第 2 学年算数科学習指導案 1 単元名たし算とひき算のひっ算 (2)( 啓林館第 2 学年上 ) 日時平成 26 年 9 月 5 日 ( 金 )2 校時児童第 2 学年 1 組男子 14 名女子 13 名計 27 名指導者教諭髙橋憲嗣 2 単元について (1) 単元解説本単元は, 加法や減法に関わる第 1 学年の内容や, 前単元 たし算とひき算のひっ算 (1) の内容を踏まえ,2 位数の加法や減法についての理解を深め, それらを用いる能力を伸ばすことをねらいとしている 既習の 2 位数の加減筆算の仕組みを用いて, 繰り上がりと繰り下がりが 2 回ある場合の加減の筆算の仕方を, 児童自身に見付け出させる さらに, その発展として (3 位数 )+(2 位数 ) で百の位に繰り上がらない筆算,(3 位数 )-(2 位数 ) で百の位から繰り下がらない筆算を扱い,2 位数までの計算を確実に理解させ, さらに 3 位数までの数についても理解を深めていく (2) 児童の実態本学級の児童は, 前単元 たし算とひき算のひっ算 (1) では, 位を揃えて書くこと, 順に計算することを学習し, 定着してきた また, 計算棒を用いた操作や, 一の位, 十の位 などといった学習用語を用いて計算の仕方を考えて説明することができるようになってきた ほとんどの児童は縦に位をそろえて数字を書くことや, 一の位 から順番に計算することが定着してきた 児童の多くは, 筆算の学習に意欲的に取組み, できる, わかる 喜びを味わい, 自信をもって問題を解くことができている しかし, 計算の順序やその理由を説明することについては不十分な児童も多くいる レディネステストによる結果を見ると, 筆算問題で間違いの多い児童は, 筆算の手順の理解ができていないことが分かる (3) 指導の手立て指導に当たっては, 単元を通して, 既習の問題と本時の問題を比べる場面を設定する どこが違うのか を考えることで課題を明確にし, 今までに学習した筆算方法で計算ができないだろうか という見通しがもてる問題提示を行い, 学習への意欲を喚起する そして, 計算棒の操作過程と筆算形式を対応させることで筆算の仕方を理解させる 筆算の計算の過程では, 補助数字の書き方を意識させ, 正確に計算できるようにさせたい 計算棒を操作する様子や, 筆算を書いたノートを実物投影機でモニターに映し出し, 全体で確認し合う場面をもち, 筆算の手順を声に出して確認する活動を取り入れ, 筆算の中で行う計算を確実にできるようにしたい 全体で確認する活動場面を通して, 個々の学習活動を認め合い, 楽しさや安心, 自信をもって計算することができるようにしたい 3 内容系統図 1 年 たし算 (2), ひき算 (2) (1 位数,0)+(1 位数,0) 逆のひき算 2 年 たし算とひき算のひっ算 (1) (2 位数 )+(2 位数 )<100 逆のひき算の筆算 2 年 たし算とひき算のひっ算 (2) (2 位数 )+(2 位数 ) 100, 逆のひき算の筆算 3 口のたし算 簡単な (3 位数 )+(2 位数 ) の筆算 3 年 たし算とひき算の筆算 (3 位数 )±(3 位数 ) の筆算 2 年 -1
4 研究との関わり (1) 確かな学びを生み出すノート作り研究内容 2-2 正しい手順で正確に計算させるために, 問題間に余白をとらせ, 筆算には補助数字を書かせる 本単元では, 既習の 2 位数の加減筆算の仕組みを用いて, 繰り上がりと繰り下がりが 2 回ある場合の加減の筆算の仕方を身に付けることが主な目的である そこで前単元の筆算の学習と同じように, どの時間にも筆算を書いて計算をするときには, ノートのマス目を意識させ, 位をそろえて書かせる 指導の際は問題間のノートの余白の取り方や, 補助数字の書き方を授業の中で決めていく 補助数字を書くことで, それぞれの位への繰り上がりや繰り下がりの手順を確認し, 十進位取り記数法を理解し, 正しく筆算で計算ができるようになると考えた ノートの書き方 ( ノート作り ) については, 随時実物投影機によって手本となるノートを示し, 児童に確認させることにより, 児童間での学び合いや, 認め合う活動の一つとして位置付けていく (2) 学びへの意欲を生み出す問題の吟味や提示の工夫研究内容 2-1 数値から筆算の仕方の見通しを持たせるために, 問題提示は簡単に行う 本単元では, 足し算と引き算のそれぞれ始めの時間には, 場面を想起させる問題提示を行い, 次時の問題からは 前の時間に学習した筆算方法を使って, 計算ができないだろうか という見通しをもって主体的に問題解決に向かわせたいと考えた そこで, 本単元を通して, 本時の問題自体はできるだけ簡単に ~ を筆算でしよう という提示を行い, 問題の数値に着目させることで, 前時との違いに気付けるような見方や, 課題を明確にもつことができると考えた また, このような問題提示を続けて慣れさせていくことで, 既習事項から, 筆算の計算方法を考えることに対しての抵抗感も少なくなると考える 2 年 -2
5 単元の目標と評価規準 (1) 目標 (2 位数 )+(2 位数 ),( 百何十何 )-(2 位数 ) の筆算の仕方について理解し, 計算することができる また, 簡単な場合の (3 位数 )±(2 位数 ) の筆算の仕方を考える (2) 評価規準 関心 意欲 態度 数学的な考え方 技能 知識 理解 2 位数の加法及びその逆の減法の計算の仕方を考えようとしている 2 位数の加法及びその逆の減法の計算が確実にできる 2 位数の加法及びその逆の減法の計算の仕方を考えている 簡単な場合について, 3 位数などの加法及び減法の計算の仕方を考えている 加法と減法の相互関係について, 式を用いて説明することを, 図を基に考えている 6 単元の指導及び評価計画 (1) 指導内容と本単元で重視する算数的活動 2 位数の加法及びその逆の減法の筆算の仕方について理解している 3 段で表記する 3 つの数の加法の筆算で計算できることを理解している 指導内容 A 数と計算, (2) 加法, 減法ア 2 位数の加法及びその逆の減法の計算の仕方を考え, それらの計算が 1 位数などについての基本的な計算を基にしてできることを理解し, それらの計算が確実にできること また, それらの筆算の仕方について理解すること イ簡単な場合について,3 位数などの加法及び減法の計算の仕方を考えること D 数量関係 (1) 加法と減法の相互関係加法と減法の相互関係について理解し, 式を用いて説明できるようにする 本単元で重視する算数的活動 前時の問題と本時の問題との違いを見付けることで, 課題を明確にし, 既習事項から計算の方法を考える活動 1~3 次 加法と減法の相互関係を図や式に表し, 説明する活動 4 次 (2) 単元の指導及び評価計画 (11 時間扱い ) 時 学習活動 評価計画 努力を要する児童への手立て 54+72 のような (2 位数 )+(2 位をそろえて書いている 位数 ) で百の位に繰り上がりのある筆 か, 補助数字は正しく書け 算をする ているかを確認させる 1 たし算 4 一の位が繰り上がるときと同様に考え, 百の位に1 繰り上がることに気付く 繰り上がって, 十の位が空位になる筆算の仕方を考える 65+78 のような (2 位数 )+(2 位数 ) で一の位と十の位に繰り上がりのある筆算をする 繰り上がりが 2 回あることに気付き, 一の位に繰り上がりのある筆算と同じように考え解いている 発言 観察 ノート 考 2 位数の加法の計算の仕方を考えようとしている 発言 ノート 関 既習を生かして, 一の位と十の位に繰り上がりがある筆算の仕方を理解している 発言 ノート 知 2 年 -3 計算棒を使って, 一のばらが十の束になることを確認させる 計算棒を使って一のばらが 10 個で十の束, 十の束が 10 個で百の束になることを確認させる
1 たし算 4 2 ひき算 4 既習を生かして筆算をする 3 口のたし算を筆算形式に表して筆算で計算する 2 回に分けて計算する方法と,3 段に書いて計算する方法を比較して,3 口の筆算のよさに気付く 既習の筆算と同様に解けることを理解する 練習問題を解き, 学習内容を身に付け る 135-72 のような ( 百何十何 )- (2 位数 ) で百の位が繰り下がる筆算 をする 一の位が引けないときと同様に考え, 百の位から繰り下げて計算すればよ いことに気付く 百の位が繰り下がる筆算の仕方を既習 の内容を基に考える 142-83 のような ( 百何十何 )- (2 位数 ) で繰り下がりが 2 回ある筆 算をする ( 百何十何 )-(2 位数 ) で繰り下が りが 2 回ある筆算の仕方を既習の内 容を基に考え, 理解する ( 本時 ) 103-67 のような ( 百何 )-(2 位数 ) で繰り下がりが 2 桁に及ぶ筆算 をする 前時のように, 十の位から繰り下げる ことができないことに気付く 既習の内容を基に筆算の仕方を考え る 3 段で書く 3 つの数の加法の筆算ができる 発言 観察 ノート 知 (2 位数 )+(2 位数 ) の筆算を繰り上がりに気を付けて筆算ができる ノート 発言 技 ( 百何十何 )-(2 位数 ) で百の位が繰り下がる筆算の仕方を既習の内容を基に考えている 発言 観察 ノート 考 ( 百何十何 )-(2 位数 ) の減法の計算の仕方を考えようとしている 発言 ノート 関 ( 百何十何 )-(2 位数 ) で繰り下がりが 2 回ある筆算の仕方を理解している 発言 観察 ノート 知 ( 百何 )-(2 位数 ) で百の位からの繰り下がりのある筆算の仕方を, 十進位取り記数法を基に考えている 発言 観察 ノート 考 位をそろえて縦に 3 段並べて書き, 一の位から順番に筆算できることに気付かせる 教科書やノートで既習事項を振り返らせる 計算棒を使い, 百の束 1 個が十の束 10 個になることを確認させる 一の位が引けないときと同様に考えればよいことに気付かせる 百の束 1 個が十の束 10 個になること, 十の束 1 個が一のばら 10 個になることを確認させる 計算棒を示しながら, 百の位から順番に繰り下げることに気付かせる 練習問題を解き, 学習内容を身に付け る 繰り下がりのある引き算の筆算ができる ノート 発言 技 教科書やノートで既習事項を振り返らせる 2 年 -4
3 3 けたの数のひっ算 1 (3 位数 )±(2 位数 ) で十の位に繰り上がりや繰り下がりのある筆算をする 繰り上がりや繰り下がりなどの既習事項を生かして, 筆算の仕方を考え, 計算を理解する 簡単な場面について,3 位数と 2 位数との加減の筆算の仕方を, 既習の筆算の仕方を基に理解している ノート 発言 知 今までと同じように一の位から順番に計算できることを確認させる 補助数字の書き方を確認させる 4 文と図としき 1 たしかめ道場 1 算数の問題文を作り, その問題文に合う図や式を考える 文章を基にして, 残りの数を求める問題文を作ったり, テープ図や式を作ったりする たしかめ道場 単元の学習を振り返り, たしかめ道場の問題を解く 文章を基に, 問題文を作り, その問題文に合うテープ図や式に表している ノート 発言 考 (2 位数 )+(2 位数 ) =( 百何十何 ) のたし算やその逆のひき算の筆算ができる ノート 発言 技 問題文を読み, 分かっていること, 求めることに線を引かせる テープ図を見せ, どこを求めるのか把握させる また, 問題文と対応させる 教科書やノートで既習事項を振り返らせる 2 年 -5
7 本時の指導計画 (1) 本時の目標 ( 百何 )-(2 位数 ) で百の位からの繰り下がりのある筆算の仕方がわかる (2) 展開 (7/11 時 ) 段階 問題を把握する 児童の活動教師のはたらきかけ評価 留意点 問題をノートに書き写しましょう 103-67 をひっ算でしよう 問題をノートに写す 問題を確認させノートに写させる つかむ 前時の問題との違いを見つける 十の位が 0 繰り下げができない? どうすればいいのかな? 課題を確認する これまでの問題とどこが違うでしょう 今日はどんな勉強でしょう 位ごとの数に着目させ, 前時との違いから今日の学習課題をとらえさせる 十のくらいが 0 の計算のしかたを考えよう 課題をノートに書く 個人で計算棒の操作から考える 計算棒を使って操作する ノートに課題を書き写させる 計算棒を使って計算の仕方を考えてみましょう - 1010101010 1010101010 11111 11111 100 111 6 7 3 6 計算棒で 103を置かせ, 操作させる 計算棒の操作で計算の手順の確認をさせる 計算棒の操作から, 百の位から十の位, 十の位から一の位への繰り下がりの手順を助言する 追求し合う 全体で計算棒の動かし方を確かめる 計算の仕方を声に出して確認する 1 一の位 3-7 はひけない 2 十の位は 0 なので 3 百の位から, 十の位へ 1 くり下げる 4 十の位から, 一の位へ 1 くり下げる 5 一の位は 13-7=6 6 十の位は 9-6=3 答えは 36 です 筆算の仕方を確認する 板書で筆算の仕方を確認する 筆算で答えを求める 手順通り計算できたか確認する みんなで計算棒の動かし方を確かめてみましょう 指名した児童に操作させ, モニターで確認させる 計算棒の動かし方をみんなで言ってみましょう 筆算の仕方をみんなで確認しましょう 筆算で計算して答えを書きましょう ノートに書いた筆算に補助数字を書き入れて答えを求める 2 年 -6 計算棒の操作を実物投影機でモニターに映して確認させる 筆算の仕方が理解できていない児童には, 計算棒の操作を振り返らせる 筆算 9 0 10 10 103-67 36
まとめる 広げる 確かめの問題を解く 教科書 P94,100-94 学習のまとめをする 練習問題を解く 教科書 P948 1469 を筆算で解く 答え合わせをする 間違えたところを赤で直す こんな問題はどうしますか? 全体で確認しながら進める 十の位から繰り下げられないときはどうしたらよいですか 百の位から十の位, 十の位から一の位にくり下げる 練習問題に取り組みましょう ノートに練習問題を筆算で解かせる 答え合わせをしましょう 丸付けや答えの直しをさせる 知百の位からの繰り下がりのある筆算の仕方を考え, 理解している ノート 補助数字を書きながら, 計算するよう助言する 位ごとの計算が正確にできるよう助言する (3) 資料 1 板書計画 2 座席表 Chanel Preston 黒 板 女 F.M 男 F.I 女 U.M 男 N.Y 女 K.U 男 Y.S 男 K.Y 男 I.H 女 H.I 男 T.M 女 I.M 男 H.G 女 H.Y 女 O.H 男 M.R 女 I.M 男 S.K 女 I.N 男 K.K 男 T.J 女 O.U 男 K.R 女 I.M 女 T.A 男 C.T 女 I.K 男 S.T 2 年 -7
2 年 -8