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2) エネルギー 栄養素の各食事からの摂取割合 (%) 学年 性別ごとに 平日 休日の各食事からのエネルギー 栄養素の摂取割合を記述した 休日は 平日よりも昼食からのエネルギー摂取割合が下がり (28~31% 程度 ) 朝食 夕食 間食からのエネルギー摂取割合が上昇した 特に間食からのエネルギー摂取

<4D F736F F D CB48D655F94928D95445F90488E9690DB8EE68AEE8F802E646F63>

2. 栄養管理計画のすすめ方 給食施設における栄養管理計画は, 提供する食事を中心とした計画と, 対象者を中心とした計画があります 計画を進める際は, それぞれの施設の種類や目的に応じて,PDCA サイクルに基づき行うことが重要です 1. 食事を提供する対象者の特性の把握 ( 個人のアセスメントと栄

1 栄養成分表示を活用してみませんか? 媒体の内容 1 ページ 導入 ねらい : 栄養成分表示 とは 食品に含まれているエネルギー及びたんぱく質 脂質 炭水化物 食塩相当量などを表示したものであることを理解する 栄養成分表示を見たことがありますか? と問いかけ 普段から栄養成分表示を見ているか 見て

学校給食摂取基準の策定について(報告)

スライド 1

Taro-4

栄養成分等の分析方法等及び「誤差の許容範囲」の考え方について

都市部中学 3 年生女子の食事調査 井ノ口美香子 * 今野はつみ * 德村光昭 * 川合志緒子 * 田中祐子 * 康井洋介 * 糸川麻莉 * 近年, 中学生女子における行動上の問題として やせ志向, 一方, 栄養上の問題ではやせ, および肥満の両面が指摘されている 食生活のあり方は生涯の健康づくりに

栄養表示に関する調査会参考資料①

青年期を対象とした携帯食事手帳システムの提供 目 次 1. 目的 1 2. 携帯食事手帳システムの概要 1 (1) システムの基礎データ 1 (2) 利用方法 1 (3) 確認できる情報 1 3. 携帯食事手帳利用の手引き 2 (1) 携帯食事手帳 (QRコード) 3 (2) 料理選択の仕方 4 (

学校給食摂取基準の活用 学校給食摂取基準は全国平均を示したものであるから その考え方を踏まえた上で 各学校の実態に応じた摂取基準 ( 給与栄養目標量 ) 作成する必要がある EER 算出シートに数字を打ち込めば EER( 推定エネルギー必要量 ) は算出できるが 専門職 ( 管理栄養士 栄養士 )

PowerPoint プレゼンテーション

カテゴリー別人数 ( リスク : 体格 肥満 に該当 血圧 血糖において特定保健指導及びハイリスク追跡非該当 ) 健康課題保有者 ( 軽度リスク者 :H6 国保受診者中特定保健指導外 ) 結果 8190 リスク重なりなし BMI5 以上 ( 肥満 ) 腹囲判定値以上者( 血圧 (130 ) HbA1

(5) 食事指導食事指導は 高血圧の改善 耐糖能障害の改善 代謝異常の改善について 各自の栄養状況 意欲などに応じて目標をたて これを達成できるよう支援する形で行った 開始時点で 食事分析を行い 3ヶ月ごとに 2 回進捗状況を確認する面接を行った 1 年後に終了時点の食事分析を行った 各項目の値の増

Shokei College Investigation into the Physical Condition, Lifestyle and Dietary Habits of the Members of a Boy s Soccer Team and their Families (1) Ph

小学生のカルシウム摂取量に寄与する食品の検討 小学生のカルシウム摂取量に寄与する食品の検討 小川瑞己 1 佐藤文佳 1 村山伸子 1 * 目的 小学生のカルシウム摂取の実態を把握し 平日と休日のカルシウム摂取量に寄与する食品を検討する 方法 2013 年に新潟県内 3 小学校の小学 5 年生全数 3

1カップ 74gあたり 6311 エネルギー (kcal) ブイ クレスゼリーカップタイプりんご水分 (g) たんぱく質 (g) 脂質 (g) ナイアシン (mg) 1.5 炭水化物 (g) ナトリウム (mg) 22 ビタミンB12(μg)

女子大生の食意識と食事摂取量に関する研究

Microsoft Word - P  第1部(第1表~第6表)

1カップ 74gあたり エネルギー (kcal) 57 ビタミンE(mg) 14 ブイ クレスゼリーカップタイプりんご水分 (g) 59 ビタミンB1(mg) 2.1 たんぱく質 (g) 0.5 ビタミンB2(mg) 2.1 脂質 (g) 0 ナイアシン (mg) 10.5 炭水化物 (

< 目次 > 1. 調査実施 1) 調査目的 2) 調査対象 3) 調査方法 4) 調査時期 2. 調査結果 ( 概略 ) 1) 調査実施数 2) 調査実施機関 3) 対象者の特性 4) 食習慣の実態 5) 考察 6) 参考文献 3. 資料 1) 調査データ ( 抜粋 ) 2)BDHQ( 簡易型自記

結果の概要 1 栄養 食生活に関する状況 (1) 野菜の摂取状況 20 歳以上における 1 日の野菜摂取量の平均値は 288.1g 性別にみると男性 297.1g 女性 281.1g 年齢階級別にみると 男女ともに 40 歳代で最も少ない 図 1 野菜摂取量の平均値 (20 歳以上 性 年齢階級別

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2698 ネオハイトロミールNEXT 分包 2699 ネオハイトロミールNEXT 1 包 あたり エネルギー (kcal) 9 カリウム (mg) 8 水分 (g).2 カルシウム (mg) 1 たんぱく質 (g).2 リン (mg) 1 脂質 (g).1 鉄 (mg).1 炭水化物 (g) 2.6

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私の食生活アセスメント

hyoushi

栄養成分表示ハンドブック-本文.indd

保健機能食品制度 特定保健用食品 には その摂取により当該保健の目的が期待できる旨の表示をすることができる 栄養機能食品 には 栄養成分の機能の表示をすることができる 食品 医薬品 健康食品 栄養機能食品 栄養成分の機能の表示ができる ( 例 ) カルシウムは骨や歯の形成に 特別用途食品 特定保健用

24013 パインアップルすりおろし パインアップルすりおろし エネルギー (kcal) 68 ナトリウム (mg) 10 水分 (g) 83 カリウム (mg) 81 たんぱく質 (g) 0.4 ビタミンC(mg) 48 炭水化物 (g) 16.3 食塩相当量 (g) 0 エネルギー

栄養管理報告書 ( 保育所 幼稚園等 ) 保健所長 殿 年 月分 施設名所在地管理者名電話番号 Ⅰ 施設種類 Ⅱ 食事区分別 1 日平均食数及び食材料費 Ⅲ 給食従事者数 1 幼稚園 2 保育所 ( 認可 ) 3 認定こども園 4 その他 ( 認証保育所等 ) 食数及び食材料費 施設側 ( 人 )

目次 1, 研究背景 1-1, ダイエッに対する関心 1-2, 現代の食生活の問題 2, 肥満になる原因 2-1, 肥満になるメカニズム 2-2, 原因 3, 食事パターンによる比較 3-1, 食事パターンの構造と栄養素等の摂取状況の研究 4, 研究目的と分析手順 4-1, データ概要 4-2, 用

61023 明治インスロー 1 本 200mlあたり エネルギー (kcal) 200 ビオチン (μg) 30 水分 (g) パントテン酸 (mg) 2.00 たんぱく質 (g) 10.0 ビタミンC(mg) 80 脂質 (g) 6.6 コリン (mg) 36.4 炭水化物 (g) 2

Ⅰ はじめに

10 方法 平成 23 年度 4 月に某大学硬式野球部の1 年生 8 名を対象に調査を実施した 調査は写真法を用い て, 連続しない2 日間の食事写真および食事内容 をメールにて送付してもらった 写真に撮るもの は水以外の口にしたものすべてとし, 大きさの目 安として対象者の握りこぶしを一緒に写すよ

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Microsoft Word 栄マネ加算.doc

14栄養・食事アセスメント(2)

平成13年度 厚生科学研究費補助金健康科学総合研究事業

4 給食従事者数 (11 月 1 日現在 ) 11/1 現在の給食に従事する職員 ( 育休等による代替職員の場合は 11/1 時点で勤務している者 ) について 施設側 委託先別に 職種ごと 常勤 / 非常勤の員数を記入してください 常勤とは 当該施設において他の正規職員と同様な勤務形態にある場合を

学校給食実施基準施行通知

シェイクイット! ダイエットプロテインシェイク ( シリアルフレーバー ) [ID 201-JP] 15,000 ( 税込 ) 植物性タンパク質を主原料に グルコマンナン 穀物 ビタミン ミネラル 乳酸菌などを含む 栄養の偏りがちな現代人におすすめの栄養補助食品です ダイエットのために 1 食分の置

栄養成分表示ハンドブック-本文.indd

2214kcal 410g 9.7g 1 Point Advice

2 11. 脂肪 蓄 必 12. 競技 引退 食事 気 使 13. 日 練習内容 食事内容 量 気 使 14. 競技 目標 達成 多少身体 無理 食事 仕方 15. 摂取 16. 以外 摂取 17. 自身 一日 摂取 量 把握 18. 一般男性 ( 性. 一日 必要 摂取 把握 19. 既往歴 図

Ⅰ 目的健康と食事の関係に気づき 自分自身にとって望ましい食事とは何か 自分自身の食生活を振り返り 大まかな食事の内容と量について知ることで 手軽に普段の食事について改善が図れることを学ぶ 併せて 自分自身に必要なエネルギー量の計算方法を知り 今後の自分の食生活について目標をもたせる Ⅱ 実施方法グ


結果の概要

Microsoft Word - 使用説明書.doc


111 レナケアーサトウの低たんぱくごはん1/25かるめに一膳 1パック 155gあたり エネルギー (kcal) 254 ナトリウム (mg) たんぱく質 (g).16 カリウム (mg) 脂質 (g).6 カルシウム (mg) 9 炭水化物 (g) 62.3 リン (mg) g 2P

4 身体活動量カロリズム内に記憶されているデータを表計算ソフトに入力し, 身体活動量の分析を行った 身体活動量の測定結果から, 連続した 7 日間の平均, 学校に通っている平日平均, 学校が休みである土日平均について, 総エネルギー消費量, 活動エネルギー量, 歩数, エクササイズ量から分析を行った

17004 ジャネフだし割りしょうゆ 1 個 5mlあたり エネルギー (kcal) 3 ナトリウム (mg) 155 水分 (g) 4.4 カリウム (mg) 2 たんぱく質 (g) 0.1 カルシウム (mg) 0 炭水化物 (g) 0.6 鉄 (mg) 0 食物繊維 (g) 0 食塩相当量 (

KIYO_36427.pdf

栄養管理報告書 ( 給食施設 ) 保健所長 殿 Ⅰ 施設種類 Ⅱ 食事区分別 1 日平均食数及び食材料費 Ⅲ 給食従事者数 1 学校 2 児童福祉施設 ( 保育所以外 ) 3 社会福祉施設 4 事業所 5 寄宿舎 6 矯正施設 7 自衛隊 8 一般給食センター 9 その他 ( ) 食数及び食材料費

ウ 一 日 当 たりの 摂 取 目 安 量 粒 ~ 粒 お 召 し 上 がりください という 旨 の 幅 の 両 端 をもって 表 示 することも 可 能 です エ 栄 養 成 分 の 量 及 び 熱 量 ( 栄 養 成 分 表 示 ) 一 日 の 摂 取 目 安 量 当 たりの 栄 養 成 分 の

次世代ヘルスケア産業協議会第 17 回健康投資 WG 資料 6 職場における食生活改善の質の向上に向けて 武見ゆかり第 6 期食育推進評価専門委員会委員 ( 女子栄養大学教授, 日本栄養改善学会理事長 )

宗像市国保医療課 御中

120 海 津 夕希子 を食事指導で使用する場合 名人度判定の基準となる8項目に何を使用するかが重要となってくる そ こで本稿では 本学の女子学生を対象に まずはエネルギーおよび3大栄養素 たんぱく質 総脂質 炭水化物 と 前報2 で摂取量の改善が見られなった食物繊維 平成27年度国民健康 栄養調査

2016 3

タイトル

11010 ー トウの1 25 1パック 155gあたり エネルギー (kcal) 254 ナトリウム (mg) 0 たんぱく質 (g) 0.16 カリウム (mg) 0 脂質 (g) 0.6 カルシウム (mg) 9 炭水化物 (g) 62.3 リン (mg) gあ

【資料1】栄養強調表示等について

高齢者におけるサルコペニアの実態について みやぐち医院 宮口信吾 我が国では 高齢化社会が進行し 脳血管疾患 悪性腫瘍の増加ばかりでなく 骨 筋肉を中心とした運動器疾患と加齢との関係が注目されている 要介護になる疾患の原因として 第 1 位は脳卒中 第 2 位は認知症 第 3 位が老衰 第 4 位に

Q1. あなたが 普段健康のために積極的に摂取している栄養成分 控えている栄養成分をお答えください ( 単数回答 ) n=1000 積極的に摂っている栄養成分 TOP5 積極的に摂っているどちらとも言えない摂取を控えている 水分 61.7% 34.1% 4.2% たんぱく質 44.7% 48.4%

03岩橋明子.indd

2013 年 4 月 26 日 消費者委員会第 22 回食品表示部会の資料に対するコメント 日本生活協同組合連合会 品質保証本部 / 安全政策推進室 鬼武一夫 実りある議論のためのコメント ( 赤字が資料に関するコメントである ) 栄養表示における重要な事項は どのような国においても 1. 表示値を

目次 < 栄養表示の特徴 > 栄養表示の特徴 1 < 健康 栄養政策と栄養表示の関係 > 健康 栄養政策と栄養表示基準 2 健康 栄養政策と栄養表示 3 健康 栄養政策と栄養表示の関係 4 21 世紀における国民健康づくり運動 ( 健康日本 21) の具体的な推進について 5 < 栄養表示の重要性の

名称未設定-1

2

都市部中学生女子の食事調査 食事バランスおよび食品構成に関する検討 は, 本人あるいは母親に対して, 食事調査問診票 ( 食物摂取頻度法による ) を用いて2010 年, 2011 年,2012 年の 1 月に行った 食事調査問診票は, エクセル栄養君食物摂取頻度調査 2),3) の質問票を元に一部

BDHQ1_3_5_151123basic.xls

支援者システム 1. ログイン ログイン画面より支援者の ID とパスワードを入力して ログイン ボタンをクリックします ログイン 2. 支援者 TOP 支援者システムにログインすると支援者 [TOP] 画面が 4. 利用者一覧 表示されます 5. 支援者連絡 3. 問診 支援者 TOP 3. 問診

学校給食摂取基準の策定について(報告)

日本スポーツ栄養研究誌 vol 目次 総説 原著 11 短報 19 実践報告 資料 45 抄録

02-08p

目次 第 Ⅰ 章 割合計算の基礎 割合計算の演習 Ⅰ 3. 例題 2 < 練習問題 (1)> 4. 割合計算演習 Ⅱ( 割合を求める ) 3 < 練習問題 (2)> 4 5. 割合計算の演習 Ⅲ 5 < 練習問題 (3)> 6 割合計算の基礎まとめ 7 第 Ⅱ 章 栄養士のための割合

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三 大 ( 炭 水 化 物 たんぱく 質 脂 質 ) たんぱく 質 脂 質 炭 水 化 物 水 分 灰 分 暫 定 上 限 量 目 標 量 推 定 平 均 必 要 量 目 安 量 or 推 奨 量 耐 容 上 限 量 15~34g 46g~102g 102g 29.52g 45.9g 推 定 平 均

Ⅰ. 調査概要 1. 調査目的児童の食事状況を調査し 食品の摂取状況や栄養摂取量等を把握することにより 食の指導 教育に活用し 児童の正しい食習慣の育成に役立てるための資料とする 2. 調査の対象者及び種類佐賀市内の小学校 7 校に在籍する小学 5 年生の男子 117 人 女子 118 人の計 23

Microsoft Word - Ⅲ-11. VE-1 修正後 3.14.doc

log-transformed, and energy was adjusted using the method of residuals. With regard to the agreement between the estimates of the 2 estimators, the ra

[ 原著論文 ] メタボリックシンドローム該当者の年齢別要因比較 5 年間の健康診断結果より A cross primary factors comparative study of metabolic syndrome among the age. from health checkup resu

生活習慣改善へのアプローチ -知識と技術

ス女子選手の栄養摂取状況について把握することを試 みた. 本調査により, 栄養摂取状況の問題点を見つけ 出し, 今後の競技成績の向上や心身の健康的な成長に 繋がる栄養指導の在り方を明らかにした. 2. 方法 本研究の趣旨や内容を十分説明し, 本人及び保護者 の同意が得られた地区大会レベルのテニス選手

広島女学院大学人間生活学部紀要糖尿病の食事療法を目的とした献立のエネルギーおよび栄養素量第 2 号 Journal of the Faculty of Human Life Studies 子どもの創造性を豊かにする鑑賞方法についての一考察 Hiroshima Jogakuin University

特定保健用食品等の在り方に関する専門調査会 報告書46~63ページ

人間ドック受診者アンケート報告書 ( 平成 29 年 06 月 27 日 ~ 平成 29 年 07 月 18 日実施 ) 共立蒲原総合病院健康診断センター

Ⅲ データの入力 栄養報告 ( 週報 ) ファイル を構成する入力シートとデータの入力について説明します 1 シートの構成メニュー入力シート (1 日目 ) ~ 入力シート (5 日目 ) 1 日目 ~ 5 日目 報告年月 報告対象学校名等の基本情報を入力するシートです また 入力データの集計や報告

Microsoft PowerPoint 【資料3】主な改定内容と課題について0405

エネルギーの食事摂取基準 : 推定エネルギー必要量 (kcal/ 日 ) 男性 女性 年齢 身体活動レベル 身体活動レベル Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅰ Ⅱ Ⅲ 15~17 2,450 2,750 3,100 2,000 2,250 2,500 18~29 2,250 2,650 3,000 1,700 1,95

Microsoft Word - ☆5章1栄養.doc

第 3 部食生活の状況 1 食塩食塩摂取量については 成人男性では平均 11.6g 成人女性では平均 10.1gとなっており 全国と比較すると大きな差は見られない状況にあります 図 15 食塩摂取量 ( 成人 1 日当たり ) g 男性

⑶ 月間献立の栄養価の平均を算出できます週 6 日 6 週計 36 日分の枠を設けており そこに料理番号を入力することで 月の平均の栄養価を計算することができます 幼児の場合は 昼食と午後のおやつの栄養価の合計が計算され 乳児の場合は午前のおやつの入力欄もあります 操作手順 操作にあたっての注意事項

紀要 Vol 6.indb

Transcription:

食事調査における食事記録法と 食物摂取頻度調査法による違い 保屋野美智子 2010年10月17日受理 要 約 食事調査法のうち 食事記録法と食物摂取頻度調査法 FFQg を行い 学生の 教育のためにはどちらの方法が適切なのかについて検討した 1 どちらの調査法でも 栄養素等摂取量については たんぱく質 脂質以外ほと んどの栄養素が食事摂取基準の推定平均必要量より低値を示した 2 食事記録法と食物摂取頻度調査法とで 栄養素等摂取量はカルシウム ビタミ ンA 食物繊維 水分の摂取量に有意差が認められた 3 食物摂取頻度調査法に比較し 食事記録法では特にカルシウム ビタミンAの 摂取量が低値を示したことから 2日間の食事調査では日常の摂取状況を把握 することは困難があり 個人の習慣的な栄養素等摂取量の概量を知るだけであ れば FFQg が簡便で個人の負担も少なく適していると考える 4 学生に対する教育の面から考えると 食事調査法と食物摂取頻度調査法の両方 の調査をした方がよいと考える キーワード 食事調査 食事記録法 食物摂取頻度調査法 栄養素等摂取量 はじめに 食事調査方法にはさまざまな方法があるが 主な方法としては食事記録法 24時間 思い出し法 食物摂取頻度調査法 食事歴法などがある いずれの方法についても長 所 短所があり どの方法を選択すれば より実際に近づいた栄養素等摂取量が把握 できるのか またより簡便で 対象者に負担を強いることなく食事調査ができるのか について研究がされてきたが 現在でも最善の方法は決定されていない 本学食物栄養学科の学生は将来栄養士免許を取得し 栄養士として職業に就きたい と志望する学生が多い 対象者に対して栄養指導するためにも まず自分の栄養素等 摂取状況はどのような状況なのかを知ることが必要である 例年 食事記録法により 栄養調査を行い その結果について エネルギーについては 同時に調査を行ってい 159 1

るタイムスタディーとの比較から 各栄養素については食事摂取基準との比較からそ の問題点を見出し 各自の食生活の見直しを図るように指導してきた 提出されたレ ポートから 学生の食事量の低さを実感し 正しく記録してあるのかどうか疑問も感 じていた 今回は食事記録法だけでなく エクセル栄養君食物摂取頻度調査 FFQg 1 以下 FFQgと略す を追加して食事調査を行い 両者の違いなどから どのような食事調 査が適当なのかを検討したので報告する 方法 1 調査対象者および調査期間 対象者 2009年度および2010年度本学食物栄養学科の1年生学生女子100名のう ち 一方の調査のみ実施した者 記録内容不備な者を除く84名 調査期間 食事記録法食事調査および生活時間調査 食物摂取頻度法食事調査 2009年および2010年5月 2009年および2010年6月 2 調査内容 1 食事調査 ①食事記録法 連続する2日間の食事調査をした 希望者には持ち歩きのできる秤を貸し出し できる限り計りながら摂取した食品の重量を記録するように指示した 記入漏れ を少なくするために 朝食 間食 昼食 間食 夕食 間食というように1日に つき3枚 2日間で6枚の調査用紙を授業中に配布した 集計は各自で行いレポ ートとして提出させた しかし 食事調査に関しては 記入漏れ 計算ミスなど が考えられるので全て再計算をした ②食物摂取頻度調査 エクセル栄養君食物摂取頻度調査 FFQg 票を用い 自記式とした これは最近 1 2ヵ月間の食事について 1週間当たりの食品摂取量を書く様式のため 同 時期に調査を行うよりも 食事記録法による食事調査時期より少し遅らせた方が 同時期の食事摂取状況が反映されると考え 1 2ヵ月ほどずらして調査を行っ た 栄養素等摂取量の計算はエクセル栄養君上で行った 2 2 生活時間調査 タイムスタディー 生活時間調査票を授業時に配布し 各自1日の生活時間調査を行い 授業中に 集計させた レポートとして提出させた後 チェックを行った 基礎代謝量につ いては 一部実測も行ったが 全員の測定は不可能なため 性 年齢別の基準値 に体重をかけて計算した数値を使った 3 身長 体重 生活時間調査には基礎代謝量算出のための体重が必要のため 体重を記録させ 160

調査用紙には身長の記載欄があるため同時に身長も記載させた 教室には身長 計 体重計を置いておき 何時でも利用できるようにした FFQg の調査票は身長 体重を記録する必要があるため 記入するように指示 した 未記入の者も多いため 未記入の場合は4月の健康診断時の身長 体重を 利用することを伝え 了承されたため 4月の健康診断時の数値を使用した し たがって 2種類の食事調査について体重を測定した あるいは書いた時期は大 差がないということになる 結果 対象者の身体特性については表1に示した 平成19年度の厚生労働省国民健康 栄 養調査2 では19歳女の平均値は身長159.0cm 体重53.0kg であることから 本調査の 対象者は平均的な身体特性をしていると考えられる 自記式によるものと4月の検診 時の測定値を比較すると わずかに自記式では身長が高め 体重が低めの数値が示さ れたが 有意差は認められなかった 消費エネルギー量については生活時間調査により算出したものでは 2, 172 ± 379 kcal / day であった 表2に生活時間調査と FFQg によるアンケートより算出した身体活動レベルを示す 生活時間調査によるものは1.82±0.26であり FFQg によるアンケートによるものは 1.90±0.50であった 両調査間には p 0.05で有意な差が認められ 身体活動レベルは 生活時間調査から算出した数値の方が FFQg のアンケートから算出したものより低値 であった 表1 対象者の身体特性 n=84 自記式 検 診 母平均の差の検定 p値 判定 身 長 cm 159.0 ± 6.0 158.6 ± 6.4 0.826 体 重 kg 52.9 ± 7.3 53.3 ± 9.4 0.306 有意差なし 表2 生活時間調査と FFQg より算出した身体活動レベルの違い n=84 身体活動レベル 生活時間調査 1.82 ± 0.26 FFQgによるアンケート 1.90 ± 0.50 p 0.05 161 3

表3 記録法と FFQg による栄養素等摂取量 1日平均 の比較 n=84 記録法 FFQg エネルギー kcal たんぱく質 g 脂質 g 母平均の差の検定 p値 判定 1,708 ± 368 1,688 ± 359 0.712 56.5 ± 15.0 55.7 ± 16.0 0.733 59.4 ± 21.9 58.3 ± 15.4 0.670 222.6 ± 46.8 227.5 ± 52.4 0.531 カルシウム mg 347 ± 158 491 ± 156 0.000 *** 鉄 mg 5.7 ± 2.1 6.1 ± 2.0 0.205 炭水化物 g ビタミンA μgre 315 ± 175 461 ± 187 0.000 *** ビタミンB1 mg 0.76 ± 0.27 0.79 ± 0.25 0.405 ビタミンB2 mg 0.95 ± 0.35 0.97 ± 0.27 0.626 ビタミンC mg 72 ± 69 70 ± 39 0.776 食物繊維総量 g 9.1 ± 3.4 10.1 ± 3.7 0.027 * 9.1 ± 3.3 0.102 759.2 ± 221.9 0.000 *** 食塩相当量 g 水分 g 8.4 ± 2.6 1,318.5 ± 529.8 p 0.05 p 0.001 有意差なし 表3に記録法と FFQg による栄養素等摂取量 1日平均 を示した たんぱく質摂 取量は推奨量を超えていた 脂質エネルギー比率は31 であり 目標量をわずかに超 えていた ビタミン ミネラルの摂取量を食事摂取基準と比較すると FFQg 法によ るビタミンAの摂取量が推定平均必要量をわずかに上回ったのみで 他のビタミン ミネラルについては すべて推定平均必要量にも達していなかった 食物繊維の摂取 量についても目標量の54 を摂取していたに過ぎなかった 記録法と FFQg ではカル シウム p 0. 000 ビタミンA p 0. 000 食物繊維総量 p 0. 027 水分 p 0.000 に有意な差が認められた 考察 生活時間調査から算出した消費エネルギーと摂取エネルギーとを比較してみると 消費エネルギー 2, 172 ± 379 kcal / day に対し 摂取エネルギーは 記録法で 1, 708 ± 4 368kcal / day FFQgで1,688±359kcal / day であり 消費エネルギーに対し 摂取エネ ルギーは記録法で 78. 6 FFQg で 77. 8 となり 消費の方が有意に高かった p 0.000 この原因としては若い女性の食事量の過小評価 20 8 が指摘されてい る3 5 ことから 食事量の過小評価が考えられる また学生の日頃の様子 最近のス リム志向から ダイエットのために積極的に食事量の減量を図っている可能性も考え られる それは特に記録法では 調査にあたり 秤を貸し出し 実測しながら記録す るように指示していることから 見積もって記録している場合より過小評価はある程 162

度おさえられていると考えられるためである 有意差は認められなかったが エネル ギー摂取量については 記録法によるもののほうが FFQg によるものより高めに出 ていることからも 計量することにより 特に測定しやすい主食の摂取量の過小評価 は抑えられていると考える 本調査の記録法による調査法は連続する2日間であり 国民健康 栄養調査の方法は1日間と調査日数については本調査の方が多いが 計量 して記録するということに関しては同様である 国民健康 栄養調査の成績では18 29歳女のエネルギー摂取量は1,696±525kcal / day であり 本調査と殆んど差は認めら れなかった カルシウム ビタミンA 食物繊維総量については 記録法の方が FFQg より何れ も低値を示した 一方 FFQg の開発者である高橋6 は FFQg と記録法の比較をするた めに 7日間記録法を実施しているが エネルギー たんぱく質 炭水化物 カルシ ウム ビタミンB 1 ビタミンB 2 ビタミンC 食物繊維 食塩相当量については FFQg は記録法による食事状況をよく反映していたと報告しており 本調査とは異な った結果を示している 記録法による食事調査法は現行の調査法の中では最も真の値 に近いとされているが これらの栄養素の場合 個人の習慣的な摂取量を推定するた めに必要な食事記録調査の日数は20 150日必要7 とされている 集団の場合これほ ど長期にわたる調査は必要ないが 本調査は学生の負担を配慮して2日間の調査とし たため たまたま摂取量が少ない日であったのかもしれない また 計量することの 煩雑さから 2日間はあまり食べないようにしていた可能性も考えられる 水分摂取量については 食事記録法の方が FFQg より倍近く多い摂取量であった 水分摂取の重要性から 水分に関して全て記録するように指示したためと考える 以上述べてきたように 食事調査で栄養素等摂取量を知るために 記録法と FFQg を行い比較してみたが カルシウム ビタミンA 食物繊維 水分の摂取量に有意差 が認められた 個人の習慣的な栄養素等摂取量の概量を知るだけであれば FFQg が 簡便で個人の負担も少なく適していると考える しかし 計量を行いながら記録する 食事記録法は 1年生にとって自分が普段食べている量を認識できるため 献立作成 をする時に使用量を決める時にも役立つと考えられること また食品成分表を用いて 栄養価計算をすることに慣れることになるなど利点も多い これらから 1年生のた めの教育ということを考えると 食事調査は食事記録法と FFQg 両方の方法で食事調 査を行った方がよいと考える 5 参考文献 1 吉村幸雄 高橋恵子 エクセル栄養君 食物摂取頻度調査 FFQg Ver.3.0. 建帛社 東京 2010 2 国民健康 栄養の現状 平成19年厚生労働省国民健康 栄養調査の報告より 第一 出版 2010 p.76 3 Okubo H, Sasaki S Underreporting of energy intake among Japanese women aged 18-20 163

Public Health Nutr J. Nutr. Sci. Vitaminol