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浪江 正樹 ILO Input-Logic-Output 4.4 実機検証結果 ボールねじ駆動の XY ステージ 図 ない そこで 補正前指令値に基づいて コントローラ側 で動摩擦補償を行う り合わせ制御技術 4 で実験を行った フィードバック位置 実位置 は サー ボドライバ コントローラ共に リニアスケールから取得 する 自動作成結果のモデルパラメータと自動設定した制 御パラメータを表4に示す 予測ホライズンと参照軌道時 定数もモデル特性に基づき自動設定する コントローラの 制御周期は0.5 ms である 図5 8の実験結果比較において 従来制御方式を補正なしと表記している サーボパラメー タはオートチューニング結果を基に 軌跡制御の補正なし 図2 MPC適用の位置制御ブロック図 4.3 モデルの自動作成 対象モデルは1軸単位の1入力 の場合のみ 両軸の位置ループゲインを小さい方 本実験 では X 軸 に合わせている また MPC の場合は サーボ ドライバの速度フィードフォワード機能を無効化している 1出力線形モデルとする したがって非常にシンプルなモ 指令値に基づくフィードフォワード機能は MPC が担うた デルであるが それでも機械の設計情報から得られる特性 めである は質量またはイナーシャだけであり 摩擦や固有振動など の特性を知ることは難しいため システム同定手法11 を 採用する 動特性モデル形式は モデル入力を指令位置 モデル出力を実位置とし 次の離散時間伝達関数とする モデル作成用の応答データ例を図3に示す 最初に動摩 擦トルクを測定し 次に適切なステップ速度を調べるため の準備動作を行い 最後にトルクピーク値が飽和しない範 囲で十分大きな値になるようなステップ速度を与えて 位 図4 実験に使用したXYステージ 置のランプ応答データを1往復分取得する 表4 自動作成モデルパラメータ パラメータ X軸 Y軸 d 8 7 a1-3.333485806286154-2.977750772048949 a2 4.189151867233842 3.410571422347285 a3-2.361822331916331-1.822152401743346 a4 0.506442605663736 0.391218947429476 b1 0.050952081980545 b2-0.089291431420474-0.040339154707192 b3 0.038625743495712-9.726898909130744e-04 b4 0 0 正方向動 摩擦トルク % 12.42 9.52 大4次として複数のモデル候補を作成し 最良の1モデル 負方向動 摩擦トルク % -11.12-9.22 を選択する 選択基準は 2 式で計算する応答データへ 予測ホライズンH 2 2 の適合率12 の他に モデルのインパルス応答をチェックし 予測ホライズン H2 4 図3 モデル作成用の応答データ 図3右側のランプ応答データにフィットする 1 式の パラメータを最小2乗法により推定する 伝達関数の次数は 高い精度を確保しながらも過剰適合を回避するために 最 逆応答など実際にはないはずの挙動を示すモデルを除外す る 4 参照軌道時定数 0.006 s 0.043199305733160 0.0055 徐々に速度を上げながら直径4 mm の円を連続描画する 軌跡制御を行った 周速度約75 mm/s から最大周速度約 126 mm/s の期間の補正なしと MPC の軌跡を図5に示す N データ数 y 出力データ y 出力データの平均値 yh モ デル出力データ 補正なしでは速度が上がるに連れて 内回りの程度が拡大 するために軌跡の線が太くなっているのに対して MPC では内回りの拡大を抑制できている (21) 21

OMRON TECHNICS Vol.50 No.1 通巻 161 号 2018 より多くの製造工程に適用可能な時間短縮例として 単 軸ボールねじ 図4の X 軸 の位置決め動作のデータを図8 に示す 20 ms で0.5 mm を移動する位置決めで 5次軌 道とした 補正なしでは指令値に対して大きく遅れた状態 のまま目標位置に到達するが MPC では目標位置に到達 する前に指令値に追いついている 5 ビジュアルフードバック制御のアライメントへの適用 図5 指令速度が変化する場合の軌跡比較 5.1 ビジュアルフィードバック制御の概要 画像セン 図5では指令位置に対する時間軸上での遅れは見えない サを使用してワークの位置合わせを行うアライメントは多 ので 図6に最大周速時1周期分の X 軸データを示す くの組み立て工程に存在しているが 位置合わせの目標精 MPC の補正後指令位置は補正前の指令位置に対して先行 度は製造物によって千差万別である 目標精度が高くない し かつ振幅が大きくなっている この期間の最大位置偏 アライメントでは 1回の撮像でアライメントが完了する 差は 補正なしの744 µmに対して MPC は17 µmであり ため アライメント時間の短縮余地はほとんどない 一方 指令追従性が向上している 半導体や FPD フラットパネルディスプレイ などの目 標精度がµm オーダーのアライメントの場合 画像系と機 械系のキャリブレーション精度に依存するが 一般的には 数回の撮像が必要であり 停止後の残留振動が収まるのを 待って次の撮像を行うためアライメント時間が長く 時間 短縮の余地が存在する そこで 高精度アライメントを対 象として ビジュアルフィードバック制御によるアライメ ントの高速化に取り組んだ 図6 軌跡制御でのX軸追従性比較 ビジュアルフィードバック制御は画像処理をフィードバッ ク制御ループの中に組み込む制御手法であり 目標値の与 実際の加工では目標精度は決まっており その精度をい え方により2種類に分類される13 目標値を位置 または かに短いタクトタイムで実現するかが期待効果になる そ 距離や姿勢 で与える位置ベース法14 と 画像の特徴量 こで 直径4 mm の円と長さ4 mm の直線を交互に等速で 例 領域の面積 線分の傾きなど で与える特徴ベース 描く軌跡制御で 最大軌跡誤差が10 µm以下に収まる限界 法である 今回適用したのは位置ベース法である なお の動作速度を比較した 補正なしが速度25.5 mm/s で最 ビジュアルフィードバック制御はビジュアルサーボとも呼 大軌跡誤差9.1 µm MPC が速度100 mm/s で最大軌跡誤 ばれる 差8.8 µm となり MPC の適用により動作速度を約4倍に アライメント時間は カメラ画像上の2つのアライメン 向上することができた 図7に同一時間に動作できた軌跡 トマークが 開始時の離れた状態から目標精度の距離内に 反時計周りで左から右へ進む を示す 近づいて停止するまでに要する時間である アライメント マークが2個の場合は両方が図9右側の状態になる必要が ある 図7 同軌跡精度での動作速度比較 図9 アライメントの概要 従来のアライメント動作を繰り返す手法は 停止後の残 留振動が減衰するのを一定時間待ってから次の撮像を開始 する 2013年にオムロンが開発したコンティニュアスア ライメント15 は ワークを止めずに撮像を繰り返す方式で 図8 22 (22) 位置決め動作の追従性比較 停止に伴う残留振動の減衰待ち時間をなくすことでアライ

浪江 正樹 ILO Input-Logic-Output メントの高速化を実現した 軌道は検出距離が更新される 間と目標精度から算出する速度上限値以下になるこ 度に新たに生成し旧軌道と接続するが 速度と加速度を指 定する台形速度パターンを採用する点は従来方式と共通で ある り合わせ制御技術 とを撮像開始の条件に加える 各軸の必要移動距離が X 軸 : 0.6 mm Y 軸 : 0.3 mm θ軸 : 0.6 mm 0.34 の場合における 各軸の速度変化 ビジュアルフィードバック制御によるアライメントは を図11に示す グラフでは X 軸とθ軸の移動量が同じため ワークを止めずに撮像を繰り返す点はコンティニュアスア ほぼ重なっている 従来方式に対して ビジュアルフィー ライメントと同じであるが サーボドライバへの位置指令 ドバック制御の速度変化は滑らかである このケースでの 生成にフィードバック制御を適用する点が異なる これに 撮像回数は 従来方式が3回 ビジュアルフィードバック より 制御周期毎にその時点の位置偏差に基づく速度指令 制御が9回である および位置指令が計算され より滑らかなステージ移動が 可能となる 5.2 制御ループ構成と技術内容 ビジュアルフィード バック制御適用アライメントの制御ブロック図を図10に 示す 画像センサがアライメントマークの基準位置とのず れ量 すなわち距離と傾き角度を検出する このずれ量に 基づき コントローラで各軸の必要移動距離を算出する このとき キャリブレーションパラメータを用いて 画像 系座標から機械系座標への変換を行う ここまでの処理は 従来方式と同じである 図11 ステージ各軸速度の比較 5.3 実機検証結果 ステージ機構 XY θ 2カメラ構成 の図12に示すアライメント装置で 精度 1 µm のアライ メント時間を従来方式と比較した 初期位置をX 軸 0.6 mm Y 軸 0.3 mm θ軸 0.34 の範囲内で乱数により生 成して1000回のアライメントを実行した結果を表5に示す コントローラの制御周期は1ms 画像センサの露光時間は 20 ms 位置計測の平均時間間隔は約60 ms である キャ リブレーションパラメータはオートキャリブレーション機 図10 ビジュアルフィードバック制御適用アライメントの制御ブロック図 能で決定した値を使用した このあと ステージの移動と停止に伴う被写体ブレおよ び振動の抑制を狙い ステージを滑らかに動かすために 主に4つの手法を採用している 1 各軸サーボドライバへの指令速度 指令位置の微分 値 がその時点の距離に応じて与えられるよう P 比 例 制御を採用する 比例ゲインはサーボドライバ とステージのトータルの遅れ特性を測定して適切な 値に設定する 2 上記 1 のために 制御周期 例えば1 ms 毎に 制御量が必要になるが 一般に画像センサの出力更 新間隔は制御周期より長いため 検出距離が更新さ れない制御周期ではエンコーダ情報を使用して各軸 の現在距離を推定する 図12 実験に使用したアライメント装置 表5 アライメント時間 単位s 方式 平均 +3σ 最大 従来方式 3.08 3.91 5.64 かにゼロに近づける5次軌道を生成し更新する こ コンティニュアスアライメント 2.14 3.59 3.58 の際 指令速度 指令位置の微分値 の急激な変化 ビジュアルフィードバック制御 0.75 1.00 1.14 3 画像センサが検出する距離から算出される各軸移動 量に基づいて P 制御の目標値 目標距離 を滑ら を回避するように旧軌道と接続する 4 被写体ブレを抑制するため ステージ速度が露光時 ビジュアルフィードバック制御方式は 従来方式比で平 (23) 23

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