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熱分野 ================================================= E-mail yamato@my.email.ne.j ホームページ htt://www.ne.j/asahi/hanako/hysics/ ================================================= 公式集力学熱編.jhd < 1 >

気体の法則 気体の状態変化 物理 I 気体の法則 (1) 温度 t と絶対温度 T[K] の関係 () 比熱 c[cal/g K] の物質 m[g] の温度をΔt[K] 上昇させるのに必要な熱量 [cal] 熱量保存の法則 m M t t1 ボイルの法則 力(7) 温度が圧T= 7+t 熱量の単位はcal またはJが使われる 式を組み立てるとき, 単位の関係をつかんでおく cal 熱量 cal=g gk K 状態 t (4) 比熱 c, 質量 m の金属球を t に熱し,t1 の水質量 M の中に入れると, 温度が t で熱平衡となった 容器との熱のやりとりはないとするときの熱量の関係式 (6) 温度が 状態 状態 E 状態 F J J= kg K kg K (19) ボイル シャルルの法則 mc t -t = M t-t 1 高い 同じ体積で比較すると判る 圧力低い () 熱容量 [cal/k] の物体の温度をΔt[K] 上昇させるのに必要な熱量 [cal] = t= mc t ジュールの実験 M ハンドル 水 重力加速度を g (8) 一定質量の気体の は温度が一定で変化するとき, 圧力 P と反比例する (10) 熱を吸収 (11) 外へ仕事をする (1) 圧力が減少する (15) 圧力が圧 力シャルルの法則 (16) 一定質量の気体を圧力一定のもとで変化させるとき, 気体のと絶対温度 Tは比例する ' = T T ' T = ' T ' 圧力 面積が仕事を示す Δ + = m c t =' ' M つのおもりを h[m] 落下させることを N 回繰り返したとき水温が Δ t 上昇した 容器, 羽根車, 水, 温度計の熱容量を とするときの関係式 (5) ( 等温変化 ) (9) 得た熱量, 得た仕事 W (1) 熱を放出 N M gh= t 熱量 [cal] と仕事 W[J] は比例する W=J J は熱の仕事当量という 体積 (14) 外から仕事を 0=+W される 増加する (0) 一定の圧力 のもとで体積が Δ だけ増加するとき, 気体が外部にする仕事 W [J] W= 圧力が (17) 低い 圧力が (18) 高い 絶対温度 T J=4.19J/cal 同じ温度で比較するとわかりやすい 公式集力学熱編.jhd < >

(1) 気体の状態方程式圧力 [N/m ], [m ], 温度 T [K] で n[mol] の気体があるときの関係式 = nrt 気体の状態変化 物理 I () 底面積 S[m ] のピストンに質量 M[kg] のおもりをのせたとき 気体の圧力はいくらか ただし 大気圧を P, 重力加速度を g, ピストンの質量は無視する + Mg S R=8.1J/mol K N/m 熱機関 圧力P () 定圧変化 等温変化 (4) 面積正味の仕事 (5) 定積変化 (6) 温度が一番高いところ (7) 温度が一番低いところ (8) 熱を吸収している変化 (9) 熱を放出している変化 (10) 仕事をしていない変化 (11) 外に対して仕事をしているところ (1) 外から仕事をされているところ (1) 内部エネルギーが変化していないところ (14) 得た熱量をすべて温度上昇に使っているところ 加えた熱量 U 内部エネルキ ー U W 加えた仕事(15) は 熱の吸収 (16) 定積変化における W=0 より U= 加えられた熱量はすべて内部エネルギーの増加に使われる U= + W (17) 定圧変化における 熱の吸収 得る熱量, 得る仕事を正とする 逆は, 負の扱いとなる 圧力, 体積の増加 Δ U=- 断熱材 (19) 断熱膨張では気体の温度は下がる (W<0 U<0) (0) 断熱圧縮では気体の温度は上がる (W>0 U>0) 加えられた熱量は内部エネルギーの増加と外への仕事に使われる 定積変化ほど温度が上がらない 断熱変化のとき, 外からの事 W(>0) とすると, 内部エネルギーの増加 ΔUの関係 (18) 断熱変化における = 0 より U = W 摩擦のある床 断熱膨張と断熱圧縮で熱の移動 逆は起こらない 熱力学第二法則より熱が高温から低温へ移る現象は不可逆である つまり 熱を低温から高温へ移し そのほかになんの変化も残さないようにすることは不可能である 仕事が熱に変わる現象は不可逆である つまり 外から熱を吸収しこれを100% 仕事に変えて外へ与え それ自身はもとの状態に戻る装置を作ることは出来ない 公式集力学熱編.jhd < >

熱機関圧仕事熱機関1 サイクルの 物理 I 熱機関 力 温度 T 温度 T (0) の温度を T0 とすると,,, の温度は ボイル シャルルの法則 = = = T 0 T T T 温度 T 温度 T T =T 0 T =9T 0 T =T 0 内部エネルギーは温度に比例仕事は面積に注意 熱力学第一法則 ΔU=+W もらうものを正とする (1) 左図の変化は ー 図のどの部分 () 左図の変化は ー 図のどの部分 ヒ ストン () から得た熱量は内部エネルギーの増加を U とすると U (4) 気体が外部にした仕事 面積より 6 (5) 内部エネルギーの増加を U とすると, から得た熱量は U +6 (6) 左図の変化は ー 図のどの部分 (8) 左図の変化は ー 図のどの部分 (7) 失った熱量は内部エネルギーは温度だけが関係するから U (9) 気体が外部から受けた仕事 面積より (10) 失った熱量は U+ (11) 右の模式図から,,W の関係は (1) 仕事 W を, を使えば =W+ W=4 この 1 サイクルは右図の模式図となる (1) 熱効率を,W, を使えば e= W =1- ' W 熱力学第 法則は, 熱効率 100% のエンジンは実現できない という表現もある 公式集力学熱編.jhd < 4 >

熱統計力学 熱分子運動論 z 熱分子運動論 (1) 質量 m の分子 1 個に注目して, 分子が壁に衝突するとき, 運動量の変化の大きさは 物理 II 熱分子運動 vx v v y x 一辺 Lの立方体容器 mv x () 分子が壁に与える力積の大きさは mv x ()1 秒間に右側の壁に衝突する回数は L vx x 右図から vx L (4)1 個の分子によって 1 秒間に右側の壁が受ける力積は 分子 1 個の力積 回数 = v x mv x mv x = L L 1 秒間に分子は x 方向に注目すると見ると vx だけ進む 分子が L だけ進めば必ず 1 回衝突している (5)N 個の分子の速さの 乗の平均値と速さのx,y,z 成分の 乗の平均値 v x, v y, v z の関係は L v =vx +vy +vz (6)(4) と (5) より壁が N 個の分子から受ける力 (7) 壁が受ける圧力 は,( 単位面積あたりの力と等しいから また容器の体積を とすると ) 圧力の正体は分子の衝突 F = 1 N m v = 1 L N m v 膨大な数の分子が連続して衝突を繰り返すので 力積の合計は 1 秒間の力積と等しくなり, 力と等しくなってしまう F 1=F v x =v y =v z = 1 v v (8)1mol の気体とすると, 状態方程式は =RT (9) 気体分子の 1 個の平均の運動エネルギーは ( アボガドロ数 N) 1 mv = R T= N kt (10)1mol の気体の内部エネルギーは U= 1 mv N= RT 理想気体では分子間の位置エネルギーは無視できる n m olのとき 1 N m v n R T = = 両辺にをかけると 1 N m v = n RT 1 m v = kt 分子数気体の温度は 運動エネルギーの平均値に比例する (11) エネルギー等分配の法則より単原子分子の内部エネルギー 1mol のとき U= RT n mol のとき U= nrt 原子分子の内部エネルギー 5 1mol のとき U= RT 5 n mol のとき U= nrt v 公式集力学熱編.jhd < 5 >

力体積圧モル比熱と内部エネルキ ー (1)n モルの単原子分子気体が T[K] のときの内部エネルギー U[J] ()1 モルの単原子分子気体の温度が ΔT[K] 上昇するときの内部エネルギーの増加量 ΔU[J] 物理 II モル比熱 モル比熱 1 モルの気体の比熱 定積モル比熱 気体の体積一定の場合熱の吸収 U= nrt U= nrt () 吸収した熱量, 気体の温度上昇 ΔT, 内部エネルギーの増加量 ΔU の定積モル比熱 (1モルの場合) =ΔU W=0 より v = T = U T 内部エネルギーは, 気体の絶対温度にのみ比 例する 体積圧力 定圧モル比熱 (4) 吸収した熱量, 気体の温度上昇 ΔT, 内部エネルギーの増加量 ΔU の定圧モル比熱 (1 モルの場合 ) ΔU=-Δ より = T = U+ T 熱の吸収(5) マイヤーの関係式 (6) 断熱変化の圧力 と, と絶対温度 (8)nモルの気体の内部エネルギーの変化量 ΔU U = n v T この式は定圧変化でも使える断熱変化と等温変化の違い = 一定 は定積モル比熱を使うと圧c = 一定 力(9) 変化 傾きに注目 体積 断熱 - v =R 導き方 = = U+ T =v+ T T 気体の状態方程式 =RT + =R T+T 定圧変化 =RT (10) 等温変化 c= v とすると c = 一定 T c-1 = 一定 (7)nモルの気体の温度をΔT 上昇させる熱量定積変化の場合定圧変化の場合 =n vt = n T (11) 図のように圧力, 体積, 温度がすべて違う気体を閉じこめた コックを開き, 十分時間がたったとき等しくなっているのは物理量は 圧力温度 コック (1) コックを開く前と開いた後で変化しないのは 内部エネルキ ー 熱力学第 法則熱は自然には高温物体から低温物体へ移動する熱現象は不可逆変化である 前 後 =nrt nrt+ nrt= =n RT P + = n +n RT P n+n RT 熱力学第 法則は, 熱効率 100% のエンジンは実現できない. という表現もある (1) トムソンの原理仕事が熱に変わる現象は不可逆である つまり 外から熱を吸収しこれを100% 仕事に変えて外へ与え それ自身はもとの状態に戻る装置を作ることは出来ない () クラウジウスの原理熱が高温から低温へ移る現象は不可逆である つまり 熱を低温から高温へ移し そのほかになんの変化 も残さないようにすることは不可能である T P T 公式集力学熱編.jhd < 6 >

1 サイクルの 物理 II 熱機関 熱機関圧力 ' 温度 T 温度 T 温度 T 温度 T ' ピストンを動けないようにして気体に熱を加える変化 n モルの気体 ヒ ストン (1) 左図の変化は ー 図のどの部分 定積変化 () から得た熱量はモル比熱を使って = n v T -T () 気体が受けた仕事は W =0 体積が変化していない ピストンが動くようにして気体に熱を加える変化 (5) 左図の変化は ー 図の 定圧変化 (6) から得た熱量は (4) 気体の内部エネルギーの変化はより U = =n v T -T =n T-T (7) 気体が外へした仕事は (8) 気体の内部エネルギーの変化は 面積より W =' '- U =n v T -T (9) 右図の変化は ー 図のどの部分 (10) 気体の失った熱量はモル比熱を使って 定積変化 =n v T -T ピストンを動けないようにして気体を冷やす変化 (11) 気体が受けた仕事は (1) 気体の内部エネルギーの変化は W =0 体積が変化していない U =n v T -T 負 ピストンが動くようにして気体に熱を加える変化 (1) 左図の変化は ー 図のどの部分 (14) 気体の失った熱量はモル比熱を使って 定圧変化 = n T -T (15) 気体が受けた仕事は (16) 気体の内部エネルギーの変化は 面積より W= '- U=nv T-T 負圧圧1サイクルの収支 (0) 外へした仕事 (17) から得た熱量 ' '- 力 n v T -T +n T -T (18) 気体の失った熱量 ' nv T-T +n T-T 熱機関の熱効率 (15) 熱量,', 仕事 W を使って e= W = -' 仕事熱機関' 温度 T 温度 T ' W (19) 外からされた仕事 '- (1) 正味の仕事 W '- '- (14) 上の図から, 熱量と仕事の関係 - ' = W ' 圧力 力 ' ' ' 公式集力学熱編.jhd < 7 >