴収選択口座に受け入れることができま

[2] 株式の場合 (1) 発行会社以外に譲渡した場合株式の譲渡による譲渡所得は 上記の 不動産の場合 と同様に 譲渡収入から取得費および譲渡費用を控除した金額とされます (2) 発行会社に譲渡した場合株式を発行会社に譲渡した場合は 一定の場合を除いて 売却価格を 資本金等の払戻し と 留保利益の分

日本版スクーク ( イスラム債 ) に係る税制措置 Q&A 金融庁

税額控除限度額の計算この制度による税額控除限度額は 次の算式により計算します ( 措法 42 の 112) 税額控除限度額 = 特定機械装置等の取得価額 税額控除割合 ( 当期の法人税額の 20% 相当額を限度 ) 上記算式の税額控除割合は 次に掲げる区分に応じ それぞれ次の割合となります 特定機械

平成23年度税制改正の主要項目

スポンサー企業 増減資により 再生会社をスポンサー企業の子会社としたうえで 継続事業を新設分割により切り分ける 100% 新株発行 承継会社 ( 新設会社 ) 整理予定の事業 (A 事業 ) 継続事業 会社分割 移転事業 以下 分社型分割により事業再生を行う場合の具体的な仕組みを解説する の株主 整

上場株式等の譲渡益に係る課税 上場株式等の税金について 上場株式等の譲渡益に係る税率は以下の通りです 平成 25 年 1 月 1 日 ~ 平成 25 年 12 月 31 日 平成 26 年 1 月 1 日 ~ 平成 49 年 12 月 31 日 平成 50 年 1 月 1 日 ~ % (

Invincible

平成 22 年 4 月 1 日現在の法令等に準拠 UP!Consulting Up Newsletter 無対価での会社分割 バックナンバーは 当事務所のホームページで参照できます 1

外国税額控除 この取り扱いは 平成 21 年度税制改正の 海外子会社の配当の益金不算入制度 ( 法法 23 条の 2) により廃止されました 原則として 平成 21 年 4 月 1 日以降に開始する親会社の事業年度から適用されます ( 附則 6) ただし 租税負担率 25% 以下の軽課税国に所在する

平成30年公認会計士試験

投資主の皆様へ 平成 29 年 3 月 マリモ地方創生リート投資法人 第 1 期分配金の税務上の取扱いに関するご説明 拝啓平素は格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます さて 本投資法人は 平成 29 年 2 月 14 日開催の役員会において 第 1 期 ( 平成 28 年 12 月期 ) の (A)

KPMG Insight Vol.2_税務01

企業結合ステップ2に関連するJICPA実務指針等の改正について⑦・連結税効果実務指針(その2)

土地の譲渡に対する課税 農地に限らず 土地を売却し 譲渡益が発生すると その譲渡益に対して所得税又は法人税などが課税される 個人 ( 所得税 ) 税額 = 譲渡所得金額 15%( ) 譲渡所得金額 = 譲渡収入金額 - ( 取得費 + 譲渡費用 ) 取得後 5 年以内に土地を売却した場合の税率は30

第4期電子公告(東京)

< F815B835B838B87568EA98CC88E91967B94E497A68C768E5A B C8B816A E398C8E A2E786C73>

平成 29 年 6 月 26 日株式会社八十二銀行 連結貸借対照表の科目が 自己資本の構成に関する開示項目 のいずれに相当するかについての説明 ( 29 年 3 月期自己資本比率 ) 科 ( 単位 : 百万円 ) 公表連結貸借対照表金額 ( 資 産 の 部 ) 現 金 預 け 金 885,456 コ

下では特別償却と対比するため 特別控除については 特に断らない限り特定の機械や設備等の資産を取得した場合を前提として説明することとします 特別控除 内容 個別の制度例 特定の機械や設備等の資産を取得して事業の用に供したときや 特定の費用を支出したときなどに 取得価額や支出した費用の額等 一定割合 の

Microsoft Word - _ doc

第 298 回企業会計基準委員会 資料番号 日付 審議事項 (2)-4 DT 年 10 月 23 日 プロジェクト 項目 税効果会計 今後の検討の進め方 本資料の目的 1. 本資料は 繰延税金資産の回収可能性に関わるグループ 2 の検討状況を踏まえ 今 後の検討の進め方につ

< C8E3493FA8F4390B395AA817A836F815B835B838B87568EA98CC88E91967B94E497A68C768E5A B C8B816A E398C8E A2E786

< F815B835B838B87568EA98CC88E91967B94E497A68C768E5A B C8B816A E338C8E A C8E3293FA8F4390B3816A2E786C73>

1 各調整方式の比較 前提 : 法人実効税率 % 金融所得の税率 20% ( 配当軽課の場合の配当分の法人税率は 30%) 比較のポイント 適用税率 法人税率か所得税率か 金融所得課税一元化にマッチするか( 税率 損益通算 ) 簡素な制度か 特定口座への対応はか 法人の税負担は軽減されるか

連結貸借対照表のが 自己資本自己資本の構成構成に関するする開示項開示項 のいずれにのいずれに相当相当するかについてのするかについての説明 ( 付表 ) (2018 年 9 月期自己資本比率 ) ( 注記事項 ) の については 経過措置勘案前の数値を記載しているため 自己資本に算入されているに加え

<836F815B835B838B87568EA98CC88E91967B94E497A68C768E5A B C8B816A E398C8E A2E786C73>

IFRS基礎講座 IAS第21号 外貨換算

<836F815B835B838B87568EA98CC88E91967B94E497A68C768E5A B C8B816A E398C8E A2E786C73>

目次 Ⅰ タックス ヘイブン対策税制の概要 3 Ⅱ 非課税所得の範囲 連結納税を適用している場合の取扱い 1 非課税所得の範囲 2 連結納税を適用している場合の租税負担割合の算定方法 Ⅲ 各国の事例に基づく検討 1 米国 ( 現物分配 連結納税 LLC) 2 英国 ( グループリリーフ ) 3 ドイ

企業会計の利益 法人税法上の所得金額 売上原価販売費一般管理費営業外費用特別損失 売上 営業外収益特別利益 損金の額原価費用損失の額 益金の額 ( 収益の額 ) 当期純利益所得の金額 2 益金の額に算入すべき金額とは何か益金の額に算入すべき金額とは 法人税法の規定や他の法令で 益金の額に算入する 又

連結貸借対照表の科目が 自己資本の構成に関する開示項目 のいずれに相当するかについての説明 ( 付表 ) 1. 株主資本 資本金 33,076 1a 資本剰余金 24,536 1b 利益剰余金 204,730 1c 自己株式 3,450 1d 株主資本合計 258,893 普通株式等 Tier1 資

(ⅲ) 源泉徴収選択口座への受入れ 源泉徴収ありを選択した特定口座 ( 以下 源泉徴収選択口座 といいます ) が開設されている金融商品取引業者等 ( 証券会社等 ) に対して 源泉徴収選択口座内配当等受入開始届出書 を提出することにより 上場株式等の配当等を源泉徴収選択口座に受け入れることができま

 

改正された事項 ( 平成 23 年 12 月 2 日公布 施行 ) 増税 減税 1. 復興増税 企業関係 法人税額の 10% を 3 年間上乗せ 法人税の臨時増税 復興特別法人税の創設 1 復興特別法人税の内容 a. 納税義務者は? 法人 ( 収益事業を行うなどの人格のない社団等及び法人課税信託の引

e. 未成年者に係る少額上場株式等の非課税口座制度 ( ジュニア NISA) 未成年者に係る少額上場株式等の非課税口座制度に基づき 証券会社等の金融商品取引業者等に開設した未成年者口座において設定した非課税管理勘定に管理されている上場株式等 ( 平成 28 年 4 月 1 日から平成 35 年 12

完全子会社同士の無対価合併 1. 会社法の規制 100% 子会社同士が合併する場合は 兄弟合併とも言われます 実務上は新設合併はマイナーで 法律上の許認可の関係で一方が存続する吸収合併が一般的です また 同一企業グループ内での組織再編成の場合は 無対価合併が一般的です 簡易合併に該当する場合は 存続

リリース

# 05 マエストロの解説 マエストロの解説 複雑になりすぎた 法人税をもう 一度勉強しよう グループ関連企業に対する過大な支払利息を 計上することによる租税回避を防止する措置と して これまでの移転価格税制及び過少資本税 制に加え 平成 24 年度改正で 過大支払利子 税制が設けられた 主要先進国

49 年 12 月 31 日までの間 源泉徴収される配当等の額に係るの額に対して 2.1% の税率により復興 特別が源泉徴収されます b. 出資等減少分配に係る税務個人投資主が本投資法人から受取る利益を超える金銭の分配 ( 分割型分割及び株式分配並びに組織変更による場合を除く 以下本 1において同じ

PG_第3期期末配当の取扱いに関するQA

に相当する金額を反映して分割対価が低くなっているはずですが 分割法人において移転する資産及び負債の譲渡損益は計上されませんので 分割法人において この退職給付債務に相当する金額を損金の額とする余地はないこととなります (2) 分割承継法人適格分割によって退職給付債務を移転する場合には 分割法人の負債

営業報告書

平成 30 年 11 月 22 日株式会社中国銀行 連結貸借対照表の科目が 自己資本の構成に関する開示事項 に記載する項目のいずれに相当するかについての説明 連結 : 平成 30 年 9 月末 ( 資 産 の 部 ) 現 金 預 け 金 コ ー ル ロ ー ン 買 入 金 銭 債 権 商 品 有 価

計算書類等



(2) 源泉分離課税制度源泉分離課税制度とは 他の所得と全く分離して 所得を支払う者 ( 銀行 証券会社等 ) がその所得の支払の際に 一定の税率で所得税を源泉徴収し それだけで所得税の納税が完結するものです 1 対象となる所得代表的なものとして 預金等の利子所得 定期積金の給付補てん金等があります

デロイト・トゥシュ・トーマツ北京事務所

新しい非居住者債券所得非課税制度の概要 < 平成 22 年度税制改正前の制度の概要 > 非居住者等が受ける振替国債及び振替地方債のについては 一定の手続要件を満たせば非課税とされていました しかし 非居住者等が受ける振替社債等のについては 原則 15% の税率により源泉徴収課税がなされていました 非

Microsoft Word - 2-要望.doc

<4D F736F F D C596B FDA8DD794C5835A E646F63>

PE 帰属所得計算の実務と課題 平成 28 年 7 月 4 日公開草案事例を検討する 平成 29 年 7 月 11 日 ユナイテッド パートナーズ会計事務所代表取締役西村善朗 1. 平成 28 年 4 月 1 日以後開始事業年度に 報告対象となるもの (3 月決算法人である内国法人については 平成

コア資本に係る調整項目 無形固定資産 ( モーゲージ サービシング ライツに係るものを除く ) の額の合計額 うち のれんに係るもの ( のれん相当差額を含む ) の額 うち のれん及びモーゲージ サービシング ライツに係るもの以外の額 繰延税金資産 ( 一時差異に係るものを除く ) の額 適格引当

公共債の税金について Q 公共債の利子に対する税金はどのようになっていますか? 平成 28 年 1 月 1 日以後に個人のお客様が支払いを受ける国債や地方債などの特定公社債 ( 注 1) の利子については 申告分離課税の対象となります なお 利子の支払いを受ける際に源泉徴収 ( 注 2) された税金

22 特定項目に係る十五パーセント基準超過額 うち その他金融機関等に係る対象資本調達手段のうち普通株式に該当するものに関連するものの額 うち 無形固定資産 ( モーゲージ サービシング ライツに係るものに限る ) に関連するものの額 うち 繰延税金資産 ( 一時差異に係るものに限

連結貸借対照表 ( 単位 : 百万円 ) 当連結会計年度 ( 平成 29 年 3 月 31 日 ) 資産の部 流動資産 現金及び預金 7,156 受取手形及び売掛金 11,478 商品及び製品 49,208 仕掛品 590 原材料及び貯蔵品 1,329 繰延税金資産 4,270 その他 8,476

(1) 相続税の納税猶予制度の概要 項目 納税猶予対象資産 ( 特定事業用資産 ) 納税猶予額 被相続人の要件 内容 被相続人の事業 ( 不動産貸付事業等を除く ) の用に供されていた次の資産 1 土地 ( 面積 400 m2までの部分に限る ) 2 建物 ( 床面積 800 m2までの部分に限る

<4D F736F F D E F192E88E9E8A948EE5918D89EF82CC8FB58F5792CA926D82CC88EA959492F990B382C982C282A282C446494E2E646F6378>

新規文書1

(訂正・数値データ訂正)「平成25年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)」の一部訂正について

損益計算書 ( 自平成 27 年 4 月 1 日至平成 28 年 3 月 31 日 ) ( 単位 : 百万円 ) 科 目 金 額 営 業 収 益 2,491 営 業 費 用 2,418 営 業 利 益 72 営 業 外 収 益 受 取 利 息 1,047 固定資産賃貸収入 497 そ の 他 5 1

適用時期 5. 本実務対応報告は 公表日以後最初に終了する事業年度のみに適用する ただし 平成 28 年 4 月 1 日以後最初に終了する事業年度が本実務対応報告の公表日前に終了している場合には 当該事業年度に本実務対応報告を適用することができる 議決 6. 本実務対応報告は 第 338 回企業会計

1. dia

<4D F736F F F696E74202D2095BD90AC E937888D38CA98F F D8E968D80816A5F8DC58F492E >

<4D F736F F D208F8A93BE90C520926D8EAF94BB92E E291E >

<4D F736F F D A32398AFA5F494E A8E918EE582CC8A4682B382DC82D >

新・NPO法人申請マニュアル.pwd

上場株式等の配当等に対する課税

経 [2] 証券投資信託の償還 解約等の取扱い 平成 20 年度税制改正によって 株式投資信託等の終了 一部の解約等により交付を受ける金銭の額 ( 公募株式投資信託等は全額 公募株式投資信託等以外は一定の金額 ) は 譲渡所得等に係る収入金額とみなすこととされてきました これが平成 25 年度税制改

公共債の税金について Q 公共債の利子に対する税金はどのようになっていますか? 平成 28 年 1 月 1 日以後に個人のお客様が支払いを受ける国債や地方債などの特定公社債 ( 注 1) の利子については 申告分離課税の対象となります なお 利子の支払いを受ける際に源泉徴収 ( 注 2) された税金

「恒久的施設」(PE)から除外する独立代理人の要件

Transcription:

国際税務研究会 国際税務 2013 年 3 月号掲載 オランダ 2013 年度税制改正を踏まえた支払利息の法人税法上の取り扱いのアップデート PwC オランダアムステルダム事務所 シニアマネージャーアルノフルネバウト マネージャー白土晴久 1. はじめにオランダは日本企業の海外進出に伴い, 欧州統括会社, 販売会社, 持株会社, 金融子会社等の目的で多く活用されている国です その背景として, 日本企業が事業を行うための十分なビジネスインフラが整備されていること, 物流拠点として利便性が高いことなどがあげられます さらに, 他の欧州各国と比較して低い法人税率, 源泉税の課税対象が限定されている, 株式から生じる配当やキャピタルゲインが非課税となる資本参加免税, といった税制がオランダを選択する一つの要因となっています 一方, こうした有利な税制を背景に, 各国の多国籍企業がにおいて過度な税負担の軽減を行うことを避けるためオランダ財務省は税制上の措置を導入してきました こうした措置の一つが税における複数の利息の損金算入制限ルールです 2013 年には, ボーザルルール (Article 13l) の導入と過少資本税制の廃止という重要な改正が行われる見込みです 1 本稿では, オランダの利息に関する取り扱いに関する説明とともに, 日本企業でよく見られる例や影響を紹介します なお, 本文においては制度趣旨に鑑みた説明を中心とし, 参考となる詳細は脚注に記載しています 図 1 税における利息の損金算入規制の適用状況 2 損金算入規制 2012 年まで 2013 年以降 出資の取得等のための利息の 適用有 適用有 損金算入規制 (Article 10a) 過少資本税制 (Article 10d) 適用有 廃止 ボーザルルール (Article 13l) - 新規導入 連結納税における利息の損金算入規制 (Article 15ad) 適用有 適用有 2. 税における利息に関するルールの概要税における利息の損金算入に関して 3 は, 複数の規制が並列的に存在しています それらの制度趣旨をまとめると, 利息の発生する等により調達した資金が, 一般的にみて妥当な水準の資金調達か否か, オランダで法人 1 ボーザルルールは 2012 年 7 月 10 日にオランダ議会の承認を受け,2013 年からの導入が決定しています 一方, 過少資本税制は 2012 年 12 月に廃止案がオランダ議会で承認され,2013 年 1 月 1 日に廃止されました 2 ここで列挙されている四つの損金算入規制以外に長期貸付を規制対象とした Article 10b, 欠損会社への貸付や利益参加型の貸付等を対象にした支払利息の損金算入の制限があります 本稿では一般に適用が議論される四つの規制に限定しています PwC 1

税が課税される所得を生み出す事業活動に使われているか否かを基準に損金算入規制を設けていると考えられます 株式などの出資の取得のために資金を使った場合, 株式から生じる配当やキャピタルゲインは資本参加免税により非課税となります このケースでは, オランダでの課税所得を生じないことが想定されるため, 出資の取得等のための利息の損金算入規制 ( 以下,Article 10a) により, 対応する利息について損金不算入となります 一方, 過少資本税制では, 資本と負債の比率 1:3を限度として過度なによる支払利息の節税効果に一定の歯止めをかけています 4 こうした点を背景に以下, 各制度概要を紹介します 図 2 における利息の損金算入規制の制度趣旨 関係会社等第三者 において過度な借り入れや課税所得を生じない活動への資金利用の場合 利息の損金算入を制限 2(a) 出資の取得等のための利息の損金算入規制 (Article 10a) Article 10a は, 以下の取引のための関係会社等からの等を行った場合, その等から生じた利息は損金不算入とするものです 損金不算入となった利息は翌期以降も損金算入はできません ここで, 関係会社等とは, 株式等の出資持分の3 分の1を保有する関係を有する法人または個人です 1) を行った法人が行う利益配当, 資本の払戻 2) を行った法人が行う関係会社への増資 3) を行った法人が行う株式等の出資の取得または追加取得, ただし, 関係会社に該当する法人の株式等の出資の取得に限る しかしながら, 取引や資金調達に一定の事業上の理由が存在する場合, または, 等から生じる債権者の受取利息がオランダの税法に照らして適正に課税される場合,Article 10a の適用はありません 日本企業がを事業持株会社や持株会社として用いる多くのケースでは, この例外規定の適用によりこの利息の損金算入規制を免れていると考えられます なお, 上記の二つ目の例外規定では, 受取利息を受領する法人の欠損金等の状況も踏まえ判断され 3 本稿では移転価格税制に基づく利息の損金算入規制は対象外とし, 以下の説明ではグループ内の等の金利は第三者価格であることを前提とします オランダにおける金融取引に関する移転価格税制の実務は, グループ金融会社が多く存在することから発達しており, オランダ税務当局においてもグループ内の金融取引を扱う専門官が置かれています 4 オランダ過少資本税制では, 日本の過少資本税制と同様, 資本負債比率を 1:3 と異なる比率を用いることが例外規定として認めら れています PwC 2

る点に注意が必要です たとえば, 日本の親会社からに貸付をした際に, 日本の親会社に十分な繰越欠損金があるような場合, 適正な課税がされているとは判断されないことになります 図 3 Artcile10a が適用される取引状況 配当資本の払戻 親会社 関係会社等 関係会社 増資株式等の取得 2(b) 過少資本税制 (Article 10d) オランダの過少資本税制の導入は比較的遅く,2004 年にボーザルケースの判決 ( 後述 ) を受け導入しました 過少資本税制は, 一般に過度なを行い, 支払利息を損金算入することによる課税所得の圧縮を避けるために導入されています 日本では, 国外関連者からのに対する過少資本税制の適用は限定されています 一方, オランダでは,EU における Discrimination Clause により, オランダ国内の法人と国外の法人との間での課税関係の差別をせず, 国外の関連者からのか否かに関わらず適用されます オランダの過少資本税制は関係会社等 5 および第三者からのが資本の3 倍を超える場合 6,3 倍を超える部分のから生じた支払利息が規制の対象となります 損金不算入となった利息は翌期以降も損金算入はできません 過少資本税制におけるは貸付とを相殺した純金額となります しかし, 実際の損金不算入額は関係会社等への純支払利息 ( 受取利息と支払利息を相殺後の金額 ) が上限となるため, 第三者は実質的に過少資本税制の規制対象となりません 7 5 関係会社等の定義は Article 10a と同様です 6 資本やの金額は税務上の数値を使用します 7 第三者からを行った場合でも関係会社が保証を供与しており, その保証がなければを実施できないような場合, 関係会社からのと見なされる点に注意が必要です PwC 3

図 4 過少資本税制が適用される取引状況 関係会社等 純金額が資本の 3 倍を超える場合 超過部分に対応する関係会社等への純支払利息が損金不算入となる 下記の例では 純 110 は資本の 3 倍である 90 を超過している したがって 超過部分の 20 に対応する支払利息が損金不算入となる BS 関係会社貸付 10 関係会社 120 その他資産 140 資本 30 150 150 2(c) ボーザルルール (Article 13l) ボーザルルールは, 欧州裁判所の判決 ( Bosal Case ECJ September 18, 2003, C 168/01) を踏まえ,2013 年から導入される制度のため, ボーザルルールと呼ばれています この判決では, 当時の税制に対し, オランダ国外の法人が発行する株式を取得するための支払利息も, オランダ国内の法人が発行する株式を取得するための支払利息が損金算入される限り, 同様に損金算入されるべきというものです 当時, この判決を受け, オランダ財務省は, オランダ国外の法人が発行する株式を取得するための支払利息の損金算入を認め, 同時に過少資本税制を導入しました しかしながら, オランダ財務省はこの判決の弊害への対応, および財政確保のため,2012 年にボーザルルールの導入を決め, 一方,2013 年 1 月に過少資本税制を廃止しました ボーザルルールは, その判決を踏まえ, が株式等の出資 8 の取得のために使用していると見なされた場合, その見なされたに関連する支払利息を損金不算入とするものです 損金不算入となった利息は翌期以降も損金算入はできません ここで, 株式取得の資金調達はまず資本から行われたと考え, 資本を超過する株式取得価額に対応するから生じる支払利息が対象となります 9 ボーザルルールで注意すべき点は, 関係会社からの, 第三者からのを区別せずに規制の対象としている点です その意味で,Article 10aと規制対象取引が類似していますが, 規制対象は広くなっています 一方, グループ全体での事業活動拡大のための株式等の取得に関しては, ボーザルルールの計算対象から除かれます この除外規定は, 事実関係に依拠する部分が大きく, オランダ財務省により個別の例が示されていますが, 今後の実務によりその取り扱いについて一層の明確化が期待されるところです 8 ボーザルルールにおける株式等の出資とは, オランダの資本参加免税が適用されるものに限られます ここでも課税所得を生じない資金用途を規制する制度趣旨がみられます 9 規制の対象となる支払利息が 750,000 ユーロ以下の場合, 適用はありません PwC 4

図 5 ボーザルルールが適用される取引状況 関係会社等 この例では 株式の取得のために使用している借り入れは 20( 株式 100 と資本 80 の差額 ) と見なされ 20 に対応する支払利息が損金不算入となる BS その他資産 20 40 株式 100 資本 80 120 120 2(d) 連結納税における利息の損金算入規制 (Article 15ad) 連結納税における利息の損金算入規制は,2012 年の税制改正で導入されたものです この制度は, がにより調達した資金を用いて株式を取得した後, 税で連結納税を選択し, そのから生じる支払利息と買収をした会社の課税所得を相殺する一連の取引を規制するものです この規制でも株式取得というの資金用途とは直接的に関係の無い所得との相殺を制限するという, の用途に配慮した制度趣旨となっています この制度では, 損金不算入となった利息は翌期以降に繰り越すことが可能です なお, この制度では, 関係会社等からののみならず第三者からのも対象となります さらに, 第三者からの株式取得のみならず, グループ会社からの株式取得も対象となる点に注意が必要です 図 6 連結納税における利息の損金算入規制が適用される取引状況 連結納税グループ 株式取得 被取得法人 貸付者 上記の各支払利息の損金算入規制のポイントをまとめると以下となります PwC 5

損金算入規制 の範囲 規制対象取引 損金不算入となった利息の取り扱い 関係会社等 将来への 繰延無 出資の取得等のための利息の損金算入規制 一定の資本取引 株式取得等のため (Article 10a) 過少資本税制 (Article 10d) 関係会社等 資本の 3 倍を超過する ボーザルルール (Article 13l) 連結納税における利息の損金算入規制 (Article 15ad) すべての すべての 株式取得のために使用したと見なされる連結納税に入る法人の株式取得のための 将来への繰延無将来への繰延無将来への繰延有 3. の活用例と利息の損金不算入規制日本企業におけるの活用例は,(1) 欧州本社または販売会社,(2) 持株会社, 金融会社,(3) 特定の資産保有会社 ( 航空機や船舶 ) が主な例と思われます ドイツと比較して持株会社, 金融会社が多く設立される理由としては, 配当や利息に対する源泉税の課税がオランダの方が有利であること, 比較的低い法人税率等が理由として掲げられます 一方, 英国では, 配当課税や法人税率の低減に伴い, 近年オランダの税制に近似してきています しかしながら, 英国には, オランダと異なり,CFC ルール ( 日本のタックスヘイブン税制に類似の制度 ) が存在するため, 注意が必要です 3(a) 欧州本社および販売会社のケース欧州本社の形でを活用する場合, 欧州における販売や生産活動を一定程度統括する機能を有するのが一般的です また欧州本社が欧州各国に存在する子会社の株式も保有するケースも多く見られます ただし, 実質的に各事業は事業部ごとに統括されているため, 各事業部により欧州本社による統括の程度に違いがあります こうした欧州本社のケースにおける資本調達は, 日本の親会社からの出資, のほか 10, 欧州での, 社債の発行などが考えられます こうした多様な資金調達が可能な背景として, 欧州本社を置く場合, 欧州である程度の事業規模が存在するため, 自身の与信を活用して資金調達を行うことが可能なためです 一方, 自身の与信を活用する場合でも, より有利な条件を得るために親会社保証を活用することが一般的です 11 一方, 販売会社の場合, 株式等は保有せず資金調達は親会社からの出資または等で行っているのが一般的です 株式取得のような課税所得が生じない事業活動に資金を使用した場合, そのから生じる支払利息の損金算入を制限するという規制の趣旨を鑑みると, 子会社株式を保有しない販売会社の場合, 商品の仕入および販売活動の運転資金が主な資金調達の目的となるため,Article 10a, ボーザルルール, 連結納税における利息の損金算入規制が適用されるのはまれです 一方, 子会社株式を保有する欧州本社の場合,Article 10a, ボーザルルール, 過少資本税制, 連結納税における利息の損金算入規制の適用可能性があります 2013 年から導入されるボーザルルール 10 日本の親会社からへ出資または貸付のどちらを行うかというのは, 資金還流の容易さ ( 配当原資となる利益剰余金が必要かなど ), 配当, 利息への課税関係等を勘案して決定されるのが一般的です 11 関係会社保証が存在する場合, 関係会社と見なされる可能性がある点に注意が必要です PwC 6

について, グループ全体での事業活動を拡大する場合, 株式等の出資の取得は除かれることから, 例外規定の適用が可能か否かが重要なポイントになると考えます 3(b) 持株会社および金融会社のケースオランダまたは第三国への出資を目的として, オランダに持株会社を置くケースでは, 日本へのオランダ源泉税や資本参加免税を理由の一つとされることが多いと思われます 持株事業を主たる事業とし, 配当等の収益が資本参加免税により非課税となる場合, オランダの持株会社では税の課税所得はほとんど生じないと考えます こうした場合, 資金調達は, 資金還流などの他の要因が無い限り, 支払利息がで生じるではなく, 出資で行うことが一般的です したがって, 多くの持株会社で支払利息の損金算入が問題視されることはないと考えます しかしながら, の株式を取得する持株会社の場合, 連結納税を用いて被取得の課税所得を持株会社の利息と相殺できる可能性があります この場合, 連結納税における利息の損金算入規制の適用可能性がありますので注意が必要です オランダにグループ金融会社を置く場合, グループ会社または金融機関から資金を調達し, 資金需要のあるグループ会社に貸付を行うのが一般的です こうしてた資金をそのまま他の会社へ貸し付ける場合 ( いわゆるフロースルー取引 ), 一定の条件が整っていれば, 移転価格税制上, 限定的なスプレッドをオランダの金融会社で認識することが可能です オランダにおいては, こうしたフロースルー取引の実務が税務当局も含め浸透していること, オランダでは支払利息や保証料に対して源泉税が課せられないこと, 広範な租税条約のネットワークがあることから, こうしたグループ金融会社が多く見られます こうしたグループ金融会社においては, 子会社株式を保有せず, た資金を貸付に用いている限り,Article 10a, ボーザルルール, 連結納税における利息の損金算入規制の適用はないと考えます また, 過少資本税制については 2012 年までは注意する必要がありますが, 過少資本税制におけるは, と貸付を相殺した純で, 資本との比率で判断しますので, 資本が極端に小さい金額で無い限り影響は限定的と考えます 3(c) 特定の資産保有会社 ( 航空機や船舶等 ) のケース 12 航空機や船舶等の特定の資産を保有する特別目的会社としてが活用されるケースがあります こうした事業活動では, 投資規模が一定程度あり, プロジェクトまたは資産ごとの採算管理が行われているのが通常です このため資金調達も金融機関からのプロジェクトファイナンスの形で行われるのが一般的です が選ばれる理由としては, 法人税率が 25% と日本のタックスヘイブン税制のトリガー税率 (20%) 13 を上回り, タックスヘイブン税制の適用を受けないこと, オランダ国外の恒久的施設を通じて獲得された所得が通常, オランダで非課税となること等の税制の要因があげられます 14 特定の資産保有会社の場合, プロジェクトファイナンスで調達した資金は資産取得のために使用され, 原則として, 資産から生じる収益 ( リース料, チャーターフィー等 ) はオランダで法人税の課税を受けることから,Article 10a, ボーザルルー 12 船舶保有会社で, 一定の要件を充足する場合, トン数標準税制の適用を受けることも可能です 13 日本のタックスヘイブン税制では, 外国関係会社の税負担率が 20% 以下の場合, 特定外国子会社等と扱われ, その所得は, 株主である内国法人の法人税申告で課税所得と見なして申告する必要が生じます 14 税制はおおまかに言えば, 二重課税排除のためいわゆる国外所得免除制度を採用しています PwC 7

ル, 連結納税における利息の損金算入規制の適用はないと考えます また, 過少資本税制については 2012 年ま で注意する必要がありますが,2013 年以降, 過少資本税制が廃止された場合, 実質的にファイナンスの制約はほとんど 無くなると考えられます 4. まとめ以上オランダにおける利息の損金算入規制に関する制度について,Article 10a, 過少資本税制, ボーザルルール, 連結納税における利息の損金算入規制の概要を説明の上, の活用例における影響を簡単に説明しました 2013 年は, 過少資本税制の廃止とボーザルルールの導入が予定されています 現在の状況で何か課税上の不具合が生じないかを確認するとともに, 今後, こうした関連税制の変更を考慮して, の活用を検討していく必要があります 以上 PwC 8