甲状腺癌の疫学 診断 治療 高松赤十字病院 笠木寛治 平成 25 年 10 月 31 日モーニングカンファランス
甲状腺癌 ( 分化型 ) の臨床特徴 1. 発症頻度が高い 2. 腫瘍増殖速度が遅い 予後が良い 3. 女性に多い 4. 正常細胞なみにヨードを取り込む I-131 治療への応用 5. ヨード摂取により組織型が影響を受ける
日本人における甲状腺疾患の頻度
一般内科受診患者における 甲状腺疾患の頻度 ( 浜田ら 1999) 橋本病腺腫 腺腫様甲状腺腫甲状腺癌バセドウ病計 8.3 % 3.8 % 0.4 % 0.3 % 12.5 %
甲状腺癌の疫学
部位別生涯累積癌罹患率および死亡率 男性 癌の悪性度 女性 癌の悪性度 生涯累積罹患リスク (%) A 生涯積罹死亡リスク (%)B B/A 低い 生涯累積罹患リスク (%)C 生涯積罹死亡リスク (%)D D/C 低い 甲状腺癌 0.22 0.06 27% 0.9 0.12 13% 胃癌 10.6 登録は少ないようだが 4.2 40% ---- 5.6 2 36% 肺癌 8.7 6.2 71% 4 2.1 53% 大腸癌 8.1 3 37% 6.2 2 32% 乳癌 6.2 1.3 21% 生涯で癌による死亡率は男性 26% 女性 16% 生涯で癌に罹患する確率は男性 53% 女性 41% ( 国立癌センター癌対策情報センター )
甲状腺腫瘍の頻度 対象と方法甲状腺癌甲状腺腺種 腺種様甲状腺腫 嚢胞 文献 一般外来受診した患者を内科的診察 (1) 0.4% 2.6% 1.6% (1) 超音波検査によるスクリーニング 剖検によるスクリーニング # 国立癌センター癌対策情報センターによる統計 (2008) 14.1% 4.7% (2) 0.5% 18.9% 19.2% (3) 1.3% (4) 11.3% 7.4% 38.7% (5) 男 0.22% 女 0.9% 4.7% 検出方法により頻 度は著しく異なる (1) 浜田 2007 (2) 貴田岡 2009 ((3) 志村 2009(4) 武部 1997 (5)Yamamoto 1990 # 3.7~28.4%
甲状腺癌 剖検所見 (3.7~28.4%) とは異なり 臨床的に甲状腺癌と診断される罹患率 ( 癌登録では男 0.22% 女 0.9% 一般診療では 0.4%) は低い さらに甲状腺癌は他の癌に比べて死亡率が低く ( 登録では男 0.06% 女 0.12%) 死亡率 / 罹患率も低く 極めて予後良好な疾患である 微小癌の多くは発見されずに そのまま別の疾患で死に至ることが多いようである
甲状腺悪性腫瘍登録集計 (1997-1999) 症例数 (%) 男 : 女 乳頭癌 30256 (85.7) 1:6.5 濾胞癌 3987 (11.3) 1:5.5 髄様癌 505 (1.4) 1:2.5 高齢で予後極めて悪い 未分化癌 573 (1.6) 1:2.1 計 35312 (100) 1:6.1
世界の各国における乳頭癌と濾胞癌の比 国 期間 ヨード摂取 乳頭癌 (%) 濾胞癌 (%) 乳頭癌 (%)/ 濾胞癌 (%) オーストリア 1952-1959 欠乏 17 83 0.2 アイスランド 1955-1984 充足 85 15 5.6 スエーデン 1960-1977 充足 76 24 3.2 アメリカ合衆国 1973-1983 充足 80 20 4 日本 1977-1986 充足 82 18 4.5 1997-1999 充足 85.7 11.3 7.6
オーストリアにおける乳頭癌と濾胞癌の 比 : ヨード強化療法による変遷 期間乳頭癌 (%) 濾胞癌 (%) 乳頭癌 (%) / 濾胞癌 (%) ヨード強化療法 1952-1959 17 83 0.2 強化療法以前 1970-1975 54 46 1.1 10mg /kg 投与 1990-1995 80 20 4 20mg /kg 投与
オーストリア チロル地方における甲状腺癌組織別分類 : ヨード強化療法による変遷 1952-1957 ヨード強化前 1986-1995 ヨード強化後 % % 乳頭癌 21 54.4 濾胞癌 37.8 37.1 未分化癌 28.6 4.6 7 年生存率 48 89
ヨード摂取 多い 乳頭癌 少ない 濾胞癌 低分化癌 予後良 日本 予後悪 欧米
甲状腺癌の診断 超音波乳頭癌の場合の正診率は 90% 以上 吸引細胞診乳頭癌の場合の正診率は 90% 以上 CT, MR, Tl-201 シンチは通常不要 転移しているような症例ではサイログロブリン値が高い
CT 気管 気管 超音波
甲状腺各種画像診断法の比較 画像被爆用途と特徴 CT 超音波 シンチ あり なし あり 癌における他の臓器との関係浸潤の有無リンパ節転移の有無 スクリーニングとして最適血流評価 機能画像甲状腺中毒症の鑑別
笠木寛治 河合直之
甲状腺乳頭癌
甲状腺濾胞癌 甲状腺濾胞腺腫 ( 良性 ) 甲状腺乳頭癌 エコー診断が有用
甲状腺嚢胞 嚢胞性腫瘤 腫瘍の血流が低下し 中心部から壊死に陥り そこに嚢胞液がたまる 出血なども加わり 液は血性であることが多い 良性の腫瘍に多い 良性の腫瘍では嚢胞変性を伴うことが多い
Cystic Papillary 嚢胞性結節の中 Carcinoma で悪性のものが Hatabu, Kasagi, et al. Clin Radiol ある 1991 FNA positive 多数の点状の高エコーを 有する不整な壁在結節 FNA positive FNA negative
急に甲状腺が痛く腫れだしたら? 1 嚢胞内出血 2 亜急性甲状腺炎 ( 発熱 ) 甲状腺が急に大きくなりだしたら 1 嚢胞内出血 2 悪性リンパ腫橋本病をベースに発症することが多い 3 甲状腺未分化癌長年放置された乳頭癌 濾胞癌をベースに発症 : 甲状腺癌の 1% 極めて悪性 予後数か月
低エコー域 亜急性 甲状腺炎 低エコー域 正常 甲状腺
甲状腺 未分化 癌.. 60-70 歳の高齢に多い 1.6%
甲状腺嚢胞内出血 初診 4 か月後 前日朝より右頸部疼痛あり 右甲状腺に結節を触れる 圧痛あり 右葉に巨大な cystic mass を認める 吸引施行し暗褐色液が吸引される CRP 0.92 mg/dl(<0.49) TSH 0.249 uu/ml(0.5-5.) Tg は 2 20 ng/ml(<32.7) 4 か月後のエコー像では嚢胞が著明に縮小 TSH 0.642 uu/m, Tg 46 ng/ml
結節型 甲状腺悪性リンパ腫 びまん型
正常甲状腺 橋本病
腺腫様甲状腺腫の成り立ち 甲状腺細胞は元来異なった性質を有し 甲状腺腫成立過程においては 種々の甲状腺増殖刺激物質の慢性刺激下において 多様性はより顕著となる 瀰漫性腫大の時期を経て 次第に一部の反応性のよい濾胞細胞群のみが活性化し 増殖し 過形成を伴う結節が複数個生じるようになる
腺腫様甲状腺腫
嚢胞変性 多発性結節 嚢胞変性 石灰化 びまん性甲状腺腫 腺腫様甲状腺腫 嚢胞 : 結節の中央部分は血流が低下し 壊死に陥り そこに液体が貯留する
甲状腺超音波検査の臨床応用 甲状腺腫大例 ( 特に結節性 ) ではすべて適応 CT は一次スクリーニングとしては不適 腫瘍や結節があれば吸引針生検 橋本病では低エコーを示す 腺腫様甲状腺腫の診断に有用 乳頭癌 未分化癌 悪性リンパ腫 亜急性甲状腺炎の診断に有用 超音波検査なしでは甲状腺の臨床はできない
すりガラス状の明るい核
悪性または悪性疑 の場合ほとんどが 乳頭癌 悪性その他 ; 未分化癌 髄様癌 悪性リンパ腫 伊藤病院 ( 東京 ) における成績
伊藤病院 ( 東京 ) における成績 良性 ( 腺腫または腺腫様甲状腺腫 ) の細胞診では約 1/3 が鑑別困難 乳頭癌の細胞診ではほとんどが悪性または悪性疑 濾胞癌の細胞診ではほとんどが鑑別困難
乳頭癌と濾胞癌 乳頭癌の診断はエコーと吸引細胞診で可能である 診断に困ることはまずない それに比べて濾胞癌の診断は エコーと吸引細胞診では難しい 大きくて solid ( 嚢胞を伴わない ) で増大傾向があれば積極的に疑い 手術の適応とする サイログロブリン測定も役に立つ
血中サイログロブリン値は 1 大きな甲状腺腫 増大傾向をある程度数値化できる (Tg/TSH) 2 進行性甲状腺癌特に転移症例 3 甲状腺組織の急激な破壊たとえば亜急性甲状腺炎 結節の嚢胞内出血 などで高値を示す
SerumThyroglobulin 甲状腺癌の進行例や転移例では Concentrations in Patients with サイログロブリン値が高い Thyroid cancer 1000000 100000 Tg (ng/ml) 10000 1000 100 10 1 no metastases neck lung bone lung, bone with metastases
標識 高力価の血中抗サイログロブリン抗体が存在すると血中サイログロブリン値は低値を示す
甲状腺癌の治療
甲状腺全摘出術と部分切除術 甲状腺全摘出術 + I-131 療法 部分切除術 主に採用している国 欧米 日本 Tg 測定とI-131シンチ 有用 有用でない 転移または再発の発見容易 高感度見逃しもある 日本では局所に進展しやすい乳頭癌が多いこと 欧州では遠隔転移しやすい濾胞癌が多いことや予後が悪いことと関係深いのではないか良好? 未分化癌もヨード摂取が少ないと頻度が高い 欧米では全 >97%/10 年身疾患として捉える傾向 high risk 群における予後やや良好? 不良 low risk 群における予後 良好 >97%/10 年 副甲状腺機能低下症高頻度低頻度 反回神経麻痺 高頻度 低頻度 甲状腺ホルモン剤内服 一生必要 不必要
I 細胞外液分泌 I 酸化 TPO MIT DIT T3 T4 MIT サイログロブリン T3 DIT 加水分解 T4 MIT+DIT T3 DIT+DIT T4 蔵コ ロ イ ド 小 滴 貯
甲状腺 - 分化癌と未分化癌 - 分類 TSH 受容体 ヨード摂取 術後 10 年生存率 (%) 分化癌乳頭癌 あり なし 弱 ~ 強 80-90 濾胞癌 あり なし 弱 ~ 強 45-80 未分化癌なしなし平均寿命約 0 5か月 正常甲状腺あり強
分化癌のヨード摂取能を利用して 大量のI-131を投与し β 線により局所の癌細胞や転移巣を破壊させることができる
甲状腺癌に対して 131 I 治療を行う為の条件 1. 131 Iの取り込み易い正常甲状腺を取り除くこと -total thyroidectomy- 2. 転移巣への 131 I 取り込みを高めるため に TSH の作用を利用すること - 甲状腺ホルモン剤内服の中止 3. 治療前にヨード制限を行うこと
甲状腺癌肺転移例 18 歳女性 131 I- シンチグラム 若い人の甲状腺癌は 転移していても放射線治療で治ることがある 治療前 治療後
症例 主訴 68 歳 男性 左上肢しびれ感および挙上不能 現病歴 1987 年 右骨盤腫瘍 生検にて甲状腺濾胞癌の転移 1988 年 3 月 甲状腺左葉切除術 1988 年 10 月 整形外科にて右骨盤腫瘍摘出 1993 年 2 月 左上肢しびれ感 左鎖骨に転移発見 1993 年 3 月 甲状腺全摘出術 1993 年 5 月 131 I 治療
Prognosis of Patients with Lung Metastases 5 year 10 year survival(%) survival(%) 131 I uptake (+) 61 31 131 I uptake (-) 29 7 (n=101) Samaan et al. J Clin Endocrinol Metab 1985
Five years survival in relation with metastatic sites and intensity of I-131 uptake by the metatatic lesions in patients with thyroid cancer Number of Persons 40 30 20 10 0 P<0.05 lung metastases alive dead I-131(++) I-131(+) I-131(-) bone metastases alive dead
粗大結節型 転移性 甲状腺癌
Survival after discovery of distant metastases as a function of the extent of the disease 1.0 0.8 Survival 0.6 0.4 0.2 0.0 0 5 10 Years after Metastases normal chest and bone radiographs whose metastases were revealed by I-131 scans micronodular lung metastases smaller than 1 cm or single bone metastasis macronodular lung metastases or multiple bone metastases Schlumberger et al. J Nucl Med 1996 15
Age at the time of initial treatment and I-131 uptake in the metastases Age 100 80 year 60 40 20 0 (-) (+) (++) Uptake
1. 小さな転移ほど I-131 治療効果が高い 2. 若い患者ほど転移巣へ I-131 が集積しやすい 転移巣はできるだけ早く 大きくな らないうちに 若いうちに発見する ことが大事である
福島原発事故と甲状腺癌の発 生について
甲状機能低下症 甲状腺癌
今までに分かったこと 1 131 I による非確率障害としての甲状腺機能低下症が福島県民や原発作業労働者に発症する可能性は全くない 2 一部の原発作業労働者を別として 確率的障害としての甲状腺癌が将来福島県民に発症する可能性は低いのではないか? ほとんどない?? 3 低線量被曝 (100mSv 以下 ) を問題にすると 高線量地域の住民 パイロット 医療関係者 放射線検査を受けた患者さんはどうなのか? という話まで進展する 4 小児に対して大規模超音波検査が始まっているが ------
1 超音波による調査では検出率が上がる 大人では 1 万人中 50-130 人の癌が見つかる 他の地域との比較が必要である 2 癌細胞の増殖の様式から考えて 今回 15 名に見つかった甲状腺癌が震災後に発症したとは考えられない
1 超音波による調査では検出率が上がる 大人では 1 万人中 50-130 人の癌が見つかる 他の地域との比較が必要である 2 癌細胞の増殖の様式から考えて 今回 15 名に見つかった甲状腺癌が震災後に発症したとは考えられない
通常 小の甲状腺がんの罹患率は 100 万人に 1 人といわれている 今回 福島県人のエコー検査で 大震災 2 年後で 1 万人中 1.6 人見つかったことになり 予想よりも 160 倍も多い 事故により甲状腺癌が増えた!! 超音波による調査ではもっと検出率が高いのでは? 大人では 1 万人中 50-130 人の癌が見つかる ( 検出法により 100 倍近く異なる ) 従って同じ方法で他の地域と比較する必要である 2 癌細胞の増殖の様式から考えて 今回 (10 万人中 )15 名に見つかった甲状腺癌が震災後に発症したとは考えられない
倍化時間 倍化時間 癌細胞分裂 腫瘍径 0.01cm 0.1cm 1cm 10cm 細胞数 1000 個 100 万個 10 億個 1 兆個 臨床像 CT 非検出 CT 非検出 CT 検出死 4 年 4 年 4 年 倍化時間は通常の癌の場合には 3 日間である そうすると体積が 1000 倍となるには約 4 年を要する
健診として甲状腺超音波検査は必要か? 1. 確かに甲状腺癌の診断に超音波とエコー下吸引細胞診は非常に有用であるが 剖検による潜在性癌は 2.8-35.6 % と報告されている つまりほとんどの甲状腺癌は分化型で悪性度は低く 数ミリ以下のものでは手術の適応があるか 疑問である 2. 超音波検査では半数近くの人が異常を示す 健診として 甲状腺超音波検査を取り入れることにより 混乱が起こり始めている 触診は大事である
血中サイログロブリン測定 1. 甲状腺全摘出後の再発や転移の検出に有用 癌に全摘例では必須の検査 2. 甲状腺 ( 腫瘍 ) 内出血や破壊後に急に上昇する 3. 甲状腺の大きさを数値化できる点でおおまかな腫瘍マーカーとして利用できる ( ただし TSH に正比例する ) 4. 抗サイログロブリン抗体陽性例では低めに測定される
のどぼとけ 甲状軟骨 甲状腺
甲状腺癌転移に対する外科的治療の適応 1. 巨大な腫瘍 1 神経を圧排し 麻痺 * や激痛を来す骨転移 2 気道を圧排するもの 3 脳転移 * 131 I 治療により完全麻痺を来すことあり 不完全摘出でもかまわない 2. その後 131 I 治療または外照射 3. 前者の場合には残りの転移巣への 131 I の取り込み増加が期待できる
微小癌 近年 超音波機器の解像度の進歩によ り 1cm 以下の甲状腺癌が多く発見され るようになった 一般には甲状腺微小 癌は悪性度が低く 予後は極めて良好な ため 手術をせずに 定期的経過観察を 行っている施設もある 集団検診における超音波による健診は却って混乱をもたらした? 超音波による有所見は 25-40% に見られる
超音波検査の進歩は混乱を引き 起こした 1 cm 以下の癌は 1) 低分化癌でない 2) リンパ節転移がない 3) 経過中に増大しない 4) 周囲の臓器に浸潤していない 限り経過観察してよいのでは? 0.5 cm 以下の腫瘍は細胞診不要では?
各国におけるプランマー病とバセドウ病の発生頻度と尿中ヨード量との関係 国 人口 10 万人あたり年間発生頻度 年代プランマー病バセドウ病 尿中ヨード μg/ 日 スイス 1978-79 36.2 26.1 90 デンマーク 1987-88 21.6 14.8 55 スエーデン 1970-74 8.1 17.7 80 ニュージーランド 1983-85 8.8 16.5 300 スイス 1988-89 9.6 17.4 150 アイスランド 1980-82 3.1 19.7 325
しきい値無し直線仮説 (Linear Non-Threshold : LNT 仮説 1. 低線量放射線の影響についてはよくわからないが 影響があると考えておいた方が安全だという考え方に基づいたもの 今では否定的 2. 一般の方々に誤解を与え 放射線に対する恐怖感 不安感を助長する結果になっている 3. 少量の放射線を何度も被ばくするような場合には その影響は小さくなる 1 回で 100mSv
甲状腺癌の本当の頻度は? 1 健診によると 1 cm 以上 0.9 % 7 mm 以上 1.5 % 3 mm 以上 3.5 % 2 剖検による潜在性癌 2.8-35.6 %
ATA members were surveyed with regard to the management of thyroid cancer A 39-year-old female who has a 2 cm solitary nodule with a histological diagnosis of papillary thyroid cancer Surgery 99 % Long term therapy with L-T4 97 % TSH<0.01 mu/l Total or near total thyroidectomy 86 % 60 % 131 I ablation therapy 61 %
腺腫または甲状腺癌
見逃してはいけない甲状腺疾患 ( 浜田ら 1999) 甲状腺機能低下症 0.47 % 甲状腺機能亢進症 0.47 % 甲状腺癌小計 0.40 % 1.34 %(1/75) 潜在性甲状腺機能低下症 1.48 % 合計 2.82 %(1/35)
橋本病 バセドウ病および単純性甲状腺腫患者 156 例中 18 例 (11.5 %) にシンチグラムや触診で検出できなかった病変が超音波検査により発見できた 乳頭癌良性腺腫嚢胞低エコー域石灰化 1 例 6 例 8 例 2 例 1 例 1. 瀰漫性甲状腺腫を有し 超音波検査で腺腫様甲状腺腫と診断されることは多い 2. 橋本病と単純性甲状腺腫の鑑別に役立つ 瀰漫性甲状腺腫を有する疾患においても超音波検査が必要である
部位別癌死亡率および罹患率 ( 国立がんセンターがん対策情報センター資料 ) A. 2004 年度部位別癌罹患率 全年齢 (10 万対 ) 女性 10.8 甲状腺肺胃大腸乳房 36.9 (5 位 ) 54.3 (3 位 ) 62.7 (2 位 ) 77.3 (1 位 ) 男性 3.1 89.9 (3 位 ) 118,7 (1 位 ) 91.6 (2 位 ) - B. 2008 年度部位別癌死亡率 全年齢 (10 万対 ) 甲状腺肺胃大腸乳房 女性 1.6 28.3 (2 位 ) 26.6 (3 位 ) 30.6 (1 位 ) 18.3 (5 位 ) 男性 0.8 79.1 (1 位 ) 53.7 (2 位 ) 38.4 (3 位 ) -