国土籍第 376 号平成 29 年 3 月 23 日 マルチ GNSS 測量マニュアル - 近代化 GPS Galileo 等の活用 - 平成 29 年 4 月 国土交通省土地 建設産業局地籍整備課

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によっては認識することができない方式で作られる記録であって 電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう 二及び三において同じ )をいうものとすること 二この法律において 電子契約 とは 事業者が一方の当事者となる契約であって 電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法に


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マルチ GNSS 測量マニュアル - 近代化 GPS Galileo 等の活用 - 平成 29 年 4 月 国土交通省土地 建設産業局地籍整備課

目次 [ 序 ] 概説 1. はじめに----------------------------------------------------- 1 2. マニュアルの利用について------------------------------------- 1 2.1 マニュアルの目的及び適用範囲 ----------------------------- 1 2.2 マニュアルの構成 ----------------------------------------- 1 3. 作業実施にあたっての手続き----------------------------------- 1 第 1 章総則 ----------------------------------------------------- 2 第 2 章マルチGNSS 測量 ------------------------------------------- 2 第 1 節要旨 --------------------------------------------------- 2 第 2 節観測 --------------------------------------------------- 2 第 3 節計算 --------------------------------------------------- 5

[ 序 ] 概説 1. はじめに近年 米国の GPS だけでなく ロシアのGLONASS 欧州連合の Galileo 日本の準天頂衛星システムといった各国の衛星測位システム (GNSS) の利用が可能になり 複数の種類の測位衛星や新たな周波数帯の信号が利用できる マルチ GNSS の環境が整いつつある 測量分野でも こうしたマルチ GNSSの信号を賢く活用することで ビル街や山間部等といった上空視界に制約があり GPS だけでは測量が難しい地域でも 測量できる場所や時間の拡大が期待されている また 新しい L5 信号を利用して3 周波測位を行うことで 従来と同じ精度をより短い観測時間で達成することも期待されている 本マニュアルは このような期待に応えるべく 現在配備中の GNSS や L5 信号の今後の利用の進展を想定し GPS GLONASS Galileo 及び準天頂衛星システムといったマルチGNSSの信号を単独若しくは複数組み合わせて用いる測量 ( 以下 マルチ GNSS 測量 という ) により 新点である細部図根点等の位置を定める作業方法を示したものである 2. マニュアルの利用について 2.1 マニュアルの目的及び適用範囲本マニュアルは 準則第八条 ( 省令に定めない方法 ) を適用して実施するマルチ GNSS 測量の標準的な作業方法を定め その規格を統一するとともに 必要な精度を確保することを目的とする 本マニュアルでは L5 や Galileo 等の利用の他 上空視界に制約があるビル街等の観測条件の厳しい場所での利用を想定した異なる衛星測位システム間で位相差をとる解析 ( 以下 統合処理 という ) についても規定している なお マルチ GNSS 測量を行う場合に必要な準則第八条に基づく承認申請に関する資料として 本マニュアルを使用することができるものとする 2.2 マニュアルの構成本マニュアルの構成は 以下のとおりである [ 序 ] 概説第 1 章総則第 2 章マルチGNSS 測量 3. 作業実施にあたっての手続き 地籍調査を行う者は マルチ GNSS 測量を行う場合には 地籍調査作業規程準則第八条の規定に 基づき あらかじめ国土交通大臣の承認を受けて実施するものとる 1

第 1 章総則 ( 目的と適用範囲 ) 第 1 条本マニュアルは マルチ GNSS 測量を行う場合の標準的な作業方法を定め その規格を統一するとともに 必要な精度を確保することを目的とする 第 2 章マルチ GNSS 測量第 1 節要旨 ( 準則の準用 ) 第 2 条本マニュアルに規定するもの以外は 地籍調査作業規程準則を準用する ( 要旨 ) 第 3 条本章は マルチ GNSS 測量の作業方法等を定めるものとする 2 GNSS とは 人工衛星からの信号を用いて位置を決定する衛星測位システムの総称で GPS GLONASS Galileo 準天頂衛星システム等がある 本マニュアルにおけるマルチ GNSS 測量は GPS GLONASS Galileo 及び準天頂衛星システムを適用する なお 本マニュアルにおいて GPS と準天頂衛星システムは 同等のものとして扱うことができるため 両システムの衛星を以下 GPS 準天頂衛星 と表記する 第 2 節観測 ( 機器 ) 第 4 条観測に使用する機器は 次表に掲げるもの又はこれらと同等以上のものを標準とする なお L5 信号の観測を行う場合は 1 級 GNSS 測量機の性能に加え L5 周波数帯の受信機能を有するものを使用すること 機器受信帯域数標準測位方式適要スタティック法短縮スタティック法 1 級 GNSS 測量機 2 周波 (L1 L2) キネマティック法 RTK 法ネットワーク型 RTK 法スタティック法観測距離が 10km 未満短縮スタティック法 2 級 GNSS 測量機 1 周波 (L1) のキネマティック法場合に使用できる RTK 法 2

( 統合処理 ) 第 5 条基線解析で統合処理を行う場合は 観測に使用する GNSS 測量機 ( 受信機本体 ) の機種が同じ場合を除き 観測着手前及び全観測完了後の計 2 回 GNSS 測量機 ( 受信機本体 ) 間の ISB(Inter System Bias) の推定を行い ISBの差を点検するものとする GNSS 測量機 ( 受信機本体 ) の機種が同じ場合とは 機種名 内部ボードの型番 ファームウェアのバージョンがそれぞれ同じものをいう ISBの差の許容範囲は次表を標準とし 許容範囲を超えた GNSS 測量機 ( 受信機本体 ) 間の基線解析では統合処理を行わないものとする 項目許容範囲 ISBの差 10mm ( 観測の実施 ) 第 6 条観測は 平均図に基づき 次に定めるところにより干渉測位方式で行うものとする 2 観測方法は 次表を標準とする 測位方法 観測時間データ取得間摘要隔 120 分以上 30 秒以下 地籍図根三角測量 (2 周波 10km 以上 1) 地籍図根三角測量 90 分以上 30 秒以下スタティック法 (3 周波 10km 以上 1) 地籍図根三角測量 (10km 未満 ) 60 分以上 30 秒以下 地籍図根多角測量細部図根測量 短縮スタティック法 20 分以上 15 秒以下 キネマティック法 10 秒以上 2 5 秒以下 地籍図根多角測量 RTK 法 10 秒以上 3 1 秒 細部図根測量 ネットワーク型 RTK 法 10 秒以上 3 1 秒 1 観測距離が 10km 以上の場合は 1 級 GNSS 測量機により 2 周波又は 3 周波による観測を行う ただし 節点を設けて観測距離を 10km 未満にする 備考 ことで 2 級 GNSS 測量機により 1 周波による観測を行うこともできる 2 10 エポック以上のデータが取得できる時間とする 3 FIX 解を得てから10 エポック以上のデータが取得できる時間とす る 3

3 GNSS 衛星の組合せによる使用衛星数は次表イを標準とするが これにより難い場合は次表ロを使 用できるものとする イ基線解析で統合処理を行わない場合 観測方法 スタティック法 (10km 以上 ) 短縮スタティック法 スタティック法 キネマティック法 RTK 法 GNSS 衛星の組合せ ネットワーク型 RTK 法 GPS 準天頂衛星 4 衛星以上 5 衛星以上 GPS 準天頂衛星及び GLONASS 衛星 5 衛星以上 6 衛星以上 GPS 準天頂衛星及び Galileo 衛星 5 衛星以上 6 衛星以上 GPS 準天頂衛星 GLONASS 衛星及び Galileo 衛星 6 衛星以上 7 衛星以上 GLONASS 衛星 4 衛星以上 5 衛星以上 1 複数の衛星測位システムの衛星を用いて観測する場合 は 各システムについて2 衛星以上を用いること 摘要 2ネットワーク型 RTK 法による観測では GPS 準天頂衛 星 又は GPS 準天頂衛星及び GLONASS 衛星を用いること ロ基線解析で GPS 準天頂衛星と Galileo 衛星間で統合処理を行う場合 観測方法 スタティック法 (10km 以上 ) 短縮スタティック法 スタティック法 キネマティック法 GNSS 衛星の組合せ RTK 法 GPS 準天頂衛星及び Galileo 衛星 4 衛星以上 5 衛星以上 GPS 準天頂衛星 GLONASS 衛星及び Galileo 衛星 5 衛星以上 6 衛星以上 GLONASS 衛星を用いて観測する場合は GLONASS 衛星を 2 摘要 衛星以上用いること 4

4 GNSS 衛星の組合せによる使用可能周波数帯は次表を標準とする 観測に使用する周波数 GNSS 衛星の組合せ 1 周波 2 周波 3 周波 GPS 準天頂衛星 L1 L1+L2 又は L1+L5 L1+L2+L5 GPS 準天頂衛星及び GLONASS 衛星 L1 L1+L2 ----- GPS 準天頂衛星及び Galileo 衛星 L1 L1+L5 ----- GPS 準天頂衛星 GLONASS 衛星及び Galileo 衛星 L1 ----- ----- GLONASS 衛星 L1 L1+L2 ----- 第 3 節計算 ( 基線解析 ) 第 7 条スタティック法及び短縮スタティック法による基線解析では GNSS アンテナの機種が同じ場合を除き 原則として PCV 補正を行うものとする なお L5の PCV 補正データが公表されるまでは L5のデータを含む基線解析は GNSS アンテナの機種が同じ場合に限る 2 統合処理を行う基線解析では GNSS 測量機 ( 受信機本体 ) の機種が同じ場合を除き ISB の補正を行うものとする GNSS 測量機 ( 受信機本体 ) の機種が同じ場合とは 機種名 内部ボードの型番 ファームウェアのバージョンがそれぞれ同じものをいう 3 スタティック法による基線解析では 基線長が 10km 未満は 1 周波又は 2 周波で行うことを標準とし 10km 以上は 2 周波又は 3 周波で行うものとする 附則 このマニュアルは 平成 29 年 4 月 1 日から施行する 5