. 目的 Plck 定数 光電効果についての理解を深める. また光電管を使い実際に光電効果を観察し,Plck 定数および仕事関数を求める.. 課題 Hg- スペクトルランプから出ている何本かの強いスペクトル線のなかから, フィルターを使い, 特定の波長域のスペクトル線を選択し, それぞれの場合について光電効果により飛び出してくる電子の最高エネルギーを測定する. この測定結果から,Plck 定数 h と光電陰極面物質の仕事関数 W を求める. 3. 実験内容 Hg- スペクトルランプ テキスト Hg- スペクトルランプの光をフィルターを通して直視分光器で見る. フィルターによってスペクトル線がどのように遮断されるか観察する Plck 定数資料参照. 注意 直視分光器の観察図を描かせる. 各フィルターにおいて逆電圧を. V または.5 V ステップで変化した時の光電流を測定する. 注意 測定を 3 回 予備実験は, 回 行い, その平均値を求める. 3 フィルターを 個選択し,Hg- スペクトルランプの位置を変えて, 再測定をする. 注意 この測定で光電効果では入射光の強度が変わっても光電子の最高エネルギーは一定であることを確認する. 4 Hg- スペクトルランプから出る可視部の主なスペクトル線とフィルターの関係. フィルター名 波長 λ 振動数 ν UV-39 44.656 m 7.485 4 Hz V-Y43 434.75 m 6.8957 4 Hz V-O54 546.74 m 5.4899 4 Hz V-O58 576.959 m 5.96 4 Hz Hg- スペクトルランプ,Cd- スペクトルランプ, 紫外線ランプ Hg- スペクトルランプ テキスト の内容と同様に実験する. Cd- スペクトルランプから出る可視部の主なスペクトル線とフィルターの関係. フィルター名 波長 λ 振動数 ν UV-39 479.99 m 6.48 4 Hz V-Y43 479.99 m 6.48 4 Hz V-O54 643.847 m 4.6595 4 Hz V-O58 643.847 m 4.6595 4 Hz 3 紫外線ランプから出る可視部の主なスペクトル線 種類 波長 λ 振動数 ν SHORT 54 m.87 4 Hz LONG 366 m 8.99 4 Hz 注意 この実験は, 学期に Hg- スペクトルランプ + 紫外線ランプ,Hg- スペクトルランプ +
Cd- スペクトルランプ の組み合わせで行う. 4 振動数 ν の算出式. C ν, C.9979458 [ cm s ] λ 4. 実験後の確認事項 直視分光器の観察図があること. 各フィルターの光電流 - 逆電圧特性が作成されていること. 注意 片対数グラフの使い方を説明 付録参照 し, データを片対数グラフにプロットさせる. 3 各フィルターにおける阻止電圧の測定結果の例を示す. Hg- スペクトルランプ測定結果例 フィルター名 波長 λ 振動数 ν 測定値 UV-39 44.656 m 7.485 4 Hz.36 V V-Y43 434.75 m 6.8957 4 Hz.4 V V-O54 546.74 m 5.4899 4 Hz.57 V V-O58 576.959 m 5.96 4 Hz.44 V Cd- スペクトルランプ測定結果例 フィルター名 波長 λ 振動数 ν 測定値 UV-39 479.99 m 6.48 4 Hz.95 V V-Y43 479.99 m 6.48 4 Hz.88 V V-O54 643.847 m 4.6595 4 Hz.73 V V-O58 643.847 m 4.6595 4 Hz. V 3 紫外線スペクトルランプ測定結果例 波長 振動数 ν 測定値 54 m.8 4 Hz 366 m 8.9 4 Hz.69 V 4 最小 乗法 付録参照 を利用してプランク定数 h[ev s] [J s], 仕事関数 W[eV] [J] の値が算出されていること. ev m hν W 但し W hν 注意 最小 乗法で計算できない 物理学演習で説明されていない場合, 時間的に算出できない場合には, グラフ上から求めさせるが, レポート提出では最小 乗法を用いて算出させる. 34 5 注意 Plck 定数は, h 6.66 J s 4.35 ev s である. 5 光の振動数 - 光電子の最高運動エネルギーのグラフが作成されていること. 注意 光電子の最高運動エネルギー evm の単位 [J],[eV] について説明する 付録参照. 5. レポート 直視分光器の観察図があること. 測定データが一覧表になっていること. 3 各フィルターの光電流 - 逆電圧特性が作成されていること.
注意 データは, 片対数グラフにプロットされていること. 注意 各特性にタイトル, 物理量, 単位, フィルター名等が記載されていること. 4 最小 乗法を利用してプランク定数 h[ev s][j s], 仕事関数 W[eV][J] の値が算出されていること. 注意 例えば, 次のように考えて算出されていること. ev m hν W V m h W ν + e e h W 9 但し Vm, ν,,, W hν, e.6 C e e 注意 計算過程が記載されていること. 5 光の振動数 - 光電子の最高運動エネルギーのグラフが作成されていること. 注意 理論式による計算結果の 例が記載され, 一覧表になっていること. 注意 特性のタイトル,X 軸 物理量 単位 振動数 [Hz],Y 軸 物理量 単位 evm[ev], 各フィルター名, 関係式 理論式 が記載されていること. 注意 最小 乗法の結果は実線, 測定結果はマーク 例 :,, 等 で表示されていること. 6 入射光の強度と光電子の最高エネルギーの関係について述べていること. 7 限界振動数 ν 限界波長 λ について述べていること. 8 測定結果の妥当性や数値計算との整合性などについて検討および考察がされていること. 34 5 注意 Plck 定数, h 6.66 J s 4.35 ev s について考察されていること. 6. 参考資料 計画書に実験目的, 理論, 実験装置, 実験手順, 測定量および精度, 測定量の解析が記載されていること. 最終レポートに計画書, 実験結果, 考察, 検討, 課題解答, 感想が記載されていること. 注意 結論として考察結果をまとめてあること. 3 最小 乗法によるプランク定数 h, 仕事関数 W の計算結果の例を示す. Hg- スペクトルランプ プランク定数 h 仕事関数 W 限界波長 λ 限界振動数 ν 6.64-34 J s 4.8-5 ev s.76-9 J.7eV 77.9 m 4. 4 Hz Hg- スペクトルランプ + 紫外線スペクトルランプ プランク定数 h 仕事関数 W 限界波長 λ 限界振動数 ν 6.654-34 J s 4.53-5 ev s.75-9 J.76eV 75.547 m 4.3 4 Hz 3 Hg- スペクトルランプ +Cd- スペクトルランプ プランク定数 h 仕事関数 W 限界波長 λ 限界振動数 ν 6.66-34 J s 4.35-5 ev s.73-9 J.75eV 77.9 m 4.3 4 Hz 参考 プランク定数測定実験器 TY-7 取扱説明書 p-8 では, 仕事関数 W は,.7 ev, 限界振動数 ν は,4. 4 Hz である. 参考 金属 Cs の仕事関数 W は,.9 ev, 限界振動数 ν は,4.6 4 Hz である. 3
4 7. 付録 片対数グラフ 方程式 ep e log log log + を求める. 目盛の対応 3 4 5 6 7 8 9 log.3.477.6.699.778.845.93.954 ] [J ev m ] [ev ev m 変換 ] [ ev ] [.67733 9 J 3 最小 乗法 + + +, 4 最小 乗法の誤差, 但し,, ± ± 補足説明 Plck 定数 実験グループに 最小 乗法資料 及び Plck 定数資料 を配布する.
データプロットサンプル Cd スペクトルランプ.5.5.5 3 3.5 陽極逆電圧 UV-39. 電流 μa 5