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測量士補 重要事項 はじめに GNSS測量の基礎

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から放送される測距信号をユーザ端末で受信し 測位衛星とユーザ端末間の距離を高精度に計測する その観測量を測位衛星とユーザ端末の位置関係を表した観測方程式に代入し 複数の測位衛星による観測方程式を連立化する そして 3 次元座標とユーザ端末の時計誤差および観測量に含まれるアンビギュイティと呼ばれる波長

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Transcription:

8 月 18 日 17 時 02 分頃から始まった三宅島雄山噴火に伴う GP 基線変化三宅 (93059)- 1 三宅 (960599) 3 cm 25 20 リアルタイム解析 6 時間解析 15 噴火開始 10 5 0-5 -10 9:00 10:00 11:00 12:00 13:00 14:00 15:00 16:00 17:00 18:00 19:00 20:00 21:00 22:00 23:00 0:00 目次 GN 時代の幕開け 測地観測センター宮川康平平成 24 年 11 月 GEONET の概要 GN 対応 GP から GN へまとめ Ministry Geospatial of Information Land, Infrastructure, Authority Transport of Japanand Tourism GEONET GEONET(GN Earth Observation Network ystem) は 全国 1,240ヶ所に設置された電子基準点と中央局 ( 茨城県つくば市 ) からなるGN 連続観測システムで 高密度かつ高精度な測量網の構築と広域の地殻変動の監視を目的としている GEONET の概要 Global Navigation atellite ystem(s) 米国の GP 日本の準天頂衛星 ロシアのグロナス EU のガリレオ等 衛星測位システムの総称 GEONET の概要 測位衛星 電子基準点網 ホームページを通じて観測データを提供 中央局 観測データの集約データの解析 解析結果 リアルタイムデータの提供 各種測量の基準点地殻変動の監視位置情報サービス GEONET の歴史 1994 年 COMO-G2( 南関東 東海地域 110 点 ) GRAPE( 南関東 東海地方を除く全国 100 点 ) の運用開始 1996 年 COMO-G2 と GRAPE を統合した GP 連続観測システム (GEONET) の運用開始 測量法の基準点と位置づけ電子基準点 400 点増設 ( 累計 610 点 ) 1997 年 20~25km 間隔の GP 連続観測網整備を計画 電子基準点 277 点増設 ( 累計 887 点 ) 1998 年電子基準点 60 点増設 ( 累計 947 点 ) 1999 年 30 秒 RINEXデータ提供開始 2001 年新解析 (F1) 導入 2002 年改正測量法施行 世界測地系へ移行 電子基準点データが公共測量で使用可能に 電子基準点日々の座標値 (F1) 提供開始 都市部 200 点でリアルタイムテ ータ提供開始 2003 年電子基準点 1,200 点設置 リアルタイムデータ提供 931 点に拡大 2004 年新解析 (F2) による新 GEONETの運用開始 2008 年電子基準点 1,240 点設置 解析システムの二重化等の改造を実施 2009 年新解析 (F3) による定常解析の運用開始 2010 年離島や山頂などを除く1,221 点のリアルタイムデータを提供 2011 年 GN 対応アンテナ 受信機への更新を開始 1

GEONET の役割 高精度な測量の基準の提供 測量網の監視セミダイナミック測地系の維持 管理 地殻変動の監視 地震に伴う地殻変動の把握 その他広域的な地盤沈下の把握 火山活動に伴う地殻変動の把握 リアルタイムデータの提供 GN 対応 GP から GN へ 世界の衛星測位の動向 GP( 米国 ) 近代化信号 グロナス ( ロシア ) H22 年度 (2010) H23 年度 (2011) 30 機 L2C,L5 24 機 H24 年度 (2012) H25 年度 (2013) H26 年度 (2014) H32 年度 (2020) 準天頂衛星 ( 日本 ) 1 機 2010 年代後半 4 機実用体制 L1C 近代化信号 L3(CDMA)? L1(CDMA) ガリレオ (EU) 2 機 順次整備 18 機 30 機 各機関 GN の動向 GP GLONA 2012 2013 2014 2015 2016 2017 2018 2019 2020 2021~ 30 機で運用 L2C 信号 9 機 L5 信号 2 機 24 機で運用 BlockⅢ 衛星 L1C 信号 GLONA-K2 衛星 CDMA(L1,L2,L3) 信号 L2C 信号 24 機体制 2026 年 L5 信号 L1C 信号 24 機体制 24 機体制 P コードの使用を保証 CDMA 24 機体制 Galileo 2 機打ち上げ 4 機体制 18 機体制民生用サービス開始予定 30 機体制 GP( アメリカ ) 準天頂衛星 ( 日本 ) グロナス ( ロシア ) ガリレオ (EU) Compass 1 機打ち上げ 16 機体制 35 機体制 アジア太平洋地域のサービス開始 衛星測位に用いる電波について http://www.gps.gov/cgsic/meetings/2010/turner.pdf 準天頂衛星とは 準天頂衛星とは 米国が運用する GP 衛星の補完 補強を目的として 我が国が独自に開発を進める測位衛星 補完 GP 互換信号 (L1C/A L1C L2C L5を送信 ) 補強 補正情報によるGP 測位精度向上 (GP 補強機能用信号としてL1 L5 L6bを送信 ) 準天頂軌道準天頂軌道の地表投影静止軌道と同じ周期軌道傾斜角 45 軌道を楕円に ( 離心率を大きく ) して衛星が地球から一番離れる位置を北半球の日本付近の上空に 日本付近で高仰角を長時間維持し 衛星の幾何学的配置を改善 平成 22 年内閣官房宇宙戦略本部事務局作成資料 JAXA ウェブページより作成 2

準天頂衛星に関する経緯 平成 13 年 7 月経団連が準天頂衛星計画 ( 通信 放送 測位の複合機能 ) を提案平成 15 年度 ~ 総務 文科 経産 国交の各省 ( 開発 4 省 ) が研究開発を開始平成 17 年 9 月内閣に 測位 地理情報システム等推進会議 が発足平成 18 年 2 月民間が通信 放送の事業化断念平成 18 年 3 月測位 地理情報システム等推進会議が 準天頂衛星システム計画の推進に係る基本方針 を決定平成 19 年 5 月地理空間情報活用推進基本法が成立平成 20 年 4 月地理空間情報活用推進基本計画を閣議決定平成 20 年 5 月宇宙基本法が成立平成 21 年 6 月宇宙基本計画を宇宙開発戦略本部決定平成 22 年 8 月 当面の宇宙政策の推進について ( 宇宙開発戦略本部決定 ) において 政務官レベルによるプロジェクトチームの設置等を決定平成 22 年 9 月準天頂衛星初号機 みちびき 打上げ成功平成 23 年 9 月実用準天頂衛星システム事業の推進の基本的な考え方を閣議決定平成 24 年 9 月実用準天頂衛星システム事業の推進の基本的な考え方を公表 ( 内閣府宇宙戦略室 ) 準天頂衛星の動向 実用準天頂衛星システム事業の推進の基本的な考え方 ( 平成 23 年 9 月 30 日閣議決定 ) 2010 年代後半を目途にまずは4 機体制を整備する 将来的には 持続測位が可能となる7 機体制を目指すこととする 実用準天頂衛星システムの開発 整備 運用は 準天頂衛星初号機 みちびき の成果を活用しつつ 内閣府が実施 開発 整備 運用から利用及び海外展開を含む本事業の推進に当たっては 関係省庁及び産業界との連携 協力を図る具体的な動きとして 実用準天頂衛星システム事業の推進の基本的な考え方を公表 ( 平成 24 年 9 月 21 日 ) 衛星システムの開発 整備及び打上げは 国直轄事業として実施する また 地上システムの開発 整備 維持管理及び総合システムの運用は PFI 事業として実施 測位関連サービス及びメッセージ関連サービスをユーザに提供 平成 22 年内閣官房宇宙開発戦略本部事務局資料 内閣府宇宙戦略室ウェブページより作成 http://www.cao.go.jp/chotatsu/eisei/juntencho.html 測位衛星の増加によって 都市部での衛星配置 GPのみ衛星数 1~3 機 高精度測位不可 N 衛星が見える ( 空 ) N E W E W 30 60 30 60 午後 3:00 衛星が見えない ( 建物 ) N E W E 30 60 30 午後 3:00 N 午後 5:00 GP+ 準天頂 + グロナス + ガリレオ 合計 7~10 機 可能 W 60 午後 5:00 上空視界が限られた状況でも衛星数を確保 衛星配置の時間経過 GPのみ GP+ 準天頂 +グロナス衛星の配置がより均質に GN 対応の利点と課題期待される利点 衛星測位システム ( 衛星数 ) の増加 民生用測位信号の近代化により 衛星測位を活用できる地域 時間が増加 データ数の増加により観測時間が短縮 測位の初期化に要する時間が短縮 安定した受信によりマルチパスが減少等 広い範囲で精度の高い測位が短時間で実現可能 解決しなければならない課題 多様化した衛星測位システムからの民生用測位信号を受信 受信した信号をいかにして統合的に取り扱うか GEONET の GN 対応 GEONET は基盤的な測量インフラとして GN 対応への社会的なニーズが高まっており できる限り早期の対応が求められているところ GEONET の G は GP から GN へ GEONET の GN 対応にかかるスケジュール 課題解決し 上記社会ニーズに応えるため 以下の対応を実施 電子基準点の機器更新 GEONET 中央局の GN 対応 ( データ収集 配信系 解析系 ) 3

電子基準点の GN 対応 平成 24 年度末までに全国のほぼ全ての電子基準点のアンテナ 受信機を GN 対応型に更新 アンテナ 交換前 交換後 中央局の GN 対応 データ収集 配信系の刷新これまでに実施してきた要件定義 基本設計に基づいて GN 対応に向けた収集 配信系の整備を開始 新たな収集 配信系の構成 インタフェース部: 電子基準点とのインタフェース処理を実施 ストレージ部: 観測データや解析結果を保存 メイン処理部 : データの管理 処理 システムの管理を実施 システムの構成を見直し 負荷分散機能 仮想化を取り入れることで システム内の冗長性が確保され 安定性 信頼性が向上 GN 対応によるデータ量の増大にも柔軟に対応 受信機 測量ユーザをはじめとする位置情報ユーザに多様で価値ある情報の提供を目指す GN 観測データの提供を開始 7 月 13 日より GP 衛星に加えて準天頂衛星 グロナス衛星の観測データを提供しています 電子基準点 187 点について提供を開始 ウェブページよりデータを提供 平成 26 年早期に全点の GN データの提供を目指す 解析系における GN 対応 GN 対応による高精度測位を実現するためには 次のような課題 開発要素がある 解決しなければならない課題測位解析において 多様な衛星測位システムからの民生用測位信号をいかにして統合的に取り扱うか 開発要素 異なる衛星測位システムを使用することで生じる誤差を除去する方法の開発 観測条件に応じた民生用測位信号の適切な組合せによる解析方法の開発 国土交通省総合技術開発プロジェクト プロジェクトのスケジュール 国土交通省総合技術開発プロジェクト 高度な国土管理のための複数の衛星測位システム ( マルチ GN) による高精度測位技術の開発 において 平成 23 年度 ~26 年度に実施 最終的には 高精度な位置情報を短時間に取得可能なマルチGN 解析手法を開発 期待される成果 公共測量作業規定の準則 改正案 地震時の地殻変動把握等に適用するための指針案 マルチ GN による高精度測位技術の開発に関する委員会 ( 第 1 回 ) 資料より 4

開発の実施状況 ( 平成 23 年度 ) 1 衛星系の組合せに関する調査各衛星測位システムがもつ時刻系 座標系 軌道暦の精度 測位信号の特性の違いについて影響を評価 グロナスは時刻系 座標系が異なるとともに 信号形態が異なるため 補正が必要 2 複数周波数信号の組合せに関する調査 GP の 3 つの周波数信号 (L1 L2 L5) の組合せにより 測位の初期化に要する時間 測位精度を評価 測位のばらつきはこれまでの 2 周波と大差なし手法によっては測位の初期化時間を大幅に短縮 開発の内容 ( 平成 24 年度 ) 1 複数周波数信号 衛星系の組合せに関する技術開発異なった受信機で観測した各種 GN の測位信号を統合して解析するためのアルゴリズムを開発 2マルチGN 解析システムに関する開発 GPとグロナス 準天頂衛星の2 周波の測位信号を個別に計算し最終的に組み合わせるプロトタイプソフトウェアを開発 ( 測量作業での使用を想定 ) 後年度に開発予定の 各種 GN の 3 周波の測位信号を統合して解析を行うソフトウェアのベースとなるもの GEONET の GN 対応によって GN 測量作業の効率化 可能地域の拡大 地殻変動把握の一層の迅速化 高精度化さらには 各種位置情報サービスのさらなる展開が期待 次世代 GEONETの構築グロナス衛星ガリレオ衛星 GP 衛星準天頂衛星 まとめ 次世代電子基準点次世代 GN 対応型の受信機 アンテナに更新 次世代中央局次世代 GN 対応型のシンプルで拡張性あるシステム GN 対応でどう変わるのか ( イメージ ) 都市部 山間部で GP が使えないことへの対応 銀座松屋南側通り衛星が見える ( 空 ) 銀座松屋 20 30 60 衛星が見えない ( 建物 ) GP による高精度測位に必要な 4 機以上の可視時間率 ( 銀座 ) 公共測量分野での GN の利用 1996 年電子基準点を永久標識として測量法施行規則に位置づけ 2002 年電子基準点が公共測量で利用可能に公共測量分野における衛星測位システムの利用開始 2008 年作業規程の準則を全部改正 2011 年これまでのGP 単独に加えてGPとグロナスの併用を作業規程の準則に位置づけ ( ただし グロナスを用いる場合は同一機器メーカーのGN 測量機を使用 GNデータの提供は一部の電子基準点に限定 ) 将来的には (Google Earth を利用 ) ビル等の影響で GP による高精度測位が不可能 地上測量が必要 可視時間率 : 電子基準点 GN 衛星 測量作業 準天頂衛星 ガリレオにも適用拡大が予想されるところであり 衛星測位の利用機会の拡大 観測時間の短縮による作業の効率化が期待される (JAXA 資料による ) 5

GN による測位の方法 カーナビ方式 < 単独測位 > 測量方式 < 相対測位 > 御清聴ありがとうございました 基準点 絶対位置 ( 経緯度 高さ ) 精度 : ~10 m カーナビ等では十分な精度 基準点からの相対位置 ( 距離と方向 ) 精度 : cm 級 測量ではこの精度が必要 GEONET の名称変更 衛星測位システム (GN ) を取り巻く状況の変化に対して 国土地理院で各種対応を進めていることから ( 詳細は後述 ) 平成 24 年度より GEONET を次の略称に変更 GP 連続観測システム (GP Earth Observation Network ystem) 変更 GN 連続観測システム (GN Earth Observation Network ystem) Global Navigation atellite ystem(s) 6